JPH10185455A - 加熱処理装置 - Google Patents

加熱処理装置

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JPH10185455A
JPH10185455A JP34755896A JP34755896A JPH10185455A JP H10185455 A JPH10185455 A JP H10185455A JP 34755896 A JP34755896 A JP 34755896A JP 34755896 A JP34755896 A JP 34755896A JP H10185455 A JPH10185455 A JP H10185455A
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JP
Japan
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temperature
heaters
temperature gradient
region
heat insulating
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Application number
JP34755896A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Sakashita
由彦 坂下
Kazuhiro Uehara
一浩 上原
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 VGF法の単結晶成長装置等において、多段
に配列されているヒータへの供給電力を制御するだけで
は、内部により急峻な温度勾配を形成し難く、このた
め、例えば種付けを確実には行い難い。 【解決手段】 急峻温度勾配領域AG1に対応する間隙を
特定ヒータ3b・3c間に設けると共に、全体を囲う断
熱筒2における上記急峻温度勾配領域AG1に対応する一
部領域2aを、他の領域よりも熱伝導率の大きい材料で
形成する。これにより、特定ヒータ3b・3c間を通し
て装置外へと逃げる熱量が大きくなり、この間に、より
急峻な温度勾配領域を安定して形成することができる。
この結果、例えば種付けをより確実に行うことができ、
良質の単結晶を安定して製造することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、炉内の温
度分布をコントロールして原料融液から単結晶を成長さ
せる単結晶製造装置などの加熱処理装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】GaAs等のIII-V族化合物半導体やCdTe等
のII−VI族化合物半導体の単結晶製造方法として、垂直
温度勾配付固化法(VGF法)・垂直ブリッジマン法(VB
法)・水平温度勾配付固化法(HGF法)・水平ブリッジマ
ン法(HB法)・引き上げ法(CZ法)などが利用されてい
る。
【0003】これらの方法では、成長炉内の温度分布を
厳密に制御する必要があるために、複数のヒータを隣接
して配置する多段ヒータ構造を採るのが一般的である。
さらに、例えば転位密度が低く結晶性に優れた高品質の
単結晶を得るために、従来から種々の方法が提案されて
いる。例えば特開平5-70276 号公報には、炉体内壁に沿
う断熱筒の内側に複数のヒータが上下多段に配列された
VGF 法の単結晶製造装置において、各ヒータ間の熱輻射
や熱対流による相互干渉を極力抑え、個々のヒータの独
立した制御性を高めて温度精度が向上するように、各ヒ
ータ間に熱遮蔽板を介装した装置が開示されている。
【0004】しかしながら、上記公報記載の装置のよう
に各ヒータ間に熱遮蔽板を介装しただけでは、得られる
炉内の温度分布には限界が存在する。すなわち、ヒータ
による加熱で得られる入熱量と装置(炉)から逃げる熱
量との均衡によって炉内に得られる温度分布が決まって
しまうからである。そこで、例えば特開平5-139878号公
報では、上記同様の縦形の単結晶製造装置において、装
置下部(容器下部)から逃げる熱量を制御するように構
成した装置が開示されている。すなわち、るつぼを下側
から支持するるつぼ支持台に、炉体の底壁を貫通する冷
媒管を挿入し、この冷却体により装置から逃げる熱量を
コントロールするように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た特開平5-139878号公報記載の構成では、ある程度の炉
内の温度コントロールは可能であるが、冷却体の設置箇
所が炉体の下部(あるいは上部)に限定されるため、あ
る限られた範囲、例えば固液界面の温度勾配を急峻にす
る等といった温度分布の制御は困難である。
【0006】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みな
されたもので、その目的は、入熱(発熱)量と逃げる熱
量とをコントロールし、炉内に急峻温度勾配領域を有す
る温度分布を精度良く、かつ任意の温度分布を得ること
が可能な加熱処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の加熱処理装置は、炉体内壁に沿って設け
られた断熱筒の内側に複数のヒータが多段に配列され、
これらヒータで囲われる内部空間に局部的に温度勾配が
大きな急峻温度勾配領域を有する温度分布をヒータの配
列方向に沿って形成する加熱処理装置において、上記急
峻温度勾配領域に対応する間隙がこの急峻温度勾配領域
を挟む特定ヒータ間に設けられると共に、断熱筒は、急
峻温度勾配領域に対応する一部領域が他の領域よりも熱
伝導率の大きい材料で形成されていることを特徴として
いる。
【0008】すなわち、複数のヒータが多段に配置さ
れ、これらヒータで囲われる内部空間に所定の温度分布
を形成する場合、通常、ヒータでの発熱量がヒータ外側
の炉体へと直接的に逃げる量を極力抑え、かつ、各ヒー
タ間を通して炉体へと逃げる熱量を抑えて各ヒータ間で
の温度の落ち込みを極力生じさせないように、ヒータと
炉体内壁との間に、熱伝導率の小さな材料より成る断熱
筒が設けられる。
【0009】これに対し、本発明では、急峻温度勾配領
域に応じた間隙を特定ヒータ間に設けてこれら特定ヒー
タ間を通しての熱流方向を形成し、かつ、この熱流方向
に位置する断熱筒の一部領域を熱伝導率の大きい材料で
形成することで、その方向に流れる熱量が大きくなるよ
うにしている。この結果、特定ヒータの一方を急峻温度
勾配領域の高温側設定温度で制御したとき、これによる
入熱量は、急峻温度勾配領域から上記の熱流方向へと流
れ出ることから、この領域で大きな温度低下を生じる。
そして、この温度低下が所定の急峻温度勾配となるよう
に、他方のヒータの低温側制御温度を定めて制御するこ
とにより、これらヒータ間に、急峻な温度勾配領域を安
定して形成することが可能となる。
【0010】一方、各ヒータ間に各々断熱部材を介装し
て各ヒータ間の相互干渉を低減させる構成とする場合に
は、さらに、急峻温度勾配領域を挟む特定ヒータ間の断
熱部材を、他の断熱部材よりも熱伝導率の小さい材料で
形成することが望ましい。この特定ヒータ間の断熱部材
により、これを挟む特定ヒータ間の熱の出入りが抑制さ
れ、この部分の温度勾配をより急峻にすることが可能と
なる。
【0011】
【発明の実施の形態】
〔実施形態1〕次に、本発明の一実施形態について図1
を参照して説明する。同図(a) は、垂直温度勾配付固化
法(VGF法)による単結晶製造装置として構成された加熱
処理装置を示すもので、この装置は、耐圧構造を有する
炉体としての圧力容器1を備え、この圧力容器1は、円
筒状の容器本体1aと、その上部開口を塞ぐ上蓋1bと、下
部開口に着脱自在に、かつ、気密に装着された下蓋1cと
から構成されている。
【0012】圧力容器1の内部には、上蓋1bの下面およ
び容器本体1aの内面に沿う上部閉塞状の筒体から成る断
熱筒2が配置されている。この断熱筒2内に、上下複数
段(図の場合には5段)の円筒状のヒータ3a〜3eが設け
られ、さらに、これらヒータ3a〜3eの内側空間を囲うよ
うに、逆コップ形状の内部チャンバ4が下蓋1c上への載
置状態で配設されている。この内部チャンバ4は、耐熱
性とガス不浸透性とを有する材料、例えばモリブデン等
の高融点金属やセラミックス、或いは、パイロリティッ
クグラファイトをコーティングしたカーボンやグラッシ
ーカーボンなどの特殊カーボン材料で作製されている。
【0013】この内部チャンバ4内における下蓋1c上に
円柱状の支持台5が設けられ、この支持台5によって高
圧容器1内のほぼ中央の高さ位置に保持されたるつぼ台
6上に、原料収納容器としてのるつぼ7が支持されてい
る。このるつぼ7は例えばp-BNから成り、その下端側
に、後述する棒状の種結晶15が挿入される細管部7aが設
けられ、その上方に、径大なシリンダ部7bがテーパ部7c
を介して連設されている。このテーパ部7cと細管部7aと
を、るつぼ台6の上面から下方に凹入する支持穴に嵌挿
させて、このるつぼ7は、内部チャンバ4内の上部側中
央でほぼ直立に支持されている。
【0014】一方、内部チャンバ4内における下部側
に、支持台5が貫通する中心穴を備えた厚肉管形状のリ
ザーバ8が設けられ、このリザーバ8には、その上面か
ら下方に凹入する環状溝内に、高解離圧元素9を収容し
得るようになっている。なお、前記上蓋1bには、図示し
てはいないが、圧力容器1内にアルゴンガス等の不活性
ガスを加圧注入し、また、排出するためのガス供給排出
路が設けられ、また、内部チャンバ4には、下蓋1c近傍
の下端側に、この内部チャンバ4の内外を相互に連通す
る連通路が形成されている。
【0015】前記断熱筒2と内部チャンバ4との間に
は、各ヒータ3a〜3eを上下および外側から個々に囲うよ
うに、上方から、6個のゾーン区画断熱材11a〜11fと
5個の外側断熱材12a〜12eとが交互に配設されてい
る。各ゾーン区画断熱材11a〜11fは、その外周面が断
熱筒2の内面に近接する一方、内周面が各ヒータ3a〜3e
よりも径方向内方に突出して内部チャンバ4の外面に極
力近接するリング形状で形成されている。また、これら
ゾーン区画断熱材11a〜11fの外周縁側にそれぞれ間装
されている各外側断熱材12a〜12eは、各々の内周面が
各ヒータ3a〜3eに極力近接する円筒形状で形成されてい
る。
【0016】各ヒータ3a〜3eへの通電は、同図(b) に示
すような温度分布が後述する種付け時に内部チャンバ4
内に形成されるように制御される。すなわち、るつぼ7
の細管部7aに挿入される種結晶15の上端側を原料の融点
温度m.p.(原料が例えばGaAsの場合は1238℃)とし、こ
の融点温度域を挟んで上側と下側とに、それぞれ、融点
温度m.p.よりも所定の温度だけ高い高温側設定温度TH
で略一定に保持される高温域AH と、融点温度m.p.より
も所定の温度だけ低い低温側設定温度TL で略一定に保
持される低温域AL とが形成される。また、低温域AL
よりも下側には、前記リザーバ8に収容される高解離圧
元素9を加熱するために、低温側設定温度よりもさらに
低いリザーバ加熱設定温度TR で略一定に保持されるリ
ザーバ加熱域AR が形成される。
【0017】これにより、高温域AH と低温域AL との
間に第1の急峻温度勾配領域AG1が、また、低温域AL
とリザーバ加熱域AR との間に第2の急峻温度勾配領域
G2がそれぞれ形成されることになる。そして、これら
第1・第2急峻温度勾配領域AG1・AG2に各々対応する
間隙が、上から二段目・三段目・四段目の各ヒータ3b・
3c・3dの間に設けられ、さらに、これら間隙に各々介装
されている上から三段目・四段目の各ゾーン区画断熱材
11c・11dの外側を囲う前記断熱筒2の一部領域(以
下、特定高さ領域という)2a・2bは、その他の領域より
も熱伝導率の大きな材料を用いて形成されている。
【0018】次に、上記装置を使用してGaAs単結晶の成
長を行ったときの操作手順について説明する。まず、る
つぼ7の細管部7aに棒状のGaAs単結晶から成る種結晶15
を挿入し、その上にGaAs多結晶を単結晶成長用の原料と
して約6kg充填した。一方、リザーバ8内には高解離圧
元素9としてAsを適当量充填した。そして、これらるつ
ぼ7およびリザーバ8、また、内部チャンバ4を図1(a)
のように圧力容器1内に設置して圧力容器1を密閉し、
次いで、前記のガス供給排出路を通して、圧力容器1内
の真空引き・アルゴンガスによるガス置換を2回行った
後、アルゴンガスを高圧容器1内が約2kgf/cm2の加圧状
態となるまで充填した。
【0019】その後、各ヒータ3a〜3eへの通電を開始
し、上方ほど温度の高い温度分布状態を維持して内部チ
ャンバ4内を昇温し、そして、内部チャンバ4内に図1
(b)に示す温度分布が形成されるように、各ヒータ3a〜3
eへの供給電力を制御した。上記の温度分布は、るつぼ
6の細管部6aにおける上端側の高さ位置での温度がGaAs
の融点m.p.(=1238℃)で、この融点温度域m.p.をほぼ中
央にして、第1の急峻温度勾配領域AG1での温度勾配が
約20℃/cmとなるように、その上側のヒータ3a・3bと、
下側のヒータ3cとへの供給電力を制御した。
【0020】これにより、るつぼ7内の原料は全て融解
して原料融液16が形成され、かつ、種結晶15の上端側が
一部融解して、原料融液16への種付けが行われる。な
お、リザーバ8に対応する高さ位置のヒータ3d・3eは、
リザーバ加熱域ARの温度が約 618℃となるように供給
電力を制御した。この温度にてリザーバ8内の高解離圧
元素9が加熱されることにより、GaAsの融点温度におけ
るAsの平衡蒸気圧約1気圧に相当するAs蒸気がリザーバ
8から発生し、このAs蒸気で内部チャンバ4内が満たさ
れる。これにより、化合物半導体の解離が抑制された状
態で、以降の単結晶成長が行われることになる。
【0021】前記のように内部チャンバ4内の温度分布
を形成して種付けを行った後、前記低温域AL よりも下
側の温度分布はそのまま維持し、第1の急峻温度勾配領
域A G1が図1(b)に示す高さ位置から次第に上方に移動す
るように、各ヒータ3a〜3cへの供給電力を制御し、るつ
ぼ7内の原料融液16を種結晶15側から次第に上方へと固
化させて単結晶を成長させた。
【0022】るつぼ7内の原料融液16を全て固化させて
単結晶成長を終了した後、各ヒータ3a〜3eへの通電を停
止し、その後、炉内温度が 300℃程度になった時点で圧
力容器1内のアルゴンガスを炉外に放出する操作を行
い、そして、ほぼ室温に下がったときに下蓋1cを下降さ
せて圧力容器1を開け、るつぼ7を回収して成長結晶の
取り出しを行った。このような操作により、長さ約 250
mmで結晶欠陥の少ない良質なGaAs単結晶が得られた。
【0023】以上の説明のように、本実施形態では、単
結晶の成長開始時における種付けは、上から二段目と三
段目とのヒータ(以下、特定ヒータという)3b・3cの間
に種結晶15の上端側を位置させ、そして、これらヒータ
3b・3cの間に第1急峻温度勾配領域AG1を形成して行わ
れる。このとき、断熱筒2における第1急峻温度勾配領
域AG1を囲う部分は熱伝導率の大きな材料で形成されて
いるので、この領域A G1での温度勾配をより急峻なもの
とすることができる。つまり、このような断熱筒は、通
常、ヒータでの発熱量がヒータ外側の炉体へと直接的に
逃げる量を極力抑え、かつ、各ヒータ間を通して炉体へ
と逃げる熱量を抑えて各ヒータ間での温度の落ち込みを
極力生じさせないように、熱伝導率の小さな材料を使っ
て形成される。
【0024】これに対し、本実施形態では、このような
断熱筒2における特定ヒータ3b・3c間に対応する領域2a
が、他の領域よりも熱伝導率の大きい材料で形成されて
いることから、この特定ヒータ3b・3cの間を通して炉体
へと逃げる熱量が局部的に大きくなり、この結果、この
特定ヒータ3b・3c間では温度の落ち込み量が大きくな
る。そこで、上側の特定ヒータ3bは、急峻温度勾配領域
の高温側設定温度TH で制御し、そして、特定ヒータ3b
・3c間で生じる温度低下が所定の急峻温度勾配に対応す
る勾配となるように、下側の特定ヒータ3cの低温側制御
温度を定めて制御することにより、これらヒータ3b・3c
間に、例えば前記した20℃/cmのような急峻な温度勾配
領域を安定して形成することが可能となる。
【0025】この結果、温度変動に伴う融点温度域m.p.
の高さ方向の変移量は、温度勾配が急峻なことによって
小さく抑えられるので、種結晶15の中途部にこの融点温
度域m.p.が位置する状態を確実に得ることができる。こ
れによって、種結晶15の一部を融解させて行う種付けが
確実に行われ、その後の結晶成長操作で欠陥の少ない良
質の単結晶を得ることができる。
【0026】さらに、上記実施形態では、各ヒータ3a〜
3eが、ゾーン区画断熱材11a〜11f・外側断熱材12a〜
12eによって個々に区画され、これにより、ヒータ間で
の熱輻射やガス対流による相互干渉が抑制されると共
に、各ヒータ3a〜3e毎の区画領域内での空間や、断熱筒
2との間の空間が極力小さくなるように構成されている
ので、各ヒータ3a〜3e毎の区画領域内および炉内全体の
ガス対流の影響も抑制される。この結果、各ヒータ3a〜
3e毎の制御の独立性が向上し、温度のふらつきが大きく
抑制されることから、単結晶成長時の温度分布が安定
し、これによっても、さらに品質に優れた単結晶を得る
ことが可能となっている。
【0027】また上記では、リザーバ8内でAs蒸気を発
生させて内部チャンバ4内の蒸気圧を制御しながら単結
晶の成長を行うことにより、るつぼ7内のGaAs原料の解
離が抑制され、原料融液16から全体にわたって意図した
組成の化合物半導体の単結晶を成長させることが可能と
なる。したがって、前述した従来装置で必要とされたる
つぼを真空封入する作業などを行う必要がないので、よ
り簡単な操作で、品質の優れた単結晶を製造することが
できる。
【0028】さらにこの場合に、リザーバ8に対応する
高さのリザーバ加熱域AR は、その上方の低温側設定温
度TL とは温度差を設けて前記のリザーバ加熱設定温度
Rで制御することになるが、この間の第2急峻温度勾
配領域AG2に対応する高さでも、断熱筒2の特定高さ領
域2bが前記同様に熱伝導率の大きい材料から成るので、
この温度勾配領域AG2での勾配をより急峻なものとする
ことができる。この結果、装置全体の高さ寸法をより短
くして上記のような温度分布を形成することができるの
で、その分、装置の小形化が可能となる。
【0029】さらに、第1・第2急峻温度勾配領域AG1
・AG2の各高さ位置に各々位置するゾーン区画断熱材11
c・11dも、他のゾーン区画断熱材11a・11b・11e・
11fや外側断熱材12a〜12eよりも熱伝導率の小さな材
料を用いて構成すれば、これら領域AG1・AG2において
は、上下方向の熱の出入りが抑制され、各領域AG1・A
G2での温度勾配をさらに急峻なものとすることができ
る。
【0030】これら熱伝導率を異ならせて構成される断
熱筒2や断熱材11a〜11f・12a〜12eは、例えばカー
ボンやセラミックスで作られたフェルト状材料、成形断
熱体、フォイル状材料等、温度や雰囲気などに応じて種
々の断熱体材料を使い分けて構成することができる。表
1に代表的な断熱体材料と熱伝導率を示す。これらの材
料を使い分けることによって所望の温度分布を形成する
ことが可能となる。
【0031】
【表1】
【0032】〔実施形態2〕次に、図2を参照して本発
明の他の実施形態について説明する。なお、前記の実施
形態1で示した部材と同一の機能を有する部材には、同
一の符号を付記して説明を省略する。同図(a) には、本
発明を垂直ブリッジマン法(VB法)の装置に適用して構
成された単結晶製造装置を示している。この装置では、
下蓋1cを気密に貫通して上下動可能なるつぼ移動軸20が
設けられ、このるつぼ移動軸20の上端部に、るつぼ7が
前記と同様にほぼ直立に支持されている。
【0033】なお、るつぼ移動軸20における外部への導
出端には、図示してはいないが、この移動軸20を上下に
駆動するための駆動機構が接続されている。この駆動機
構を作動してるつぼ移動軸20を上下動させることによ
り、るつぼ7は内部チャンバ4内をるつぼ移動軸20と共
に一体的に上下動する。一方、同図では上下四段の円筒
形ヒータ3a〜3dが配置され、これらヒータ3a〜3dを個々
に囲うように、4個の外側断熱材12a〜12dと4個のゾ
ーン区画断熱材11a〜11dとが前記実施形態1とほぼ同
様に上方から交互に設けられている。
【0034】同図には、るつぼ7が、その上下動範囲に
おけるほぼ上限位置に位置する状態を示しており、この
とき、るつぼ7の細管部7aが圧力容器1内のほぼ中央の
高さに位置するようになっている。そして、この位置に
対応する高さに、上から二段目のゾーン区画断熱材11b
が位置するように設定され、また、断熱筒2は、このゾ
ーン区画断熱材11bの外側を囲う特定高さ領域2aが、そ
の他の領域よりも熱伝導率の大きい材料を用いて形成さ
れている。
【0035】この装置を使用して例えばGaAs単結晶の成
長を行う場合には、前記実施形態1と同様に、まず、種
結晶15と原料としてのAs多結晶とをるつぼ7に収容し、
リザーバ8内に適当量のAsを高解離圧元素9として充填
して、同図に示すように高圧容器1内にセットする。そ
の後、高圧容器1内をアルゴン雰囲気に置換し、次い
で、各ヒータ3a〜3dへの通電を開始して、内部チャンバ
4内に同図(b) に示すような温度分布が形成されるよう
に、各ヒータ3a〜3dへの供給電力を制御する。
【0036】すなわち、この温度分布は、るつぼ6の細
管部6aにおける上端側の高さ位置での温度がGaAsの融点
m.p.(=1238℃)で、この融点温度域m.p.をほぼ中央に含
んで温度勾配が約20℃/cmの急峻温度勾配領域AG が形
成され、その上方は、上部側二段のヒータ3a・3bによ
り、融点温度m.p.よりも所定の温度だけ高い高温側設定
温度TH で略一定に保持される高温域AH が形成され
る。一方、急峻温度勾配領域AG の下側は、底部側二段
のヒータ3c・3dにより、リザーバ8内の高解離圧元素9
を加熱するためのリザーバ加熱設定温度TR で略一定に
保持されるリザーバ加熱域AR が形成される。
【0037】このような温度分布が形成されることによ
って、るつぼ7内の原料は全て融解して原料融液16が形
成され、かつ、種結晶15の上端側が一部融解して、原料
融液16への種付けが行われる。そして、本実施形態で
は、この状態からの単結晶成長操作が、上記の温度分布
をそのまま維持した状態で、るつぼ移動軸20を所定の速
度で下降させることによって行われる。これにより、る
つぼ7内の原料融液16は、その下部側から順次融点温度
域m.p.を通過して低温側へと移動し、これに伴って、種
結晶15に接する下部側から固化して単結晶が成長する。
【0038】原料融液16が全て固化して単結晶成長操作
を終了した後は、前記実施形態1と同様に、各ヒータ3a
〜3dへの通電を停止し、炉内がほぼ室温まで低下するの
を待って成長結晶の取り出しが行われる。このように、
本実施形態においても、断熱筒2における急峻温度勾配
領域AGに対応する高さの特定高さ領域2aが、他の領域
よりも熱伝導率の大きい材料で形成されていることか
ら、この領域AG の温度勾配をより急峻なものとするこ
とができ、これによって、種付けを確実に行うことが可
能となる。さらに本実施形態では、この急峻温度勾配状
態が、原料融液16からの単結晶成長に伴って変化する固
液界面部でもそのまま維持される。
【0039】この固液界面部の温度勾配が大きいと、こ
の固液界面部で温度変動がたとえあっても、その影響は
温度勾配が小さい場合に比べて小さくなる。例えば、温
度勾配が2℃/cmの場合と、20℃/cmの場合では、温度
変動がそれぞれ±0.5℃あった場合でも、 温度勾配が2℃/cmのときの固液界面の変動は±0.25cm 温度勾配が20℃/cmのときの固液界面の変動は±0.025c
m となり、温度変動の影響を小さくできることがわかる。
【0040】このように温度変動の影響が少ないと、固
液界面近傍で一旦固化した部分の再融解、再成長を防止
でき、ひいては転位密度の小さい良質の単結晶を得るこ
とができる。温度変動を極力少なくなるようにしてもゼ
ロにすることはできないので、このような温度変動が生
じてもその影響が少なくなることで、双晶などの発生が
抑制され、より転位の少ない良質の単結晶を得ることが
できる。
【0041】なお、本実施形態の装置においても、急峻
温度勾配領域AG に対応する高さのゾーン区画断熱材11
bを、他の断熱材11a・11c、12a〜12dよりも熱伝導
率の小さな材料を用いて形成することで、上記領域AG
の温度勾配をさらに急峻なものとすることが可能とな
る。また、本実施形態では、急峻温度勾配領域AG の下
側をリザーバ加熱設定温度TR としており、したがっ
て、急峻温度勾配領域AG を挟んで上方と下方との各設
定温度の温度差が大きいことから、これに合わせてこの
領域AG に対応する高さのゾーン区画断熱材11bの厚さ
を他のゾーン区画断熱材11a・11cよりも厚くして形成
している。これによって、高温域AH とリザーバ加熱域
R との間に、低温域AL を設ける必要がないので、全
体の装置形状をより小形化し得るものとなっている。
【0042】なお、上記の各実施形態は本発明を限定す
るものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能で
ある。例えば上記各実施形態では、VGF 法・VB法の単結
晶成長装置に本発明を適用した例を挙げたが、例えば水
平ブリッジマン法(HB法)などのその他の方式の単結晶
製造装置に本発明を適用して構成することが可能であ
る。
【0043】さらに、単結晶製造装置以外の熱処理装
置、例えば、圧粉成形体の焼結に際し、焼結温度領域を
狭く、かつこれを挟む温度勾配ができるだけ急峻な温度
分布を炉内に形成し、被処理物をその一端側から他端側
へと焼結温度領域を順次通過させて焼結するような焼結
装置など、その他の加熱処理装置に本発明を適用して構
成することが可能である。また、急峻な温度勾配を設け
て高温側の加熱領域と低温側の加熱領域とを一つの装置
内で互いに近接させて安定して形成することができるの
で、被処理物を高温部から低温部へと短時間で移動さ
せ、これによって、被処理物に急冷効果をも付与するよ
うな熱処理装置として構成することも可能である。
【0044】
【発明の効果】以上の説明のように、本発明によれば、
ヒータを囲う断熱筒を部分的に熱伝導率の大きな材料で
形成し、ヒータ間を通して装置外へと逃げる熱量をコン
トロールすることによって、このヒータ間により急峻な
温度勾配領域を安定して形成することができる。これに
より、急峻温度勾配を有する広範囲の温度分布を炉内に
精度良く得ることができ、この結果、例えば単結晶製造
装置では種付けをより確実に行うことや、固液界面の状
態の制御をより精密に行うことができるので、良質の単
結晶を安定して製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであって、同図
(a) はVGF 法の単結晶製造装置として構成された加熱処
理装置を示す縦断面模式図、同図(b) は単結晶成長操作
時における装置内温度分布を示すグラフである。
【図2】本発明の他の実施形態を示すものであって、同
図(a) はVB法の単結晶製造装置として構成された加熱処
理装置を示す縦断面模式図、同図(b) は単結晶成長操作
時における装置内温度分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1 圧力容器(炉体) 2 断熱筒 2a・2b 特定高さ領域 3a〜3e ヒータ 7 るつぼ 11a〜11f ゾーン区画断熱材 12a〜12e 外側断熱材 15 種結晶 16 原料融液 AG1・AG2・AG 急峻温度勾配領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉体内壁に沿って設けられた断熱筒の内
    側に複数のヒータが多段に配列され、これらヒータで囲
    われる内部空間に局部的に温度勾配が大きな急峻温度勾
    配領域を有する温度分布をヒータの配列方向に沿って形
    成する加熱処理装置において、 上記急峻温度勾配領域に対応する間隙がこの急峻温度勾
    配領域を挟む特定ヒータ間に設けられると共に、断熱筒
    は、急峻温度勾配領域に対応する一部領域が他の領域よ
    りも熱伝導率の大きい材料で形成されていることを特徴
    とする加熱処理装置。
  2. 【請求項2】 各ヒータ間に断熱部材が各々介装される
    と共に、上記特定ヒータ間の断熱部材は、他の断熱部材
    よりも熱伝導率の小さい材料で形成されていることを特
    徴とする請求項1記載の加熱処理装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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