JPH10195669A - 無電解ニッケルめっき液の循環システム - Google Patents
無電解ニッケルめっき液の循環システムInfo
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- JPH10195669A JPH10195669A JP8359093A JP35909396A JPH10195669A JP H10195669 A JPH10195669 A JP H10195669A JP 8359093 A JP8359093 A JP 8359093A JP 35909396 A JP35909396 A JP 35909396A JP H10195669 A JPH10195669 A JP H10195669A
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- Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
- Removal Of Specific Substances (AREA)
- Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
- Chemically Coating (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 無電解ニッケルめっき老化液をめっき液とし
て再利用することができる、工業的に有利なめっき液の
循環システムを提供すること。 【解決手段】 (A)めっき金属イオンNi2+及び還元
剤として次亜リン酸イオンH2 PO2 - の主たる供給薬
剤としての次亜リン酸ニッケルを含有するめっき液を用
いてめっき処理する無電解ニッケルめっき処理工程; (B)前記(A)工程からのめっき老化液を処理する脱
HPO3 2-処理工程;(C)脱塩工程;(D)めっき液
成分調整後、前記(A)工程へ戻す再生循環工程;の各
工程を順次経由することを特徴とする無電解ニッケルめ
っき液の循環システム。
て再利用することができる、工業的に有利なめっき液の
循環システムを提供すること。 【解決手段】 (A)めっき金属イオンNi2+及び還元
剤として次亜リン酸イオンH2 PO2 - の主たる供給薬
剤としての次亜リン酸ニッケルを含有するめっき液を用
いてめっき処理する無電解ニッケルめっき処理工程; (B)前記(A)工程からのめっき老化液を処理する脱
HPO3 2-処理工程;(C)脱塩工程;(D)めっき液
成分調整後、前記(A)工程へ戻す再生循環工程;の各
工程を順次経由することを特徴とする無電解ニッケルめ
っき液の循環システム。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、めっき老化液を再
生利用することができる無電解ニッケルめっき液の循環
システムに関する。
生利用することができる無電解ニッケルめっき液の循環
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、無電解ニッケルめっき液の基本組
成は、一般的にはニッケル源として硫酸ニッケル、還元
剤として次亜リン酸ナトリウムを組み合わせたものであ
り、さらにめっき液のpHを一定値に保持するため水酸
化ナトリウムまたは水酸化アンモニウムが添加されてい
る。このような組成のめっき液を使用して無電解ニッケ
ルめっきを行うと、めっき液中に次亜リン酸ナトリウム
からの酸化生成物である亜リン酸ナトリウムとニッケル
源である硫酸ニッケルからの硫酸根とが反応して硫酸ナ
トリウムが経時的に生成蓄積する。このため、めっき速
度の低下、異常析出及び皮膜物性の劣化等の現象を誘発
し、めっき液が老化する。従って、一定期間使用しため
っき液は不足薬液を補充し、更新して繰り返し使用する
が、最終的に高濃度の硫酸ナトリウム及び亜リン酸ナト
リウムを含有する使用液は、老化液として再利用されぬ
まま海洋等に廃棄処分される。しかしながら、1995
年からロンドン・ダンピング条約により地球環境保護の
ため、かかるめっき老化液も海洋廃棄処理が禁止されて
いる。こうしたことから、無電解めっき液の延命或いは
環境にやさしい廃棄処理が可能な無電解めっき液の開発
が望まれている。
成は、一般的にはニッケル源として硫酸ニッケル、還元
剤として次亜リン酸ナトリウムを組み合わせたものであ
り、さらにめっき液のpHを一定値に保持するため水酸
化ナトリウムまたは水酸化アンモニウムが添加されてい
る。このような組成のめっき液を使用して無電解ニッケ
ルめっきを行うと、めっき液中に次亜リン酸ナトリウム
からの酸化生成物である亜リン酸ナトリウムとニッケル
源である硫酸ニッケルからの硫酸根とが反応して硫酸ナ
トリウムが経時的に生成蓄積する。このため、めっき速
度の低下、異常析出及び皮膜物性の劣化等の現象を誘発
し、めっき液が老化する。従って、一定期間使用しため
っき液は不足薬液を補充し、更新して繰り返し使用する
が、最終的に高濃度の硫酸ナトリウム及び亜リン酸ナト
リウムを含有する使用液は、老化液として再利用されぬ
まま海洋等に廃棄処分される。しかしながら、1995
年からロンドン・ダンピング条約により地球環境保護の
ため、かかるめっき老化液も海洋廃棄処理が禁止されて
いる。こうしたことから、無電解めっき液の延命或いは
環境にやさしい廃棄処理が可能な無電解めっき液の開発
が望まれている。
【0003】上記した無電解ニッケルめっき操作の過程
で蓄積される亜リン酸ナトリウムや硫酸ナトリウムの除
去については、既に各種の試みがなされてきたが、いず
れも工業的に実用化されていない。例えば、該亜リン酸
ナトリウムや硫酸ナトリウムを除去する方法として、電
解隔膜を用いる方法、アルカリ性としためっき老化液に
アルミニウム板又はアルミニウム箔を投入してニッケル
を析出させた後、硝酸で回収し母液中に残存するニッケ
ルをキレート樹脂に吸着させる方法(特開昭51−61
36号公報)、ニッケルイオン及びナトリウムイオンを
予めイオン交換樹脂でめっき液から分離しイオン交換樹
脂に吸着させてナトリウムとニッケルを分別、脱離した
後、ニッケルのみをめっき液に戻して再利用する方法等
が提案されている。また、現場的には老化しためっき液
の一部を廃棄し、新液を補充して延命を図る方法等も採
用されている。
で蓄積される亜リン酸ナトリウムや硫酸ナトリウムの除
去については、既に各種の試みがなされてきたが、いず
れも工業的に実用化されていない。例えば、該亜リン酸
ナトリウムや硫酸ナトリウムを除去する方法として、電
解隔膜を用いる方法、アルカリ性としためっき老化液に
アルミニウム板又はアルミニウム箔を投入してニッケル
を析出させた後、硝酸で回収し母液中に残存するニッケ
ルをキレート樹脂に吸着させる方法(特開昭51−61
36号公報)、ニッケルイオン及びナトリウムイオンを
予めイオン交換樹脂でめっき液から分離しイオン交換樹
脂に吸着させてナトリウムとニッケルを分別、脱離した
後、ニッケルのみをめっき液に戻して再利用する方法等
が提案されている。また、現場的には老化しためっき液
の一部を廃棄し、新液を補充して延命を図る方法等も採
用されている。
【0004】しかしながら、これらの方法は、部分的に
は合理的なプロセスと評価される要素はあるものの、経
済的かつ技術的にも問題が多く実用化されていない。ま
た、めっき老化液を一部廃棄し、新液を補充する方法は
根本的な解決方法とはいい難い。
は合理的なプロセスと評価される要素はあるものの、経
済的かつ技術的にも問題が多く実用化されていない。ま
た、めっき老化液を一部廃棄し、新液を補充する方法は
根本的な解決方法とはいい難い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、無電解ニッケルめっき老化液をめっき液として
再利用することができる、工業的に有利な方法、更に言
えば、地球環境にやさしい無電解ニッケルめっき液の循
環システムを提供することにある。
目的は、無電解ニッケルめっき老化液をめっき液として
再利用することができる、工業的に有利な方法、更に言
えば、地球環境にやさしい無電解ニッケルめっき液の循
環システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者は鋭意検討を行った結果、硫酸塩が蓄積しないニ
ッケル源及び次亜リン酸源を含有するめっき液の老化液
について、これを特定の処理工程及び特定の順序で処理
すればHPO3 2 - 、Na2+、及びNH4 + のイオンを有
効に分離除去でき、また、この処理液を循環使用すれ
ば、極めて効率的に老化液をめっき液として再生利用で
きることを見い出し、本発明を完成するに至った。
発明者は鋭意検討を行った結果、硫酸塩が蓄積しないニ
ッケル源及び次亜リン酸源を含有するめっき液の老化液
について、これを特定の処理工程及び特定の順序で処理
すればHPO3 2 - 、Na2+、及びNH4 + のイオンを有
効に分離除去でき、また、この処理液を循環使用すれ
ば、極めて効率的に老化液をめっき液として再生利用で
きることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、(A)めっき金属イ
オンNi2+及び還元剤として次亜リン酸イオンH2 PO
2 - の主たる供給薬剤としての次亜リン酸ニッケルを含
有するめっき液を用いてめっき処理する無電解ニッケル
めっき処理工程; (B)前記(A)工程からのめっき老化液を処理する脱
HPO3 - 処理工程;(C)脱塩工程;(D)めっき液
成分調整後、前記無電解ニッケルめっき処理工程(A)
へ戻す再生循環工程; の各工程を順次経由することを
特徴とする無電解ニッケルめっき液の循環システムを提
供するものである。
オンNi2+及び還元剤として次亜リン酸イオンH2 PO
2 - の主たる供給薬剤としての次亜リン酸ニッケルを含
有するめっき液を用いてめっき処理する無電解ニッケル
めっき処理工程; (B)前記(A)工程からのめっき老化液を処理する脱
HPO3 - 処理工程;(C)脱塩工程;(D)めっき液
成分調整後、前記無電解ニッケルめっき処理工程(A)
へ戻す再生循環工程; の各工程を順次経由することを
特徴とする無電解ニッケルめっき液の循環システムを提
供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、前記(A)、(B)、
(C)及び(D)の各工程を順次経由する無電解ニッケ
ルめっき液循環システムであり、以下に各工程毎に説明
する。
(C)及び(D)の各工程を順次経由する無電解ニッケ
ルめっき液循環システムであり、以下に各工程毎に説明
する。
【0009】本発明の(A)工程はめっき金属イオンN
i2+及び還元剤として次亜リン酸イオンH2 PO2 - の
主たる供給薬剤としての次亜リン酸ニッケルを含有する
めっき液を用いた無電解ニッケルめっき処理工程であ
る。上記無電解ニッケルめっき液に配合されるめっき金
属イオンNi2+、還元剤として次亜リン酸イオンH2 P
O2 - の主たる供給薬剤の次亜リン酸ニッケル含水物と
しては、次亜リン酸ニッケルの五水塩及び六水塩等の含
水塩結晶物が挙げられ、このうち、Ni(H2 PO2 )
2 ・6H2 Oで表される次亜リン酸ニッケル・六水塩が
好ましい。次亜リン酸ニッケルの液体物では、次亜リン
酸ニッケルの溶解度が小さいため水溶液等の液体で貯
蔵、運搬するのに不利であり、粉体のうち、無水物では
分解し易いため好ましくない。
i2+及び還元剤として次亜リン酸イオンH2 PO2 - の
主たる供給薬剤としての次亜リン酸ニッケルを含有する
めっき液を用いた無電解ニッケルめっき処理工程であ
る。上記無電解ニッケルめっき液に配合されるめっき金
属イオンNi2+、還元剤として次亜リン酸イオンH2 P
O2 - の主たる供給薬剤の次亜リン酸ニッケル含水物と
しては、次亜リン酸ニッケルの五水塩及び六水塩等の含
水塩結晶物が挙げられ、このうち、Ni(H2 PO2 )
2 ・6H2 Oで表される次亜リン酸ニッケル・六水塩が
好ましい。次亜リン酸ニッケルの液体物では、次亜リン
酸ニッケルの溶解度が小さいため水溶液等の液体で貯
蔵、運搬するのに不利であり、粉体のうち、無水物では
分解し易いため好ましくない。
【0010】次亜リン酸ニッケル含水物の製造法として
は、公知の方法に従えばよく、ニッケル源と次亜リン酸
源とを水系において反応させ、生成する含水結晶を晶析
分離し、これを乾燥処理すればよい。具体的には、塩化
ニッケルと次亜リン酸ナトリウムとの複分解反応により
次亜リン酸ニッケル・六水塩の含水塩結晶を得ることが
できる。
は、公知の方法に従えばよく、ニッケル源と次亜リン酸
源とを水系において反応させ、生成する含水結晶を晶析
分離し、これを乾燥処理すればよい。具体的には、塩化
ニッケルと次亜リン酸ナトリウムとの複分解反応により
次亜リン酸ニッケル・六水塩の含水塩結晶を得ることが
できる。
【0011】本発明において、上記Ni2+源及びH2 P
O2 - の主たる供給薬剤とは、めっき浴調整時に用いる
Ni2+源及びH2 PO2 - 源及び連続的にめっきを施す
際にめっき浴に補助供給するNi2+源及びH2 PO2 -
源の両方の供給薬剤を意味する。また、該供給薬剤の次
亜リン酸ニッケル含水物を建浴又は薬液補充する場合、
これを所望の濃度に希釈溶解して使用することが好まし
い。
O2 - の主たる供給薬剤とは、めっき浴調整時に用いる
Ni2+源及びH2 PO2 - 源及び連続的にめっきを施す
際にめっき浴に補助供給するNi2+源及びH2 PO2 -
源の両方の供給薬剤を意味する。また、該供給薬剤の次
亜リン酸ニッケル含水物を建浴又は薬液補充する場合、
これを所望の濃度に希釈溶解して使用することが好まし
い。
【0012】上記無電解ニッケルめっき液は、Ni2+が
0.017〜0.34モル/リットル、H2 PO2 - が
0.017〜1.0モル/リットルの範囲であり、さら
にH2 PO2 - /Ni2+のモル比が1.0〜4の範囲で
あることが、硫酸根の生成蓄積を抑制することから好ま
しい。また、80℃以上でめっき処理をする高温浴の場
合、Ni2+が0.017〜0.15モル/リットル、H
2 PO2 - が0. 017〜0.330モル/リットル、
また、常温ないし60℃程度でめっき処理する低温浴の
場合、Ni2+が0.095〜0.34モル/リットル、
H2 PO2 - が0.095〜0.472モル/リットル
の範囲において、それぞれ前記モル比内で浴管理するこ
とが好ましい。
0.017〜0.34モル/リットル、H2 PO2 - が
0.017〜1.0モル/リットルの範囲であり、さら
にH2 PO2 - /Ni2+のモル比が1.0〜4の範囲で
あることが、硫酸根の生成蓄積を抑制することから好ま
しい。また、80℃以上でめっき処理をする高温浴の場
合、Ni2+が0.017〜0.15モル/リットル、H
2 PO2 - が0. 017〜0.330モル/リットル、
また、常温ないし60℃程度でめっき処理する低温浴の
場合、Ni2+が0.095〜0.34モル/リットル、
H2 PO2 - が0.095〜0.472モル/リットル
の範囲において、それぞれ前記モル比内で浴管理するこ
とが好ましい。
【0013】上記無電解ニッケルめっき液は、上記必須
成分以外に、キレート剤、緩衝剤、pH調整剤及び安定
剤から選ばれる1種以上を配合することが好ましい。
成分以外に、キレート剤、緩衝剤、pH調整剤及び安定
剤から選ばれる1種以上を配合することが好ましい。
【0014】キレート剤としては、例えば水溶性のリン
ゴ酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、アミノ酸及びそれらの
塩などが挙げられ、このうち、めっき老化液の再生を考
慮してカルシウム塩の溶解度差の大きいものが好まし
い。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いられ
る。また、緩衝剤としては、例えば、酢酸、コハク酸、
マロン酸及びそれらの塩などが挙げられ、これらは1種
又は2種以上を組み合わせて用いられる。更に、安定剤
としては、例えば、鉛、ビスマス及びタリウムなどの酢
酸塩、硝酸塩及びある種の硫黄化合物が挙げられ、これ
らは1種又は2種以上を組み合わせて用いられる。
ゴ酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、アミノ酸及びそれらの
塩などが挙げられ、このうち、めっき老化液の再生を考
慮してカルシウム塩の溶解度差の大きいものが好まし
い。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いられ
る。また、緩衝剤としては、例えば、酢酸、コハク酸、
マロン酸及びそれらの塩などが挙げられ、これらは1種
又は2種以上を組み合わせて用いられる。更に、安定剤
としては、例えば、鉛、ビスマス及びタリウムなどの酢
酸塩、硝酸塩及びある種の硫黄化合物が挙げられ、これ
らは1種又は2種以上を組み合わせて用いられる。
【0015】上記無電解ニッケルめっき液のpHは、p
H調整剤によって調整でき、酸性浴では4.0〜5.
5、アルカリ浴ではアンモニア、アミン化合物及び苛性
アルカリ等のアルカリ剤で8〜10の範囲に調整すれば
よい。
H調整剤によって調整でき、酸性浴では4.0〜5.
5、アルカリ浴ではアンモニア、アミン化合物及び苛性
アルカリ等のアルカリ剤で8〜10の範囲に調整すれば
よい。
【0016】また、上記無電解ニッケルめっき液は、必
要に応じてさらに光沢剤、界面活性剤等通常無電解ニッ
ケルめっき液に使用されている補助薬剤を配合すること
もできる。
要に応じてさらに光沢剤、界面活性剤等通常無電解ニッ
ケルめっき液に使用されている補助薬剤を配合すること
もできる。
【0017】上記無電解ニッケルめっき液を用いて、金
属板及び無機粉体等の表面をめっきする場合、めっき反
応により副生する亜リン酸イオンの量としては、HPO
3 2-/Ni2+のモル比が3〜10の範囲とすることが好
ましい。
属板及び無機粉体等の表面をめっきする場合、めっき反
応により副生する亜リン酸イオンの量としては、HPO
3 2-/Ni2+のモル比が3〜10の範囲とすることが好
ましい。
【0018】上記条件でめっき処理を連続で施すことに
より、亜リン酸イオンの濃度が増加し、ついにはめっき
機能が減退しためっき老化液となる。該めっき老化液の
組成としては、特に制限されないが、一例を示すと、多
くの場合、Ni2+が4〜7g/リットル、H2 PO2 2-
が10〜55g/リットル、HPO3 2-が80〜160
g/リットル、SO4 2-が30〜75g/リットル、キ
レート剤が30〜55g/リットル、Na+ が46〜1
20g/リットルの範囲で、pHが3.5〜5.5にあ
る。
より、亜リン酸イオンの濃度が増加し、ついにはめっき
機能が減退しためっき老化液となる。該めっき老化液の
組成としては、特に制限されないが、一例を示すと、多
くの場合、Ni2+が4〜7g/リットル、H2 PO2 2-
が10〜55g/リットル、HPO3 2-が80〜160
g/リットル、SO4 2-が30〜75g/リットル、キ
レート剤が30〜55g/リットル、Na+ が46〜1
20g/リットルの範囲で、pHが3.5〜5.5にあ
る。
【0019】本発明の(B)工程は、前記(A)工程か
らのめっき老化液を脱HPO3 2-処理する工程である。
すなわち、前記めっき老化液にカルシウム塩を粉末状又
は水性スラリー状として撹拌下、反応槽に添加し、pH
6〜9、好ましくは6.5〜8.8の範囲に調整してH
PO3 2-を亜リン酸カルシウムとして沈殿させ、分離除
去することにより行われる。
らのめっき老化液を脱HPO3 2-処理する工程である。
すなわち、前記めっき老化液にカルシウム塩を粉末状又
は水性スラリー状として撹拌下、反応槽に添加し、pH
6〜9、好ましくは6.5〜8.8の範囲に調整してH
PO3 2-を亜リン酸カルシウムとして沈殿させ、分離除
去することにより行われる。
【0020】該カルシウム塩としては、例えば、水酸化
カルシウム及び炭酸カルシウム等が挙げられ、これらは
1種又は2種を組み合わせて用いられる。また、該カル
シウム塩の添加量は、処理液中のHPO3 2-と当量近く
であることが好ましい。
カルシウム及び炭酸カルシウム等が挙げられ、これらは
1種又は2種を組み合わせて用いられる。また、該カル
シウム塩の添加量は、処理液中のHPO3 2-と当量近く
であることが好ましい。
【0021】また、pH値を6〜9の範囲としたのは、
pH値が6未満では未反応の亜りん酸イオンが残存する
ばかりでなく、後に分離除去する際に亜リン酸カルシウ
ムの溶解度が増し、一方、pHが9より大きくなると、
ニッケルイオンが沈殿するとともに、分離除去する際に
亜リン酸カルシウムの溶解度が再び増して好ましくない
からである。また、処理温度は、70℃以下であれば特
に限定はないが、10℃以下となると反応時間が長くな
り好ましくない。また、処理時間は無電解ニッケルめっ
き老化液とカルシウム塩との反応から、カルシウム塩の
溶解度が反応律速となるので亜リン酸カルシウムの生成
時間を十分に採る必要があり、2時間以上、好ましくは
20時間以上、撹拌下で反応させることが好ましい。
pH値が6未満では未反応の亜りん酸イオンが残存する
ばかりでなく、後に分離除去する際に亜リン酸カルシウ
ムの溶解度が増し、一方、pHが9より大きくなると、
ニッケルイオンが沈殿するとともに、分離除去する際に
亜リン酸カルシウムの溶解度が再び増して好ましくない
からである。また、処理温度は、70℃以下であれば特
に限定はないが、10℃以下となると反応時間が長くな
り好ましくない。また、処理時間は無電解ニッケルめっ
き老化液とカルシウム塩との反応から、カルシウム塩の
溶解度が反応律速となるので亜リン酸カルシウムの生成
時間を十分に採る必要があり、2時間以上、好ましくは
20時間以上、撹拌下で反応させることが好ましい。
【0022】反応終了後、処理液を30℃以下の温度で
濾過して沈殿生成した亜リン酸カルシウムを分離除去す
る。この濾過操作により、無電解めっき老化液中の大部
分の亜リン酸塩及び金属不純物が除去される。また、め
っき老化液中のキレート剤もその種類によって一様では
ないがカルシウム塩を形成して一部沈殿して除去され
る。上記の脱HPO3 2-処理は、HPO3 2-イオンが実
質的に除去されるが、亜リン酸カルシウムの溶解度相当
分及びキレート剤の影響もあって若干のHPO3 2-イオ
ン及びカルシウムイオンが溶存する。この場合、回収母
液中に溶存するカルシウムイオンの濃度として、0.1
2g/リットル以下になるように亜リン酸カルシウムを
分離除去することが、回収母液をリサイクルして再生使
用する場合、ニッケル皮膜に悪影響を及ぼす危険性を避
けることからも好ましい。したがって、必要に応じて、
さらに溶解亜リン酸カルシウムを除く場合、上記の処理
で得られた回収母液を加熱濃縮して、再度亜リン酸カル
シウムの沈殿を生成させ、これを分離除去することが好
ましい。
濾過して沈殿生成した亜リン酸カルシウムを分離除去す
る。この濾過操作により、無電解めっき老化液中の大部
分の亜リン酸塩及び金属不純物が除去される。また、め
っき老化液中のキレート剤もその種類によって一様では
ないがカルシウム塩を形成して一部沈殿して除去され
る。上記の脱HPO3 2-処理は、HPO3 2-イオンが実
質的に除去されるが、亜リン酸カルシウムの溶解度相当
分及びキレート剤の影響もあって若干のHPO3 2-イオ
ン及びカルシウムイオンが溶存する。この場合、回収母
液中に溶存するカルシウムイオンの濃度として、0.1
2g/リットル以下になるように亜リン酸カルシウムを
分離除去することが、回収母液をリサイクルして再生使
用する場合、ニッケル皮膜に悪影響を及ぼす危険性を避
けることからも好ましい。したがって、必要に応じて、
さらに溶解亜リン酸カルシウムを除く場合、上記の処理
で得られた回収母液を加熱濃縮して、再度亜リン酸カル
シウムの沈殿を生成させ、これを分離除去することが好
ましい。
【0023】また、分離した亜リン酸カルシウムは、N
i2+を実質的に含有しないので、白色粉末として回収で
き、還元剤、樹脂添加剤、無公害型の防錆顔料及び各種
の機能性素材として有効利用することができる。
i2+を実質的に含有しないので、白色粉末として回収で
き、還元剤、樹脂添加剤、無公害型の防錆顔料及び各種
の機能性素材として有効利用することができる。
【0024】本発明の(C)工程は、前記(B)工程か
らの分離母液中に存在するNa+ 、NH4 + 等の塩を除
去する、いわゆる脱塩工程である。これらNa+ 、NH
4 +等のカチオンは、主として(A)工程のめっき処理
に際し、めっき浴のpH調整剤としてのアルカリ剤ある
いはモル比調整剤の使用に伴って混入するものである。
らの分離母液中に存在するNa+ 、NH4 + 等の塩を除
去する、いわゆる脱塩工程である。これらNa+ 、NH
4 +等のカチオンは、主として(A)工程のめっき処理
に際し、めっき浴のpH調整剤としてのアルカリ剤ある
いはモル比調整剤の使用に伴って混入するものである。
【0025】上記脱塩方法としては、電気透析槽、陽イ
オン交換樹脂又は逆浸透膜のいずれか1つに通して処理
する方法が挙げられる。
オン交換樹脂又は逆浸透膜のいずれか1つに通して処理
する方法が挙げられる。
【0026】電気透析槽としては、希釈室の両側が陽イ
オン交換膜で仕切られていることが重要な要件となる。
その構成としては、陽イオン交換膜単膜、陽イオン交換
膜の複数膜を備えたもの、又は陰イオン交換膜と陽イオ
ン交換膜の複数膜を備えたものを挙げることができる。
具体的には、例えば図1に示すように、電気透析槽8に
は、陽イオン交換膜1が複数対組み込まれ、陽極側3か
らみて陽極室6、濃縮室5、希釈室4の順に配列され、
その後、濃縮室5と希釈室4を交互に配列し、その間は
陽イオン交換膜1を配し、最後に濃縮室5、陰極室7と
なるように配列する。さらに処理液を送り込み、希釈室
4を通過し流入する希釈液タンク10、電解液を送り込
み、陽極室6及び陰極室7を通過し流入する電解液タン
ク11、濃縮液を送り込み、濃縮室5を通過し流入する
濃縮タンク12を備える。
オン交換膜で仕切られていることが重要な要件となる。
その構成としては、陽イオン交換膜単膜、陽イオン交換
膜の複数膜を備えたもの、又は陰イオン交換膜と陽イオ
ン交換膜の複数膜を備えたものを挙げることができる。
具体的には、例えば図1に示すように、電気透析槽8に
は、陽イオン交換膜1が複数対組み込まれ、陽極側3か
らみて陽極室6、濃縮室5、希釈室4の順に配列され、
その後、濃縮室5と希釈室4を交互に配列し、その間は
陽イオン交換膜1を配し、最後に濃縮室5、陰極室7と
なるように配列する。さらに処理液を送り込み、希釈室
4を通過し流入する希釈液タンク10、電解液を送り込
み、陽極室6及び陰極室7を通過し流入する電解液タン
ク11、濃縮液を送り込み、濃縮室5を通過し流入する
濃縮タンク12を備える。
【0027】図1において、前記(C)工程からの分離
母液は、電気透析槽10の希釈室5に、好ましくは5〜
50cm/秒で供給される。この時、電気透析槽10の両
端部に位置する陽極室7及び陰極室8には適宜の電解質
水溶液を供給すればよい。通電は、限界電流密度以下、
好ましくは0.1〜10A/dm2 の範囲で行い、希釈室
5に供給される上記分離母液中の陽イオンを陽イオン交
換膜を通して、選択的に濃縮室6に移行させて、上記分
離母液中のNa+ 、NH4 + 等の陽イオンを除去すれば
よい。陽イオン交換膜としては、特に制限されず、例え
ばセレミオンCMV(旭硝子社製)、ネオセブタCM-1
(徳山曹達社製)、Nafion324 (デュポン社製)等が挙
げられる。陰イオン交換膜としては、特に制限されず、
例えばセレミオンAMV(旭硝子社製)、ネオセブタA
M-1(徳山曹達社製)等が挙げられる。
母液は、電気透析槽10の希釈室5に、好ましくは5〜
50cm/秒で供給される。この時、電気透析槽10の両
端部に位置する陽極室7及び陰極室8には適宜の電解質
水溶液を供給すればよい。通電は、限界電流密度以下、
好ましくは0.1〜10A/dm2 の範囲で行い、希釈室
5に供給される上記分離母液中の陽イオンを陽イオン交
換膜を通して、選択的に濃縮室6に移行させて、上記分
離母液中のNa+ 、NH4 + 等の陽イオンを除去すれば
よい。陽イオン交換膜としては、特に制限されず、例え
ばセレミオンCMV(旭硝子社製)、ネオセブタCM-1
(徳山曹達社製)、Nafion324 (デュポン社製)等が挙
げられる。陰イオン交換膜としては、特に制限されず、
例えばセレミオンAMV(旭硝子社製)、ネオセブタA
M-1(徳山曹達社製)等が挙げられる。
【0028】陽イオン交換樹脂としては、スルホン基、
カルボキシル基等の陽イオン交換基を持つものであれ
ば、特に制限されず、例えばダイアイオンSK-1B(三
菱化成社製)等が挙げられる。陽イオン交換樹脂の量
は、通常廃液量の当量以上、好ましくは2〜5倍量であ
る。処理速度は通常10〜200ml/分、好ましくは5
0〜100ml/分である。
カルボキシル基等の陽イオン交換基を持つものであれ
ば、特に制限されず、例えばダイアイオンSK-1B(三
菱化成社製)等が挙げられる。陽イオン交換樹脂の量
は、通常廃液量の当量以上、好ましくは2〜5倍量であ
る。処理速度は通常10〜200ml/分、好ましくは5
0〜100ml/分である。
【0029】逆浸透膜の材質としては、例えば、セルロ
ースアセテート系、芳香族ポリアミド系及びポリベンツ
イミダゾロン系の膜が挙げられ、孔径としては、通常1
00オングストローム以下、好ましくは5〜50オング
ストロームが用いられる。原水に加える処理圧力としし
ては、通常0.5〜100kg/m2 、好ましくは10〜
30kg/m2 である。
ースアセテート系、芳香族ポリアミド系及びポリベンツ
イミダゾロン系の膜が挙げられ、孔径としては、通常1
00オングストローム以下、好ましくは5〜50オング
ストロームが用いられる。原水に加える処理圧力としし
ては、通常0.5〜100kg/m2 、好ましくは10〜
30kg/m2 である。
【0030】かかる電気透析、陽イオン交換樹脂及び逆
浸透膜の各操作方法としては、特に制限されず、いずれ
の操作で行うかは適用する(B)工程からの分離分液の
組成と経済的条件で検討すればよくこれによりNa+ 、
NH4 + 等のカチオンを除去した後のpHが5.5以
下、好ましくは4.5以下となる。次いで、かかる処理
された液は、次の(D)工程へ移される。
浸透膜の各操作方法としては、特に制限されず、いずれ
の操作で行うかは適用する(B)工程からの分離分液の
組成と経済的条件で検討すればよくこれによりNa+ 、
NH4 + 等のカチオンを除去した後のpHが5.5以
下、好ましくは4.5以下となる。次いで、かかる処理
された液は、次の(D)工程へ移される。
【0031】本発明の(D)工程は、めっき液成分調整
後、前記無電解ニッケルめっき処理工程(A)へ戻す再
生循環工程である。すなわち、上記のような処理を行っ
た無電解ニッケルめっき老化液は、Ni2+及びキレート
剤を主に含有する次亜リン酸溶液であるが、液組成を確
認して、必要に応じて不足分の次亜リン酸ニッケル、キ
レート剤、pH調整剤及び安定剤等の薬剤を添加して前
記(A)工程におけるめっき液組成に調整した後、建浴
液として又は補充液として再利用すればよい。
後、前記無電解ニッケルめっき処理工程(A)へ戻す再
生循環工程である。すなわち、上記のような処理を行っ
た無電解ニッケルめっき老化液は、Ni2+及びキレート
剤を主に含有する次亜リン酸溶液であるが、液組成を確
認して、必要に応じて不足分の次亜リン酸ニッケル、キ
レート剤、pH調整剤及び安定剤等の薬剤を添加して前
記(A)工程におけるめっき液組成に調整した後、建浴
液として又は補充液として再利用すればよい。
【0032】上記の如く、本発明のめっき液循環システ
ムによれば、めっき老化液を効率的に処理し、再生使用
できるとともに、硫酸ソーダ含有のめっき液のものと異
なり、平滑で良好な皮膜が得られる。特に、従来のめっ
き浴に比べて、浴の寿命が長く、いわゆるターン数が増
加できるという顕著な利点がある。
ムによれば、めっき老化液を効率的に処理し、再生使用
できるとともに、硫酸ソーダ含有のめっき液のものと異
なり、平滑で良好な皮膜が得られる。特に、従来のめっ
き浴に比べて、浴の寿命が長く、いわゆるターン数が増
加できるという顕著な利点がある。
【0033】
【作用】本発明の無電解ニッケルめっき液循環システム
において、(A)のめっき処理工程では、めっき液とし
て、めっき金属イオンNi2+及び還元剤として次亜リン
酸イオンH2 PO2 - の主たる供給薬剤としての次亜リ
ン酸ニッケルを含有するめっき液とすることにより、め
っき処理中に硫酸塩の生成蓄積を抑制できる。また、繰
り返しめっき処理を行うことによるめっき液のめっき機
能が減退しても、めっき老化液を(B)工程におけるカ
ルシウム塩の投入により、めっき老化液中のHPO3 2-
を次式; HPO3 2-+Ca2+→CaHPO3 ↓ で実質的に亜リン酸カルシウムのみを選択的に沈殿させ
て分離処理できる。また、(C)工程により、めっき老
化液中のNa+ 、NH4 + 等の低分子量の塩を選択的に
除去できる。さらに(D)工程により、液組成を確認し
て、必要に応じて不足分の次亜リン酸ニッケル、キレー
ト剤、pH調整剤及び安定剤等の薬剤を添加して液組成
を調整したのち、建浴液として再利用することができ
る。
において、(A)のめっき処理工程では、めっき液とし
て、めっき金属イオンNi2+及び還元剤として次亜リン
酸イオンH2 PO2 - の主たる供給薬剤としての次亜リ
ン酸ニッケルを含有するめっき液とすることにより、め
っき処理中に硫酸塩の生成蓄積を抑制できる。また、繰
り返しめっき処理を行うことによるめっき液のめっき機
能が減退しても、めっき老化液を(B)工程におけるカ
ルシウム塩の投入により、めっき老化液中のHPO3 2-
を次式; HPO3 2-+Ca2+→CaHPO3 ↓ で実質的に亜リン酸カルシウムのみを選択的に沈殿させ
て分離処理できる。また、(C)工程により、めっき老
化液中のNa+ 、NH4 + 等の低分子量の塩を選択的に
除去できる。さらに(D)工程により、液組成を確認し
て、必要に応じて不足分の次亜リン酸ニッケル、キレー
ト剤、pH調整剤及び安定剤等の薬剤を添加して液組成
を調整したのち、建浴液として再利用することができ
る。
【0034】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、これは例示であって、本発明を制限するも
のではない。
説明するが、これは例示であって、本発明を制限するも
のではない。
【0035】実施例1 (A)工程 次亜リン酸ニッケル六水塩30.3g/リットル、リン
ゴ酸25g/リットル、コハク酸10g/リットル、硝
酸鉛2mg/リットルからなるpH4.5の無電解ニッ
ケルめっき液2リットルを3リットルのガラスビーカー
に建浴した。次いで、90℃に加温した後、脱脂及び酸
洗浄した鉄片(5cm×10cm×0.2mm)10枚を一度
に浸漬し、30分間無電解ニッケルめっきを行った。次
いで鉄片を取り代え同様の処理を都合16回行った。な
お、めっき操作の途中で、めっき反応により消耗する薬
剤(主に次亜リン酸ニッケル)を30分毎に補給した。
また、液のpHを4.5に維持するため水酸化ナトリウ
ム水溶液を常時補充すると共に、蒸発する水分を補充す
るため脱塩水を加えた。この無電解ニッケルめっき処理
により鉄片上に最大厚み8.3μm、最小厚み7.6μ
m、平均厚み8.0μmのニッケルめっき皮膜が析出
し、形成されためっき層は全て平滑で優れた金属光沢を
示すものであった。めっき処理終了後のめっき老化液の
組成を表1に示す。
ゴ酸25g/リットル、コハク酸10g/リットル、硝
酸鉛2mg/リットルからなるpH4.5の無電解ニッ
ケルめっき液2リットルを3リットルのガラスビーカー
に建浴した。次いで、90℃に加温した後、脱脂及び酸
洗浄した鉄片(5cm×10cm×0.2mm)10枚を一度
に浸漬し、30分間無電解ニッケルめっきを行った。次
いで鉄片を取り代え同様の処理を都合16回行った。な
お、めっき操作の途中で、めっき反応により消耗する薬
剤(主に次亜リン酸ニッケル)を30分毎に補給した。
また、液のpHを4.5に維持するため水酸化ナトリウ
ム水溶液を常時補充すると共に、蒸発する水分を補充す
るため脱塩水を加えた。この無電解ニッケルめっき処理
により鉄片上に最大厚み8.3μm、最小厚み7.6μ
m、平均厚み8.0μmのニッケルめっき皮膜が析出
し、形成されためっき層は全て平滑で優れた金属光沢を
示すものであった。めっき処理終了後のめっき老化液の
組成を表1に示す。
【0036】(C)工程 (A)工程で生じためっき老化液2リットル(pH3.
6、液温70℃)に消石灰を撹拌下に投入し、pH値を
6.1〜8.0として、室温で24時間保持した。処理
後、複分解反応により生成した白色沈殿物を常法により
30℃以下の温度で濾過して亜リン酸カルシウムを除去
分離した。濾過後の母液の組成を表1に示す。
6、液温70℃)に消石灰を撹拌下に投入し、pH値を
6.1〜8.0として、室温で24時間保持した。処理
後、複分解反応により生成した白色沈殿物を常法により
30℃以下の温度で濾過して亜リン酸カルシウムを除去
分離した。濾過後の母液の組成を表1に示す。
【0037】(B)工程 次いで、処理母液1リットルを有効面積150cm2 の陽
イオン交換膜セレミオンCMW(旭硝子社製)6枚より
なる電気透析槽に供給した。電気透析槽に供給した直流
電流は5A、電圧は10Vであった。電気透析処理後の
液組成を表1に示す。
イオン交換膜セレミオンCMW(旭硝子社製)6枚より
なる電気透析槽に供給した。電気透析槽に供給した直流
電流は5A、電圧は10Vであった。電気透析処理後の
液組成を表1に示す。
【0038】(D)工程及び再度の(A)工程 上記処理母液1リットルに、次亜リン酸ニッケル六水塩
30g、次亜リン酸ナトリウム一水塩20g、リンゴ酸
24.8g、コハク酸9.5g及び硝酸鉛2mgを加え、
更に純水で液量が2リットルとなるようにしてめっき液
を調製した。次いで、上記組成のめっき液をpH4.5
に調整し、3リットルのガラスビーカーに建浴して、9
0℃に加温した後、脱脂及び酸洗浄した鉄片(5cm×1
0cm×0.2mm)10枚を一度に浸漬し30分間無電解
ニッケルめっきを再び16回行った。なお、めっき操作
の途中で、めっき反応により消耗する薬剤(主に次亜リ
ン酸ニッケル)を30分毎に補給し、液のpHを4.5
に維持するため水酸化ナトリウム水溶液を常時補充する
と共に、蒸発する水分を補充するため脱塩水を加えた。
この無電解ニッケルめっき処理により、鉄片上に最大厚
み8.2μm、最小厚み7.4μm、平均厚み7.8μ
mのニッケルめっき皮膜が析出し、形成されためっき層
は全て平滑で優れた金属光沢を示すものであり、当初に
建浴しためっき液によるめっき品と何ら異なるものでは
なかった。
30g、次亜リン酸ナトリウム一水塩20g、リンゴ酸
24.8g、コハク酸9.5g及び硝酸鉛2mgを加え、
更に純水で液量が2リットルとなるようにしてめっき液
を調製した。次いで、上記組成のめっき液をpH4.5
に調整し、3リットルのガラスビーカーに建浴して、9
0℃に加温した後、脱脂及び酸洗浄した鉄片(5cm×1
0cm×0.2mm)10枚を一度に浸漬し30分間無電解
ニッケルめっきを再び16回行った。なお、めっき操作
の途中で、めっき反応により消耗する薬剤(主に次亜リ
ン酸ニッケル)を30分毎に補給し、液のpHを4.5
に維持するため水酸化ナトリウム水溶液を常時補充する
と共に、蒸発する水分を補充するため脱塩水を加えた。
この無電解ニッケルめっき処理により、鉄片上に最大厚
み8.2μm、最小厚み7.4μm、平均厚み7.8μ
mのニッケルめっき皮膜が析出し、形成されためっき層
は全て平滑で優れた金属光沢を示すものであり、当初に
建浴しためっき液によるめっき品と何ら異なるものでは
なかった。
【0039】
【表1】
【0040】実施例2 (A)工程 次亜リン酸ソーダ一水塩を新たに5g/リットル添加
し、硝酸鉛2mg/リットルを1mg/リットルとした
以外は実施例1と同様のめっき液を用い、同様の方法で
めっき処理を行った。この無電解ニッケルめっき処理に
より鉄片上に最大厚み10.3μm、最小厚み9.1μ
m、平均厚み9.6μmのニッケルめっき皮膜が析出
し、形成されためっき層はすべて平滑で優れた金属光沢
を示すものであった。めっき処理終了後のめっき老化液
の組成を表2に示す。
し、硝酸鉛2mg/リットルを1mg/リットルとした
以外は実施例1と同様のめっき液を用い、同様の方法で
めっき処理を行った。この無電解ニッケルめっき処理に
より鉄片上に最大厚み10.3μm、最小厚み9.1μ
m、平均厚み9.6μmのニッケルめっき皮膜が析出
し、形成されためっき層はすべて平滑で優れた金属光沢
を示すものであった。めっき処理終了後のめっき老化液
の組成を表2に示す。
【0041】(B) 工程は実施例1と同様の方法で行っ
た。(B)工程における濾過後の母液の組成を表2に示
す。
た。(B)工程における濾過後の母液の組成を表2に示
す。
【0042】(C)工程 次いで、処理母液1リットルを陽イオン交換樹脂(ダイ
ヤイオンSK-1B;三菱化成社製)を2リットル充填し
たカラム(口径7.5cm×長さ60cm)に90ml/分の
流速でポンプで送り込んで脱塩処理を行った。次いで、
次工程のめっき処理槽に移した。陽イオン交換樹脂処理
後の液組成を表2に示す。
ヤイオンSK-1B;三菱化成社製)を2リットル充填し
たカラム(口径7.5cm×長さ60cm)に90ml/分の
流速でポンプで送り込んで脱塩処理を行った。次いで、
次工程のめっき処理槽に移した。陽イオン交換樹脂処理
後の液組成を表2に示す。
【0043】(D)工程及び再度の(A)工程 上記組成の処理母液1リットルに、次亜リン酸ニッケル
六水塩60g、リンゴ酸26g、コハク酸10g及び硝
酸鉛4mgを加え、更に純水で液量が2リットルとなる
ようにしてめっき液を調製した。めっき液調製後のめっ
き処理は実施例1と同様の方法で行い、この無電解ニッ
ケルめっき処理により、鉄片上に最大厚み10.0μ
m、最小厚み8.8μm、平均厚み9.3μmのニッケ
ルめっき皮膜が析出し、形成されためっき層は全て平滑
で優れた金属光沢を示すものであり、当初に建浴しため
っき液によるめっき品と何ら異なるものではなかった。
六水塩60g、リンゴ酸26g、コハク酸10g及び硝
酸鉛4mgを加え、更に純水で液量が2リットルとなる
ようにしてめっき液を調製した。めっき液調製後のめっ
き処理は実施例1と同様の方法で行い、この無電解ニッ
ケルめっき処理により、鉄片上に最大厚み10.0μ
m、最小厚み8.8μm、平均厚み9.3μmのニッケ
ルめっき皮膜が析出し、形成されためっき層は全て平滑
で優れた金属光沢を示すものであり、当初に建浴しため
っき液によるめっき品と何ら異なるものではなかった。
【0044】
【表2】
【0045】実施例3 (A)工程 次亜リン酸ソーダ一水塩を新たに10g/リットルを添
加した以外は実施例1と同様のめっき液を用い、同様の
方法でめっき処理を行った。この無電解ニッケルめっき
処理により鉄片上に最大厚み10.8μm、最小厚み
9.7μm、平均厚み10.3μmのニッケルめっき皮
膜が析出し、形成されためっき層は全て平滑で優れた金
属光沢を示すものであった。めっき処理終了後のめっき
老化液の組成を表3に示す。
加した以外は実施例1と同様のめっき液を用い、同様の
方法でめっき処理を行った。この無電解ニッケルめっき
処理により鉄片上に最大厚み10.8μm、最小厚み
9.7μm、平均厚み10.3μmのニッケルめっき皮
膜が析出し、形成されためっき層は全て平滑で優れた金
属光沢を示すものであった。めっき処理終了後のめっき
老化液の組成を表3に示す。
【0046】(B) 工程は実施例1と同様の方法で行っ
た。(B)工程における濾過後の母液の組成を表3に示
す。
た。(B)工程における濾過後の母液の組成を表3に示
す。
【0047】(C)工程 次いで、処理母液1リットルを30kg/cm2 の圧力で逆
浸透膜を通して脱塩処理を行った。次いで、次工程のめ
っき処理槽に移した。逆浸透膜通過後の液組成を表3に
示す。
浸透膜を通して脱塩処理を行った。次いで、次工程のめ
っき処理槽に移した。逆浸透膜通過後の液組成を表3に
示す。
【0048】(D)工程及び再度の(A)工程 上記組成の処理母液1リットルに、純水900mlを加
え、更に次亜リン酸ニッケル六水塩30g、次亜リン酸
ナトリウム一水塩34g、リンゴ酸9.2g、コハク酸
11.7g及び硝酸鉛2mgを加えてめっき液を調製し
た。また、めっき液調製後のめっき処理は実施例1と同
様の方法で行い、この無電解ニッケルめっき処理によ
り、鉄片上に最大厚み10.5μm、最小厚み9.5μ
m、平均厚み9.9μmのニッケルめっき皮膜が析出
し、形成されためっき層は全て平滑で優れた金属光沢を
示すものであり、当初に建浴しためっき液によるめっき
品と何ら異なるものではなかった。
え、更に次亜リン酸ニッケル六水塩30g、次亜リン酸
ナトリウム一水塩34g、リンゴ酸9.2g、コハク酸
11.7g及び硝酸鉛2mgを加えてめっき液を調製し
た。また、めっき液調製後のめっき処理は実施例1と同
様の方法で行い、この無電解ニッケルめっき処理によ
り、鉄片上に最大厚み10.5μm、最小厚み9.5μ
m、平均厚み9.9μmのニッケルめっき皮膜が析出
し、形成されためっき層は全て平滑で優れた金属光沢を
示すものであり、当初に建浴しためっき液によるめっき
品と何ら異なるものではなかった。
【0049】
【表3】
【0050】
【発明の効果】本発明の無電解ニッケルめっき液循環シ
ステムによれば、めっき液中に硫酸塩の生成蓄積がな
く、めっき液の長寿化が図れる。また、繰り返し使用に
よるめっき老化液からHPO3 2-及びNa+ やNH4 +
等の低分子のカチオンを工業上に極めて有利に分離除去
できるとともに、該老化液の再生利用が可能となる。し
かも再生利用した老化液を用いてめっき処理しても初め
と変わらぬ良好なめっき皮膜を得ることができる。
ステムによれば、めっき液中に硫酸塩の生成蓄積がな
く、めっき液の長寿化が図れる。また、繰り返し使用に
よるめっき老化液からHPO3 2-及びNa+ やNH4 +
等の低分子のカチオンを工業上に極めて有利に分離除去
できるとともに、該老化液の再生利用が可能となる。し
かも再生利用した老化液を用いてめっき処理しても初め
と変わらぬ良好なめっき皮膜を得ることができる。
【図1】本発明の(C)工程で用いる電気透析槽の概念
を示す図である。
を示す図である。
1 陽イオン交換膜 2 陰極 3 陽極 4 希釈室 5 濃縮室 6 陽極室 7 陰極室 8 電気透析槽 10 希釈液タンク 11 電極液タンク 12 濃縮液タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/469 C02F 1/58 R 1/58 1/46 103 (72)発明者 中尾 英弘 埼玉県大宮市吉野町2丁目3番1号 メル テックス株式会社研究部内 (72)発明者 田代 雄彦 埼玉県大宮市吉野町2丁目3番1号 メル テックス株式会社研究部内
Claims (4)
- 【請求項1】(A)めっき金属イオンNi2+及び還元剤
として次亜リン酸イオンH2 PO2 - の主たる供給薬剤
としての次亜リン酸ニッケルを含有するめっき液を用い
てめっき処理する無電解ニッケルめっき処理工程; (B)前記(A)工程からのめっき老化液を処理する脱
HPO3 2 - 処理工程;(C)脱塩工程;(D)めっき液
成分調整後、前記無電解ニッケルめっき処理工程(A)
へ戻す再生循環工程; の各工程を順次経由することを
特徴とする無電解ニッケルめっき液の循環システム。 - 【請求項2】 前記(A)工程の前記めっき液が、更
に、キレート剤、緩衝剤、pH調整剤又は安定剤を含有
するものである請求項1記載の無電解ニッケルめっき液
の循環システム。 - 【請求項3】 前記(B)工程が、前記(A)工程後の
めっき老化液を、カルシウム塩でpH6〜9に調整して
亜リン酸カルシウムの沈澱を生成せしめ、これを分離除
去するものである請求項1又は2記載の無電解ニッケル
めっき液の循環システム。 - 【請求項4】 前記(C)工程が、前記(B)工程で得
られる分離母液を、電気透析槽、陽イオン交換樹脂又は
逆浸透膜に通して処理するものである請求項1〜3のい
ずれか1項に記載の無電解ニッケルめっき液の循環シス
テム。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8359093A JPH10195669A (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 無電解ニッケルめっき液の循環システム |
| US09/125,778 US6245389B1 (en) | 1996-12-27 | 1997-12-25 | Method for circulating electroless nickel plating solution |
| PCT/JP1997/004837 WO2004074544A1 (ja) | 1996-12-27 | 1997-12-25 | 無電解ニッケルめっき液循環システム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8359093A JPH10195669A (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 無電解ニッケルめっき液の循環システム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10195669A true JPH10195669A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=18462712
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8359093A Pending JPH10195669A (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 無電解ニッケルめっき液の循環システム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10195669A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999039023A3 (en) * | 1998-01-31 | 1999-09-23 | Lea Associates Limited | Improvements in electroless nickel plating |
| JP2002241952A (ja) * | 2001-02-09 | 2002-08-28 | Hiroshi Kawakami | 無電解めっき方法及びその装置 |
| JP2014118612A (ja) * | 2012-12-18 | 2014-06-30 | Kida Seiko Kk | 無電解ニッケルりんめっき液の再生方法及び再生装置 |
| JP2015001020A (ja) * | 2013-06-18 | 2015-01-05 | 日本錬水株式会社 | 無電解メッキ液の再生方法 |
| JP7085089B1 (ja) * | 2021-07-22 | 2022-06-16 | 生態環境部華南環境科学研究所 | 無電解ニッケルめっき廃液中の次亜/亜リン酸塩を高効率に分離する装置 |
-
1996
- 1996-12-27 JP JP8359093A patent/JPH10195669A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999039023A3 (en) * | 1998-01-31 | 1999-09-23 | Lea Associates Limited | Improvements in electroless nickel plating |
| JP2002241952A (ja) * | 2001-02-09 | 2002-08-28 | Hiroshi Kawakami | 無電解めっき方法及びその装置 |
| JP2014118612A (ja) * | 2012-12-18 | 2014-06-30 | Kida Seiko Kk | 無電解ニッケルりんめっき液の再生方法及び再生装置 |
| JP2015001020A (ja) * | 2013-06-18 | 2015-01-05 | 日本錬水株式会社 | 無電解メッキ液の再生方法 |
| JP7085089B1 (ja) * | 2021-07-22 | 2022-06-16 | 生態環境部華南環境科学研究所 | 無電解ニッケルめっき廃液中の次亜/亜リン酸塩を高効率に分離する装置 |
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