JPH10199058A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH10199058A
JPH10199058A JP393497A JP393497A JPH10199058A JP H10199058 A JPH10199058 A JP H10199058A JP 393497 A JP393497 A JP 393497A JP 393497 A JP393497 A JP 393497A JP H10199058 A JPH10199058 A JP H10199058A
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layer
recording
temperature
curie temperature
intermediate layer
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JP393497A
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Hisao Arimune
久雄 有宗
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リード耐久性と広いロー記録マージン及び良好
なバイアス磁界特性を有し、その結果、優れたオーバー
ライト特性が得られるものとする。 【解決手段】低いキュリー温度TC1と高い保磁力を有し
垂直磁気異方性の記録層2と、記録層2より高いキュリ
ー温度TC2と低い保磁力とを有し垂直磁気異方性の記録
補助層5と、記録層2と記録補助層5の間に設けられ、
両層の交換結合力を調整する中間層を有する光磁気記録
媒体であって、中間層が記録層側の第1中間層3と記録
補助層側の第2中間層4の少なくとも2層から成り、第
1中間層3はキュリー温度TCI1 がTC1より高い垂直磁
化膜であり、前記第2中間層4はキュリー温度TCI2
100℃≦TCI2 ≦TC2である面内磁化膜である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光強度変調方式等
の熱磁気記録により2値情報をオーバーライト可能で、
カー効果等の磁気光学効果により再生を行う光磁気記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のオーバーライト可能な光磁気記録
媒体(以下、媒体と略す)の一例として、低いキュリー
温度と高い保磁力を有する第1磁性層と、これに比べて
相対的に高いキュリー温度と低い保磁力を有する第2磁
性層とから構成される2層の垂直磁化膜と、両磁性層間
に設けられた中間層とを有し、前記中間層による交換結
合力よりも第1,第2磁性層の保磁力が大きく、中間層
を形成する材料が無機の非磁性物質か、あるいは室温で
磁化成分が垂直よりも面内成分が大きいような組成の磁
性材料から成ることにより、第1,第2磁性層間に働く
交換相互作用を適切な大きさに抑制し、かつ記録ビット
を安定に存在させるようにしたものが提案されている
(特開昭63−239637号参照)。以下、これを従
来例Aとする。
【0003】従来例Aにおいて、中間層としては、キュ
リー温度が室温以上で記録層のキュリー温度以下で、面
内磁化膜であるDy15Fe85(キュリー温度60℃),
Tb7 Dy6 Fe83Cr4 (キュリー温度50℃)が、
オーバーライト特性が良好であり、厚さが20〜50Å
以上とその他の材料よりも広い膜厚範囲であるとしてい
る。
【0004】また、低いキュリー温度と高い保磁力を有
し垂直磁気異方性を示す第1磁性層と、これに比べて相
対的に高いキュリー温度と低い保磁力を有し垂直磁気異
方性を示す第3磁性層と、両磁性層間に設けられ、室温
で面内磁気異方性で昇温時に垂直磁気異方性を示す第2
磁性層(中間層)とから成るよう構成することにより、
第1,第3磁性層間に働く交換力を調整し、室温よりも
記録が行われる際の高温でより大きな交換力が働くよう
にしたものが知られている(特開昭63−316343
号参照)。以下、これを従来例Bとする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例Aについて、本発明者が前記Dy15Fe85,Tb7
Dy6 Fe83Cr4 等の材料について詳細に調査研究を
行った結果、オーバーライト特性、特にローパワー記録
(以下、ロー記録という)と再生(リード)に対する安
定性(以下、リード耐久性という)の点で、両特性を十
分に満たすものは見い出せなかった。これは、再生時に
上昇した媒体の温度と、ロー記録時に上昇した媒体の温
度との間に、温度に関する明確で急峻な閾値が得にくい
ためと考えられる。つまり、前記の材料はキュリー温度
が低過ぎるため、リード耐久性が劣化し易いものと認め
られる。また、前記の材料は好適な組成範囲がきわめて
狭いため、量産に適したものとはいえない。
【0006】上記従来例Bの場合、中間層に、室温で面
内磁気異方性で昇温時に垂直磁気異方性であるという特
性を付与しようとすれば、大部分の材料でキュリー温度
が高くなり、その結果、記録磁界感度特性等において問
題がある。つまり、記録層と記録補助層が交換結合した
温度範囲が広くなり過ぎ、高温でこれらの交換結合を遮
断した状態で、記録補助層のみの磁化方向を記録磁界に
より反転させることが困難になる。
【0007】それは以下の理由による。従来より、室温
で面内磁気異方性で昇温時に垂直磁気異方性であるとい
う特性を有する材料は、温度によるスピン再配列、特に
電子スピンの再配列を示す材料として知られており、例
えば従来例Bには、DyCo5 が、50〜100℃の温
度域で磁化容易軸が基板面の面内方向から垂直方向に変
化することが記載されている。また、従来より磁性薄膜
の飽和磁化をMS 、膜面に垂直な方向の一軸異方性をH
K とすると、この磁性薄膜が膜面に垂直な磁化方向を有
するためには、HK ≧4πMS であることが必要であ
る。そこで、前記の条件を満足させるためには、中間層
のキュリー温度を記録補助層の記録温度付近(約200
℃以上)にするとよい。つまり、キュリー温度付近で急
激なMS の減少があるので、室温でHK <4πMS であ
ったものが記録温度域でHK ≧4πMS となり得る。
【0008】しかしながら、従来例Bに示されたTbG
dFe膜はキュリー温度が150℃程度と低く、実際の
高C/N媒体の場合、一般的に記録層のキュリー温度は
200℃前後であることから、前記TbGdFe膜は実
際上使用できない。それ故、GdFeCo膜がよく使用
されるが、この膜はTbを含まないため磁気の異方性が
小さく、キュリー温度直前に垂直磁化膜化することの再
現性がきわめて不安定である。また、成膜条件のばらつ
きに起因する中間層,記録層及び記録補助層の内部応力
変動、あるいはこれらの磁性層の組成のばらつきによっ
て、磁気の異方性やキュリー温度は変動するが、特にG
dFeCo膜の場合はこれらの特性を均一にかつ再現性
良く発現させることは困難である。
【0009】更には、GdFeCo膜に発現した垂直磁
化による交換結合力も小さすぎるため、記録層の磁化方
向を前記交換結合力により反転させるのが難しくなる。
従って、ロー記録が不可能か、可能であっても再生感度
が不十分となる。これを回避するために、より希土類元
素(以下、REとする)リッチな組成とし、補償温度を
200℃付近にして、補償温度前後の垂直磁化による交
換結合力を大きくすることもできる。しかし、そのキュ
リー温度が350℃以上と高いため、記録補助層のキュ
リー温度付近でも中間層の磁化が十分に残存している。
その結果、記録補助層と中間層が交換結合し、記録補助
層の磁化方向を反転させるような実効的なバイアス磁界
を大きくする必要が生じ、ハイパワー記録(以下、ハイ
記録という)時のバイアス磁界特性が著しく劣化するこ
ととなる。
【0010】従って、本発明は上記事情に鑑みて完成さ
れたものであり、その目的はリード耐久性及び良好なロ
ー記録特性を有し、その結果、優れたオーバーライト特
性を有するものとすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手投】本発明の光磁気記録媒体
は、垂直磁気異方性でキュリー温度がTC1の記録層と、
該記録層より高いキュリー温度TC2と低い保磁力とを有
する垂直磁気異方性の記録補助層と、前記記録層と記録
補助層の間に設けられ、両層の交換結合力を調整する中
間層とを有して成る光磁気記録媒体であって、前記中間
層が記録層側の第1中間層と記録補助層側の第2中間層
の少なくとも2層から成り、前記第1中間層はキュリー
温度TCI1 がTC1より高い垂直磁化膜であり、前記第2
中間層はキュリー温度TCI2 が100℃≦TCI2 ≦TC2
である面内磁化膜であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の磁性層の基本構成を図1
の断面図に示す。同図において、1はポリカーボネート
等のプラスチック,ガラス等の材料から成り、プリグル
ーブが形成されたディスク状の基板、2は垂直磁化が上
向きか下向きかにより2値情報(0,1)を記録再生す
るための記録層(Memory Layerで、以下、M層と略
す)、3は実質的に垂直磁化膜の第1中間層(交換結合
力調整層:Interface Wall EnergyControlling Layer
で、以下、第1int層と略す)、4は実質的に面内磁
化膜の第2中間層(以下、第2int層と略す)、5は
高温でバイアス磁界(記録磁界)によって磁化方向が反
転可能とされた記録補助層(Writing Layer で、以下、
W層と略す)、6は低キュリー温度であり、高温でその
上下の磁性層の交換結合を遮断する制御層(Switching
Layer で、以下、S層と略す)、7は最もキュリー温度
が高く、S層6とW層5の磁化方向を降温時に初期化す
る初期化層(Initializing Layerで、以下、I層と略
す)である。そして、上記第1int層3以外の磁性層
は垂直磁化膜である。また、第1int層3と第2in
t層4からなる中間層を、以下int層とする。
【0013】上記各磁性層は、基本的にCr,Fe,C
o,Ni,Cu等の遷移金属元素(Transition Metal e
lementで、以下、TMと略す)と、Nd,Sm,Gd,
Tb,Dy,Ho等のREとの非晶質合金から成る。上
記層構成において、基板1とM層2との間に、Si3
4 ,アモルファスSiN等から成る保護層及びカー回転
角エンハンス層を積層したり、I層7に更に前記のよう
な保護層を積層してもよい。
【0014】本発明のint層は、少なくとも第1in
t層3と第2int層4から成るものであり、これらに
他の磁性層、非磁性層、保護層等を積層したり、中間膜
として挿入してもよい。例えば、第1int層3と第2
int層4間に中間膜として、室温で面内磁気異方性で
昇温時に垂直磁気異方性となる磁性層を設けてもよい。
【0015】図2は光強度変調方式によるダイレクトオ
ーバーライト(以下、オーバーライトという)の基本的
なメカニズムを説明する、磁化の状態図である(日本応
用磁気学会誌 Vol.14,p165-170,NO.2,1990 参照)。同
図において、各磁性層の正味の磁化方向はTM副格子磁
化とRE副格子磁化の合成ベクトルで表され、カー効果
による情報の読出(再生)にはTM副格子磁化が関与す
る。磁気的組成は、M層2がTMリッチ(TM副格子磁
化が優勢な組成)、W層5がREリッチ(RE副格子磁
化が優勢な組成)、S層6がTMリッチ、I層7がRE
リッチで、W層5とI層7が室温Troomよりも高温で補
償温度を有する。M層2のキュリー温度をTc1、W層2
のキュリー温度をTc2及び補償温度をTcomp2 、S層6
のキュリー温度をTc3、I層7のキュリー温度をTc4
び補償温度をTcomp4 とすると、Troom<Tc3<T
comp2 <Tc1<Tcomp4 <Tc2<Tc4である。また、低
温プロセスによるロー記録時の最高温度をTL 、高温プ
ロセスによるハイ記録時の最高温度をTH とすると、T
L ≒Tc1でTH ≒Tc2である。
【0016】図3は、M層2,W層5,S層6及びI層
7の保磁力HC と温度の関係を示すグラフである。室温
ではI層7の保磁力が最も大きく、次いでM層2,W層
5,S層6の順である。S層6は最も保磁力及びキュリ
ー温度が低く、140℃程度で磁化が消失する。W層5
とI層7は補償温度付近で保磁力が発散している。ま
た、M層2とW層5を比較すると、M層2は低いキュリ
ー温度TC1と高い保磁力を有し、W層5は相対的に高い
キュリー温度TC2と低い保磁力を有する。
【0017】図2において、オーバーライト前の状態
は、Troomの状態であり、M層2のTM副格子磁化が下
向き(最上段左から1番目の状態で、仮に2値情報の”
1”とする)か、若しくはM層2のTM副格子磁化が上
向き(最下段左から1番目の状態で、仮に2値情報の”
0”とする)の2状態である。低温プロセスでは、高低
の2レベルにパルス変調されたレーザビームの低レベル
ビームが照射されることにより、前記2状態のいずれか
から出発して昇温され、Troomに戻ったときには”1”
状態に統一される。このとき、”0”状態から出発した
場合は、W層5がTcomp2 の前後でTM副格子磁化とR
E副格子磁化の大小関係が反転し、Tcomp2 よりも高温
で正味の磁化方向が下向きに変化するため、その交換結
合力によりM層2の磁化方向を反転させ、”1”状態に
変化する。
【0018】また、高温プロセスでは、レーザビームの
高レベルビームが照射されることにより、前記2状態の
いずれかから出発して昇温され、Troomに戻ったときに
は”0”状態に統一される。この場合、いずれの状態か
ら出発しても、M層2とS層6の磁化が消失しW層5の
磁化も消失するかきわめて小さい状態(最下段右から1
又は2番目の状態)まで昇温される。このとき、バイア
ス磁界によりW層5の正味の磁化方向が反転し、Tc1
近で交換結合力によりM層2の磁化方向を揃わせ、”
0”状態とする。降温するにつれ、W層5はTcomp2
近でTM副格子磁化とRE副格子磁化の大小関係が反転
し、TroomでS層6を通してI層7の交換結合力により
初期化される。そして、高温プロセス後の”0”状態で
は、M層2とW層5のTM副格子磁化とRE副格子磁化
の方向が異なるため、その界面に界面磁壁が生じる。
【0019】上記M層2の記録ビットの状態(”0”又
は”1”)が安定に存在するためには、M層2の磁化を
SM、厚みをhM 、W層5の磁化をMSW、厚みをhW
し、M層2とW層5の磁壁エネルギーをσW で表すと、
CM>σW /(2MSMM ),HCW>σW /(2MSW
W )という関係が成立すればよい。ただし、HCMはM層
2の保磁力で、HCWはW層5の保磁力であり、前記σW
/(2MSMM )及びσW /(2MSWW )は、M層2
とW層5のそれぞれに働く交換結合力である。この交換
結合力を抑制して、記録ビットの安定性を維持するため
にint層を設ける。
【0020】また、低温プロセスでは、昇温時にM層2
の保磁力が小さくなった際に、交換結合力によってM層
2の記録ビットの磁化方向を反転させるために、HCM
σW/(2MSMM )となる必要がある。また、良好な
オーバーライト記録とリード耐久性の点で、以下の3つ
の温度が独立に存在することが重要である。
【0021】(a)M層2のキュリー温度付近であっ
て、W層5からM層2への磁気転写動作が生じる温度
(ロー記録温度)。
【0022】(b)W層5のキュリー温度付近であっ
て、バイアス磁界によるW層5への書込み動作が生じる
温度(ハイ記録温度)。
【0023】(c)S層6のキュリー温度以下であっ
て、W層5の初期化動作が生じる温度(初期化温度)。
【0024】特に、(a)のロー記録温度については、
M層2の磁化反転方向(図2で下向き)とは逆向き(図
2で上向き)のバイアス磁界がかかっていること、再生
時にはバイアス磁界はかかっていないものの、ロー記録
開始温度(ローパワー最小値)と、記録ビットが安定に
維持された状態にある再生時の再生パワー最大値での媒
体温度とは、実際上重要な温度でありながらその差が微
妙である。
【0025】図4は、それを説明するものであり、M層
2のレーザパワーに対するC/Nの変化を示す。曲線
a,bは再生時の特性で、曲線cはハイ記録時の特性で
ある。一般的に、一層のint層を設けて交換結合力の
大きさのみを調整した場合、交換結合力を小さくすると
リード耐久性はある、つまりリード時最大パワーは大き
くなるが、ロー記録マージンが狭くなりロー記録感度が
下がる(曲線b,cで表される特性)。反対に交換結合
力を大きくすると、ロー記録マージンが拡がるためロー
記録感度が向上するものの、リード耐久性が劣化してし
まう(曲線a,cで表される特性)。
【0026】このような問題を解決するために、int
層として、室温で面内磁気異方性であり高温で垂直磁気
異方性を示すような、磁気転移温度を持ったものを適用
することが提案されている。図5に、その場合のM層2
のレーザパワーに対するC/Nの変化を示す。C/Nは
レーザパワーに対して急峻な変化を示し、そのためリー
ド耐久性がありかつロー記録マージンも十分に確保でき
るものとなる。
【0027】本発明は図5と同様の特性を有しており、
同図を用いてその特性について具体的に説明する。同図
で、曲線dは再生時の特性で、曲線eはハイ記録時の特
性である。媒体の回転数3600rpmでオーバーライ
ト記録及び再生を行うものとし、最初にオーバーライト
記録されたビットに再生用のレーザを照射し、そのパワ
ーを徐々に上げていき再生時のC/Nを測定する。リー
ド時(曲線d)には、バイアス磁界なしで直線偏光のレ
ーザにより再生するが、実際のシステムでは2mWまで
のリード耐久性が要求される。2mWを越えるとC/N
が低下し始めるのは、記録されたビットの磁化方向が反
転若しくは磁化が小さくなり始めたためであり、ロー記
録が開始されたことを意味する。ロー記録及びハイ記録
は、ローパワーPL =4mW,ハイパワーPH =10m
W,デューティー=50%にパルス変調されたレーザパ
ルスで行われ、ハイ記録時(曲線e)には、バイアス磁
界300Oeを印加している。曲線dと曲線e間のパワ
ー幅が、ロー記録が可能なロー記録マージンであり、こ
れが広い方が望ましい。
【0028】かくして、本発明の光磁気記録媒体は、リ
ード耐久性に優れ、広いロー記録マージンと良好なバイ
アス磁界特性(W層5のバイアス磁界への追従性)を有
し、その結果、良好なオーバーライト特性が得られると
いう作用効果を有する。
【0029】尚、本発明は上記の実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々
の変更は何等差し支えない。
【0030】
【実施例】本発明の実施例を以下に説明する。図1に示
すような、ポリカーボネートから成るディスク状の基板
1上に、M層2,W層5,S層6,I層7の基本4層
と、M層2とW層5間に第1int層3,第2int層
4を設けた光磁気ディスクを作成した。基板1とM層2
間には、保護層として、Y,SiN及びAl2 3 のア
モルファスから成るイットリウムサイアロン(YSiA
lON)層を形成し、I層7上の最上層にはAl合金
(AlTi)層を設けた。そして、前記基本4層の諸特
性を表1に、int層の例を表2に示す。表2中NO.
1−1〜6−2,8−1,8−2は比較例、7−1,7
−2,7−3,9は本発明の実施例である。1−1〜9
の各サンプルにおいて、ハイ記録後のC/Nがほぼ同じ
感度になるように、各サンプル毎にAl合金層の厚さを
調整した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表2において、総合判定は、リード耐久性
が良好、つまり2mWまで記録ビットが安定で、かつロ
ー記録マージンが2.5mW以上のものを良品(○)と
した。そして、1−1〜5−2,8−1,8−2のもの
は不良品(×)、本発明の7−1,7−2,7−3,9
が良品であった。尚、6−1,6−2の場合、オーバー
ライトに必要なバイアス磁界が1kOeと非常に大きく
なり、その結果、装置の小型化が困難になるため、総合
判定を実用に不向き(△)とした。これは、W層5と同
じ方向の垂直磁化を有するint層の場合、ハイ記録時
にバイアス磁界と逆向きの実効的な垂直磁化が存在する
こととなるため、非常に大きなバイアス磁界が必要とな
るからである。
【0034】図6は、6−1,7−1のint層のある
場合のM層2のバイアス磁界HB に対するC/Nを測定
することにより、W層5のバイアス磁界依存性を示した
ものである。同図において、曲線gが6−1の場合であ
り、前述の理由でバイアス磁界が500Oe以上で立ち
上がり始め、飽和するには1kOe以上の大きなバイア
ス磁界が必要となってしまう。一方、曲線fは7−1の
場合であり、300Oe程度で飽和しており、好適なバ
イアス磁界特性(バイアス磁界追従性又はバイアス磁界
依存性)となっている。
【0035】本発明の2層int層のうち、NO.9の
ように、第1int層3がキュリー温度TCI1 がTC1
り高く、昇温するにつれ面内磁化から垂直磁化に変化す
るものの場合、第1int層の磁気的相互作用、つまり
交換結合力をTC1以上で実質上遮断できるように、第2
int層4の膜厚を調整する。その好ましい範囲は、2
0〜80Åで、20Å未満では再生時の第1int層3
の交換結合力の遮断が不十分となり、バイアス磁界特性
が劣化し、80Å超ではロー記録時のW層5の交換結合
力が遮断されてしまい、ロー記録が不十分となる。
【0036】
【発明の効果】本発明の光磁気記録媒体は、int層が
M層側の第1int層とW層側の第2int層の少なく
とも2層から成り、第1int層はキュリー温度TCI1
がTC1より高い垂直磁化膜であり、第2int層はキュ
リー温度TCI2 が100℃≦TCI2 ≦TC2である面内磁
化膜であることにより、リード耐久性に優れ、また広い
ロー記録マージンと好適なバイアス磁界特性を有し、そ
の結果、良好なオーバーライト特性が得られるという優
れた効果を有する。
【0037】また、本発明の光磁気記録媒体は、熱磁気
記録によりオーバーライト可能な媒体であればよく、光
磁気ディスク、光磁気カード、光磁気テープ等に応用可
能なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光磁気記録媒体の磁性層の基本構成の
断面図である。
【図2】オーバーライトの基本的なメカニズムを説明す
る磁化の状態図である。
【図3】図2の各磁性層の保磁力HC と温度との関係を
示すグラフである。
【図4】従来のM層のレーザパワーに対するC/Nの変
化を示すグラフである。
【図5】磁気転移温度を持った中間層を適用した場合の
M層のレーザパワーに対するC/Nの変化を示すグラフ
である。
【図6】本発明のint層を有する媒体のバイアス磁界
依存性を説明するグラフある。
【符号の説明】
1:基板 2:M層 3:第1int層 4:第2int層 5:W層 6:S層 7:I層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】垂直磁気異方性でキュリー温度がTC1の記
    録層と、該記録層より高いキュリー温度TC2と低い保磁
    力とを有する垂直磁気異方性の記録補助層と、前記記録
    層と記録補助層の間に設けられ、両層の交換結合力を調
    整する中間層とを有して成る光磁気記録媒体であって、
    前記中間層が記録層側の第1中間層と記録補助層側の第
    2中間層の少なくとも2層から成り、前記第1中間層は
    キュリー温度TCI1 がTC1より高い垂直磁化膜であり、
    前記第2中間層はキュリー温度TCI2 が100℃≦T
    CI2 ≦TC2である面内磁化膜であることを特徴とする光
    磁気記録媒体。
JP393497A 1997-01-13 1997-01-13 光磁気記録媒体 Pending JPH10199058A (ja)

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