JPH10203143A - 車両用暖房装置 - Google Patents

車両用暖房装置

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JPH10203143A
JPH10203143A JP9014309A JP1430997A JPH10203143A JP H10203143 A JPH10203143 A JP H10203143A JP 9014309 A JP9014309 A JP 9014309A JP 1430997 A JP1430997 A JP 1430997A JP H10203143 A JPH10203143 A JP H10203143A
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JP
Japan
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engine
rotor
viscous
heating
clutch
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JP9014309A
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English (en)
Inventor
Toshio Morikawa
敏夫 森川
Hajime Ito
肇 伊藤
Shinji Aoki
青木  新治
Goro Uchida
五郎 内田
Yukushi Kato
行志 加藤
Norifumi Ban
律文 伴
Takashi Ban
孝志 伴
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Toyota Industries Corp
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Priority to DE69805214T priority patent/DE69805214T2/de
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    • F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24—HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24V—COLLECTION, PRODUCTION OR USE OF HEAT NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F24V40/00—Production or use of heat resulting from internal friction of moving fluids or from friction between fluids and moving bodies

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビスカスヒータ9の異常を早期に検出してV
ベルト6を保護し、コンプレッサの電磁クラッチ、オル
タネータおよび油圧ポンプ等の他のエンジン補機への駆
動力を確保する。 【解決手段】 ビスカスヒータ9はロータとハウジング
との隙間が非常に狭く、ロータとハウジングとの干渉に
よりロータがロックしてしまったり、何らかの異物がシ
ャフトの回りに付着してロータがロックしてしまったり
する。そして、ビスカスヒータ9がロックすると、Vベ
ルト6とビスカスクラッチ7との間の動力伝達がうまく
なされず、エンジンの回転速度よりもビスカスヒータ9
のロータの回転速度が非常に低速となる。このため、エ
ンジンの回転速度よりもロータの回転速度が非常に低速
となったらビスカスヒータ9がロックしたと判定して、
ビスカスクラッチ7をオフすることにより、Vベルト6
やビスカスクラッチ7を保護できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水冷式のエンジン
を冷却する冷却水を昇温させる剪断発熱器を備えた車両
用暖房装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用暖房装置としては、水
冷式のエンジンを冷却した冷却水をダクト内のヒータコ
アに供給し、このヒータコアを通過することにより加熱
された空気を車室内に送り込んで、車室内の暖房を行う
ようにした車両用温水式暖房装置が一般的である。
【0003】ところが、例えばディーゼルエンジン車や
リーンバーンエンジン車のように、エンジンの発熱量が
少なくてエンジンを冷却する冷却水を充分に加熱するこ
とができない車両の場合には、ヒータコアに供給される
冷却水の温度を所定冷却水温(例えば80℃)に維持す
ることができないので、車室内の暖房能力が不足すると
いう不具合があった。上記のような不具合を解消する目
的で、従来より、特開平2−246823号公報や特開
平6−92134号公報において、エンジンからヒータ
コアに供給される冷却水を加熱する剪断発熱器を冷却水
回路中に設けるようにした車両用暖房装置が提案されて
いる。
【0004】ここで、剪断発熱器は、エンジンの回転動
力をベルトおよび電磁クラッチを介してシャフトに伝達
し、ハウジング内に発熱室を設けて、その発熱室の外周
に冷却水路を形成し、更に発熱室内にシャフトと一体的
に回転するロータを配置すると共に、ロータの回転によ
りその発熱室内に封入された高粘性シリコンオイル等の
粘性流体に剪断力を作用させて熱を発生させ、その発生
熱により冷却水路内を還流する冷却水を加熱するように
したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、剪断発熱器
を備えた車両用暖房装置においては、ロータとハウジン
グとの隙間が非常に狭く、ロータとハウジングとの干渉
によりロータがロックしてしまったり、何らかの異物が
シャフトの回りに付着してシャフトやロータがロックし
てしまったりする可能性がある。以上のように、剪断発
熱器のロータがロックしてしまった場合には、電磁クラ
ッチのロータとアーマチャとの間で焼き付きが発生した
り、電磁クラッチのプーリとベルトとの間の滑りにより
ベルト切れが発生したりする可能性があった。
【0006】また、コンプレッサの電磁クラッチ、パワ
ーステアリング装置の油圧ポンプまたはオルタネータ等
の他のエンジン補機が、剪断発熱器の電磁クラッチと共
通のベルトを介して回転駆動されている車両の場合に
は、剪断発熱器のロータのロックを直ちに検出してベル
トを保護することにより、他のエンジン補機への駆動力
を確保する措置をとる必要があった。
【0007】
【発明の目的】本発明は、剪断発熱器の異常を検出して
ベルトを保護し、他のエンジン補機への駆動力を確保す
ることのできる車両用暖房装置を得ることを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、ロータの回転速度に関連する物理量が設定値以
下の場合には、クラッチ手段を制御してエンジンからロ
ータへの回転動力の伝達を遮断してベルト伝動手段やク
ラッチ手段の駆動負荷を軽減することにより、剪断発熱
器に何らかの異常が発生して仮にロータがロックして
も、ベルト伝動手段やクラッチ手段を保護できる。請求
項2に記載の発明によれば、剪断発熱器に何らかの異常
が発生しても、ベルトやクラッチ手段を保護できるの
で、発電機、ポンプ、送風機または圧縮機等の他のエン
ジン補機への駆動力を確保できる。
【0009】請求項3に記載の発明によれば、エンジン
の回転速度に関連する第1物理量とロータの回転速度に
関連する第2物理量との差が大きい場合には、クラッチ
手段を制御してエンジンからロータへの回転動力の伝達
を遮断してベルト伝動手段やクラッチ手段の駆動負荷を
軽減することにより、剪断発熱器に何らかの異常が発生
して仮にロータがロックしても、ベルト伝動手段やクラ
ッチ手段を保護できる。請求項4に記載の発明によれ
ば、剪断発熱器に何らかの異常が発生しても、ベルトや
クラッチ手段を保護できるので、発電機、ポンプ、送風
機または圧縮機等の他のエンジン補機への駆動力を確保
できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態の構成〕図1ないし図9は本発明の第1
実施形態を示したもので、図1は車両用空気調和装置の
全体構造を示した図で、図2はエンジンと動力伝達装置
を示した図である。
【0011】車両用空気調和装置1は、水冷式のディー
ゼルエンジン(以下エンジンと略す)Eの冷却水を循環
させる冷却水回路2、車室内を空調する室内空調装置
(以下エアコンと呼ぶ)3、車室内のリヤ側を暖房する
リヤヒータ装置4、エンジンEの回転動力を後記するエ
ンジン補機に伝達する動力伝達装置5、エンジンEを冷
却する冷却水を加熱する剪断発熱器(以下ビスカスヒー
タと呼ぶ)9、エアコン3とリヤヒータ装置4を制御す
るエアコンECU100(図5参照)、ビスカスヒータ
9を制御するビスカスECU200(図5参照)および
エンジンEを制御するエンジンECU300(図5参
照)等を備えている。
【0012】エンジンEは、車両のエンジンルームに設
置され、車室内を暖房するための暖房用熱源であると共
に、後記するエンジン補機およびビスカスヒータ9のビ
スカスクラッチ7を回転駆動する内燃機関(駆動源)で
ある。また、エンジンEのクランク軸(出力軸)11に
は、後記するVベルト6に連結するクランクプーリ12
が取り付けられている。そして、エンジンEは、シリン
ダブロックとシリンダヘッドの回りにウォータジャケッ
ト13を設けている。そのウォータジャケット13は、
冷却水回路2の途中に設けられている。
【0013】冷却水回路2には、冷却水を強制循環させ
るウォータポンプ14、冷却水と空気とを熱交換して冷
却水を空冷するラジエータ(図示せず)、冷却水と空気
とを熱交換して空気を加熱するフロント側ヒータコア1
5、冷却水と空気とを熱交換して空気を加熱するリヤ側
ヒータコア16、およびこのリヤ側ヒータコア16への
冷却水の供給および遮断を司るウォータバルブ17等が
取り付けられている。ウォータポンプ14は、エンジン
Eのウォータジャケット13よりも上流側に設置され、
エンジンEのクランク軸11に回転駆動される。
【0014】エアコン3は、フロント側ダクト21、フ
ロント側ブロワ22、冷凍サイクルのエバポレータ2
6、およびフロント側ヒータコア15等から構成されて
いる。フロント側ダクト21の風上側には、外気吸込口
24aおよび内気吸込口24bを選択的に開閉して吸込
口モードを切り替える内外気切替ダンパ24が回動自在
に取り付けられている。フロント側ダクト21の風下側
には、デフロスタ吹出口25a、フェイス吹出口25b
およびフット吹出口25cを選択的に開閉して吹出口モ
ードを切り替えるモード切替ダンパ25が回動自在に取
り付けられている。フロント側ブロワ22は、ブロワモ
ータ23により回転駆動されて、フロント側ダクト21
内に車室内へ向かう空気流を発生する送風手段(遠心式
送風機)である。
【0015】冷凍サイクルは、コンプレッサ(エンジン
補機、冷媒圧縮機)、コンデンサ(冷媒凝縮器)、レシ
ーバ(気液分離器)、エキスパンション・バルブ(膨張
弁、減圧装置)、エバポレータ(冷媒蒸発器)26およ
びこれらを環状に接続する冷媒配管等からなる。コンプ
レッサは、エンジンEの回転動力が伝達されるとエバポ
レータ26より吸入した冷媒を圧縮してコンデンサへ吐
出する。エバポレータ26は、フロント側ダクト21内
に設置され、フロント側ダクト21内を流れる空気を冷
却する冷却手段である。
【0016】フロント側ヒータコア15は、本発明の暖
房用熱交換器であって、フロント側ダクト21内におい
てエバポレータ26よりも空気の流れ方向の下流側(風
下側)に設置され、且つ冷却水回路2においてビスカス
ヒータ9よりも冷却水の流れ方向の下流側に接続されて
いる。このフロント側ヒータコア15は、エバポレータ
26を通過した空気と冷却水とを熱交換して空気を加熱
する加熱手段である。
【0017】なお、フロント側ヒータコア15の風上側
には、エアミックスダンパ28が回動自在に取り付けら
れている。このエアミックスダンパ28は、フロント側
ヒータコア15を通過する空気量(温風量)とフロント
側ヒータコア15を迂回する空気量(冷風量)との風量
調節を行って車室内に吹き出す空気の温度を調節する吹
出温度調節手段である。そして、エアミックスダンパ2
8は、図示しない1個か複数個のリンクプレートを介し
てサーボモータ等のアクチュエータ(ダンパ駆動手段)
により駆動される。
【0018】リヤヒータ装置4は、リヤ側ダクト31、
リヤ側ブロワ32およびリヤ側ヒータコア16等から構
成されている。リヤ側ダクト31の風下側には、フット
吹出口(図示せず)が開口している。リヤ側ブロワ32
は、ブロワモータ33により回転駆動されて、リヤ側ダ
クト31内に車室内へ向かう空気流を発生する送風手段
(遠心式送風機)である。
【0019】リヤ側ヒータコア16は、本発明の暖房用
熱交換器であって、リヤ側ダクト31内に設置されてい
る。そして、リヤ側ヒータコア16は、冷却水回路2に
おいてビスカスヒータ9よりも冷却水の流れ方向の下流
側にウォータバルブ17を介して接続されている。この
リヤ側ヒータコア16は、リヤ側ダクト31内を流れる
空気と冷却水とを熱交換して空気を加熱する加熱手段で
ある。
【0020】動力伝達装置5は、図1ないし図3に示し
たように、エンジンEのクランク軸11に取り付けられ
たクランクプーリ12に掛け渡された多段式のVベルト
6、このVベルト6にコンプレッサの電磁クラッチ(以
下エアコンクラッチと呼ぶ)27、オルタネータ34、
パワーステアリング装置の油圧ポンプ35と共掛けされ
たビスカスヒータ9の電磁クラッチ(以下ビスカスクラ
ッチと呼ぶ)7等を有している。Vベルト6は、本発明
のベルト伝動手段であって、エンジンEの回転動力をエ
アコンクラッチ27、オルタネータ34、油圧ポンプ3
5およびビスカスクラッチ7等に伝えるものである。
【0021】エアコンクラッチ27は、Vベルト6を介
してエンジンEのクランクプーリ12に駆動連結される
Vプーリ29を有し、図示しない電磁コイルへの通電お
よび通電停止により入力部(ロータ)に出力部(アーマ
チャ、インナーハブ)が吸着および離間することにより
エンジンEからコンプレッサ(エンジン補機)のロータ
への回転動力の伝達を断続するエンジン補機である。
【0022】オルタネータ34は、ロータおよびシャフ
トに固定されたVプーリ36にVベルト6が掛け渡され
ており、エンジンEに常時駆動されて発電を行うことに
より車載バッテリを充電する交流発電機(エンジン補
機)である。パワーステアリング装置の油圧ポンプ35
は、ロータおよびシャフトに固定されたVプーリ37に
Vベルト6が掛け渡されており、エンジンEに常時駆動
されてパワーステアリング装置の動力源となる油圧を発
生するポンプ(エンジン補機)である。
【0023】ビスカスクラッチ7は、本発明のクラッチ
手段であって、図3に示したように、通電されると起磁
力を発生する電磁コイル41、エンジンEによって回転
駆動されるロータ42、電磁コイル41の起磁力によっ
てロータ42に吸着するアーマチャ43、このアーマチ
ャ43に板ばね44を介して連結され、ビスカスヒータ
9のシャフト8に回転動力を与えるインナーハブ45等
から構成されたクラッチ手段である。
【0024】電磁コイル41は、絶縁皮膜を施した導電
線を巻回したもので、鉄等の磁性材料で形成されたステ
ータ46内に収容され、エポキシ系樹脂によってステー
タ46内にモールド固定されている。なお、ステータ4
6は、ビスカスヒータ9のハウジング10の前面に固定
されている。
【0025】ロータ42は、外周にVベルト6(図1お
よび図2参照)が掛け渡されるVプーリ47が溶接等の
接合手段により接合され、Vベルト6を介して伝達され
たエンジンEの回転動力によって常時回転する回転体
(ビスカスクラッチ7の入力部)である。また、ロータ
42は、鉄等の磁性材料により断面コの字形状に形成さ
れた第1摩擦部材であって、内周側に設けたベアリング
48を介してビスカスヒータ9のハウジング10の外周
に回転自在に支持されている。
【0026】アーマチャ43は、ロータ42の円環板形
状の摩擦面に軸方向のエアギャップ(例えば0.5mm
の隙間)を隔てて対向する円環板形状の摩擦面を有し、
鉄等の磁性材料で円環板形状に形成された第2摩擦部材
である。なお、アーマチャ43は、電磁コイル41の起
磁力によりロータ42の摩擦面に吸着(係合)されると
ロータ42からエンジンEの回転動力が伝達される。
【0027】板ばね44は、外周側がアーマチャ43に
リベット等の固定手段により固定され、内周側がインナ
ーハブ45にリベット等の固定手段により固定されてい
る。この板ばね44は、電磁コイル41の通電停止時に
アーマチャ43をロータ42の摩擦面から離脱(解放)
させる方向(図示左方向)へ変位させて初期位置に戻す
弾性部材である。
【0028】インナーハブ45は、入力側が板ばね44
を介してアーマチャ43に駆動連結し、出力側がビスカ
スヒータ9のシャフト8にスプライン嵌合により駆動連
結したビスカスクラッチ7の出力部である。
【0029】ビスカスヒータ9は、暖房用熱源であるエ
ンジンEに対して暖房用補助熱源を構成するもので、図
1ないし図4に示したように、Vベルト6およびビスカ
スクラッチ7を介してエンジンEの回転動力が与えられ
るシャフト8、このシャフト8を回転自在に支持するハ
ウジング10、このハウジング10の内部空間を発熱室
50と冷却水路51とに2分割するセパレータ52、お
よびハウジング10内に回転可能に配されたロータ53
等から構成されている。
【0030】シャフト8は、ビスカスクラッチ7のイン
ナーハブ45にボルト等の締結部材54により締め付け
固定され、アーマチャ43と一体的に回転する入力軸で
ある。このシャフト8は、ベアリング55およびシール
材56を介してハウジング10の内周に回転自在に支持
されている。なお、シール材56には粘性流体の漏れを
防ぐオイルシールが利用されている。
【0031】ハウジング10は、アルミニウム合金等の
金属部材よりなり、後端部に円環板形状のカバー57を
ボルトやナット等の締結部材58により締め付け固定し
ている。なお、ハウジング10とカバー57との接合面
には、セパレータ52およびシール材59が装着されて
いる。そのシール材59には粘性流体の漏れを防ぐOリ
ングが利用されている。
【0032】セパレータ52は、アルミニウム合金等の
熱伝導性に優れた金属部材よりなり、外周部がハウジン
グ10の円筒状部とカバー57の円筒状部とに挟み込ま
れた仕切り部材である。セパレータ52の前端面とハウ
ジング10の後端面との間には、剪断力が作用すると発
熱する粘性流体(例えば高粘性シリコンオイル等)が封
入された発熱室50が形成されている。
【0033】そして、セパレータ52の後端面とカバー
57の内部には、外部と液密的に区画され、エンジンE
を冷却する冷却水が還流する冷却水路51が形成されて
いる。さらに、セパレータ52の下方側の後端面には、
粘性流体の熱を冷却水に効率良く伝達するための略円弧
形状のフィン部52aが多数一体成形されている。
【0034】なお、フィン部52aの代わりにセパレー
タ52の後端面を凸凹にしたり、コルゲートフィンや微
細ピンフィン等の熱伝達促進部材をカバー57の外壁面
に設けたりしても良い。また、セパレータ52とロータ
53との間でラビリンスシールを形成して、そのラビリ
ンスシールを発熱室50としても良い。
【0035】セパレータ52の後端面からは、冷却水路
51を上流側水路51aと下流側水路51bとに区画す
るように仕切り壁52bが膨出形成されている。そし
て、カバー57の仕切り壁52b付近の外壁部には、冷
却水路51内に冷却水を流入させる入口側冷却水配管5
7a、および冷却水路51より冷却水を流出させる出口
側冷却水配管57bが接続されている。
【0036】ロータ53は、発熱室50内に回転可能に
配され、シャフト8の後端部の外周に固定されている。
このロータ53の外周面または両側壁面には、複数の溝
部(図示せず)が形成され、隣設する溝部間に突起部が
形成されている。そして、ロータ53は、シャフト8に
エンジンEの回転動力が与えられるとシャフト8と一体
的に回転して発熱室50内に封入されている粘性流体に
剪断力を作用させる。
【0037】次に、エアコンECU100を図1、図2
および図5に基づいて簡単に説明する。ここで、図5は
車両用空気調和装置1の電子回路を示した図である。エ
アコンECU100は、エアコン3のコンプレッサ等の
冷暖房機器をコンピュータ制御するエアコン制御システ
ム用の電子回路である。このエアコンECU100は、
それ自体はCPU、ROM、RAMを内蔵したマイクロ
コンピュータである。
【0038】エアコンECU100は、各種センサおよ
びエンジンECU300より入力する入力信号と予め記
憶された制御プログラムに基づいて、フロント側ブロワ
22、エアミックスダンパ28のサーボモータ、リヤ側
ブロワ32およびエアコンクラッチリレー71等の冷暖
房機器を制御して車室内の空調制御を行う。エアコンク
ラッチリレー71は、リレーコイル71aおよびリレー
スイッチ71bよりなり、リレーコイル71aが通電さ
れるとリレースイッチ71bが閉じる。これにより、エ
アコンクラッチ27の電磁コイルが通電される。
【0039】次に、ビスカスECU200を図1、図5
ないし図7に基づいて簡単に説明する。ビスカスECU
200は、本発明の暖房制御手段であって、ビスカスヒ
ータ9等の冷暖房機器をコンピュータ制御するエアコン
制御システム用の電子回路である。このビスカスECU
200は、それ自体はCPU、ROM、RAMを内蔵し
たマイクロコンピュータである。
【0040】ビスカスECU200は、イグニッション
スイッチ72、ビスカススイッチ73、油温センサ74
およびエンジンECU300より入力する入力信号と予
め記憶された制御プログラム(図6参照)に基づいて、
ビスカスクラッチ7の電磁コイル41、フロント側ブロ
ワ22、エアミックスダンパ28、エアコンクラッチリ
レー71およびリヤ側ブロワ32等の冷暖房機器を制御
して車室内の空調制御を行う。
【0041】ビスカススイッチ73は、ビスカスヒータ
9を用いた車室内暖房を希望する暖房優先スイッチであ
って、投入(オン)されるとビスカスECU200に暖
房優先信号を出力する。また、ビスカススイッチ73
は、エンジンEの燃料消費率(燃料経済性)の向上を優
先させる燃費優先スイッチであって、オフされるとビス
カスECU200に燃費優先信号を出力する。
【0042】イグニッションスイッチ72は、OFF、
ACC、STおよびIGの各端子を有する。STはスタ
ータへの通電を行うスタータ通電端子で、ビスカスEC
U200にスタータ通電信号を出力する。油温センサ7
4は、例えばサーミスタが使用され、発熱室50(図3
参照)内の粘性流体(高粘性シリコンオイル)の温度
(油温)を検出する油温検出手段であって、ビスカスE
CU200に油温検出信号を出力する。次に、本実施形
態のビスカスECU200のビスカスヒータ制御を図1
ないし図7に基づいて簡単に説明する。ここで、図6は
ビスカスECU200の制御プログラムの一例を示した
フローチャートである。
【0043】先ず、ビスカススイッチ73等のスイッチ
信号や油温センサ74等のセンサ信号等の入力信号を読
み込む(油温検出手段:ステップS1)。次に、ビスカ
ススイッチ73が投入(ON)されているか否かを判定
する。すなわち、暖房優先信号を入力しているか燃費優
先信号を入力しているか否かを判定する(ビスカススイ
ッチ判定手段:ステップS2)。
【0044】このステップS2の判定結果がNOの場合
には、ビスカスヒータ9に異常が発生しており、他のエ
ンジン補機への駆動力を確保するため、あるいはエンジ
ンEの燃料消費率の向上を優先させるため、ビスカスク
ラッチ7の電磁コイル41をオフ(OFF)、つまりビ
スカスクラッチ7の電磁コイル41の通電を停止するこ
とによりビスカスヒータ9のロータ53の回転を停止さ
せる(ステップS3)。次に、ステップS1の処理に移
行する。
【0045】また、ステップS2の判定結果がYESの
場合には、記憶回路(例えばROM)に予め記憶された
油温に基づくビスカスヒータ制御の特性図(図7参照)
に応じてビスカスクラッチ7の電磁コイル41のオン、
オフを判定する。すなわち、油温センサ74で検出した
油温が設定油温(設定値)以上の高温であるか低温であ
るかを判定する(油温判定手段:ステップS4)。この
判定結果が高温の場合には、ステップS3の処理に移行
し、ビスカスクラッチ7の電磁コイル41をOFFす
る。
【0046】具体的には、設定油温としては、図7の特
性図に示したように、設定油温(A:例えば200℃)
と設定油温(B:例えば180℃)とでヒステリシスを
持たせており、この設定油温以上の高温のときにビスカ
スクラッチ7の電磁コイル41をOFFし、この設定油
温以下の低温のときにビスカスクラッチ7の電磁コイル
41をONする。なお、図7の特性図にはヒステリシス
を設けたが、ヒステリシスを設けなくても良い。
【0047】また、ステップS4の判定結果が低温の場
合には、エンジンECU300との通信(送信および受
信)を行う(ステップS5)。次に、ビスカスクラッチ
7の電磁コイル41をONすることを許可する許可信号
をエンジンECU300より受信しているか否かを判定
する(許可信号判定手段:ステップS6)。この判定結
果がNOの場合には、ステップS3の処理に移行し、ビ
スカスクラッチ7の電磁コイル41をOFFする。
【0048】また、ステップS6の判定結果がYESの
場合には、車室内の暖房能力の向上を優先させるため、
ビスカスクラッチ7の電磁コイル41をオン(ON)、
つまりビスカスクラッチ7の電磁コイル41を通電する
ことによりビスカスヒータ9のロータ53を回転させる
(ビスカスヒータ駆動手段:ステップS7)。次に、ス
テップS1の処理に移行する。
【0049】次に、エンジンECU300を図1、図
5、図8ないし図10に基づいて簡単に説明する。エン
ジンECU300は、エンジンEをコンピュータ制御す
るエンジン制御システム用の電子回路で、それ自体はC
PU、ROM、RAMを内蔵したマイクロコンピュータ
である。
【0050】このエンジンECU300は、エンジン回
転速度センサ81、車速センサ82、スロットル開度セ
ンサ83、冷却水温センサ84、ピックアップセンサ8
5、エアコンECU100およびビスカスECU200
より入力した入力信号と予め記憶された制御プログラム
(図8参照)に基づいて、エンジンEのアイドル回転速
度制御(アイドルアップ制御)、燃料噴射量制御、燃料
噴射時期制御、吸気絞り制御、グロープラグ通電制御等
のエンジン制御を行うと共に、エアコンECU100の
処理に必要な信号をエアコンECU100に送る。
【0051】エンジン回転速度センサ81は、本発明の
第1物理量検出手段であって、ビスカスヒータ9のロー
タ53に関連するエンジンEのクランク軸11の回転速
度を検出する第1回転速度検出手段で、エンジン回転速
度信号をエンジンECU300に出力する。
【0052】車速センサ82は、例えばリードスイッチ
式車速センサ、光電式車速センサ、MRE(磁気抵抗素
子)式車速センサ等が用いられ、車両の速度を検出する
車速検出手段で、車速信号をエンジンECU300に出
力する。スロットル開度センサ83は、エンジンEの吸
気管内に設けられたスロットルバルブの開度を検出する
スロットル開度検出手段で、スロットル開度信号をエン
ジンECU300に出力する。
【0053】冷却水温センサ84は、例えばサーミスタ
が使用され、冷却水回路2中の冷却水の温度(本実施形
態ではエンジンEのウォータジャケット13の出口の冷
却水温またはビスカスヒータ9の冷却水路51の出口側
冷却水配管57b内の冷却水温)を検出する冷却水温検
出手段であって、冷却水温検出信号をエンジンECU3
00に出力する。
【0054】ピックアップセンサ85は、本発明の第2
物理量検出手段であって、図9に示したように、ビスカ
スクラッチ7のアーマチャ43の外周側に配置され、ア
ーマチャ43の外周に設けられた1個または複数個の突
起部49が対向した際に電気信号(パルス信号)を発信
することによりアーマチャ43(ロータ53)の回転速
度を検出する第2回転速度検出手段で、ロータ回転速度
信号をエンジンECU300に出力する。なお、ピック
アップセンサ85の代わりに、ビスカスヒータ9のシャ
フト8やロータ53の回転速度を検出する第2物理量検
出手段を使用しても良い。
【0055】次に、エンジンECU300のビスカスヒ
ータ制御を図1、図5、図8ないし図10に基づいて簡
単に説明する。ここで、図8はエンジンECU300の
制御プログラムの一例を示したフローチャートである。
【0056】先ず、エンジン回転速度センサ81、車速
センサ82、スロットル開度センサ83、冷却水温セン
サ84およびピックアップセンサ85等の各種センサ信
号やスイッチ信号等の入力信号を読み込む(車速検出手
段、スロットル開度検出手段、エンジン回転速度検出手
段、第1物理量検出手段、第2物理量検出手段:ステッ
プS11)。
【0057】次に、記憶回路(例えばROM)に予め記
憶された冷却水温に基づくビスカスヒータ制御の特性図
(図10参照)に応じてビスカスクラッチ7の電磁コイ
ル41のオン、オフを判定する。すなわち、冷却水温セ
ンサ84で検出した冷却水温が設定冷却水温(設定値)
より高温であるか低温であるかを判定する(冷却水温判
定手段:ステップS12)。
【0058】具体的には、設定冷却水温としては、図1
0の特性図に示したように、設定冷却水温(A:例えば
80℃)と設定冷却水温(B:例えば70℃)とでヒス
テリシスを持たせており、この設定冷却水温以上の高温
のときにビスカスクラッチ7の電磁コイル41をOFF
し、この設定冷却水温以下の低温のときにビスカスクラ
ッチ7の電磁コイル41をONする。なお、図10の特
性図にはヒステリシスを設けたが、ヒステリシスを設け
なくても良い。
【0059】このステップS12の判定結果が高温の場
合には、ビスカスクラッチ7の電磁コイル41をONす
ることを許可しない不許可信号をビスカスECU200
に送信する(不許可信号送信手段:ステップS13)。
次に、ステップS11の処理に移行する。なお、ステッ
プS13の処理はなくても良い。また、ステップS12
の判定結果が低温の場合には、ピックアップセンサ85
からの単位時間当たりの電気信号の個数からビスカスク
ラッチ7のアーマチャ43の回転速度を算出する(ロー
タ回転速度算出手段:ステップS14)。
【0060】次に、ビスカスヒータ9の異常(例えばシ
ャフト8やロータ53のロック)を検出しているか否か
を検出する。すなわち、エンジン回転速度センサ81で
検出したエンジン回転速度(第1物理量)に対して、ア
ーマチャ43の回転速度(第2物理量)が半分以下であ
るか否かを判定する(ロック判定手段、回転速度差判
定:ステップS15)。この判定結果がYESの場合に
は、ビスカスヒータ9の異常を検出していると判定し
て、ステップS13の処理に移行し、不許可信号をビス
カスECU200に送信する。
【0061】また、ステップS15の判定結果がNOの
場合には、ビスカスヒータ9の異常を検出していないと
判定して、エアコン3のコンプレッサ(エアコンクラッ
チ27)等の電気負荷やパワーステアリング装置の油圧
ポンプ等の他のエンジン補機の駆動負荷がエンジンEに
アイドル回転速度(アイドル状態)で加わるときに、吸
入空気量を増加してアイドル回転速度をステップ的に高
く設定する制御、所謂アイドルアップ制御を行う(ステ
ップS16)。
【0062】そして、ステップS16のアイドルアップ
制御を行ってから所定時間(例えば0.5sec〜1.
5sec)が経過した後に、ビスカスクラッチ7の電磁
コイル41をONすることを許可する許可信号をビスカ
スECU200に送信する(許可信号送信手段:ステッ
プS17)。次に、ステップS11の処理に移行する。
【0063】〔第1実施形態の作用〕次に、本実施形態
の車両用空気調和装置1の作動を図1ないし図10に基
づいて簡単に説明する。
【0064】エンジンEが始動することによりクランク
軸11が回転し、Vベルト6を介してロータ42にエン
ジンEの回転動力が伝達される。そして、ビスカススイ
ッチ73が投入され、冷却水温が設定冷却水温よりも低
温で、且つエンジンECU300より許可信号を受信し
ている場合には、ビスカスクラッチ7の電磁コイル41
がオンされる。すなわち、シャフト8やロータ53のロ
ックなどのようなビスカスヒータ9の異常を検出してい
ない場合には、電磁コイル41がオンされるので、電磁
コイル41の起磁力によってアーマチャ43がロータ4
2の摩擦面に吸着し、エンジンEの回転動力がインナー
ハブ45およびシャフト8に伝達される。
【0065】これにより、シャフト8と一体的にロータ
53が回転するので、発熱室50内の粘性流体に剪断力
が作用することにより、粘性流体が発熱する。したがっ
て、エンジンEのウォータジャケット13内で加熱され
た冷却水は、ビスカスヒータ9の冷却水路51を通過す
る際に、セパレータ52に一体成形された多数のフィン
部52aを介して粘性流体の発生熱を吸熱することによ
り加熱される。そして、このビスカスヒータ9で加熱さ
れた冷却水がフロント側ヒータコア15に供給されるこ
とにより、大きい暖房能力で車室内の暖房が行われる。
【0066】ここで、エンジンEが始動することにより
クランク軸11が回転し、Vベルト6を介してビスカス
クラッチ7のVプーリ47およびロータ42にエンジン
Eの回転動力が伝達されるが、ロータ53がロックする
等の異常が発生していると、ロータ53の回転速度がエ
ンジンEのクランク軸11の回転速度に対して大きく遅
れる。このようなビスカスヒータ9の異常を検出した場
合には、ビスカスクラッチ7の電磁コイル41がオフさ
れ、アーマチャ43がロータ42の摩擦面に吸着されな
い。これにより、ビスカスクラッチ7のロータ42とア
ーマチャ43との焼き付きが発生することはなく、さら
にロータ42の外周に設けられたVプーリ47がVベル
ト6に追随して回るので、Vベルト6とVプーリ47と
の間で滑りが発生することもない。
【0067】〔第1実施形態の効果〕以上のように、本
実施形態では、何らかの異常事態が発生してビスカスヒ
ータ9のシャフト8やロータ53がロックすると、ある
いはビスカスヒータ9のシャフト8やロータ53の回転
速度がエンジンEの回転速度に対して大きく遅れた場合
には、ビスカスクラッチ7の電磁コイル41がオフさ
れ、エンジンE、Vベルト6やビスカスクラッチ7のロ
ータ42の駆動負荷が大幅に軽減される。
【0068】したがって、ロータ53がハウジング10
やセパレータ52と接触することによりロータ53がロ
ックしたり、何らかの異物がシャフト8の回りに付着し
てシャフト8、アーマチャ43、インナーハブ45やロ
ータ53がロックしてしまったりしても、Vベルト6や
ビスカスクラッチ7のロータ42を保護できる。これに
より、ビスカスクラッチ7のロータ42とアーマチャ4
3との間で焼き付きが発生したり、ビスカスクラッチ7
のVプーリ47とVベルト6との間の滑りによりVベル
ト6が切れてしまったりすることを回避できる。
【0069】この結果、コンプレッサのエアコンクラッ
チ27、オルタネータ34およびパワーステアリング装
置の油圧ポンプ35等の他のエンジン補機への駆動力を
確保できる。よって、急激にフロント窓ガラスの防曇性
能が低下したり、急激にオルタネータ34の発電効率が
低下したり、急激にステアリングが重くなったりする等
の不具合の発生を防止できる。また、仮にエンジンEが
車両走行用のものであれば、車両走行に関して車両が運
転者の意志にかなった応答性や円滑性を得ることができ
る。
【0070】そして、本実施形態では、ビスカスヒータ
9の使用条件を全て満たした場合には、ビスカスクラッ
チ7の電磁コイル41がオンされるので、Vベルト6お
よびビスカスクラッチ7を介してビスカスヒータ9にエ
ンジンEの回転動力が伝わる。これにより、フロント側
ヒータコア15またはリヤ側ヒータコア16内に流入す
る冷却水温が上昇することにより、冷却水回路2内の冷
却水温を所定冷却水温(例えば80℃)程度に維持でき
るようになる。したがって、フロント側ヒータコア15
またはリヤ側ヒータコア16の放熱量が多くなることに
より、フロント側ヒータコア15またはリヤ側ヒータコ
ア16を通過する際に充分加熱された空気が車室内に吹
き出されるので、車室内の暖房能力の低下を防止するこ
とができる。
【0071】〔第2実施形態〕図11は本発明の第2実
施形態を示したもので、エンジンECUの制御プログラ
ムの一例を示したフローチャートである。第1実施形態
と同一の演算処理は同番号を付し、説明を省略する。
【0072】本実施形態では、ピックアップセンサ85
を本発明の物理量検出手段として使用している。そし
て、ビスカスヒータ9の異常(ロック等)を判定するロ
ック判定手段として次の判定を行う。ステップS14で
算出したビスカスヒータ9のロータ53の回転速度に関
連するビスカスクラッチ7のアーマチャ43の回転速度
(物理量)が設定回転速度(設定値:例えば650rp
m)以下の低速であるか否かを判定する(ステップS1
8)。
【0073】このステップS18の判定結果がYESの
場合には、ビスカスヒータ9の異常を検出していると判
定して、ステップS13の処理に移行し、ビスカスEC
U200にビスカスクラッチ7をオフするよう不許可信
号を送信する。また、ステップS18の判定結果がNO
の場合には、ビスカスヒータ9の異常を検出していない
と判定して、アイドルアップ制御(ステップS16)を
行った後にステップS17の処理に移行し、ビスカスE
CU200にビスカスクラッチ7をオンするよう許可信
号を送信する。
【0074】〔第3実施形態〕図12は本発明の第3実
施形態を示したもので、車両用空気調和装置の電気回路
を示した図である。
【0075】本実施形態では、車両用空気調和装置とし
てマニュアルエアコンを採用している。そして、車両用
空気調和装置1の電気回路には、第1実施形態のエアコ
ンECU100の代わりに、エアコン3をアナログ制御
するエアコンアナログ回路101、およびビスカスクラ
ッチ7をアナログ制御するビスカスアナログ回路(暖房
制御手段)201が設けられている。
【0076】エアコンアナログ回路101の入力部に
は、エンジンECU300および各種センサ等が接続さ
れている。また、エアコンアナログ回路101の出力部
には、フロント側ブロワ22、リヤ側ブロワ32、エア
コンクラッチリレー71のリレーコイル71a等の冷暖
房機器およびエンジンECU300が接続されている。
【0077】ビスカスアナログ回路201の入力部に
は、イグニッションスイッチ72のST端子およびIG
端子、ビスカススイッチ73、油温センサ74、ロック
スイッチ75およびエンジンECU300が接続されて
いる。また、ビスカスアナログ回路201の出力部に
は、エンジンECU300およびビスカスクラッチ7の
電磁コイルが接続されている。
【0078】ロックスイッチ75は、本発明の物理量検
出手段であって、ビスカスクラッチ7のアーマチャ43
またはビスカスヒータ9のロータ53の回転速度が設定
回転速度(例えば650rpm)よりも高速回転の時に
開き、ビスカスクラッチ7のアーマチャ43またはビス
カスヒータ9のロータ53の回転速度が設定回転速度以
下の低速回転の時に閉じる。
【0079】また、エンジンECU300は、ビスカス
アナログ回路201がビスカスクラッチ7をONすると
判定した場合に送信されるON信号を受信すると、エン
ジン回転速度センサ81、車速センサ82、スロットル
開度センサ83、冷却水温センサ84およびピックアッ
プセンサ85に基づいて、第1実施形態または第2実施
形態の演算、処理や判定を行いエアコン3やビスカスヒ
ータ9をONすることを許可する許可信号また不許可信
号をビスカスアナログ回路201に送信する。
【0080】本実施形態では、ビスカススイッチ73が
オン(閉成)であっても、ロックスイッチ75がオン
(閉成)した時点でビスカスアナログ回路201によっ
てビスカスクラッチ7の電磁コイル41をオフして、ビ
スカスヒータ9のシャフト8およびロータ53の回転を
停止することにより、Vベルト6やビスカスクラッチ7
が保護される。それによって、第1実施形態と同様な効
果を備える。
【0081】〔他の実施形態〕上記各実施形態では、エ
ンジンEのクランク軸11にVベルト6およびビスカス
クラッチ7を駆動連結してビスカスヒータ9のシャフト
8を駆動したが、エンジンEのクランク軸11とビスカ
スクラッチ7との間、あるいはビスカスクラッチ7とビ
スカスヒータ9のシャフト8との間に一段以上の歯車変
速機やVベルト式無段変速機等の動力伝達装置(動力伝
達手段)を連結しても良い。なお、ビスカスクラッチ7
の代わりに、油圧式多板クラッチ等のクラッチ手段を用
いても良い。また、Vベルト6の代わりに、チェーン等
のベルト伝動手段を用いても良い。
【0082】そして、ビスカスクラッチ7を廃止してエ
ンジンEのクランク軸11にVベルト式無段変速機を駆
動連結してビスカスヒータ9のシャフト8を駆動しても
良く、この場合にはVベルト式無段変速機の入力プーリ
と出力プーリとのプーリ比を最適とすることによりビス
カスヒータ9を作動させた状態で、エンジンEおよびV
ベルト式無段変速機等の動力伝達装置(動力伝達手段)
の駆動負荷が極小となるように制御できる。
【0083】上記各実施形態では、ビスカスクラッチ
7、エアコンクラッチ27、オルタネータ34および油
圧ポンプ35をVベルト6に共掛けしたが、ラジエータ
に冷却風を供給する送風装置、自動変速機に作動油を供
給する油圧ポンプまたはエンジンEや変速機に潤滑油を
供給する油圧ポンプ等のエンジン補機とビスカスクラッ
チ7とをVベルト6に共掛けしても良い。
【0084】上記各実施形態では、エンジンとして水冷
式のディーゼルエンジンを用いたが、エンジンとしてガ
ソリンエンジン等の他の水冷式内燃機関(水冷式エンジ
ン)を用いても良い。上記各実施形態では、本発明を車
室内の暖房と冷房とを行うことが可能な車両用空気調和
装置に適用したが、本発明を車室内の暖房のみを行うこ
とが可能な車両用温水式暖房装置に適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用空気調和装置の全体構造を示した概略図
である(第1実施形態)。
【図2】エンジンと動力伝達装置を示した概略図である
(第1実施形態)。
【図3】ビスカスクラッチとビスカスヒータを示した断
面図である(第1実施形態)。
【図4】ビスカスヒータを示した断面図である(第1実
施形態)。
【図5】車両用空気調和装置の電子回路を示したブロッ
ク図である(第1実施形態)。
【図6】ビスカスECUの制御プログラムの一例を示し
たフローチャートである(第1実施形態)。
【図7】ビスカスECUの粘性流体の油温に基づくビス
カスヒータ制御を示した特性図である(第1実施形
態)。
【図8】エンジンECUの制御プログラムの一例を示し
たフローチャートである(第1実施形態)。
【図9】ビスカスクラッチのアーマチャとピックアップ
センサを示した概略図である(第1実施形態)。
【図10】エンジンECUの冷却水温に基づくビスカス
ヒータ制御を示した特性図である(第1実施形態)。
【図11】エンジンECUの制御プログラムの一例を示
したフローチャートである(第2実施形態)。
【図12】車両用空気調和装置の電気回路を示したブロ
ック図である(第3実施形態)。
【符号の説明】
E エンジン 1 車両用空気調和装置(車両用暖房装置) 2 冷却水回路 3 エアコン 4 リヤヒータ装置 5 動力伝達装置(動力伝達手段) 6 Vベルト(ベルト伝動手段) 7 ビスカスクラッチ(クラッチ手段) 8 ビスカスヒータのシャフト 9 ビスカスヒータ(剪断発熱器) 10 ビスカスヒータのハウジング 15 フロント側ヒータコア(暖房用熱交換器) 16 リヤ側ヒータコア(暖房用熱交換器) 21 フロント側ダクト 27 エアコンクラッチ(エンジン補機) 31 リヤ側ダクト 34 オルタネータ(エンジン補機) 35 油圧ポンプ(エンジン補機) 42 ビスカスクラッチのロータ 43 ビスカスクラッチのアーマチャ 50 発熱室 51 冷却水路 53 ビスカスヒータのロータ 75 ロックスイッチ(物理量検出手段) 81 エンジン回転速度センサ(第1物理量検出手段) 84 冷却水温センサ 85 ピックアップセンサ(第2物理量検出手段、物理
量検出手段) 200 ビスカスECU(暖房制御手段) 201 ビスカスアナログ回路(暖房制御手段) 300 エンジンECU(暖房制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 新治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 内田 五郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 加藤 行志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 伴 律文 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 伴 孝志 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)水冷式のエンジンを冷却した冷却水
    と空気とを熱交換して車室内の暖房を行う暖房用熱交換
    器と、 (b)エンジンの回転動力が加わると回転するロータ、
    およびこのロータに回転動力が加わると剪断力が作用さ
    れて熱を発生する粘性流体を内部に収納した発熱室を有
    し、この発熱室内の粘性流体の発生熱により前記暖房用
    熱交換器に供給される冷却水を加熱する剪断発熱器と、 (c)前記エンジンから前記ロータへの回転動力の伝達
    を断続するクラッチ手段と、 (d)前記エンジンと前記クラッチ手段とを駆動連結す
    るベルト伝動手段と、 (e)前記ロータの回転速度に関連する物理量を検出す
    る物理量検出手段を有し、 この物理量検出手段で検出した物理量が設定値以下の時
    に、前記クラッチ手段を制御して前記エンジンから前記
    ロータへの回転動力の伝達を遮断する暖房制御手段とを
    備えた車両用暖房装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両用暖房装置におい
    て、 前記ベルト伝動手段は、前記剪断発熱器のロータと共
    に、前記エンジンの回転動力を発電機、ポンプ、送風機
    または圧縮機等の他のエンジン補機の回転体に伝達する
    ベルトであることを特徴とする車両用暖房装置。
  3. 【請求項3】(a)水冷式のエンジンを冷却した冷却水
    と空気とを熱交換して車室内の暖房を行う暖房用熱交換
    器と、 (b)エンジンの回転動力が加わると回転するロータ、
    およびこのロータに回転動力が加わると剪断力が作用さ
    れて熱を発生する粘性流体を内部に収納した発熱室を有
    し、この発熱室内の粘性流体の発生熱により前記暖房用
    熱交換器に供給される冷却水を加熱する剪断発熱器と、 (c)前記エンジンから前記ロータへの回転動力の伝達
    を断続するクラッチ手段と、 (d)前記エンジンと前記クラッチ手段とを駆動連結す
    るベルト伝動手段と、 (e)前記エンジンの回転速度に関連する第1物理量を
    検出する第1物理量検出手段、および前記ロータの回転
    速度に関連する第2物理量を検出する第2物理量検出手
    段を有し、 前記第1物理量検出手段で検出した第1物理量と前記第
    2物理量検出手段で検出した第2物理量との差が大きい
    時に、前記クラッチ手段を制御して前記エンジンから前
    記ロータへの回転動力の伝達を遮断する暖房制御手段と
    を備えた車両用暖房装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の車両用暖房装置におい
    て、 前記ベルト伝動手段は、前記剪断発熱器のロータと共
    に、前記エンジンの回転動力を発電機、ポンプ、送風機
    または圧縮機等の他のエンジン補機の回転体に伝達する
    ベルトであることを特徴とする車両用暖房装置。
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