JPH10208224A - 磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド及びその製造方法

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JPH10208224A
JPH10208224A JP1563097A JP1563097A JPH10208224A JP H10208224 A JPH10208224 A JP H10208224A JP 1563097 A JP1563097 A JP 1563097A JP 1563097 A JP1563097 A JP 1563097A JP H10208224 A JPH10208224 A JP H10208224A
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JP
Japan
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curved surface
magnetic head
magnetic
disk
radius
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JP1563097A
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English (en)
Inventor
Masayuki Nakayama
正之 中山
Hiroshi Akiyasu
啓 秋保
Toshimitsu Takano
敏光 高野
Masanobu Sato
正信 佐藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報信号等を高密度に記録した磁気ディスク
から高精度に記録再生を行う。 【解決手段】 ディスク摺動面は、少なくとも磁気ギャ
ップが設けられる曲率半径R1の凸曲面からなる内周曲
面部18と、この内周曲面部18に連続する外側領域に
形成され曲率半径R2の凸曲面からなる外周曲面部19
とから構成する。内周曲面部18と外周曲面部19と
は、曲率半径R1>曲率半径R2によって構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロッピーディス
ク等の可撓性磁気ディスク(以下、単に磁気ディスクと
いう。)を対象としてデータ信号、音声信号、画像信号
等の情報信号或いは制御信号(以下、単に情報信号等と
いう。)の記録及び/又は再生を行う磁気ヘッドと、こ
の磁気ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フロッピーディスク装置は、一般に、磁
気ディスクを比較的低速で回転駆動させるとともにその
主面に磁気ヘッドのディスク摺動面を接触させた状態で
情報信号等の記録及び/又は再生(以下、単に記録再生
という。)を行うことを基本構成としており、低価格で
信頼性が高いといった特徴を有している。例えば、普及
率が極めて高い3.5インチ径の磁気ディスクが用いら
れる標準型フロッピーディスク装置においては、この磁
気ディスク1枚のデータ信号等の記憶容量が1.44M
バイト(なお、720Kバイト、1.2Mバイト等の仕
様の磁気ディスクも提供されている。)、情報信号等の
転送レートが250Kb/s(又は500Kb/s)、
磁気ディスクの駆動回転数が300rpm等の仕様を基
本仕様としている。
【0003】ところで、パーソナルコンピュータ等にお
いては、低価格化と操作性の簡易化或いはネットワーク
網の充実等によって普及台数や用途のめざましい拡大が
図られ、これに伴って取り扱う情報信号等も文書データ
信号を中心としたものから画像情報データ信号やグラフ
ィックスデータ信号等のマルチメディアデータへと幅広
い情報信号等を対象として取り扱われるようになってい
る。かかる状況に対応するため、パーソナルコンピュー
タ等には、ディスク交換型外部記憶装置の標準装備が検
討されている。
【0004】標準型フロッピーディスク装置は、上述し
た記憶容量や駆動回転数等の仕様からかかるニーズに対
応することが困難であった。したがって、フロッピーデ
ィスク装置においても、磁気ディスクに対して情報信号
等を高密度に記録するとともにこの磁気ディスクを数千
回転以上の高速で回転駆動することによりデータ転送レ
ートの改善を図って、記憶容量を100Mバイト以上と
した大容量化装置(上位仕様フロッピーディスク装置)
の検討が図られている。なお、以下の説明において、標
準フロッピーディスクを下位仕様磁気ディスク、高密度
フロッピーディスクを上位仕様磁気ディスクと称するも
のとする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この上位仕様フロッピ
ーディスク装置は、下位仕様磁気ディスクの互換使用が
必須とされるとともに、上位仕様磁気ディスクが装填さ
れてこれを高速で回転駆動した場合にも情報信号等の記
録再生の信頼性が保持されなければならない。そして、
かかる上位仕様フロッピーディスク装置には、上位仕様
磁気ディスクと下位仕様磁気ディスクとに適合可能であ
りかつ情報信号等の記録再生が確実に行われる磁気ヘッ
ド装置が必須となる。
【0006】ところで、フロッピーディスク装置は、上
述したように比較的低速で回転駆動される下位仕様磁気
ディスクに対して磁気ヘッド装置に搭載された磁気ヘッ
ドがその主面と疑似接触状態を保持されて情報信号等の
記録再生を行うことを基本仕様としている。かかるフロ
ッピーディスク装置の基本仕様は、情報信号等の記録再
生の信頼性を考慮した場合に最も経済的な構成である。
フロッピーディスク装置は、この基本仕様を前提として
種々の改良が行われ、現状においてその信頼性に充分な
余裕を有する状況にある。
【0007】フロッピーディスク装置は、磁気ディスク
を高速で回転駆動すると、この磁気ディスクと磁気ヘッ
ド装置に搭載された磁気ヘッドのディスク摺動面との間
に発生する空気流によって磁気ヘッドが磁気ディスクの
主面から浮上する浮上現象が発生することが実験的に確
認されている。そして、フロッピーディスク装置は、こ
の磁気ヘッドの磁気ディスクの主面からの浮上現象によ
って情報信号等の記録再生特性が劣化するといった問題
が生じる。
【0008】上位仕様フロッピーディスク装置において
も、高速で回転駆動される上位仕様磁気ディスクの主面
に対して磁気ヘッドを標準型フロッピーディスク装置と
同等に、微小な間隙に保持するように構成されなければ
ならない。すなわち、上位仕様フロッピーディスク装置
においては、上位仕様磁気ディスクが高速で回転駆動さ
れて生じる高速の空気流によって生成される大きな浮上
力を抑制するヘッド支持機構が備えられる。ヘッド支持
機構は、磁気ヘッドに対してより大きなロード圧を付与
して、この磁気ヘッドを高速回転される磁気ディスクの
主面に疑似接触状態を保持されるように支持する。
【0009】しかしながら、かかるヘッド支持機構は、
上述したように磁気ヘッドの全体を磁気ディスクに接近
させた状態で支持することから、衝撃等が加えられた場
合にこの磁気ヘッドが磁気ディスクに衝合するといった
事態を生じさせる危険性があった。フロッピーディスク
装置は、磁気ヘッドと磁気ディスクとの衝合によって磁
気ディスクの主面を傷付けて情報信号等の記録再生を不
能とさせたり、磁気ヘッドの寿命を低下させるといった
問題が生じる。また、かかるフロッピーディスク装置
は、大きなロード圧によって磁気ディスクに対する負荷
を増大させるといった問題があった。
【0010】上述した問題点は、例えば磁気ヘッドと磁
気ディスクとが充分な間隔を保持されるようにした構成
を採用することによって解決が図られる。しかしなが
ら、かかる構成のフロッピーディスク装置は、磁気ヘッ
ドの電磁変換の損失が大きくなってS/N比が劣化する
ことから、情報信号等が高密度に記録される上位仕様磁
気ディスクが用いられる上位仕様フロッピーディスク装
置には適用し得ない。
【0011】したがって、本発明は、高速で回転駆動さ
れる上位仕様磁気ディスクに対してもその主面に疑似接
触状態が保持されて情報信号等の記録再生が高精度に行
われるようにした磁気ヘッド及びその製造方法を提供す
ることを目的に提案されたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明に係る磁気ヘッドは、回転駆動される可撓性磁気ディ
スクの主面に対して、ディスク摺動面に設けられた磁気
ギャップが疑似接触状態で摺動されて情報信号等の記録
再生を行う。ディスク摺動面は、少なくとも磁気ギャッ
プが設けられる曲率半径をR1とした凸曲面からなる内
周曲面部と、この内周曲面部に連続する外側領域に形成
された曲率半径をR2とする凸曲面からなる外周曲面部
とによって構成される。内周曲面部と外周曲面部とは、
それぞれの曲率半径R1と曲率半径R2とが、R1>R
2によって形成される。
【0013】以上のように構成された本発明に係る磁気
ヘッドによれば、情報信号等が高密度に記録された可撓
性磁気ディスクが装填されて高速で回転駆動される場合
においても、大きなロード圧の負荷を不要とするにもか
かわらず、この可撓性磁気ディスクからの浮上現象が抑
制され、情報信号等の記録再生が高精度に行われる。ま
た、磁気ヘッドは、可撓性磁気ディスクに対するロード
圧が小さいために、ランディング時等においてこの可撓
性磁気ディスクへのダメージの発生を低減させる。
【0014】上述した目的を達成する本発明に係る磁気
ヘッドの製造方法は、回転駆動される可撓性磁気ディス
クの主面に対して、ディスク摺動面に設けられた磁気ギ
ャップが疑似接触状態で摺動されて情報信号等の記録再
生を行う磁気ヘッドを製造する。磁気ヘッド素材には、
そのディスク摺動面の構成面に対して、曲率半径をR2
とする凸曲面の外周曲面部を形成する第1の球面部形成
工程と、この外周曲面部の内側領域に曲率半径をR1と
する凸曲面でかつ磁気ギャップが配設される同心の内周
曲面部を形成する第2の球面部形成工程とが施こされ
る。
【0015】本発明に係る磁気ヘッドの製造方法は、内
周曲面部と外周曲面部とがそれぞれの曲率半径R1と曲
率半径R2とをR1>R2とされることにより、ディス
ク摺動面に曲率半径を異にする互いに同心をなす少なく
とも2種類の凸曲面部が形成された磁気ヘッドを製造す
る。
【0016】以上の工程を経て製造された磁気ヘッド
は、情報信号等が高密度に記録された可撓性磁気ディス
クが装填されてこれが高速で回転駆動される場合におい
ても、大きなロード圧の負荷を不要とするにもかかわら
ず可撓性磁気ディスクの主面からの浮上現象が抑制さ
れ、情報信号等の記録再生が高精度に行われるととも
に、可撓性磁気ディスクに対するロード圧を小ならしめ
てランディング時等におけるダメージの発生を低減させ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態を図面を参照して詳細に説明する。実施の形態として
図1及び図2に示した磁気ヘッド1は、ディスク支持機
構に支持されて回転駆動される磁気ディスクを挟んで対
向配置され、この磁気ディスクの両主面から情報信号等
の記録再生を行うようにしたいわゆる両面型フロッピー
ディスク装置に備えられる。また、磁気ヘッド1は、例
えばディスク径が3.5インチとされ300rpmで回
転駆動される下位仕様磁気ディスクと、情報信号等が高
密度に記録されるとともに例えば1200rpm乃至3
600rpmの高速で回転駆動される上位仕様の磁気デ
ィスクとを互換使用可能とするフロッピーディスク装置
に搭載される。
【0018】フロッピーディスク装置は、磁気ヘッド1
をこれら磁気ディスクの主面に対して略接触した状態に
保持して情報信号等の記録動作又は再生動作を行う。フ
ロッピーディスク装置は、磁気ヘッド1について、下位
仕様磁気ディスクが装填された場合にはノントラッキン
グサーボにより、また上位仕様磁気ディスクが装填され
た場合にトラッキングサーボを行ってこれら磁気ディス
クから情報信号等の記録再生を行う。
【0019】磁気ヘッド1は、図1及び図2に示すよう
に、下位仕様磁気ディスクから情報信号等の記録再生を
行う第1のヘッド部2と、上位仕様磁気ディスクから情
報信号等の記録再生を行う第2のヘッド部3とが一体に
設けられた複合磁気ヘッドを構成している。磁気ヘッド
1は、リード/ライト・ギャップ(R/Wギャップ)5
が形成された第1のコア部材4と、この第1のコア部材
4に対してガラス溶着部8を介して一体化されるととも
にイレーズ・ギャップ(Eギャップ)7が形成された第
2のコア部材6によって第1のヘッド部2を構成し、メ
タル・イン・ギャップ(MIGギャップ)10が形成さ
れた第3のコア部材9によって第2のヘッド部3を構成
する。
【0020】なお、図1及び図2には、詳細にはヘッド
チップが示されているが、以下の説明のように各コア部
材4、6、9に図示しないコイル部材をそれぞれ組み付
けて全体として磁気ヘッド1を構成する。また、磁気ヘ
ッド1は、例えばジンバルバネ等を有するヘッド支持機
構に搭載されることによって磁気ヘッド装置を構成す
る。
【0021】磁気ヘッド1は、これら第1のコア部材
4、第2のコア部材6及び第3のコア部材9と、第1の
スライダ部材11と、第2のスライダ部材12と、スペ
ーサ部材13及び各コア部材に組み合わされる図示しな
い3個のコイル部材とから構成されている。磁気ヘッド
1は、磁気ディスクの回転方向に対して直列状態で一体
化された第1のコア部材4と第2のコア部材6に対し
て、図2に示すように、第3のコア部材9がスペーサ部
材13を介して厚み方向に接合されてなる。また、磁気
ヘッド1は、第1のコア部材4と第2のコア部材6の側
面に第1のスライダ部材11が接合されるとともに第3
のコア部材9の側面に第2のスライダ部材12が接合さ
れてなる。
【0022】磁気ヘッド1は、図2に示すようにこれら
構成各部材がその一端面を互いに同一面を構成するよう
にして接合されることによって、この接合端面をディス
ク摺動面14として構成する。ディスク摺動面14は、
図1に示すように、全体として矩形面を呈して構成され
るとともに、詳細を後述するが曲率を異にした複数の曲
面を組み合わせてなる複合凸曲面として構成されてい
る。
【0023】磁気ヘッド1は、後述するように第2のス
ライダ部材12の主面に磁気ディスクの回転方向と平行
なグルーブ15が形成されており、このグルーブ15に
よって、ディスク摺動面14が幅方向に第1のスライダ
レール部16と第2のスライダレール部17とに区割り
されてなる。磁気ヘッド1は、第1のスライダレール部
16側に第1のヘッド部2と第2のヘッド部3とが配設
されている。
【0024】第1のヘッド部2は、従来の下位仕様フロ
ッピーディスク装置に搭載される磁気ヘッドと同様のト
ンネル・イレーズ型のバルク・タイプ・ヘッドからな
る。すなわち、第1のヘッド部2は、第1のコア部材4
及びこれに組み合わされる図示しないリード/ライト・
コイル部材と、第2のコア部材6及びこれに組み合わさ
れる図示しないイレーズ・コイル部材等の部材から構成
される。第1のコア部材4には、第2のコア部材6がガ
ラス溶着部8を介して磁気ディスクの回転方向に対して
後方に位置して、換言すれば直列状態で一体化されてな
る。
【0025】第1のコア部材4は、やや薄幅の矩形ブロ
ック状を呈する多結晶フェライトブロック材を素材とし
て後述する工程を経て製作される。第1のコア部材4
は、詳細には、磁気ディスクの回転方向に対して前方側
に配置される略L字状のヘッドコア半体と、後方側に配
置される略I字状のヘッドコア半体とを溶融ガラスによ
って接合してなる。したがって、第1のコア部材4は、
磁気ディスクの回転方向に対して磁気的に前後に分離す
るこの接合部がR/Wギャップ5として構成される。R
/Wギャップ5は、回転駆動される下位仕様磁気ディス
クに記録された情報信号等を再生し或いは下位仕様磁気
ディスクに情報信号等を記録する。
【0026】また、第2のコア部材6も、第1のコア部
材4と同幅の矩形ブロック状を呈する多結晶フェライト
ブロック材を素材として後述する工程を経て製作され
る。第2のコア部材6は、詳細には、磁気ディスクの回
転方向に対して前方側に配置される略I字状のヘッドコ
ア半体と、後方側に配置される略L字状のヘッドコア半
体とを溶融ガラスによって接合してなる。したがって、
第2のコア部材6は、磁気ディスクの回転方向に対して
磁気的に前後に分離するこの接合部がEギャップ7とし
て構成される。Eギャップ7は、詳細を省略するが、第
2のコイル部材6の幅方向に離間して一対が形成されて
なる。これらEギャップ7は、磁気ディスクの記録トラ
ックに情報信号等が一定幅で記録されることによって各
記録トラック間のガードバンドを保持するために、各記
録トラックの両側部分を情報信号等の無記録部とする。
【0027】第2のヘッド部3は、ギャップ溝に金属膜
がスバッタ法等により成膜されたメタル・イン・ヘッド
からなる。すなわち、第2のヘッド部3は、第3のコア
部材9及びこれに組み合わされる図示しないリード/ラ
イト・コイル部材とから構成されている。第3のコア部
材9は、狭トラック幅の上位仕様磁気ディスクに対応し
て、上述した第1のコア部材4及び第2のコア部材6よ
りもやや小幅とされるとともに全体の長さが接合された
これら第1のコア部材4及び第2のコア部材6の長さと
ほぼ等しい矩形ブロック状を呈する単結晶フェライトブ
ロック材を素材とし、後述する工程を経て製作される。
【0028】第3のコア部材9は、詳細には、磁気ディ
スクの回転方向に対して前方側に配置される略L字状の
ヘッドコア半体と、後方側に配置される略I字状のヘッ
ドコア半体とを溶融ガラスによって接合してなる。した
がって、第3のコア部材9は、磁気ディスクの回転方向
に対して磁気的に前後に分離するこの接合部がMIGギ
ャップ10として構成される。
【0029】第1のスライダ部材11及び第2のスライ
ダ部材12は、例えばチタン酸カルシウム等の耐磨耗
性、耐摺動特性及び機械的特性に優れた非磁性体のセラ
ミック材等を素材とし、後述する工程を経てそれぞれ各
コア部材2、4、9に接合される。第1のスライダ部材
11は、第3のコア部材9とほぼ等しい長さを有する全
体矩形ブロック状を呈し、上述したように第1のコア部
材4及び第2のコア部材6の一方側面の全域に亘って溶
融ガラス等を介して一体に接合される。
【0030】第1のスライダ部材11には、第1のコア
部材4及び第2のコア部材6と接合された状態において
これらに形成されたR/Wギャップ5とEギャップ7と
に対応するその底面側の部位に、コイル逃げ部11a、
11bがそれぞれ切り欠き形成されている。これらコイ
ル逃げ部11a、11bは、第1のコア部材4及び第2
のコア部材6に対して図示しないリード/ライト・コイ
ル部材とイレーズ・コイル部材の組み付けを可能とさせ
る。
【0031】第2のスライダ部材12は、第3のコア部
材9とほぼ等しい長さを有する全体矩形ブロック状を呈
し、この第3のコア部材9の一方側面の全域に亘って溶
融ガラス等を介して一体に接合される。第2のスライダ
部材12には、上述したようにその主面に長さ方向の全
域に亘ってグルーブ15が凹設されている。この第2の
スライダ部材12は、詳細には図2に示すように、グル
ーブ15の中心軸が磁気ヘッド1の全体の中心軸とほぼ
一致する幅寸法を有している。また、第2のスライダ部
材12には、グルーブ15に対応する底面部にコイル逃
げ部12aが切り欠き形成されている。このコイル逃げ
部12aは、第3のコア部材9に対して図示しないリー
ド/ライト・コイル部材の組み付けを可能とさせる。
【0032】スペーサ部材13は、セラミック等の非磁
性材を素材として第3のコア部材9とほぼ等しい長さ寸
法を有するブロック体からなり、その底面に各コイル部
材を組み付け可能とする空間部を構成する高さ寸法を有
している。スペーサ部材13は、第1のコア部材4及び
第2のコア部材6の接合体と第3のコア部材9との間に
介挿されることによって第1のヘッド部2と第2のヘッ
ド部3との磁気的な影響、すなわちクロストークを抑制
する作用を奏する。
【0033】なお、上述した磁気ヘッド1においては、
第1のスライダ部材11、第1のコア部材4、スペーサ
部材13、第2のコア部材9及び第2のスライダ部材1
2とをそれぞれ厚み方向に対して一体に接合して構成し
たが、かかる構成に限定されるものではない。磁気ヘッ
ドは、例えばスライダ部材が幅広の1個の部材とされる
とともにコア組込穴を設け、このコア組込穴にそれぞれ
第1のコア部材4と第2のコア部材9とを埋設するよう
にして組み込んでなる埋設型磁気ヘッドであってもよ
い。また、磁気ヘッド1は、第2のスライダ部材12の
主面にグルーブ15を凹設して第1のスライダレール部
16と第2のスライダレール部17とを構成したが、こ
れらスライダレール部をスライダ部材の主面に形成した
凸部によって構成するようにしてもよい。
【0034】磁気ヘッド1は、図1及び図2に示すよう
に、ディスク摺動面14が、その中心位置Oを中心とし
て半径A内に位置する第1の領域である内周曲面部18
と、この内周曲面部18の外周領域でかつ中心位置Oか
ら半径B内に位置する第2の領域である同心円の外周曲
面部19及びこの外周曲面部19から外周縁に至る第3
の領域である外周領域部20とに区割りされて構成され
ている。磁気ヘッド1は、図2に示すように、それぞれ
内周曲面部18が曲率半径をR1とする凸曲面とされる
とともに外周曲面部19が曲率半径をR2とする凸曲面
とされた複合凸曲面として構成されている。内周曲面部
18の曲率半径R1は、外周曲面部19の曲率半径R2
よりも大きい。
【0035】磁気ヘッド1は、具体的には、内周曲面部
18の曲率半径R1が1000mm以上の凸曲面とされ
るとともに外周曲面部19の曲率半径R2が50mm以
上1000mm未満の凸曲面とされている。また、磁気
ヘッド1は、外周領域部20が後述するようにブレンド
加工を施されることによって、外周曲面部19から外周
縁に向かって次第に緩やかに傾斜する傾斜曲面として構
成されるとともに外周縁に円弧状の面取りとが施されて
いる。なお、この外周領域部20の傾斜角は、15°乃
至20°とされている。
【0036】磁気ヘッド1は、上述したようにディスク
摺動面14に、曲率半径を異にする互いに同心円をなす
内周曲面部18と外周曲面部19との複合凸曲面を形成
して構成したことによって、磁気ディスクが高速で回転
駆動された場合においても後述するようにその主面から
の浮上現象が抑制される。また、磁気ヘッド1は、外周
領域部20にブレンド加工を施こして緩やかな傾斜曲面
と円弧状の面取りとを施したことによって、記録再生時
の磁気ディスクの回転動作に伴ってその主面から接離動
作する場合においても磁気ディスクを傷付けることは無
い。
【0037】磁気ヘッド1は、例えばディスク摺動面1
4が、磁気ディスクの回転方向の長さ寸法を3.0m
m、磁気ディスクの回転方向と直交する方向の長さ寸法
を2.8mmとした矩形面として構成される。この場
合、磁気ヘッド1は、内周曲面部18の半径Aが、下位
仕様磁気ディスクの記録トラックに対してR/Wギャッ
プ5とEギャップ7とが対応位置されるように1mmに
設定される。また、磁気ヘッド1は、外周曲面部19の
半径Bが、1.25mmに設定される。なお、磁気ヘッ
ド1は、全体の厚み寸法が2.7mmとされている。
【0038】磁気ヘッド1は、高速で回転駆動される磁
気ディスクに対し、ディスク摺動面14の接触面積が少
ない構成とされている。この磁気ディスク1において
は、グルーブ15を挟んだ中央部の領域で、0.8mm
×0.4mmの範囲で磁気ディスクに対して接触する。
【0039】以上のように構成される磁気ヘッド1は、
図3に示した各工程を経て製造される。すなわち、磁気
ヘッド1の製造工程は、第1のヘッド部2の製作工程
と、第2のヘッド部3の製作工程と、各部材の接合工程
及びディスク摺動面14の加工工程とからなる。また、
第1のヘッド部2の製作工程は、第1のコア部材4の製
作工程と、第2のコア部材6の製作工程とからなり、そ
れぞれ別工程によって製作された第1のコア部材4と第
2のコア部材6とを一体に接合する工程とからなる。磁
気ヘッド1の製造工程においては、第2のヘッド部3の
製作工程で製作された第3のコア部材9にスペーサ部材
13を介して、一体化された第1のコア部材4と第2の
コア部材6とを一体に接合する工程を有する。さらに、
磁気ヘッド1の製造工程においては、一体化されたこれ
ら第1のコア部材4、第2のコア部材6及び第3のコア
部材9に対して、第1のスライダ部材11と第2のスラ
イダ部材12とをそれぞれ一体に接合する工程を有す
る。
【0040】すなわち、第1のコア部材4の製作工程
は、素材のフェライトブロック材を所定のブロック形状
に形成するブロック加工工程S−1を第1の工程とす
る。フェライトブロック材は、多数個の第1のコア部材
4を切り出し可能とする大きさを有している。フェライ
トブロック材には、第2の工程の溝入れ加工工程S−2
において、R/Wギャップ5を構成するためのギャップ
構成溝が一方主面の全長に亘って形成される。フェライ
トブロック材には、第3の工程の1次ガラス融着工程S
−3において、ギャップ構成溝内に溶融ガラスが充填さ
れる。さらに、フェライトブロック材は、第4の工程の
サイド加工S−4において、外周側面が所定の形状、面
精度を以って仕上げられる。フェライトブロック材は、
長手方向の一方側面が磁気ディスクの回転方向の先端面
を構成し、長手方向の他方側面が第2のコア部材6との
接合面を構成する。
【0041】第2のコア部材6の製作工程は、素材のフ
ェライトブロック材を所定のブロック形状に形成するブ
ロック加工工程S−5を第1の工程とする。このフェラ
イトブロック材は、多数個の第2のコア部材6を切り出
し可能とする大きさを有している。フェライトブロック
材には、第2の工程の溝入れ加工工程S−6においてE
ギャップ7を構成するためのギャップ構成溝が一方主面
の全長に亘って形成される。フェライトブロック材に
は、第3の工程の1次ガラス融着工程S−7においてギ
ャップ構成溝内に溶融ガラスが充填される。さらに、フ
ェライトブロック材は、第4の工程のサイド加工S−8
において側面が所定の形状、面精度を以って仕上げられ
る。フェライトブロック材は、長手方向の一方側面が磁
気ディスクの回転方向の後端面を構成し、長手方向の他
方側面が第1のコア部材4との接合面を構成する。
【0042】以上の工程を経て製作された第1のコア部
材4と第2のコア部材6とは、2次ガラス融着工程S−
9において相対する端面が互いに突き合わされて、換言
すれば磁気ディスクの回転方向に対して直列状態とされ
て溶融ガラスによって一体されて接合フェライトブロッ
ク体を構成する。この接合部に充填された溶融ガラス
は、上述したガラス溶着部8を構成し、第1のコア部材
4と第2のコア部材6とを磁気的に隔離する。さらに、
接合フェライトブロック体は、カッティング工程S−1
0において、所定の厚みにカッティングされることによ
って第1のヘッド部2を構成する多数個のコアチップを
形成する。
【0043】なお、第1のヘッド部2は、上述したよう
に第1のコア部材4と第2のコア部材6によって構成さ
れ、2次ガラス融着工程S−9において一体化された
後、カッティング工程S−10においてチップカッティ
ングされるようにしたが、1個のフェライトブロック材
から製作するようにしてもよいことは勿論である。この
場合、フェライトブロック材は、R/Wギャップ5やE
ギャップ7或いはガラス溶着部8に対応して切り分けら
れるとともに溶融ガラスを介して再び一体化されて接合
フェライトブロック体を構成し、しかる後チップカッテ
ィングされる。
【0044】第3のコア部材9の製作工程は、素材のフ
ェライトブロック材を所定のブロック形状に形成するブ
ロック加工工程S−11を第1の工程とする。このフェ
ライトブロック材は、多数個の第3のコア部材9を切り
出し可能とする大きさを有している。フェライトブロッ
ク材には、第2の工程の溝入れ加工工程S−12におい
て、MIGギャップ10を構成するためのギャップ構成
溝が一方主面の全長に亘って形成される。フェライトブ
ロック材には、第3の工程のメタル・スバッタ工程S−
13において、形成されたギャップ構成溝の溝壁にメタ
ル・スバッタ法によって金属膜が被膜形成される。さら
に、フェライトブロック材には、第4の工程の1次ガラ
ス融着工程S−14において、溝壁に金属膜が成膜され
たギャップ構成溝内に溶融ガラスが充填される。
【0045】フェライトブロック材は、第5の工程のサ
イド加工S−15において、外周側面が所定の形状、面
精度を以って仕上げられる。フェライトブロック材は、
長手方向の両側面が磁気ディスクの回転方向の先端面及
び後端面を構成する。フェライトブロック材は、カッテ
ィング工程S−16において、所定の厚みにカッティン
グされることによって第2のヘッド部3を構成する多数
個のコアチップを形成する。
【0046】上述した工程を経て製作された第1のコア
部材4、第2のコア部材6及び第3のコア部材9は、ス
ライダ接合工程S−17において、第1のスライダ部材
11と第2のスライダ部材12及びスペーサ部材13と
がそれぞれ接合されて第1の磁気ヘッド中間体25を構
成する。すなわち、一体化された第1のコア部材4と第
2のコア部材6には、磁気ディスクの回転方向と平行な
一方側面に第1のスライダ部材11が溶融ガラスによっ
て接合される。また、第1のコア部材4と第2のコア部
材6には、磁気ディスクの回転方向と平行な他方の側面
にスペーサ部材13が溶融ガラスによって接合される。
第1のコア部材4と第2のコア部材6には、このスペー
サ部材13を介して、その他方側面に第2のスライダ部
材12が溶融ガラスによって接合される。
【0047】第1のコア部材4、第2のコア部材6及び
第3のコア部材9、並びに第1のスライダ部材11、第
2のスライダ部材12及びスペーサ部材13の各部材
は、上述したようにそれぞれ厚み方向に接合されて一体
化され、第1の磁気ヘッド中間体25を構成する。この
第1の磁気ヘッド中間体25には、斜面・グルーブ加工
工程S−18において、第2のスライダ部材12のディ
スク摺動面14を構成する主面にグルーブ15が凹設さ
れるとともに外周縁部に面取り加工が施される。
【0048】第1の磁気ヘッド中間体25は、平面加工
工程S−19において、そのディスク摺動面14に平面
研磨加工が施される。すなわち、第1の磁気ヘッド中間
体25は、錫、ケメットからなる定盤にそのディスク摺
動面14が押し当てられることによって、このディスク
摺動面14が段差の無い平滑面として仕上げる。
【0049】第1の磁気ヘッド中間体25には、詳細を
後述する球面研磨装置30により、ディスク摺動面14
に曲率半径をR2とするR2球面加工工程S−20が施
される。すなわち、第1の磁気ヘッド中間体25には、
ディスク摺動面14の中心Oから半径Aの内周曲面部1
8の外側領域で半径Bの間に構成される外周曲面部19
が曲率半径をR2とした凸曲面として構成することによ
って第2の磁気ヘッド中間体26を構成する。この場
合、球面研磨装置30は、第1の磁気ヘッド中間体25
に対して2000番乃至10000番のラッピングシー
トによるラップ加工を行う。
【0050】第2の磁気ヘッド中間体26には、ブレン
ド加工工程S−21において、外周曲面部19から外周
縁までの領域である外周領域部20を次第に緩やかに傾
斜する傾斜曲面とするとともに外周縁に面取りを施すブ
レンド加工が施される。さらに、第2の磁気ヘッド中間
体26には、詳細を後述する球面研磨装置40によって
R1球面加工工程S−22が施されて、内周曲面部18
が曲率半径をR1とする凸曲面として構成され磁気ヘッ
ド1を完成させる。勿論、内周曲面部18は、全体が平
滑面として構成される。
【0051】なお、磁気ヘッド1には、第1のコア部材
4にリード/ライト・コイル部材が組み合わされ、第2
のコア部材6にイレーズ・コイル部材が組み合わされ、
さらに第3のコア部材9にリード/ライト・コイル部材
がそれぞれ組み合わされる。また、磁気ヘッド1には、
第1のコア部材4、第2のコア部材6及び第3のコア部
材9の底面部にそれぞれ閉ループを構成するための磁性
材が接合される。
【0052】磁気ヘッド1は、ヘッド支持機構を介して
磁気ディスクを挟んで上下に対向位置するようにして一
対がフロッピーディスク装置に組み付けられて磁気ヘッ
ド装置を構成する。この場合、一対の磁気ヘッド1は、
磁気ディスクの表裏面で、互いに数トラック分ずれた状
態でヘッド支持機構によって支持される。なお、ヘッド
支持機構は、上下一対の磁気ヘッド1が磁気ディスクに
対してそれぞれ可動自在に支持されるようにした両側可
動支持機構や、例えば上側の磁気ヘッド1のみを磁気デ
ィスクに対して可動自在に支持する片側可動支持機構等
が採用される。
【0053】上述したR2球面加工工程S−20に用い
られる球面研磨装置30について、図4を参照して説明
する。球面研磨装置30は、同図に示すように、回転軸
32に支持されて回転駆動される円盤状の定盤31と、
シリコーン・シート33と、ラッピング・シート34と
を備えている。シリコーン・シート33は、60度の硬
度で厚み寸法が3mmとされたシリコーンシート体から
なり、定盤31の主面に貼着される。また、ランピング
・シート34には、2000番乃至10000番のラン
ピング・シートが用いられ、シリコーン・シート33上
に貼着される。また、この球面研磨装置30には、第1
のヘッド中間体25を取り付ける研磨治具35が備えら
れる。研磨治具35は、全体円盤状を呈しており、詳細
を省略するが球面研磨装置30の定盤31に対して接離
動作されるとともに回転軸36に取り付けられて回転駆
動される。
【0054】第1のヘッド中間体25は、研磨治具35
の主面に取り付けられ、この研磨治具35が球面研磨装
置30に接近動作されることによって、そのディスク摺
動面14がランピング・シート34に押し当てられてラ
ップ加工が施される。第1の磁気ヘッド中間体25に
は、図5に示すように、外周曲面部19に対応するディ
スク摺動面14の中心から半径Aが1mmの領域の外側
の外側領域面25aに対して曲率半径R2が100mm
以上1000mm未満とされた凸曲面加工が施される。
磁気ヘッド中間体25は、内周曲面部18に対応する半
径1mmの内周領域25bが平坦面として構成される。
【0055】この場合、第1の磁気ヘッド中間体25
は、研磨治具35の主面にそれぞれ同一円周上に位置し
て放射状に並べられて複数個が取り付けられる。また、
研磨治具35は、回転駆動される定盤に対して回転軸3
6が所定角度傾けられた状態で押し当てられて回転駆動
される。球面研磨装置30は、第1の磁気ヘッド中間体
25から、そのディスク摺動面14の上述した外側領域
面25aに曲率半径R2を100mm以上1000mm
未満とした凸曲面のラップ加工を行うとともに内周領域
25bを平坦面とした第2の磁気ヘッド中間体26を製
作する。
【0056】なお、上述したラップ加工において、第1
の磁気ヘッド中間体25に対して、例えば2000番の
ラッピング・シートを用いて荒仕上げ加工を行った後、
8000番のラッピング・シートを用いて仕上げ加工を
行うようにしてもよい。
【0057】次に、上述したR1球面加工工程S−22
に用いられる球面研磨装置40について、図6乃至図8
を参照して説明する。球面研磨装置40は、図6に示す
ように、回転軸42に支持されて回転駆動される円盤状
の定盤41と、この定盤41に対して接離動作される研
磨治具43とを備える。定盤41は、錫やケメットから
なり、図7に示すようにその主面41aが曲率半径R1
を1000mm以上とした凹面として構成されている。
研磨治具43は、全体円盤状を呈しており、詳細を省略
するが定盤41に対して接離動作されるとともに回転軸
44に取り付けられて回転駆動される。
【0058】研磨治具43には、図8に示すように、そ
の主面43a上に複数個の第2の磁気ヘッド中間体26
を同一円周上に位置して放射状に並べて取り付けてい
る。球面研磨装置40は、回転駆動される定盤41に対
して研磨治具43が押し当てられて回転駆動される。球
面研磨装置40は、これによって第2の磁気ヘッド中間
体26の平坦な内周領域25bに曲率半径R1を100
0mm以上とする凸曲面の内周曲面部18を形成する。
【0059】上述した製造工程を経て製造された磁気ヘ
ッド1は、ヘッド支持機構に搭載されて下位仕様磁気デ
ィスクと上位仕様の磁気ディスクとを互換使用可能とす
るフロッピーディスク装置に用いられる。磁気ヘッド1
は、上位仕様の磁気ディスクが装填されてこれが例えば
3600rpmの高速で回転駆動される場合において
も、この磁気ディスクからの浮上量が下位仕様磁気ディ
スクとほぼ同等に抑制される。図9及び図10は、ディ
スク摺動面14の形状仕様をそれぞれ異にした磁気ヘッ
ドH1乃至磁気ヘッドH6について、3.5インチ径の
磁気ディスクを3600rpmで回転駆動した場合にお
けるそれぞれの浮上量を干渉縞法によって測定し、その
測定結果の平均値を示した図である。
【0060】これらの図において、縦軸は、磁気ディス
クが回転駆動された状態におけるその主面からの各磁気
ヘッドH1乃至磁気ヘッドH6の浮上量(単位:nm)
を示しており、また横軸は、磁気ヘッド1と磁気ディス
クとの相対速度(単位:m/s)を示している。磁気ヘ
ッド1と磁気ディスクとの相対速度は、それぞれ内周部
において8.67m/sであり、また外周部において1
4.9m/sである。
【0061】図9は、ディスク摺動面14が平坦面とし
て構成された従来の磁気ヘッドH1と、ディスク摺動面
14が曲率半径Rを1000mmの単一の凸曲面として
構成された磁気ヘッドH2と、ディスク摺動面14が曲
率半径Rを9000mmの単一の凸曲面として構成され
た磁気ヘッドH3との浮上量を示している。同図に示す
ように、磁気ヘッドH1は、内周部の浮上量が約200
nmであり、また外周部の浮上量が約250nmであっ
た。磁気ヘッドH2においては、内周部の浮上量が約1
50nmであり、また外周部の浮上量が約200nmで
あった。磁気ヘッドH3においては、内周部の浮上量が
約120nmであり、また外周部の浮上量が約180n
mであった。
【0062】したがって、磁気ヘッドにおいては、磁気
ヘッドH2や磁気ヘッドH3のように、ヘッド摺動面1
4を凸曲面として構成することによって、平坦面に構成
された従来の磁気ヘッドH1と比較して浮上量の抑制が
図られることが確認された。また、磁気ヘッドにおいて
は、磁気ヘッドH2と磁気ヘッドH3との比較から、ヘ
ッド摺動面14をより大きな曲率の凸曲面とすることに
よって浮上量の抑制が図られることが確認された。
【0063】一方、図10は、ディスク摺動面14が曲
率を異にした凸曲面を組み合わせてなる複合凸曲面に構
成された磁気ヘッドの浮上量を測定した図である。同図
において、磁気ヘッドH4は、内周部を平面とするとと
もに外周部を曲率半径が100mmの凸曲面とされた磁
気ヘッドの浮上量を示す。磁気ヘッドH5は、内周曲面
部18の曲率半径R1を1000mm、外周曲面部19
の曲率半径R2を100mmとした磁気ヘッドを示す。
磁気ヘッドH6は、内周曲面部18の曲率半径R1を9
000mm、外周曲面部19の曲率半径R2を100m
mとした磁気ヘッドを示す。
【0064】磁気ヘッドH4においては、内周部の浮上
量が約180nmであり、また外周部の浮上量が約22
0nmであった。したがって、複合凸曲面を有する磁気
ヘッドH4は、上述した平面形状の従来の磁気ヘッドH
1と比較して浮上量の抑制が図られることが確認され
る。また、磁気ヘッドH5においては、内周部の浮上量
が約80nmであり、また外周部の浮上量が約120n
mであった。したがって、複合凸曲面を有する磁気ヘッ
ドH5は、上述したディスク摺動面14の曲率半径R1
が1000mmの単一の凸曲面の磁気ヘッドH2と比較
して浮上量の抑制が図られることが確認される。さら
に、複合凸曲面を有する磁気ヘッドH6においては、内
周部ばかりでなく外周部においても浮上現象がほとんど
生じない結果が得られる。
【0065】磁気ヘッド1は、上述したように磁気ギャ
ップが形成される内周曲面部18を曲率半径が1000
mm以上とされた凸曲面とするとともにその外周領域の
外周曲面部19を曲率半径が50mm以上1000mm
未満とされた凸曲面とからなる複合凸曲面によってディ
スク摺動面14を構成したことにより、高速で回転駆動
される磁気ディスクの主面からの浮上量が抑制される。
したがって、磁気ヘッド1は、大きなロード圧を不要と
して上位仕様磁気ディスクに対して略接触状態を保持さ
れて情報信号等の記録再生を行うことから、各磁気ギャ
ツプから磁気ディスクに対して磁気力が効率的に作用さ
れる。磁気ヘッド1は、これにより上位仕様磁気ディス
クについても下位仕様磁気ディスクと同等のS/N比に
よって高密度に記録された情報信号等の記録再生を高精
度に行う。
【0066】また、磁気ヘッド1は、大きなロード圧を
負荷して磁気ディスクとの間隔を近接して保持する構成
を不要とし、所定の間隔を保持してヘッド支持機構に搭
載されることからフロッピーディスク装置に衝撃等が加
えられた場合においても、磁気ディスクに衝合してこれ
を傷付けるといった不都合の発生を回避する構成とする
ことができる。
【0067】上述した実施の形態として示した磁気ヘッ
ド1は、上位仕様磁気ディスクに対応した第1のヘッド
部2と、下位仕様磁気ディスクに対応した第2のヘッド
部3とを備え、両面型フロッピーディスク装置に用いら
れる複合磁気ヘッドが示されている。本発明は、かかる
磁気ヘッドに限定されるものではなく、比較的高速で回
転駆動される可撓性磁気ディスクから情報信号等の記録
再生を行う磁気ヘッドに適用可能である。したがって、
磁気ヘッドは、ディスク摺動面14の外形寸法が3mm
×2.8mm以下である場合に、内周曲面部18がその
中心Oから半径1.25mm以下の領域に形成されれば
よい。
【0068】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る磁気ヘッドによれば、高速で回転駆動される情報信号
等を高密度に記録した可撓性磁気ディスクに対しも近接
若しくは略接触状態が保持されることから、電磁変換の
損失が低減されてS/N比の改善が図られ、可撓性磁気
ディスクが低速で回転駆動される場合と同等に高精度の
再生或いは記録を行うことを可能とするとともに衝撃等
が加えられたりランディング時における可撓性磁気ディ
スクに対する負荷を低減させる。
【0069】また、本発明に係る磁気ヘッドの製造方法
によれば、高速で回転駆動される情報信号等を高密度に
記録した可撓性磁気ディスクに対しも近接若しくは略接
触状態に保持されて情報信号等の記録再生を高精度に行
う磁気ヘッドを簡易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ヘッドの実施の形態を示す平
面図である。
【図2】同磁気ヘッドの縦断面図である。
【図3】同磁気ヘッドの製造工程を説明する工程ブロッ
ク図である。
【図4】同磁気ヘッドの製造工程に用いられて外周曲面
部を形成する球面研磨装置の要部斜視図である。
【図5】同球面研磨装置によって製作された第1の磁気
ヘッド中間体の要部縦断面図である。
【図6】同磁気ヘッドの製造工程に用いられて内周曲面
部を形成する球面研磨装置の要部斜視図である。
【図7】同球面研磨装置の定盤の構成を説明する要部縦
断面図である。
【図8】同球面研磨装置を構成する研磨治具に第2の磁
気ヘッド中間体を搭載した状態を示した図である。
【図9】磁気ディスクに対する磁気ヘッドの浮上量を測
定した図であり、従来の磁気ヘッド及びディスク摺動面
を単一凸曲面で構成した磁気ヘッドの浮上量の測定図で
ある。
【図10】磁気ディスクに対する磁気ヘッドの浮上量を
測定した図であり、ディスク摺動面が曲率半径を異にし
た複合凸曲面で構成された磁気ヘッドの浮上量の測定図
である。
【符号の説明】 1 磁気ヘッド、2 第1のヘッド部、3 第2のヘッ
ド部、4 第1のコア部材、5 リード/ライト・ギャ
ップ、6 第2のコア部材、7 イレーズ・ギャップ、
9 第3のコア部材、10 メタル・イン・ギャップ、
11 第1のスライダ部材、12 第2のスライダ部
材、14 ディスク摺動面、15 グルーブ、18 内
周曲面部、19 外周曲面部、20 外周領域部、21
エッジ部、O ディスク摺動面の中心、A 内周曲面
部の領域半径、B 外周曲面部の領域半径、R1 内周
曲面部の曲率半径、R2 外周曲面部の曲率半径、3
0,40 球面研磨装置、35、43 研磨治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 正信 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される可撓性磁気ディスクの主
    面に対してディスク摺動面に設けられた磁気ギャップが
    疑似接触状態を保持して摺動することにより情報信号等
    の記録再生を行う磁気ヘッドにおいて、 上記ディスク摺動面は、少なくとも上記磁気ギャップが
    設けられる曲率半径をR1とした凸曲面からなる内周曲
    面部と、この内周曲面部に連続する外側領域に形成され
    曲率半径をR2とする凸曲面からなる外周曲面部とによ
    って構成され、 上記内周曲面部と外周曲面部とは、それぞれの曲率半径
    R1と曲率半径R2とが、R1>R2によって形成され
    ることを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 上記内周曲面部は、その曲率半径R1が
    1000mm以上とされた凸曲面であるとともに、上記
    外周曲面部は、その曲率半径R2が50mm以上100
    0mm未満とされた凸曲面であることを特徴とする請求
    項1に記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 外形寸法が3mm×2.8mm以上とさ
    れた上記ディスク摺動面に対して、 上記内周曲面部は、ディスク摺動面の中心からの半径A
    が1mmの領域に形成されるとともに、上記外周曲面部
    は、ディスク摺動面の中心からの半径Bが1mm以上
    1.25mmの領域に形成されることを特徴とする請求
    項1に記載の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 上記ディスク摺動面は、上記外周曲面部
    から外周縁の間の外周領域部が15°乃至20°の傾斜
    を付された複合曲面として構成されたことを特徴とする
    請求項1に記載の磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 回転駆動される可撓性磁気ディスクの主
    面に対してディスク摺動面に設けられた磁気ギャップが
    疑似接触状態を保持して摺動することにより情報信号等
    の記録再生を行う磁気ヘッドの製造方法において、 ヘッド素材のディスク摺動面の構成面に対して、その中
    心から半径Bの領域に曲率半径をR2とする凸曲面の外
    周曲面部を形成する第1の球面部形成工程と、 上記ディスク摺動面の構成面の中心から半径Aの領域に
    曲率半径をR1とする凸曲面でありかつ上記磁気ギャッ
    プが配設される外周曲面部と同心の内周曲面部を形成す
    る第2の球面部形成工程とを施し、 上記内周曲面部と外周曲面部とがそれぞれの曲率半径R
    1と曲率半径R2とをR1>R2とされることにより、
    上記ディスク摺動面の構成面に、曲率半径を異にする互
    いに同心円をなす少なくとも2種類の凸曲面部を形成す
    ることを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 上記ディスク摺動面の構成面に対して、
    その外周縁と上記外周曲面部との間の外周領域部に、1
    5°乃至20°の傾斜が付された複合曲面を形成するブ
    レンド加工を施すことを特徴とする請求項5に記載の磁
    気ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 上記第1の球面部形成工程と第2の球面
    部形成工程とは、上記ディスク摺動面に曲率半径R1又
    は曲率半径R2の凸曲面を研削する研磨手段がそれぞれ
    主面に設けられた定盤と、上記研磨手段に対して上記デ
    ィスク摺動面の構成面を対向させてヘッド素材が固定さ
    れ上記定盤に接離動作される球面研磨治具とが用いら
    れ、 上記球面研磨治具には、複数個のヘッド素材が同心円上
    に配置されることを特徴とする請求項5に記載の磁気ヘ
    ッドの製造方法。
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