JPH10340437A - 磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド及びその製造方法

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JPH10340437A
JPH10340437A JP15213097A JP15213097A JPH10340437A JP H10340437 A JPH10340437 A JP H10340437A JP 15213097 A JP15213097 A JP 15213097A JP 15213097 A JP15213097 A JP 15213097A JP H10340437 A JPH10340437 A JP H10340437A
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JP
Japan
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magnetic
disk
core member
magnetic head
gap
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JP15213097A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Akiyasu
啓 秋保
Koji Takahashi
浩二 高橋
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッド特性及び機械的強度を保持して小型化
を図る。 【解決手段】 磁気ディスクDの主面に接触するディス
ク摺動面4が少なくとも磁気ギャップ21の形成領域2
5を含んで凸曲面として構成される。コア部材10に
は、磁気ギャップ21の形成領域25に磁気ディスクD
の記録トラックと略同幅とされた凸部27が突設される
とともに、この凸部27によって構成される凹部28に
非磁性材29が充填される。凸部27の表面と非磁性材
29の表面とによってディスク摺動面4を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロッピーディス
ク等の可撓性磁気ディスク(以下、単に磁気ディスクと
いう。)に対してデータ信号、音声信号、画像信号等の
情報信号或いは制御信号(以下、単に情報信号等とい
う。)の記録及び/又は再生(以下、単に記録再生とい
う。)を行う磁気ヘッド及びその製造方法に関し、さら
に詳しくは情報信号等を高密度に記録した高密度記録用
磁気ディスク用に好適な磁気ヘッド及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】フロッピーディスク装置は、一般に、磁
気ディスクを比較的低速で回転駆動させるとともにその
主面に磁気ヘッドのディスク摺動面を接触させた状態で
情報信号等の記録再生を行うことを基本構成としてお
り、低価格で信頼性が高いといった特徴を有している。
普及率が極めて高い3.5インチ磁気ディスクを用いる
標準フロッピーディスク装置は、この磁気ディスクの1
枚当たりの情報信号等の記憶容量が1.44Mバイト、
線記録密度(kBPI)が17.4、トラック密度(k
TPI)が135とされ、情報信号等の転送レートが2
50Kb/s(又は500Kb/s)、磁気ディスクの
駆動回転数が300rpm等の要件を基本仕様としてい
る。この標準フロッピーディスク装置には、一般にフェ
ライト・ヘッドからなる磁気ヘッドが備えられる。
【0003】ところで、パーソナル用コンピュータ等に
おいては、低価格化と操作性の簡易化或いはネットワー
ク網の整備・充実等を背景として普及台数や用途のめざ
ましい拡大が図られている。パーソナル用コンピュータ
等は、このような状況から、取り扱う情報信号等につい
て、従来の文書データ信号を中心としたものから大型コ
ンピュータと同様に画像情報信号やグラフィックスデー
タ信号等のマルチデータまで幅広い情報信号等が取り扱
われるようになっている。そして、パーソナル用コンピ
ュータにおいては、かかる状況に対応するためにディス
ク交換型外部記憶装置の標準装備が図られており、フロ
ッピーディスク装置の採用も検討されている。
【0004】標準型フロッピーディスク装置は、上述し
た記憶容量や駆動回転数等の仕様からマルチメディアデ
ータを取り扱う大容量の情報信号等の取扱には不向きで
あり、その仕様のままでパーソナル用コンピュータディ
スクの交換型外部記憶装置として適用した場合には記憶
容量が不足するといった問題がある。したがって、フロ
ッピーディスク装置においては、磁気ディスクに対して
情報信号等の高密度記録を可能とするとともにこの磁気
ディスクを高速で回転駆動してデータ転送レートの改善
を図った大容量化装置の開発が進められている。なお、
本明細書において、大容量化仕様を上位仕様と称し、ま
た標準仕様を下位仕様と称するものとする。
【0005】フロッピーディスク装置としては、上述し
た下位仕様に対して、1枚当たりの情報信号等の記憶容
量が100Mバイト、線記録密度(kBPI)が43.
3、トラック密度(kTPI)が2118とされた上位
仕様3.5インチ磁気ディスクが用いられ、この上位仕
様磁気ディスクを1200乃至3600rpmの高速で
回転駆動するようにした上位仕様フロッピーディスク装
置が提供されている。そして、この上位仕様フロッピー
ディスク装置には、一般に磁気ヘッド装置としてメタル
・イン・ギャップ・ヘッドが備えられる。なお、上位仕
様フロッピーディスク装置には、磁気ヘッド装置とし
て、例えば薄膜磁気ヘッドやMRヘッド等の採用も検討
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、磁気ヘッド
においては、コア部材の断面積を大きくし或いはコイル
の巻線径を太くすることによってコア部材及びコイルの
低インピーダンス化が図られるとともに、コイルの巻回
数を多くすることによってヘッド出力が向上されてヘッ
ド特性の向上が図られる。一方、磁気ヘッドにおいて
は、上述したフロッピーディスク装置の高密度化の対応
として、狭トラックピッチ化された磁気ディスクに対し
て磁気ギャップを介して磁束が効率的に作用されるよう
にするためにこの磁気ギャップを絞り込んでより小さく
構成する、換言すればその小型化が図られなければなら
ない。
【0007】しかしながら、磁気ヘッドは、高密度化に
対応してその小型化を図ることによりヘッド特性が低下
するといった問題を生じさせる。すなわち、磁気ヘッド
は、断面積の小さな小型化されたコア部材を用いた場合
に、ヘッド・インピーダンスが大きくなってしまうとと
もに、充分なコイルの巻回数を保持することが困難とな
るためにヘッド出力が低下するといった問題が生じる。
また、磁気ヘッドは、小型化されたコア部材に対して細
径の巻線を用いることによって巻回数を確保するように
した場合に、この巻線のインピーダンスが大きくなって
全体としてヘッド・インピーダンスが大きくなってしま
うといった問題が生じる。さらに、磁気ヘッドは、小型
化されたコア部材を用いることによって機械的強度が低
下し、ヘッド寿命が短くなるといった問題も生じる。
【0008】また、磁気ヘッドは、磁気ディスクの狭ト
ラックピッチ化に伴って、その記録トラック間における
磁気的影響、すなわちクロス・トーク現象が大きくな
る。このため、磁気ヘッドは、情報信号等の記録再生特
性、すなわちトラック・ミス・レジストレーション(T
MR)が劣化するといった問題が生じる。さらに、磁気
ヘッドは、磁気ディスクが高速で回転駆動されることに
より、そのディスク摺動面と磁気ディスクの主面との間
に生じる空気流によって浮上現象が発生する。磁気ディ
スクは、これによって情報信号等の記録再生特性が劣化
するといった問題が生じる。
【0009】したがって、本発明は、機械的強度を保持
して実質的に小型化を達成することによりヘッド特性の
向上を図った磁気ヘッド及びその製造方法を提供するこ
とを目的に提案されたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明に係る磁気ヘッドは、磁気ディスクの主面に対して疑
似接触状態に保持されるディスク摺動面が少なくとも磁
気ギャップの形成領域を含む部位を凸曲面として構成さ
れるとともに、コア部材のディスク摺動面を磁気ディス
クの記録トラックと略同幅とした凸部の上端面によって
構成しかつこの凸部によって構成される凹部にその上端
面と略同一面を構成するようにして非磁性材が充填され
て構成される。
【0011】以上のように構成された本発明に係る磁気
ヘッドによれば、磁気ディスクに対するコア部材からの
磁界の作用範囲が記録トラックの範囲に絞られることか
ら磁気的に小型化が達成され、磁気ディスクに対する磁
気効率が向上されてヘッドインピーダンスの上昇が抑制
される。また、磁気ヘッドは、狭トラックピッチ化によ
って高密度記録化が図られた磁気ディスクに対してもク
ロストークを低減して情報信号等の記録再生特性の向上
を図る。また、磁気ヘッドは、コア部材に充分な巻回数
の巻線を施し或いは太径の巻線を用いてコイルを構成す
ることができることから、高ヘッド出力を得ることがで
きるようになる。
【0012】上述した目的を達成する本発明に係る磁気
ヘッドの製造方法は、コア部材に対して、そのディスク
摺動面を構成する上端面に、磁気ギャップの形成領域を
記録トラックと略同幅の凸部として残し他の領域を凹部
として削成する工程と、削成された凹部に磁気ギャップ
形成領域凸部の上端面と略同一面を構成するように非磁
性材を充填する工程と、磁気ギャップ形成領域凸部と非
磁性材とによって構成された表面を削成してディスク摺
動面を凸曲面とする工程とを施すことを特徴とする。
【0013】本発明に係る磁気ヘッドの製造方法によれ
ば、磁気ディスクに対するコア部材からの磁界の作用範
囲が記録トラックの範囲に絞られて磁気的に小型化が達
成された磁気ヘッドが極めて簡易に製造される。磁気デ
ィスクは、磁気ディスクに対する磁気効率が向上されて
ヘッドインピーダンスの上昇が抑制され、狭トラックピ
ッチ化によって高密度記録化が図られた磁気ディスクに
対してもクロストークを低減して情報信号等の高精度の
記録再生を行う。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態を図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施の形
態として図面に示した磁気ヘッド1は、図示しないディ
スク支持機構に支持されて回転駆動される磁気ディスク
Dの主面を挟んで一対が対向配置され、この磁気ディス
クDの両主面から情報信号等の記録再生を行うようにし
たいわゆる両面型フロッピーディスク装置に備えられ
る。また、磁気ヘッド1は、例えばディスク径が3.5
インチとされ300rpmで回転駆動される下位仕様磁
気ディスクDLと、情報信号等が高密度に記録されると
ともに例えば1200rpm乃至3600rpmの高速
で回転駆動される上位仕様磁気ディスクDUとを互換使
用可能とする兼用型フロッピーディスク装置に搭載され
る複合磁気ヘッドである。
【0015】兼用型フロッピーディスク装置は、複合磁
気ヘッド1をこれら磁気ディスクDの両主面に対して略
接触した状態に保持して情報信号等の記録再生動作を行
う。兼用フロッピーディスク装置は、複合磁気ヘッド1
を、下位仕様磁気ディスクDLが装填された場合にはノ
ントラッキングサーボによって、また上位仕様磁気ディ
スクDUが装填された場合にはトラッキングサーボを行
って、これら磁気ディスクDから情報信号等の記録再生
動作を行う。
【0016】複合磁気ヘッド1は、下位仕様磁気ディス
クDLから情報信号等の記録再生を行う下位仕様磁気ヘ
ッド部2と、上位仕様ディスクDUから情報信号等の記
録再生を行う上位仕様磁気ヘッド部3とが一体に設けら
れて構成されている。複合磁気ヘッド1は、例えばジン
バルバネ等を有する図示しないヘッド支持機構に搭載さ
れる。複合磁気ヘッド1は、図1において矢印Aで示す
ように左側から右側に向かって回転走行する磁気ディス
クDに対して、上述したようにその主面に対して略接触
状態に保持される。
【0017】複合磁気ヘッド1は、そのディスク摺動面
4が、図1及び図2に示すようにディスク回転方向Aと
平行に設けられた後述するグルーブ溝5を介してヘッド
中央線HLを中心として幅方向に第1の領域6と第2の
領域7とに区割りされて構成されている。また、複合磁
気ヘッド1は、ディスク摺動面4が、詳細を後述する
が、曲率半径Rを異にする複合凸曲面として構成されて
いる。
【0018】複合磁気ヘッド1は、第1の領域6に下位
仕様磁気ヘッド部2と上位仕様磁気ヘッド部3とが配設
されている。下位仕様磁気ヘッド部2は、従来の下位仕
様フロッピーディスク装置に搭載される磁気ヘッド装置
と同様のトンネル・イレーズ型のバルク・タイプ・ヘッ
ドとして構成されている。また、上位仕様磁気ヘッド部
3は、詳細を後述するがギャップ溝の溝壁に磁性金属膜
をスバッタ法により成膜してなるメタルイン・ギャップ
・ヘッドによって構成されている。
【0019】複合磁気ヘッド1は、下位仕様磁気ヘッド
部2を構成する一対のコア半体を接合してなる第1のコ
ア部材8と、一対のコア半体を接合してなる第2のコア
部材9とを有している。複合磁気ヘッド1は、詳細を後
述するが上位仕様磁気ヘッド部3を構成する一対のコア
半体10a,10bを接合してなる第3のコア部材10
と、一対の補強部材12(12a,12b)とを有して
いる。複合磁気ヘッド1は、下位仕様磁気ヘッド部2と
上位仕様磁気ヘッド部3とを磁気的に分離するスペーサ
部材13と、下位仕様磁気ヘッド部2の一方側面部を構
成する第1のスライダ部材14及び第2の領域7を構成
する第2のスライダ部材15とを有している。
【0020】複合磁気ヘッド1は、下位仕様磁気ヘッド
部2を構成する第1のコア部材8に組み合わされる図示
しないリード/ライト・コイルと、この第1のコア部材
8のコア半体の下端部を接合して閉磁気回路を構成する
図示しないバックコア部材、及び第2のコア部材9に組
み合わされる図示しないイレーズ・コイルとを有してい
る。複合磁気ヘッド1は、上位仕様磁気ヘッド部3を構
成する第3のコア部材10のコア半体10a,10bに
組み合わされる一対のリード/ライト・コイル16(1
6a,16b)と、コア半体10a,10bの下端部を
接合して閉磁気回路を構成するバックコア部材17とを
有している。
【0021】下位仕様磁気ヘッド部2を構成する第1の
コア部材8は、フェライトブロック材を素材としてディ
スク回転方向Aを長辺とした薄厚の矩形ブロック状を呈
して形成され、ギャップ溝を介してディスク回転方向A
に対して前後一対のコア半体に分割されてなる。第1の
コア部材8には、ギャップ溝内に溶融ガラスを充填して
コア半体を接合することによって、この接合部にリード
/ライト・ギャップ18が構成されている。
【0022】また、第2のコア部材9も、フェライトブ
ロック材を素材として第1のコア部材8とほぼ同形の矩
形ブロック状を呈して形成され、ギャップ溝を介してデ
ィスク回転方向Aに対して前後一対のコア半体に分割さ
れてなる。第2のコア部材9には、ギャップ溝内に溶融
ガラスを充填してコア半体を接合することによって、こ
の接合部にイレーズ・ギャップ19が構成されている。
なお、このイレーズ・ギャップ19は、磁気ディスクD
の記録トラックの両側領域を無音領域とするために、第
2のコア部材9の幅方向に離間して一対が形成されてな
る。
【0023】以上のように構成された第1のコア部材8
と第2のコア部材9とは、ディスク回転方向Aに対して
ガラス溶着部20によって互いに直列に接合される。第
1のコア部材8には、一方のコア半体にリード/ライト
・コイルが組み付けられるとともに、バックコア部材が
接合される。また、第2のコア部材9には、一方のコア
半体にイレーズ・コイルが組み付けられるとともに、バ
ックコア部材が接合される。第1のコア部材8と第2の
コア部材9とは、これによって下位仕様磁気ヘッド部2
を構成する。
【0024】下位仕様磁気ヘッド部2は、第1のコア部
材8に形成されたリード/ライト・ギャップ18が、回
転駆動される下位仕様磁気ディスクDLに記録された情
報信号等を再生し或いは下位仕様磁気ディスクDLに情
報信号等を記録する。下位仕様磁気ヘッド部2は、図1
に示すようにこのリード/ライト・ギャップ18をディ
スク走行方向Aの中心Oよりやや前方側に位置して形成
する。また、下位仕様磁気ヘッド部2は、第2のコア部
材9に形成された一対のイレーズ・ギャップ19が、各
記録トラックの両側部分に情報信号等の無記録部を構成
する。下位仕様磁気ヘッド部2は、下位仕様磁気ディス
クDLの記録トラックに情報信号等が一定幅で記録され
るようにして、各記録トラック間のガードバンドを保持
する。
【0025】なお、上述した下位仕様磁気ヘッド部2
は、トンネル・イレーズ型のバルク・タイプ・ヘッドに
よって構成されるが、従来のフロッピーディスク装置に
用いられるその他の磁気ヘッド、例えばラミネート・タ
イプ・ヘッド或いはストラドル・イレーズ・ヘッド等の
適宜の磁気ヘッドによって構成してもよいことは勿論で
ある。
【0026】上位仕様磁気ヘッド部3を構成する第3の
コア部材10は、ディスク回転方向Aを長辺としたフェ
ライトブロック材を素材とし、図3に示すようにギャッ
プ構成溝22を介して前後のコア半体10aとコア半体
10bに分割されなる。第3のコア部材10は、後述す
るようにギャップ構成溝22の溝壁に磁性金属膜24を
成膜形成するとともに溶融ガラス20を充填することに
よってメタル・イン・ギャップ21が構成されてなる。
第3のコア部材10は、幅狭のトラックピッチの上位仕
様磁気ディスクDUに対応して、図1及び図2に示すよ
うにその厚み寸法及び高さ寸法が上述した下位仕様磁気
ヘッド部2の第1のコア部材8及び第2のコア部材9の
厚み寸法及び高さ寸法よりも小形とされている。
【0027】第3のコア部材10を構成するコア半体1
0aとコア半体10bには、図3及び図4に示すよう
に、内側面に上述したメタル・イン・ギャップ21を構
成するギャップ構成溝22(22a,22b)が形成さ
れるとともに、幅狭の脚部23(23a,23b)にそ
れぞれリード/ライト・コイル16が設けられる。ギャ
ップ構成溝22は、メタル・イン・ギャップ21のディ
プスを規定し、溝壁の相対する角度θ1が45°乃至5
5°に設定されている。
【0028】コア半体10a,10bは、ディスク回転
方向Aに対して互いに直列状態で突き合わされるととも
に溶融ガラス20が充填され、図3及び図4に示すよう
に全体として全体下向きコ字状を呈する第3のコア部材
10を構成する。第3のコア部材10には、コア半体1
0bのギャップ構成溝22の溝壁にセンダスト等からな
る磁性金属膜24がスバッタ法によって成膜されること
によりメタル・イン・ギャップ21が構成される。
【0029】第3のコア部材10は、図3乃至図5に示
すように、コア半体10a,10bのメタル・イン・ギ
ャップ21を構成するギャップ構成部位25(25a,
25b)が脚部22に対してその断面積を小ならしめら
れて構成されている。すなわち、コア半体10a,10
bは、その外側面の上端部が、脚部22からディスク摺
動面4側に向かって次第にディスク回転方向Aの幅を小
ならしめるようにして傾斜する傾斜面26(26a,2
6b)として構成されている。この傾斜面26の角度θ
2は、それぞれ15°乃至60°に設定される。
【0030】上述したようにコア半体10a,10b
は、ギャップ構成溝22の溝壁が、相対する傾斜角度を
θ1とした傾斜壁として構成されている。したがって、
第3のコア部材10は、メタル・イン・ギャップ21が
形成されたディスク摺動面4を構成するギャップ構成部
位25が、ディスク回転方向Aの両側部位を削られるこ
とによって幅狭とされ、換言すればメタル・イン・ギャ
ップ21が絞り込まれるようにして構成されている。
【0031】一方、第3のコア部材10には、図5及び
図6に示すように、ディスク摺動面4を構成する上端面
のギャップ構成部25に上位仕様磁気ディスクDUの記
録トラック幅TRWとほぼ等しい幅寸法を有する凸部2
7がディスク回転方向Aの全域に亘って一体に突設され
ている。第3のコア部材10は、詳細を後述する製造工
程において、そのディスク摺動面が従来の磁気ヘッドと
同様の広いトラック幅で形成された後に、後工程におい
て形成される凸部27によってトラック幅が形成され
る。なお、第3のコア部材10は、後述するようにフェ
ライトブロック材を素材として形成されるが、側縁部を
高寸法精度に形成することが難しい。したがって、凸部
27は、その幅寸法の精度を保持するために、図6に示
すように、第3のコア部材10の一方側面からやや内側
に位置して形成される。
【0032】第3のコア部材10には、上述した凸部2
7を構成する凹部28に非磁性材、例えば溶融ガラス2
9が充填されている。溶融ガラス29は、その表面が凸
部27の上端面と同一面を構成することによって、全体
として第3のコア部材10のディスク摺動面4を構成し
ている。したがって、第3のコア部材10は、凸部27
によって規定される上位仕様磁気ディスクDUに対する
磁界の作用範囲が記録トラックの範囲に絞られて構成さ
れている。
【0033】第3のコア部材10は、上述したようにギ
ャップ構成部位25がその断面積を基端部に対して小な
らしめられるとともに磁界の作用範囲が記録トラックの
範囲に絞られて構成されているが、その全体の大きさを
従来の磁気ヘッドのコア部材とほぼ同等に構成されてい
る。したがって、第3のコア部材10は、全体としてヘ
ッド・インピーダンスが高くなることが抑制される。ま
た、第3のコア部材10は、その脚部23に充分な巻数
或いは太径の巻線を有するリード/ライト・コイル16
を設けることができ、ヘッド出力の向上が図られる。さ
らに、第3のコア部材10は、狭トラックピッチ化され
た上位仕様磁気ディスクDUに対する各記録トラック間
のクロストークを抑制する。
【0034】なお、第3のコア部材10は、コア半体1
0a,10bのギャップ構成溝22の溝壁に付された傾
斜角度θ1の1/2の角度と傾斜面26の角度θ2とを
ほぼ同一角度とされた場合に、ギャップ構成部位25の
断面積が均一に構成される。第3のコア部材10は、か
かる構成を採用することにより、このギャップ構成部位
25において磁気飽和の発生が抑制されて磁気効率の向
上が図られる。
【0035】第3のコア部材10には、傾斜面26が形
成されたコア半体10a,10bのギャップ構成溝22
と対向するそれぞれの両側面に補強部材12が水ガラス
或いは低融点ガラスによって接合されることにより、上
位仕様磁気ヘッド部3を構成する。補強部材12は、例
えばチタン酸カルシウム等の耐磨耗特性、耐摺動特性及
び機械的特性に優れた非磁性体のセラミック材を素材と
して形成される。補強部材12は、第3のコア部材10
との突合せ面に、図3に示すように断面略三角形の突合
せ凸縁30(30a,30b)がそれぞれ一体に突設さ
れてなる。
【0036】これら突合せ凸縁30は、斜面の角度がコ
ア半体10a,10bの傾斜面26の角度θ2とをほぼ
同一角度とされている。補強部材12は、これら突合せ
凸縁30の斜面をコア半体10a,10bの傾斜面26
に組み合わせてそれぞれ接合することにより、第3のコ
ア部材10に対して直交した状態で組み合わされる。補
強部材12は、その上面が第3のコア部材10のギャッ
プ構成部位25の上面とともにディスク摺動面4を構成
する。
【0037】また、補強部材12は、第3のコア部材1
0に接合された状態において、図1に示すように上位仕
様磁気ヘッド部3をディスク回転方向Aに対して下位仕
様磁気ヘッド部2と同一の長さ寸法に構成する長さを有
している。したがって、上位仕様磁気ヘッド部3は、第
3のコア部材10と補強部材12とを接合することによ
ってメタル・イン・ギャップ21がディスク回転方向A
に対してほぼ中心に位置して形成される。上位仕様磁気
ヘッド部3は、メタル・イン・ギャップ21の両側を削
られてギャップ構成部位25が小型化された第3のコア
部材10に対して補強部材12を接合することによっ
て、この第3のコア部材10の機械的強度を保持したこ
とから、ヘッド寿命が低下することは無い。
【0038】上位仕様磁気ヘッド部3は、上述した構成
によって第3のコア部材10が第1のコア部材8及び第
2のコア部材9に対して小形化されていることにより、
下位仕様磁気ヘッド部2に対する磁気的影響が抑制され
かつ上位仕様磁気ディスクDUの各磁気トラック間のク
ロストークを抑制する。また、上位仕様磁気ヘッド部3
は、ギャップ構成部位25が実質的に小型化されてメタ
ル・イン・ギャップ21を介して磁気ディスクDに対し
て磁界を効率的に作用させることから、磁気効率の向上
が図られる。上位仕様磁気ヘッド部3は、メタル・イン
・ギャップ21が、回転駆動される上位仕様磁気ディス
クDUに記録された情報信号等を再生し或いは上位仕様
磁気ディスクDUに情報信号等を記録する。上位仕様磁
気ヘッド部3は、メタル・イン・ギャップ21の磁気効
率が向上されていることによって、より高密度記録を図
るために高周波数の記録波長が用いられる場合において
も情報信号等を高精度に記録再生することを可能とす
る。
【0039】スペーサ部材13は、例えばチタン酸カル
シウム等の耐磨耗性、耐摺動特性及び機械的特性に優れ
た非磁性体のセラミック材を素材として図1に示すよう
にディスク回転方向Aに対して下位仕様磁気ヘッド部2
とほぼ同一の長さを有する薄幅の矩形ブロック体として
形成されてなる。スペーサ部材13は、下位仕様磁気ヘ
ッド部2と上位仕様磁気ヘッド部3との間にディスク回
転方向Aの全域に亘って介在して溶融ガラスによって接
合される。スペーサ部材13は、下位仕様磁気ヘッド部
2と上位仕様磁気ヘッド部3との間を磁気的に分離す
る。
【0040】第1のスライダ部材14も、チタン酸カル
シウム等の耐磨耗性、耐摺動特性及び機械的特性に優れ
た非磁性体のセラミック材を素材とし、図1に示すよう
にディスク回転方向Aに対して下位仕様磁気ヘッド部2
とほぼ同一の長さを有する矩形ブロック体として形成さ
れてなる。第1のスライダ部材14は、図1及び図2に
示すように下位仕様磁気ヘッド部2に対して、スペーサ
部材13の接合面と対向する側面にディスク回転方向A
の全域に亘って溶融ガラスにより接合される。したがっ
て、第1のスライダ部材14は、複合磁気ヘッド1のデ
ィスク回転方向Aと平行する一方側面部を構成すること
によって、下位仕様磁気ヘッド部2を機械的に保護す
る。
【0041】第2のスライダ部材15も、チタン酸カル
シウム等の耐磨耗性、耐摺動特性及び機械的特性に優れ
た非磁性体のセラミック材を素材とし、図1及び図2に
示すように上位仕様磁気ヘッド部3に対してスペーサ部
材13の接合面と対向する側面にディスク回転方向Aの
全域に亘って溶融ガラスにより接合される。この第2の
スライダ部材15には、ディスク摺動面4を構成する主
面にディスク回転方向の全域に亘ってグルーブ溝5が凹
設されている。グルーブ溝5は、図1に示すように複合
磁気ヘッド1の幅方向の中央領域に位置して凹設されて
いる。
【0042】ところで、複合磁気ヘッド1においては、
上述した構成から、ヘッド中心線HLに対して上位仕様
磁気ヘッド部3を構成する第3のコア部材10の中心線
CLが側方に偏心位置されることになる。上位仕様磁気
ディスクDUは、図5に示すように、その記録トラック
の中心線TRLがヘッド中心線HLに対して上位仕様磁
気ヘッド部3の中心線CL側に位置されている。したが
って、複合磁気ヘッド1は、上位仕様磁気ディスクDU
に対して上位仕様磁気ヘッド部3がより安定した状態で
その記録トラックに疑似接触状態を保持して情報信号等
の記録再生を行うようにする。
【0043】複合磁気ヘッド1は、以上のように構成さ
れた第1のコア部材8と第2のコア部材9、第3のコア
部材10と補強部材12及びスペーサ部材13、第1の
スライダ部材14、第2のスライダ部材15とが、後述
する製造工程を経て互いに厚み方向に接合されて形成さ
れる。複合磁気ヘッド1は、図1に示すように、そのデ
ィスク摺動面4がヘッド中心線HLに沿って形成された
ディスク回転方向Aと平行なグルーブ溝5を有する全体
として矩形面を呈して構成される。ディスク摺動面4
は、ヘッド中心Oを中心として半径R1の内周凸曲面領
域部31と、半径R2の外周凸曲面領域部32及び外周
領域部33とからなる。また、ディスク摺動面4は、内
周凸曲面領域部31が曲率半径R3の凸曲面として、外
周領域部33が曲率半径R4の凸曲面として構成されて
いる。
【0044】複合磁気ヘッド1は、内周凸曲面領域部3
1内に、下位仕様磁気ヘッド部2のリード/ライト・ギ
ャップ18とイレーズ・ギャップ19及び上位仕様磁気
ヘッド部3のメタル・イン・ギャップ21とが位置され
ている。複合磁気ヘッド1は、外周領域部33がブレン
ド加工を施されることによって外周凸曲面領域部32か
ら外周縁に向かって次第に緩やかに傾斜する傾斜凸曲面
に形成されている。複合磁気ヘッド1は、外周縁に円弧
状の面取り34が施されている。
【0045】複合磁気ヘッド1は、ディスク回転方向A
の長さ寸法Lを3.0mm、幅寸法Wを2.8mm、高
さ寸法Hを2.7mmとする外形仕様を有している。複
合磁気ヘッド1は、下位仕様磁気ディスクDLのトラッ
クピッチに対してリード・ライト・ギャップ18とイレ
ーズ・ギャップ19とが対応位置されるように、内周凸
曲面領域部31の半径R1が0.9mmに設定されてい
る。また、複合磁気ヘッド1は、この内周凸曲面領域部
31が曲率半径R3を1000mm以上、具体的には9
000mmとした凸曲面として構成されている。
【0046】複合磁気ヘッド1は、外周凸曲面領域部3
2が、半径R2を1.25mmとするとともに、曲率半
径R4を50mm以上1000mm未満、具体的には1
00mmとした凸曲面として構成されている。複合磁気
ヘッド1は、外周領域部33がその傾斜角を15°乃至
20°とされて構成されている。複合磁気ヘッド1は、
グルーブ溝5の溝幅が0.4mmに設定されている。
【0047】複合磁気ヘッド1は、ディスク摺動面4を
上述したように複合凸曲面として構成したことによっ
て、上位仕様磁気ディスクDUが高速で回転駆動された
場合においてもその主面からの浮上現象が抑制される。
複合磁気ヘッド1は、ヘッド中心Oを中心として、ディ
スク回転方向Aに対して前後0.4mmの範囲、幅方向
に対して左右0.45mm(全体で0.8mm×0.9
mm)の領域が間隔を10nm以下の疑似接触領域を構
成する。
【0048】したがって、複合磁気ヘッド1は、上位仕
様磁気ヘッド部3が上位仕様磁気ディスクDUに対して
疑似接触状態を保持され、情報信号等の記録再生を高精
度に行う。また、複合磁気ヘッド1は、外周領域部33
にブレンド加工を施こして緩やかな傾斜曲面とするとと
もに円弧状の面取り34を施したことにより、情報信号
等の記録・再生時の磁気ディスクDの回転動作に伴って
その主面から接離動作する場合においても磁気ディスク
Dを傷付けることは無い。複合磁気ヘッド1は、上位仕
様磁気ヘッド部3のメタル・イン・ギャップ21が長さ
方向の中央に位置して形成されることから、情報信号等
の記録再生に際しての傾斜損失が抑制されて、高精度の
記録再生が行われる。
【0049】以上のように構成される複合磁気ヘッド1
は、図7に示すように、下位仕様磁気ヘッド部2の製作
工程と、上位仕様磁気ヘッド部3の製作工程と、構成各
部材の接合工程及びカッティング工程等を経て製造され
る。下位仕様磁気ヘッド部2の製造工程は、第1のコア
部材8の製作工程と、第2のコア部材9の製作工程とか
らなり、別工程によって製作されたこれら第1のコア部
材8と第2のコア部材9とを一体に接合する工程を経て
下位仕様磁気ヘッド部2を製作する。第1のコア部材8
は、素材のフェライト・ブロック材を所定のブロック形
状に形成するブロック成形工程S−1を第1の工程とす
る。フェライト・ブロック材は、多数個の第1のコア部
材8を切り出し可能とする大きさを有している。
【0050】フェライト・ブロック材には、第2の工程
の溝形成工程S−2において、第1のコア半体と第2の
コア半体とに分割されてリード/ライト・ギャップ18
を構成するためのギャップ構成溝及びトラック溝とが一
方主面の全長に亘ってそれぞれ形成される。フェライト
・ブロック材には、第3の工程のガラス融着工程S−3
において、第1のコア半体と第2のコア半体とが溶融ガ
ラスによって接合されてリード/ライト・ギャップ18
が構成される。
【0051】さらに、フェライト・ブロック材は、第4
の工程の側面加工工程S−4において、ディスク回転方
向Aに対して所定の外形寸法とされるとともに所定の面
精度を以って仕上げられる。フェライト・ブロック材
は、所定形状にカッティングされることにより、長手方
向の一方側面がディスク回転方向Aの先端面を構成し、
長手方向の他方側面が第2のコア部材9との接合面を構
成する。
【0052】第2のコア部材9は、上述した第1のコア
部材8の製作工程とほぼ同様の工程を経て製作され、素
材のフェライト・ブロック材を所定のブロック形状に形
成するブロック成形工程S−5を第1の工程とする。こ
のフェライト・ブロック材は、多数個の第2のコア部材
9を切り出し可能とする大きさを有している。フェライ
ト・ブロック材には、第2の工程の溝形成工程S−6に
おいて、第1のコア半体と第2のコア半体とに分割され
てイレーズ・ギャップ19を構成するためのギャップ構
成溝及びトラック溝とが一方主面の全長に亘って形成さ
れる。
【0053】フェライト・ブロック材には、第3の工程
のガラス融着工程S−7において、第1のコア半体と第
2のコア半体とが溶融ガラスによって接合されてイレー
ズ・ギャップ19が構成される。さらに、フェライト・
ブロック材は、第4の工程の側面加工・溝形成工程S−
8において、ディスク回転方向Aに対して所定の外形寸
法とされるとともに所定の面精度を以って仕上げられ
る。フェライト・ブロック材は、長手方向の一方側面が
ディスク回転方向Aの後端面を構成し、長手方向の他方
側面が第1のコア部材8との接合面を構成する。
【0054】以上の工程を経て製作された第1のコア部
材8と第2のコア部材9とは、ガラス融着工程S−9に
おいて相対する端面が互いに突き合わされて、換言すれ
ばディスク回転方向Aに対して直列に突き合わされ、溶
融ガラスによって一体に接合される。この接合部に充填
された溶融ガラスは、上述したように第1のコア部材4
と第2のコア部材6とを磁気的に隔離する。製作された
接合フェライト・ブロック体には、リード/ライト・コ
イル及びイレーズ・コイル16の組立空間部を構成する
凹部を底面部に形成するための凹部形成工程S−10
と、側面にスペーサ部材13を接合するスペーサ接合工
程S−11が施される。接合フェライト・ブロック体
は、カッティング工程S−12において所定の大きさに
切断されることによって、下位仕様磁気ヘッド部2を構
成するコアチップが形成される。
【0055】上位仕様磁気ヘッド部2の製造工程は、素
材のフェライト・ブロック材を所定のブロック形状に形
成するブロック成形工程S−13を第1の工程とする。
フェライト・ブロック材30は、多数個の第3のコア部
材10を切り出し可能とする大きさを有している。フェ
ライト・ブロック材30には、第2の工程の溝形成工程
S−14において、図8(A)に示すように第1のコア
半体部30aと第2のコア半体部30bとに分割されて
メタル・イン・ギャップ21を構成するためのギャップ
構成溝31が全長に亘って形成される。
【0056】フェライト・ブロック材30には、第3の
工程の磁性金属膜形成工程S−15において、第1のコ
ア半体部30aと第2のコア半体部30bとの突合せ部
であるギャップ構成溝31の溝壁にスバッタ法により磁
性金属膜24が成膜形成される。フェライト・ブロック
材30には、第4の工程のガラス融着工程S−16にお
いて、ギャップ構成溝内に溶融ガラスが充填されること
によりメタル・イン・ギャップ21が形成される。この
接合部に充填された溶融ガラスは、メタル・イン・ギャ
ップギャップ21のガラス溶着部20を構成する。
【0057】以上の工程を経たフェライト・ブロック材
30には、第5の工程の両サイド加工工程S−17にお
いて、外周側面が所定の形状と面精度を以って仕上げら
れるとともに、図8(B)に示すように第1のコア半体
部30aと第2のコア半体部30bのギャップ構成部位
25に対応する外側面の上端部にそれぞれ傾斜面32
a,32bが長さ方向の全域に亘って形成される。ま
た、この両サイド加工工程S−17においては、フェラ
イト・ブロック材30の上端面に記録トラックに対応し
たトラック溝が形成される。このトラック溝は、上位仕
様磁気ディスクDUの記録トラックピッチに対して幅広
に形成される。
【0058】フェライト・ブロック材30には、第6の
工程のトラック幅加工工程S−18において、フェライ
ト・ブロック材30の上端面に精密研削加工を施して、
図9に示すように上位仕様磁気ディスクDUの記録トラ
ックピッチとほぼ等しい幅を有する多数個の凸部33を
構成する凹溝34が削成される。各凸部33は、上述し
た上位仕様磁気ディスク部3の磁気ギャップ構成部位2
5に形成された凸部27を構成する。フェライト・ブロ
ック材30には、第7の工程のガラス充填工程S−19
において、削成された各凹溝34に溶融ガラス29が充
填される。この溶融ガラス29は、凸部33の上端面と
ほぼ同一面を構成するようにして各凹溝34中に充填さ
れる。
【0059】フェライト・ブロック材30には、第8の
工程の補強部材接合工程S−20において、図8(C)
に示すように、凸部33が形成された上端部に補強部材
12を構成する補強ブロック材35が被冠されて接合さ
れる。この補強ブロック材35は、同図に示すように、
底面側にフェライト・ブロック材30の両側面に形成し
た傾斜面32とほぼ等しい傾斜が付された溝壁を有する
嵌合溝35aが形成されている。補強ブロック材35
は、水ガラス或いは低融点ガラスによってフェライト・
ブロック材30に接合される。なお、フェライト・ブロ
ック材30は、上述したようにガラス充填工程S−19
において凹溝34に溶融ガラス29が充填されるように
したが、補強ブロック材35の接合用の低融点ガラスを
凹溝34の充填用の溶融ガラス29として用いるように
してもよい。
【0060】フェライト・ブロック材30は、図8
(D)に示すように、上端部の両側に補強ブロック材3
5が水平状態で一体に突設された略T字状を呈する。フ
ェライト・ブロック材30には、リード/ライト・コイ
ル16の組立空間部を構成する凹部を底面部に形成する
第9の工程の溝形成工程S−21が施された後、第10
の工程のカッティング工程S−22において所定形状に
カッティングされることにより上位仕様磁気ヘッド部3
を構成するコアチップが形成される。
【0061】上述したS−1乃至S−22の各工程を経
て製作された下位仕様磁気ヘッド部2を構成するコアチ
ップと上位仕様磁気ヘッド部3を構成するコアチップと
は、ガラス溶着工程S−23においてスペーサ部材13
を介して溶融ガラスによって相対する側面を接合されて
一体化される。下位仕様磁気ヘッド部2と上位仕様磁気
ヘッド部3とのブロック体は、カッティング工程S−2
4において、スペーサ部材13を含んでトラック幅の方
向に対して所定の外形形状にカッティングされる。
【0062】下位仕様磁気ヘッド部2と上位仕様磁気ヘ
ッド部3とのブロック体には、スライダ接合工程S−2
5において、その両側面にそれぞれ第1のスライダ部材
14と第2のスライダ部材15とがディスク回転方向A
の全域に亘って接合され、磁気ヘッド中間体が構成され
る。磁気ヘッド中間体は、グルーブ溝形成工程S−26
において、第2のスライダ部材15のディスク摺動面4
にディスク回転方向Aと平行に所定幅を有するグルーブ
溝5が凹設される。さらに、磁気ヘッド中間体には、摺
動面加工工程S−27において、ディスク摺動面4を上
述した複合凸曲面の構成とする処理が施される。磁気ヘ
ッド中間体は、この摺動面加工工程S−27において補
強ブロック材35の表面が研削されて凸部33の上端面
と溶融ガラス29とが露呈されてディスク摺動面4を構
成する。磁気ヘッド中間体には、さらに外周縁部33に
面取り34等を施すブレンド加工工程S−28が施され
て複合磁気ヘッド1、換言すれば磁気ヘッドチップが完
成される。
【0063】以上の工程を経て製作された複合磁気ヘッ
ド1は、ヘッド支持機構に組み合わされて下位仕様磁気
ディスクDLと上位仕様磁気ディスクDUとの互換使用
を可能とする兼用フロッピーディスク装置に搭載され
る。複合磁気ヘッド1は、上位仕様磁気ディスクDUが
装填されてこれが例えば3600rpmの高速で回転駆
動される場合においても、そのディスク摺動面4を複合
凸曲面として構成したことによって上位仕様磁気ディス
クDUからの浮上現象が抑制され、疑似接触状態を保持
して情報信号等の記録再生が高精度に行われる。
【0064】複合磁気ヘッド1は、上位仕様磁気ヘッド
部3を上述したように構成することにより、磁気効率の
向上が図られかつクロストークが低減される。複合磁気
ヘッド1は、上位仕様磁気ヘッド部3のコア部材10の
磁気ギャップ構成部位25が小形化されるが、コア部材
10に補強部材12を組み合わせたことによって偏磨耗
の発生が抑制され、充分な機械的強度が保持される。し
たがって、複合磁気ヘッド1は、ヘッド寿命が低下する
ことは無い。さらに、複合磁気ヘッド1は、第3のコア
部材10が全体として大型であり、その脚部23にリー
ド/ライト・コイル16を構成するコイルの巻数を増加
し或いは太径の巻線を用いることができることから、磁
気効率の向上とともに高ヘッド出力を得ることが可能と
なる。
【0065】上述した実施の形態においては、下位仕様
磁気ヘッド部2と上位仕様磁気ヘッド部3とが設けら
れ、下位仕様磁気ディスクDLと上位仕様磁気ディスク
DUとの互換使用を可能とした兼用フロッピーディスク
装置に搭載される複合磁気ヘッド1について説明した
が、本発明はかかる複合磁気ヘッド1に限定されるもの
では無く、上位仕様磁気ディスクDUのみが装填される
専用フロッピーディスク装置に搭載される磁気ヘッドで
あってもよいことは勿論である。また、上位仕様磁気ヘ
ッド部3は、磁気ギャップ21をメタル・イン・ギャッ
プとしたMIGヘッドによって構成したが、その他の高
密度用磁気ヘッド、例えばMRヘッドや薄膜磁気ヘッド
であってもよい。さらに、各部の形状、寸法等について
は、上述した構成に限定されるものではないことは勿論
である。
【0066】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る磁気ヘッドによれば、磁界発生部を磁気ディスクの記
録トラック幅とほぼ同幅で構成したことにより、発生磁
界が記録トラックの範囲に絞られて効率的に作用し、ヘ
ッド・インピーダンスの上昇が抑制され、狭トラックピ
ッチ化によって高密度記録化が図られた磁気ディスクに
対してもクロストークを低減して情報信号等を高精度に
記録再生する。
【0067】また、本発明に係る磁気ヘッドの製造方法
によれば、磁気ディスクの記録トラックに対して発生磁
界を効率的に作用させ、ヘッド・インピーダンスの上昇
を抑制して、狭トラックピッチ化によって高密度記録化
が図られた磁気ディスクに対してもクロストークを低減
して情報信号等を高精度に記録再生する磁気ヘッドが簡
易な工程によって精度よく製造される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ヘッドの実施の形態として示
す複合磁気ヘッドの平面図である。
【図2】同複合磁気ヘッドの要部側面図である。
【図3】同複合磁気ヘッドを構成する上位仕様磁気ヘッ
ド部の構成を説明する要部縦断面図であり、磁気ギャッ
プ部を断面した図である。
【図4】同上位仕様磁気ヘッド部の構成を説明する要部
縦断面図であり、凹部を断面した図である。
【図5】同上位仕様磁気ヘッド部の構成を説明する要部
平面図である。
【図6】同上位仕様磁気ヘッド部の構成を説明する要部
縦断面図である。
【図7】同複合磁気ヘッドの製造工程の説明するブロッ
ク図である。
【図8】同製造工程の各工程における中間体の形状を示
す説明図である。
【図9】同製造工程におけるコア部材の素材を構成する
フェライト・ブロック材の要部斜視図であり、その上端
面に凸部を形成した状態を示す。
【符号の説明】
1 複合磁気ヘッド、2 下位仕様磁気ヘッド部、3
上位仕様磁気ヘッド部、4 ディスク摺動面、5 グル
ーブ溝、8 第1のコア部材、9 第2のコア部材、1
0 第3のコア部材、12 補強部材、13 スペーサ
部材、14,15 スライダ部材、16 リード/ライ
ト・コイル、18 リード/ライト・ギャップ、19
イレーズ・ギャップ、21 メタル・イン・ギャップ、
22 ギャップ構成溝、23 脚部、24 磁性金属
膜、25 ギャップ構成部位、26傾斜面、27 凸
部、28 凹部、29 溶融ガラス、31 内周凸曲面
領域部、32 外周凸曲面領域部、33 外周領域部、
34 面取り、A 磁気ディスクの回転方向、D 磁気
ディスク、DL 下位仕様磁気ディスク、DU 上位仕
様磁気ディスク、O ヘッド中心、HL ヘッド中心
線、CL 第3のコア部材の中心線、TRL 上位磁気
ディスクの記録トラックの中心線、TRW 上位磁気デ
ィスクの記録トラックの幅、R1 内周凸曲面領域部の
半径、R2 外周凸曲面領域部の半径、R3 内周凸曲
面領域部の曲率半径、R4 外周凸曲面領域部の曲率半
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 5/31 G11B 5/31 E

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される磁気ディスクの主面に対
    して、コア部材に形成された磁気ギャップを疑似接触状
    態に保持して情報信号等の記録/再生を行う磁気ヘッド
    において、 上記磁気ディスクの主面に接触するディスク摺動面は、
    少なくとも上記磁気ギャップの形成領域を含む部位が凸
    曲面として構成され、 上記コア部材には、上記磁気ギャップの形成領域に上記
    磁気ディスクの記録トラックと略同幅とされた凸部が突
    設されるとともに、この凸部によって構成される凹部に
    その上端面と略同一面を構成するようにして非磁性材が
    充填され、 これら凸部の上端面と非磁性材の表面とによって上記デ
    ィスク摺動面が構成されることを特徴とする磁気ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 上記コア部材は、上記磁気ギャップを挟
    むディスク回転方向のディスク摺動面が幅狭に形成さ
    れ、 このコア部材の両側面に、上端面が上記ディスク摺動面
    と同一面を構成する非磁性材によって形成された補強部
    材がそれぞれ接合されることを特徴とする請求項1に記
    載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 上記磁気ギャップは、その構成壁に金属
    膜が成膜形成されることによってメタル・イン・ギャッ
    プを構成することを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘ
    ッド。
  4. 【請求項4】 上記メタル・イン・ギャップが形成され
    た上記コア部材には、その一方側面に非磁性部材を介し
    て第2の磁気ギャップが形成された第2のコア部材が接
    合され、 上記第2の磁気ギャップによって情報信号等の記録密度
    を異にした第2の磁気ディスクに対する情報信号等の記
    録/再生が行われることを特徴とする請求項3に記載の
    磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 上記コア部材は、そのセンタがヘッドセ
    ンタに対して側方に偏心位置され、 上記磁気ディスクの記録トラックが、ヘッドセンタより
    もコア部材のセンタ側に位置されることを特徴とする請
    求項1に記載の磁気ディスク。
  6. 【請求項6】 上記ディスク摺動面は、少なくとも上記
    磁気ギャップの形成領域を含むヘッドセンタから半径L
    の領域であって曲率半径をR1とした凸曲面からなる内
    周曲面部と、この内周曲面部の外周領域であって曲率半
    径をR2とした凸曲面からなる外周曲面部とからなる複
    合凸曲面によって構成され、 これら内周曲面部の曲率半径R1と外周曲面部の曲率半
    径R2とが、R1>R2とされたことを特徴とする請求
    項1に記載の磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】 回転駆動される磁気ディスクの主面に対
    して、コア部材に形成された磁気ギャップを疑似接触状
    態に保持して情報信号等の記録/再生を行う磁気ヘッド
    の製造方法において、 上記コア部材に対して、そのディスク摺動面を構成する
    上端面に、上記磁気ギャップの形成領域を記録トラック
    と略同幅の凸部として残し他の領域を凹部として削成す
    る工程と、 上記削成された凹部に、上記磁気ギャップ形成領域凸部
    の上端面と略同一面を構成するように非磁性材を充填す
    る工程と、 上記磁気ギャップ形成領域凸部と非磁性材とによって構
    成された表面を削成してディスク摺動面を凸曲面とする
    工程とを施こすことを特徴とする磁気ヘッドの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 上記コア部材に対して、上記磁気ギャッ
    プを挟むディスク回転方向のディスク摺動面を幅狭に形
    成する工程と、 上記コア部材のディスク回転方向の両側面に、上端面が
    上記ディスク摺動面と同一面を構成する非磁性材によっ
    て形成された補強部材をそれぞれ接合する工程とを施す
    ことを特徴とする請求項7に記載の磁気ディスクの製造
    方法。
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