JPH10220032A - コンクリート構造体の補強方法およびそれによって得られる補強構造、並びにそれに用いるクッションスペーサ - Google Patents

コンクリート構造体の補強方法およびそれによって得られる補強構造、並びにそれに用いるクッションスペーサ

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JPH10220032A
JPH10220032A JP2252797A JP2252797A JPH10220032A JP H10220032 A JPH10220032 A JP H10220032A JP 2252797 A JP2252797 A JP 2252797A JP 2252797 A JP2252797 A JP 2252797A JP H10220032 A JPH10220032 A JP H10220032A
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JP
Japan
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anchor
wall surface
cushion spacer
reinforcing plate
concrete structure
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JP2252797A
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Toshihiro Mihara
利廣 三原
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SANSEN ENG KK
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SANSEN ENG KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】コンクリート構造体の補強工事に際し、コンク
リート粉塵が接着面に付着することがなく、しかもアン
カー周囲にも充分にグラウト剤が充満するコンクリート
構造体の補強方法、並びにそれに用いるクッションスペ
ーサを提供する。 【解決手段】コンクリート構造体の壁面3に、アンカー
取り付け用穴2が形成された鋼板1を、アンカー6で固
定し、壁面3と鋼板1の隙間にシール材を充填して鋼板
1と壁面3とを一体化する補強方法であって、アンカー
取り付け用穴2の周囲に、グラウト剤8の侵入を妨げな
い板状弾性多孔質体からなるクッションスペーサ10を
コンクリート構造体の壁面3に押し付けた状態で鋼板1
をコンクリート構造体に対設してアンカー6で固定した
のちグラウト剤8を充填し、クッションスペーサ10に
囲われた内側空間Pにもグラウト剤8を充満させるよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート構造
体の補強方法およびそれによって得られる補強構造、並
びにそれに用いるクッションスペーサに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】橋脚や高層ビル,護岸用コンクリート
壁,地下空間の支柱等、既設のコンクリート構造体にお
いて、老朽化や災害によってひび割れ等が生じ、補修工
事が必要となる場合がある。また、安全基準の見直し等
によって、補強工事が必要になる場合もある。これらの
工事(以下、両者を併せて「補強工事」という)は、通
常、既設の壁面の外側に、補強板となる鋼板を所定間隔
で配置し、その隙間にグラウト剤を充填して鋼板を組み
込むことにより補強することが行われている。
【0003】上記補強工事の手順を、より詳しく説明す
る。すなわち、まず、工場において、補強に用いる鋼板
1(図1参照)を準備する。鋼板1は、所定形状に切断
され、必要な場合には曲げ加工されるとともに、グラウ
ト剤との接着性を高めるために、ショットブラスト等の
表面処理およびプライマー塗布処理がなされる。そし
て、後述するアンカーを取り付けるための穴2(この例
ではさら穴)が、所定間隔で穿設される。また、大抵の
場合、施工現場において、複数枚の鋼板1を溶接して連
結する必要があるため、溶接すべき端縁に対し、開先加
工を施す。
【0004】このようにして準備された鋼板1を、図1
5(a)に示すように、補強の必要なコンクリート構造
体の壁面3に、所定間隔を保つよう対設し、仮留めアン
カーボルト(図示せず)によって仮留めする。そして、
上記鋼板1のアンカー取り付け用の穴2を利用して、図
15(b)に示すように、ドリル等を用いて壁面3にア
ンカー打ち込み用の下穴4を削孔する。この下穴4内や
その周辺には、図16(a)に示すように、削孔時に生
じたコンクリート粉塵5が散乱するため、これをブロア
で吹き飛ばすか、集塵装置で吸引除去する等したのち、
図16(b)に示すように、アンカー6を打ち込み、そ
のめねじ部6aに、鋼板1の表側から皿ボルト7を締め
込むことにより、鋼板1を固定する。そして、前記仮留
めアンカーボルトを外し、その抜け穴をシールする(図
示せず)。
【0005】この状態で、壁面3と鋼板1の隙間に、エ
ポキシ樹脂等のグラウト剤8を充填し、硬化させる。こ
の状態を図17(a)に示す。これにより、壁面3と鋼
板1とが一体化し、コンクリート構造体の補強がなされ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような補強工事に
おいて、アンカー下穴4の削孔時(図16〔a〕参照)
に生じるコンクリート粉塵5が、グラウト剤8と壁面3
および鋼板1の間の接着力を低下させる原因となり問題
となっている。すなわち、壁面3と鋼板1の隙間に落ち
込んだコンクリート粉塵5は、壁面3や鋼板1の裏面に
付着して残留し、ブロアや集塵装置を用いても完全に除
去することができない。そして、その状態でグラウト剤
8を充填すると、グラウト剤8と壁面3の間、およびグ
ラウト剤8と鋼板1の間での接着力が大幅に低減され、
補強強度が不充分となりやすいのである。しかも、上記
コンクリート粉塵5は、鋼板1の裏面に突出する溶接部
(鋼板1と鋼板1を溶接によって連結した部分)に溜ま
りやすいため、この部分におけるグラウト剤8と鋼板1
との接着力が特に不充分となって、この部分から変形,
破断を招くおそれがある。
【0007】そこで、本出願人は、アンカー下穴削孔時
に生じるコンクリート粉塵が、壁面や鋼板の接着される
面に付着することのない、特殊なクッションスペーサを
用いた補強方法を開発し、すでに出願している(特願平
8−310275号、平成8年11月21日出願)。こ
の方法は、アンカー下穴削孔に先立ち、例えば図17
(b)に示すように、、鋼板1のアンカー取り付け用穴
2の周囲に、リング状のクッションスペーサ100を取
り付けるようにしたもので、この状態で下穴4を削孔す
ると、発生するコンクリート粉塵5は下穴4内とクッシ
ョンスペーサ100で囲われた空間内に散乱するだけな
ので、表側からブロアで吹き出す等して簡単に除去する
ことができ、壁面3や鋼板1の接着面を汚すことがな
い、というものである。
【0008】しかしながら、上記クッションスペーサ1
00を用いた場合、グラウト剤8を充填する際(図17
〔a〕参照)、クッションスペーサ100で囲われた内
側空間内にまでグラウト剤8を入り込ませることが困難
なため、アンカー6の周囲が空洞のままになるおそれが
あることが判明した。このような空洞があると、皿ボル
ト7が緩むおそれや、この部分における接着面積が減少
し、強度が不充分になるおそれがあるため、その改善が
強く望まれている。
【0009】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、橋脚や高層ビル,護岸用コンクリート壁,地下
空間の支柱等、既設のコンクリート構造体の補強工事に
際し、コンクリート粉塵がコンクリート壁面や補強鋼板
の接着される面に付着することがなく、しかもアンカー
周囲にも充分にグラウトが充満して強度低下を招くこと
のない、優れたコンクリート構造体の補強方法およびそ
れによって得られる補強構造、並びにそれに用いるクッ
ションスペーサの提供をその目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、コンクリート構造体の壁面に、アンカー
取り付け用穴が形成された補強板を、上記コンクリート
構造体壁面に対し所定間隔Hを保つように対設し、その
状態で、上記補強板をアンカーで固定し、上記壁面と補
強板の隙間にグラウト剤を充填して補強板と壁面とを一
体化する補強方法であって、上記補強板として、上記ア
ンカー取り付け用穴の周囲に、下記のクッションスペー
サAを、そのアンカー挿通用の穴を上記補強板のアンカ
ー取り付け用の穴に合わせた状態で接合したものを準備
し、上記クッションスペーサAをコンクリート構造体の
壁面に押し付けた状態で補強板をコンクリート構造体に
対設してアンカーで固定したのちグラウト剤を充填し、
上記クッションスペーサAに囲われた内側空間にもグラ
ウト剤を充満させるようにしたコンクリート構造体の補
強方法を第1の要旨とする。 (A)アンカー挿通用の穴を有し、厚み寸法Kが上記間
隔Hよりも大きい板状弾性体からなり、上記弾性体が、
アンカー挿通用の穴内へのグラウト剤侵入を妨げない素
材で形成されているクッションスペーサ。
【0011】また、本発明は、コンクリート構造体の壁
面に、アンカー取り付け用穴が形成された補強板を、上
記コンクリート構造体壁面に対し所定間隔H′を保つよ
うに対設し、その状態で、上記補強板をアンカーで固定
し、上記壁面と補強板の隙間にグラウト剤を充填して補
強板と壁面とを一体化する補強方法であって、上記補強
板として、上記アンカー取り付け用穴の周囲に、下記の
クッションスペーサBの剛性筒部を、その中空部を上記
補強板のアンカー取り付け用の穴に合わせた状態で接合
したものを準備し、上記クッションスペーサBの弾性部
をコンクリート構造体の壁面に押し付けた状態で補強板
をコンクリート構造体に対設してアンカーで固定したの
ちグラウト剤を充填し、上記クッションスペーサBに囲
われた内側空間にもグラウト剤を充満させるようにした
コンクリート構造体の補強方法を第2の要旨とする。 (B)軸方向の厚み寸法Lが上記間隔H′よりも小さ
く、グラウト剤充填時にグラウト剤侵入路を形成しうる
筒内外連通手段が設けられた剛性筒部と、アンカー挿通
用の穴を有し、厚み寸法Mが上記間隔H′と剛性筒部の
軸方向の厚み寸法Lとの差(H′−L)よりも大きい板
状弾性体からなる弾性部とで構成され、上記剛性筒部の
片端部に、上記弾性部が、そのアンカー挿通用の穴を剛
性筒部の中空部に合わせた状態で接合されており、クッ
ションスペーサ全体の軸方向の厚み寸法Nが上記間隔
H′より大きく設定されているクッションスペーサ。
【0012】さらに、本発明は、コンクリート構造体の
壁面に、アンカー取り付け用穴が形成された補強板が、
上記コンクリート構造体壁面に対し所定間隔を保つよう
対設された状態でアンカーによって固定されており、上
記壁面と補強板の隙間にグラウト剤が充填されて補強板
と壁面とが一体化されている補強構造であって、上記補
強板とコンクリート構造体とを固定するアンカーの周囲
が、上記クッションスペーサAもしくはBによって囲わ
れ、かつ上記クッションスペーサAもしくはBで囲われ
た内側空間にもグラウト剤が充満していることを特徴と
するコンクリート構造体の補強構造を第3の要旨とす
る。
【0013】また、本発明は、コンクリート構造体の壁
面に、アンカー取り付け用穴が形成された補強板が、上
記コンクリート構造体壁面に対し所定間隔Hを保つよう
対設された状態でアンカーによって固定され、上記壁面
と補強板の隙間にグラウト剤が充填されて補強板と壁面
とが一体化されている補強構造に用いられるクッション
スペーサであって、アンカー挿通用の穴を有し、厚み寸
法Kが上記間隔Hよりも大きい板状弾性体からなり、上
記弾性体が、アンカー挿通用の穴内へのグラウト剤侵入
を妨げない素材で形成されているクッションスペーサを
第4の要旨とし、コンクリート構造体の壁面に、アンカ
ー取り付け用穴が形成された補強板が、上記コンクリー
ト構造体壁面に対し所定間隔H′を保つよう対設された
状態でアンカーによって固定され、上記壁面と補強板の
隙間にグラウト剤が充填されて補強板と壁面とが一体化
されている補強構造に用いられるクッションスペーサで
あって、軸方向の厚み寸法Lが上記間隔H′よりも小さ
く、グラウト剤充填時にグラウト剤侵入路を形成しうる
筒内外連通手段が設けられた剛性筒部と、アンカー挿通
用の穴を有し、厚み寸法Mが上記間隔H′と剛性筒部の
軸方向の厚み寸法Lとの差(H′−L)よりも大きい板
状弾性体からなる弾性部とで構成され、上記剛性筒部の
片端部に、上記弾性部が、そのアンカー挿通用の穴を剛
性筒部の中空部に合わせた状態で接合されており、クッ
ションスペーサ全体の軸方向の厚み寸法Nが上記間隔
H′より大きく設定されているクッションスペーサを第
5の要旨とする。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0015】本発明において、コンクリート構造体の補
強は、例えばつぎのようにして行われる。すなわち、ま
ず、工場において、鋼板1を準備する。鋼板1の準備
は、従来と同様であり、必要に応じて曲げ加工されると
ともに、ショットブラスト等の表面処理およびプライマ
ー塗布処理がなされる。そして、図1に示すように、ア
ンカー取り付け用の穴2が、所定間隔で穿設される。
【0016】一方、上記アンカー取り付け用穴2の周囲
に取り付けるクッションスペーサを準備する。上記クッ
ションスペーサを用いることが、本発明の大きな特徴で
ある。このクッションスペーサ10は、弾性体からな
り、例えば図2(a)に示すように、リング形状で、中
央に形成された穴11を、鋼板1のアンカー取り付け用
穴2に合わせた状態で、鋼板1の取り付け面(裏面)に
接着固定されるようになっている(図1において鎖線で
示す)。
【0017】なお、上記クッションスペーサ10の厚み
寸法Kは、この補強工事において壁面3と鋼板1の間に
設けられる隙間の間隔H(図3参照)よりもやや厚く設
定される。なお、上記間隔Hは、グラウト剤がエポキシ
樹脂等の樹脂系グラウトの場合、通常4〜10mm程度
に設定される。これに対し、クッションスペーサ10の
厚みKをどの程度厚くするかは、クッションスペーサ1
0の弾力性等を勘案して適宜に設定されるが、通常、K
はHの2〜10倍程度に設定される。すなわち、壁面3
と鋼板1との間隔Hよりもクッションスペーサ10の厚
み寸法Kを大きくすることにより、壁面3や鋼板1に多
少の歪みや凹凸があっても、必ずクッションスペーサ1
0が壁面3と鋼板1との間に圧縮気味に介在し、しかも
クッションスペーサ10が上記歪みや凹凸に沿って変形
するため、クッションスペーサ10と壁面3との間、お
よびクッションスペーサ10と鋼板1との間に、隙間が
生じることがない。特に、コンクリート構造体が橋脚や
地下空間の支柱等であって、周囲を鋼板1で囲って補強
する場合は、鋼板1を溶接して用いるため、鋼板1に歪
みや凹凸が形成されやすいが、上記特性のため、隙間な
くこれを取り付けることができる。また、コンクリート
構造体の壁面3が円弧状にカーブする場合や褶曲する場
合等においても、その曲面に沿ってクッションスペーサ
10が変形し、かつ圧縮気味に介在するため、上記の場
合と同様、これを隙間なく取り付けることができる。
【0018】そして、上記クッションスペーサ10は、
これを固定してグラウト剤を充填する際、中央に形成さ
れた穴11の内側空間P(図3参照)までグラウト剤が
入り込むよう設定しなければならない。そのための第1
案として、上記クッションスペーサ10を、グラウト剤
が浸透可能な、比較的大きな連続気孔を有する多孔質体
で形成することが考えられる。このような連続気孔多孔
質体の市販品としては、エアロン特殊フォームQW型
(アキレス社製)や、イノアックモルトフィルターMF
13,MF20,MF30(井上ゴム社製)等があげら
れる。そして、上記多孔質体表面(連続気孔表面も含
む)には、グラウト剤との親和性を高めるための表面処
理を施すと、グラウト剤の浸透がスムーズになりより一
層好適である。このような表面処理剤としては、グラウ
ト剤がエポキシ樹脂等の樹脂系グラウトである場合に
は、グラウト剤と同種類の樹脂であって低分子量のもの
が用いられる。また、グラウト剤が無収縮モルタル等の
水性液である場合には、多孔質体表面のぬれ性を向上さ
せる界面活性剤を用いることが好適である。
【0019】また、クッションスペーサ10の内側空間
Pまでグラウト剤を入り込ませる第2案として、上記ク
ッションスペーサ10を、グラウト剤に溶解して崩形も
しくは消失しうる素材によって形成することが考えられ
る。このような素材としては、グラウト剤がエポシキ樹
脂等の樹脂系グラウトである場合、グラウト剤に用いら
れている溶剤によって溶解する樹脂(例えばスチレン系
樹脂等)を用いることが好適である。また、グラウト剤
が無収縮モルタル等の水性液である場合には、水溶性ポ
リマー、例えばポリビニルアルコールやポリエチレンオ
キサイド等が好適である。さらに、弾性が付与された水
溶性の和紙や澱粉,デキストリン等を用いることもでき
る。
【0020】なお、上記クッションスペーサ10は、現
場施工時に溶接等による加熱を受ける場合があるため、
120℃〜160℃の高温に耐えうるものであることが
好適である。
【0021】そして、上記クッションスペーサ10とし
ては、鋼板1に簡単に取り付けることができるように、
片面に接着層が形成され、その上に剥離紙14が貼着さ
れた形態のもの(図2〔a〕参照)を用いることが好適
である。このようなクッションスペーサ10は、例え
ば、図2(b)に示すシート状積層品(市販品)をリン
グ状に打ち抜き成形することにより容易に得ることがで
きる。この積層品は、弾性体層12の片面に接着層13
が形成され、その上に剥離紙14が貼着されているもの
である。また、このような市販品が入手できない場合
は、シート状弾性体に、適宜の両面接着シート(剥離紙
14付)を貼着して作製することが好適である。
【0022】上記クッションスペーサ10の鋼板1への
接着固定は、工場内において、鋼板1の準備の延長とし
て行ってもよいし、あるいは施工現場で直接行ってもよ
い。
【0023】このようにして、アンカー取り付け穴2の
周囲にクッションスペーサ10が取り付けられた鋼板1
を、従来と同様にして、コンクリート構造体の壁面3の
外側に、所定間隔Hを保った状態で対設し、仮留めする
(図3)。このとき、クッションスペーサ10の先端部
(鋼板1に接着固定されてない方の端部)は、その弾力
性により、壁面3に押し付け付勢される。
【0024】この状態で、図4に示すように、ハンマー
ドリル15を用いて壁面3にアンカー打ち込み用の下穴
4を削孔する。このとき、従来と同様、コンクリート粉
塵5が発生するが、これらは、図5(a)に示すよう
に、下穴4内と、クッションスペーサ10で囲われた内
側空間P内に散乱するだけなので、鋼板1の穴2の表側
からブロアで吹き出すか吸引除去する等して、簡単に除
去することができる。したがって、従来のように、壁面
3と鋼板1の隙間部に落ち込んで残留することがなく、
壁面3や鋼板1の接着面がコンクリート粉塵5で汚染さ
れることがない。
【0025】そして、コンクリート粉塵5が除去された
下穴4に、図5(b)に示すように、アンカー6を打ち
込み、そのめねじ部6aに、鋼板1の表側から皿ボルト
7を締め込むことにより、鋼板1を固定する。そして、
従来と同様、鋼板1の仮留めを外してその抜け穴をシー
ルしたのち、壁面3と鋼板1の隙間に、図6に示すよう
にエポキシ樹脂等のグラウト剤8を充填し、硬化させる
ことにより、壁面3と鋼板1とを一体化し、コンクリー
ト構造体を補強することができる。なお、クッションス
ペーサ10は、前述のように、グラウト剤8が内側空間
Pまで浸透可能な連続気孔を有する素材であるか、グラ
ウト剤8に溶解し崩形もしくは消失するものであるか
ら、クッションスペーサ10に囲われた内側空間Pまで
グラウト剤8が充満し、空洞が残るようなことがない。
【0026】このように、上記方法によれば、削孔時に
生じるコンクリート粉塵5が、クッションスペーサ10
の存在によって、壁面3と鋼板1の隙間に落ち込んで両
者の面を汚染することがないため、この隙間にグラウト
剤8を充填し硬化させて得られる補強構造体において、
コンクリート粉塵5の介在による接着界面の接着強度低
下が生じない。しかも、グラウト剤8充填時に、グラウ
ト剤8が、クッションスペーサ10に囲われた内側空間
Pまで充満し、アンカー打ち込み部の周辺に空洞が残る
ようなことがないため、皿ボルト7が緩んだり、接着強
度が低下したりすることもない。したがって、高強度の
補強構造体が得られる。
【0027】なお、コンクリート構造体の壁面3に対
し、鋼板1を、所定の間隔Hに保った状態で固定するた
めに、通常、図7(a)に示すように、鋼板1の取り付
け面の、アンカー取り付け用穴2の周囲に、上記間隔H
と同一寸法の厚みの磁石製スペーサ16を、複数個取り
付けることが行われている。すなわち、上記スペーサ1
6を介在させることにより、鋼板1の固定時に、皿ボル
ト7(図5〔b〕参照)を締め込みすぎて間隔Hが狭く
なりすぎるのを防止することができるからである。そこ
で、図7(b)に示すように、本発明のクッションスペ
ーサ10に、上記スペーサ16に相当する磁石小片17
(厚みがHに設定されている)を嵌入保持させて用いる
ようにすると、クッションスペーサ10を壁面3と鋼板
1の間に挟持させた状態において、上記磁石小片17の
厚みでもって、壁面3と鋼板1の間を、間隔Hに規制す
ることができるため、別にスペーサ16を取り付ける必
要がなく、好適である。しかも、従来のスペーサ16
は、アンカー取り付け穴2の周囲に、目分量で適当に取
り付けられていたが、上記磁石小片17は、必ずアンカ
ー取り付け穴2に対し、均等な配置で正確に位置決めさ
れることになるため、アンカー6の固定時に、各磁石小
片17に対し均等に力がかかり、鋼板1に歪み等が生じ
ることがない。
【0028】上記磁石小片17をクッションスペーサ1
0に保持させるには、クッションスペーサ10に、ある
程度面積を与える必要がある。このような例を、図8
(a)および同図(b)に示す。図8(a)のクッショ
ンスペーサ10′は、平面形状が正方形で、アンカー挿
通用の穴11を挟んだ対角線上に、2個の小穴18が形
成されており、各小穴18内に円板状の磁石小片17が
嵌入されている。また、図8(b)のクッションスペー
サ10″は、平面形状が、各頂部が平たく切りかかれた
三角形で、アンカー挿通用の穴11の周囲に、等間隔で
3個の小穴18が形成されており、各小穴18内に円板
状の磁石小片17が嵌入されている。
【0029】なお、これらのクッションスペーサ1
0′,10″は、前述のシート状積層品(図2〔b〕参
照)を帯状に切断したものから、簡単かつ経済的に得る
ことができる。ちなみに、上記図8(b)のクッション
スペーサ10″は、図9に示すように、帯状のシート状
積層品20を打ち抜き加工し、各小穴18内に、磁石小
片17を嵌入することによって簡単に得られる。
【0030】また、本発明において、コンクリート構造
体の壁面3と鋼板1との隙間間隔が、比較的広い場合
(例えばグラウト剤が無収縮モルタル等の場合には、上
記隙間間隔は30〜50mm程度に設定される)には、
例えば図10に示すような、剛性筒部21と板状弾性体
からなる弾性部22とを組み合わせたクッションスペー
サ23を用いることが好適である。
【0031】上記クッションスペーサ23の剛性筒部2
1は、例えば金属製もしくはエンジニアリングプラスチ
ック製の円筒体もしくは角筒体からなり、その軸方向の
厚み寸法Lは、壁面3と鋼板1との隙間間隔H′(図1
1参照)よりもやや小さく設定されている。そして、そ
の周壁21aに、図12(a)および同図(b)に示す
ように、筒内外連通用の切欠穴24が周方向に4個、等
倍で穿設されている。また、上記弾性部22(図10に
戻る)は、板状弾性体からなる部材によって形成され、
前記クッションスペーサ10と同様、アンカー挿通用の
穴25を有している。そして、弾性部22の厚み寸法M
は、上記間隔H′と、剛性筒部21の軸方向の厚み寸法
Lとの差(H′−L)よりも大きく設定されている。こ
れにより、前記クッションスペーサ10の場合と同様、
壁面3や鋼板1に多少の歪みや凹凸があっても、必ず上
記弾性部22が壁面3と鋼板1との間に圧縮気味に介在
することになり、クッションスペーサ23と壁面3との
間に隙間が生じることがない。
【0032】さらに、上記剛性筒部21の外周には、グ
ラウト剤に溶解して崩形もしくは消失する素材からなる
筒状のシール材26が被せられている。すなわち、この
シール材26によって、アンカー下穴削孔時には、発生
するコンクリート粉塵の飛散を防止し、グラウト剤充填
時には、グラウト剤に溶解して切欠穴24を露呈させ
て、この切欠穴24からグラウト剤を剛性筒部21の内
側空間P′(図11参照)に充満させることができる。
【0033】上記シール材26の素材としては、前記ク
ッションスペーサ10をグラウト剤に溶解可能にする場
合の素材と同様のものが用いられる。そして、上記シー
ル材26は、必ずしも図10に示すような筒状に成形す
る必要はなく、例えば帯状シートを剛性筒部21に巻き
付けて端部を接着したようなものであっても差し支えは
ない。また、必ずしも剛性筒部21の外周全体を覆う必
要はなく、上記切欠穴24さえ覆っていればよい。さら
に、シール材26を、剛性筒部21の内側に取り付ける
ようにしてもよい。
【0034】なお、上記弾性部22に用いられる板状弾
性体は、前記クッションスペーサ10と同様、グラウト
剤を浸透させ、あるいはグラウト剤に溶解するものであ
ってもよいし、そのような特性はなく、単なる弾性体で
あっても差し支えはない。
【0035】そして、上記剛性筒部21の片端部に、上
記弾性部22が、そのアンカー挿通用の穴25を、剛性
筒部21の中空部に合わせた状態で接着固定されてお
り、その全体の軸方向の厚み寸法Nが、上記間隔H′よ
り大きく設定されている。
【0036】上記クッションスペーサ23は、前述のク
ッションスペーサ10と同様にしてコンクリート構造体
の補強に用いられるが、このものを鋼板1に取り付ける
場合は、剛性筒部21の端面を、鋼板1のアンカー取り
付け用穴2に合わせた状態で、溶接やろう付け等の接合
手段が用いられる。あるいは、上記剛性筒部21の端面
に、予め両面接着テープ(剥離紙付)を貼着しておき、
その剥離紙を剥がして鋼板1に接着するようにしても差
し支えはない。ただし、この場合は、上記両面接着テー
プが、金属同士を接合しうる強力な接着力を備えたもの
でなければならない。
【0037】そして、上記弾性部22を、コンクリート
構造体の壁面3に押し付けるようにして、鋼板1を壁面
3に対設し、図11に示す状態にする。そして、以下、
前述した手順と同様にして補強工事を行う。このクッシ
ョンスペーサ23によっても、コンクリート粉塵5(図
5〔a〕参照)による壁面3および鋼板1の汚染を防止
することができ、しかもグラウト剤をクッションスペー
サ23の内側空間P′に充満させることができるため、
非常に強固な補強構造体を得ることができる。
【0038】なお、上記クッションスペーサ23の形態
は、上記の例に限ることはない。すなわち、下穴削孔時
には、剛性筒部21および弾性部22が完全にその内側
空間P′と外部とを遮断し、グラウト剤充填時には、上
記剛性筒部21の筒内外が連通するようになっていれ
ば、どのような形態であっても差し支えはない。例え
ば、図13(a)および同図(b)に示すように、剛性
筒部21として、筒体の周壁を3個所で大きく切り欠い
て3本のリブ27を形成したものを用い、これに、前記
と同様の弾性部22とシール材26を組み合わせたもの
を用いることができる。
【0039】また、図14(a)および同図(b)に示
すように、剛性筒部21として、両端部がリング状体2
8で構成され、この向かい合うリング状体28の間に、
3本の丸棒からなるリブ29が架け渡されている構造の
ものを用い、これに、前記と同様の弾性部22とシール
材26を組み合わせたものを用いることができる。
【0040】さらに、剛性筒部21全体を、グラウト剤
に溶解して崩形もしくは消失する素材で形成するように
してもよい。この場合は、上記のような切欠穴24等や
シール材26は不要で、筒状に成形すれば足りる。
【0041】なお、本発明において、補強工事の種類,
対象は特に限定するものではなく、壁面に所定間隔で鋼
板,PC板,FRP板等の補強板を対設してアンカーで
固定し、その隙間にグラウト剤を充填し硬化させて一体
化するような工法であれば、どのような工法であっても
差し支えはない。例えば橋脚や地下空間の支柱の周囲
を、複数枚の補強板を連結した状態で囲うような補強工
事や、円弧状にカーブしたり褶曲したりしているコンク
リート構造体の壁面に対する補強工事等に、効果的に適
用することができる。そして、アンカーの種類やその固
定方法等については、特に限定するものではない。
【0042】また、本発明において、前記クッションス
ペーサ10,10′,10″は、打ち抜き成形等によっ
て、一個一個が完全にばらばらの状態になったものを用
いてもよいし、例えば帯状シート,あるいはもっと広い
シートに、剥離紙14をベースとして多数個貼着された
状態で保持されたものを、工場もしくは施工現場におい
て、ベースから剥がしながらその場で鋼板1等に接着さ
せていくようにしても差し支えはない。
【0043】さらに、クッションスペーサ23を用いる
場合、剛性筒部21のみ予め鋼板1等に接合させてお
き、その後、上記剛性筒部21の端面に、一枚の帯状シ
ート、あるいはもっと広いシートに多数個貼着保持され
た弾性部22を、上記と同様にして、順次剥がしながら
接着していくようにしても差し支えはない。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、橋脚や
高層ビル,護岸用コンクリート壁,地下空間の支柱等、
既設のコンクリート構造体の補強工事において、削孔時
に生じるコンクリート粉塵の散乱が、クッションスペー
サで囲われた最小限の空間内に限定されるため、容易に
除去することができる。したがって、従来のように壁面
と補強板の隙間にコンクリート粉塵が落ち込んで両者の
面を汚染し、それによって壁面や補強板の接着界面の接
着強度を、低下させるようなことがなく、高強度の補強
構造体を得ることができるという利点を有する。しか
も、グラウト剤充填時に、グラウト剤がクッションスペ
ーサに囲われた内部空間まで充満し、アンカー打ち込み
部の周辺に空洞を生じないため、アンカーボルトの緩み
や、空洞残留に伴う強度低下を招くおそれがないという
利点を有する。そして、本発明のクッションスペーサ
は、低コストで大量に製作することができるため、本発
明の補強構造を実現するのに最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に用いる鋼板の説明図であ
る。
【図2】(a)は上記実施例に用いるクッションスペー
サの説明図、(b)はその材料となるシート状積層品の
説明図である。
【図3】上記実施例の施工手順の説明図である。
【図4】上記実施例の施工手順の説明図である。
【図5】(a),(b)はともに上記実施例の施工手順
の説明図である。
【図6】上記実施例の施工手順の説明図である。
【図7】(a)は鋼板にスペーサを取り付けた状態の説
明図、(b)は本発明のクッションスペーサの変形例の
説明図である。
【図8】(a),(b)はともに上記クッションスペー
サの変形例の説明図である。
【図9】上記クッションスペーサの変形例の製法の説明
図である。
【図10】本発明の他の実施例に用いるクッションスペ
ーサの説明図である。
【図11】上記他の実施例の施工手順の説明図である。
【図12】(a)は上記他の実施例に用いるクッション
スペーサにおける剛性筒部の説明図、(b)はその右側
面図である。
【図13】(a)は上記他の実施例に用いるクッション
スペーサの変形例の説明図、(b)はその右側面図であ
る。
【図14】(a)は上記他の実施例に用いるクッション
スペーサの他の変形例の説明図、(b)はその右側面図
である。
【図15】(a),(b)はともに従来のコンクリート
構造体の補強方法の説明図である。
【図16】(a),(b)はともに従来のコンクリート
構造体の補強方法の説明図である。
【図17】(a)は従来のコンクリート構造体の補強方
法の説明図、(b)は改良されたコンクリート構造体の
補強方法の説明図である。
【符号の説明】
1 鋼板 2 アンカー取り付け用穴 3 壁面 6 アンカー 8 グラウト剤 10 クッションスペーサ P 内側空間

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート構造体の壁面に、アンカー
    取り付け用穴が形成された補強板を、上記コンクリート
    構造体壁面に対し所定間隔Hを保つように対設し、その
    状態で、上記補強板をアンカーで固定し、上記壁面と補
    強板の隙間にグラウト剤を充填して補強板と壁面とを一
    体化する補強方法であって、上記補強板として、上記ア
    ンカー取り付け用穴の周囲に、下記のクッションスペー
    サAを、そのアンカー挿通用の穴を上記補強板のアンカ
    ー取り付け用の穴に合わせた状態で接合したものを準備
    し、上記クッションスペーサAをコンクリート構造体の
    壁面に押し付けた状態で補強板をコンクリート構造体に
    対設してアンカーで固定したのちグラウト剤を充填し、
    上記クッションスペーサAに囲われた内側空間にもグラ
    ウト剤を充満させるようにしたことを特徴とするコンク
    リート構造体の補強方法。 (A)アンカー挿通用の穴を有し、厚み寸法Kが上記間
    隔Hよりも大きい板状弾性体からなり、上記弾性体が、
    アンカー挿通用の穴内へのグラウト剤侵入を妨げない素
    材で形成されているクッションスペーサ。
  2. 【請求項2】 コンクリート構造体の壁面に、アンカー
    取り付け用穴が形成された補強板を、上記コンクリート
    構造体壁面に対し所定間隔H′を保つように対設し、そ
    の状態で、上記補強板をアンカーで固定し、上記壁面と
    補強板の隙間にグラウト剤を充填して補強板と壁面とを
    一体化する補強方法であって、上記補強板として、上記
    アンカー取り付け用穴の周囲に、下記のクッションスペ
    ーサBの剛性筒部を、その中空部を上記補強板のアンカ
    ー取り付け用の穴に合わせた状態で接合したものを準備
    し、上記クッションスペーサBの弾性部をコンクリート
    構造体の壁面に押し付けた状態で補強板をコンクリート
    構造体に対設してアンカーで固定したのちグラウト剤を
    充填し、上記クッションスペーサBに囲われた内側空間
    にもグラウト剤を充満させるようにしたことを特徴とす
    るコンクリート構造体の補強方法。 (B)軸方向の厚み寸法Lが上記間隔H′よりも小さ
    く、グラウト剤充填時にグラウト剤侵入路を形成しうる
    筒内外連通手段が設けられた剛性筒部と、アンカー挿通
    用の穴を有し、厚み寸法Mが上記間隔H′と剛性筒部の
    軸方向の厚み寸法Lとの差(H′−L)よりも大きい板
    状弾性体からなる弾性部とで構成され、上記剛性筒部の
    片端部に、上記弾性部が、そのアンカー挿通用の穴を剛
    性筒部の中空部に合わせた状態で接合されており、クッ
    ションスペーサ全体の軸方向の厚み寸法Nが上記間隔
    H′より大きく設定されているクッションスペーサ。
  3. 【請求項3】 コンクリート構造体の壁面に、アンカー
    取り付け用穴が形成された補強板が、上記コンクリート
    構造体壁面に対し所定間隔を保つよう対設された状態で
    アンカーによって固定されており、上記壁面と補強板の
    隙間にグラウト剤が充填されて補強板と壁面とが一体化
    されている補強構造であって、上記補強板とコンクリー
    ト構造体とを固定するアンカーの周囲が、請求項1記載
    のクッションスペーサAもしくは請求項2記載のクッシ
    ョンスペーサBによって囲われ、かつ上記クッションス
    ペーサAもしくはBで囲われた内側空間にもグラウト剤
    が充満していることを特徴とするコンクリート構造体の
    補強構造。
  4. 【請求項4】 コンクリート構造体の壁面に、アンカー
    取り付け用穴が形成された補強板が、上記コンクリート
    構造体壁面に対し所定間隔Hを保つよう対設された状態
    でアンカーによって固定され、上記壁面と補強板の隙間
    にグラウト剤が充填されて補強板と壁面とが一体化され
    ている補強構造に用いられるクッションスペーサであっ
    て、アンカー挿通用の穴を有し、厚み寸法Kが上記間隔
    Hよりも大きい板状弾性体からなり、上記弾性体が、ア
    ンカー挿通用の穴内へのグラウト剤侵入を妨げない素材
    で形成されていることを特徴とするクッションスペー
    サ。
  5. 【請求項5】 少なくとも一個所に、上記間隔Hと等し
    い厚み寸法の磁石小片が取り付けられている請求項4記
    載のクッションスペーサ。
  6. 【請求項6】 上記弾性体が、グラウト剤浸透可能な連
    続気孔を有する多孔質体で形成されている請求項4また
    は5記載のクッションスペーサ。
  7. 【請求項7】 上記弾性体が、グラウト剤に溶解して崩
    形もしくは消失しうる素材によって形成されている請求
    項4または5記載のクッションスペーサ。
  8. 【請求項8】 コンクリート構造体の壁面に、アンカー
    取り付け用穴が形成された補強板が、上記コンクリート
    構造体壁面に対し所定間隔H′を保つよう対設された状
    態でアンカーによって固定され、上記壁面と補強板の隙
    間にグラウト剤が充填されて補強板と壁面とが一体化さ
    れている補強構造に用いられるクッションスペーサであ
    って、軸方向の厚み寸法Lが上記間隔H′よりも小さ
    く、グラウト剤充填時にグラウト剤侵入路を形成しうる
    筒内外連通手段が設けられた剛性筒部と、アンカー挿通
    用の穴を有し、厚み寸法Mが上記間隔H′と剛性筒部の
    軸方向の厚み寸法Lとの差(H′−L)よりも大きい板
    状弾性体からなる弾性部とで構成され、上記剛性筒部の
    片端部に、上記弾性部が、そのアンカー挿通用の穴を剛
    性筒部の中空部に合わせた状態で接合されており、クッ
    ションスペーサ全体の軸方向の厚み寸法Nが上記間隔
    H′より大きく設定されていることを特徴とするクッシ
    ョンスペーサ。
  9. 【請求項9】 上記剛性筒部の周壁に、筒内外連通用の
    切欠部が形成されており、上記切欠部が、グラウト剤に
    溶解して崩形もしくは消失しうる素材からなるシール材
    で覆われている請求項8記載のクッションスペーサ。
  10. 【請求項10】 上記剛性筒部全体が、グラウト剤に溶
    解して崩形もしくは消失しうる素材によって形成されて
    いる請求項8記載のクッションスペーサ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007291696A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Kinoshita Sakae 鉄筋コンクリート柱の補強工法
JP2013147902A (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 Hideyuki Abe 補強鋼板を用いた既設建造物の補強構造
CN103669894A (zh) * 2012-09-14 2014-03-26 贵阳铝镁设计研究院有限公司 一种钢筋砼筒仓内壁的加固方法及结构

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