JPH10223943A - 薄膜二端子素子、その製造方法及び液晶表示装置 - Google Patents

薄膜二端子素子、その製造方法及び液晶表示装置

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JPH10223943A
JPH10223943A JP9028988A JP2898897A JPH10223943A JP H10223943 A JPH10223943 A JP H10223943A JP 9028988 A JP9028988 A JP 9028988A JP 2898897 A JP2898897 A JP 2898897A JP H10223943 A JPH10223943 A JP H10223943A
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film
thin
terminal element
liquid crystal
electrode
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JP9028988A
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English (en)
Inventor
Shigeru Aomori
繁 青森
Yoshiki Nakatani
喜紀 中谷
Atsushi Tanaka
淳 田中
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上下部電極と非線形抵抗膜との密着性を確保
して、素子特性の向上した薄膜二端子素子を得ることを
目的としている。 【解決手段】 絶縁性基板上に下部電極、非線形抵抗膜
及び上部電極がこの順に積層されて構成される薄膜二端
子素子において、前記下部電極と上部電極との少なくと
も一方が、前記非線形抵抗膜と接する面に密着層を有す
る薄膜二端子素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄膜二端子素子、そ
の製造方法及び液晶表示装置に関し、より詳細には、O
A機器やパーソナルコンピュータ、携帯情報端末等に好
適に用いられる薄膜二端子素子、その製造方法及び液晶
表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】現在、
パーソナルコンピュータ等に用いられる液晶表示装置と
しては、ガラス基板等の透明絶縁性基板上に、解像度の
高い映像を表示するため、各画素ごとにTFT(Thin F
ilm Transistor:薄膜トランジスタ)やMIM(Metal-
Insulator-Metal)等のスイッチング素子が設けられ
た、いわゆるアクティブマトリックス型液晶表示装置が
多く用いられている。
【0003】TFTを構成する半導体層としては、プラ
ズマCVD法により形成される水素化アモルファスシリ
コン(α−Si:H)膜や、減圧CVD法(LPCVD
法)等により成膜されたα−Si膜を、熱処理による固
相成長法や、レーザーアニール法により再結晶化して得
られる多結晶シリコン(P−Si)等が用いられてき
た。また、MIM素子を構成する非線形抵抗膜として
は、タンタル(Ta)を熱酸化もしくは陽極酸化するこ
とにより得られる酸化タンタル膜(Ta25)や酸化ア
ルミニウム(Al23)、窒化シリコン膜(SiNx)
等が用いられてきた。
【0004】スイッチング素子としてTFTを用いた液
晶表示装置は、従来のMIMを用いた液晶表示装置に比
較して、画面の解像度やコントラストの点で優れている
が、その製造工程が複雑なことから、非常にコストが高
いという問題点があった。これに対して、スイッチング
素子としてMIM素子を用いた場合には、その製造工程
数が少なく、TFTに比べコストが安いというメリット
があるものの、その表示画像はTFTを用いた場合に比
べ劣っているという問題点があった。
【0005】一方、上記のような従来の液晶表示装置を
構成する絶縁性基板は、通常、透明絶縁性基板として無
アルカリガラス基板や石英基板等が用いられている。し
かし、携帯型情報端末機器等に必要とされている薄型、
軽量な表示装置の要求を満たすためには、ガラス基板を
用いた液晶表示装置では限界があった。また、携帯型情
報端末機器においてはその可変性から、移動中の落下・
衝突といった状況に多く遭遇することが考えられ、この
点からも耐衝撃性に劣るガラス基板を使用した液晶表示
装置には問題があった。
【0006】一般に、薄膜二端子素子の電流−電圧特性
は、近似的には以下に示すような伝導式で表される。 I=αVexp(β√V) (1) α=(nμq/d)exp(−Φ/kT) (2) β=√(q-3/πε0 εr d)/kT (3) (α:誘電係数、β:プールフレンケル係数、n:キャ
リア密度、μ:キャリア移動度:Φ:トラップ深さ、
q:電子の電荷量、ε0 :真空の誘電率、εr :非線形
抵抗膜の比誘電率、k:ボルツマン定数、d:非線形抵
抗膜厚)
【0007】このうちβは薄膜二端子素子の急峻性を示
しており、これを向上することにより液晶駆動時のON
/OFF電流の比を大きくとることが可能となり、より
高品質な画像表示を行うことが可能となる。しかし、β
値は、非線形抵抗膜の比誘電率εrに反比例しており、
現在使用されている金属酸化膜ではその比誘電率が大き
いことから(酸化タンタルで約22〜20程度)、β値
を大きくすることが困難であった。また上式より、非線
形抵抗膜厚を薄くすることによっても同様にβ値を改善
することは可能であるが、素子耐圧の劣化、リーク電流
の増加等の問題があり、薄膜化による素子特性の改善に
は限界がある。
【0008】液晶表示装置に薄膜二端子素子を用いる場
合、一般的に液晶駆動条件の関係から液晶画素部容量/
薄膜二端子素子部の容量比は、10以上であることが望
ましいとされている。しかし、現状薄膜二端子素子の非
線形抵抗膜として多く用いられている酸化タンタル膜等
の金属酸化膜は、その比誘電率が大きく、薄膜二端子素
子の素子容量が大きくなることから、素子容量低減のた
め薄膜二端子素子面積を小さくするための微細加工が必
要になるという問題がある。
【0009】これに対して、特開平1−100519号
に、薄膜二端子素子の抵抗層として硬質炭素膜を用いた
方法が開示されている。硬質炭素膜は、H. Tsai et.al.
(J.Vac. Sci. Tec. A5(6), Nov/Dec 1987)の示すよう
に種々の方法により成膜可能であり、その比誘電率は8
〜12程度と低いことから、これを用いることにより良
好な特性を有する薄膜二端子素子が得られる。しかし、
上記硬質炭素膜は膜応力が大きく、電極材料となる金属
膜と密着性に乏しいことから、下部電極及び上部電極を
構成する金属膜との間で膜剥離が生じやすいという問題
があり、特開平7−199229号等に記載されている
ように、密着性改善のために種々の方法が検討されてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、絶縁性
基板上に下部電極、非線形抵抗膜及び上部電極がこの順
に積層されて構成される薄膜二端子素子において、前記
下部電極と上部電極との少なくとも一方が、前記非線形
抵抗膜と接する面に密着層を有する薄膜二端子素子が提
供される。
【0011】また、本発明によれば、絶縁性基板上に下
部電極、非線形抵抗膜及び上部電極をこの順に形成する
薄膜二端子素子の製造方法において、前記下部電極形成
後であって前記非線形抵抗膜形成前又は該非線型抵抗膜
形成後であって前記上部電極形成前の少なくともいずれ
かで、密着層を前記下部電極又は非線形抵抗膜表面を陽
極酸化することにより形成すること薄膜二端子素子の製
造方法が提供される。さらに、上記薄膜二端子素子を有
する液晶表示装置が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明における薄膜二端子素子
は、絶縁性基板上に少なくとも下部電極、非線形抵抗膜
及び上部電極がこの順に積層されて構成される。本発明
に使用される絶縁性基板は、特に限定されるものではな
く、例えば、透明なガラス基板、石英基板又はポリカー
ボネート、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケト
ン(PEEK)あるいはポリエーテルスルホン(PE
S)等の透明樹脂基板が挙げられる。
【0013】薄膜二端子素子を構成する下部電極として
は、一般に電極材料として用いることができる導電体で
あれば特に限定されるものではなく、例えばAl、T
a、Ti、Al−Si、TiC、Cr、Ni、Pt、A
u、Ag、W等により形成することができる。これら電
極材料は、公知の方法、例えばスパッタ法、CVD法、
真空蒸着法等により堆積することができる。その際、基
板の温度は、電極材料の堆積方法により適宜調整するこ
とができるが、樹脂基板を用いる場合には、基板の耐熱
温度以下、例えば200℃程度以下に保持することが好
ましい。電極材料の膜厚としては素子のサイズ、印加電
圧等により適宜調整することができ、例えば50〜10
0nm程度で形成することができる。堆積された電極材
料は、例えば、公知のフォトリソグラフィー及びエッチ
ング工程により所定の形状に加工することができる。
【0014】本発明における非線形抵抗膜としては、所
望の薄膜二端子素子の特性を奏することができる限り絶
縁体、半導体、導電体のいずれであってもよく、例えば
ダイヤモンドライクカーボン、SiO2 、SiN、Si
C、Al2 3 、Ta2 3等を使用することができ、
中でも低温成膜が可能で、かつ良好な素子特性の得られ
るダイヤモンドライクカーボンが好ましい。素子特性
は、例えば、前述の式(1)〜(3)に示すパラメータ
であるα、βが1×10-15 ≦α≦1×10-8、3≦
β、比誘電率が3〜15程度、比抵抗が1×108 〜×
1012Ω・cm程度等を挙げることができる。これら非
線形抵抗膜は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング
法、陽極酸化法、プラズマ重合法、イオンビーム法、R
Fプラズマ法、容量結合型のプラズマCVD法等により
形成することができる。例えば、RFプラズマ法によっ
て、ダイヤモンドライクカーボン膜を形成する場合に
は、Z. Hasら(Thin Solid Films 136(1986) pp 161-16
6)に準じた方法、つまり、成膜時の電極間に与えられ
る自己バイアス電圧を制御し、原料ガスを特定の値で供
給しながら形成する方法が挙げられる。RF出力は、例
えば0.01〜50W/cm -2程度、圧力は、例えば1
-3〜100Torr程度、自己バイアス電圧は、例え
ば10〜100V程度に制御することが好ましく、成膜
原料ガスとしては、例えばCH4、CH4+H2、C
22、C66又はC65CH3等の炭化水素系ガス、パ
ラフィン系炭化水素ガス、オレフィン系炭化水素ガス、
アセチレン系炭化水素ガス、芳香族炭化水素ガス等を用
いることができ、非線形抵抗膜の膜厚は、素子特製及び
素子耐久性との観点から50〜150nm程度にするこ
とができる。
【0015】成膜された非線形抵抗膜は、公知のフォト
リソグラフィー及びエッチング工程、例えば酸素プラズ
マによるドライエッチング工程により、所定の形状に加
工する。上部電極としては、上述した下部電極と同様の
材料で、同様の方法により形成することができる。な
お、成膜時の基板温度は、上述よりも低く抑えることが
好ましく、例えば室温程度に保持することが好ましい。
また、上部電極材料の膜厚は、300〜500nmで形
成することが好ましい。
【0016】また、本発明においては、下部電極と非線
形抵抗膜との間、非線形抵抗膜と上部電極との間のいず
れか一方、好ましくは両方に、密着層を有している。
【0017】密着層とは、下部又は上部電極と非線形抵
抗膜との間の接触面積の増大、膜中への相互拡散等の作
用により密着力を高めることを目的とするものであり、
少なくとも密着層表面に微細な空孔を有する多孔質材料
を用いることが好ましい。ここで、多孔質材料とは、一
般にガスセンサ等に利用される多孔質セラミック等に代
表される材料であり、例えば、数10〜数100nm程
度の径の孔が、100〜1000個/μm2 程度有して
いるものを意味する。密着層の材料としては、上述の多
孔質材料であるかぎり導電体、半導体、絶縁体のいずれ
でもよいが、通常、密着層は電極と非線形抵抗層とのコ
ンタクトを兼ねているため、導電体であることが好まし
い。例えば、導電体としてMo、SnO2 、W、Ta、
Ni、Al等;N又はP型不純物をドープしたアモルフ
ァスシリコン、ポリシリコン等;十分に薄い(数nm程
度)の絶縁膜である陽極酸化されたAl2 3 の他、上
部及び下部電極、非線形抵抗膜と同様の材料、これらの
酸化物等を用いてもよい。特に非線形抵抗膜として、ダ
イヤモンドライクカーボンを用いる場合には、Mo、A
l、SnO2 等の密着層を組み合わせることが好まし
い。この密着層は、下部電極又は非線形抵抗膜上に、上
記材料をスパッタ法、CVD法、電子ビーム法等の公知
の方法で、数nm〜数10nm程度の膜厚で形成するこ
とができる。例えば、Mo等の導電性材料をスパッタ法
により成膜する場合には、成膜時のスパッタガス圧を1
0〜30mTorr程度、好ましくは20mTorr以
上の高ガス圧条件とし、成膜温度をスパッタ材料の融点
の1/10以下程度にすることにより、スパッタ粒子は
雰囲気ガスに散乱され、粒子間隙に入りにくくなり、低
温であるため粒子の移動も生じにくいことから、粒子隙
間の大きな柱状組織を有する多孔質膜が得られる。ま
た、国元ら(信学技報、CPM96−20,p7〜1
2)におけるRFスパッタ法による多孔質SnO2 膜の
形成方法に準じた方法により多孔質膜を得ることができ
る。また、下部電極又は非線形抵抗膜の表面層を、例え
ば陽極酸化等の方法により多孔質化して形成してもよ
い。
【0018】本発明の薄膜二端子素子においては、上述
の成膜工程は、すべて200℃以下の条件下で行われて
いるが、このような低温プロセス下においても、薄膜二
端子素子として十分な電気特性を有するように形成する
ことができる。
【0019】また、本発明の液晶表示装置は、上述の薄
膜二端子素子を有する。具体的には、下部基板上に薄膜
二端子素子及びこの薄膜二端子素子の上部電極に接続さ
れた画素電極が形成されており、上部基板上には任意に
カラーフィルターを介して対向電極、ブラックマトリク
ス等が形成されており、これら下部基板と上部基板との
間に液晶層を介して構成されている。画素電極材料とし
ては、ITO(InsiumTin Oxide)、InO3 、SnO
2 等の透明導電体が挙げられる。この画素電極材料の膜
厚は特に限定されるものではなく、例えば、300〜5
00nmが挙げられる。この電極材料は、スパッタ法等
の公知の方法で堆積することができる。堆積された電極
材料は、例えば、公知のフォトリソグラフィー及びエッ
チング工程により所定の形状に加工することができる。
また、本発明における薄膜二端子素子は、アクティブマ
トリクス型の液晶表示装置に使用することが特に好まし
く、反射型、透過型等のいずれの液晶表示装置に使用し
てもよい。以下に本発明の実施例を説明する。
【0020】実施例1 本実施例における薄膜二端子素子を有する液晶表示装置
は、図1(e)に示したような構造を有する。つまり、
この液晶表示装置は、透明絶縁性の下部基板1上に下部
電極2、非線形抵抗膜3、上部電極4が形成されてなる
薄膜二端子素子5を有している。なお、下部電極2と非
線形抵抗膜3との間、非線形抵抗膜3と上部電極4との
間には、それぞれ非線形抵抗膜3との密着層7、8を介
在させて、両者の密着性を保持している。薄膜二端子素
子の上部電極4は、液晶表示部の透明な画素電極6に接
続されている。対向基板10には、画素電極6に対向す
るように、カラーフィルタ12を介して対向電極11が
形成されている。また、下部基板1と対向基板10との
間に液晶層9が挟まれている。さらに、対向基板10直
上であって、薄膜二端子素子5に対向する位置には、ブ
ラックマトリクス13が形成されている。
【0021】このような液晶表示装置は以下のようにし
て作製される。まず、図1(a)に示したように、透明
絶縁性の下部基板1としてポリアリレート(PAr)上
に下部電極材料としてAl膜を、膜厚60nmでスパッ
タ法により基板温度100℃として成膜した。続いてこ
のAl膜上に密着層7としてMo膜を、膜厚15nmで
スパッタ法により基板温度を100℃として成膜した。
この際のスパッタ法の成膜条件は、通常のRFプラズマ
スパッタ装置を用いて、Arをスパッタガスとしてガス
圧30mTorr、RFプラズマパワー150Wとして
成膜した。これにより、膜構造を多孔性の柱状結晶構造
とすることができ、多孔質の表面が得られる。また、低
抵抗のAl膜を下部電極として使用しているため、低抵
抗な配線を形成することができる。
【0022】続いてこれらAl膜及びMo膜をフォトリ
ソグラフィ及びエッチング工程により所望の形状にパタ
ーニングし、下部電極2及び密着層7を形成した。続い
て、図1(b)に示したように、下部電極2及び密着層
7を覆うように非線形抵抗膜3としてダイヤモンドライ
クカーボン膜を容量結合型のプラズマCVD法により成
膜した。プラズマCVDによるダイヤモンドライクカー
ボン膜は、Z. Haset. al.(Thin Solid Films 136(198
6) pp 161-166)の成膜方法に準じて、成膜原料ガスと
してCH4ガスを用い、基板温度を室温、成膜時の自己
バイアス電圧80Vとして、膜厚100nmで成膜し
た。成膜されたダイヤモンドライクカーボン膜は淡黄色
に着色された透明膜であり、誘電率は4であった。この
ダイヤモンドライクカーボン膜を、フォトリソグラフィ
ー及びエッチング工程により所定の形状に加工した。ダ
イヤモンドライクカーボン膜のエッチングは酸素プラズ
マによるドライエッチングにより行った。
【0023】次に、図1(c)に示したように、得られ
た下部基板1上全面に、ITO(Insium Tin Oxide)膜
をスパッタ法により膜厚300nmで成膜し、フォトリ
トグラフィー及びエッチング工程により、ITO膜を、
非線形抵抗膜3とはオーバーラップしない所望の形状に
加工し、画素電極6を形成した。続いて、図1(d)に
示したように、密着層8としてMo膜を、上述と同様に
所望の形状に膜厚10nmで成膜し、さらに、上部電極
4となるAl膜を、膜厚400nmでスパッタ法により
基板温度室温で成膜した。成膜後、Al膜及びMo膜を
フォトリソグラフィー及びエッチング工程により所望の
形状に加工し、上部電極4及び密着層8を形成した。上
部電極4は、下部電極2との重ね合わせ部分が所定の画
素面積になるように配置させるとともに、画素電極6に
接続した薄膜二端子素子5を形成する。
【0024】次に、薄膜二端子素子5及び画素電極6上
にこれらを覆うように透明高分子膜であるポリイミドを
スピン塗布し、ラビングを行って配向膜(図示せず)を
形成した。次いで、図1(e)に示したように、対向基
板10上であって、画素電極6に対向する位置にカラー
フィルタ12、及び薄膜二端子素子5に対向する位置に
ブラックマトリックス13を形成し、さらにこれらの上
に、ITOによる透明導電膜をスパッタ法により膜厚4
00nmで成膜し、リソグラフィー及びエッチング工程
により所望の形状に加工して画素電極6に対向する位置
に対向電極11を形成した。
【0025】対向電極11を形成後、透明高分子膜であ
るポリイミドをスピン塗布し、ラビングを行って配向膜
(図示せず)を形成した。そして、下部基板1上に、基
板張り合わせのためのシール剤(図示せず)を印刷法に
より塗布し、液晶セル厚を決めるためのスペーサ(図示
せず)を散布した後、対向基板10と位置合わせを行
い、液晶セル間隔を5μmで張り合わせた。次に、上記
液晶セル内に液晶9を封入し、本実施例における液晶表
示装置を完成した。
【0026】上記の方法において作製した液晶表位装置
の薄膜二端子素子におけるI−V特性を図3に示す。図
3及び上記(1)〜(3)式から、本実施例で作製され
た薄膜二端子素子のβ値はβ=4.67であることが分かっ
た。なお、比較例として、通常用いられている酸化タン
タル膜の比誘電率を22として同様の素子を形成した場
合、(3)式よりβ=1.99となった。よって、本実施例
において、非線形抵抗膜3としてダイヤモンドライクカ
ーボン膜を用いることにより素子の急峻性が向上してい
ることが確認された。
【0027】また、本実施例の薄膜二端子素子5の素子
面積は、図2の平面図に示したように、ダイヤモンドラ
イクカーボン膜を介して積層された下部電極2と上部電
極4との重ね合わせ面積により決定されるが、前述のよ
うに、液晶画素部容量との容量比を10:1とし、液晶
画素部容量を0.425[pF]とすると、従来の薄膜二端子
素子で素子面積を5μm×5μm以下に加工しなければ
ならないのに対して、本実施例の薄膜二端子素子におい
ては素子面積を10μm×10μm程度に加工すればよ
いため、素子の微細加工精度を上げる必要がなくなる。
【0028】実施例2 上記実施例1と同様の方法により、密着層としてSnO
2 膜を用いて薄膜二端子素子及び液晶表示装置を作製し
た。まず、ポリアリレート基板上に下部電極となるAl
膜をスパッタ法により、基板温度100℃、膜厚60n
mにて成膜した後、続けて密着層となるSnO2 膜を、
スパッタ法により基板温度100℃、膜厚5nmにて成
膜した。SnO2 膜は、スパッタガスとしてAr/O2
=10/1、圧力30mTorr、成膜パワー150W
として成膜することにより、多孔質膜とすることができ
る。続いて、フォトリソグラフィ及びエッチング工程に
より上記積層膜を所望の形状に加工し、下部電極及び密
着層を形成した。
【0029】次いで、これを覆うようにダイヤモンドラ
イクカーボン膜をイオンプレーディング法により、CH
4 を原料ガスとして、5SCCM程度で導入して、下部
基板に400Vの基板バイアスVbを印加し、膜厚60
nmで成膜した。これをフォトリソグラフィ及びエッチ
ング工程により所望の形状に加工し、非線形抵抗膜を形
成した。続いて、上部電極としてTi膜をスパッタ法に
より、基板温度100℃、膜厚400nmにて成膜し、
所望の形状にパターニングして上部電極を形成した。こ
れにより薄膜二端子素子を形成した、その後、実施例1
と同様に液晶表示装置を完成した。
【0030】実施例3 実施例1と同様の方法により、密着層として陽極酸化法
によるAl2 3 膜を用いて薄膜二端子素子及び液晶表
示装置を作製した。まず、ポリアリレート基板上に下部
電極となるAl膜をスパッタ法により、基板温度100
℃、膜厚80nmにて成膜した後、フォトリソグラフィ
及びエッチング工程によりAl膜を所望の形状に加工
し、下部電極を形成した。続いて密着層となるAl2
3 膜を下部電極であるAl膜表面を陽極酸化することに
より形成した。陽極酸化は以下の条件で行った。
【0031】まず、陽極酸化用溶液として3%シュウ酸
溶液を用いる。下部電極を形成した基板をアノード電極
として配置し、さらに対向側にカソード電極を配置して
3%シュウ酸溶液中にて陽極酸化を行い、下部電極であ
るAl膜上に膜厚5nmの陽極酸化Al2 3 膜を形成
した。このときの化成電極密度は4mA/cm2 であっ
た。Al2 3 膜は一般的に絶縁膜であるが、陽極酸化
法によるAl2 3 膜では、膜が多孔質になっているこ
とから、電圧印加に対して、この多孔層に起因するリー
ク電流が流れることが知られている。また、高電界印加
時には、先に示した薄膜二端子素子の伝導式(1)〜
(3)に基づく非線形な電気伝導を示し、抵抗が大きく
低下することが知られている。このことから、Al2
3 膜の膜厚を十分薄く設定することにより、多孔質材料
としての密着層の機能と、スイッチング時の低抵抗状態
の双方を満足することが可能となる。また、陽極酸化法
は、膜厚の制御が容易であり、真空装置等を必要としな
いため、プロセスが容易になるという利点もある。
【0032】続いて、密着層を形成した下部電極を覆う
ようにダイヤモンドライクカーボン膜をイオンプレーテ
ィング法によりCH4 を原料ガスとして、ガス流量5S
CCMで導入し、基板バイアス400V印加により、膜
厚80nmで成膜した。これをフォトリソグラフィ及び
エッチング工程により所望の形状に加工し、非線形抵抗
膜を形成した。次いで、上部電極としてTi膜をスパッ
タ法により、基板温度100℃、膜厚400nmにて成
膜し、所望の形状にパターニングして上部電極を形成し
た。これにより薄膜二端子素子を形成した。その後、実
施例1と同様にして液晶表示装置を完成した。
【0033】実施例4 本実施例における薄膜二端子素子を有する反射型液晶表
示装置は、図4(e)に示したような構造を有する。つ
まり、この液晶表示装置は、絶縁性の下部基板14上に
下部電極15、非線形抵抗膜16、上部電極17が形成
されてなる薄膜二端子素子26を有している。なお、下
部電極15と非線形抵抗膜16との間には、非線形抵抗
膜16との密着層20を介在させて、両者の密着性を保
持している。薄膜二端子素子の上部電極17は、層間絶
縁膜18を介して、この薄膜二端子素子26の上方に至
る液晶表示部の反射画素電極19に接続されている。対
向基板22には、画素電極19に対向するように、カラ
ーフィルタ24を介して対向電極23が形成されてい
る。また、下部基板14と対向基板22との間に液晶層
21が挟まれている。さらに、対向基板22直上であっ
て、薄膜二端子素子26に対向しない位置に、ブラック
マトリクス25が形成されている。
【0034】このような反射型液晶表示装置は以下のよ
うにして作製される。まず、図4(a)に示したよう
に、透明絶縁性の下部基板14としてポリイミド上に下
部電極材料としてAl膜を、膜厚60nmでスパッタ法
により基板温度100℃として成膜した。続いてこのA
l膜上に密着層20として多孔性のSnO2 膜を、膜厚
5nmでスパッタ法により基板温度を100℃として成
膜した。続いてこれらAl膜及びSnO2 膜をフォトリ
ソグラフィ及びエッチング工程により所望の形状にパタ
ーニングし、下部電極15及び密着層20を形成した。
続いて、図4(b)に示したように、下部電極15及び
密着層20を覆うようにダイヤモンドライクカーボン膜
をイオンプレーディング法により成膜した。この際、成
膜原料ガスとしてCH4ガスを用い、成膜時の基板バイ
アス電圧400Vとして、膜厚100nmで成膜した。
このダイヤモンドライクカーボン膜を、フォトリソグラ
フィー及びエッチング工程により所定の形状に加工し
て、非線形抵抗膜16を形成した。
【0035】次に、図4(c)に示したように、得られ
た下部基板14上に、Mo膜を所望の形状に膜厚400
nmでスパッタ法により基板温度100℃で成膜し、フ
ォトリソグラフィー及びエッチング工程により所望の形
状に加工して、上部電極17を形成した。これにより、
薄膜二端子素子26を形成した。続いて、図4(d)に
示したように、SiO2 膜をスパッタ法により、基板温
度150℃、膜厚500nmで成膜して層間絶縁膜18
を形成し、さらに、上部電極17の上に、上部電極17
表面に至るコンタクトホールを形成した。次いで、この
コンタクトホールを含む層間絶縁膜18上にAl膜を、
膜厚200nmでスパッタ法により基板温度100℃と
して成膜し、フォトリソグラフィ及びエッチング工程に
より所望の形状にパターニングし、上部電極17と接続
した反射画素電極19を形成した。
【0036】次いで、図1(e)に示したように、対向
基板22上であって、画素電極19に対向する位置にカ
ラーフィルタ24、及び画素電極6に対向する位置以外
の位置にブラックマトリックス25を形成し、さらにこ
れらの上に、ITOによる透明導電膜をスパッタ法によ
り膜厚400nmで成膜し、リソグラフィー及びエッチ
ング工程により所望の形状に加工して画素電極6に対向
する位置にのみ対向電極23を形成した。対向電極23
を形成後、透明高分子膜であるポリイミドをスピン塗布
し、ラビングを行って配向膜(図示せず)を形成した。
そして、下部基板14上に、基板張り合わせのためのシ
ール剤(図示せず)を印刷法により塗布し、液晶セル厚
を決めるためのスペーサ(図示せず)を散布した後、対
向基板22と位置合わせを行い、液晶セル間隔を5μm
で張り合わせた。次に、上記液晶セル内に液晶21を封
入し、本実施例における反射型液晶表示装置を完成し
た。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、絶縁性基板、下部電
極、非線形抵抗膜及び上部電極からなる薄膜二端子素子
において、下部又は上部電極と非線形抵抗膜との間に密
着層を有するので、非線形抵抗膜として密着性の乏しい
材料でも使用することができるようになり、その選択性
を広範囲に広げることができる。また、電極と非線形抵
抗膜との密着性が増大することにより、電極、非線形抵
抗膜又はこれらの界面における抵抗を低減させることが
できるため、電極や配線部の発熱等を防止することがで
きるなど、高性能な薄膜二端子素子を実現することがで
きる。
【0038】また、本発明の薄膜二端子素子の製造方法
によれば、プロセスにおける温度を低減させることがで
き、絶縁性基板に対する製造方法による制約が緩和さ
れ、絶縁性基板の選択性の自由度が大きくなり、安価、
かつ軽量な素子を提供することができることとなる。
【0039】さらに、上記薄膜二端子素子を使用した液
晶表示装置においては、上部及び下部電極と非線形抵抗
膜との密着性が増大することにより、画像信号の遅延等
を防止することができ、表示性能に優れる液晶表示装置
を得ることができることとなる。また、基板として、軽
量、安価かつ耐衝撃性に過ぎれる樹脂基板が使用可能で
あることから、ノートパソコン、携帯型情報端末等に公
的な、薄型・軽量・耐衝撃性に優れる液晶表示装置を提
供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜二端子素子及び液晶表示装置の製
造工程を示す要部の概略断面図である。
【図2】本発明の実施例における薄膜二端子素子の要部
の概略平面図である。
【図3】本発明の薄膜二端子素子の電流−電圧特性を示
す図である。
【図4】本発明の別の薄膜二端子素子及び液晶表示装置
の製造工程を示す要部の概略断面図である。
【符号の説明】
1、14 下部基板 2、15 下部電極 3、16 非線形抵抗膜 4、17 上部電極 5、26 薄膜二端子素子 6、19 画素電極 7、8、20 密着層 9、21 液晶 10、22 対向基板 11、23 対向電極 12、24 カラーフィルタ 13、25 ブラックトリックス 18 層間絶縁膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板上に下部電極、非線形抵抗膜
    及び上部電極がこの順に積層されて構成される薄膜二端
    子素子において、 前記下部電極と上部電極との少なくとも一方が、前記非
    線形抵抗膜と接する面に密着層を有することを特徴とす
    る薄膜二端子素子。
  2. 【請求項2】 密着層が、多孔質材料で形成されている
    請求項1記載の薄膜二端子素子。
  3. 【請求項3】 非線形抵抗膜が、ダイヤモンドライクカ
    ーボンからなる請求項1記載の薄膜二端子素子。
  4. 【請求項4】 絶縁性基板上に下部電極、非線形抵抗膜
    及び上部電極をこの順に形成する薄膜二端子素子の製造
    方法において、 前記下部電極形成後であって前記非線形抵抗膜形成前又
    は該非線型抵抗膜形成後であって前記上部電極形成前の
    少なくともいずれかで、密着層を前記下部電極又は非線
    形抵抗膜表面を陽極酸化することにより形成することを
    特徴とする請求項1記載の薄膜二端子素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 下部電極、非線形抵抗膜、上部電極及び
    密着層の形成が、すべて200℃以下で行われる請求項
    4記載の薄膜二端子素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の薄膜二端子素子を有する
    液晶表示装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010281995A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Mitsubishi Electric Corp 電子デバイス及びその製造方法、並びに電子機器
US8570300B2 (en) 2010-09-24 2013-10-29 Japan Display West, Inc. Touch detection function display device and electronic apparatus
JP2022540297A (ja) * 2019-05-30 2022-09-15 グリーン アライズ リミテッド 交流電流、特に高周波交流電流を直流電流に変換するための量子ダイオード

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