JPH10226511A - 超高純度球状シリカ微粒子の製造方法 - Google Patents

超高純度球状シリカ微粒子の製造方法

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JPH10226511A
JPH10226511A JP9041409A JP4140997A JPH10226511A JP H10226511 A JPH10226511 A JP H10226511A JP 9041409 A JP9041409 A JP 9041409A JP 4140997 A JP4140997 A JP 4140997A JP H10226511 A JPH10226511 A JP H10226511A
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reaction
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最先端分野で要求されている超高純度球状シ
リカ微粒子を、最適な水溶媒系でゾルゲル反応を行わし
めることにより、安価に製造する方法を提供する。 【解決手段】 アルキルケイ酸エステルを水及び有機溶
媒の混合媒体中で加水分解及び縮合して球状シリカ微粒
子を製造する方法において、加水分解反応中に副生する
上記アルキル基のアルコールの沸点より高い沸点を持つ
有機溶媒を使用し、かつ仕込み水と仕込み有機溶媒の体
積比が1:1〜1:10となる量の該有機溶媒を仕込
み、加水分解反応中に副生するアルコールを反応系外に
除去しながら加水分解反応を行うことを特徴とする方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、球状シリカ微粒子
の製造法に関し、更に詳しくは、ゾルゲル法により超高
純度球状シリカ微粒子を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超高純度のシリカは最先端分野において
開発要求が強く、例えば光通信用ファイバー、ポリシリ
コン引上げ用ルツボ、半導体用治具、フォトマスク用ガ
ラス基板、光学材料、半導体用封止材料、ウエハー用研
磨剤等の製造原料として有望視されて来ている。特に球
状シリカは充填性や分散性等に優れ様々な用途に使用で
き、その有用性が高い。しかしながら、現状の技術は純
度面や価格面での要求を十分には満足せず、画期的で効
率的な新規技術の開発が望まれている。
【0003】従来、破砕状のシリカは、天然の石英を粉
砕することにより、あるいは一旦溶融した後に粉砕する
ことにより製造されてきた。しかし、これらは天然物を
原料とするため電解性物質や重金属等の不純物を含んで
おり、高純度を要求される用途には使用できなかった。
【0004】天然物を精製し高純度化する方法、例え
ば、珪酸ソーダ等の水ガラスを水溶液状にした後、イオ
ン交換により精製し、次いで焼成粉砕する製法が検討さ
れた。しかし、粉砕工程での不純物の混入、あるいは加
工工程及び廃液処理に多額の費用を要すること等から超
高純度の分野には適していなかった。
【0005】更なる純度向上を目的として、合成原料や
酸触媒類を用いた化学反応によるブロック状シリカが製
造されたが、適当な寸法調整に粉砕工程を要し、結果的
に不純物で汚染されるため、超高純度化にはやはり限界
があった。
【0006】粉砕工程を避けるためにスラリー状シリカ
を合成する方法が種々提案されている。しかし、原料が
限定されたり、あるいはシリカの収率が低い等の重大な
欠点を有するために工業的ではない。例えば、特開昭5
8−176135号公報には、ケイ酸エチル等のシリケ
ート類と水と酸とを添加して加水分解反応を行い粉粒状
ゲルを生成させ、次いで、該粉粒状ゲルを分離、精製す
る方法が開示されている。しかし、シリカの収率は70
〜80%と低く、また、未反応原料の回収が困難であり
コスト高となる。また、得られたシリカは軟質であり、
硬質化するためには多額の加工費用を更に要する。特開
昭58‐190831号公報には、酸触媒として硼酸を
使用する方法が開示されており、また、特開昭61−1
4144号公報には、ケイ酸エステルに酢酸を含有する
水の所定量を加えて粉粒状シリカゲルを生成させ、次い
で、該ゲルを分離、乾燥、焼成する方法が開示されてい
る。これらの方法は、上記の特開昭58−176135
号公報に記載された方法の改良法であるが、未反応物除
去のために洗浄等の工程を要し実用的ではない。従っ
て、やはり不純物の含有等が避けれ得ない。即ち、高価
で有用性の低いシリカの製造法と言える。
【0007】市場での要求度の高い球状シリカの製造法
としては、天然の石英を粉砕後熔射する方法があるが、
天然物を原料とするため高純度品が得られない(特開昭
58−145613号公報、特開昭62−241541
号公報)。水ガラスの精製物を熔射する方法もあるが、
焼成工程を経て熔射しないとガス発生のため空洞品とな
ったり、粉砕しないと微粒子が得られない等のコスト的
又は純度的な問題を抱えている。また、乳化重合法によ
る球状シリカの製法も公知であるが、特殊な界面活性剤
を使用するため複雑な精製工程を必要とし工業的ではな
い(THE CHEMISTRY OF SILICA, Solubility,Polymeriza
tion,Colloid and Surface Properties,and Biochemist
ry, RALPH K. ILER, A Wiley-Interscience Publicatio
n, JOHNWILEY & SONS) 。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、最先端分野
で要求されている超高純度球状シリカ微粒子を、最適な
水溶媒系でゾルゲル反応を行わしめることにより、安価
に製造する方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく種々の検討を行った。その結果、安価で硬質
の超高純度球状シリカ微粒子を得るためには、反応が理
想的に高収率で進行し、かつ生成物の精製が容易である
ことが必須条件であることに着目し、該条件を達成する
ためには、加水分解反応を有機溶媒に分散した水滴中で
行わせしめ、かつ該反応中に副生したアルコールを反応
系外に除去しながら反応を行うことが必要であることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、(1)アルキルケイ酸エ
ステルを水及び有機溶媒の混合媒体中で加水分解及び縮
合して球状シリカ微粒子を製造する方法において、加水
分解反応中に副生する上記アルキル基のアルコールの沸
点より高い沸点を持つ有機溶媒を使用し、かつ仕込み水
と仕込み有機溶媒の体積比が1:1〜1:10となる量
の該有機溶媒を仕込み、加水分解反応中に副生するアル
コールを反応系外に除去しながら加水分解反応を行うこ
とを特徴とする方法である。
【0011】本発明の方法によれば、加水分解反応系内
に副生アルコールが存在しない。従って、加水分解反応
系内に副生アルコールが存在することにより生ずる種々
の弊害、例えば反応速度の低下、水と有機溶媒の相溶化
による柔軟なシリカの生成等を防止し得るのである。
【0012】好ましい態様として、(2)アルキルケイ
酸エステルを水及び有機溶媒の混合媒体中に滴下添加し
て分散せしめる上記(1)記載の方法、(3)加水分解
反応における温度が、副生アルコールの沸点以上であ
り、かつ水又は使用する有機溶媒の沸点のいずれか低い
方の温度未満である上記(1)又は(2)記載の方法、
(4)仕込み水の量が、使用するアルキルケイ酸エステ
ルのアルコキシ基1当量に対して1〜10当量である上
記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の方法、(5)
仕込み水の量が、使用するアルキルケイ酸エステルのア
ルコキシ基1当量に対して3〜8当量である上記(1)
〜(3)のいずれか一つに記載の方法、(6)仕込み水
と仕込み有機溶媒の体積比が1:4〜1:10となる量
の有機溶媒を仕込む上記(1)〜(5)のいずれか一つ
に記載の方法、(7)仕込み水と仕込み有機溶媒の体積
比が1:4〜1:8となる量の有機溶媒を仕込む上記
(1)〜(5)のいずれか一つに記載の方法、(8)使
用するアルキルケイ酸エステルが、メチルシリケート、
エチルシリケート及びイソプロピルシリケートからなる
群から選ばれる少なくとも1種である上記(1)〜
(7)のいずれか一つに記載の方法を挙げることができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において使用する有機溶媒
は、加水分解反応で副生するアルコールの沸点より高く
水と相溶しないものであればいずれのものであってもよ
い。例えば、脂肪族炭化水素系のものとしてデカン(沸
点:約174℃)、ドデカン(沸点:約216℃)等、
芳香族炭化水素系のものとしてベンゼン(沸点:約80
℃)、トルエン(沸点:約111℃)、o,m,p‐キ
シレン(沸点:約138〜144℃)、ドデシルベンゼ
ン(沸点:約180℃)等、ハロゲン系のものとしてト
リクロロエチレン(沸点:約87℃)、テトラクロロエ
チレン(沸点:約121℃)等、エーテル系のものとし
てアニソール(沸点:約154℃)、ジブチルエーテル
(沸点:約142℃)等を挙げることができる。該有機
溶媒は、仕込み水と仕込み有機溶媒との体積比が1:1
〜1:10、好ましくは1:4〜1:10、特に好まし
くは1:4〜1:8となるように加水分解反応系中に仕
込まれる。有機溶媒の使用量が上記上限を超えてもある
いは上記下限未満でも反応効率が悪くなるため好ましく
ない。更に、上記下限未満では、球状シリカ塊状物が生
成する等の問題も生ずる。上記の好ましい範囲におい
て、シリカの球状化をより良好に達成せしめることがで
きる。
【0014】アルキルケイ酸エステルとしては、公知の
ものを使用し得る。加水分解反応中に副生するアルコー
ルが、反応中、反応系外へ容易に除去し得るものである
ことが好ましく、この観点から、メチルシリケート、エ
チルシリケート及びイソプロピルシリケートからなる群
から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。該
アルキルケイ酸エステルを使用すれば、メチルアルコー
ル、エチルアルコール又はイソプロピルアルコールが副
生され、これらのアルコールはその沸点が水より低く蒸
留による反応系外への除去がきわめて容易である。従っ
て、加水分解反応中の反応系の相状態を崩さず、有機溶
媒及び水を反応系内に残したまま、副生するアルコール
を常時反応系外に除去することができる。
【0015】加水分解反応における仕込み水の量は、ア
ルキルケイ酸エステルのアルコキシ基1当量に対して、
好ましくは1〜10当量、特に好ましくは3〜8当量で
ある。上記下限未満では、加水分解が困難となると共
に、生成したシリカの凝集が強くなり強固な塊が生成す
る。上記上限を超えると、シリカ収率の低下及び反応後
の廃液の処理に費用を要する等の問題が生じる。
【0016】また、本発明の方法において、加水分解を
促進するために触媒を使用することができる。該触媒と
して、塩基若しくは酸を使用することができる。ここ
で、塩基としては、例えば、アルカリ金属(ナトリウ
ム、カリウム等)の水酸化物、有機アミン類(トリエチ
ルアミン等)、アンモニア及びその誘導体等を挙げるこ
とができる。酸としては、鉱酸(塩酸、硫酸等)、有機
酸(蟻酸、酢酸、蓚酸等)を挙げることができる。シリ
カの超高純度化を達成するためには、反応後の除去が容
易な触媒、例えば蟻酸、酢酸、アンモニア又はその誘導
体が好ましく、また、シリカの球状化を達成するために
は、塩基を使用し、かつバッファー剤を併用することが
特に好ましい。触媒の量としては、好ましくは反応を効
率的に起す最小量が使用される。
【0017】本発明においては、加水分解反応は反応中
に副生するアルコールを反応系外に除去しながら行うこ
とが必要である。従って、加水分解反応は副生したアル
コールの沸点以上の温度で行う必要がある。しかし、水
及び有機溶媒は反応系内に残し副生したアルコールのみ
を常時系外に除去することが好ましいことから、上記温
度は、好ましくは副生アルコールの沸点以上であり、か
つ水又は使用する有機溶媒の沸点のいずれか低い方の温
度未満である。これにより、反応系の相状態を崩さずに
副生アルコールを反応系外に除去するすると共に、水及
び有機溶媒の蒸発を最小限にし、加水分解反応を理想的
に高収率で進行せしめることができる。また、本発明の
方法においては、アルキルケイ酸エステルは、攪拌しつ
つある水及び有機溶媒、更に必要により触媒との混合媒
体中に滴下して分散せしめることが好ましい。これによ
り、アルキルケイ酸エステルの凝集を防止することがで
きる。滴下速度は、アルキルケイ酸エステルの凝集が生
じない程度であれば特に制限はなく、反応装置の規模あ
るいは攪拌速度等に依存して決定される。
【0018】上記の加水分解反応で硬質で球状のシリカ
微粒子のスラリーが得られるが、必要により分離精製、
更に乾燥焼成してより超高純度で高密度の球状シリカ微
粒子の粉末を製造することができる。例えば、スラリー
を濾過した後、純水による洗浄を繰り返し、110〜2
50℃で乾燥した後、400〜800℃で数時間加熱
し、更に1000〜2000℃の温度で数時間加熱する
ことにより製造し得る。このように加熱することによ
り、シリカ粒子に空洞の発生を防止でき、かつシリカ粒
子の硬度向上を図ることができる。
【0019】以下、実施例、比較例により本発明を更に
詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
【0020】
【実施例】下記の実施例及び比較例における各特性値は
以下のようにして測定した。 <真比重>JIS K 0061に準拠し、ワードン比
重瓶を使用して測定した。 <平均粒径>1μm以上の粒子については、レーザー回
折式粒度分布測定装置を使用して測定した。使用した装
置は、島津製作所製SALD‐2000J(商標)であ
る。1μm以下の粒子については、レーザー散乱式粒度
分布測定法を使用して測定した。使用した装置は、Co
ulter社製コールターカウンター モデルN4(商
標)である。 <シリカ粒子の形状>シリカ粒子100個を任意に抽出
し電子顕微鏡により観察して評価した。
【0021】
【実施例1】攪拌機、滴下口、温度計、及び凝縮装置が
接続された留出液出口が備え付けられている2リットル
のガラス製フラスコに純水200g、p‐キシレン60
0g(沸点:約138℃)及びアンモニア水5gを入れ
攪拌しながらテトラエチルシリケート208gを滴下口
より60分間かけて滴下添加した。添加終了後、フラス
コの加熱を開始した。加熱開始30分後に液温が78℃
に達しエタノールを主成分とする共沸物が留出し始め
た。更に、加熱を継続して共沸物の留出を続行し、加熱
開始1時間後、液温が96℃に達した時点で加熱を停止
し、冷却を開始して室温まで液温を下げた。次に、生成
した固形物を濾別し、純水で数回洗浄した後、200
℃、400℃、700℃、そして1000℃で順次1時
間づつ空気中で加熱して焼成した。その後、自然放冷し
て室温まで冷却し、白色の粉末(シリカ)56gを得
た。その収率は93%であった。
【0022】得られた白色粉末は真比重2.02、平均
粒径2μmの球状シリカ微粒子であった。本品5gを純
水45gを用いて121℃で2時間抽出した後、抽出液
中のイオン性不純物量を測定(イオンクロマトグラフ、
DX‐AQ2211(商標)、日本ダイオネクス株式会
社製)したところ0.1ppm以下であった。また、抽
出液の電気伝導度(電気伝導度計AB‐7(商標)、オ
ルガノ株式会社製)は1μS/cm以下であり、該シリ
カが超高純度品であることが確認された。
【0023】
【実施例2】テトラメチルシリケート152g、純水1
00g、ドデシルベンゼン(沸点:約180℃)500
g及び酢酸2gを使用し、テトラメチルシリケートを3
0分間かけて滴下添加した以外は、実施例1と同一条件
で反応、焼成した。本実施例においては、メタノールが
副生するため留出開始温度は65℃であった。白色の粉
末(シリカ)56gが得られた。その収率は93%であ
った。
【0024】得られた白色粉末は真比重2.02、平均
粒径10μmの球状シリカ微粒子であった。実施例1と
同様にしてイオン性不純物量及び抽出液の電気伝導度を
測定したところ、イオン性不純物量は0.1ppm以下
であり、抽出液の電気伝導度は1μS/cm以下であっ
た。得られたシリカが超高純度品であることが確認され
た。該シリカは、実施例1のシリカに比べ、真球度の点
ではやや劣ったが、留出物中の水が非常に少なく、その
処理が容易であるという利点があった。
【0025】
【実施例3】テトラメチルシリケート152g、純水1
00g、p‐キシレン(沸点:約138℃)600g、
アンモニア水5g及び炭酸アンモニウム1gを使用し、
テトラメチルシリケートを60分間かけて滴下添加した
以外は、実施例1と同一条件で反応、焼成した。留出開
始温度はメタノールが副生するため実施例2と同じく6
5℃であった。白色の粉末(シリカ)58gが得られ
た。その収率は98%であった。
【0026】得られた白色粉末は真比重2.02、平均
粒径0.5μmの球状シリカ微粒子であった。実施例1
と同様にしてイオン性不純物量及び抽出液の電気伝導度
を測定したところ、イオン性不純物量は0.1ppm以
下であり、抽出液の電気伝導度は1μS/cm以下であ
った。得られたシリカが超高純度品であることが確認さ
れた。該シリカは実施例1及び2のものに比べて、真球
度がより優れており、更にその廃液の組成が簡単であり
その処理もより容易であった。
【0027】
【実施例4】テトラエチルシリケート208g、純水1
00g、ドデカン(沸点:約216℃)600g及び蟻
酸2gを使用し、テトラエチルシリケートを30分間か
けて滴下添加した以外は、実施例1と同一条件で反応し
た。平均粒径0.05μmの球状シリカスラリーが得ら
れた。本品は高純度研磨剤等への用途に有効である。例
えば、スラリー濃度を所望の値に調節して、又は更に加
工促進剤等の添加剤を加えて使用され得る。
【0028】
【実施例5】ドデカン200gを使用した以外は、実施
例4と同一条件で反応させた。その結果、平均1次粒径
1μm、平均2次粒径50μmの球状シリカ凝集体のス
ラリーが得られた。ここで、平均2次粒径はそのまま上
記レーザー回折式粒度分布測定法により測定した。平均
1次粒径は、超音波処理してシリカ粒子を単離した後、
上記レーザー回折式粒度分布測定法により測定した。本
品の凝集は弱く、例えばテフロン球ボールミル、ジェッ
ト水流等で解砕して簡単に1次粒径品を単離できたが、
実施例4に比べて真球度が劣っていた。
【0029】
【比較例1】溶媒(ドデシルベンゼン)を使用せずに実
施例2と同一の反応を行ったところ、シリカの塊状物が
生成した。該塊状物を実施例1同様に加熱処理したとこ
ろ、シリカブロック48gが得られた。その収率は80
%であった。次いで、該シリカブロックをボールミルで
3時間粉砕し実施例2と同等の平均粒径(10μm)を
持つシリカ粒子を製造した。
【0030】得られたシリカは破砕状であり、その真比
重2.02であった。また、実施例1と同様にしてイオ
ン性不純物量及び抽出液の電気伝導度を測定したとこ
ろ、イオン性不純物量は8ppmであり、抽出液の電気
伝導度は11μS/cmであった。このように、実施例
2に比べてシリカ収率が悪く、かつ得られたシリカの純
度、品質が劣る。更に、微粒子状のシリカを得るために
は粉砕工程を要するため製造費も増加する。
【0031】
【比較例2】溶媒として使用したドデカンの量を50g
にした以外は、実施例4と同一条件で反応させた。その
結果、平均1次粒径2μm、平均2次粒径100μmの
球状シリカ塊状物が得られた。本品の凝集は強固なもの
で、微粒子化には粉砕を必要とした。また、シリカ粒子
の凝集間に空間が生じるために、入り込んだ不純物の除
去が難しく、更に見掛け比重が小さくなるという欠点も
有していた。
【0032】
【比較例3】特開昭58−176135号公報に記載の
実施例3を追試実験した。即ち、テトラエチルシリケー
ト450ml(2モル)をポリプロピレン製三角フラス
コに採り、酒石酸30ミリモル/lを含む水216ml
(12モル)を加え、該三角フラスコの口をアルミ箔で
覆って温度65℃に保ちつつ、4時間テフロンコートし
たマグネチックスターラーで激しく攪拌を続けた後、生
成した粉粒状ゲルの沈殿物を母液より分離してポリプロ
ピレン製ビーカー(内容積300ml)に移し、100
mlの水で3回洗浄後、該ビーカー毎100℃のオーブ
ン中に18時間保持して乾燥した。乾燥した粉粒状ゲル
を石英ガラス製ボートに入れ、電気炉中で150℃/時
の速度で昇温し、1050℃にて1時間加熱して85.
7gの粉粒状焼成物(シリカ)を得た。その収率は70
%であった。このように該公報記載の従来法では、シリ
カ収率が著しく低く工業性がない。
【0033】
【比較例4】温度を60℃一定に保持した以外は、実施
例1と同一に実施した。白色の粉末(シリカ)47gを
得た。その収率は78%であった。得られた白色粉末は
真比重1.97の軟質シリカであった。該シリカ粒子の
形状は一定でなく、なすび、ひょうたん、へちま等の形
状を持ち、従って、粒子径は測定毎に数値が異なり、4
〜20μmの範囲であった。また、シリカ粒子分離後の
廃液は、溶媒、水、エタノール、未反応テトラエチルシ
リケート等の混合物であり、その処理が容易ではないと
いう欠点もあった。
【0034】
【発明の効果】本発明は、最先端分野で要求されている
超高純度球状シリカ微粒子を、最適な水溶媒系でゾルゲ
ル反応を行わしめることにより、安価に製造する方法を
提供する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキルケイ酸エステルを水及び有機溶
    媒の混合媒体中で加水分解及び縮合して球状シリカ微粒
    子を製造する方法において、加水分解反応中に副生する
    上記アルキル基のアルコールの沸点より高い沸点を持つ
    有機溶媒を使用し、かつ仕込み水と仕込み有機溶媒の体
    積比が1:1〜1:10となる量の該有機溶媒を仕込
    み、加水分解反応中に副生するアルコールを反応系外に
    除去しながら加水分解反応を行うことを特徴とする方
    法。
  2. 【請求項2】 アルキルケイ酸エステルを水及び有機溶
    媒の混合媒体中に滴下添加して分散せしめる請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 加水分解反応における温度が、副生アル
    コールの沸点以上であり、かつ水又は使用する有機溶媒
    の沸点のいずれか低い方の温度未満である請求項1又は
    2記載の方法。
  4. 【請求項4】 仕込み水の量が、使用するアルキルケイ
    酸エステルのアルコキシ基1当量に対して1〜10当量
    である請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
  5. 【請求項5】 使用するアルキルケイ酸エステルが、メ
    チルシリケート、エチルシリケート及びイソプロピルシ
    リケートからなる群から選ばれる少なくとも1種である
    請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012006823A (ja) * 2010-02-19 2012-01-12 Tokuyama Corp 無機酸化物粒子分散液の濃縮物の製造方法、及び無機酸化物粒子の製造方法
JP2016069553A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物
JP2020047832A (ja) * 2018-09-20 2020-03-26 Jsr株式会社 化学機械研磨用水系分散体及びその製造方法、並びに化学機械研磨方法
JP2020117433A (ja) * 2019-01-28 2020-08-06 三井金属鉱業株式会社 ガラス粒子、それを用いた導電性組成物及びガラス粒子の製造方法
TWI757349B (zh) * 2016-11-07 2022-03-11 日商日揮觸媒化成股份有限公司 研磨用氧化矽系粒子及研磨材

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