JPH10228107A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JPH10228107A
JPH10228107A JP9028912A JP2891297A JPH10228107A JP H10228107 A JPH10228107 A JP H10228107A JP 9028912 A JP9028912 A JP 9028912A JP 2891297 A JP2891297 A JP 2891297A JP H10228107 A JPH10228107 A JP H10228107A
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伸之 林
Hiroyuki Machida
裕幸 町田
Motoaki Tani
元昭 谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 調製が簡単、銅、銅合金等の配線との接触で
剥離等の異常反応がなく、現像が安全、かつ膜減りの少
ない低コストな感光性樹脂組成物を得ること。 【解決手段】 下記一般式(1) 【化1】 (R1 は4価の脂肪族基又は脂環式基、R2 は2価の芳
香族基、脂肪族基、脂環式基又はオルガノシロキサン基
で、テトラカルボン酸又はその無水物とジアミンとの環
化重縮合で合成)で表される化合物の繰り返し単位から
なるポリイミド前駆体と、エポキシ系重合性不飽和化合
物と、3つ以上の重合性不飽和基を持つ重合性不飽和化
合物と、光重合開始剤とを含む組成物に、テトラゾール
等の銅イオン反応抑制剤を添加した感光性樹脂組成物に
より目的が達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス、
多層配線基板などの製造プロセスに有用な感光性樹脂組
成物に係り、更に詳細には、半導体デバイス、多層配線
基板などの製造プロセスにおいて、短波長の光源を用い
て安定したパターン形成が可能で、配線被覆性および耐
熱性の高い絶縁膜、層間絶縁層、パッシベィーション
膜、バッファコート膜及び保護膜等の形成に好適な感光
性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスや多層配線基板な
どの製造プロセスの分野において、有機物の保護膜、各
種絶縁膜として有用な、ポリイミド前駆体であるポリア
ミド酸を加熱処理することにより得られるポリイミド樹
脂が注目されている。これはその優れた耐熱性、絶縁
性、強靱性と、平坦で厚い膜が容易に形成できることか
ら、層間絶縁材としても広く用いられている。
【0003】ポリイミド樹脂は、一般にジアミン成分と
テトラカルボン酸、またはその二無水物成分とを有機溶
媒中で重合させて、ポリアミド酸を生成し、これを脱水
閉環させる等の方法で得られている。例えばジアミン成
分として4,4’−ジアミノフェニルエーテル、テトラ
カルボン酸二無水物成分としてピロメリット酸二無水物
等がある。
【0004】なお、有機溶媒としては、N−メチル−2
−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、テト
ラメチレンスルホン、パラ−クロロフェノール、パラ−
ブロモフェノール、ヘキサメチルホスホルアミド、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、トリグライムなどが用い
られる。
【0005】このポリイミド樹脂を例えば層間絶縁材と
して適用するに当たっては、ポリイミド膜にスルーホー
ル等のパターン形成を行う必要があり、フォトレジスト
を併用する複雑なフォトエッチング工程が用いられてい
る。
【0006】現時点で主流になっているポリイミド膜の
パターンの形成方法は次のように、先ずポリイミド前駆
体であるポリアミック酸からなる非感光性樹脂組成物を
所定の基板にスピンコータ等を用いて塗布し、乾燥させ
て塗膜を形成する。
【0007】次にこの塗膜上にポジ型フォトレジストを
塗布して乾燥させ、露光した後、水酸化テトラメチルア
ンモニウム水溶液等のアルカリ水溶液からなる現像液に
よってフォトレジストの現像と非感光性樹脂組成物(ポ
リイミド前駆体)の塗膜のエッチングを同時に行い、フ
ォトレジストのマスクパターンの形成とポリイミド前駆
体からなる非感光性樹脂組成膜のパターン形成を行う。
【0008】その後、このフォトレジストを有機溶媒等
により剥離し、パターニングしたポリイミド前駆体から
なる非感光性樹脂組成膜を加熱処理することによってイ
ミド化させて最終的に非感光性ポリイミド樹脂からなる
絶縁膜のパターンが得られ、このような絶縁膜形成工程
と導体パターン形成工程とを繰り返して配線パターンを
多層に形成している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、そのような
非感光性ポリイミド樹脂からなる絶縁膜のパターン形成
は工程が煩雑でプロセスコストが高くなるという欠点を
有している。
【0010】そこで最近では、上述のような煩雑なパタ
ーン形成の処理工程数を削減するためにポリイミド前駆
体自身に感光性をもたせてそれ自体に直接、微細パター
ンが形成できる感光性ポリイミドなるものが提案されて
いる。
【0011】その感光性ポリイミドは、例えばポリイミ
ド前駆体自体の分子内に感光性の官能基を付与する方法
(特開昭60−37550号、特開平1−59289
号)や、ポリイミド前駆体に感光基を有する化合物を混
合する方法(特開昭57−102926号、特開昭63
−175854号)等によって得られる。
【0012】これらの感光性ポリイミドを適用したパタ
ーンの形成方法は何れも、露光された部分だけ光反応さ
せて未露光部分との現像液に対する溶解性を変え、次に
現像処理により露光部分だけを残して所望のパターンを
形成し、最後に熱処理を施すことにより耐熱性の悪い感
光性の官能基または感光基を有する化合物が離脱除去さ
れて耐熱性の良いポリイミド部分だけを残してイミド化
させるという方法である。
【0013】このような感光性ポリイミドを用いた絶縁
膜等のパターン形成では、煩雑な形成工程が簡略化でき
るものの最後の熱処理(耐熱性の悪い感光性の官能基ま
たは感光基を有する化合物の除去と硬化させるため)の
温度が高温であるため、前記絶縁膜等を形成する基材も
耐熱性の高いものを用いなければならず、同じ基材上の
他の耐熱性の劣る部分への熱的影響が大きい。
【0014】特に、その高温熱処理により前記絶縁膜の
体積が減り、該絶縁膜の厚さが熱処理前の厚さの50%
程度と薄くなる所謂「膜減り」と呼ばれる現象が生じ、
段差被覆性を悪化させ、残留ストレスの増大をもたらす
等の不具合が顕著になるという欠点があった。
【0015】また、特開昭59−68332号などでは
感光性ポリイミドの分子内に感光基を付与するために熱
や圧力を加えて複雑な化学反応を起こさせることが必要
であることから、本来の樹脂を変性させる可能性があ
り、合成工程が増えることにより製作コストが上昇する
他、感光基付与時に生じる副生成物が残留し易く、その
副生成物の混入により耐熱性を劣化させるという欠点が
あるため、精製工程を増やす必要がある等の不都合があ
った。
【0016】更に、従来の現像・パターニング工程で
は、有機溶媒を用いているので、その分だけ材料コスト
が高くなると共に、作業環境の悪化、引火の危険性、廃
棄時の環境汚染等への対応を十分に考慮して安全対策を
図る必要があるといった欠点があった。
【0017】更に、感光性ポリイミド樹脂は銅と熱的に
反応して剥離や光硬化不良が生じるものがあるため、プ
リント配線板等の銅配線や銅ランド部上に直接配設し、
パターニングしてビアホール等を形成するというような
工程を行うことが困難であった。そこでそのような問題
を避けるためにバリヤメタルと呼ばれる別な金属の膜を
前記銅配線や銅ランド部上に予め覆設しておき、感光性
ポリイミド樹脂を前記銅部分と直接接触しないように配
設するようにしている。
【0018】このため、そのような不都合を事前に手当
てする別な工程が必要となり、工程数が増えると共に、
コスト高になるといった欠点があった。本発明は上記し
た従来の問題点に鑑み、簡単な攪拌混合工程により低コ
ストで得られ、安全な現像工程と、従来よりも低い熱処
理温度により膜減りがなく、段差被覆性が良好で、銅、
銅合金等の部分上に直接接触しても不都合が生じない耐
熱性に優れた層間絶縁膜として有用な新規な感光性樹脂
組成物を提供することを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、 一般式(1)
【0020】
【化3】
【0021】(但し、式中のR1 は4価の脂肪族基、ま
たは脂環式基、R2 は2価の芳香族基、脂肪族基、脂環
式基、或いはオルガノシロキサン基であって、テトラカ
ルボン酸、またはその無水物とジアミンとからなる環化
重縮合により合成される)で表される化合物の繰り返し
単位を有するポリイミド前駆体を主成分とする組成物
に、銅イオン反応抑制剤が添加されていることを特徴と
する感光性樹脂組成物を用いる。
【0022】 また、一般式(1)
【0023】
【化4】
【0024】(但し、式中のR1 は4価の脂肪族基、ま
たは脂環式基、R2 は2価の芳香族基、脂肪族基、脂環
式基、或いはオルガノシロキサン基であって、テトラカ
ルボン酸、またはその無水物とジアミンとからなる環化
重縮合により合成される)で表される化合物の繰り返し
単位を有するポリイミド前駆体と、エポキシアクリレー
トまたはエポキシメタクリレートの少なくとも一つと、
3つ以上の重合性不飽和基を持つ重合性不飽和化合物
と、光重合開始剤とを含む組成物に、テトラゾール、ベ
ンゾトリアゾール、ピラゾールおよびトリアジンの少な
くとも一つの含窒素化合物からなる銅イオン反応抑制剤
が、前記ポリイミド前駆体の100重量部に対し、0.
001〜10.0重量部添加されていることを特徴とす
る感光性樹脂組成物を用いる。
【0025】上記のエポキシアクリレートまたはエポキ
シメタクリレートからなるエポキシ系重合性不飽和化合
物は耐熱性を向上させる効果を有しており、該エポキシ
アクリレートはそのエポキシ樹脂の末端がアクリル基で
あるものが耐熱性、密着性に優れて好ましい。
【0026】具体的には特に一般式(2)
【0027】
【化5】
【0028】で表されるビスフェノールA−ジエポキシ
−アクリル酸付加物、一般式(3)
【0029】
【化6】
【0030】で表されるトリグリセリンジアクリレート
エーテル、一般式(4)
【0031】
【化7】
【0032】で表されるビスフェノールA−ジプロピレ
ンオキシド−アクリル酸付加物の適用が好ましい。一
方、エポキシメタクリレートとしては、そのエポキシ樹
脂の末端がメタクリル基であるものがこれも耐熱性、密
着性に優れて好ましく、具体的には特にビスフェノール
A−ジエポキシ−メタクリル酸付加物、ビスフェノール
A−ジプロピレンオキシド−メタクリル酸付加物、トリ
グリセリンジメタクリレートエーテル等があり、これら
は単独、または複数種を選択し混合して用いられる。
【0033】また、上記の3つ以上の重合性不飽和基を
持つ重合性不飽和化合物としては、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、トリメチロールプロパンアクリレ
ート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変成トリア
クリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート
等の3つ以上の重合性不飽和基を持つ一般のアクリル酸
系化合物、或いは、ペンタエリスリトールトリメタクリ
レート、トリメチロールプロパンメタクリレート、イソ
シアヌール酸エチレンオキサイド変成トリメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート等の3
つ以上の重合性不飽和基を持つ一般のメタクリル酸系化
合物が適用でき、これらは単独、または複数種を選択し
混合して用いられる。
【0034】更に、光重合開始剤としては、一般の紫外
線による樹脂や塗料の硬化用の光重合開始剤として使用
されている各種化合物が適用できる。例えば2.2’−
ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(別名: ベン
ジルメチルケタール) 、2.2’−ビス(O−クロロフ
ェニル)−4.4’,5.5’−テトラフェニル−1.
2’−ビイミダゾール、4−フェノキシジクロロアセト
フェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル
プロパン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチル
チオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパノン、ベンゾ
イン、ベンゾインメチルケタール、ベンゾフェノン、4
−フェニルベンゾフェノン、チオキサンソン、2,4−
ジメチルチオキサンソン等が適用でき、これらは単独、
または複数種を選択し混合して用いられる。
【0035】これら光重合開始剤の添加量は、過少の場
合には光重合の不足、過多の場合には膜質の劣化、耐熱
性の低下などが見られるため前記重合性不飽和化合物の
100重量部に対して0.01〜30.0重量部の範囲
で用いることが好ましい。
【0036】更に、前記感光性樹脂組成物を銅、または
銅合金等の配線、ランド等に直接的に接触した状態で塗
設し加熱すると、該感光性樹脂組成物の膜が銅イオンに
より剥離、または劣化する不都合が生じるので、本発明
ではそのような現象を避けるために、例えばテトラゾー
ル、ベンゾトリアゾール、ピサゾール、トリアジン等を
単独、または複数種選択し混合した銅イオン反応抑制剤
を添加している。
【0037】この銅イオン反応抑制剤の前記感光性樹脂
組成物への添加量としては、前記ポリイミド前駆体の1
00重量部に対して0.001〜10.0重量部の範囲
が好ましい。
【0038】その他に、露光効率を挙げるために増感剤
を添加することができる。この増感剤の添加についての
具体例としては、ミヒラーケトン、ケトクマリン、ピリ
リウム塩等が挙げられ、これらは単独、または複数種を
選択し混合して用いられる。なお、これら増感剤の添加
量は、前記重合性不飽和化合物の100重量部に対して
0.001〜10.0重量部の範囲が好ましい。
【0039】そして上記した本発明の感光性樹脂組成物
は、前記複数種の成分を化学反応が伴わない攪拌混合の
みで高純度で低コストに容易に作成することができる。
従って、上記した本発明の感光性樹脂組成物を、例えば
シリコンやアルミナ等の基板、またはプリント配線板等
の基材上にスピンコータ等によって塗布し乾燥して感光
性樹脂膜を形成し、該感光性樹脂膜に露光用のマスクを
介して高圧水銀灯などの活性の高い紫外線を出射する光
源により所望のパターンに露光することにより、露光部
分のエポキシアクリレートまたはエポキシメタクリレー
トの少なくとも一方と三つ以上の重合性不飽和基を持つ
重合性不飽和化合物とが硬化される。
【0040】次に、その感光性樹脂膜をアルカリ水溶液
からなる現像液により現像し、80〜300℃で熱処理
を施すことによって、感光性樹脂組成物中に含まれるポ
リイミド前駆体が完全に硬化され、最終的にパターン形
成された樹脂膜からなる絶縁膜は、膜減りが無く、配線
被覆性に優れた膜特性を有する耐熱性の絶縁膜、或いは
保護膜を得ることができる。
【0041】また、前記熱処理を150〜230℃の温
度範囲で施しても耐熱性の良好な膜特性を得ることがで
きるので、耐熱温度の低いガラスエポキシ樹脂基板上に
耐熱性の高い絶縁膜、或いは保護膜をパターン形成する
のに、本発明の感光性樹脂組成物を適用することがで
き、特に層間絶縁膜等の形成には極めて有用である。
【0042】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る感光性樹脂組
成物の第1実施例を詳細にする。本実施例では、例えば
攪拌装置が付設されている300mlの容器にポリイミ
ド前駆体ワニス(樹脂分:14wt%と溶媒:N−メチル
−2−ヒロリドンの86wt%からなる混合物)を100
grと、エポキシメタクリレート(共栄社油脂化学工業
製、エポライト3000M)を10grと、重合性不飽和
化合物としてトリメチロールプロパントリアクリレート
の10grとを加える。
【0043】次いで、光重合開始剤として4−フェニル
ベンゾフェノンを3grと、銅イオン反応抑制剤として1
H−テトラゾール(東京化成工業製)の1.4grとを加
えて十分に攪拌することにより、均一に混合された感光
性樹脂組成物を容易に得ることができる。
【0044】また、このようにして得られた感光性樹脂
組成物は、混合する工程で煩雑な化学反応を伴う混合過
程を採用していないので、その後に濾過や精製といった
特殊な工程を用いる必要もなく、そのままの状態で容易
に用いることができる。
【0045】次に、前記感光性樹脂組成物を、厚さが4
μmの銅の配線パターンをスパッタリング法とフォトエ
ッチング工程により形成している直径3インチの大きさ
のSiウェハー上に5gr程度滴下し、スピンコータ、ディ
ップコータ、スプレーコータ等、本実施例ではスピンコ
ータによって均一に塗布し、その塗布膜を80〜150
℃の温度で、本実施例では例えば120℃の温度で40
分間程度乾燥させて膜厚が約13μmの感光性樹脂膜を
形成する。
【0046】次に、この感光性樹脂膜に、所定のマスク
を介して活性の高い紫外線を放射する高圧水銀灯または
超高圧水銀灯等の露光用光源、本実施例では超高圧水銀
灯の露光用光源により全光波長を使用して露光する。そ
の時の露光量は365nm換算で250mJ/cm2
あった。
【0047】次に、その露光済みの感光性樹脂膜を、例
えば2.38wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロ
オキサイド水溶液と、該水溶液に対して20wt%のイソ
プロピルアルコールとを混合してなるアルカリ性の現像
液によって現像することにより未露光部分が溶出し、そ
の後は純水でリンスすることで銅配線パターンを有する
Siウェハー上に剥離等の欠点のない、鮮明な所望のパタ
ーンが形成された膜厚が約10μmの樹脂膜が得られる。
【0048】その後、窒素ガス雰囲気中で300℃の温
度において30分間程度の熱処理を施すことにより、膜
厚が8μm程度と樹脂組成分が熱分解で消失する等によ
る膜減りの少ない(従来例の50%減に対して20%減
程度)耐熱性の良好な所望のパターンを有する樹脂膜が
得られる。
【0049】なお、当該樹脂膜の耐熱性については、熱
重量分析法によって調べた結果、5%熱分解減少温度が
360℃であるという良好な耐熱性を有していることが
確認できた。
【0050】次に、本発明に係る感光性樹脂組成物の第
2実施例を詳細にする。本実施例では、第1実施例と同
様の攪拌装置が付設されている300mlの容器にポリ
イミド前駆体ワニス(樹脂分:18wt%と溶媒:N−メ
チル−2−ヒロリドンの86wt%からなる混合物)を1
00grと、エポキシアクリレート(共栄社油脂化学工業
製、エポライト3000A)を15grと、重合性不飽和
化合物としてペンタエリスリトールトリアクリレートの
20grとを加える。
【0051】次いで、光重合開始剤として2,2−ジメ
トキシ−2−フェニルアセトフェノン(チバガイギ社
製、イルガキュア651)を3.5grと、増感剤として
ミヒラーケトンを0.5grと、銅イオン反応抑制剤とし
て1,2,3−ベンゾトリアゾール(東京化成工業製)
の0.18grとを加えて十分に攪拌することにより、均
一に混合された感光性樹脂組成物を容易に得ることがで
きる。
【0052】また、このようにして得られた感光性樹脂
組成物も、混合する工程で煩雑な化学反応を伴う混合過
程を採用していないので、その後に濾過や精製といった
特殊な工程を用いる必要もなく、そのままの状態で容易
に用いることができる。
【0053】次に、このようにして得られた前記感光性
樹脂組成物を、例えば厚さ35μmの銅配線パターンが
形成されている85mm角の面積で、厚さが1.6mm
のガラスエポキシ基板(FR−4相当)上に5gr滴下
し、スピンコーターによって均一に塗布し、その塗布膜
を例えば110℃の温度で60分間程度乾燥させて膜厚
が約15μmの感光性樹脂膜を形成する。
【0054】次に、この感光性樹脂膜に、所定のマスク
を介して超高圧水銀灯等の露光光源により全光波長を使
用して露光する。その時の露光量は365nm換算で2
50mJ/cm2 である。
【0055】次に、その露光済みの感光性樹脂膜を、例
えば4.0wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロオ
キサイド水溶液と、該水溶液に対して20wt%のイソプ
ロピルアルコールとを混合してなるアルカリ性の現像液
によって現像することにより未露光部分が溶出し、その
後は純水でリンスすることで銅配線パターンを有するガ
ラスエポキシ基板(FR−4相当)上に剥離等の欠点の
ない鮮明な所望のパターンが形成された膜厚が約10μm
の樹脂膜が得られる。
【0056】しかる後、前記樹脂膜を窒素ガス雰囲気中
で200℃の温度において30分間程度の熱処理を施す
ことにより、膜厚が8μm程度と樹脂組成分が熱処理に
より殆ど消失しない膜減りの少ない(従来例の50%減
に対して20%減程度)耐熱性の良好な所望のパターン
を有する樹脂膜が得られる。
【0057】因に、当該樹脂膜の耐熱性について熱重量
分析法により調べた結果、5%熱分解減少温度が330
℃と良好な耐熱性を有していることが確認できた。ポリ
イミド樹脂はパターニング後の熱硬化時の熱処理温度が
高いほど、耐熱性も向上することが一般的に周知である
が、本発明の感光性樹脂組成物では、前記熱処理温度が
200℃程度でも電子デバイスの分野に用いるのに充分
な耐熱性を有する樹脂膜パターンを得ることができるの
で、耐熱性の低い安価なガラスエポキシ基板等の基材へ
の樹脂膜パターンの形成に適用して極めて有利である。
【0058】なお、以上の各実施例においては、本発明
の感光性樹脂組成物をSiウェハー、或いはガラスエポキ
シ基板等の基材上にスピンコータ等によって直接的に塗
布した例で説明したが、その方法以外に、例えば支持フ
ィルム上に感光性樹脂組成物を塗布し、仮乾燥させた後
の塗布膜を加熱圧着ローラーやラミネータ等を用いて前
記支持フィルムを剥がしながら基材表面に熱圧着して感
光性樹脂膜を形成することもできる。
【0059】また、以上の各実施例の感光性樹脂組成物
に用いられるエポキシアクリレートとしては、2−ヒド
ロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、エチレ
ングリコールジクリシジルエーテル−アクリル酸付加
物、プロピレングリコールジクリシジルエーテル−アク
リル酸付加物、トリプロピレングリコールジクリシジル
エーテル−アクリル酸付加物、1,6−ヘキサンジオー
ルジクリシジルエーテル−アクリル酸付加物、グリセリ
ンジクリシジルエーテル−アクリル酸付加物、ビスフェ
ノールA−ジエポキシ−アクリル酸付加物、ビスフェノ
ールA−ジプロピレンオキシド−アクリル酸付加物、ト
リグリセリンジアクリレートエーテル−アクリル酸付加
物の少なくとも一つを用いることができる。
【0060】更に、エポキシメタクリレートとしては、
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレー
ト、エチレングリコールジグリシジルエーテル−メタク
リル酸付加物、プロピレングリコールジグリシジルエー
テル−メタクリル酸付加物、トリプロピレングリコール
ジグリシジルエーテル−メタクリル酸付加物、1,6−
ヘキサンジオールジグリシジルエーテル−メタクリル酸
付加物、グリセリンジグリシジルエーテル−メタクリル
酸付加物、ビスフェノールA−ジエポキシ−メタクリル
酸付加物、ビスフェノールA−ジプロピレンオキシド−
メタクリル酸付加物、トリグリセリンジメタクリレート
エーテルの少なくとも一つを用いることができる。
【0061】更に、露光後の感光性樹脂膜のパターニン
グ工程に用いるアルカリ水溶液からなる現像剤中のアル
カリ成分(溶質)としては、アルカリ金属や、4級アン
モニウムの水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、珪酸塩、燐
酸塩、ほう酸塩、酢酸塩、アミン等があり、具体的に
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモ
ニウム、テトラメチルアンモニウムハイドラオキサイ
ド、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、珪酸ナトリウ
ム、燐酸カリウム、硼酸カリウム、酢酸ナトリウム、ト
リエタノールアミン等を用いることができる。
【0062】なお、これらの溶質は、水100重量部に
対して0.01〜50.0重量部を加えて現像液を調製
すればよく、更に好ましくは0.05〜10.0重量部
の適用が適当である。
【0063】更に、上記現像液には、現像時に未露光部
分の感光性樹脂膜の溶出が悪い場合には、そのような溶
出を促進するために有機溶剤を取扱上の安全が確保でき
る範囲内で添加することができる。
【0064】その有機溶剤としては、例えばエチルアル
コール、メチルアルコール、イソプロピルアルコール等
のアルコール類、メチルエチルケトン、アセトン等のケ
トン類、エーテル類等と、N−メチル−2−ピロリド
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチレン
スルホン、パラ−クロロフェノール、パラ−ブロモフェ
ノール、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、トリグライムの少なくとも一つを現
像液100重量部に対して0.1〜50.0重量部程度
添加することが好ましい。
【0065】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る感光性樹脂組成物によれば、化学反応を伴わない
攪拌による混合工程によって低コストに調製することが
でき、環境及び取扱いの安全な現像工程と従来よりも低
い熱処理温度により膜減りが大幅に改善されて段差被覆
性が良好であり、しかも銅、銅合金等の配線パターン上
に直接接触した状態で配設しても剥離や硬化不良が生じ
ない耐熱性に優れた絶縁膜や保護膜等を容易に形成する
ことが可能となる利点を有する。
【0066】従って、耐熱温度の比較的低いガラスエポ
キシ樹脂製の配線基板上に耐熱性の高い絶縁膜や保護膜
等の形成とパターン形成に適用して優れた効果を奏す
る。特に多層配線基板の層間絶縁層の形成に適用して極
めて有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/027 H01L 21/312 B 21/312 21/30 502R

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (但し、式中のR1 は4価の脂肪族基、または脂環式
    基、R2 は2価の芳香族基、脂肪族基、脂環式基、或い
    はオルガノシロキサン基であって、テトラカルボン酸、
    またはその無水物とジアミンとからなる環化重縮合によ
    り合成される。)で表される化合物の繰り返し単位を有
    するポリイミド前駆体を主成分とする組成物に、銅イオ
    ン反応抑制剤が添加されていることを特徴とする感光性
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 一般式(1) 【化2】 (但し、式中のR1 は4価の脂肪族基、または脂環式
    基、R2 は2価の芳香族基、脂肪族基、脂環式基、或い
    はオルガノシロキサン基であって、テトラカルボン酸、
    またはその無水物とジアミンとからなる環化重縮合によ
    り合成される。)で表される化合物の繰り返し単位を有
    するポリイミド前駆体と、エポキシアクリレートまたは
    エポキシメタクリレートの少なくとも一つと、3つ以上
    の重合性不飽和基を持つ重合性不飽和化合物と、光重合
    開始剤とを含む組成物に、テトラゾール、ベンゾトリア
    ゾール、ピラゾールおよびトリアジンの少なくとも一つ
    の含窒素化合物からなる銅イオン反応抑制剤が、前記ポ
    リイミド前駆体の100重量部に対し、0.001〜1
    0.0重量部添加されていることを特徴とする感光性樹
    脂組成物。
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