JPH10231282A - α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩の製造方法 - Google Patents

α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩の製造方法

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JPH10231282A
JPH10231282A JP3671997A JP3671997A JPH10231282A JP H10231282 A JPH10231282 A JP H10231282A JP 3671997 A JP3671997 A JP 3671997A JP 3671997 A JP3671997 A JP 3671997A JP H10231282 A JPH10231282 A JP H10231282A
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alcohol
acid alkyl
alkyl ester
aqueous solution
bleaching
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JP3671997A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Tano
哲雄 田野
Masahisa Yoshiya
昌久 吉屋
Hiroshi Nishio
拓 西尾
Yozo Miyawaki
洋三 宮脇
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脂肪酸アルキルエステルの漂白のために用い
られたアルコールを含むアルコール含有水溶液が蒸留塔
等の装置を腐蝕するのを防止することにより、アルコー
ルを精製して繰り返し再使用することを可能とする脂肪
酸アルキルエステル塩の製造方法を提供すること。 【解決手段】 脂肪酸アルキルエステルのスルホン化反
応生成物をアルコールの存在下で過酸化水素で漂白する
ことにより得られた漂白物をα−スルホ脂肪酸アルキル
エステル塩とアルコール含有水溶液とに分離し、該アル
コール含有水溶液を還元剤により還元処理する還元反応
工程を少なくとも行う製造方法である。還元処理された
アルコール含有水溶液は腐蝕性を示さないので安全に蒸
留でき、アルコールが分離精製できる。該アルコールは
漂白のために再使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はα−スルホ脂肪酸ア
ルキルエステル塩の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩
は、その用途のひとつとして界面活性剤があり、特にそ
の洗浄力に優れ、生分解性が良好で、環境に対する影響
が少ないことから洗浄剤材料としての性能が高く評価さ
れている。このα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩
は、脂肪酸アルキルエステルをSO 3によりスルホン化
し、ついでアルカリにより中和することによって得られ
る。しかしながら、そのスルホン化反応速度は、高級ア
ルコールやアルキルベンゼンなどにくらべ遅いため、所
望のスルホン化反応率を得るためには過酷な反応条件で
スルホン化することが必要となる。その結果、得られる
スルホン化物は著しく着色し、このままでは商用には使
用できない。これを漂白して淡色化することが必要であ
る。
【0003】脂肪酸アルキルエステルのスルホン化メカ
ニズムについては、Smith and Stirton:JAOCS vo
l.44,P.405(1967)およびSchmid, Bauma
nn, Stein, Dolhaine: Proceeding of the World Sur
factants Congress Munchen, vol.2, P.105,
Gelnhausen, Kurle(1984)およびH.Yoshimura:油
化学(JJOCS),41巻,10頁 (1992)に示される
ように、化1で示す反応スキ−ムによって進行する。
【0004】
【化1】
【0005】淡色なα−スルホ脂肪酸アルキルエステル
の製造法として、特公昭53ー46825号公報、特公
平1ー41138号公報に提案されたような、低級アル
コールの存在下で過酸化水素を使用してα−スルホ脂肪
酸アルキルエステルを漂白する方法が挙げられる。この
漂白工程を行う方法により、α−スルホ脂肪酸アルキル
エステルの色調を大幅に改善することが可能となり、商
用に使用可能な商品価値の高い淡色なα−スルホ脂肪酸
アルキルエステルを得ることが可能となった。しかし、
上記の方法で得られたものは低級アルコールを含有して
おり、界面活性剤として使用するためには低級アルコー
ルを所望量以下まで除去すると共に脱臭することが必要
であった。また、本発明者らは、漂白工程で使用した低
級アルコールを含む水溶液は蒸留塔等の装置を腐蝕する
問題があることを見い出した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記事情に鑑
みてなされたもので、低級アルコールを所望量以下まで
除去することにより脱臭されたα−スルホ脂肪酸アルキ
ルエステル塩を得るとともに、蒸留塔等の装置腐蝕を招
くことなく、漂白工程で使用したアルコールを繰り返し
使用できるようすることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、漂白工程
で生成した微量の過酸化物が蒸留塔等の装置の腐蝕の原
因であることをつきとめ、α−スルホ脂肪酸アルキルエ
ステル塩から分離され、過酸化物を含むアルコール含有
水溶液を還元剤により還元処理すれば、アルコール含有
水溶液は蒸留塔などの装置を腐蝕させなくなり、アルコ
ール含有水溶液からアルコールを蒸留により安全に分離
精製でき、該分離精製されたアルコールを前記漂白のた
めにリサイクルできることを見い出し、本発明を完成す
るに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係わるα−スルホ脂肪酸
アルキルエステル塩の製造方法の一実施形態例は、スル
ホン化工程、漂白工程、中和工程、分離工程、還元反応
工程、分離精製工程を行うものであり、図1はその製造
工程図である。
【0009】スルホン化工程は、化1で示したように、
脂肪酸アルキルエステルをスルホン化してα−スルホ脂
肪酸アルキルエステルを得る工程である。該スルホン化
工程は、脂肪酸アルキルエステルとスルホン化ガスとを
接触させてSO3一分子付加体、SO3二分子付加体など
を得るためのスルホン化反応工程とSO3二分子付加体
からSO3を脱離させてα−スルホ脂肪酸アルキルエス
テルを得るための熟成工程とからなる。
【0010】脂肪酸アルキルエステルとは、下記の一般
式(I)で表される化合物である。 R1CH2COOR2 ・・・(I) 但し、式中R1は炭素数6〜24の直鎖ないし分岐のア
ルキル基またはアルケニル基を表し、R2は炭素数1〜
6の直鎖ないし分岐のアルキル基を表す。
【0011】上述の脂肪酸アルキルエステルは好ましく
は飽和脂肪酸アルキルエステルであって、脂肪酸残基の
炭素数が6〜24であり、アルコ−ル残基の炭素数が1
〜6でかつ両者の合計の炭素数が9〜26であることが
好ましい。この飽和脂肪酸アルキルエステルは、牛脂、
魚油、ラノリンなどから誘導される動物系油脂由来、ヤ
シ油、パ−ム油、大豆油などから誘導される植物系油脂
由来、α−オレフィンのオキソ法から誘導される合成脂
肪酸由来、のアルキルエステルなどのいずれでもよく、
特に限定はされない。
【0012】このようなものとしては、例えばラウリン
酸メチル、エチルまたはプロピル、パルミチン酸メチル
またはエチル、ステアリン酸メチルまたはエチル、硬化
牛脂脂肪酸メチルまたはエチル、硬化魚油脂肪酸メチル
またはエチル、ヤシ油脂肪酸メチルまたはエチル、パ−
ム油脂肪酸メチルまたはエチル、パ−ム核油脂肪酸メチ
ルまたはエチルなどを挙げることができる。これらの飽
和脂肪酸アルキルエステルは単独でも混合物で使用して
もよいが、そのヨウ素価(IV)は低い方がスルホン化
製造工程中に着色しにくいので、好ましくは1以下、よ
り好ましくは0.5以下である。
【0013】脂肪酸アルキルエステルのスルホン化は薄
膜式スルホン化法、回分式スルホン化法などいずれのス
ルホン化方法でも採用できるが、α−スルホ脂肪酸エス
テルの色調を考慮すると回分式スルホン化法が望ましい
が、生産レベルでコスト等を考慮すると薄膜式スルホン
化法が望ましい。スルホン化ガスとしては、SO3
ス、発煙硫酸等が用いられるが、好ましくはSO3ガス
であり、通常、脱湿空気または窒素などの不活性ガスで
濃度3〜30容量%に希釈したSO3ガスが使用され、
SO3は原料である脂肪酸アルキルエステルの1.0モ
ルに対して1.0〜2.0モルの割合、好ましくは1.
1〜1.5モルの割合で使用される。1.0倍モル未満
ではスルホン化反応が十分に進行せず、2.0倍モルを
越えると、スルホン化反応がより過激になるため局部熱
に起因する着色が著しくなり、淡色の目的物を得るとい
う点で好ましくない。
【0014】スルホン化反応工程における反応温度は脂
肪酸アルキルエステルが流動性を有する温度であればよ
い。一般に凝固点から凝固点より100℃高い温度まで
が適用される。好ましくは凝固点から凝固点より70℃
高い温度までであって、通常、50〜100゜Cであ
る。このときの反応時間はスルホン化方法により異なる
が、薄膜式スルホン化法では5〜60秒、回分式スルホ
ン化法では10〜120分程度である。
【0015】二分子付加体からSO3を脱離させてα−
スルホ脂肪酸アルキルエステルを得る熟成工程において
は反応温度は70〜100℃が適当である。これより低
いと反応は速やかに進行せず、高いと生成物の着色が著
しい。このときの反応時間は20〜200分が望まし
い。
【0016】後述する中和工程の前あるいは後に漂白工
程を行う。漂白工程を中和工程の前に行うほうが、漂白
効率が高く好ましい。中和工程の前に漂白工程を行う場
合は熟成工程終了後に生成したα−スルホ脂肪酸アルキ
ルエステルが、中和工程の後に漂白工程を行う場合はα
−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩が、アルコールの存
在下で過酸化水素で漂白され、漂白物とされる。α−ス
ルホ脂肪酸アルキルエステル100重量部に対して、ア
ルコールを0.5〜30重量部の割合で用いることが好
ましい。アルコールとして、炭素数1〜12の低級アル
コールが挙げられ、好ましいものはメチルアルコール、
エチルアルコール、n−またはiso−プロピルアルコ
ール、n−、iso−またはtert−ブチルアルコー
ル、1,2,3−ペンタノール、ヘキサノール、グリセ
リン、エチレングリコール、オクチルアルコール、ラウ
リルアルコールなどの直鎖ないし分岐の一価または多価
アルコールである。α−スルホ脂肪酸アルキルエステル
100重量部に対して、過酸化水素(純分)を0.5〜
10重量部の割合で用いることが好ましい。漂白を行う
ための温度は約50〜130゜Cであり、漂白時間は約
30〜200分であることが好ましい。
【0017】α−スルホ脂肪酸アルキルエステルを界面
活性剤とするには、該エステルを塩、則ちα−スルホ脂
肪酸アルキルエステル塩とすることが必要である。その
ために中和工程が必要であって、該工程でα−スルホ脂
肪酸アルキルエステルはアルカリにより中和される。こ
の中和工程は、α−スルホ脂肪酸アルキルエステルとア
ルカリとの反応混合液が、酸性あるいは弱いアルカリ性
の範囲、好ましくはpH4〜9の範囲で行われることが
好ましく、強アルカリ性下で行われるとエステル結合が
切断されやすくなる。使用されるアルカリとしては、例
えばアルカリ金属水酸化物、アンモニア、エタノ−ルア
ミンなどが用いられる。アルカリとして、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等の5〜50重量%水溶液を好適
に用いることができる。中和は30〜70゜Cで行うこ
とが、中和時間は10〜60分であることが好ましい。
【0018】次いで、漂白工程で得られた漂白物は分離
工程でα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩とアルコー
ル含有水溶液とに分離される。なお、漂白物とは、α−
スルホ脂肪酸アルキルエステルを漂白した後中和したも
の、或いは、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩を中
和した後漂白したものを意味する。前記分離のために、
回転薄膜蒸発器、フラッシュ蒸発器、リサイクルフラッ
シュ蒸発器等が好適に用いられる。アルコールの分離は
常圧下或いは減圧下で行うことができ、アルコール含有
水溶液は主としてアルコールと水とを含み、更に少量の
過酸化物などを含んでいる。過酸化物とは、過酸化水
素、過ギ酸、過酢酸、過メタノールなどである。
【0019】アルコール含有水溶液中に含まれる少量の
過酸化物は還元剤を用いることにより還元反応工程で完
全に還元される。還元剤としては、亜硫酸ナトリウム、
カタラーゼ酵素などを用いることができ、該還元剤は過
酸化物量の約1.5倍モル量で十分である。還元反応は
約5〜40゜Cの温度で行うことができ、還元時間は約
0.5〜5時間である。
【0020】還元反応工程で還元処理され、過酸化物を
含まないアルコール含有水溶液は、分離精製工程でアル
コール、水等に分離される。アルコールの分離精製は、
蒸留塔、精留塔等を用いる蒸留や膜分離によって行うこ
とができる。蒸留は常圧下或いは減圧下で行うことがで
き、連続式或いはバッチ式どちらでも可能である。還元
処理され、過酸化物を含まなくなったアルコール含有水
溶液は蒸留塔を腐蝕させない。従って、還元処理された
アルコール含有水溶液は安全に蒸留でき、アルコールを
分離精製できる。分離精製されたアルコールは漂白工程
にリサイクルでき、漂白のために再使用される。
【0021】本発明の実施の態様をまとめると、次のよ
うになる。 α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩から分離さ
れ、微量の過酸化物を含むアルコール含有水溶液を還元
剤により還元処理すれば、アルコール含有水溶液は蒸留
塔を腐蝕させなくなるので、アルコール含有水溶液を蒸
留してアルコールを分離精製することが可能となる。ま
た、微量の臭気成分も除去されるので、分離精製された
アルコールは、α−スルホ脂肪酸アルキルエステルなど
の漂白のために繰り返し使用できる。
【0022】 還元剤としては、亜硫酸ナトリウム、
カタラーゼ酵素などを用いることができ、該還元剤は過
酸化物量の約1.5倍モル量で十分であり、還元反応は
約5〜40゜Cの温度で行う。
【0023】 還元処理されたアルコール含有水溶液
からアルコールが蒸留等により分離精製され、分離精製
されたアルコールは漂白のためにリサイクル(再使用)
される。
【0024】 中和工程の前に漂白工程を行う場合
は、α−スルホ脂肪酸アルキルエステルが、リサイクル
されたアルコールを含むアルコールの存在下で過酸化水
素で漂白される。漂白は、漂白効率からみて、中和工程
の前に行うことが好ましい。α−スルホ脂肪酸アルキル
エステル100重量部に対して、アルコールを0.5〜
30重量部の割合で用いること、アルコールとして炭素
数1〜12の低級アルコールが用いこと、が好ましい。
α−スルホ脂肪酸アルキルエステル100重量部に対し
て、過酸化水素(純分)を0.5〜10重量部の割合で
用い、漂白温度は約50〜130゜Cである。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明す
る。 〔実施例1〕ミリスチン酸メチルエステル50wt%とパ
ルミチン酸メチルエステル50wt%との混合エステル
(IV=0.4)をSO3モル比1.3、反応温度80
℃で、薄膜反応器を用いて、不活性ガスで希釈したSO
3ガスでスルホン化し、得られたスルホン化混合物を8
0℃で100分熟成してα−スルホ脂肪酸メチルエステ
ルを得た。
【0026】これに試薬のメチルアルコール30重量部
(スルホン酸100重量部に対して)と35%過酸化水
素水8.6重量部(スルホン酸100重量部に対して)
を添加して80℃で120分漂白を行った。得られた漂
白物を14重量%の水酸化ナトリウム水溶液でpH7に
なるように中和した。次に、この中和物はメチルアルコ
ールを含有しているので、リサイクルフラッシュ装置を
使ってα−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウムとメ
チルアルコール含有水溶液とに分離した。この分離によ
り、メチルアルコールが除去され、同時に微量の臭気成
分が脱臭されたα−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリ
ウムが得られた。得られたα−スルホ脂肪酸メチルエス
テルナトリウムの含量は65.3wt%であった。このも
のをα−SF(0)と呼ぶ。
【0027】一方、リサイクルフラッシュ装置で得られ
た回収メチルアルコール水溶液のメチルアルコール濃度
は24%であった。次に、この回収メチルアルコール水
溶液100gに亜硫酸ナトリウム0.8gを添加し、2
0℃で60分撹拌して過酸化物濃度をゼロとした。その
後、この還元処理した回収メチルアルコール水溶液を連
続常圧精留塔(理論段数30段)に導入し、還流比5で
精留した。塔頂温度64.3〜64.8℃の留出分を精
製メチルアルコール(1)として得た。
【0028】次に、この精製メチルアルコール(1)
を、先の漂白工程の試薬のメチルアルコールに代えて使
用して、新たに漂白物を得、中和した後、リサイクルフ
ラッシュ装置でメチルアルコールの除去・脱臭を行っ
た。得られたα−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウ
ムの含量は65.5wt%であり、このものをα−SF
(1)と呼ぶ。
【0029】また、この時のリサイクルフラッシュ装置
で得られた回収メチルアルコール水溶液の濃度は25%
であった。前と同様にこの回収メチルアルコール水溶液
100gに亜硫酸ナトリウム0.8gを添加し20℃で
60分撹拌して過酸化物濃度をゼロとした。この回収メ
チルアルコール水溶液を同様に連続精留塔で精留し、精
製メチルアルコール(2)を得た。
【0030】同様に、この精製メチルアルコール(2)
を、先の漂白工程の試薬のメチルアルコールに代えて使
用し、同様の中和、リサイクルフラッシュを経て、α−
SF(2)を得た。次に、このα−SF(0)、α−S
F(1)、α−SF(2)の品質評価を行ったところ、
表1に示すように、α−SF(1)もα−SF(2)も
α−SF(0)と変わりなく、十分製品として使用でき
ることが分かった。
【0031】
【表1】
【0032】リサイクルフラッシュ装置で得られた回収
メチルアルコール水溶液に亜硫酸ナトリウムを添加して
還元処理した前記の回収メチルアルコール水溶液と、亜
硫酸ナトリウムを添加しなかった回収メチルアルコール
水溶液とについて、腐蝕試験を行った。亜硫酸ナトリウ
ムを添加して過酸化物濃度をゼロとした還元処理した回
収メチルアルコール水溶液は、ステンレス鋼SUS30
4に対して、60゜C、3ヶ月の腐蝕試験条件で表面が
きれいであり腐食性を示さなかった。これに対して、亜
硫酸ナトリウムを添加しなかった回収メチルアルコール
水溶液は、ステンレス鋼SUS304に対して、60゜
C、3ヶ月の腐蝕試験条件で表面が黒く着色し、侵食度
0.24mm/Yの腐食性を示した。なお、ステンレス
鋼SUS304は蒸留塔等の素材である。
【0033】〔実施例2〕パーム油/ヤシ油(50/5
0重量%)の混合油をメチルアルコールでエステル交換
して得たパーム・ヤシ脂肪酸メチルエステルを分留して
単一鎖長のC12、C14、C16、 C18飽和脂肪酸のメチ
ルエステルを得た。これらをC12:10、C14:25、
16:55、C18:10重量%の割合で混合して得た混
合エステル(IV=0.3)をSO3モル比1.2、反
応温度80℃で、薄膜反応器を用いて、不活性ガスで希
釈したSO3ガスでスルホン化し、得られたスルホン化
混合物を80℃で100分熟成してα−スルホ脂肪酸メ
チルエステルを得た。
【0034】これに試薬のメチルアルコール4wt%
(対スルホン酸)を添加して、80゜Cで20分攪拌し
二分子付加体をα−スルホ脂肪酸メチルエステルとし
た。次に、このものを14wt%の水酸化ナトリウム水
溶液でpH7になるように中和した後、35%過酸化水
素水8.6wt%(対α−スルホ脂肪酸メチルエステ
ル)を添加して120℃で120分漂白を行った。得ら
れた漂白物中にはメチルアルコールが含有されているの
で、リサイクルフラッシュ装置を使ってα−スルホ脂肪
酸メチルエステルナトリウムとメチルアルコール含有水
溶液とに分離した。この分離により、メチルアルコール
が除去されて、同時に微量の臭気成分が脱臭された。得
られたα−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウムの含
量は66.0wt%であった。このものをα−SF(3)
と呼ぶ。
【0035】一方、リサイクルフラッシュ装置で得られ
た回収メチルアルコール水溶液のメチルアルコール濃度
は8.5%であった。次に、この回収メチルアルコール
水溶液100gに亜硫酸ナトリウム0.2gを添加し、
20℃で60分撹拌して過酸化物濃度をゼロとした。そ
の後この回収メチルアルコール水溶液を連続常圧精留塔
(理論段数30段)に導入し、還流比5で精留した。塔
頂温度64.3〜64.8℃の留出分を精製メチルアル
コール(3)として得た。
【0036】次に、この精製メチルアルコール(3)
を、先の漂白工程の試薬のメチルアルコールに代えて使
用して、新たに中和物を得、漂白した後、リサイクルフ
ラッシュ装置でメチルアルコールを除去・脱臭を行っ
た。得られたα−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウ
ムの含量は65.7wt%であり、このものをα−SF
(4)と呼ぶ。
【0037】また、この時のリサイクルフラッシュ装置
で得られた回収メチルアルコール水溶液の濃度は8.6
%であった。前と同様にこの回収メチルアルコール水溶
液100gに亜硫酸ナトリウム0.2gを添加し、20
℃で60分撹拌して過酸化物濃度をゼロとした。この回
収メチルアルコール水溶液を同様に連続精留塔で精留
し、精製メチルアルコール(4)を得た。
【0038】同様に、この精製メチルアルコール(4)
を、先の漂白工程の試薬メチルアルコールに代えて使用
し、同様の中和、漂白、リサイクルフラッシュを経て、
α−SF(5)を得た。
【0039】次に、このα−SF(3)、α−SF
(4)、α−SF(5)の品質評価を行ったところ、表
2に示すように、α−SF(3)もα−SF(4)もα
−SF(5)と変わりなく、十分製品として使用できる
ことが分かった。
【0040】
【表2】
【0041】なお、表1、表2に示す臭気評価における
○印は、10人中一人も刺激臭を感じないことを意味
し、総合評価における○印はα−スルホ脂肪酸メチルエ
ステルナトリウムが界面活性剤として十分な品質を有す
ることを意味する。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のα−スル
ホ脂肪酸アルキルエステル塩の製造方法によれば、α−
スルホ脂肪酸アルキルエステルの漂白のために用いたア
ルコールを含むアルコール含有水溶液は蒸留塔等の装置
を腐蝕させない。従って、漂白のために用いたアルコー
ルを蒸留により分離精製できる。そして、分離精製され
たアルコールは漂白のために再使用できる。しかも、再
使用されたアルコールを用いて製造されたα−スルホ脂
肪酸アルキルエステル塩は、低臭気であるなど界面活性
剤として十分な品質を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態例のα−スルホ脂肪酸ア
ルキルエステル塩の製造方法を説明すめための製造工程
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮脇 洋三 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)脂肪酸アルキルエステルのスルホ
    ン化により得られたα−スルホ脂肪酸アルキルエステル
    又はその塩をアルコールの存在下で過酸化水素で漂白し
    て漂白物とする漂白工程と、(B)酸性のものは中和し
    て塩とした後、該漂白物からα−スルホ脂肪酸アルキル
    エステル塩とアルコール含有水溶液とを分離する分離工
    程と、(C)アルコール含有水溶液を還元剤により還元
    処理する還元反応工程とを少なくとも行うことを特徴と
    するα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩の製造方法。
  2. 【請求項2】 (a)脂肪酸アルキルエステルをスルホ
    ン化してα−スルホ脂肪酸アルキルエステルを得るスル
    ホン化工程と、(b)α−スルホ脂肪酸アルキルエステ
    ル又はその塩をアルコールの存在下で過酸化水素で漂白
    して漂白物とする漂白工程と、(c)酸性のものは中和
    して塩とした後、該漂白物からα−スルホ脂肪酸アルキ
    ルエステル塩とアルコール含有水溶液とを分離する分離
    工程と、(d)アルコール含有水溶液を還元剤により還
    元処理する還元反応工程と、(e)還元処理されたアル
    コール含有水溶液からアルコールを分離精製する分離精
    製工程とを少なくとも行うとともに、分離精製されたア
    ルコールを漂白工程にリサイクルすることを特徴とする
    α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩の製造方法。
JP3671997A 1997-02-20 1997-02-20 α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩の製造方法 Withdrawn JPH10231282A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004250436A (ja) * 2003-01-31 2004-09-09 Lion Corp スルホン化反応方法及びα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩の製造方法
JP2008179627A (ja) * 2006-12-27 2008-08-07 Lion Corp α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩濃縮物の製造方法
JP2013067617A (ja) * 2011-09-23 2013-04-18 Evonik Degussa Gmbh 不飽和脂肪酸及びそれらの誘導体のオゾン分解

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