JPH10231695A - ワンタッチ継手およびそれを用いたコンクリートユニット - Google Patents

ワンタッチ継手およびそれを用いたコンクリートユニット

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JPH10231695A
JPH10231695A JP9036723A JP3672397A JPH10231695A JP H10231695 A JPH10231695 A JP H10231695A JP 9036723 A JP9036723 A JP 9036723A JP 3672397 A JP3672397 A JP 3672397A JP H10231695 A JPH10231695 A JP H10231695A
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fitting
housing
pin hole
touch joint
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Hiroyuki Kawaguchi
博行 川口
Toru Goto
徹 後藤
Keimei Inoue
啓明 井上
Takayuki Iwama
隆之 岩間
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えばセグメントやカーテンウォールのよう
なコンクリートユニット等、物品どうしを、ワンタッチ
で、しかも容易かつ確実に接合することができ、さらに
コストを抑えることのできるワンタッチ継手およびそれ
を用いたコンクリートユニットを提供することを課題と
する。 【解決手段】 互いに接合されるセグメントA,Aの、
一方のセグメントAの端面にピン21が突設され、他方
のセグメントAの端面にピン穴22が形成され、ピン穴
22の嵌合部29には多数の嵌合金具31とスペーサ3
2とが交互に設けられた構成とし、各嵌合金具31は、
スペーサ32の内周縁部32aを支点として変形するよ
うになっており、しかも前記支点から爪35の先端部ま
でが例えば2〜2.25mm程度に設定された構成とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】例えば、トンネル等の土木構
造物やビル等の建築物等を構築するに際し、セグメント
やカーテンウォール等の各種コンクリートユニットどう
しを接合するのに好適なワンタッチ継手およびそれを用
いたコンクリートユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】物体どうしを接合するための技術として
は、接着,溶着,溶接,ボルト・ナット等の締結部材を
用いるものや、各種のワンタッチ継手等、多種多様のも
のがあり、これらの技術のうち、接合する物体の材質,
必要とされる接合強度,コスト等に応じて、最適のもの
が選択されて採用されている。
【0003】ところで、土木建築分野においては、例え
ばトンネルやビル等の土木構造物や建築物を構築するに
際して、施工の工業化を図るために、セグメントやカー
テンウォール等の各種コンクリートユニットが多用され
ている。
【0004】ここで、トンネル覆工用のセグメントを例
にとって考えてみると、従来、トンネルの長さ方向また
は周方向において互いに隣接するセグメントどうしは、
ボルト・ナットで接合する継手構造が用いられていた。
しかし、ボルト・ナットの締付け作業は人力で行わなけ
ればならないため、能率が悪く時間がかかるものとなっ
ていた。
【0005】そこで近年では、さらなる施工の工業化・
効率化を図るために、従来のボルト・ナットに替えて、
ワンタッチでセグメントどうしを接合することのできる
ワンタッチ継手が開発されている。
【0006】このようなワンタッチ継手としては、例え
ば実公昭62−4632号の技術がある。これは、図1
7に示すように、一方のセグメントS1の端部にピン1
が設けられ、他方のセグメントS2の端部にピン穴2が
設けられた構成となっている。ピン穴2には、その入り
口近傍に、外周縁部3aと、その内側に形成された中央
部3bとからなるバネ鋼板3が設けられている。バネ鋼
板3の中央部3bには、放射状の切目が形成されてお
り、これによって周方向に複数の爪5が形成された構成
となっている。これらの爪5は、ピン穴2の奥側に向け
て傾斜して形成されており、さらにこれらの爪5の先端
部で囲まれた空間の径は、ピン1の外径よりも所定寸法
小径とされている。
【0007】そして、このようなワンタッチ継手では、
ピン穴2にピン1を挿入することによって、セグメント
S1,S2を接合するようになっている。ピン穴2にピ
ン1を挿入すると、各爪5はピン穴2の奥側に傾斜して
いるので、ピン1の挿入を容易に行うことができるよう
になっている。また、図18に示すように、爪5はピン
1の挿入によってピン穴2の奥側に向けて押し込まれて
変形するので、ピン1の挿入が完了した状態において
は、ピン1がピン穴2から抜ける方向に移動しようとす
ると、各爪5の先端部がピン1の外周面にくい付き、ピ
ン1が抜けるのを阻止するようになっている。このよう
にして、上記ワンタッチ継手では、ピン1をピン穴2に
挿入するのみで、一方のセグメントS1と他方のセグメ
ントS2をワンタッチで接合できる構造となっている。
【0008】また、他のワンタッチ継手として、例え
ば、特開平8−284921号に示すような技術もあ
る。これは、図19に示すように、一方のセグメントS
1’にピン11が設けられ、他方のセグメントS2’に
ピン穴12が設けられた構成となっている。ピン穴12
は、ハウジング13がセグメントS2’に埋設され、そ
の内部に、複数の係止板14,14,…が、ハウジング
13の軸線方向に沿って積層された状態で配設されてい
る。これらの係止板14は、環状で中心部には穴が形成
され、かつその中心にいくに従い、ハウジング13の奥
側に向けて傾斜するよう形成されている。また、各係止
板14には、前記バネ鋼板3と同様、放射状の切目が形
成されてこれによって周方向に複数の爪15が形成され
ている。そして、ハウジング13の奥には、蓋体16が
取り付けられており、この蓋体16によって、係止板1
4,14,…がその外周縁部において固定されている。
【0009】このようなワンタッチ継手では、ピン穴1
2にピン11を挿入することによって、セグメントS
1’,S2’を接合するようになっている。ピン穴12
にピン11を挿入すると、係止板14の爪15は、その
先端部がピン穴12の奥側に向けて傾斜しているので、
ピン11の挿入を容易に行うことができ、またピン11
の挿入が完了した状態においては、各爪15の先端部が
ピン11の外周面にくい付くようにして引き抜き抵抗力
を発揮し、ピン11が抜けるのを阻止するようになって
いる。このようにして、上記ワンタッチ継手において
も、ピン11をピン穴12に挿入するのみで、一方のセ
グメントS1’と他方のセグメントS2’をワンタッチ
で接合できる構造となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来のワンタッチ継手およびそれを用いたコン
クリートユニットには、以下のような問題が存在する。
まず、図18に示したようなワンタッチ継手では、セグ
メントS1,S2を接合するため、ピン1をピン穴2に
挿入していったときに、バネ鋼板3の爪5は、その基部
5a、すなわち外周縁部3aと中央部3bとの境目の部
分を支点として撓む。ところが、爪5は、この支点から
の長さが、ピン1の直径に対して長いために撓み量が大
きく、ピン1の挿入後にピン1を引き抜く方向の力が作
用した場合、このときにも爪5は撓みを生じてしまい、
引き抜き抵抗力を即座に発揮することができない。する
と、セグメントS1,S2の接合後に、これらの間にギ
ャップ(隙間)が生じてしまうという問題がある。さら
に、ピン1に対する引き抜き抵抗力を、バネ鋼板3一枚
のみで有効に発揮するには、このバネ鋼板3に高い強度
が要求されるために、バネ鋼板3を製造するための加工
が面倒なものとなるとともに、コストが上昇するという
問題もある。加えて、バネ鋼板3の強度が高まれば、ピ
ン1の挿入時の抵抗も大きくなるため、挿入時に用いる
ジャッキ等に強力なものが必要となる等、これによって
もコストの上昇を招く。
【0011】また、図19に示したようなワンタッチ継
手では、ピン11を挿入していくと、ハウジング13内
の全ての係止板14がピン穴12の奥側に向けて一体に
変形するため、ピン11の引き抜き力に対しても引き抜
き抵抗力を即座に発揮することができる。しかも、係止
板14が複数枚備えられているので、一枚一枚の係止板
14には、前記バネ鋼板3(図18参照)に比較すれば
要求される強度が低く、その製造を容易に行うことがで
きる。しかし、ピン11の挿入時には、全ての係止板1
4が、その外周縁部の蓋体16と当接している部分を支
点として、ピン穴12の奥側に向けて「一斉」に変形す
るため、ピン11の挿入に必要な力が大きくなる。した
がって、このようなワンタッチ継手においても、挿入時
に用いるジャッキ等に強力なものが必要となる等して、
コストの上昇を招いている。
【0012】さらに、図17、図19に示したいずれの
ワンタッチ継手においても、爪5,15が傾斜するよう
形成されているため、バネ鋼板3,係止板14が立体的
な形状となり、これによっても製造時の加工コストの上
昇を招くという問題もある。
【0013】加えて、ピン1,11の挿入時に、ピン
1,11がピン穴2,12の中心軸線に対して斜めに前
進してきた場合、図17に示したピン穴2では、その進
行方向を規制したり、修正することができず、そのまま
斜めに挿入されてしまうために、セグメントS1,S2
を密着させることができなくなってしまう。また、図1
9に示したピン穴12では、斜めに前進してきたピン1
1を係止板14,14,…によって形成されている空間
内に受け入れることすらできない。このため、セグメン
トS1’の押出方向を高い精度で制御しなければなら
ず、これによっても施工の手間がかかってしまう。
【0014】本発明は、以上のような点を考慮してなさ
れたもので、例えばセグメントやカーテンウォールのよ
うなコンクリートユニット等、物体どうしを、ワンタッ
チで、しかも容易かつ確実に接合することができ、さら
にコストを抑えることのできるワンタッチ継手およびそ
れを用いたコンクリートユニットを提供することを課題
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
ピンと、このピンが挿入されるピン穴とからなるワンタ
ッチ継手であって、前記ピン穴は、前記ピンに嵌合する
嵌合部がハウジング内に設けられた構成とされて、前記
嵌合部は、薄い平型リング状でその内径が前記ピンの外
径よりも定められた寸法小径とされた嵌合部材と、薄い
平型リング状でその内径が前記嵌合部材の内径よりも定
められた寸法大径とされたスペーサとが、前記ピンが挿
入される方向に沿って互いに前後するよう複数組設けら
れていることを特徴としている。
【0016】請求項2に係る発明は、請求項1記載のワ
ンタッチ継手において、前記ハウジングの内径が、前記
嵌合部材およびスペーサの外径よりも定められた寸法大
径とされて、前記嵌合部材およびスペーサが、前記ハウ
ジング内で前記ピンの挿入方向に直交する方向に移動可
能とされていることを特徴としている。
【0017】請求項3に係る発明は、請求項1または2
記載のワンタッチ継手において、前記ピンが前記ピン穴
内に挿入されたときに、前記ピンの略全長にわたって前
記嵌合部材が嵌合するよう前記嵌合部が配設されている
ことを特徴としている。
【0018】請求項4に係る発明は、請求項1ないし3
のいずれかに記載のワンタッチ継手において、前記ハウ
ジングには、前記ピン穴の奥側に押さえ部材が設けら
れ、該押さえ部材によって、前記嵌合部材と前記スペー
サとが前記ピン穴の奥側に向けて移動するのを阻止する
構成となっていることを特徴としている。
【0019】請求項5に係る発明は、コンクリートユニ
ットの一方の端部にピンが設けられ、他方の端部にピン
穴が設けられ、前記ピン穴は、前記ピンに嵌合する嵌合
部がハウジング内に設けられた構成とされて、前記嵌合
部は、薄い平型リング状でその内径が前記ピンの外径よ
りも定められた寸法小径とされた嵌合金具と、薄い平型
リング状でその内径が前記嵌合金具の内径よりも定めら
れた寸法大径とされたスペーサとが、前記ピンが挿入さ
れる方向に沿って互いに前後するよう複数組設けられて
いることを特徴としている。
【0020】請求項6に係る発明は、請求項5記載のコ
ンクリートユニットにおいて、前記ハウジングの内径
が、前記嵌合金具およびスペーサの外径よりも定められ
た寸法大径とされて、前記嵌合金具およびスペーサが、
前記ハウジング内で前記ピンの挿入方向に直交する方向
に移動可能とされていることを特徴としている。
【0021】請求項7に係る発明は、請求項5または6
記載のコンクリートユニットにおいて、前記コンクリー
トユニットが、トンネル覆工用のセグメントであること
を特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るワンタッチ継
手の実施の形態の一例を、図1ないし図16を参照して
説明する。
【0023】図1および図2に示すように、各セグメン
トAには、シールド工法で構築していくトンネルTの延
長方向において、一方の端面(例えば掘進方向前方側の
端面)に、ピン21が複数(例えば2本)設けられ、他
方の端面(例えば掘進方向後方側の端面)にピン穴22
がピン21と同数設けられた概略構成となっている。
【0024】図2に示すように、ピン21は、例えばボ
ルト用の鋼材からなり、断面視円形で、その基端部21
aが、例えばアンカー筋24と一体にセグメントAに埋
設されたハウジング25にねじ込まれている。また、ピ
ン21の先端部21bは、その角部が面取りされてい
る。
【0025】一方、図2および図3に示すように、ピン
穴22は、アンカー筋27と一体にセグメントAに埋設
されたハウジング28と、このハウジング28内に設け
られた嵌合部29とから概略構成されている。
【0026】ハウジング28は、略円筒状で、セグメン
トAの端面に露出した先端部28aには内周側に張り出
すフランジ28bが形成されている。このフランジ28
bは、セグメントAの端面に露出している側の内周縁部
が面取りまたはR加工されている。
【0027】また、ハウジング28の基部28c側には
蓋体(押さえ部材)30が取り付けられており、この蓋
体30によって、ハウジング28が塞がれている。
【0028】嵌合部29は、複数枚の嵌合金具(嵌合部
材)31とスペーサ32とが、ハウジング28の軸線方
向、すなわちピン21の挿入方向に沿って、交互に配設
されている。
【0029】これらの嵌合金具31とスペーサ32と
は、ハウジング28のフランジ部28cと蓋体30とに
よって、ハウジング28内でその軸線方向に移動しない
よう挟持されている。さらに、これら嵌合金具31とス
ペーサ32は、その外径が、ハウジング28の内径より
も所定寸法、例えば4mm程度、小さな寸法とされてお
り、これによってこれらはハウジング28内でその軸線
と直交する方向に移動可能となっている。
【0030】図4に示すように、嵌合金具31は、例え
ば厚さ1.2mm程度のSK材等からなる板材を打ち抜
いて形成したもので、湾曲等のない薄い平型とされてい
る。この嵌合金具31の中央部には孔33が形成されて
いる。孔33は、ピン21の外径を例えば30mmとし
た場合、その内径が例えば29.0〜29.5mm程度
とされている。さらに、嵌合金具31には、孔33から
放射状に延びる複数の切り込み34が形成されて、これ
によって孔33の外周側には複数の爪35が形成された
構成となっている。
【0031】図5に示すように、スペーサ32は、例え
ば厚さ1.2mm程度の厚さのSS400材等からなる
板材を打ち抜いて形成したもので、その中央部には、例
えば内径33.5mm程度の孔36が形成されている。
【0032】これにより、図3に示したように、前記嵌
合金具31の各爪35は、スペーサ32に対し、内方に
向けて2〜2.25mm程度突出するようになってい
る。
【0033】図6および図7に示すように、このような
ピン21とピン穴22とをそれぞれ備えたセグメント
A,Aどうしを接合するには、一方のセグメントA側の
ピン穴22に、他方のセグメントA側のピン21を挿入
させる。
【0034】すると、図6に示したように、ピン21の
挿入に伴って、嵌合金具31,31,…の爪35が、ピ
ン穴22の入り口のものから順次「一枚ずつ」奥側に向
けて変形していく。このときの爪35の変形は、スペー
サ32の内周縁部32aを支点とすることとなる。
【0035】また、図8に示すように、ピン21が、ピ
ン穴22の軸線に対して斜めに挿入された場合には、ピ
ン21に押されて嵌合金具31とスペーサ32とがハウ
ジング28内で軸線と直交する方向に移動することによ
って、これを許容できるようになっている。そして、嵌
合金具31がハウジング28の内壁に当接すると、この
位置よりも奥側の嵌合金具31は同様にそれ以上移動で
きないため、これによって、ピン21の挿入方向が自然
と矯正されていくこととなる。
【0036】そして、上記のようにしてピン21をピン
穴22に挿入していき、図7に示したように、双方のセ
グメントA,Aの端面どうしが当接すると、この時点で
ピン21の挿入が完了する。この状態では、嵌合部29
の全ての嵌合金具31がピン21のほぼ全長にわたって
嵌合した状態となる。
【0037】このようにピン21がピン穴22に挿入さ
れることによって互いに接合されたセグメントA,A
は、引張力に対しては、全ての嵌合金具31の爪35
が、ピン31にくい込むようにしてこれを締め付けるこ
とによって、引き抜き抵抗力を発揮する。このときに、
各爪35は、スペーサ32の内周縁部32aを支点とし
て変形するので、この支点から爪35の先端部までの寸
法(撓み量)が小さく、引き抜き力が作用したときに
は、直ちに引き抜き抵抗力を発揮するようになってい
る。
【0038】上記継手構造を有したセグメントAを組み
付けるに際しては、図9に示すように、例えば、シール
ド掘削機38の推進ジャッキ39を用いる。すなわち、
図示しない組み付け装置等で所定の位置に保持したセグ
メントA1を、推進ジャッキ39の伸長により、先に組
付けの完了したセグメントA2に向けて押し出す。そし
て先に組み付けたセグメントA2のピン穴22に、推進
ジャッキ39で押し出したセグメントA2のピン21を
挿入することによって、セグメントA1,A2を接合す
る。
【0039】上述したセグメントAの継手構造では、互
いに接合されるセグメントA,Aの、一方のセグメント
Aの端面にピン21が突設され、他方のセグメントAの
端面にピン穴22が形成され、ピン穴22の嵌合部29
には多数の嵌合金具31が備えられて、この嵌合金具3
1とピン21とが嵌合する構成となっている。これによ
り、セグメントAを組み付けるに際しては、組み付ける
べきセグメントAのピン21を、先に組み付けの完了し
たセグメントAのピン穴22に単に挿入するのみで、ピ
ン21とピン穴22とが嵌合して、セグメントA,Aど
うしを密に接合することができる。このようにして、従
来のようにボルト・ナットを用いることなく、セグメン
トA,Aどうしをワンタッチで容易かつ確実に、さらに
均一に接合することができるので、工期の短縮化および
セグメント継手部の品質向上を図ることができる。
【0040】また、このような継手構造では、ピン21
の挿入時には、ピン穴22の嵌合金具31が順次一枚ず
つ変形していくので、小さな押し込み力で挿入すること
ができる。そして、ピン21を挿入した後においては、
全ての嵌合金具31によって引き抜き抵抗力を発揮する
ので、大きな引き抜き抵抗力を発揮することができる。
例えば、ピン21,嵌合金具31,スペーサ32に前記
したような材質、寸法のものを用いた場合、ピン21の
挿入に必要な押し込み力は4t程度で済み、これに対し
てピン21を挿入した後の引き抜き抵抗力は9〜10t
も発揮することができる。
【0041】しかも、各嵌合金具31において、爪35
は、スペーサ32の内周縁部32aを支点として変形す
るようになっており、しかも嵌合金具31とスペーサ3
2の内径の差が例えば4〜4.5mmに設定されること
によって、前記支点から爪35の先端部までが2〜2.
25mm程度に設定されているので、爪35の撓み量
が、図18に示したような従来の爪5よりも大幅に小さ
くなっている。これにより、ピン21を引き抜く方向の
力が作用した場合に、直ちに引き抜き抵抗力を発揮する
ことができ、したがって、接合したセグメントA,A間
に間隙が生じるのを防止することができる。
【0042】そして、これらの嵌合金具31とスペーサ
32は、ハウジング28と蓋体30との間で挟み込む構
成となっている。これによってピン21の挿入時には、
これら嵌合金具31とスペーサ32が奥に押し込まれる
のを防止することができる。さらに加えれば、蓋体30
は、一番奥のスペーサ32のほぼ全面に当接するように
なっているので、上記効果はより一層顕著なものとな
る。しかも、製造時には、ハウジング28内に嵌合金具
31とスペーサ32を所定枚数入れ、蓋体30をねじ込
むのみでよいので、この点においても製造を容易かつ低
コストで行うことができる。
【0043】さらに、ピン穴22の嵌合金具31が、ピ
ン21のほぼ全長にわたるよう設けられた構成となって
いる。これにより、ピン21の挿入時にはこれらの嵌合
金具31がガイドとなり、挿入作業を容易に行うことが
できる。
【0044】加えて、ハウジング28の内周面と、嵌合
金具31およびスペーサ32の外周面との間には隙間が
形成された構成となっている。これによって、ピン21
が斜めに挿入された場合にもこれに対応することができ
るだけでなく、その挿入方向を矯正することができる。
これによって、セグメントA,Aの接合作業時に、芯合
わせの精度、および押出方向の精度が低くてもこれに対
応することができ、作業の容易化を図ることができる。
【0045】また、嵌合金具31が爪35を含めて平型
とされており、従来のバネ鋼板3(図18参照)や係止
板14(図19参照)のような立体形状ではないため、
大量生産することができ、低コスト化を図ることができ
る。
【0046】これ以外にも、上記実施の形態では、シー
ルド掘削機38の推進ジャッキ39でセグメントAを押
すことによって、これを先に組み付けの完了したセグメ
ントAに接合するようにしたので、セグメントAの組み
付け作業の自動化を図り、作業人員を低減させることも
できる。
【0047】なお、上記実施の形態において、ピン21
やピン穴22を構成する部材の材質,外径寸法,数等に
ついては、本願発明の主旨を逸脱しない範囲内であれ
ば、適宜最適なものを採用すればよいのであって、上記
に挙げたものに何ら拘束されるものではない。例えば、
嵌合金具31については、その枚数を増減することによ
って、引き抜き抵抗力を容易に変化させることができる
ので、必要とされる引き抜き抵抗力に対応させて、その
枚数を増減させればよい。また、これら嵌合金具31を
ピン21の全長にわたって設けなくとも、例えば一部の
みに設けるようにしてもよい。
【0048】ピン穴22の構造についても、例えば、図
10に示すように、嵌合金具31’を二枚一対とし、こ
れら二枚一対の嵌合金具31’とスペーサ32とを交互
に配置するようにしてもよい。このようにすれば、ピン
21(図7参照)に嵌合する嵌合金具31’の数が増え
るので、引き抜き抵抗力をその分だけ増加させることが
できる。また、例えば、図11に示すように、嵌合金具
31”とスペーサ32”とを一体化した嵌合部材40を
作り、この嵌合部材40を用いる構成としても上記と同
様の効果が得られ、さらには部品点数の削減を図ること
ができる。さらに、図12に示すように、嵌合部材40
(図11参照)の半分程度の厚さの嵌合部材40’を作
り、これら嵌合部材40’を交互に背中合わせにして配
置する構成としてもよい。このような構成とすれば、図
10に示した構成と同様に、引き抜き抵抗力の増強を図
ることができる。
【0049】また、ピン21の取付構造においても、ハ
ウジング25にアンカー筋24を取り付ける構成とした
が、アンカー筋24に代えて、例えば図13に示すよう
に、ハウジング25’に外周に張り出すフランジ41を
設けたり、図14に示すように、ハウジング25に鉄板
などの板材42を取り付けたりしてもよい。このような
構成は、図示はしないが、ピン穴22側のハウジング2
8(図2参照)においても、同様に適用できる。さら
に、ピン21にハウジング25を設けなくとも、例え
ば、図15に示すように、ピン21に、外周面に凹凸の
ある鋼棒(いわゆるD鋼棒等)43を直接溶接するよう
にしてもよいし、また図16に示すように、ピン21よ
りも大径の鋼棒44の中心部に孔45をあけ、この孔4
5にピン21を取り付ける構成としてもよい。
【0050】また、上記実施の形態において、セグメン
トA自体についても上記のものに限定するものではな
く、その外形形状や材質を何ら問うものではない。加え
て、上記実施の形態では、先に組み付けの完了したセグ
メントAのピン穴22に、組み付けるべきセグメントA
のピン21を挿入する形態としたが、これに限定するも
のではなく、組付けの完了したセグメントAのピン21
を、組み付けるセグメントAのピン穴22に挿入する形
態としてもよい。
【0051】さらに、上記実施の形態においては、本発
明に係るワンタッチ継手を、シールド工法で構築するト
ンネルのセグメントに適用する構成としたが、そのトン
ネルは、電力用,水道用、鉄道、道路等いかなる用途の
ものであってもよい。もちろん、セグメント以外であっ
ても、例えばカーテンウォールのような各種コンクリー
トユニットからなる建材等に同様に適用することが可能
である。さらには、コンクリートユニット以外であって
も、各種物品どうしをワンタッチで接合するためであれ
ば、いかなるものにも適用することが可能である。例え
ば、必要とされる引き抜き抵抗力が小さければ、ピン2
1、嵌合金具31等の部材を、金属製ではなく、樹脂製
等としてもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係るワ
ンタッチ継手によれば、第一の部材にはピンが設けら
れ、第二の部材にピン穴が形成され、ピン穴は、ハウジ
ング内に、薄い平型のリング状でピンの外径よりも所定
寸法小径の内径を有した嵌合部材と、嵌合部材の内径よ
りも所定寸法大径の内径を有したスペーサとが、ピンの
挿入方向に沿って互いに前後するよう複数組設けられた
構成となっている。これにより、ピンをピン穴に挿入す
ればピンとピン穴とが密に嵌合して、これらをワンタッ
チで接合することができる。そして、ピンの挿入時に
は、ピン穴の嵌合部材が順次一枚ずつ変形していくの
で、小さな押し込み力で挿入することができる。そし
て、ピンを挿入した後においては、全ての嵌合部材によ
って引き抜き抵抗力を発揮するので、大きな引き抜き抵
抗力を発揮することができる。しかも、各嵌合部材は、
スペーサの内周縁部を支点として変形するようになって
いるので、嵌合部材の撓み量を小さくすることができ、
これにより、ピンを引き抜く方向の力が作用した場合
に、直ちに引き抜き抵抗力を発揮することができる。し
たがって、このワンタッチ継手を用いて接合したものど
うしの間に、間隙が生じるのを防止することができる。
また、嵌合部材が薄い平型となっているので、これによ
り、大量生産も容易に可能であり、低コスト化を図るこ
とができる。
【0053】請求項2に係るワンタッチ継手によれば、
ハウジングの内径が、嵌合部材およびスペーサの外径よ
りも定められた寸法大径とされて、嵌合部材およびスペ
ーサがハウジング内でピンの挿入方向と直交する方向に
移動可能とされた構成となっている。これによって、ピ
ンが斜めに挿入された場合にもこれに対応することがで
きるだけでなく、その挿入方向を矯正することもでき
る。したがって、ピン穴に対するピンの芯合わせの精
度、および押出方向の精度が低くてもこれに対応するこ
とができ、作業の容易化を図ることができる。
【0054】請求項3に係るワンタッチ継手によれば、
ピンの略全長にわたって嵌合部材が嵌合する構成となっ
ている。これにより、引き抜き抵抗力を最大限に発揮す
ることができ、しかも、ピンの挿入時にはこれらの嵌合
部材がガイドとなり、挿入作業を容易に行うことができ
る。
【0055】請求項4に係るワンタッチ継手によれば、
ハウジングにはピン穴の奥側に押さえ部材が設けられ、
この押さえ部材によって、嵌合部材とスペーサとがピン
穴の奥側に移動するのを阻止する構成となっている。こ
れにより、ピンの挿入時には、これら嵌合部材とスペー
サが奥に押し込まれるのを防止することができる。継手
の製造時には、ハウジング内に嵌合部材とスペーサを所
定枚数入れた後に押さえ部材を取り付けるのみでよいの
で、この点においても製造を容易かつ低コストで行うこ
とができる。
【0056】さらに、請求項5ないし7に係るコンクリ
ートユニットによれば、例えばセグメントやカーテンウ
ォール等のコンクリートユニットに、上記ワンタッチ継
手を適用する構成となっている。これにより、従来のよ
うにボルト・ナット等を用いることなく、セグメント等
のコンクリートユニットどうしを人手を介さずにワンタ
ッチで接合することができるので、接合作業を容易かつ
確実に行うことができ、さらにその接合強度を均一にす
ることができる。その結果、工期の短縮化および継手部
の品質向上を図ることができる。加えて、組み付けるコ
ンクリートユニットを、先に組み付けの完了したコンク
リートユニットに向けて押すだけでよい。例えばセグメ
ントの場合、シールド掘削機の推進ジャッキを用いるこ
ともでき、これによってセグメントの組み付け作業の省
力化を図ることが可能である。このようにして、土木建
築分野では、ワンタッチ継手を採用することによって、
セグメントやカーテンウォール等のコンクリートユニッ
トの組立等を容易かつ確実に行うことが可能となり、低
コスト化・工業化に結びつけて、顕著な効果を発揮でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るワンタッチ継手を適用したトン
ネルの施工方法を示す斜視図である。
【図2】 前記ワンタッチ継手を適用したセグメントの
一例を示す図であって、ピンとピン穴の軸線に沿った方
向に切断した状態を示す断面図である。
【図3】 前記ピン穴を示す断面図である。
【図4】 同ピン穴に備えられた嵌合金具の外観を示す
図である。
【図5】 同ピン穴に備えられたスペーサの外観を示す
図である。
【図6】 図2で示したセグメントどうしを接合するた
め、ピン穴にピンを挿入している途中の状態を示す断面
図である。
【図7】 同、ピンをピン穴に挿入が完了して、セグメ
ントどうしを接合した状態を示す断面図である。
【図8】 同、ピンが斜めに挿入された状態を示す断面
図である。
【図9】 前記セグメントを接合する方法の一例とし
て、シールド掘削機の推進ジャッキを用いる方法を示す
側断面図である。
【図10】 前記ピン穴の構造の他の一例を示す断面図
である。
【図11】 同ピン穴の構造のさらに他の一例を示す断
面図である。
【図12】 同ピン穴の構造のさらに他の一例を示す断
面図である。
【図13】 前記ピンの取付構造の他の一例を示す断面
図である。
【図14】 同ピンの取付構造のさらに他の一例を示す
断面図である。
【図15】 同ピンの取付構造のさらに他の一例を示す
断面図である。
【図16】 同ピンの取付構造のさらに他の一例を示す
断面図である。
【図17】 従来のワンタッチ継手の一例を示す断面図
である。
【図18】 前記ワンタッチ継手の要部を示す断面図で
ある。
【図19】 従来のワンタッチ継手の他の一例を示す断
面図である。
【符号の説明】
21 ピン 22 ピン穴 28 ハウジング 29 嵌合部 30 蓋体(押さえ部材) 31 嵌合金具(嵌合部材) 32 スペーサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩間 隆之 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピンと、このピンが挿入されるピン穴と
    からなるワンタッチ継手であって、 前記ピン穴は、前記ピンに嵌合する嵌合部がハウジング
    内に設けられた構成とされて、 前記嵌合部は、薄い平型リング状でその内径が前記ピン
    の外径よりも定められた寸法小径とされた嵌合部材と、
    薄い平型リング状でその内径が前記嵌合部材の内径より
    も定められた寸法大径とされたスペーサとが、前記ピン
    が挿入される方向に沿って互いに前後するよう複数組設
    けられていることを特徴とするワンタッチ継手。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のワンタッチ継手におい
    て、前記ハウジングの内径が、前記嵌合部材およびスペ
    ーサの外径よりも定められた寸法大径とされて、前記嵌
    合部材およびスペーサが、前記ハウジング内で前記ピン
    の挿入方向に直交する方向に移動可能とされていること
    を特徴とするワンタッチ継手。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のワンタッチ継手
    において、前記ピンが前記ピン穴内に挿入されたとき
    に、前記ピンの略全長にわたって前記嵌合部材が嵌合す
    るよう前記嵌合部が配設されていることを特徴とするワ
    ンタッチ継手。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のワ
    ンタッチ継手において、前記ハウジングには、前記ピン
    穴の奥側に押さえ部材が設けられ、該押さえ部材によっ
    て、前記嵌合部材と前記スペーサとが前記ピン穴の奥側
    に向けて移動するのを阻止する構成となっていることを
    特徴とするワンタッチ継手。
  5. 【請求項5】 コンクリートユニットの一方の端部にピ
    ンが設けられ、他方の端部にピン穴が設けられ、 前記ピン穴は、前記ピンに嵌合する嵌合部がハウジング
    内に設けられた構成とされて、 前記嵌合部は、薄い平型リング状でその内径が前記ピン
    の外径よりも定められた寸法小径とされた嵌合金具と、
    薄い平型リング状でその内径が前記嵌合金具の内径より
    も定められた寸法大径とされたスペーサとが、前記ピン
    が挿入される方向に沿って互いに前後するよう複数組設
    けられていることを特徴とするコンクリートユニット。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のコンクリートユニットに
    おいて、前記ハウジングの内径が、前記嵌合金具および
    スペーサの外径よりも定められた寸法大径とされて、前
    記嵌合金具およびスペーサが、前記ハウジング内で前記
    ピンの挿入方向に直交する方向に移動可能とされている
    ことを特徴とするコンクリートユニット。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載のコンクリートユ
    ニットにおいて、前記コンクリートユニットが、トンネ
    ル覆工用のセグメントであることを特徴とするコンクリ
    ートユニット。
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