JPH10231886A - 能動型防振装置とその制御方法 - Google Patents

能動型防振装置とその制御方法

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JPH10231886A
JPH10231886A JP3459797A JP3459797A JPH10231886A JP H10231886 A JPH10231886 A JP H10231886A JP 3459797 A JP3459797 A JP 3459797A JP 3459797 A JP3459797 A JP 3459797A JP H10231886 A JPH10231886 A JP H10231886A
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JP
Japan
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vibration
coil
vibrating body
magnet
vibrating
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JP3459797A
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English (en)
Inventor
Atsushi Muramatsu
篤 村松
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rubber Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁式加振手段18,20による加振力を振
動体22に及ぼして能動的に制振する能動型防振装置に
おいて、加振力の制御精度を向上すること。 【解決手段】 加振時における電磁式加振手段18,2
0の振動状態を検出する振動センサ33を設け、防振す
べき振動に対応した加振力が高精度に生ぜしめられるよ
うに、この振動センサ33で検出される電磁式加振手段
18,20の実際の動きに基づいて、電磁式加振手段1
8への給電量を補正するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、防振すべき振動体に対して電磁
力に基づく加振力を及ぼすことにより、振動体の振動を
能動的に抑える能動型防振装置とその制御方法に係り、
特に振動体における防振すべき振動に対して高精度に対
応した加振力を及ぼすことが可能で、それによって優れ
た振動低減効果を得ることの出来る能動型防振装置とそ
の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】防振すべき振動体に取り付けられて、振動
体における振動を低減する防振装置は、従来から、ダイ
ナミックダンパの如き制振器の他、エンジンマウントの
如き防振支持体や防振連結体等として知られているが、
その一種として、より高度な防振効果を得るために、特
開昭56−50814号公報や実開平3−73741号
公報,特開平3−292219号公報,特開平7−19
0139号公報等に開示されているように、相対変位可
能に配設された磁石部材とコイル部材を有する電磁式加
振手段を備え、該コイル部材への給電を防振すべき振動
体の振動に応じて制御せしめて、該電磁式加振手段によ
る加振力を該振動体に及ぼすことにより、該振動体の振
動を能動的に低減するようにした能動型防振装置が、提
案されている。
【0003】かかる能動型防振装置では、例えば振動体
に対して適当な大きさや位相を有する加振力を及ぼすこ
とにより、振動体の振動を相殺的に抑えることが出来る
のであり、特に、電磁式加振手段が採用されていること
から、コイル部材への給電量を振動体の振動に応じて制
御することにより、振動体に及ぼされる加振力を、容易
に且つ精度良く制御することが可能となるのである。
【0004】ところで、このような能動型防振装置にお
いては、一般に、磁石部材側とコイル部材側の何れか一
方が、振動体に対して変位可能に弾性支持されて、コイ
ル部材への通電によって加振されるようになっており、
この磁石部材またはコイル部材の弾性支持構造によって
一つの振動系が構成されていることから、この弾性支持
された部分(振動系)が特定の周波数域で固有振動数を
有することとなる。そのために、防振を目的とする周波
数でコイル部材に給電して加振した場合にも、防振を目
的とする周波数が振動系の固有振動数から外れていた場
合には、かかる振動系において固有振動数域の振動が副
次成分として発生し易く、この固有振動数域の加振力が
振動体に伝達されることによって、かかる固有振動数域
の振動状態が悪化してしまうおそれがあった。
【0005】特に、振動体に対して大きな加振力を及ぼ
してより優れた防振効果を得るために、マス部材や液体
等の質量体のマスを利用して、上記振動系における共振
作用を積極的に利用することにより、かかる振動系の固
有振動数域で大きな加振力が発揮されるように設計した
場合には、振動系の共振作用による振動エネルギが大き
いために、その固有振動数域から外れた周波数域の振動
を低減すべく電磁式加振手段を駆動するに際して、かか
る振動系の固有振動数域で大きな加振力が発生してしま
い、その周波数域の振動状態が、逆に、大幅に悪化する
おそれがあったのである。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、請求項1乃至6に記載の発
明は、何れも、上述の如き事情を背景として為されたも
のであって、その解決課題とするところは、振動体に及
ぼされる加振力を、防振すべき振動に対応して、より高
精度に制御することにより、一層優れた防振効果を発揮
し得る、改良された構造の能動型防振装置または能動型
防振装置の改善された制御方法を提供することにある。
【0007】特に、請求項1乃至6に記載の発明は、何
れも、磁石部材側とコイル部材側の何れか一方が振動体
に対して変位可能に弾性支持されて一つの振動系が構成
されている場合に、かかる振動系をその固有振動数域か
ら外れた周波数で加振制御するに際しても、固有振動数
域における副次的な加振力の発生が抑えられて、かかる
固有振動数域での振動体の振動状態の悪化が回避され
る、改良された構造の能動型防振装置または能動型防振
装置の改善された制御方法を提供することにある。
【0008】
【解決手段】そして、このような課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明の特徴とするところは、相対
変位可能に配設された磁石部材とコイル部材を有する電
磁式加振手段を備え、該コイル部材への給電を防振すべ
き振動体の振動に応じて制御せしめて、該電磁式加振手
段による加振力を該振動体に及ぼすことにより、該振動
体の振動を能動的に低減する能動型防振装置において、
前記磁石部材と前記コイル部材の相対的な振動状態を検
出する振動センサを設け、該振動センサの検出信号に基
づいて、前記コイル部材への給電をフィードバック補正
するようにしたことにある。
【0009】このような請求項1に記載の発明に従う構
造とされた能動型防振装置においては、コイル部材に給
電して加振した際の磁石部材とコイル部材の実際の相対
的な動きが振動センサによって検出されることから、こ
の磁石部材とコイル部材の実際の動きと等価な電気信号
である振動センサの検出値に基づいてコイル部材への給
電を補正することによって、磁石部材とコイル部材の実
際の相対的な動きが、防振すべき振動に対して精度良く
対応するように、コイル部材への供給電力ひいては振動
体に及ぼされる加振力を制御することが出来る。
【0010】従って、振動体に及ぼされる加振力が、防
振すべき振動に対して高精度に対応することとなって、
防振すべき振動に対して良好なる低減効果が発揮される
のであり、また、変位部分の共振作用等に起因して発生
する副次成分の振動も、磁石部材とコイル部材の実際の
相対的な振動状態に基づいてフィードバック的にキャン
セルすることが出来ることから、そのような副次成分に
よる防振性能の悪化も有利に回避され得る。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明に従う構造とされた能動型防振装置におい
て、前記振動センサが、前記コイル部材側に設けられた
センシングコイルであることを、特徴とする。なお、セ
ンシングコイルは、通電によって加振力を生ぜしめるコ
イル部材とは別途設けても良く、また、コイル部材自体
をセンシングコイルとして利用することも可能である。
【0012】すなわち、請求項1に記載の発明において
採用される振動センサは、磁石部材とコイル部材の相対
的な動きを経時的に検出し得るものであれば良く、従来
から公知の各種のセンサが採用可能であるが、特に、セ
ンシングコイルを用いれば、加振用の磁石部材による磁
界を利用して、センシングコイルにおける起電力の検出
により磁石部材とコイル部材の相対速度と等価な電気信
号を検出して、実際の相対的な振動状態を簡単なセンサ
構造をもって有利に検出することが出来るのである。
【0013】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は2に記載の発明に従う構造とされた能動型防振装置
において、前記磁石部材と前記コイル部材の何れか一方
の側が、前記振動体に対して固定的に取り付けられる一
方、それら磁石部材とコイル部材の何れか他方の側が、
該振動体に対してばね要素を介して変位可能に取り付け
られるようになっていることを、特徴とする。
【0014】このような請求項3に記載の発明に従う構
造とされた能動型防振装置においては、磁石部材とコイ
ル部材の何れか他方の側がばね要素を介して振動体に取
り付けられることによって、主振動系たる振動体に対し
て一つの副振動系が構成されることとなる。そして、コ
イル部材への通電で生ぜしめられる電磁力により、かか
る副振動系が加振されて、その加振力が振動体に及ぼさ
れることにより、振動体の振動が抑制,吸収されて能動
的に低減され得るのである。
【0015】なお、請求項3に記載の発明においては、
特に、磁石部材側をばね要素を介して振動体に取り付け
て副振動系を構成することにより、磁石部材の質量を利
用して副振動系のマスを有利に確保することが出来る。
それによって、副振動系の固有振動数域で防振効果が要
求される場合等に、副振動系の共振作用に基づいて、充
分に大きな加振力を振動体に及ぼすことが可能となるの
である。
【0016】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
又は2に記載の発明に従う構造とされた能動型防振装置
において、前記磁石部材と前記コイル部材の何れか一方
の側が、前記振動体に対して取り付けられる一方、それ
ら磁石部材とコイル部材の何れか他方の側が、該振動体
が連結される他部材に対して取り付けられることによ
り、それら振動体と他部材との連結部位に介装されて、
前記電磁式加振手段による加振力が、それら振動体と他
部材の間に及ぼされるようになっていることを、特徴と
する。
【0017】このような請求項4に記載の発明に従う構
造とされた能動型防振装置は、例えばエンジンマウント
やボデーマウント等に対して有利に適用されることとな
り、他部材と振動体との間における振動伝達を能動的に
抑制せしめて、振動体の振動を軽減することが出来るの
である。
【0018】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
又は2に記載の発明に従う構造とされた能動型防振装置
において、前記振動体に取り付けられる第一の取付部材
と、該振動体が連結される他部材に取り付けられる第二
の取付部材が、それらの間に介装されたゴム弾性体で連
結されると共に、それら第一の取付部材と第二の取付部
材の間に入力振動が及ぼされる液室が形成されており、
前記磁石部材と前記コイル部材の何れか一方の側が、前
記第一の取付部材または前記第二の取付部材に対して固
定的に取り付けられている一方、それら磁石部材とコイ
ル部材の何れか他方の側が、該液室の壁部に取り付けら
れて、前記電磁式加振手段による加振力が、該液室を介
して、前記振動体と前記他部材の間に及ぼされるように
なっていることを、特徴とする。
【0019】このような請求項5に記載の発明に従う構
造とされた能動型防振装置では、コイル部材への通電に
より磁石部材とコイル部材を相対変位させることによっ
て、液室内に液圧変動乃至は液体流動が生ぜしめられる
こととなるから、液室の拡張ばねを利用すること等も可
能となってチューニング自由度が有利に確保され得ると
共に、液室に封入された液体の共振作用等の流動作用を
利用することにより、能動的な防振効果をより効率的に
得ることも可能となる。
【0020】また、請求項6に記載の発明は、相対変位
可能に配設された磁石部材とコイル部材を有する電磁式
加振手段を備えた能動型防振装置を用い、該コイル部材
への給電を防振すべき振動体の振動に応じて制御するこ
とにより、該電磁式加振手段による加振力を該振動体に
及ぼしめて該振動体の振動を能動的に低減せしめるに際
して、前記磁石部材と前記コイル部材の相対的な振動状
態を検出し、かかる検出信号に基づいて、該磁石部材と
該コイル部材の相対振動のなかの防振しようとする振動
に対応しない副次成分を除去するように、前記コイル部
材への給電を補正することを特徴とする能動型防振装置
の制御方法を、特徴とする。
【0021】このような請求項6に記載の発明方法に従
えば、コイル部材への通電により磁石部材とコイル部材
を相対変動(振動)させて加振力を生ぜしめるに際し
て、変動部分の共振作用等に起因して発生する副次成分
の振動が除去されることから、そのような副次成分の振
動が振動体に及ぼされることに起因する振動体の振動状
態の悪化が有利に回避され得て、振動体に対して有効な
防振効果が安定して発揮され得るのである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の実施形態について、図面を参
照しつつ、詳細に説明する。
【0023】先ず、図1には、能動型防振装置としての
制振器に対して、本発明を適用したものの一実施形態が
示されている。この制振器10は、取付軸12と、該取
付軸12の外方に所定距離を隔てて配設されたカバー部
材14とが、連結ゴム弾性体16によって弾性的に連結
されており、取付軸12側にコイル部材としての駆動コ
イル18が、またカバー部材14側に磁石部材としての
磁路ブロック20が、それぞれ取り付けられている。そ
して、かかる制振器10は、防振すべき制振対象として
の振動体22に対して、取付軸12が固着されることに
よって装着せしめられ、その装着状態下で、駆動コイル
18に通電することにより、駆動コイル18と磁路ブロ
ック20の間に生ぜしめられる電磁力が、振動体22に
対して加振力として及ぼされるようになっている。な
お、本実施形態の制振器10では、図1中の上下方向の
振動に対して、有効な防振効果、即ち振動体22に対す
る制振効果を発揮し得るようになっている。また、以下
の説明中、上下方向とは、原則として図1中の上下方向
をいうものとする。
【0024】より詳細には、取付軸12は、小径円筒形
状を有しており、軸方向上端部の内周面には、取付用ね
じ溝が刻設されている。そして、この取付用ねじ溝に螺
着される取付ボルト23によって、かかる取付軸12
が、振動体22に対して、防振すべき振動方向に向かっ
て突出する状態で、固定的に取り付けられるようになっ
ている。
【0025】また、取付軸12の軸方向中間部分には、
コイル支持体24が固着されている。このコイル支持体
24は、上底部26と筒壁部28からなる逆カップ形状
を有しており、上底部26の中央部分に貫設された取付
孔30において、取付軸12に対して同軸的に外挿され
て、該取付軸12の軸方向中間部分に固着されている。
また、コイル支持体24の筒壁部28は、取付軸12の
軸直角方向外方に所定距離を隔てて、該取付軸12の外
周を覆うようにして同軸的に位置せしめられており、こ
の筒壁部28の外周面に駆動コイル18が固着されてい
る。なお、筒壁部28の外周面には、保護筒体32が外
挿固着されており、この保護筒体32によって、駆動コ
イル18の外周面が覆われて、駆動コイル18が埋設状
態で配設されている。
【0026】更にまた、コイル支持体24の筒壁部28
の外周面には、駆動コイル18から上方に所定距離だけ
離れた位置に、センシングコイル33が装着されてお
り、駆動コイル18と同様、保護筒体32で覆われて埋
設状態で配設されている。なお、本実施形態では、駆動
コイル18とセンシングコイル33は、電気的に独立し
て形成されている。
【0027】なお、図面上では必ずしも明確でないが、
取付軸12の表面に沿って配されたリード線35が、コ
イル支持体24の内部を通って、駆動コイル18および
センシングコイル33に接続されている。そして、この
リード線35を通じて、給電装置29から駆動コイル1
8に給電されると共に、センシングコイル33による検
出信号が、給電装置29による給電量をコントロールす
る制御装置31に入力されるようになっている。
【0028】一方、カバー部材14は、薄肉で大径の有
底円筒形状を有しており、その内部に磁路ブロック20
が収容されて固定的に取り付けられている。磁路ブロッ
ク20は、カバー部材14の内径寸法より所定量だけ小
さな外径寸法を有する円環板形状で、両磁極が軸方向両
側に設定された永久磁石34を備えており、この永久磁
石34に対して、第一のヨーク36と第二のヨーク38
が、軸方向上下面に重ね合わされ、サンドイッチ状の積
層構造をもって、固定ボルト44で密接固定されてい
る。第一のヨーク36は、永久磁石34と略同じ内外径
寸法で厚肉の円環ブロック形状を呈している一方、第二
のヨーク38は、永久磁石34と略同じ内径寸法および
カバー部材14の内径寸法と略同じ外径寸法を有する大
径円環ブロック形状を呈している。また、第二のヨーク
38は、永久磁石34との重ね合わせ状態下、外周縁部
が永久磁石34から径方向外方に突出せしめられてお
り、その突出した第二のヨーク38の外周縁部に対し
て、大径円筒形状の第三のヨーク40が載置されて上方
に向かって突出する状態で密接固定されている。
【0029】このように永久磁石34に対して、第一〜
三のヨーク36,38,40が組み付けられることによ
り、全体として中心孔45を有する略ドーナツ形状を呈
し、永久磁石34の両磁極に連接されて略閉じた磁路を
形成する磁路ブロック20が構成されている。また、こ
の磁路ブロック20には、第一のヨーク36の外周面と
第三のヨーク40の内周面との対向面間において、軸方
向上方に開口して周方向に連続して延びる磁気ギャップ
42が形成されている。要するに、磁路ブロック20に
形成された磁路は、磁気ギャップ42の部分だけで開い
ており、この磁気ギャップ42において強い磁界が形成
されているのである。
【0030】そして、かかる磁路ブロック20は、カバ
ー部材14に収容され、第二のヨーク38と第三のヨー
ク40が、カバー部材14の底壁部46と筒壁部48に
密接されて保持せしめられていると共に、カバー部材1
4の筒壁部48の先端部49がかしめられて第三のヨー
ク40の軸方向先端面に係止されることにより、磁路ブ
ロック20が、カバー部材14から抜け出し不能に保持
されている。
【0031】このように磁路ブロック20が収容された
カバー部材14は、取付軸12に対して、軸方向下端側
から外挿せしめられ、取付軸12の外周面を覆うように
して配設されている。それにより、取付軸12の軸方向
下側部分が、磁路ブロック20の中心孔45に挿入され
ていると共に、取付軸12に固設されたコイル支持体2
4の筒壁部28が、磁路ブロック20の磁気ギャップ4
2に挿入されて、筒壁部28に装着された駆動コイル1
8が磁気ギャップ42内に位置せしめられている。な
お、取付軸12やコイル支持体24等は、何れも、磁路
ブロック20を備えたカバー部材14に対して、軸方向
の当接を回避しつつ、軸方向で所定量の相対変位が許容
されるように配設されている。また、磁路ブロック20
の中心孔45の下端部に嵌着固定された摺動スリーブ5
0に対して、取付軸12の軸方向下端部が摺動可能に内
挿されており、摺動スリーブ50による取付軸12の案
内作用によって、取付軸12やコイル支持体24等が、
磁路ブロック20に対して軸方向に相対変位する際の摺
動抵抗が、可及的に抑えられるようになっている。
【0032】さらに、連結ゴム弾性体16は、全体とし
て略厚肉の円環板形状を有しており、その内周面には、
厚肉の円筒形状の取付スリーブ52が加硫接着されてい
ると共に、その外周部分には、軸方向両端部に外向きの
上下フランジ状部54,56を備えた薄肉の円筒形状を
有する取付金具58が加硫接着されている。そして、取
付スリーブ52が、取付軸12の軸方向上側部分に外嵌
固定されると共に、取付金具58の下フランジ状部56
が、カバー部材14の先端部49に対してかしめ固定さ
れることにより、それら取付軸12とカバー部材14の
間に、連結ゴム弾性体16が介装されており、以て、か
かる連結ゴム弾性体16によって、取付軸12とカバー
部材14(磁路ブロック20を含む)が、弾性的に連結
されているのである。
【0033】要するに、磁路ブロック20を備えたカバ
ー部材14は、連結ゴム弾性体16を介して、振動体2
2に対して、弾性的に取り付けられているのであり、そ
れによって、磁路ブロック20を備えたカバー部材14
をマスとし、連結ゴム弾性体16をバネとするマス−バ
ネ系からなる一つの振動系が構成されている。また、こ
の振動系は、連結ゴム弾性体16の弾性変形に基づい
て、取付軸12に装着された駆動コイル18ひいては振
動体22に対して、上下方向の相対変位(振動変位)が
許容されるようになっている。
【0034】なお、連結ゴム弾性体16の外周部分に加
硫接着された取付金具58の上フランジ状部54には、
軸方向上方に向かって突出して振動体22に所定距離を
隔てて対向位置する緩衝ゴム60が設けられており、こ
の緩衝ゴム60を介して、取付金具58が振動体22に
当接することによって、カバー部材14の上方への変位
量が緩衝的に制限されるようになっている。
【0035】また、磁気ギャップ42における磁束密度
を有利に確保するために、第一〜三のヨーク部材36,
38,40は、何れも、強磁性材で形成される一方、コ
イル支持体24や保護筒体32,摺動スリーブ50,固
定ボルト44等は、何れも、非磁性材で形成されること
が望ましい。
【0036】従って、上述の如き構造とされた制振器1
0においては、給電装置29により駆動コイル18に通
電すると、磁気ギャップ42に存在する磁界との関係
で、駆動コイル18と磁路ブロック20の間に、軸方向
(図1中、上下方向)の電磁力が生ぜしめられるのであ
り、駆動コイル18に交番電流や脈動電流を通電する
と、電磁力によって駆動コイル18と磁路ブロック20
の間に加振力が及ぼされることとなる。
【0037】それ故、制御装置31により、振動体22
において防振しようとする振動に対応した参照信号に基
づいて、駆動コイル18への供給電流を制御することに
より、振動体22に対して、防振しようとする振動を能
動的に低減せしめる加振力を及ぼすことが出来るのであ
る。なお、参照信号としては、防振しようとする振動に
対応した信号であれば良く、例えば、内燃機関の制振器
においては、実際に振動体22の振動を検出した信号の
他、クランクシャフトの回転角信号等を採用することも
可能である。
【0038】そこにおいて、駆動コイル18への通電に
よって、駆動コイル18と磁路ブロック20が相対変動
せしめられると、駆動コイル18と一体的に変位するセ
ンシングコイル33に作用する磁界が変化することに基
づいて、センシングコイル33に対して電磁誘導による
起電力が生ぜしめられることから、このセンシングコイ
ル33によって、駆動コイル18と磁路ブロック20の
相対速度と等価な電気信号が時間軸上で検出されること
となる。そして、この検出信号が、制御装置31に入力
されて、給電装置29によって駆動コイル18に供給さ
れる電力が、フィードバック的に補正されることによ
り、実際に生ぜしめられる駆動コイル18と磁路ブロッ
ク20の相対振動状態乃至は加振力が、防振すべき振動
に対応した参照信号によって求められた目標値となるよ
うに、修正されるのである。
【0039】その結果、駆動コイル18と磁路ブロック
20の間で生ぜしめられる電磁力に基づく加振力が、振
動体22における防振すべき振動に対して有効な制振効
果を発揮し得るように、高精度に制御されることとな
り、目的とする防振性能を有効に且つ安定して得ること
が出来るのである。
【0040】それ故、例えば、上述の如き制振器10に
おいては、磁路ブロック20を備えたカバー部材14と
連結ゴム弾性体16によって構成された振動系の固有振
動数域では、この振動系の共振作用を利用することによ
り、振動体22に対して極めて有効な制振効果を得るこ
とが出来るが、逆に、かかる振動系の固有振動数域を外
れた周波数域の振動に対して制振効果を得ようとする場
合には、振動系の共振作用によって固有振動数域で副次
的な振動成分が発生し易いが、上述の如き、センシング
コイル33の検出信号に基づく補正を加えることによっ
て、かかる副次的な振動成分を除去せしめて、副次的な
振動成分による防振性能の悪化を抑えることが可能とな
るのである。なお、このようなセンシングコイル33の
検出信号に基づく補正操作は、具体的には、例えば、セ
ンシングコイル33の検出信号から、フィルタ等を用い
て、防振すべき振動に対応していない副次的な信号成分
だけを取り出し、その抽出した副次的な信号成分をキャ
ンセルするように、位相を180度ずらせた補正信号
を、参照信号から求められた給電用の制御信号に加える
こと等によって、行うことが可能である。
【0041】また、このような制振器10においては、
駆動コイル18への給電制御の初期設定時に求めた伝達
関数と、実際の使用時の伝達関数が、何等かの原因で異
なっている場合等においても、センシングコイル33の
検出信号に基づく補正を加えることによって、防振すべ
き振動に対応した加振力を有利に得ることが出来、良好
なる防振性能が安定して発揮され得るのである。
【0042】以上、本発明の一実施形態について詳述し
てきたが、これは文字通りの例示であって、本発明は、
かかる具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0043】例えば、前記実施形態では、制振器に対し
て適用したものの具体例を示したが、本発明は、特開昭
56−50814号公報等に記載の防振支持装置や防振
連結装置、或いは実開平3−73741号公報等に記載
の流体入り防振支持装置や流体入り防振連結装置など、
各種の能動型防振装置に対して適用可能である。
【0044】また、駆動コイルの逆起電力を検出するこ
とによって、駆動コイルをセンシングコイルとしても利
用することが可能である。
【0045】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであるとこ
は、言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、請求項
1乃至5に記載の発明に従う構造とされた能動型防振装
置においては、何れも、振動センサの検出値に基づいて
コイル部材への給電を補正することにより、磁石部材と
コイル部材の実際の相対的な振動状態ひいては振動体に
及ぼされる加振力が、防振すべき振動に対して精度良く
対応せしめられることから、振動体に対して優れた防振
効果が安定して発揮され得るのである。
【0047】また、請求項6に記載の発明方法に従え
ば、振動体に及ぼされる加振力において、防振すべき振
動に対応しない副次的な成分が除去されて、防振すべき
振動に高精度に対応した加振力が振動体に及ぼされるこ
とから、例えば、能動的防振装置における変位部分の共
振作用等に起因して発生する副次成分の振動による防振
性能の悪化等も極めて有利に解消されることとなり、優
れた防振効果を安定して得ることが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての制振器を、振動体
への取付状態において示す縦断面図である。
【符号の説明】 10 制振器 12 取付軸 14 カバー部材 16 連結ゴム弾性体 18 駆動コイル 20 磁路ブロック 22 振動体 29 給電装置 31 制御装置 33 センシングコイル 34 永久磁石 36 第一のヨーク 38 第二のヨーク 40 第三のヨーク

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対変位可能に配設された磁石部材とコ
    イル部材を有する電磁式加振手段を備え、該コイル部材
    への給電を防振すべき振動体の振動に応じて制御せしめ
    て、該電磁式加振手段による加振力を該振動体に及ぼす
    ことにより、該振動体の振動を能動的に低減する能動型
    防振装置において、 前記磁石部材と前記コイル部材の相対的な振動状態を検
    出する振動センサを設け、該振動センサの検出信号に基
    づいて、前記コイル部材への給電を補正するようにした
    ことを特徴とする能動型防振装置。
  2. 【請求項2】 前記振動センサが、前記コイル部材側に
    設けられたセンシングコイルである請求項1に記載の能
    動型防振装置。
  3. 【請求項3】 前記磁石部材と前記コイル部材の何れか
    一方の側が、前記振動体に対して固定的に取り付けられ
    る一方、それら磁石部材とコイル部材の何れか他方の側
    が、該振動体に対してばね要素を介して変位可能に取り
    付けられるようになっている請求項1又は2に記載の能
    動型防振装置。
  4. 【請求項4】 前記磁石部材と前記コイル部材の何れか
    一方の側が、前記振動体に対して取り付けられる一方、
    それら磁石部材とコイル部材の何れか他方の側が、該振
    動体が連結される他部材に対して取り付けられることに
    より、それら振動体と他部材との連結部位に介装され
    て、前記電磁式加振手段による加振力が、それら振動体
    と他部材の間に及ぼされるようになっている請求項1又
    は2に記載の能動型防振装置。
  5. 【請求項5】 前記振動体に取り付けられる第一の取付
    部材と、該振動体が連結される他部材に取り付けられる
    第二の取付部材が、それらの間に介装されたゴム弾性体
    で連結されると共に、それら第一の取付部材と第二の取
    付部材の間に入力振動が及ぼされる液室が形成されてお
    り、前記磁石部材と前記コイル部材の何れか一方の側
    が、前記第一の取付部材または前記第二の取付部材に対
    して固定的に取り付けられている一方、それら磁石部材
    とコイル部材の何れか他方の側が、該液室の壁部に取り
    付けられて、前記電磁式加振手段による加振力が、該液
    室を介して、前記振動体と前記他部材の間に及ぼされる
    ようになっている請求項1又は2に記載の能動型防振装
    置。
  6. 【請求項6】 相対変位可能に配設された磁石部材とコ
    イル部材を有する電磁式加振手段を備えた能動型防振装
    置を用い、該コイル部材への給電を防振すべき振動体の
    振動に応じて制御することにより、該電磁式加振手段に
    よる加振力を該振動体に及ぼしめて該振動体の振動を能
    動的に低減せしめるに際して、 前記磁石部材と前記コイル部材の相対的な振動状態を検
    出し、かかる検出信号に基づいて、該磁石部材と該コイ
    ル部材の相対振動のなかの防振しようとする振動に対応
    しない副次成分を除去するように、前記コイル部材への
    給電を補正することを特徴とする能動型防振装置の制御
    方法。
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