JPH10232475A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びカラー画像形成方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びカラー画像形成方法

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JPH10232475A
JPH10232475A JP4984197A JP4984197A JPH10232475A JP H10232475 A JPH10232475 A JP H10232475A JP 4984197 A JP4984197 A JP 4984197A JP 4984197 A JP4984197 A JP 4984197A JP H10232475 A JPH10232475 A JP H10232475A
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JP
Japan
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group
silver halide
sensitive material
color photographic
photographic light
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Application number
JP4984197A
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English (en)
Inventor
Masahiro Asami
正弘 浅見
Hideaki Naruse
英明 成瀬
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易・迅速処理に好適、高感度、低被りの感
光材料の提供。 【解決手段】 支持体上に、ハロゲン化銀乳剤、現像主
薬、現像主薬の酸化体とのカップリング反応によって色
素を形成する化合物A、及びバインダーを含有してなる
感光性層を少なくとも一層含む写真構成層を塗設してな
り、露光後、該写真構成層の塗布膜と、塩基及び/又は
塩基プレカーサーを含む処理層を含む構成層を支持体上
に塗設した処理部材の該処理層の塗布膜との全体の最大
膨潤に要する合計水量の1/10〜1倍量の水を、該写
真構成層の塗布膜と該処理部材の塗布膜との間に存在さ
せた状態で該塗布膜同士を貼り合わせて熱現像してカラ
ー画像が形成されるハロゲン化銀カラー写真感光材料に
おいて、前記化合物Aの少なくとも一種が、特定の一般
式で表される化合物であり、かつ前記ハロゲン化銀乳剤
の少なくとも一種が、粒子厚みが0.3μ以下でアスペ
クト比が2〜80である平板状粒子が全投影面積の50
%以上を占めることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境に対する負荷
が少なく、簡易かつ迅速な画像形成処理に好適に用いる
ことができ、十分な高感度・高発色濃度、良好な粒状性
を示す優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料、及び該
ハロゲン化銀カラー写真感光材料を用いることにより、
環境に対する負荷を少なくした状態で、高品質の画像を
簡易かつ迅速に形成することができるカラー画像形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀を利用したカラー写真撮影
用の感光材料は、近年、益々発展し、現在では簡易に高
画質のカラー画像を入手することが可能となっている。
例えば、通常カラー写真と呼ばれる方式では、カラーネ
ガフィルムを用いて撮影を行い、現像後のカラーネガフ
ィルムに記録された画像情報を光学的にカラー印画紙に
焼き付けることでカラープリントを得る。近年ではこの
プロセスが高度に発達し、大量のカラープリントを高い
効率で生産する大規模な集中拠点であるカラーラボある
いは店舗に設置された小型・簡易のプリンタプロセッサ
である所謂ミニラボの普及により誰もがカラー写真を手
軽に楽しめるようになっている。
【0003】さらに最近では、磁性体を塗布した支持体
を利用して様々な情報を磁気記録可能なカラーネガティ
ブフィルムを用いた新しい概念のAPSシステムが市場
導入されている。このAPSシステムにより、フィルム
取り扱いの簡易性が一層改善され、撮影時に情報を記録
することでプリントサイズを変更できるなどの写真の楽
しみ方も可能になっている。また、処理後のネガフィル
ムから簡便なスキャナにより画像情報を読み取ることで
画像の編集や加工を行うツールも提案されている。こう
した方法により、銀塩写真の高画質な画像情報を簡易に
デジタル化することが可能となり、従来の写真としての
楽しみ方の範疇を越えて広範囲の応用が身近なものにな
りつつある。
【0004】現在普及しているカラー写真の方式では、
減色法による色再現の原理が採用されている。一般的な
カラーネガフィルムでは、透過支持体上に、青、緑そし
て赤色領域に感光性を付与した感光素子であるハロゲン
化銀乳剤を用いた感光性層を設け、それらの感光性層中
には各々が補色となる色相であるイエロー、マゼンタそ
してシアンの各色素を形成する所謂カラーカプラーを組
合せて含有させてある。撮影により像様の露光を施され
たカラーネガフィルムは、芳香族第一級アミン現像主薬
を含有するカラー現像液中で現像される。この時、感光
したハロゲン化銀粒子は現像主薬によって還元(現像)
され、同時に生成する現像主薬の酸化体と前記カラーカ
プラーとのカップリング反応によって各色素が形成(発
色)される。この発色・現像によって生じた金属銀(現
像銀)と、未反応のハロゲン化銀とをそれぞれ漂白及び
定着処理によって除去することでカラー画像が形成され
る。同様な感光波長領域と発色色相との組合せを有する
感光性層を反射支持体上に塗設してなる感光材料である
カラー印画紙に、現像処理後のカラーネガフィルムを通
して光学的な露光を与え、これも同様の発色・現像と漂
白及び定着処理とを施すことで撮影時の光景を再現した
カラープリントが得られる。
【0005】このような古典的な画像形成方式に対し
て、最近ではカラーネガに記録された画像情報をスキャ
ナによってデジタル情報に変換し、これに様々な画像処
理を施すことによって得られるプリントの画質を高める
ことも可能になってきている。現実に、この技術を搭載
したミニラボシステムも発表されている。
【0006】こうした状況下で、カラーネガの画像形成
方法に対して、その簡易性を高める要求が益々強くなり
つつある。その理由としては、第一に、上述の発色・現
像と漂白及び定着処理とを行うための処理浴は、その組
成や温度を精密に制御する必要があり、専門的な知識と
熟練した操作とを必要とするからである。第二に、前記
処理浴中の処理液には発色現像主薬や漂白剤である鉄キ
レート化合物等の環境問題上その排出の規制が必要な物
質が含有されており、現像機器類の設置には専用の設備
を必要とする場合が多いからである。第三に、近年の技
術開発により短縮されたとはいえ、これらの現像処理に
は時間を要し、迅速に記録画像を再現する要求に対して
は未だ不十分といわざるを得ないからである。
【0007】こうした背景から、現存のカラー画像形成
システムにおいて用いられている発色現像主薬や漂白剤
を使用しないシステムを構築することで環境上の負荷を
軽減し、簡易性を改良することへの要求が益々高まりつ
つある。電子スチルカメラなどのシステムに対抗するた
めにも、処理液を用いる画像形成方法を限りなく簡易に
改良して行くことが必須となってきている。
【0008】これらの観点に鑑み、多くの改良技術の提
案がなされている。例えば、IS&T’s 48th
Annual Conference Proceed
ings 180頁には、現像反応で生成した色素を媒
染層に移動させた後、剥離することで現像銀や未反応の
ハロゲン化銀を除去し、従来、カラー写真処理に必須で
あった漂白定着浴を不要にするシステムが開示されてい
る。しかしながら、ここで提案されている技術では、発
色現像主薬を含有する処理浴での現像処理は依然として
必要であり、環境上の問題は解決されているとは言い難
い。
【0009】発色現像主薬を含有する処理液の不要なシ
ステムとして、富士写真フイルム(株)よりピクトロカ
ラーシステムが提供されている。このピクトロカラーシ
ステムでは、塩基プレカーサーを含有する感光材料に少
量の水を供給し、これを受像材料と貼り合わせ、加熱す
ることにより現像反応を生じさせるので、前記処理液を
用いる必要がなく、環境上極めて有利である。
【0010】しかしながら、写真プリントを提供する該
ピクトロカラーシステムを撮影用感光材料に適用しよう
とすると種々問題の生じることが明らかになった。即
ち、第一に、撮影用の感光材料には、プリント用材料に
比較して高感度のハロゲン化銀乳剤を使用する必要があ
るが、一般のカラーネガティブフィルムに使用されてい
るような撮影用に高感度を付与された乳剤をこのピクト
ロカラーシステムに適用しても、高感度が得られ難くか
つ高い発色濃度も得られ難いという問題がである。第二
に、撮影用の感光材料では優れた粒状性が要求される
が、高い感度と良好な粒状性を両立することも困難であ
り、高感度を得ようとすると往々にして粒状が荒れ易い
という問題である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、環境に対する負荷が少な
く、簡易かつ迅速な画像形成処理に好適に用いることが
でき、十分な高感度・高発色濃度、良好な粒状性を示す
優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供すること
を目的とする。また、本発明は、前記本発明のハロゲン
化銀カラー写真感光材料を用いることにより、環境に対
する負荷を少なくした状態で、高品質の画像を簡易かつ
迅速に形成することができるカラー画像形成方法を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、 <1> 感光性ハロゲン化銀、現像主薬、現像主薬の酸
化体とのカップリング反応によって色素を形成する化合
物、及びバインダーを含有する写真感光性層を少なくと
も一層含む写真構成層を、支持体上に塗設してなるハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料であって、該ハロゲン化銀
カラー写真感光材料が露光された後、該ハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料における前記写真構成層の塗布膜と、
塩基及び/又は塩基プレカーサーを含有する処理層を含
む構成層を支持体上に塗設してなる処理部材における前
記処理層の塗布膜との全体の最大膨潤に要する合計水量
の1/10〜1倍量の水を、該ハロゲン化銀カラー写真
感光材料における前記塗布膜と該処理部材における前記
塗布膜との間に存在させた状態で、前記塗布膜同士を貼
り合わせて加熱現像することにより該ハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料上にカラー画像が形成されるハロゲン化
銀カラー写真感光材料において、前記現像主薬の酸化体
とのカップリング反応によって色素を形成する化合物の
少なくとも一種が、下記一般式(AI)及び一般式(A
II)のいずれかで表される化合物であり、かつ、前記感
光性ハロゲン化銀乳剤の少なくとも一種が、その粒子厚
みが0.3μ以下であり、その粒子投影径を前記粒子厚
みで除したアスペクト比が2〜80である平板状粒子が
全投影面積の50%以上を占めるハロゲン化銀粒子より
なることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料
である。
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】(一般式(AI)及び一般式(AII)にお
いて、R1 は、2級又は3級のアルキル基を表す。R2
は、アルキル基又はアリール基を表す。Xは、水素原子
又は現像主薬の酸化体とカップリング反応により離脱し
得る基を表す。)
【0016】<2> 前記感光性ハロゲン化銀乳剤を構
成する粒子の全投影面積の50%以上が、その粒子厚み
が0.2μm以下であるハロゲン化銀粒子によって占め
られている前記<1>に記載のハロゲン化銀カラー写真
感光材料である。 <3> 前記感光性ハロゲン化銀乳剤を構成する粒子の
全投影面積の50%以上が、その粒子厚みが0.1μm
以下であるハロゲン化銀粒子によって占められている前
記<1>に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料であ
る。 <4> 前記感光性ハロゲン化銀乳剤を構成する粒子の
全投影面積の50%以上が、その粒子厚みが0.07μ
m以下であるハロゲン化銀粒子によって占められている
前記<1>に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料で
ある。
【0017】<5> 前記感光性ハロゲン化銀乳剤が、
ハロゲン化銀粒子の表面上にエピタキシャル接合したハ
ロゲン化銀の突起部を有する粒子よりなる前記<1>か
ら<4>のいずれかに記載のハロゲン化銀カラー写真感
光材料である。
【0018】<6> 前記感光性ハロゲン化銀乳剤とし
て、同一の波長領域に感光性を有しかつ平均粒子投影面
積の異なる少なくとも二種の感光性ハロゲン化銀乳剤が
含まれており、これら各感光性ハロゲン化銀乳剤のハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料の単位面積当たりのハロゲ
ン化銀粒子個数の比が、平均粒子投影面積の大きい感光
性ハロゲン化銀乳剤ほど、感光性ハロゲン化銀乳剤の塗
布銀量を平均粒子投影面積の3/2乗で除した値の比よ
りも大きくなっている前記<1>から<5>のいずれか
に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料である。
【0019】<7> 前記現像主薬が、下記一般式I、
一般式II、一般式III 及び一般式IVのいずれかで表され
る化合物である前記<1>から<6>のいずれかに記載
のハロゲン化銀カラー写真感光材料である。
【0020】
【化6】
【0021】一般式I、一般式II、一般式III 及び一般
式IVにおいて、R1 〜R4 は、それぞれ水素原子、ハロ
ゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルカルボン
アミド基、アリールカルボンアミド基、アルキルスルホ
ンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル
基、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリ
ールスルファモイル基、スルファモイル基、シアノ基、
アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコ
キシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アル
キルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアシルオ
キシ基を表す。R5 は、アルキル基、アリール基又は複
素環基を表す。Zは、(複素)芳香環を形成する原子群
を表し、該Zがベンゼン環である場合、その置換基のハ
メット定数(σ)の合計値は1以上である。R6 は、ア
ルキル基を表す。Xは、酸素原子、硫黄原子、セレン原
子又はアルキル置換若しくはアリール置換の3級窒素原
子を表す。R7 及びR8 は、水素原子又は置換基を表
し、R7 とR8 とが互いに結合して2重結合又は環を形
成してもよい。一般式I、一般式II、一般式III 及び一
般式IVのいずれかで表される化合物の各々は、分子に油
溶性を付与するため、炭素数8以上のバラスト基を少な
くとも1つ含む。
【0022】<8> 前記<1>から<7>のいずれか
に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料を像様に露光
した後、該ハロゲン化銀カラー写真感光材料における前
記写真構成層の塗布膜と、塩基及び/又は塩基プレカー
サーを含有する処理層を含む構成層を支持体上に塗設し
てなる処理部材における前記処理層の塗布膜との全体の
最大膨潤に要する合計水量の1/10〜1倍量の水を、
該ハロゲン化銀カラー写真感光材料における前記塗布膜
と該処理部材における前記塗布膜との間に存在させた状
態で、前記塗布膜同士を貼り合わせて60〜100℃で
5〜60秒加熱することにより該ハロゲン化銀カラー写
真感光材料上にカラー画像を形成することを特徴とする
カラー画像形成方法である。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる感光性
ハロゲン化銀乳剤は、その粒子厚みが0.3μm以下で
あり、その粒子投影径を前記粒子厚みで除したアスペク
ト比(以下「アスペクト比」と略称する)が2〜80で
ある平板状粒子が全投影面積の50%以上を占めるハロ
ゲン化銀粒子よりなる。該感光性ハロゲン化銀乳剤にお
いては、前記アスペクト比が、5〜80であるのが好ま
しく、8〜80であるのがより好ましい。また、本発明
においては、粒子と同体積の球の直径で表した粒子サイ
ズが約0.5μm以下である比較的粒子サイズの小さい
粒子を用いる場合には、前記アスペクト比を前記粒子厚
みで除した平板度が、25以上であるのハロゲン化銀粒
子が好ましい。
【0024】撮影用のハロゲン化銀カラー写真感光材料
に必要な高感度を付与する技術として、分光増感を施し
て用いる感光性ハロゲン化銀乳剤では、粒子投影面積に
対して粒子厚みが小さい(前記アスペクト比が大きい)
所謂平板状粒子を用いることで吸収光量を増加させ、体
積増加を抑えたままで高感度が得られることが知られて
いる。前記アスペクト比を高めることで、同体積でも大
きい投影面積を得ることができるため、分光増感率を高
めることができ、写真感度が粒子投影面積に比例するよ
うな場合では、同じ感度を得るのに必要なハロゲン化銀
量を低減することができる。一方、粒子投影面積を一定
にして粒子を調製する場合には、前記アスペクト比を高
めることで、同じハロゲン化銀量を用いても粒子数を増
加させることが可能となり、粒状性を向上させることが
でき、高アスペクト比の粒子を用いたときには、入射光
路に対して散乱角の大きい散乱光成分が減少するため、
鮮鋭度を高めることができる。
【0025】しかしながら、公知の技術は、感光材料に
関するものの殆どが芳香族第一級アミン発色現像主薬を
用いた処理液による発色現像浴を前提にしたものであ
り、本発明のように、現像主薬を内蔵した感光材料を加
熱現像(以下「熱現像」と称することがある)すること
により画像を形成する系では、必ずしも同様の結果を与
えるとは限らない。即ち、発色現像主薬を用いた液現像
系で高感度を与える乳剤が、熱現像系ではむしろ低感で
発色濃度も劣る場合が往々にして生じる。
【0026】本発明のように、現像主薬を内蔵した感光
材料を、小量の水の存在下で処理材料と貼り合わせて熱
現像する系では、本発明において用いる、ハロゲン化銀
乳剤とカプラーとを組み合わせることで初めて高感度・
高発色濃度を得ることが可能となる。
【0027】これらの平板状粒子の特性をさらに引き出
す目的で、これらの乳剤粒子のアスペクト比を高めるこ
とが試みられてきた。乳剤粒子の体積を一定にしてアス
ペクト比を高めることは、必然的に粒子厚みを小さくす
ることにつながる。粒子厚みの小さい、例えば、0.2
μ以下の厚みの粒子では、粒子投影委面積に比例した感
度が得られ難くなることが往々にして生じる。こうした
粒子の感度を高める技術が種々報告されている。例え
ば、特開平8−101475号公報には、粒子厚みの小
さい平板状粒子の表面に突起状にエピタキシャル接合し
たハロゲン化銀結晶を成長させることで高感度を得る技
術が開示されている。同公報の記載によれば、平板状粒
子の表面に同型のエピタキシャル接合結晶を形成するこ
とで、通常のカラーネガ現像系において高感度が得られ
る旨の記載がある。これらの技術についても、本発明に
おけるような、塩基発生法を用いた熱現像により画像を
形成する系では、上記問題はさらに悪化する傾向にあっ
た。これらの乳剤においても、本発明において用いるカ
プラーを組み合わせることで初めて高感度・高発色濃度
を得ることができる。
【0028】これらの高アスペクト比平板の使用技術及
び特性については、米国特許第4433048号、同第
4434226号、同第4439520号等の各明細書
に開示されている。さらに、粒子厚みが0.07μmよ
りも薄い超高アスペクト比平板粒子の技術については、
米国特許第5494789号、同第5503970号、
同第5503971号、同第5536632号、欧州特
許第0699945号、同第0699950号、同第0
699948号、同第0699944号、同第0701
165号、同第0699946号等の各明細書に開示さ
れている。
【0029】これらの明細書に記載されている高アスペ
クト比の平板粒子は、臭化銀や沃臭化銀を主体としてお
り、主平面が(111)面で構成された六角平板粒子の
頻度が高い。このような形状の粒子は、(111)面に
平行な通常二枚の双晶面を内部に有している。粒子厚み
が薄い高アスペクト比の平板状粒子を調製するには、こ
の二枚の双晶面間隔を狭く形成することが技術的なポイ
ントとなる。このためには、核形成時のバインダー濃
度、温度、pH、過剰ハロゲンイオン種、同イオン濃
度、さらには反応液の供給速度などを制御することが重
要である。形成された平板核の成長を、厚み方向ではな
く、平板の周縁方向に選択的に行わせることもまた、高
アスペクト比の平板粒子の形成のポイントとなる。その
ためには、粒子成長のための反応液の添加速度を制御す
ると同時に、粒子形成時から成長過程におけるバインダ
ーとして最適なものを選択していくことも重要である。
上記の明細書の中にはメチオニン含有量の低いゼラチン
が高アスペクト比化に有利な旨の記載がある。
【0030】さらに、本発明においては、感光性ハロゲ
ン化銀乳剤が、ハロゲン化銀粒子の表面上にエピタキシ
ャル接合したハロゲン化銀の突起部を有する粒子よりな
るのが好ましい。換言すれば、感光性ハロゲン化銀乳剤
を構成するハロゲン化銀粒子が、平板状粒子の表面上に
エピタキシャル接合したハロゲン化銀の突起部を有して
いることが好ましい。該突起部は、ハロゲン化銀で構成
されるため、その結晶型はホスト粒子と同じ面心立方晶
型の岩塩型であるが、ハロゲン組成がホスト粒子のそれ
と異なっているために、エピタキシャル接合部を形成
し、感度増加に寄与する。エピタキシャル接合した突起
部のハロゲン組成は、ホスト粒子が沃臭化銀あるいは臭
化銀よりなる平板粒子の場合、ホスト粒子のハロゲン組
成よりも塩化銀含有率が少なくとも10モル%以上高い
組成を好ましく用いることができる。さらには15モル
%以上が好ましく、20モル%以上が特に好ましい。こ
のとき、エピタキシャル突起部に1モル%以上の沃化物
イオンを含有させることが好ましく行われる。
【0031】エピタキシャル突起部のハロゲン組成の制
御は、エピタキシャル突起部をホスト粒子上に沈積させ
る時に供給あるいは存在させるハロゲン化物イオン種を
変化させることで行われる。例えば、エピタキシャル突
起部の沈積に先立って沃化物イオンを添加する、及び/
又は銀塩溶液と同時に供給するハロゲン化銀アルカリ水
溶液中に沃化物イオンを存在させることでエピタキシャ
ル突起部の沃化銀含有量を高めることができる。また、
ある場合には、組成の制御された微結晶状態のハロゲン
化銀を系中に添加することで所望の組成のエピタキシャ
ル突起部を形成することもできる。
【0032】エピタキシャル突起部の大きさは、ホスト
粒子の形状やハロゲン組成に応じて変わり得るが、ホス
ト粒子の銀量に対して概ね0.3〜50モル%が好まし
く、0.3〜25モル%がより好ましく、0.5〜15
モル%が特に好ましい。エピタキシャル突起部の大きさ
が、ホスト粒子の銀量に対して0.3モル%未満である
と、本発明の効果が得られ難く、また、ホスト粒子の銀
量に対して50モル%より大きいと、感度低下や圧力耐
性の低下を伴うことになり好ましくない。これらエピタ
キシャル突起部の形成位置は、平板状粒子のエッジ又は
コーナー部に限定されていることが好ましい。即ち、エ
ピタキシャル突起部が粒子表面に対して占有する面積と
しては、1〜50%が好ましく、1〜40%がより好ま
しく、1〜30%が特に好ましい。
【0033】エピタキシャル突起部の沈積部位を制御す
るためには、エピタキシャル突起部の形成に先立って、
サイトダイレクターとして作用し得る吸着物質を添加し
ておくことが好ましく行われる。これらの化合物の具体
例としては、シアニンもしくはメロシアニン色素を好ま
しく用いることができる。これらの色素の添加量をコン
トロールすることで、エピタキシャル突起部の形成位置
を制御し、かつ、占有面積をも制御することができる。
前記サイトダイレクターとしては、上記の色素の他にも
アミノアザインデン類などの含窒素複素環化合物を用い
ることができる。これらの使用にあたっては、米国特許
第4435501号明細書に開示された方法を参考にす
ることができる。
【0034】エピタキシャル突起部には、金属錯体を含
有させることが好ましく行われる。ここに、金属錯体と
いうのは、遷移金属イオンを中心にハライドイオンやシ
アン化物イオン等が配位した錯イオンのことを指す。こ
れらの金属錯体の中でも、感光過程において過渡的な浅
い電子トラップを提供する金属錯体を含有することが好
ましい。過渡的な浅い電子トラップとして作用するかど
うかは、ハロゲン化銀乳剤を塗布した試験片にレーザー
パルス光を照射した際に発生する光電子の寿命を、マイ
クロ波吸収を利用して測定することによって調べること
ができる。金属錯体をハロゲン化銀粒子中に含有させる
ことで、上記のレーザーパルス光によって発生した光電
子の寿命が延びた場合には、該金属錯体が過渡的な浅い
電子トラップとして作用しているものと判断できる。用
いるハロゲン化銀粒子の調製過程において、電子トラッ
プが多く導入されるなどで光電子寿命が非常に短くな
り、測定が困難な場合には、試料を冷却することで測定
を容易にすることができる。
【0035】また、これとは別にR.S.Eachus、R.E.Grav
eとM.T.OlmによりPhys.Stat.Sol(b)、88巻705頁
(1978)に報告されたESRを用いた動力学測定で
電子トラップの深さを求める方法によっても知ることが
できる。この方法で求めたトラップ深さを用いるなら
ば、本発明でいう、感光過程において過渡的な浅い電子
トラップを提供する金属錯体とは、0.2eV以下の深
さのトラップを提供するものであり、より好ましくは
0.1eV以下の深さのトラップを提供するものであ
る。本発明において好ましく用いられる、感光過程にお
いて過渡的な電子トラップとして働く金属錯体は、第
一、第二あるいは第三遷移系列に属する金属イオンにシ
アン化物イオン等の分光化学系列上d軌道を大きく分裂
させることのできる配位子が配位した錯体である。これ
らの錯体の配位形式は、6個の配位子が八面体型に配位
した6配位錯体で、そのうちシアンリガンドの数が4個
以上であることが好ましい。好ましい中心遷移金属とし
ては、鉄、コバルト、ルテニウム、レニウム、オスミウ
ム、イリジウムを挙げることができる。これらの金属イ
オンの6個の配位子が全てシアンリガンドでない場合に
は、残りの配位子はフッ化物、塩化物あるいは臭化物イ
オン等のハライドイオン、SCN、NCS、H2 O等の
無機配位子、さらにはピリジン、フェナントロリン、イ
ミダゾール、ピラゾール等の有機配位子から選んで用い
ることができる。
【0036】本発明のハロゲン化銀乳剤には、上述の感
光過程において過渡的な浅い電子トラップを提供する金
属錯体の他に、感光過程において深い電子トラップを提
供する金属錯体を併用することが好ましい。こうした深
い電子トラップとして作用するかどうかは、既に説明し
た光電子寿命を測定し、金属錯体の導入によって電子寿
命が短くなるかを調べることで知ることができる。ま
た、上述のESR測定によるトラップ深さの値では、
0.35eV以上の深さのものを好ましく用いることが
できる。これらの感光過程において深い電子トラップを
提供する金属錯体の例としては、ハライドイオンあるい
はチオシアン酸イオンを配位子とするルテニウム、ロジ
ウム、パラジウムあるいはイリジウム、ニトロシル配位
子を1個以上有するルテニウム、シアン化物イオン配位
子を有するクロム等を挙げることができる。
【0037】本発明のハロゲン化銀乳剤において、上記
金属錯体のハロゲン化銀粒子へのドープ量は、概ねハロ
ゲン化銀1モル当たり10-9〜10-2モルの範囲であ
る。詳しくは、感光過程において過渡的な浅い電子トラ
ップを提供する金属錯体は、ハロゲン化銀1モル当たり
10-6〜10-2モルの範囲、感光過程において深い電子
トラップを提供する金属錯体は、ハロゲン化銀1モル当
たり10-9〜10-5モルの範囲で用いるのが好ましい。
【0038】これらの金属錯体のドープ位置は、様々に
変えることができる。即ち、ハロゲン化銀粒子に均一に
ドープしてもよく、粒子の内部や表面に局在させてもよ
い。また、粒子表面近傍の極く浅い亜表面にドープする
こともできる。さらに、後述するような粒子内部に構造
を有するハロゲン化銀粒子の場合には、組成の異なる部
分に異なる金属錯体をドープすることも好ましく行われ
る。例えば、塩化銀含有率の高い部分にヘキサシアノ鉄
(II)酸イオンをドープし、臭化銀含有率の高いエピタ
キシャル結晶部位にヘキサクロロイリジウム(III)酸イ
オンをドープする方法、沃臭化銀平板粒子内部に制御し
て導入された転位部に金属錯体を集中してドープする方
法、沃臭化銀基盤粒子にヘキサクロロイリジウム(IV)
酸イオンをドープし、六角平板粒子のコーナー部にヘキ
サシアノルテニウム(II)酸イオンをドープした塩化銀
含有率の高いエピタキシャル結晶を析出させる方法等を
好ましく用いることができる。
【0039】これらの金属錯体をハロゲン化銀粒子中に
ドープするには、粒子形成に用いられる反応液、例え
ば、ハロゲン化アルカリ水溶液中に金属錯体を溶解して
導入する方法、粒子形成の進行している反応容器中に金
属錯体溶液を添加して導入する方法等を適宜選択して用
いることができる。本発明のハロゲン化銀乳剤である、
エピタキシャル突起部を有する平板状粒子の形成法につ
いては、欧州特許第0699944号、同第06999
45号、同第0699946号、同第0699947
号、同第0699948号、同第0699949号、同
第0699950号、同第0699951号、同第07
01164号、同第0701165号等の各明細書に開
示されている方法を用いることができる。
【0040】本発明に使用し得るハロゲン化銀は、沃臭
化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃塩化銀、塩化
銀のいずれでもよい。これらの組成は、感光性ハロゲン
化銀に付与すべき特性に応じて選択される。本発明にお
いては、ホスト粒子として沃化銀を1モル%以上含有し
た沃臭化銀を主体とする六角平板粒子を用いることが好
ましい。本発明においては、これら様々な形状のハロゲ
ン化銀粒子を用いることができるが、これらの粒子の粒
子サイズ分布は単分散であることが好ましい。粒子サイ
ズの単分散性を評価するには、統計的に得られた粒子サ
イズの標準偏差を平均粒子サイズで除した、所謂変動係
数を用いて判断することができる。本発明で好ましく用
いられるハロゲン化銀乳剤は、上記の変動係数で40%
以下であることが好ましい。さらに、30%以下である
ことが好ましく、20%以下であることが最も好まし
い。また、用いるハロゲン化銀粒子が平板状の形状であ
るので、粒子厚みの分布も変動係数が小さいことが好ま
しい。このときにも変動係数で40%以下であることが
好ましい。さらに、30%以下であることが好ましく、
20%以下であることが最も好ましい。
【0041】上記の平板状粒子の中でも、その主たる外
表面が(111)面よりなる粒子の場合には、内部に複
数の双晶面が存在する。これらの双晶面間隔は、粒子厚
みによって変動し得るが、高アスペクト比粒子を用いる
場合には0.2μm以下が好ましく、0.1μm以下が
より好ましく、0.07μm以下が特に好ましい。そし
て、これらの双晶面間隔の変動係数も小さいことが好ま
しい。即ち、変動係数が40%以下であることが好まし
い。さらに、30%以下であることが好ましく、20%
以下であることが最も好ましい。
【0042】ハロゲン化銀ホスト粒子は、上記のような
形状を工夫する以外に、粒子中に様々な構造を有するよ
うに調製される。常用されるのは、粒子をハロゲン組成
の異なる複数の層状に構成する方法である。撮影材料用
に用いられる沃臭化銀粒子では、沃度含有量の異なる層
を設けることが好ましい。現像性を制御する目的で沃度
含有率の高い層を核に、沃度含有率の低い殻で覆う所謂
内部高沃度型コアシェル粒子が知られている。また、こ
れとは逆に、沃度含有率の高い殻で覆った、外部高沃度
型のコアシェル粒子も知られている。これは、平板状粒
子の粒子厚みが小さくなったときに形状の安定性を高め
るのに有効である。沃度含有率の低い核を高沃度含有率
の第一殻で覆い、この上に低沃度含有率の第二殻を沈積
させることで高感度を付与する技術も知られている。こ
のタイプのハロゲン化銀粒子では、高沃度層の上に沈積
させた殻(平板状粒子では粒子外縁のフリンジ部に相当
する)には結晶不整に基づく転位線が形成され、高感度
を得るのに寄与する。
【0043】本発明においては、上記のような種々のホ
スト粒子表面に、エピタキシャル突起部を沈積させて用
いることができる。本発明のハロゲン化銀粒子には、既
に述べた金属錯体以外に硫黄、セレン、テルルのような
所謂カルコゲン元素の2価のアニオンをドープすること
も好ましく行われる。これらのドーパントもまた、高感
度を得たり、露光条件依存性を改良するのに有効であ
る。
【0044】本発明のハロゲン化銀粒子の調製法につい
ては、公知の方法、即ち、グラフキデ著「写真の物理と
化学」、ポールモンテ社刊(P.Glafkides,
Chimie et Phisique Photog
raphique,PaulMontel,196
7)、ダフィン著「写真乳剤化学」、フォーカルプレス
社刊(G.F.Duffin,Photographi
c EmulsionChemistry,Focal
Press,1966)、ゼリクマンら著「写真乳剤
の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V.L.Ze
likmanet al.,Making and C
oating of Photographic Em
ulsion,Focal Press,1964)等
に記載の方法を基本に行うことができる。即ち、酸性
法、中性法、アンモニア法等の種々のpH領域で調製す
ることができる。また、反応液である水溶性銀塩と水溶
性ハロゲン塩溶液の供給方法として、片側混合法や同時
混合法等を単独あるいは組み合わせて用いることができ
る。さらに、反応中のpAgを目標値に保つように反応
液の添加を制御するコントロールドダブルジェット法を
用いることも好ましい。また、反応中のpH値を一定に
保つ方法も用いられる。粒子形成に際しては、系の温
度、pHあるいはpAg値を変えてハロゲン化銀の溶解
度を制御する方法を用いることもできるが、チオエーテ
ルやチオ尿素類、ロダン塩等を溶剤として用いることも
できる。これらの例は、特公昭47−11386号、特
開昭53−144319号公報等に記載されている。
【0045】本発明において用いるハロゲン化銀粒子の
調製は、通常、ゼラチンのような水溶性バインダーを溶
解した溶液中に硝酸銀などの水溶性銀塩溶液と、ハロゲ
ン化アルカリ等の水溶性ハロゲン塩溶液とを制御された
条件で供給することで行われる。ハロゲン化銀粒子が形
成された後、過剰の水溶性塩類を除去することが好まし
い。この工程は脱塩あるいは水洗工程と呼ばれ、種々の
手段が用いられる。例えば、ハロゲン化銀粒子を含むゼ
ラチン溶液をゲル化させ、ひも状に裁断し、冷水で水溶
性塩を洗い流すヌーデル水洗法や、多価アニオンよりな
る無機塩類(例えば硫酸ナトリウム)、アニオン性界面
活性剤、アニオン性ポリマー(例えばポリスチレンスル
ホン酸ナトリウム)、あるいはゼラチン誘導体(例えば
脂肪族アシル化ゼラチン、芳香族アシル化ゼラチン、芳
香族カルバモイル化ゼラチンなど)などを添加してゼラ
チンを凝集させて過剰塩類を除去する沈降法を用いても
よい。沈降法を用いた場合には過剰塩類の除去が迅速に
行われ、好ましい。
【0046】本発明には、通常、化学増感を施した感光
性ハロゲン化銀乳剤を用いることが好ましい。前記化学
増感は、調製されたハロゲン化銀粒子に高感度を付与
し、露光条件安定性や保存安定性を付与するのに寄与す
る。前記化学増感には、一般的に知られている増感法を
単独で又は種々組み合わせて用いることができる。前記
化学増感の方法として、硫黄、セレンあるいはテルル化
合物を用いるカルコゲン増感法が好ましく用いられる。
これらの増感剤としては、ハロゲン化銀乳剤に添加され
た際に、上記のカルコゲン元素を放出して銀カルコゲナ
イドを形成する化合物が用いられる。さらに、これらを
併用することも、高感度を得、被りを低く押さえる上で
好ましい。また、金、白金、イリジウム等を用いる貴金
属増感法も好ましい。特に、塩化金酸を単独に、あるい
は金のリガンドとなるチオシアン酸イオン等と併用して
用いる金増感法は、高感度が得られる。金増感とカルコ
ゲン増感を併用すると、さらに高感度を得ることができ
る。また、粒子形成中に適度な還元性を有する化合物を
用いて、還元性の銀核を導入することで高感度を得る、
所謂還元増感法も好ましく用いられる。芳香環を有する
アルキニルアミン化合物を化学増感時に添加して行う還
元増感法も好ましい。
【0047】前記化学増感を行う際に、ハロゲン化銀粒
子に吸着性を有する種々の化合物を用いて、その反応性
を制御することも好ましく行われる。特に、カルコゲン
増感や金増感に先立って、含窒素複素環化合物やメルカ
プト化合物、シアニンやメロシアニン類の増感色素類を
添加する方法が特に好ましい。前記化学増感を施す際の
反応条件としては、目的に応じて異なり一概に規定する
ことはできないが、温度としては、30〜95℃であ
り、40〜75℃が好ましい。pHとしては、5.0〜
11.0であり、5.5〜8.5が好ましい。pAgと
しては、6.0〜10.5であり、6.5〜9.8が好
ましい。
【0048】前記化学増感の技術については、例えば、
特開平3−110555号、特願平4−75798号、
特開昭62−253159号、特開平5−45833
号、特開昭62−40446号の各公報等に記載されて
いる。本発明においては、これら化学増感工程において
エピタキシャル突起部を形成し、高感度や高コントラス
トを得ることが好ましい。本発明では、感光性ハロゲン
化銀乳剤に所望の光波長域に感度を付与する、所謂分光
増感を施すことが好ましい。特に、カラー写真用の感光
材料では、オリジナルに忠実な色再現を行うため、青、
緑、赤に感光性を有する感光性層が組み込まれている。
これらの感光性は、ハロゲン化銀を分光増感することで
付与される。分光増感は、ハロゲン化銀粒子に吸着し
て、それ自身の吸収波長域に感度を持たせる、所謂分光
増感色素が用いられる。
【0049】前記分光増感色素の例としては、シアニン
色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロ
シアニン色素、ホロポーラー色素、ヘミシアニン色素、
スチリル色素あるいはヘミオキソノール色素等が挙げら
れる。これらの例は、米国特許第4617257号、特
開昭59−180550号、同64−13546号、特
開平5−45828号、同5−45834号明細書等に
記載されている。前記分光増感色素は、単独で用いられ
る他に、複数種の色素を併用して用いられる。これは、
分光感度の波長分布の調節や、強色増感の目的で行われ
る。強色増感作用を呈する色素の組合せでは、単独で達
成できる感度の和を大きく超える感度を得ることができ
る。
【0050】また、それ自身では分光増感作用を持たな
い色素、あるいは可視光を実質的に吸収しない化合物で
あって、強色増感作用を呈する化合物を併用することも
好ましい。前記強色増感作用を呈する化合物としては、
ジアミノスチルベン化合物類などが挙げられる。これら
の例としては、米国特許第3615641号、特開昭6
3−23145号明細書等に記載されている。
【0051】これらの分光増感色素や強色増感剤のハロ
ゲン化銀乳剤への添加は、乳剤調製のいかなる時期でも
よい。化学増感の終了した乳剤に塗布液調製時に添加す
る、化学増感終了時に添加する、化学増感途中に添加す
る、化学増感に先立って添加する、粒子形成終了後脱塩
前に添加する、粒子形成中に添加する、あるいは粒子形
成に先立って添加するなどの種々の方法を単独あるいは
組み合わせて用いることができる。化学増感よりも前の
工程で添加するのが、高感度を得るのに好ましい。
【0052】分光増感色素や強色増感剤の添加量として
は、粒子の形状や粒子サイズあるいは付与したい写真特
性によって多岐にわたるが、概ねハロゲン化銀1モル当
たり10-8〜10-1モル、好ましくは10-5〜10-2
ルの範囲である。これらの化合物は、メタノールやフッ
素アルコール等の有機溶媒に溶解した状態で、あるいは
界面活性剤やゼラチンと共に水中に分散した状態で添加
することができる。本発明における分光増感色素は、エ
ピタキシャル突起部を形成する際のサイトダイレクター
として用いることが好ましい。
【0053】感光性ハロゲン化銀乳剤には、被りを防止
したり、保存時の安定性を高める目的で種々の安定剤を
添加することが好ましい。好ましい安定剤としては、ア
ザインデン類、トリアゾール類、テトラゾール類、プリ
ン類等の含窒素複素環化合物類、メルカプトテトラゾー
ル類、メルカプトトリアゾール類、メルカプトイミダゾ
ール類、メルカプトチアジアゾール類等のメルカプト化
合物類等を挙げることができる。これらの化合物の詳細
は、ジェームズ著「写真過程の理論」、マクミラン社刊
(T.H.James,The Theory of
the Photographic Process,
Macmillan,1977)第396頁〜399頁
及びその引用文献に記載されている。これらの被り防止
剤や安定剤の感光性ハロゲン化銀乳剤への添加は、乳剤
調製のいかなる時期でもよい。化学増感の終了した乳剤
に塗布液調製時に添加する、化学増感終了時に添加す
る、化学増感途中に添加する、化学増感に先立って添加
する、粒子形成終了後脱塩前に添加する、粒子形成中に
添加する、あるいは粒子形成に先立って添加するなどの
種々の方法を単独あるいは組み合わせて用いることがで
きる。
【0054】これらの被り防止剤や安定剤の添加量は、
ハロゲン化銀乳剤のハロゲン組成や目的に応じて多岐に
わたるが、概ねハロゲン化銀1モル当たり10-6〜10
-1モル、好ましくは10-5〜10-2モルの範囲である。
【0055】以上述べてきたような本発明の感光材料に
使用される写真用添加剤は、リサーチ・ディスクロージ
ャー誌(以下「RD」と略記)No17643(197
8年12月)、同No18716(1979年11月)
及び同No307105(1989年11月)に記載さ
れており、その該当箇所を下記にまとめる。
【0056】 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 化学増感剤 23頁 648頁右欄 866頁 感度上昇剤 648頁右欄 分光増感剤 23〜24頁 648頁右欄 866〜868頁 強色増感剤 〜649頁右欄 増白剤 24頁 648頁右欄 868頁 被り防止剤 24〜26頁 649頁右欄 868〜870頁 安定剤 光吸収剤 25〜26頁 649頁右欄 873頁 フィルター染料 〜650頁左欄 紫外線吸収剤 色素画像安定剤 25頁 650頁左欄 872頁 硬膜剤 26頁 651頁左欄 874〜875頁 バインダー 26頁 651頁左欄 873〜874頁 可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 876頁 塗布助剤 26〜27頁 650頁右欄 875〜876頁 界面活性剤 スタチック防止剤 27頁 650頁右欄 876〜877頁 マット剤 878〜879頁
【0057】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
に用いる感光性ハロゲン化銀の量としては、銀換算で
0.05〜20g/m2 、好ましくは0.1〜10g/
2 が適当である。
【0058】本発明に用いられるピラゾロトリアゾール
カプラーは、下記一般式(AI)及び一般式(AII)の
いずれかで表される。
【0059】
【化7】
【0060】
【化8】
【0061】(一般式(AI)及び一般式(AII)にお
いて、R1 は、2級又は3級のアルキル基を表す。R2
は、アルキル基又はアリール基を表す。Xは、水素原子
又は現像主薬酸化体とカップリング反応により離脱し得
る基を表す。)
【0062】以下に、本発明において用いることができ
るカプラーについて詳述する。本明細書の記述におい
て、「1級アルキル基」とは、結合に与る炭素原子に1
個の炭素原子と2個の水素原子又はヘテロ原子が結合し
ているアルキル基を意味する。「2級アルキル」とは、
結合に与る炭素原子に2個の炭素原子と1個の水素原子
又はヘテロ原子が結合しているアルキル基を意味する。
「3級アルキル基」とは、結合に与る炭素原子に3個の
炭素原子が結合しているアルキル基を意味する。
【0063】一般式(AII)及び(AIII)において、R
1 は、炭素数3〜32の2級又は3級アルキル基を表
す。該2級又は3級アルキル基は、置換基を有してもよ
く、分岐したアルキル基が互いに結合して環を形成して
もよく、例えば、イソプロピル、2−ブチル、3−ペン
チル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、ジシクロヘキシルメチル、ジフェニルメチル、1,
3−ジメチルシクロヘキサン−2−イル、t−ブチル、
t−アミル、1−メチル−1−シクロプロピル、1−エ
チル−1−シクロプロピル、1−メチル−1−シクロペ
ンチル、1−メチル−1−シクロヘキシル、1,1,
3,3−テトラメチル−1−ブチル、1−アダマンチル
等が挙げられる。
【0064】R1 の置換基としては、ハロゲン原子(例
えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、アルキル基
(好ましくは炭素数1〜32の、直鎖、分岐鎖又は環状
のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、t−ブチル、1−オクチル、ト
リデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、アリ
ール基(好ましくは炭素数6から32のアリール基で、
例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル)、ヘ
テロ環基(好ましくは炭素数1から32の、5から8員
環のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル、4−ピリジ
ル、2−フリル、2−ピリミジニル、1−ピリジル、2
−ベンゾチアゾリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリ
ル、ベンゾトリアゾール−2−イル)、シアノ基、シリ
ル基(好ましくは炭素数3〜32のシリル基で、例え
ば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トシブチル
シリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ヘキシルジメ
チルシリル)、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ
基(好ましくは炭素数1〜32のアルコキシ基で、例え
ば、メトキシ、エトキシ、1−ブトキシ、2−ブトキ
シ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、ドデシルオキ
シ)、シクロアルキルオキシ基(好ましくは炭素数3〜
8のシクロアルキルオキシ基で、例えば、シクロペンチ
ルオキシ、シクロヘキシルオキシ)、アリールオキシ基
(好ましくは炭素数6〜32のアリールオキシ基で、例
えば、フェノキシ、2−ナフトキシ)、
【0065】ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜
32のヘテロ環オキシ基で、例えば、1−フェニルテト
ラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキ
シ、2−フリルオキシ)、シリルオキシ基(好ましくは
炭素数1〜32のシリルオキシ基で、例えば、トリメチ
ルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ、ジ
フェニルメチルシリルオキシ)、アシルオキシ基(好ま
しくは炭素数2〜32のアシルオキシ基で、例えば、ア
セトキシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、ドデ
カノイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好
ましくは炭素数2〜32のアルコキシカルボニルオキシ
基で、例えば、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキ
シカルボニルオキシ)、シクロアルキルオキシカルボニ
ルオキシ(好ましくは炭素数4〜9のシクロアルキルオ
キシカルボニルオキシ基で、例えば、シクロヘキシルオ
キシカルボニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオ
キシ基(好ましくは炭素数7〜32のアリールオキシカ
ルボニルオキシ基で、例えば、フェノキシカルボニルオ
キシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜
32のカルバモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジメ
チルカルバモイルオキシ、
【0066】N−ブチルカルバモイルオキシ)、スルフ
ァモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32のスルフ
ァモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジエチルスルフ
ァモイルオキシ、N−プロピルスルファモイルオキ
シ)、アルカンスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数
1〜32のアルカンカルホニルオキシ基で、例えば、メ
タンスルホニルオキシ、ヘキサデカンスルホニルオキ
シ)、アレーンスルホニルオキシ(好ましくは炭素数6
〜32のアレーンスルホニルオキシ基で、例えば、ベン
ゼンスルホニルオキシ)、アシル基(好ましくは炭素数
1〜32のアシル基で、例えば、ホルミル、アセチル、
ピバロイル、ベンゾイル、テトラデカノイル)、アルコ
キシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜32のアルコ
キシカルボニル基で、例えば、メトキシカルボニル、エ
トキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル)、
シクロアルキルオキシカルボニル基(好ましくは炭素数
2〜32のシクロアルキルオキシカルボニル基で、例え
ば、シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシル
オキシカルボニル)、
【0067】アリールオキシカルボニル基(好ましくは
炭素数7〜32のアリールオキシカルボニル基で、例え
ば、フェノキシカルボニル)、カルバモイル基(好まし
くは炭素数1〜32のカルバモイル基で、例えば、カル
バモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−エチル
−N−オクチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイ
ル)、アミノ基(好ましくは炭素数32以下のアミノ基
で、例えば、アミノ、メチルアミノ、N,N−ジオクチ
ルアミノ、テトラデシルアミノ、オクタデシルアミ
ノ)、アニリノ基(好ましくは炭素数6〜32のアニリ
ノ基で、例えば、アニリノ、N−メチルアニリノ)、ヘ
テロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜32のヘテロ環
アミノ基で、例えば、4−ピリジルアミノ)、カルボン
アミド基(好ましくは炭素数2〜32のカルボンアミド
基で、例えば、アセトアミド、ベンズアミド、テトラデ
カンアミド)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜32
のウレイド基で、例えば、ウレイド、N,N−ジメチル
ウレイド、N−フェニルウレイド)、イミド基(好まし
くは炭素数10以下のイミド基で、例えば、N−スクシ
ンイミド、N−フタルイミド)、アルコキシカルボニル
アミノ基(好ましくは炭素数2〜32のアルコキシカル
ボニルアミノ基で、
【0068】例えば、メトキシカルボニルアミノ、エト
キシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミ
ノ、オクタデシルオキシカルボニルアミノ)、アリール
オキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜32
のアリールオキシカルボニルアミノ基で、例えば、フェ
ノキシカルボニルアミノ)、スルホンアミド基(好まし
くは炭素数1〜32のスルホンアミド基で、例えば、メ
タンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド、ベンゼン
スルホンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド)、スル
ファモイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜32のスル
ファモイルアミノ基で、例えば、N,N−ジプロピルス
ルファモイルアミノ、N−エチル−N−ドデシルスルフ
ァモイルアミノ)、アゾ基(好ましくは炭素数1〜32
のアゾ基で、例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェ
ニルアゾ)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜3
2のアルキルチオ基で、例えば、エチルチオ、オクチル
チオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜32の
アリールチオ基で、例えば、フェニルチオ)、
【0069】ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜3
2のヘテロ環チオ基で、例えば、2−ベンゾチアゾリル
チオ、2−ピリジルチオ、1−フェニルテトラゾリルチ
オ)、アルキルスルフィニル基(好ましくは炭素数1〜
32のアルキルスルフィニル基で、例えば、ドデカンス
ルフィニル)、アレーンスルフィニル(好ましくは炭素
数6〜32のアレーンスルフィニル基で、例えば、ベン
ゼンスルフィニル)、アルカンスルホニル基(好ましく
は炭素数1〜32のアルカンスルホニル基で、例えば、
メタンスルホニル、オクタンスルホニル)、アレーンス
ルホニル基(好ましくは炭素数6〜32のアレーンスル
ホニル基で、例えば、ベンゼンスルホニル、1−ナフタ
レンスルホニル)、スルファモイル基(好ましくは炭素
数32以下のスルファモイル基で、例えば、スルファモ
イル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−エチル
−N−ドデシルスルファモイル)、スルホ基、ホスホニ
ル基(好ましくは炭素数1〜32のホスホニル基で、例
えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニ
ル、フェニルホスホニル)、ホスフィノイルアミノ基
(ジエトキシホスフィノイルアミノ、ジオクチルオキシ
ホスフィノイルアミノ基)が挙げられる。
【0070】R1 で表される基の置換基として好ましい
ものは、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アリール
基、シリル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル
基、カルバモイル基、カルボンアミド基、アルコキシカ
ルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ
基、ウレイド基、スルホンアミド基、イミド基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、アルカンスルホニル基、ア
レーンスルホニル基、ホスホニル基、ホスフィノイルア
ミノ基などが挙げられる。但し、一般式(AII)で表さ
れる化合物の場合、R1 がメチル基であることはない。
【0071】R2 は、アルキル基又はアリール基を表
し、これらの基の好ましい炭素数及び具体例は、前記R
1 で表される基の置換基の説明で挙げたものと同じであ
る。R2 で表される基は、さらに置換基を有することが
好ましく、好ましい置換基としては、前記R1 で表され
る基の置換基の説明で挙げたものである。R2 で表され
るアルキル基又はアリール基の置換基として特に好まし
いものとしては、ハロゲン原子、アルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基、シアノ基、シリル基、ヒドロキ
シル基、カルボキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ
基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカ
ルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイ
ル基、アミノ基、アニリノ基、カルボンアミド基、アル
コキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニル
アミノ基、ウレイド基、スルホンアミド基、イミド基、
アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、
ホスホニル基、ホスフィノイルアミノ基などが挙げられ
る。
【0072】Xは、水素原子又は現像主薬の酸化体との
反応により離脱可能な基を表す。前記離脱可能な基とし
ては、例えば、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシ
ルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ
基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、カルバモイ
ルアミノ基、ヘテロ環基、アリールアゾ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基などが挙げられ
る。ハロゲン原子及び離脱可能な基の好ましい範囲及び
具体例は、R1 で表される基の置換基の説明で挙げたも
のと同じである。Xが離脱可能な基の場合、Xはさらに
置換基を有してもよく、好ましい置換基はR1 で表され
る基の置換基の説明で挙げたものである。Xは、これら
以外にアルデヒド又はケトンを介して2分子の4当量カ
プラーが結合したビス形カプラーの場合もあり、また、
Xは、現像促進剤、現像抑制剤、脱銀促進剤又はロイコ
色素などの写真有用基若しくはそれらの前駆体であって
もよい。
【0073】以下に本発明において用いる化合物の好ま
しい範囲について説明する。R1 で表される基は、3級
アルキル基が好ましく、t−ブチル、t−アミル、1−
メチル−1−シクロプロピル、1−エチル−1−シクロ
プロピル、1−メチル−1−シクロペンチル、1−メチ
ル−1−シクロヘキシル、1,1,3,3−テトラメチ
ル−1−ブチル、1−アダマンチルが特に好ましく、t
−ブチル基が最も好ましい。R2 で表される基は、好ま
しくは下記化9又は化10で表される。
【0074】
【化9】
【0075】
【化10】
【0076】化9において、R11、R12、R13及びR14
は、水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。前記
アルキル基及びアリール基の好ましい炭素数や具体例と
しては、前記R1 で表される基の置換基の説明で挙げた
ものと同じである。L1 は、−O−、−S−、−SO−
又は−SO2 −を表す。R15は、アルキレン基(好まし
くは、主鎖の炭素数が1〜10、置換基を含めた炭素数
が1〜32のアルキレン基で、例えば、メチレン、エチ
レン、プロピレン、ブチレン)又はアリーレン基(好ま
しくは、炭素数6〜32のアリーレン基で、1,4−フ
ェニレン、1,3−フェニレン、1,2−フェニレン、
1,4−ナフチレン)を表す。
【0077】L2 は、−N(R19)CO−、−N
(R19)CON(R20)−、−N(R19)CO2 −、−
N(R19)SO2 −、−N(R19)SO2 N(R20
−、−OCO−、−OCO2 −、−OCON(R19
−、−CO2 −、−CON(R19)−、又は−SO2
(R19)−を表す。R19及びR20は、水素原子、アルキ
ル基、アリール基、アシル基、アルカンスルホニル基又
はアレーンスルホニル基を表す。これらの基の好ましい
炭素数や具体例は、前記R1 で表される基の置換基の説
明で挙げたアルキル基、アリール基、アシル基、アルカ
ンスルホニル基及びアレーンスルホニル基と同じであ
る。R16は、アルキル基又はアリール基を表し、これら
の基の好ましい炭素数や具体例は、R1 で表される基の
置換基の説明で挙げたアルキル基及びアリール基と同じ
である。nは、0〜3の整数を表す。m、p及びsは、
0又は1を表す。rは、0〜2の整数を表す。R11、R
12、R13、R14、R15、R16、R19及びR20は、さらに
置換基を有していてもよく、好ましい置換基は、前記R
1 で表される基の好ましい置換基として挙げたものと同
じである。
【0078】化10において、L3 は、化9における前
記L2 と同義である。R17は、化9における前記R16
同義である。R18は、前記R1 で表される基の置換基の
説明で挙げた基を表す。tは、0〜4の整数を表す。R
17及びR18は、さらに置換基を有していてもよく、好ま
しい置換基は、前記R1 で表される基の好ましい置換基
として挙げたものと同じである。
【0079】R2 で表される基は、さらに好ましくは下
記化11、化12及び化13のいずれかで表される。
【0080】
【化11】
【0081】
【化12】
【0082】
【化13】
【0083】化11において、R11、R12、R13
14、R16、R19及びnは、化9における前記R11、R
12、R13、R14、R16、R19及びnと同義である。A
は、−CO−又は−SO2 −を表す。化12において、
17、R18、R19及びtは、化9及び化10における前
記R17、R18及びR19と同義である。pは、1〜4の整
数を表す。化13において、R17、R18、R19及びt
は、化12における前記R17、R18、R19及びtと同義
である。
【0084】化11において、R11及びR12が水素原子
又はアルキル基であり、R13及びR14が水素原子であ
り、nが0又は1であり、R16が置換アルキル基又は置
換アリール基であり、R19が水素原子である場合がさら
に好ましい。
【0085】化12において、R17が置換アルキル基又
は置換アリール基であり、R19が水素原子であり、pが
2又は3であり、tが0である場合がさらに好ましく、
−N(R19)−A−R17の置換位置が、−O−に対して
パラ位である場合が特に好ましい。
【0086】化13において、R17が置換アルキル基又
は置換アリール基であり、R19水素原子であり、tが0
である場合がさらに好ましく、Aが−CO−であり、−
N(R19)−A−R17の置換位置が、ピラゾロトリアゾ
ール核に対してパラ位である場合が特に好ましい。
【0087】Xは、水素原子、ハロゲン原子、アリール
オキシ基、カルバモイルオキシ基、アシルアミノ基、複
素環基、アリールアゾ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基又は複素環チオ基であるのが好ましく、ハロゲン原
子、アリールオキシ基、複素環基、アルキルチオ基、ア
リールチオ基又は複素環チオ基であるのがより好まし
く、塩素原子、アリールオキシ基、水素原子でるのが特
に好ましい。Xの好ましい例は、下記に示すものであ
る。
【0088】
【化14】
【0089】
【化15】
【0090】本発明においては、一般式(AI)又は一
般式(AII)で表される化合物の中でも、一般式(A
I)で表される化合物がより好ましい。
【0091】一般式(AI)で表される化合物におい
て、R1 がt−ブチル基であり、R2が化11、化12
及び化13のいずれかで表される基であり、Xがハロゲ
ン原子である場合が特に好ましく、R1 がt−ブチル基
であり、R2 が化11及び化13のいずれかで表される
基であり、Xが塩素原子である場合がさらに好ましく、
1 がt−ブチル基であり、R2 が化11で表される基
であり、Xが塩素原子である場合がより好ましい。
【0092】以下に本発明に用いることができる一般式
(AI)又は(AII)で表されるピラゾロトリアゾール
カプラーの具体例(I−1〜I−38及びII−1〜II−
8)を示すが、本発明はこれらの具体例によって何ら限
定されるものではない。
【0093】
【化16】
【0094】
【化17】
【0095】
【化18】
【0096】
【化19】
【0097】
【化20】
【0098】
【化21】
【0099】
【化22】
【0100】
【化23】
【0101】
【化24】
【0102】
【化25】
【0103】
【化26】
【0104】
【化27】
【0105】
【化28】
【0106】
【化29】
【0107】本発明において、一般式(AI)及び一般
式(AII)のいずれかで表されるカプラーのハロゲン化
銀カラー写真感光材料への添加量としては、3×10-5
〜3×10-3mol /m2であり、好ましくは3×10-4
2×10-3mol /m2であり、1×10-4〜1.5×10
-3mol /m2がさらに好ましい。緑感性ハロゲン化銀乳剤
層が複数の層からなるときは、これら複数の層に使用す
ることができる。また、同一カプラーを複数の層に使用
してもよく、異なるカプラーを混合して使用することも
できる。さらに、緑感性ハロゲン化銀乳剤層以外の感光
性層や非感光性層にも目的に応じて使用することができ
る。
【0108】本発明において用いるピラゾロトリアゾー
ルカプラーの出発原料である5−アミノ−1H−ピラゾ
ール化合物は、特開平4−66573号、同4−665
74号公報に記載の方法により合成が可能である。一般
式(AII)で表される化合物の合成に必要な5−ヒドラ
ジノ−1H−ピラゾール類は、特開平4−194846
号公報に記載された方法により、5−アミノ−1H−ピ
ラゾール類をジアゾ化、さらに還元して得ることができ
る。本発明のピラゾロトリアゾールカプラーの骨格部分
は、米国特許第4,540,654号、特公平4−79
350号、同4−79351号、特開平3−18498
0号、同5−186470号、同6−116271号、
米国特許第3,725,067号、特開平3−2201
91号及び同5−204106号等の各明細書に記載さ
れた方法で合成することができる。
【0109】本発明においては、感光性ハロゲン化銀乳
剤と共に、有機金属塩を酸化剤として併用することもで
きる。このような有機金属塩の中で、有機銀塩は、特に
好ましく用いられる。上記の有機銀塩酸化剤を形成する
のに使用し得る有機化合物としては、米国特許第4,5
00,626号第52〜53欄等に記載のベンゾトリア
ゾール類、脂肪酸その他の化合物がある。また米国特許
第4,775,613号記載のアセチレン銀も有用であ
る。有機銀塩は、2種以上を併用してもよい。以上の有
機銀塩は、感光性ハロゲン化銀乳剤1モル当たり0.0
1〜10モル、好ましくは0.01〜1モルを併用する
ことができる。
【0110】ハロゲン化銀カラー写真感光材料の写真構
成層等におけるバインダーには、親水性のものが好まし
く用いられる。その例としては、前述のリサーチ・ディ
スクロージャー及び特開昭64−13,546号公報の
(71)頁〜(75)頁に記載されたものが挙げられ
る。具体的には、透明か半透明の親水性バインダーが好
ましく、例えばゼラチン、ゼラチン誘導体等の蛋白質ま
たはセルロース誘導体、澱粉、アラビアゴム、デキスト
ラン、プルラン等の多糖類のような天然化合物とポリビ
ニルアルコール、変成ポリビニルアルコール(例えば、
(株)クラレ製の末端アルキル変成ポバールMP10
3,MP203等)、ポリビニルピロリドン、アクリル
アミド重合体等の合成高分子化合物が挙げられる。ま
た、米国特許第4,960,681号、特開昭62−2
45260号等に記載の高吸水性ポリマー、即ち−CO
OM又は−SO3 M(Mは、水素原子又はアルカリ金属
を表す。)を有するビニルモノマーの単独重合体又はこ
のビニルモノマー同士若しくは他のビニルモノマーとの
共重合体(例えばメタクリル酸ナトリウム、メタクリル
酸アンモニウム、住友化学(株)製のスミカゲルL−5
H)も使用される。これらのバインダーは、2種以上組
み合わせて用いることもできる。特にゼラチンと上記バ
インダーの組み合わせが好ましい。また、ゼラチンは、
種々の目的に応じて石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチ
ン、カルシウムなどの含有量を減らしたいわゆる脱灰ゼ
ラチンから選択すればよく、組み合わせて用いることも
好ましい。
【0111】本発明において、これらのバインダーの塗
布量としては、通常1〜20g/m2 であり、2〜15
g/m2 が好ましく、3〜12g/m2 がより好まし
い。この中でゼラチンは、50%〜100%、好ましく
は70%〜100%の割合で用いられる。
【0112】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
には、現像主薬を内蔵させる要がある。内蔵させる現像
主薬としては、前記一般式(I)〜(VI)のいずれかで
表される化合物を用いることが好ましい。
【0113】前記一般式(I)で表される化合物は、ス
ルホンアミドフェノールと総称される化合物である。前
記一般式(I)において、R1 〜R4 は、各々、水素原
子、ハロゲン原子(例えばクロル基、ブロム基)、アル
キル基(例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、
n−ブチル基、t−ブチル基)、アリール基(例えばフ
ェニル基、トリル基、キシリル基)、アルキルカルボン
アミド基(例えばアセチルアミノ基、プロピオニルアミ
ノ基、ブチロイルアミノ基)、アリールカルボンアミド
基(例えばベンゾイルアミノ基)、アルキルスルホンア
ミド基(例えばメタンスルホニルアミノ基、エタンスル
ホニルアミノ基)、アリールスルホンアミド基(例えば
ベンゼンスルホニルアミノ基、トルエンスルホニルアミ
ノ基)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ
基、ブトキシ基)、アリールオキシ基(例えばフェノキ
シ基)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ基、エチル
チオ基、ブチルチオ基)、アリールチオ基(例えばフェ
ニルチオ基、トリルチオ基)、アルキルカルバモイル基
(例えばメチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル
基、エチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、
ジブチルカルバモイル基、ピペリジルカルバモイル基、
モルホリルカルバモイル基)、アリールカルバモイル基
(例えばフェニルカルバモイル基、メチルフェニルカル
バモイル基、エチルフェニルカルバモイル基、ベンジル
フェニルカルバモイル基)、
【0114】カルバモイル基、アルキルスルファモイル
基(例えばメチルスルファモイル基、ジメチルスルファ
モイル基、エチルスルファモイル基、ジエチルスルファ
モイル基、ジブチルスルファモイル基、ピペリジルスル
ファモイル基、モルホリルスルファモイル基)、アリー
ルスルファモイル基(例えばフェニルスルファモイル
基、メチルフェニルスルファモイル基、エチルフェニル
スルファモイル基、ベンジルフェニルスルファモイル
基)、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニ
ル基(例えばメタンスルホニル基、エタンスルホニル
基)、アリールスルホニル基(例えばフェニルスルホニ
ル基、4−クロロフェニルスルホニル基、p−トルエン
スルホニル基)、アルコキシカルボニル基(例えばメト
キシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカ
ルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(例えばフ
ェノキシカルボニル基)、アルキルカルボニル基(例え
ばアセチル基、プロピオニル基、ブチロイル基)、アリ
ールカルボニル基(例えばベンゾイル基、アルキルベン
ゾイル基)、又は、アシルオキシ基(例えばアセチルオ
キシ基、プロピオニルオキシ基、ブチロイルオキシ基)
を表す。R1 〜R4 の中で、R2 及びR4 は、好ましく
は水素原子である。また、R1〜R4 のハメット定数σ
p 値の合計は、0以上となることが好ましい。
【0115】R5 は、アルキル基(例えばメチル基、エ
チル基、ブチル基、オクチル基、ラウリル基、セチル
基、ステアリル基)、アリール基(例えばフェニル基、
トリル基、キシリル基、4−メトキシフェニル基、ドデ
シルフェニル基、クロロフェニル基、トリクロロフェニ
ル基、ニトロクロロフェニル基、トリイソプロピルフェ
ニル基、4−ドデシルオキシフェニル基、3,5−ジ−
(メトキシカルボニル)基)、又は、複素環基(例えば
ピリジル基)を表す。
【0116】一般式(II)で表される化合物は、カルバ
モイルヒドラジンと総称される化合物である。また、一
般式(IV) で表される化合物はスルホニルヒドラジンと
総称される化合物である。
【0117】一般式(II)及び一般式(IV) 中、Zは、
芳香環を形成する原子群を表す。Zによって形成される
芳香環は、本化合物に銀現像活性を付与するため、十分
に電子吸引的であることが必要である。このため、含窒
素芳香環を形成するか、あるいはベンゼン環に電子吸引
性基を導入したような芳香環が好ましく使用される。こ
のような芳香環としては、ピリジン環、ピラジン環、ピ
リミジン環、キノリン環、キノキサリン環等が好まし
い。
【0118】ベンゼン環の場合、その置換基としては、
アルキルスルホニル基(例えばメタンスルホニル基、エ
タンスルホニル基)、ハロゲン原子(例えばクロル基、
ブロム基)、アルキルカルバモイル基(例えばメチルカ
ルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、エチルカルバ
モイル基、ジエチルカルバモイル基、ジブチルカルバモ
イル基、ピペリジルカルバモイル基、モルホリルカルバ
モイル基)、アリールカルバモイル基(例えばフェニル
カルバモイル基、メチルフェニルカルバモイル基、エチ
ルフェニルカルバモイル基、ベンジルフェニルカルバモ
イル基)、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基
(例えばメチルスルファモイル基、ジメチルスルファモ
イル基、エチルスルファモイル基、ジエチルスルファモ
イル基、ジブチルスルファモイル基、ピペリジルスルフ
ァモイル基、モルホリルスルファモイル基)、アリール
スルファモイル基(例えばフェニルスルファモイル基、
メチルフェニルスルファモイル基、エチルフェニルスル
ファモイル基、ベンジルフェニルスルファモイル基)、
スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基
(例えばメタンスルホニル基、エタンスルホニル基)、
アリールスルホニル基(例えばフェニルスルホニル基、
4−クロロフェニルスルホニル基、p−トルエンスルホ
ニル基)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニ
ル基)、アリールオキシカルボニル基(例えばフェノキ
シカルボニル基)、アルキルカルボニル基(例えばアセ
チル基、プロピオニル基、ブチロイル基)、又は、アリ
ールカルボニル基(例えばベンゾイル基、アルキルベン
ゾイル基)等が挙げられるが、上記置換基のハメット定
数σ値の合計は1以上である。
【0119】前記一般式(III)で表される化合物は,カ
ルバモイルヒドラゾンと総称される化合物である。前記
一般式(III)において、R6 は、置換又は無置換のアル
キル基(例えばメチル基、エチル基)を表す。Xは、酸
素原子、硫黄原子、セレン原子又はアルキル置換若しく
はアリール置換の3級窒素原子を表すが、アルキル置換
の3級窒素原子が好ましい。R7 及びR8 は、水素原子
又は置換基を表し、R7 及びR8 が互いに結合して2重
結合又は環を形成してもよい。
【0120】以下に、一般式(I)〜(IV)で表される
化合物の具体例(D−1〜D−56)を示すが、本発明
はこれらの化合物によって何ら限定されるものではな
い。
【0121】
【化30】
【0122】
【化31】
【0123】
【化32】
【0124】
【化33】
【0125】
【化34】
【0126】
【化35】
【0127】
【化36】
【0128】
【化37】
【0129】
【化38】
【0130】
【化39】
【0131】
【化40】
【0132】これらの現像主薬は、上記の化合物を1種
類又は複数種類を組み合わせて用いる。各層で別々の現
像主薬を用いてもよい。これらの現像主薬の総使用量と
しては、0.05〜20mmol/m2 、好ましくは
0.1〜10mmol/m2 である。
【0133】次にカプラーについて説明する。本発明に
おけるカプラーとは、前記の発色現像主薬の酸化体とカ
ップリング反応し、色素を形成する化合物である。本発
明において、一般式(AI)又は(AII)で表される化
合物と併用して好ましく使用されるカプラーとしては、
例えば、活性メチレン、5−ピラゾロン、ピラゾロアゾ
ール、フェノール、ナフトール、ピロロトリアゾールと
総称される化合物などが挙げられる。これらのカプラー
としては、リサーチ・ディスクロージャー(以下「RD」
と略す) No.38957(1996年9月),616〜624頁,”x.Dy
e image formers and modifiers”に引用されているの
化合物を好ましく使用することができる。
【0134】これらのカプラーはいわゆる2当量カプラ
ーと4当量カプラーとに分けることができる。前記2当
量カプラーのアニオン性離脱基として作用する基として
は、ハロゲン原子(例えばクロル基、ブロム基)、アル
コキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基)、アリール
オキシ基(例えばフェノキシ基、4−シアノフェノキシ
基、4−アルコキシカルボニルフェニル基)、アルキル
チオ基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基、ブチルチ
オ基)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ基、トリ
ルチオ基)、アルキルカルバモイル基(例えばメチルカ
ルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、エチルカルバ
モイル基、ジエチルカルバモイル基、ジブチルカルバモ
イル基、ピペリジルカルバモイル基、モルホリルカルバ
モイル基)、アリールカルバモイル基(例えばフェニル
カルバモイル基、メチルフェニルカルバモイル基、エチ
ルフェニルカルバモイル基、ベンジルフェニルカルバモ
イル基)、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基
(例えばメチルスルファモイル基、ジメチルスルファモ
イル基、エチルスルファモイル基、ジエチルスルファモ
イル基、ジブチルスルファモイル基、ピペリジルスルフ
ァモイル基、モルホリルスルファモイル基)、アリール
スルファモイル基(例えばフェニルスルファモイル基、
メチルフェニルスルファモイル基、エチルフェニルスル
ファモイル基、ベンジルフェニルスルファモイル基)、
スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基
(例えばメタンスルホニル基、エタンスルホニル基)、
アリールスルホニル基(例えばフェニルスルホニル基、
4−クロロフェニルスルホニル基、p−トルエンスルホ
ニル基)、アルキルカルボニルオキシ基(例えばアセチ
ルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチロイルオキシ
基)、アリールカルボニルオキシ基(例えばベンゾイル
オキシ基、トルイルオキシ基、アニシルオキシ基)、含
窒素複素環基(例えばイミダゾリル基、ベンゾトリアゾ
リル基)等が挙げられる。
【0135】前記4当量カプラーのカチオン性離脱基と
して作用する基としては、例えば、水素原子、ホルミル
基、カルバモイル基、置換基を有するメチレン基(置換
基としては、アリール基、スルファモイル基、カルバモ
イル基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基等)、アシル
基、スルホニル基等が挙げられる。
【0136】上記RD No.38957に記載の化合物以外に
も、以下に記載のカプラーを好ましく用いることができ
る。
【0137】活性メチレン系カプラーとしては、EP 50
2,424A の式(I),(II)で表わされるカプラー;EP 513,49
6A の式(1),(2) で表わされるカプラー ; EP 568,037A
のクレーム1の式(I) で表わされるカプラー; US 5,06
6,576のカラム1の45〜55行の一般式(I) で表わされる
カプラー; 特開平4-274425の段落0008の一般式(I) で表
わされるカプラー; EP 498,381A1の40頁のクレーム1に
記載のカプラー; EP 447,969A1 の4頁の式(Y) で表わ
されるカプラー; US 4,476,219のカラム7の36〜58行の
式(II)〜(IV)で表わされるカプラーを用いることができ
る。
【0138】5−ピラゾロン系マゼンタカプラーとして
は、特開昭57−35858号及び特開昭51−208
26号に記載の化合物が好適に挙げられる。
【0139】ピラゾロアゾール系カプラーとしては、米
国特許第4,500,630号に記載のイミダゾ〔1,
2−b〕ピラゾール類、米国特許第4,540,654
号に記載のピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリ
アゾール類、米国特許第3,725,067号に記載の
ピラゾロ〔5,1−c〕〔1,2,4〕トリアゾール類
が好ましく、光堅牢性の点で、これらのうちピラゾロ
〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール類が好適に
挙げられる。
【0140】フェノール系カプラーの好ましい例として
は、米国特許第2,369,929号、同第2,80
1,171号、同第2,772,162号、同第2,8
95,826号、同第3,772,002号等に記載の
2−アルキルアミノ−5−アルキルフェノール系、米国
特許第2,772,162号、同第3,758,308
号、同第4,126,396号、同第4,334,01
1号、同第4,327,173号、西独特許公開第3,
329,729号、特開昭59−166956号等に記
載の2,5−ジアシルアミノフェノール系、米国特許第
3,446,622号、同第4,333,999号、同
第4,451,559号、同第4,427,767号等
に記載の2−フェニルウレイド−5−アシルアミノフェ
ノール系等が挙げられる。
【0141】ナフトールカプラーの好ましい例として
は、米国特許第2,474,293号、同第4,05
2,212号、同第4,146,396号、同第4,2
28,233号、同第4,296,200号等に記載の
2−カルバモイル−1−ナフトール系及び米国特許4,
690,889号等に記載の2−カルバモイル−5−ア
ミド−1−ナフトール系等が挙げられる。
【0142】ピロロトリアゾール系カプラーの好ましい
例としては、欧州特許第488,248A1号、同第4
91,197A1号、同第545,300号に記載のカ
プラーが挙げられる。
【0143】その他、縮環フェノール、イミダゾール、
ピロール、3−ヒドロキシピリジン、活性メチン、5,
5−縮環複素環、5,6−縮環複素環といった構造を有
するカプラーが使用できる。
【0144】縮環フェノール系カプラーとしては、米国
特許第4,327,173号、同第4,564,586
号、同第4,904,575号等に記載のカプラーが使
用できる。イミダゾール系カプラーとしては、米国特許
第4,818,672号、同第5,051,347号等
に記載のカプラーが使用できる。ピロール系カプラーと
しては、特開平4−188137号、同4−19034
7号等に記載のカプラーが使用できる。3−ヒドロキシ
ピリジン系カプラーとしては特開平1−315736号
等に記載のカプラーが使用できる。活性メチン系カプラ
ーとしては米国特許第5,104,783号、同第5,
162,196号等に記載のカプラーが使用できる。
5,5−縮環複素環系カプラーとしては、米国特許第
5,164,289号に記載のピロロピラゾール系カプ
ラー、特開平4−174429号に記載のピロロイミダ
ゾール系カプラー等が使用できる。5,6−縮環複素環
系カプラーとしては、米国特許第4,950,585号
に記載のピラゾロピリミジン系カプラー、特開平4−2
04730号に記載のピロロトリアジン系カプラー、欧
州特許第556,700号に記載のカプラー等が使用で
きる。
【0145】本発明には前述のカプラー以外に、西独特
許第3,819,051A号、同第3,823,049
号、米国特許第4,840,883号、同第5,02
4,930号、同第5,051,347号、同第4,4
81,268号、欧州特許第304,856A2号、同
第329,036号、同第354,549A2号、同第
374,781A2号、同第379,110A2号、同
第386,930A1号、特開昭63−141055
号、同64−32260号、同32261号、特開平2
−297547号、同2−44340号、同2−110
555号、同3−7938号、同3−160440号、
同3−172839号、同4−172447号、同4−
179949号、同4−182645号、同4−184
437号、同4−188138号、同4−188139
号、同4−194847号、同4−204532号、同
4−204731号、同4−204732号等に記載さ
れているカプラーも使用できる。これらのカプラーは、
各色0.05〜10mmol/m2、好ましくは0.1〜5m
mol/m2用いる。
【0146】また、以下のような機能性カプラーを含有
してもよい。発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、US 4,366,237、GB 2,125,570、EP 96,873B、
DE 3,234,533に記載のものが好ましい。発色色素の不要
な吸収を補正するためのカプラーとして、EP456,
257A1号に記載のイエローカラードシアンカプラ
ー、該EPに記載のイエローカラードマゼンタカプラ
ー、US4,833,069号に記載のマゼンタカラー
ドシアンカプラー、US4,837,136号の(2) 、
WO92/11575のクレーム1の式(A)で表わさ
れる無色のマスキングカプラー(特に36−45頁の例
示化合物)などが挙げられる。
【0147】現像主薬の酸化体と反応して写真的に有用
な化合物残査を放出する化合物(カプラーを含む)とし
ては、以下のものが挙げられる。現像抑制剤放出化合物
として、EP378,236A1号の11頁に記載の式
(I)〜(IV)で表わされる化合物、EP436,93
8A2号の7頁に記載の式(I)で表わされる化合物、
EP 568,037A の式(1) で表わされる化合物、EP 440,195
A2の5 〜6 頁に記載の式(I),(II),(III)で表わされる化
合物などが挙げられる。漂白促進剤放出化合物として、
EP 310,125A2の5 頁の式(I),(I')で表わされる化合物及
び特開平6-59411 の請求項1の式(I) で表わされる化合
物などが挙げられる。リガンド放出化合物として、US
4,555,478のクレーム1に記載のLIG-X で表わされる化
合物などが挙げられる。ロイコ色素放出化合物として、
US 4,749,641のカラム3〜8の化合物1〜6;蛍光色素放
出化合物:US 4,774,181のクレーム1のCOUP-DYEで表わ
される化合物などが挙げられる。
【0148】現像促進剤又はカブラセ剤放出化合物とし
て、US 4,656,123のカラム3の式(1) 、(2)、(3)で表わ
される化合物及びEP 450,637A2の75頁36〜38行目のExZK
-2などが挙げられる。離脱して初めて色素となる基を放
出する化合物として、US 4,857,447のクレーム1の式
(I) で表わされる化合物、特願平4−134523号の
式(1) で表わされる化合物、EP440,195A2の
5、6頁に記載の式(I)(II)(III)で表わされる化合
物、特願平4−325564号の請求項1の式(I)で
表わされる化合物−リガンド放出化合物、US4,55
5,478号のクレーム1に記載のLIG−Xで表わさ
れる化合物などが挙げられる。このような機能性カプラ
ーは、先に述べた発色に寄与するカプラーの0.05〜
10倍モル、好ましくは0.1〜5倍モル用いることが
好ましい。
【0149】前記カプラー、前記現像主薬などの疎水性
添加剤は、米国特許第2,322,027号記載の方法
などの公知の方法によりハロゲン化銀カラー写真感光材
料の写真構成層中に導入することができる。この場合、
米国特許第4,555,470号、同4,536,46
6号、同4,536,467号、同4,587,206
号、同4,555,476号、同4,599,296
号、特公平3−62,256号などに記載のような高沸
点有機溶媒を、必要に応じて沸点50℃〜160℃の低
沸点有機溶媒と併用して、用いることができる。また、
これら色素供与性カプラー、高沸点有機溶媒などは2種
以上併用することができる。
【0150】高沸点有機溶媒の量は用いられる疎水性添
加剤1gに対して10g以下、好ましくは5g以下、よ
り好ましくは1g〜0.1gである。また、バインダー
1gに対して1cc以下、更には0.5cc以下、特に0.
3cc以下が適当である。特公昭51−39,853号、
特開昭51−59,943号等の各公報に記載されてい
る重合物による分散法や、特開昭62−30,242号
公報等に記載されている微粒子分散物にして添加する方
法も使用できる。水に実質的に不溶な化合物の場合に
は、前記方法以外にバインダー中に微粒子にして分散含
有させることができる。疎水性化合物を親水性コロイド
に分散する際には、種々の界面活性剤を用いることがで
きる。例えば、特開昭59−157,636号公報の第
(37)〜(38)頁、前記のリサーチ・ディスクロージャー記
載の界面活性剤として挙げたものを使うことができる。
また、特願平5−204325号、同6−19247号
の各公報、西独公開特許第1,932,299A号明細
書に記載のリン酸エステル型界面活性剤も使用できる。
【0151】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、支持体上に少なくとも1層の感光層が設けられてい
ればよい。典型的な例としては、支持体上に、実質的に
感色性は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン化
銀乳剤層からなる感光層を少なくとも1つ有するハロゲ
ン化銀写真感光材料である。該感光層は青色光、緑色光
及び赤色光の何れかに感色性を有する単位感光層であ
り、多層のハロゲン化銀カラー写真感光材料において
は、一般に単位感光層の配列が、支持体側から順に赤感
色性層、緑感色性層、青感色性層の順に設置される。し
かし、目的に応じて上記設置順が逆であっても、また同
一感色性層中に異なる感光層が挟まれたような設置順を
もとり得る。上記感光層の間及び最上層、最下層には非
感光性層を設けてもよい。これらには、前述のカプラ
ー、現像主薬、及びDIR化合物、混色防止剤、染料等
が含まれていてもよい。各単位感光層を構成する複数の
ハロゲン化銀乳剤層は、DE 1,121,470あるいはGB 923,0
45に記載されているように高感度乳剤層、低感度乳剤層
の2層を、支持体に向かって順次感光度が低くなる様に
配列するのが好ましい。また、特開昭57-112751 、同62
- 200350、同62-206541 、62-206543 に記載されている
ように支持体より離れた側に低感度乳剤層、支持体に近
い側に高感度乳剤層を設置してもよい。
【0152】具体例として支持体から最も遠い側から、
低感度青感光層(BL)/高感度青感光層(BH)/高感度
緑感光層(GH)/低感度緑感光層(GL) /高感度赤感光
層(RH)/低感度赤感光層(RL)の順、又は、BH/BL/
GL/GH/RH/RLの順、又は、BH/BL/GH/GL/RL/RHの
順等に設置することができる。また、特公昭 55-34932
公報に記載されているように、支持体から最も遠い側か
ら青感光層/GH/RH/GL/RLの順に配列することもでき
る。また特開昭56-25738、同62-63936に記載されている
ように、支持体から最も遠い側から青感光層/GL/RL/
GH/RHの順に配列することもできる。また、特公昭49-1
5495に記載されているように上層を最も感光度の高いハ
ロゲン化銀乳剤層、中層をそれよりも低い感光度のハロ
ゲン化銀乳剤層、下層を中層よりも更に感光度の低いハ
ロゲン化銀乳剤層を配置し、支持体に向かって感光度が
順次低められた感光度の異なる3層から構成される配列
が挙げられる。このような感光度の異なる3層から構成
される場合でも、特開昭59-202464 に記載されているよ
うに、同一感色性層中において支持体より離れた側から
中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感度乳剤層の順に配置
されてもよい。その他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/
中感度乳剤層、あるいは低感度乳剤層/中感度乳剤層/
高感度乳剤層の順に配置されていてもよい。また、4層
以上の場合にも、上記の如く配列を変えてよい。
【0153】本発明においては、同一の波長領域に感光
性を有しかつ平均粒子投影面積の異なる少なくとも二種
の感光性ハロゲン化銀乳剤を含有させることが好まし
い。本発明にいう同一の波長領域に感光性を有するとい
うのは、実効的に同一の波長領域に感光性を有すること
を指す。したがって、分光感度分布が微妙に異なる乳剤
であっても主たる感光領域が重なっている場合には同一
の波長領域に感光性を有する乳剤とみなす。このとき、
乳剤間の平均粒子投影面積の差は少なくとも1.25倍
の差を有するように使用することが好ましい。さらに好
ましくは1.4倍以上である。最も好ましくは1.6倍
以上である。用いる乳剤が3種類以上の場合は、最も平
均粒子投影面積の小さい乳剤と最も大きい乳剤との間で
上記の関係を満足することが好ましい。
【0154】本発明において、同一の波長領域に感光性
を有しかつ平均粒子投影面積の異なる複数の乳剤を含有
させるには、ハロゲン化銀乳剤ごとに別個の感光層を設
けてもよいし、一つの感光層に上記複数の乳剤を混合し
て含有させてもよい。これらのハロゲン化銀乳剤を別個
の層に含有させた場合は、平均粒子投影面積の大きいハ
ロゲン化銀乳剤を上層(光の入射方向に近い位置)に配
置することが好ましい。これらのハロゲン化銀乳剤を別
個の感光層中に含有させた場合、組み合せるカラーカプ
ラーは同一の色相を有するものを用いるのが好ましい
が、異なる色相に発色するカプラーを混合して感光層ご
との発色色相を異なるものとしたり、それぞれの感光層
に発色色相の吸収プロファイルの異なるカプラーを用い
ることもできる。
【0155】本発明においては、これらの同一の波長領
域に感光性を有する感光性ハロゲン化銀乳剤を塗布する
に当たって、これらの感光性ハロゲン化銀乳剤のハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料の単位面積当たりのハロゲン
化銀粒子個数の比が、平均粒子投影面積の大きい乳剤ほ
ど、乳剤の塗布銀量をその乳剤に含まれるハロゲン化銀
粒子の平均粒子投影面積の3/2乗で除した値の比より
も大きくなるように構成することが好ましい。詳しく
は、平均粒子投影面積の小さい順に、乳剤a、乳剤b、
乳剤c、・・・とし、各乳剤の単位面積当たりのハロゲ
ン化銀粒子の個数をそれぞれKa、Kb、Kc、・・・
とし、この値を平均粒子投影面積の最も小さい乳剤aの
値Kaで除したときの比をPa(=Ka/Ka=1)、
Pb(=Kb/Ka)、Pc(Kc/Ka)、・・・と
する。また、各乳剤の塗布銀量を各乳剤の平均粒子投影
面積の3/2乗で除したときの値をそれぞれHa、H
b、Hc、・・・とし、この値を乳剤aの値Haで除し
たときの比をQa(=Ha/Ha=1)、Qb(=Hb
/Ha)、Qc(Hc/Ha)、・・・とする。その場
合に、平均粒子投影面積の大きい乳剤ほど比Pが比Qよ
り大きいとは、(Pa/Qa(=1))<(Pb/Q
b)<(Pc/Qc)<・・・となることをいう。即
ち、n種類の乳剤1〜n(n≧2、nが大きいほど投影
面積が大きい)がある場合において、任意の乳剤k、m
(2≦k≦n、1≦m≦n−1、m<k)が常に(Pm
/Qm)<(Pk/Qk)の関係を満足することをい
う。こうした構成をとることで高温に加熱した現像条件
においても良好な粒状性を有する画像を得ることができ
る。また、高い現像性と広い露光ラチチュードを同時に
満足することもできる。
【0156】従来、写真撮影に用いられてきたカラーネ
ガティブフィルムにおいては、目的の粒状度を達成する
ために感光性ハロゲン化銀乳剤の改良もさることなが
ら、現像主薬の酸化体とのカップリング反応に際して現
像抑制性の化合物を放出する所謂DIRカプラーを用い
るなどの技術を組み込んできた。本発明のハロゲン化銀
カラー写真感光材料においては、DIRカプラーを用い
ない場合でも優れた粒状度が得られる。さらに、DIR
化合物を組み合わせるならば粒状度は、益々優れたもの
になる。色再現性を改良するために、US 4,663,271、同
4,705,744、同 4,707,436、特開昭62-160448 、同63-
89850 の明細書に記載の、BL,GL,RLなどの主感光層と分
光感度分布が異なる重層効果のドナー層(CL) を主感光
層に隣接乃至近接して配置することが好ましい。本発明
においては、感光性ハロゲン化銀乳剤と色素供与性カプ
ラー及び現像主薬は、同一層に含まれていてもよいが、
反応可能な状態であれば別層に分割して添加することも
できる。例えば、現像主薬を含む層と、感光性ハロゲン
化銀乳剤を含む層とを別層にするとハロゲン化銀カラー
写真感光材料の生保存性の向上がはかれる。
【0157】本発明において撮影時(オリジナル)の光
景(シーン)を記録し、カラー画像として再現するのに
用いるハロゲン化銀カラー写真感光材料を構成するに
は、基本的に減色法の色再現を用いることができる。即
ち、青、緑そして赤の領域に感光性を有する少なくとも
3種の感光層を設置し、各感光層には自身の感光波長領
域とは補色の関係であるイエロー、マゼンタそしてシア
ンの色素を形成し得るカラーカプラーを含有させること
で撮影時の光景のカラー情報を記録することができる。
このようにして得られた色素画像を通して同様の感光波
長と発色色相の関係を有するカラー印画紙に露光するこ
とで撮影時の光景を再現することができる。また、撮影
時の光景の撮影によって得られた色素画像の情報をスキ
ャナー等によって読み取り、この情報を基に観賞用の画
像を再現することもできる。
【0158】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
として、3種以上の波長領域に感光度を有する感光層を
設けることも可能である。また、感光波長領域と発色色
相との間に上記のような補色以外の関係を持たせること
も可能である。このような場合には、上述のように画像
情報を取り込んだ後、色相変換等の画像処理を施すこと
でオリジナルの色情報を再現することができる。各層の
分光感度及びカプラーの色相の関係は任意であるが、赤
色感光層にシアンカプラー、緑色感光層にマゼンタカプ
ラー、青色感光層にイエローカプラーを用いると、従来
のカラーペーパー等に直接投影露光できる。
【0159】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
には、上記のハロゲン化銀乳剤層の間及び最上層、最下
層には、保護層、下塗り層、中間層、黄色フィルター
層、アンチハレーション層などの各種の非感光層を設け
てもよく、支持体の反対側にはバック層などの種々の補
助層を設けることができる。具体的には、上記特許記載
のような層構成、米国特許第5,051,335号記載
のような下塗り層、特開平1−167,838号、特開
昭61−20,943号記載のような固体顔料を有する
中間層、特開平1−120,553号、同5−34,8
84号、同2−64,634号記載のような還元剤やD
IR化合物を有する中間層、米国特許第5,017,4
54号、同5,139,919号、特開平2−235,
044号記載のような電子伝達剤を有する中間層、特開
平4−249,245号記載のような還元剤を有する保
護層やこれらを組み合わせた層等を設けることができ
る。
【0160】本発明において、イエローフィルター層、
マゼンタフィルター層あるいはアンチハレーション層に
用いることのできる染料としては、現像時に消色あるい
は除去され、処理後の濃度に寄与しないものが好まし
い。これらの染料が現像時に消色あるいは除去されると
は、処理後に残存する染料の量が、塗布直前の1/3以
下、好ましくは1/10以下となることであり、現像時
に染料の成分がハロゲン化銀カラー写真感光材料から処
理部材に転写してもよいし、現像時に反応して無色の化
合物に変わってもよい。
【0161】具体的には、欧州特許出願EP549,4
89A号記載の染料や、特開平7−152129号のE
xF2〜6の染料が挙げられる。特願平6−25980
5号に記載されているような、固体分散した染料を用い
ることもできる。また、媒染剤とバインダーに染料を媒
染させておくこともできる。この場合、媒染剤と染料と
は、写真分野で公知のものを用いることができ、媒染剤
としては、US4,500,626号第58〜59欄
や、特開昭61−88256号32〜41頁、特開昭6
2−244043号、特開昭62−244036号等に
記載のものが挙げられる。また、還元剤と反応して拡散
性色素を放出する化合物と還元剤とを用い、現像時のア
ルカリで可働性色素を放出させ、処理部材に転写除去さ
せることもできる。具体的には米国特許第4,559,
290号、同4,783,396号、欧州特許第22
0,746A2号、公開技報87−6119号に記載さ
れている他、特願平6−259805号の段落番号00
80〜0081に記載されている。
【0162】消色するロイコ染料などを用いることもで
き、具体的には、特開平1−150,132号に有機酸
金属塩の顕色剤により予め発色させておいたロイコ色素
を含むハロゲン化銀カラー写真感光材料が開示されてい
る。ロイコ色素と顕色剤錯体とは、熱あるいはアルカリ
剤と反応して消色する。
【0163】前記ロイコ色素は、公知のものが利用で
き、森賀、吉田「染料と薬品」9、84頁(化成品工業
協会)、「新版染料便覧」242頁(丸善、197
0)、R.Garner「Reports on the Progress of Appl. C
hem」56、199頁(1971)、「染料と薬品」1
9、230頁(化成品工業協会、1974)、「色材」
62、288頁(1989)、「染色工業」32、20
8等に記載がある。前記顕色剤としては、酸性白土系顕
色剤、フェノールホルムアルデヒドレジンの他、有機酸
の金属塩が好ましく用いられる。前記有機酸の金属塩と
しては、サリチル酸類の金属塩、フェノール−サリチル
酸−ホルムアルデヒドレジンの金属塩、ロダン塩、キサ
ントゲン酸塩の金属塩等が有用であり、前記金属として
は、特に亜鉛が好ましい。これらの顕色剤の中でも、油
溶性のサリチル酸亜鉛塩については、米国特許第3,8
64,146号、同4,046,941号各明細書、及
び特公昭52−1327号公報等に記載されたものを用
いることができる。
【0164】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
の塗布層は、硬膜剤で硬膜されていることが好ましい。
前記硬膜剤の例としては、米国特許第4,678,73
9号第41欄、同4,791,042号、特開昭59−
116,655号、同62−245,261号、同61
−18,942号、特開平4−218,044号等の各
明細書に記載の硬膜剤が挙げられる。より具体的には、
アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒドなど)、アジリ
ジン系硬膜剤、エポキシ系硬膜剤、ビニルスルホン系硬
膜剤(N,N′−エチレン−ビス(ビニルスルホニルア
セタミド)エタンなど)、N−メチロール系硬膜剤(ジ
メチロール尿素など)、ほう酸、メタほう酸あるいは高
分子硬膜剤(特開昭62−234,157号などに記載
の化合物)が挙げられる。これらの硬膜剤は、親水性バ
インダー1g当たり0.001〜1gであり、好ましく
は0.005〜0.5gが用いられる。
【0165】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
には、種々の被り防止剤、写真安定剤、及びそれらのプ
レカーサーを使用することができる。その具体例として
は、前記リサーチ・ディスクロージャー、米国特許第
5,089,378号、同4,500,627号、同
4,614,702号、特開昭64−13,564号
(7)〜(9)頁、(57)〜(71)頁及び(81)〜(97)頁、米国特
許第4,775,610号、同4,626,500号、
同4,983,494号、特開昭62−174,747
号、同62−239,148号、特開平1−150,1
35号、同2−110,557号、同2−178,65
0号、RD17,643号(1978年) (24)〜(25)頁
等に記載の化合物が挙げられる。これらの化合物は、銀
1モル当たり5×10-6〜1×10-1モルが好ましく、
さらに1×10-5〜1×10-2モルが好ましく用いられ
る。
【0166】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
には、塗布助剤、剥離性改良、滑り性改良、帯電防止、
現像促進等の目的で種々の界面活性剤を使用することが
できる。前記界面活性剤の具体例は、公知技術第5号
(1991年3月22日、アズテック有限会社発行)の
136〜138頁、特開昭62−173,463号、同
62−183,457号等に記載されている。本発明の
ハロゲン化銀カラー写真感光材料には、滑り性防止、帯
電防止、剥離性改良等の目的で有機フルオロ化合物を含
ませてもよい。前記有機フルオロ化合物の代表例として
は、特公昭57−9053号第8〜17欄、特開昭61
−20944号、同62−135826号等の各公報に
記載されているフッ素系界面活性剤、又は、フッ素油な
どのオイル状フッ素系化合物若しくは四フッ化エチレン
樹脂などの固体状フッ素化合物樹脂などの疎水性フッ素
化合物が挙げられる。感光材料のぬれ性と帯電防止とを
両立する目的で、親水性基を有するフッ素系界面活性剤
も好ましく用いられる。
【0167】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
には、滑り性を有することが好ましい。該滑り性を付与
するためには、公知の滑り剤を用いることができる。該
滑り剤を含有させる層としては、感光層面、バック面と
もに用いることが好ましい。好ましい滑り性としては、
動摩擦係数で0.01〜0.25である。この時の測定
は、直径5mmのステンレス球に対し、60cm/分で搬送
した時の値を表す(25℃、60%RH)。この評価に
おいて相手材として感光層面に置き換えてもほぼ同レベ
ルの値となる。使用可能な滑り剤としては、ポリオルガ
ノシロキサン、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩、
高級脂肪酸と高級アルコールのエステル等であり、ポリ
オルガノシロキサンとしては、ポリジメチルシロキサ
ン、ポリジエチルシロキサン、ポリスチリルメチルシロ
キサン、ポリメチルフェニルシロキサン等を用いること
ができる。これらの中でも、特にポリジメチルシロキサ
ンや長鎖アルキル基を有するエステルが好ましく、ハロ
ゲン化銀の圧力被りや減感を防止するためには、シリコ
ンオイルや塩化パラファインが好ましい。添加層として
は、乳剤層の最外層やバック層が好ましい。
【0168】また、本発明においては、帯電防止剤が好
ましく用いられる。それらの帯電防止剤としては、カル
ボン酸及びカルボン酸塩、スルホン酸塩を含む高分子、
カチオン性高分子、イオン性界面活性剤化合物を挙げる
ことができる。帯電防止剤として最も好ましいものは、
ZnO 、TiO2、SnO2、Al2O3 、In2O3 、SiO2、MgO 、BaO
、MoO3、V2O5の中から選ばれた少くとも1種の体積抵
抗率が107 Ω・cm以下、より好ましくは105 Ω・cm
以下である粒子サイズ0.001〜1.0μm結晶性の
金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物(Sb P,B In
S,Si,C など)の微粒子、更にはゾル状の金属酸化物あ
るいはこれらの複合酸化物の微粒子である。感材への含
有量としては5〜500mg/m2が好ましく、特に好まし
くは10〜350mg/m2である。導電性の結晶性酸化物
又はその複合酸化物とバインダーの量の比は1/300
〜100/1が好ましく、より好ましくは1/100〜
100/5である。感光部材の支持体の裏面には、特開
平8−292514号公報に記載された耐水性のポリマ
ーを塗布することも好ましい。
【0169】ハロゲン化銀カラー写真感光材料又は後述
する処理部材の構成(バック層を含む)には、寸度安定
化、カール防止、接着防止、膜のヒビ割れ防止、圧力増
減感防止等の膜物性改良の目的で種々のポリマーラテッ
クスを含有させることができる。具体的には、特開昭6
2−245258号、同62−136648号、同62
−110066号等に記載のポリマーラテックスのいず
れも使用できる。特に、ガラス転移点の低い(40℃以
下)ポリマーラテックスを媒染層に用いると媒染層のヒ
ビ割れを防止することができ、また、ガラス転移点が高
いポリマーラテックスをバック層に用いるとカール防止
効果が得られる。
【0170】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
には、マット剤を含有させることが好ましい。前記マッ
ト剤は、乳剤面、バック面のどちらに含有させてもよい
が、乳剤側の最外層に添加するのが特に好ましい。マッ
ト剤は、処理液可溶性でも処理液不溶性でもよく、好ま
しくは両者を併用することである。例えば、ポリメチル
メタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート/メタク
リル酸=9/1又は5/5(モル比))、ポリスチレン
粒子などが好ましい。粒径としては0.8〜10μmが
好ましく、その粒径分布も狭い方が好ましく、平均粒径
の0.9〜1.1倍の間に全粒子数の90%以上が含有
されることが好ましい。又、マット性を高めるために
0.8μm以下の微粒子を同時に添加することも好まし
く、例えばポリメチルメタクリレート(0.2μm)、
ポリ(メチルメタクリレート/メタクリル酸=9/1
(モル比)、0.3μm))、ポリスチレン粒子(0.
25μm)、コロイダルシリカ(0.03μm)が挙げ
られる。具体的には、特開昭61−88256号公報の
(29)頁に記載されている。その他、ベンゾグアナミン
樹脂ビーズ、ポリカーボネート樹脂ビーズ、AS樹脂ビ
ーズなどの特開昭63−274944号、同63−27
4952号の各公報に記載の化合物がある。その他、前
記リサーチ・ディスクロージャーに記載の化合物が使用
できる。
【0171】これらのマット剤は、必要に応じて前記バ
インダーの項に記載の各種バインダーで分散して、分散
物として使用することができる。特に各種のゼラチン、
例えば、酸処理ゼラチン分散物は安定な塗布液を調製し
易く、このとき、pH、イオン強度、バインダー濃度を
必要に応じて最適化することが好ましい。
【0172】また、以下に記載の化合物も使用すること
ができる。油溶性有機化合物の分散媒として、例えば、
特開昭62-215272 号公報のP-3,5,16,19,25,30,42,49,5
4,55,66,81,85,86,93 (140〜144 頁) に記載の化合物が
使用できる。油溶性有機化合物の含浸用ラテックスとし
て、US 4,199,363に記載のラテックスが使用できる。現
像主薬酸化体スカベンジャーとして、US 4,978,606のカ
ラム2の54〜62行の式(I) で表わされる化合物(特にI
-,(1),(2),(6),(12) (カラム4〜5)、US 4,923,787
のカラム2の5〜10行の式(特に化合物1(カラム3)
で表される化合物が使用できる。ステイン防止剤とし
て、EP 298321Aの4頁30〜33行の式(I) 〜(III),特にI-
47,72,III-1,27(24 〜48頁)に記載の化合物が使用でき
る。
【0173】褪色防止剤として、EP 298321A明細書のA-
6,7,20,21,23,24,25,26,30,37,40,42,48,63,90,92,94,1
64(69 〜118 頁), US5,122,444明細書のカラム25〜38の
II-1〜III-23, 特にIII-10, EP 471347A明細書の8 〜12
頁のI-1 〜III-4,特にII-2, US 5,139,931のカラム32〜
40のA-1 〜48, 特にA-39,42 に記載の化合物が使用でき
る。発色増強剤又は混色防止剤の使用量を低減させる素
材として、EP 411324A明細書の5 〜24頁のI-1 〜II-15,
特にI-46に記載の化合物が使用できる。ホルマリンスカ
ベンジャーとして、EP 477932A明細書の24〜29頁のSCV-
1 〜28, 特にSCV-8 に記載の化合物が使用できる。硬膜
剤として、特開平1-214845号公報の17頁のH-1,4,6,8,1
4, US 4,618,573明細書のカラム13〜23の式(VII) 〜(XI
I) で表わされる化合物(H-1〜54),特開平2-214852号公
報の8頁右下の式(6) で表わされる化合物(H-1〜76),特
にH-14,US 3,325,287号公報のクレーム1に記載の化合
物が使用できる。現像抑制剤プレカーサーとして、特開
昭62-168139 号公報のP-24,37,39(6〜7頁); US 5,019,4
92 明細書のクレーム1に記載の化合物,特にカラム7
の28,29に記載の化合物が使用できる。
【0174】防腐剤、防黴剤として、 US 4,923,790明
細書のカラム3 〜15のI-1 〜III-43,特にII-1,9,10,18,
III-25 に記載の化合物が使用できる。安定剤、被り防
止剤として、US 4,923,793明細書のカラム6 〜16のI-1
〜(14), 特にI-1,60,(2),(13), US 4,952,483 明細書の
カラム25〜32の化合物1〜65,特に36に記載の化合物が
使用できる。化学増感剤として、トリフェニルホスフィ
ン セレニド, 特開平5-40324 号公報の化合物50に記載
の化合物が使用できる。染料として、特開平3-156450号
公報の15〜18頁のa-1 〜b-20, 特にa-1,12,18,27,35,3
6,b-5,27 〜29頁のV-1 〜23, 特にV-1, EP 445627A 明
細書の33〜55頁のF-I-1 〜F-II-43,特にF-I-11,F-II-8,
EP 457153A 明細書の17〜28頁のIII-1 〜36, 特にIII-
1,3, WO 88/04794明細書の8〜26のDye-1 〜124 の微結
晶分散体,EP 319999A明細書の6〜11頁の化合物1〜22,
特に化合物1, EP 519306A 明細書の式(1) 乃至(3) で
表わされる化合物D-1 〜87(3〜28頁),US 4,268,622明細
書の式(I) で表わされる化合物1〜22 (カラム3〜10),
US 4,923,788 明細書の式(I) で表わされる化合物(1)
〜(31) (カラム2〜9)が使用できる。UV吸収剤として、
特開昭46-3335 号公報の式(1) で表わされる化合物(18
b) 〜(18r),101 〜427(6〜9頁),EP 520938A明細書の
式(I) で表わされる化合物(3)〜(66)(10 〜44頁) 及び
式(III) で表わされる化合物HBT-1 〜10(14 頁), EP521
823A の式(1) で表わされる化合物(1) 〜(31) (カラム
2〜9)などが使用できる。
【0175】ここまでに述べてきた各種の添加剤、具体
的には、硬膜剤、被り防止剤、界面活性剤、滑り剤、帯
電防止剤、ラテックス、マット剤などは必要に応じて処
理部材に添加したり、ハロゲン化銀カラー写真感光材料
と処理部材との両方に添加することができる。
【0176】本発明においてハロゲン化銀カラー写真感
光材料の支持体としては、透明かつ処理温度に耐えるこ
とのできるものが用いられる。一般的には、日本写真学
会編「写真工学の基礎−銀塩写真編−」、(株)コロナ
社刊(昭和54年)(223)〜(240)頁記載の紙、合成高分
子(フィルム)等の写真用支持体が挙げられる。具体的
には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリス
チレン、ポリプロピレン、ポリイミド、セルロース類
(例えばトリアセチルセルロース)等が挙げられる。こ
れらの中でも、特にポリエチレンナフタレートを主成分
とするポリエステルが好ましいが、ここで言う「ポリエ
チレンナフタレートを主成分とする」ポリエステルと
は、全ジカルボン酸残基中に含まれるナフタレンジカル
ボン酸の含率が50mol%以上であることが好まし
い。より好ましくは、60mol%以上、さらに好まし
くは、70mol%以上である。これは、共重合体であ
ってもよく、ポリマーブレンドであってもよい。
【0177】共重合の場合、ナフタレンジカルボン酸ユ
ニットとエチレングリコールユニット以外に、テレフタ
ル酸、ビスフェノールA、シクロヘキサンジメタノール
等のユニットを共重合させたものも好ましい。これらの
中でも、力学強度、コストの観点から最も好ましいのが
テレフタル酸ユニットを共重合したものである。ポリマ
ーブレンドの好ましい相手は、相溶性の観点からポリエ
チレンテレフタレート(PET)、ポリアリレート(P
Ar)、ポリカーボネート(PC)、ポリシクロヘキサ
ンジメタノールテレフタレート(PCT)等のポリエス
テルを挙げることができるが、これらの中でも、力学強
度、コストの観点から好ましいのがPETとのポリマー
ブレンドである。
【0178】以下に好ましいポリエステルの具体的な化
合物の例を示す。 ポリエステル コポリマー例(括弧内の数字はモル比を
示す) 2、6―ナフタレンジカルボン酸/テレフタル酸/エチ
レングリコール(70/30/100)Tg=98℃ 2、6―ナフタレンジカルボン酸/テレフタル酸/エチ
レングリコール(80/20/100)Tg=105℃
【0179】ポリエステル ポリマーブレンド例(括弧
内の数字は重量比を示す) PEN/PET(60/40)Tg=95℃ PEN/PET(80/20)Tg=104℃
【0180】この他に、特開昭62−253159号公
報(29)〜(31)頁、特開平1−161236号公報(14)〜
(17)頁、特開昭63−316848号公報、特開平2−
22651号公報、同3−56955号公報、米国特許
第5,001,033号明細書等に記載の支持体を用い
ることができる。これらの支持体は、光学的特性、物理
的特性を改良するために、熱処理(結晶化度や配向制
御)、一軸及び二軸延伸(配向制御)、各種ポリマーの
ブレンド、表面処理等を行うことができる。
【0181】特に耐熱性やカール特性の要求が厳しい場
合、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の支持体として
は、特開平6−41281号、同6−43581号、同
6−51426号、同6−51437号、同6−514
42号、特願平4−251845号、同4−23182
5号、同4−253545号、同4−258828号、
同4−240122号、同4−221538号、同5−
21625号、同5−15926号、同4−33192
8号、同5−199704号、同6−13455号、同
6−14666号各公報に記載の支持体を好適に用いる
ことができる。また、主としてシンジオタクチック構造
を有するスチレン系重合体である支持体も好ましく用い
ることができる。支持体の厚みとしては、好ましくは5
〜200μm、より好ましくは40〜120μmであ
る。
【0182】また、支持体と写真構成層とを接着させる
ために、表面処理することが好ましい。前記表面処理と
しては、薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔
処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性
プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処
理などの表面活性化処理が挙げられる。前記表面処理の
中でも、紫外線照射処理、火焔処理、コロナ処理、グロ
ー処理が好ましい。次に下塗法について述べると、単層
でもよく2層以上でもよい。下塗層用バインダーとして
は、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メタク
リル酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸など
の中から選ばれた単量体を出発原料とする共重合体を始
めとして、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、グラフ
ト化ゼラチン、ニトロセルロース、ゼラチン、ポリビニ
ルアルコール及びこれらの変成ポリマーが挙げられる。
【0183】支持体を膨潤させる化合物としては、レゾ
ルシンとp−クロルフェノールとがある。下塗層には、
ゼラチン硬化剤としてはクロム塩(クロム明ばんな
ど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グルタールア
ルデヒドなど)、イソシアネート類、活性ハロゲン化合
物(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジ
ンなど)、エピクロルヒドリン樹脂、活性ビニルスルホ
ン化合物などが挙げられる。SiO2、TiO2、無機物微粒子
又はポリメチルメタクリレート共重合体微粒子(0.0
1〜10μm)をマット剤として含有させてもよい。
【0184】また、フイルム染色に使用する染料につい
ては、色調は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の一般
的な性質上グレー染色が好ましく、フイルム製膜温度領
域での耐熱性に優れ、かつポリエステルとの相溶性に優
れたものが好ましい。その観点から染料としては、三菱
化成製のDiaresin、日本化薬製のKayase
t等ポリエステル用として市販されている染料を混合す
ることにより目的を達成することが可能である。特に耐
熱安定性の観点から、アントラキノン系の染料が挙げら
れる。例えば、特開平8―122970号公報に記載さ
れているものを好適に用いることができる。また、支持
体として例えば、特開平4−124645号、同5−4
0321号、同6−35092号、同6−317875
号の各公報に記載の磁気記録層を有する支持体を用い、
撮影情報などを記録することが好ましい。
【0185】磁気記録層とは、磁性体粒子をバインダー
中に分散した水性もしくは有機溶媒系塗布液を支持体上
に塗設したものである。磁性体粒子は、γFe2O3 などの
強磁性酸化鉄、Co被着γFe2O3 、Co被着マグネタイト、
Co含有マグネタイト、強磁性二酸化クロム、強磁性金
属、強磁性合金、六方晶系のBaフェライト、Srフェライ
ト、Pbフェライト、Caフェライトなどを使用できる。Co
被着γFe2O3 などのCo被着強磁性酸化鉄が好ましい。形
状としては針状、米粒状、球状、立方体状、板状等いず
れでもよい。比表面積ではSBET で20m2/g以上が好
ましく、30m2/g以上が特に好ましい。強磁性体の飽
和磁化(σs)は、好ましくは3.0×104 〜3.0
×105A/mであり、特に好ましくは4.0×104
2.5×1005A/m である。強磁性体粒子を、シリカ
及び/又はアルミナや有機素材による表面処理を施して
もよい。さらに、磁性体粒子は、特開平6−16103
2号公報に記載された如くその表面にシランカップリン
グ剤又はチタンカップリング剤で処理されてもよい。
又、特開平4−259911号、同5−81652号の
各公報に記載の表面に無機、有機物を被覆した磁性体粒
子も使用できる。
【0186】磁性体粒子に用いられるバインダーは、特
開平4−219569号公報に記載の熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アル
カリ又は生分解性ポリマー、天然物重合体(セルロース
誘導体、糖誘導体など)及びそれらの混合物を使用する
ことができる。これらの樹脂のTgは、−40℃〜30
0℃であり、重量平均分子量は、0.2万〜100万で
ある。これらの樹脂の具体例としては、例えば、ビニル
系共重合体、セルロースジアセテート、セルローストリ
アセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セ
ルロースアセテートブチレート、セルローストリプロピ
オネートなどのセルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリ
ビニルアセタール樹脂が挙げられ、ゼラチンも好まし
い。特に、セルロースジ(トリ)アセテートが好まし
い。これらのバインダーは、エポキシ系、アジリジン
系、イソシアネート系の架橋剤を添加して硬化処理する
ことができる。イソシアネート系の架橋剤としては、ト
リレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、などのイソシアネート
類、これらのイソシアネート類とポリアルコールとの反
応生成物(例えば、トリレンジイソシアナート3mol と
トリメチロールプロパン1mol の反応生成物)、及びこ
れらのイソシアネート類の縮合により生成したポリイソ
シアネートなどが挙げられ、例えば特開平6−5935
7号公報に記載されている。
【0187】前記磁性体を上記バインダー中に分散する
方法としては、特開平6−35092号公報に記載され
ている方法のように、ニーダー、ピン型ミル、アニュラ
ー型ミルなどが好ましく併用も好ましい。特開平5−0
88283号公報に記載の分散剤や、その他の公知の分
散剤が使用できる。磁気記録層の厚みとしては、0.1
〜10μmであり、0.2〜5μmが好ましく、0.3
〜3μmがより好ましい。磁性体粒子とバインダーとの
重量比としては、0.5:100〜60:100が好ま
しく、1:100〜30:100がより好ましい。磁性
体粒子の塗布量としては、0.005〜3g/m2であ
り、0.01〜2g/m2が好ましく、0.02〜0.5
g/m2がより好ましい。磁気記録層の透過イエロー濃度
としては、0.01〜0.50が好ましく、0.03〜
0.20がより好ましく、0.04〜0.15が特に好
ましい。磁気記録層は、写真用支持体の裏面に塗布又は
印刷によって全面又はストライプ状に設けることができ
る。磁気記録層を塗布する方法としては、エアードクタ
ー、ブレード、エアナイフ、スクイズ、含浸、リバース
ロール、トランスファロール、グラビヤ、キス、キャス
ト、スプレイ、ディップ、バー、エクストリュージョン
等が利用でき、特開平5−341436号等の各公報に
記載の塗布液が好ましい。
【0188】磁気記録層に、潤滑性向上、カール調節、
帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの機能を合せ持た
せてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの機能を
付与させてもよく、粒子の少なくとも1種以上がモース
硬度が5以上の非球形無機粒子の研磨剤が好ましい。非
球形無機粒子の組成としては、酸化アルミニウム、酸化
クロム、二酸化珪素、二酸化チタン、シリコンカーバイ
ト等の酸化物、炭化珪素、炭化チタン等の炭化物、ダイ
アモンド等の微粉末が好ましい。これらの研磨剤は、そ
の表面をシランカップリング剤又はチタンカップリング
剤で処理されてもよい。これらの粒子は磁気記録層に添
加してもよく、また磁気記録層上にオーバーコート(例
えば保護層、潤滑剤層など)してもよい。この時使用す
るバインダーは前述のものが使用でき、好ましくは磁気
記録層のバインダーと同じものがよい。磁気記録層を有
する感光材料については、US5,336,589号、
同5,250,404号、同5,229,259号、同
5,215,874号、EP466,130号の各明細
書等に記載されている。
【0189】上述の磁気記録層を有する感光材料に好ま
しく用いられるポリエステル支持体について更に記す
が、感光材料、処理、カートリッジ及び実施例なども含
め詳細については、公開技報、公技番号94−6023
(発明協会;1994.3.15)に記載されている。
ポリエステルは、ジオールと芳香族ジカルボン酸とを必
須成分として形成され、芳香族ジカルボン酸として、
2,6−、1,5−、1,4−及び2,7−ナフタレン
ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル
酸、ジオールとしてジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェ
ノールA、ビスフェノールが挙げられる。この重合ポリ
マーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメタノールテ
レフタレート等のホモポリマーが挙げられる。特に好ま
しいのは、2,6−ナフタレンジカルボン酸を50モル
%〜100モル%含むポリエステルである。これらの中
でも特に好ましいのは、ポリエチレン2,6−ナフタレ
ートである。平均分子量の範囲としては、約5,000
〜200,000である。ポリエステルのTgは、50
℃以上であり、90℃以上が好ましい。
【0190】次に、ポリエステル支持体は、巻き癖をつ
きにくくするための熱処理の温度は、40℃以上Tg未
満、より好ましくはTg−20℃以上Tg未満である。
前記熱処理は、この温度範囲内の一定温度で実施しても
よく、冷却しながら実施してもよい。前記熱処理の時間
は、0.1時間以上1500時間以下、さらに好ましく
は0.5時間以上200時間以下である。前記ポリエス
テル支持体の熱処理は、ロール状で実施してもよく、ま
たウェブ状で搬送しながら実施してもよい。表面に凹凸
を付与し(例えばSnO2やSb2O5 等)の導電性無機微粒子
を塗布する)、面状改良を図ってもよい。又端部にロー
レットを付与し端部のみ少し高くすることで巻芯部の切
り口写りを防止するなどの工夫を行うことが望ましい。
これらの熱処理は、支持体製膜後、表面処理後、バック
層塗布後(帯電防止剤、滑り剤等)、下塗り塗布後のど
この段階で実施してもよい。好ましいのは、帯電防止剤
塗布後である。
【0191】このポリエステルには、紫外線吸収剤を練
り込んでもよい。又、ライトパイピング防止のため、三
菱化成製のDiaresin、日本化薬製のKayaset 等ポリエス
テル用として市販されている染料又は顔料を練り込むこ
とにより目的を達成することが可能である。
【0192】次に、ハロゲン化銀カラー写真感光材料を
装填することのできるフィルムパトローネについて記
す。本発明で使用されるパトローネの主材料としては、
金属でも合成プラスチックでもよい。好ましいプラスチ
ック材料としては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリフェニルエーテルなどが挙げられる。
更にパトローネは、各種の帯電防止剤を含有してもよ
く、カーボンブラック、金属酸化物粒子、ノニオン、ア
ニオン、カチオン及びベタイン系界面活性剤又はポリマ
ー等を好ましく用いることができる。これらの帯電防止
されたパトローネは、特開平1−312537号、同1
−312538号に記載されている。特に25℃、25
%RHでの抵抗が1012Ω/□以下が好ましい。通
常、プラスチックパトローネは、遮光性を付与するため
にカーボンブラックや顔料などを練り込んだプラスチッ
クを使って製作される。パトローネのサイズは、現在の
135サイズのままでもよいし、カメラの小型化には、
現在の135サイズの25mmのカートリッジの径を22
mm以下とすることも有効である。パトローネのケースの
容積は、30cm3 以下好ましくは25cm3 以下とするこ
とが好ましい。パトローネ及びパトローネケースに使用
されるプラスチックの重量は5〜15gが好ましい。
【0193】更にスプールを回転してフィルムを送り出
すパトローネでもよい。またフィルム先端がパトローネ
本体内に収納され、スプール軸をフィルム送り出し方向
に回転させることによってフィルム先端をパトローネの
ポート部から外部に送り出す構造でもよい。これらは、
US4,834,306号、同5,226,613号の
各明細書等に開示されている。以上のハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料は、特公平2−32615号、実公平3
−39784号の各公報等に記載されているレンズ付フ
ィルムユニットにも好ましく用いることができる。
【0194】レンズ付きフイルムユニットとは、撮影レ
ンズ及びシャッタを、例えば射出成型されたプラスチッ
ク筺体内に備えたユニット本体の製造工程において、予
め未露光のカラーあるいはモノクロ写真感光材料を光密
に装填したものである。このユニットは、ユーザが撮影
した後、現像のためにユニットごと現像所に送られる。
現像所では当該ユニットから写真フイルムを取り出して
現像及び写真プリントの作成が行われる。このレンズ付
きフイルムユニットの外装には、例えば、実公平3−6
910号、実公平5−31647号、特開平7−225
454号及び実公平6−43798号の各公報に記載さ
れているように、更に撮影レンズ部、ファインダ部等の
撮影に必要な光学部分及びシャッタ釦、巻き上げノブ等
の撮影操作部分が露出し、かつ使用方法を示す説明書き
及びデザインが印刷された紙箱、プラスチック包装体で
被覆されて使用に供される。
【0195】紙あるいはプラスチックで被覆されたレン
ズ付きフイルムユニットは、更に実公平4−1546号
及び特公平7−1380号の各公報に記載されているよ
うに、不透湿材料、又は、例えばASTM試験法D−5
70で0.1%以下の非吸湿性材料からなる包装体、例
えばアルミニウム箔ラミネート・シート、アルミニウム
箔もしくは金属蒸着された透明・不透湿プラスチック包
装体で被覆されて販売される。レンズ付きフイルムユニ
ットに内蔵された写真フイルムの保存性からは、上記防
湿包装体内のレンズ付きフイルムユニットの湿度は、2
5℃において相対湿度40〜70%になるように調湿
し、好ましくは50〜65%であるのがよい。更に、実
公平6−6346号、実公平6−8589号の各公報及
び米国特許5,239,324号明細書に記載のように、
紙あるいはプラスチックで被覆されたレンズ付きフイル
ムユニットをシャッタ及び巻上げ操作可能な透明防水ケ
ースに収納して水中あるは防水機能を付加したものもあ
る。
【0196】現像所において写真フイルムが取り除かれ
たユニット本体は、ユニットの製造所に回収され、検査
の上、リユース可能な部品はリユースされ、一部のリユ
ース不能なプラスチック部品は溶解され、再ペレット化
してリサイクルされる。用いられる撮影レンズは、特公
平7−56363号、特開平63−199351号、実
公平3−22746号、実公平3−39784号、実公
平5−38353号、実公平7−33237号及び実公
平7−50746号の各公報に記載のように、球面ある
いは非球面からなる1枚又は2枚構成からなるプラスチ
ックレンズが用いられ、一方、その球面収差を補償する
ために裏蓋における露光部のフイルム受面はフイルムの
走行方向に撮影レンズに対して凹面となるように湾曲面
を形成することが望ましい。
【0197】また、ファインダは、実公平2−4162
1号、実公平3−6910号及び実公平3−39784
号の各公報に記載のように、筺体にファインダ開口を画
定させるのみの素通しファインダでもよいし、例えば、
実公平7−10345号公報に記載のように、これに接
眼及び対物ファインダレンズを設けた逆ガリレオ式或い
はアルバダ式のファインダでもよい。更に特開平7−6
4177号、特開平6−250282号及び特開平7−
128732号の各公報に記載のように、ファインダに
画面切替機能を付与し、これに連動して撮影開口を通常
サイズ及びパノラマサイズの露光が行えるように切り替
えたり、あるいは上記ファインダの切替に連動してフイ
ルム上に標準、パノラマあるいはハイビジョンサイズで
撮影したことを、光学的あるいは磁気的に記録するよう
にしてもよい。その他、撮影レンズの焦点距離を変更す
るとともにファインダ視野を特定するようにして接近、
望遠撮影を行わせるようにしたものもある。
【0198】レンズ付きフイルムユニットに用いられる
写真フイルムは、シート状あるいはロール状のフイルム
を用いることができ、更に当該写真フイルムは、オラン
ダ特許6,708,489ごう明細書に記載のように直接
収納されるか、あるいは特公平2−32615号明細書
に示すように、容器に収納されてレンズ付きフイルムユ
ニット内に装填される。撮影後、現像のためにレンズ付
きフイルムユニットから撮影済み写真フイルムを取り出
すには、特公平6−16158号、実公平7−1554
5号各公報に記載のように、レンズ付きフイルムユニッ
ト筺体の底に写真フイルム取り出し用の蓋を設けて、こ
の蓋を開放することによって写真フイルムを取り出して
もよく、オランダ特許6,708,489号明細書に記載
のように、裏蓋を開放もしくは破壊して写真フイルムを
取り出してもよい。また、米国特許5,202,713号
明細書に記載のように、レンズ付きフイルムユニット筺
体の一部に通常は遮光状態にある開口を形成しておき、
そこからフイルムの一端を掴んで引き出すようにしても
よい。
【0199】レンズ付きフイルムユニットにロール状の
写真フイルムを用いる場合には、このロール状写真フイ
ルムは容器に収納された状態で、レンズ付きフイルムユ
ニットに収納されることが望ましい。用いられる容器
は、例えば、特開昭54−111822号、同63−1
94255号、米国特許4,8322,75号、同4,8
34,306号、特開平2―124564号、同3−1
55544号、同2―264248号各公報、更に実公
平5−40508号、特公平2-32615号及び特公平7−
117707号各公報記載のISO規格で規定される1
35フイルム用パトローネ、あるいはISO規格の写真
フイルムを装填可能であるが上記規格よりも径の細いパ
トローネ、あるいは特開平8−211509号、同8−
262645号及び同8−262639号各公報に記載
のAPS(Advanced Photo System)用のカートリッジ
等のフイルムの一端が固定されたスプールを有する1軸
のカートリッジあるいはパトローネが有利に用いられ
る。更に、実公平4−14748号及び同3−2274
6号明細書記載の110サイズ規格フイルムを用いた2
軸カートリッジを用いることもできる。また必要によっ
ては、裏紙付きの写真フイルムを用いることもできる。
【0200】フイルムの一端が固定されたスプールを有
する1軸のカートリッジあるいはパトローネを用いる場
合には、レンズ付きフイルムユニットの一方の収納室に
カートリッジあるいはパトローネを収納すると共に、他
方の収納室に当該カートリッジあるいはパトローネから
写真フイルムの大部分を引き出されてロール状に巻かれ
たフイルムを収納するレンズ付きフイルムユニットの製
造段階における予備巻き装填(ファクトリー・プレワイ
ンド)を行い、撮影毎に引き出された写真フイルムを外
部の巻き上げ部材によって、カートリッジあるいはパト
ローネのスプールを回転させてカートリッジあるいはパ
トローネに巻取るようにしてもよいし、あるいはこれと
は逆にレンズ付きフイルムユニットの一方の収納室に写
真フイルムの先端部を接続したカートリッジあるいはパ
トローネとは別のスプールを装填し、他方の収納室に写
真フイルムの大部分が収納された状態のカートリッジあ
るいはパトローネを装填して、撮影毎に写真フイルムを
外部の巻き上げ部材によって、カートリッジあるいはパ
トローネから引き出してカートリッジあるいはパトロー
ネとは別のスプールに巻取るようにしてもよい。
【0201】ファクトリー・プレワインド方式において
は、カートリッジあるいはパトローネから引き出された
写真フイルムは、カートリッジあるいはパトローネと別
のスプールに巻かれた状態で他方の収納室に収納されて
もよいし、あるいは特公平2−32615号公報に記載
のように中空状態で他方の収納室に収納されてもよい。
また、上記ファクトリー・プレワインドは、特公平7−
56564号公報に記載のように暗室内において予めカ
ートリッジあるいはパトローネから写真フイルムを引き
出してロール状に巻いておき、このカートリッジあるい
はパトローネ及びロール状の写真フイルムをレンズ付き
フイルムユニットに装填した後、レンズ付きフイルムユ
ニットの裏蓋を閉じて遮光するようにしてもよく、ある
いは、上記特公平2−32615号記載のように、一方
の収納室に写真フイルムの大部分が収納された状態のカ
ートリッジあるいはパトローネを装填するとともに、他
方の収納室に写真フイルムの先端部を接続したカートリ
ッジあるいはパトローネとは別のスプールを装填し、裏
蓋を閉じて遮光した後、当該別のスプールをレンズ付き
フイルムユニット外部から回転して当該スプールに巻き
取るようにしてもよい。
【0202】レンズ付きフイルムユニットは、実公平4
−1546号、同7−20667号各公報に記載のよう
に、撮影毎に写真フイルムを巻き上げる動作でフイルム
のパーフォレーションに係合している従動スプロケット
の駆動により、シャッタ羽根を蹴飛ばすシャッタ機構を
チャージするとともにそれ以上の巻き上げを不能とする
セルフコッキング機構が有利に用いられる。
【0203】チャージされたシャッタ機構は、シャッタ
釦の押圧操作によってチャージ位置から開放され、シャ
ッタ羽根を蹴飛ばして写真撮影のための露光が行われる
とともに、再度の巻き上げを可能とする。更に、レンズ
付きフイルムユニットには、実公平2−34688号、
同6−41227号、特開平7−122389号及び特
公平6−12371号各公報に記載のように、外部にス
トロボ充電のためのスイッチが設けられたストロボ基板
を内蔵してもよく、この場合上記のシャッタ羽根による
撮影露光動作に連動してシンクロスイッチをオンするこ
とによって撮影動作に連動してストロボ発光を行うよう
に構成すればよい。
【0204】一方、レンズ付きフイルムユニットには、
実公平4−1546号公報に記載のように、撮影枚数あ
るいは残数を表示するカウンタが設けられており、更に
このカウンタには最終駒撮影後の巻き上げに対して、上
記シャッタチャージ及び1駒毎の巻き止めを禁止する機
構が設けられており、これにより、その後の巻き上げ操
作によって写真フイルムを最終巻き上げ位置まで連続し
て巻き上げることができる。
【0205】本発明に用いる処理部材の処理層には、少
なくとも塩基及び/又は塩基プレカーサーを含む。前記
塩基としては、無機あるいは有機塩基を用いることがで
きる。無機の塩基としては、特開昭62−209448
号記載のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、リ
ン酸塩、炭酸塩、ホウ酸塩、有機酸塩、特開昭63−2
5208号記載のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の
アセチリド、等が挙げられる。
【0206】また、有機の塩基としては、アンモニア、
脂肪族あるいは芳香族アミン類(例えば、1級アミン
類、2級アミン類、3級アミン類、ポリアミン類、ヒド
ロキシルアミン類、複素環状アミン類)、アミジン類、
ビスあるいはトリスあるいはテトラアミジン、グアニジ
ン類、水不溶性のモノあるいはビスあるいはトリスある
いはテトラグアニジン類、4級アンモニウムの水酸化物
類などが挙げられる。
【0207】塩基プレカーサーとしては、脱炭酸型、分
解型、反応型及び錯塩形成型などを用いることができ
る。本発明においては、欧州特許公開210,660
号、米国特許第4,740,445号各明細書に記載さ
れているように、塩基プレカーサーとして水に難溶な塩
基性金属化合物およびこの塩基性金属化合物を構成する
金属イオンと水を媒体として錯形成反応しうる化合物
(錯形成化合物という)の組み合わせで塩基を発生させ
る方法を採用するのが効果的である。この場合、水に難
溶な塩基性金属化合物は感光材料に、錯形成化合物は処
理部材に添加するのが望ましいが、この逆も可能であ
る。
【0208】塩基又は塩基プレカーサーの使用量として
は、0.1〜20g/m2 好ましくは1〜10g/m2 であ
る。処理層のバインダーは、前記ハロゲン化銀カラー写
真感光材料と同様の親水性ポリマーを用いることができ
る。処理部材は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料と同
様に硬膜材で硬膜されていることが好ましい。前記硬膜
剤は、前記ハロゲン化銀カラー写真感光材料と同様のも
のを用いることができる。
【0209】処理部材には前に述べたような、ハロゲン
化銀カラー写真感光材料の黄色フィルター層やアンチハ
レーション層に用いる染料を転写除去する等の目的で媒
染剤を含ませることができる。前記媒染剤としては、ポ
リマー媒染剤が好ましい。その例としては2級及び3級
アミノ基を含むポリマー、含窒素複素環部分を持つポリ
マー、これらの4級カチオン基を含むポリマー等で分子
量が5000〜200000、特に10000〜500
00のものである。具体的には、米国特許2,548,
564号、同2,484,430号、同3,148,0
61号、同3,756,814号、同3,625,69
4号、同3,859,096号、同4,128,538
号、同3,958,995号、同2,721,852
号、同2,798,063号、同4,168,976
号、同3,709,690号、同3,788,855
号、同3,642,482号、同3,488,706
号、同3,557,066号、同3,271,147
号、同3,271,148号、同2,675,316
号、同2,882,156号、英国特許1277453
号、特開昭54−115228号、同54−14552
9号、同54−126027号、同50−71332、
同53−30328号、同52−155528号、同5
3−125号、同53−1024号、等の明細書に記載
されている。前記媒染剤の添加量としては、0.1g/m2
10g/m2、好ましくは0.5g/m2 〜5g/m2 である。
【0210】本発明においては、処理部材に現像停止剤
あるいは現像停止剤のプレカーサーを含ませておき、現
像と同時あるいはタイミングを遅らせて現像停止剤を働
かせてもよい。ここでいう現像停止剤とは、適正現像
後、速やかに塩基を中和又は塩基と反応して膜中の塩基
濃度を下げ現像を停止する化合物や、銀あるいは銀塩と
相互作用して現像を抑制する化合物である。具体的に
は、加熱により酸を放出する酸プレカーサー、加熱によ
り共存する塩基と置換反応を起こす親電子化合物、又
は、含窒素ヘテロ環化合物、メルカプト化合物及びその
前駆体が挙げられる。詳しくは、特開昭62−1905
29号公報の(31)〜(32)頁に記載されている。
【0211】また、同様にハロゲン化銀のプリントアウ
ト防止剤を処理部材に含ませておき、現像と同時にその
機能を発現させてもよい。前記プリントアウト防止剤の
例としては、特公昭54−164号、特開昭53−46
020号、同48−45228号、特公昭57−845
4号各公報等に記載のハロゲン化合物、英国特許第1,
005,144号明細書記載の1-フェニル-5-メルカプ
トテトラゾール類の化合物、特開平8−184936号
公報に記載のビオローゲン化合物類が挙げられる。プリ
ントアウト防止剤の使用量としては、10-4〜1モル/
Ag1モル、好ましくは10-3〜10-2/Agモルであ
る。
【0212】また、処理部材に物理現像核及びハロゲン
化銀溶剤を含ませておき、現像と同時に、ハロゲン化銀
カラー写真感光材料のハロゲン化銀を可溶化、及び処理
層に固定してもよい。物理現像に必要な還元剤は、感光
材料の分野で知られているものを用いることができる。
また、それ自身は還元性を持たないが処理過程に求核試
薬や熱の作用により還元性を発現する還元剤プレカーサ
ーも用いることができる。還元剤としては、ハロゲン化
銀カラー写真感光材料から拡散してくるもので現像に用
いられなかった現像主薬を利用することができ、また、
還元剤を処理部材に予め含有させておいてもよい。後者
の場合、処理部材に含有させておく還元剤は、ハロゲン
化銀カラー写真感光材料に含まれる還元剤と同じでもよ
いし、異なっていてもよい。
【0213】本発明に用いられる還元剤の例としては、
米国特許4,500,626号の第49〜50欄、同
4,483,914号の第30〜31欄、同4,33
0,617号、同4,590,152号各明細書、特開
昭60−140335号公報の第(17)〜(18)頁、同57
−40245号、同56−138736号、同59−1
78458号、同59−53831号、同59−182
449号、同59−182450号、同60−1195
55号、同60−128436号から同60−1284
39号まで、同60−198540号、同60−181
742号、同61−259253号、同62−2440
44号、同62−131253号から同62−1312
56号までの各公報、欧州特許第220746A2号明
細書の第78〜96頁等に記載の還元剤や還元剤プレカ
ーサーを用いることができる。米国特許第3,039,
869号明細書に開示されている種々の還元剤の組み合
わせを用いることもできる。
【0214】耐拡散型の現像主薬を使用する場合には、
必要に応じて、電子伝達剤及び/又は電子伝達剤のプレ
カーサーを組み合わせて用いてもよい。電子伝達剤又は
そのプレカーサーは、前述した還元剤又はそのプレカー
サーの中から選ぶことができる。処理部材に還元剤を添
加する場合の添加量としては、0.01〜10g/m2
であり、好ましくは、ハロゲン化銀カラー写真感光材料
の銀のモル数の1/10〜5倍である。
【0215】物理現像核は、ハロゲン化銀カラー写真感
光材料より拡散してきた可溶性銀塩を還元して物理現像
銀に変換し、処理層に固定させるものである。前記物理
現像核としては、亜鉛、水銀、鉛、カドミウム、鉄、ク
ロム、ニッケル、錫、コバルト、銅、ルテニウム等の重
金属、あるいはパラジウム、白金、金、銀等の貴金属、
あるいはこれら重金属、貴金属の硫黄、セレン、テルル
等のカルコゲン化合物、のコロイド粒子等の公知のもの
は総て利用できる。これらの物理現像核の大きさは、2
〜200nmの粒径のものが好ましく用いられる。これ
らの物理現像核は、処理層に10-3mg〜10g/m2
含有させる。
【0216】ハロゲン化銀溶剤は、公知のものを使用で
きる。例えば、チオ硫酸塩、亜硫酸塩、チオシアン酸
塩、特公昭47−11386号公報に記載のチオエーテ
ル化合物、特開平8−179458号公報に記載のウラ
シル、ヒダントインの如き5乃至6員環のイミド基を有
する化合物、特開昭53−144319号公報に記載の
炭素−硫黄の2重結合を有する化合物、アナリティカ・
ケミカ・アクタ(Analytica Chinica Acta)248巻604〜61
4頁(1991年)に記載のトリメチルトリアゾリウムチオ
レート等のメソイオンチオレート化合物などが好適に用
いられる。また、特開平8−69097号公報に記載の
ハロゲン化銀を定着して安定化し得る化合物もハロゲン
化銀溶剤として使用し得る。ハロゲン化銀溶剤は、単独
で使用してもよいし、複数のハロゲン化銀溶剤を併用す
ることも好ましい。
【0217】処理層中の、全ハロゲン化銀溶剤の含有量
は、0.01〜100mmol/m2であり、好ましくは、0.1〜50mmo
l/m2 である。感光部材の塗布銀量に対して、モル比で
1/20〜20倍で、好ましくは1/10〜10倍、よ
り好ましくは1/4〜4倍である。ハロゲン化銀溶剤
は、水、メタノール、エタノール、アセトン、ジメチル
ホルムアルデヒド、メチルプロピルグリコール等の溶媒
やアルカリ又は酸性水溶液として添加してもよいし、固
体微粒子分散させて塗布液に添加してもよい。
【0218】処理部材には、ハロゲン化銀カラー写真感
光材料と同様に保護層、下塗り層、バック層、その他の
種々の補助層があってもよい。処理部材は、連続ウェブ
上に処理層が設けられていることが好ましい。ここでい
う連続ウェブとは、処理部材の長さが、処理時に対応す
るハロゲン化銀カラー写真感光材料の長辺より長さが十
分に長く、処理に使用するときにその一部を裁断するこ
となく使用し、複数のハロゲン化銀カラー写真感光材料
を処理できる長さを有する形態をいう。一般には、その
処理部材の長さが、巾の5〜10000倍であることを
いう。処理部材の巾は任意であるが、対応するハロゲン
化銀カラー写真感光材料の巾以上であるのが好ましい。
【0219】また、複数のハロゲン化銀カラー写真感光
材料を並行し、即ち、ハロゲン化銀カラー写真感光材料
を複数並べて処理するような形態も好ましい。この場
合、処理部材の巾は、該ハロゲン化銀カラー写真感光材
料の巾×同時処理数以上であることが好ましい。このよ
うな連続ウェブ処理は、送り出しロールから供給され巻
き取りロールに巻き取られて廃棄されることが好まし
い。特にサイズが大きい処理部材の場合、廃棄が容易で
ある。以上のように、連続ウェブの処理部材は、従来の
シート部材に比べ、取り扱い性が著しく向上する。
【0220】本発明の処理部材に用いられる支持体の厚
みは、任意であるが、薄いほうが好ましく、特に好まし
くは4〜120μmである。前記支持体の厚みが100
μm以下の処理部材を利用することが好ましく、さらに
は60μm以下、特に40μm以下が好ましい。この場
合、単位体積当たりの処理部材の量が多くなるので、上
記の処理部材用ロールをコンパクトにできる。支持体の
素材についても特に限定はなく、処理温度に耐えること
のできるものが用いられる。一般的には、日本写真学会
編「写真工学の基礎−銀塩写真編−」、(株)コロナ社
刊(昭和54年)(223〜240頁)記載の紙、合成
高分子(フイルム)等の写真用支持体が挙げられる。
【0221】支持体用の素材は、単独で使用することも
できるし、ポリエチレン等の合成高分子で片面あるいは
両面をコートあるいはラミネートされた支持体として用
いることもできる。この他、特開昭62−253,15
9号公報の(29)〜(31)頁、特開平1−161,
236号公報の(14)〜(17)頁、特開昭63−3
16,848号、特開平2−22,651号、同3−5
6,955号の各公報、米国特許第5,001,033
号明細書等に記載の支持体を用いることができる。ま
た、主としてシンジオタクチック構造を有するスチレン
系重合体である支持体も好ましく用いることができる。
【0222】これらの支持体の表面に親水性バインダー
とアルミナゾルや酸化錫の様な半導性金属酸化物、カー
ボンブラックその他の帯電防止剤を塗布してもよい。ア
ルミニウムを蒸着した支持体も好ましく用いることがで
きる。
【0223】本発明においては、カメラ等で撮影したハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料を現像する方法として、
該ハロゲン化銀カラー写真感光材料及び処理部材の双方
のバック層を除く全塗布膜を最大膨潤させるに要する合
計水量の0.1〜1倍に相当する水の存在下で、該ハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料と処理部材とを、その感光
層と処理層とが向かい合う形で重ね合わせ、60〜10
0℃で5〜60秒間加熱する。
【0224】ここで言う水とは、一般に用いられる水で
あれば何を用いてもよい。具体的には蒸留水、イオン交
換水、水道水、井戸水、ミネラルウォーター等を用いる
ことができる。これらの水には、水垢発生防止、腐敗防
止などの目的で防腐剤を少量添加したり、活性炭フィル
ターやイオン交換樹脂フィルターなどにより、水を循環
濾過する方法も好ましく用いられる。本発明では、ハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料及び/又は処理部材が水で
膨潤した状態で貼り合わされ、加熱される。この膨潤時
の膜の状態は、不安定であり、水の量を上記の範囲に限
定することが、局所的な発色ムラを防ぐのに重要であ
る。
【0225】最大膨潤に要する水の量は、用いる水の中
に測定するべき塗布膜をもつハロゲン化銀カラー写真感
光材料又は処理部材を浸積させ、十分膨潤したところで
膜厚を測定し、最大膨潤量を計算してから塗布膜の重量
を減じれば求めることができる。また、膨潤度の測定法
の例は、フォトグラフィック・サイエンス・エンジニア
リング、16巻、449ページ(1972年)にも記載
がある。
【0226】水は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料、
処理部材、又はその両者に付与する方法を用いることが
できる。その使用量は、ハロゲン化銀カラー写真感光材
料及び処理部材の(バック層を除く)全塗布膜を最大膨
潤させるのに要する量の1/10〜1倍に相当する量で
ある。水を付与するタイミングとしては、ハロゲン化銀
カラー写真感光材料を露光した後、加熱現像を行うまで
のいずれの時点でもよい。好ましくは加熱現像を施す直
前が選ばれる。
【0227】本発明に規定する上記の水量は、ハロゲン
化銀カラー写真感光材料と処理部材とを貼り合わせて加
熱現像を施す時点において必要な量を規定している。し
たがって、例えば、本発明の規定よりも多い量の水をい
ったんハロゲン化銀カラー写真感光材料乃至は処理部材
に供給した後、貼り合わせるまでの間にスクイーズ等の
手段によって余剰の水分を除去し、加熱現像を行う方法
も本発明の範囲に含めることができる。通常は、必要な
水量をハロゲン化銀カラー写真感光材料あるいは処理部
材、又はそれら両者に供給した後に、あるいは必要な量
となるように上述のような手段で調節した後に、該ハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料と該処理部材とを貼り合わ
せて加熱現像を施すが、、該ハロゲン化銀カラー写真感
光材料と該処理部材とを貼り合わせた後に、両者の間の
空隙に水分を供給することで必要な水量を存在させるこ
ともできる。
【0228】水分を付与する方法についても様々な方法
を用いることができる。水の付与方法としては、ハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料又は処理部材を水に浸漬し、
スクイーズローラーで余分な水を除去する方法がある。
ただし、一定量の水を塗りきりでハロゲン化銀カラー写
真感光部材又は処理部材に付与する方が好ましい。ま
た、水を噴射する複数のノズル孔が一定の間隔でハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料又は処理部材の搬送方向と交
差する方向に沿って直線状あるいは複数列をなすように
並べられたノズルと前記ノズルを搬送経路上のハロゲン
化銀カラー写真感光材料又は処理部材に向かって変位さ
せるアクチュエータとを有するインクジェット方式の記
録ヘッドと類似の水塗布装置により水を噴射する方法が
特に好ましい。また、スポンジ等により水塗布する方法
も装置が簡易であり、好ましく用いられる。付与する水
の温度は、30℃〜60℃が好ましい。
【0229】ハロゲン化銀カラー写真感光材料と処理部
材とを重ね合わせる方法の例としては、特開昭62−2
53,159号、特開昭61−147,244号各公報
に記載の方法がある。
【0230】現像工程における加熱方法としては、加熱
されたブロックやプレートに接触させたり、熱板、ホッ
トプレッサー、熱ローラー、熱ドラム、ハロゲンランプ
ヒーター、赤外及び遠赤外ランプヒーターなどに接触さ
せたり高温の雰囲気中を通過させる方法などがある。本
発明の処理には種々の熱現像装置のいずれもが使用でき
る。例えば、特開昭59−75,247号、同59−1
77,547号、同59−181,353号、同60−
18,951号、実開昭62−25,944号、特願平
4−277,517号、同4−243,072号、同4
−244,693号、同6−164,421号、同6−
164,422号の各公報等に記載されている装置など
が好ましく用いられる。また市販の装置としては富士写
真フイルム(株)製ピクトロスタット100、同ピクト
ロスタット200、同ピクトロスタット300、同ピク
トロスタット330、同ピクトロスタット50、同ピク
トログラフィー3000、同ピクトログラフィー200
0などが使用できる。
【0231】本発明に用いるハロゲン化銀カラー写真感
光材料及び/又は処理部材は、加熱現像のための加熱手
段としての導電性の発熱体層を有する形態であってもよ
い。この発明の発熱要素には、特開昭61−145,5
44号等に記載のものを利用できる。
【0232】本発明において、現像によって生じた現像
銀や未現像のハロゲン化銀はこれらを除去することな
く、画像情報を取り込むこともできるが、除去後に画像
を取り込むこともできる。後者の場合には、現像と同時
あるいは現像後にこれらを除去する手段を適用すること
ができる。現像と同時にハロゲン化銀カラー写真感光材
料中の現像銀を除去したり、ハロゲン化銀を錯化乃至可
溶化せしめるには、処理部材に漂白剤として作用する銀
の酸化剤や再ハロゲン化剤、あるいは定着剤として作用
するハロゲン化銀溶剤を含有させておき、熱現像時にこ
れらの反応を生じさせることができる。また、画像形成
の現像終了後に銀の酸化剤、再ハロゲン化剤あるいはハ
ロゲン化銀溶剤を含有させた第二の処理部材をハロゲン
化銀カラー写真感光材料と貼り合わせて現像銀の除去あ
るいはハロゲン化銀の錯化ないし可溶化を生じさせるこ
ともできる。
【0233】本発明においては、撮影とそれに続く画像
形成現像の後で画像情報を読み取る障害とならない程度
にこれらの処理を施すことが好ましい。特に未現像のハ
ロゲン化銀は、ゼラチン膜中では高いヘイズを生じ、画
像のバックグラウンドの濃度を上昇させるため、上記の
ような錯化剤を用いてヘイズを減少させたり、可溶化さ
せて膜中から全量あるいはその一部を除去することが好
ましい。
【0234】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0235】(実施例1)平均分子量15000のゼラ
チン0.74g及び臭化カリウム0.7gを含む蒸留水
930mlを反応容器中に入れ、40℃に昇温した。こ
の溶液に強く攪拌しながら硝酸銀1.2gを含む水溶液
30mlと、臭化カリウム0.82gを含む水溶液30
mlとを30秒間で添加した。添加終了後、40℃で1
分間保った後、反応溶液の温度を75℃に上昇させた。
ゼラチン27.0gを蒸留水200mlと共に加えた
後、硝酸銀22.5gを含む水溶液100mlと、臭化
カリウム15.43gを含む水溶液80mlとを添加流
量を加速しながら11分間にわたって添加した。次い
で、硝酸銀75.1gを含む水溶液250mlと、沃化
カリウムを臭化カリウムとのモル比3:97で含む水溶
液(臭化カリウムの濃度26%)とを添加流量を加速し
ながら、かつ、反応液の銀電位が飽和カロメル電極に対
して60mVとなるように20分間で添加した。さら
に、硝酸銀18.7gを含む水溶液75mlと、臭化カ
リウムの21.9%水溶液とを3分間にわたって、か
つ、反応液の銀電位が飽和カロメル電極に対して60m
Vとなるように添加した。
【0236】添加終了後、75℃で1分間に保った後、
反応液の温度を55℃に下降させた。次いで、硝酸銀
8.1gを含む水溶液120mlと、沃化カリウム7.
26gを含む水溶液320mlとを5分間にわたって添
加した。添加終了後、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸
カリウムを0.04mg及び臭化カリウム5.5gを加
え、55℃で1分間保った後、さらに硝酸銀44.3g
を含む水溶液180mlと、臭化カリウム34.0gを
含む水溶液160mlとを8分間にわたって添加した。
温度を下げ、定法に従って脱塩を行った。脱塩終了後、
ゼラチンを7重量%となるように添加し、pHを6.2
に調整した。
【0237】得られた乳剤は、球相当の直径で表した平
均粒子サイズが0.66μmであり、平均粒子厚みが
0.34μmであり、アスペクト比が2.2である六角
平板状粒子よりなるハロゲン化銀乳剤であった。このハ
ロゲン化銀乳剤を乳剤A−1とした。ハロゲン化銀乳剤
A−1とは、粒子成長時の反応電位を変えることで、球
相当の直径で表した平均粒子サイズが0.66μmであ
り、平均粒子厚みが0.27μmであり、アスペクト比
が3.1である六角平板状粒子よりなるハロゲン化銀乳
剤A−2、及び、球相当の直径で表した平均粒子サイズ
が0.66μmであり、平均粒子厚みが0.15μmで
あり、アスペクト比が7.5である六角平板状粒子より
なるハロゲン化銀乳剤A−3を調製した。
【0238】次に、平均分子量15000のゼラチン
0.56g及び臭化カリウム0.42gを含む蒸留水1
126mlを反応容器中に入れ、40℃に昇温した。こ
の溶液に強く攪拌しながら硝酸銀1.38gを含む水溶
液27mlと、臭化カリウム0.97gを含む水溶液2
7mlとを40秒間で添加した。その後、pAgを9.
9に調整した後、35分間で75℃に昇温し、酸化処理
ゼラチン39.4gを添加した。次いで、硝酸銀16
8.5gを含む水溶液827mlを流量を加速しながら
(添加終了時の流量が添加開始の流量の6.2倍となる
ように)、41分間で添加すると同時に、沃化カリウム
と臭化カリウムとをモル比で2:98で含む水溶液をp
Agが8.08に保たれるように添加した。これらの溶
液の添加開始から35分が経過した時点で、ヘキサクロ
ロイリジウム(IV)酸カリウムを0.02mg添加し
た。反応液の添加が終了した後に75℃で5分間保った
後に35℃に温度を降下させ、定法に従って脱塩を行っ
た。脱塩終了後、ゼラチンを7重量%となるように添加
し、pHを6.2に調整した。
【0239】得られた乳剤は、球相当の直径で表した平
均粒子サイズが0.64μmであり、平均粒子厚みが
0.08μmであり、アスペクト比が19.5である六
角平板状粒子よりなるハロゲン化銀乳剤であった。この
ハロゲン化銀乳剤を乳剤A−4とした。前記ハロゲン化
銀乳剤A−4とは、粒子成長時の反応電位を変えること
で、球相当の直径で表した平均粒子サイズが0.64μ
mであり、平均粒子厚みが0.06μmであり、アスペ
クト比が30.1である六角平板状粒子よりなるハロゲ
ン化銀乳剤A−5を調製した。これらのハロゲン化銀乳
剤に、40℃で沃化カリウム1%水溶液を5.6ml添
加してから、下記の分光増感色素を、化合物I、チオシ
アン酸カリウム、塩化金酸、チオ硫酸ナトリウム及びモ
ノ(ペンタフルオロフェニル)ジフェニルホスフィンセ
レニドを添加して分光増感及び化学増感を施した。この
とき、化学増感剤の量は、乳剤の化学増感の程度が最適
になるように調節した。
【0240】
【化41】
【0241】こうして調製した緑感性乳剤をA−1g
1、A−2g1、A−3g1、A−4g1及びA−5g
1とした。
【0242】次に、乳剤A−4及びA−5に、40℃で
沃化カリウム1%水溶液を5.6ml添加してから、上
記の緑感性の分光増感色素を添加した後に、塩化ナトリ
ウム2.4gを含む水溶液35ml、臭化カリウム4.
8gを含む水溶液35ml、次いで沃化カリウム2.5
gを含む水溶液24mlを添加した。その後、硝酸銀1
6.1gを含む水溶液80mlを20分かけて添加し
た。これらの添加が終了した後、化合物I、チオシアン
酸カリウム、塩化金酸、チオ硫酸ナトリウム及びモノ
(ペンタフルオロフェニル)ジフェニルホスフィンセレ
ニドを添加して分光増感及び化学増感を施した。このと
き、化学増感剤の量は、乳剤の化学増感の程度が最適に
なるように調節した。
【0243】増感終了後の粒子を電子顕微鏡で観察する
と、平板状粒子のコーナー部にエピタキシャル成長した
突起部が認められた。こうして調製した緑感性乳剤をA
−4g2及びA−5g2とした。
【0244】次に、塩基プレカーサーとして用いる水酸
化亜鉛の分散物を調製した。一次粒子の粒子サイズが
0.2μmの水酸化亜鉛の粉末31g、分散剤としてカ
ルボキシメチルセルロース1.6g及びポリアクリル酸
ソーダ0.4g、石灰処理オセインゼラチン8.5g、
水158.5mlを混合し、この混合物をガラスビーズ
を用いたミルで1時間分散した。分散後、ガラスビーズ
を濾別し、水酸化亜鉛の分散物188gを得た。
【0245】さらに、マゼンタカプラーの乳化分散物を
調製した。マゼンタカプラー(a1)7.80g、現像
主薬(b)5.45g、被り防止剤(c)2mg、高沸
点有機溶媒(d)8.21g及び酢酸エチル24.0m
lを60℃で溶解した。石灰処理ゼラチン12.0g及
びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6gを溶
解した水溶液150g中に先の溶液を混合し、ディゾル
バー攪拌機を用いて10000回転で20分間かけて乳
化分散した。分散後、全量が300gとなるように蒸留
水を加え、2000回転で10分間混合した。また、比
較のマゼンタカプラー(a2)を同モル量使用して比較
用のカプラー乳化分散物を調製した。
【0246】
【化42】
【0247】
【化43】
【0248】これらの分散物と、先に調製したハロゲン
化銀乳剤を組み合わせて表1の組成で支持体上に塗布
し、試料101〜114のハロゲン化銀カラー写真感光
材料を作製した。
【0249】
【表1】
【0250】
【表2】
【0251】
【化44】
【0252】さらに表3〜表5に示すような、処理部材
P−1及びP−2を作製した。
【0253】
【表3】
【0254】
【表4】
【0255】
【表5】
【0256】
【化45】
【0257】
【化46】
【0258】これらのハロゲン化銀カラー写真感光材料
に、光学楔と緑フィルターを介して1000luxで1
/100秒の露光を施した。露光後のハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料の表面に40℃の温水を15ml/2
与し、処理部材と互いの膜面同士を重ね合わせた後、ヒ
ートドラムを用いて83℃で25秒間熱現像した。該処
理後、ハロゲン化銀カラー写真感光材料を剥離するとマ
ゼンタ発色の楔形画像が得られた。この試料に対して、
処理部材P−2を用いて第二工程の処理を施した。第二
工程の処理は、処理後のハロゲン化銀カラー写真感光材
料に10cc/m2の水を塗布し、処理部材P−2と貼り合
わせ、60℃で30秒加熱した。
【0259】得られた発色試料の透過濃度を測定し、所
謂特性曲線を得た。被り濃度よりも0.15高い濃度に
対応する露光量の逆数をもって相対感度とし、試料10
1の値を100とした相対値で表した。また、最大発色
濃度をもって現像性の目安とした。また、比較のために
これらの試料を同様の露光後に、カラーネガティブフィ
ルムの標準処理ステップCN−16で処理を行い、同様
に写真特性を求めた。これらの結果を表6及び表7にま
とめた。
【0260】
【表6】
【0261】
【表7】
【0262】表6及び表7に示す結果から明らかなよう
に、比較におけるカプラーとハロゲン化銀乳剤とを用い
た系では発色濃度の低下が著しかった。本発明における
ハロゲン化銀乳剤と本発明におけるカプラーとを組み合
わせて用いることで、熱現像時の感度と発色性を顕著に
改良することができる。また、この効果は、現像主薬を
内蔵するハロゲン化銀カラー写真感光材料を熱現像する
系で特異的に認められる効果であり、従来公知の技術か
らは予測されない新規なものである。
【0263】(実施例2)実施例1で調製した乳剤A−
4g1と、下記のマゼンタカプラー及び現像主薬の組合
せで調製した乳化分散物とを組み合わせて試料201〜
211を作製した。但し、カプラー及び現像主薬は、実
施例1の試料とそれぞれ等モルとなるように置き換え
た。
【0264】
【0265】これらのハロゲン化銀カラー写真感光材料
に実施例1と同様の熱現像を行い、写真特性を求め、そ
の結果を表8及び表9にまとめた。
【0266】
【表8】
【0267】
【表9】
【0268】
【化47】
【0269】表8及び表9に示す結果から、本発明にお
けるカプラーの組合せが、感度と発色濃度とにおいて優
れていることが明らかである。
【0270】(実施例3)実施例1で用いた乳剤A−1
及びA−4の調製法を基本にして、粒子形成時の温度、
反応液添加速度及び銀電位を変化させることで粒子サイ
ズの異なる以下の乳剤を調製し、表10〜表12に示す
多層カラー感光材料301〜304を作成した。また、
総てのハロゲン化銀乳剤は、エピタキシャル突起部を化
学増感に先立って形成させた。
【0271】 乳剤名 球相当径 粒子厚み アスペクト比 高感度層用 A−1−o 0.86μm 0.32μm 3.6 A−4−o 0.86μm 0.084μm 26.7 中感度層用 A−1−m 0.66μm 0.32μm 2.4 A−4−m 0.65μm 0.066μm 25.6 低感度層用 A−1−u 0.43μm 0.25μm 1.9 A−4−u 0.43μm 0.10μm 7.1
【0272】これらのハロゲン化銀乳剤は、使用した分
光像感色素(実施例1の緑感性色素、下記の青感性色素
及び赤感性色素)、即ち分光像感域に従ってb、g、r
の添え字を付けて表した。
【0273】
【表10】
【0274】
【表11】
【0275】
【表12】
【0276】
【化48】
【0277】
【化49】
【0278】
【化50】
【0279】
【化51】
【0280】
【化52】
【0281】
【化53】
【0282】
【表13】
【0283】これらの感光材料に対して、実施例1と同
様の試験を行い、写真特性を調べた。ただし、熱現像時
間は20秒とした。その結果を表13にまとめた。
【0284】
【表14】
【0285】表13に示す結果から、多層多色のハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料においても本発明の効果が顕
著に認められた。
【0286】(実施例4)実施例3において、支持体を
下記に示す製法で作成した支持体に代えた外は実施例3
と同様にしてハロゲン化銀カラー写真感光材料を作製
し、実施例3と同様の試験を行った。こうして作製した
カートリッジ入りのハロゲン化銀カラー写真感光材料を
用いて試験を行ったが、実施例3と同様に良好な結果が
得られ、本発明の効果が確認された。
【0287】実施例4で用いた支持体は、下記の方法に
より作製した。ポリエチレン−2,6−ナフタレートポ
リマー100重量部と、紫外線吸収剤としてTinuvin P.
32(チバ・ガイギーCiba-Geigy社製)2重量部とを乾操
した後、300℃にて溶融後、T型ダイから押し出し、
140℃で3.3倍の縦延伸を行ない、続いて130℃
で3.3倍の横延伸を行い、さらに250℃そ6秒間熱
固定して厚み92μmのPENフイルムを得た。なお、
このPENフィルムには、ブルー染料、マゼンタ染料及
びイエロー染料(公開技報:公技番号94−6023号
記載のI−1,I−4,I−6,I−24,I−26,
I−27,II−5)を、イエロー濃度0.01、マゼ
ンタ濃度0.08、シアン濃度0.09になるように添
加した。さらに、直径20cmのステンレス巻き芯に巻
付けて、113℃で30時間の熱履歴を与え、巻き癖の
つきにくい支持体とした。
【0288】上記支持体は、その両面にコロナ放電処
理、UV放電処理、更にグロー放電処理をした後、それ
ぞれの面にゼラチン(0.1g/m2 )、ソジウムα−スルホ
ジ−2−エチルヘキシルサクシネート(0.01g/m2)、サ
リチル酸(0.025g/m2)、PQ−1(0.005g/m2 )、PQ
−2(0.006g/m2 )からなる下塗液を塗布して(10ml/m
2 、バーコーター使用)、下塗層を延伸時高温面側に設
けた。乾燥は、115 ℃で6分実施した(乾燥ゾーンのロ
ーラーや搬送装置は総て115 ℃となっている)。
【0289】下塗後の上記支持体の片方の面にバック層
として、下記組成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り
層を塗投した。
【0290】−帯電防止層の塗設− 平均粒径0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複
合物の比抵抗は、5Ω・cmの微粒子粉末の分散物(2
次凝集粒子径 約0.08μm ;0.027g/m2 )、ゼラチン
(0.03g/m2) 、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2(0.02g/m2)
、ポリ(重合度10)オキシエチレン−P−ノニルフェ
ノール(0.005g/m2 )、PQ−3(0.008g/m2 )及びレ
ゾルシンを塗布した。
【0291】−磁気記録層の塗設− 3−ポリ(重合度15)オキシエチレン−プロピルオキ
シトリメトキシシラン(15重量%)で被覆処理された
コバルト−γ−酸化鉄(比表面積43m2/g、長軸0.14μm
、単軸0.03μm、飽和磁化89emu/g 、Fe+2/Fe +3
=6/94、表面は酸化アルミ酸化珪素で酸化鉄の2重量%
で処理されている)0.06g/m2をジアセチルセルロース1.
15g/m2(酸化鉄の分散はオープンニーダーとサンドミル
で実施した)、硬化剤としてPQ−4(0.075g/m2 )、
PQ−5(0.004g/m2 )を、溶媒としてアセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジブチルフタレー
トを用いてバーコーターで塗布し、膜厚1.2 μm の磁気
記録層を得た。滑り剤としてC6H13CH(OH)C10H20COOC40H
81(50g/m2)、マット剤としてシリカ粒子(平均粒径1.0
μm )と研磨剤の酸化アルミ(レイノルズメタルReynol
ds Metal社製ERC-DBM;平均粒径0.44μm )をそれぞれ5m
g/m2および15mg/m2 となるように添加した。乾燥は115
℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置は
すべて115 ℃)。X−ライト(ブルーフィルター)での
磁気記録層のDB の色濃度増加分は、約0.1 、また磁気
記録層の飽和磁化モーメントは4.2emu/g、保磁力7.3 ×
104A/m、角形比は65%であった。
【0292】−滑り層の調製− ヒドロキシエチルセルロース(25mg/m2 )、PQ−6
(7.5mg/m2)、PQ−7(1.5mg/m2)、ポリジメチルシ
ロキサン(B−3)1.5mg/m2を塗布した。なお、この混
合物は、キシレン/プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル(l/l)中で105 ℃で溶融し、常温のプロピレ
ンモノメチルエーテル(10倍量)に注加分散して作製
した後、アセトン中で分散物(平均粒径0.01μm)にし
てから添加した。乾燥は115 ℃、6分行なった(乾燥ゾ
ーンのローラーや搬送装置はすべて115 ℃)。滑り層
は、動摩擦係数0.10(5mm φのステンレス硬球、荷重10
0g、スピード6cm/分)、静摩擦係数0.09(クリップ
法)、また後述する乳剤面と滑り層の動摩擦係数も0.18
と優れた特性であった。
【0293】
【化54】
【0294】
【発明の効果】本発明によると、前記従来における諸問
題を解決することができる。また、本発明によると、環
境に対する負荷が少なく、簡易かつ迅速な画像形成処理
に好適に用いることができ、十分な高感度・高発色濃
度、良好な粒状性を示す優れたハロゲン化銀カラー写真
感光材料を提供することができる。さらに本発明による
と、前記本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料を用
いることにより、環境に対する負荷を少なくした状態
で、高品質の画像を簡易かつ迅速に形成することができ
るカラー画像形成方法を提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03C 8/40 G03C 8/40

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性ハロゲン化銀乳剤、現像主薬、現
    像主薬の酸化体とのカップリング反応によって色素を形
    成する化合物、及びバインダーを含有する写真感光層を
    少なくとも一層含む写真構成層を、支持体上に塗設して
    なるハロゲン化銀カラー写真感光材料であって、 該ハロゲン化銀カラー写真感光材料が露光された後、該
    ハロゲン化銀カラー写真感光材料における前記写真構成
    層の塗布膜と、塩基及び/又は塩基プレカーサーを含有
    する処理層を含む構成層を支持体上に塗設してなる処理
    部材における前記処理層の塗布膜との全体の最大膨潤に
    要する合計水量の1/10〜1倍量の水を、該ハロゲン
    化銀カラー写真感光材料における前記塗布膜と該処理部
    材における前記塗布膜との間に存在させた状態で、前記
    塗布膜同士を貼り合わせて加熱現像することにより該ハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料上にカラー画像が形成さ
    れるハロゲン化銀カラー写真感光材料において、 前記現像主薬の酸化体とのカップリング反応によって色
    素を形成する化合物の少なくとも一種が、下記一般式
    (AI)及び一般式(AII)のいずれかで表される化合
    物であり、かつ、前記感光性ハロゲン化銀乳剤の少なく
    とも一種が、その粒子厚みが0.3μ以下であり、その
    粒子投影径を前記粒子厚みで除したアスペクト比が2〜
    80である平板状粒子が全投影面積の50%以上を占め
    るハロゲン化銀粒子よりなることを特徴とするハロゲン
    化銀カラー写真感光材料。 【化1】 【化2】 (一般式(AI)及び一般式(AII)において、R
    1 は、2級又は3級のアルキル基を表す。R2 は、アル
    キル基又はアリール基を表す。Xは、水素原子又は現像
    主薬の酸化体とカップリング反応により離脱し得る基を
    表す。)
  2. 【請求項2】 前記感光性ハロゲン化銀乳剤を構成する
    粒子の全投影面積の50%以上が、その粒子厚みが0.
    2μm以下であるハロゲン化銀粒子によって占められて
    いる請求項1に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
    料。
  3. 【請求項3】 前記感光性ハロゲン化銀乳剤を構成する
    粒子の全投影面積の50%以上が、その粒子厚みが0.
    1μm以下であるハロゲン化銀粒子によって占められて
    いる請求項1に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
    料。
  4. 【請求項4】 前記感光性ハロゲン化銀乳剤を構成する
    粒子の全投影面積の50%以上が、その粒子厚みが0.
    07μm以下であるハロゲン化銀粒子によって占められ
    ている請求項1に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材
    料。
  5. 【請求項5】 前記感光性ハロゲン化銀乳剤が、ハロゲ
    ン化銀粒子の表面上にエピタキシャル接合したハロゲン
    化銀の突起部を有する粒子よりなる請求項1から4のい
    ずれかに記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
  6. 【請求項6】 前記感光性ハロゲン化銀乳剤として、同
    一の波長領域に感光性を有しかつ平均粒子投影面積の異
    なる少なくとも二種の感光性ハロゲン化銀乳剤が含まれ
    ており、これら各感光性ハロゲン化銀乳剤のハロゲン化
    銀カラー写真感光材料の単位面積当たりのハロゲン化銀
    粒子個数の比が、平均粒子投影面積の大きい感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤ほど、感光性ハロゲン化銀乳剤の塗布銀量
    を平均粒子投影面積の3/2乗で除した値の比よりも大
    きくなっている請求項1から5のいずれかに記載のハロ
    ゲン化銀カラー写真感光材料。
  7. 【請求項7】 前記現像主薬が、下記一般式I、一般式
    II、一般式III 及び一般式IVのいずれかで表される化合
    物である請求項1から6のいずれかに記載のハロゲン化
    銀カラー写真感光材料。 【化3】 一般式I、一般式II、一般式III 及び一般式IVにおい
    て、R1 〜R4 は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、
    アルキル基、アリール基、アルキルカルボンアミド基、
    アリールカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド
    基、アリールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリー
    ルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキ
    ルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、カルバモ
    イル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファ
    モイル基、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスル
    ホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニ
    ル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニ
    ル基、アリールカルボニル基又はアシルオキシ基を表
    す。R5 は、アルキル基、アリール基又は複素環基を表
    す。Zは、(複素)芳香環を形成する原子群を表し、該
    Zがベンゼン環である場合、その置換基のハメット定数
    (σ)の合計値は1以上である。R6 は、アルキル基を
    表す。Xは、酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はアル
    キル置換若しくはアリール置換の3級窒素原子を表す。
    7 及びR8 は、水素原子又は置換基を表し、R7 とR
    8 とが互いに結合して2重結合又は環を形成してもよ
    い。一般式I、一般式II、一般式III 及び一般式IVのい
    ずれかで表される化合物の各々は、分子に油溶性を付与
    するため、炭素数8以上のバラスト基を少なくとも1つ
    含む。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかに記載のハロ
    ゲン化銀カラー写真感光材料を像様に露光した後、該ハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料における前記写真構成層
    の塗布膜と、塩基及び/又は塩基プレカーサーを含有す
    る処理層を含む構成層を支持体上に塗設してなる処理部
    材における前記処理層の塗布膜との全体の最大膨潤に要
    する合計水量の1/10〜1倍量の水を、該ハロゲン化
    銀カラー写真感光材料における前記塗布膜と該処理部材
    における前記塗布膜との間に存在させた状態で、前記塗
    布膜同士を貼り合わせて60〜100℃で5〜60秒加
    熱することにより該ハロゲン化銀カラー写真感光材料上
    にカラー画像を形成することを特徴とするカラー画像形
    成方法。
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