JPH10234345A - 過熱水蒸気による種実類の焙煎方法及びその装置 - Google Patents

過熱水蒸気による種実類の焙煎方法及びその装置

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JPH10234345A
JPH10234345A JP9085482A JP8548297A JPH10234345A JP H10234345 A JPH10234345 A JP H10234345A JP 9085482 A JP9085482 A JP 9085482A JP 8548297 A JP8548297 A JP 8548297A JP H10234345 A JPH10234345 A JP H10234345A
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義彦 岩崎
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修一 後藤
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学 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 品質が高い焙煎胡麻種子を高い収率で、かつ
塵埃の発生を少なくして得ることができる胡麻種子の焙
煎方法及び焙煎装置を提供する。 【解決手段】 温度170乃至250℃の過熱水蒸気を
1.0kg/cm以下のゲージ圧力で含む低酸素の雰
囲気下で、移動中の胡麻種子等の種実類に、温度170
乃至250℃の過熱水蒸気を噴射して、種実類を焙煎す
ることにより、種実類、特に胡麻種子の焙煎が安全かつ
短時間で清浄度を保ち行え、品質の均一性が高い製品が
収率良く生産できる種実類の焙煎方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過熱水蒸気による種実
類の焙煎方法及びその装置に関し、特に、胡麻種子、菜
種、ピーナツ、カカオ、コーヒー豆等の種実類の過熱水
蒸気による焙煎方法及びその装置に関するものである。
また、本発明は、過熱水蒸気による胡麻種子の焙煎方法
及びその装置に関し、特に、胡麻種の過熱水蒸気による
種実類の焙煎方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、種実類、特に胡麻種子の焙煎は、
間接熱風加熱方式により行われている。この場合、焙煎
される胡麻種子は、スクリュウコンベヤにより、入口側
から出口側に向けて下方に傾斜するロータリーキルンの
入口側から入れられ、ロータリーキルンを回転させなが
ら出口側に送られる。ロータリーキルンの加熱用外套内
は、熱風発生炉に接続しており、ロータリーキルンの入
口側から出口側に向けて燃焼ガスを含む熱風を送り込ん
で、ロータリーキルンの内壁を、例えば700℃の温度
に加熱する。ロータリーキルンの入口側には、吸引ブロ
ワーの吸引口に接続しており、ロータリーキルンの出口
側からロータリーキルン内に新鮮な空気を吸い込んで、
出口側から排出される胡麻種子を冷却する。入口側から
スクリュウコンベヤにより供給された胡麻種子は、ロー
タリーキルンの回転により出口側に送られるが、その間
に、700℃に加熱されたロータリーキルンの内壁によ
り加熱され焙煎される。
【0003】この場合、ロータリーキルン内に導入され
る新鮮な空気は、キルン出口から胡麻種子の流れとは逆
方向に、所謂交流式に流れて、胡麻種子の焙煎によって
発生した煙や焼け焦げた種子の外皮等の粉塵を含んだ排
煙ガスとして、ロータリーキルン入口側から排出され
る。ロータリーキルンの入口側は吸引ブロワーを介して
熱風発生炉に接続しており、ロータリーキルンから排出
された排煙ガスの一部は、燃焼ガスを含む熱風を発生す
る熱風発生炉に導入されて燃焼に供される。熱風発生炉
に供された排煙ガスは、熱風発生炉内でバーナ燃焼ガス
により、排煙ガスに含有される粉塵を燃焼して、熱エネ
ルギー利用のため熱風として循環使用される。ロータリ
ーキルン入口側から排出される残りの排煙ガスは、第一
集塵用サイクロンに送られて含有する塵埃を集塵されて
大気へ放出される。
【0004】ロータリーキルンの外套出口側は第二集塵
用サイクロンに接続しており、ロータリーキルンの外套
出口から排出される燃焼排気ガスは、集塵用サイクロン
に送られて集塵されて、排気ブロワーにより煙道に送ら
れ大気へ放出される。この外熱式のロータリーキルンに
よる焙煎において、胡麻種子の焙煎温度は、熱風発生炉
のバーナを点火したり、停止したりして制御され、また
焙煎時間はロータリーキルンの回転速度をインバータで
制御して、胡麻種子の炉内滞留時間を調整することによ
り行なわれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなロータリー
キルンによる直接又は間接加熱方式の場合、ロータリー
キルン、熱風発生炉及び排煙ガス処理装置から構成され
ている。このようなロータリーキルンによる加熱方式に
よると、胡麻種子は熱風により700℃の高温に加熱さ
れて焙煎され、焙煎時にロータリーキルンの回転によ
り、種実類、特に胡麻種子は、強制的に転動及び落下さ
せられて、摩擦及び衝撃を受ける。一方、種実類、特に
胡麻種子は、リノール酸、オレイン酸等の脂肪酸から構
成された油脂を50%程含み、これら成分は、空気中で
加熱すると焦げ易く、燃え易い性質を有しているため
に、ロータリーキルンにより胡麻種子を焙煎する場合に
は、多くは、胡麻種子を鉄板等の加熱板を介して外側か
ら加熱する、所謂間接加熱方式が採用されている。しか
し、胡麻種子がロータリーキルン内で高温に加熱される
ために、焼きムラや、焦げが発生し易く問題である。
【0006】この場合、ロータリーキルン内に導入され
る胡麻種子及び空気の量は変動し易いが、胡麻種子及び
空気の流量が変動した場合、胡麻種子は、キルン内部に
付着して、一か所が長時間加熱されることとなり、炭化
が進行し、更に加熱されて、発火し、燃焼するに至るの
で問題である。またこのように胡麻種子の燃焼が起こる
と、その燃焼熱により、ロータリーキルン内の胡麻種子
の焙煎温度の制御が、不可能となり、延いては、火災を
引き起こす危険性を生じて問題である。
【0007】また、ロータリーキルンにより胡麻種子を
焙煎する場合は、キルンを回転させながら空気を導入す
るために、摩擦や衝撃により、胡麻種子の外皮が剥離
し、胴割れカスを生じ、また混入しているゴミ等の飛散
が多くなって、排気には多量の塵埃が含有されるので、
集塵用サイクロンにより排気中の塵埃を集塵除去するこ
とが環境汚染を避けるために必要である。しかも、集塵
用サイクロンを使用して除塵しても、サイクロンで分離
された集塵物を定期的に掻き出さなければならず、集塵
物の掻き出しに人手を要して問題である。
【0008】このような焙煎時における塵埃の発生は、
運転条件の管理に細心の注意を払うことが必要であるば
かりでなく、焙煎された胡麻種子の品質及び収率の低下
を招くために、問題とされている。本発明は、胡麻種子
の特性並びに胡麻種子及び空気の供給量の変動に基づ
く、焙煎された胡麻種子の品質及び収率の低下、及び火
災等を引き起こす危険性に係る問題点を解決することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明らは、胡麻種子
が、170℃以上の過熱水蒸気の加熱により、加熱媒体
温度という比較的低温条件で焙煎を行うことができ、焼
きムラ、焦げ等による不良品の発生を少なくすることが
できることを発見した。本発明は、品質が高い焙煎胡麻
種子を高い収率で、かつ塵埃の発生を少なくして得るこ
とができる胡麻種子の焙煎方法及び焙煎装置を提供する
ことを目的としている。
【0010】即ち、本発明は、温度170乃至250℃
の過熱水蒸気を1.0kg/cm以下のゲージ圧力で
含む低酸素の雰囲気下で、移動中の種実類に、温度17
0乃至250℃の過熱水蒸気を噴射して、種実類を焙煎
することを特徴とする種実類の焙煎方法にあり、また、
本発明は、種実類をコンベヤに載置させ、焙煎装置中に
自動供給し、加熱媒体として、1.0kg/cm以下
のゲージ圧力で温度170乃至250℃の過熱水蒸気を
種実類に噴射し、焙煎装置内の空気を排除した低酸素の
雰囲気下で胡麻種子を焙煎することを特徴とする種実類
の焙煎方法にある。
【0011】本発明は、種実類を焙煎する種実類焙煎室
を備える種実類の焙煎装置に於いて、焙煎室内には、種
実類移動用のコンベヤの上走路が、水平方向に形成さ
れ、種実類移動用のコンベアーの上走路より上方に、複
数の過熱水蒸気噴出孔が前記上走路上に向けて形成され
ている過熱水蒸気噴射器が備えられていることを特徴と
する種実類焙煎装置にあり、また本発明は、種実類を焙
煎する種実類焙煎室を備える種実類の焙煎装置に於い
て、焙煎室内には、種実類移動用のコンベヤの上走路
が、水平方向に形成され、種実類移動用のコンベアーの
上走路より上方に、複数の過熱水蒸気噴出孔が前記上走
路上に向けて形成されている過熱水蒸気噴射器が備えら
れ、胡麻種子移動用のコンベアーの上走路に撹拌具が備
えられており、焙煎室内には、電気ヒータを内蔵する過
熱水蒸気供給装置が組込み込まれており、該過熱水蒸気
供給装置が前記過熱水蒸気噴射器と管路で連通している
ことを特徴とする種実類の焙煎装置にある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において、種実類とは、胡
麻種子、ピーナツ、カカオ、コーヒー豆をいう。本発明
において、以下胡麻種子を中心に説明する。原料の胡麻
種子は、胡麻種子原料の入口部及び焙煎胡麻種子製品の
出口部のみを大気に開放させて、半密閉の構造とした胡
麻種子焙煎室内で焙煎される。この胡麻種子の焙煎は、
胡麻種子を該胡麻種子焙煎室内を貫通するコンベアー上
に一定の厚み、例えば5mm以上の厚みに堆積形成した
胡麻種子層を、胡麻種子焙煎室の入口部から出口部にコ
ンベヤに載せて、好ましくは、撹拌装置により胡麻種子
を混合しながら移動させる間に、170乃至250℃の
温度の過熱水蒸気を連続的に噴射して行われる。胡麻種
子層の撹拌は、例えば、コンベヤ上に渡らせた軸に取付
けられた撹拌羽根を回転させて、コンベヤ上で搬送中の
胡麻種子を撹拌することができる。
【0013】胡麻種子の加熱に先立って、胡麻種子焙煎
室内の空気を過熱水蒸気により置換して、焙煎室内雰囲
気を酸素濃度の低下した雰囲気にするのが好ましい。本
発明において、このような胡麻種子焙煎室内での過熱水
蒸気による胡麻種子の焙煎雰囲気は、胡麻種子が燃焼す
る酸素濃度に達せず、しかも従来の焙煎時の加熱温度よ
り低温であるために、胡麻種子が発火することがなくな
る。
【0014】本発明は、間接加熱と直接加熱との違いに
よる熱効率の差はあるが、胡麻種子が、170℃以上の
過熱水蒸気の加熱効果により、加熱媒体温度での焙煎が
行うことができ、焼きムラ、焦げ等による不良品の発生
を少なくすることができる。胡麻種子焙煎に要す時間
は、処理温度を高くすることにより短くできる。焙煎時
の胡麻種子の品温を200℃前後とする場合、焙煎時間
は5乃至6分とすることができる。この焙煎時間は、燃
焼ガスにより胡麻種子の品温を200℃として焙煎する
ときの半分程度である。例えば、焙煎時の胡麻種子の品
温を200℃とする場合、過熱水蒸気によるときは、例
えば胡麻種子に数+m/秒の速度で過熱水蒸気を直接噴
射させて行うことができる。この場合、胡麻種子は、過
熱水蒸気による直接加熱と過熱水蒸気の放射熱による加
熱を受けるので、熱効率を高くして焙煎することができ
る。
【0015】本発明においては、過熱水蒸気の場合は、
過熱水蒸気の原料の水蒸気そのものが清浄であるので、
過熱水蒸気により胡麻種子を焙煎する場合、過熱水蒸気
から不純物が持ち込まれない。この点、燃焼ガスを使用
する場合と相違する。また過熱水蒸気を使用する場合
は、原料の胡麻種子に混入付着している不純物も、過熱
水蒸気を数十m/秒の速度で直接噴射させるため、吹き
飛ばされて除去され、除去効果が高い。
【0016】更に、本発明の方法によれば、胡麻種子を
コンベヤ上に積んで、胡麻種子の層の厚みを5乃至60
mm、好ましくは30mm以下とし、撹拌機で撹拌しな
がら移動させて焙煎することができる。胡麻種子層の厚
さを5mm以下とすると、強く撹拌することなく焙煎す
ることができる。この場合、塵埃の発生が極めて少な
く、焙煎された胡麻種子の清浄度を高くすることができ
る。また過熱水蒸気の噴射で飛ばされて除去された不純
物は焙煎室内に付着するが、焙煎室内に付着した不純物
は、例えば定期的に清掃して除去することができる。例
えば側面に設けられた焙煎室の扉を開放し、過熱媒体の
蒸気を利用して行える。
【0017】本発明の焙煎室は、例えば、焙煎炉内に形
成される。本発明において、胡麻種子焙煎装置は、焙煎
炉本体と、焙煎炉内又は焙煎炉外に設けられている過熱
水蒸気製造用の電気ヒータ等の加熱器と、該加熱器に接
続している過熱水蒸気噴射器と、焙煎炉入口から炉出口
に延びる胡麻種子焙煎用コンベヤと、焙煎炉内から外部
に排気を排出する排気ファンを備えている。焙煎炉本体
は、断熱材を中央に入れた内側及び外側の面をステンレ
ス製の薄い鋼板で覆った断熱部材で作られた断熱壁で囲
まれて形成されており、焙煎炉本体の長手方向側面片
側、望ましくは両側が開放出来る洗浄用扉が備えられて
いる。
【0018】本発明において、飽和水蒸気を過熱水蒸気
にするための電気ヒータ等の加熱器は、過熱水蒸気の放
熱を最小限に抑えるために、コンベヤに沿って備えられ
ている過熱水蒸気噴射器に最短距離で連結されるよう
に、例えば焙煎炉内の上部に、熱遮蔽板で囲われて設置
されるのがメンテナンスの上からみて好ましい。加熱器
は、自由に選定することができる。しかし、価格とコン
パクトの観点から、電気ヒータ、特にステンレス製カー
トリッジタイプのシーズヒータが望ましい。
【0019】本発明において、過熱水蒸気噴射器の形状
は、胡麻種子が均一に加熱されるように、コンベアーの
巾と焙煎室内の長さ方向をカバーできるように、小さい
噴射口を多数分散した管束状の形や箱状またはフード状
で多孔板を備えたものとすることができ、ステンレス製
のものとするのが好ましい。過熱水蒸気噴射口の取付け
位置は、胡麻種子が飛散せずに微動出来る程度の風速を
保てる上下又は側面の位置で、胡麻種子から5乃至10
cm離れた距離とするのが好ましい。電気ヒータと過熱
水蒸気噴射器を結ぶ連結管の少くとも一部を可撓管とす
ると、電気ヒータと過熱水蒸気噴射器の間の距離の調整
が容易に出来るので好ましい。更に過熱水蒸気噴射口を
焙煎炉内のコンベアーの出入り口近辺に備えるとエアー
カーテン効果により熱放散を少なくすることができるの
で好ましい。
【0020】本発明において、胡麻種子焙煎用コンベア
ーは、移動面が水平または中央を高くしたベルトコンベ
アーとすることができる。この場合、例えばインバータ
等により搬送速度を自在に調整できるようにするのが好
ましく、また胡麻種子が目詰りや落下しない1mm角程
度の微細目ネットのステンレス製のものとするのが好ま
しい。胡麻種子焙煎用コンベヤの中央を高くする場合に
は、コンベヤ上の温度分布は中央の上部で最も高くなる
から、構造的に複雑になるが、熱効率が向上するので、
熱効率の点から好ましい。コンベアーの戻りライン即ち
下走路は、放熱を可及的に抑えるために、外気に曝さず
焙煎炉本体内の下部を通すのが好ましい。
【0021】本発明において、排気フアンは、胡麻種子
と熱交換して低温となった過熱水蒸気並びに胡麻種子か
らの蒸発水分及び揮発性成分を炉外に放出するために設
けられる。本発明においては、焙煎炉のコンベヤ開口部
からの気体の出入りを少なくし、熱損失を最小限度に抑
えるために、外気と装置内の気圧を同圧に保つのが好ま
しく、材質は鉄製とするのが好ましい。焙煎炉の排気口
は、熱効率を高めるために、焙煎炉内の気流の流れが、
胡麻種子の流れに対して向流式となるようにするため
に、焙煎炉のコンベヤ入口の下部に設けるのが望まし
い。また焙煎炉のコンベヤ出口と排気口との間で気流の
ショートパスを少なくするために、遮蔽板をコンベヤ出
口と排気口間に設けるのが好ましい。
【0022】
【作用】本発明は、温度170乃至250℃の過熱水蒸
気を1.0kg/cm以下のゲージ圧力で含む低酸素
の雰囲気下で、移動中の種実類、特に胡麻種子に、温度
170乃至250℃の過熱水蒸気を噴射して、種実類、
特に胡麻種子を焙煎するので、胡麻種子の焙煎温度を比
較的低温とすることができ、焙煎時に生じる胡麻種子の
褐変や焦げを避けることができる。また、本発明におい
ては、低い酸素濃度の過熱水蒸気雰囲気下で焙煎が行わ
れるために、胡麻種子に含まれる油脂や糖等の分解重合
反応も避けることができ、得られる焙煎胡麻種子の胡麻
油成分の杭酸化性を高くすることができ、焙煎胡麻種子
の品質の均一性と収率向上を図ることができる。
【0023】本発明において、焙煎室内には、胡麻種子
移動用のコンベヤの上走路が、水平方向に形成されてお
り、胡麻種子移動用のコンベアーの上走路より上方に、
複数の過熱水蒸気噴出孔が前記上走路上に向けて形成さ
れている過熱水蒸気噴射器が備えられており、胡麻種子
移動用のコンベアーの上走路上に撹拌具が備えられてお
り、焙煎室内には、電気ヒータを内蔵する過熱水蒸気供
給装置が組込み込まれており、該過熱水蒸気供給装置と
前記過熱水蒸気噴射器を連通する管路が設けられている
ので、胡麻種子をコンベヤにより焙煎室内を搬送する間
に、胡麻種子を過熱水蒸気により均一に焙煎でき、焙煎
胡麻種子の品質の均一性と収率向上を図ることができ
る。
【0024】
【実施例】以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の
態様を例を上げて説明するが、本発明は、以下の説明及
び例示によって何ら制限されるものではない。図1は、
本発明の一実施例の胡麻種子焙煎装置について、その概
略を説明するための概略の説明図である。図2は、図1
の実施例において使用された過熱水蒸気噴射管の概略を
説明するための概念図である。図3は、図1及び図2に
示す実施例とは相違する、本発明の他の一実施例の胡麻
種子焙煎装置において使用される撹拌機を備えた金網コ
ンベヤについての概略の平面図である。図4は、図3に
示す実施例について、金網コンベヤ及び撹拌機を中心に
示す概略の側面図である。図5は、図3及び図4に示す
実施例について、金網スクリーンコンベヤを中心に示す
についての概略の正面図である。図6は、胡麻種子の焙
煎において、焙煎製品に及ぼす焙煎時間と焙煎温度の関
係図である。図1乃至図6において、同一の箇所又は対
応する箇所には同一の符号が付されている。
【0025】図1に示す実施例において、焙煎炉1は、
底部が遮蔽板2で覆われている。焙煎炉1の一方の側に
コンベヤ3の上走路4の入口5が形成され、他方の側に
コンベヤ3の上走路4の出口6が形成されている。本例
において、遮蔽板2の下方にはコンベヤ3の下走路7が
延びており、コンベヤ3の下走路7の入口8は、コンベ
ヤ上走路出口6の下方に形成され、コンベヤ3の下走路
7の出口9は、コンベヤ上走路入口5の下方に形成され
ている。本例において、過熱水蒸気噴射口10を備える
過熱水蒸気噴射管11は、コンベヤ上走路4の上方及び
下方に設けられている。
【0026】本例において、過熱水蒸気噴射管11は、
過熱水蒸気供給管12を介して、電気ヒータ13を内蔵
する過熱水蒸気製造装置14に接続している。過熱水蒸
気製造装置14は、減圧弁15を備える飽和水蒸気供給
管16を介して飽和水蒸気供給源(図示されていない)
に接続している。焙煎炉1のコンベヤ3の入口5の下方
には、焙煎炉1内の排気を行う排気ファン17に接続す
る排気管18が接続している。
【0027】本例において、焙煎炉1内の温度を検出し
て焙煎炉内の温度を制御するために、コンベヤ3の上走
路4の中央部に温度センサ19が設けられており、温度
センサ19の信号線20は、焙煎炉の外部に設けられて
いる焙煎炉内温度制御装置21に接続している。焙煎炉
内温度制御装置21は、温度センサ19により検出され
た温度に応じて、過熱水蒸気製造装置14の電気ヒータ
13の供給電線22を介してオン−オフ制御を行い、焙
煎炉内温度制御装置21に設定されている温度に、焙煎
炉1内の温度を設定されている目的温度に調整する。
【0028】本例は以上のように構成されているので、
排気ファン17を作動しながら、焙煎炉1内に、過熱水
蒸気噴射口10から過熱水蒸気を噴射して、焙煎炉1内
の空気を過熱水蒸気で置換し、170乃至250℃の温
度の低酸素雰囲気に形成しておく。そこでコンベヤ3の
駆動用モータ24を作動して、コンベヤ3を矢印25の
方向に駆動する。胡麻種子23を、コンベヤ3の上走路
4の入口5に供給して、胡麻種子をコンベヤ3上に5m
m以下の厚さの層に形成して焙煎炉1内に送る。焙煎炉
1内で、胡麻種子23は過熱水蒸気噴射口10から噴射
される過熱水蒸気により加熱されると共に、焙煎炉1内
に充満する過熱水蒸気の放射熱により加熱されて焙煎さ
れる。
【0029】焙煎された胡麻種子23は上走路出口6か
ら僅かに侵入する外気により冷却されて、上走路出口6
から取り出されて製品とされる。本例においては、胡麻
種子はコンベヤ上で5mm以下の厚みに堆積されて焙煎
される。本例においては、コンベヤ3は耐熱性及び耐腐
食性の金網、例えばステンレス製の網又は多孔板で形成
されている。網の目及び多孔板の孔の大きさは胡麻種子
粒が抜け落ちない大きさである。
【0030】図4乃至図5には、胡麻種子23をコンベ
ヤ3上に5mm以上の厚さの層に形成して焙煎する実施
例において使用されるコンベヤ3が示されている。本例
において、ステンレス製の金網チェーンコンベヤ又は金
網ベルトコンベヤ3は、両側部を立ち上げた側壁26を
形成しており、胡麻種子23をコンベヤ3内に5mm以
上の厚みの層に形成して行うものである。胡麻種子層の
厚みが5mm以上であると、均一に胡麻種子の焙煎を行
うには、胡麻種子層を撹拌をして、例えば、胡麻種子層
の上層部と下層部とを混合させることが必要である。
【0031】そこで本例においては、焙煎炉1内の過熱
水蒸気噴射口10から噴射される領域に、焙煎炉1の一
方の側壁部28に撹拌羽根29を備えている撹拌軸30
の軸受部31を複数個形成し、焙煎炉1の他方の側壁部
32に撹拌軸挿通孔33を複数個形成して、各撹拌軸3
0を、夫々の撹拌軸挿通孔33から外側に突き出して夫
々にプーリー35を取り付けて、ベルト34をプーリー
35間に架け渡して、撹拌軸30の一を、撹拌軸駆動用
のモータ36の回転軸37に連結して形成される。この
場合、撹拌機は、2連式で、2乃至3セツト取付けるこ
とができる。
【0032】本例は以上のように構成されているので、
コンベヤ3上に、5mm以上の厚み、好ましくは3mm
程度の厚みの胡麻種子層を形成し、焙煎炉1内に送る。
そこで、撹拌軸駆動用のモータ34を駆動して撹拌軸2
9を回転させて、コンベヤ3上の胡麻種子層を撹拌し、
胡麻種子層の上層部と下層部を混合して、胡麻種子23
を焙煎する。このように撹拌羽根28により撹拌した胡
麻種子23は均一に焙煎されており、品質も良好であっ
た。
【0033】
【実施例】本例においては、内容積200lの小型焙煎
炉1が使用された。ボイラータイプの過熱水蒸気発生装
置14で、1kg/cmG,300℃の過熱水蒸気を
発生させ50kg/hの流量で、焙煎炉1内に外径60
mmで長さ800mmのパイプに口径6mmの孔を40
個設けた噴射管11から噴出させて、胡麻種子23の焙
煎を行った。
【0034】過熱水蒸気噴出開始5分後、噴射口10か
ら60mm下のコンベアー上面位置で高温湿度計により
湿度を計測し、酸素濃度を測定の結果、酸素濃度は7乃
至9%と空気中と比較し半分以下になる事が確認され
た。本例の焙煎装置の場合、小型のため内容積に比して
コンベアー出入り口の開口面積比が大きいことや外気侵
入に対し特別な対策をとっていなかったことから考慮す
ると、本発明で示す構造に基づきスケールアップした場
合は、該開口面積比が小さくなり、焙煎中の酸素濃度を
更に低下させることが十分予測できる。
【0035】例1 図1及び図2において、ボイラー(図示されていない)
で発生させた5乃至7kg/cmGの飽和水蒸気を減
圧弁15で2kg/cmG程度に減圧させ、焙煎装置
本体1の上部に内蔵した電気ヒータ2で加熱し170〜
250℃の過熱水蒸気を造る。過熱水蒸気は連結管16
を通り噴射管11からコンベアー3の上下又は側面方向
から胡麻種子原料23に噴射される。図1では噴射管1
1を上下に備えた例で示している。胡麻種子原料15と
熱交換し、温度の降下した蒸気は排気フアン17で系外
へ放出させる。焙煎炉本体1をコンベアー3が貫通して
おりモータ24駆動させ、入口5から胡麻種子原料23
を投入し、出口6から製品として取り出される。又、コ
ンベアーの可戻りライン即ち下走路7は放熱を押さえる
目的で装置内下部を貫通させ、かつ通気の防止と断熱の
効果を高めるために遮蔽板2を備えている。
【0036】装置の運転温度調整は温度センサー19検
知し電気ヒータ13の出力を自動調整し、処理時間はモ
ータ24のインバータ制御でコンベアー3の送り速度を
調整する。これらの制御計器は焙煎炉本体1に搭載した
制御装置21に収納されている。減圧弁15の設定圧力
は蒸気流量に応じた電気ヒータ13、過熱水蒸気供給管
12,噴射管11の圧力損失で決定されるが1乃至2k
g/cmG程度である。噴射管11の形状は胡麻種子
原料23が均一に加熱されるように、噴射口10が小さ
く多数分散して形成された管束や箱状又はフード状に形
成することができる。図2にコンベアー上面及び下面に
備える噴射管11を示す。
【0037】例2 胡麻種子焙煎の運転条件は、洗い胡麻を使用して、過熱
水蒸気噴射口の温度を150乃至300℃、焙煎処理時
間を30秒から15分の範囲内で組合せて求められた。
焙煎した製品の評価は、外観、色、香り及び水分につい
て行った。その結果を総合的に判定して表1に示す。表
1においては、縦に焙煎温度(℃)、横に焙煎時間
(分)を表している。表中◎印が良好を意味し、○印が
可を意味し、×印が不良を意味している。
【0038】
【0039】表1の内容を図6に示す。図6において、
◎印、○印及び×印は表1の場合と同様であり、点線内
が焙煎処理が可能な領域、実線内が良好な領域を示して
いる。170℃未満では褐変度が不足し、処理時間が1
0分以上要す。また250℃を超えると黒ずんでコゲ臭
く、胴割れが発生する。処理時間が1分未満では温度を
上げても品質が一定しない。これ等の好ましくない領域
を避け、処理量に応じ出来るだけ高温域で短時間に焙煎
処理するのが経済的である。例えば焙煎される胡麻種子
の品温が210℃の場合で1乃至2分の焙煎時間が好ま
しく、胡麻種子の品温が200℃の場合で1乃至3分の
焙煎時間が好ましく、胡麻種子の品温が190℃の場合
で2乃至4分の焙煎時間が好ましい。
【0040】
【発明の効果】本発明は、温度170乃至250℃の過
熱水蒸気を1.0kg/cm以下のゲージ圧力で含む
低酸素の雰囲気下で、移動中の種実類、特に胡麻種子
に、温度170乃至250℃の過熱水蒸気を噴射して、
種実類、特に胡麻種子を焙煎するので、従来の種実類、
特に胡麻種子の焙煎方法及び装置と比較して、焙煎温度
を低温とすることができ、焙煎された種実類、特に胡麻
種子の胡麻油成分の抗酸化性を高くすることができ、焙
煎胡麻種子の品質の均一性と収率向上を図ることができ
る。
【0041】本発明において、焙煎室内には、胡麻種子
移動用のコンベヤの上走路が、水平方向に形成され、胡
麻種子移動用のコンベアーの上走路より上方に、複数の
過熱水蒸気噴出孔が前記上走路上に向けて形成されてい
る過熱水蒸気噴射器が備えられるという、簡単な構造
で、従来の種実類、特に胡麻種子の焙煎方法及び装置に
比して、種実類、特に胡麻種子の焙煎が安全かつ短時間
で清浄度を保ち行え、品質の均一性が高い製品が収率良
く生産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の胡麻種子焙煎装置の概略を
説明するための概略の説明図である。
【図2】図1の実施例において使用された過熱水蒸気噴
射管の概略を説明するための概念図である。
【図3】図1及び図2に示す実施例とは相違する、本発
明の他の一実施例の胡麻種子焙煎装置において使用され
る撹拌機を備えた金網チェーンコンベヤについての概略
の平面図である。
【図4】図3に示す実施例について、金網スクリーンコ
ンベヤ及び撹拌機を中心に示す概略の側面図である。
【図5】図3及び図4に示す実施例について、金網スク
リーンコンベヤを中心に示すについての概略の正面図で
ある。
【図6】胡麻種子の焙煎において、焙煎製品に及ぼす焙
煎時間と焙煎温度の関係図である。
【符号の説明】 1 焙煎炉 2 遮蔽板 3 コンベアー、ネットコンベヤ 4 コンベヤ3の上走路 5 上走路4の入口 6 上走路4の出口 7 コンベヤ3の下走路 8 下走路7の入口 9 下走路7の出口 10 過熱水蒸気噴射口 11 過熱水蒸気噴射管 12 過熱水蒸気供給管 13 電気ヒータ 14 過熱水蒸気製造装置 15 減圧弁 16 飽和水蒸気供給管 17 排気ファン 18 排気管 19 温度センサ 20 信号線 21 焙煎炉内温度制御装置 22 供給電線 23 胡麻種子 24 駆動用モータ 25 矢印 26 ネットコンベヤ3の両側部の立上げる側壁 27 コンベヤ本体 28、32 焙煎炉1の側壁部 29 撹拌羽根 30 撹拌軸 31 軸受部 33 撹拌軸挿通孔 34 ベルト 35 プーリ 36 撹拌軸駆動用モータ 37 モータ36の回転軸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度170乃至250℃の過熱水蒸気を
    1.0kg/cm以下のゲージ圧力で含む低酸素の雰
    囲気下で、種実類に、温度170乃至250℃の過熱水
    蒸気を噴射して、種実類を焙煎することを特徴とする種
    実類の焙煎方法。
  2. 【請求項2】 低酸素の雰囲気内で、種実類を撹拌され
    ながら移動する種実類に、1.0kg/cm以下のゲ
    ージ圧力で温度170乃至250℃の過熱水蒸気を噴射
    して、種実類を焙煎することを特徴とする種実類の焙煎
    方法。
  3. 【請求項3】 種実類が胡麻種子であることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の種実類の焙煎方法。
  4. 【請求項4】 種実類を焙煎する種実類焙煎室を備える
    種実類の焙煎装置に於いて、焙煎室内には、種実類移動
    用のコンベヤの上走路が、水平方向に設けられており、
    該種実類移動用のコンベアーの上走路より上方に、過熱
    水蒸気噴射器が過熱水蒸気噴出孔を前記上走路上に向け
    て設けられていることを特徴とする種実類焙煎装置。
  5. 【請求項5】 種実類を焙煎する種実類焙煎室を備える
    種実類の焙煎装置に於いて、焙煎室内には、種実類移動
    用のコンベヤの上走路が、水平方向に設けられており、
    種実類移動用のコンベアーの上走路より上方に、複数の
    過熱水蒸気噴射器が過熱水蒸気噴出孔を前記上走路上に
    向けて設けられており、種実類移動用のコンベアーの上
    走路に撹拌具が備えられており、焙煎室内には、電気ヒ
    ータを内蔵する過熱水蒸気供給装置が組込み込まれてお
    り、該過熱水蒸気供給装置が前記過熱水蒸気噴射器と管
    路で連通していることを特徴とする種実類の焙煎装置。
  6. 【請求項6】 種実類が胡麻種子であることを特徴とす
    る請求項4又は5に記載の種実類の焙煎装置。
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