JPH10236303A - 索道用搬器の制振構造 - Google Patents

索道用搬器の制振構造

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JPH10236303A
JPH10236303A JP5646497A JP5646497A JPH10236303A JP H10236303 A JPH10236303 A JP H10236303A JP 5646497 A JP5646497 A JP 5646497A JP 5646497 A JP5646497 A JP 5646497A JP H10236303 A JPH10236303 A JP H10236303A
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JP
Japan
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passenger car
pendulum
fulcrum
vibration damping
damping device
Prior art date
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Application number
JP5646497A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kawashima
宏 川嶋
Keiichi Yamada
佳一 山田
Youichirou Nitsuta
洋一朗 新田
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TOKYO SAKUDO KK
Original Assignee
TOKYO SAKUDO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風圧により発生する客車全体の左右方向への
長周期振動を有効に減衰する。 【解決手段】 横揺れした客車3の傾斜角度が所定角度
を越えると、その揺れ戻り中に遅れて移動を開始した制
振装置4の可動重り4aが受圧部D,Eのどちらか一方
に突き当たって慣性力Q2 を作用させることにより、支
点Bの動きが制限されて上部振り子2′に対し客車振り
子3′が揺動して、夫々の軸線2L,3Lがくの字形に
折り曲げられ、その後、客車3の自重Wが働いて上部振
り子2′と客車振り子3′を上記揺動方向と逆方向へ振
り戻し、夫々の軸線2L,3Lが逆に折れ曲がって元の
状態に戻る。その結果、制振装置4による制振作用と同
時に、支点Bを中心とした正逆両方向の揺動により減衰
手段5の減衰作用が二重に働く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風圧による例えば
ゴンドラリフトやスキーリフトやロープウェイなどの搬
器の横揺れを防止するための電源を必要としない制振構
造に関する。更に詳しくは、索条を握索する懸垂ハンガ
ーと、この懸垂ハンガーを介して索条に対し揺動自在に
懸垂した客車と、この客車の揺れ周期と一致する周期で
往復移動する可動重りの慣性力により客車の横揺れを抑
える制振装置とを備えた索道用搬器の制振構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の索道用搬器の制振構造と
して例えば特開平6−280934号公報に開示される
如く、懸垂ハンガーの下部に客車を連結した単振り子で
あると共に、該懸垂ハンガーの近くに制振装置を配備し
たものがあり、また特開平7−167205号公報や特
開平8−207751号公報に開示される如く、懸垂ハ
ンガーの下部に客車を連結した単振り子であると共に、
客車の屋根上に制振装置を上方へ突出させて配備したも
のがある。更に、特開平8−207752号公報に開示
される如く、懸垂ハンガーの下部に客車を連結した単振
り子であると共に、客車内の腰掛け下方の空間部に制振
装置を配備したものや、特開平8−207753号公報
に開示される如く、懸垂ハンガーの下部に客車を連結し
た単振り子であると共に、客車の底面に制振装置を下方
へ突出させて配備したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、このよう
な従来の索道用搬器の制振構造では、懸垂ハンガーの下
部に客車を連結した単振り子であるため、制振装置によ
る制振作用のみで客車の横揺れを減少させることしかで
きず、客車の横揺れを短時間で抑えられないという問題
がある。また、制振装置が懸垂ハンガーの近くに配備さ
れるものの場合には、索条の握索部の上下には各支柱毎
に圧索輪及び受索輪やその点検台などの索道設備が配置
され、停留場に入れば握索部の押送装置などの索道設備
が配置されるため、これらの索道設備に制振装置が干渉
せずに通過させることが困難であるという問題がある。
制振装置が客車の屋根上に上方へ突出して配備されるも
のの場合には、新設の索道では制振装置を考慮して懸垂
ハンガーの長さを長く設定すれば問題はないが、制振装
置を考慮していない既設の索道においては懸垂ハンガー
の長さが不足するため、屋根上に突出した制振装置が支
柱通過時に点検足場などの索道設備と干渉して通過でき
ないという問題がある。制振装置が客車内の腰掛け下方
の空間部に配備されるものの場合には、制振装置の取り
付け位置が客車の重心位置と近過ぎて、制振装置の可動
重りが客車の横揺れと同時に同じ位相で往復移動するた
め、制振効果がほとんど得られないという問題がある。
制振装置が客車の底面に下方へ突出して配備されるもの
の場合には、新設の索道では制振装置を考慮して停留場
の基礎コンクリートを低く設定すれば問題はないが、制
振装置を考慮していない既設の索道においては停留場の
基礎コンクリートが高いため、底面下に突出した制振装
置が停留場進入時に基礎コンクリートなどの索道設備と
干渉するという問題がある。
【0004】本発明のうち請求項1記載の発明は、風圧
により発生する客車全体の左右方向への長周期振動を有
効に減衰することを目的としたものである。請求項2記
載の発明は、請求項1に記載の発明の目的に加えて、制
振性能の低下を防止しながら制振装置を客車の上下に位
置する既設の索道設備と干渉しないように挿着すること
を目的としたものである。請求項3記載の発明は、請求
項1または2に記載の発明の目的に加えて、制振装置の
可動重りの可動範囲を制限しながら可動重りの衝撃音を
なくすことを目的としたものである。請求項4記載の発
明は、請求項1、2または3記載の発明の目的に加え
て、握索点で懸垂ハンガーを回転し易くすると共に上部
振り子と客車振り子との間の支点でも回転し易くするこ
とを目的としたものである。請求項5記載の発明は、請
求項1、2、3または4記載の発明の目的に加えて、凍
結による可動重りの移動不良を防止しながら制振装置の
設置を容易にすることを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうち請求項1記載の発明は、索条の握
索点に懸垂ハンガーを懸垂して構成した上部振り子と、
この懸垂ハンガーの下部に設けられた支点に、客車を索
条の軸線方向と直交する左右方向へ揺動自在に懸垂して
構成した客車振り子と、上記支点を中心とした上部振り
子及び客車振り子の揺動を減衰させる減衰手段とを備
え、上記客車振り子の重心位置と支点との間で該重心位
置から離れた位置に制振装置を左右方向へ配設し、その
可動重りが当接して慣性力を作用させる一対の受圧部
を、客車の横揺れが所定角度になった時に可動重りが当
接するように左右方向へ間隔をあけて配設したことを特
徴とするものである。ここで、上記所定角度とは、懸垂
ハンガー及び客車が横揺れしても、例えば支柱などの索
道設備に衝突することなく安全に運行可能な最大傾斜角
度のことをいう。請求項2記載の発明は、請求項1記載
の発明の構成に、前記制振装置を、客車の上端位置より
下方でしかも客車振り子の重心位置から上方へ離れた位
置に配置した構成を加えたことを特徴とする。請求項3
記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に、
前記制振装置の受圧部が、可動重りの衝撃荷重を吸収し
て変形による反発係数が零か又は零に近い材料からなる
構成を加えたことを特徴とする。請求項4記載の発明
は、請求項1、2または3記載の発明の構成に、前記懸
垂ハンガーに、該懸垂ハンガーの上端に配設した握索機
の重量によるモーメントと釣り合うように固定重りを連
設した構成を加えたことを特徴とする。請求項5の発明
は、請求項1、2、3または4記載の発明の構成に、前
記制振装置が、逆立ち振り子の揺動で可動重りを客車の
揺れ周期と一致する周期で往復移動する構成を加えたこ
とを特徴とする。
【0006】
【作用】請求項1の発明は、横揺れした客車の傾斜角度
が所定角度を越えると、その揺れ戻り中に遅れて移動を
開始した制振装置の可動重りが受圧部のどちらか一方に
突き当たって慣性力を作用させることにより、支点の動
きが制限されて上部振り子に対し客車振り子が揺動し
て、夫々の軸線がくの字形に折り曲げられ、その後、客
車の自重が働いて上部振り子と客車振り子を上記揺動方
向と逆方向へ振り戻し、夫々の軸線が逆に折れ曲がって
元の状態に戻り、その結果、制振装置による制振作用と
同時に、支点を中心とした正逆両方向の揺動により減衰
手段の減衰作用が二重に働くものである。請求項2の発
明は、請求項1記載の構成に対して、前記制振装置を、
客車の上端位置より下方でしかも客車振り子の重心位置
から上方へ離れた位置に配置した構成を追加したので、
客車の上端位置より下方近くに制振装置が客車の重心位
置から離されることにより、制振装置の可動重りが客車
の横揺れと位相をずらして往復移動すると共に、客車よ
り上下方向へ制振装置が突出しない。請求項3の発明
は、請求項1または2記載の構成に対して、前記制振装
置の受圧部が、可動重りの衝撃荷重を吸収して変形によ
る反発係数が零か又は零に近い材料からなる構成を追加
したので、移動した可動重りが受圧部に当接して、該可
動重りの慣性力を支障なく受圧部に伝達し、この当接時
に発生する衝撃荷重を受圧部が吸収して反発させないこ
とにより、可動重りが受圧部に当接し続けて、客車の揺
れ周期と一致する固有周期を変えない。請求項4の発明
は、請求項1、2または3記載の構成に対して、前記懸
垂ハンガーに、該懸垂ハンガーの上端に配設した握索機
の重量によるモーメントと釣り合うように固定重りを連
設した構成を追加したので、索条に対し上部振り子を垂
直に懸垂した状態で、固定重りの重量によるモーメント
が、握索点回りの握索機の重量によるモーメントと等し
いか、或いはそれより若干大きくなる。請求項5の発明
は、請求項1、2、3または4記載の構成に対して、前
記制振装置が、逆立ち振り子の揺動で可動重りを客車の
揺れ周期と一致する周期で往復移動する構成を追加した
ので、逆立ち振り子がその揺動で可動重りを往復移動す
ることにより、両受圧部のどちらか一方に突き当たって
慣性力が作用し、逆立ち振り子の揺動中心がもし凍結し
たとしても、上端の可動重りに比較的小さな力が作用す
るだけで大きなモーメントが揺動中心に作用して凍結部
分が破壊され、更に上下方向へ伸びる側面があれば設置
可能である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施例を図面に
基づいて説明する。本発明の第一実施例は、図1〜図8
に示す如く索道用搬器が、索条1を握索する懸垂ハンガ
ー2と、この懸垂ハンガー2を介して索条1に対し揺動
自在に懸垂した客車3と、索条1の握索点Aを中心とし
た客車3の揺れ周期と一致する周期で往復移動する可動
重り4aの慣性力により客車3の横揺れを抑える制振装
置4とを備えたゴンドラリフトの場合を示すものであ
る。
【0008】上記懸垂ハンガー2は、図3及び図4に示
す如くその上端に索条1を握索する握索機2aを配設
し、この握索機2aで懸垂することにより、握索機2a
の長手方向への回転部A1を中心として索条1の軸線方
向へ揺動自在な上部振り子2′を構成している。この上
部振り子2′を構成する懸垂ハンガー2の下部には、支
点Bを設け、この支点Bにより客車振り子3′を構成す
る客車3を、索条1の軸線方向と直交する左右方向へ回
転自在に懸垂する。更に、上記索条1の握索点Aにおけ
る握索機2aの重量によるモーメントと釣り合うように
固定重り2bを連設することにより、索条1に対し上部
振り子2′を垂直に懸垂した状態で、該固定重り2bの
重量によるモーメントが、握索点A回りの握索機2aの
重量によるモーメントと等しいか、或いはそれより若干
大きくなるようにして、握索点Aで懸垂ハンガー2を回
転し易くすると共に、上部振り子2′と客車振り子3′
との間の支点Bでも回転し易くする。本実施例では、上
記懸垂ハンガー2が図1〜図3に示す如く正面略L字形
に屈曲されて、その下部先端に固定重り2bを固定し、
更に該懸垂ハンガー2を垂直に懸垂した状態で、上記索
条1の握索点Aから下ろした垂直線上に位置するモーメ
ント釣り合い点には、図5に示す如く通孔2cを索条1
の軸線方向へ開設して、上記支点Bが構成される。
【0009】上記客車振り子3′は、乗客を運搬するた
めの客車3と、この客車3の上端位置3aである屋根上
から上記懸垂ハンガー2へ向けて突設した吊持レバー3
bとからなり、この吊持レバー3bの上端を前記支点B
に対し、左右方向へ揺動自在に接続する。本実施例で
は、図5に示す如く吊持レバー3bの上端に、上記懸垂
ハンガー2の通孔2cの内径より小さい支持筒3cを横
架し、この通孔2c内に支持筒3cを回転自在に挿通す
ると共に、これら懸垂ハンガー2の通孔2cと吊持レバ
ー3bの支持筒3cとを例えばボルト・ナットなどの連
結部材B1で回転自在に連結することにより、前記支点
Bを構成している。また、図3及び図4に示す如く客車
3の左右側面のどちらか一方のみに重い乗降ドア3dが
配置されて、客車振り子3′の重心位置Gも客車3の左
右方向中央位置から乗降ドア3d側へ片寄るため、吊持
レバー3bを客車3の左右方向中央位置から乗降ドア3
d側へ片寄らせて配置している。
【0010】更に、前記支点Bには、該支点Bを中心と
した上部振り子2′に対する客車振り子3′の揺動を減
衰するための減衰手段5を配設する。減衰手段5は、摩
擦減衰や粘性減衰を利用した所謂ダンパであり、本実施
例では、図5に示す如く懸垂ハンガー2の通孔2cの内
周面と、吊持レバー3bの支持筒3cの外周面との間
に、減衰手段5として例えばオイルレスベアリングなど
からなる環状の摩擦抵抗体5aを、これら通孔2cの内
周面及び支持筒3cの外周面と夫々摩擦接触するように
介装している。また必要に応じて、上記減衰手段5の減
衰方向と相反する方向へ押圧して、支点Bを中心とした
上部振り子2′に対する客車振り子3′の減衰揺動を調
整するための例えばバネなどからなる調整手段を連設し
ても良い。この場合には、上部振り子2′や客車振り子
3′の寸法や重量などが変化しても、調整手段を最適な
ものに交換すれば、客車振り子3′の揺れ周期を調整で
きて、調整作業が非常に簡単になる。
【0011】前記客車3の上端位置3aである屋根と、
吊持レバー3bの下端部との間には、図6に示す如く吊
持レバー3bに対する客車3の左右方向への揺動を減衰
するための弾性減衰手段6を配設する。この弾性減衰手
段6は、図示例の場合、吊持レバー3bの下端部に固着
した板状の連結片3eを挟んで左右方向へ例えばゴムな
どからなる弾性体6aを一対配置し、この弾性体6a,
6aを客車3の上端位置3aである屋根に突設したホル
ダー6b,6bで左右方向へ挟持すると共に、これら連
結片3e、ホルダー6b,6b及び弾性体6a,6aに
亙って連結ボルト6cを回転自在に貫通し連結すること
により、吊持レバー3bの連結片3eに対して客車3の
上端位置3aが左右方向へ振動した際に、弾性体6a,
6aが弾性変形して減衰させるように構成している。
【0012】そして、前記客車3には、上端位置3aよ
り下方でしかも客車振り子3′の重心位置Gから上方へ
離れた位置に、該客車3の左右方向への横揺れを抑える
ための制振装置4を、索条1の軸線方向に配置された索
道設備と干渉する恐れのない該客車3の進行方向側面3
fに沿って左右方向へ該側面3fから突出しないように
配設する。制振装置のない既設の客車3に制振装置4を
付設する場合には、図3及び図4に示す如く、客車3の
上端位置3aである屋根にアーム3g,3gを該客車3
の進行方向へ突出させて連設し、これらアーム3g,3
gの先端に制振装置4,4を、該客車3の進行方向前後
両側面3f,3fに沿って配備する。また、客車3を新
設する場合には、図7及び図8に示す如く、客車3の上
端位置3aである天井の内面に制振装置4,4を、該客
車3の進行方向前後両側面3f,3f側へ寄せて配備す
るが、それ以外の構成は図3及び図4に示したゴンドラ
リフトと全く同じである。
【0013】制振装置4は、本実施例の場合、可動重り
4aを円弧軌道4b上に沿って客車3の揺れ周期と一致
する周期で左右方向へ往復移動させるものであり、この
円弧軌道4bの中央位置が客車3の左右方向中央位置と
一致するように配置し、該円弧軌道4bの両端には、可
動重り4aが当接することにより所定大きさの慣性力を
作用させる一対の受圧部D,Eを、客車3の横揺れが所
定角度になった時の振幅と同等か又はそれ以下の振幅と
なるように間隔をあけて配設する。上記所定角度とは、
懸垂ハンガー及び客車が横揺れしても、例えば支柱など
の索道設備に衝突することなく安全に運行可能な最大傾
斜角度である。即ち、これら受圧部D,Eは、客車3の
横揺れが所定角度、例えば約8〜11度を越えた場合に
おいて、客車3の横揺れより遅れて移動を開始した可動
重り4aが円弧軌道4bの端部位置、例えば円弧軌道4
bの中央位置から所定角度、例えば約8〜11度位置に
達して突き当たるように設計されている。また、上記可
動重り4aが受圧部D,Eのどちらか一方に突き当たっ
て発生する所定大きさの慣性力とは、前記支点Bを中心
とした上部振り子2′と客車振り子3′との位置関係を
変化させ得る程度の大きさの慣性力であり、図示例の場
合には、例えば約20〜30キログラムの可動重り4a
を2個使用して、これら可動重り4a,4aを受圧部
D,Eのどちらか一方に略同時に突き当ることにより、
所定大きさの慣性力を発生させている。更に、上記受圧
部D,Eは、可動重り4aの衝撃荷重を吸収して変形に
よる反発係数が零か又は零に近い例えば高密度ウレタン
フォームなどの単一材料か或いは復合材料から構成する
ことにより、可動重り4aが突き当たったとしても、そ
の衝撃荷重を受圧部が吸収して反発されないことによ
り、可動重り4aが該受圧部D,Eに当接し続けて、客
車3の揺れ周期と一致する固有周期を変えないようにし
ている。
【0014】次に、斯かる図1〜図6か又は図7及び図
8に示す第一実施例のゴンドラリフトの作動について説
明する。先ず、例えば横風による風圧や地震などの横方
向への力が作用していない状態では、図1(a)の実線
に示す如く索条1の握索点Aから上部振り子2′と客車
振り子3′が垂直に懸垂されて、該握索点A及び支点B
を結ぶ上部振り子2′の軸線2Lと、支点B及び客車振
り子3′の重心位置Gを結ぶ客車振り子3′の軸線3L
とが、垂直方向へ一直線上に配置され、制振装置4の可
動重り4aは、左右両受圧部D,Eの中央に位置してい
る。
【0015】この状態で、上記横方向の力Q0 が左右ど
ちらか一方、例えば図1(a)の二点鎖線に示す如く左
側から客車振り子3′に対して右方向へ作用すると、上
部振り子2′と客車振り子3′は、索条1の握索点Aを
中心として、該索条1の握索点A及び支点Bを結ぶ上部
振り子2′の軸線2Lと、支点B及び客車振り子3′の
重心位置Gを結ぶ客車振り子3′の軸線3Lとが、一直
線状態のまま右方向へ横揺れを開始する。
【0016】これら上部振り子2′及び客車振り子3′
は、図1(b)の実線に示す如く横方向の力Q0 と、該
力Q0 と相反する客車3の重力分力Wsinθ(ここで
Wは客車の重量、θは客車の傾斜角度である)と等しく
なる最大傾斜角度位置まで、これら両者の差に相当する
慣性力Q1 が働くため、右方向へ横揺れし続ける。上記
客車振り子3′の横揺れに伴って、制振装置4の円弧軌
道4bは右方向へ移動するが、可動重り4aはその重力
慣性により静止し続けようとするため、これにより該可
動重り4aが相対的に円弧軌道4b上を客車振り子3′
の横揺れ方向と逆の左方向へ移動したことになって、左
側の受圧部Dに接近する。特に突風などのような初動時
における横揺れ速さが比較的に速くて、しかも横揺れし
た客車3の傾斜角度が所定角度、例えば8〜11度を越
えた場合には、図示せる如く左側の受圧部Dに当たる。
従って、可動重り4aが横揺れ方向と逆方向に位置する
左側の受圧部Dに当たるので、客車振り子3′が右方向
への横揺れするのを抑制する効果がある。また、制振装
置4の円弧軌道4bが右方向へ移動するのに伴って、該
円弧軌道4bと可動重り4aとの間に発生する摩擦によ
り、客車振り子3′の右方向への慣性力が可動重り4a
に伝達されるため、客車振り子3′の横揺れより遅れて
該可動重り4aも右方向へ移動を開始する。
【0017】そして、風の息継ぎによる風圧の低下が発
生して、前記横方向の力Q0 と逆方向、即ち左方向への
客車3の重力分力Wsinθが、該横方向の力Q0 より
大きくなるか又は等しくなると、横揺れした上部振り子
2′及び客車振り子3′は、図1(b)の二点鎖線及び
図1(c)の一点鎖線に示す最大傾斜角度位置から索条
1の握索点Aを中心として、左方向へ振り戻り始める。
この際、前記上部振り子2′の固定重り2bより客車3
の重量Wの方が大きいから、握索点A及び支点Bを結ぶ
上部振り子2′の軸線2Lと、支点B及び客車振り子
3′の重心位置Gを結ぶ客車振り子3′の軸線3Lとが
一直線状態となり、該固定重り2bの重量によって、上
部振り子2′にも前記客車3の重力分力Wsinθと同
じ方向、即ち左方向への重力分力が支点Bに作用する。
【0018】この頃になって、図1(c)の実線に示す
如く遅れて移動を開始した可動重り4aが右側の受圧部
Eに突き当たり、右方向へ慣性力Q2 が、支点Bの近く
で作用する。上記受圧部D,Eは、衝撃荷重を吸収して
変形による反発係数が零か又は零に近い材料から構成さ
れているので、可動重り4aの衝撃荷重が吸収されて反
発しないと共に衝撃音もない。これにより、前記可動重
り4aによる右方向への慣性力Q2 と、前記固定重り2
bによる支点Bの左方向への重力分力とが打ち消し合っ
て、該支点Bは左方向へ動きが制限され、上記慣性力Q
2 から離れた客車振り子3′の重心位置Gは、客車3の
戻ろうとする力Wsinθによって、上部振り子2′及
び支点Bに対し左側内方へ移動しようとする。従って、
図1(c)の二点鎖線に示す如く上部振り子2′に対し
客車振り子3′が支点Bを中心として左側内方へ揺動
し、索条1の握索点A及び支点Bを結ぶ上部振り子2′
の軸線2Lと、支点B及び客車振り子3′の重心位置G
を結ぶ客車振り子3′の軸線3Lとが、くの字形に折れ
曲がる。その結果、該支点Bに配置された吊持レバー3
bの支持筒3cか又は懸垂ハンガー2の通孔2cが、減
衰手段5の摩擦抵抗体5aに対し摩擦接触しながら回動
して、減衰作用する。この状態においても、可動重り4
aは、右側の受圧部Eに当接し続けて、客車3の揺れ周
期と一致する固有周期を変えることがない。
【0019】これに続いて、上述した図1(c)の二点
鎖線及び図1(d)の一点鎖線に示す上部振り子2′の
懸垂ハンガー2と客車振り子3′の吊持レバー3bが、
くの字形に折れ曲がった状態から、前記可動重り4aに
よる慣性力Q2 が消滅すると、客車3の自重Wが働く。
これにより、図1(d)の実線に示す如く支点Bが左側
内方へ移動し、該支点Bを中心として上部振り子2′の
懸垂ハンガー2と客車振り子3′の吊持レバー3bとが
上記揺動方向と逆方向へ振り戻され、索条1の握索点A
及び支点Bを結ぶ上部振り子2′の軸線2Lと、支点B
及び客車振り子3′の重心位置Gを結ぶ客車振り子3′
の軸線3Lとが逆に折れ曲がって、元の一直線状態に戻
る。その結果、該支点Bに配置された吊持レバー3bの
支持筒3cか又は懸垂ハンガー2の通孔2cが、減衰手
段5の摩擦抵抗体5aに対し摩擦接触しながら回動し
て、減衰作用する。従って、制振装置4による制振作用
と同時に、支点Bを中心とした正逆両方向の揺動によっ
て、該支点Bの減衰手段5の減衰作用が二重に働く。
【0020】それ以降、上部振り子2′と客車振り子
3′は、図1(d)の実線及び図2(a)の一点鎖線に
示す状態から索条1の握索点Aを中心として、該握索点
A及び支点Bを結ぶ上部振り子2′の軸線2Lと、支点
B及び客車振り子3′の重心位置Gを結ぶ客車振り子
3′の軸線3Lとが、図2(a)の実線及び図2(b)
の実線に示す如く一直線状態のまま、客車3の重力分力
Wsinθと略等しい慣性力Q3 により左方向へ振れ戻
り続ける。この左方向への横揺れ中も、制振装置4の可
動重り4aは、右側の受圧部Eに当接し続けるため、客
車振り子3′が左方向への横揺れするのを抑制する効果
がある。その後、客車振り子3′の慣性力が可動重り4
aに伝達されるため、客車振り子3′の横揺れより遅れ
て該可動重り4aも左方向へ移動を開始する。
【0021】この左方向へ横揺れした客車3の傾斜角度
が所定角度、例えば8〜11度を越えた場合には、上述
した如く客車3が図2(b)の二点鎖線及び図2(c)
の一点鎖線で示す最大傾斜角度位置から戻り始めた頃に
なって、図2(c)の実線に示す如く遅れて移動を開始
した可動重り4aが左側の受圧部Dに突き当たり、左方
向へ慣性力Q4 が、支点Bの近くで作用する。これによ
り、前記可動重り4aによる左方向への慣性力Q4 と、
前記固定重り2bによる支点Bの右方向への重力分力と
が打ち消し合って、該支点Bは右方向へ動きが制限さ
れ、上記慣性力Q4 から離れた客車振り子3′の重心位
置Gは、客車3の戻ろうとする力Wsinθによって、
上部振り子2′及び支点Bに対し右側内方へ移動しよう
とする。従って、図2(c)の二点鎖線に示す如く上部
振り子2′に対し客車振り子3′が支点Bを中心として
右側内方へ揺動し、索条1の握索点A及び支点Bを結ぶ
上部振り子2′の軸線2Lと、支点B及び客車振り子
3′の重心位置Gを結ぶ客車振り子3′の軸線3Lと
が、くの字形に折れ曲がって、該支点Bに配置された減
衰手段5が減衰作用する。
【0022】これに続いて、上述した図2(c)の二点
鎖線及び図2(d)の一点鎖線に示す上部振り子2′の
懸垂ハンガー2と客車振り子3′の吊持レバー3bが、
くの字形に折れ曲がった状態から、前記可動重り4aに
よる慣性力Q4 が消滅すると、客車3の自重Wが働く。
これにより、図2(d)の実線に示す如く支点Bが右側
内方へ移動し、該支点Bを中心として上部振り子2′の
懸垂ハンガー2と客車振り子3′の吊持レバー3bとが
上記揺動方向と逆方向へ振り戻され、索条1の握索点A
及び支点Bを結ぶ上部振り子2′の軸線2Lと、支点B
及び客車振り子3′の重心位置Gを結ぶ客車振り子3′
の軸線3Lとが逆に折れ曲がって、元の一直線状態に戻
り、該支点Bに配置された減衰手段5が再度減衰作用す
る。
【0023】それ以降、上部振り子2′と客車振り子
3′は、図2(d)の実線に示す状態から索条1の握索
点Aを中心として、該握索点A及び支点Bを結ぶ上部振
り子2′の軸線2Lと、支点B及び客車振り子3′の重
心位置Gを結ぶ客車振り子3′の軸線3Lとが、一直線
状態のまま右方向へ横揺れし、上述した作動が繰り返さ
れる。
【0024】以上の作動を、前記制振装置4,4が配備
される上述した第一実施例のゴンドラリフトと、制振装
置が配備されていないゴンドラリフトとで実験を行っ
た。その結果、第一実施例のゴンドラリフトの実測値は
図9(a)に示すようになり、制振装置が配備されてい
ないゴンドラリフトの実測値は図9(b)に示すように
なる。これらの比較から、風圧によって発生するゴンド
ラリフト全体の左右方向への長周期振動を短時間で急激
に減衰させることが実験により確認できた。
【0025】一方、図10及び図11に示すものは、本
発明の第二実施例であり、図12〜図14に示すもの
は、本発明の第三実施例であり、図15及び図16に示
すものは、本発明の第四実施例であり、図17に示すも
のは、本発明の第五実施例であり、図18に示すもの
は、本発明の第六実施例である。
【0026】図10及び図11に示す第二実施例は、第
一実施例のゴンドラリフトが前記減衰手段5として、懸
垂ハンガー2の通孔2cの内周面と、吊持レバー3bの
支持筒3cの外周面との間に例えばオイルレスベアリン
グなどの環状の摩擦抵抗体5aを介装したの対し、この
摩擦抵抗体5aに代えて油圧シリンダーなどからなる減
衰シリンダー5bを、懸垂ハンガー2から吊持レバー3
bに亙って揺動自在に架設した構成が、前記図1〜図8
に示した第一実施例とは異なり、それ以外の構成は図1
〜図8の第一実施例と同じものである。図示例では、懸
垂ハンガー2の支点Bより下方部分を左右対称形状とな
るように形成し、これら左右対称形状部分2d,2dか
ら吊持レバー3bの下端部に固着した板状の連結片3e
に亙って、左右一対の減衰シリンダー5b,5bを夫々
の両端が揺動自在となるように架設している。従って、
図10及び図11の第二実施例も、上述した図1〜図8
の第一実施例と同様に、支点Bを中心として上部振り子
2′と客車振り子3′が揺動する度に、左右どちらか一
方の減衰シリンダー5b,5bが減衰作用し、この減衰
作用が制振装置4による制振作用と同時に二重に働く。
【0027】図12〜図14に示す第三実施例は、懸垂
ハンガー2の下部と客車振り子3′との間に、客車振り
子3′が左右方向へ揺動可能な支点Bに加えて、索条1
の軸線方向へ揺動可能な支点B2を設けると共に、この
支点B2にも該支点B2を中心とした客車振り子3′の
揺動を減衰するための減衰手段5を配設し、更に客車3
の進行方向への横揺れを抑えるための制振装置4′を、
客車3の上端位置3aより下方に索条1の軸線方向へ配
設した構成が、前記図1〜図8に示した第一実施例とは
異なり、それ以外の構成は図1〜図8の第一実施例と同
じものである。図示例の場合には、客車振り子3′の吊
持レバー3bを上下に二分割し、これらの間に両者を索
条1の軸線方向へ揺動自在に接続する支点B2を設け、
この支点B2を上述した図5に示したものと同様に構成
すると共に、減衰手段5として環状の摩擦抵抗体5aを
配置しているが、これに代えて図10及び図11の第二
実施例に示すような減衰シリンダーを配置しても良い。
そして、上記制振装置4′を既設の客車3に付設する場
合には、図示せる如く上述した図3及び図4のものと同
様に、客車3の上端位置3aである屋根にアーム3
g′,3g′を該客車3の左右方向へ突出させて連設
し、これらアーム3g′,3g′の先端に制振装置
4′,4′を、該客車3の左右両側面3h,3hに沿っ
て配備している。また、客車3を新設する場合には、図
示せぬが上述した図7及び図8のものと同様に、客車3
の上端位置3aである天井の内面に制振装置4′,4′
を、該客車3の左右両側面3h,3h側へ寄せて配備し
ている。従って、図12〜図14図の第三実施例は、風
圧により発生する客車全体の左右方向への長周期振動を
有効に減衰できるだけでなく、上述した図1〜図8の第
一実施例に比べ、進行方向への長周期振動をも有効に減
衰できて、乗り心地が更に向上する。
【0028】図15及び図16図に示す第四実施例は、
索道用搬器がスキーリフトの場合を示し、その客車3の
後側面3fに沿って制振装置4を突出させて配備したも
のであり、しかも制振装置4として、逆立ち振り子4c
の揺動で可動重り4aを客車3の揺れ周期と一致する周
期で往復移動することにより、受圧部D,Eのどちらか
一方に突き当てて慣性力を作用させるタイプを用いた構
成が、前記図1〜図8に示した第一実施例とは異なり、
それ以外の構成は図1〜図8の第一実施例と同じもので
ある。上記逆立ち振り子4cは、その下端部4dを中心
として左右方向へ揺動自在に支持され、必要に応じて該
逆立ち振り子4cを垂直な状態に起立保持するためのバ
ネ4e,4eを設け、これらバネ4e,4eの弾性力よ
り大きな左右方向への力が作用することにより、左右方
向へ揺動して上端に固着した可動重り4aを所定円弧軌
道で往復移動させる。また、逆立ち振り子4cの揺動範
囲を覆うようにカバー4fを設けて、該逆立ち振り子4
cに外部から接触不能にしている。従って、図15及び
図16図の第四実施例も、上述した図1〜図8の第一実
施例と同様に、可動重り4aの往復移動により両受圧部
D,Eのどちらか一方に突き当たって支点Bに配置した
減衰手段5の減衰作用が二重に働く作動が得られる。し
かも前記制振装置4として、上記逆立ち振り子4cによ
り可動重り4aを往復動させるタイプを使用すれば、該
逆立ち振り子4cの下端部4dが一か所であるため、こ
の揺動中心4dがもし凍結したとしても、上端に固着し
た可動重り4aに比較的小さな力が作用するだけで大き
なモーメントが揺動中心4dに作用して凍結部分が破壊
されるから、上述した可動重り4aを円弧軌道4b上に
沿って往復移動させるタイプのように円弧軌道4b上で
可動重り4aが凍結すると、該可動重り4aに小さな力
が作用しても往復移動不能となって作動不良となるもの
に比べ、作動が確実であるだけでなく、更にスキーリフ
トなどのようにゴンドラリフトの天井に相当する制振装
置を取り付けるための構造物がなくとも、上下方向へ伸
びる側面があれば適切な位置に制振装置を設置できる。
【0029】図17に示す第五実施例は、制振装置4と
して、並列バネ4g,4gで可動重り4aを直線軌道4
hに沿って客車3の揺れ周期と一致する周期で往復移動
することにより、受圧部D,Eのどちらか一方に突き当
てて慣性力を作用させるタイプを用いた構成が、前記図
1〜図8に示した第一実施例とは異なり、それ以外の構
成は図1〜図8の第一実施例と同じものである。従っ
て、図17の第五実施例も、上述した第一実施例やその
他の実施例と同様の作動が得られる。
【0030】図18に示す第六実施例は、前記上部振り
子2′が、上側懸垂ハンガー2eと、この上側懸垂ハン
ガー2eの下部に設けた支点B3を介して左右方向へ揺
動自在に懸垂した下側懸垂ハンガー2fとからなり、該
支点B3にもこれを中心とした揺動を減衰する減衰手段
5を配設すると共に、この下側懸垂ハンガー2eの下部
に設けた支点Bを介して、客車振り子3′を構成する客
車3を左右方向へ揺動自在に懸垂することにより、三重
振り子構造にした構成が、前記図1〜図8に示した第一
実施例とは異なり、それ以外の構成は図1〜図8の第一
実施例と同じものである。従って、図18の第六実施例
は、第一実施例やその他の実施例に比べて減衰手段5が
配備された支点B3が多くなるだけ、客車3の横揺れを
更に短時間で抑えられる。
【0031】尚、前記制振装置4として、図1〜図8に
示した第一実施例、図10及び図11に示した第二実施
例、図12〜図14に示した第三実施例及び図18に示
した第六実施例では、可動重り4aを円弧軌道4bに沿
って往復移動させる第1タイプを用い、図15及び図1
6に示した第四実施例では、逆立ち振り子4cで可動重
り4aを往復移動させる第2タイプを用い、図17に示
した第五実施例では、並列バネ4g,4gで可動重り4
aを直線軌道4hに沿って往復移動させる第3タイプを
用いたが、これに限定されず、例えば第一実施例、第二
実施例、第三実施例及び第六実施例に上記第2タイプか
又は第3タイプを用いたり、第四実施例に上記第1タイ
プか又は第3タイプを用いたり、第五実施例に上記第1
タイプか又は第2タイプを用いるか、或いは第一実施例
〜第六実施例に上記第1タイプ〜第3タイプとは異なる
構造のものを用いても良い。更に、前記減衰手段5とし
て、図1〜図8に示した第一実施例では、環状の摩擦抵
抗体5aを配置し、図10及び図11に示した第二実施
例では、減衰シリンダー5bを配置したが、これに限定
されず、これと逆に第一実施例や第三実施例〜第六実施
例に減衰シリンダー5bを配置したり、第二実施例に環
状の摩擦抵抗体5aを配置しても良く、これらとは異な
る構造のものを配置しても良い。また、図10及び図1
1の第二実施例では、制振装置4,4を図7及び図8の
ものと同様に客車3の内方へ配備したものを示したが、
これに限定されず、図3及び図4のものと同様にアーム
を介して客車3の外方へ突出させて配備しても良く、こ
れと逆に図12〜図14の第三実施例では、制振装置
4,4を図3及び図4のものと同様にアーム3g,3g
を介して客車3の外方へ突出させて配備したものを示し
たが、これに限定されず、図7及び図8のものと同様に
客車3の内方へ配備しても良い。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明は、横揺れした客車の傾斜角度が所定角
度を越えると、その揺れ戻り中に遅れて移動を開始した
制振装置の可動重りが受圧部のどちらか一方に突き当た
って慣性力を作用させることにより、支点の動きが制限
されて上部振り子に対し客車振り子が揺動して、夫々の
軸線がくの字形に折り曲げられ、その後、客車の自重が
働いて上部振り子と客車振り子を上記揺動方向と逆方向
へ振り戻し、夫々の軸線が逆に折れ曲がって元の状態に
戻り、その結果、制振装置による制振作用と同時に、支
点を中心とした正逆両方向の揺動により減衰手段の減衰
作用が二重に働くので、風圧により発生する客車全体の
左右方向への長周期振動を有効に減衰できる。従って、
懸垂ハンガーの下部に客車を連結した単振り子である従
来のものに比べ、客車の左右横揺れを短時間で抑えられ
る。
【0033】請求項2の発明は、請求項1の発明の効果
に加えて、客車の上端位置より下方近くに制振装置が客
車の重心位置から離されることにより、制振装置の可動
重りが客車の横揺れと位相をずらして往復移動すると共
に、客車より上下方向へ制振装置が突出しないので、制
振性能の低下を防止しながら制振装置を客車の上下に位
置する既設の索道設備と干渉しないように挿着できる。
従って、客車の屋根より上方及び底面より下方に制振装
置が突出する従来のものに比べ、既設の客車に制振装置
を付設しても、各支柱毎に圧索輪及び受索輪やその点検
台など並びに、停留場進入時に握索部の押送装置や基礎
コンクリートなどの索道設備と干渉せずに運行できる。
【0034】請求項3の発明は、請求項1または2の発
明の効果に加えて、移動した可動重りが受圧部に当接し
て、該可動重りの慣性力を支障なく受圧部に伝達し、こ
の当接時に発生する衝撃荷重を受圧部が吸収して反発さ
せないことにより、可動重りが受圧部に当接し続けて、
客車の揺れ周期と一致する固有周期を変えないので、制
振装置の可動重りの可動範囲を制限しながら可動重りの
衝撃音をなくせる。従って、制振装置がコンパクトとな
り、設置個所に制約されないと共に、該制振装置の端部
が客車から左右方向へ突出しないように配置可能とな
り、しかも騒音が発生せず静かである。
【0035】請求項4の発明は、請求項1、2または3
の発明の効果に加えて、索条に対し上部振り子を垂直に
懸垂した状態で、固定重りの重量によるモーメントが、
握索点回りの握索機の重量によるモーメントと等しい
か、或いはそれより若干大きくなるので、握索点で懸垂
ハンガーが回転し易くなると共に上部振り子と客車振り
子との間の支点でも回転し易くなる。従って、支点に配
置した減衰手段による減衰作用を確実に発生できる。
【0036】請求項5の発明は、請求項1、2、3また
は4の発明の効果に加えて、逆立ち振り子がその揺動で
可動重りを往復移動することにより、両受圧部のどちら
か一方に突き当たって慣性力が作用し、逆立ち振り子の
揺動中心がもし凍結したとしても、上端の可動重りに比
較的小さな力が作用するだけで大きなモーメントが揺動
中心に作用して凍結部分が破壊され、更に上下方向へ伸
びる側面があれば設置可能であるので、凍結による可動
重りの移動不良を防止しながら制振装置の設置が容易に
なる。従って、可動重りを円弧軌道上に沿って往復移動
させるもののように円弧軌道上で可動重りが凍結する
と、該可動重りに小さな力が作用しても往復移動不能と
なって作動不良となるものに比べ、作動が確実であるだ
けでなく、更にスキーリフトなどのようにゴンドラリフ
トの天井に相当する制振装置を取り付けるための構造物
がなくとも、適切な位置に制振装置を設置できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の索道用搬器の制振構造の第一実施例を
示す作動概略正面図である。
【図2】図1に続く作動概略正面図である。
【図3】ゴンドラリフトの一部切欠正面図である。
【図4】同側面図である。
【図5】図3の(5)−(5)線に沿える部分的な拡大
縦断側面図である。
【図6】図3の(6)−(6)線に沿える部分的な拡大
横断平面図である。
【図7】客車を新設する場合の一部切欠正面図である。
【図8】同一部切欠側面図である。
【図9】実験結果を示すグラフである。
【図10】本発明の索道用搬器の制振構造の第二実施例
を示すゴンドラリフトの一部切欠正面図である。
【図11】同一部切欠側面図である。
【図12】本発明の索道用搬器の制振構造の第三実施例
を示すゴンドラリフトの一部切欠正面図である。
【図13】同一部切欠側面図である。
【図14】図13の(14)−(14)線に沿える部分
的な拡大縦断正面図である。
【図15】本発明の索道用搬器の制振構造の第四実施例
を示すスキーリフトの一部切欠正面図である。
【図16】同一部切欠側面図である。
【図17】本発明の索道用搬器の制振構造の第五実施例
を示すゴンドラリフトの作動概略正面図である。
【図18】本発明の索道用搬器の制振構造の第六実施例
を示すゴンドラリフトの作動概略正面図である。
【符号の説明】
A 握索点 B 支点 D,E 受圧部 G 重心位置 1 索条 2 懸垂ハンガー 2a 握索機 2b 固定重り 2′ 上部振り子 3 客車 3a 上端位置 3f 進行方向側
面 3′ 客車振り子 4 制振装置 4a 可動重り 4c 逆立ち振り
子 5 減衰手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 索条(1)に懸垂ハンガー(2)を介し
    て客車(3)を揺動自在に懸垂し、この客車(3)に、
    上記索条(1)の握索点(A)を中心とした客車(3)
    の揺れ周期と一致する周期で往復移動する可動重り(4
    a)の慣性力により客車(3)の横揺れを抑える制振装
    置(4)を設けた索道用搬器の制振構造において、 前記索条(1)の握索点(A)に懸垂ハンガー(2)を
    懸垂して構成した上部振り子(2′)と、 この懸垂ハンガー(2)の下部に設けられた支点(B)
    に、客車(3)を索条(1)の軸線方向と直交する左右
    方向へ揺動自在に懸垂して構成した客車振り子(3′)
    と、 上記支点(B)を中心とした上部振り子(2′)及び客
    車振り子(3′)の揺動を減衰させる減衰手段(5)と
    を備え、 上記客車振り子(3′)の重心位置(G)と支点(B)
    との間で該重心位置(G)から離れた位置に制振装置
    (4)を左右方向へ配設し、その可動重り(4a)が当
    接して慣性力を作用させる一対の受圧部(D,E)を、
    客車(3)の横揺れが所定角度になった時に可動重り
    (4a)が当接するように左右方向へ間隔をあけて配設
    したことを特徴とする索道用搬器の制振構造。
  2. 【請求項2】 前記制振装置(4)を、客車(3)の上
    端位置(3a)より下方でしかも客車振り子(3′)の
    重心位置(G)から上方へ離れた位置に配置した請求項
    1記載の索道用搬器の制振構造。
  3. 【請求項3】 前記制振装置(4)の受圧部(D,E)
    が、可動重り(4a)の衝撃荷重を吸収して変形による
    反発係数が零か又は零に近い材料からなる請求項1また
    は2記載の索道用搬器の制振構造。
  4. 【請求項4】 前記懸垂ハンガー(2)に、該懸垂ハン
    ガー(2)の上端に配設した握索機(2a)の重量によ
    るモーメントと釣り合うように固定重り(2b)を連設
    した請求項1、2または3記載の索道用搬器の制振構
    造。
  5. 【請求項5】 前記制振装置(4)が、逆立ち振り子
    (4c)の揺動で可動重り(4a)を客車(3)の揺れ
    周期と一致する周期で往復移動する請求項1、2、3ま
    たは4記載の索道用搬器の制振構造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT6945U3 (de) * 2004-03-17 2005-09-26 Innova Patent Gmbh Seilbahnanlage
JP2011079452A (ja) * 2009-10-08 2011-04-21 Mitsubishi Electric Corp 可動ホーム柵
CN102501856A (zh) * 2011-12-30 2012-06-20 北京起重运输机械设计研究院 一种架空索道吊厢防摆装置
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