JPH10237111A - スチレン系重合体の製造方法 - Google Patents

スチレン系重合体の製造方法

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JPH10237111A
JPH10237111A JP4502397A JP4502397A JPH10237111A JP H10237111 A JPH10237111 A JP H10237111A JP 4502397 A JP4502397 A JP 4502397A JP 4502397 A JP4502397 A JP 4502397A JP H10237111 A JPH10237111 A JP H10237111A
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tank
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polymerization
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JP4502397A
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Masao Aida
真男 相田
Takeaki Endou
岳朗 遠藤
Hirofumi Ishibashi
宏文 石橋
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F12/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an aromatic carbocyclic ring
    • C08F12/02Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical
    • C08F12/04Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical containing one ring

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一に効率よく除熱することが可能であるた
め、重合温度の制御が容易に行なうことができ、合成槽
壁面や攪拌翼への生成パウダーの付着やパウダーどうし
の付着による塊状化も生じないスチレン系重合体の製造
方法を提供する。 【解決手段】 主としてシンジオタクチック構造を有す
るスチレン系重合体を合成槽内で製造する方法におい
て、少なくとも、合成槽内に存在している内容物中への
気体及び/又は内容物に触れることにより容易に気化す
る液体の吹き込みを含む手段、好ましくは合成槽の底部
を含む少なくとも1以上の吹き込み口からの気体又は該
液体の吹き込み及び攪拌により、該内容物を流動させた
状態で、少なくとも一部が液体状態にある不活性溶媒を
合成槽内に供給し、上記内容物に触れることにより容易
に気化する液体及び該液体状態にある不活性溶媒を気化
させることにより合成槽内の重合温度を制御することを
特徴とするスチレン系重合体の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスチレン系重合体の
製造方法に関し、更に詳しくは主としてシンジオタクチ
ック構造を有するスチレン系重合体の合成において、均
一に効率よく除熱が可能であるため、重合温度の制御が
容易に行ないうるスチレン系重合体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年開発された、主としてシンジオタク
チック構造を有するスチレン系重合体(以下、SPSと
呼ぶことがある)は、耐熱性や耐薬品性等に優れたエン
ジニアリングプラスチックとして既に広く知られ、その
重合方法として、様々な触媒を用いた無溶媒重合やスラ
リー重合が提案されている。
【0003】ところで、SPSの重合においては、重合
時には重合熱や攪拌熱が発生するが、これらの除熱が不
十分で温度制御が良好に行われない場合、合成槽壁面や
攪拌翼への生成パウダーの付着が生じたり、パウダーど
うしの付着による塊状化が起き、安定な連続運転が不能
になるおそれがあるという問題があった。かかる問題を
解決するための除熱方法として、様々な方法が提案され
てきた。例えば、反応器にジャケットを設置し、ジャケ
ット内に冷媒を流すことにより除熱する方法(特開平0
2−75607号公報等)や反応器として自己洗浄型重
合器を用いる方法(特開平02−191609号公報
等)等のような設備面での提案や、不活性溶媒を液体状
態で重合中に供給しその蒸発潜熱により除熱する方法
(特開平07−25906号公報)等である。
【0004】しかしながら、ジャケット内に冷媒を流す
方法や自己洗浄型重合器を用いる方法では、伝熱面積が
小さいため、発生する熱量が大きくなった場合、その除
熱が困難になることから大きいスケールでの重合は不可
能であった。また、不活性溶媒を液体状態で重合中に供
給しその蒸発潜熱により除熱する方法においては、一定
の効果はみられるものの、合成スケールが大きい場合、
除熱を均一に行い、温度分布ムラを防止するためには攪
拌を激しくしなければならず、その場合さらなる攪拌熱
が発生し、ますます除熱が困難になるという問題があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題に
鑑みてなされたもので、均一に効率よく除熱することが
可能であるため、重合温度の制御が容易に行なうことが
でき、合成槽壁面や攪拌翼への生成パウダーの付着やパ
ウダーどうしの付着による塊状化も生じないスチレン系
重合体の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等はこのような
状況下で鋭意研究を行った結果、合成槽内に存在してい
る内容物の流動を良好な状態に保ちつつ、少なくとも一
部が液体状態にある不活性溶媒を合成槽内に供給し、そ
の蒸発潜熱による除熱を行うことにより、上記目的を達
成できることを見出すに至った。本発明はかかる知見に
基づいてなされたものである。
【0007】即ち、本発明は、以下に示すスチレン系重
合体の製造方法を提供するものである。 (1)主としてシンジオタクチック構造を有するスチレ
ン系重合体を合成槽内で製造する方法において、少なく
とも、合成槽内に存在している内容物中への気体及び/
又は内容物に触れることにより容易に気化する液体の吹
き込みを含む手段により、該内容物を流動させた状態
で、少なくとも一部が液体状態にある不活性溶媒を合成
槽内に供給し、前記内容物に触れることにより容易に気
化する液体及び液体状態にある不活性溶媒を気化させる
ことにより合成槽内の重合温度を制御することを特徴と
するスチレン系重合体の製造方法。 (2)主としてシンジオタクチック構造を有するスチレ
ン系重合体を合成槽内で製造する方法において、少なく
とも、合成槽内に存在している内容物中への内容物に触
れることにより容易に気化する液体の吹き込みを含む手
段により、該内容物を流動させた状態で、少なくとも一
部が液体状態にある不活性溶媒を合成槽内に供給し、前
記内容物に触れることにより容易に気化する液体及び液
体状態にある不活性溶媒を気化させることにより合成槽
内の重合温度を制御することを特徴とするスチレン系重
合体の製造方法。 (3)上記(1)又は(2)において、内容物中への気
体及び/又は内容物に触れることにより容易に気化する
液体の吹き込みを、合成槽の底部における吹き込み口を
含む少なくとも1以上の吹き込み口から行うことを特徴
とする上記(1)又は(2)に記載のスチレン系重合体
の製造方法。 (4)上記(1)〜(3)のいずれかにおいて、合成槽
内に存在している内容物に触れることにより容易に気化
する液体及び少なくとも一部が液体状態にある不活性溶
媒が、パラフィン系炭化水素であることを特徴とする上
記(1)〜(3)のいずれかに記載のスチレン系重合体
の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を更に詳細に説明す
る。 1.本発明が対象とするスチレン系重合体 本発明が対象とするスチレン系重合体は、主としてシン
ジオタクチック構造を有するものである。
【0009】シンジオタクチック構造とは、立体構造が
シンジオタクチック構造、すなわち炭素−炭素結合から
形成される主鎖に対して側鎖であるフェニル基や置換フ
ェニル基が交互に反対方向に位置する立体構造を有する
ものであり、そのタクティシティーは同位体炭素による
核磁気共鳴法(13C−NMR法)により定量される。 13
C−NMR法により測定されるタクティシティーは、連
続する複数個の構成単位の存在割合、例えば2個の場合
はダイアッド,3個の場合はトリアッド,5個の場合は
ペンタッドによって示すことができるが、本発明に言う
シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体と
は、通常はラセミダイアッドで75%以上、好ましくは
85%以上、若しくはラセミペンタッドで30%以上、
好ましくは50%以上のシンジオタクティシティーを有
するポリスチレン,ポリ(アルキルスチレン),ポリ(ハ
ロゲン化スチレン),ポリ(ハロゲン化アルキルスチレ
ン),ポリ(アルコキシスチレン),ポリ(ビニル安息
香酸エステル),これらの水素化重合体及びこれらの混
合物、あるいはこれらを主成分とする共重合体を指称す
る。なお、ここでポリ(アルキルスチレン)としては、
ポリ(メチルスチレン),ポリ(エチルスチレン),ポ
リ(イソプロピルスチレン),ポリ(ターシャリ−ブチ
ルスチレン),ポリ(フェニルスチレン),ポリ(ビニ
ルナフタレン),ポリ(ビニルスチレン)などがあり、
ポリ(ハロゲン化スチレン)としては、ポリ(クロロス
チレン),ポリ(ブロモスチレン),ポリ(フルオロス
チレン)などがある。また、ポリ(ハロゲン化アルキル
スチレン)としては、ポリ(クロロメチルスチレン) な
ど、また、ポリ(アルコキシスチレン)としては、ポリ
(メトキシスチレン),ポリ(エトキシスチレン)など
がある。
【0010】これらのうち特に好ましいスチレン系重合
体としては、ポリスチレン,ポリ(p−メチルスチレ
ン),ポリ(m−メチルスチレン),ポリ(p−ターシ
ャリーブチルスチレン),ポリ(p−クロロスチレ
ン),ポリ(m−クロロスチレン),ポリ(p−フルオ
ロスチレン) ,水素化ポリスチレン及びこれらの構造単
位を含む共重合体が挙げられる。
【0011】具体的には、p−メチルスチレン繰り返し
単位を3モル%以上含有するスチレン−p−メチルスチ
レン共重合体が好ましく挙げられる。このスチレン系重
合体は、分子量について特に制限はないが、重量平均分
子量が好ましくは10000以上、より好ましくは50
000以上である。さらに、分子量分布についてもその
広狭は制約がなく、 様々なものを充当することが可能で
ある。ここで、重量平均分子量が10000未満のもの
では、得られる組成物あるいは成形品の熱的性質,力学
的物性が低下する場合があり好ましくない。 2.合成槽内に存在している内容物の流動 重合を行う合成槽内において、内容物は、少なくとも、
内容物中への気体又は内容物に触れることにより容易に
気化する液体の吹き込みを含む手段により流動している
ことが必要である。 (1)内容物の流動状態 合成槽内に存在する内容物は流動状態にあることが必要
であるが、ここでいう流動状態とは、内容物の全部又は
一部が合成槽の隅部や壁部等に滞留することなく、全体
として動いている状態をいう。例えば、上部にある内容
物は下部へ向かって動き、逆に下部にある内容物は上部
へ向かって動いているような一連の流れを作っている状
態が望ましい。内容物とは、具体的には、スチレンモノ
マー,生成パウダー,投入した溶媒等であり、固体と液
体の混合物、さらには固体中に含浸している液体も含ま
れる。かかる内容物の全部又は一部が合成槽の隅部や壁
部等に滞留している状態においては、該滞留部分の除熱
は十分に行われず、その結果,合成槽の壁に付着してし
まうという事態に陥ることになる。
【0012】内容物の全部又は一部が合成槽の隅部や壁
部等に滞留することなく、全体として動いている状態を
得るには、流動させるための手段及び条件を適切に選ぶ
必要がある。流動させる手段及びその条件が激しいもの
である場合、例えば、攪拌翼の回転数が高く攪拌が激し
すぎると、攪拌翼が羽根の役目を果たすことができず、
攪拌翼に内容物の付着が生じたり、内容物を合成槽の隅
の方へ追いやってしまって空回りし、良好な流動状態が
得られないことがある。逆に、流動させる手段及びその
条件が十分でない場合は、内容物の一部しか流動せず、
全体的に滞留状態になっているという場合も起こりう
る。
【0013】良好な流動状態を得るためには、内容物の
内容、即ち、スチレンモノマーの転化率によるスチレン
モノマーと生成パウダーの存在割合や投入した冷却用溶
媒の量を勘案して、その流動手段及び条件を決める必要
がある。 (2)内容物中を流動させる手段 内容物は、少なくとも、内容物中への気体及び/又は内
容物に触れることにより容易に気化する液体の吹き込み
を含む手段により、上記のような流動状態にあることが
必要である。その手段としては、少なくとも、内容物中
への気体及び/又は内容物に触れることにより容易に気
化する液体の吹き込みを含むものであればよく、即ち、
内容物中への気体及び/又は内容物に触れることにより
容易に気化する液体の吹き込みだけでもよいし、該吹き
込みと同時に、他の別の手段、例えば攪拌翼による攪拌
も行ってもよい。内容物が流動さえしていれば、該吹き
込み以外に他の手段は用いても用いなくてもよいが、特
に小さいスケールの場合以外は、該吹き込みだけでは十
分な流動状態を得ることが困難なことから、通常は、該
吹き込みと攪拌の併用が行われる。
【0014】内容物中への気体及び/又は内容物に触
れることにより容易に気化する液体の吹き込み (i)気体を用いる場合、重合に対し不活性なものであ
れば何でもよい。具体的には、窒素等の不活性ガスが好
ましく用いられる。 (ii)内容物に触れることにより容易に気化する液体を
用いる場合も、重合に対し不活性なものであれば何でも
よい。具体的には、例えば、n−プロパン,n−ブタ
ン,i−ブタン,n−ペンタン,i−ペンタン,n−ヘ
キサン等のパラフィン系炭化水素、ブロモメタン,ブロ
モエタン,クロロエタン,1−フルオロブタン等のパラ
フィン系炭化水素ハロゲン置換体、又はそれらの異性体
あるいはそれらの混合物などが挙げられる。中でも、パ
ラフィン系炭化水素が好ましく用いられる。 (iii)内容物中への気体又は内容物に触れることにより
容易に気化する液体は、、それぞれ単独で用いてもよい
が、両者を併用してもよい。特に、内容物に触れること
により容易に気化する液体を用いる場合、気化する際に
内容物から気化熱を奪うことから除熱効果も有すること
になり、より一層好ましい。具体的には、後述する冷却
用に用いられる溶媒と同じものを用いると、気化後に凝
縮させて再使用するためのコンデンサーを共用できる
等、プロセス上有利となり、さらに好ましい。また、合
成槽内を減圧にしておいて、スチレンモノマーを用いて
もよい。 (iv)気体等の吹き込み手段及び方法については特に問
わないが、該吹き込みは内容物を流動させるために行う
ものであるから、流動にとって効果的になるように行う
のが望ましい。例えば、1又は複数のノズルを合成槽の
底部や壁部に設置し、そこから連続的に吹き込む方法が
好適に行われる。1本の吹き込み口から気体又は内容物
に触れることにより容易に気化する液体の両者を同時に
或いは時間を変えて別々に吹き込んでもよく、複数の吹
き込み口を設け、気体の吹き込み用或いは内容物に触れ
ることにより容易に気化する液体の吹き込み用として区
別して吹き込んでもよい。 (v)気体等の吹き込み量、速度等の条件についても、上
述した内容物の内容を勘案して適宜決めればよい。特に
攪拌を併用する場合には、気体等の吹き込みを行うこと
により攪拌の動力を軽減でき、その結果、攪拌熱の発生
を低減させることが可能となることから、吹き込み量を
多くすることが望ましいが、多くしすぎると、内容物が
合成槽の上部まで激しく吹き上げられてしまうおそれも
あり、内容物の良好な流動状態が得られるように、吹き
込み量、速度等の条件を適宜選択する必要がある。
【0015】攪拌を行う場合 攪拌翼については特に問わないが、例えば、多段パドル
型,ヘリカルリボン型等各種のものを用いることができ
る。好ましくはダブルヘリカルリボンが用いられる。攪
拌条件については、上述したように、内容物の内容、即
ち、スチレンモノマーと生成パウダーの存在割合や投入
した冷却用溶媒の量,吹き込んだ気体が液化したことに
よる増量等を勘案して適宜決めればよい。 3.不活性溶媒を気化させることによる除熱 本発明においては、上記流動状態にある内容物に不活性
溶媒を供給し、該不活性溶媒が内容物に触れ、気化する
際に、該内容物から気化熱を奪うことにより除熱を行
う。 (1)本発明において用いられる不活性溶媒は、重合温
度において易揮発性で、触媒の重合活性を阻害せず、か
つ重合に関与するものでなければ、特に制限されるもの
ではない。このような不活性溶媒としては、例えば、n
−プロパン,n−ブタン,i−ブタン,n−ペンタン,
i−ペンタン,n−ヘキサン等のパラフィン系炭化水
素、ブロモメタン,ブロモエタン,クロロエタン,1−
フルオロブタン等のパラフィン系炭化水素ハロゲン置換
体、又はそれらの異性体あるいはそれらの混合物などが
挙げられる。さらに、気化した不活性溶媒は、コンデン
サーで凝縮され、その凝縮液は再度反応器へ供給するこ
とができる。 (2)不活性溶媒の供給時の状態は、少なくとも一部が
液状であることが必要であり、合成槽内へ投入する前に
気化する場合は、加圧して不活性溶媒を少なくとも一部
を液状にすることが行われる。少なくとも一部が液状で
合成槽内に供給され、合成槽内の重合及び攪拌により発
生する熱を吸収して気化することにより、除熱を可能と
している。供給する位置としては、特に制限はないが、
内容物との接触効率の点から、合成槽の上部が好ましく
用いられる。また、供給口も一箇所でもよく、複数箇所
設けてもよい。なお、この不活性溶媒もスチレン系モノ
マーなどと同様に触媒の被毒物質を除去して用いられ
る。 4.重合温度制御 内容物に触れることにより容易に気化する液体及び/又
は液体状態にある不活性溶媒が気化する際に、該内容物
から気化熱を奪うことにより除熱を行い、合成槽内の重
合温度を制御するものである。 (1)前記の流動状態を得るための吹き込み用として、
窒素等の不活性ガスを用いた場合には、上記不活性溶媒
の気化熱により除熱が行われることになる。この場合、
重合の際の重合温度は、不活性溶媒の供給量により制御
される。即ち、反応器内の温度が所定の温度より高くな
った場合は、不活性溶媒の供給量を増加させ、あるいは
所定の温度より低くなった場合は、不活性溶媒の供給量
を減少させて不活性溶媒の気化量を調節すればよい。 (2)また、前記の流動状態を得るための吹き込み用と
して、内容物に触れることにより容易に気化する液体を
用いた場合には、該液体の気化熱及び上記不活性溶媒の
気化熱の両方により除熱が行われることになる。この場
合、重合温度の制御は、両者の供給量を適宜調整すれば
よいが、吹き込みに用いられる液体の供給量は、あくま
でも良好な流動状態が確保できる範囲内にしなければな
らないという制約があることから、重合の際の重合温度
は、主として不活性溶媒の供給量により制御するのが好
ましい。 (3)さらには、上記のように気化熱による除熱方式の
みで重合温度を制御してもよいが、ジャケット冷却によ
る除熱方式と蒸発潜熱による除熱方式とを併用して重合
温度を制御してもよい。これにより、除熱をより効果的
に行うことが可能となり、重合温度の制御が一層容易に
なる。 4.合成槽について 上述の方法により効果的に除熱が行えるものであれば、
合成槽の種類及び形状は特に問わない。
【0016】
【実施例】本発明にかかるスチレン系重合体の製造方法
を実施例によってさらに具体的に説明する。 〔実施例1〕清掃したダブルヘリカル翼を有する完全混
合槽型反応器(内径435mm,高さ740mm,内容
積100リットル))を90℃まで昇温し、真空中にて
3時間乾燥させた。次いで、窒素ガスにより反応器を復
圧後、80℃まで降温し、予め乾燥窒素ガスを流通処理
して充分乾燥させたSPSパウダー65リットルをこの
反応器に投入し、さらに窒素気流下で2時間乾燥させ
た。続いて、攪拌速度100rpmで攪拌を開始し、反
応器内の温度をジャケットにて70℃に調節した。
【0017】その後、スチレンモノマー及び触媒の投入
を開始した。スチレンモノマー及び各触媒の投入速度
は、次の通りであった。 スチレンモノマー 7リットル/時間 メチルアルミノキサン 74ミリモル/時間 トリイソブチルアルミニウム 52ミリモル/時間 ペンタメチルシクロペンタジエニルトリメトキシチタン 0.74ミリモル/時間 上記スチレンモノマー及び触媒の投入と同時に、不活性
溶媒として、n−ペンタンの反応器内への供給を開始し
た後、徐々に増加させ、最終的に供給速度を8kg/時
間に調節した。さらに、槽の底部に設置した気体の吹き
込みノズルからn−ペンタンを、9kg/時間の速度で
供給を開始した。n−ペンタンは直ちに気化し、ダブル
ヘリカル翼での攪拌と相まって、内容物の良好な流動状
態を作り出した。このとき、反応器内の温度は69〜7
1℃に維持することができた。
【0018】なお、n−ペンタンの供給にあたっては、
反応器直近にバルブを設け、供給ラインを加圧してn−
ペンタンの気化を防ぎ、液体状態で反応器内へ供給し
た。 〔比較例1〕重合反応において不活性溶媒を供給せず
に、外部ジャケットによる反応器内の温度調節(70
℃)を行った以外は、実施例1と同様に重合反応を行っ
た。
【0019】反応器温度とジャケット温度の差は、連続
重合反応を開始してから11〜15℃の範囲で推移した
が、連続重合反応を開始してから50時間を経過した時
点から反応器内の温度が徐々に上昇し、所定の重合温度
に保つことができなくなり58時間を経た時点で連続重
合運転を停止した。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、均一に効率よく除
熱が可能であるため、重合温度の制御が容易で、合成槽
壁面や攪拌翼への生成パウダーの付着やパウダーどうし
の付着による塊状化の発生もない優れたスチレン系重合
体の製造方法を提供することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主としてシンジオタクチック構造を有す
    るスチレン系重合体を合成槽内で製造する方法におい
    て、少なくとも、合成槽内に存在している内容物中への
    気体及び/又は内容物に触れることにより容易に気化す
    る液体の吹き込みを含む手段により、該内容物を流動さ
    せた状態で、少なくとも一部が液体状態にある不活性溶
    媒を合成槽内に供給し、前記内容物に触れることにより
    容易に気化する液体及び液体状態にある不活性溶媒を気
    化させることにより合成槽内の重合温度を制御すること
    を特徴とするスチレン系重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 主としてシンジオタクチック構造を有す
    るスチレン系重合体を合成槽内で製造する方法におい
    て、少なくとも、合成槽内に存在している内容物中への
    内容物に触れることにより容易に気化する液体の吹き込
    みを含む手段により、該内容物を流動させた状態で、少
    なくとも一部が液体状態にある不活性溶媒を合成槽内に
    供給し、前記内容物に触れることにより容易に気化する
    液体及び液体状態にある不活性溶媒を気化させることに
    より合成槽内の重合温度を制御することを特徴とするス
    チレン系重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、内容物中への
    気体及び/又は内容物に触れることにより容易に気化す
    る液体の吹き込みを、合成槽の底部における吹き込み口
    を含む少なくとも1以上の吹き込み口から行うことを特
    徴とする請求項1又は2に記載のスチレン系重合体の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、合成
    槽内に存在している内容物に触れることにより容易に気
    化する液体及び少なくとも一部が液体状態にある不活性
    溶媒が、パラフィン系炭化水素であることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載のスチレン系重合体の製
    造方法。
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