JPH10237501A - 膜被覆粉体製造装置 - Google Patents

膜被覆粉体製造装置

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JPH10237501A
JPH10237501A JP3647597A JP3647597A JPH10237501A JP H10237501 A JPH10237501 A JP H10237501A JP 3647597 A JP3647597 A JP 3647597A JP 3647597 A JP3647597 A JP 3647597A JP H10237501 A JPH10237501 A JP H10237501A
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JP
Japan
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powder
film
alcohol
metal oxide
water
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Application number
JP3647597A
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English (en)
Inventor
Takashi Shinko
貴史 新子
Katsuto Nakatsuka
勝人 中塚
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Nittetsu Mining Co Ltd
Original Assignee
Nittetsu Mining Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉体表面に、厚さが均一な複数層の金属酸化
物膜を形成した粉体を簡単にかつ効率良く製造できる装
置を提供すること。 【解決手段】 反応槽、加水分解性金属化合物供給手
段、攪拌手段を有する膜被覆粉体製造装置において、加
水分解性金属化合物を溶解できる溶媒中に粉体を均一に
分散させた溶液を収容する反応槽1を設け、前記反応槽
に外管と内管とからなる二重管からなり、その外管に乾
燥した不活性ガスを通し、内管に乾燥した不活性ガスを
運搬ガスとして所定量の水蒸気またはミスト化した水を
導入する供給管8と、加水分解性金属化合物のアルコー
ル系溶媒溶液を導入する供給管7とを設けたことを特徴
とする膜被覆粉体製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体表面に金属酸
化物層を有する粉体を製造する膜被覆粉体製造装置に関
するものである。特に金属または金属酸化物粉体表面に
金属酸化物層を有する粉体を製造するのに好適な膜被覆
粉体製造装置に関するものである。なかでも特に、カラ
ー磁性トナーやカラー磁性インキとして使用可能な着色
粉体を製造のに好適な膜被覆粉体製造装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】先に、本発明者は、金属粉体又は金属酸
化物粉体を金属アルコキシド溶液中に分散し、該金属ア
ルコキシドを加水分解するとにより、金属酸化物の皮膜
を形成する方法を発明し特許出願した(特開平6−22
8604号公報)。また、本発明者は、金属又は金属化
合物粉体を核粒子として、該核粒子を金属アルコキシド
溶液中に分散し、該金属アルコキシドを該核粒子の表面
において加水分解するとにより、前記核粒子の表面に金
属酸化物の皮膜を形成し、さらに前記金属酸化物の被膜
を形成した粒子を前記金属アルコキシドとは異なった金
属の金属アルコキシド溶液中に分散し、該金属アルコキ
シドを該粒子の表面において加水分解する方法を繰り返
して前記核粒子の上に複数の異なった金属酸化物の被膜
を形成する方法を発明した(特開平6−228604号
公報)。また、本発明者らは前記の多層金属酸化物被膜
を有する粉体をさらに改良し、金属酸化物被膜のみでは
なく、金属酸化物被膜と金属被膜とを交互に複数層有す
るようにした多層被膜を有する粉体も発明した(特開平
7−90310号公報)。
【0003】本発明者らは、前記発明において金属酸化
物粉体として、フェライトや酸化クロムなどの磁性体粉
末を使用し、磁性体粉末の表面に金属酸化物の被覆膜を
形成し、その上に金属コバルトや金属銀の被覆膜を形成
して、十分に白色の磁性粉体を得ることを発明した。さ
らにまた、本発明者らは金属粉体として金属銀や金属銅
のような熱伝導性の良い金属粉体に金属酸化物膜を設け
ることにより熱伝導性の良い絶縁性粉体を得る等、金属
粉体又は金属酸化物粉体の表面に金属膜と金属酸化物膜
を交互に複数層設けることにより、機能性の高い粉体を
開発し特許出願した(特開平7−90310号公報)。
また、同様に金属又は金属化合物粉体の表面に金属酸化
物の多層膜を形成させるが、金属酸化物膜を多層被覆し
た粉体を熱処理して、より緻密で安定した金属酸化物多
層膜を有する粉体を製造することに関する発明を出願し
た(特願平7−80832号)。また、多層膜被覆粉体
において、多層膜のうち少なくとも1層の膜は、金属塩
を弱アルカリ性水溶液で処理し、加水分解することによ
り金属水酸化物膜あるいは金属酸化物膜として形成され
る多層膜を有する粉体を製造することに関する発明を出
願した。
【0004】前記したように、本発明者らは、金属粉体
又は金属化合物粉体の表面に金属又は金属酸化物の皮膜
を形成して、核になる金属又は金属化合物粉体が備えて
いる性質の他に別の性質を付与して機能性の高い金属又
は金属化合物粉体を開発することに努めてきた。しかし
ながら、さらに機能性の高い金属又は金属化合物粉体を
安価に提供すること、および金属又は金属化合物粉体以
外の材質の粉体、例えば有機性粉体やガラス製粉体等に
も広く適用できる、有機性粉体やガラス製粉体等の上に
金属膜や金属酸化物膜を複数層設けることができる発明
を開発し特許出願した。
【0005】前記した技術によって、電子写真法複写機
などに使用されるキャリア不要の1成分系現像用の乾式
カラートナーに使用する粉末、特に電子写真法などにお
いてはより解像度が良くコントラストの高い画像を得る
ことができる粒径が小さく、白色度の高い粉体を得るこ
とができるようになった。さらに、核物質としてマグネ
タイトを使用して、前記した技術によって、ドラッグデ
リバリーシステム用として使用することができる優れた
高分子ミクロスフェアを得ることができるようになっ
た。さらにまた、前記した技術によって、隣り合う被覆
層の屈折率が異なった値を有する多層膜被覆粉体に光を
照射する時、粉体の各単位被覆層の膜厚を”入射光の特
定の波長の干渉反射ピークまたは干渉透過ボトムを有す
る”ように設定することによって各々箱型のスペクトル
分布をもつ赤、緑あるいは青紫の加法性顔料(表面に多
層膜を有するカラー磁性トナーやカラー磁性インキ等の
原料となる再帰反射顔料)を得ることができるようにな
った。
【0006】これらの技術により前記機能性の高い金属
又は金属化合物粉体を得ることができる理由は、金属製
粉体、金属化合物製粉体、金属酸化物製粉体、ガラス製
粉体、磁性を有する金属製粉体、有機高分子製粉体など
の種々の粉体の表面に厚さが均一な金属酸化物膜を形成
することができること、それも前記した金属酸化物膜を
複数層に形成することができることによる。金属酸化物
膜などを被覆するための粉体を脱水したアルコール中、
アルコールと水の混合液中、あるいは弱アルカリ性水溶
液中に分散し、充分攪拌しながら被膜形成に用いる金属
のアルコキシドや金属塩を加え、この均一混合物に徐々
にアルコールと水の混合液あるいは弱アルカリ性水溶液
を添加し、前記粉体表面で金属アルコキシドなどを加水
分解して前記粉体上に金属水酸化物などを生成させ、生
じた金属水酸化物などをゲル化し、製膜する。本発明の
技術は、そこで粉体表面に生成する金属水酸化物などの
ゲルの層の厚みが均一でかつ緻密であり、それから導か
れる粉体表面に生成される金属酸化物の被膜が厚みが均
一でかつ緻密であることによるものである。しかし、こ
の粉体の上に金属酸化物などの被膜を形成する方法を実
際に実用的な規模で再現性良く行うことは技術的に困難
なことである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
の金属酸化物被膜を形成すべき粉体を脱水したアルコー
ルなどの中に分散し、充分攪拌しながら原料である金属
アルコキシドなどを加え、金属アルコキシドなどの加水
分解によって粉体表面に金属水酸化物を生成させ、それ
をゲル化させ、金属酸化物を均一に生成せしめることが
できる、実際的な被覆膜製造装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、以
下の手段により解決することができた。 (1)反応槽、加水分解性金属化合物供給手段、攪拌手
段を有する膜被覆粉体製造装置において、加水分解性金
属化合物を溶解できる溶媒中に粉体を均一に分散させた
溶液を収容する反応槽を設け、前記反応槽に外管と内管
とからなる二重管からなり、外管に乾燥した不活性ガス
を通し、内管に乾燥した不活性ガスを運搬ガスとして所
定量の水蒸気またはミスト化した水を導入する供給管
と、加水分解性金属化合物のアルコール系溶媒溶液を導
入する供給管とを設けたことを特徴とする膜被覆粉体製
造装置。 (2)前記の加水分解性金属化合物のアルコール系溶媒
溶液を導入する供給管から加水分解性金属化合物のアル
コール系溶媒溶液を導入して、粉体上に被膜を形成した
後に、前記供給管から次の加水分解性金属化合物のアル
コール系溶媒溶液を導入することにより粉体表面に、厚
さが均一な金属酸化物膜を多層に形成することを特徴と
する前記(1)記載の膜被覆粉体製造装置。
【0009】(3)前記(1)記載の膜被覆粉体製造装
置と、前記膜被覆粉体製造装置で製造された表面に金属
酸化物膜を形成した粉体を乾燥する乾燥装置と、前記乾
燥装置で乾燥された膜被覆粉体を熱処理する熱処理装置
とを有することを特徴とする膜被覆粉体製造装置。 (4)アルコール系溶媒に均一に分散した粉体分散液中
に、乾燥した不活性ガスを運搬ガスとして所定量の水蒸
気またはミスト化した水と加水分解性金属化合物のアル
コール系溶媒溶液とを同時に導入して、粉体表面に、厚
さが均一な金属酸化物膜を形成する工程を繰り返し、複
数層の厚さが均一な金属酸化物膜を被覆した粒子を連続
的に製造可能とすることを特徴とする前記(3)記載の
膜被覆粉体製造装置。 (4)前記、表面に厚さが均一な金属酸化物膜を形成し
てなる粉体を乾燥・熱処理・粉砕した粉体をアルコール
系溶媒に均一に分散し、該分散液に乾燥した不活性ガス
を運搬ガスとして所定量の水蒸気またはミスト化した水
と加水分解性金属化合物のアルコール系溶媒溶液とを同
時に導入して、前記金属酸化物膜を有する粉体表面に、
重ねて厚さが均一な、同種あるいは異種の金属酸化物膜
を形成することを繰り返し、複数層の厚さが均一な金属
酸化物膜を被覆した粒子を連続的に製造可能とすること
を特徴とする前記(3)に記載の膜被覆粉体製造装置。
【0010】(6)アルコール系溶媒に均一に分散した
前記粉体が金属または金属酸化物の粉体であることを特
徴とする前記(5)ないし(7)のいずれか1項記載の
膜被覆粉体製造装置。 (7)水または水とアルコールとの混合溶媒に均一に分
散した粉体分散液中に、乾燥した不活性ガスを運搬ガス
として所定量のアンモニアガスと加水分解性金属化合物
の水または水とアルコールとの混合溶媒溶液とを同時に
導入して、粉体表面に、厚さが均一な金属酸化物膜を形
成することを特徴とする膜被覆粉体製造装置。 (8)水または水とアルコールとの混合溶媒に均一に分
散した粉体分散液中に、乾燥した不活性ガスを運搬ガス
として所定量のアンモニアガスと加水分解性金属化合物
の水または水とアルコールとの混合溶媒溶液とを同時に
導入して、粉体表面に、厚さが均一な金属酸化物膜を形
成する工程を繰り返し、複数層の厚さが均一な金属酸化
物膜を被覆した粒子を連続的に製造可能とすることを特
徴とする膜被覆粉体製造装置。 (9)前記加水分解性金属化合物が金属アルコキシドで
あることを特徴とする前記(1)ないし(8)のいずれ
か1項記載の膜被覆粉体製造装置。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に単層膜被覆粉体を製造す
る、あるいは複数層被覆粉体を連続的に製造する製造手
順と、それらの製造に必要な機器の組み合わせについて
説明する。本発明の膜被覆粉体の製造装置において用い
られるプロセスは、アルコール系溶媒に均一に分散した
粉体分散液中に、乾燥した不活性ガスを運搬ガスとし
て、予め決められた水量に相当する水蒸気またはミスト
化した水と加水分解性金属化合物のアルコール系溶媒溶
液とを同時に導入して、粉体表面に均一で、決められた
厚さの金属水酸化物の膜を形成することができる膜被覆
粉体の製造方法であり、この製造方法が実現できる製造
装置によって厚さが均一な金属水酸化物膜を有する粉体
を実用的に製造することができる。
【0012】前記の加水分解性金属化合物のアルコール
系溶媒の溶液は、かならずしも水蒸気またはミスト化し
た水と同時に導入しなくてもよく、前記溶液を先にある
程度導入するようにしてもよく、反応の状況により適宜
変更することができる。例えば、バッチ操作の場合、あ
らかじめ反応に必要な量の65%〜100%の加水分解
性金属化合物を入れておき、加水分解性金属化合物の残
りの添加とアルコール系溶媒溶液の添加を行うことがで
き、この場合不足分を徐々に補うこともできる。連続的
に原料を添加する場合には、あらかじめ攪拌に必要な量
のアルコール系溶媒を入れ、それに粉体を分散した後、
加水分解性金属化合物のアルコール系溶媒溶液の添加
と、アルコール系溶媒と水との混合溶液を同時に、或い
は交互に連続追加添加するようにすることができる。
【0013】反応系への加水分解性金属化合物のアルコ
ール系溶媒溶液を導入するに際しては、図1に示すよう
なビューレットを使用するだけに限られるものではな
く、他の導入用器具を使用することができ、例えば注射
器のような簡便な注入用具をビューレットによる他の原
料の導入後に、別な原料の導入のためにビューレットと
交換して用いるようにすることもできる。前記の加水分
解性金属化合物のアルコール系溶媒溶液の導入に際し
て、その加水分解性金属化合物が例えばチタンアルコキ
シドの場合には、それは空気中で水蒸気と反応して滴下
操作の最中に固まってしまう恐れがあり、この場合に
は、キャリアガスと共に徐々に流すことが必要となる。
【0014】さらに、導入管からのアルコール系溶媒と
水との混合溶媒の添加のやり方について説明すると、こ
のアルコール系溶媒と水との混合溶媒を、固相が析出す
る限界の90%〜0%添加しておき、その後導入管から
アルコール系溶媒と水との混合溶媒を追加して導入し、
加水分解を起こさせることが望ましい。ここで、導入す
るアルコール系溶媒と水との混合溶媒については、その
中に揮発性反応促進剤、すなわち触媒、例えばアンモニ
アを添加することができる。この場合には、キャリアガ
スとアンモニアガスは流す必要はありません。ここで、
添加するアンモニアについては、反応促進剤として働く
ことが期待されており、その目的のためには、アンモニ
アに限らず、揮発性の反応促進効果あるいは反応抑制作
用のあるガスならば使用することが可能である。
【0015】このように、水または水とアルコールとの
混合溶媒に均一に分散した粉体分散液中に、乾燥した不
活性ガスを運搬ガスとして予め決められた量のアンモニ
アガスと加水分解性金属化合物の水または水とアルコー
ルとの混合溶媒溶液とを同時に導入して、粉体表面に均
一で、決められた厚さの金属水酸化物の膜を形成するこ
とができる膜被覆粉体の製造方法によっても厚さが均一
な金属水酸化物膜を有する粉体を製造することができ、
さらにその粉体を乾燥・熱処理して金属酸化物膜を被覆
した粉体を製造することができる。従って、前記製造装
置を乾燥装置、熱処理装置および粉砕・分級装置などと
組み合わせて連続的に複数層被覆粉体を製造することが
できる。
【0016】本発明の膜被覆粉体の製造装置で行う製造
プロセスの典型は、図1のような反応容器の中で、粉体
をアルコール中に分散し、それに徐々にアルコールと水
の混合液を攪拌しながら添加して、金属アルコシドを加
水分解ゲルを粉体表面に析出させる製造方法であるの
で、その方法に従って説明する。
【0017】図1において、反応容器1は、三口のセパ
ラブルフラスコ3の中央の口には攪拌羽根4を備えた攪
拌棒5が通っており、攪拌棒5は前記中央の口に備えた
軸シールでシールされている構造のものである。この反
応容器1内にアルコールからなる反応溶液2に被膜を形
成させるための粉体を分散させたものを入れた。前記の
攪拌棒5は下端に攪拌羽根4を有し、その上端に設けた
モータ6によって駆動される。セパラブルフラスコ3の
右側の口には金属アルコキシドのアルコール溶液が入っ
ているビュレット7が挿入され、口部ではゴム栓9でシ
ールされている。セパラブルフラスコ3の左側の口には
二重管からなる供給管8(以下「二重管8」ともいう)
が挿入され、その口部ではゴム栓10によりシールされ
ている。この二重管8の中心管からはミストを含んだ不
活性ガスのようなキャリヤガス11を通し、二重管8の
外側の管には不活性ガス12(乾燥空気や乾燥窒素ガス
などで前記キャリヤガス11と同じガスでも良い)を通
し、中心の管からのミストを含んだキャリヤガス11と
外側の管からの不活性ガス12は共に反応溶液2中に送
り込まれ、反応溶液2を泡立てする。なお、図1には排
気管は図示されていない。
【0018】反応溶液2と混合されている被処理粉体の
加水分解を触媒する必要があるときには、二重管8の中
心管からのミストを含んだキャリヤガス11にアンモニ
アガスを混入させることが好ましい。本発明の製造装置
には、図2に示すミストを発生させるミスト発生装置1
2を配備してあり、ミスト発生装置12で発生させたミ
ストを前記二重管8の中心管に送り込みキャリアガス1
1と共に二重管8の中心管を通して反応容器1中の反応
溶液2に吹き込む。セパラブルフラスコ3の左側の口を
経て二重管8を通してキャリアガス11を反応溶液2に
送る装置の説明図を図2に示す。また、図2の二重管8
の拡大説明図を図3として示す。図2において、12は
ミスト発生装置、14はミスト発生装置にキャリヤガス
11を送る供給管であり、16は調節弁である。17は
二重管8の中心管に不活性ガスに必要によりアンモニア
ガスを定量的に混入させるためのガス混合装置である。
不活性ガスはガス混合装置17から供給管18を経て二
重管8の中心管にアンモニアガスを混入したキャリアガ
ス11を供給する。
【0019】また、別に不活性ガス(あるいは乾燥空
気)を二重管8の外側の管に供給する。二重管8の外側
の管に不活性ガス(あるいは乾燥空気)を供給するの
は、二重管8の中心管を詰まらせないためと二重管8の
中心管から反応溶液2に送るミストとした水に外部から
湿気が混入しないようにするためである。この不活性ガ
スは乾燥されたガスで、二重管8の中心管からのミスト
を含んだキャリアガス11がアルコール溶液に吹き込ま
れるまで、ミストの水分量が変わらないようにすること
が、本発明の製造装置の特徴とするところである。この
供給管18には調節弁が設けてある。二重管8の一部を
拡大して示した図3は、それに通すガスを説明するため
のものである。図3において、二重管8の中心管を通す
ミストとキャリアガスは直接反応にかかわるガスであ
り、反応性の低い加水分解性金属塩を用いて反応すると
きにはアンモニアガスを混合する。二重管8の外側に通
すガスは前記二重管8の中心管を詰まらせないための補
助不活性ガスである。
【0020】被覆するための粉体が、例えばチタンアル
コキシドのように、反応性の高い粉体である時には、二
重管8の外側の管を通して不活性ガスをセパラブルフラ
スコ3に送ってその内部を不活性雰囲気にする。このた
め、セパラブルフラスコ3内部をやや減圧気味にするガ
ス流入排出用減圧装置を設けることが望ましい(図示し
ていない。)。被処理粉体が、逆に反応性の低い粉体で
ある時には、セパラブルフラスコ3内部を加熱するため
に、セパラブルフラスコ3の容器外面にヒーターなど、
加熱装置(図示していない)を付設することが望まし
い。また、セパラブルフラスコ3内部を加圧することが
必要ならば、セパラブルフラスコ3などを耐圧容器にす
ることが望ましい。セパラブルフラスコ3、ビュレット
7の材質はガラス製であることが好ましい。また、二重
管8は、ポリフッ化エチレン製や無可塑プラスチック製
のような、不純物を含まない材質のものとすることが好
ましい。
【0021】粉体の表面に金属水酸化物として析出させ
る反応が低く、アンモニアガスの触媒によって加水分解
が起こるような場合で、反応系を加熱する必要がある場
合には、セパラブルフラスコ3の外側にヒーターなど、
加熱装置を付設することが好ましい。また、圧力をかけ
る必要がある場合には耐圧容器にすることが望ましい。
【0022】粉体の表面に金属酸化膜を生成させる反応
(製膜反応ともいう)が終了した後、表面に均一な厚さ
の被覆膜を有する粉体を図4に示す後処理工程に従って
処理する。複数層の被覆膜を形成させる場合には、熱処
理し、必要により分級した被覆膜を有する粉体を金属酸
化膜を生成させる反応工程にもどす。以下に図4に示す
順に後処理工程を説明する。反応容器(セパラブルフラ
スコ3)中に残留する不要な固相および未反応固相は、
希釈洗浄法などの方法で洗浄して除く。表面に被覆膜を
形成させた粉体を洗浄する方法としては、傾斜洗浄法、
希釈洗浄法などの方法を適用することができる。希釈洗
浄法による洗浄の説明を図5に示した。図において20
は被覆膜を形成させた粉体を入れ、洗浄液で洗浄するた
めのバットであり、洗浄後、粉体を沈殿させ、沈殿をポ
ット21に移し、ポット21内で洗浄液で洗浄する操作
を繰り返す。洗浄が充分行われた後、沈殿23をバット
22に入れ乾燥工程に送り、乾燥する。乾燥工程は、例
えば前記バット22の中で洗浄済粉体23を広げ、被覆
膜に荷重がかからないようにして乾燥するか、あるいは
図6に示すような回転ドラム式の乾燥機で乾燥しても良
い。図6に示すような回転ドラム式の乾燥機では、ホッ
パー26から洗浄済粉体23を発熱ドラム25上に供給
し、発熱ドラム25上で溶媒27を蒸発させ、乾燥した
粉体23をブレード28で発熱ドラム25からシャーレ
29に掻きおとす。
【0023】また、スプレードライ法など気相法で乾燥
しても良い。乾燥した粉体は、必要ならば解砕する。解
砕した粉体は箱型電気炉や図7に示した回転式チューブ
炉などに送って熱処理する。回転式チューブ炉による熱
処理は、乾燥した粉体を試料容器31に入れ、試料容器
31を反応室30に置いて、反応室30に窒素ガスを通
しながら、反応室30を駆動チェーンを介してモータで
回転させながら、反応室30の外部から発熱体32で加
熱し300〜1200℃で試料を熱処理する。熱処理し
た試料は解砕する。ただし、試料の解砕は熱処理前に行
っても良い。
【0024】製膜に使用する溶媒が可燃性溶媒である場
合、および/あるいは膜形成物質や核粉体粒子が酸化あ
るいは変質し易い性質の場合には、反応雰囲気を不活性
ガスで置換するなど雰囲気調整するために、製造装置が
雰囲気調整できるものであることが望ましい。解砕した
粉体は、必要ならば分級することが望ましい。分級は、
気流による空気分級することが好ましい。
【0025】本発明の膜被覆粉体製造装置において、連
続的に複数層被覆粉体を製造するために組み合わせて使
用する装置としては、洗浄装置、乾燥装置、解砕装置お
よび分級装置が挙げられ、これら装置を順次配列させて
連続的に複数層被覆粉体を製造することができる。洗浄
装置としては、攪拌槽と限外ろ過装置、乾燥装置として
は、箱型炉、箱型雰囲気炉、回転式チューブ炉、解砕装
置としては、擂潰機、ポットミル、ジェットミル、分級
装置としては、空気分級が挙げられる。連続的に複数層
被覆粉体を製造するためにはこれらの装置を適宜に組み
合わせ、流れ作業的に処理して製造することができる。
【0026】
【実施例】上記、本発明の製造装置を用いて、金属酸化
膜被覆粉体を製造する例を以下に実施例を示して説明す
る。しかし本発明は以下の実施例によって制限されるも
のではない。
【0027】(実施例1) ・脱水エタノール:使用する脱水エタノールは、通常の
脱水エタノールをモレキュラーシーブ3A1/8で1昼
夜以上脱水した後、グローブボックス内でろ過し、栓付
きのガラス瓶に入れて保存する。 ・二酸化チタン膜被覆 図1に示した製造装置において、セパラブルフラスコ3
の中に、前記脱水エタノール200mlを仕込み、この
フラスコ3の中にさらに東芝バロティーニ株式会社製ガ
ラスビーズ(平均粒子径35μm)50gを仕込んで脱
水エタノール中に分散させ、懸濁液とし、攪拌羽根5を
備えた攪拌棒6で前記脱水エタノールに分散したガラス
ビーズを攪拌しつつ、ビュレット7から前記脱水エタノ
ールに濃度が12.2重量%のチタンエトキシド溶液4
5.2gを滴下し、同時に二重管8の中央管に(7.0
gの水をミスト発生装置12でミスト化して得た)ミス
トを含んだキャリアガス11を送り、前記ガラスビーズ
を分散させた脱水エタノール中にバブリングさせる。
【0028】ビュレット7からのチタンエトキシドを含
む溶液の滴下と二重管8からのミストを含んだキャリア
ガスのバブリングを3時間続け、濾過し、固液分離す
る。濾過後固形分を真空乾燥機で100℃で5時間乾燥
する。乾燥後焼成ボートに乾燥物を入れ、500℃に保
持した電気炉中に投入し30分間保持した後、炉の外に
出して放冷する。このようにして二酸化チタン膜被覆ガ
ラスビーズを得た。
【0029】(実施例2) ・二酸化チタン膜被覆カルボニル鉄粉 図1に示した製造装置において、セパラブルフラスコ3
の中に実施例1と同様に、脱水エタノール200mlを
仕込み、前記脱水エタノール中にBASF製カーボニル
鉄粉(平均粒径1.8μm)20gを分散させ、分散液
を攪拌羽根4を備えた攪拌棒5で前記懸濁液を攪拌しつ
つ、ビュレット7からあらかじめ用意しておいたアンモ
ニア水(29%)16.0gと脱イオン水11gを加
え、さらにケイ素エトキシド10.4gを投入し、攪拌
を3時間続けた。3時間攪拌後、デカンテーションを行
い、溶液を32倍に希釈した。希釈後、液量を200m
lに調整した。
【0030】さらに攪拌しながら、チタンエトキシド
3.5gを投入し、攪拌しながらあらかじめ用意してお
いた脱イオン水5.3gとエタノール23.7gの混合
溶液をビュレット7から徐々に滴下した。滴下後攪拌を
3時間続けた。3時間後攪拌を終了したあと、濾過によ
り固液分離し、固形分を110℃で8時間乾燥した。乾
燥後、乾燥粉体を分光光度計で測定したときの白度は4
7であった。次に上記乾燥粉体に熱処理を施した。上記
乾燥粉体を雰囲気調整炉を用い窒素雰囲気で450℃ま
で昇温し、さらに450℃で30分保持した後、冷却
し、炉から取り出し酸化チタンと酸化ケイ素交互膜2層
被覆熱処理粉体を得た。
【0031】
【発明の効果】本発明により、均一な厚みの膜被覆粉体
を効率良く製造できる装置を提供でき、さらに多層膜被
覆粉体を多量に効率良く製造できる装置を提供すること
ができる。また、本発明によれば、反応容器で加水分解
反応を進めるための水分であるミストを含んだガスを二
重管で供給するため、供給管の目詰まりがなく、長期間
にわたって使用することができる。さらに、この装置は
小型で小規模な製造を効率良く行うのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の膜被覆粉体の製造装置の概念図を示
す。
【図2】本発明の膜被覆粉体の製造装置の説明図を示
す。
【図3】本発明の膜被覆粉体の製造装置の二重管の機能
説明図を示す。
【図4】本発明の膜被覆粉体の製造工程を示すブロック
ダイヤグラム。
【図5】本発明の膜被覆粉体の希釈乾燥工程の説明図を
示す。
【図6】本発明の膜被覆粉体のドラム乾燥工程の説明図
を示す。
【図7】本発明の膜被覆粉体の熱処理のための回転式チ
ューブ炉の概念図を示す。
【符号の説明】
1 反応容器 2 反応溶液 3 セパラブルフラスコ 4 攪拌羽根 5 攪拌棒 6 モータ 7 ビュレット 8 供給管(二重管) 9 ゴム栓 10 ゴム栓 11 キャリヤガス 12 ミスト発生装置 14 供給管 16 調節弁 17 ガス混合装置 18 供給管 20 バット 21 ポット 22 バット 23 洗浄粉体 24 回転式ドラム乾燥機 25 発熱ドラム 26 ホッパー 27 蒸発溶媒 28 ブレード 29 シャーレ 30 反応管 31 試料容器 32 発熱体 33 窒素ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 9/09 G03G 9/08 361

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応槽、加水分解性金属化合物供給手
    段、攪拌手段を有する膜被覆粉体製造装置において、加
    水分解性金属化合物を溶解できる溶媒中に粉体を均一に
    分散させた溶液を収容する反応槽を設け、前記反応槽に
    外管と内管とからなる二重管からなり、外管に乾燥した
    不活性ガスを通し、内管に乾燥した不活性ガスを運搬ガ
    スとして所定量の水蒸気またはミスト化した水を導入す
    る供給管と、加水分解性金属化合物のアルコール系溶媒
    溶液を導入する供給管とを設けたことを特徴とする膜被
    覆粉体製造装置。
  2. 【請求項2】 前記の加水分解性金属化合物のアルコー
    ル系溶媒溶液を導入する供給管から加水分解性金属化合
    物のアルコール系溶媒溶液を導入して、粉体上に被膜を
    形成した後に、前記供給管から次の加水分解性金属化合
    物のアルコール系溶媒溶液を導入することにより粉体表
    面に、厚さが均一な金属酸化物膜を多層に形成すること
    を特徴とする請求項1記載の膜被覆粉体製造装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の膜被覆粉体製造装置と、
    前記膜被覆粉体製造装置で製造された表面に金属酸化物
    膜を形成した粉体を乾燥する乾燥装置と、前記乾燥装置
    で乾燥された膜被覆粉体を熱処理する熱処理装置とを有
    することを特徴とする膜被覆粉体製造装置。
  4. 【請求項4】 アルコール系溶媒に均一に分散した粉体
    分散液中に、乾燥した不活性ガスを運搬ガスとして所定
    量の水蒸気またはミスト化した水と加水分解性金属化合
    物のアルコール系溶媒溶液とを同時に導入して、粉体表
    面に、厚さが均一な金属酸化物膜を形成する工程を繰り
    返し、複数層の厚さが均一な金属酸化物膜を被覆した粒
    子を連続的に製造可能とすることを特徴とする請求項3
    記載の膜被覆粉体製造装置。
  5. 【請求項5】 前記、表面に厚さが均一な金属酸化物膜
    を形成してなる粉体を乾燥・熱処理・粉砕した粉体をア
    ルコール系溶媒に均一に分散し、該分散液に乾燥した不
    活性ガスを運搬ガスとして所定量の水蒸気またはミスト
    化した水と加水分解性金属化合物のアルコール系溶媒溶
    液とを同時に導入して、前記金属酸化物膜を有する粉体
    表面に、重ねて厚さが均一な、同種あるいは異種の金属
    酸化物膜を形成することを繰り返し、複数層の厚さが均
    一な金属酸化物膜を被覆した粒子を連続的に製造可能と
    することを特徴とする請求項3に記載の膜被覆粉体製造
    装置。
  6. 【請求項6】 アルコール系溶媒に均一に分散した前記
    粉体が金属または金属酸化物の粉体であることを特徴と
    する請求項5ないし請求項7のいずれか1項記載の膜被
    覆粉体製造装置。
  7. 【請求項7】 水または水とアルコールとの混合溶媒に
    均一に分散した粉体分散液中に、乾燥した不活性ガスを
    運搬ガスとして所定量のアンモニアガスと加水分解性金
    属化合物の水または水とアルコールとの混合溶媒溶液と
    を同時に導入して、粉体表面に、厚さが均一な金属酸化
    物膜を形成することを特徴とする請求項1記載の膜被覆
    粉体製造装置。
  8. 【請求項8】 水または水とアルコールとの混合溶媒に
    均一に分散した粉体分散液中に、乾燥した不活性ガスを
    運搬ガスとして所定量のアンモニアガスと加水分解性金
    属化合物の水または水とアルコールとの混合溶媒溶液と
    を同時に導入して、粉体表面に、厚さが均一な金属酸化
    物膜を形成する工程を繰り返し、複数層の厚さが均一な
    金属酸化物膜を被覆した粒子を連続的に製造することを
    特徴とする膜被覆粉体製造装置。
  9. 【請求項9】 前記加水分解性金属化合物が金属アルコ
    キシドであることを特徴とする請求項1ないし請求項8
    のいずれか1項記載の膜被覆粉体製造装置。
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