JPH10245416A - 多孔性強塩基性アニオン交換体及びその製造方法 - Google Patents

多孔性強塩基性アニオン交換体及びその製造方法

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JPH10245416A
JPH10245416A JP9047714A JP4771497A JPH10245416A JP H10245416 A JPH10245416 A JP H10245416A JP 9047714 A JP9047714 A JP 9047714A JP 4771497 A JP4771497 A JP 4771497A JP H10245416 A JPH10245416 A JP H10245416A
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昭典 城
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な、耐熱性に優れた多孔性強塩基性アニ
オン交換体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で表される4級アンモ
ニウム塩基を有する構造単位及び不飽和炭化水素基含有
架橋性モノマーから誘導される構造単位を含有し、比表
面積が1〜500m2 /gであることを特徴とする多孔
性強塩基性アニオン交換体。 【化1】 (一般式(I)中、Aは炭素数3〜8の直鎖状アルキレ
ン基又は炭素数4〜9のアルコキシメチレン基を表し、
1 は水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜4のア
ルキル基、R2 及びR3 は炭素数1〜4の炭化水素基、
- はアンモニウム基に配位した対イオンを表し、ま
た、ベンゼン環はアルキル基又はハロゲン原子で置換さ
れていてもよい。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な多孔性強塩基
性アニオン交換体及びその製造方法に関し、詳細には、
耐熱性に優れた多孔性強塩基性アニオン交換体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、多孔型のイオン交換樹体としては
スチレンとジビニルベンゼンの共重合体から製造した物
が知られている。米国特許第4256840号や米国特
許第4501826号では、スチレンとジビニルベンゼ
ンの共重合体を重合する際に多孔化剤としてtert−
アミルアルコールを共存させ共重合体を得た後、アニオ
ン交換基、カチオン交換基を導入してイオン交換体を得
ている。この際に使用されるモノマー、多孔化剤の種類
は多数挙げられているが、多孔質体を形成させるに当た
り多孔化剤を選択する指標が明解には示されていない。
このため、多孔質型のイオン交換体を得ようとするとき
には試行錯誤の上で多孔化剤の種類を選択する必要があ
った。
【0003】一方、特開平4−349941号公報およ
び特開平7−289912号公報には耐熱性を有する強
塩基性アニオン交換体が記載されているが、ここで実際
に製造されているのはゲル型のみであり、これらの樹脂
について多孔化する場合に使用できる多孔化剤について
は何の示唆もなされていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、多孔性を有
し、かつ、耐熱性に優れたアニオン交換体が求められて
いた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、耐熱性を
有する強塩基性アニオン交換体を多孔化する際に使用可
能な多孔化剤について検討を行った結果、上記請求項2
に記載の多孔化剤によれば、耐熱性を有し、かつ、多孔
化された強塩基性アニオン交換体が得られることを見出
し本発明を完成するに至った。
【0006】即ち本発明は、下記一般式(I)で表され
る4級アンモニウム塩基を有する構造単位及び不飽和炭
化水素基含有架橋性モノマーから誘導される構造単位を
含有し、比表面積が1〜500m2 /gである多孔性強
塩基性アニオン交換体、
【0007】
【化3】
【0008】(一般式(I)中、Aは炭素数3〜8の直
鎖状アルキレン基又は炭素数4〜9のアルコキシメチレ
ン基を表し、R1 は水酸基で置換されていてもよい炭素
数1〜4のアルキル基、R2 及びR3 は炭素数1〜4の
炭化水素基、X- はアンモニウム基に配位した対イオン
を表し、また、ベンゼン環はアルキル基又はハロゲン原
子で置換されていてもよい。)
【0009】および、多孔化剤として、下記一般式(I
I)で表される構造単位の前駆モノマーのCLogP値
との差が約1.7以上である有機溶媒の1種又は2種以
上を使用することを特徴とする請求項1記載の多孔性強
塩基性アニオン交換体の製造方法に存する。
【0010】
【化4】
【0011】(一般式(II)中、Aは前記一般式
(I)と同義を表し、Zはハロゲン原子、水酸基、トシ
ル基又はNR1 2 (R1 及びR2 は前記一般式(I)
と同義を表す)を表す。)
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の多孔性強塩基性アニオン交換体は、請求項1に
記載の一般式(I)で表される4級アンモニウム塩基を
有する構造単位及び不飽和炭化水素基含有架橋性モノマ
ーから誘導される構造単位を含有する。
【0013】一般式(I)において、Aは炭素数3〜8
の直鎖状アルキレン基又は炭素数4〜9のアルコキシメ
チレン基を表わすが、上記の直鎖状アルキレン基として
は、例えば、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン
基、へキシレン基等が挙げられ、上記のアルコキシメチ
レン基としては、ブトキシメチレン基、ペントキシメチ
レン基等が挙げられる。
【0014】Aが上記の定義を有しない場合、例えば、
Aがメチレン基又はエチレン基の様に短鎖の場合、アニ
オン交換基(NR1 2 )は短鎖を通じてベンゼン環の
影響を受け、その結果、十分な耐熱性が得られず、しか
も、塩基度が低下する。塩基度の低下については、アニ
オンよりも脂肪族アミンのほうが塩基度が高いという事
実からも十分予想される。一方、Aがノニレン基のよう
に長鎖の場合、イオン交換基あたりの構造単位の分子量
が大きくなり、その結果、単位重量当たりのイオン交換
容量が低下するため、イオン交換体として不利である。
【0015】また、Aは、構造上、スチレン残基のm−
位またはp−位に導入されることが好ましい。o−位に
導入された場合でも、ベンゼン環と置換基(ANR1
2 )との立体的な影響が少ないと考えられるが、架橋剤
との共重合の際の立体障害を考慮した場合、Aは、m−
位またはp−位に導入することが好ましい。
【0016】一般式(I)において、R1 は水酸基で置
換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基を表す
が、これらのアルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられる。R2
びR3 は炭素数1〜4の炭化水素基を表すが、上記のよ
うなアルキル基のほか、アルケニル基等が挙げられる。
【0017】本発明においては、単位重量当たりの交換
容量の低下をできるだけ少なくする観点から、R1 、R
2 及びR3 がメチル基であるトリメチルアンモニウム塩
基(I型強塩基性樹脂)又はR1 がヒドロキシエチル
基、R2 及びR3 がメチル基であるジメチルヒドロキシ
エチルアンモニウム塩基(II型強塩基性樹脂)が好ま
しい。
【0018】一般式(I)において、X- はアンモニウ
ム基に配位した対イオンを表すが、その具体例として
は、Cl- 、Br- 、I- 等のハロゲンイオン、硫酸イ
オン、NO3- 、OH- 、p−トルエンスルホン酸イオ
ン等のアニオンが挙げられ、アニオンが硫酸イオンの様
に2価である場合は、一般式(I)で表される構造単位
2分子に対してアニオン1分子が結合する。
【0019】また、一般式(I)において、ベンゼン環
は上記のようなアルキル基又は塩素、臭素、沃素等のハ
ロゲン原子で置換されていてもよい。
【0020】本発明の多孔性強塩基性アニオン交換体の
構成単位である不飽和炭化水素基含有架橋性モノマーと
しては、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビ
ニルトルエン、ジビニルナフタレン、ジビニルキシレ
ン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレン
グリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート等が挙げられる。これらの中では、
ジビニルベンゼンが好ましい。
【0021】本発明の多孔性強塩基性アニオン交換体に
おいて、前記一般式(I)で示される構造単位及び不飽
和炭化水素基含有架橋性モノマーから誘導される構造単
位の割合は、特に制限されない。しかし、前記一般式
(I)で示される構造単位の割合が少な過ぎる場合はイ
オン交換容量が低下し、また、不飽和炭化水素基含有架
橋性モノマーから誘導される構造単位の割合が少な過ぎ
る場合は高膨潤性となって単位体積当たりのイオン交換
容量が低下するばかりでなく、細孔も発達しにくくな
る。従って、上記の各構造単位の比率は、イオン交換容
量、膨潤性、強度などを勘案して適宜選択される。
【0022】なお、本発明において、強塩基性アニオン
交換体を構成する全構造単位(前駆全モノマー)中、前
記一般式(I)で示される構造単位(前駆モノマー)の
割合は、通常5〜99モル%、好ましくは50〜98モ
ル%の範囲とされ、不飽和炭化水素基含有架橋性モノマ
ーから誘導される構造単位(前駆モノマー)の割合は、
通常0.5〜60モル%、好ましくは2%〜50モル%
の範囲とされる。
【0023】本発明の強塩基性アニオン交換体の有する
重量当たりの中性塩基交換容量は、通常1.0〜6.0
meq/g、好ましくは1.0〜5.5meq/gの範
囲であり、体積当たりのイオン交換容量は、水分含有率
により異なるが、通常0.1〜2.1meq/mlの範
囲である。ここで、meq/gとは乾燥樹脂重量当たり
のミリ当量を表し、meq/mlとは含水樹脂体積当た
りのミリ当量を表す。
【0024】次に、本発明の多孔性強塩基性アニオン交
換体の製造方法について説明する。本発明の多孔性強塩
基性アニオン交換体は、公知のイオン交換体製造技術に
準じて、前記一般式(II)で示される構造単位の前駆
モノマーと不飽和炭化水素基含有架橋性モノマーとを重
合開始剤の存在下に懸濁重合し、必要に応じ、得られた
球状架橋重合体に強塩基アニオン交換基を導入すること
によって製造することができる。
【0025】前記一般式(II)で示される構造単位
は、前記一般式(I)で示される構造単位の前駆体であ
る。前記一般式(II)において、Aは前記一般式
(I)と同義を表し、Zは塩素、臭素、沃素等のハロゲ
ン原子、水酸基、トシル基(トルエンスルホン酸基)又
はNR1 2 (R1 及びR2 は前記一般式(I)と同義
を表す)を表す。
【0026】Aがアルキレン基である前記一般式(I
I)で示される構造単位の前駆モノマー(アルキルスペ
ーサー型モノマー)は公知の方法で合成できる。例え
ば、ハロゲン化スチレン(クロロスチレン、ブロモスチ
レン等)、クロロメチルスチレン(m及びp体の混合物
であってもよい)又はビニルフェネチルハライドと金属
マグネシウムとの反応によってグリニャール試薬を得、
1,ω−ジハロゲノアルカンとカップリングさせる。
【0027】上記のカップリング反応の際、反応を効率
的に行うため、ハロゲン化銅(塩化銅、臭化銅、沃化
銅)、Li2 CuCl4 、アミン等の触媒を使用するこ
とができる。また、アルキルスペーサー型モノマーは、
ω−ハロゲノアルキルベンゼン誘導体をアセチル化した
後、ビニル基を導入する方法等によっても合成すること
ができる。
【0028】Aがアルコキシメチレン基である前記一般
式(II)で示される構造単位の前駆モノマー(エーテ
ルスペーサー型モノマー)も、公知の方法によって合成
することができる。例えば、ビニルベンジルアルコール
と1,ω−ジハロゲノアルカンとの反応により、ハロゲ
ノアルコキシメチルスチレン誘導体に変換する方法によ
って合成することができる。
【0029】なお、本発明において、懸濁重合は、前記
一般式(II)で示される構造単位の前駆モノマー、不
飽和炭化水素基含有架橋性モノマー及び多孔化剤を含有
する懸濁溶液について行われるが、この際、本発明の多
孔性強塩基性アニオン交換体の機能を低下させない範囲
において、必要に応じて、第3のモノマー成分を共重合
成分として併用してもよい。
【0030】上記の第3の共重合成分としては、例え
ば、スチレン、アルキルスチレン、ポリアルキルスチレ
ン、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル
酸、アクリロニトリル等が挙げられ、その使用量は、上
記の必須のモノマーの合計量に対し、通常50モル%以
下、好ましくは20モル%以下とされる。また、前記一
般式(II)で示される構造単位の前駆モノマーを合成
する際に副生するビスビニルフェニルエタン、ビスビニ
ルベンジルエーテル、ビスビニルフェニルブタン等も架
橋剤として使用することができる。
【0031】本発明の多孔性強塩基性アニオン交換体の
製造において使用される多孔化剤としては、一般式(I
I)で示される構造単位の前駆モノマーのCLogP値
との差が約1.7以上である有機溶媒の1種又は2種以
上を使用することができる。CLogP値は、米国カリ
フォルニア州ポモナ大学によって開発されたもので、溶
質の1−オクタノール/水系における分配計数の対数値
を計算により求めた値である。混合溶媒の場合、CLo
gP値は、各々の値の和の平均値である。なお、CLo
gP値に関する詳細は特開平6−126195号公報に
記載されている。
【0032】一般的にイオン交換体の製造に使用される
モノマーであるスチレンのCLogP値は、2.87で
ある。スチレンを用いた場合に多孔化剤として使用可能
な有機溶剤でも、本発明で用いるモノマーで構成される
共重合体に対しては、良溶媒となり、細孔が充分に発達
しない場合がある。具体的には、スチレンの場合多孔化
剤として用いられるイソオクタンが、本発明の上記一般
式(II)においてA=(CH2 )4、Z=Clで表され
るモノマから構成される共重合体には、多孔化剤として
作用しない。本発明の上記一般式(II)においてA=
(CH2 )4、Z=Clで表されるモノマーのCLogP
値は4.67であ。一方、イソオクタンのCLogP値
4.54である。さらに後述の実施例で示すように、C
LogP値が1.22のイソアミルアルコールや、CL
ogP値が2.81の2−エチルヘキシルアルコール
は、本発明においても多孔化剤として作用する。また、
前記一般式(II)で示されるモノマーとCLogP値
の差が大きい有機溶剤を選択することが好ましい。
【0033】本発明において好ましい多孔化剤の具体例
としては、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロ
エタン、テトラクロロメタン、トリクロロメタン、ジク
ロロメタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、
シクロヘキサン、デカン、ドデカン、デカリン、2−メ
チルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,4−ジメチル
ペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,2,
5−トリメチルヘキサン、ブチルベンゼン、トルエン、
クロルベンゼン、1−プロパノール、2−プロパノー
ル、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1
−ペンタノール,tert−ブチルアルコール、1−ペ
ンタノール、2−ペンタノール、2−メチル−1−ブタ
ノール、iso−アミルアルコール、tert−アミル
アルコール、1−ヘキサノール,2−メチル−1−ペン
タノール、1−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサ
ノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、4
−メチル−2−ペンタノール、3,5,5−トリメチル
−1−ヘキサノール、2−ブタノン、2−ペンタノン、
シクロヘキサノン等が挙げられる。好ましくは、2−エ
チルヘキシルアルコール、iso−アミルアルコール、
4−メチル−2−ペンタノールである。
【0034】本発明においては、CLogP値が上記範
囲内にある多孔化剤を1種又は2種以上使用することが
必要であるが、CLogP値が1.7未満の有機溶媒を
これに混合させて使用することも可能である。この場
合、混合割合は重量比でCLogP値が1.7未満の有
機溶媒を約50%以下とするのが好ましい。なお、多孔
化剤の使用量としては、生成共重合体に多孔性を与える
のに十分な量であれば良く、モノマー総量に対する架橋
性モノマーの割合や、使用する多孔化剤の種類により適
宜選択できるが、一般的には、モノマー総量に対して、
0.1〜200重量%用いられる。
【0035】重合時に添加する重合開始剤としては、過
酸化ベンゾイル(BPO)、過酸化ラウロイル、t−ブ
チルハイドロ−パーオキサイド、アゾビスイソブチロニ
トリル(AIBN)等が用いられ、通常、全モノマーに
対して0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜5重量
%程度用いられる。その際の重合温度は、重合開始剤の
種類や濃度により異なるが、通常は、40〜100℃の
範囲で選択される。
【0036】なお、懸濁重合の際、多孔化剤、重合開始
剤のほかに、分散剤、懸濁剤、pH調整剤を反応系に添
加することも可能である。分散剤としては、ゼラチン、
カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、
ポリ(メタ)アクリル酸ソーダ、ポリ(ジアリルジメチ
ルアンモニウムクロライド)等が添加される。また、p
H調整剤として、NaOHやホウ酸、ホウ酸塩、リン酸
塩、重炭酸ナトリウム等が使用され、塩化ナトリウム、
硫酸ナトリウム、塩化カルシウム等の無機塩類も使用さ
れる。
【0037】上記のようにして得られた共重合体は、特
開平4−349941号公報及び特開平7−28991
2号公報に記載された方法に従って、アンモニウム基を
導入し、その後公知の方法により、塩型を各種アニオン
型に変えることにより本発明の多孔性強塩基性アニオン
交換体が得られる。
【0038】本発明の多孔性強塩基性アニオン交換体
は、内部に細孔を有する多孔質体であり、比表面積は、
BET法による窒素吸着法による測定で、1〜500m
2 /g、好ましくは、10〜40m2 /gである。ま
た、細孔容積は、水銀厚入法で0.1〜1.5ml/
g、好ましくは0.2〜1.2ml/gである。なお、
本発明のイオン交換体は、粒子状のもの以外に、塊状、
粉末状、繊維状等あらゆる形状のものが含まれる。
【0039】本発明の多孔型強塩基性アニオン交換体
は、種々の用途に使用され、イオン交換体が使用される
一般的な用途に用いられる。
【0040】イオン交換体が使用される水処理用途、特
に水の脱塩に好適に用いられる。脱塩方法は、本発明で
得られるアニオン交換体を水又は水溶液と接触させるこ
とにより行われる。接触の方法は従来の水処理方法が採
用され、例えば流動床、撹拌タンク、バッチタンク、並
流または向流カラムを用いるバッチ式、半バッチ式、連
続式又は半連続式方法で行うことができる。この時に、
耐熱性が優れているため、温水、熱水の処理にも使用す
ることが可能である。また、塩基性の触媒としても使用
することが可能である。多孔型であるために、ゲル型の
ものより表面積が大きいので、反応速度を促進させる意
味で有利な場合がある。触媒として使用する時に、耐熱
性が優れているためにこれまで使用できなかった高温域
での反応にも使用が可能である。
【0041】また、多孔性であるため耐有機汚染性にも
優れ、各種用途において、その機能が長く持続する。
【0042】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお、以下の記載において、比表面積はBE
T法による窒素吸着法により、また、平均細孔半径及び
細孔容積は水銀厚入法により測定した。イオン交換容量
は、ダイヤイオンマニュアル(三菱化学社発行)に従っ
て測定した(meq/gは、乾燥樹脂重量当たりのミリ
当量を表す)。
【0043】実施例1 4−クロロブチルスチレン49.1gと高純度ジビニル
ベンゼン4.6g(新日鐵化学製、純度81.5%、架
橋度10mol%)を混合し、更に2−エチルヘキシル
アルコールを(51.68ml)43.0g、重合開始
剤としてAIBNを溶解した後、ポリビニルアルコール
と硫酸ナトリウムを溶解した脱塩水中に分散した後、7
0℃で6時間、さらに100℃で2時間重合した。重合
後、共重合体を取り出し、メタノールで洗浄した。得ら
れた共重合体の比表面積を測定したところ、26.3m
2 /gであった。
【0044】実施例2 4−クロロブチルスチレン49.1gと高純度ジビニル
ベンゼン4.6g(架橋度10mol%)を混合し、更
に(iso−アミルアルコール)3−メチル−1−ブタ
ノール41.8gと重合開始剤としてBPOを溶解した
後、ゼラチンと硫酸ナトリウムを溶解した脱塩水中に分
散した後、80℃で6時間、さらに100℃で2時間重
合した。重合後、共重合体を取り出しメタノールで洗浄
した。得られた共重合体の比表面積を測定したところ、
18.8m2 /gであった。
【0045】比較例1 4−クロロブチルスチレン49.1gとジビニルベンゼ
ン4.6g(架橋度10mol%)を混合し、更にイソ
オクタン35.8gと重合開始剤としてBPOを溶解し
た後、ヒドロキシエチルセルロースを溶解した脱塩水中
に分散し、70℃で6時間、さらに100℃で2時間重
合した。重合後、共重合体を取り出しメタノールで洗浄
した。得られた共重合体の比表面積を測定したところ、
0.8m 2 /gしかなく、細孔構造が十分発達していな
い事を確認した。
【0046】比較例2 4−クロロブチルスチレン49.1gとジビニルベンゼ
ン4.6g(架橋度10mol%)を混合し、更にジク
ロロエタン65.0gと重合開始剤としてBPOを溶解
した後、ヒドロキシエチルセルロースを溶解した脱塩水
中に分散し、70℃で6時間、さらに100℃で2時間
重合した。重合後、共重合体を取り出しメタノールで洗
浄した。得られた共重合体の比表面積は測定不可能であ
った。また、細孔構造が十分発達していない事を確認し
た。
【0047】実施例3 4−クロロブチルスチレンとジビニルベンゼン、4−メ
チル−2−ペンタノールを表1に示すように、適当量混
同し、架橋度の異なる共重合体を作製した。但し、重合
開始剤はAIBNを使用し、ゼラチン、PAS−A(ジ
アリルジメチルアンモニウムクロライド−二酸化硫黄共
重合物、日東紡績株式会社製)を溶解した脱塩水を、亜
硝酸ナトリウムとホウ酸でpHを9.5〜10.5に調
整した中にモノマー混合液を分散させた後 70℃、1
8時間重合した。得られた共重合体は、メタノール、T
HF、塩化メチレンで順に洗浄した。得られた共重合体
を、メタノール80mlとトリメチルアミン30%水溶
液240mlの混合液中で、密閉反応器中で4時間、8
0℃に加熱する事により、トリメチルアンモニウム基を
有するイオン交換樹脂を得た。表1にイオン交換容量と
比表面積を示す。
【0048】
【表1】
【0049】実施例4 4−ブロモブトキシメチルスチレン22gとジビニルベ
ンゼン1.3g(純度55%)を混合し、これと同量の
4−メチル−2−ペンタノールとn−オクタンの混合液
を添加し、重合開始剤はAIBNを使用し、ゼラチン、
PAS−A(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド
−二酸化硫黄共重合物、日東紡績株式会社製)を溶解し
た脱塩水を、亜硝酸ナトリウムとホウ酸でpHを9.5
〜10.5に調整した中にモノマー混合液を分散させた
後、70℃、18時間重合した。表2に、4−メチル−
2−ペンタノールとイソオクタンの比率を示す。
【0050】得られた多孔質の共重合体を、メタノー
ル、THF、塩化メチレンで順に洗浄し、ろ過した後、
減圧乾燥した。乾燥樹脂20gを1,4−ジオキサン2
00ml中に入れ1時間膨潤させた後、30%トリメチ
ルアミン水溶液200mlを滴下し50℃で15時間反
応させ、トリメチルアンモニウム基を有するイオン交換
樹脂を得た。得られたイオン交換樹脂の細孔物性は、表
2の通りであった。
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、多孔性を有し、かつ、
耐熱性に優れた強塩基性アニオン交換体を得ることがで
きる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 212:36) (C08F 212/14 220:26)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で表される4級アンモニ
    ウム塩基を有する構造単位及び不飽和炭化水素基含有架
    橋性モノマーから誘導される構造単位を含有し、比表面
    積が1〜500m2 /gである多孔性強塩基性アニオン
    交換体。 【化1】 (一般式(I)中、Aは炭素数3〜8の直鎖状アルキレ
    ン基又は炭素数4〜9のアルコキシメチレン基を表し、
    1 は水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜4のア
    ルキル基、R2 及びR3 は炭素数1〜4の炭化水素基、
    - はアンモニウム基に配位した対イオンを表し、ま
    た、ベンゼン環はアルキル基又はハロゲン原子で置換さ
    れていてもよい。)
  2. 【請求項2】多孔化剤として、下記一般式(II)で表
    される構造単位の前駆モノマーのCLogP値との差が
    約1.7以上である有機溶媒の1種又は2種以上を使用
    することを特徴とする請求項1記載の多孔性強塩基性ア
    ニオン交換体の製造方法。 【化2】 (一般式(II)中、Aは前記一般式(I)と同義を表
    し、Zはハロゲン原子、水酸基、トシル基又はNR1
    2 (R1 及びR2 は前記一般式(I)と同義を表す)を
    表す。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008523192A (ja) * 2004-12-10 2008-07-03 コミツサリア タ レネルジー アトミーク ポリマーフォームビーズまたはバルーンを製造するための方法および装置
JP2013515123A (ja) * 2009-12-22 2013-05-02 コミッサリア ア ロンネルジー アトミック エ オ ゾンネルジー ザルテルナティーフ 金属元素を含むポリマー球又はポリマービーズを作製する方法
JP2016522281A (ja) * 2013-05-14 2016-07-28 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 堅固でかつ制御されたジビニル架橋剤によるアミノ含有ポリマー材料

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