JPH10246232A - 軸受箱 - Google Patents

軸受箱

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JPH10246232A
JPH10246232A JP9051894A JP5189497A JPH10246232A JP H10246232 A JPH10246232 A JP H10246232A JP 9051894 A JP9051894 A JP 9051894A JP 5189497 A JP5189497 A JP 5189497A JP H10246232 A JPH10246232 A JP H10246232A
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JP
Japan
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lubricant
bearing
bearing housing
container
housing
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Application number
JP9051894A
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English (en)
Inventor
Yu Muramoto
祐 村元
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受箱内への水や異物の進入を完全に防止
し、軸受寿命を延ばすと共に、油脂の使用量を削減し、
油脂の漏洩によって生じていた環境面での問題点を解決
可能な軸受箱の提供。 【解決手段】 軸受箱の内部と連通する潤滑剤導管と、
該導管に接続されかつ軸受箱内部の圧力変動を吸収する
装置とを有する軸受箱、および、軸受箱の内部と連通す
る拡縮自在な潤滑剤収納容器および/または伸縮自在な
潤滑剤収納容器を有する軸受箱。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸軸受部のシ
ール機構に係わり、特に軸受箱内の温度変化に起因する
軸受箱内部から軸受箱外部への潤滑油の漏洩および軸受
箱内部への塵などの異物、水、空気の進入の両者を防止
することが可能な軸受箱を提供することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】従来、軸受の密封機構としては、図6ま
たは図7に示されるような密封機構が採用されている。
図6、図7において、1はロールなどの回転体、2はロ
ール回転軸などの回転軸、3は軸受ベース、4は軸受、
5は軸受箱、6は軸受押さえ(回転体側)、7は軸受押
さえ(反回転体側)、8a、8b、8cは潤滑剤給油管、9は
潤滑剤排出管、10、10a 、10b はシール(:ダストシー
ル)、11、11a 、11b はシール(:オイルシール)、12
はカラーを示す。
【0003】すなわち、図6に示すように、軸受箱5を
貫通して回転軸2が設けられている場合は、軸受4の両
側に、軸受4に対して内側に潤滑剤漏洩防止を目的とし
たオイルシール11a 、11b が備えられ、その外側に、軸
受箱5外部から軸受部への異物や回転体冷却水などに起
因する水の侵入を防止するためのダストシール10a 、10
b が備えられている。
【0004】また、回転軸2が軸受箱5を貫通しない場
合は、図7に示されるように、軸受4に対して回転体1
側にオイルシール11、ダストシール10が、その順に配置
されているのが一般的である。潤滑剤は、図6に示すよ
うに、軸受4の中央部の潤滑剤給油管8a、8b、8cから軸
受4に開けられた孔を介して軸受部に供給されるか、も
しくは、図7に示すように、軸受4の反回転体側の潤滑
剤給油管8a、8bまたは回転体側の潤滑剤給油管から供給
され、潤滑剤排出管9を有する場合は潤滑剤排出管9か
ら排出される。
【0005】また、多くの場合、供給された潤滑剤はシ
ール部分から押し出され潤滑剤による水や異物の系外排
出を行っている。また、近年では、オイルエアーとよば
れる気液二層流を用いたオイルエアー潤滑油供給システ
ムが提案されている。しかし、前記した従来の回転軸軸
受の密封機構は、それぞれシール効果が得られるもの
の、いずれも工業的側面から解決すべき問題点を有して
いる。
【0006】すなわち、前記した図6、図7に示す一般
法による場合は、そのシール性能を高めるためには弾性
材ないし多孔質材を密実状態に充填することが要求さ
れ、一方、このような密実状態での充填材は、その材
質、潤滑性がいかに良好であっても、回転部に対する摩
擦抵抗が存在し損耗を避け得ない。このため、シール材
などの寿命は短く、シール材を取り付けた初期以外は、
摩耗によってシール作用が大幅に低下し、シール材とし
ての役目を果たさないことが多い。
【0007】従って、それら充填材の密実度および回転
部に対する接触度は中間的状態にせざるを得ないが、そ
の結果、シール上の問題点を具備することとなる。ま
た、2段シールを用いたとしても、時間の経過によりシ
ールリップ部の摩耗は避けられず、軸受箱からの潤滑剤
の漏洩、軸受箱への水、異物の侵入が発生することは避
けられない。
【0008】従って、図6または図7に示すように、潤
滑剤給油管8a、8b、8cまたは8a、8bからの自動給脂によ
り潤滑剤を常時、または間欠的に供給し、水や異物を系
外に押し出す必要があり、グリースあるいはオイルおよ
びオイルミストなど潤滑剤の消費量が必然的に増加す
る。また、軸受の周囲の雰囲気温度の変動幅が大きい場
合、高温時に、軸受箱内部の金属部品、潤滑剤および軸
受箱内部の隙間にある空気が熱膨張し、一般のオイルシ
ールでは、軸受箱内の空気の圧力が(大気圧+0.03MPa
)程度以上の高圧力となると、シールの密封能力を上
回り、密封装置から外部に潤滑剤が排出されてしまう。
【0009】この結果、従来技術の場合、軸受箱周辺が
油脂で汚染され、環境面での不具合や清掃などに要する
費用の増大を招く。さらには、このような軸受周辺で
は、冷却水などの用水を使用している場合が多く、排水
中に油脂分が混入し、排水処理の負荷の増大を招くこと
になる。また、上記とは逆に、軸受の周囲の雰囲気温度
が低下した場合、軸受箱内部の空気の収縮により軸受箱
内が負圧となり、空気が侵入し、その際に軸受箱外部の
水や異物を巻き込む。
【0010】このように、軸受の周囲の雰囲気温度の変
動が大きい場合には、密封装置からの潤滑剤の排出また
は密封装置内への外部からの異物や水の侵入が避けられ
ない。これに対して、前記したオイルエアー潤滑油供給
システムにおいては、軸受内を空気により加圧するため
軸受箱内への異物や水の侵入を防止することが可能であ
り、シール間への空気供給方式においても、水、異物の
侵入防止が達成される。
【0011】しかし、オイルエアー潤滑油供給システム
においては、油脂の消費や空気の消費は避けられず、圧
縮空気供給源における省エネルギーの観点からも好まし
くなく、加えてシステム構成が複雑化することは、さら
に好ましくない事実である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来技術の問題点を解決し、軸受箱内への水や異物の進入
を完全に防止し、軸受寿命を延ばすと共に、油脂の使用
量を削減し、油脂の漏洩によって生じていた環境面での
問題点を解決可能な軸受箱を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、回転軸お
よびこれを支える軸受を収納する軸受箱であって、該軸
受箱の内部と連通する潤滑剤導管と、該導管に接続され
かつ軸受箱内部の圧力変動を吸収する装置とを有するこ
とを特徴とする軸受箱である。第2の発明は、回転軸お
よびこれを支える軸受を収納する軸受箱であって、該軸
受箱の内部と連通する拡縮自在な潤滑剤収納容器および
/または伸縮自在な潤滑剤収納容器を有することを特徴
とする軸受箱である。
【0014】前記第2の発明においては、前記容器が、
軸受箱内の潤滑剤の熱膨張時の増加体積以上の容積を有
することが好ましい。また、前記第2の発明において
は、前記軸受箱内に潤滑剤および空気などのガスの両者
が共存する場合は、前記容器が、軸受箱内の潤滑剤およ
び該潤滑剤と共存するガス両者の熱膨時の増加体積以上
の容積を有することが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明者は、前記した従来技術の問題点を解決す
るために鋭意検討した結果、回転軸を支える軸受の軸受
箱に、該軸受箱の内部と連通し、しかも拡縮自在な容器
および/または伸縮自在な容器を付設し、軸受箱内部の
圧力変動を吸収することにより、前記した従来技術の種
々の問題点のいずれをも解決することが可能であること
を見い出し本発明に至った。
【0016】本発明の構成および作用を、図面に基づき
説明する。図1に、本発明の軸受箱の一例を示す。な
お、図1において、13a 、13b 、13c は潤滑剤導管、14
a 、14b 、14c は拡縮自在な潤滑剤収納容器、fは潤滑
剤の移動方向を示し、その他の符号は図6、図7と同様
の内容を示す。
【0017】図1に示す軸受箱は、軸受箱5の両側にあ
る軸受押さえ6、7に軸受箱内外を貫通する潤滑剤導管
13a 、13b 、13c を設け、軸受箱外側に軸受箱内部と連
通した拡縮自在または伸縮自在な容器(以下拡縮自在な
潤滑剤収納容器または伸縮自在な潤滑剤収納容器または
単に潤滑剤収納容器と記す)14a 、14b 、14c が付設さ
れ、軸受箱内の温度上昇時は、図2(b) に示すように、
潤滑剤収納容器14a、14b 、14c の内容積が拡大し、軸
受箱内の圧力上昇が防止される構成となっている。
【0018】なお、図1に示す潤滑剤収納容器14a 、14
b 、14c としては、テフロン薄板を蛇腹状に成型した容
器を用いており、容器の内容積が、軸受箱5内部の圧力
変動に応じて自在に変化する構成となっている。また、
前記した伸縮自在な潤滑剤収納容器としては、後記する
素材としてゴムなどを用いた容器が例示され、同一の軸
受箱において、拡縮自在な潤滑剤収納容器および伸縮自
在な潤滑剤収納容器の両者を用いてもよい。
【0019】軸受箱5内の空気を含む潤滑剤は、一般に
グリースや油が使用されているが、これらの潤滑剤は、
温度上昇により熱膨張する。例えば、潤滑剤の温度が50
℃上昇した場合、 1.1〜1.3 倍の体積に膨張するため、
軸受箱5内部では、この体積膨張に対応する圧力上昇が
生じ、軸受箱が密封状態の場合、その圧力上昇は0.05〜
0.15MPa に達する。
【0020】しかし、オイルシール11a 、11b などの密
封装置は、シールの構成やその能力により密封能力は異
なるが、一般的には、(大気圧+0.03MPa )程度迄しか
密封能力を有しないため、その圧力を超える場合は、潤
滑剤および空気が軸受箱5外部へ漏洩し、軸受箱5内部
の圧力が上記した密封可能な上限の圧力と同一の圧力と
なって平衡状態が保たれる。
【0021】特に、鉄鋼業における連続鋳造設備の鋳造
ロールや圧延設備のワークロールの場合、運転中の冷却
条件変更や設備停止後の再稼働時の潤滑部の温度上昇は
最大140℃程度に達することがあり、その場合、多量の
潤滑剤が軸受箱5内部から外部へ排出されてしまう。ま
た、運転中に避けられない温度の低下、例えば設備停止
の場合、温度低下に伴って軸受箱5内部の潤滑剤が収縮
する。
【0022】この段階では、軸受箱5の内圧は低下し、
高温時に体積膨張により排出された潤滑剤の量に対応し
て、負圧となり、軸受箱5内部の圧力は、例えば(大気
圧−0.03MPa )〜(大気圧−0.2MPa)に達する。なお、
負圧力は、シールの構成および潤滑剤排出管の有無ある
いは潤滑剤排出管の圧力損失により変化する。
【0023】この状態では、軸受箱5外部から軸受箱5
内部に、空気と共に異物や水分が同時に取り込まれ、軸
受箱5内部の潤滑剤が汚染される。汚染された潤滑剤に
より潤滑された軸受は、正常状態の使用条件に比較して
大幅に寿命が低下することは周知の事実であり、系外か
らの水や異物の混入を避けなければならない。
【0024】以上述べた考察結果に基づき、第1の発明
においては、前記した軸受箱の呼吸作用を解消するた
め、軸受箱に、軸受箱の内部と連通する導管と、導管に
接続されかつ軸受箱内部の圧力変動を吸収する装置を設
けた。また、第2の発明においては、前記した軸受箱の
呼吸作用を解消するため、軸受箱内部の圧力変動を吸収
する装置として、例えば図1に示すように、軸受箱5
に、軸受箱内部と連通した拡縮自在な潤滑剤収納容器お
よび/または伸縮自在な潤滑剤収納容器14a 、14b 、14
c を付設し、軸受箱内部の圧力変動時の軸受箱内部の最
大圧力が、使用するシール10a 、10b 、11a 、11b の密
封限界の圧力未満となるように構成した。
【0025】この結果、本発明によれば、軸受箱内部が
高温時は、熱膨張分の潤滑剤を拡縮自在な潤滑剤収納容
器、伸縮自在な潤滑剤収納容器に収納することにより、
軸受箱内部の圧力の上昇を抑制し、潤滑剤のシール部な
どからの漏洩を防止することが可能となった。また、逆
に、軸受箱内部の温度低下時の負圧発生条件下では、拡
縮自在な潤滑剤収納容器および/または伸縮自在な潤滑
剤収納容器14a 、14b 、14c の内部の潤滑剤が、軸受箱
5内へ返送され、軸受箱内部が負圧となることが抑制さ
れ、シール部などにおける軸受箱外部からの水、異物な
どの吸引を防止することが可能となった。
【0026】すなわち、本発明に係わる拡縮自在な潤滑
剤収納容器(または伸縮自在な潤滑剤収納容器)14a 、
14b 、14c の作用は、下記およびの両者であり、本
作用により、高温時に、軸受箱5内部の潤滑剤が軸受箱
5のシール10a 、11a とカラー12の隙間およびシール10
b 、11b と回転軸2の隙間から漏洩することを防止し、
また、低温時に、該隙間から軸受箱内部へ水、塵などの
異物、空気が進入することが防止可能となった。
【0027】:軸受箱5に該軸受箱の内部と連通する
容器を設け、さらに該容器を拡縮自在(または伸縮自
在)な容器14a 、14b 、14c とすることにより、軸受箱
内部の圧力を、常時大気圧近傍かつ軸受のシール10a 、
10b 、11a 、11b の密封可能な圧力未満に維持できるた
め、高温時における潤滑剤の上記した隙間から軸受箱外
部への漏洩を防止でき、また、低温時における該隙間か
ら軸受箱内部への水、塵などの異物、空気の進入を防止
できる。
【0028】なお、容器が、全て固定された部材で構成
され、容器の内容積が一定値の場合は、軸受箱内部の圧
力変動は防止できず、上記した作用、効果は得られな
い。 :拡縮自在(または伸縮自在)な潤滑剤収納容器14a
、14b 、14c が、空気を含む潤滑剤の昇温、膨張時の
空気、潤滑剤の収納スペースとなり、潤滑剤の保持機能
も有する。
【0029】本発明においては、潤滑剤収納容器14a 、
14b 、14c と軸受箱5内部を連通する潤滑剤導管(以下
導管と記す)13a 、13b 、13c も重要な位置付けにあ
り、導管内を流通する潤滑剤の圧力損失により、潤滑剤
収納容器14a 、14b 、14c の効果が低下する。例えば潤
滑剤としてグリースを用いた場合、大気圧の条件下、グ
リースを、内径:φ8mm、長さ:150mm の管内を流動さ
せ、押し出す場合、(大気圧+0.01MPa )以上、またグ
リースの性状によっては(大気圧+0.03MPa )以上の圧
力を必要とする。
【0030】すなわち、導管13a 、13b 、13c 内を流通
する潤滑剤の圧力損失が高い場合は、潤滑剤の潤滑剤収
納容器14a 、14b 、14c への移動が阻害され、軸受箱5
の内圧がシール10a 、10b 、11a 、11b の密封限界を超
え、潤滑剤が、例えば図1に示すオイルシール11a とカ
ラー12の間隙およびオイルシール11b と回転軸2の間隙
から漏洩するか、または、軸受箱外部から軸受箱内に空
気、水、異物を吸引する。
【0031】このため、本発明においては、潤滑剤の粘
度、潤滑剤の導管内の流速、導管の内径と導管長さとの
関係から規定される潤滑剤の流動抵抗を、軸受箱に設け
たシールの密封限度未満となるように設計することが好
ましい。本発明に用いる導管13a 、13b 、13c は、図8
に示すように計算あるいは実験的に求まるグリースの所
要圧送圧力(流動抵抗)を知ることによってその長さと
内径を容易に決定できる。
【0032】以上、本発明の構成および作用を、本発明
の軸受箱の一例を示す図1に基づき説明したが、前記し
た内容から明らかなように、潤滑剤収納容器の数、潤滑
剤収納容器の素材、形態など本発明の軸受箱の具体的構
成は、図1に限定されるものではない。次に、本発明の
応用例について述べる。
【0033】図3は、拡縮自在な潤滑剤収納容器が、軸
受箱内部の圧力変動に伴う潤滑剤の流出防止機能、水、
異物、空気の吸入の防止機能およびシール機能の3者を
有するように構成した潤滑剤収納容器を示す。すなわ
ち、図3に示す潤滑剤収納容器14は、潤滑剤収納容器
が、回転軸2の末端および軸受4と回転軸2の摺動部の
両者を囲繞する構成とした。
【0034】また、図4に示す軸受箱の場合は、拡縮自
在な潤滑剤収納容器14a 、14b と軸受箱内部との接続部
Cに対して回転軸2の末端側にシール20を配設する構成
とした。上記した図3、図4に示す軸受箱は、潤滑剤導
管の圧力損失を大幅に低減することが可能であり、ま
た、潤滑剤収納容器14または14a 、14b の内容積が、軸
受箱5内部の圧力変動に応じて自在に変化する構成とし
たため、図1に示した軸受箱と同様の潤滑剤漏洩防止効
果および水、異物、空気の吸引防止効果を有する軸受箱
である。
【0035】潤滑剤収納容器の素材としては、特に制限
されるものではなく、素材の材質、厚みの選定により、
拡縮自在、伸縮自在な容器を製造することができる。な
お、鉄鋼業における連続鋳造設備の鋳造ロールのよう
に、軸受箱の周囲の雰囲気温度が 100℃を上回る場合
は、高温条件下での信頼性を有する素材であることが好
ましく、前記した図1に示す軸受箱のようにテフロン製
の薄板を蛇腹状に成形した潤滑剤収納容器を用いるか、
または、金属の薄板を蛇腹状に成型した潤滑剤収納容器
を用いることが好ましい。
【0036】一方、鉄鋼業における冷間圧延設備のワー
クロールのように、軸受箱の周囲の雰囲気温度が常温〜
60℃程度の場合は、潤滑剤収納容器の素材として、ゴム
や樹脂類を用い、図5(a) に示す蛇腹状に成形した潤滑
剤収納容器14、または図5(b) 、(c) に示す袋体状に成
形した潤滑剤収納容器15でも使用可能である。なお、図
5(b) において15a は低温時の袋体袋面の位置、15b は
高温時の袋体袋面の位置、16は潤滑剤収納容器支持部材
を示す。
【0037】また、ゴムなどの素材を用いる場合は、そ
の材質、厚みの選定により潤滑剤収納容器を伸縮自在と
することにより、前記した本発明の作用、効果を得るこ
とができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。連続鋳造設備の鋳造ロールの回転軸の軸受箱と
して図1に示す軸受箱(内容積:1l)を配設し、軸受
の寿命試験を行った。鋳造速度は、1.8m/min、ロールの
回転軸2の回転速度は、1.7rpmとした。
【0039】潤滑剤収納容器14a 、14b 、14c として
は、テフロン製の薄板を蛇腹状に成型した容器(内容
積:0.3 l)を用い、潤滑剤導管13a 、13b 、13c とし
ては、各々、内径:φ12mm、長さ:25mmの導管を用い
た。軸受4、ダストシール10a 、10b およびオイルシー
ル11a 、11b としては、下記仕様のものを用いた。
【0040】 軸受(4) :型式 ;自動調芯ころ軸受、材質;SUJ2 潤滑剤;ウレアグリース(1l)を封入 ダストシール(10a、10b):型式 ;10a DWT 200 ×27.5×15、10b DG 180×21 0 ×7 、材質;フッ素ゴム オイルシール(11a、11b):型式 ;11a DRT 200 ×240 ×16、11b DRT 180 × 210 ×15、材質;フッ素ゴム なお、本試験時の軸受箱内の温度は、常温〜150 ℃の範
囲で変動した。
【0041】本寿命試験の結果、シール10a,10b,11a,11
b と回転軸2の隙間からの潤滑剤の漏洩が防止されると
ともに水や異物の侵入はほとんど無くなった。また、こ
の結果、従来発生していた軸受事故を解消し、軸受寿命
を、図6に示す従来法の1.5 倍以上に延長することが可
能となった。さらには、潤滑剤の漏洩防止により、油脂
の使用量が大幅に削減できると共に、軸受周辺で使用後
の冷却水中の油脂分の低減により、排水処理の負荷の軽
減が可能となった。
【0042】以上、実施例において、テフロンを用いた
拡縮自在な潤滑剤収納容器を付設した軸受箱について説
明したが、前記した本発明の作用からも明らかなよう
に、本発明においては、ゴムなどを用いた伸縮自在な潤
滑剤収納容器を用いた場合も本発明の目的を達成するこ
とが可能である。
【0043】
【発明の効果】本発明により、周囲温度の変化に伴う軸
受の呼吸作用により従来の軸受密封機構において発生し
ていた軸受箱内への水や異物の侵入を完全に防止できる
ようになり、これらによって引き起こされていた軸受事
故を解消することができた。また、軸受寿命の大幅な延
長が可能となった。
【0044】また、本発明の軸受箱の採用により、給
油、給脂が不要となり、油脂の使用量が大幅に削減でき
ると共に、軸受周辺で使用後の冷却水中の油脂分の低減
により、排水処理の負荷の軽減が可能となった。さら
に、油脂の漏洩の低減により、周辺の環境が改善され、
また漏洩油脂による火災などの災害を防止することが可
能となった。
【0045】また、本発明の軸受箱は、簡易な装置であ
り、既設の軸受箱もしくは軸受押さえの部分的改造で付
設が可能であり、大幅な改造を必要とせず、工業的にそ
の価値は大きい。また、オイルエアー潤滑油供給システ
ムに用いられている空気の供給も不要となり、空気供給
用の空気圧縮機などで消費される電力など用役使用量を
大幅に削減できる効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軸受箱の一例を示す側面図である。
【図2】潤滑剤収納容器の作動を示す説明図であり、
(a) は平常時、(b) は内圧上昇時の潤滑剤収納容器の拡
大状況を示す。
【図3】本発明の軸受箱の一例を示す側面図である。
【図4】本発明の軸受箱の一例を示す側面図である。
【図5】本発明に係わる潤滑剤収納容器の例を示す側面
図であり、(a) は薄板方式、(b) 、(c) は袋体方式を示
す。
【図6】従来の軸受箱を示す側面図である。
【図7】従来の軸受箱を示す側面図である。
【図8】潤滑剤導管の長さ、内径と潤滑剤所要圧送圧力
(流動抵抗)との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 回転体 2 回転軸 3 軸受ベース 4 軸受 5 軸受箱 6 軸受押さえ(回転体側) 7 軸受押さえ(反回転体側) 8a、8b、8c 潤滑剤給油管 9 潤滑剤排出管 10、10a 、10b シール(:ダストシール) 11、11a 、11b シール(:オイルシール) 12 カラー 13a 、13b 、13c 潤滑剤導管 14、14a 、14b 、14c 潤滑剤収納容器 15、15a 、15b 潤滑剤収納容器 16 潤滑剤収納容器支持部材 20 シール C 潤滑剤収納容器と軸受内部との接続部 f 潤滑剤の移動方向

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸およびこれを支える軸受を収納す
    る軸受箱であって、該軸受箱の内部と連通する潤滑剤導
    管と、該導管に接続されかつ軸受箱内部の圧力変動を吸
    収する装置とを有することを特徴とする軸受箱。
  2. 【請求項2】 回転軸およびこれを支える軸受を収納す
    る軸受箱であって、該軸受箱の内部と連通する拡縮自在
    な潤滑剤収納容器および/または伸縮自在な潤滑剤収納
    容器を有することを特徴とする軸受箱。
  3. 【請求項3】 前記容器が、軸受箱内の潤滑剤の熱膨張
    時の増加体積以上の容積を有することを特徴とする請求
    項2記載の軸受箱。
  4. 【請求項4】 前記容器が、軸受箱内の潤滑剤および該
    潤滑剤と共存するガス両者の熱膨時の増加体積以上の容
    積を有することを特徴とする請求項2記載の軸受箱。
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