JPH10255560A - 難燃性電線・ケーブル - Google Patents

難燃性電線・ケーブル

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JPH10255560A
JPH10255560A JP9055081A JP5508197A JPH10255560A JP H10255560 A JPH10255560 A JP H10255560A JP 9055081 A JP9055081 A JP 9055081A JP 5508197 A JP5508197 A JP 5508197A JP H10255560 A JPH10255560 A JP H10255560A
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JP
Japan
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weight
parts
flame
polyolefin
acid
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Application number
JP9055081A
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English (en)
Inventor
Yasuaki Yamamoto
康彰 山本
Hiroshi Ishikawa
浩史 石川
Masami Tanmachi
正美 反町
Hitoshi Kashimura
均 樫村
Kazuhiko Kobayashi
一彦 小林
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械特性および加工性に優れた高難燃性の難
燃性電線・ケーブルを提供するものである。 【解決手段】 ポリオレフィンと酸変性ポリオレフィン
との混合物に対して、金属水酸化物、りん系化合物、お
よびシリコーンを混和・添加してなる樹脂組成物を、導
体4,9の外周に絶縁体及び/又はシース5,10とし
て被覆したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性電線・ケー
ブルに係り、特に、絶縁体及び/又はシースの機械特性
および加工性に優れた難燃性電線・ケーブルに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンなどの樹脂組成物は、加
工性および電気絶縁性に優れていることから、電線・ケ
ーブルの絶縁体やシースなどの被覆材料として従来から
多用されている。しかし、このようなポリオレフィンな
どの樹脂組成物は、いずれも可燃性であるため、火災が
発生した場合、この樹脂組成物が燃焼し、配線系を伝わ
って延焼を招くおそれがあった。
【0003】このため、高い難燃性、具体的にはULV
W−1の垂直燃焼試験やIEEE規格383、IEC規
格332などの垂直トレイ燃焼試験に合格するレベルの
高い難燃性を備えた電線・ケーブルの要請が高くなって
きていた。
【0004】このようなポリオレフィンなどの樹脂組成
物を難燃化する方法として、ハロゲン含有化合物を混和
する方法が一般的である。これによって、火災時の熱に
より、ハロゲン含有樹脂組成物から不燃性のハロゲン系
ガスが大量に発生し、その周囲の酸素を遮断して燃焼を
防止している。
【0005】しかし、この不燃性ハロゲン系ガスは、十
分な難燃性を発揮するものの、塩化水素などのように有
毒なものを多く含んでいると共に、大量に発生するた
め、人体に悪影響を及ぼしたり、周囲の見通しを悪くし
て火災発生の際の避難行動や消火活動を妨げるなどの二
次災害を招くことがあった。また、この不燃性ハロゲン
系ガスが空気中の水分と反応してハロゲン化水素酸とな
って、高価な機械などを腐食することもあった。
【0006】そのため、最近では火災時の安全性を重視
して、ハロゲン系化合物に代えて、水酸化アルミニウム
や水酸化マグネシウムなどの無機系難燃剤を混和した難
燃性樹脂組成物が提案され、注目を集めている。
【0007】この無機系難燃剤を混和した難燃性樹脂組
成物は、水酸化物が火災時において結晶水を放出する際
の吸熱作用を難燃効果として利用するものであり、上述
したハロゲン系化合物を混和した難燃性樹脂組成物と比
較して、発煙性、毒性、および腐食性が極めて少ないと
いう長所を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無機系
難燃剤を混和した難燃性樹脂組成物を絶縁体及び/又は
シースに用いた電線・ケーブルであっても、電線・ケー
ブルの径が小さいものや、ケーブル内部がポリエチレン
などの可燃物で構成されているものは、上述した垂直燃
焼試験などで延焼しやすい。
【0009】このため、高難燃性を付与すべく樹脂組成
物中に金属水酸化物を多量に混和する必要があるが、そ
の結果として、得られる絶縁体及び/又はシースの機械
特性および加工性が著しく低下してしまっていた。
【0010】そこで本発明は、上記課題を解決し、機械
特性および加工性に優れた高難燃性の難燃性電線・ケー
ブルを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、ポリオレフィンと酸変性ポリオレ
フィンとの混合物に対して、金属水酸化物、りん系化合
物、およびシリコーンを混和・添加してなる樹脂組成物
を、導体の外周に絶縁体及び/又はシースとして被覆し
たものである。
【0012】請求項2の発明は、上記ポリオレフィンと
上記酸変性ポリオレフィンとの混合比が、重量部比で7
0/30〜99/1である請求項1記載の難燃性電線・
ケーブルである。
【0013】請求項3の発明は、上記樹脂組成物が、上
記ポリオレフィンと上記酸変性ポリオレフィンとの混合
物100重量部に対して、50〜200重量部の上記金
属水酸化物、1重量部以上の上記りん系化合物、および
0.5重量部以上の上記シリコーンを混和・添加してな
るものである請求項1および請求項2記載の難燃性電線
・ケーブルである。
【0014】上記数値範囲を限定した理由を以下に説明
する。
【0015】ポリオレフィンと酸変性ポリオレフィンと
の混合比を、重量部比で70/30〜99/1と限定し
たのは、重量部比が70/30よりも小さいと機械特性
および加工性が低下するためであり、99/1よりも大
きいと発泡性が著しく低下すると共に、難燃性が低下す
るためである。
【0016】ポリオレフィンと酸変性ポリオレフィンと
の混合物100重量部に対して、金属水酸化物を50〜
200重量部混和すると限定したのは、金属水酸化物の
混和量が50重量部よりも少ないと目的とする難燃性が
得られず、200重量部よりも多いと機械特性および加
工性が著しく低下するためである。
【0017】ポリオレフィンと酸変性ポリオレフィンと
の混合物100重量部に対して、りん系化合物を1重量
部以上添加すると限定したのは、1重量部よりも少ない
と目的とする難燃性が得られないためである。
【0018】ポリオレフィンと酸変性ポリオレフィンと
の混合物100重量部に対して、シリコーンを0.5重
量部以上添加すると限定したのは、0.5重量部よりも
少ないと目的とする難燃性が得られないためである。
【0019】以上の構成によれば、ポリオレフィンと酸
変性ポリオレフィンとの混合物に対して、金属水酸化
物、りん系化合物、およびシリコーンを混和・添加して
なる樹脂組成物を、導体の外周に絶縁体及び/又はシー
スとして被覆したため、機械特性および加工性に優れた
高難燃性の難燃性電線・ケーブルを得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0021】本発明者らが高難燃化について鋭意研究を
進めてきた結果、ポリオレフィンと金属水酸化物からな
る系に、酸変性ポリオレフィン、りん系化合物、および
シリコーンを混合・添加することによって、機械特性が
高く、かつ、燃焼時に発泡・膨張し固化するということ
を見出した。
【0022】本発明の難燃性電線・ケーブルは、混合比
が重量部比で70/30〜99/1となるように調節さ
れたポリオレフィンと酸変性ポリオレフィンとの混合物
100重量部に対して、50〜200重量部の金属水酸
化物を混和すると共に、1重量部以上のりん系化合物、
および0.5重量部以上のシリコーンを添加してなる樹
脂組成物を、導体の外周に絶縁体及び/又はシースとし
て被覆したものである。
【0023】ポリオレフィンとしては、特に限定するも
のではなく、例えば、エチレンプロピレンゴム、エチレ
ン酢酸ギニルコポリマ、エチレンエチルアクリレートコ
ポリマ、エチレンメチルアクリレートコポリマ、エチレ
ンブテンコポリマ、エチレンオクテンコポリマ、ポリエ
チレン、ポリプロピレンなどが挙げられ、これらを単独
または2種類以上併用して用いる。
【0024】酸変性ポリオレフィンは、ポリオレフィン
重合時または重合後のポリオレフィンに、不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体を反応させ、共重合またはグラフ
ト変性させたものである。ポリオレフィンとしては、例
えば、上述のポリマなどが挙げられ、不飽和カルボン酸
としては、例えば、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸
などが挙げられ、不飽和カルボン酸の誘導体としては、
例えば、上述の不飽和カルボン酸の金属塩、アミド、エ
ステル、無水物などが挙げられ、中でも無水マレイン酸
が特に好ましい。
【0025】金属水酸化物としては、特に限定するもの
ではなく、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウム、ハイドロタルサイト、塩基性炭酸マグネシウ
ム、アルミン酸カルシウム、水酸化カルシウムなどが挙
げられ、中でも難燃効果が最も高い水酸化マグネシウム
が特に好ましい。ここで、金属水酸化物の表面には、脂
肪酸、脂肪酸塩、りん酸エステル、シランカップリング
剤、チタネートカップリング剤などで表面処理を施して
おくことが望ましい。
【0026】りん系化合物としては、特に限定するもの
ではなく、例えば、赤りん、ポリりん酸アンモニウム、
ポリりん酸アミド、りん酸モノグアニジン、りん酸グア
ニル尿素などが挙げられ、中でも効果が最も高い赤りん
が特に好ましい。
【0027】シリコーンは、オルガノポリシロキサンか
らなるポリマであり、例えば、ゴム、レジン、ラダーポ
リマなどが挙げられ、また、有機基は一般にはメチル基
であるがフェニル基なども挙げられる。
【0028】また、ここで定義するシリコーンには、オ
ルガノポリシロキサンを重合時または重合後のグラフト
反応などにより含有させた変性ポリマも含まれており、
例えば、シリコーン変性ポリエチレン、シリコーン変性
エチレン酢酸ビニルコポリマ、シリコーン変性エチレン
エチルアクリレートコポリマ、シリコーン変性エチレン
メチルメタアクリレートコポリマなどが挙げられる。
【0029】次に本発明の方法を説明する。
【0030】先ず、混合比が重量部比で70/30〜9
9/1となるべくポリオレフィンと酸変性ポリオレフィ
ンを混合する。
【0031】このポリオレフィンと酸変性ポリオレフィ
ンの混合物100重量部に対して、50〜200重量部
の金属水酸化物を混和し、その後、1重量部以上のりん
系化合物と0.5重量部以上のシリコーンを添加して樹
脂組成物を形成する。
【0032】ここで、酸変性ポリオレフィンが、金属水
酸化物の分散性を向上させると共に、燃焼時における溶
融粘度を向上させてポリマなどの熱分解による発泡を制
御し、また、シリコーンが、燃焼時に自ら熱分解するこ
とによってシリカ構造を形成すると共に、りん系化合物
との相乗効果により発泡体気泡の固定と固化を制御して
いるものと推察される。
【0033】この樹脂組成物を、所定の温度に設定した
混練機で混練した後、所定の温度に設定した押出機内に
導入する。この押出機によって、樹脂組成物を導体の外
周に絶縁体及び/又はシースとして所定の厚さに押出被
覆し、難燃性電線・ケーブルを作製する。
【0034】尚、樹脂組成物中においては、上記成分に
加え、架橋剤、酸化防止剤、銅害防止剤、滑剤、顔料な
どを適宜添加してもよく、これらを添加してなる樹脂組
成物を電子線などにより架橋してもよいことは言うまで
もない。
【0035】すなわち、本発明の難燃性電線・ケーブル
においては、所定の混合比で混合されたポリオレフィン
と酸変性ポリオレフィンとの混合物100重量部に対し
て、所定の重量部の金属水酸化物、りん系化合物、およ
びシリコーンを混和・添加してなる樹脂組成物を、導体
の外周に絶縁体及び/又はシースとして被覆しているた
め、機械特性および加工性に優れた高難燃性の難燃性電
線・ケーブルを得ることができる。
【0036】
【実施例】
(実施例1)95重量部のエチレンエチルアクリレート
コポリマ(メルトフローレイト(以下、MFRと呼ぶ;
190℃):0.5、エチレンエチルアクリレート含有
量:15wt%)と5重量部の酸変性ポリエチレン(無
水マレイン酸グラフト低密度ポリエチレン、密度(20
℃):0.32、MFR(190℃):0.3)を混合
する。
【0037】次に、この混合物に80重量部の水酸化マ
グネシウム(平均粒径:0.8μm、オレイン酸処理)
を混和した後、5重量部の赤りん(平均粒径:9〜15
μm、赤りん含有量:90wt%、フェノール樹脂コー
ト)、3重量部のシリコーンA(MFR(190℃):
0.5、シリコーングラフトエチレンエチルアクリレー
トコポリマ、ジメチルシリコーン含有量:60wt
%)、0.5重量部の4,4′チオビス(6−第三ブチ
ル−4メチルフェノール)、0.5重量部のステアリン
酸、および5重量部のFEFカーボンブラックを添加し
て樹脂組成物を作製する。
【0038】(実施例2)90重量部のエチレンエチル
アクリレートコポリマと10重量部の酸変性ポリエチレ
ンを混合する。
【0039】次に、この混合物に100重量部の水酸化
マグネシウムを混和した後、4重量部の赤りん、4重量
部のシリコーンAを添加すると共に、後は実施例1と同
様にして樹脂組成物を作製する。
【0040】(実施例3)80重量部のエチレンエチル
アクリレートコポリマと20重量部の酸変性ポリエチレ
ンを混合する。
【0041】次に、この混合物に120重量部の水酸化
マグネシウムを混和した後、2重量部の赤りん、2重量
部のシリコーンAを添加すると共に、後は実施例1と同
様にして樹脂組成物を作製する。
【0042】(実施例4)90重量部のエチレンエチル
アクリレートコポリマと10重量部の酸変性ポリエチレ
ンを混合する。
【0043】次に、この混合物に70重量部の水酸化マ
グネシウムを混和した後、10重量部の赤りん、5重量
部のシリコーンB(ジメチルシリコーン、粘度(25
℃):300,000〜900,000cps)を添加
すると共に、後は実施例1と同様にして樹脂組成物を作
製する。
【0044】(比較例1)100重量部のエチレンエチ
ルアクリレートコポリマに、80重量部の水酸化マグネ
シウムを混和した後、3重量部の赤りん、5重量部のシ
リコーンAを添加すると共に、後は実施例1と同様にし
て樹脂組成物を作製する。
【0045】(比較例2)90重量部のエチレンエチル
アクリレートコポリマと10重量部の酸変性ポリエチレ
ンを混合する。
【0046】次に、この混合物に30重量部の水酸化マ
グネシウムを混和した後、4重量部の赤りん、4重量部
のシリコーンAを添加すると共に、後は実施例1と同様
にして樹脂組成物を作製する。
【0047】(比較例3)95重量部のエチレンエチル
アクリレートコポリマと5重量部の酸変性ポリエチレン
を混合する。
【0048】次に、この混合物に250重量部の水酸化
マグネシウムを混和した後、3重量部の赤りん、3重量
部のシリコーンAを添加すると共に、後は実施例1と同
様にして樹脂組成物を作製する。
【0049】(比較例4)90重量部のエチレンエチル
アクリレートコポリマと10重量部の酸変性ポリエチレ
ンを混合する。
【0050】次に、この混合物に70重量部の水酸化マ
グネシウムを混和した後、5重量部のシリコーンAを添
加すると共に、後は実施例1と同様にして樹脂組成物を
作製する。
【0051】(比較例5)85重量部のエチレンエチル
アクリレートコポリマと15重量部の酸変性ポリエチレ
ンを混合する。
【0052】次に、この混合物に10重量部の水酸化マ
グネシウムを混和した後、5重量部の赤りんを添加する
と共に、後は実施例1と同様にして樹脂組成物を作製す
る。
【0053】実施例における難燃性電線・ケーブルの横
断面図を図1に示す。
【0054】図1に示すように、コア2の外周をクラッ
ド3で被覆してなる光ファイバ素線4の外周を低密度ポ
リエチレン(密度:0.92、MFR(190℃):
1)からなる絶縁体5で被覆して光ファイバ6を作製す
る。
【0055】この光ファイバ6を3本撚って撚線を形成
し、その撚線の外周にポリエステル押えテープ7を巻き
回すと共に、撚線とポリエステル押えテープ7との間隙
にクラフト介在8を充填して巻回し撚線9を形成する。
【0056】実施例1〜4および比較例1〜5の各樹脂
組成物を、200℃に設定した40mm2軸混練機で混
練し、その後、各樹脂組成物を同じく200℃に設定し
た90ミリ押出機を用いて、巻回し撚線9の外周に1.
5mm厚でそれぞれ押出被覆してケーブル1を作製す
る。
【0057】実施例1〜4および比較例1〜5の各樹脂
組成物をシース材として作製した各ケーブルについて、
機械特性、発泡性、および難燃性を評価した。
【0058】(機械特性)各ケーブルからシースを剥ぎ
取ると共に、各シースの両面を研磨機で研磨した後、J
IS規格C3005に準じて、各シース毎に5点引張試
験を行い、各試験値の算術平均値を引張強さ(MPa)
および伸び(%)とした。
【0059】(発泡性)ケーブルから剥ぎ取ったシース
を170℃の熱ロールで3.5mm厚とした後、200
℃の熱プレスで3mm厚に形成した。その後、30mm
×30mm×3mmとなるように切出し形成し、JIS
規格C3005に準じて、ブンゼンバーナの還元炎で3
0分間燃焼させる。燃焼後の形状を測定し、30分燃焼
後の体積を燃焼前の体積で除することによって発泡倍率
を求めた。
【0060】(難燃性)IEEE383規格に準拠し、
垂直トレイに各ケーブルを取り付け、20分間燃焼させ
た。20分以後における消炎段階で、各ケーブルのシー
スの炭化長を測定し、炭化長が180cm未満を合格、
180cmを超えたもの不合格とした。
【0061】各樹脂組成物の諸元と各樹脂組成物を用い
て作製した各ケーブルのシース材の評価(試験結果)を
表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】表1に示すように、実施例1〜4の各樹脂
組成物を用いて作製したケーブルのシース材は、いずれ
も引張強さが10MPa以上で、かつ、伸びが400%
以上であり、電気用品規格のポリエチレン規格値を満足
していた。また、いずれも燃焼後の発泡倍率が2.0倍
以上と高いため、結果として垂直トレイ燃焼試験による
難燃性も合格であった。
【0064】これに対して、比較例1の樹脂組成物を用
いて作製したケーブルのシース材は、機械特性は良好で
あるものの、ポリオレフィンと酸変性ポリエチレンとの
混合比(酸変性ポリエチレンの混合無し)が規定範囲
(70/30〜99/1)外であるため、発泡性が著し
く低く(発泡倍率1.5)、難燃性が不合格であった。
【0065】比較例2の樹脂組成物を用いて作製したケ
ーブルのシース材は、機械特性は例中で最高値を示して
いるものの、金属水酸化物である水酸化マグネシウムの
混和量(30重量部)が規定範囲(50〜200重量
部)外であるため、発泡性が著しく低く(発泡倍率1.
8)、難燃性が不合格であった。
【0066】比較例3の樹脂組成物を用いて作製したケ
ーブルのシース材は、燃焼後の発泡倍率が2.0倍と高
く、難燃性は合格であるものの、水酸化マグネシウムの
混和量(250重量部)が規定範囲(50〜200重量
部)外であるため、機械特性が著しく低く(引張強さ:
8.9MPa、伸び:50%以下)、電気用品規格のポ
リエチレン規格値を満足していなかった。
【0067】比較例4の樹脂組成物を用いて作製したケ
ーブルのシース材は、機械特性は良好であるものの、り
ん系化合物である赤りんの添加量(赤りんの添加無し)
が規定範囲(1重量部以上)外であるため、発泡性が著
しく低く(発泡倍率1.6)、難燃性が不合格であっ
た。
【0068】比較例5の樹脂組成物を用いて作製したケ
ーブルのシース材は、機械特性は良好であるものの、シ
リコーンの添加量(シリコーン添加無し)が規定範囲
(0.5重量部以上)外であるため、発泡性が著しく低
く(発泡倍率1.5)、難燃性が不合格であった。
【0069】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、ポリオレ
フィンと酸変性ポリオレフィンとの混合物に対して、金
属水酸化物、りん系化合物、およびシリコーンを混和・
添加してなる樹脂組成物を、導体の外周に絶縁体及び/
又はシースとして被覆することで、機械特性および加工
性に優れた高難燃性の難燃性電線・ケーブルを得ること
ができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における難燃性電線・ケーブルの横断面
を示す図である。
【符号の説明】
1 ケーブル(難燃性電線・ケーブル) 4 光ファイバ素線(導体) 5 絶縁体 6 光ファイバ(難燃性電線・ケーブル) 9 巻回し撚線(導体) 10 シース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樫村 均 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内 (72)発明者 小林 一彦 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィンと酸変性ポリオレフィン
    との混合物に対して、金属水酸化物、りん系化合物、お
    よびシリコーンを混和・添加してなる樹脂組成物を、導
    体の外周に絶縁体及び/又はシースとして被覆したこと
    を特徴とする難燃性電線・ケーブル。
  2. 【請求項2】 上記ポリオレフィンと上記酸変性ポリオ
    レフィンとの混合比が、重量部比で70/30〜99/
    1である請求項1記載の難燃性電線・ケーブル。
  3. 【請求項3】 上記樹脂組成物が、上記ポリオレフィン
    と上記酸変性ポリオレフィンとの混合物100重量部に
    対して、50〜200重量部の上記金属水酸化物、1重
    量部以上の上記りん系化合物、および0.5重量部以上
    の上記シリコーンを混和・添加してなるものである請求
    項1および請求項2記載の難燃性電線・ケーブル。
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