JPH10265959A - Ag−ゼオライトコーティング用溶液及びコーティング方法 - Google Patents

Ag−ゼオライトコーティング用溶液及びコーティング方法

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JPH10265959A
JPH10265959A JP7383797A JP7383797A JPH10265959A JP H10265959 A JPH10265959 A JP H10265959A JP 7383797 A JP7383797 A JP 7383797A JP 7383797 A JP7383797 A JP 7383797A JP H10265959 A JPH10265959 A JP H10265959A
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JP
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zeolite
mol
solution
silver salt
silver
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JP7383797A
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English (en)
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Setsuko Koura
節子 小浦
Kenji Sakado
健二 坂戸
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
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Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建浴が容易で貯蔵安定性に優れ、空気中で長
時間コーティングしても、黒濁やゲル化せず、抗菌性を
呈する均一なAg−ゼオライトコーティング皮膜を1工
程で製造する。 【解決手段】 Ag−ゼオライトコーティング用溶液
は、アルミニウムアルコキシド、アルコキシシラン、ア
ルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属のアルコキシ
ド、アミン類、アミノ系オルガノアルコキシシラン、水
及び増粘剤をアルコール又はエーテル系の有機溶媒に溶
解させた溶液と、銀塩を溶解させた極性溶媒とから構成
されている。極性溶媒としては、双極子モーメントが
3.0D以上及び誘電率30以上であるものが好まし
く、銀塩1モルに対し0.5モル以上の割合で加えられ
る。Ag−ゼオライトコーティング用溶液を浸漬、塗布
又はスプレーにより金属表面に塗布して200〜800
℃で焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼板、ステンレス鋼
板、めっき鋼板、化成処理鋼板、アルミニウム板等の金
属表面に抗菌・防かび性を持つゼオライト皮膜をゾル−
ゲル法によって形成するときに使用するコーティング溶
液及びコーティング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゼオライト粉末に抗菌・防かび性を持つ
金属イオンをイオン交換法で担持させた抗菌剤が知られ
ているが、粉末状のため取り扱いに難点がある。取り扱
いが容易な膜状の抗菌材として用いるために粉末抗菌剤
を樹脂中に分散させているが、抗菌剤が表面に露出して
いる割合が少なく、抗菌・防かび性の効果の点から全面
抗菌被覆が望まれる。全面抗菌被覆にするための手段と
しては、ゼオライト皮膜を形成した後にイオン交換法で
抗菌・防かび性を持つ金属イオンを担持することが考え
られる。ゼオライト皮膜は、従来、シリカゾル、アルカ
リ金属又はアルカリ土類金属のケイ酸塩及びアルミン酸
塩の混合水溶液をオートクレーブのような密封容器中で
80〜120℃に加熱して、結晶を析出・熟成する方法
で形成されている。しかしこの方法では、密封容器を大
きくすることに限界があり、分離膜のように寸法の大き
なものや連続した長尺ものを製造できない。
【0003】本発明者等は、先に、密封容器を用いない
でゼオライト皮膜を形成できる新規なゼオライトコーテ
ィング方法を開発した(特開平8−119624号)。
この方法では、アルミニウムアルコキシド1モルに対し
てアルコキシシラン0.6〜30モル、アルカリ金属の
アルコキシドあるいは水酸化物を0.6〜1.8モルの
割合で低級アルコール等の有機溶媒に溶解した溶液をコ
ーティングし、焼成してゼオライト皮膜を合成・被覆す
る。水熱合成法又はゾル−ゲル法で得られたゼオライト
皮膜に銀イオンを担持させる手段としては、粉末の場合
と同様に、適当なpHに調整した硝酸銀等の銀塩溶液に
浸漬してイオン交換する方法が一般的である。しかし、
ゼオライト皮膜の形成後にイオン交換によって銀イオン
を担持させるため、ゼオライト皮膜の形成及び銀イオン
交換の2工程が必要とされ、製造コストを上昇させる原
因となる。本発明者等は、さらに、工程の複雑化を無く
すため、Ag−ゼオライト皮膜を1工程で形成させる方
法を開発し、特願平8−40558号として提案した。
新しく提案した方法では、アルミニウムアルコキシド、
アルコキシシラン、アルカリ金属及び/又はアルカリ土
類金属のアルコキシド、安定化剤及び水を有機溶媒に溶
解させた溶液に、銀のアルコキシド又はβ−ジケトネー
トを添加してコーティング溶液を調製する。このコーテ
ィング溶液を浸漬、塗布、スプレー等で鋼板表面に施
し、焼成することにより、銀イオンを担持したゼオライ
ト皮膜が1工程で形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、銀のアルコキ
シド又はβ−ジケトネートの安定性が低いことから、コ
ーティング溶液の保存性が悪く、製造が困難で、得られ
た製品も高価なものになる。また、ゼオライトコーティ
ング浴に銀のアルコキシド又はβ−ジケトネートを添加
することによって透明な浴が得られるものの、数時間放
置すると黒濁してコーティングが不可能になってしま
う。本発明は、このような問題を解消すべく案出された
ものであり、コーティング溶液の調製が容易で、貯蔵安
定性にも優れ、空気中で長時間コーティングしても黒濁
やゲル化しない優れたコーティング溶液を得て、抗菌性
を呈する均一なAg−ゼオライトコーティング皮膜を1
工程で製造することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のAg−ゼオライ
トコーティング用溶液は、その目的を達成するため、ア
ルミニウムアルコキシド、アルコキシシラン、アルカリ
金属及び/又はアルカリ土類金属のアルコキシド、アミ
ン類、式(1)又は式(2)の構造を持つアミノ系オル
ガノアルコキシシラン、水及び増粘剤をアルコール又は
エーテル系有機溶媒に溶解させた溶液と銀塩を溶解させ
た極性溶媒とが混合されたものであることを特徴とす
る。 (1) X―Si―(OR)3
【0006】アミノ系オルガノアルコキシシランは、ア
ルミニウムアルコキシド1モルに対し0.1〜10モル
の割合で配合することが好ましい。銀塩を溶解させた極
性溶媒は、銀塩1モルに対して極性溶媒0.5モル以上
の割合である。極性溶媒は、双極子モーメントが3.0
D以上でかつ誘電率が30以上であるものが望ましい。
Ag−ゼオライトコーティング用溶液を浸漬、塗布又は
スプレーにより金属表面に塗布し、200〜800℃で
焼成することにより、銀を担持させたゼオライトコーテ
ィング皮膜が形成される。
【0007】
【実施の態様】皮膜が形成される基材としては、鋼板、
ステンレス鋼板、めっき鋼板、化成処理鋼板、アルミニ
ウム板等の広範な金属材料がある。本発明においては、
アルミニウムアルコキシド、アルコキシシラン、アルカ
リ金属及び/又はアルカリ土類金属のアルコキシド、ア
ミン類、アミノ系オルガノアルコキシシラン、水及び増
粘剤をアルコール又はエーテル系有機溶媒に溶解させた
溶液をゼオライトコーティング用の基本溶液とした。ア
ミノ系オルガノアルコキシシランとしては、次の式
(1)又は式(2)の構造を持つ物質が使用される。 (1) X―Si―(OR)3
【0008】式中、Xはアミノ基であり、アミノ基以外
のビニル基、エポキシ基、メタクリロキシ基等のアミノ
系オルガノアルコキシシランを加えると、銀塩添加後に
茶濁又は黒濁してゲル化する。すなわち、Xがアミノ基
であるオルガノアルコキシシランを使用する場合のみ、
浴を黒濁又はゲル化させることなく銀塩を添加すること
が可能になる。アミノ基Xとしては、具体的には、N−
(2−アミノエチル)3−アミノプロピル基又は3−ア
ミノプロピル基が用いられる。アルキル基Rとしては、
具体的には、メチル基又はエチル基が用いられる。アミ
ノ系オルガノアルコキシシランは、アルミニウムアルコ
キシド1モルに対し0.1〜10モルの割合で添加する
ことが好ましい。0.1モルに満たない添加量では、A
g−ゼオライトコーティング用溶液の貯蔵安定性を向上
させる作用が不十分である。逆に、10モルを超える添
加量では、基板に対する溶液の濡れ性が悪くなり、均一
なゼオライト皮膜が得られ難くなる。アルミニウムアル
コキシドとしては、アルミニウムイソプロポキシド又は
アルミニウムブトキシドが用いられる。アルコキシシラ
ンとしては、テトラエトキシシラン又はテトラメトキシ
シランが用いられる。アルカリ金属及び/又はアルカリ
土類金属のアルコキシドとしては、ナトリウムメトキシ
ド、ナトリウムエトキシド、リチウムメトキシド、リチ
ウムエトキシド、カルシウムジメトキシド、カルシウム
ジエトキシド、カルシウムイソプロポキシド、バリウム
ジエトキシド、マグネシウムジエトキシド等が用いられ
る。アミン類としては、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパ
ノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプ
ロパノールアミン等が用いられる。増粘剤としては、ヒ
ドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、ラポナイト、ベン
トナイト等が用いられる。
【0009】基本溶液に銀塩溶液を加えて、Ag−ゼオ
ライトコーティング用溶液とする。銀塩溶液として硝酸
銀等の一般的な銀塩を容易に、安定に溶解させるべく種
々調査検討した。銀塩としては、AgNO3 の外に、A
2 SO4 、CH3 COOAg、AgOCN等が使用さ
れる。基本溶液に硝酸銀を直接添加すると、浴が黒濁し
てゲル化する。これは、基本溶液には安定化剤としてア
ミン類が含まれているため塩基性であり、銀はアルカリ
性浴中では酸化銀として沈殿するため、透明な浴を建浴
できないものと推察される。硝酸銀等の銀塩を有機溶媒
に溶解させて添加することも研究したが、有機溶媒に対
する銀塩の溶解度は低いことから、必要とする溶液が得
られなかった。有機溶媒にアミン系化合物を添加するこ
とによって銀塩の溶解が可能となるが、溶解速度が遅く
溶解に時間を要し、更に、その溶液をゼオライトコーテ
ィング溶液に添加するまでの貯蔵時間を短時間にしなけ
ればならない。
【0010】本発明者等は、銀塩を溶解させる溶媒に極
性溶媒を使用すると、速やかに溶解し、その状態で長時
間貯蔵しても透明浴のままであることを見いだした。こ
の溶液の貯蔵安定性は、極性溶媒が銀イオンに配位し、
安定な錯イオンが形成されたことに起因するものと推察
される。極性溶媒としては、N−メチル−2−ピロリド
ン、アセトニトリル、N,Nジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等が使用される。銀塩の溶解性は極
性の高いほど優れるため、中でもN−メチル−2−ピロ
リドンが好ましい。極性溶媒は複数混合して使用するこ
ともできる。銀塩1モルに対して極性溶媒は0.5モル
以上の割合が必要である。極性溶媒の割合が0.5モル
に満たないと、有機溶媒中で安定な錯イオンを形成でき
ず、銀塩の溶解が不十分となる。
【0011】Ag−ゼオライトコーティング用溶液中の
AgNO3 濃度としては、格別の制限はない。有効な抗
菌性皮膜とするためには、アルミニウムアルコキシド1
モルに対し0.01〜1モルが適当である。調製された
Ag−ゼオライトコーティング用溶液は、浸漬、塗布、
スプレー等の方法で金属表面に施され、200〜800
℃の温度域で焼成される。焼成中、アルコキシドやアル
コキシシラン等の加水分解や重合が急速に進行し、透明
なAg−ゼオライト皮膜が形成される。この反応と並行
して、溶媒、加水分解抑制剤、増粘剤等も除去される。
得られたAg−ゼオライト皮膜は、抗菌・抗かび性に有
効な銀をイオンの形態でゼオライト結晶に保持してい
る。なお、200℃に達しない焼成温度では、増粘剤や
安定化剤等の除去が不十分となる。逆に800℃を超え
る焼成温度では、Ag−ゼオライト皮膜の構造が破壊さ
れる。
【0012】
【実施例】
(実施例1)表1に示す各種極性有機溶媒2モルに1モ
ルのAgNO3 を溶解させ、AgNO3 の溶解速度と銀
塩溶液の安定性を評価した。その結果を表1に示す。A
gNO3 の溶解性の評価は、溶媒にAgNO3 を添加し
た後、スターラーで攪拌して5分以内に溶解するものを
○、5分以上を要するものを△、完全には溶解しないも
のを×で示した。また、銀塩溶液の安定性の評価は、銀
塩溶液調製後24時間貯蔵しても透明なまま存在するも
のを○、黄色や茶色に着色するものを×とした。着色は
Ag2 Oの析出によるもので、銀イオンの安定性が不十
分であることを示す。表1から明らかなように、双極子
モーメントが3.0D以上でかつ誘電率が30以上であ
る極性溶媒を用いると、速やかにAgNO3 を溶解で
き、しかも24時間以上その状態で保存しても透明で、
安定な銀塩溶液を維持することが可能であることが判
る。銀塩の溶解性は極性の高いほど優れるため、中でも
N−メチル−2−ピロリドンが好ましい。
【0013】
【0014】(実施例2)アルミニウムイソプロポキシ
ド1.0モル、エトキシシラン2.5モル、ナトリウム
メトキシド0.9モル、モノイソプロパノールアミン
5.0モル、水7.0モルをブチルセロソルブ15モル
に溶解した後、表2に示すオルガノアルコキシシランを
添加して十分攪拌することにより、ゼオライトコーティ
ング用溶液を作製した。念のため、オルガノアルコキシ
シランを添加しないものも用意した。N−メチル−2−
ピロリドン2モルにAgNO3 1モルを溶解させること
により、銀塩溶液を予め調製した。上に作製した各種ゼ
オライトコーティング用溶液に、溶液中の銀イオン濃度
が0.1モルとなるように予め調製した銀塩溶液を加え
た。このようにして得られた各種Ag−ゼオライトコー
ティング用溶液それぞれについて、建浴24時間後の状
態を表2に示す。表2から明らかなように、アミノ系オ
ルガノアルコキシシランを添加した場合のみ、銀イオン
が浴中で安定に存在し、透明浴が建浴されることが判っ
た。
【0015】
【0016】(実施例3)実施例2と同様、アルミニウ
ムイソプロポキシド1.0モル、エトキシシラン2.5
モル、ナトリウムメトキシド0.9モル、モノイソプロ
パノールアミン5.0モル、水7.0モルをブチルセロ
ソルブ15モルに溶解した後、表3に示す各種アミノ系
オルガノアルコキシシランを添加し、更に溶液中のAg
NO3 濃度が0.1モルとなるように予め調製したAg
NO3 溶液を加えてAg−ゼオライトコーティング用溶
液を調製し、得られた溶液の貯蔵安定性を調査した。調
査結果を、アミノ系オルガノアルコキシシランの種類及
び添加量とAg−ゼオライトコーティング用溶液の安定
性との関係として表3に示す。なお、貯蔵安定性は、溶
液の外観から判断し、黒濁又はゲル化までの日数で比較
した。表3にその結果を示す。
【0017】
【0018】また、表3に掲げた各溶液を使用し、板厚
0.5mmのステンレス鋼板SUS430を基板とし、
塗布法でコーティングを施した後、300℃で2分間焼
成してAg−ゼオライト被覆鋼板を製造した。形成され
たAg−ゼオライト皮膜の成膜状態を調査し、均一な膜
が形成されたものを○、濡れ性が悪く均一な膜が得られ
なかったものを×として評価した。調査結果を、表3に
併せ示す。表3から明らかなように、無添加の浴では建
浴後数時間でゲル化するのに対し、0.1モル以上のア
ミノ系オルガノアルコキシシランを添加することにより
浴の安定性が向上することが判る。特に、アミノ系オル
ガノアルコキシシランを2モル以上添加した溶液では、
1か月以上の期間にわたって透明性が維持されていた。
しかし、12モル添加した溶液では、基板に対する濡れ
性が極端に低下したことから、均一なAg−ゼオライト
皮膜が形成されなかった。
【0019】(実施例4)アルミニウムイソプロポキシ
ド、エトキシシラン、ナトリウムメトキシド、モノイソ
プロパノールアミン、水及びヒドロキシプロピルセルロ
ースをブチルセロソルブに溶解させた溶液に、等モル量
のN−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン及びN−メチル−2−ピロリドンにA
gNO3 を溶解させて予め調製した銀塩溶液を加えてA
g−ゼオライトコーティング用溶液を調製した。皮膜中
のAg含有量を調節するために、Ag−ゼオライトコー
ティング用溶液中の銀塩濃度が0.01〜1モルとなる
ように予め調製した銀塩溶液を加えた。この溶液を塗布
法で鋼板表面にコーティングした後、300℃で2分間
焼成した。得られたAg−ゼオライト被覆鋼板から5c
m×50cmの試験片を切り出し、抗菌性試験に供し
た。抗菌性試験では、大腸菌及び黄色ブドウ球菌を試験
菌として使用し、105 個/mlの濃度に調製した菌液
1mlを試験片に滴下し、37℃で24時間培養した
後、リン酸緩衝液で菌を洗い出した。洗い出した菌液の
生菌数を計測し、生菌数の多少で抗菌力を判定した。表
4に示す結果にみられるように、何れも抗菌性を示して
いることが判る。なかでも、0.1重量%以上の銀を担
持させたゼオライト皮膜は、抗菌性が顕著に向上してい
る。
【0020】
【0021】(実施例5)アルミニウムイソプロポキシ
ド1.0モル、エトキシシラン2.5モル、ナトリウム
メトキシド0.9モル、AgNO3 0.1モル、N−メ
チル−2−ピロリドン1.0モル、水7.0モル、N−
(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン2.0モル、ブチルセロソルブ15モルか
らなる溶液にヒドロキシプロピルセルロース0.5重量
%を添加してAg−ゼオライトコーティング用溶液を調
製した。このAg−ゼオライトコーティング用溶液を使
用し、ステンレス鋼板SUS430に塗布法でコーティ
ングを施し、150〜850℃で2分間焼成した。形成
されたAg−ゼオライト皮膜の密着性を調査し、焼成温
度との関係で整理した。調査結果を表5に示す。なお、
密着性は、密着折り曲げにより判定し、皮膜に剥離が発
生しなかったものを○、皮膜に剥離が検出されたものを
×として評価した。表5から明らかなように、本発明で
規定した200〜800℃の温度範囲で焼成したもので
は、Ag−ゼオライト皮膜が十分な密着性をもって鋼板
表面に付着しており、加工性のあるAg−ゼオライト被
覆鋼板が得られていることが判る。
【0022】
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のAg−ゼ
オライトコーティング用溶液は、極性溶媒に銀塩を溶解
させているので、建浴が容易で、貯蔵安定性に優れ、大
気中で長時間コーティングに使用しても黒濁やゲル化の
ない貯蔵安定性に優れたAg−ゼオライト皮膜用のコー
ティング用溶液が得られる。Ag−ゼオライトコーティ
ング用溶液を、浸漬、塗布、スプレー等で金属板表面に
施した後で焼成することにより、1工程でAg−ゼオラ
イト皮膜に合成される。Ag−ゼオライト皮膜が被覆さ
れた金属板は、優れた抗菌性が付与されており、Ag−
ゼオライト皮膜の密着性が良好なため加工も可能であ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムアルコキシド、アルコキシ
    シラン、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属のア
    ルコキシド、アミン類、式(1)又は式(2)の構造を
    持つアミノ系オルガノアルコキシシラン、水及び増粘剤
    をアルコール又はエーテル系有機溶媒に溶解させた溶液
    と銀塩を溶解させた極性溶媒とが混合されているAg−
    ゼオライトコーティング用溶液。 (1) X―Si―(OR)3
  2. 【請求項2】 アルミニウムアルコキシド1モルに対す
    るアミノ系オルガノアルコキシシランの添加量が0.1
    〜10モルの割合である請求項1に記載のAg−ゼオラ
    イトコーティング用溶液。
  3. 【請求項3】 銀塩1モルに対して0.5モル以上の割
    合の極性溶媒で銀塩を溶解させている請求項1又は2に
    記載のAg−ゼオライトコーティング用溶液。
  4. 【請求項4】 極性溶媒が、双極子モーメントが3.0
    D以上でかつ誘電率が30以上である請求項1〜3のい
    ずれかに記載のAg−ゼオライトコーティング用溶液。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のAg−
    ゼオライトコーティング用溶液を浸漬、塗布又はスプレ
    ーにより金属表面に塗布し、200〜800℃で焼成す
    るAg−ゼオライトコーティング方法。
JP7383797A 1997-03-26 1997-03-26 Ag−ゼオライトコーティング用溶液及びコーティング方法 Withdrawn JPH10265959A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008088505A (ja) * 2006-10-02 2008-04-17 Toyota Central R&D Labs Inc 絶縁皮膜、磁心用粉末及び圧粉磁心、並びにそれらの形成方法又は製造方法
US20110091557A1 (en) * 2008-01-14 2011-04-21 Smith & Nephew Plc Composite material
US8586190B2 (en) 2003-03-27 2013-11-19 Nippon Steel & Sumikin Materials Co., Ltd. Inorganic—organic hybrid-film-coated stainless-steel foil

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