JPH10273404A - 開花促進剤及び開花促進方法 - Google Patents
開花促進剤及び開花促進方法Info
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- JPH10273404A JPH10273404A JP9281397A JP9281397A JPH10273404A JP H10273404 A JPH10273404 A JP H10273404A JP 9281397 A JP9281397 A JP 9281397A JP 9281397 A JP9281397 A JP 9281397A JP H10273404 A JPH10273404 A JP H10273404A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cinnamic acid
- flowering
- inclusion compound
- promoter
- present
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 使用時の制限を無くし、より広範囲な条件で
の使用を可能にするとともに、病原菌による根腐れや葉
の枯死を持続的に予防し、健全な生育を促し、開花の時
期を有効にはやめ、安全性が高く、不快臭のない開花促
進剤をを提供すること。 【課題解決の手段】 ケイヒ酸及び/又はケイヒ酸誘導
体とシクロデキストリンとの包接化合物を含有する開花
促進剤。
の使用を可能にするとともに、病原菌による根腐れや葉
の枯死を持続的に予防し、健全な生育を促し、開花の時
期を有効にはやめ、安全性が高く、不快臭のない開花促
進剤をを提供すること。 【課題解決の手段】 ケイヒ酸及び/又はケイヒ酸誘導
体とシクロデキストリンとの包接化合物を含有する開花
促進剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、病原菌による根腐
れや葉の枯死を持続的に予防し、健全な生育を促し、開
花の時期を有効にはやめ、安全性が高く、且つ不快臭の
無い開花促進剤に関する。
れや葉の枯死を持続的に予防し、健全な生育を促し、開
花の時期を有効にはやめ、安全性が高く、且つ不快臭の
無い開花促進剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、観賞用植物や食用根菜類等の植物
商品の生産には、一定の栽培期間を必要としている。例
えばセントポーリアは、葉挿しから苗ができるまでに約
100日間、苗が成長し開花するまでに約100日間
の、計200日間の栽培期間が必要であった。この栽培
期間を短縮できれば、生産性の向上、必要経費の節約、
販売価格の引下げ等産業上有益な効果を期待できること
から、開花促進剤の使用が検討された。この結果とし
て、再現性よく花芽を形成させる物質として、ケイヒ酸
及びコーヒー酸をはじめとするケイヒ酸誘導体が注目さ
れ、これらの物質を有効成分とするセントポーリア用開
花促進剤が提案された(特願平7−88857号公
報)。
商品の生産には、一定の栽培期間を必要としている。例
えばセントポーリアは、葉挿しから苗ができるまでに約
100日間、苗が成長し開花するまでに約100日間
の、計200日間の栽培期間が必要であった。この栽培
期間を短縮できれば、生産性の向上、必要経費の節約、
販売価格の引下げ等産業上有益な効果を期待できること
から、開花促進剤の使用が検討された。この結果とし
て、再現性よく花芽を形成させる物質として、ケイヒ酸
及びコーヒー酸をはじめとするケイヒ酸誘導体が注目さ
れ、これらの物質を有効成分とするセントポーリア用開
花促進剤が提案された(特願平7−88857号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の物質の持つ特性から、この開花促進剤は、その使用が
制限される場合があった。即ち、ケイヒ酸及びその誘導
体は根の生育を阻害するために、根が十分発達する前
の、あまり早い時期からの苗に対する使用は控えなけれ
ばならなかった。又、これらの物質は芳香族化合物であ
ることから、使用の際には、そのかすかな臭いが園芸愛
好家の嗜好を害する恐れがあり、閾値以下の分量での使
用に制限された。
の物質の持つ特性から、この開花促進剤は、その使用が
制限される場合があった。即ち、ケイヒ酸及びその誘導
体は根の生育を阻害するために、根が十分発達する前
の、あまり早い時期からの苗に対する使用は控えなけれ
ばならなかった。又、これらの物質は芳香族化合物であ
ることから、使用の際には、そのかすかな臭いが園芸愛
好家の嗜好を害する恐れがあり、閾値以下の分量での使
用に制限された。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、本発明の目的はこれらの物質の使用時の制
限を無くし、より広範囲な条件での使用を可能にすると
ともに、病原菌による根腐れや葉の枯死を持続的に予防
し、健全な生育を促し、開花の時期を有効にはやめ、安
全性が高く、不快臭のない開花促進剤を提供することで
ある。本発明者は、上記の問題を解決すべく鋭意研究を
重ねた結果、ケイヒ酸をシクロデキストリンに包接させ
ることによって、ケイヒ酸の徐放作用を発現させ、この
ことから効果の広範化と持続化を両立させ、加えて特有
臭の軽減をも達成し得ることを見出し、本発明を完成し
た。
ものであり、本発明の目的はこれらの物質の使用時の制
限を無くし、より広範囲な条件での使用を可能にすると
ともに、病原菌による根腐れや葉の枯死を持続的に予防
し、健全な生育を促し、開花の時期を有効にはやめ、安
全性が高く、不快臭のない開花促進剤を提供することで
ある。本発明者は、上記の問題を解決すべく鋭意研究を
重ねた結果、ケイヒ酸をシクロデキストリンに包接させ
ることによって、ケイヒ酸の徐放作用を発現させ、この
ことから効果の広範化と持続化を両立させ、加えて特有
臭の軽減をも達成し得ることを見出し、本発明を完成し
た。
【0005】尚、効果的な開花促進剤は、次の要件を満
足することが必要である。 (花芽の形成)開花促進剤として使用するためには、そ
の中に再現性よく花芽を形成させる物質を含むものでな
ければならない。
足することが必要である。 (花芽の形成)開花促進剤として使用するためには、そ
の中に再現性よく花芽を形成させる物質を含むものでな
ければならない。
【0006】(防黴・抗菌性)迅速かつ確実に開花株を
得るためには、栽培期間中の病原菌の発生を抑止するこ
とが重要であり、防黴・抗菌性は開花促進剤として具備
すべき要件の一つである。
得るためには、栽培期間中の病原菌の発生を抑止するこ
とが重要であり、防黴・抗菌性は開花促進剤として具備
すべき要件の一つである。
【0007】(安全性)毒性を持つ物質の使用は、直接
人間が摂取するものではないとはいえ、環境破壊の原因
となるなど種々の問題があり、厳に避けなければならな
い。
人間が摂取するものではないとはいえ、環境破壊の原因
となるなど種々の問題があり、厳に避けなければならな
い。
【0008】(効果の持続性)有効成分が水溶性の場
合、開花促進剤を施した後、水を供給する際に、有効成
分の溶脱が起こるので、成分が有効に機能し、効果が発
揮される時間が限定される。したがって、より長期間の
安定した効果を期待するには、効果を持続させるための
工夫が必要である。
合、開花促進剤を施した後、水を供給する際に、有効成
分の溶脱が起こるので、成分が有効に機能し、効果が発
揮される時間が限定される。したがって、より長期間の
安定した効果を期待するには、効果を持続させるための
工夫が必要である。
【0009】(特有臭)本発明で用いる開花促進剤は、
その有効成分として芳香族化合物を含有する。したがっ
て、物質によっては、その特有な臭いが使用環境に適合
しない場合も考えられるので、特有臭を低減する措置が
期待される。
その有効成分として芳香族化合物を含有する。したがっ
て、物質によっては、その特有な臭いが使用環境に適合
しない場合も考えられるので、特有臭を低減する措置が
期待される。
【0010】
【問題点を解決するための手段】上記の目的は以下の本
発明により達成される。即ち、本発明は、ケイヒ酸及び
/又はケイヒ酸誘導体とシクロデキストリンを含有する
ことを特徴とする開花促進剤及びそれを用いた開花促進
方法である。
発明により達成される。即ち、本発明は、ケイヒ酸及び
/又はケイヒ酸誘導体とシクロデキストリンを含有する
ことを特徴とする開花促進剤及びそれを用いた開花促進
方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】次に発明の実施の形態を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。以下ではケイヒ酸及びケイ
ヒ酸誘導体をケイヒ酸で代表させて説明するが、本発明
はケイヒ酸に限定されるものではない。
発明を更に詳細に説明する。以下ではケイヒ酸及びケイ
ヒ酸誘導体をケイヒ酸で代表させて説明するが、本発明
はケイヒ酸に限定されるものではない。
【0012】本発明ではケイヒ酸及びケイヒ酸誘導体が
使用されるが、ケイヒ酸誘導体とは、例えば、p−クマ
ル酸、コ−ヒ−酸、フェルラ酸、シナピン酸、コニフェ
リールアルコール、シナピルアルコール、p−クマリル
アルコール等のケイヒ酸から誘導可能な化学構造がケイ
ヒ酸に類似した物質を意味するものである。ケイヒ酸誘
導体の中で特に好ましいのはコーヒー酸及びp−クマル
酸である。ケイヒ酸及びケイヒ酸誘導体は単独でも、2
種以上組み合わせて使用することができる。ケイヒ酸及
びケイヒ酸誘導体は合成反応生成物として、あるいはリ
グニンの分解生成物や天然精油等の天然物質から分離し
たものが入手可能である。
使用されるが、ケイヒ酸誘導体とは、例えば、p−クマ
ル酸、コ−ヒ−酸、フェルラ酸、シナピン酸、コニフェ
リールアルコール、シナピルアルコール、p−クマリル
アルコール等のケイヒ酸から誘導可能な化学構造がケイ
ヒ酸に類似した物質を意味するものである。ケイヒ酸誘
導体の中で特に好ましいのはコーヒー酸及びp−クマル
酸である。ケイヒ酸及びケイヒ酸誘導体は単独でも、2
種以上組み合わせて使用することができる。ケイヒ酸及
びケイヒ酸誘導体は合成反応生成物として、あるいはリ
グニンの分解生成物や天然精油等の天然物質から分離し
たものが入手可能である。
【0013】本発明で使用するシクロデキストリン(以
下ではCDと称する)は、特に制限されないが、製造コ
ストの点や製造効率を考慮すれば、微生物が生産するC
D生成酵素を用いて製造されるα、β及びγ−CD、並
びにこれらをマルトシル化したα及びβ−マルトシルC
Dの使用が好ましい。又、ケイヒ酸を高濃度で使用する
場合には、水溶性の大きいヒドロキシプロピルCDが適
している。
下ではCDと称する)は、特に制限されないが、製造コ
ストの点や製造効率を考慮すれば、微生物が生産するC
D生成酵素を用いて製造されるα、β及びγ−CD、並
びにこれらをマルトシル化したα及びβ−マルトシルC
Dの使用が好ましい。又、ケイヒ酸を高濃度で使用する
場合には、水溶性の大きいヒドロキシプロピルCDが適
している。
【0014】本発明の開花促進剤は、ケイヒ酸とCDと
を有効成分として含有するものであるが、ケイヒ酸がC
Dに包接された化合物(以下ではケイヒ酸−CD包接化
合物と称することがある)として使用することが効果の
持続性や臭気低減等から好ましい。
を有効成分として含有するものであるが、ケイヒ酸がC
Dに包接された化合物(以下ではケイヒ酸−CD包接化
合物と称することがある)として使用することが効果の
持続性や臭気低減等から好ましい。
【0015】次にケイヒ酸とCDとの包接化合物の製造
方法についてする。CDはグルコースが環状にα−1,
4−グルコシド結合した構造を持ち、グルコース残基が
垂直に立っていることから、その1分子は筒状になって
いる。水溶液中でCDの内腔は疎水性の環境になってお
り、エネルギー的には不安定な状態にあるが、ケイヒ酸
が接近すると疎水的な性質を有するケイヒ酸の芳香核の
部分がこの内腔部分に取り込まれ、エネルギー的に安定
なケイヒ酸−CD包接化合物になると考えられる。この
CDの包接作用により、ケイヒ酸の安定化効果、臭気低
減効果などが発現される。又、CD−ケイヒ酸包接化合
物は用土中で、水分の存在下、少しづつ解離し、ケイヒ
酸を徐々に放出する。すなわち、徐放効果が発揮され
る。
方法についてする。CDはグルコースが環状にα−1,
4−グルコシド結合した構造を持ち、グルコース残基が
垂直に立っていることから、その1分子は筒状になって
いる。水溶液中でCDの内腔は疎水性の環境になってお
り、エネルギー的には不安定な状態にあるが、ケイヒ酸
が接近すると疎水的な性質を有するケイヒ酸の芳香核の
部分がこの内腔部分に取り込まれ、エネルギー的に安定
なケイヒ酸−CD包接化合物になると考えられる。この
CDの包接作用により、ケイヒ酸の安定化効果、臭気低
減効果などが発現される。又、CD−ケイヒ酸包接化合
物は用土中で、水分の存在下、少しづつ解離し、ケイヒ
酸を徐々に放出する。すなわち、徐放効果が発揮され
る。
【0016】ケイヒ酸−CD包接化合物の製造方法は特
に制限されず、従来公知の包接方法に準じて調製するこ
とができる。例えば、飽和水溶液法では、CDの飽和水
溶液にケイヒ酸の水溶液、あるいは予めケイヒ酸をエタ
ノール等の少量の溶媒に溶かした溶液を添加、混合し、
30分乃至3〜4時間撹拌することにより、ケイヒ酸の
CD包接化合物が懸濁し、沈殿として得られる。又、混
練法ではCDに0.5〜5倍量の水を加え、必要量のケ
イヒ酸を入れ、混練機で充分混合撹拌することによって
ケイヒ酸−CD包接化合物が得られる。
に制限されず、従来公知の包接方法に準じて調製するこ
とができる。例えば、飽和水溶液法では、CDの飽和水
溶液にケイヒ酸の水溶液、あるいは予めケイヒ酸をエタ
ノール等の少量の溶媒に溶かした溶液を添加、混合し、
30分乃至3〜4時間撹拌することにより、ケイヒ酸の
CD包接化合物が懸濁し、沈殿として得られる。又、混
練法ではCDに0.5〜5倍量の水を加え、必要量のケ
イヒ酸を入れ、混練機で充分混合撹拌することによって
ケイヒ酸−CD包接化合物が得られる。
【0017】いずれの方法を用いるにせよ、ケイヒ酸と
CDの使用割合は任意であるが、好ましい使用割合は、
ケイヒ酸1モルに対してCDを1〜10モル、更に好ま
しくは1〜5モルの割合である。上記の割合で両物質を
使用することにより、ケイヒ酸の含有量が1〜15重量
%の包接化合物が得られる。生成した包接化合物は、そ
の水懸濁液、ペースト、湿潤粉末等を噴霧乾燥、減圧乾
燥、凍結乾燥、通風乾燥等によって乾燥することにより
粉末状態として得られる。
CDの使用割合は任意であるが、好ましい使用割合は、
ケイヒ酸1モルに対してCDを1〜10モル、更に好ま
しくは1〜5モルの割合である。上記の割合で両物質を
使用することにより、ケイヒ酸の含有量が1〜15重量
%の包接化合物が得られる。生成した包接化合物は、そ
の水懸濁液、ペースト、湿潤粉末等を噴霧乾燥、減圧乾
燥、凍結乾燥、通風乾燥等によって乾燥することにより
粉末状態として得られる。
【0018】本発明の開花促進剤においては、ケイヒ酸
−CD包接化合物の含有量は有効量であればよく、特に
制限されない。又、その使用形態も特に制限されず、例
えば、ケイヒ酸−CD包接化合物をそのまま用土中に散
布するか、ケイヒ酸−CD包接化合物を水に易分散性の
粉体あるいは顆粒状として、又は水又は他の溶剤に溶
解、分散又は乳化させた液体として使用される。液体と
して使用する場合は、予め所定の濃度に希釈したもので
も、濃厚液として使用時に希釈して使用するものでもよ
い。さらに、必要に応じて、肥料や他の植物活性剤、ミ
ネラル剤など、その他の添加剤等と混合して用いること
ができる。
−CD包接化合物の含有量は有効量であればよく、特に
制限されない。又、その使用形態も特に制限されず、例
えば、ケイヒ酸−CD包接化合物をそのまま用土中に散
布するか、ケイヒ酸−CD包接化合物を水に易分散性の
粉体あるいは顆粒状として、又は水又は他の溶剤に溶
解、分散又は乳化させた液体として使用される。液体と
して使用する場合は、予め所定の濃度に希釈したもので
も、濃厚液として使用時に希釈して使用するものでもよ
い。さらに、必要に応じて、肥料や他の植物活性剤、ミ
ネラル剤など、その他の添加剤等と混合して用いること
ができる。
【0019】本発明の開花促進剤に含まれるケイヒ酸−
CD包接化合物の量は特に制限されず、又、開花促進剤
の使用量も特に制限されないが、特に効果的な使用量
は、培地(用土も含めて)の合計量100重量部あた
り、0.0001〜0.2重量部(ケイヒ酸として0.
00001〜0.02重量部)である。使用量がこの範
囲から外れるとセントポーリア等の生育に悪影響を及ぼ
すことがある。
CD包接化合物の量は特に制限されず、又、開花促進剤
の使用量も特に制限されないが、特に効果的な使用量
は、培地(用土も含めて)の合計量100重量部あた
り、0.0001〜0.2重量部(ケイヒ酸として0.
00001〜0.02重量部)である。使用量がこの範
囲から外れるとセントポーリア等の生育に悪影響を及ぼ
すことがある。
【0020】
【作用】ケイヒ酸は植物、例えば、セントポーリアの花
芽形成を促進する作用を有している。ケイヒ酸はPAL
(フェニルアラニンアンモニアリアーゼ)をアロステリ
ックに阻害し、その結果、スペルミンやスペルミジンと
いったポリアミンが植物体内に蓄積される。このポリア
ミンの蓄積が花芽形成の促進作用を示すと考えられる。
又、ケイヒ酸は顕著な防黴抗菌性を有している(特願平
7−88857号出願)ことから、セントポーリアにお
ける病害菌の発生の抑制に効果を示すものと思われる。
さらに、ケイヒ酸は食品添加物として指定されており、
他の防黴剤、抗菌剤等に比して、格段にすぐれた安全性
を有している化合物である。
芽形成を促進する作用を有している。ケイヒ酸はPAL
(フェニルアラニンアンモニアリアーゼ)をアロステリ
ックに阻害し、その結果、スペルミンやスペルミジンと
いったポリアミンが植物体内に蓄積される。このポリア
ミンの蓄積が花芽形成の促進作用を示すと考えられる。
又、ケイヒ酸は顕著な防黴抗菌性を有している(特願平
7−88857号出願)ことから、セントポーリアにお
ける病害菌の発生の抑制に効果を示すものと思われる。
さらに、ケイヒ酸は食品添加物として指定されており、
他の防黴剤、抗菌剤等に比して、格段にすぐれた安全性
を有している化合物である。
【0021】本発明では、ケイヒ酸−CD包接化合物か
らケイヒ酸が徐放されることにより、ケイヒ酸の少量が
持続的に用土中に放出され、この少量のケイヒ酸が植物
体に悪影響を及ぼすことなく、セントポーリアの花芽形
成を促進し、病害菌の繁殖を抑制できる。
らケイヒ酸が徐放されることにより、ケイヒ酸の少量が
持続的に用土中に放出され、この少量のケイヒ酸が植物
体に悪影響を及ぼすことなく、セントポーリアの花芽形
成を促進し、病害菌の繁殖を抑制できる。
【0022】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。尚、文中部又は%とあるのは特に断りのない限
り重量基準である。
明する。尚、文中部又は%とあるのは特に断りのない限
り重量基準である。
【0023】製造例 100部のβ−CDの純分約15%の水懸濁液を約70
℃に加温して溶解させた。これに19.5部の10%ケ
イヒ酸エタノール溶液を徐々に添加し撹拌した。次いで
撹拌しながら加熱を止めて放冷し室温にまで冷やした。
生じた沈殿を濾別し、60℃以下の温度で減圧乾燥し
た。得られた粉末は、熱分析及びX線回折でケイヒ酸、
β−CD及びこれらの混合物とは異なる結果を示し、包
接化合物を形成したことが示された。包接化合物中のケ
イヒ酸の含有量は11.3%であった。以下の実施例で
はこの包接化合物(ケイヒ酸−CD包接化合物と記す)
を使用する。
℃に加温して溶解させた。これに19.5部の10%ケ
イヒ酸エタノール溶液を徐々に添加し撹拌した。次いで
撹拌しながら加熱を止めて放冷し室温にまで冷やした。
生じた沈殿を濾別し、60℃以下の温度で減圧乾燥し
た。得られた粉末は、熱分析及びX線回折でケイヒ酸、
β−CD及びこれらの混合物とは異なる結果を示し、包
接化合物を形成したことが示された。包接化合物中のケ
イヒ酸の含有量は11.3%であった。以下の実施例で
はこの包接化合物(ケイヒ酸−CD包接化合物と記す)
を使用する。
【0024】実施例1 100ml容三角コニカルビーカー(口径4.6cm、
深さ9cm)の底にミリオンA(珪酸塩白土、ソフト・
シリカ株式会社製)を敷き、それぞれ、0.1%ケイヒ
酸−CD包接化合物液、0.01%ケイヒ酸溶液、蒸留
水を口下2cmの所まで入れ、口にアルミ箔をかぶせ
た。セントポーリアの葉を、葉柄のところで斜めにカッ
トし、これをアルミ箔の上から突き刺し、葉柄の切り口
の先端が水面下2 になるように調整した。これを21
℃、2000ルックス/16時間照射/日の条件の人工
気象器内に48日間置き、葉柄の先端より生じた根の長
さを測定した。結果を表1示す。
深さ9cm)の底にミリオンA(珪酸塩白土、ソフト・
シリカ株式会社製)を敷き、それぞれ、0.1%ケイヒ
酸−CD包接化合物液、0.01%ケイヒ酸溶液、蒸留
水を口下2cmの所まで入れ、口にアルミ箔をかぶせ
た。セントポーリアの葉を、葉柄のところで斜めにカッ
トし、これをアルミ箔の上から突き刺し、葉柄の切り口
の先端が水面下2 になるように調整した。これを21
℃、2000ルックス/16時間照射/日の条件の人工
気象器内に48日間置き、葉柄の先端より生じた根の長
さを測定した。結果を表1示す。
【0025】
【表1】表1.ケイヒ酸−CD包接化合物とセントポー
リアの根の発育
リアの根の発育
【0026】表1の結果から明らかな様に、ケイヒ酸を
CDによって包接することにより、セントポーリアの根
の発育に及ぼすケイヒ酸の悪影響を軽減することができ
る。
CDによって包接することにより、セントポーリアの根
の発育に及ぼすケイヒ酸の悪影響を軽減することができ
る。
【0027】実施例2 セントポーリア(スージー)の苗を小鉢(直径10c
m、深さ7cm)に植え付け、セントポーリア用温室内
(約20℃、自然光)で2週間栽培した。この後、用土
にケイヒ酸−CD包接化合物0.01g/1鉢を混入さ
せ、十分に給水した。また、0.0005%ケイヒ酸水
溶液を鉢の受皿に流し込み、ケイヒ酸水溶液が常に満ち
ているように適宜供給した。比較のため、水のみを供給
した鉢をコントロールとして用意した。これらの鉢につ
いて、上記の条件で栽培を続け、28日後に花芽の形成
を調査した。この結果を表2に示す。
m、深さ7cm)に植え付け、セントポーリア用温室内
(約20℃、自然光)で2週間栽培した。この後、用土
にケイヒ酸−CD包接化合物0.01g/1鉢を混入さ
せ、十分に給水した。また、0.0005%ケイヒ酸水
溶液を鉢の受皿に流し込み、ケイヒ酸水溶液が常に満ち
ているように適宜供給した。比較のため、水のみを供給
した鉢をコントロールとして用意した。これらの鉢につ
いて、上記の条件で栽培を続け、28日後に花芽の形成
を調査した。この結果を表2に示す。
【0028】
【表2】表2.ケイヒ酸−CD包接化合物の花芽形成効
果
果
【0029】表2の結果から明らかな様に、ケイヒ酸添
加時と同様にケイヒ酸−CD包接化合物を添加した株に
花芽が確認され、ケイヒ酸−CD包接化合物がセントポ
ーリアの花芽形成を促進することがわかる。
加時と同様にケイヒ酸−CD包接化合物を添加した株に
花芽が確認され、ケイヒ酸−CD包接化合物がセントポ
ーリアの花芽形成を促進することがわかる。
【0030】実施例4 300ml容三角フラスコに試料溶液10mlを入れ、
口をパラフィルムで密封後、冷暗所(4℃)で保存し
た。1時間後これらの試料を官能試験に供した。試料は
以下に示す溶液を用いた。 コントロール:蒸留水(pH5.4) C D 液 :1.6%β−CD水溶液(pH5.4) ケイヒ酸液 :0.03%ケイヒ酸液 ケイヒ酸−CD包接物液 :1.6%β−CD水溶液
(pH5.4)に0.03%量のケイヒ酸を加え、加熱
しつつ1時間撹拌し、冷却した懸濁液
口をパラフィルムで密封後、冷暗所(4℃)で保存し
た。1時間後これらの試料を官能試験に供した。試料は
以下に示す溶液を用いた。 コントロール:蒸留水(pH5.4) C D 液 :1.6%β−CD水溶液(pH5.4) ケイヒ酸液 :0.03%ケイヒ酸液 ケイヒ酸−CD包接物液 :1.6%β−CD水溶液
(pH5.4)に0.03%量のケイヒ酸を加え、加熱
しつつ1時間撹拌し、冷却した懸濁液
【0031】官能試験は女性1名を含む10名で行い、
次の6段階評価により臭気を評価した。 0点:無臭 1点:かすかに感ずる臭い 2点:楽に感ずる臭い 3点:明らかに感ずる臭い 4点:強い臭い 5点:耐えられない程強く感ずる臭い 官能試験の結果を表3に示す。
次の6段階評価により臭気を評価した。 0点:無臭 1点:かすかに感ずる臭い 2点:楽に感ずる臭い 3点:明らかに感ずる臭い 4点:強い臭い 5点:耐えられない程強く感ずる臭い 官能試験の結果を表3に示す。
【0032】
【表3】表3.ケイヒ酸臭気官能試験結果
【0033】この結果から明らかなように、ケイヒ酸を
β−CD包接するとケイヒ酸臭を低減することができ
る。
β−CD包接するとケイヒ酸臭を低減することができ
る。
【0034】
【発明の効果】以上の本発明によれば、ケイヒ酸及びケ
イヒ酸誘導体の特有臭が低減され、根の成育が不充分な
段階の苗に適用しても根の成育を阻害することもなく植
物の開花を促進する安全な開花促進剤が提供される。
イヒ酸誘導体の特有臭が低減され、根の成育が不充分な
段階の苗に適用しても根の成育を阻害することもなく植
物の開花を促進する安全な開花促進剤が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 道衛 東京都中央日本橋馬喰町1−7−6 大日 精化工業株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 ケイヒ酸及び/又はケイヒ酸誘導体とシ
クロデキストリンを含有することを特徴とする開花促進
剤。 - 【請求項2】 ケイヒ酸及び/又はケイヒ酸誘導体とシ
クロデキストリンが包接化合物を形成している請求項1
に記載の開花促進剤。 - 【請求項3】 ケイヒ酸誘導体が、コーヒー酸又はp―
クマル酸である請求項2に記載の開花促進剤。 - 【請求項4】 請求項1又は2に記載の開花促進剤を植
物体に作用させることを特徴とする開花促進方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9281397A JPH10273404A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 開花促進剤及び開花促進方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9281397A JPH10273404A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 開花促進剤及び開花促進方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10273404A true JPH10273404A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=14064866
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9281397A Pending JPH10273404A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 開花促進剤及び開花促進方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10273404A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006335700A (ja) * | 2005-06-03 | 2006-12-14 | Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd | 植物成長調節剤 |
| WO2013157614A1 (ja) * | 2012-04-20 | 2013-10-24 | 株式会社資生堂 | ケトール脂肪酸の包接化合物 |
| CZ305896B6 (cs) * | 2012-08-15 | 2016-04-27 | Výzkumný ústav rostlinné výroby, v. v. i. | Tvarově stabilní prostředek pro dlouhodobou výživu a podporu kvetení okrasných rostlin, způsob jeho výroby a použití |
-
1997
- 1997-03-28 JP JP9281397A patent/JPH10273404A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006335700A (ja) * | 2005-06-03 | 2006-12-14 | Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd | 植物成長調節剤 |
| WO2013157614A1 (ja) * | 2012-04-20 | 2013-10-24 | 株式会社資生堂 | ケトール脂肪酸の包接化合物 |
| JP2013237668A (ja) * | 2012-04-20 | 2013-11-28 | Shiseido Co Ltd | ケトール脂肪酸の包接化合物 |
| CZ305896B6 (cs) * | 2012-08-15 | 2016-04-27 | Výzkumný ústav rostlinné výroby, v. v. i. | Tvarově stabilní prostředek pro dlouhodobou výživu a podporu kvetení okrasných rostlin, způsob jeho výroby a použití |
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