JPH10274711A - 偏光素子及びそれを用いた光アイソレータ - Google Patents
偏光素子及びそれを用いた光アイソレータInfo
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- JPH10274711A JPH10274711A JP8066297A JP8066297A JPH10274711A JP H10274711 A JPH10274711 A JP H10274711A JP 8066297 A JP8066297 A JP 8066297A JP 8066297 A JP8066297 A JP 8066297A JP H10274711 A JPH10274711 A JP H10274711A
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- polarizing element
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- glass
- metal
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 消光比が高く、且つ挿入損失が低く、しかも
基板からの剥離が無い信頼性の高い偏光素子を提供する
こと。 【解決手段】 透光性を有する基板2の少なくとも一方
の主面上に、複数の形状異方性を有する多数の金属粒子
4aから成る金属粒子層4と誘電体層5とを交互に積層
して成る偏光素子1であって、金属粒子層4中の金属粒
子4aの個数密度が基板面方向で37個/μm2以下であ
ることを特徴とする偏光素子1。
基板からの剥離が無い信頼性の高い偏光素子を提供する
こと。 【解決手段】 透光性を有する基板2の少なくとも一方
の主面上に、複数の形状異方性を有する多数の金属粒子
4aから成る金属粒子層4と誘電体層5とを交互に積層
して成る偏光素子1であって、金属粒子層4中の金属粒
子4aの個数密度が基板面方向で37個/μm2以下であ
ることを特徴とする偏光素子1。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体中に異方性
を有する金属粒子が分散された偏光素子とそれを利用し
た光アイソレータに関するものである。
を有する金属粒子が分散された偏光素子とそれを利用し
た光アイソレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】偏光素子は特定の方向に偏光した光を取
り出すために用いるもので、光通信,光センサ,光干渉
計等に使用されている。例えば、光通信の場合、偏光素
子は光アイソレータの主要部品である。光アイソレータ
は、例えばホルダ内に第1の偏光素子とファラデー回転
子と第2の偏光素子とを光軸上に配置し、周囲に同軸の
マグネットを配置したものである。
り出すために用いるもので、光通信,光センサ,光干渉
計等に使用されている。例えば、光通信の場合、偏光素
子は光アイソレータの主要部品である。光アイソレータ
は、例えばホルダ内に第1の偏光素子とファラデー回転
子と第2の偏光素子とを光軸上に配置し、周囲に同軸の
マグネットを配置したものである。
【0003】ここで、ホルダには例えばNi−Fe合金
等を用い、偏光素子は低融点ガラスまたは半田でホルダ
に溶着して気密に封止する。偏光性能は光通信に用いる
波長での値が重要であり、光アイソレータはレーザダイ
オード等とを組合わせて用い、第1の偏光素子で特定の
方向に偏光した光を取り出し、ファラデー回転子で偏光
方向を回転させ、第2の偏光素子で偏光方向を回転させ
た光を取り出すようにしたものである。
等を用い、偏光素子は低融点ガラスまたは半田でホルダ
に溶着して気密に封止する。偏光性能は光通信に用いる
波長での値が重要であり、光アイソレータはレーザダイ
オード等とを組合わせて用い、第1の偏光素子で特定の
方向に偏光した光を取り出し、ファラデー回転子で偏光
方向を回転させ、第2の偏光素子で偏光方向を回転させ
た光を取り出すようにしたものである。
【0004】現在、実用化されている偏光素子は、主と
してガラス中に回転楕円体状の銀粒子を分散させたもの
である(特公平2−40619号公報,対応米国特許U
SP4,486,213、及びUSP4,479,81
9)。この偏光素子は、銀とハロゲンとを有するガラス
素地を熱処理してハロゲン化銀の粒子を析出させ、加熱
下に延伸してハロゲン化銀粒子を回転楕円体状に引き延
ばす。この過程でハロゲン化銀粒子に異方性が生じる。
次いで、還元雰囲気下で加熱し、ハロゲン化銀を金属銀
へ還元する。
してガラス中に回転楕円体状の銀粒子を分散させたもの
である(特公平2−40619号公報,対応米国特許U
SP4,486,213、及びUSP4,479,81
9)。この偏光素子は、銀とハロゲンとを有するガラス
素地を熱処理してハロゲン化銀の粒子を析出させ、加熱
下に延伸してハロゲン化銀粒子を回転楕円体状に引き延
ばす。この過程でハロゲン化銀粒子に異方性が生じる。
次いで、還元雰囲気下で加熱し、ハロゲン化銀を金属銀
へ還元する。
【0005】ところが、この偏光素子ではアスペクト比
(長軸長さと短軸長さとの比)が不均一で、短軸や長軸
の長さが均一な銀粒子を析出させることが困難である。
さらに、ガラス内部でのハロゲン化銀の還元が困難で不
透明なハロゲン化銀が残留する。また、ハロゲン化銀の
還元の過程でガラスが収縮することに伴い、ガラス表面
がポーラスになり長期安定性が低下する。
(長軸長さと短軸長さとの比)が不均一で、短軸や長軸
の長さが均一な銀粒子を析出させることが困難である。
さらに、ガラス内部でのハロゲン化銀の還元が困難で不
透明なハロゲン化銀が残留する。また、ハロゲン化銀の
還元の過程でガラスが収縮することに伴い、ガラス表面
がポーラスになり長期安定性が低下する。
【0006】このような問題点を解決するために、真空
蒸着やスパッタリング等の薄膜形成プロセスを用いて、
偏光素子を製造することが提案されている(1990年
電子情報通信学会,秋季大会,講演予稿集C−21
2)。この提案では、ガラス等の誘電体基板上に金属層
を真空蒸着で設け、ガラス等の誘電体層をスパッタリン
グ等でその上に積層する。そして、金属層と誘電体層を
交互に数層形成する。次に加熱下で基板を引き延ばし、
金属層を不連続で島状の金属粒子の層に変形する。金属
粒子層での各金属粒子は延伸方向に引き延ばされて回転
楕円体状になり、偏光性能が発現する。
蒸着やスパッタリング等の薄膜形成プロセスを用いて、
偏光素子を製造することが提案されている(1990年
電子情報通信学会,秋季大会,講演予稿集C−21
2)。この提案では、ガラス等の誘電体基板上に金属層
を真空蒸着で設け、ガラス等の誘電体層をスパッタリン
グ等でその上に積層する。そして、金属層と誘電体層を
交互に数層形成する。次に加熱下で基板を引き延ばし、
金属層を不連続で島状の金属粒子の層に変形する。金属
粒子層での各金属粒子は延伸方向に引き延ばされて回転
楕円体状になり、偏光性能が発現する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記薄
膜形成プロセスを用いた偏光素子は、次に述べるような
問題点がある。
膜形成プロセスを用いた偏光素子は、次に述べるような
問題点がある。
【0008】1)金属粒子層と誘電体層とを交互に積層
した後に、加熱工程及び延伸工程を施すので、最終的に
適当な大きさの金属粒子にさせることが困難となり、偏
光方向とそれに垂直な方向との間の消光比が低い。
した後に、加熱工程及び延伸工程を施すので、最終的に
適当な大きさの金属粒子にさせることが困難となり、偏
光方向とそれに垂直な方向との間の消光比が低い。
【0009】2)消光比が低いため、積層数を増やして
消光比を増加させる必要があるが、積層数を増やすと基
板からの剥離が生ずるなどして積層体が破壊される。
消光比を増加させる必要があるが、積層数を増やすと基
板からの剥離が生ずるなどして積層体が破壊される。
【0010】3)金属粒子の形状を変えただけでは挿入
損失を低くするのに限界がある。
損失を低くするのに限界がある。
【0011】したがって、このような製造方法によって
得られた偏光素子においては、延伸及び還元による製法
で得られた光通信デバイス用の偏光ガラスと対比して
も、それと同程度の特性が得られず、未だ満足できる程
度の品質,特性及び信頼性が得られていなかったのであ
る。
得られた偏光素子においては、延伸及び還元による製法
で得られた光通信デバイス用の偏光ガラスと対比して
も、それと同程度の特性が得られず、未だ満足できる程
度の品質,特性及び信頼性が得られていなかったのであ
る。
【0012】そこで、本発明では金属粒子の個数密度に
着目し、これを最適化することで、消光比が高く、しか
も基板からの剥離の心配が不要で、さらに挿入損失の低
い、信頼性且つ特性の非常に優れた偏光素子、及びそれ
を用いた光アイソレータを提供することを目的とする。
着目し、これを最適化することで、消光比が高く、しか
も基板からの剥離の心配が不要で、さらに挿入損失の低
い、信頼性且つ特性の非常に優れた偏光素子、及びそれ
を用いた光アイソレータを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する偏光
素子は、透光性を有する基板の少なくとも一方の主面上
に、誘電体層と形状異方性を有する多数の金属粒子から
成る金属粒子層とを交互に積層して成る偏光素子であっ
て、前記金属粒子層中の金属粒子の個数密度が基板面方
向に37個/μm2以下であることを特徴とする。この個
数密度はより好適には5〜37個/μm2、最も好適には
5〜33個/μm2とする。
素子は、透光性を有する基板の少なくとも一方の主面上
に、誘電体層と形状異方性を有する多数の金属粒子から
成る金属粒子層とを交互に積層して成る偏光素子であっ
て、前記金属粒子層中の金属粒子の個数密度が基板面方
向に37個/μm2以下であることを特徴とする。この個
数密度はより好適には5〜37個/μm2、最も好適には
5〜33個/μm2とする。
【0014】また、金属粒子層中の金属粒子の平均のア
スペクト比(長軸長/短軸長)が3〜30であることを
特徴とする。
スペクト比(長軸長/短軸長)が3〜30であることを
特徴とする。
【0015】また、本発明の光アイソレータは、光を透
過させるファラデー回転子の光入射側及び/又は光出射
側に、上述の偏光素子を設け、該偏光素子の金属粒子層
及び誘電体層中に光を入射させるようにしたことを特徴
とする。
過させるファラデー回転子の光入射側及び/又は光出射
側に、上述の偏光素子を設け、該偏光素子の金属粒子層
及び誘電体層中に光を入射させるようにしたことを特徴
とする。
【0016】ここで、特に透光性を有する基板はガラス
基板が最適であり、例えばほう珪酸ガラスから成るもの
とするとよい。また、金属粒子が貴金属元素,銅(C
u),鉄(Fe),ニッケル(Ni),及びクロム(C
r)のうちの少なくとも一種から成るものとするとよ
い。
基板が最適であり、例えばほう珪酸ガラスから成るもの
とするとよい。また、金属粒子が貴金属元素,銅(C
u),鉄(Fe),ニッケル(Ni),及びクロム(C
r)のうちの少なくとも一種から成るものとするとよ
い。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態につい
て図面に基づき説明する。図1及び図2に示すように、
偏光素子1は透光性を有する誘電体の基板2の少なくと
も一方の主面上に偏光層3を設けたものであり、この偏
光層3は誘電体基板2上に個数密度が基板面方向に37
個/μm2(平方ミクロン)以下、より好適には5〜37
個/μm2の形状異方性を有する金属粒子4aが多数分散
された金属粒子層4と透光性を有する誘電体層5とが交
互に複数積層されて成るものである。なお、透光性を有
するとは使用波長に対して透明という意味である。ま
た、金属粒子の個数密度は基板面S方向における密度で
あって、少なくとも1個の金属粒子4aの長軸を含む面
(基板面Sに平行な面)で切断したときに計測した密度
である。なお、図1及び図2では、金属粒子層4と誘電
体層5との積層状態の一部を省略して図示している。
て図面に基づき説明する。図1及び図2に示すように、
偏光素子1は透光性を有する誘電体の基板2の少なくと
も一方の主面上に偏光層3を設けたものであり、この偏
光層3は誘電体基板2上に個数密度が基板面方向に37
個/μm2(平方ミクロン)以下、より好適には5〜37
個/μm2の形状異方性を有する金属粒子4aが多数分散
された金属粒子層4と透光性を有する誘電体層5とが交
互に複数積層されて成るものである。なお、透光性を有
するとは使用波長に対して透明という意味である。ま
た、金属粒子の個数密度は基板面S方向における密度で
あって、少なくとも1個の金属粒子4aの長軸を含む面
(基板面Sに平行な面)で切断したときに計測した密度
である。なお、図1及び図2では、金属粒子層4と誘電
体層5との積層状態の一部を省略して図示している。
【0018】基板2は例えばパイレックスガラス(パイ
レックスとは、コーニング・ガラス・インダストリーの
商標)やBKガラス(BKとは、HOYA社の商品名)
等のほう珪酸ガラスを用い、これ以外にシリカガラス等
の高融点ガラスやソーダガラス等の低融点ガラスを用い
てもよい。また、このようなガラス材料に代えて他の透
明材料を用いても良いが、ガラス材料は安価で延伸が容
易であるので好適に使用される。
レックスとは、コーニング・ガラス・インダストリーの
商標)やBKガラス(BKとは、HOYA社の商品名)
等のほう珪酸ガラスを用い、これ以外にシリカガラス等
の高融点ガラスやソーダガラス等の低融点ガラスを用い
てもよい。また、このようなガラス材料に代えて他の透
明材料を用いても良いが、ガラス材料は安価で延伸が容
易であるので好適に使用される。
【0019】また、ガラス材料の内、特にほう珪酸ガラ
スが基板2に好ましい。なぜなら、ほう珪酸ガラスの体
熱膨張率は、光アイソレータのホルダに使用される金属
材料に近似するからである。例えば、ホルダ材料として
使用されるNi−Fe合金の体熱膨張率の90〜96×
10-7/℃に近く、ホルダへの封止が極めて容易である
からである。例えば、BK−7ガラスの体熱膨張率は7
2〜89×10-7/℃程度で、Ni−Fe合金の体熱膨
張率に非常に近似しているので好適に使用可能である。
スが基板2に好ましい。なぜなら、ほう珪酸ガラスの体
熱膨張率は、光アイソレータのホルダに使用される金属
材料に近似するからである。例えば、ホルダ材料として
使用されるNi−Fe合金の体熱膨張率の90〜96×
10-7/℃に近く、ホルダへの封止が極めて容易である
からである。例えば、BK−7ガラスの体熱膨張率は7
2〜89×10-7/℃程度で、Ni−Fe合金の体熱膨
張率に非常に近似しているので好適に使用可能である。
【0020】誘電体層5は基板2と同種の材料が好まし
く、例えば基板2にパイレックスガラスを用いる場合に
は、誘電体層5にもパイレックスガラスを用い、熱膨張
率等の特性を一致させることが好ましい。
く、例えば基板2にパイレックスガラスを用いる場合に
は、誘電体層5にもパイレックスガラスを用い、熱膨張
率等の特性を一致させることが好ましい。
【0021】金属粒子4aにはAu,Ag,Pt,R
h,Ir等の貴金属や、Cu,Fe,Ni,Cr等の遷
移金属から選択される1種以上の金属であることが好ま
しく、基板2や誘電体層5との濡れ性が悪く凝集しやす
い金属でしかも酸化され難く、誘電体層5中で金属粒子
4aとして存在し得るものが好ましい。これらの内、特
に好ましいものは、低融点なため凝集が容易で、ガラス
との濡れが悪く、しかも酸化され難いAuと、安価でガ
ラスとの濡れ性が悪いCuである。なお、金属粒子4a
は金属単体に限定されるものではなく合金でもよい。
h,Ir等の貴金属や、Cu,Fe,Ni,Cr等の遷
移金属から選択される1種以上の金属であることが好ま
しく、基板2や誘電体層5との濡れ性が悪く凝集しやす
い金属でしかも酸化され難く、誘電体層5中で金属粒子
4aとして存在し得るものが好ましい。これらの内、特
に好ましいものは、低融点なため凝集が容易で、ガラス
との濡れが悪く、しかも酸化され難いAuと、安価でガ
ラスとの濡れ性が悪いCuである。なお、金属粒子4a
は金属単体に限定されるものではなく合金でもよい。
【0022】金属粒子4aは回転楕円体状で異方性が有
り、図1(ただし、光の進行方向をZ方向とし、これに
直角な平面をX−Y平面とする。)では、金属粒子4a
の長軸方向がX方向で、短軸方向がY方向である。ま
た、金属粒子4aの長軸長さと短軸長さの比をアスペク
ト比とし、ここでは多数の金属粒子4aのアスペクト比
の平均値を単にアスペクト比と呼ぶものとする。
り、図1(ただし、光の進行方向をZ方向とし、これに
直角な平面をX−Y平面とする。)では、金属粒子4a
の長軸方向がX方向で、短軸方向がY方向である。ま
た、金属粒子4aの長軸長さと短軸長さの比をアスペク
ト比とし、ここでは多数の金属粒子4aのアスペクト比
の平均値を単にアスペクト比と呼ぶものとする。
【0023】金属粒子4aが回転楕円体状になるのは、
基板2上に偏光層3の成膜後の延伸時に、基板2と共に
金属粒子4aが延伸方向に引き延ばされるからである。
そして、アスペクト比が高いほど消光比が増加するが、
それと同時に基板2の延伸率が増加して延伸が困難にな
り、しかも消光比の増加率がアスペクト比の高い領域で
減少するため、アスペクト比は3〜30が適当であり、
特に好ましくは15〜25程度とする。なお、消光比は
所定波長において偏光していない入力光を用いた際に、
X方向の透過光とY方向の透過光のエネルギーの比をデ
シベル単位で示したものとする。
基板2上に偏光層3の成膜後の延伸時に、基板2と共に
金属粒子4aが延伸方向に引き延ばされるからである。
そして、アスペクト比が高いほど消光比が増加するが、
それと同時に基板2の延伸率が増加して延伸が困難にな
り、しかも消光比の増加率がアスペクト比の高い領域で
減少するため、アスペクト比は3〜30が適当であり、
特に好ましくは15〜25程度とする。なお、消光比は
所定波長において偏光していない入力光を用いた際に、
X方向の透過光とY方向の透過光のエネルギーの比をデ
シベル単位で示したものとする。
【0024】また、金属粒子層4中の金属粒子4aの個
数密度は基板面方向に5〜37個/μm2とする。この理
由は、個数密度が5個/μm2より下回ると偏光素子とし
ての特性が出にくくなり、例えば消光比が20dBより
低くなるからであり、また、37個/μm2より上回ると
金属粒子での吸収が大きく挿入損失が1dBより増大す
るからである。
数密度は基板面方向に5〜37個/μm2とする。この理
由は、個数密度が5個/μm2より下回ると偏光素子とし
ての特性が出にくくなり、例えば消光比が20dBより
低くなるからであり、また、37個/μm2より上回ると
金属粒子での吸収が大きく挿入損失が1dBより増大す
るからである。
【0025】また、金属粒子4aの短軸長さが増加する
と、透過すべきY方向の偏光に対する挿入損失が増加
し、このことからもアスペクト比が3以上、より好まし
くは15以上で短軸長さが短く挿入損失を小さくするこ
とが好ましい。金属粒子4aの長軸平均長さが増加する
と、X方向の吸収ピーク波長が増加し、光通信で用いる
波長域(1.3μm 程度)に接近する。しかしながら、
金属粒子4aのアスペクト比に製造上の制限があり、短
軸長さの増加が挿入損失をもたらすことを加味すると、
長軸長さにも制限が生じる。
と、透過すべきY方向の偏光に対する挿入損失が増加
し、このことからもアスペクト比が3以上、より好まし
くは15以上で短軸長さが短く挿入損失を小さくするこ
とが好ましい。金属粒子4aの長軸平均長さが増加する
と、X方向の吸収ピーク波長が増加し、光通信で用いる
波長域(1.3μm 程度)に接近する。しかしながら、
金属粒子4aのアスペクト比に製造上の制限があり、短
軸長さの増加が挿入損失をもたらすことを加味すると、
長軸長さにも制限が生じる。
【0026】そこで、金属粒子4aについての好ましい
条件は、アスペクト比が3〜30であり、より好ましく
はアスペクト比が10〜30、最も好ましくはアスペク
ト比が15〜25である。
条件は、アスペクト比が3〜30であり、より好ましく
はアスペクト比が10〜30、最も好ましくはアスペク
ト比が15〜25である。
【0027】図1の場合、Z方向に入射した入射光L1
は、X方向の偏光成分が金属粒子5の自由電子との共鳴
で吸収され、Y方向の偏光成分は透過率が高く、偏光し
た出射光L2となる。また、X方向とY方向とでは吸収
のピーク波長に差があり、X方向ではY方向よりも長波
長側に吸収のピークがある。そして、特に指摘しない場
合、消光比はX方向の吸収のピークが生じる波長で定め
る。
は、X方向の偏光成分が金属粒子5の自由電子との共鳴
で吸収され、Y方向の偏光成分は透過率が高く、偏光し
た出射光L2となる。また、X方向とY方向とでは吸収
のピーク波長に差があり、X方向ではY方向よりも長波
長側に吸収のピークがある。そして、特に指摘しない場
合、消光比はX方向の吸収のピークが生じる波長で定め
る。
【0028】このような偏光素子1の金属粒子の個数密
度と挿入損失との関係についてアスペクト比3〜30の
金属粒子から成る金属粒子層と誘電体層とを交互にそれ
ぞれ10層以下に積層して調べたところ、図3における
格子線で示した領域となることが判明した。すなわち、
個数密度が37個/μm2を越えると挿入損失が1dB以
上となり損失が急激に増大することが判明した。また、
個数密度が5個/μm2より少なくなると消光比が20d
B以下となり所望の偏光特性を示さなくなることが判明
した。また、挿入損失を確実に0.1dB以下とするに
は、個数密度は33個/μm2以下とするのが最も望まし
いことも判明した。また、この偏光素子1によれば金属
粒子層4と誘電体層5のそれぞれの積層数を15以下と
することができ、積層数をそれほど増大させなくとも所
望の消光比が得られしかも剥離の全く生じない優れた偏
光素子を提供することができる。
度と挿入損失との関係についてアスペクト比3〜30の
金属粒子から成る金属粒子層と誘電体層とを交互にそれ
ぞれ10層以下に積層して調べたところ、図3における
格子線で示した領域となることが判明した。すなわち、
個数密度が37個/μm2を越えると挿入損失が1dB以
上となり損失が急激に増大することが判明した。また、
個数密度が5個/μm2より少なくなると消光比が20d
B以下となり所望の偏光特性を示さなくなることが判明
した。また、挿入損失を確実に0.1dB以下とするに
は、個数密度は33個/μm2以下とするのが最も望まし
いことも判明した。また、この偏光素子1によれば金属
粒子層4と誘電体層5のそれぞれの積層数を15以下と
することができ、積層数をそれほど増大させなくとも所
望の消光比が得られしかも剥離の全く生じない優れた偏
光素子を提供することができる。
【0029】したがって、例えば、上記の偏光素子1を
ファラデー回転子における光入射側及び光出射側の少な
くとも一方側に配設し、偏光素子1の金属粒子層4及び
誘電体層5に光を入射するようにして光アイソレータを
構成すれば、特性及び信頼性の高いものが提供できるこ
とは明らかである。
ファラデー回転子における光入射側及び光出射側の少な
くとも一方側に配設し、偏光素子1の金属粒子層4及び
誘電体層5に光を入射するようにして光アイソレータを
構成すれば、特性及び信頼性の高いものが提供できるこ
とは明らかである。
【0030】
【実施例】実施例1 次に、より具体的で好適な実施例について説明する。ま
ず、基板2としてBK−7ガラス(HOYA社の商品名
であり、その組成は、SiO2 :69%,B2O3 :1
0%,Na2 O:8%,K2 O:8%,BaO:3%
(ただし、組成は重量%))を用いた。また、その軟化
点は724℃,体熱膨張率は72〜89×10-7/℃で
ある。基板2のサイズは長さが76mm,幅が10mm,厚
さが1mmである。
ず、基板2としてBK−7ガラス(HOYA社の商品名
であり、その組成は、SiO2 :69%,B2O3 :1
0%,Na2 O:8%,K2 O:8%,BaO:3%
(ただし、組成は重量%))を用いた。また、その軟化
点は724℃,体熱膨張率は72〜89×10-7/℃で
ある。基板2のサイズは長さが76mm,幅が10mm,厚
さが1mmである。
【0031】次に、BK−7ガラス(基板2と同一のB
K−7)とCuをターゲットとしたスパッタ成膜装置
(例:島津製HS−522S)にて、基板2上にCu層
(複素誘電率49.5−7.2j)とBK−7ガラス層
(誘電率2.25)を交互に積層することで積層体を構
成した。
K−7)とCuをターゲットとしたスパッタ成膜装置
(例:島津製HS−522S)にて、基板2上にCu層
(複素誘電率49.5−7.2j)とBK−7ガラス層
(誘電率2.25)を交互に積層することで積層体を構
成した。
【0032】すなわち、真空度1.0×10-3Torr
のAr(アルゴン)ガス雰囲気、成膜速度0.02nm
/secで膜厚4nmのCu層を成膜し、成膜後の真空
中にてCu膜をヒーター加熱法により500℃前後に加
熱して凝集させ、さらに島状のCu粒子の形状を球状に
整えた。その後、逆スパッタを施すことによりCu粒子
の基板面方向の個数密度を制御した。さらに、真空度
1.0×10-3TorrのArガス雰囲気、成膜速度
0.2nm/secで膜厚150nmのBK−7ガラス
層をスパッタリングにより成膜した。ただし、BK−7
ガラス層の加熱は行わなかった。この工程を10回繰り
返し、Cu層とBK−7ガラス層との交互層からなる積
層体を作製した。
のAr(アルゴン)ガス雰囲気、成膜速度0.02nm
/secで膜厚4nmのCu層を成膜し、成膜後の真空
中にてCu膜をヒーター加熱法により500℃前後に加
熱して凝集させ、さらに島状のCu粒子の形状を球状に
整えた。その後、逆スパッタを施すことによりCu粒子
の基板面方向の個数密度を制御した。さらに、真空度
1.0×10-3TorrのArガス雰囲気、成膜速度
0.2nm/secで膜厚150nmのBK−7ガラス
層をスパッタリングにより成膜した。ただし、BK−7
ガラス層の加熱は行わなかった。この工程を10回繰り
返し、Cu層とBK−7ガラス層との交互層からなる積
層体を作製した。
【0033】次に、BK−7ガラス基板の軟化点近傍の
温度600℃で加熱し、延伸を行い、Cu粒子の形状に
異方性を持たせ、同時に粒子の配向化も行わせた。この
結果、図1に示すように、基板2上に、BK−7ガラス
層(誘電体層)5間に平面状に島状化した多数のCu粒
子(金属粒子)4a(個数密度:20個/μm2 、アス
ペクト比:5.1)を設けた偏光素子1が完成した。
温度600℃で加熱し、延伸を行い、Cu粒子の形状に
異方性を持たせ、同時に粒子の配向化も行わせた。この
結果、図1に示すように、基板2上に、BK−7ガラス
層(誘電体層)5間に平面状に島状化した多数のCu粒
子(金属粒子)4a(個数密度:20個/μm2 、アス
ペクト比:5.1)を設けた偏光素子1が完成した。
【0034】この偏光素子1について、波長1.31μ
mの光を用いて消光比及び挿入損失を測定したところ、
消光比が40dB以上で、挿入損失が0.1dB以下の
非常に優れた特性を示した。
mの光を用いて消光比及び挿入損失を測定したところ、
消光比が40dB以上で、挿入損失が0.1dB以下の
非常に優れた特性を示した。
【0035】また、得られた偏光素子1をファラデー回
転子の光入射面及び光出射面のそれぞれに配置し、その
周囲に同軸のマグネットを配置して、Ni−Fe合金の
ホルダに収容して光アイソレータとした。ここで、偏光
素子1,1とホルダとの気密封止には低融点ガラスを用
い封着を行った。なお、封着温度は約500℃で、基板
2の熱膨張率とホルダの熱膨張率とが近似するため、気
密に封止することができた。
転子の光入射面及び光出射面のそれぞれに配置し、その
周囲に同軸のマグネットを配置して、Ni−Fe合金の
ホルダに収容して光アイソレータとした。ここで、偏光
素子1,1とホルダとの気密封止には低融点ガラスを用
い封着を行った。なお、封着温度は約500℃で、基板
2の熱膨張率とホルダの熱膨張率とが近似するため、気
密に封止することができた。
【0036】実施例2 次に、実施例1と同一の基板材料を用い、実施例1にお
けるCuの代わりにAu(金)及び実施例1と同一材料
で構成された誘電体層とを交互に積層させて偏光素子を
得た場合について説明する。実施例1と同様な基板2上
に、真空度1.0×10−3Torr、成膜速度0.0
15nm/secでスパッタ成膜により、膜厚5nmの
Au層を成膜した。さらに、Au層を輻射熱加熱法によ
り600℃前後に加熱し島状にAu粒子を凝集させると
ともにその形状を球状に整えた。次に、実施例1と同様
にして誘電体層を積層して、この一連の工程を実施例1
と同様に10回繰り返し、Au層とBK−7ガラス層の
交互層からなる積層体を得、しかる後にこの積層体を加
熱延伸して、偏光素子を作製した。
けるCuの代わりにAu(金)及び実施例1と同一材料
で構成された誘電体層とを交互に積層させて偏光素子を
得た場合について説明する。実施例1と同様な基板2上
に、真空度1.0×10−3Torr、成膜速度0.0
15nm/secでスパッタ成膜により、膜厚5nmの
Au層を成膜した。さらに、Au層を輻射熱加熱法によ
り600℃前後に加熱し島状にAu粒子を凝集させると
ともにその形状を球状に整えた。次に、実施例1と同様
にして誘電体層を積層して、この一連の工程を実施例1
と同様に10回繰り返し、Au層とBK−7ガラス層の
交互層からなる積層体を得、しかる後にこの積層体を加
熱延伸して、偏光素子を作製した。
【0037】すなわち、図1に示すように、基板2上
に、BK−7ガラス層(誘電体層)5間に平面状に島状
化した多数のAu粒子(金属粒子)4a(個数密度:1
0個/μm2 、アスペクト比:20)を設けた偏光素子
1が完成した。
に、BK−7ガラス層(誘電体層)5間に平面状に島状
化した多数のAu粒子(金属粒子)4a(個数密度:1
0個/μm2 、アスペクト比:20)を設けた偏光素子
1が完成した。
【0038】この偏光素子1について、波長1.31μ
mの光を用いて消光比及び挿入損失を測定したところ、
消光比が40dB以上で、挿入損失が0.1dB以下の
非常に優れた特性を示した。また、得られた偏光素子1
を実施例1と同様にして優れた光アイソレータを作製す
ることができた。
mの光を用いて消光比及び挿入損失を測定したところ、
消光比が40dB以上で、挿入損失が0.1dB以下の
非常に優れた特性を示した。また、得られた偏光素子1
を実施例1と同様にして優れた光アイソレータを作製す
ることができた。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
誘電体層間の金属粒子の個数密度を最適化したので、偏
光素子の消光比を高めることができるだけでなく、挿入
損失を低減させた偏光素子や光アイソレータを提供する
ことができる。
誘電体層間の金属粒子の個数密度を最適化したので、偏
光素子の消光比を高めることができるだけでなく、挿入
損失を低減させた偏光素子や光アイソレータを提供する
ことができる。
【0040】さらに、金属粒子層や誘電体層の積層数を
それほど増大させなくとも所望の特性が得られるので、
積層部分が剥離することもなく、特性及び信頼性の非常
に優れた偏光素子及び光アイソレータを提供できる。
それほど増大させなくとも所望の特性が得られるので、
積層部分が剥離することもなく、特性及び信頼性の非常
に優れた偏光素子及び光アイソレータを提供できる。
【図1】本発明に係る偏光素子を説明するための模式的
な斜視図である。
な斜視図である。
【図2】本発明に係る偏光素子を説明するための断面図
であり、図1におけるA−A線断面図である。
であり、図1におけるA−A線断面図である。
【図3】金属粒子の個数密度と挿入損失との関係を示す
特性図である。
特性図である。
1 ・・・ 偏光素子 2 ・・・ 基板 3 ・・・ 偏光層 4 ・・・ 金属粒子層 4a・・・ 金属粒子 5 ・・・ 誘電体層
Claims (3)
- 【請求項1】 透光性を有する基板の少なくとも一方の
主面上に、形状異方性を有する多数個の金属粒子から成
る金属粒子層と誘電体層とを交互に積層して成る偏光素
子であって、前記金属粒子層中の金属粒子の個数密度が
基板面方向で37個/μm2以下であることを特徴とする
偏光素子。 - 【請求項2】 前記金属粒子層中の金属粒子の平均のア
スペクト比(長軸長/短軸長)が3〜30であることを
特徴とする請求項1に記載の偏光素子。 - 【請求項3】 請求項1に記載の偏光素子をファラデー
回転子の光入射側及び/又は光出射側に配設して成る光
アイソレータ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8066297A JPH10274711A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 偏光素子及びそれを用いた光アイソレータ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8066297A JPH10274711A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 偏光素子及びそれを用いた光アイソレータ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10274711A true JPH10274711A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=13724585
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8066297A Pending JPH10274711A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 偏光素子及びそれを用いた光アイソレータ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10274711A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013182262A (ja) * | 2012-03-05 | 2013-09-12 | Seiko Epson Corp | 偏光素子の製造方法 |
| JP2014112137A (ja) * | 2012-12-05 | 2014-06-19 | Seiko Epson Corp | 偏光素子の製造方法 |
| US9201170B2 (en) | 2012-03-05 | 2015-12-01 | Seiko Epson Corporation | Method for producing polarizing element |
-
1997
- 1997-03-31 JP JP8066297A patent/JPH10274711A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013182262A (ja) * | 2012-03-05 | 2013-09-12 | Seiko Epson Corp | 偏光素子の製造方法 |
| US9201170B2 (en) | 2012-03-05 | 2015-12-01 | Seiko Epson Corporation | Method for producing polarizing element |
| JP2014112137A (ja) * | 2012-12-05 | 2014-06-19 | Seiko Epson Corp | 偏光素子の製造方法 |
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