JPH08304625A - 偏光素子及びその製造方法 - Google Patents
偏光素子及びその製造方法Info
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- JPH08304625A JPH08304625A JP10655295A JP10655295A JPH08304625A JP H08304625 A JPH08304625 A JP H08304625A JP 10655295 A JP10655295 A JP 10655295A JP 10655295 A JP10655295 A JP 10655295A JP H08304625 A JPH08304625 A JP H08304625A
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- glass
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Abstract
(57)【要約】
【構成】透光性を有する誘電体中に、異方性を持った金
属粒子を分散してなる偏光素子において、上記金属粒子
を2種類以上の金属の合金で形成する。 【効果】上記金属粒子を成す合金の種類や組成比を調整
することにより様々な波長特性を持った偏光素子とする
ことができ、また小型で量産性に優れ、高性能の偏光素
子を提供できる。
属粒子を分散してなる偏光素子において、上記金属粒子
を2種類以上の金属の合金で形成する。 【効果】上記金属粒子を成す合金の種類や組成比を調整
することにより様々な波長特性を持った偏光素子とする
ことができ、また小型で量産性に優れ、高性能の偏光素
子を提供できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信、光記録、セン
サー等に使用される偏光素子及びその製造方法に関する
ものである。
サー等に使用される偏光素子及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来技術】従来より、偏光素子としては、ある種の溶
液をセル内に入れたものやプラスチックに着色剤を入れ
たもののように着色イオンを利用した素子、基板上に誘
電体薄膜を多数積層し、多層薄膜の干渉を利用した素
子、複屈折性の大きな結晶で構成されたグラントムソン
プリズムに代表される偏光プリズム、ブリュースター条
件を利用して偏光成分を分離するPBS(偏光ビームス
プリッタ)、あるいは高分子材を一方向に配向させ一方
向の偏光成分を吸収する偏光フィルムなどが主流を占め
ていた。
液をセル内に入れたものやプラスチックに着色剤を入れ
たもののように着色イオンを利用した素子、基板上に誘
電体薄膜を多数積層し、多層薄膜の干渉を利用した素
子、複屈折性の大きな結晶で構成されたグラントムソン
プリズムに代表される偏光プリズム、ブリュースター条
件を利用して偏光成分を分離するPBS(偏光ビームス
プリッタ)、あるいは高分子材を一方向に配向させ一方
向の偏光成分を吸収する偏光フィルムなどが主流を占め
ていた。
【0003】しかし、従来の偏光素子では、着色イオン
を利用したものは波長依存性が大きく、波長毎に最適な
波長特性を有するものを選択しなければならなかった。
また、屈折性の大きな結晶で構成されたものは波長依存
性は小さいが加工が困難で素子寸法に制限があり小型化
しにくいなど、小型で波長特性に優れた偏光素子は得ら
れていなかった。
を利用したものは波長依存性が大きく、波長毎に最適な
波長特性を有するものを選択しなければならなかった。
また、屈折性の大きな結晶で構成されたものは波長依存
性は小さいが加工が困難で素子寸法に制限があり小型化
しにくいなど、小型で波長特性に優れた偏光素子は得ら
れていなかった。
【0004】これらに対し、金属化合物をガラス中に分
散させた後に加熱延伸することによって、赤外域で偏光
特性を発揮する偏光素子がある。この偏光素子は高分子
のものより損失が小さく、耐久性も高いため、光通信の
分野で盛んに使用されるようになった。例えば特開昭5
6−169140号公報に示されるように、ハロゲン化
銀を溶融ガラス中に分散し、加熱延伸により異方性をも
たせ、還元処理により偏光特性を生じるようにした偏光
素子がある。
散させた後に加熱延伸することによって、赤外域で偏光
特性を発揮する偏光素子がある。この偏光素子は高分子
のものより損失が小さく、耐久性も高いため、光通信の
分野で盛んに使用されるようになった。例えば特開昭5
6−169140号公報に示されるように、ハロゲン化
銀を溶融ガラス中に分散し、加熱延伸により異方性をも
たせ、還元処理により偏光特性を生じるようにした偏光
素子がある。
【0005】この偏光素子の製造方法は、まず銀およ
び、塩化物、臭化物およびヨウ化物より成る群から選択
された少なくとも一つのハロゲン化物より成るガラス用
バッチを溶融し、必要とされる形状のガラス素地に成形
する。次に、前記ガラス素地を定められた条件にて熱処
理を行い、ガラス中にハロゲン化銀粒子を析出させる。
さらに、前記ガラス素地を定められた温度範囲内におい
て張力を加えて延伸し、前記ハロゲン化銀粒子を伸長さ
せ、張力方向へ整列させる。最後に、上記伸長されたガ
ラス素地を定められた温度範囲内において還元雰囲気中
に暴露し、ハロゲン化銀の一部を金属銀粒子に還元する
ことによって上記偏光素子を得ることができる。
び、塩化物、臭化物およびヨウ化物より成る群から選択
された少なくとも一つのハロゲン化物より成るガラス用
バッチを溶融し、必要とされる形状のガラス素地に成形
する。次に、前記ガラス素地を定められた条件にて熱処
理を行い、ガラス中にハロゲン化銀粒子を析出させる。
さらに、前記ガラス素地を定められた温度範囲内におい
て張力を加えて延伸し、前記ハロゲン化銀粒子を伸長さ
せ、張力方向へ整列させる。最後に、上記伸長されたガ
ラス素地を定められた温度範囲内において還元雰囲気中
に暴露し、ハロゲン化銀の一部を金属銀粒子に還元する
ことによって上記偏光素子を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
にガラス等の誘電体中に金属粒子を分散させ加熱延伸し
て異方性を持たせた偏光素子は、金属粒子としてAg,
Au,Cu等を用いるが、金属の種類によって使用でき
る波長帯域が決まってしまい、さまざまな波長帯域で使
用する偏光素子を得ることが困難であった。
にガラス等の誘電体中に金属粒子を分散させ加熱延伸し
て異方性を持たせた偏光素子は、金属粒子としてAg,
Au,Cu等を用いるが、金属の種類によって使用でき
る波長帯域が決まってしまい、さまざまな波長帯域で使
用する偏光素子を得ることが困難であった。
【0007】また、上記の製造方法においては、ハロゲ
ン化銀から金属銀を析出するために還元雰囲気中にて熱
処理を行っているため、これによりガラス素地内に析出
する金属銀の量を制御することは困難であり、安定した
光透過特性を得ることができなかった。
ン化銀から金属銀を析出するために還元雰囲気中にて熱
処理を行っているため、これによりガラス素地内に析出
する金属銀の量を制御することは困難であり、安定した
光透過特性を得ることができなかった。
【0008】そのため、このガラス素地を加熱延伸して
も、安定して再現性よく偏光特性を得ることが困難とな
る。また、ガラス素地内に温度分布が存在することによ
り、中心部に金属銀に析出されなかったハロゲン化銀が
残留し、これが透過率に悪影響を及ぼすという問題もあ
った。
も、安定して再現性よく偏光特性を得ることが困難とな
る。また、ガラス素地内に温度分布が存在することによ
り、中心部に金属銀に析出されなかったハロゲン化銀が
残留し、これが透過率に悪影響を及ぼすという問題もあ
った。
【0009】また、1990年電子情報通信学会秋期全
国大会C−212に発表された偏光素子のように、金属
粒子を分散させるために、ガラス等の誘電体基板上に真
空蒸着等の薄膜製造プロセスを利用して金属粒子を島状
に成膜した金属粒子層と、ガラス等の誘電体層を交互に
形成し、加熱延伸によって異方性を持たせるようにした
ものもある。
国大会C−212に発表された偏光素子のように、金属
粒子を分散させるために、ガラス等の誘電体基板上に真
空蒸着等の薄膜製造プロセスを利用して金属粒子を島状
に成膜した金属粒子層と、ガラス等の誘電体層を交互に
形成し、加熱延伸によって異方性を持たせるようにした
ものもある。
【0010】しかし、この製造方法においては、不連続
な島状の金属層を形成することが困難であり、金属粒子
となる各島以外の部分にも金属が付着して透光性や偏光
特性をを悪くするという問題点があった。
な島状の金属層を形成することが困難であり、金属粒子
となる各島以外の部分にも金属が付着して透光性や偏光
特性をを悪くするという問題点があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで第1の本発明は、
透光性を有する誘電体中に、異方性を持った金属粒子を
分散してなる偏光素子において、上記金属粒子が2種類
以上の金属の合金から成ることを特徴とするものであ
る。
透光性を有する誘電体中に、異方性を持った金属粒子を
分散してなる偏光素子において、上記金属粒子が2種類
以上の金属の合金から成ることを特徴とするものであ
る。
【0012】なお 異方性を持った金属粒子とは、加熱
延伸工程によって楕円状とし、その長軸方向と短軸方向
で光の偏光成分に対する吸収性を異ならせるようにした
金属粒子のことを言う。
延伸工程によって楕円状とし、その長軸方向と短軸方向
で光の偏光成分に対する吸収性を異ならせるようにした
金属粒子のことを言う。
【0013】また第2の本発明は、ガラス基板上に金属
粒子層と誘電体層を積層した後、加熱延伸して金属粒子
に異方性を持たせる工程から成る偏光素子の製造方法に
おいて、スパッタ装置を用いて金属粒子層を成膜すると
ともに、この成膜時及び/又は成膜後にガラス基板の温
度が300℃からガラスの除冷点の範囲内となるように
熱処理することを特徴とするものである。
粒子層と誘電体層を積層した後、加熱延伸して金属粒子
に異方性を持たせる工程から成る偏光素子の製造方法に
おいて、スパッタ装置を用いて金属粒子層を成膜すると
ともに、この成膜時及び/又は成膜後にガラス基板の温
度が300℃からガラスの除冷点の範囲内となるように
熱処理することを特徴とするものである。
【0014】
【作用】まず、本発明の偏光素子が偏光機能を有するメ
カニズムは以下の通りである。
カニズムは以下の通りである。
【0015】島状金属粒子中には伝導電子があり、この
伝導電子が多数の正イオンを互いに結び付ける役割をし
ている。電場が作用していないときの島状金属粒子は、
静止したイオンの球と静止した伝導電子の球が重なって
いて電気的に中性な混合物である。このような島状金属
粒子に、どこでも同じ大きさと向きをもつ一様な電場が
加わると、静止していた伝導電子は電場から力を受け
て、電場の向きとは反対向きに動き出すが、イオンの方
は静止したままとなる。その結果、金属粒子には、伝導
電子のみ存在する部分と取り残されたイオンのみ存在す
る部分ができ、表面には、負に帯電した部分と正に帯電
した部分が生じ、誘導電荷ができる。
伝導電子が多数の正イオンを互いに結び付ける役割をし
ている。電場が作用していないときの島状金属粒子は、
静止したイオンの球と静止した伝導電子の球が重なって
いて電気的に中性な混合物である。このような島状金属
粒子に、どこでも同じ大きさと向きをもつ一様な電場が
加わると、静止していた伝導電子は電場から力を受け
て、電場の向きとは反対向きに動き出すが、イオンの方
は静止したままとなる。その結果、金属粒子には、伝導
電子のみ存在する部分と取り残されたイオンのみ存在す
る部分ができ、表面には、負に帯電した部分と正に帯電
した部分が生じ、誘導電荷ができる。
【0016】今、光が入射した場合、電場は毎秒1015
回も向きを変えるから、伝導電子も毎秒1015回上下す
る。このようして、入射光が島状金属粒子のところを通
過すると、その振動電場によって伝導電子が揺さぶられ
る。入射光が島状金属粒子に当たり続けているとき、伝
導電子は一方で振動電場によって揺さぶられ、他方では
電気抵抗によって止められようとして、最終的に平衡の
成り立つ振幅で振動し続ける。このとき、電気抵抗を受
けながら振動する伝導電子は、ジュール損失によって熱
を放出していく。そのままでは振動のエネルギーは熱に
変わり振動が衰えていくが、入射光の方から絶えず振動
のエネルギーが供給されているため振動は続く。即ち、
入射光のエネルギーは一部が伝導電子の振動エネルギー
に変わり、それは次にジュール熱として放出されるので
ある。
回も向きを変えるから、伝導電子も毎秒1015回上下す
る。このようして、入射光が島状金属粒子のところを通
過すると、その振動電場によって伝導電子が揺さぶられ
る。入射光が島状金属粒子に当たり続けているとき、伝
導電子は一方で振動電場によって揺さぶられ、他方では
電気抵抗によって止められようとして、最終的に平衡の
成り立つ振幅で振動し続ける。このとき、電気抵抗を受
けながら振動する伝導電子は、ジュール損失によって熱
を放出していく。そのままでは振動のエネルギーは熱に
変わり振動が衰えていくが、入射光の方から絶えず振動
のエネルギーが供給されているため振動は続く。即ち、
入射光のエネルギーは一部が伝導電子の振動エネルギー
に変わり、それは次にジュール熱として放出されるので
ある。
【0017】そして、入射光のエネルギーが伝導電子に
伝えられる結果、島状金属粒子を通過した後の入射光の
エネルギーは、島状金属粒子に当たる前と比べて減少
し、島状金属粒子のところを通過することにより入射光
は弱くなる。
伝えられる結果、島状金属粒子を通過した後の入射光の
エネルギーは、島状金属粒子に当たる前と比べて減少
し、島状金属粒子のところを通過することにより入射光
は弱くなる。
【0018】しかし、全ての波長の入射光が同じ割合で
弱まるわけではないため、全ての波長で同じ強さをもつ
入射光が島状金属粒子に当たった場合、伝導電子の振幅
を大きくする波長の入射光ほど多くのエネルギーを失
う。つまり、伝導電子のプラズマ振動と共振を起こす波
長をもつ入射光が最もエネルギーを失う。いろいろな波
長の入射光、言い換えるといろいろな振動数の入射光が
島状金属粒子に当たったとき、プラズマ振動数と等しい
かこれに近い振動数の入射光が最もエネルギーを失い、
減衰が激しくなるのである。
弱まるわけではないため、全ての波長で同じ強さをもつ
入射光が島状金属粒子に当たった場合、伝導電子の振幅
を大きくする波長の入射光ほど多くのエネルギーを失
う。つまり、伝導電子のプラズマ振動と共振を起こす波
長をもつ入射光が最もエネルギーを失う。いろいろな波
長の入射光、言い換えるといろいろな振動数の入射光が
島状金属粒子に当たったとき、プラズマ振動数と等しい
かこれに近い振動数の入射光が最もエネルギーを失い、
減衰が激しくなるのである。
【0019】また、金属粒子が楕円状の形状を持つ場
合、長軸方向と短軸方向でそれぞれ異なる特定の波長を
持つ入射光に対して共鳴振動を起こし各方向で光の共鳴
吸収が生じる。このとき長軸方向の偏光成分と短軸方向
の偏光成分の吸収量が異なることに起因して偏光素子と
しての機能を有することができる。
合、長軸方向と短軸方向でそれぞれ異なる特定の波長を
持つ入射光に対して共鳴振動を起こし各方向で光の共鳴
吸収が生じる。このとき長軸方向の偏光成分と短軸方向
の偏光成分の吸収量が異なることに起因して偏光素子と
しての機能を有することができる。
【0020】このように、本発明の偏光素子は分散した
金属粒子に固有のプラズマ振動数に近い振動数の光に対
して偏光機能を有するのである。
金属粒子に固有のプラズマ振動数に近い振動数の光に対
して偏光機能を有するのである。
【0021】そして第1の本発明によれば、上記金属粒
子を2種類以上の金属からなる合金で形成したことによ
って、この合金を成す金属の種類や組成比を調整するこ
とで金属粒子のプラズマ振動数を変化させ、吸収する光
の波長を変化させることができ、自由に偏光機能を有す
る波長帯域を調整することができる。
子を2種類以上の金属からなる合金で形成したことによ
って、この合金を成す金属の種類や組成比を調整するこ
とで金属粒子のプラズマ振動数を変化させ、吸収する光
の波長を変化させることができ、自由に偏光機能を有す
る波長帯域を調整することができる。
【0022】即ち、合金から成る金属粒子は2種類の異
なる金属を同時に非常に薄く蒸着し、初期段階の不連続
な状態で合金化したものであり、この合金の性質は各単
独金属の時とは異なる特定波長の光に対して光吸収が生
じる。そして、吸収される光の波長は金属粒子を構成す
る合金の金属の種類、組成比、合金粒子の粒径により決
定するため、これらの条件を制御することでさまざまな
波長帯域に応じた偏光素子として機能させることができ
るのである。
なる金属を同時に非常に薄く蒸着し、初期段階の不連続
な状態で合金化したものであり、この合金の性質は各単
独金属の時とは異なる特定波長の光に対して光吸収が生
じる。そして、吸収される光の波長は金属粒子を構成す
る合金の金属の種類、組成比、合金粒子の粒径により決
定するため、これらの条件を制御することでさまざまな
波長帯域に応じた偏光素子として機能させることができ
るのである。
【0023】また、第2の本発明によれば、スパッタ装
置を用いて金属粒子層を形成することによって、ガラス
中に微小金属(金属粒子)を分散させられるため、ハロ
ゲン化金属を還元させる等の工程を省略でき、容易に安
定した特性の偏光素子を得ることができる。また、スパ
ッタ装置として多元スパッタと呼ばれる複数のターゲッ
トを使用できるものを用いれば、金属粒子層とガラス等
の誘電体層を同じ装置で成膜できるため、酸素などの影
響を受けずに金属粒子のみをガラス中に分散できる。
置を用いて金属粒子層を形成することによって、ガラス
中に微小金属(金属粒子)を分散させられるため、ハロ
ゲン化金属を還元させる等の工程を省略でき、容易に安
定した特性の偏光素子を得ることができる。また、スパ
ッタ装置として多元スパッタと呼ばれる複数のターゲッ
トを使用できるものを用いれば、金属粒子層とガラス等
の誘電体層を同じ装置で成膜できるため、酸素などの影
響を受けずに金属粒子のみをガラス中に分散できる。
【0024】さらに、本発明によれば、金属粒子層の成
膜時及び/又は成膜後にガラス基板の温度が300℃か
らガラスの除冷点の範囲内となるように熱処理したこと
によって、容易に所定の島状とすることができるが、そ
のメカニズムは以下の通りである。
膜時及び/又は成膜後にガラス基板の温度が300℃か
らガラスの除冷点の範囲内となるように熱処理したこと
によって、容易に所定の島状とすることができるが、そ
のメカニズムは以下の通りである。
【0025】まず、金属粒子層を成膜する際に、スパッ
タ蒸着によりターゲットから飛来した原子はガラス基板
上で表面運動を行う。表面運動中に多くの原子、あるい
は原子団と衝突し結合すると基板との結合エネルギーが
増加し、基板上を原子団が運動しにくくなり、他の原子
が衝突して捕らえられ易くなる。このため、ある個数以
上の原子が結合した原子集団はどんどん大きく成長す
る。
タ蒸着によりターゲットから飛来した原子はガラス基板
上で表面運動を行う。表面運動中に多くの原子、あるい
は原子団と衝突し結合すると基板との結合エネルギーが
増加し、基板上を原子団が運動しにくくなり、他の原子
が衝突して捕らえられ易くなる。このため、ある個数以
上の原子が結合した原子集団はどんどん大きく成長す
る。
【0026】よって、上記成膜工程中、あるいは成膜工
程終了後に、ガラス基板を300℃からガラスの除冷点
の範囲内の温度まで熱処理することによって、ガラス基
板が活性化して飛来してきた原子を原子団が捕らえやす
くなり、各原子を確実に島まで成長させ、ガラス基板上
の島まで成長していない金属原子を減少させられるので
ある。
程終了後に、ガラス基板を300℃からガラスの除冷点
の範囲内の温度まで熱処理することによって、ガラス基
板が活性化して飛来してきた原子を原子団が捕らえやす
くなり、各原子を確実に島まで成長させ、ガラス基板上
の島まで成長していない金属原子を減少させられるので
ある。
【0027】このようなメカニズムにより、本発明によ
れば、島状金属粒子層の間に介在する偏光特性に寄与し
ていない粒子を減少させることが可能となる。そのた
め、透光性、偏光特性の高い偏光素子とすることができ
る。また、同レベルの偏光特性を得るための金属量を減
らすことも可能となる。また、ガラス基板の露出面の面
積が大きくなるため、この上に積層する誘電体層との密
着性を高められる。これにより、あたかもガラス中に金
属粒子が存在するかのような構造となり、加熱延伸を行
っても剥離などの問題なく金属粒子に異方性をもたせる
ことができる。
れば、島状金属粒子層の間に介在する偏光特性に寄与し
ていない粒子を減少させることが可能となる。そのた
め、透光性、偏光特性の高い偏光素子とすることができ
る。また、同レベルの偏光特性を得るための金属量を減
らすことも可能となる。また、ガラス基板の露出面の面
積が大きくなるため、この上に積層する誘電体層との密
着性を高められる。これにより、あたかもガラス中に金
属粒子が存在するかのような構造となり、加熱延伸を行
っても剥離などの問題なく金属粒子に異方性をもたせる
ことができる。
【0028】
【実施例】実施例1 以下第1の本発明の実施例について詳細に説明する。
【0029】図1に示すように、本発明の偏光素子1
は、ガラス等の透光性を有する誘電体基板2上に、島状
の不連続な金属粒子5からなる金属粒子層3と、ガラス
等の誘電体層4を交互に薄膜手段で形成した後、加熱し
ながら延伸して金属粒子層3中の金属粒子5を楕円状と
し、異方性を持たせたものである。
は、ガラス等の透光性を有する誘電体基板2上に、島状
の不連続な金属粒子5からなる金属粒子層3と、ガラス
等の誘電体層4を交互に薄膜手段で形成した後、加熱し
ながら延伸して金属粒子層3中の金属粒子5を楕円状と
し、異方性を持たせたものである。
【0030】いま、XY方向の偏光成分を持つ入射光6
をこの偏光素子1に入射させると、前述した理由により
金属粒子5の短軸方向(X方向)の偏光成分に比べて長
軸方向(Y方向)の偏光成分がより多く吸収されるた
め、出射光7はX方向の偏光のみとなり、偏光機能を持
つことになる。
をこの偏光素子1に入射させると、前述した理由により
金属粒子5の短軸方向(X方向)の偏光成分に比べて長
軸方向(Y方向)の偏光成分がより多く吸収されるた
め、出射光7はX方向の偏光のみとなり、偏光機能を持
つことになる。
【0031】また、上記金属粒子5は2種類以上の金属
からなる合金であり、前述した理由によりある波長帯域
の光に対して偏光機能を有するが、合金を成す金属の種
類及びその組成比を変化させることで、この波長帯域を
自由に調整することができる。
からなる合金であり、前述した理由によりある波長帯域
の光に対して偏光機能を有するが、合金を成す金属の種
類及びその組成比を変化させることで、この波長帯域を
自由に調整することができる。
【0032】この金属粒子5を成す金属としては、A
g,Cu,Au,Fe,Ni,Cr等のうち2種以上を
用いればよく、上記誘電体基板2上に金属粒子層3を形
成する際に、2種類以上の金属を同時に被着することに
よって得られる。
g,Cu,Au,Fe,Ni,Cr等のうち2種以上を
用いればよく、上記誘電体基板2上に金属粒子層3を形
成する際に、2種類以上の金属を同時に被着することに
よって得られる。
【0033】また、誘電体基板2としては、BK−7ガ
ラス、パイレックスガラス等、使用する光の波長範囲で
高い光透過率を示す材料を用いる。さらに、金属粒子層
3を覆う誘電体層4としては、誘電体基板2と同種のガ
ラスやSiO2 、MgO等を用いる。
ラス、パイレックスガラス等、使用する光の波長範囲で
高い光透過率を示す材料を用いる。さらに、金属粒子層
3を覆う誘電体層4としては、誘電体基板2と同種のガ
ラスやSiO2 、MgO等を用いる。
【0034】本発明の偏光素子1は、アイソレータや干
渉計等の各種光部品に用いることができ、光通信、光記
録、センサー等の分野で広く使用することができる。
渉計等の各種光部品に用いることができ、光通信、光記
録、センサー等の分野で広く使用することができる。
【0035】実験例1 図1に示す本発明の偏光素子1を試作した。
【0036】まず、誘電体基板2として光学ガラス基板
(BK−7ガラス:屈折率1.47)を用い、この誘電体基
板2の入射面上に、Ag(屈折率0.065-j4.0)とCu
(屈折率0.260-j5.26 )が1:4(重量比)の合金から
成る金属粒子層3と、BK−7ガラス(屈折率1.47)か
らなる誘電体層4とを積層した。
(BK−7ガラス:屈折率1.47)を用い、この誘電体基
板2の入射面上に、Ag(屈折率0.065-j4.0)とCu
(屈折率0.260-j5.26 )が1:4(重量比)の合金から
成る金属粒子層3と、BK−7ガラス(屈折率1.47)か
らなる誘電体層4とを積層した。
【0037】具体的には、誘電体基板2上に真空度1.
0×10-3Torr、蒸着速度0.2Å/secで真空
蒸着により膜厚50ÅのAg−Cuからなる島状の金属
粒子層3を形成した後、輻射熱加熱法により500℃前
後に加熱し、島状の金属粒子層3を成す金属粒子5の形
状を球状に整える。この上に、真空度1.0×10-3T
orr、蒸着速度2.0Å/secで膜厚2000Åの
ガラスからなる誘電体層4をスパッタ蒸着により形成す
る。この時は膜の加熱は行わない。
0×10-3Torr、蒸着速度0.2Å/secで真空
蒸着により膜厚50ÅのAg−Cuからなる島状の金属
粒子層3を形成した後、輻射熱加熱法により500℃前
後に加熱し、島状の金属粒子層3を成す金属粒子5の形
状を球状に整える。この上に、真空度1.0×10-3T
orr、蒸着速度2.0Å/secで膜厚2000Åの
ガラスからなる誘電体層4をスパッタ蒸着により形成す
る。この時は膜の加熱は行わない。
【0038】積層した後、誘電体基板2全体を加熱し、
延伸することにより金属粒子5を長軸半径が150Å、
短軸半径が25Åの楕円状に変形させて異方性を持た
せ、冷却して本発明の偏光素子1を得た。
延伸することにより金属粒子5を長軸半径が150Å、
短軸半径が25Åの楕円状に変形させて異方性を持た
せ、冷却して本発明の偏光素子1を得た。
【0039】このようにして得られた本発明の偏光素子
1は、波長0.8μmの入射光6に対して、消光比30
dB以上の性能を有する偏光素子として機能させること
ができた。
1は、波長0.8μmの入射光6に対して、消光比30
dB以上の性能を有する偏光素子として機能させること
ができた。
【0040】ちなみに上記偏光素子1中の金属粒子5が
AgまたはCuの単独金属からなる場合、偏光機能を有
する波長のピークはそれぞれ0.5μm、0.65μm
となるが、本発明の偏光素子1はAgとCuの合金を用
いることにより、偏光機能を有する波長を両者と異なる
範囲に設定することができる。また、AgとCuの組成
比率を変化させることによって、偏光機能を有する波長
帯域を自由に調整することができる。
AgまたはCuの単独金属からなる場合、偏光機能を有
する波長のピークはそれぞれ0.5μm、0.65μm
となるが、本発明の偏光素子1はAgとCuの合金を用
いることにより、偏光機能を有する波長を両者と異なる
範囲に設定することができる。また、AgとCuの組成
比率を変化させることによって、偏光機能を有する波長
帯域を自由に調整することができる。
【0041】さらに上記金属粒子層3と誘電体層4の積
層数を調整する事により、偏光特性や波長特性を向上さ
せることができた。
層数を調整する事により、偏光特性や波長特性を向上さ
せることができた。
【0042】また、以上の実施例では金属粒子5を成す
合金としてAg−Cuから成るものを示したが、この他
にAg−Au,Au−Cu,Fe−Ni,Cr−Ni等
の各種合金や、あるいはこれらの金属を3種類以上組合
せた合金を用いることもできる。
合金としてAg−Cuから成るものを示したが、この他
にAg−Au,Au−Cu,Fe−Ni,Cr−Ni等
の各種合金や、あるいはこれらの金属を3種類以上組合
せた合金を用いることもできる。
【0043】実施例2 次に、第2の本発明の実施例を説明する。
【0044】図1に示すように、本発明の製造方法によ
って得られた偏光素子1は、ガラス基板2上に、島状の
不連続な金属粒子層3と、ガラス等の誘電体層4を交互
に形成した後、加熱しながら延伸して金属粒子層3中の
各島からなる金属粒子5を楕円状とし、異方性を持たせ
たものである。
って得られた偏光素子1は、ガラス基板2上に、島状の
不連続な金属粒子層3と、ガラス等の誘電体層4を交互
に形成した後、加熱しながら延伸して金属粒子層3中の
各島からなる金属粒子5を楕円状とし、異方性を持たせ
たものである。
【0045】いま、XY方向の偏光成分を持つ入射光6
をこの偏光素子1に入射させると、前述した理由により
金属粒子5の短軸方向(X方向)の偏光成分に比べて長
軸方向(Y方向)の偏光成分がより多く吸収されるた
め、出射光7はX方向の偏光のみとなり、偏光機能を持
つことになる。
をこの偏光素子1に入射させると、前述した理由により
金属粒子5の短軸方向(X方向)の偏光成分に比べて長
軸方向(Y方向)の偏光成分がより多く吸収されるた
め、出射光7はX方向の偏光のみとなり、偏光機能を持
つことになる。
【0046】この偏光素子1の製造方法は以下の通りで
ある。
ある。
【0047】まず、BK−ガラス、パイレックスガラス
等のガラス基板2を用意し、この表面に金属粒子層3を
成膜するが、この時スパッタ装置を用い、好ましくは多
元スパッタ装置を用いるとともに、ガラス基板2の温度
を300℃からガラスの徐冷点の範囲内にして成膜を行
う。
等のガラス基板2を用意し、この表面に金属粒子層3を
成膜するが、この時スパッタ装置を用い、好ましくは多
元スパッタ装置を用いるとともに、ガラス基板2の温度
を300℃からガラスの徐冷点の範囲内にして成膜を行
う。
【0048】また、上記金属粒子5を成す金属として
は、Ag,Cu,Au,Fe,Ni,Cr等の1種また
は2種以上の合金を用いる。
は、Ag,Cu,Au,Fe,Ni,Cr等の1種また
は2種以上の合金を用いる。
【0049】次に成膜後のガラス基板2に対して、30
0℃からガラスの徐冷点の範囲内の温度となるように熱
処理を行う。
0℃からガラスの徐冷点の範囲内の温度となるように熱
処理を行う。
【0050】なお、上記成膜時の熱処理と成膜後の熱処
理は、いずれか一方のみを行えば良いが、両方行えばよ
り効果的である。
理は、いずれか一方のみを行えば良いが、両方行えばよ
り効果的である。
【0051】ここで徐冷点とはガラスの種類によって固
有の温度であり、ガラスの粘性係数がほぼ1013とな
り、熱膨張曲線に屈折がおこり比熱曲線にピークが表れ
る温度のことである。
有の温度であり、ガラスの粘性係数がほぼ1013とな
り、熱膨張曲線に屈折がおこり比熱曲線にピークが表れ
る温度のことである。
【0052】そして、上記金属粒子層3の成膜時あるい
は成膜後のガラス基板2の温度を300℃から徐冷点の
範囲内としたのは、300℃よりも低いとガラス基板2
の活性度が低くなって島状の金属粒子層3を得にくくな
るからであり、一方徐冷点よりも高いとガラス基板2の
形状が変化する恐れがあるためである。
は成膜後のガラス基板2の温度を300℃から徐冷点の
範囲内としたのは、300℃よりも低いとガラス基板2
の活性度が低くなって島状の金属粒子層3を得にくくな
るからであり、一方徐冷点よりも高いとガラス基板2の
形状が変化する恐れがあるためである。
【0053】次に、同じスパッタ装置を用いて誘電体層
4を成膜するが、誘電体層4の材質としては、ガラス基
板2と同じBK−ガラスやパイレックスガラス、あるい
はSiO2 やMgO等を用いる。
4を成膜するが、誘電体層4の材質としては、ガラス基
板2と同じBK−ガラスやパイレックスガラス、あるい
はSiO2 やMgO等を用いる。
【0054】そして、上記金属粒子層3と誘電体層4を
必要に応じて積層を繰り返した後、加熱し、延伸するこ
とによって金属粒子5を楕円状に伸長させ、異方性を持
たせることができる。
必要に応じて積層を繰り返した後、加熱し、延伸するこ
とによって金属粒子5を楕円状に伸長させ、異方性を持
たせることができる。
【0055】このような本発明の製造方法によって得ら
れた偏光素子1は、島状をした金属粒子5の間に存在す
る偏光特性に寄与していない粒子を減少させることが可
能となるため、透光性、偏光特性の高い偏光素子とする
ことができる。そして、この偏光素子1は、アイソレー
タや干渉計等の各種光学部品等に用いることができ、光
通信、光記録、センサー等の分野で広く使用することが
できる。
れた偏光素子1は、島状をした金属粒子5の間に存在す
る偏光特性に寄与していない粒子を減少させることが可
能となるため、透光性、偏光特性の高い偏光素子とする
ことができる。そして、この偏光素子1は、アイソレー
タや干渉計等の各種光学部品等に用いることができ、光
通信、光記録、センサー等の分野で広く使用することが
できる。
【0056】実験例2 金属粒子層3を成膜した後、熱処理を行う方法にて図1
に示す偏光素子1を製作した。ガラス基板2としては1
10×10×1mmのBK−7ガラス(徐冷点571
℃)を用いた。また成膜装置としては多元マグネトロン
スパッタ装置を使用し、ターゲットには金属粒子層3を
成す銅と誘電体層4を成すBK−7ガラスを使用した。
に示す偏光素子1を製作した。ガラス基板2としては1
10×10×1mmのBK−7ガラス(徐冷点571
℃)を用いた。また成膜装置としては多元マグネトロン
スパッタ装置を使用し、ターゲットには金属粒子層3を
成す銅と誘電体層4を成すBK−7ガラスを使用した。
【0057】成膜条件は、RFパワー20W、スパッタ
圧2.0×10-3、Ar ガスの流量10ccmとし、ガ
ラス基板2の温度を150℃にして、金属粒子層3の膜
厚を8nmに設定した。
圧2.0×10-3、Ar ガスの流量10ccmとし、ガ
ラス基板2の温度を150℃にして、金属粒子層3の膜
厚を8nmに設定した。
【0058】成膜後、200℃、400℃、500℃の
各温度にてそれぞれ30分、45分、60分の熱処理を
行い、金属粒子層3の島状化を行った。その結果、20
0℃では島状化せず、400℃、500℃では島状化が
確認された。
各温度にてそれぞれ30分、45分、60分の熱処理を
行い、金属粒子層3の島状化を行った。その結果、20
0℃では島状化せず、400℃、500℃では島状化が
確認された。
【0059】また、この状態での特性を評価するため
に、RPVを測定した。これは、図2に示すように、銅か
らなる島状金属粒子層3の分光透過率Aと、BK−7ガ
ラスからなるガラス基板2の分光透過率Bを比較した時
の、吸収高さXと850nmでの損失Yから、 RPV=LOG((100−X)/(100−Y)) で求められる値であり、この値は加熱延伸を行った後の
消光比と同等のものである。
に、RPVを測定した。これは、図2に示すように、銅か
らなる島状金属粒子層3の分光透過率Aと、BK−7ガ
ラスからなるガラス基板2の分光透過率Bを比較した時
の、吸収高さXと850nmでの損失Yから、 RPV=LOG((100−X)/(100−Y)) で求められる値であり、この値は加熱延伸を行った後の
消光比と同等のものである。
【0060】そして、上記のように400℃、500℃
で熱処理を行ったもののRPV値を図3に示すように、熱
処理の温度を高く、時間を長くするほどRPVが大きくな
り、偏光素子としての特性が向上することがわかる。
で熱処理を行ったもののRPV値を図3に示すように、熱
処理の温度を高く、時間を長くするほどRPVが大きくな
り、偏光素子としての特性が向上することがわかる。
【0061】この結果、最も特性の良かった500℃、
60分の熱処理を行ったものに、BK−7ガラスからな
る誘電体層4を300nmの厚さで成膜した後、上記R
PVを測定すると3.5dBであった。さらに、この金属
粒子層3と誘電体層4を10層積層した後、加熱延伸を
行って偏光素子1を製作したところ、消光比35dBと
することができた。
60分の熱処理を行ったものに、BK−7ガラスからな
る誘電体層4を300nmの厚さで成膜した後、上記R
PVを測定すると3.5dBであった。さらに、この金属
粒子層3と誘電体層4を10層積層した後、加熱延伸を
行って偏光素子1を製作したところ、消光比35dBと
することができた。
【0062】実験例3 次に、金属粒子層3の成膜時と成膜後の両方に熱処理を
行う方法にて偏光素子1を製作した。
行う方法にて偏光素子1を製作した。
【0063】ガラス基板2として76×10×1mmの
BK−7ガラスを用いて、金属粒子層3を成膜する際の
温度を、150℃、400℃とし、それぞれ上記実験例
と同じスパッタ装置を用いて金属粒子層3を成膜した。
他の成膜条件は、RFパワー20W、スパッタ圧2.0
×10-3、Ar ガスの流量10ccmとし、金属粒子層
3の膜厚を8nmに設定した。ここでの金属粒子層3の
膜厚は上記条件にて20分成膜したものの膜厚を測定
し、成膜速度を算出し、この値から導き出したものであ
る。
BK−7ガラスを用いて、金属粒子層3を成膜する際の
温度を、150℃、400℃とし、それぞれ上記実験例
と同じスパッタ装置を用いて金属粒子層3を成膜した。
他の成膜条件は、RFパワー20W、スパッタ圧2.0
×10-3、Ar ガスの流量10ccmとし、金属粒子層
3の膜厚を8nmに設定した。ここでの金属粒子層3の
膜厚は上記条件にて20分成膜したものの膜厚を測定
し、成膜速度を算出し、この値から導き出したものであ
る。
【0064】さらに、成膜後に500℃、60分の熱処
理を行った。
理を行った。
【0065】この状態で、SEMにて表面状態の分析を
行った。その結果、ガラス基板温度150℃で成膜した
ものでは、金属粒子層3を成す島状の金属粒子5の間に
微小の粒子が確認されたが、ガラス基板温度400℃に
て成膜したものは、金属粒子層3を成す島状の金属粒子
5の間に偏光特性に寄与していない微小粒子がほとんど
確認されなかった。
行った。その結果、ガラス基板温度150℃で成膜した
ものでは、金属粒子層3を成す島状の金属粒子5の間に
微小の粒子が確認されたが、ガラス基板温度400℃に
て成膜したものは、金属粒子層3を成す島状の金属粒子
5の間に偏光特性に寄与していない微小粒子がほとんど
確認されなかった。
【0066】また、この状態での分光透過率を図4に示
す。この結果より、金属粒子層3の成膜時の温度を30
0℃から徐冷点の間である400℃としたものは、ピー
ク高さが高く、半値幅が小さいことが確認された。
す。この結果より、金属粒子層3の成膜時の温度を30
0℃から徐冷点の間である400℃としたものは、ピー
ク高さが高く、半値幅が小さいことが確認された。
【0067】次に、金属粒子層3の上に誘電体層4とし
てBK−7ガラスを500nm成膜し、各層を1層ずつ
形成した状態で605℃に加熱し、45kg/mm2 の
張力で50mm延伸して金属粒子5に異方性を持たせて
偏光素子を得た。
てBK−7ガラスを500nm成膜し、各層を1層ずつ
形成した状態で605℃に加熱し、45kg/mm2 の
張力で50mm延伸して金属粒子5に異方性を持たせて
偏光素子を得た。
【0068】その結果、150℃で成膜したものは、消
光比が3.5dBであり、誘電体層4の剥離が生じたも
のがあったが、400℃で成膜したものは、消光比が5
dBと高く、誘電体層4の剥離が全く生じていなかっ
た。
光比が3.5dBであり、誘電体層4の剥離が生じたも
のがあったが、400℃で成膜したものは、消光比が5
dBと高く、誘電体層4の剥離が全く生じていなかっ
た。
【0069】さらに、400℃で成膜したものについ
て、金属粒子層3と誘電体層4を8層積層して偏光素子
1を得たところ、消光比42dBと特性を向上させるこ
とができた。
て、金属粒子層3と誘電体層4を8層積層して偏光素子
1を得たところ、消光比42dBと特性を向上させるこ
とができた。
【0070】
【発明の効果】以上のように第1の本発明によれば、透
光性を有する誘電体中に、異方性を持った金属粒子を分
散してなる偏光素子において、上記金属粒子を2種類以
上の金属の合金で形成したことによって、上記合金の種
類や組成比を調整することにより様々な波長特性を持っ
た偏光素子とすることができるため、使用する波長帯域
に応じた偏光素子を容易に得ることができる。また、本
発明の偏光素子は、誘電体中に異方性を持った金属粒子
を分散させた構造であるため、小型で量産性に優れ、高
性能の偏光素子を提供できる。
光性を有する誘電体中に、異方性を持った金属粒子を分
散してなる偏光素子において、上記金属粒子を2種類以
上の金属の合金で形成したことによって、上記合金の種
類や組成比を調整することにより様々な波長特性を持っ
た偏光素子とすることができるため、使用する波長帯域
に応じた偏光素子を容易に得ることができる。また、本
発明の偏光素子は、誘電体中に異方性を持った金属粒子
を分散させた構造であるため、小型で量産性に優れ、高
性能の偏光素子を提供できる。
【0071】また、第2の本発明によれば、ガラス基板
上に金属粒子層と誘電体層を積層した後、加熱延伸して
金属粒子に異方性を持たせる工程から成る偏光素子の製
造方法において、スパッタ装置を用いて金属粒子層を成
膜するとともに、この成膜時及び/又は成膜後にガラス
基板の温度が300℃からガラスの除冷点の範囲内とな
るように熱処理することによって、以下のような優れた
効果を有する。
上に金属粒子層と誘電体層を積層した後、加熱延伸して
金属粒子に異方性を持たせる工程から成る偏光素子の製
造方法において、スパッタ装置を用いて金属粒子層を成
膜するとともに、この成膜時及び/又は成膜後にガラス
基板の温度が300℃からガラスの除冷点の範囲内とな
るように熱処理することによって、以下のような優れた
効果を有する。
【0072】スパッタ装置を使用し、金属粒子のみを
ガラス中に分散させたことにより、容易に安定した特性
の偏光素子を提供できる。
ガラス中に分散させたことにより、容易に安定した特性
の偏光素子を提供できる。
【0073】ガラス基板の温度を300℃からガラス
の除冷点の範囲内に設定したことにより、島状をした金
属粒子の間に存在する偏光特性に寄与しない粒子を減少
させられる。そのため、透光性、偏光特性を向上できる
とともに、ガラス基板の露出面が多くなるため誘電体層
との密着性が高まり、加熱延伸工程時に誘電体層の剥離
を防止できる。
の除冷点の範囲内に設定したことにより、島状をした金
属粒子の間に存在する偏光特性に寄与しない粒子を減少
させられる。そのため、透光性、偏光特性を向上できる
とともに、ガラス基板の露出面が多くなるため誘電体層
との密着性が高まり、加熱延伸工程時に誘電体層の剥離
を防止できる。
【図1】本発明の偏光素子を示す概略図である。
【図2】偏光素子を構成する金属粒子層とガラス基板の
分光透過率を示すグラフである。
分光透過率を示すグラフである。
【図3】本発明の製造方法における金属粒子層を成膜し
た後の熱処理時間とRPV値との関係を示すグラフであ
る。
た後の熱処理時間とRPV値との関係を示すグラフであ
る。
【図4】本発明の製造方法で得た偏光素子の分光透過率
を示すグラフである。
を示すグラフである。
1:偏光素子 2:誘電体基板 3:金属粒子層 4:誘電体層 5:金属粒子 6:入射光 7:出射光
Claims (3)
- 【請求項1】透光性を有する誘電体中に、異方性を持っ
た金属粒子を分散してなる偏光素子において、上記金属
粒子が2種類以上の金属の合金から成ることを特徴とす
る偏光素子。 - 【請求項2】誘電体基板上に合金からなる金属粒子層と
誘電体層を積層した後、加熱延伸して金属粒子に異方性
を持たせたことを特徴とする請求項1記載の偏光素子。 - 【請求項3】ガラス基板上にスパッタ装置を用いて金属
粒子層を成膜するとともに、この成膜時及び/又は成膜
後にガラス基板の温度が300℃から除冷点の範囲内と
なるように熱処理し、上記金属粒子層上に誘電体層を積
層した後、加熱延伸して金属粒子に異方性を持たせる工
程から成る偏光素子の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10655295A JPH08304625A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | 偏光素子及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10655295A JPH08304625A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | 偏光素子及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08304625A true JPH08304625A (ja) | 1996-11-22 |
Family
ID=14436514
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10655295A Pending JPH08304625A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | 偏光素子及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08304625A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004262284A (ja) * | 2003-02-28 | 2004-09-24 | Ryosei Electro-Circuit Systems Ltd | スライドドアの電線余長吸収装置 |
| JP2006330107A (ja) * | 2005-05-23 | 2006-12-07 | Ricoh Co Ltd | 偏光制御素子および光学素子 |
| JP2007240618A (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-20 | Ricoh Co Ltd | 偏光制御素子および偏光制御方法および偏光制御装置 |
| US7630132B2 (en) | 2005-05-23 | 2009-12-08 | Ricoh Company, Ltd. | Polarization control device |
-
1995
- 1995-04-28 JP JP10655295A patent/JPH08304625A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004262284A (ja) * | 2003-02-28 | 2004-09-24 | Ryosei Electro-Circuit Systems Ltd | スライドドアの電線余長吸収装置 |
| JP2006330107A (ja) * | 2005-05-23 | 2006-12-07 | Ricoh Co Ltd | 偏光制御素子および光学素子 |
| US7630132B2 (en) | 2005-05-23 | 2009-12-08 | Ricoh Company, Ltd. | Polarization control device |
| JP2007240618A (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-20 | Ricoh Co Ltd | 偏光制御素子および偏光制御方法および偏光制御装置 |
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