JPH10277611A - 高耐摩耗性冷間圧延用複合ワークロール - Google Patents
高耐摩耗性冷間圧延用複合ワークロールInfo
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- JPH10277611A JPH10277611A JP8897997A JP8897997A JPH10277611A JP H10277611 A JPH10277611 A JP H10277611A JP 8897997 A JP8897997 A JP 8897997A JP 8897997 A JP8897997 A JP 8897997A JP H10277611 A JPH10277611 A JP H10277611A
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Abstract
ルを提供すること。 【解決手段】 重量%で、C:0.9〜1.5%、S
i:0.3〜1.0%、Mn:0.3〜1.0%、C
r:4.0〜10.0%、Mo:3.0〜8.0%、
V:0.5〜5.0%及び残部がFe及び不可避不純物
からなる外層部を鋳鋼にて構成される芯材の周囲に連続
鋳掛肉盛法により形成したことを特徴とする耐摩耗性に
優れた冷間圧延用複合ワークロール。
Description
用いられるワークロールに関するものである。
しては5〜7%Crを含む鍛鋼が適用されてきた。また
近年、特公昭61−11310号公報あるいは特公平7
−68588号公報に開示されるロールのようなMo、
V、W等を少量添加したいわゆるセミハイス系のロール
の適用が広がりつつある。
用ワークロールは一般にエレクトロスラグ溶解法にて鋼
塊を作製し、鍛造工程を経て焼き入れ焼き戻し熱処理を
行うという複雑な工程を経ている。またその熱処理にお
いてはHs90以上の高硬度を確保すべく漸進誘導加熱
・水焼入れ等の技術を用いて高温から急冷する過酷な焼
き入れが行われている。従来、冷延用ワークロールの鋳
造法として適用されてきたエレクトロスラグ溶解法は凝
固速度が小さく、結晶粒、あるいは炭化物が粗大になる
傾向がある。結晶粒、炭化物が粗大になると焼き入れ時
に焼き割れが発生するため、十分な材料強度および伸び
を確保するため、事前の鍛造工程は不可欠のものであ
り、また成分設計の上でもC量は0.9%程度に抑制さ
れたものとなっており、またMo,V,Wといった合金
のいずれかを抑制する必要があった。そのためロールと
しての耐摩耗性改善にも限界があった。
を大きくすることにより組織の微細化を図り、従来の技
術では不可能であった高合金化を実現し、優れた耐摩耗
性を確保することにある。大きな鋳塊から成形される一
体式ロールの場合、大きい凝固速度を確保することは難
しく、溶湯の容積の小さい複合構造とすることにより、
より容易に実現できるようになる。すなわち、本発明の
高耐摩耗性冷間圧延用複合ワークロールは外層部が重量
%でC:0.9〜1.5%、Si:0.3〜1.0%、
Mn:0.3〜1.0%、Cr:4.0〜10.0%、
Mo:3.0〜8.0%、V:0.5〜5.0%及び残
部がFe及び不可避不純物からなり、芯材が鋳鋼あるい
は鍛鋼にて構成されることを特徴とするものである。さ
らに焼き入れ性改善あるいは強度向上を目的として外層
部にNi5%以下含有させてもよい。
述べる。Cは硬さを得るための重要な元素である。C量
が0.9%より少ないと基地に固溶するCが不足し、十
分なマトリックス硬さが得られなくなると同時に、高合
金化が難しくなる。しかし、1.5%を越えると炭化物
が粗大化し強度が低下するので上限を1.5%とした。
特に、好ましい範囲は1.0%超1.3%以下である。
の効果を発揮するには0.3%以上必要であるが1%を
超えると脆化するため好ましくない。MnもSi同様、
脱酸剤として必要な元素であり、その効果を発揮するに
は0.3%以上必要であるが1%を超えると脆化するた
め好ましくない。CrはCと結合しやすくM7 C3 系炭
化物を構成し、耐摩耗性を確保するうえで必要な元素で
あるが少ないと十分な耐摩耗性が確保できず、一方多す
ぎると炭化物が粗大化しネット状に発達する傾向があり
靱性が低下する。その最適な範囲は4%以上10%以下
である。
焼き戻しを行う場合、その二次硬化に強く寄与する元素
である。3%未満の場合、炭化物としての析出が不十分
である。しかし、8%を越えるとネット状の粗大な炭化
物となるため、その適切な範囲を3%以上8%以下とし
た。特に、4%以上6%以下の範囲にあることが好まし
い。Vは硬度の極めて高いMC系炭化物を形成するため
最も強く耐摩耗性に寄与する元素である。しかし0.5
%未満であるとその効果は小さく、5%を越えると研削
性が阻害されるためその範囲を0.5%以上5%以下と
した。特に光輝性が要求される場合には研削性の点から
2%以下に抑えるのが好ましい。
る。径の大きいロールなど大きい硬化深度が要求される
場合にはその要求に応じて添加するとよい。しかし5%
を超えると残留オーステナイトが過剰となりHs90以
上の高硬度が得られなくなるためその上限を5%とし
た。なお、Wは炭化物を粗大化させるので本発明におい
てはその添加は避けられるべきである。Si,Mnはと
もに脱酸材であると同時に溶湯の流動性の点から欠くこ
とのできない元素であり、一般の高速度鋼に含まれてい
る量を含有させればよい。これらは本発明による効果に
対して何等影響を及ぼすものではないが、その適正な範
囲は0.3%以上1.0%以下である。
を向上させるべく、従来ロールに比べ高C化、高合金化
を図った合金設計となっており、凝固速度が遅い場合炭
化物が粗大化し焼き入れ時に割れを誘発する可能性がで
てくる。大きい凝固速度を確保するためには複合構造と
することが有効な手段の1つである。複合ロールを製造
する手段としては特に大きい凝固速度が得られる特公昭
44−4903号公報等に開示されている連続鋳掛け肉
盛り法を用いるのが好ましい。連続鋳掛け肉盛り法とは
芯材となる鋼材とその周囲に設置された環状冷却型との
空隙内に外層を形成するべく溶湯を加熱コイルにより加
熱しつつ導入する方法であって凝固容積が小さいため大
きい凝固速度を確保できる特徴がある。
焼き割れの回避を確実なものとするためには、凝固組織
における結晶粒径は150μm以下であることが望まし
い。そのためには15mm/分以上の凝固速度が確保さ
れていることが望ましい。その場合、晶出する炭化物も
極めて微細なものとなるため、鍛造工程の省略も可能と
なる。なお、ここでいう結晶粒径とは凝固時の結晶粒径
を指し、共晶炭化物により囲まれた領域を意味するもの
である。結晶粒径の定義を図1に示す。なお、連続鋳掛
け肉盛り法において得られる凝固速度には自ずと限界が
あり、せいぜい30μmが限界であるが、この結晶粒径
範囲においては、熱処理時の焼き割れを回避する上でそ
の粒径および炭化物サイズはより小さい方が望ましい。
用複合ワークロールはその外層部組織において従来の冷
間圧延用ロールとは大きく異なった特徴を有している。
それはM6 C型共晶炭化物がネット状に存在しているこ
とである。炭化物量が多いほど耐摩耗性、耐焼付性に優
れることはすでに知られているとおりである。しかし、
ネット状の共晶炭化物は焼入れ時の耐焼割れ性を確保す
るためとの観点から、鋳造時にネット状の共晶炭化物が
晶出しないようC量や合金量を制限する、あるいは鍛造
によって炭化物の分断、微細化を図るといった対策がと
られてきた。
を行ったのち、それぞれφ40×100の試験片を切り
出し、焼入れ焼戻しを施した。なお、溶製時に砂型の厚
みの調整により凝固速度を変化させ粒径の異なるサンプ
ルを造り分けた。比較例1、2はC量、合金量が本発明
の成分範囲よりも過大なもの、また比較例3は本発明の
結晶粒径範囲よりも結晶粒が粗大なものである。従来材
1、2は実ロールよりサンプルを採取した。従来材はエ
レクトロスラグ溶解法によるもので従来材1は5%Cr
鍛鋼、従来材2はセミハイス鍛鋼である。また、従来材
1はM6 C型共晶炭化物は晶出しない成分系のものであ
る。特性評価として熱衝撃試験および冷間摩耗試験を行
った。熱衝撃試験はある温度に30分加熱保定した後、
すぐに水中に投下、急冷しき裂発生の有無を調査し、き
裂の発生しない上限温度を求めた。また冷間摩耗試験は
サンプルを900〜1200℃でオーステナイト化した
後、焼き入れし、100〜600℃で焼き戻しを行いH
s90以上の硬さを確保した上で西原式摩耗試験機を用
いて行った。
の成分、結晶粒径範囲においては高C化、高合金化を図
ったことによりいずれも従来材より優れた耐摩耗性を有
していることがわかる。これらは高C、高合金にも関わ
らず、従来材と同等の熱衝撃性を有しており鍛造を行わ
なくとも過酷な熱処理に耐えうることがわかる。しか
し、比較例1、2に見られるようにC量あるいは合金量
が過大になると炭化物が粗大化するため耐熱衝撃性が大
きく低下し、焼き入れ工程において焼割れが発生する可
能性がある。また、比較例3に見られるように、組織が
粗大となっても耐熱衝撃性が低下することがわかる。
SCM440からなる芯材の周囲に連続鋳掛け肉盛り法
にて溶着させた胴径φ450胴長1500の冷延用複合
ワークロールを試作した。焼き入れは低周波漸進誘導加
熱・水焼き入れにより行った。なお、鍛造工程は省略し
た。焼入れ温度範囲900〜1200℃にて低周波漸進
誘導加熱・水焼き入れを施し、焼き戻しは100〜60
0℃の温度範囲で2回以上行った。いずれも従来ロール
材に比べ高C、高合金な成分設計でありながら、過酷な
熱処理において割損することなく高硬度を確保すること
ができた。得られたロールの硬度分布を図2に示す。N
i添加が硬度深度向上に有効であることがわかる。これ
らのロールを実圧延にて使用したところ従来の5%Cr
鍛鋼ロールの3倍以上、セミハイス鍛鋼ロールの2倍以
上の寿命を達成し、ロール交換頻度が大幅に低減され
た。
圧延用ロールを提供することができ、ロール交換頻度の
低減等、圧延の効率化を達成することができた。
の顕微鏡写真(倍率×100)である。
度および結晶粒径の関係を示す図である。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 重量%で C:0.9〜1.5%、 Si:0.3〜1.0%、 Mn:0.3〜1.0%、 Cr:4.0〜10.0%、 Mo:3.0〜8.0%、 V:0.5〜5.0% 及び残部がFe及び不可避不純物からなる外層部を鋳鋼
あるいは鍛鋼にて構成される芯材の周囲に連続鋳掛肉盛
法により形成したことを特徴とする高耐摩耗性冷間圧延
用複合ワークロール。 - 【請求項2】 請求項1において外層部がさらにNi5
%以下含まれることを特徴とする高耐摩耗性冷間圧延用
複合ワークロール。 - 【請求項3】 請求項1、2において外層部がM6 Cを
主体とするネット状共晶炭化物、粒状のMC炭化物、焼
き戻しマルテンサイトおよび残留オーステナイトにて構
成され、かつ硬さがHs90以上あることを特徴とする
高耐摩耗性冷間圧延用複合ワークロール。 - 【請求項4】 請求項3においてネット状共晶炭化物の
面積率が5%以上あることを特徴とする高耐摩耗性冷間
圧延用複合ワークロール。 - 【請求項5】 請求項4において外層部の結晶粒径が1
50μm以下であることを特徴とする高耐摩耗性冷間圧
延用複合ワークロール。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08897997A JP3383180B2 (ja) | 1997-04-08 | 1997-04-08 | 高耐摩耗性冷間圧延用複合ワークロール |
| EP98911230A EP0911421B1 (en) | 1997-04-08 | 1998-04-07 | Composite work roll for cold rolling |
| PCT/JP1998/001595 WO1998045493A1 (fr) | 1997-04-08 | 1998-04-07 | Rouleau composite pour laminage a froid |
| DE69812269T DE69812269T2 (de) | 1997-04-08 | 1998-04-07 | Verbundwalze zum kaltwalzen |
| US09/194,986 US6206814B1 (en) | 1997-04-08 | 1998-04-07 | Composite work roll for cold rolling |
| KR1019980710041A KR100306850B1 (ko) | 1997-04-08 | 1998-04-07 | 냉간압연용복합워크롤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08897997A JP3383180B2 (ja) | 1997-04-08 | 1997-04-08 | 高耐摩耗性冷間圧延用複合ワークロール |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10277611A true JPH10277611A (ja) | 1998-10-20 |
| JP3383180B2 JP3383180B2 (ja) | 2003-03-04 |
Family
ID=13957929
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP08897997A Expired - Fee Related JP3383180B2 (ja) | 1997-04-08 | 1997-04-08 | 高耐摩耗性冷間圧延用複合ワークロール |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3383180B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009214122A (ja) * | 2008-03-07 | 2009-09-24 | Fujico Co Ltd | 熱間圧延用複合ロール及びその製造方法 |
| JP2015521235A (ja) * | 2012-05-07 | 2015-07-27 | ヴァルス ベジッツ ゲーエムベーハー | 優れた機械加工性を有する低温硬質鋼 |
-
1997
- 1997-04-08 JP JP08897997A patent/JP3383180B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009214122A (ja) * | 2008-03-07 | 2009-09-24 | Fujico Co Ltd | 熱間圧延用複合ロール及びその製造方法 |
| JP2015521235A (ja) * | 2012-05-07 | 2015-07-27 | ヴァルス ベジッツ ゲーエムベーハー | 優れた機械加工性を有する低温硬質鋼 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3383180B2 (ja) | 2003-03-04 |
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