JPH1027928A - 永久電流スイッチ付超電導コイルおよびその製造方法 - Google Patents
永久電流スイッチ付超電導コイルおよびその製造方法Info
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- JPH1027928A JPH1027928A JP8179491A JP17949196A JPH1027928A JP H1027928 A JPH1027928 A JP H1027928A JP 8179491 A JP8179491 A JP 8179491A JP 17949196 A JP17949196 A JP 17949196A JP H1027928 A JPH1027928 A JP H1027928A
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Landscapes
- Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 接続抵抗が小さく、信頼性の高い永久電流ス
イッチ付超電導コイルを提供する。 【解決手段】 ソレノイドコイル21を構成するビスマ
ス系酸化物超電導線の両端22aおよび22bを芯材2
3に巻きつけ、所定の部分22cで接合する。接合は、
線材の両端部を重ね合わせ、加熱することによって実現
される。接合された両端部は、ヒータ25とともにソレ
ノイドコイル21のための永久電流スイッチとして機能
する。
イッチ付超電導コイルを提供する。 【解決手段】 ソレノイドコイル21を構成するビスマ
ス系酸化物超電導線の両端22aおよび22bを芯材2
3に巻きつけ、所定の部分22cで接合する。接合は、
線材の両端部を重ね合わせ、加熱することによって実現
される。接合された両端部は、ヒータ25とともにソレ
ノイドコイル21のための永久電流スイッチとして機能
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化物超電導線を
使用した永久電流スイッチ付超電導コイルおよびその製
造方法に関する。
使用した永久電流スイッチ付超電導コイルおよびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超電導マグネットを運転させる方法とし
て、常にマグネットに電源から電流を流す方法と、永久
電流スイッチを超電導マグネットのコイルに電源に対し
て並列に接続し、励磁した後はこのスイッチによりコイ
ルを電源から切り離して永久電流モードに移行させる方
法とがある。
て、常にマグネットに電源から電流を流す方法と、永久
電流スイッチを超電導マグネットのコイルに電源に対し
て並列に接続し、励磁した後はこのスイッチによりコイ
ルを電源から切り離して永久電流モードに移行させる方
法とがある。
【0003】永久電流スイッチを用いた永久電流モード
の運転法を図1に示す。図に示すように、超電導マグネ
ット1の端子間には短絡スイッチ2が設けられる。この
短絡スイッチ2は永久電流スイッチと呼ばれ、短絡時の
抵抗を低くするため、通常、超電導体が用いられる。超
電導体を用いたスイッチにおいて、たとえばヒータ加熱
によって超電導体の温度を臨界温度Tc以上とすること
により抵抗が発生した状態で、電源3から定格電流値ま
で超電導マグネット1に電流を流し、励磁を行なう。次
いで、スイッチ2を超電導状態に移行させ、短絡を行な
えば、励磁電源を取り外しても一定電流の通電が継続さ
れることになる。このようにして永久電流モードの運転
が可能である。
の運転法を図1に示す。図に示すように、超電導マグネ
ット1の端子間には短絡スイッチ2が設けられる。この
短絡スイッチ2は永久電流スイッチと呼ばれ、短絡時の
抵抗を低くするため、通常、超電導体が用いられる。超
電導体を用いたスイッチにおいて、たとえばヒータ加熱
によって超電導体の温度を臨界温度Tc以上とすること
により抵抗が発生した状態で、電源3から定格電流値ま
で超電導マグネット1に電流を流し、励磁を行なう。次
いで、スイッチ2を超電導状態に移行させ、短絡を行な
えば、励磁電源を取り外しても一定電流の通電が継続さ
れることになる。このようにして永久電流モードの運転
が可能である。
【0004】永久電流スイッチには、たとえば次のよう
な特性が要求される。 (1) ON時の抵抗が0であるかまたは小さいこと。
な特性が要求される。 (1) ON時の抵抗が0であるかまたは小さいこと。
【0005】(2) OFF時の抵抗が大きいこと。 (3) 必要電流を安定に流すことができること。
【0006】(4) スイッチング時間が短く、信頼性
および操作性が高いこと。従来の合金系または化合物系
超電導線材を用いた超電導マグネットに対しては、Nb
線またはNbTi線を使用した永久電流スイッチが用い
られている。この場合、永久電流モードに移行させるた
めの温度は、4.2K(液体ヘリウム温度)であり、そ
れより高い温度で使用することはできない。
および操作性が高いこと。従来の合金系または化合物系
超電導線材を用いた超電導マグネットに対しては、Nb
線またはNbTi線を使用した永久電流スイッチが用い
られている。この場合、永久電流モードに移行させるた
めの温度は、4.2K(液体ヘリウム温度)であり、そ
れより高い温度で使用することはできない。
【0007】近年、液体窒素温度以上において超電導状
態を示す酸化物超電導体が発見されて以来、この材料を
用いた超電導マグネットの開発も進められている。した
がって、Nb線またはNbTi線を用いたスイッチを、
酸化物超電導体を用いたコイルに組合せて4.2Kの温
度で使用することも考えられる。しかしながら、Nb線
またはNbTi線と酸化物超電導体との接合は比較的困
難である。
態を示す酸化物超電導体が発見されて以来、この材料を
用いた超電導マグネットの開発も進められている。した
がって、Nb線またはNbTi線を用いたスイッチを、
酸化物超電導体を用いたコイルに組合せて4.2Kの温
度で使用することも考えられる。しかしながら、Nb線
またはNbTi線と酸化物超電導体との接合は比較的困
難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、酸化
物超電導体を用いたコイルにより適した永久電流スイッ
チを提供することである。
物超電導体を用いたコイルにより適した永久電流スイッ
チを提供することである。
【0009】本発明のさらなる目的は、ON時の抵抗が
より小さな永久電流スイッチを酸化物超電導体を用いた
コイルに対して提供することである。
より小さな永久電流スイッチを酸化物超電導体を用いた
コイルに対して提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、超電導コイル
と超電導コイルを短絡する永久電流スイッチとを備える
永久電流スイッチ付超電導コイルを提供する。本発明に
おいて、超電導コイルおよび永久電流スイッチはとも
に、ビスマス系酸化物超電導体とそれを覆う銀または銀
合金からなる安定化材とからなる酸化物超電導線材を備
える。超電導コイルおよび永久電流スイッチをそれぞれ
構成する酸化物超電導線材は、安定化材同士の拡散接合
により接合されている。この接合により、超電導コイル
の短絡がなされている。
と超電導コイルを短絡する永久電流スイッチとを備える
永久電流スイッチ付超電導コイルを提供する。本発明に
おいて、超電導コイルおよび永久電流スイッチはとも
に、ビスマス系酸化物超電導体とそれを覆う銀または銀
合金からなる安定化材とからなる酸化物超電導線材を備
える。超電導コイルおよび永久電流スイッチをそれぞれ
構成する酸化物超電導線材は、安定化材同士の拡散接合
により接合されている。この接合により、超電導コイル
の短絡がなされている。
【0011】本発明の好ましい具体例において、超電導
コイルを形成する酸化物超電導線の両端末部分が安定化
材同士の拡散接合により接合されており、該両端末部分
が永久電流スイッチとして利用される。
コイルを形成する酸化物超電導線の両端末部分が安定化
材同士の拡散接合により接合されており、該両端末部分
が永久電流スイッチとして利用される。
【0012】本発明において、永久電流スイッチの酸化
物超電導線は、芯材にコイル状に巻くことができる。こ
の芯材において、超電導コイルに近い部分は熱電導率の
低いセラミックスからなり、超電導コイルに遠い部分は
ステンレス鋼からなることが好ましい。
物超電導線は、芯材にコイル状に巻くことができる。こ
の芯材において、超電導コイルに近い部分は熱電導率の
低いセラミックスからなり、超電導コイルに遠い部分は
ステンレス鋼からなることが好ましい。
【0013】また本発明において、永久電流スイッチ
は、酸化物超電導体を加熱するための発熱体と、この発
熱体を覆う熱絶縁材とを備えることができる。
は、酸化物超電導体を加熱するための発熱体と、この発
熱体を覆う熱絶縁材とを備えることができる。
【0014】本発明によって永久電流スイッチ付超電導
コイルの製造方法が提供される。この製造方法は、ビス
マス系酸化物超電導体の焼結体と、それを覆う銀または
銀合金からなる安定化材とからなる酸化物超電導線を両
端部分を残して巻き、超電導コイルを形成する工程と、
両端部分を互いに重ね合せる工程と、重ね合せた部分を
500℃〜900℃の温度において加熱し、両端部分の
安定化材同士を拡散接合させる工程とを備える。接合さ
れた両端部分は永久電流スイッチとして利用される。
コイルの製造方法が提供される。この製造方法は、ビス
マス系酸化物超電導体の焼結体と、それを覆う銀または
銀合金からなる安定化材とからなる酸化物超電導線を両
端部分を残して巻き、超電導コイルを形成する工程と、
両端部分を互いに重ね合せる工程と、重ね合せた部分を
500℃〜900℃の温度において加熱し、両端部分の
安定化材同士を拡散接合させる工程とを備える。接合さ
れた両端部分は永久電流スイッチとして利用される。
【0015】本発明によって永久電流スイッチ付超電導
コイルの他の製造方法が提供される。この製造方法は、
ビスマス系酸化物超電導体の焼結体と、それを覆う銀ま
たは銀合金からなる安定化材とからなる第1の酸化物超
電導線材が巻かれた超電導コイルの両端部に、ビスマス
系酸化物超電導体の焼結体と、それを覆う銀または銀合
金からなる安定化材とからなる第2の酸化物超電導線材
の両端部をそれぞれ互いに重ね合わせる工程と、重ね合
わせた部分を500℃〜900℃の温度において加熱
し、両端部分の安定化材同士を拡散接合させる工程とを
備える。この方法において、第2の酸化物超電導線材
は、永久電流スイッチとして利用される。
コイルの他の製造方法が提供される。この製造方法は、
ビスマス系酸化物超電導体の焼結体と、それを覆う銀ま
たは銀合金からなる安定化材とからなる第1の酸化物超
電導線材が巻かれた超電導コイルの両端部に、ビスマス
系酸化物超電導体の焼結体と、それを覆う銀または銀合
金からなる安定化材とからなる第2の酸化物超電導線材
の両端部をそれぞれ互いに重ね合わせる工程と、重ね合
わせた部分を500℃〜900℃の温度において加熱
し、両端部分の安定化材同士を拡散接合させる工程とを
備える。この方法において、第2の酸化物超電導線材
は、永久電流スイッチとして利用される。
【0016】本発明の製造方法において、超電導コイル
を構成する線材の両端部分または、永久電流スイッチを
構成すべき線材の部分は芯材に巻いた状態で加熱するこ
とができる。この芯材において、超電導コイルに近い部
分は熱電導率の低いセラミックスからなり、超電導コイ
ルに遠い部分はステンレス鋼からなることが好ましい。
加熱により接合すべき線材の部分は、ステンレス鋼から
なる芯材の部分上に設けることが好ましい。
を構成する線材の両端部分または、永久電流スイッチを
構成すべき線材の部分は芯材に巻いた状態で加熱するこ
とができる。この芯材において、超電導コイルに近い部
分は熱電導率の低いセラミックスからなり、超電導コイ
ルに遠い部分はステンレス鋼からなることが好ましい。
加熱により接合すべき線材の部分は、ステンレス鋼から
なる芯材の部分上に設けることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明では、超電導コイルおよび
永久電流スイッチにビスマス系酸化物超電導線材を用い
る。ビスマス系酸化物超電導体には、Bi2 Sr2 Ca
1 Cu2 O8- X 、(Bi,Pb)2 Sr2 Ca1 Cu2
O8-X (0≦X<1)等の2212相を有するビスマス
系酸化物超電導体、Bi2 Sr2 Ca2 Cu3 O10-Z、
(Bi,Pb)2 Sr2 Ca2 Cu3 O10-Z(0≦Z<
1)等の2223相を有するビスマス系酸化物超電導体
などがある。ビスマス系酸化物超電導体は、高い臨界温
度を有し、高い臨界電流密度を有する線材を比較的容易
に得ることができる。したがって、特に永久電流スイッ
チにビスマス系酸化物超電導線材を用いれば、必要な電
流を安定に流すことができ、スイッチング時間が短く、
信頼性および操作性が高い永久電流スイッチを提供する
ことができる。
永久電流スイッチにビスマス系酸化物超電導線材を用い
る。ビスマス系酸化物超電導体には、Bi2 Sr2 Ca
1 Cu2 O8- X 、(Bi,Pb)2 Sr2 Ca1 Cu2
O8-X (0≦X<1)等の2212相を有するビスマス
系酸化物超電導体、Bi2 Sr2 Ca2 Cu3 O10-Z、
(Bi,Pb)2 Sr2 Ca2 Cu3 O10-Z(0≦Z<
1)等の2223相を有するビスマス系酸化物超電導体
などがある。ビスマス系酸化物超電導体は、高い臨界温
度を有し、高い臨界電流密度を有する線材を比較的容易
に得ることができる。したがって、特に永久電流スイッ
チにビスマス系酸化物超電導線材を用いれば、必要な電
流を安定に流すことができ、スイッチング時間が短く、
信頼性および操作性が高い永久電流スイッチを提供する
ことができる。
【0018】本発明において、酸化物超電導線には、安
定化材からなるシース中に酸化物超電導体の原料粉末を
充填し、塑性加工を施した後焼結する方法(いわゆるパ
ウダ・イン・チューブ法)によって作製されたものをよ
り好ましく用いることができる。このような方法におい
て、安定化材には銀または銀合金を好ましく用いること
ができ、形成される線材は、焼結された酸化物超電導体
が銀または銀合金により覆われた構造を有する。この方
法において、塑性加工には、伸線加工、静水圧プレス加
工、圧延加工等がある。特に、伸線加工および/または
静水圧プレス加工と、圧延加工との組合せにより、テー
プ状超電導線が得られ、このような線材を好ましく用い
ることができる。用いられる超電導線は、単芯線および
多芯線のいずれでもよい。テープ状超電導線のフィラメ
ントは、テープ線の長手方向にわたってほぼ均一な超電
導相を有し、超電導相のc軸はテープ線の厚み方向にほ
ぼ平行に配向している。また、フィラメントにおける結
晶粒は、テープ線の長手方向に延びるフレーク状であ
り、結晶粒同士は強く結合している。フレーク状の結晶
粒は、テープ線の厚み方向に積層される。安定化材とし
てAg−Au合金、Ag−Mn合金等の銀合金を用いた
線材は、安定化材として銀を用いた線材よりも熱電導率
が低く、外界からの熱の侵入および外界への熱の放出を
抑制するうえではより好ましい。
定化材からなるシース中に酸化物超電導体の原料粉末を
充填し、塑性加工を施した後焼結する方法(いわゆるパ
ウダ・イン・チューブ法)によって作製されたものをよ
り好ましく用いることができる。このような方法におい
て、安定化材には銀または銀合金を好ましく用いること
ができ、形成される線材は、焼結された酸化物超電導体
が銀または銀合金により覆われた構造を有する。この方
法において、塑性加工には、伸線加工、静水圧プレス加
工、圧延加工等がある。特に、伸線加工および/または
静水圧プレス加工と、圧延加工との組合せにより、テー
プ状超電導線が得られ、このような線材を好ましく用い
ることができる。用いられる超電導線は、単芯線および
多芯線のいずれでもよい。テープ状超電導線のフィラメ
ントは、テープ線の長手方向にわたってほぼ均一な超電
導相を有し、超電導相のc軸はテープ線の厚み方向にほ
ぼ平行に配向している。また、フィラメントにおける結
晶粒は、テープ線の長手方向に延びるフレーク状であ
り、結晶粒同士は強く結合している。フレーク状の結晶
粒は、テープ線の厚み方向に積層される。安定化材とし
てAg−Au合金、Ag−Mn合金等の銀合金を用いた
線材は、安定化材として銀を用いた線材よりも熱電導率
が低く、外界からの熱の侵入および外界への熱の放出を
抑制するうえではより好ましい。
【0019】本発明において、超電導コイルを構成する
酸化物超電導線と永久電流スイッチを構成する酸化物超
電導線とは、拡散接合により、電気的に接合される。線
材の一方の安定化材が線材の他方の安定化材に拡散する
ことにより、接合部が形成されている。したがって、接
合部には、酸化物超電導線に含有される材料以外の材料
は用いられていない。このような拡散接合により、スイ
ッチとコイルとの接続部に発生する電気抵抗を低く抑え
ることができる。拡散接合部は、共晶ハンダ、低温ハン
ダ等を用いた接合部よりも顕著に電気抵抗が低い。低温
における銀または銀合金の電気抵抗は、ハンダの電気抵
抗よりも顕著に低い。したがって、本発明はON時の抵
抗がより小さい永久電流スイッチ付超電導コイルを実現
する。一方、永久電流スイッチにおけるOFF時の電気
抵抗は、セラミックスにより十分に大きい。
酸化物超電導線と永久電流スイッチを構成する酸化物超
電導線とは、拡散接合により、電気的に接合される。線
材の一方の安定化材が線材の他方の安定化材に拡散する
ことにより、接合部が形成されている。したがって、接
合部には、酸化物超電導線に含有される材料以外の材料
は用いられていない。このような拡散接合により、スイ
ッチとコイルとの接続部に発生する電気抵抗を低く抑え
ることができる。拡散接合部は、共晶ハンダ、低温ハン
ダ等を用いた接合部よりも顕著に電気抵抗が低い。低温
における銀または銀合金の電気抵抗は、ハンダの電気抵
抗よりも顕著に低い。したがって、本発明はON時の抵
抗がより小さい永久電流スイッチ付超電導コイルを実現
する。一方、永久電流スイッチにおけるOFF時の電気
抵抗は、セラミックスにより十分に大きい。
【0020】また、本発明では、1本の酸化物超電導線
の両端部を拡散接合することにより、超電導コイルおよ
び永久電流スイッチの両方を備える構造物を得ることが
できる。この場合、超電導コイルを形成する1本の酸化
物超電導線の両端部分が拡散接合される。そしてこの両
端部分が永久電流スイッチとして機能する。この場合、
接合部分は1箇所であるため、接合による電気抵抗の増
加は最小限にくい止められる。永久電流スイッチがON
の状態にあるとき、このような構造物の電気抵抗は顕著
に小さい。本発明は、接続抵抗を低く抑え、ON時にお
いて電流の減衰を低く抑えることができる。
の両端部を拡散接合することにより、超電導コイルおよ
び永久電流スイッチの両方を備える構造物を得ることが
できる。この場合、超電導コイルを形成する1本の酸化
物超電導線の両端部分が拡散接合される。そしてこの両
端部分が永久電流スイッチとして機能する。この場合、
接合部分は1箇所であるため、接合による電気抵抗の増
加は最小限にくい止められる。永久電流スイッチがON
の状態にあるとき、このような構造物の電気抵抗は顕著
に小さい。本発明は、接続抵抗を低く抑え、ON時にお
いて電流の減衰を低く抑えることができる。
【0021】本発明において、永久電流スイッチの酸化
物超電導線は、歪みのあまりかからない状態で設けられ
ることが好ましい。このため、永久電流スイッチの超電
導線は、コイル状に巻かれていることが好ましい。線材
にダメージを与えないため、巻き直径はたとえば60m
mφ以上とすることが好ましい。また、永久電流スイッ
チにおいて酸化物超電導線をコイル状にすれば、より長
い線材をよりコンパクトな空間に収容することができ
る。
物超電導線は、歪みのあまりかからない状態で設けられ
ることが好ましい。このため、永久電流スイッチの超電
導線は、コイル状に巻かれていることが好ましい。線材
にダメージを与えないため、巻き直径はたとえば60m
mφ以上とすることが好ましい。また、永久電流スイッ
チにおいて酸化物超電導線をコイル状にすれば、より長
い線材をよりコンパクトな空間に収容することができ
る。
【0022】永久電流スイッチに用いられる酸化物超電
導線の長さは、超電導コイルの巻き数や大きさによって
適宜設定することができるが、たとえば、0.5m〜5
m、好ましくは1m〜3mの範囲の長さとすることがで
きる。
導線の長さは、超電導コイルの巻き数や大きさによって
適宜設定することができるが、たとえば、0.5m〜5
m、好ましくは1m〜3mの範囲の長さとすることがで
きる。
【0023】本発明において、永久電流スイッチ機構に
は、熱式、磁気式等の機構を用いることができる。一般
に、熱式のスイッチ機構がよく利用される。スイッチン
グに用いられる発熱体には、マンガニン線等の電気抵抗
により発熱する材料を好ましく用いることができる。超
電導スイッチの使用時には、発熱体は、電源回路と、発
熱を制御する手段に接続される。発熱体は、超電導線に
接触するように設けられてもよく、電気絶縁材料を介し
て超電導線上に設けられてもよい。
は、熱式、磁気式等の機構を用いることができる。一般
に、熱式のスイッチ機構がよく利用される。スイッチン
グに用いられる発熱体には、マンガニン線等の電気抵抗
により発熱する材料を好ましく用いることができる。超
電導スイッチの使用時には、発熱体は、電源回路と、発
熱を制御する手段に接続される。発熱体は、超電導線に
接触するように設けられてもよく、電気絶縁材料を介し
て超電導線上に設けられてもよい。
【0024】永久電流スイッチが、液体ヘリウム、液体
窒素等の冷媒に接触させられる場合、発熱体は熱絶縁材
によって覆われる。熱絶縁材は、冷却のための環境と、
酸化物超電導線材および発熱体との間に適当な温度勾配
を形成し、発熱体および線材が急激に冷却されないよう
熱緩衝材としての役割を果たす。また熱絶縁材は、スイ
ッチのOFF時に超電導線を十分加熱することができる
よう、発熱体を保護する。熱絶縁材には、たとえば、エ
ポキシ樹脂等の樹脂材料、樹脂コンパウンド、シリコン
系コンパウンド等を用いることができる。熱絶縁材に
は、使用する温度において、10-2W/cm・K〜10
-5W/cm・K、より好ましくは10-3W/cm・K〜
10-5W/cm・Kの熱電導率を有する材料を用いるこ
とができる。
窒素等の冷媒に接触させられる場合、発熱体は熱絶縁材
によって覆われる。熱絶縁材は、冷却のための環境と、
酸化物超電導線材および発熱体との間に適当な温度勾配
を形成し、発熱体および線材が急激に冷却されないよう
熱緩衝材としての役割を果たす。また熱絶縁材は、スイ
ッチのOFF時に超電導線を十分加熱することができる
よう、発熱体を保護する。熱絶縁材には、たとえば、エ
ポキシ樹脂等の樹脂材料、樹脂コンパウンド、シリコン
系コンパウンド等を用いることができる。熱絶縁材に
は、使用する温度において、10-2W/cm・K〜10
-5W/cm・K、より好ましくは10-3W/cm・K〜
10-5W/cm・Kの熱電導率を有する材料を用いるこ
とができる。
【0025】本発明による製造方法では、いわゆるリア
クト・アンド・ワインド法が用いられる。この方法で
は、酸化物超電導体の焼結工程の後、超電導コイルおよ
びスイッチのための加工工程が行なわれる。酸化物超電
導線は、超電導コイルを形成するため、その両端部分を
所定の長さだけ残して巻かれる。残された両端部は、互
いに重ね合わされるか、または、さらに準備された酸化
物超電導線の両端部に重ね合わされる。たとえばガラス
テープを巻くことにより、重ね合せた部分を固定するこ
とができる。重ね合わされた部分は、局所的に500℃
〜900℃、好ましくは700℃〜860℃の温度で加
熱される。加熱によって、重ね合わされた安定化材同士
が接合する。加熱は、たとえばジルコニア、アルミナ等
のステンレス鋼よりも熱電導率の低いセラミックスとス
テンレス鋼とを繋いだ芯材に超電導線材を巻いて行なう
ことが好ましい。この場合、局所的な加熱を施す線材部
分はステンレス鋼からなる芯材に巻きつけ、超電導コイ
ルに近い線材部分はセラミックスに巻きつけることが好
ましい。線材を芯材に巻きつけた状態で800℃程度の
温度で加熱する場合、線材または芯材のいずれか一方が
他方の熱膨張率をはるかに超えて膨張しすぎると、線材
に歪みがかかりダメージが与えられる。したがって、線
材に近い熱膨張率を有する材料に線材を巻きつけて加熱
するのが好ましい。また、線材を巻きつけるべき材料
は、耐熱性および耐酸化性を有し、線材との反応が起こ
らないものが望ましい。このような観点から、加熱部分
に用いられる芯材はステンレス鋼からなることが好まし
い。一方、接合のための加熱時において超電導コイルに
熱的ダメージを与えないよう留意する必要がある。この
ため、芯材において超電導コイルに近い部分は、ステン
レス鋼よりも熱電導率の低いセラミックスから構成され
ることが好ましい。セラミックスは、接合部から超電導
コイルへの熱電導を抑制するように働く。
クト・アンド・ワインド法が用いられる。この方法で
は、酸化物超電導体の焼結工程の後、超電導コイルおよ
びスイッチのための加工工程が行なわれる。酸化物超電
導線は、超電導コイルを形成するため、その両端部分を
所定の長さだけ残して巻かれる。残された両端部は、互
いに重ね合わされるか、または、さらに準備された酸化
物超電導線の両端部に重ね合わされる。たとえばガラス
テープを巻くことにより、重ね合せた部分を固定するこ
とができる。重ね合わされた部分は、局所的に500℃
〜900℃、好ましくは700℃〜860℃の温度で加
熱される。加熱によって、重ね合わされた安定化材同士
が接合する。加熱は、たとえばジルコニア、アルミナ等
のステンレス鋼よりも熱電導率の低いセラミックスとス
テンレス鋼とを繋いだ芯材に超電導線材を巻いて行なう
ことが好ましい。この場合、局所的な加熱を施す線材部
分はステンレス鋼からなる芯材に巻きつけ、超電導コイ
ルに近い線材部分はセラミックスに巻きつけることが好
ましい。線材を芯材に巻きつけた状態で800℃程度の
温度で加熱する場合、線材または芯材のいずれか一方が
他方の熱膨張率をはるかに超えて膨張しすぎると、線材
に歪みがかかりダメージが与えられる。したがって、線
材に近い熱膨張率を有する材料に線材を巻きつけて加熱
するのが好ましい。また、線材を巻きつけるべき材料
は、耐熱性および耐酸化性を有し、線材との反応が起こ
らないものが望ましい。このような観点から、加熱部分
に用いられる芯材はステンレス鋼からなることが好まし
い。一方、接合のための加熱時において超電導コイルに
熱的ダメージを与えないよう留意する必要がある。この
ため、芯材において超電導コイルに近い部分は、ステン
レス鋼よりも熱電導率の低いセラミックスから構成され
ることが好ましい。セラミックスは、接合部から超電導
コイルへの熱電導を抑制するように働く。
【0026】本発明において、超電導コイルの形状は特
に限定されるものではない。必要に応じてソレノイドコ
イル、パンケーキコイル等が用いられる。超電導コイル
およびスイッチは、液体ヘリウム、液体窒素等の冷媒に
より直接的に冷却することができる。また、冷凍機によ
って冷却を行なってもよい。冷凍機を用いる場合、永久
電流スイッチの発熱体上に熱絶縁材を設けなくともよ
い。
に限定されるものではない。必要に応じてソレノイドコ
イル、パンケーキコイル等が用いられる。超電導コイル
およびスイッチは、液体ヘリウム、液体窒素等の冷媒に
より直接的に冷却することができる。また、冷凍機によ
って冷却を行なってもよい。冷凍機を用いる場合、永久
電流スイッチの発熱体上に熱絶縁材を設けなくともよ
い。
【0027】
実施例1 ビスマス系酸化物超電導体が銀シースによって覆われた
幅3.5mm、厚さ0.24mm、長さ80mの酸化物
超電導線を銅ボビンに巻き内径52mmφ、外径75m
mφ、高さ80mmのソレノイドコイルを調製した。巻
線間の絶縁は、テープ絶縁またはエナメル絶縁によって
行なった。得られたソレノイドコイルの巻数は800、
20Aの電流を流したときの中心磁場は1000Gであ
った。
幅3.5mm、厚さ0.24mm、長さ80mの酸化物
超電導線を銅ボビンに巻き内径52mmφ、外径75m
mφ、高さ80mmのソレノイドコイルを調製した。巻
線間の絶縁は、テープ絶縁またはエナメル絶縁によって
行なった。得られたソレノイドコイルの巻数は800、
20Aの電流を流したときの中心磁場は1000Gであ
った。
【0028】図2に示すように、銅ボビン20上に巻か
れたソレノイドコイル21の線材における両端部22a
および22bを直径60mmφの芯材23に巻きつけ
た。巻きつけられた線材の両端部の長さは、約1mであ
った。芯材23は、銅ボビン20上に設けられ、芯材に
おいてソレノイドコイルに近い部分23aはジルコニア
のセラミックスからなり、他の部分23bはステンレス
鋼からなっている。芯材23はチューブ形状であり、ソ
レノイドコイル21の高さ方向に配置される。
れたソレノイドコイル21の線材における両端部22a
および22bを直径60mmφの芯材23に巻きつけ
た。巻きつけられた線材の両端部の長さは、約1mであ
った。芯材23は、銅ボビン20上に設けられ、芯材に
おいてソレノイドコイルに近い部分23aはジルコニア
のセラミックスからなり、他の部分23bはステンレス
鋼からなっている。芯材23はチューブ形状であり、ソ
レノイドコイル21の高さ方向に配置される。
【0029】芯材23上に線材の端部22aおよび22
bは適当な曲げ歪み率で巻かれ、ソレノイドコイル21
から最も遠いところで重ね合わされている。重ね合わさ
れた端部は、上からガラステープを巻くことにより固定
されている。重ね合わされた部分22cは、加熱ヒータ
24内に挿入され、約800℃の温度で加熱された。加
熱ヒータ24は、芯材23に巻かれた線材全体を覆うも
のではなく、その一部を覆うものである。加熱により、
拡散接合が起こり、ソレノイドコイルを構成する線材の
両端部は接合された。
bは適当な曲げ歪み率で巻かれ、ソレノイドコイル21
から最も遠いところで重ね合わされている。重ね合わさ
れた端部は、上からガラステープを巻くことにより固定
されている。重ね合わされた部分22cは、加熱ヒータ
24内に挿入され、約800℃の温度で加熱された。加
熱ヒータ24は、芯材23に巻かれた線材全体を覆うも
のではなく、その一部を覆うものである。加熱により、
拡散接合が起こり、ソレノイドコイルを構成する線材の
両端部は接合された。
【0030】次に、図3に示すように、線材の接合部2
2cの近傍にヒータ25および熱電対26が設けられ、
それらは、線材とともにエポキシ樹脂層27で覆われ
た。エポキシ樹脂層の厚みは、たとえば1〜2cmであ
った。さらに図に示すように、ソレノイドコイル21に
電流を供給するための電極28aおよび28bが形成さ
れた。このような構造物において、ヒータ25により加
熱される酸化物超電導線材の部分はソレノイドコイル2
1のための永久電流スイッチとして機能する。このよう
な構造において、接合部は1箇所であり、接合による抵
抗値の増加は最小限にくい止められている。
2cの近傍にヒータ25および熱電対26が設けられ、
それらは、線材とともにエポキシ樹脂層27で覆われ
た。エポキシ樹脂層の厚みは、たとえば1〜2cmであ
った。さらに図に示すように、ソレノイドコイル21に
電流を供給するための電極28aおよび28bが形成さ
れた。このような構造物において、ヒータ25により加
熱される酸化物超電導線材の部分はソレノイドコイル2
1のための永久電流スイッチとして機能する。このよう
な構造において、接合部は1箇所であり、接合による抵
抗値の増加は最小限にくい止められている。
【0031】得られた構造体を液体ヘリウムに浸漬し、
ヒータ25に電流を流して加熱を行ない、永久電流スイ
ッチとして働く部分の酸化物超電導線を常電導状態(1
10K以上の温度)に転移させた。その状態で電極28
aおよび28bを介してソレノイドコイル21に電源よ
り電流を流した。ソレノイドコイル21が励磁された
ら、ヒータ25の加熱をやめ、スイッチの部分の酸化物
超電導体を超電導状態に戻した。この状態で励磁電源を
取り外した結果、永久電流モードの状態が得られた。図
3に示す構造物において、接合部の電気抵抗は0.1n
Ω以下であった。一方、接合を共晶ハンダを用いて行な
った場合、電気抵抗の測定値は約10nΩであった。こ
のように本発明によれば、接合による電気抵抗を顕著に
低減することができた。
ヒータ25に電流を流して加熱を行ない、永久電流スイ
ッチとして働く部分の酸化物超電導線を常電導状態(1
10K以上の温度)に転移させた。その状態で電極28
aおよび28bを介してソレノイドコイル21に電源よ
り電流を流した。ソレノイドコイル21が励磁された
ら、ヒータ25の加熱をやめ、スイッチの部分の酸化物
超電導体を超電導状態に戻した。この状態で励磁電源を
取り外した結果、永久電流モードの状態が得られた。図
3に示す構造物において、接合部の電気抵抗は0.1n
Ω以下であった。一方、接合を共晶ハンダを用いて行な
った場合、電気抵抗の測定値は約10nΩであった。こ
のように本発明によれば、接合による電気抵抗を顕著に
低減することができた。
【0032】実施例2 実施例1では、一本の超電導線を用い、拡散接合を1箇
所で行なうことにより永久電流スイッチ付超電導コイル
を作製したが、2本以上の超電導線を用いて拡散接合を
2箇所以上で行なってもよい。たとえば図4に示すよう
に、ソレノイドコイル31を構成するビスマス系酸化物
超電導の端末部32aおよび32bと、別に準備したビ
スマス系酸化物超電導線42とをそれぞれ芯材33に巻
き、端末を重ね合わせた。この場合、接合部32cおよ
び42cの2箇所において接合を行なった。加熱炉34
により、接合部32cおよび42cを覆い、上記実施例
と同様に加熱を行なって拡散接合を行なうことができ
た。なお、芯材33は、実施例1と同様にステンレス鋼
からなる筒33aとジルコニアセラミックスからなる筒
33bで構成し、ステンレス鋼の部分に巻きつけられた
線材の部分を加熱した。
所で行なうことにより永久電流スイッチ付超電導コイル
を作製したが、2本以上の超電導線を用いて拡散接合を
2箇所以上で行なってもよい。たとえば図4に示すよう
に、ソレノイドコイル31を構成するビスマス系酸化物
超電導の端末部32aおよび32bと、別に準備したビ
スマス系酸化物超電導線42とをそれぞれ芯材33に巻
き、端末を重ね合わせた。この場合、接合部32cおよ
び42cの2箇所において接合を行なった。加熱炉34
により、接合部32cおよび42cを覆い、上記実施例
と同様に加熱を行なって拡散接合を行なうことができ
た。なお、芯材33は、実施例1と同様にステンレス鋼
からなる筒33aとジルコニアセラミックスからなる筒
33bで構成し、ステンレス鋼の部分に巻きつけられた
線材の部分を加熱した。
【0033】次に、図5に示すように、線材の接合部3
2cおよび42cの近傍にヒータ35および熱電対36
を設け、それらを線材とともにエポキシ樹脂37で覆っ
た。さらに電極38aおよび38bを形成し、永久電流
スイッチ付超電導コイルが得られた。ヒータ35の加熱
によって常電導状態に転移させることができる線材の部
分は永久電流スイッチとして機能する。得られた構造体
を液体ヘリウムに浸漬し、ヒータ35に電流を流して加
熱を行ない、永久電流スイッチとして働く部分の酸化物
超電導線を常電導状態(110k以上の温度)に転移さ
せた。その状態で電極38aおよび38bを介してソレ
ノイドコイル31に電源より電流を流した。ソレノイド
コイル31が励磁されたらヒータ35の加熱をやめ、ス
イッチ部分の酸化物超電導体を超電導状態に戻した。こ
の状態で励磁電源を取り外した結果、永久電流モードの
状態が得られた。図5に示す構造物において、接合部の
電気抵抗は、約0.15nΩ以下であった。
2cおよび42cの近傍にヒータ35および熱電対36
を設け、それらを線材とともにエポキシ樹脂37で覆っ
た。さらに電極38aおよび38bを形成し、永久電流
スイッチ付超電導コイルが得られた。ヒータ35の加熱
によって常電導状態に転移させることができる線材の部
分は永久電流スイッチとして機能する。得られた構造体
を液体ヘリウムに浸漬し、ヒータ35に電流を流して加
熱を行ない、永久電流スイッチとして働く部分の酸化物
超電導線を常電導状態(110k以上の温度)に転移さ
せた。その状態で電極38aおよび38bを介してソレ
ノイドコイル31に電源より電流を流した。ソレノイド
コイル31が励磁されたらヒータ35の加熱をやめ、ス
イッチ部分の酸化物超電導体を超電導状態に戻した。こ
の状態で励磁電源を取り外した結果、永久電流モードの
状態が得られた。図5に示す構造物において、接合部の
電気抵抗は、約0.15nΩ以下であった。
【0034】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば以下の
ような特性を備えた永久電流スイッチ付超電導コイルを
提供することができる。
ような特性を備えた永久電流スイッチ付超電導コイルを
提供することができる。
【0035】(1) 永久電流スイッチのON時におい
て電気抵抗が顕著に小さい。 (2) 永久電流スイッチのOFF時において電気抵抗
は十分に大きい。
て電気抵抗が顕著に小さい。 (2) 永久電流スイッチのOFF時において電気抵抗
は十分に大きい。
【0036】(3) 永久電流スイッチに十分な電流を
安定に流すことができる。 (4) 永久電流スイッチにおいてスイッチング時間が
短く、信頼性および操作性が高い。
安定に流すことができる。 (4) 永久電流スイッチにおいてスイッチング時間が
短く、信頼性および操作性が高い。
【0037】また本発明によれば、4.2Kの液体ヘリ
ウム温度はもちろん、液体窒素温度(77.3K)以上
の温度においても、永久電流モードで超電導コイルの運
転を安定して行なうことができる。本発明は、エネルギ
貯蔵用マグネット、リニアモータ、NMRの分析用マグ
ネット等に利用すると効果的である。
ウム温度はもちろん、液体窒素温度(77.3K)以上
の温度においても、永久電流モードで超電導コイルの運
転を安定して行なうことができる。本発明は、エネルギ
貯蔵用マグネット、リニアモータ、NMRの分析用マグ
ネット等に利用すると効果的である。
【図1】永久電流モードの運転方法を説明するための模
式図である。
式図である。
【図2】本発明に従って永久電流スイッチ付超電導コイ
ルを製造するためのプロセスを示す模式図である。
ルを製造するためのプロセスを示す模式図である。
【図3】本発明による永久電流スイッチ付超電導コイル
の一例を示す模式図である。
の一例を示す模式図である。
【図4】本発明に従って永久電流スイッチ付超電導コイ
ルを製造するための他のプロセスを示す模式図である。
ルを製造するための他のプロセスを示す模式図である。
【図5】本発明による永久電流スイッチ付超電導コイル
のもう1つの例を示す模式図である。
のもう1つの例を示す模式図である。
1 超電導マグネット 2 永久電流スイッチ 3 電源 21 ソレノイドコイル 22a、22b 線材の末端部 23 芯材 24 加熱ヒータ 25 ヒータ 26 熱電対 27 エポキシ樹脂層 28a、28b 電極
Claims (8)
- 【請求項1】 超電導コイルと前記超電導コイルを短絡
する永久電流スイッチとを備える、永久電流スイッチ付
超電導コイルにおいて、 前記超電導コイルおよび前記永久電流スイッチはとも
に、ビスマス系酸化物超電導体とそれを覆う銀または銀
合金からなる安定化材とからなる酸化物超電導線材を備
え、 前記超電導コイルおよび前記永久電流スイッチをそれぞ
れ構成する前記酸化物超電導線材は、前記短絡のため、
前記安定化材同士の拡散接合により接合されていること
を特徴とする、永久電流スイッチ付超電導コイル。 - 【請求項2】 前記超電導コイルを形成する前記酸化物
超電導線の両端末部分が前記安定化材同士の拡散接合に
より接合されており、前記両端末部分が前記永久電流ス
イッチとして利用されることを特徴とする、請求項1記
載の永久電流スイッチ付超電導コイル。 - 【請求項3】 前記永久電流スイッチの前記酸化物超電
導線は、芯材にコイル状に巻かれており、 前記芯材において、前記超電導コイルに近い部分は熱電
導率の低いセラミックスからなり、前記超電導コイルに
遠い部分はステンレス鋼からなることを特徴とする、請
求項1または2記載の永久電流スイッチ付超電導コイ
ル。 - 【請求項4】 前記永久電流スイッチは、前記酸化物超
電導体を加熱するための発熱体と、前記発熱体を覆う熱
絶縁材とをさらに備えることを特徴とする、請求項1〜
3のいずれか1項記載の永久電流スイッチ付超電導コイ
ル。 - 【請求項5】 ビスマス系酸化物超電導体の焼結体と、
それを覆う銀または銀合金からなる安定化材とからなる
酸化物超電導線材をその両端部分を残して巻き、超電導
コイルを形成する工程と、 前記両端部分を互いに重ね合せる工程と、 重ね合わされた部分を500℃〜900℃の温度におい
て加熱し、前記両端部分の安定材同士を拡散接合させる
工程とを備え、 前記接合された両端部分を永久電流スイッチとして利用
することを特徴とする、永久電流スイッチ付超電導コイ
ルの製造方法。 - 【請求項6】 前記両端部分を芯材に巻いた状態で加熱
し、 前記芯材において、前記超電導コイルに近い部分は熱電
導率の低いセラミックスからなり、前記超電導コイルに
遠い部分はステンレス鋼からなり、 前記加熱により接合すべき部分は、前記ステンレス鋼か
らなる前記芯材の部分上に設けられることを特徴とす
る、請求項5記載の永久電流スイッチ付超電導コイルの
製造方法。 - 【請求項7】 ビスマス系酸化物超電導体の焼結体と、
それを覆う銀または銀合金からなる安定化材とからなる
第1の酸化物超電導線材が巻かれた超電導コイルの両端
部に、ビスマス系酸化物超電導体の焼結体と、それを覆
う銀または銀合金からなる安定化材とからなる第2の酸
化物超電導線材の両端部をそれぞれ重ね合わせる工程
と、 重ね合わせた部分を500℃〜900℃の温度において
加熱し、前記両端部分の安定化材同士を拡散接合させる
工程とを備え、 前記第2の酸化物超電導線材を永久電流スイッチとして
利用することを特徴とする、永久電流スイッチ付超電導
コイルの製造方法。 - 【請求項8】 前記第2の酸化物超電導線材を芯材に巻
いた状態で加熱し、 前記芯材において、前記超電導コイルに近い部分は熱電
導率の低いセラミックスからなり、前記超電導コイルに
遠い部分はステンレス鋼からなり、 前記加熱により接合すべき部分は、前記ステンレス鋼か
らなる前記芯材の部分上に設けられることを特徴とす
る、請求項7記載の永久電流スイッチ付超電導コイルの
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8179491A JPH1027928A (ja) | 1996-07-09 | 1996-07-09 | 永久電流スイッチ付超電導コイルおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8179491A JPH1027928A (ja) | 1996-07-09 | 1996-07-09 | 永久電流スイッチ付超電導コイルおよびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1027928A true JPH1027928A (ja) | 1998-01-27 |
Family
ID=16066762
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8179491A Withdrawn JPH1027928A (ja) | 1996-07-09 | 1996-07-09 | 永久電流スイッチ付超電導コイルおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1027928A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007227167A (ja) * | 2006-02-23 | 2007-09-06 | Toshiba Corp | 超電導線材およびこれを用いた超電導装置 |
| JP2011187524A (ja) * | 2010-03-05 | 2011-09-22 | Hitachi Ltd | 高温超電導並列導体、それを用いた高温超電導コイル及び高温超電導マグネット |
| CN103618043A (zh) * | 2012-12-12 | 2014-03-05 | 西南交通大学 | 一种用于超导线圈的超导开关 |
-
1996
- 1996-07-09 JP JP8179491A patent/JPH1027928A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007227167A (ja) * | 2006-02-23 | 2007-09-06 | Toshiba Corp | 超電導線材およびこれを用いた超電導装置 |
| JP2011187524A (ja) * | 2010-03-05 | 2011-09-22 | Hitachi Ltd | 高温超電導並列導体、それを用いた高温超電導コイル及び高温超電導マグネット |
| CN103618043A (zh) * | 2012-12-12 | 2014-03-05 | 西南交通大学 | 一种用于超导线圈的超导开关 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20031007 |