JPH10279600A - 新規な抗体、それを含むレニン活性物質及びそれを用いたプロレニン測定試薬 - Google Patents
新規な抗体、それを含むレニン活性物質及びそれを用いたプロレニン測定試薬Info
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Abstract
知しうるプロレニン測定試薬を提供する。 【解決手段】 ヒトプロレニンプロフラグメントのN末
端ペプチド中少なくとも1番目のロイシンから15番目
のアルギニンまでのアミノ酸単位を含むペプチドを抗原
として特異的に認識するヒトプロレニンプロフラグメン
トN末端ペプチド抗体、それとヒトプロレニンとの結合
体からなるレニン活性物質及びそれを活性成分とするプ
ロレニン測定試薬とする。
Description
結合して免疫複合物を形成しうる新規なヒトプロレニン
のプロフラグメント(以下pfと略す)のN末端ペプチ
ド抗体、その抗体がヒトプロレニンと結合して形成され
たレニン活性物質及びそれらを用いた測定試薬に関する
ものである。
完熟型レニンの前駆体すなわち完熟型レニンに43個の
アミノ酸単位からなるプロフラグメントが結合したもの
として産生される酵素活性を示さない物質であり、糖尿
病患者が血管障害症を合併すると、その重症度に応じて
血中のヒトプロレニン値が上昇し、治療が成功するとこ
の上昇した血中ヒトプロレニン値が低下することから、
血中ヒトプロレニン値は糖尿病性血管障害のマーカーと
して提案されている[ザ・ニューイングランド・ジャー
ナル・オブ・メディスン(N.Eng.J.Me
d.),第312巻,第1412〜1417ページ(1
985)、「東女医大誌」,第60巻,第342〜35
0ページ(1990)、「クリニカル・インベスティゲ
ータ(Clin.Investig.)」,第71巻,
第3〜6ページ(1993)]。
定する方法がこれまでにいくつか提案されているが、ヒ
ト血漿中には酵素タンパクとしての完熟型レニンと完熟
型レニンの前駆体で酵素学的に不活性なヒトプロレニン
が存在するため、血漿中のヒトプロレニンをあらかじめ
低温下で酸により部分的に活性化し、トリプシンを用い
て完熟型レニンに変換したのち総レニン量を酵素学的方
法で、総レニン活性量として、あるいは免疫学的方法で
総活性レニン量として求め、別にレニン活性量を酵素学
的方法又は活性レニン量を免疫学的方法で求め、前者と
後者との差としてヒトプロレニン量を算出するという間
接的な手段をとらなければならなかった。
ンのプロフラグメント部がプロセッシング酵素により切
り離された構造体で、酵素活性部位が開放されているの
でレニン活性を示すものであり、またレニン活性とは、
酵素タンパクである完熟型レニンの本質的機能の酵素活
性能すなわちレニン基質(アンジオテンシノーゲン)に
特異的に作用してアンジオテンシンI(AngI)を産
出する性能である。
低分子レニン阻害剤と結合することを利用してこれを開
放型構造に変換する方法が見出された結果、レニン活性
部位近傍を特異的に認識するモノクローナル抗体とヒト
プロレニン及び完熟型レニンの両者を認識するモノクロ
ーナル抗体を用いた免疫学的方法により総活性レニン量
を測定することが可能となり、またレニン阻害剤を添加
することなく活性レニン量を測定し、総活性レニン量と
の差からヒトプロレニン量を算出する方法が開発された
[「クリニカル・ケミストリー(Clin.Che
m.)」,第42巻,第1051〜1063ページ(1
996)]。この方法は、従来のトリプシン活性化酵素
学的総レニン活性測定法(トリプシン活性化法)に比
べ、トリプシンによるヒトプロレニン及び完熟型レニン
の過度の分解を抑制しうるという利点があり、またトリ
プシン活性化法との相関も良好であるが、血中プロレニ
ン値が上昇する糖尿病症例では活性レニン値が真正のレ
ニン活性値より高く与えられるという欠点がある。しか
もこの方法においては、総活性レニン量と活性レニン量
とをその都度測定しなければならないという煩雑さもあ
る。
のpfのC端部すなわち29〜43番目のアミノ酸単位
を抗原として認識するモノクローナル抗体とヒトプロレ
ニン及び完熟型レニンの両者を認識するレニンモノクロ
ーナル抗体を利用する免疫学的測定法も知られている
[「ジャーナル・オブ・クリニカルエンドクリノロジー
・アンド・メタボリズム(J.Clin.Endocr
inol.Metab.),第75巻,第617〜62
3ページ(1992)」]。
よい相関性を示す上に、健常人の血中プロレニン値の測
定にも利用しうるほどの高い感度を有するという長所が
あるが、測定値がトリプシン活性化法に比べ約80%と
低い値を示す傾向があり、特にヒトプロレニン値が高い
疾患においてこの傾向が大きくなる上に、レニンモノク
ローナル抗体の認識部位が不明であるという欠点を有し
ている。
従来のトリプシン活性化法、レニン阻害剤を用いる活性
化総活性レニン測定による間接的ヒトプロレニン測定法
及びヒトプロレニンのpfC末端部を抗原として認識す
る抗体を利用する直接免疫測定法がもつ欠点を克服し、
糖尿病性血管障害の発症を正確かつ簡単に検知しうるプ
ロレニン測定試薬を提供することを目的としてなされた
ものである。
個のアミノ酸単位からなるヒトプロレニンのpf部位を
特異的に認識する抗体を用いたヒトプロレニン測定試薬
を開発したが(特開平8−285852号公報)、さら
に研究を重ねた結果、ヒトプロレニンのpfN末端の1
〜15個のアミノ酸単位からなるペプチドを抗原として
特異的に認識する高親和性の抗体を得ることにはじめて
成功し、かつこのpfN末端抗体がヒトプロレニンと結
合してレニン活性物質を形成し、これにAngI競合酵
素免疫測定法[「クリニカル・アンド・エスペリメンタ
ル・ハイパーテンション−セオリーアンドプラクティス
(Clin.and Exper Hyper.−Th
eory and Practice)」,第A12
巻,第83〜95ページ(1990)]を利用すれば血
中プロレニン値を正確に測定しうることを見出し、この
知見に基づいて本発明をなすに至った。
フラグメントのN末端ペプチド中少なくとも1番目のロ
イシンから15番目のアルギニンまでのアミノ酸単位を
含むペプチドを抗原として特異的に認識することを特徴
とするヒトプロレニンのpfN末端ペプチド抗体、この
抗体とヒトプロレニンとの結合体からなるレニン活性物
質及びこれらを活性成分としたプロレニン測定試薬を提
供するものである。
末端ペプチド抗体は、例えば次のようにして調製するこ
とができる。すなわち、先ずヒトプロレニンのpfN末
端ペプチドに相当するアミノ酸単位Leu−Pro−T
hr−Asp−Thr−Thr−Thr−Phe−Ly
s−Arg−ILe−Phe−Leu−Lys−Arg
からなるペプチドを固相ペプチド合成したのち、これを
架橋剤例えばマレイミド化合物を用いてキャリアータン
パク例えばウシ血清アルブミン、卵白アルブミン、キー
ホールリンペットヘモシアニンなどと結合させ免疫抗原
とする。
の完全アジュバントとよく混合し、成熟家兎(体重約
2.5kg)に投与し、免疫する。この免疫操作は2週
間間隔で行い、5回目以降に耳周縁静脈より少量採血
し、その抗体価を調べ、十分に抗体価が上昇した時点で
全採血を行い、抗血清を得る。次にこの抗血清を塩析
し、DEAEセルロースクロマトグラフィー処理するこ
とにより、pfN末端ペプチド抗体IgGが得られる。
この際、家兎に免疫抗原を免疫してポリクローナル抗体
を得る代りに、これまで知られている方法に従い、免疫
抗原をマウスに免疫してモノクローナル抗体を調製する
こともできる。
抗体IgGについて280nmの吸光度に基づきタンパ
ク量(IgG分子量150,000として)を算出した
ところ2.6mg/mlであった。このpfN末端ペプ
チド抗体は、ヒトプロレニンに対し、高い親和性を示
し、またpfN末端部に対し特異的に作用する抗体であ
る。
プロレニンと結合させると、酵素活性すなわちレニン活
性を示す物質が得られる。このレニン活性物質は例えば
以下のようにして調製することができる。
血清を含む生理的食塩水で希釈したpfN末端ペプチド
抗体を加え、4℃の温度において16〜24時間反応さ
せる。次いでこの反応液に、ヒトレニン基質として羊ア
ンジオテンシノーゲン液を加え37℃において15分間
反応させたのち、氷冷して反応を停止させる。
て、そのAngI産生能力をヒトプロレニンをトリプシ
ンで活性化したものと対比させて測定したところ、pf
N末端ペプチド抗体はその希釈度に対応してレニン活性
が変化することが分った。
ンpfN末端ペプチド抗体の例について、それをヒトプ
ロレニンと反応させた際における濃度と反応液の吸光度
(OD450nm)との関係を示すグラフであるが、こ
の図より本発明のヒトプロレニンpfN末端ペプチド抗
体は、ヒトプロレニンに対し高い親和性を示すことが分
る。また、図2は、本発明のヒトプロレニンpfN末端
ペプチド抗体をpfN末端合成ペプチドと混合したとき
のペプチド濃度と吸光度(OD450nm)との関係を
示すグラフであるが、この図より、ヒトプロレニンとヒ
トプロレニンpfN末端ペプチド抗体との結合は、pf
N末端合成ペプチドにより完全に阻害されること、すな
わちヒトプロレニンに対し、特異的な作用を示すことが
分る。
トプロレニンpfN末端ペプチド抗体とを反応させた結
合体の1例についてのレニン活性を、ヒトプロレニンを
トリプシンで活性化したレニン活性を100%とした相
対値により、抗体希釈倍数の関数として示した棒グラフ
であって、これによると上記の結合体がレニン活性を発
現し、しかもこの活性はヒトプロレニンpfN末端ペプ
チド抗体の使用量に依存することが分る。
抗体IgGとヒトプロレニンとの結合体をゲルろ過高速
液体クロマトグラフィーを用いて分画し、各分画の酵素
活性を測定したところ、図4の実線に示す結果が得られ
た。同様にヒトプロレニンをゲルろ過し、pfN末端ペ
プチド抗体及び酵素標識プロテインAを用いて酵素免疫
測定した結果を図4の破線として示す。
係を示すグラフ)から明らかなように結合体の酵素活性
の大部分は溶出時間12〜12.5分の分画で認めら
れ、酵素免疫測定によるヒトプロレニンは溶出時間1
6.5〜17分の分画で認められた。このことから、ヒ
トプロレニン(分子量43〜50KD)とヒトプロレニ
ンpfN末端ペプチド抗体IgG(分子量150KD)
との結合体(分子量200〜240KD)が酵素活性を
発現していることが分る。
トプロレニンを測定した値と、トリプシン活性化法によ
り測定した値との相関関係を示すグラフであるが、これ
によると、両者は非常に良好な相関性(γ=0.98
6)を示すことが分る。この結合体をプロレニン測定試
薬として用い、濃度の異なるヒトプロレニンの測定試験
を行ったところ、図7に示すようにヒトプロレニン量1
2.5〜400ng AngI/ml・時間の範囲で直
線性を示した。また、高、中、低濃度のヒトプロレニン
血清を希釈用ヒト血清で希釈し、前記結合体を測定試薬
として酵素活性を測定したところ、図8に示すように、
いずれも原点を通る直線性を示した。
(n=7)の異なった濃度での変動係数は1.8〜5.
5%、日差再現性(n=5)の変動係数は3.8〜7.
5%であり、いずれも良好な再現性を示した。
pfN末端ペプチド抗体は、ヒトプロレニンに高い親和
性を示し、しかもpfN末端部に対し特異的に作用する
こと、この抗体とヒトプロレニンとの結合体は酵素活性
を有し、それが濃度変化とよく相関していること、した
がってプロレニン測定試薬として有用であることが分
る。
するが、本発明はこれによってなんら限定されるもので
はない。なお、各例で使用した試薬は以下の方法で調製
し、またプロレニンの単位表示は、AngI産生能を基
準として行った。
(以下TMBと略す)を5.5mM濃度で酢酸緩衝液
(pH6.5)に溶解して調製。 (2)アンジオテンシノーゲン試薬;両側腎臓を摘出し
た羊から手術後48時間目に採血し、直ちに分離した血
清を凍結乾燥し、この乾燥物20mgを、ジイソプロピ
ルフロロホスフェート(以下DFPと略す)10ミリモ
ル及びEDTA10ミリモルを含むpH6.5の0.2
M−リン酸緩衝液(以下PBSと略す)1リットルに溶
解して調製。 (3)洗浄用緩衝液;PBS生理食塩水に、0.05%
濃度でTween20を加えて調製。 (4)希釈用ヒト血清;正常ヒト血清(株式会社日本生
物材料センター製)を、完熟型レニン及びヒトプロレニ
ンの両方を認識する抗体を用いてアフィニティクロマト
グラフィー処理し、完熟型レニン及びヒトプロレニンを
吸着させ、56℃で30分間非動化処理して調製。
製) 村上らの方法[「ジャーナル・オブ・ハイパーテンショ
ンズ(J.Hypertens.」,第4巻,第S38
8〜S390ページ(1986)]に従って、ヒト腎由
来のプロレニンのCDNAを発現ベクターに導入し、チ
ャイニーズハムスター卵巣細胞(以下CHO細胞と略
記)に組み込んだものを、牛胎児血清10%を含有する
ダルベッコ変法イーグル培地で培養し、CHO細胞が十
分に生育した時点で無血清培地と変換することによりγ
‐ヒトプロレニンを含む培養上清を得る。
リモル−EDTAを含むPBS生理食塩水で透析したの
ち、γ‐ヒトプロレニン濃度を200μg AngI/
ml・時間に調整することによりγ‐プロレニン原液を
調製する。このものは4℃において保存される。
S500μlに溶解した溶液中に、2.5%グルタルア
ルデヒド溶液1mlを激しくかきまぜながら滴下する。
滴下終了後、25℃において30分間かきまぜたのち、
氷冷下、メンブレンフィルター(ザルトリウス社製)を
用いて約100μlに濃縮し、過剰のグルタルアルデヒ
ドをゲルろ過して除き、酵素分画を回収する。
合成AngIペプチド1mgを精製水1mlに溶解した
溶液130μlを加え、30℃において2時間反応させ
る。次いで0.2モル−リジン水溶液100μlを加え
て反応を停止させたのち、反応液を100μlに濃縮し
て再びゲルろ過して未反応のAngIを除き、所望の酵
素標識AngI液を得る。
牛血清アルブミン(以下BSAと略す)を濃度0.1%
になるように加えて酵素標識AngI原液とし、−80
℃で保存する。この酵素標識AngI原液を使用する場
合には、0.1%BSA、0.1モル−NaCl及び
0.05%Tween20を含むPBSで3000倍に
希釈して用いる。
0.2モルPBS1mlに溶解し、この中へm‐マレイ
ミドベンゾイル‐N‐アンヒドロサクシイミドエステル
(以下MBSと略す)3.4mgをテトラヒドロフラン
0.5mlに溶解した溶液を滴下する。次いで、この溶
液を30℃において30分間反応させたのち、窒素ガス
をバブリングさせてテトラヒドロフランを追い出し、残
留液に塩化メチレン5mlを加えてかきまぜ、遠心分離
してAngI−MBS溶液を水層として分離する。次い
でBSA10mgを0.1モルEDTAを含む6モル濃
度の尿素溶液500μlに溶解し、水素化ホウ素ナトリ
ウム20mgを加え、さらにn‐ブタノール100μl
を消泡剤として加え、30分間静置したのち0.2モル
PBS1mlとアセトン0.4mlを加え還元BSAを
得る。前記のAngI−MBS溶液と還元BSAを混合
し、37℃において2時間反応させたのち、PBSで透
析し未反応のAngIを除去する。これを免疫抗原とし
て用い免疫処理することによりAngI抗血清が得られ
る。
液(pH9.6)で5,000倍に希釈する。この希釈
液100μlを免疫測定用マイクロプレート(ヌンク社
製、マキシソープ96穴)の各穴に分注し、4℃におい
て16〜24時間静置する。その後で、この希釈液を捨
て、1%カゼインを含むPBS生理食塩水200μlず
つを分注して、4℃において少なくとも16時間静置
し、AngI抗体を固定化する。このものは4℃におい
て保存する。
2)1mlに溶解し、この溶液にN‐(γ‐マレイミド
ブチロオキシ)サクシイミドのジメチルホルムアミド溶
液(15mg/ml)100μlを加え、室温で3時間
反応させる。反応終了後、反応液をセファデックスG−
25カラムに通して、未反応のN‐(γ‐マレイミドブ
チロオキシ)サクシイミドを除去する。次いで、反応生
成物を0.1モルPBS(pH6.0)で溶出し、その
溶出液に、保護基を脱離したプロレニンのpfN末端の
第1番目から第15番目のアミノ酸単位からなる合成ペ
プチド(ペプチド研製)10mgを加え、室温で3時間
反応させることにより、プロレニンのpfN末端合成ペ
プチドヘモシアニン結合体(免疫抗原)を得る。この溶
液を動物に免疫するまで−80℃で保存する。
1mg/mlに調整したのち、等量のフロインドの完全
アジュバントとよく混和し、ニュージーランドホワイト
種のウサギ(体重約2.5kg)の皮下に全量を数か所
に分けて注射する。以後、免疫抗原量を初回の半量、2
週間間隔で7回同様に免疫する。最終免疫後、常法によ
り全採血して抗血清を得る。この抗血清は、0.1モル
PBS(pH7.0)に対して透析したのち、濃縮し、
生理食塩水1リットル中アジ化ナトリウム(NaN3)
100gを溶かした溶液100分の1容を添加して、4
℃において保存する。
り塩析し、生じた沈殿を17.5ミリモルPBS(pH
6.3)に溶解し、同じPBSで1晩透析したのち、同
じPBSで平衡化したDEAEセルロースカラムに流速
0.3〜0.5ml/分で通し、280nmの吸収を示
す分画を捕集する。この分画を0.1モルPBS(pH
7.0)に対して透析し、セントリコン−30(アミコ
ン社製)で濃縮したのち、前記した濃度100g/lの
アジ化ナトリウム溶液を100分の1容の割合で添加し
て、4℃において保存する。このようにして得たpfN
末端ペプチド抗体IgGについて、280nmの吸光度
からタンパク量(IgG分子量150,000として)
を算出すると、2.6mg/mlであった。
ド抗体IgGのヒトプロレニンに対する結合能力を以下
のようにして測定する。すなわち、参考例1で得たγ‐
ヒトプロレニン原液(200μg AngI/ml・時
間)を、0.05モル炭酸緩衝液(pH9.6)で、濃
度が1μg AngI/ml・時間になるように希釈
し、この希釈液を免疫測定用マイクロプレート(ヌンク
社製、ポリソープ96穴)の各穴に分注し、4℃で16
時間以上静置したのち、この希釈液を捨てる。次いで、
この穴に1%カゼインを含むPBS生理食塩水(pH
7.4)200μlを加え、4℃において16時間以上
静置し、プロレニン固定化マイクロプレートを作製し、
4℃に保存する。
Gを、0.1%BSA及び0.05%Tween20を
含むPBS生理食塩水(pH7.2)で10〜109倍
に希釈した各段階希釈液100μlを、このプロレニン
固定化マイクロプレートの各穴に注入し、室温で2時間
反応させたのち、ペルオキシダーゼ標識プロテインA
(ザイム・ラボラトリーズ・インコーポレーテッド製)
を、0.1%BSA、0.1モルNaCl及び0.05
%Tween20を含むPBSで4000倍に希釈した
液100μlを加えて、さらに室温で2時間反応させ
る。反応終了後この液を捨て、プレートを、洗浄用緩衝
液300μlで5回洗浄する。
え、37℃で5分間静置したのち、さらに0.03%過
酸化水素水50μlを加え、37℃において30分間反
応させる。
を停止させたのち、マイクロプレート・リーダー(モレ
キュラー・デバイス社製)を用いてOD450nmの吸
光度を測定する。その結果をグラフとして図1に示す。
この図から明らかなようにpfN末端ペプチド抗体Ig
Gは、ヒトプロレニンと高い親和性を示す。
性を調べるために、以下の阻害試験を行う。前記の抗原
調製に用いたpfN末端合成ペプチド1mgを、BS
A、Tween20を含むPBS生理食塩水1mlに溶
解し、同じPBS生理食塩水で10〜107倍に希釈し
て希釈系列液を調製する。次いでこの各希釈系列液50
0μlにpfN末端ペプチド抗体IgG10μlを加
え、各液から100μlずつをとってプロレニン固定化
マイクロプレートの各穴に注入し、室温で2時間反応さ
せる。
回洗浄し、次いでペルオキシダーゼ標識プロテインA液
100μlを加えて抗体価測定と同様にしてOD450
nmの吸光度を測定する。その結果をグラフとして図2
に示す。この図から、pfN末端ペプチド抗体とヒトプ
ロレニンとの抗原抗体反応は、抗原であるpfN末端合
成ペプチドにより完全に阻害されることすなわちpfN
末端ペプチド抗体は抗原特異性を有することが分る。
PBS生理食塩水(pH7.0)で10倍に希釈した液
200μlに、pfN末端ペプチド抗血清を0.1%B
SAを含むPBS生理食塩水(pH7.6)で10〜1
06倍に希釈した抗血清液各40μlを加え、4℃にお
いて16時間反応させる。次いで、この反応液のそれぞ
れ50μlに、アンジオテンシノーゲン試薬150μl
を加え、37℃において30分間反応させる。
で得たAngI抗体固定化マイクロプレートに分取し、
これに参考例2で得た酵素標識AngI100μlを加
え、4℃で2時間反応させる。反応終了後、洗浄用緩衝
液300μlで3回洗浄したのち、発色試薬150μl
を加えて、37℃で5分間静置し、さらに0.03%過
酸化水素水50μlを加え、37℃で30分間反応させ
て発色させる。
を停止させ、マイクロプレート・リーダーを用いてOD
450nmの吸光度を測定する。別途、参考例1で得た
CHO培養上清希釈液200μlにウシ膵臓由来トリプ
シン(シグマ社製)1mgを1ミリモル塩酸1mlに溶
解した液5μlを加え、25℃において10分間反応さ
せたのち、大豆由来トリプシン阻害剤(シグマ社製)2
mgを0.2モルPBS(pH7.4)1mlに溶解し
た液5μlを加えてトリプシンの酵素反応を停止させる
ことにより、ヒトプロレニンを完熟型レニンに変換させ
ておく。
固定化マイクロプレートに分注し、前記した方法により
AngI測定を行う。このようにして得た結果を、ヒト
プロレニンのトリプシンによる活性化能(AngI産生
量)を100%としたときのpfN末端ペプチド抗体に
よる相対的活性化率として図3に示す。この図から明ら
かなように、pfN末端ペプチド抗体IgGとヒトプロ
レニンとの結合体における活性化能は用量依存性を示
す。
l・時間)2μlに、実施例1で得たpfN末端ペプチ
ド抗体IgG 200μlを加え、さらに5ミリモルE
DTAを含むPBS生理食塩水を加えて、総量500μ
lにしたものを4℃において24時間反応させることに
よりヒトプロレニンとpfN末端ペプチド抗体IgGと
の結合体を生成させる。
クロマトグラフィー(東ソー株式会社製、商品記号TS
K−GEL G3000SXL)に通し、5ミリモルE
DTAを含むPBS生理食塩水を展開液とし、0.6m
l/分の速度で展開し、溶出液を0.3mlごとに分取
する。
てアンジオテンシノーゲン試薬50μlを加え、37℃
において15分間反応させてAngIを産生させたの
ち、直ちに氷上に移し、0.1%BSA、0.1モルN
aCl及び0.05%Tween20を含むPBS15
0μlを加えて総量を250μlとする。
gI抗体固定化プレートの各穴に分注し、これに参考例
2で得た酵素標識AngI液100μlずつを加え、4
℃で2時間反応させたのち、プレートを洗浄用緩衝液3
00μlで3回洗浄する。次に、この反応生成物に発色
試薬150μlを加え、25℃で5分間静置したのち、
0.03%過酸化水素水50μlを加え、25℃におい
て30分間反応させる。
を停止させ、マイクロプレート・リーダーを用いてOD
450nmの吸光度を測定する。この結果を図4に実線
グラフとして示す。このグラフから明らかなように、溶
出時間12〜12.5分のフラクションにおいて、大部
分のレニン活性(AngI産生能)が認められる。
00ng AngI/ml・時間)100μlにおい
て、同じ条件でゲルろ過を行い、各分取液から100μ
lを分取し、pfN末端ペプチド抗体IgGの結合実験
の場合と同様にして処理し、ペルオキシダーゼ標識プロ
テインA、発色試薬及び0.03%過酸化水素水を加え
て反応させたのち、マイクロプレート・リーダーを用い
てOD450nmの吸光度を測定した。その結果を、図
4に破線グラフで示す。このグラフから明らかなよう
に、免疫測定法によるプロレニンを示すフラクション
は、ほとんど16.5〜17分の間に溶出した。
ために、分子量マーカー(サーバ社製)を同じ条件でゲ
ルろ過したところ、図5に示されるように、プロレニン
は卵白アルブミン(分子量45KD)よりやや大きい約
43〜50KDの分子量であること及びプロレニンとp
fN末端ペプチド抗体IgG(分子量150KD)との
結合体の分子量は200〜240KDであることが分っ
た。以上のことから明らかなように、プロレニンとpf
N末端ペプチド抗体とは抗原抗体反応により免疫複合物
を生成すると酵素活性(レニン活性)を示し、レニン基
質(アンジオテンシノーゲン)を分解してAngIを産
生する。
希釈用ヒト血清で等倍希釈系列を作製し、各希釈液から
100μlずつを分取し、2組の試料を準備する。次
に、2組の中の一方について、公知のトリプシン活性化
法により、AngI産生量を算出し、他方について実施
例3で得たヒトプロレニンとpfN末端ペプチド抗体と
の結合体を用いて、AngI産出量を算出する。図6は
このようにして得た両者の算出値の相関グラフである
が、これから分るように両者の間には、良好な相関性
(γ2=0.972)が認められる。
ngI/ml・時間)を希釈用ヒト血清で等倍希釈系列
を作製し、各希釈液より100μlずつを分取して前記
の結合体を用いてAngI産生量を測定した。図7は、
プロレニン濃度とAngI産生量との関係を示すグラフ
であるが、これから明らかなように、ヒトプロレニン量
12.5〜400ng AngI/ml・時間の範囲で
両者は直線性を示す。
度(503.2ng AngI/ml・時間)、(B)
中濃度(160.4ng AngI/ml・時間)及び
(C)低濃度(70.6ng AngI/ml・時間)
の3種の濃度のヒトプロレニン液について等倍希釈系列
を作製し、各希釈液より100μlずつを分取して、こ
れらのそれぞれを前記の結合体を用いて酵素活性を測定
した。図8は、このようにして得た結果を示すグラフで
あるが、これから明らかなように各希釈曲線はいずれも
原点を通る直線性を示した。
体との結合体を用いて、年令20〜40歳の健常成人男
子5名の血清中のプロレニン値を、実施例4と同様にし
て測定した。同時に同じ血清について従来のトリプシン
活性化法を用いて測定した。これらの測定値を表1に示
す。
pfN末端ペプチド抗体を用いることにより、正確かつ
簡単に血清中のヒトプロレニン量を測定することができ
る。
gGとを反応させたときのIgG濃度とヒトプロレニン
量との関係を示すグラフ。
Gとの反応におけるpfN末端合成ペプチドの阻害作用
を示すグラフ。
ニンとの結合体の活性化能の用量依存性を示すグラフ。
結合能とゲルろ過クロマトグラフィー溶出フラクション
との関係を示すグラフ。
との結合体の分子量を推定するための対比グラフ。
方法との相関性を示すグラフ。
示すグラフ。
本発明試薬の酵素活性を示すグラフ。
Claims (4)
- 【請求項1】 ヒトプロレニンプロフラグメントのN末
端ペプチド中少なくとも1番目のロイシンから15番目
のアルギニンまでのアミノ酸単位を含むペプチドを抗原
として特異的に認識することを特徴とするヒトプロレニ
ンプロフラグメントN末端ペプチド抗体。 - 【請求項2】 請求項1のヒトプロレニンプロフラグメ
ントN末端ペプチド抗体とヒトプロレニンとの結合体か
らなる新規レニン活性物質。 - 【請求項3】 請求項1のヒトプロレニンプロフラグメ
ントN末端ペプチド抗体を活性成分とすることを特徴と
するプロレニン測定試薬。 - 【請求項4】 請求項2のレニン活性物質を活性成分と
することを特徴とする測定試薬。
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