JPH10291900A - 半絶縁性InP単結晶の製造方法及び半絶縁性InP単結晶基板 - Google Patents
半絶縁性InP単結晶の製造方法及び半絶縁性InP単結晶基板Info
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- JPH10291900A JPH10291900A JP7137497A JP7137497A JPH10291900A JP H10291900 A JPH10291900 A JP H10291900A JP 7137497 A JP7137497 A JP 7137497A JP 7137497 A JP7137497 A JP 7137497A JP H10291900 A JPH10291900 A JP H10291900A
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Abstract
れぞれ10%以下及び20%以下の半絶縁性InP単結
晶及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 InPウェハ1を、アンプル2内に間隔
をあけて複数並べる。アンプル2内が、熱処理温度で平
衡するInPの解離圧以上15atm 以下のリン蒸気圧雰
囲気となるような量の赤リン3をアンプル2内に配置し
て真空封止する。それを横型加熱炉6内に設置し、93
0℃以上1000℃未満の熱処理温度で所定時間加熱保
持する(第1の熱処理工程)。続いて、室温まで冷却
し、各ウェハ1をアンプル2から取り出した後、再び各
ウェハ1を別のアンプル2内に、そのアンプル2内が5
atm 以上50atm 以下のリン蒸気圧雰囲気となるような
適量の赤リン3とともに真空封入する。それを横型加熱
炉6内に設置し、640℃を越え900℃未満の熱処理
温度で所定時間加熱保持する(第2の熱処理工程)。
Description
T、イオン注入型FETなどの電子デバイスに用いる半
絶縁性化合物半導体の製造方法に関し、特に熱処理によ
り半絶縁性化を図る技術に関する。
6 Ω・cm以上に高抵抗化(即ち、半絶縁性化)するにあ
たり、浅いドナーとなるSiやSを含む結晶では、深い
アクセプタとなるFe、CoまたはCr等を添加する方
法が工業的に用いられている。この半絶縁性化は、浅い
ドナーを深いアクセプタで補償するという機構によるも
のである。従って、深いアクセプタとなる元素を、結晶
中に含有されている浅いドナーの濃度よりも多くなるよ
うに添加しなければ、半絶縁性化することはできない。
プして半絶縁性化する場合、これらの含有濃度はできる
だけ少ないことが望ましい。なぜならば、Fe、Co、
Cr等は、深いアクセプタとして作用するため、イオン
注入型の電子デバイス(FETなど)においてはイオン
注入した浅いドナー型不純物の活性化率を低下させた
り、また高周波で動作させるデバイス(OEICやHE
MTなど)においてはエピタキシャル成長膜中にこれら
の元素が拡散し、トラップとして作用するため高周波か
つ高速化を妨げてしまうからである。さらに、これらF
e等の元素は偏析し易く、結晶の上下でFe等の濃度が
異なり上記の活性化率が不均一となり、歩留りが低くな
ってしまう。
eドープInPが主として用いられている。しかし、F
e等の含有濃度が0.2ppmw未満であると、抵抗率が1
06Ω・cmより低くなってしまい、半絶縁性が低下して
しまう。これを半絶縁性結晶とするためには、Fe等の
含有濃度を一定濃度(0.2ppmw)以上にしなければな
らなかった。一般に、III −V 族化合物半導体でFe、
Cr等の含有濃度が低くなると抵抗率が下がってしまう
のは、浅いドナーとなる不純物元素がその水準まで残留
不純物として結晶中に存在するためと考えられていた。
ところが、本発明者は、InP単結晶の半絶縁性化の機
構は、浅いドナーと深いアクセプタによる補償のみでな
く、さらに電気的に活性な点欠陥も関与していると考
え、鋭意研究の結果、結晶を熱処理して点欠陥の濃度を
制御することにより、深いアクセプタの不純物元素濃度
が従来に比して格段に低くても半絶縁性のIII −V 族化
合物半導体を得ることができることを見い出した。
またはCrの何れか1種以上の含有濃度の合計が0.2
ppmw以下でありかつ抵抗率が107 Ω・cm以上である化
合物半導体の製造技術を提案した(特公平5−2963
9号)。これは、同時に複数のウェハを処理するため
に、治具を用い各ウェハを略等しい間隔を開けて整列さ
せ、石英アンプル内に配置する方法を応用して、Fe、
CoまたはCrを0.2ppmw以下含有する例えば融液成
長法で作製した単結晶より切り出したInPウェハ(化
合物半導体)を石英アンプル内に真空封入するととも
に、石英アンプル内に例えば赤リンを配置してアンプル
内のリン分圧をInPの解離圧以上となる圧力とし、石
英アンプルを400〜640℃で加熱するというもので
ある。この先願発明にあっては、その後の我々の研究に
より、アンドープまたはFe、CoまたはCrの何れか
1種以上の不純物元素の含有濃度が0.05ppmw以下の
InP単結晶を熱処理しても、半絶縁性化しないことが
分かった。
の改良案として先に、石英アンプル内に赤リンととも
に、故意に不純物を添加することなく、かつ残留不純物
として存在するFe、CoまたはCrの何れか1種以上
の含有濃度の合計が0.05ppmw以下であるInPウェ
ハを、6kg/cm2 を超えるリン分圧を有する雰囲気で熱
処理する方法により、それら不純物元素の含有濃度の合
計が0.05ppmw以下であり、かつ300Kでの抵抗率
が106 Ω・cm以上で、移動度が3000cm2 /V ・s
を超える半絶縁性のIII −V 族化合物半導体(InP)
を製造する技術を提案した(特開平3−279299
号、「半絶縁性InP単結晶及びその製造方法」)。こ
れより得られる半絶縁性のIII −V 族化合物半導体(I
nP)は、結晶中に含有する不純物、特にFe、Coま
たはCrの何れか1種以上の含有濃度の合計を0.05
ppmw以下とすることで、含有不純物による移動度の低下
を抑え、移動度を所望の値以上としたものである。しか
し、その後の我々の研究により特開平3−279299
号において提案した発明にあっては、高抵抗率でかつ高
移動度のInP単結晶を得ることができるが、複数枚の
ウェハを同時に熱処理すると、高抵抗化かつ高移動度化
しないウェハが発生することがあり、高抵抗率でかつ高
移動度のInP単結晶を必ずしも安定して得られるとは
限らないことが分かった。
らに研究を重ね、故意に不純物を添加することなく、か
つ残留不純物として存在するFe、CoまたはCrのい
ずれか1種以上の含有濃度の合計が0.05ppmw以下で
あるInP単結晶を、6kg/cm2 を超えるリン蒸気圧雰
囲気で熱処理する第1の熱処理工程の後、該InP単結
晶の解離圧以上のリン蒸気圧雰囲気で400〜640℃
の範囲の温度でもって熱処理する第2の熱処理工程を行
なうことにより半絶縁性のInP単結晶を製造する技術
を提案した(特願平6−244166号、「半絶縁性I
nP単結晶の製造方法」)。
6−244166号の発明にあっては、高抵抗率でかつ
高移動度のInP単結晶を安定して得ることができる
が、ウェハ面内の抵抗率及び移動度の均一性という点で
十分に満足できるレベルであるとは言えず、ウェハ面内
の均一性を良くするために改善の余地があることが分か
った。
雰囲気(リン圧=1atm )での熱処理について研究を行
った結果について報告した(Pro.of 7th Conf.on InP a
nd Related Materials,Sapporo,P37-40 (1995))。その
中で、ウェハ面内の抵抗率の均一性は24%であると報
告されているが、工業的な規模で熱処理を実施すると面
内の抵抗率と移動度の均一性はさらに悪くなるので、十
分なレベルであるとは言えなかった。
で、その目的とするところは、ウェハ面内の抵抗率及び
移動度の均一性が良い半絶縁性のInP単結晶を得るこ
とのできる半絶縁性InP単結晶の製造方法を提供する
ことにある。
移動度の均一性が10%以下であるような半絶縁性In
P単結晶基板、またはウェハ面内の移動度の均一性が1
0%以下でかつウェハ面内の抵抗率の均一性が20%以
下であるような半絶縁性InP単結晶基板を提供するこ
とである。
に、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、アンドープの
InP単結晶を高温かつ低リン蒸気圧雰囲気で熱処理し
た後に、低温かつ高リン蒸気圧雰囲気で熱処理すると、
面内の抵抗率及び移動度の均一性がともに良い半絶縁性
InP単結晶を得ることができることを見い出した。
で、故意に不純物を添加することなく、かつ残留不純物
として存在するFe、CoまたはCrのいずれか1種以
上の含有濃度の合計が0.05ppmw以下であるInP単
結晶を、930℃以上1000℃未満の温度で、かつそ
の温度で平衡するInPの解離圧以上15atm 以下のリ
ン蒸気圧雰囲気で熱処理する第1の熱処理工程の後、6
40℃を越えて900℃未満の温度で、かつ5atm 以上
50atm 以下のリン蒸気圧雰囲気で熱処理する第2の熱
処理工程を行なうことを特徴とする。この発明におい
て、前記第1の熱処理工程のリン蒸気圧は、好ましくは
0.5atm より大きく10atm 未満、より好ましくは
1.0atm より大きく5atm 未満であるとよい。また、
前記第2の熱処理工程のリン蒸気圧は、好ましくは15
atm 以上50atm 以下であるとよい。
例が、フィリップスリサーチレポート(Philips Res.Re
p.)12巻 (1957) 127 〜140 頁「THE P-T-x PHASE DI
AGRAMS OF THE SYSTEMS In-As,Ga-As AND In-P」の第1
38頁Fig.8.に示されている。そのFig.8.
において左側の線及びその線を外挿することによりIn
Pの解離圧が求まる。
理温度が930℃以上1000℃未満であるのは、93
0℃に満たないとInPが半絶縁性化しないからであ
り、一方1000℃以上ではInPが分解してしまうか
らである。また、第1の熱処理工程において、リン蒸気
圧が熱処理温度で平衡するInPの解離圧以上15atm
以下であるのは、解離圧未満ではInPが分解してしま
うからであり、一方15atm を超えると熱処理温度が高
いため、Fe,Co,Cr,Ni等の汚染が顕著にな
る。
640℃を越えて900℃未満であるのは、640℃以
下の温度でも特に特性上の不都合は生じないが620℃
未満ではアニール時間がかかりすぎて実用的でないこと
と、本出願人による特願平6−244166号の第2の
熱処理工程における熱処理温度範囲(400〜640
℃)との重複を避けるためであり、一方900℃以上で
は平衡欠陥濃度が高くなるため均一化の効果が現れない
からである。また、第2の熱処理工程において、リン蒸
気圧が5atm 以上50atm 以下であるのは、5atm 未満
では移動度の均一性が10%を超えてしまうからであ
り、一方50atm を超えると工業的生産性に欠けるから
である。さらに、第2の熱処理工程のリン蒸気圧が好ま
しくは15atm 以上50atm 以下であるのは、15atm
未満では抵抗率の均一性が20%を超えてしまうからで
ある。
り、NiやCo等の不純物の混入を抑制しながらInP
単結晶中の微量なFeが活性化されるとともに、リンの
空孔に関連した浅いドナー(シャロードナー)の濃度が
低減されてInP単結晶が半絶縁性化される。そして、
第2の熱処理工程により、InP単結晶中に残留した前
記シャロードナーがさらに低減されるので、InP単結
晶の面内の抵抗率が均一化される。
は、故意に不純物を添加することなく、かつ残留不純物
として存在するFe、CoまたはCrのいずれか1種以
上の含有濃度の合計が0.05ppmw以下であるInP単
結晶を、930℃以上1000℃未満の温度で、かつそ
の温度で平衡するInPの解離圧以上15atm 以下のリ
ン蒸気圧雰囲気で熱処理する第1の熱処理工程の後、6
40℃を越えて900℃未満の温度で、かつ5atm 以上
50atm 以下のリン蒸気圧雰囲気で熱処理する第2の熱
処理工程を行なうことによって得られ、ウェハ面内の移
動度の均一性が10%以下であることを特徴とする。
板は、故意に不純物を添加することなく、かつ残留不純
物として存在するFe、CoまたはCrのいずれか1種
以上の含有濃度の合計が0.05ppmw以下であるInP
単結晶を、930℃以上1000℃未満の温度で、かつ
その温度で平衡するInPの解離圧以上15atm 以下の
リン蒸気圧雰囲気で熱処理する第1の熱処理工程の後、
640℃を越えて900℃未満の温度で、かつ15atm
以上50atm 以下のリン蒸気圧雰囲気で熱処理する第2
の熱処理工程を行なうことによって得られ、ウェハ面内
の移動度の均一性が10%以下であり、かつウェハ面内
の抵抗率の均一性が20%以下であることを特徴とする
ものである。
性」または「ウェハ面内の移動度の均一性」とは、ウェ
ハの外周部5mmを除いた部分を、ある特定の方向(ウェ
ハの中心部を通る)に等間隔で測定したときの、得られ
た値の標準偏差/加算平均値×100(%)である。す
なわち、データy1 、y2 、y3 、・・・、yn が得ら
れたとき、均一性は、yavをデータy1 、y2 、y3 、
・・・、yn の加算平均とすれば、
く、かつ残留不純物として存在するFe、CoまたはC
rのいずれか1種以上の含有濃度の合計が0.05ppmw
以下であるInP単結晶より切り出したウェハ(薄板)
1,1,…を、図1に示すように、石英アンプル2内に
スペーサとなる石英製治具4を用いて間隔を開けて複数
並べる。続いて、石英アンプル2内が、熱処理温度で平
衡するInPの解離圧以上15atm 以下のリン蒸気圧雰
囲気となるような適量の高純度の赤リン3を石英アンプ
ル2内に配置して真空排気した後、酸水素バーナーによ
り石英アンプル2の開口部を封止する。続いて、この石
英アンプル2を横型加熱炉6内に設置し、ヒータ5によ
り930℃以上1000℃未満の熱処理温度で所定時間
加熱保持する(第1の熱処理工程)。
930℃に満たないとInPが半絶縁性化せず、100
0℃以上ではInPが分解してしまう。また、リン蒸気
圧雰囲気がInPの解離圧未満ではInPが分解してし
まい、15atm を超えるとCrやNi等の汚染によりI
nPが半絶縁性化しない。さらに、リン蒸気圧雰囲気が
好ましくは0.5atm より大きく10atm 未満、より好
ましくは1.0atm より大きく5atm 未満であれば、同
一ロット中のウェハ間での特性のバラツキがより小さく
なる。
1,…を石英アンプル2から取り出した後、再び各ウェ
ハ1,1,…を別の石英アンプル2内に、そのアンプル
2内が5atm 以上50atm 以下のリン蒸気圧雰囲気とな
るような適量の高純度の赤リン3とともに真空封入す
る。その石英アンプル2を横型加熱炉6内に設置し、ヒ
ータ5により640℃を越えて900℃未満の熱処理温
度で所定時間加熱保持する(第2の熱処理工程)。
640℃以下、特に620℃に満たないとアニールに長
時間を要し、900℃以上ではウェハ面内の抵抗率の均
一化の効果が現れない。また、リン蒸気圧が5atm 未満
では移動度の均一性が10%を超えてしまい、50atm
を超えると工業的生産に向かない。さらに、リン蒸気圧
は好ましくは15atm 以上50atm 以下であるとよい。
その理由は、15atm未満では抵抗率の均一性が20%
を超えてしまうからである。
2からInPウェハ1,1,…を取り出す。
によりInP単結晶が半絶縁性化され、第2の熱処理工
程によりInP単結晶中に残留した欠陥が低減されるの
で、InP単結晶の面内の抵抗率が均一化される。従っ
て、ウェハ面内の抵抗率及び移動度の均一性が良く、か
つ半絶縁性のInP単結晶が得られる。
kg/cm2 の圧力まで加圧できるものを使用し、昇降温時
に、その温度に対応するリン分圧に見合う圧力のアルゴ
ンガスを加熱炉内に導入して、石英アンプル2の内外の
圧力のバランスを保ち、石英アンプル2の破壊を防止す
る。
程から第2の熱処理工程に移行する際に、一旦石英アン
プル2からウェハ1,1,…を取り出し、それを別の石
英アンプル2内に再び真空封入するとしたが、2温度帯
をもつ横型加熱炉を使用し、アンプルの一端の温度を調
節することでアンプル内のリン蒸気圧を所定の圧力に制
御できるようにし、同一の石英アンプル2内にウェハ
1,1,…を封入したまま、第1の熱処理工程から第2
の熱処理工程ヘ直接移行するようにしてもよい。
特徴とするところを明らかとするが、本発明は以下の各
実施例によって何ら制限されるものではない。
封止チョクラルスキー(LEC)法で引き上げたFeの
含有濃度が0.03ppmw、Co、Crの含有濃度がいず
れも分析検出下限(0.005ppmw)以下である単結晶
を用いて、厚さ0.5mmのInPウェハ1,1,…を切
り出した。そして、図1に示すように、複数の石英アン
プル2内に石英製治具4を用いて間隔を開けてInPウ
ェハ1,1,…を30枚ずつ並べた。続いて、純度が7
Nの赤リン3を各石英アンプル2内に配置して1×10
-6Torrまで真空排気した後、酸水素バーナーにより各石
英アンプル2の開口部を封止した。この際、各石英アン
プル2の赤リン3の量は、910℃、925℃、940
℃、950℃、960℃、970℃、980℃及び99
0℃の各熱処理温度でリン(P4 )分圧が1atm となる
ように調整した。続いて、それらの石英アンプル2を一
つずつ横型加熱炉6内に設置し、ヒータ5により各熱処
理温度で40時間加熱保持した(第1の熱処理工程に相
当)。その後、毎分2℃の降温速度で室温まで冷却し、
各石英アンプル2からInPウェハ1,1,…を取り出
した。
1,1,…の〈110〉方位に対して、3端子ガードリ
ング法(ホール測定)でウェハ面内の抵抗率と移動度を
調べた。測定間隔は100μmで、測定点は401点で
ある。
4は、それぞれ一枚のウェハの面内の抵抗率及び移動度
を示しており(エラーバーは、1枚のウェハ面内におけ
るバラツキを表す)、図3及び図5は、それぞれ一枚の
ウェハの面内の抵抗率の均一性及び移動度の均一性を示
している。それらのグラフより、熱処理温度が940〜
990℃の範囲においてInPが半絶縁性化(抵抗率=
106 Ω・cm〜2×108 Ω・cm)することが確認され
た。また、グラフより、熱処理温度が930℃でもIn
Pの抵抗率が106 Ω・cm以上となり、InPが半絶縁
性化することが推測される。また、第1の熱処理工程に
おいて、熱処理温度が940℃以上970℃以下とする
ことで、第1の熱処理工程後の面内の抵抗率、移動度の
均一性を小さくすることができることがわかる。
られたInPインゴットから切り出したInPウェハ
1,1,…を、複数の石英アンプル2内に石英製治具4
を用いて30枚ずつ並べた。続いて、純度が7Nの赤リ
ン3を各石英アンプル2内に配置して1×10-6Torrま
で真空排気した後、酸水素バーナーにより各石英アンプ
ル2の開口部を封止した。この際、各石英アンプル2の
赤リン3の量は、950℃の熱処理温度でリン分圧が1
atm となるように調整した。続いて、それらの石英アン
プル2を一つずつ横型加熱炉6内に設置し、ヒータ5に
より950℃で40時間加熱保持した(第1の熱処理工
程)。その後、毎分2℃の降温速度で室温まで冷却し、
各石英アンプル2からInPウェハ1,1,…を取り出
した。
抗率と移動度をホール測定により調べた結果、一枚のウ
ェハの面内の抵抗率は8.2×106 〜3.5×107
Ω・cmで、その均一性は22.5〜53.7%であっ
た。また、一枚のウェハの面内の移動度は3750〜4
600cm2 /V ・s で、その均一性は3.0〜35%で
あった。
再び別の複数の石英アンプル2内に、各アンプル2内が
熱処理温度807℃でそれぞれ0.5atm 、1atm 、5
atm、10atm 、15atm 、30atm 、40atm 及び5
0atm のリン蒸気圧雰囲気となるような適量の高純度の
赤リン3とともに真空封入した。それらの石英アンプル
2を横型加熱炉6内に設置し、807℃で所定時間加熱
保持した(第2の熱処理工程)。その後、毎分2℃の降
温速度で室温まで冷却し、各石英アンプル2からInP
ウェハ1,1,…を取り出した。
率と移動度をホール測定により調べた。その結果を図6
〜図9に示す。図6及び図8は、それぞれ第2の熱処理
工程時のリン蒸気圧と一枚のウェハの面内の抵抗率及び
移動度との関係を示しており(エラーバーは、1枚のウ
ェハ面内におけるバラツキを表す)、図7及び図9は、
それぞれ一枚のウェハの面内の抵抗率の均一性及び移動
度の均一性を示している。
リン蒸気圧が5atm 以上の時に面内の移動度の均一性が
10%以下のInP単結晶が得られることがわかった。
また、第2の熱処理工程のリン蒸気圧が15atm 以上の
時に面内の抵抗率の均一性が20%以下のInP単結晶
が得られることがわかった。なお、第2の熱処理工程の
リン蒸気圧を50atm より高くしても面内の抵抗率のば
らつきに大きな改善は見られなかったので工業的な生産
性を考慮すると50atm 以下であるのが適当である。
造方法によれば、故意に不純物を添加することなく、か
つ残留不純物として存在するFe、CoまたはCrのい
ずれか1種以上の含有濃度の合計が0.05ppmw以下で
あるInP単結晶を、930℃以上1000℃未満の温
度で、かつその温度で平衡するInPの解離圧以上15
atm 以下、好ましくは0.5atm より大きく10atm 未
満、より好ましくは1.0atm より大きく5atm 未満の
リン蒸気圧雰囲気で熱処理する第1の熱処理工程の後、
640℃を越えて900℃未満の温度で、かつ5atm 以
上50atm 以下、好ましくは15atm 以上50atm 以下
のリン蒸気圧雰囲気で熱処理する第2の熱処理工程を行
なうようにしたため、ウェハ面内の移動度及び抵抗率の
均一性がともに良い半絶縁性のInP単結晶、特にウェ
ハ面内の移動度の均一性が10%以下でウェハ面内の抵
抗率の均一性が20%以下の半絶縁性のInP単結晶が
得られる。
り得られる効果について、先にPro.of 8th Conf.on InP
and Related Materials,Germany (1996) の43〜46
頁に記載された「Reproducibility in the Fabrication
of Undoped Semi-Insulating InP 」の中で報告してい
る。
理を行うことによって、その面内の電気特性を均質化す
る従来の技術として、特開昭62−226900号公開
公報に開示されたものがある。この技術は、1段目及び
2段目の各熱処理温度を、育成結晶の融点のそれぞれ
0.85〜0.9倍の温度(InPの場合には、861
〜928℃に相当する)及び0.7〜0.75倍の温度
(InPの場合には、661〜728℃に相当する)と
するものである。しかし、この従来技術は、本願の発明
とは1段目の熱処理温度が異なるため、当然のことなが
ら本願発明とは効果も異なるものと推測される。すなわ
ち、特開昭62−226900号の技術では、単にフォ
トルミネッセンス強度が安定しているため結晶が均質で
あり、この結晶から作られるウェハの諸物性の均質性が
良くなるという効果が得られるだけであり、本願発明の
ような移動度及び抵抗率の面内均一性がそれぞれ10%
以下及び20%以下のInP単結晶が得られるか否かは
不明である。
とによって、その面内の電気特性を均一化する従来の技
術として、特開平2−120300号公開公報に開示さ
れたものがある。この技術は、育成結晶を800〜12
00℃で熱処理した後、室温までの冷却速度を2段階で
変化させるものであり、2段階の熱処理を行う本願発明
とは本質的に異なるものである。従って、その得られる
効果も本願発明とは異なり、特開平2−120300号
の技術では基板上に作製したFETの閾値を極めて均一
化することができるだけであり、本願発明のような移動
度及び抵抗率の面内均一性がそれぞれ10%以下及び2
0%以下のInP単結晶が得られるか否かは不明であ
る。
理を行う従来の技術として、本出願人による特開平2−
192500号公開公報に開示されたものがある。この
技術は、1段目の熱処理温度を1100℃を超え育成結
晶の融点未満の温度とするとともに、2段目の熱処理温
度を750〜1100℃とすることによって、ABエッ
チングにより出現する微小欠陥(ABピット)の少ない
ウェハを得ることができるというものである。しかし、
この従来技術は、本願の発明とは1段目の熱処理温度が
明らかに異なるものであり、本願発明とは本質的に異な
る。
して、ある上限温度Th(Thは、800℃以上で育成
結晶の融点以下の温度)と下限温度Tl(Tlは、80
0℃以上でTh以下の温度)との間で2回以上繰り返し
加熱冷却する技術が、特開平8−119800号公開公
報に開示されている。しかし、この技術は、1段目の熱
処理温度に相当する上限温度Thと2段目の熱処理温度
に相当する下限温度Tlとの間の加熱冷却を2回以上繰
り返す点で、本願発明とは本質的に異なる。すなわち、
本願発明では、1段目と2段目の熱処理を繰り返し行う
ものではない。しかも、特開平8−119800号によ
り得られる効果は、熱処理後の単結晶インゴットから切
り出されたウェハを用いてエピタキシャル成長させた場
合に線状性欠陥(slip-like defect)が発生しないとい
うものであり、本願発明の効果とは明らかに異なる。
e and Engineering B28 (1994)の95〜100頁に記載
された「Preparation and characterization of semi-i
nsulating undoped indium phosphide」の中で、真空雰
囲気下で910℃の熱処理を2回行った結果、抵抗率が
4.4×107 Ω・cmで、移動度が3940cm2 /V・s
の半絶縁性InP単結晶が得られた(サンプルA−S
8)との報告をしているが、熱処理雰囲気が真空である
ため、リン圧を印加して2段階熱処理を行う本願発明と
は明らかに異なるものである。
nP and Related Materials,Sapporo(1995) の37〜4
0頁に記載された「Preparation of Homogeneous InP S
ubstrates by VGF-Growth and Wafer Annealing」の中
で、900℃の熱処理を行った結果、抵抗率が1.4×
107 Ω・cmの半絶縁性InP単結晶が得られた(anne
aled VGFのサンプル)との報告をしているが、2段階の
熱処理を行う本願発明とは本質的に異なるものである。
炉内にウェハを設置した状態の概略図である。
温度と面内の抵抗率との関係を示す特性図である。
温度と面内の抵抗率の均一性との関係を示す特性図であ
る。
温度と面内の移動度との関係を示す特性図である。
温度と面内の移動度の均一性との関係を示す特性図であ
る。
気圧と面内の抵抗率との関係を示す特性図である。
気圧と面内の抵抗率の均一性との関係を示す特性図であ
る。
気圧と面内の移動度との関係を示す特性図である。
気圧と面内の移動度の均一性との関係を示す特性図であ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 故意に不純物を添加することなく、かつ
残留不純物として存在するFe、CoまたはCrのいず
れか1種以上の含有濃度の合計が0.05ppmw以下であ
るInP単結晶を、930℃以上1000℃未満の温度
で、かつその温度で平衡するInPの解離圧以上15at
m 以下のリン蒸気圧雰囲気で熱処理する第1の熱処理工
程の後、640℃を越えて900℃未満の温度で、かつ
5atm以上50atm 以下のリン蒸気圧雰囲気で熱処理す
る第2の熱処理工程を行なうことを特徴とする半絶縁性
InP単結晶の製造方法。 - 【請求項2】 前記第2の熱処理工程のリン蒸気圧は、
15atm 以上50atm 以下であることを特徴とする請求
項1記載の半絶縁性InP単結晶の製造方法。 - 【請求項3】 ウェハ面内の移動度の均一性が10%以
下であることを特徴とする半絶縁性InP単結晶基板。 - 【請求項4】 ウェハ面内の抵抗率の均一性が20%以
下であることを特徴とする請求項3記載の半絶縁性In
P単結晶基板。
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|---|---|---|---|
| JP07137497A JP3793934B2 (ja) | 1996-03-28 | 1997-03-25 | 半絶縁性InP単結晶の製造方法 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7364396 | 1996-03-28 | ||
| JP3461897 | 1997-02-19 | ||
| JP9-34618 | 1997-02-19 | ||
| JP8-73643 | 1997-02-19 | ||
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|---|---|---|---|
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| JP (1) | JP3793934B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103123907A (zh) * | 2011-11-18 | 2013-05-29 | 豪客能源科技股份有限公司 | 热处理的基板承载设备 |
| WO2019058484A1 (ja) | 2017-09-21 | 2019-03-28 | 住友電気工業株式会社 | 半絶縁性化合物半導体基板および半絶縁性化合物半導体単結晶 |
-
1997
- 1997-03-25 JP JP07137497A patent/JP3793934B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| US10971374B2 (en) | 2017-09-21 | 2021-04-06 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Semi-insulating compound semiconductor substrate and semi-insulating compound semiconductor single crystal |
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| JP3793934B2 (ja) | 2006-07-05 |
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