JPH10298514A - 表面保護フィルム - Google Patents

表面保護フィルム

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JPH10298514A
JPH10298514A JP11118197A JP11118197A JPH10298514A JP H10298514 A JPH10298514 A JP H10298514A JP 11118197 A JP11118197 A JP 11118197A JP 11118197 A JP11118197 A JP 11118197A JP H10298514 A JPH10298514 A JP H10298514A
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JP
Japan
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olefin
copolymer
protective film
polymer block
adhesive layer
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Withdrawn
Application number
JP11118197A
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English (en)
Inventor
Aiichiro Ori
里 愛一郎 小
Hitoshi Koga
賀 仁 古
Kazuo Iwata
田 一 男 岩
Masahiro Gonda
田 正 広 権
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】常温での初期粘着強度が高く、貼り付けた後で
の粘着強度の経時変化が少なく、自動車の塗装外板用の
保護フィルムとして好適な表面保護フィルムの提供。 【解決手段】1層または複数の層からなるポリオレフィ
ン系基材フィルムの片面に、炭素数2〜12のα−オレ
フィンから選ばれる少なくとも3種のα−オレフィンを
成分とするα−オレフィン共重合体と、一般式A−B−
AまたはA−B(Aはビニル芳香族重合体ブロックを示
し、Bはイソプレン重合体ブロック、またはこれを水素
添加してなるオレフィン重合体ブロックを示す)で示さ
れるブロック共重合体とからなる粘着層を有する表面保
護フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面保護フィルム
に関し、特に、メラミン系またはポリエステル系塗装板
に対する常温での初期粘着強度が高く、貼り付けた後で
の粘着強度の経時変化が少ない表面保護フィルム、およ
び自動車塗装外板用表面保護フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム板、鋼板、ステンレス板等
の金属板、およびそれらの塗装板、あるいはガラス板、
合成樹脂板等の加工用素材の加工、運搬時、あるいは貯
蔵期間中に、これらの素材の防錆、あるいは表面にゴミ
が付着したり、傷が付くのを防止することを目的とし
て、その表面に表面保護フィルムが被着される。この表
面保護フィルムは、素材の加工後、運搬後、あるいは貯
蔵後の所定の時期に剥離される。
【0003】この表面保護フィルムは、被着体に粘着し
て容易に接着させることができ、被着体の加工時、運搬
時、または貯蔵期間中には容易に剥離せず、その後剥離
するときには、容易に剥離可能であることが要求され
る。そのため、表面保護フィルムには、被着体の被保護
面に対する適度の粘着性、フィルム自体が被保護面に傷
を付けない程度の柔軟性、耐食性、および機械油等の油
分に対する抵抗性を有し、またこれらの性質が経時また
は温度によって変化しない、さらに被着体の加工に応じ
て、伸び特性、耐スクラッチ性、耐引き裂き性、切断・
打抜き性等の機械的特性が適度であること、耐熱性を有
すること、などの各種の特性が要求される。また、用途
によっては、良好な外観、透明性および色調を有するこ
とが必要とされ、ゲル、フィシュアイ等のフィルム欠陥
がないことが要求される。さらに、この種の表面保護フ
ィルムは、大量に消費され、かつ速やかに廃棄されるも
のであるため、安価に製造できるものであることも要求
される。
【0004】従来、この種の表面保護フィルムとして、
低密度ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、プロピレン等の
重合体を主成分とする基材フィルムの片面に、アクリル
系またはゴム系の粘着剤を塗布してなるもの、ポリエチ
レンと酢酸ビニル樹脂とを共押出してなる、ポリエチレ
ンからなる基材層と、酢酸ビニル樹脂からなる自己粘着
層とを有する2層構造の表面保護フィルムなどが知られ
ている。
【0005】ところで、従来、自動車の塗装外板には、
ワックスを塗布して、表面を保護することが行われてい
た。しかし、このワックスを除去する際には、有機溶剤
を使用しなければならず、地球環境の保護および作業環
境を改善する上で、問題があった。そこで、近年、自動
車の塗装外板にも、保管、搬送等の間、表面にゴミが付
着したり、傷が付くのを防止して保護し、必要な場合に
は、有機溶剤等を使用せずに除去することができるよう
にするために、表面保護フィルムが使用されるようにな
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、自動車の塗装
外板に用いられている保護フィルムは、粘着剤を塗布し
たものであり、フィルムの加熱成形、粘着剤溶液の塗布
および乾燥等の多くの工程を経て製造されるため、高い
コストを要するものであった。一方、共押出しにより製
造されるフィルムは、安価ではあるが、自動車用に使用
するためには初期粘着強度が不十分なものであり、経時
変化によって剥離強度が大幅に上昇するという問題を有
するものであった。
【0007】そこで本発明の目的は、各種被着体、特に
自動車の塗装外板に貼り付けて、粘着層が基材層と剥離
を起こさず、また初期粘着強度が高く、しかも貼り付け
た後での粘着強度(剥離強度)の経時変化が小さく、し
かも安価に製造することができる表面保護フィルムを提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、1層または複数の層からなるポリオレフ
ィン系基材フィルムの片面に粘着層を有する表面保護フ
ィルムであって、前記粘着層が炭素数2〜12のα−オ
レフィンから選ばれる少なくとも3種のα−オレフィン
を成分とするα−オレフィン共重合体と、一般式A−B
−AまたはA−B(Aはビニル芳香族重合体ブロックを
示し、Bはイソプレン重合体ブロック、またはこれを水
素添加してなるオレフィン重合体ブロックを示す)で表
されるブロック共重合体とからなり、メラミン系または
アクリル系塗装板に対して23℃で粘着させたときの初
期粘着力が350g/25mm以上である表面保護フィ
ルムを提供するものである。
【0009】また、本発明は、この表面保護フィルムか
らなる自動車塗装外板用表面保護フィルムを提供するも
のである。
【0010】以下、本発明の表面保護フィルム(以下、
「本発明のフィルム」と言う)、および自動車塗装外板
用表面保護フィルムについて詳細に説明する。
【0011】本発明のフィルムは、ポリオレフィン系基
材フィルムと、該基材フィルムの片面に積層された粘着
層とを有するものである。
【0012】本発明のフィルムのポリオレフィン系基材
フィルムは、1層または複数の層からなるものである。
このポリオレフィン系基材フィルムの構成成分として
は、例えば、α−オレフィン、およびその変性物、また
はα−オレフィンと、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)
アクリレート等の各種ビニル化合物との共重合体等が挙
げられる。特に、基材層が2層以上の複数層から構成さ
れる場合には、各々の隣合う層は、その構成成分が、溶
融共押出しによって相互に強固な接着を形成できるもの
であれば、いずれのものからなる層でもよい。また、2
層以上の層構成とする場合には、各々の層に表面保護フ
ィルムとして要求される各種の特性を分担して受け持た
せるように構成することができる。例えば、中間層には
加工時の伸び特性や、引き裂き耐性を付与し、また、耐
候安定剤を添加して耐候性を付与し、最外層には表面疵
の耐性や、巻き上げた保護フィルムが簡単に巻戻せるよ
うに粘着層との剥離性を付与する、などの役割を分担し
て受け持たせることができる点で、ポリオレフィン系基
材フィルムは、特に2層以上で構成するのが好ましい。
【0013】また、本発明のフィルムのポリオレフィン
系基材フィルムが2層以上の層から構成される場合、粘
着層に接する層が炭素数2〜12のα−オレフィンを含
む重合体を主材とする層であると、好ましい。ポリオレ
フィン系基材フィルムにおける粘着層に接する層の構成
成分は、炭素数2〜12のα−オレフィンを含む重合体
を主材とし、粘着層と強固な接着を形成できるものであ
れば、特に制限されない。炭素数2〜12のα−オレフ
ィンを含む重合体は、例えば、エチレン、プロピレン、
1−ブテン等のα−オレフィンの単独重合体または共重
合体であり、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン等の単独重合体またはそれらのα−オレ
フィン系共重合体等を主成分とするものである。前記粘
着層に接する層は、これらのα−オレフィンを含む重合
体を、その1種単独または2種以上の組合せを主材とし
て含んでいてもよい。また、この粘着層に接する層は、
前記α−オレフィンを含む重合体以外に、副成分とし
て、ブリードアウトして粘着層への影響を与えるもので
なければ、炭化水素以外の含酸素基などの官能基を高分
子内に含む樹脂を含んでいてもよい。前記粘着層に接す
る層における前記α−オレフィンを含む重合体の含有量
は、通常、50〜100重量%程度であり、好ましくは
70〜100重量%程度である。
【0014】本発明のフィルムにおいて、ポリオレフィ
ン系基材フィルムの最外層が、前記α−オレフィンを含
む重合体を主材とする層であると、好ましい。ポリオレ
フィン系基材フィルムの最外層における前記α−オレフ
ィンを含む重合体の含有量は、通常、50〜100重量
%程度であり、好ましくは70〜100重量%程度であ
る。また、ポリオレフィン系基材フィルムの最外層が、
前記α−オレフィンを含む重合体とともに、エチレン・
(メタ)アクリル酸共重合体の金属イオン架橋樹脂を含
む混合物を主材とする層であると、巻き戻し時のブロッ
キング力が低いフィルムを得ることができる点で、さら
に好ましい。
【0015】このエチレン・(メタ)アクリル酸共重合
体の金属イオン架橋樹脂は、エチレン・(メタ)アクリ
ル酸共重合体の分子鎖の側鎖に、Zn、Naイオン等の
金属イオンを有するイオン性高分子からなる樹脂であ
り、通称、アイオノマーと呼ばれる高分子からなる樹脂
である。このエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体の
金属イオン架橋樹脂の具体例として、三井・デュポンポ
リケミカル社から商品名:ハイミランで市販されている
もの等が挙げられる。
【0016】本発明のフィルムにおいて、ポリオレフィ
ン系基材フィルムの最外層が、α−オレフィンを含む重
合体とともに、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体
の金属イオン架橋樹脂を含む混合物を主材とする層であ
る場合、(α−オレフィンを含む重合体)/(エチレン
・(メタ)アクリル酸共重合体の金属イオン架橋樹脂)
の含有割合は、通常、重量比で95/5〜5/95の割
合であり、好ましくは90/10〜50/50の割合で
ある。また、ポリオレフィン系基材フィルムの最外層に
おける両者の混合物の含有量は、通常、50〜100重
量%程度であり、好ましくは70〜100重量%程度で
ある。
【0017】また、このポリオレフィン系基材フィルム
は、この種の表面保護フィルムの基材フィルムに一般に
用いられる各種添加剤を含有していてもよい。例えば、
各種の充填剤、剥離処理剤、顔料、紫外線吸収剤、酸化
防止剤、耐熱安定剤、滑剤等を含有していてもよい。
【0018】本発明のフィルムにおいて、ポリオレフィ
ン系基材フィルムの厚さは、通常、10〜200μm程
度であり、疵付性、貼り付け作業性および価格の点で、
好ましくは30〜150μm程度である。
【0019】本発明のフィルムの粘着層は、前記ポリオ
レフィン系基材フィルムの片面に積層され、α−オレフ
ィン共重合体と、一般式A−B−AまたはA−B(Aは
ビニル芳香族重合体ブロックを示し、Bはイソプレン重
合体ブロック、またはこれらを水素添加してなるオレフ
ィン重合体ブロックを示す)で示されるブロック共重合
体とからなる層である。
【0020】粘着層を構成するα−オレフィン共重合体
は、炭素数2〜12のα−オレフィンから選ばれる少な
くとも3種のα−オレフィンを主成分とする共重合体で
ある。炭素数2〜12のα−オレフィンとしては、例え
ば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチ
ル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘ
プテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等が
挙げられる。これらのα−オレフィンからなる共重合体
の粘着層中に占める含有割合は、通常、10重量%以
上、好ましくは20〜80重量%である。
【0021】これらのα−オレフィンの組み合わせから
なるα−オレフィン共重合体の中でも、プロピレン、1
−ブテンおよび炭素数5〜12のα−オレフィンの3成
分からなる共重合体を用いる粘着層が好ましい。含有割
合は、プロピレン10〜85モル%、1−ブテン3〜6
0モル%および炭素数5〜12のα−オレフィン10〜
85モル%の組成を有する共重合体を用いる粘着層は、
常温付近での粘着特性に優れる点で、好ましく、さら
に、プロピレン15〜70モル%、1−ブテン5〜50
モル%およびα−オレフィン15〜70モル%の割合で
含む共重合体を用いる粘着層が好ましい。特に、α−オ
レフィンとして4−メチル−1−ペンテンを用いる共重
合体が好ましい。
【0022】また、粘着層のもう1つの主要構成成分で
あるブロック共重合体は、一般式(a−1)または(a
−2): A−B−A (a−1) A−B (a−2) で表される構造を有するものである。式(a−1)およ
び(a−2)において、Aはビニル芳香族重合体ブロッ
クを示し、Bはイソプレン重合体ブロック、またはこれ
らを水素添加してなるオレフィン重合体ブロックを示
す。
【0023】ビニル芳香族重合体ブロックAは、ビニル
芳香族化合物に由来する繰り返し構造単位が1個または
複数の繰り返し構造単位が連続して結合してなるブロッ
ク構造を有するものである。ビニル芳香族化合物として
は、スチレン、ビニルスチレン、ビニルキシレン、エチ
ルスチレン、イソプロピルスチレン、α−メチルスチレ
ン等が挙げられる。本発明において、ビニル芳香族重合
体ブロックは、1種のビニル芳香族化合物からなる繰り
返し構造単位でもよいし、複数種のビニル芳香族化合物
が結合してなる繰り返し構造単位であってもよい。
【0024】イソプレン系重合体ブロックは、イソプレ
ンに由来する繰り返し構造単位が1個または複数個連続
して結合してなるブロック構造を有するものである。
【0025】さらに、水素添加してなるオレフィン重合
体ブロックは、ジエン成分の60%以上、好ましくは8
0%以上、さらに好ましくは90%以上が水素添加され
たものが望ましい。
【0026】本発明のフィルムにおいて、粘着層は、前
記(a−1)および(a−2)で表されるブロック共重
合体から選ばれる1種または2種以上のものを含んでい
てもよい。
【0027】このブロック共重合体の具体例として、ス
チレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SI
S)またはその水素添加物である、スチレン−エチレン
−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEP
S)、高ビニル型SIS(1,2構造のイソプレン重合
体を60%以上含有するもの)またはその水素添加物で
ある高ビニル型SEPSなどが挙げられる。これらの中
でも、SEPSが、光および熱による反応が抑制され、
安定性に優れる点で、好ましい。
【0028】これらのブロック共重合体におけるスチレ
ン重合体の含有割合は、通常、5〜50重量%であり、
好ましくは10〜30重量%である。
【0029】前記SEPSの代表例として、(株)クラ
レから商品名:セプトン、ハイブラーで市販されている
もの等が挙げられる。
【0030】本発明のフィルムの粘着層の成分であるブ
ロック共重合体として、前記SEPSを用いる場合、こ
のSEPSの粘着層に占める含有割合は、通常、1〜5
0重量%、好ましくは5〜45重量%である。ただし、
ブロック共重合体として、前記SEPSと、SISとを
同時に用いる場合には、SEPSとSISの合計量が粘
着層に占める含有割合が、50重量%以下であるのが好
ましい。
【0031】また、本発明のフィルムの粘着層として、
プロピレン、1−ブテンおよび炭素数5〜12のα−オ
レフィンからなるα−オレフィン共重合体と、一般式A
−B−AまたはA−B(Aはスチレン重合体ブロックを
示し、Bはイソプレン重合体ブロック、またはこれを水
素添加してなるオレフィン重合体ブロックを示す)で表
されるブロック共重合体と、(A)エチレン、プロピレ
ンおよび1−ブテンから選ばれる少なくとも2種からな
る共重合体、(B)エチレンとα−オレフィンのコオリ
ゴマー、ならびに(C)スチレン−ブタジエン−スチレ
ンブロック共重合体(SBS)、またはその水素添加物
(SEBS)から選ばれる少なくとも1種の重合体との
組合せから構成されるものが、塗装板に対して優れた粘
着性を示すため、好ましい。
【0032】前記の(A)エチレン、プロピレンおよび
1−ブテンから選ばれる少なくとも2種からなる共重合
体の具体例として、エチレン・プロピレン共重合体、エ
チレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン
共重合体等が挙げられる。この(A)共重合体の具体例
として、三井石油化学工業(株)から商品名:タフマー
A、タフマーP、タフマーXR、タフマーS等で市販さ
れているものなどが挙げられる。
【0033】本発明のフィルムの粘着層の構成成分とし
て、前記(A)共重合体を用いる場合、この(A)共重
合体の粘着層に占める含有割合は、通常、5〜50重量
%、好ましくは10〜40重量%である。
【0034】また、前記の(B)エチレンとα−オレフ
ィンのコオリゴマーは、エチレンとα−オレフィンとの
低分子量共重合体であって、常温で液体状のものであ
る。α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1
−ヘキサデセン、1−オクタデセン、4−メチル−1−
ペンテン等の炭素数3〜20のα−オレフィンが挙げら
れる。これらの中でも、炭素数3〜14のα−オレフィ
ンが好ましい。
【0035】このエチレンとα−オレフィンのコオリゴ
マーの具体例として、三井石油化学工業(株)から商品
名:ルーカントで市販されているもの等が挙げられる。
【0036】この(B)コオリゴマーは、通常、数平均
分子量が100〜10000の範囲のものであり、好ま
しくは数平均分子量が200〜5000の範囲のもので
ある。
【0037】また、前記(C)スチレン−ブタジエン−
スチレンブロック共重合体(SBS)、またはその水素
添加物(SEBS)は、スチレンに由来する重合体ブロ
ックと、ブタジエンに由来する重合体ブロックとからな
るブロック共重合体であり、水素添加物は、ブタジエン
重合体ブロックが水素添加されてなるものである。代表
例としては、シェル化学社から商品名:クレイトンGで
市販されているもの等が挙げられる。
【0038】本発明のフィルムの粘着層の構成成分とし
て、前記(B)コオリゴマーを用いる場合、この(B)
コオリゴマーの粘着層に占める含有割合は、通常、0〜
20重量%、好ましくは0〜10重量%である。また、
(A)および(B)を用いる場合、必須の構成成分であ
るα−オレフィン共重合体と、これらを含めたα−オレ
フィン共重合体全体の粘着層に占める含有割合は、50
重量%以上、好ましくは55重量%以上である。
【0039】本発明のフィルムにおいて、粘着層の構成
成分として、前記のα−オレフィン共重合体と、
(A)、(B)および(C)から選ばれる少なくとも1
種との組み合わせからなる混合樹脂を用いると、ガラス
転移温度が低下し、初期粘着強度を適正な範囲に調整す
るとともに、低温粘着特性を改善できる点で有利であ
る。
【0040】本発明のフィルムの粘着層は、前記α−オ
レフィン共重合体、ブロック共重合体以外に、さらに各
種の副成分を含んでいてもよい。例えば、α−オレフィ
ンと各種ビニル系化合物との共重合体、それらのグラフ
ト変成物等の樹脂、等に代表される熱可塑性エラストマ
ー、液状ブチルゴム等の可塑剤、ポリテルペン等のタッ
キファイヤーなどを含んでいてもよい。本発明におい
て、これらの副成分は、接着性の官能基、不飽和結合を
有するものは、貼り付けた後での粘着強度の経時変化
(加温、加圧、湿度、紫外線、等)を悪化させないよう
に、その種類、配合量等を調整することが好ましい。
【0041】本発明のフィルムの粘着層は、この種の粘
着層の素材に一般的に配合される各種添加剤を含有して
いてもよい。例えば、各種の充填剤、顔料、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、滑剤等を含有していても
よい。
【0042】さらにまた、本発明の表面保護フィルム
は、メラミン系またはポリエステル系塗装板に対する2
3℃での初期粘着強度が350g/25mm以上のもの
であり、また、85℃までの温度下で10日経過後の粘
着強度が1200g/25mm以下であり、好ましくは
1100g/25mm以下であるものである。そのた
め、本発明の表面保護フィルムは、85℃の加温を10
日間受けた後でも、フィルム切れおよび糊残りを生じ
ず、剥離が可能なものである。
【0043】本発明のフィルムにおいて、粘着層の厚さ
は、通常、1〜100μm程度であり、共押出によって
本発明のフィルムを製造する場合に、フィルム層構成の
制御のし易さ、また、十分な機械的強度を有する表面保
護フィルムを得ることができる点で、好ましくは3〜5
0μm程度である。
【0044】本発明のフィルムの全体の厚さは、通常、
10〜300μm程度であり、好ましくは30〜200
μm程度である。
【0045】本発明のフィルムの製造は、前記基材層と
粘着層を有する構造の積層フィルムを製造できる方法で
あれば、いずれの方法にしたがって行なってもよいが、
特に、基材層(表面層、中間層)および粘着層を構成す
る素材を、それぞれ溶融加熱して共押出し成形し、所定
の厚さを有する積層フィルムを製造する方法が、高効率
でしかも安価に本発明のフィルムを製造できる点で、好
ましい。また、基材層に粘着層を溶融押出ラミネートす
る等の方法にしたがって行うこともできる。
【0046】本発明のフィルムは、特に、自動車塗装外
板用の保護フィルムとして用いた場合、十分な粘着力で
接着し、また、剥離するときには、容易に完全に剥離す
ることができるため、自動車塗装外板用表面保護フィル
ムとして好適である。
【0047】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例を挙げ、
本発明をより具体的に説明する。
【0048】(実施例1)下記の成形条件にしたがっ
て、共押し出しT−ダイフィルム成形法によって、高密
度ポリエチレン(MFR:1.1g/10分(190
℃、2.16kg、以下同じ)、密度:0.95g/c
3 )60重量部と低密度ポリエチレン(MFR:9.
5g/10分、密度:0.92g/cm3 )40重量部
とからなる表面基材層(厚さ:5μm)、直鎖状低密度
ポリエチレン(MFR:2.1g/10分、密度:0.
94g/cm3 )70重量部と、低密度ポリエチレン
(MFR:9.5g/10分、密度:0.92g/cm
3 )30重量部とからなる中間基材層(厚さ:30μ
m)、ならびにα−オレフィン共重合体(プロピレン5
0モル%、1−ブテン20モル%および4−メチル−1
−ペンテン30モル%からなる共重合体)30重量部、
エチレン・α−オレフィン共重合体(三井石油化学工業
(株)製、タフマーP0280)25重量部、エチレン
とα−オレフィンのコオリゴマー(三井石油化学工業
(株)製、ルーカントHC−20)5重量部、SEPS
((株)クラレ製、セプトン2063)20重量部、高
ビニル型SEPS((株)クラレ製、ハイブラーHVS
−3)10重量部、およびSIS(日本合成ゴム(株)
製、SIS5000)10重量部からなる粘着層(厚
さ:20μm)を有する3層構造の表面保護フィルム
(厚さ:55μm)を、成形した。
【0049】得られた表面保護フィルムの初期粘着強度
(30分後)および粘着強度の経時変化について、下記
の方法にしたがって測定した。結果を表4に示す。
【0050】粘着強度の測定 被着体としてポリカラー社製カラー塗装板(HAM−0
3)を用い、JISZ0237 1991に準拠した1
80度引きはがし法によって測定される剥離強度を粘着
強度の指標とした。
【0051】加温経時変化の測定 初期粘着特性の測定と同様にして、85℃に加温したオ
ーブン中に放置し、240時間保持した後に取り出し、
2〜5時間内に180度引きはがし法によって測定され
る剥離強度を粘着強度の指標とした。
【0052】(実施例2〜10)粘着層を表1に示す組
成のものとした以外は、実施例1と同様にして表面保護
フィルムを製造し、その初期粘着強度および粘着強度の
経時変化について、上記の方法にしたがって測定した。
結果を表4に示す。
【0053】
【表1】
【0054】(実施例11)下記成形条件にしたがっ
て、共押し出しT−ダイフィルム成形法により、高密度
ポリエチレン(密度:0.95g/cm3 )60重量部
と低密度ポリエチレン(密度:0.92g/cm3 )4
0重量部とからなる表面基材層(厚さ:5μm)、プロ
ピレンのホモ重合体(MFR:6.0g/10分(23
0℃、2.16kg))75重量部と、酸化チタンを6
0%含有するマスターバッチ(東京インキ社製、商品
名:PEX186004White)25重量部とから
なる中間基材層(厚さ:30μm)、ならびにα−オレ
フィン共重合体(プロピレン50モル%、1−ブテン2
0モル%および4−メチル−1−ペンテン30モル%か
らなる共重合体)30重量部、エチレン・α−オレフィ
ン共重合体(三井石油化学工業(株)製、タフマーP0
280G)25量部、エチレンとα−オレフィンのコオ
リゴマー(三井石油化学工業(株)製、ルーカントHC
−20)5重量部、SEPS((株)クラレ製、セプト
ン2063)30重量部、およびSIS(日本合成ゴム
(株)製、SIS5000)10重量部からなる粘着層
(厚さ:20μm)を有する3層構造の表面保護フィル
ム(厚さ:55μm)を成形した。得られた表面保護フ
ィルムの初期粘着強度および粘着強度の経時変化を、実
施例1と同様に測定した。結果を表4に示す。
【0055】(実施例12〜18)粘着層を表2に示す
組成のものとした以外は、実施例11と同様にして表面
保護フィルムを製造し、その初期粘着強度および粘着強
度の経時変化について、実施例と同様の方法にしたがっ
て測定した。結果を表4に示す。
【0056】
【表2】
【0057】(実施例19〜23)高密度ポリエチレン
(MFR:6.0g/10分(190℃、2.16k
g)、密度:0.968g/cm3 )15重量部、低密
度ポリエチレン(MFR:4.5g/10分(190
℃、2.16kg)、密度:0.92g/cm3 )35
重量部、および酸化チタンを60%含有するマスターバ
ッチ(東京インキ社製、PEX196089)50重量
部からなる表面層(厚さ:10μm)、プロピレンのホ
モ重合体(MFR:6.0g/10分(230℃、2.
16kg))10重量部、エチレン−α−オレフィン共
重合体(三井石油化学工業(株)製、商品名:タフマー
A4085)10重量部、およびエチレン−酢酸ビニル
共重合体(三井デュポンポリケミカル社製、エバフレッ
クスP1407)10重量部からなる中間層(厚さ:3
0μm)、ならびに表3に示す組成の粘着層を、実施例
11と同様にして表面保護フィルムを製造した。得られ
た表面保護フィルムについて、初期粘着強度および粘着
強度の経時変化について、実施例1と同様の方法にした
がって測定した。結果を表4に示す。
【0058】
【表3】
【0059】(比較例2)粘着層を、α−オレフィン共
重合体(プロピレン50モル%、1−ブテン20モル%
および4−メチル−1−ペンテン30モル%からなる共
重合体)55重量部と、SEBS(シェル化学社製、ク
レイトンG1657)45重量部とからなる層とした以
外は、実施例1と同様にして表面保護フィルムを製造
し、その初期粘着強度および粘着強度の経時変化につい
て、実施例1と同様の方法にしたがって測定した。結果
を表4に示す。
【0060】
【表4】
【0061】
【発明の効果】本発明の表面保護フィルムは、塗装板、
特に、自動車の塗装外板に貼り付けた際に、初期粘着強
度が高く、しかも貼り付けた後での粘着強度(剥離強
度)の経時変化が小さく、さらに糊残りを起こすことな
く剥離することができ、しかも安価に製造することがで
きるものである。また、本発明の表面保護フィルムは、
アルミニウム板、鋼板、ステンレス板等の金属板、およ
びそれらの塗装板に対して、貼り付けたものが種々の加
工に耐えることができ、これらの金属板およびその塗装
板の表面保護材としても好適である。さらに、高い粘着
力を利用して、化粧合板、ガラス板、合成樹脂板等の広
範囲の用途にも良好に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 権 田 正 広 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1層または複数の層からなるポリオレフィ
    ン系基材フィルムの片面に粘着層を有する表面保護フィ
    ルムであって、前記粘着層が炭素数2〜12のα−オレ
    フィンから選ばれる少なくとも3種のα−オレフィンを
    成分とするα−オレフィン共重合体と、一般式A−B−
    AまたはA−B(Aはビニル芳香族重合体ブロックを示
    し、Bはイソプレン重合体ブロック、またはこれを水素
    添加してなるオレフィン重合体ブロックを示す)で表さ
    れるブロック共重合体とからなり、メラミン系またはア
    クリル系塗装板に対して23℃で粘着させたときの初期
    粘着力が350g/25mm以上である表面保護フィル
    ム。
  2. 【請求項2】メラミン系またはポリエステル系塗装板に
    粘着後、85℃までの温度下で10日経過後の粘着強度
    が1200g/25mm以下である請求項1に記載の表
    面保護フィルム。
  3. 【請求項3】前記α−オレフィン共重合体が、プロピレ
    ン、1−ブテンおよび炭素数5〜12のα−オレフィン
    からなるα−オレフィン共重合体である請求項1または
    2に記載の表面保護フィルム。
  4. 【請求項4】前記α−オレフィン共重合体が、プロピレ
    ン10〜85モル%、1−ブテン3〜60モル%、およ
    び炭素数5〜12のα−オレフィン10〜85モル%を
    含む共重合体である請求項3に記載の表面保護フィル
    ム。
  5. 【請求項5】前記炭素数5〜12のα−オレフィンが、
    4−メチル−1−ペンテンである請求項3または4に記
    載の表面保護フィルム。
  6. 【請求項6】前記ブロック共重合体が、一般式A−B−
    AまたはA−B(Aはスチレン重合体ブロックを示し、
    Bはイソプレン重合体ブロック、またはこれを水素添加
    してなるオレフィン重合体ブロックを示す)で表される
    ブロック共重合体である請求項1または2に記載の表面
    保護フィルム。
  7. 【請求項7】前記粘着層が、プロピレン、1−ブテンお
    よび炭素数5〜12のα−オレフィンからなるα−オレ
    フィン共重合体と、一般式A−B−AまたはA−B(A
    はスチレン重合体ブロックを示し、Bはイソプレン重合
    体ブロック、またはこれを水素添加してなるオレフィン
    重合体ブロックを示す)で表されるブロック共重合体
    と、 (A)エチレン、プロピレンおよび1−ブテンから選ば
    れる少なくとも2種からなる共重合体、 (B)エチレンとα−オレフィンのコオリゴマー、なら
    びに (C)スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
    体、またはその水素化物から選ばれる少なくとも1種の
    重合体とを含む層である請求項1〜6のいずれかに記載
    の表面保護フィルム。
  8. 【請求項8】前記ポリオレフィン系基材フィルムと粘着
    層が、溶融共押出によって同時に形成されたものである
    請求項1に記載の表面保護フィルム。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載の表面保護
    フィルムからなる自動車塗装外板用表面保護フィルム。
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