JPH10306870A - 自動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結力制御装置 - Google Patents

自動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結力制御装置

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JPH10306870A
JPH10306870A JP12813197A JP12813197A JPH10306870A JP H10306870 A JPH10306870 A JP H10306870A JP 12813197 A JP12813197 A JP 12813197A JP 12813197 A JP12813197 A JP 12813197A JP H10306870 A JPH10306870 A JP H10306870A
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JP
Japan
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control
amount
slip amount
predetermined value
vehicle
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JP12813197A
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English (en)
Inventor
Kazuo Sasaki
和夫 佐々木
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】制御デバイス等の故障その他に起因してPID
フィードバック制御の安定性が阻害されるのを防止し、
制御の安定化を図ることができる自動変速機付き車両の
流体継ぎ手の締結力制御装置を提供する。 【解決手段】運転状態検出手段S1とスリップ量検出手
段S5との検出結果に基づいてロックアップクラッチの
係合状態を調整する制御手段とを備え、上記制御手段が
車両の運転状態に基づいて、決定した目標スリップ量R
1 と検出した実スリップ量RSとの差esおよび微分
値と積分値とに基づいてステップS14にて実スリップ
量が目標スリップ量に近づくように上記調整手段のPI
Dフィードバック制御量fを決定し、上記調整手段の制
御を実行すると共に、決定した制御量fが所定値Ku以
上の時、該所定値Kuをもって上記調整手段の制御を実
行し、ステップS19にて今回の実行制御量を次回の制
御量の積分項に反映させないことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、ロック
アップクラッチのスリップ制御において目標スリップ量
に対する実スリップ量の誤差(偏差)に基づいてロック
アップソレノイドバルブをデューティ制御するような自
動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結力制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に自動変速機付き車両には、トルク
コンバータ(流体継ぎ手)のポンプ(入力要素)とター
ビン(出力要素)とを直結する状態(ロックアップON
状態)または両要素を互いに相対回転可能な状態(スリ
ップ状態)で係合可能に構成されたロックアップクラッ
チが備えられている。
【0003】上述のロックアップクラッチのスリップ制
御において目標スリップ量に対する実スリップ量の誤差
(偏差)に基づいて油圧回路に設けられたロックアップ
ソレノイドバルブをPIDフィードバック制御(Pは比
例、Iは積分、Dは微分の略)する場合、例えばスロッ
トル開度を検出するスロットルセンサその他の制御デバ
イス等が故障すると、PIDフィードバック制御量が異
常な制御量となる場合があり、制御の安定性が大幅に阻
害される問題点があった。
【0004】以下、この点について、さらに詳述する
と、一般にエンジン側から車輪側に駆動力が伝達されて
いる条件下において車両の運転状態が予め設定されたロ
ックアップスリップ領域に入ると、ロックアップクラッ
チをスリップさせるが、上述のスリップ領域内にあって
も、降坂走行時の4−3シフトダウン変速時のように駆
動輪からエンジンを回転させる逆駆動状態(エンジンブ
レーキ状態)においてはロックアップクラッチのスリッ
プ制御を禁止して、ロックアップを完全に開放状態と成
すのが常である。つまり、上述の逆駆動状態においては
目標スリップ量がなくなるので、スリップ制御を実行す
ると制御不能になる関係上、このスリップ制御を禁止し
て、ロックアップを完全に開放状態と成す。
【0005】ここで、上述の逆駆動状態の判定には一般
に横軸を車速にとり、縦軸にスロットル開度をとった変
速マップが用いられ、例えばスロットル全閉時にはエン
ジン回転数が低下し、車輪側が回転しているので、逆駆
動状態であると判定され、アクセルペダルを踏み込むと
エンジン回転数が上昇するので非逆駆動状態(エンジン
側から車輪側に駆動力が伝達される正常な駆動状態)と
なる。要するにスロットル開度の大きさの如何によって
逆駆動状態の判定を実行し、逆駆動状態時にはロックア
ップクラッチのスリップ制御を禁止(中止)するのが常
である。
【0006】しかしながら、上述のスロットル開度を検
出するスロットルセンサその他の制御デバイスが断線や
固着等により故障すると、実際には逆駆動状態であるに
もかかわらず、あたかも正常な駆動(エンジン側から車
輪側に駆動力が伝達されるような駆動)状態での走行中
の如く判定され、ロックアップクラッチのスリップ制御
が継続される場合があり、この場合にPIDフィードバ
ック制御量が異常な制御量(過大もしくは過少な制御
量)となって、斯る制御(PIDフィードバック制御)
の安定性が大幅に阻害される問題点があった。
【0007】一方、特開昭61−99763号公報に記
載の如きトルクコンバータのスリップ制御装置が既に発
明されている。この制御装置はロックアップクラッチの
スリップ制御において、目標スリップ量と実スリップ量
との差が大きい時にフィードフォワード制御を実行し、
目標スリップ量と実スリップ量との差が小さい時にフィ
ードバック制御を実行するものであるが、PIDフィー
ドバック制御量が異常な値となる場合の技術思想(対応
手段)については何等開示されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、目標スリップ量と実スリップ量との差に基
づいて決定されたPIDフィードバック制御の制御量が
所定値以上の時に、この所定値をもってデューティソレ
ノイドバルブを含む油圧回路(調整手段)の制御を実行
し、今回の実行制御量を次回の制御量の積分量(I項)
に反映させないことで、制御デバイス等の故障その他に
起因してPIDフィードバック制御の安定性が阻害され
るのを防止し、制御の安定化を図ることができる自動変
速機付き車両の流体継ぎ手の締結力制御装置の提供を目
的とする。
【0009】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、スリップ制御領域で
逆駆動状態(駆動輪側からエンジン側を回転させる状
態)の時、目標スリップ量よりもスリップ量が小さな所
定の締結力に保持(例えば完全締結の如く、大きな締結
力に保持)する一方、決定したPIDフィードバック制
御量が所定値以上の時、該所定値をもって上記調整手段
の制御を実行し、今回の実行制御量を次回の制御量の積
分項に反映させない制御が不安定になる逆駆動状態下の
異常な制御量を次回のPIDフィードバック制御量に反
映させることなく、制御の安定化を図ることができる自
動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結力制御装置の提供
を目的とする。
【0010】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1または2記載の発明の目的と併せて、決定したP
IDフィードバック制御量が所定値以上の時、該所定値
をもって上記調整手段の制御を実行し、前回の制御にお
いてPIDフィードバック制御量を決定するのに用いた
上記積分値に基づいて、PIDフィードバック制御量を
決定することで、制御の安定化を達成することができる
自動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結力制御装置の提
供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、エンジンと自動変速機との間に設けられ、流
体継ぎ手の入力要素と出力要素とを直結する状態または
両要素を互いに相対回転可能な状態で係合可能に構成さ
れたロックアップクラッチと、上記ロックアップクラッ
チの係合状態を調整する調整手段と、車両の運転状態を
検出する運転状態検出手段と、上記入力要素と出力要素
との間のスリップ量に関する値を検出するスリップ量検
出手段と、上記運転状態検出手段とスリップ量検出手段
との検出結果に基づいて上記調整手段を制御する制御手
段とを備え、上記制御手段が車両の運転状態に基づいて
ロックアップクラッチの目標スリップ量を決定し、決定
した目標スリップ量と検出した実スリップ量との差にお
よびその微分値と積分値と基づいて実スリップ量が目標
スリップ量に近づくように上記調整手段のPIDフィー
ドバック制御量を決定し、決定したPIDフィードバッ
ク制御量に基づいて上記調整手段の制御を実行すると共
に、決定したPIDフィードバック制御量が所定値以上
の時、該所定値をもって上記調整手段の制御を実行し、
今回の実行制御量を次回の制御量の積分項に反映させな
い自動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結力制御装置で
あることを特徴とする。
【0012】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記制御手段に備え
られたロックアップクラッチ締結力制御特性には、運転
状態に基づいてスリップ制御を実行する領域が設定さ
れ、このスリップ制御領域で逆駆動状態の時、目標スリ
ップ量よりもスリップ量が小さな所定の締結力に保持す
る一方、決定したPIDフィードバック制御量に基づい
て上記調整手段の制御を実行すると共に、決定したPI
Dフィードバック制御量が所定値以上の時、該所定値を
もって上記調整手段の制御を実行し、今回の実行制御量
を次回の制御量の積分項に反映させない自動変速機付き
車両の流体継ぎ手の締結力制御装置であることを特徴と
する。
【0013】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1または2記載の発明の構成と併せて、決定したP
IDフィードバック制御量が所定値以上の時、該所定値
をもって上記調整手段の制御を実行し、前回の制御にお
いてPIDフィードバック制御量を決定するのに用いた
上記積分値に基づいて、PIDフィードバック制御量を
決定する自動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結力制御
装置であることを特徴とする。
【0014】
【発明の作用及び効果】この発明の請求項1記載の発明
によれば、上述の調整手段はロックアップクラッチの係
合状態を調整し、上述の運転状態検出手段は車両の運転
状態を検出し、また上述のスリップ量検出手段は入力要
素と出力要素との間のスリップ量(実スリップ量)に関
する値を検出し、制御手段は運転状態検出手段とスリッ
プ量検出手段との検出結果に基づいて上述の調整手段を
制御し、さらに上述の制御手段は車両の運転状態に基づ
いてロックアップクラッチの目標スリップ量を決定し
て、決定した目標スリップ量と検出した実スリップ量と
の差(誤差)およびその微分値と積分値に基づいて実ス
リップ量が目標スリップ量に近づくように調整手段のP
IDフィードバック制御量を決定する。
【0015】そして、上述の制御手段は決定したPID
フィードバック制御量に基づいて調整手段の制御を実行
するが、決定したPIDフィードバック制御量が所定値
以上の時(所定値を超える時)には、この所定値にて上
述の調整手段の制御を実行し、今回の実行制御量を次回
の制御量の積分項に反映させない。
【0016】この結果、制御ディバイス等の故障その他
に起因して、PIDフィードバック制御量が所定値を超
えた時、上述の所定値を用いての制御と誤差の積分値を
制御に反映させないこととの両者によりPIDフィード
バック制御の安定性が阻害されるのを防止することがで
き、制御の安定化を図ることができる効果がある。
【0017】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述のスリッ
プ制御領域内における逆駆動状態の時、上述の制御手段
は目標スリップ量よりもスリップ量が小さな所定の締結
力に保持する一方、決定したPIDフィードバック制御
量が所定値以上の時、該所定値をもって上記調整手段の
制御を実行し、今回の実行制御量を次回の制御量の積分
項に反映させないので、制御が不安定となる逆駆動状態
下の異常な制御量を次回のPIDフィードバック制御量
に反映させることがなく、制御の安定化を図ることがで
きる効果がある。
【0018】この発明の請求項3記載の発明によれば、
上記請求項1または2記載の発明の効果と併せて、決定
したPIDフィードバック制御量が所定値以上の時、該
所定値をもって上記調整手段の制御を実行し、前回の制
御においてPIDフィードバック制御量を決定するのに
用いた上記積分値に基づいて、PIDフィードバック制
御量を決定する、つまり前回の制御における積分項を保
持するので、制御の安定化を達成することができる効果
がある。
【0019】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は自動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結
力制御装置を示すが、まず、図1を参照して車両の全体
構成について説明する。
【0020】図1において、この車両は、左右の前輪
1,2が従動輪、左右の後輪3,4が駆動輪とされ、エ
ンジン5の出力トルクが自動変速機6からプロペラシャ
フト7、差動装置8および左右の駆動軸9,10を介し
て左右の後輪3,4に伝達されるようになっている。
【0021】また、各車輪1〜4にはこれらの車輪1〜
4と一体回転するディスク11…と、制動圧(ブレーキ
圧)の供給を受けてこれらディスク11…の回転を制動
するキャリパ12…とが備えられている。一方、上述の
車両の現行の走行変速段に基づいて自動変速機6の変速
ユニット20に変速信号を出力するコントロールユニッ
トとしてのCPU40が備えられている。
【0022】上述のCPU40はプログラムを格納した
ROM17(図6参照)と、データやマップを記憶した
RAM18(図6参照)とを有し、このRAM18には
図2に示すようなマップM1を記憶している。次に図3
に示すATのスケルトンと図4とを参照して自動変速機
6のシステム構成について説明する。
【0023】図3に示すように自動変速機6には、流体
継ぎ手としてのトルクコンバータ21と、多段式の変速
歯車機構22とが設けられている。トルクコンバータ2
1には、エンジン出力軸23に連結されたケース24内
に取付けられエンジン出力軸23と一体回転して作動油
を吐出するポンプ25(入力要素)と、このポンプ25
に対向するように配置されポンプ25から吐出される作
動油によって回転駆動されるタービン26(出力要素)
と、ポンプ25とタービン26との間に配置されポン
プ、タービン間の作動油の流れを規制するステータ27
とが設けられている。
【0024】ステータ27は、ワンウェイクラッチ28
を介して変速機ケース29に固定されている。そして、
タービン26の回転はパイプ状のタービンシャフト30
を介して変速歯車機構22に伝達されるようになってい
る。さらに、トルクコンバータ21には、運転状態に応
じてエンジン出力軸23とタービンシャフト30とを直
結(スリップ状態を含む)させるロックアップクラッチ
31が設けられている。
【0025】また、エンジン出力軸23には、タービン
シャフト30の中空部を貫通するシャフト32が連結さ
れ、このシャフト32によってオイルポンプ33が回転
駆動されるようになっている。変速歯車機構22には、
プラネタリギヤシステム34が設けられている。このプ
ラネタリギヤシステム34には、タービンシャフト30
に遊嵌されたスモールサンギヤ35と、このスモールサ
ンギヤ35の後方(図2の左側)でタービンシャフト3
0に遊嵌されたラージサンギヤ36と、スモールサンギ
ヤ35と噛み合う複数のショートピニオンギヤ37(1
つのみ図示)と、前部(図2の右側)がショートピニオ
ンギヤ37と噛み合い後部がラージサンギヤ36と噛み
合うロングピニオンギヤ38と、ショートピニオンギヤ
37とロングピニオンギヤ38とを回転自在に支持する
キャリア39と、ロングピニオンギヤ38と噛み合うリ
ングギヤ41とが設けられている。ここで、リングギヤ
41は出力ギヤ42に連結されている。
【0026】プラネタリギヤシステム34内での動力伝
達経路を切換えるため、つまり変速比(変速段)ないし
前後進を切換えるために、各種摩擦締結要素が設けられ
ている。具体的には、タービンシャフト30とスモール
サンギヤ35との間にフォワードクラッチ43と第1ワ
ンウェイクラッチ44とが直列に介設されると共に、コ
ーストクラッチ45(正式にはコースティングクラッチ
と称するが、以下単にコーストクラッチと略記する)が
これら両クラッチ43,44に対して並列となるように
介設されている。
【0027】コーストクラッチ45の径方向外方にはラ
ージサンギヤ36に連結されたブレーキドラム46と、
このブレーキドラム46に巻きかけられたブレーキバン
ド47とからなる2−4ブレーキ48が設けられてい
る。また、2−4ブレーキ48の後方には、ブレーキド
ラム46(ラージサンギヤ36)とタービンシャフト3
0との間の動力伝達をON、OFFするリバースクラッ
チ49が介設されている。さらに、キャリア39と変速
機ケース29との間には、ロー・リバースブレーキ50
と第2ワンウェイクラッチ51とが並列に介設され、ま
たキャリア39とタービンシャフト30との間には3−
4クラッチ52が介設されている。
【0028】このような変速歯車機構22においては、
クラッチ43,45,49,52およびブレーキ48,
50のON、OFFパターンを切換えることによって、
プラネタリギヤシステム34内での動力伝達経路が切換
えられ、前進4段、後退1段の各変速段が得られる。そ
して、運転時においては、セレクト操作によって選択さ
れたレンジと、車両の運転状態とに応じて、自動的に最
適な変速段がセットされるようになっている。
【0029】図5に、各変速段と、変速段に対応するク
ラッチ43,45,49,52ブレーキ48,50およ
びワンウェイクラッチ44,51の作動状態との関係を
まとめて示す。次に図4を参照してロックアップクラッ
チ31の制御構成について説明する。
【0030】図4に示すように、ロックアップクラッチ
31は、タービンシャフト30の軸線方向(図1の左右
方向)に見て、エンジン出力軸23に連結されたコンバ
ータカバー53と、タービン26との間に配置され、タ
ービンシャフト30と一体的に回転するトーションダン
パ54およびダンパピストン55と、このダンパピスト
ン55と対向する位置においてコンバータカバー53に
取り付けられた摩擦板(図示せず)とを備えている。
【0031】そして、ダンパピストン55は、コンバー
タカバー53内に形成された空間部を、タービン26側
に位置するリヤ室56と、コンバータカバー53側に位
置するフロント室57とに区分している。ここで、リヤ
室56内の油圧は、ダンパピストン55を摩擦板に押付
ける方向に作用するロックアップ強化方向の作動圧とな
り、フロント室57内の油圧は、ダンパピストン55を
摩擦板から引き離す方向に作用するロックアップ解除方
向の作動圧となる。
【0032】而して、ダンパピストン55が、リヤ室5
6、フロント室57間の油圧差に応じた締結力で摩擦板
に摩擦係合し、あるいは摩擦板から解放されるようにな
っている。すなわち、両室56.57内の油圧差に応じ
て、ロックアップクラッチ31が、完全に解放OFFさ
れてエンジン出力軸23の回転がポンプないしタービン
26内の作動油を介してタービンシャフト30に伝達さ
れるコンバータモード(トルク増大)と、ロックアップ
クラッチ31が完全に(スリップせずに)締結ONされ
てエンジン出力軸23の回転が直接的にタービンシャフ
ト30に伝達されるロックアップモードと、ダンパピス
トン55が摩擦板に滑りながら係合する半締結状態(ス
リップ状態)となって、エンジン出力軸23の回転が作
動油を介してタービンシャフト30に伝達されると共
に、ロックアップクラッチ31をも介してタービンシャ
フト30に伝達されるスリップモードの3種類の伝達モ
ードが得られることになる。
【0033】ロックアップクラッチ31の伝達モード切
換えと、スリップ状態における締結力制御とを行なうた
めに油圧回路58が設けられている。この油圧回路58
には、油圧供給経路を切換えるシフトバルブ59と、こ
のシフトバルブ59を介してフロント室57に供給され
る油圧を調圧するコントロールバルブ(ロックアップバ
ルブ)60と、第1パイロット圧をON・OFF制御す
るソレノイドバルブ61と、第2パイロット圧をデュー
ティ制御するデューティソレノイドバルブ62と、両ソ
レノイドバルブ61,62を制御するCPU40とが設
けられている。
【0034】油圧回路58には、プレッシャレギュレー
タバルブ(図示せず)から出力されたライン圧が導入さ
れるトルクコンバータライン63(以下単にトルコンラ
インと略記する)と、第1パイロット圧を供給する第1
パイロットライン64と、第2パイロット圧を供給する
第2パイロットライン65と、シフトバルブ59に一定
圧を供給するライン66と、シフトバルブ59のポート
59Rとリヤ室56とを接続するライン67と、シフト
バルブ59のポート59Fとフロント室57とを接続す
るライン68とが設けられている。
【0035】トルコンライン63は2つのライン69,
70に分岐され、一方のライン69はシフトバルブ59
のポート59Aに接続され、他方のライン70はコント
ロールバルブ60のポート60Aに接続されている。コ
ントロールバルブ60のポート60Fは、ライン71を
介してシフトバルブ59のポート59Bに接続されてい
る。また、シフトバルブ59のポート59Cは、オイル
クーラ72に通じるライン73に接続されている。
【0036】第1パイロットライン64は、2つのライ
ン74,75に分岐され、一方のライン74はシフトバ
ルブ59のポート59Dに接続され、他方のライン75
はコントロールバルブ60のポート60Bに接続されて
いる。そして、ライン74から分岐するドレンライン7
5Dにソレノイドバルブ61が設けられている。ここ
で、ソレノイドバルブ61がOFF状態の時はドレンラ
イン75Dが閉じられ、ON状態の時はドレンされる。
【0037】第2パイロットライン65は、2つのライ
ン76,77に分岐され、一方のライン76はシフトバ
ルブ59のポート59Eに接続され、他方のライン77
はコントロールバルブ60のポート60Cに接続されて
いる。そして、第2パイロットライン65から分岐する
ドレンライン78にデューティソレノイドバルブ62が
設けられている。デューティソレイドバルブ62がOF
F状態の時はドレンライン78が閉じられ、ON状態の
時はドレンされる。中間領域では、デューティ比に応じ
て第2パイロットライン65内に第2パイロット圧が形
成され、デューティ比が大きくなる程第2パイロット圧
が低くなる。
【0038】そして、シフトバルブ59では、パイロッ
ト圧に応じた2つのスプールの作動により、ポート59
Rと、ポート59Aまたはポート59Cとの間の連通状
態の切換えと、ポート59Fと、ポート59Bまたはド
レンポートとの間の連通状態の切換えが行なわれる。ま
た、コントロールバルブ60では、パイロット圧に応じ
たスプールの作動により、ポート60Fと、ポート60
Aまたはドレンポートとの間の連通状態の切換えが行な
われる。なお、79はトルクコンバータ21内の作動油
をチェックバルブ80を介してオイルクーラ72に導く
ラインである。
【0039】ロックアップクラッチ31の3種の伝達モ
ード(コンバータモード、ロックアップモード、スリッ
プモード)の切換えは、前述のCPU40によって運転
状態に応じて行なわれる。具体的には図2に示すマップ
M1に基づいて実行される。
【0040】以下に、各伝達モードにおける油圧回路5
8とロックアップクラッチ31の動作を略記する。コンバータモード このコンバータモードでは、ソレノイドバルブ61がO
FFされ、かつデューティソレノイドバルブ62のデュ
ーティ率が0%に設定される。これによってシフトバル
ブ59の両スプールが図4中の位置関係において、左側
に配置される(図4はこの状態を示す)。この時、ポー
ト59Rがポート59Cと連通し、リヤ室56内の油圧
がライン67とライン73とを介してオイルクーラ72
にリリースされる。他方、ポート59Fがポート59B
と連通し、トルコンライン63からコントロールバルブ
60を経てライン71に導かれた油圧がフロント室57
に供給される。したがって、リヤ室56がフロント室5
7よりも低圧となって、ロックアップクラッチ31がO
FF(解放)され、コンバータ状態となる。
【0041】ロックアップモード このロックアップモードでは、ソレノイドバルブ61が
ONされ、かつデューティソレノイドバルブ62のデュ
ーティ率が100%に設定される。これによって、シフ
トバルブ59の両スプールが図4中の位置関係におい
て、右側に配置される。この時、ポート59Rがポート
59Aと連通し、トルコンライン63の油圧が、ライン
69とライン67とを介して、リヤ室56内に供給され
る。他方、ポート59Fがドレンポートと連通し、フロ
ント室57内の油圧がリリースされる。したがって、リ
ヤ室56とフロント室57との差圧が、ほぼライン圧に
相当する値となり、ロックアップクラッチ31が完全に
ON(締結)され、スリップは生じない。
【0042】スリップモード このスリップモードでは、ソレノイドバルブ61がON
される。そして、デューティソレノイドバルブ62のデ
ューティ率が、20%以上の範囲において、入出力回転
数差(スリップ量)の目標値に対する偏差に応じた値に
設定される。これによって、図4中の位置関係におい
て、シフトバルブ59の右側のスプールが右側に配置さ
れる一方、シフトバルブ59の左側のスプールが左側に
配置される。この時、ポート59Rがポート59Aと連
通して、作動油圧がリヤ室56内に供給される。他方、
ポート59Fがポート59Bと連通してフロント室57
にも作動油圧が供給される。ここで、フロント室57に
供給される作動油圧は、デューティソレノイドバルブ6
2のデューティ率に応じて制御される。したがって、デ
ューティ率に応じてリヤ室56とフロント室57との間
の差圧が制御され、これに伴ってロックアップクラッチ
31の締結力が制御される。
【0043】そして、スリップモードにおいては、入出
力回転数差の目標値に対する偏差に応じてロックアップ
クラッチ31の締結力がフィードバック制御されるとい
ったスリップ制御が行われるようになっている。
【0044】図6は流体継ぎ手の締結力制御装置の制御
回路を示し、CPU40はディストリビュータ13から
のエンジン回転数Ne、タービン回転センサ14からの
タービン回転数Nt、スロットルセンサ15からのスロ
ットル開度TVO、車速センサ16からの車速Vなどの
各種必要な入力信号に基づいて、ROM17に格納され
たプログラムに従って、デューティソレノイドバルブ6
2を駆動制御し、またRAM18は図2で示したマップ
M1やその他必要な各種データを記憶する。
【0045】上述のRAM18に記憶されたマップM1
(図2参照)は横軸に車速Vをとり、縦軸にスロットル
開度TVOをとって、シフトアップ変速線とシフトダウ
ン変速線とを設定すると共に、トルクコンバータ21
(流体継ぎ手)のポンプ25(入力要素)とタービン2
6(出力要素)とを直結する領域(ロックアップON領
域のことで図2の仮想線αよりも右側参照)と、ポンプ
25とタービン26とを完全開放する領域(ロックアッ
プOFF領域のことで図2の仮想線βよりも左側参照)
と、ポンプ25およびタービン26を互いに相対回転可
能と成す領域SE(スリップ制御を実行する領域のこと
でハッチング部参照)とを設定している。
【0046】つまり上述のマップM1は変速マップとロ
ックアップクラッチ締結力制御特性を設定したロックア
ップクラッチ制御マップとを兼ねるものである。また、
上述のCPU40は車両の運転状態を検出する運転状態
検出手段(図7に示すフローチャートの第1ステップS
1参照)と、入力要素としてのポンプ25と出力要素と
してのタービン26との間の実スリップ量RSを検出す
るスリップ量検出手段(図7に示すフローチャートの第
5ステップS5参照)と、上述の運転状態検出手段(第
1ステップS1参照)とスリップ量検出手段(第5ステ
ップS5参照)との検出結果に基づいて調整手段(デュ
ーティソレノイドバルブ62を含む油圧回路58参照)
を制御する制御手段(CPU40それ自体)と、車両の
運転状態に基づいてロックアップクラッチ31の目標ス
リップ量(図8参照)を決定し、決定した目標スリップ
量と検出した実スリップ量RSとの差およびその微分値
と積分値に基づいて実スリップ量が目標スリップ量に近
づくようにデューティソレノイドバルブ62のPIDフ
ィードバック制御量(関数f参照)を決定する制御量決
定手段(図7に示すフローチャートの第14ステップ参
照)とを兼ねる。
【0047】そして、上述のCPU40は、決定したP
IDフィードバック制御量に基づいてデューティソレノ
イドバルブ62の制御を実行(第21ステップS21参
照)すると共に、決定したPIDフィードバック制御の
制御量が所定値以上の時、つまり図8に示す上限値Ku
以上の時および下限値Kd以下の時に、これらの所定値
(上限値Ku、下限値Kd)をもってデューティソレノ
イドバルブ62の制御を実行し、今回の実行制御量Dを
次回の制御量積分項(I項)に反映させないように構成
している。
【0048】また上述のCPU40は、図2に示すマッ
プM1中のスリップ制御領域SEで逆駆動状態の時、目
標スリップ量よりもスリップ量が小さな所定の締結力に
保持(第12ステップS12参照)する一方、上述の実
行制御量の規制(第16ステップS16、第18ステッ
プS18参照)と、積分項の更新規制(第19ステップ
S19参照)とを行なう。
【0049】さらに上述の積分項の更新規制は前回の制
御における積分項を保持(第19ステップ参照)するよ
うに構成している。このように構成した自動変速機付き
車両の流体継ぎ手の締結力制御装置の作用を図7に示す
フローチャートを参照して以下に詳述する。なお、以下
の説明に用いる記号の内容は次の通りである。
【0050】Ne……エンジン回転数 Nt……タービン回転数 TVO…スロットル開度 V ……車速 A ……デューティ率の所定値 B ……スリップ量の所定値 C ……スロットル開度の設定値(例えば全閉) D ……スリップデューティ制御量(いわゆるデューテ
ィ率) D0 ……前回のデューティ率 es……目標スリップ量に対する誤差 RO1 …正常時の目標スリップ量 RO2 …TVO全閉時に零となる値 F(i) …フィードバック判定フラグ(今回)、(フィー
ドバック制御実行フラグのこと) F(i-1) …前回のフィードバック判定フラグ Ku……デューティ率の上限値 Kd……デューティ率の下限値 RS……実スリップ量(RS=Ne−Nt) f ……関数 iesは誤差の積分値 esは誤差 a,b,c,b´,c´は定数 es[i] −es[i-1] は誤差の変化 a×iesは積分項 b´×esは比例項 c´×es[i-1] は微分項 第1ステップS1で、CPU40はディストリビュータ
13からのエンジン回転数Neと、タービン回転センサ
14からのタービン回転数Ntと、スロットルセンサ1
5からのスロットル開度TVOと、車速センサ16から
の車速Vとの読取り検出を実行する。次に第2ステップ
S2で、CPU40は検出した車速Vとスロットル開度
TVOと応じて図2のマップM1に基づいてスリップ制
御領域SEが否かを判定し、YES判定時には第5ステ
ップS5にスキップする一方、NO判定時には次の第3
ステップS3に移行する。
【0051】この第3ステップS3で、CPU40は図
2のマップM1に基づいて現行の車両の運転状態がロッ
クアップON領域か否かを判定し、NO判定時には第1
ステップS1にリターンする一方、YES判定時には次
の第4ステップS4に移行する。
【0052】この第4ステップS4で、CPU40はデ
ューティ率Dを100%としてデューティソレノイドバ
ルブ62を駆動し、ロックアップクラッチ31を完全締
結する。一方、上述の第5ステップS5で、CPU40
は実スリップ量RSを演算する。つまり、エンジン回転
数Neからタービン回転数Ntを減算して、実スリップ
量RSを求める。
【0053】次に第6ステップS6で、CPU40は実
スリップ量RSと目標スリップ量RO1 との差esの絶
対値が所定値Bよりも大か否かを判定し、YES判定時
には次の第7ステップS7に移行する一方、NO判定時
には別の第8ステップS8に移行する。上述の第7ステ
ップS7で、CPU40は差esが所定値Bよりも大き
いことに対応して、差esに基づかない制御(フィード
フォワード制御)を実行する目的で、前回のデューティ
率D0 に所定値Aを加味して今回のデューティ率Dを求
め、このデューティ率Dにてデューティソレノイドバル
ブ62を駆動する。これにより差esが所定値Bよりも
小さい時のフィードバック制御によるハンチング発生を
防止する。
【0054】一方、上述の第8ステップS8で、CPU
40は今回フィードバック判定フラグF(i) を「1」に
設定し、次の第9ステップS9で、CPU40は前回の
フィードバック判定フラグF(i-1) が「0」か否かを判
定する。そして、はF(i-1) =0の時には次の第10ス
テップS10に移行し、F(i-1) =1の時には別の第1
1ステップS11にスキップする。
【0055】上述の第10ステップS10で、CPU4
0は誤差esの積分値iesを零に判定し、次の第11
ステップS11で、CPU40はスロットル開度TVO
が設定値C(例えば全閉)以下か否かを判定し、TVO
<Cの時には次の第12ステップS12に移行し、TV
O>Cの時には別の第13ステップS13に移行する。
【0056】上述の第13ステップS13で、エンジン
5側から駆動輪3,4側に駆動力が伝達される正常な駆
動状態に対応して、CPU48はNe−Nt−RO1
式により誤差esを求める。一方、上述の第12ステッ
プS12で、駆動輪3,4側からエンジン5を回転させ
る逆駆動状態(エンジンブレーキ状態)に対応して、C
PU40はNe−Nt−RO2 の式により誤差esを求
める。次に第14ステップS14で、CPU40はPI
Dフィードバック制御量としての関数fを次の[数1]
により決定し、この関数fをデューティ率Dに設定す
る。
【0057】
【数1】
【0058】次に第15ステップS15で、CPU40
は決定されたデューティ率Dが図8に示す上限値Ku以
上か否かを判定し、つまりデューティ率Dが図8に仮想
線uで示す状態か否かを判定し、YES判定時(D≧K
uの時)には次の第16ステップS16に移行する一
方、NO判定時(D<Kuの時)には別の第17ステッ
プS17に移行する。
【0059】上述の第16ステップS16で、CPU4
0は決定したPIDフィードバック制御の制御量(関数
f参照)が所定値としての上限値Ku以上であることに
対応して、この上限値Kuをデューディ率Dに設定した
後に、第19ステップS19に移行する。
【0060】一方、上述の第17ステップS17で、C
PU40は第14ステップS14に決定されたデューテ
ィ率Dが図8に示す下限値Kd以下か否かを判定し、つ
まりデューディ率Dが図8に仮想線dで示す状態か否か
を判定し、YES判定時(D≦Kdの時)には次の第1
8ステップS18に移行する一方、デューティ率Dが上
下限値Ku,Kd間にある時(NO判定時)には別の第
20ステップS20に移行する。
【0061】上述の第18ステップS18で、CPU4
0は決定したPIDフィードバック制御の制御両(関数
f参照)が所定値としての下限値Kd以下であることに
対応し、この下限値Kdをデューティ率Dに設定した後
に、第19ステップS19に移行する。上述の第19ス
テップS19では、決定したPIDフィードバック制御
の制御量(関数f参照)が上限値Ku以上または下限値
Kd以下であることに対応し、積分項の更新規制(更新
禁止)を行なうことを目的として、CPU40は前回の
積分値ies(i-1) を今回の積分値iesと成す。つま
り、前回の制御における積分項をそのまま保持する。
【0062】一方、第20ステップS20では、決定し
たPIDフィードバック制御の制御量(関数f参照)が
上限値Kuと下限値Kdとの間にあることに対応して、
CPU40は前回の積分値ies(i-1) に今回の誤差e
sを加算して、誤差の積分値iesを更新する。次に第
21ステップS21で、CPU40は上記各ステップに
求められたデューティ率Dでデューティソレノイドバル
ブ62を駆動制御し、油圧回路58を介してロックアッ
プクラッチ31を上述のデューティ率Dに対応したスリ
ップ制御状態と成す。
【0063】以上要するに本実施例の自動変速機付き車
両の流体継ぎ手の締結力制御装置によれば、上述の調整
手段(デューティソレノイドバルブ62を含む油圧回路
58参照)はロックアップクラッチ31の係合状態を調
整し、上述の運転状態検出手段(第1ステップS1参
照)は車両の運転状態を検出し、また上述のスリップ量
検出手段(第5ステップS5参照)は入力要素(ポンプ
25参照)と出力要素(タービン26参照)との間のス
リップ量(実スリップ量RS参照)に関する値を検出
し、制御手段(CPU40参照)は運転状態検出手段
(第1ステップS1参照)とスリップ量検出手段(第5
ステップS5参照)との検出結果に基づいて上述の調整
手段を制御し、さらに上述の制御手段(CPU40参
照)は車両の運転状態に基づいてロックアップクラッチ
31の目標スリップ量(図8参照)を決定して、決定し
た目標スリップ量と検出した実スリップ量RSとの差
(誤差es参照)およびその微分値と積分値とに基づい
て実スリップ量が目標スリップ量に近づくように調整手
段のPIDフィードバック制御量(第14ステップS1
4での関数f参照)を決定する。
【0064】そして、上述の制御手段(CPU40参
照)は決定したPIDフィードバック制御量に基づいて
調整手段の制御を実行するが、決定したPIDフィード
バック制御量が所定値以上の時(この実施例では上限値
Ku以上の時、並びに下限値Kd以下の時)には、この
所定値(上下限値Ku,Kd参照)にて上述の調整手段
の制御を実行し、今回の実行制御量(デューティ率D参
照)を次回の制御量の積分項(数1参照)に反映させな
い。
【0065】この結果、スロットルセンサ15の断線や
固着の如き制御ディバイス等の故障その他に起因して、
PIDフィードバック制御量が所定値(上下限値Ku,
Kd参照)を超えた時、上述の所定値を用いての制御と
誤差の積分値iesを制御に反映させないこととの両者
によりPIDフィードバック制御の安定性が阻害される
のを防止することができ、制御の安定化を図ることがで
きる効果がある。
【0066】また、上述のスリップ制御領域SE内にお
ける逆駆動状態の時、上述の制御手段(CPU40参
照)は目標スリップ量RO1 よりもスリップ量が小さな
所定の締結力に保持する一方、実行制御量(デューティ
率D参照)の規制(Ku,Kdを用いてカードをかける
こと)と積分項の更新規制とを行なう(第19ステップ
S19参照)。つまり、決定したPIDフィードバック
制御量が所定値以上の時、該所定値をもって上記調整手
段の制御を実行し、今回の実行制御量を次回の制御量の
積分項に反映させないので、制御が不安定となる逆駆動
状態下の異常な制御量を次回のPIDフィードバック制
御量に反映させることがなく、制御の安定化を図ること
ができる効果がある。
【0067】さらに、上述の制御手段(CPU40参
照)は制御が不安定となる逆駆動状態の時、決定したP
IDフィードバック制御量(関数f参照)が所定値(K
u参照)以上の時、該所定値(Ku参照)をもって上記
調整手段の制御を実行し、前回の制御においてPIDフ
ィードバック制御量を決定するのに用いた上記積分値i
es(i-1) に基づいて、PIDフィードバック制御量を
決定する前回の制御における積分項を保持するので、つ
まり図7に示すフローチャートの第19ステップS19
(前回積分項保持手段)にて前回の積分値ies(i-1)
にホールドするので制御の安定化を達成することができ
る効果がある。
【0068】この発明の構成と、上述の実施例におい
て、この発明の流体継ぎ手は、実施例のトルクコンバー
タ21に対応し、以下同様に、入力要素は、ポンプ25
に対応し、出力要素は、タービン26に対応し、調整手
段は、デューティソレノイドバルブ62を含む油圧回路
58に対応し、運転状態検出手段は、CPU40制御に
よる第1ステップS1に対応し、スリップ量検出手段
は、第5ステップS5に対応し、制御手段は、CPU4
0それ自体に対応し、PIDフィードバック制御量は、
関数fに対応し、PIDフィードバック制御の制御量の
所定値は、上限値Ku、下限値Kdに対応し、ロックア
ップクラッチ締結力制御特性は、図2のマップM1で設
定した特性に対応し、スリップ制御領域は、図2のマッ
プM1中におけるハッチング部の領域SEに対応し、実
行制御量の規制を行なうステップは、図7の各ステップ
S16,S18に対応し、積分項の更新規制を行なうス
テップは、図7の第19ステップS19に対応し、前回
の制御における積分項を保持するステップは、図7の第
19ステップS19に対応するも、この発明は、上述の
実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0069】例えばスリップ量に代えて比率をとったス
リップ率により制御すべく構成してもよいことは勿論で
ある。また本発明においては請求項の「反映させない」
という記載の具体例として全く反映させない実施例を開
示したが、全く反映させなくとも、次回の制御に悪影響
を与えない程度に反映させてもよく、例えば約1割ほど
反映させるように成してもよいことは云うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の自動変速機付き車両の流体継ぎ手の
締結力制御装置を含む車両の全体構成図。
【図2】 マップの説明図。
【図3】 自動変速機のスケルトン図。
【図4】 ロックアップクラッチに関連する油圧回路の
系統図。
【図5】 クラッチ、ブレーキのレンジ毎の動作を示す
説明図。
【図6】 締結力制御装置の制御回路ブロック図。
【図7】 締結力制御を示すフローチャート。
【図8】 締結力制御を示すタイムチャート。
【符号の説明】
5…エンジン 6…自動変速機 21…トルクコンバータ(流体継ぎ手) 25…ポンプ(入力要素) 26…タービン(出力要素) 31…ロックアップクラッチ 40…CPU(制御手段) 58…油圧回路(調整手段) 62…デューティソレノイドバルブ(調整手段) S1…運転状態検出手段 S5…スリップ量検出手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンと自動変速機との間に設けられ、
    流体継ぎ手の入力要素と出力要素とを直結する状態また
    は両要素を互いに相対回転可能な状態で係合可能に構成
    されたロックアップクラッチと、上記ロックアップクラ
    ッチの係合状態を調整する調整手段と、車両の運転状態
    を検出する運転状態検出手段と、上記入力要素と出力要
    素との間のスリップ量に関する値を検出するスリップ量
    検出手段と、上記運転状態検出手段とスリップ量検出手
    段との検出結果に基づいて上記調整手段を制御する制御
    手段とを備え、上記制御手段が車両の運転状態に基づい
    てロックアップクラッチの目標スリップ量を決定し、決
    定した目標スリップ量と検出した実スリップ量との差お
    よびその微分値と積分値とに基づいて実スリップ量が目
    標スリップ量に近づくように上記調整手段のPIDフィ
    ードバック制御量を決定し、決定したPIDフィードバ
    ック制御量に基づいて上記調整手段の制御を実行すると
    共に、決定したPIDフィードバック制御量が所定値以
    上の時、該所定値をもって上記調整手段の制御を実行
    し、今回の実行制御量を次回の制御量の積分項に反映さ
    せない自動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結力制御装
    置。
  2. 【請求項2】上記制御手段に備えられたロックアップク
    ラッチ締結力制御特性には、運転状態に基づいてスリッ
    プ制御を実行する領域が設定され、このスリップ制御領
    域で逆駆動状態の時、目標スリップ量よりもスリップ量
    が小さな所定の締結力に保持する一方、決定したPID
    フィードバック制御量が所定値以上の時、該所定値をも
    って上記調整手段の制御を実行し、今回の実行制御量を
    次回の制御量の積分項に反映させない請求項1記載の自
    動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結力制御装置。
  3. 【請求項3】決定したPIDフィードバック制御量が所
    定値以上の時、該所定値をもって上記調整手段の制御を
    実行し、前回の制御においてPIDフィードバック制御
    量を決定するのに用いた上記積分値に基づいて、PID
    フィードバック制御量を決定する請求項1または2記載
    の自動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結力制御装置。
JP12813197A 1997-04-30 1997-04-30 自動変速機付き車両の流体継ぎ手の締結力制御装置 Pending JPH10306870A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7769517B2 (en) 2004-10-25 2010-08-03 Jatco Ltd Lock-up clutch control
US9488270B2 (en) 2015-01-19 2016-11-08 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Slip control device of lock-up clutch
CN107031702A (zh) * 2015-12-16 2017-08-11 纳博特斯克有限公司 转向辅助装置

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