JPH10308302A - 酸化亜鉛系磁器組成物とその製造方法および酸化亜鉛バリスタ - Google Patents

酸化亜鉛系磁器組成物とその製造方法および酸化亜鉛バリスタ

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JPH10308302A
JPH10308302A JP9115662A JP11566297A JPH10308302A JP H10308302 A JPH10308302 A JP H10308302A JP 9115662 A JP9115662 A JP 9115662A JP 11566297 A JP11566297 A JP 11566297A JP H10308302 A JPH10308302 A JP H10308302A
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JP
Japan
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powder
zinc oxide
oxide
bi2o3
weight
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Application number
JP9115662A
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English (en)
Inventor
Atsushi Iga
篤志 伊賀
Daiki Miyamoto
大樹 宮本
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Osaka Municipal Government
Original Assignee
Osaka Municipal Government
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Publication date
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた電気特性をもち、さらに直流負荷及びサ
ージ負荷に対して信頼性の高い酸化亜鉛系バリスタを、
750℃〜1000℃の低い温度で、しかも高歩留まり
で製造可能な酸化亜鉛系磁器組成物とその製造方法を提
供する。 【解決手段】酸化亜鉛粉末100重量部に対し、酸化ビ
スマス0.5〜12重量部と、酸化ビスマスと酸化アン
チモンの二者を混合し400〜700℃の範囲の熱処理
を施して得たBi2O3とSb203の合成粉末0.5〜8.0
重量部と、Al2O3、B2O3,CoO、Cr2O3、GeO
2、La2O3、MgO、MnO、Nb2O5、Nd2O3、Ni
O、PbO、Pr2O3、SiO2、SnO2、Ta2O5、TiO
2、WO3およびY2O3のそれぞれから選ばれる少なくと
も二つ以上の金属酸化物0.5〜8.0重量部を添加し、
ディスク状に加圧成形して焼結し、得られた酸化亜鉛系
磁器組成物の両面に電極を形成し、そこにリード線を付
け、ディスクタイプのバリスタを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は電気回路中のサー
ジ吸収などに用いられる酸化亜鉛バリスタ用磁器組成物
とその製造方法および酸化亜鉛バリスタに関する。
【0002】
【従来の技術】 酸化亜鉛バリスタは、ZnOと基本添
加物であるBi2O3、MnOおよびCoOと、さらに性能
向上のために添加される各種の酸化物とを含む酸化亜鉛
原料粉末を成形し焼成することによって得られる酸化亜
鉛系磁器組成物の焼結体を用いて製造される。酸化亜鉛
バリスタの立ち上がり電圧は、電極間に存在する粒界の
数にほぼ比例して上昇することが知られている。すなわ
ち、一つの粒界あたり3から4ボルト立ち上がり電圧は
上昇する。したがって、厚さ1mmあたり300〜40
0Vくらいの高電圧用の酸化亜鉛バリスタを製造するた
めには、平均粒径4〜40μm程度の粒径の小さいZn
O粒子を有する焼結体を製造することが必要である。そ
こで従来は、高電圧用の酸化亜鉛バリスタを製造するた
めにはSb2O3などのZnO粒子の粒成長抑制剤を添加す
ることによって、ZnO粒子の成長を抑制する方法が用
いられて来た。Sb2O3は酸化亜鉛バリスタの非直線抵
抗特性を安定化させるという重要な働きも行なう。
【0003】 なお、立ち上がり電圧とは、バリスタに
1mAの電流を流したときの両端子間の電圧をいい、V
1mAで表す。そして、厚みが1mmの試料に1mAの
電流を流したときの両端子間の電圧をこの材料の定数の
一つとし、V1mA/mmで表している。これは試料1
mmの厚み当たりの立ち上がり電圧ということになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、高電
圧用、高性能の酸化亜鉛バリスタを得るには、1150
℃〜1300℃の高い焼結温度を必要とした。高い焼結
温度は電力消費のみならず、Bi2O3などの激しい飛散
とそれに伴う炉材や容器の消耗をもたらすという欠点が
あり、焼結温度の低温度化が要望されていた。すなわ
ち、これらの高い温度で焼成すると大気中においてもB
i2O3などの蒸発は活発である。また、Bi2O3は多くの
種類の物質と反応しやすく、炉材や容器等のセラミック
ス材など多くの物質を容易に腐食する。また、炉内の焼
成物の置かれた場所により温度、昇温速度、Bi2O3や
Sb2O3の蒸気圧などに差が生じ、これらを均一に保つ
ことが困難で、ばらつきを生ずる。
【0005】 一方、従来の酸化亜鉛バリスタの配合組
成で焼成温度を低くすると、十分な焼結が行なわれず、
立ち上がり電圧が急激に高くなり、ZnOの粒径にばら
つきが生じ非直線抵抗特性が低下する。また、電力負
荷、パルス電流負荷などに対して寿命が短くなる。
【0006】 Sb2O3は容易に昇華してZnO粒子の表
面を覆い、そしてZnOと反応して粒成長を抑制する働
きをする。その結果、焼結体において、Sb2O3の濃度
がばらつくと粒成長が促進されない部分と促進される部
分が混在してしまうとになり、したがって、従来の製造
方法では粒径のそろった焼結体を製造することが困難で
あった。したがって、品質の不均一やロット間の品質の
ばらつきが生じることがしばしばであった。
【0007】 酸化亜鉛バリスタの磁器の基本組成であ
るZnO−Bi2O3系には740℃の共晶温度をもつ共晶
組成があるので、このZnOとBi2O3の二者は800℃
近傍の温度においても容易に反応し、焼結する。しかる
に添加物の中にSb2O3が存在するとこの反応を妨げ焼
結を困難にする。Sb2O3は添加物そのものが、あるい
は、Sb2O3の化合物が上記二者の間の接触を妨げる場
合と、Bi2O3と反応すべきSb2O3がBi2O3と反応す
るよりも先にZnOと反応して化学的に安定なパイロク
ロアやスピネルを形成する場合とがある。
【0008】 さらに、ZnOの異常粒成長を十分に制
御することが困難であったので、一つの製造ロットから
得られる酸化亜鉛バリスタの間の電気特性および信頼性
のばらつき(ロット内ばらつき)が大きいという問題が
あった。また、異なる製造ロットから得られるZnOバ
リスタの間の電気特性および信頼性のばらつき(ロット
間ばらつき)も大きいという問題があった。
【0009】 上述したように、従来のZnOの焼結体
の作成方法では、電気特性および信頼性に優れた低温度
焼結の酸化亜鉛バリスタを安定して製造することができ
なかった。
【0010】 なお、酸化亜鉛バリスタにおいて電気特
性が優れているとは、例えば、漏れ電流が少なく、後述
する非直線抵抗指数0.1mAα1mAが高い特性をも
つなどである。また、信頼性が優れているとは、長時間
電圧を印加した場合、あるいは、高温下で長時間電力負
荷を加えた場合、さらにはパルス印加した場合等におい
ても、電気特性の低下などがなく、もとの電気特性が維
持されるなどの事項が挙げられる。
【0011】 本発明は、上記従来の問題を解決するた
め、低温度焼結で非直線抵抗特性などの電気特性および
信頼性に優れた酸化亜鉛バリスタを高歩留まりで製造す
るための酸化亜鉛系磁器組成物とその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】 前記の目的を達成する
ため、本発明の酸化亜鉛系磁器組成物は、ZnO粉末1
00重量部に対し、Bi2O3:0.5〜12重量部、Bi2
O3とSb2O3の二者を混合し400℃〜700℃の範囲
の熱処理を施して得たBi2O3とSb2O3の合成粉末:
0.5〜8重量部と、Al2O3、B2O3、CoO、Cr2O
3、GeO2、La2O3、MgO、MnO、Nb2O5、Nd2O
3、NiO、PbO、Pr2O3、SiO2、SnO2、Ta2O
5、TiO2、WO3、およびY2O3のそれぞれから選ばれ
る少なくとも二つ以上の金属酸化物粉末:0.5〜8重
量部を添加してなるという構成を備えたものである。
【0013】 また、上記の酸化亜鉛系磁器組成物にお
いて、熱処理を施して得たBi2O3とSb2O3の合成粉末
が、化合物BiSbO4粉末であったり、あるいは化合物
Bi3SbO7粉末であるという構成を備えたものである。
【0014】 さらにまた、前記の酸化亜鉛系磁器組成
物において、熱処理を施して得たBi2O3とSb2O3の合
成粉末が、Bi2O3とSb2O3の他にさらにAl2O3、B2
O3、Cr2O3、GeO2、La2O3、Nb2O5、Nd2O3、
PbO、Pr2O3、SiO2、SnO2、Ta2O5、TiO2、
WO3、およびY2O3のそれぞれから選ばれる少なくと
も一つ以上の酸化物を含有する合成粉末よりなるという
構成を備えたものである。
【0015】 次に、前記目的を達成するため、本発明
の酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法は、Bi2O3とSb2
O3の二者を混合し400℃〜700℃の範囲の熱処理
を施してBi2O3とSb2O3の合成粉末を得る工程と、酸
化亜鉛(ZnO)粉末100重量部に対し、Bi2O3を
0.5〜12重量部と、前記Bi2O3とSb2O3の合成粉
末0.5〜8重量部と、Al2O3、B2O3、CoO、Cr2
O3、GeO2、La2O3、MgO、MnO、Nb2O5、Nd2
O3、NiO、PbO、Pr2O3、SiO2、SnO2、Ta2O
5、TiO2、WO3、および、Y2O3のそれぞれから選ば
れる少なくとも二つ以上の金属酸化物0.5〜8重量部
とを添加する工程を含有するという構成を備えたもので
ある。
【0016】 また、前記目的を達成するため、本発明
の酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法は、BiSbO4また
はBi3SbO7のうちのいずれかの合成粉末を得る工程
と、酸化亜鉛(ZnO)粉末100重量部に対し、Bi2
O3を0.5〜12重量部と、前記BiSbO4またはBi3
SbO7のうちのいずれかの合成粉末0.5〜8重量部
と、Al2O3、B2O3、CoO、Cr2O3、GeO2、La2
O3、MgO、MnO、Nb2O5、Nd2O3、NiO、Pb
O、Pr2O3、SiO2、SnO2、Ta2O5、TiO2、WO
3、および、Y2O3のそれぞれから選ばれる少なくとも
二つ以上の金属酸化物0.5〜8重量部とを添加する工
程を含有するという構成を備えたものである。
【0017】 また、前記目的を達成するため、本発明
の酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法は、Bi2O3とSb2
O3の二者の他にさらにAl2O3、B2O3、Cr2O3、Ge
O2、La2O3、Nb2O5、Nd2O3、PbO、Pr2O3、S
iO2、SnO2、Ta2O5、TiO2、WO3、および、Y2
O3のそれぞれから選ばれる少なくとも一つ以上の酸化
物を含有する粉末を混合し400℃〜700℃の範囲の
熱処理を施して合成粉末を得る工程と、酸化亜鉛(Zn
O)粉末100重量部に対し、Bi2O3を0.5〜12重
量部と、前記の合成粉末0.5〜8重量部と、Al2O3、
B2O3、CoO、Cr2O3、GeO2、La2O3、MgO、M
nO、Nb2O5、Nd2O3、NiO、PbO、Pr2O3、Si
O2、SnO2、Ta2O5、TiO2、WO3、および、Y2O
3のそれぞれから選ばれる少なくとも二つ以上の金属酸
化物0.5〜8重量部とを添加する工程を含有するとい
う構成を備えたものである。
【0018】 次に本発明においては、電極を形成した
酸化亜鉛系磁器組成物がバリスタであるという構成を備
えたものである。前記バリスタにおいては、バリスタ内
部電極として銀を一体焼成したことが望ましい。また、
前記バリスタにおいては、積層タイプのバリスタおよび
ディスクタイプのバリスタから選ばれる少なくとも一つ
であることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】 本発明においては、主成分のZ
nOと、これと反応する添加物の働きについて詳しく解
析した。その結果、Sb2O3粉体で単独でZnO粉体に添
加されるとかなり低い温度で昇華し、ZnO粒子の表面
に付着し、ZnOと反応して強固なアンチモン化合物薄
膜を形成し、続いて起こるべき粒成長を妨げる。一方、
添加されるSb2O3と添加されるBi2O3の一部とを予め
熱処理を加えて反応させてBi2O3とSb2O3との合成粉
末を添加すると、Sb2O3の昇華が抑制され、未反応Sb
2O3を添加したとき、ZnO粒子の表面に付着し、ZnO
と反応してできる強固なアンチモン化合物薄膜は形成さ
れず、低温で焼結が進み、活発に粒成長する。ここにお
いて、Bi2O3の一部を未反応の粉体の形で添加する
と、全Bi2O3と全Sb2O3とを予め反応させておいて添
加する場合に比べてより低温で液相焼結が開始されるこ
とが明らかとなった。全Bi2O3と全Sb2O3とを予め反
応させて置いて添加すると、Bi2O3/Sb2O3反応物質
とZnOとの間の共晶発生の温度が上昇することによる
と考えられる。Sb2O3量が多いと焼結温度が高くなり
950℃以上となった。一方、焼結温度が上昇すると本
来反応してほしくない添加物の反応が生じ、ばらつきの
原因になることがある。例えば、TiO2を添加して粒成
長を促進しようとした場合、TiO2はBi2O3と反応し
てほしいにもかかわらず先にZnOと反応するものがで
ると、目的を達しないのみでなく、ばらつきの原因にな
る。反応に富んだBi2O3の存在が必要となる。かくし
て、本発明の酸化亜鉛系磁器組成物は次の4種を混合
し、所定の形状に加圧成形し、その成形体を750〜1
000℃の範囲内の温度で焼成することが望ましい。こ
の範囲内で焼結することによって、非直線抵抗特性など
の電気特性および信頼性に優れた酸化亜鉛バリスタを歩
留まり高く製造することができる。その4種類とは
(1)ZnO、(2)Bi2O3とSb2O3との合成粉末、
(3)Bi2O3、(4)その他の添加物、である。さら
に、均質性を増すため、アルミニウム成分としてAl2O
3の代わりにアルミニウム塩の溶液を添加することも好
ましい。
【0020】 また、この酸化亜鉛系磁器組成物には9
50℃以下の温度で焼結して優れた電気特性を有するも
のが含まれているので、これら酸化亜鉛系磁器組成物を
シート状に成形し、電極材料と交互に積層し、焼結し、
電極を所定の接続方法でつなぐと、積層型のバリスタが
得られる。その際、従来の積層型のバリスタでは、良特
性のものを得ようとすると1200℃以上の焼成温度を
必要としたが、そのためには電極材料として白金などの
貴金属を用いる必要があった。しかるに、900℃以下
の温度で焼結可能な酸化亜鉛系磁器組成物を用いる場
合、電極材料として低価額の銀を用いることが可能とな
り、バリスタ普及に大きく寄与するであろう。本発明の
利点の一つは、バリスタの内部電極として銀を一体化焼
成できることにある。
【0021】 なお、酸化亜鉛バリスタでは、高電流域
における非直線抵抗特性をよくするため、しばしばAl2
O3が添加されるが、その添加量はバリスタの用途によ
って決まる。高電流域における非直線抵抗特性をよくし
たい場合はAl2O3の添加量を増し、低電流域における
漏れ電流を小さくしたい場合にはAl2O3の添加量を少
なくする。
【0022】
【実施例】 以下、実施例を用いて本発明をさらに具体
的に説明する。なお、下記の実施例において、「重量」
は「wt」と表示することがある。
【0023】 なお、非直線抵抗特性をよくするため、
また、信頼性を高めるため、CoO、MnO、NiOなど
のいずれかの鉄族金属の酸化物の添加は不可欠である。
試料間の比較を容易にするため、また、データの信頼性
を高めるため、実施例ではこれらCoO、MnO、NiO
の三者を予め混合しておいて、一定量添加した。
【0024】(実施例1) Bi2O3の粉末と、Sb2O3
の粉末(各粉末の粒径はそれぞれ、平均粒径が2〜3μ
m)を重量比で1:2.5となるように混合した。この
混合粉を大気雰囲気下、600℃で1時間の熱処理を施
した後、安定化ジルコニアを玉石とするモノマロンポッ
トのボールミルで微粉砕することによって合成粉末(平
均粒径約0.5〜1.5μm)を得た。以下、Bi2O3
と、Sb2O3とをこのようにして調整される合成粉末を
Bi2O3/Sb2O3合成粉末と称す。ZnO粉末(平均粒
径約0.3μm)と、Bi2O3の粉末と、前記Bi2O3/
Sb2O3合成粉末と、CoO粉末(平均粒径約0.5〜1.
5μm)と、MnO2粉末(平均粒径約2〜3μm)と、
NiO粉末(平均粒径約0.5〜1.5μm)とを、前記
Bi2O3粉末の量を変えながら重量比が100:0.3〜
10:3.5:0.954:0.414:0.383となる
ように配合した粉末をモノマロンポットと安定化ジルコ
ニアボールを用いて18時間、湿式法で混合粉砕し、3
25メッシュを通過するように粉砕した。得られた配合
粉末を乾燥し、硝酸アルミニウムの水溶液を加えて乳鉢
で混合し、ディスク状に加圧成形した。次に、得られた
成形体を大気中、昇温速度50℃/時間で昇温し、95
0℃で17時間保持した後、降温速度50℃/時間で降
温して焼結体を得た。焼結体の試料サイズは厚さ1.2
mm、直径は14mmであった。
【0025】 次に、図1を参照しながら酸化亜鉛バリ
スタの作成方法を説明する。図1は本発明の酸化亜鉛系
磁器組成物を用いて作成したディスクタイプの酸化亜鉛
バリスタ10の概略斜視図である。前記のようにして得
た焼結体11の両面にアルミニウムを溶射することによ
って、アルミニウム層(図示せず)を形成し、次に、こ
の両面に形成されたアルミニウム層の上に銅を溶射する
ことによって電極12を形成した。電極12にハンダを
用いリード線13を付けた後、リード線以外の成形体を
エポキシ樹脂塗装することによって酸化亜鉛バリスタを
得た。
【0026】 このようにして得られた酸化亜鉛バリス
タの電気特性を評価した。初期の電気特性として、立ち
上がり電圧V1mA/mm(1mAの電流を流したとき
の両端子間の1mm厚みに対する電圧)および非直線抵
抗指数0.1mAα1mA(V1mAとV0.1mAとを
用いて求めた値)を測定した(なお、以下の記載におい
ては、非直線抵抗指数0.1mAα1mAを単にα値と
略称することがある)。非直線抵抗指数が大きいほど、
サージ吸収能力が大きくなる。また、直流負荷に対する
信頼性を評価した。80℃の高温雰囲気中で0.2ワッ
トの直流負荷を500時間印加し、バリスタ立ち上がり
電圧V1mAの変化率△V1mA/V1mA(直流負荷
変化率)を測定した。バリスタ立ち上がり電圧V1mA
の変化率△V1mA/V1mAが小さいほど酸化亜鉛バ
リスタの電気特性が安定しており、信頼性が高いことを
示している。さらに、サージに対する信頼性を評価し
た。8×20μsec、0.5kAのパルスの10回印
加によるバリスタ立ち上がり電圧V1mAの変化率△V
1mA/V1mA(サージ変化率)を測定した。表1に
試料の組成を、表2に電気特性の評価結果を示す。サー
ジ変化率の値が小さいほど、酸化亜鉛バリスタの電気特
性が安定しており、信頼性が高いことを示している。い
ずれも変化率が5%以下で信頼性が高いことを示してい
る。なお、電気特性の評価結果を示す数値は、ロット内
の最小値と最大値を示した。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】 表1および表2より、本実施例の酸化亜
鉛系磁器を用いた酸化亜鉛バリスタは、極めて低い温度
で焼結することができ、Bi2O3添加量が0.3重量部の
試料(試料番号♯001)を除いて非直線抵抗特性がよ
く、長時間の直流負荷に対しても、また、サージに対し
ても立ち上がり電圧V1mAの変化率(△V1mA/V
1mA)の絶対値が5%以下で、信頼性が優れていた。
また、表2に示されているように、ロット内の電気特性
のばらつきも小さかった。表2には示されていないが、
本実施例の酸化亜鉛系磁器を用いて酸化亜鉛バリスタを
作成すると、ロット間の電気特性のばらつきも、ロット
内の電気特性のばらつきと同様に小さかった。なお、B
i2O3添加量が15重量部を超えると、焼成の際に複数
個の成形体を重ねて焼成しているので、焼結体同士が融
着し(試料がくっつき)、電気特性の測定ができなかっ
た(試料番号♯010)。したがって、前記Bi2O3添
加量は、ZnO粉末100重量部に対して0.5〜12重
量部がよい。
【0030】(実施例2) Bi2O3の粉末と、Sb2O3
の粉末を重量比で466:292となるように混合し
た。この混合粉を大気雰囲気下、500℃で5時間の熱
処理を施した後、ボールミルで微粉砕しBi2O3/Sb2
O3合成粉末を得た。次に、実施例1と類似の方法で試
料を作成した。
【0031】 ZnO粉末と、Bi2O3粉末と、前記Bi2
O3/Sb2O3合成粉末と、CoO粉末と、MnO2粉末と、
NiO粉末とを、前記Bi2O3/Sb2O3合成粉末の量を変
えながら重量比が100:2:0.379〜10.0:
0.954:0.414:0.383となるように配合
し、18時間、湿式法で混合粉砕し、325メッシュを
通過するように粉砕した。得られた配合粉末を乾燥し、
硝酸アルミニウムの水溶液を加えて乳鉢で混合し、ディ
スク状に加圧成形した。次に、得られた成形体を大気
中、昇温速度50℃/時間で昇温し、900℃で10時
間保持した後、降温速度50℃/時間で降温して焼結体
を得た。次に、実施例1と類似の方法で酸化亜鉛バリス
タを得た。かくして得た酸化亜鉛バリスタの電気特性
を、実施例1と類似の方法で評価した。表3に試料の組
成を、表4に電気特性の評価結果を示す。
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】 表3および表4より、本実施例の酸化亜
鉛系磁器を用いた酸化亜鉛バリスタは、Bi2O3/Sb2
O3合成粉末添加量が0.379重量部の試料(試料番号
♯101)を除いて非直線抵抗特性がよく、長時間の直
流負荷に対しても、また、サージに対しても立ち上がり
電圧V1mAの変化率(△V1mA/V1mA)の絶対
値が5%以下で信頼性が優れていた。なお、Bi2O3/
Sb2O3合成粉末添加量が10重量部を超えると、焼成
の際に複数個の成形体を重ねて焼成しているので、焼結
体同士が融着し(試料がくっつく)、電気特性の測定が
できなかった(試料番号♯110)。
【0035】(実施例3) Bi2O3の粉末と、Sb2O3
の粉末と、B2O3の粉末を重量比で1.17:0.72
8:0.174となるように混合した。この混合粉を大
気雰囲気下、470℃で5時間の熱処理を施した後、ボ
ールミルで微粉砕しBi2O3/Sb2O3/B2O3合成粉末
を得た。類似の方法で、Bi2O3/Sb2O3/Cr2O3合
成粉末(組成比1.17:0.728:0.38)、Bi2
O3/Sb2O3/GeO2合成粉末(組成比1.17:0.7
28:0.262)、Bi2O3/Sb2O3/Nb2O5合成粉
末(組成比1.17:0.728:0.665)、Bi2O3
/Sb2O3/Pr2O3合成粉末(組成比1.17:0.72
8:0.824)、Bi2O3/Sb2O3/SiO2合成粉末
(組成比1.17:0.728:0.15)、Bi2O3/S
b2O3/SnO2合成粉末(組成比1.17:0.728:
0.3777)、Bi2O3/Sb2O3/Ta2O5合成粉末
(組成比1.17:0.728:1.105)、Bi2O3/
Sb2O3/TiO2合成粉末(組成比1.17:0.72
8:0.199)、Bi2O3/Sb2O3/Y2O3合成粉末
(組成比1.17:0.728:0.565)を得た。次
に、実施例1と類似の方法で酸化亜鉛バリスタを得た。
すなわち、ZnO粉末と、Bi2O3粉末と、前記Bi2O3
/Sb2O3/B2O3合成粉末と、CoO粉末とMnO2粉末
と、NiO粉末とを、重量比が100:1:2.072:
0.954:0.414:0.383となるように配合
し、18時間、湿式法で混合粉砕し、325メッシュを
通過するように粉砕した。得られた配合粉末を乾燥し、
硝酸アルミニウムの水溶液を加えて乳鉢で混合し、ディ
スク状に加圧成形した。次に、得られた成形体を大気
中、昇温速度50℃/時間で昇温し、800℃で10時
間保持した後、降温速度50℃/時間で降温して焼結体
を得た。次に、実施例1と類似の方法で酸化亜鉛バリス
タを得た。
【0036】 前記Bi2O3/Sb2O3/B2O3合成粉末
に代えて、次の合成粉末を用い、同様の方法で酸化亜鉛
バリスタを得た。ただし、焼成温度は試料によって異な
る。Bi2O3/Sb2O3/Cr2O3合成粉末:2.278、
Bi2O3/Sb2O3/GeO2合成粉末:2.16、Bi2O3
/Sb2O3/Nb2O5合成粉末:2.563、Bi2O3/S
b2O3/Pr2O3合成粉末:2.772、Bi2O3/Sb2O
3/SiO2合成粉末:2.048、Bi2O3/Sb2O3/S
nO2合成粉末:2.275、Bi2O3/Sb2O3/Ta2O5
合成粉末:3.003、Bi2O3/Sb2O3/TiO2合成
粉末:2.098、Bi2O3/Sb2O3/Y2O3合成粉
末:2.463。かくして得た酸化亜鉛バリスタの電気
特性を、実施例1と類似の方法で評価した。表5に試料
の組成を、表6に焼成温度と電気特性の評価結果を示
す。
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】 表5および表6より、本実施例の酸化亜
鉛系磁器を用いた酸化亜鉛バリスタは、非直線抵抗特性
がよく、長時間の直流負荷に対しても、また、サージに
対しても立ち上がり電圧V1mAの変化率(△V1mA
/V1mA)の絶対値が5%以下で、信頼性が優れてい
た。
【0040】(実施例4) Bi2O3の粉末と、Sb2O3
の粉末を重量比で466:292となるように混合し
た。この混合粉を大気雰囲気下、600℃で5時間の熱
処理を施した後、ボールミルで微粉砕した。X線解析の
結果、BiSbO4相が確認された。次に、実施例1と類
似の方法で試料を作成した。ZnO粉末と、Bi2O3粉末
と、前記BiSbO4粉末と、Cr2O3粉末と、CoO粉末
と、MnO2粉末と、NiO粉末とを重量比が、100:
1:1.198:0.1:0.954:0.414:0.3
83となるように配合し、18時間、湿式法で混合粉砕
し、325メッシュを通過するように粉砕した。得られ
た配合粉末を乾燥し、硝酸アルミニウムの水溶液を加え
て乳鉢で混合し、ディスク状に加圧成形した。次に得ら
れた成形体を大気中、昇温温度50℃/時間で昇温し、
850℃で10時間保持した後、降温速度50℃/時間
で降温して焼結体を得た。次に、実施例1と類似の方法
で酸化亜鉛バリスタを得た。かくして得た酸化亜鉛バリ
スタの電気特性を、実施例1と類似の方法で評価した。
表7に試料の組成を、表8に電気特性の評価結果を示
す。
【0041】
【表7】
【0042】
【表8】
【0043】 表7及び表8より、本実施例の酸化亜鉛
系磁器を用いた酸化亜鉛バリスタは、850℃という低
温焼成にもかかわらず、非直線抵抗特性と信頼性に優れ
ていることがわかる。
【0044】(実施例5) Bi2O3の粉末と、Sb2O3
の粉末と、B2O3の粉末を重量比で1398:292と
なるように混合した。この混合粉を大気雰囲気下、55
0℃で2時間の熱処理を施した後、ボールミルで微粉砕
した。X線解析の結果、Bi3SbO7相が確認された。次
に、実施例1と類似の方法で試料を作成した。ZnO粉
末と、Bi2O3粉末と、前記Bi3SbO7粉末と、Cr2O3
粉末と、CoO粉末と、MnO2粉末と、NiO粉末とを、
重量比が、100:1:1.114:0.1:0.95
4:0.414:0.383となるように配合し、18時
間、湿式法で混合粉砕し、325メッシュを通過するよ
うに粉砕した。得られた配合粉末を乾燥し、硝酸アルミ
ニウムの水溶液を加えて乳鉢で混合し、ディスク状に加
圧成形した。次に、得られた成形体を大気中、昇温速度
50℃/時間でを昇温し、900℃で2時間保持した
後、降温速度50℃/時間で降温して焼結体を得た。次
に、実施例1と類似の方法で酸化亜鉛バリスタを得た。
かくして得た酸化亜鉛バリスタの電気特性を、実施例1
と類似の方法で評価した。表9に試料の組成を、表10
に電気特性の評価結果を示す。
【0045】
【表9】
【0046】
【表10】
【0047】 表9および表10より、本実施例の酸化
亜鉛系磁器を用いた酸化亜鉛バリスタは、立ち上がり電
圧V1mAが低く、非直線抵抗特性がよく、長時間の直
流負荷に対しても、また、サージに対しても、立ち上が
り電圧V1mAの変化率(△V1mA/V1mA)の絶
対値が5%以下で、信頼性が優れていた。
【0048】(実施例6) Bi2O3/Sb2O3/TiO2
合成粉末(1.17:0.728:0.2wt比)とBi2
O3/Cr2O3合成粉末(1.17:0.38wt比)とB
i2O3/B2O3合成粉末(1.17:0.174wt比)
を調整した。ZnO:100重量部に、Bi2O3:1.5
重量部、それに上記のBi2O3/Sb2O3/TiO2合成粉
末:1.5重量部、Bi2O3/Cr2O3合成粉末:0.1重
量部、Bi2O3/B2O3合成粉末:0.1重量部を、Co
O粉末:0.954重量部、MnO2粉末:0.414重量
部、と、NiO粉末:0.383重量部と共に添加し、混
合、粉砕し、主としてブチラール樹脂とその可塑剤に溶
剤を混合してシートを成形した。次に、前記シートをカ
ットし、一部のシートの表面に銀を主成分とするペース
トを印刷により塗布した。この銀ペーストを印刷したシ
ート4枚を積層し、さらに一番上と下に印刷していない
シートを積層し、両側面に銀の外部電極用ペーストを塗
布した。その後、850℃の温度で、前記混合粉体と銀
電極とを一体焼結し、酸化亜鉛積層チップバリスタを製
造した。
【0049】 得られた積層タイプのバリスタの断面を
図2に示す。図2において、20は積層タイプの酸化亜
鉛バリスタ、21は銀からなる内部電極、22は銀から
なる対向内部電極、23は有効層、24は無効層、25
は銀からなる外部電極である。チップの有効層の厚み
は、40μm、対向する内部電極22の面積は、長さ2
mm、幅3mmであった。これらの酸化亜鉛積層チップ
バリスタの初期特性を測定した後、直流電圧を印加し、
パルス印加をして信頼性特性を求めた。直流電圧印加の
条件は、22V×500時間、パルス印加は、300A
mp.(8×20μsec)×2回である。表11に試
料組成を示し、初期特性および負荷特性を表12に示し
た。
【0050】
【表11】
【0051】
【表12】
【0052】 表11および表12より、本実施例の磁
器組成物を用いた酸化亜鉛積層チップバリスタは、極め
て低い温度で焼結することができた。また、小さいバリ
スタにかかわらずよい特性を示した。
【0053】なお、試料間の比較を容易にするため、ま
た、データの信頼性を高めるため、上記実施例におい
て、CoO、MnO、NiOの三者を予め混合しておい
て、一定量を添加する方法を採用したが、本発明の酸化
亜鉛系磁器組成物はこのような配合方法に限定するもの
でないことは当然である。さらに、実施例では800〜
950℃の焼成データを示したが、B2O3、Cr2O3な
どの添加量を調整することにより750℃まで焼成温度
を下げても、良特性のバリスタが得られることが、明ら
かとなった。
【0054】
【発明の効果】 以上に説明したように、本発明は、低
温度焼結で非直線抵抗特性などの電気特性および信頼性
に優れた酸化亜鉛バリスタを高い歩留り率で製造するこ
とが可能な酸化亜鉛系磁器組成物を提供できる。本発明
の酸化亜鉛系磁器組成物は、その焼結体を製造する場
合、焼成温度を750〜1000℃まで低くしても均一
に焼結でき、バリスタにとって重要な粒径を均一に成長
させることが可能である。また、焼成温度を低くして
も、高電流パルスにも十分耐えることができ、高性能を
もち続けることができる。
【0055】 また、本発明の酸化亜鉛系磁器組成物
は、低温度で焼結することができるので、焼結の際の電
力消費を少なくすることが可能となり、同時に焼結に用
いる電気炉の炉材や焼成物を収容する容器の消耗を少な
くすることができ、省エネルギーや省資源に大きく寄与
することになる。
【0056】 さらにまた、本発明の酸化亜鉛系磁器組
成物には、銀の融解温度よりも低い温度で焼結が可能な
ものがあり、これらの磁器内部に焼成の際に同時に銀電
極を形成することが可能になった。その結果、銀の内部
電極をもった高性能の積層型酸化亜鉛バリスタが容易に
製造できることになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の酸化亜鉛系磁器組成物を用
いて作成したディスクタイプの酸化亜鉛バリスタの概略
を示した斜視図である。
【図2】本発明の酸化亜鉛系磁器組成物を用いて作成し
た積層タイプの酸化亜鉛バリスタの概略を断面図で示し
た側面図である。
【符号の説明】
10 ディスクタイプの酸化亜鉛バリスタ 11 酸化亜鉛焼結体 12 電極 13 リード線 20 積層タイプの酸化亜鉛バリスタ 21 内部電極 22 対向内部電極 23 有効層 24 無効層 25 外部電極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年4月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項9
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】 酸化亜鉛バリスタは、ZnOと基木添
加物であるBi 、MnOおよびCoOと、さらに
性能向上のために添加される各種の酸化物とを含む酸化
亜鉛原料粉末を成形し焼成することによって得られる酸
化亜鉛系磁器組成物の焼結体を用いて製造される。酸化
亜鉛バリスタの立ち上がり電圧は、電極間に存在する粒
界の数にほぼ比例して上昇することが知られている。す
なわち、一つの粒界あたり3から4ボルト立ち上がり電
圧は上昇する。したがって、厚さ1mmあたり300〜
400Vくらいの高電圧用の酸化亜鉛バリスタを製造す
るためには、平均粒径4〜40μm程度の粒径の小さい
ZnO粒子を有する焼結体を製造することが必要であ
る。そこで従来は、高電圧用の酸化亜鉛バリスタを製造
するためにはSb などのZnO粒子の粒成長抑制
剤を添加することによって、ZnO粒子の成長を抑制す
る方法が用いられて来た。Sb は酸化亜鉛バリス
タの非直線抵抗特性を安定化させるという重要な働きも
行なう。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、高電
圧用、高性能の酸化亜鉛バリスタを得るには、1150
℃〜1300℃の高い焼結温度を必要とした。高い焼結
温度は電力消費のみならず、Bi などの激しい飛
散とそれに伴う炉材や容器の消耗をもたらすという欠点
があり、焼結温度の低温度化が要望されていた。すなわ
ち、これらの高い温度で焼成すると大気中においてもB
などの蒸発は活発である。また、Bi
多くの種類の物質と反応しやすく、炉材や容器等のセラ
ミックス材など多くの物質を容易に腐食する。また、炉
内の焼成物の置かれた場所により温度、昇温速度、Bi
やSb の蒸気圧などに差が生じ、これらを
均一に保つことが困難で、ばらつきを生ずる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】 Sb は容易に昇華してZnO粒子
の表面を覆い、そしてZnOと反応して粒成長を抑制す
る働きをする。その結果、焼結体において、Sb
の濃度がばらつくと粒成長が促進されない部分と促進さ
れる部分が混在してしまうとになり、したがって、従来
の製造方法では粒径のそろった焼結体を製造することが
困難であった。したがって、品質の不均一やロット間の
品質のばらつきが生じることがしばしばであった。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】 酸化亜鉛バリスタの磁器の基本組成であ
るZnO−Bi 系には740℃の共晶温度をもつ
共晶組成があるので、このZnOとBi の二者は
800℃近傍の温度においても容易に反応し、焼結す
る。しかるに添加物の中にSb が存在するとこの
反応を妨げ焼結を困難にする。Sb は添加物その
ものが、あるいは、Sb の化合物が上記二者の間
の接触を妨げる場合と、Bi と反応すべきSb
がBi と反応するよりも先にZnOと反応し
て化学的に安定なパイロクロアやスピネルを形成する場
合とがある。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【課題を解決するための手段】 前記の目的を達成する
ため、本発明の酸化亜鉛系磁器組成物は、ZnO粉末1
00重量部に対し、Bi :0.5〜12重量部、
Bi とSb の二者を混合し400℃〜70
0℃の範囲の熱処理を施して得たBi とSb
の合成粉末:0.5〜8重量部と、Al 、B
、CoO、Cr 、GeO 、La 、M
gO、MnO、Nb 、Nd 、NiO、Pb
O、Pr 、SiO 、SnO 、Ta 、T
iO 、WO 、およびY のそれぞれから選ばれ
る少なくとも二つ以上の金属酸化物粉末:0.5〜8重
量部を添加してなるという構成を備えたものである。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】 また、上記の酸化亜鉛系磁器組成物にお
いて、熱処理を施して得たBi とSb の合
成粉末が、化合物BiSbO 粉末であったり、あるい
は化合物Bi ShO 粉末であるという構成を備えた
ものである。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】 さらにまた、前記の酸化亜鉛系磁器組成
物において、熱処理を施して得たBi とSb
の合成粉末が、Bi とSb の他にさらに
Al 、B 、Cr 、GeO 、La
、Nh 、Nd 、PbO、Pr
SiO 、SnO 、Ta 、TiO 、WO
およびY のそれぞれから選ばれる少なくとも一つ
以上の酸化物を含有する合成粉末よりなるという構成を
備えたものである。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】 次に、前記目的を達成するため、本発明
の酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法は、Bi とS
の二者を混合し400℃〜700℃の範囲の熱
処理を施してBi とSb の合成粉末を得る
工程と、酸化亜鉛(ZnO)粉末100重量部に対し、
Bi を0.5〜12重量部と、前記Bi
Sb の合成粉末0.5〜8重量部と、Al
、B 、CoO、Cr 、GeO 、L
、MgO、MnO、Nb 、Nd
NiO、PbO、Pr 、SiO 、SnO 、T
、TiO 、WO 、および、Y のそれ
ぞれから選ばれる少なくとも二つ以上の金属酸化物0.
5〜8重量部とを添加する工程を含有するという構成を
備えたものである。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】 また、前記目的を達成するため、本発明
の酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法は、BiSbO
たはBi SbO のうちのいずれかの合成粉末を得る
工程と、酸化亜鉛(ZnO)粉末100重量部に対し、
Bi を0.5〜12重量部と、前記BBiSbO
またはBi SbO のうちのいずれかの合成粉末
0.5〜8重量部と、Al 、B 、CoO、
Cr 、GeO 、La 、MgO、MnO、
Nb 、Nd 、NiO、PbO、Pr
、SiO 、SnO 、Ta 、TiO
WO 、および、Y のそれぞれから選ばれる少な
くとも二つ以上の金属酸化物0.5〜8重量部とを添加
する工程を含有するという構成を備えたものである。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】 また、前記目的を達成するため、本発明
の酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法は、Bi とS
の二者の他にさらにAl 、B 、C
、GeO 、La 、Nh 、Nd
、PhO、Pr 、SiO 、SnO 、Ta
、TiO 、WO 、および、Y のそれぞ
れから選ばれる少なくとも一つ以上の酸化物を含有する
粉末を混合し400℃〜700℃の範囲の熱処理を施し
て合成粉末を得る工程と、酸化亜鉛(ZnO)粉末10
0重量部に対し、Bi を0.5〜12重量部と、
前記の合成粉末0.5〜8重量部と、Al 、B
、CoO、Cr 、GeO 、La 、M
gO、MnO、Nb 、Nd 、NiO、Pb
O、Pr 、SiO 、SnO 、Ta 、T
iO 、WO 、および、Y のそれぞれから選ば
れる少なくとも二つ以上の金属酸化物0.5〜8重量部
とを添加する工程を含有するという構成を備えたもので
ある。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】
【発明の実施の形態】 本発明においては、主成分のZ
nOと、これと反応する添加物の働きについて詳しく解
析した。その結果、Sb 粉体で単独でZnO粉体
に添加されるとかなり低い温度で昇華し、ZnO粒子の
表面に付着し、ZnOと反応して強固なアンチモン化合
物薄膜を形成し、続いて起こるべき粒成長を妨げる。一
方、添加されるSb と添加されるBi の一
部とを予め熱処理を加えて反応させてBi とSb
との合成粉末を添加すると、Sb の昇華が
抑制され、未反応Sb を添加したとき、ZnO粒
子の表面に付着し、ZnOと反応してできる強固なアン
チモン化合物薄膜は形成されず、低温で焼結が進み、活
発に粒成長する。ここにおいて、Bi の一部を未
反応の粉体の形で添加すると、全Bi と全Sb
とを予め反応させておいて添加する場合に比べてよ
り低温で液相焼結が開始されることが明らかとなった。
全Bi と全Sb とを予め反応させて置いて
添加すると、Bi /Sb 反応物質とZnO
との間の共晶発生の温度が上昇することによると考えら
れる。Sb 量が多いと焼結温度が高くなり950
℃以上となった。一方、焼結温度が上昇すると本来反応
してほしくない添加物の反応が生じ、ばらつきの原因に
なることがある。例えば、TiO を添加して粒成長を
促進しようとした場合、TiO はBi と反応し
てほしいにもかかわらず先にZnOと反応するものがで
ると、目的を達しないのみでなく、ばらつきの原因にな
る。反応に富んだBi の存在が必要となる。かく
して、本発明の酸化亜鉛系磁器組成物は次の4種を混合
し、所定の形状に加圧成形し、その成形体を750〜1
000℃の範囲内の温度で焼成することが望ましい。こ
の範囲内で焼結することによって、非直線抵抗特性など
の電気特性および信頼性に優れた酸化亜鉛バリスタを歩
留まり高く製造することができる。その4種類とは
(1)ZnO、(2)Bi とSb との合成
粉末、(3)Bi 、(4)その他の添加物、であ
る。さらに、均質性を増すため、アルミニウム成分とし
てAl の代わりにアルミニウム塩の溶液を添加す
ることも好ましい。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】 なお、酸化亜鉛バリスタでは、高電流域
における非直線抵抗特性をよくするため、しばしばAl
が添加されるが、その添加量はバリスタの用途に
よって決まる。高電流域における非直線抵抗特性をよく
したい場合はAl の添加量を増し、低電流域にお
ける漏れ電流を小さくしたい場合にはAl の添加
量を少なくする。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】(実施例1) Bi の粉末と、Sb
の粉末(各粉末の粒径はそれぞれ、平均粒径が2
〜3μm)を重量比で1:2.5となるように混合し
た。この混合粉を大気雰囲気下、600℃で1時間の熱
処理を施した後、安定化ジルコニアを玉石とするモノマ
ロンポットのボールミルで微粉砕することによって合成
粉末(平均粒径約0.5〜1.5μm)を得た。以下、
Bi と、Sb とをこのようにして調整され
る合成粉末をBi /Sb 合成粉末と称す。
ZnO粉末(平均粒径約0.3μm)と、Bi
粉末と、前記Bi /Sb 合成粉末と、Co
O粉末(平均粒径約0.5〜1.5μm)と、MnO
粉末(平均粒径約2〜3μm)と、NiO粉末(平均粒
径約0.5〜1.5μm)とを、前記Bi 粉末の
量を変えながら重量比が100:0.3〜10:3.
5:0.954:0.414:0.383となるように
配合した粉末をモノマロンポットと安定化ジルコニアボ
ールを用いて18時間、湿式法で混合粉砕し、325メ
ッシュを通過するように粉砕した。得られた配合粉末を
乾燥し、硝酸アルミニウムの水溶液を加えて乳鉢で混合
し、ディスク状に加圧成形した。次に、得られた成形体
を大気中、昇温速度50℃/時間で昇温し、950℃で
17時間保持した後、降温速度50℃/時間で降温して
焼結体を得た。焼結体の試料サイズは厚さ1.2mm、
直径は14mmであった。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】 表1および表2より、本実施例の酸化亜
鉛系磁器を用いた酸化亜鉛バリスタは、極めて低い温度
で焼結することができ、Bi 添加量が0.3重量
部の試料(試料番号#001)を除いて非直線抵抗特性
がよく、長時間の直流負荷に対しても、また、サージに
対しても立ち上がり電圧V1mAの変化率(△V1mA
/V1mA)の絶対値が5%以下で、信頼性が優れてい
た。また、表2に示されているように、ロット内の電気
特性のばらつきも小さかった。表2には示されていない
が、本実施例の酸化亜鉛系磁器を用いて酸化亜鉛バリス
タを作成すると、ロット間の電気特性のばらつきも、ロ
ット内の電気特性のばらつきと同様に小さかった。な
お、Bi 添加量が15重量部を超えると、焼成の
際に複数個の成形体を重ねて焼成しているので、、焼結
体同士が融着し(試料がくっつき)、電気特性の測定が
できなかった(試料番号#010)。したがって、前記
Bi 添加量は、ZnO粉末100重量部に対して
0.5〜12重量部がよい。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】(実施例2) Bi の粉末と、Sb
の粉末を重量比で466:292となるように混
合した。この混合粉を大気雰囲気下、500℃で5時間
の熱処理を施した後、ボールミルで微粉砕しBi
/Sb 合成粉末を得た。次に、実施例1と類似の
方法で試料を作成した。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】 ZnO粉末と、Bi 粉末と、前記
Bi /Sb 合成粉末と、CoO粉末と、M
nO 粉末と、NiO粉末とを、前記Bi /Sb
合成粉末の量を変えながら重量比が100:2:
0.379〜10.0:0.954:0.414:0.
383となるように配合し、18時間、湿式法で混合粉
砕し、325メッシュを通過するように粉砕した。得ら
れた配合粉末を乾燥し、硝酸アルミニウムの水溶液を加
えて乳鉢で混合し、ディスク状に加圧成形した。次に、
得られた成形体を大気中、昇温速度50℃/時間で昇温
し、900℃で10時間保持した後、降温速度50℃/
時間で降温して焼結体を得た。次に、実施例1と類似の
方法で酸化亜鉛バリスタを得た。かくして得た酸化亜鉛
バリスタの電気特性を、実施例1と類似の方法で評価し
た。表3に試料の組成を、表4に電気特性の評価結果を
示す。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】 表3および表4より、本実施例の酸化亜
鉛系磁器を用いた酸化亜鉛バリスタは、Bi /S
合成粉末添加量が0.379重量部の試料(試
料番号#101)を除いて非直線抵抗特性がよく、長時
間の直流負荷に対しても、また、サージに対しても立ち
上がり電圧V1mAの変化率(△V1mA/V1mA)
の絶対値が5%以下で信頼性が優れていた。なお、Bi
/Sb 合成粉末添加量が10重量部を超え
ると、焼成の際に複数個の成形体を重ねて焼成している
ので、焼結体同士が融着し(試料がくっつく)、電気特
性の測定ができなかった(試料番号#110)。
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】(実施例3) Bi の粉末と、Sb
の粉末と、B の粉末を重量比で1.17:
0.728:0.174となるように混合した。この混
合粉を大気雰囲気下、470℃で5時間の熱処理を施し
た後、ボールミルで微粉砕しBi /Sb
合成粉末を得た。類似の方法で、Bi
Sb /Cr 合成粉末(組成比1.17:
0.728:0.38)、Bi /Sb /G
eO 合成粉末(組成比1.17:0.728:0.2
62)、Bi /Sb /Nb 合成粉末
(組成比1.17:0.728:0.665)、Bi
/Sb /Pr 合成粉末(組成比1.1
7:0.728:0.824)、Bi /Sb
/SiO 合成粉末(組成比1.17:0.728:
0.15)、Bi /Sb /SnO 合成粉
末(組成比1.17:0.728:0.3777)、B
/Sb /Ta 合成粉末(組成比
1.17:0.728:1.105)、Bi /S
/TiO 合成粉末(組成比1.17:0.7
28:0.199)、Bi /Sb /Y
合成粉末(組成比1.17:0.728:0.56
5)を得た。次に、実施例1と類似の方法で酸化亜鉛バ
リスタを得た。すなわち、ZnO粉末と、Bi
末と、前記Bi /Sb /B 合成粉末
と、CoO粉末とMnO 粉末と、NiO粉末とを、重
量比が100:1:2.072:0.954:0.41
4:0.383となるように配合し、18時間、湿式法
で混合粉砕し、325メッシュを通過するように粉砕し
た。得られた配合粉末を乾燥し、硝酸アルミニウムの水
溶液を加えて乳鉢で混合し、ディスク状に加圧成形し
た。次に、得られた成形体を大気中、昇温速度50℃/
時間で昇温し、800℃で10時間保持した後、降温速
度50℃/時間で降温して焼結体を得た。次に、実施例
1と類似の方法で酸化亜鉛バリスタを得た。
【手続補正28】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】 前記Bi /Sb /B
合成粉末に代えて、次の合成粉末を用い、同様の方法で
酸化亜鉛バリスタを得た。ただし、焼成温度は試料によ
って異なる。Bi /Sb /Cr 合成
粉末:2.278、Bi /Sb /GeO
合成粉末:2.16、Bi /Sb /Nb
合成粉末:2.563、Bi /Sb
Pr 合成粉末:2.772、Bi /Sb
/SiO 合成粉末:2.048、Bi /S
/SnO 合成粉末:2.275、Bi
/Sb /Ta 合成粉末:3.003、Bi
/Sb /TiO 合成粉末:2.098、
Bi /Sb /Y 合成粉末:2.46
3。かくして得た酸化亜鉛バリスタの電気特性を、実施
例1と類似の方法で評価した。表5に試料の組成を、表
6に焼成温度と電気特性の評価結果を示す。
【手続補正29】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【表5】
【手続補正30】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】(実施例4) Bi の粉末と、Sb
の粉末を重量比で466:292となるように混
合した。この混合粉を大気雰囲気下、600℃で5時間
の熱処理を施した後、ボールミルで微粉砕した。X線解
析の結果、BiSbO 相が確認された。次に、実施例
1と類似の方法で試料を作成した。ZnO粉末と、Bi
粉末と、前記BiSbO 粉末と、Cr
末と、CoO粉末と、MnO 粉末と、NiO粉末とを
重量比が、100:1:1.198:0.1:0.95
4:0.414:0.383となるように配合し、18
時間、湿式法で混合粉砕し、325メッシュを通過する
ように粉砕した。得られた配合粉末を乾燥し、硝酸アル
ミニウムの水溶液を加えて乳鉢で混合し、ディスク状に
加圧成形した。次に得られた成形体を大気中、昇温温度
50℃/時間で昇温し、850℃で10時間保持した
後、降温速度50℃/時間で降温して焼結体を得た。次
に、実施例1と類似の方法で酸化亜鉛バリスタを得た。
かくして得た酸化亜鉛バリスタの電気特性を、実施例1
と類似の方法で評価した。表7に試料の組成を、表8に
電気特性の評価結果を示す。
【手続補正31】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】(実施例5) Bi の粉末と、Sb
の粉末と、B の粉末を重量比で1398:
292となるように混合した。この混合粉を大気雰囲気
下、550℃で2時間の熱処理を施した後、ボールミル
で微粉砕した。X線解析の結果、Bi SbO 相が確
認された。次に、実施例1と類似の方法で試料を作成し
た。ZnO粉末と、Bi 粉末と、前記Bi Sb
粉末と、Cr 粉末と、CoO粉末と、MnO
粉末と、NiO粉末とを、重量比が、100:1:
1.114:0.1:0.954:0.414:0.3
83となるように配合し、18時間、湿式法で混合粉砕
し、325メッシュを通過するように粉砕した。得られ
た配合粉末を乾燥し、硝酸アルミニウムの水溶液を加え
て乳鉢で混合し、ディスク状に加圧成形した。次に、得
られた成形体を大気中、昇温速度50℃/時間でを昇温
し、900℃で2時間保持した後、降温速度50℃/時
間で降温して焼結体を得た。次に、実施例1と類似の方
法で酸化亜鉛バリスタを得た。かくして得た酸化亜鉛バ
リスタの電気特性を、実施例1と類似の方法で評価し
た。表9に試料の組成を、表10に電気特性の評価結果
を示す。
【手続補正32】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】(実施例6) Bi /Sb
TiO 合成粉末(1.17:0.728:0.2wt
比)とBi /Cr 合成粉末(1.17:
0.38wt比)とBi /B 合成粉末
(1.17:0.174wt比)を調整した。ZnO:
100重量部に、Bi :1.5重量部、それに上
記のBi /Sb /TiO 合成粉末:1.
5重量部、Bi /Cr 合成粉末:0.1重
量部、Bi /B 合成粉末:0.1重量部
を、CoO粉末:0.954重量部、MnO 粉末:
0.414重量部、と、NiO粉末:0.383重量部
と共に添加し、混合、粉砕し、主としてブチラール樹脂
とその可塑剤に溶剤を混合してシートを成形した。次
に、前記シートをカットし、一部のシートの表面に銀を
主成分とするペーストを印刷により塗布した。この銀ペ
ーストを印刷したシート4枚を積層し、さらに一番上と
下に印刷していないシートを積層し、両側面に銀の外部
電極用ペーストを塗布した。その後、850℃の温度
で、前記混合粉体と銀電極とを一体焼結し、酸化亜鉛積
層チップバリスタを製造した。
【手続補正33】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】なお、試料間の比較を容易にするため、ま
た、データの信頼性を高めるため、上記実施例におい
て、CoO、MnO、NiOの三者を予め混合しておい
て、一定量を添加する方法を採用したが、本発明の酸化
亜鉛系磁器組成物はこのような配合方法に限定するもの
でないことは当然である。さらに、実施例では800〜
950℃の焼成データを示したが、B 、Cr
などの添加量を調整することにより750℃まで焼成
温度を下げても、良特性のバリスタが得られることが、
明らかとなった。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月25日
【手続補正29】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】
【表5】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛(ZnO)粉末100重量部に
    対し、酸化ビスマス(Bi2O3)0.5〜12重量部と、
    酸化ビスマス(Bi2O3)と酸化アンチモン(Sb2O3)
    の二者を混合し400℃〜700℃の範囲の熱処理を施
    して得たBi2O3とSb2O3の合成粉末0.5〜8重量部
    と、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ほう素(B2O
    3)、酸化コバルト(CoO)、酸化クロム(Cr2O
    3)、酸化ゲルマニウム(GeO2)、酸化ランタン(La
    2O3)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化マンガン
    (MnO)、酸化ニオブ(Nb2O5)、酸化ネオジウム
    (Nd2O3)、酸化ニッケル(NiO)、酸化鉛(Pb
    O)、酸化プラセオジウム(Pr2O3)、酸化珪素(Si
    O2)、酸化錫(SnO2)、酸化タンタル(Ta2O5)、
    酸化チタン(TiO2)、酸化タングステン(WO3)、
    および、酸化イットリウム(Y2O3)のそれぞれから選
    ばれる少なくとも二つ以上の金属酸化物0.5〜8重量
    部添加されてなる酸化亜鉛系磁器組成物。
  2. 【請求項2】 Bi2O3とSb2O3の合成粉末が化合物B
    iSbO4の粉末よりなる請求項1記載の酸化亜鉛系磁器
    組成物。
  3. 【請求項3】 Bi2O3とSb2O3の合成粉末が化合物B
    i3SbO7の粉末よりなる請求項1記載の酸化亜鉛系磁器
    組成物。
  4. 【請求項4】 Bi2O3とSb2O3の合成粉末の代わりに
    Bi2O3とSb2O3の他にさらにAl2O3、B2O3、Cr2
    O3、GeO2、La2O3、Nb2O5、Nd2O3、PbO、Pr
    2O3、SiO2、SnO2、Ta2O5、TiO2、WO3、およ
    びY2O3のそれぞれから選ばれる少なくとも一つ以上の
    酸化物を含有する合成粉末である請求項1記載の酸化亜
    鉛系磁器組成物。
  5. 【請求項5】 Bi2O3とSb2O3の二者を混合し400
    ℃〜700℃の範囲の熱処理を施してBi2O3とSb2O3
    の合成粉末を得る工程と、ZnO粉末100重量部に対
    し、Bi2O3を0.5〜12重量部と、前記Bi2O3とSb
    2O3の合成粉末0.5〜8重量部と、Al2O3、B2O3、
    CoO、Cr2O3、GeO2、La2O3、MgO、MnO、Nb
    2O5、Nd2O3、NiO、PbO、Pr2O3、SiO2、Sn
    O2、Ta2O5、TiO2、WO3、および、Y2O3のそれ
    ぞれから選ばれる少なくとも二つ以上の金属酸化物0.
    5〜8重量部とを添加する工程を含有する酸化亜鉛系磁
    器組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 Bi2O3とSb2O3の二者を混合し400
    ℃〜700℃の範囲の熱処理を施してBi2O3とSb2O3
    の合成粉末を得る工程が化合物BiSbO4の粉末を調整
    する工程である請求項5記載の酸化亜鉛系磁器組成物の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 Bi2O3とSb2O3の二者を混合し400
    ℃〜700℃の範囲の熱処理を施してBi2O3とSb2O3
    の合成粉末を得る工程が化合物Bi3SbO7の粉末を調整
    する工程である請求項5記載の酸化亜鉛系磁器組成物の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 Bi2O3とSb2O3の二者を混合し400
    ℃〜700℃の範囲の熱処理を施してBi2O3とSb2O3
    の合成粉末を得る工程が、Bi2O3とSb2O3の他にさら
    にB2O3、Cr2O3、GeO2、La2O3、Nb2O5、Nd2
    O3、PbO、Pr2O3、SiO2、SnO2、Ta2O5、Ti
    O2、WO3、およびY2O3のそれぞれから少なくとも一
    つ以上の酸化物を選んで混合し400℃〜700℃の範
    囲の熱処理を施して合成粉末を得る工程である請求項5
    記載の酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】 添加されるAl2O3のアルミニウム成分
    をアルミニウム塩の溶液を用いて添加する工程を含有す
    る請求項5、または請求項6、または請求項7、または
    請求項8記載の酸化亜鉛系磁器組成物の製造方法。
  10. 【請求項10】 電極が形成された酸化亜鉛系磁器組成
    物がバリスタである請求項1、2、3または請求項4に
    記載の酸化亜鉛系磁器組成物よりなる酸化亜鉛バリス
    タ。
  11. 【請求項11】 焼成時に酸化亜鉛系磁器組成物の内部
    に銀または銀系合金の電極が同時に形成された請求項1
    0に記載の酸化亜鉛バリスタ。
  12. 【請求項12】 バリスタがディスクタイプおよび積層
    タイプのバリスタから選ばれる少なくとも一つである請
    求項10に記載の酸化亜鉛バリスタ。
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