JPH10315513A - 発色型可逆性感熱記録媒体の初期化方法 - Google Patents

発色型可逆性感熱記録媒体の初期化方法

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JPH10315513A
JPH10315513A JP9132433A JP13243397A JPH10315513A JP H10315513 A JPH10315513 A JP H10315513A JP 9132433 A JP9132433 A JP 9132433A JP 13243397 A JP13243397 A JP 13243397A JP H10315513 A JPH10315513 A JP H10315513A
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reversible thermosensitive
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color
erasing
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JP9132433A
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Haruhiko Osawa
晴彦 大澤
Minoru Fujita
実 藤田
Shinichi Koizumi
真一 小泉
Hiroyuki Morinaka
宏幸 森中
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Kyodo Printing Co Ltd
Original Assignee
Kyodo Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字耐久性を向上させることができる発色型
可逆性感熱記録媒体の初期化方法を提供する。 【解決手段】 加熱することにより表示した表示内容
を、消去温度以上に加熱または消去エネルギーを印加し
て加熱することにより消去することの可能な可逆性感熱
記録層14、を有する発色型可逆性感熱記録媒体の初期
化方法において、発色型可逆性感熱記録媒体に対して消
去温度以上の温度に加熱または消去エネルギー以上のエ
ネルギーを印加して加熱し、発色型可逆性感熱記録媒体
の印字濃度が飽和する温度を低下させる加熱工程を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発色型可逆性感熱記
録媒体の初期化方法に関し、特に加熱することにより表
示した表示内容を、消去温度以上に加熱または消去エネ
ルギーを印加して加熱することにより消去することの可
能な記録層を有する発色型可逆性感熱記録媒体の初期化
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】IDカード、プリペイドカード等の各種
記録媒体においては、例えば磁気記録に加えて残高等の
表示のため、感熱記録が行われている。この感熱記録は
現像が不要であり、印字濃度が高くしかも安価であるこ
とから、広く利用されている。このような感熱記録の技
術を応用したものとして、例えば感熱記録型記録媒体が
ある。さらに近年、可逆的に情報を表示できるように可
逆性感熱記録層を備えた発色型可逆性感熱記録媒体があ
る。
【0003】上述の発色型可逆性感熱記録媒体において
は、基材の一方の面にロイコ染料と顕減色剤を主成分と
して含有する可逆性感熱記録層が設けられ、この可逆性
感熱記録層をサーマルヘッド等で加熱することによって
発色又は消色させ、所望の文字等を表示している。
【0004】しかし、このような可逆性感熱記録を行う
ための可逆性感熱記録層は物理的なストレスに弱いた
め、その表面を保護することが必要である。
【0005】そこで、この可逆性感熱記録層の表面を保
護し、耐熱性、平滑性等を持たせるため、通常、可逆性
感熱記録層の表面に保護層を設けることが行われてい
る。このような保護層を設けることにより、熱による表
示(以下、単に印字とも言う。)、及びその消去を繰り
返した際の耐久性(繰り返し耐久性)を向上させるとし
ている。
【0006】一方、発色型可逆性感熱記録媒体への印字
方法として、安定した印字濃度を得るために、いわゆる
飽和印字が行われている。
【0007】この飽和印字とは、発色型可逆性感熱記録
媒体における印字濃度が飽和する印字エネルギーを越え
る印字エネルギーを、サーマルヘッドに印加することに
より印字を行うことをいい、サーマルヘッドへの汚れの
付着等により、カードとサーマルヘッドとの間の距離が
開く等の印字条件のズレによる発色不良を抑えることが
できるために、一般に用いられている印字方式である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発色型
可逆性感熱記録媒体に上述のような保護層を設けること
により発色型可逆性感熱記録媒体の表面の物理的なスト
レスに対する耐久性は向上するが、内部的な耐久性を向
上させることはできない。
【0009】従って、発色型可逆性感熱記録媒体の内部
的な耐久性を向上させることができないことにより、熱
による印字、消去を行う際の、加熱、加圧により、可逆
性感熱記録層の組成成分が移動し、可逆性感熱記録層に
おいて組成成分の不均一な分布が発生し、その結果、繰
り返して印字及び消去を行った後に印字濃度が低下及び
消去濃度が上昇する場合があり、従来の発色型可逆性感
熱記録媒体においては、この印字濃度の低下及び消去濃
度の上昇を防止することが困難であった。
【0010】このように、発色型可逆性感熱記録媒体に
おいては、印字、消去を繰り返した場合の可逆性感熱記
録層や保護層等の塗膜の劣化を抑えるために、印字エネ
ルギーが低いことが好ましいが、従来の発色型可逆性感
熱記録媒体においては、安定した印字濃度を得るために
飽和印字を行うと、印字エネルギーを低く抑えることが
困難であり、従って、塗膜の劣化を抑えることができ
ず、印字濃度の低下及び消去濃度の上昇を防止すること
ができないという問題点を有する。
【0011】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
その印字消去繰り返し耐久性を向上させることができる
発色型可逆性感熱記録媒体の初期化方法を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ロイコ染料と顕減色剤を主成分として含有し、少なくと
も、加熱することにより発色させて表示した表示内容
を、消去温度以上に加熱または消去エネルギーを印加し
て加熱することにより消去することの可能な可逆性感熱
記録層、を有する発色型可逆性感熱記録媒体の製造後、
最初の記録に先立って行われる初期化方法において、前
記発色型可逆性感熱記録媒体に対して前記消去温度以上
の温度に加熱または消去エネルギー以上のエネルギーを
印加して加熱し、前記発色型可逆性感熱記録媒体の印字
濃度が飽和する印字エネルギーを低下させる加熱工程を
有することを特徴とする。
【0013】従って、この発明によれば、予め発色型可
逆性感熱記録媒体に対して消去温度以上の温度に加熱ま
たは消去エネルギー以上のエネルギーを印加して加熱す
ることにより、印字濃度が飽和する印字エネルギーを、
このような加熱を行わない場合の発色型可逆性感熱記録
媒体に比べて低くすることができ、発色型可逆性感熱記
録媒体において飽和印字を行う際の、発色型可逆性感熱
記録媒体に与えるストレスを低減することができるの
で、発色型可逆性感熱記録媒体の印字消去繰り返し耐久
性を著しく向上させることができる。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記加熱工程が、熱板、消去バー、赤外線
オーブン若しくは熱風オーブンにより加熱を行う工程で
あることを特徴とする。
【0015】従って、この発明によれば、請求項1記載
の発明の作用が得られると共に、加熱工程が、熱板、消
去バー、赤外線オーブン若しくは熱風オーブンを用いた
加熱工程であることによって、初期化工程において可逆
性感熱記録層を不必要に発色させることがないため、不
必要な発色を消去する工程が不要で、そのまま発色型可
逆性感熱記録媒体を使用に供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る発色型可逆性
感熱記録媒体の初期化方法の一実施形態について図面を
参照して説明する。
【0017】図1に、本発明に係る発色型可逆性感熱記
録媒体の初期化方法を適用する発色型可逆性感熱記録媒
体の一実施形態の断面図を示す。この発色型可逆性感熱
記録媒体は、図1に示すように基材12上に可逆性感熱
記録層14、保護層18が順次積層されている構造とな
っている。
【0018】基材12は、例えばポリエチレンテレフタ
レート(PET)、ポリアセテート、ポリスチレン(P
S)、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)及びポ
リカーボネート(PC)等の合成樹脂シートまたは合成
紙等を用いることができる。基材12の厚さは通常、1
00〜300μm程度である。
【0019】可逆性感熱記録層14は、たとえばロイコ
染料、顕減色剤およびバインダー樹脂により構成され、
熱によって可逆的に発色/消色を繰り返す層である。ロ
イコ染料は、通常無色ないし淡色の電子供与性染料前駆
体といわれるものである。また、顕減色剤は、電子受容
性化合物といわれるもので、加熱後の冷却速度の違いに
より染料前駆体に可逆的な色調変化を生じさせるもので
あり、炭素数6以上の脂肪族炭化水素基を少なくとも1
つ有するフェノール性化合物又はフタル酸化合物、ある
いはフェノール性水酸基とアミノ基とを有する両性化合
物が用いられる。
【0020】次に、本発明による顕減色剤には、N−
(p−ヒドロキシフェニル)−N’−n−オクタデシル
チオ尿素、N−(p−ヒドロキシフェニル)−N’−n
−オクタデシル尿素、N−(p−ヒドロキシフェニル)
−N’−n−オクタデシルチオアミド、4’−オクタデ
カンアニリド、2−オクタデシルテレフタル酸、N−オ
クタデシル(p−ヒドロキシフェニル)アミド、N−
(p−ヒドロキシベンゾイル)−N−オクタデカノイル
アミン、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピ
オノ]−N’−オクタデカノヒドテジド、N−[(p−
ヒドロキシフェニル)メチル]−n−オクタデシルアミ
ド、N−[(p−ヒドロキシフェニル)メチル]−n−
オクタデシル尿素、N−[(p−ヒドロキシフェニル)
メチル]−N’−n−オクタデシルオキサミド等が挙げ
られる。
【0021】ロイコ染料としてはクリスタルバイオレッ
トラクトン、3−インドリノ−3−p−ジメチルアミノ
フェニル−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチル
アミノ−7−クロロフルオラン、2−(2−クロルフェ
ニルアミン)−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−
フルオロフェニルアミノ)−6−ジエチルアミノフルオ
ラン、2−(2−フルオロフェニルアミノ)−6−ジ−
n−ブチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−5−メチル−7−t−ブチルフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−p−ブチルアニリ
ノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロ
フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エ
チル−p−トルイジノ)−フルオラン、3−ピロリジノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジ
ノ−7−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−N−メ
チルシクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−N−エチルペンチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン等を挙げることが出来る。
【0022】前記ロイコ染料はそれぞれ1種または2種
以上を混合して使用してもよい。
【0023】バインダー樹脂としては、デンプン類、ヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニ
ルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリ
ル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共
重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタ
クリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重
合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体
のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢酸ビニル、ポリ
ウレタン、ポリアクリル酸エステル、スチレン/ブタジ
エン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合
体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、エチレン
/酢酸ビニル共重合体等のラテックスなどがあげられ
る。前記バインダー樹脂はそれぞれ1種または2種以上
を混合して使用してもよい。
【0024】発色型可逆性感熱記録媒体において、発色
を行うには加熱に引き続き急速な冷却が起これば良く、
消色を行うには加熱後の冷却速度が遅ければ良い。例え
ば、適当な熱源(サーマルヘッド、レーザー光、熱ロー
ル、熱スタンプ、高周波加熱、赤外線オーブンからの輻
射熱、熱風オーブン等)で比較的長い時間加熱すると、
記録層だけでなく支持体等も加熱される為に冷却速度が
遅く、相分離状態(消色状態)になる。一方、適当な方
法で加熱した後、低温の金属ブロックなどを押し当てる
等して急速に冷却することにより、発色状態を発現させ
ることができる。また、サーマルヘッド、レーザー光等
を用いて極めて短い時間だけ加熱すると、加熱終了後に
直ちに冷却(固化)が始まる為、発色状態を発現させる
ことができる。従って、同じ加熱温度および/または同
じ熱源を用いても、冷却速度を制御することにより発色
状態および消色状態を任意に発現させることができる。
【0025】ここで、可逆性感熱記録層14は3〜10
μmの厚さに形成される。
【0026】保護層18は、紫外線硬化型樹脂が使用で
き、シリカや珪藻土粉末などの多孔性フィラーを含有し
てもよい。
【0027】次に、本発明に係る発色型可逆性感熱記録
媒体の初期化方法について説明する。本発明では、発色
型可逆性感熱記録媒体を予め、後述する消去温度以上に
加熱または消去エネルギー以上のエネルギーを印加して
加熱する。これは、発色型可逆性感熱記録媒体を製造し
た時点では、可逆性感熱記録層14中でロイコ染料と顕
減色剤とが微粒子状態で分散している構造を、加熱によ
りロイコ染料と顕減色剤とが分子状態で混ざりあった状
態の構造にすることで、印字濃度が飽和するのに最低限
必要な印字エネルギーすなわち、最低飽和印字エネルギ
ーを低下させることができる。この発色型可逆性感熱記
録媒体を予め消去温度以上の温度に加熱または消去エネ
ルギー以上のエネルギーを印加して加熱する工程を、初
期化工程という。この初期化工程は、発色型可逆性感熱
記録媒体製造後の最初の記録に先立って1回行えばよ
く、また、製造後の経過時間には関係なく行うことがで
きる。また、初期化工程を行う際には、発色型可逆性感
熱記録媒体はカードに打ち抜いた形態、カードに打ち抜
く前のシートの形態、ロールに巻き取られた形態等いず
れの形態であってもよく、本発明において発色型可逆性
感熱記録媒体とはこれらのいずれの形態も含むものであ
る。
【0028】この初期化工程により、飽和印字を行う際
の印字エネルギーを低くできるため、塗膜のダメージを
小さくすることができ、印字消去繰り返し耐久性を向上
させることができる。
【0029】さらに、前記初期化工程の加熱は、熱板、
消去バー、赤外線オーブン若しくは熱風オーブンによる
加熱であることが好ましい。これは、初期化工程によっ
て可逆性感熱記録層を不必要に発色させず、そのまま発
色型可逆性感熱記録媒体を使用に供することができる。
【0030】ただし、本発明に係る発色型可逆性感熱記
録媒体の初期化方法が適用される発色型可逆性感熱記録
媒体は図1に示されるような構造の発色型可逆性感熱記
録媒体に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱
しない範囲において種々の拡張が可能である。例えば、
図1に示される各層の他に、磁気記録層や中間層等が具
備されていてもよい。
【0031】
【実施例】次に、本発明に係る発色型可逆性感熱記録媒
体の初期化方法を、具体的な実施例に適用した場合の発
色型可逆性感熱記録媒体の組成、及びその特性変化につ
いて、図面を参照して説明する。
【0032】以下に述べる実施例において用いる発色型
可逆性感熱記録媒体の構造は、図1に示される発色型可
逆性感熱記録媒体の構造と同様である。また、各層の組
成としては、以下に示すものを用いる。
【0033】まず、基材12として、厚さ188μmの
白色ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いる。
この基材12上に可逆性感熱記録層14を設け、その上
に紫外線硬化型塗料からなる保護層18を形成する。
【0034】可逆性感熱記録層14としては、以下に示
す組成のものを用いる。 ロイコ染料 1重量部 (3-ジエチルアミノ-6- メチル-7- アニリノフルオラン、山本化成(株)製 商品名ODB) 顕減色剤 3重量部 (N-(4-ヒドロキシフェニル)-N'-n- オクタデシル尿素、特開平6-210954) 熱可塑性樹脂 3重量部 (アクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製 商品名ダイヤナールBR−80) 紫外線硬化型樹脂 1重量部 (BASF(株)社製 商品名LAROMER LR8864) 光重合開始剤 0.05重量部 (チバガイギー(株)製 商品名ダロキュア1173) 溶剤 50重量部 (MEK:トルエン=1:1)
【0035】上記の組成で混合した材料をペイントシェ
ーカーで1時間分散して塗料とした後、ワイヤーバーで
塗工し、乾燥させ(80°C、5分間)、紫外線照射を
行って硬化させ(160W/cm、30m/分、1パ
ス)、乾燥膜厚6μmの厚さの可逆性感熱記録層14を
形成した。
【0036】保護層18としては、以下に示す組成のも
のを用いる。 紫外線硬化型塗料 100重量部 (大日本インキ化学工業(株)製 商品名ユニディック17−806 固形分 80%) 多孔性フィラー 5重量部 (シリカ、富士シリシア化学(株)製 商品名サイリシア436) 溶剤 150重量部 (MEK:トルエン=1:1)
【0037】上記の組成で混合した材料をペイントシェ
ーカーで10分間分散して塗料とした後、ワイヤーバー
で塗工し、乾燥させ(80°C、1分間)、紫外線照射
を行って硬化させ(160W/cm、30m/分、1パ
ス)、保護層18を乾燥膜厚2μmの厚さに形成した。
【0038】次に、本発明に係る発色型可逆性感熱記録
媒体の初期化方法を上記実施例に適用した際の、発色型
可逆性感熱記録媒体の特性の変化について図面を参照し
て説明する。
【0039】まず、図2に、上記組成により形成された
発色型可逆性感熱記録媒体を熱板により加熱した際の静
的消去特性を示す。この図2において、横軸は熱板温度
(℃)を示し、縦軸は光学反射濃度(O.D)を示す。
グラフ1は、ドット密度8dot/mmのサーマルヘッ
ドを用い印字エネルギー0.50mJ/dotで印字を
行った後、熱板により印字を消去した場合の光学反射濃
度を示すグラフである。
【0040】ここで、熱板による加熱は、押圧1Kg/
cm2 、押時間3秒、という条件により加熱を行なっ
た。
【0041】この図2に示されるように、グラフ1で示
されるサーマルヘッドによる印字後の熱板による消去の
場合、その光学反射濃度は、熱板の温度が70℃を越え
ると急激に低下し、約105℃(温度T1)になると完
全に、印字は消去されている。この温度T1が消去温度
である。前述の発色型可逆性感熱記録媒体に対する初期
化方法において、発色型可逆性感熱記録媒体を加熱する
際の温度は、最低でもこの温度(T1)以上にすること
が好ましい。ただし、約140℃(温度T2)を越えて
から、僅かに濃度が上昇している。これは、印字という
よりも、染料等の分解による発色型可逆性感熱記録媒体
の変色を示している。従って、発色型可逆性感熱記録媒
体の加熱温度の上限としては、発色型可逆性感熱記録媒
体の変色を防止するため、この温度T2で示される分解
温度程度が好ましい。
【0042】ここで、上記発色型可逆性感熱記録媒体を
加熱する際の最低温度T1や、発色型可逆性感熱記録媒
体の加熱温度の上限温度である分解温度T2は、本実施
形態においては、それぞれ約105℃、及び、約140
℃となっているが、本発明は、温度T1、T2をこのよ
うな温度に限定するものではなく、発色型可逆性感熱記
録媒体の構造が変化すればこれらの温度もそれにあわせ
て変化する。
【0043】次に、図3に、本発明に係る発色型可逆性
感熱記録媒体の初期化方法を発色型可逆性感熱記録媒体
に適用した場合、及び、適用していない場合のサーマル
プリンターによる動的印字、消去特性の違いを表すグラ
フを示す。この図において、横軸は印字エネルギー(m
J/dot)を示し、縦軸は光学反射濃度(O.D)を
示す。ただし、本実施形態においては、本発明に係る発
色型可逆性感熱記録媒体の初期化方法における初期化を
行う際の加熱温度は、上述の温度T1(105℃)とし
熱板により行った。
【0044】この図3において、グラフ2は、本発明に
係る発色型可逆性感熱記録媒体の初期化方法を適用して
いない場合の発色型可逆性感熱記録媒体の印字特性を示
すグラフであり、グラフ3は、本発明に係る発色型可逆
性感熱記録媒体の初期化方法を適用していない場合の発
色型可逆性感熱記録媒体の消去特性を示すグラフであ
り、グラフ4は、本発明に係る発色型可逆性感熱記録媒
体の初期化方法を適用した場合の発色型可逆性感熱記録
媒体の印字特性を示すグラフであり、グラフ5は、本発
明に係る発色型可逆性感熱記録媒体の初期化方法を適用
した場合の発色型可逆性感熱記録媒体の消去特性を示す
グラフである。
【0045】この図3において、エネルギーE3は、印
字を消去する際に用いられる消去エネルギーを示し、
0.26(mJ/dot)となっている。エネルギーE
4は、本発明に係る発色型可逆性感熱記録媒体の初期化
方法を適用した場合の発色型可逆性感熱記録媒体の最低
飽和印字エネルギーを示し、0.44(mJ/dot)
となっている。エネルギーE5は、本発明に係る発色型
可逆性感熱記録媒体の初期化方法を適用していない場合
の発色型可逆性感熱記録媒体の最低飽和印字エネルギー
を示し、0.50(mJ/dot)となっている。
【0046】従って、本発明に係る発色型可逆性感熱記
録媒体の初期化方法を適用していない場合の発色型可逆
性感熱記録媒体の最低飽和印字エネルギーE5と、本発
明に係る発色型可逆性感熱記録媒体の初期化方法を適用
した場合の発色型可逆性感熱記録媒体の最低飽和印字エ
ネルギーE4との差、E5−E4は、0.06(mJ/
dot)となり、本発明に係る発色型可逆性感熱記録媒
体の初期化方法を適用した場合は、最低飽和印字エネル
ギーがこのエネルギー差だけ低下していることが分か
る。
【0047】次に、図4に本発明に係る発色型可逆性感
熱記録媒体の初期化方法を発色型可逆性感熱記録媒体に
適用した場合、及び、適用していない場合の印字消去繰
り返し耐久性の違いを表すグラフを示す。この図におい
て、横軸は印字、消去を行ったリサイクル回数(回)を
示し、縦軸は光学反射濃度(O.D)を示している。
【0048】この図4において、グラフ6は、本発明に
係る発色型可逆性感熱記録媒体の初期化方法を適用した
場合の印字濃度の変化を示すグラフであり、グラフ7
は、本発明に係る発色型可逆性感熱記録媒体の初期化方
法を適用していない場合の印字濃度の変化を示すグラフ
であり、グラフ8は、本発明に係る発色型可逆性感熱記
録媒体の初期化方法を適用していない場合の印字濃度の
変化を示すグラフであり、グラフ9は、本発明に係る発
色型可逆性感熱記録媒体の初期化方法を適用した場合の
印字濃度の変化を示すグラフである。
【0049】ここで、グラフ6により示される初期化を
行った場合の印字は、飽和印字エネルギーを0.44m
J/dotとして行い、グラフ7により示される初期化
を行っていない場合の印字は、飽和印字エネルギーを
0.50mJ/dotとして行った。
【0050】また、グラフ8、及びグラフ9により示さ
れる初期化を行っていない場合、及び初期化を行った場
合の消去は、消去エネルギーを、共に0.26mJ/d
otとして行った。
【0051】この図4に示されるように、本発明に係る
発色型可逆性感熱記録媒体の初期化方法を適用していな
い場合の印字濃度(グラフ7)、及び消去濃度(グラフ
8)は、リサイクル回数を重ねる毎にそれぞれ低下、上
昇していき、特にリサイクル回数が150回を過ぎると
急激に低下、上昇している。これは、高い飽和印字エネ
ルギー(0.50mJ/dot)により飽和印字を行っ
ているため、可逆性感熱記録層14の劣化が発生してい
ることを示している。
【0052】それに対して、本発明に係る発色型可逆性
感熱記録媒体の初期化方法を適用した場合の印字濃度
(グラフ6)、及び消去濃度(グラフ9)は、リサイク
ル回数を重ねても、殆どその印字濃度、及び消去濃度共
に変化していない。これは、低い飽和印字エネルギー
(0.44mJ/dot)により飽和印字を行っている
ため、可逆性感熱記録層14の劣化が発生していないこ
とを示している。
【0053】従って、この実施例に示されるように、本
発明に係る発色型可逆性感熱記録媒体の初期化方法を適
用した場合は、本発明に係る発色型可逆性感熱記録媒体
の初期化方法を適用していない場合と比較して、その最
低飽和印字エネルギーを低くすることができ(図3)、
発色型可逆性感熱記録媒体の印字消去繰り返し耐久性が
向上し、多数回にわたって、印字、消去を行った後の、
印字濃度の低下及び消去濃度の上昇を抑えることができ
る(図4)。なお熱板に代えて、サーマルヘッドで初期
化を行う場合には、発色型可逆性感熱記録媒体に対して
前述の消去エネルギーE3以上のエネルギーを印加して
加熱すればよく、この初期化工程で可逆性感熱記録層が
発色した場合には、消去エネルギーE3を印加して消去
すればよい。
【0054】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、予め発色型可逆性感熱記録媒体に対して消去
温度以上の温度に加熱または消去エネルギー以上のエネ
ルギーを印加して加熱し、発色型可逆性感熱記録媒体の
印字濃度が飽和する温度を低下させているので、飽和印
字を行う際の飽和印字温度(飽和印字エネルギー)を低
く抑えることが可能となり、発色型可逆性感熱記録媒体
の耐久性が向上するので、多数回印字、多数回消去を行
った後の印字濃度の低下、消去濃度の上昇を防止するこ
とが可能な発色型可逆性感熱記録媒体の初期化方法を提
供することができる。
【0055】さらに、加熱工程を、熱板、消去バー、赤
外線オーブン若しくは熱風オーブンにより行っているの
で、その不必要な発色を抑えることが可能な発色型可逆
性感熱記録媒体の初期化方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る発色型可逆性感熱記録媒体の初期
化方法を適用する発色型可逆性感熱記録媒体の一実施形
態の断面図である。
【図2】図1に示される発色型可逆性感熱記録媒体の静
的消去特性を示すグラフである。
【図3】本発明に係る発色型可逆性感熱記録媒体の初期
化方法を適用した場合、及び、適用していない場合の、
動的印字、消去特性を示すグラフである。
【図4】本発明に係る発色型可逆性感熱記録媒体の初期
化方法を適用した場合、及び、適用していない場合の、
繰り返し印字、消去を行った後の濃度変化を示すグラフ
である。
【符号の説明】
12 基材 14 可逆性感熱記録層 18 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森中 宏幸 東京都文京区小石川四丁目14番12号 共同 印刷株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロイコ染料と顕減色剤を主成分として含
    有し、少なくとも、加熱することにより発色させて表示
    した表示内容を、消去温度以上に加熱または消去エネル
    ギーを印加して加熱することにより消去することの可能
    な可逆性感熱記録層、を有する発色型可逆性感熱記録媒
    体の製造後、最初の記録に先立って行われる初期化方法
    において、 前記発色型可逆性感熱記録媒体に対して前記消去温度以
    上の温度に加熱または消去エネルギー以上のエネルギー
    を印加して加熱し、前記発色型可逆性感熱記録媒体の印
    字濃度が飽和する印字エネルギーを低下させる加熱工程
    を有することを特徴とする発色型可逆性感熱記録媒体の
    初期化方法。
  2. 【請求項2】 前記加熱工程が、熱板、消去バー、赤外
    線オーブン若しくは熱風オーブンにより加熱を行う工程
    であることを特徴とする請求項1記載の発色型可逆性感
    熱記録媒体の初期化方法。
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