JPH10315987A - 電気式パワーステアリングにおける衝撃吸収装置 - Google Patents

電気式パワーステアリングにおける衝撃吸収装置

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JPH10315987A
JPH10315987A JP12876397A JP12876397A JPH10315987A JP H10315987 A JPH10315987 A JP H10315987A JP 12876397 A JP12876397 A JP 12876397A JP 12876397 A JP12876397 A JP 12876397A JP H10315987 A JPH10315987 A JP H10315987A
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Nobuaki Kawabata
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用の電気式パワーステアリング装置によ
って、ステアリングエンドにおいて大きな衝撃力が生じ
るのを防止する。 【解決手段】 リヤアクスルビーム8の左右両端に設け
られた操向輪支持部16の上下の顎部17及び18によ
ってキングピン13が支持され、キングピン13によっ
て操向輪の車軸12と一体となったナックルアーム14
が旋回可能に支持される。U字形に曲げられて操向輪支
持部16側に基端を溶接された弾性体27の先端が、車
軸12の基部に接触可能に取り付けられ、ステアリング
エンドにおける接触によって弾性体27が弾性変形をし
て撓むので、衝撃力が吸収されて機構の損傷を防止す
る。従って、機構を通常必要とする程度以上に強化する
必要がなくなり、重量やコストが減少し、操舵性能を高
く維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バッテリーフォー
クリフトのように電気式パワーステアリング装置を備え
ている車両において、据え切り時等にステアリングエン
ドにおいて発生する大きな衝撃力を吸収させるための装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4から図7に、従来から良く知られて
いるカウンター型のバッテリーフォークリフトのステア
リング機構を示す。このステアリング機構は電気式パワ
ーステアリング装置を備えている。図面について詳細に
説明すると、図4に示す1は運転者が回動操作するステ
アリングシャフトであって、その上端には図示していな
いステアリングホイールが取り付けられる。また、その
下端にはラックピニオン式、或いはボールねじ式等のス
テアリングギヤ2が取り付けられ、ステアリングシャフ
ト1の回転をピットマンアーム3の揺動に変換する。ピ
ットマンアーム3の先端には連結リンク4の一端が枢着
され、連結リンク4の他端は、図示しない車体フレーム
に固定された支点軸5によって回動自在に支持されてい
るアーム6の一端に枢着される。アーム6の他端は車体
フレームの後方に向かって延びる長いドラッグロッド7
の前端に枢着され、ドラッグロッド7の後端は、図5に
示すように、後輪を支持するリヤアクスルビーム8に取
り付けられた縦軸9の回りに回動自在に支持されている
ベルクランク10の一端に枢着される。
【0003】左右一対の後輪11(この場合は車両の操
向輪)をそれぞれ軸受を介して回転自在に支持する車軸
12は、リヤアクスルビーム8に取り付けられたキング
ピン13によって略縦方向の軸線の回りに旋回可能に支
持される。車軸12と操向輪11の旋回即ち操向は、車
軸12と一体的に設けられたナックルアーム14の先端
が、前述のベルクランク10の他端に一端を枢着された
タイロッド15の他端にボールジョイント等を介して枢
着されていることによって操作される。キングピン13
の支持構造は図6及びその要部拡大図である図7に明示
されている。即ち、リヤアクスルビーム8には各操向輪
11に対応して操向輪支持部16が取り付けられてお
り、各支持部16にはそれぞれ操向輪11に向かって横
方向に突出する上下の顎部17及び18が形成されてい
る。キングピン13はそれらの顎部17及び18によっ
て支持される。
【0004】また、図4に示すように、ドラッグロッド
7と並列となるように電気式パワーステアリング装置
(EPS装置)19が設けられている。EPS装置19
の内部構造は周知であるから詳細な説明を省略するが、
EPS装置19は1個の増力用の電動モータ20を備え
ている。また、前述のステアリングシャフト1の下端部
付近にはトルクセンサ21が設けられており、運転者に
よってステアリングシャフト1に加えられた操舵トルク
の大きさ及び方向を検出して、その信号を図示しないコ
ントローラに送る。コントローラはその信号に応じて電
動モータ20に供給する電力を制御するので、電動モー
タ20は図示しない歯車装置を介して操舵トルクの大き
さに概ね比例して増大する追加の操舵力を発生し、それ
を前述のドラッグロッド7に加える。そのために、EP
S装置19の基端22は図示しない車体フレームの一部
にボールジョイントによって枢着され、出力ロッドの先
端23もボールジョイントを介してドラッグロッド7の
一部に連結されている。
【0005】電気式パワーステアリング装置(EPS装
置)19が正常に作動しているときは、ドラッグロッド
7の先端23に伝わる運転者の操舵力よりもEPS装置
19が発生する操舵力の方が何倍も大きいので、操向輪
11の旋回、即ち操向操作は殆どEPS装置19の出力
によって行われる。従って、運転者はステアリングシャ
フト1に対して大きな操舵トルクを加える必要がないの
で、ステアリングシャフト1の上端に取り付けられる図
示しないステアリングホイールの回転操作が軽くなり、
運転に要する労力が大幅に軽減される。万一、EPS装
置19が故障した場合には、運転者の操舵力がステアリ
ングシャフト1からアーム6等を介してドラッグロッド
7に伝えられ、比較的弱いながらも操向輪11を操舵す
ることができる。
【0006】操向輪11の旋回角度(操向角度或いは切
れ角ともいう)に限界、即ちステアリングエンドを設定
するために、操向輪支持部16にはストッパ24が設け
られる。ストッパ24は、ナックルアーム14と一体の
部分でキングピン13の軸心からみて半径方向に隆起し
ている部分、例えば車軸12の基部のような部分に抵触
して、それ以上のナックルアーム14の回転を阻止する
ものである。従来一般に使用されているストッパ24
は、図7に拡大して示したように、操向輪支持部16側
に溶接等の方法で固定されたストッパブラケット25
と、それに形成された雌ねじ穴に螺入されたストッパボ
ルト26からなっている。従って、ストッパボルト26
をストッパブラケット25の雌ねじ穴にねじ込んで、ス
トッパボルト26の頭部26aの高さを調整し、ロック
ナット26bによってその高さを固定することにより、
車軸12と一体のナックルアーム14の旋回可能な角度
が制限される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のストッパ24は
前述のような言わば剛体構造であるから、ナックルアー
ム14と一体の部分で半径方向に隆起している車軸12
の基部のような部分がストッパボルト26の頭部26a
に接触して旋回を阻止されるとき、つまりステアリング
エンドにおいては、ナックルアーム14の隆起部分は、
EPS装置19の作動にによって増大された大きな操舵
力によって、ストッパブラケット25によってリヤアク
スルビーム8の操向輪支持部16上に完全に固定されて
いるストッパボルト26の頭部26aに衝突することに
なる。
【0008】しかも、EPS装置19は、油圧式のパワ
ーステアリング装置と違って、電動モータ20の回転に
よって追加の操舵力を発生するものであるため、ステア
リングエンドにおいてトルクセンサ21が操舵トルクの
急増を検出した時から、図示しないコントローラが電動
モータ20への電力の供給を遮断するまでに若干のタイ
ムラグがあるのと、回転している電動モータ20のロー
タには慣性力が作用しているため、そのロータは電力の
供給が遮断されても直ちに停止することができず、操舵
力の低下が遅れるためである。
【0009】特に、停車状態においてハンドルを据え切
りしたような場合には、ステアリングエンドではきわめ
て大きな衝撃力がストッパ24側とナックルアーム14
側の双方に作用する。ナックルアーム14には前述のよ
うにドラッグロッド7を介してEPS装置19や、ステ
アリングシャフト1まで遡る多くのリンクからなるステ
アリング機構が連結されているから、運転者が握ってい
るステアリングホイールに不快な衝撃が伝わるだけでな
く、衝撃の繰り返しによってEPS装置19自体や、ス
テアリング機構のリンクやジョイント類、ステアリング
ギヤ2等の多くの構成部分にガタを生じたり、それらの
部分の破損を招く恐れがある。従って、それを避けるた
めに機構を強化するとコストが嵩んだり、重量が増大す
るという問題が生じるので、一般的には操舵性能を低下
させるという対応策、つまり電動モータ20の最大電流
を制限して操舵速度を低く抑えるというような消極的な
対応策を講じるのが普通であった。
【0010】本発明は、従来技術における前述のような
問題に対処するものであるが、電気式パワーステアリン
グ装置の操舵性能を低下させるというような消極的な対
応策をとらないで、しかもステアリング機構を従来以上
に強化する必要もなく、電気式パワーステアリング装置
のステアリングエンドにおける衝撃を効果的に吸収する
ことができる構成が簡単で安価な手段を提供して、前述
の問題を解消することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するための新規な手段として、特許請求の範囲の各
請求項に記載された電気式パワーステアリング装置にお
ける衝撃吸収装置を提供する。
【0012】本発明によれば、電気式パワーステアリン
グ装置を備えている荷役運搬車のような車両用のステア
リング機構において、ステアリングエンドを定めるため
に設けられたストッパに、弾性によって比較的大きな撓
み変形をして衝撃力を吸収することができる弾性手段を
用いる。この弾性手段としては、例えばばね鋼からなる
丸棒をU字形に曲げた弾性体を使用することができる。
その場合、弾性体の基部が車体側に固定されると共に、
先端部が操向輪を支持する車軸の基部に接触し得るよう
に配置するのが好適である。また、弾性手段の先端部に
は、実質的にその高さを調節するための調節手段を設け
ることが望ましい。その調節手段は、例えば弾性手段の
先端部の雌ねじ穴にボルトを螺入することによって構成
することができる。
【0013】
【作用】本発明は前述のような構成を有するから、運転
者の操向操作に伴って電気式パワーステアリング装置が
作動して、大きな操舵力が機構を介して操向輪に伝えら
れて操向輪が軽快に、且つ迅速に旋回するが、操向角度
の限界であるステアリングエンドに到達すると、機構の
一部がストッパに接触してそれ以上の旋回を阻止され
る。本発明においては、このときの衝撃力が弾性手段に
よって吸収されるので、機構に損傷を与えることなく、
また不快な衝撃を運転者に感じさせないで、操向輪の旋
回を停止させることができる。
【0014】弾性手段としてU字形に曲げられた弾性体
を使用すると、懐が深いので大きな操舵力を受けたとき
に弾性変形によって大きく撓むことができる。また、弾
性手段の先端部に調節手段を設けると、ステアリングエ
ンドの操向角度を自由に変化させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の最も好適な実施形態を図
1から図3を用いて説明する。本発明は前述の従来技術
(図4から図7参照)と比べて、ステアリングエンドを
定めるストッパ24の改良された構造に特徴を有するも
のであるから、それ以外の構成は従来技術のそれと実質
的に同じであってよい。従って、図示実施形態において
も、ストッパ24以外の部分で従来技術と実質的に同じ
部分については、同じ参照符号を付すことによって重複
する詳細な説明を省略することにする。その意味で、図
4及び図5は本発明の実施形態の全体構成を示すものと
して援用する。
【0016】図1から図3に示す本発明の好適実施形態
においては、ステアリングエンドを定めるストッパ24
は、強い弾性を有するばね鋼のような鋼材からなる丸棒
をU字形に曲げて製作した弾性体27を使用している。
弾性体27の基端27aは操向輪支持部16の一部か、
場合によってはリヤアクスルビーム8の左右の先端部分
に直接に溶接によって固定される。弾性体27の先端2
7bは自由端となっているが、その端面には雌ねじ穴が
形成されていて、その雌ねじ穴にストッパボルト28が
螺入されている。弾性体27の先端27bからストッパ
ボルト28の頭部28aが突出する高さは螺入の深さを
変えて自由に変更することができ、設定された高さは、
図3に拡大して示すように、ロックナット29を締めつ
けて確実に固定することができる。
【0017】図示実施形態はこのような構成を有するか
ら、図4や図5に示すようにEPS装置19から大きな
操舵力がタイロッド15を介してナックルアーム14に
伝えられて、ステアリングエンドにおいて、ナックルア
ーム14と一体の半径方向への隆起部分である車軸12
の基部が、図3に示すように弾性体27の先端27bに
取り付けられたストッパボルト28の頭部28aに接触
したとき、弾性体27がU字形に曲げられているために
懐が深く、弾性変形によって大きく撓むことができるの
で、接触による大きな衝撃力を吸収することができる。
【0018】従って、本発明の好適な実施形態としての
U字形に曲げられた弾性体27を使用するストッパ24
を設けることにより、ステアリングエンドにおける衝撃
力によるナックルアーム14に連結されたEPS装置1
9やステアリング機構の破損を効果的に防止することが
できるから、機構の強度を通常必要な程度以上に高めて
コストや重量を増大させたり、電動モータ20へ供給す
る電流を制限して操舵速度を低下させるというような消
極的な対策を講じる必要がない。
【0019】図示実施形態においては、ストッパ24に
設けられる弾性手段として、U字形に曲げられた弾性体
27を使用しているが、弾性手段は強靱で大きな操舵力
を受けることができ、それによって比較的大きな撓み変
形をする弾性体であれば、必ずしもU字形に成形されて
いる必要はないので、例えば1〜2巻き程度の丈夫なコ
イルばねや竹の子ばね、硬質の合成ゴムやプラスチック
からなるブロック等を弾性手段として、弾性体27に代
えて使用することができる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、ステアリングエンドを
定めるストッパに弾性手段を設けることにより、ステア
リングエンドにおいて大きな衝撃力が発生することを避
けることが可能になるので、操向輪に連結された電気式
パワーステアリング装置や、多くの部材からなるステア
リング機構に破損が生じるのを効果的に防止することが
できる。従って、機構の強度を通常必要な程度以上に高
めてコストや重量を増大させることを避けることができ
るのは勿論、電気式パワーステアリング装置の電動モー
タへ供給する電流を制限して操舵速度を低下させるとい
うような消極的な対策を講じる必要もなく、比較的強度
の低い機構によって十分に高い操舵速度を得ることがで
き、運転者の小さな操舵力によって軽快なパワーステア
リング効果を発揮させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施形態を示す平面図である。
【図2】図1に示す実施形態の正面図である。
【図3】図1に示す実施形態の要部を示す平面図であ
る。
【図4】ステアリング機構の全体構成を示す斜視図であ
る。
【図5】図4に示すステアリング機構のうちの操向輪に
関連する部分を示す平面図である。
【図6】リヤアクスルビームと操向輪支持部の従来例を
示す正面図である。
【図7】図6に示す従来例の要部のみを拡大して示す正
面図である。
【符号の説明】
1…ステアリングシャフト 3…ピットマンアーム 7…ドラッグロッド 8…リヤアクスルビーム 10…ベルクランク 11…操向輪(後輪) 12…車軸 13…キングピン 14…ナックルアーム 15…タイロッド 16…操向輪支持部 17,18…上下の顎部 19…電気式パワーステアリング装置(EPS装置) 20…電動モータ 21…トルクセンサ 24…ストッパ 25…ストッパブラケット(従来例) 26…ストッパボルト(従来例) 27…U字形に曲げられた弾性体(弾性手段) 27a…固定された基端 28…ストッパボルト 29…ロックナット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気式パワーステアリング装置を備えた
    車両用のステアリング機構において、ステアリングエン
    ドを定めるストッパに、弾性によって撓み変形をして衝
    撃力を吸収することができる弾性手段を設けたことを特
    徴とする、電気式パワーステアリング装置における衝撃
    吸収装置。
  2. 【請求項2】 前記弾性手段がU字形に曲げられた弾性
    体から形成されていることを特徴とする、請求項1に記
    載された衝撃吸収装置。
  3. 【請求項3】 前記弾性手段の基部が車体側に固定され
    ると共に、先端部が操向輪を支持する車軸の基部に接触
    し得るように配置されていることを特徴とする、請求項
    1又は2に記載された衝撃吸収装置。
  4. 【請求項4】 前記弾性手段の先端部に、実質的にその
    高さを調節するための調節手段が設けられていることを
    特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載された
    衝撃吸収装置。
  5. 【請求項5】 前記調節手段が、前記弾性手段の先端部
    に螺入されたボルトからなることを特徴とする、請求項
    4に記載された衝撃吸収装置。
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