JPH10326573A - ジャイロトロン装置 - Google Patents
ジャイロトロン装置Info
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- JPH10326573A JPH10326573A JP13694097A JP13694097A JPH10326573A JP H10326573 A JPH10326573 A JP H10326573A JP 13694097 A JP13694097 A JP 13694097A JP 13694097 A JP13694097 A JP 13694097A JP H10326573 A JPH10326573 A JP H10326573A
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Abstract
トロンの出力パワーをパルス的に変化させることができ
るジャイロトロン装置を得る。 【解決手段】 電子銃1から射出した電子ビームに、電
子銃部用磁場発生手段12と空胴共振器用磁場発生手段
11で発生した軸方向磁場により旋回運動を起こし、空
胴共振器6で、固有モードで共振している高周波電磁場
との間でサイクロトロン共鳴メーザ作用を起こさせる
際、空胴共振器用磁場発生手段11の発生する発生磁場
に、補助電磁石30によって軸方向の変動磁場を重畳さ
せることにより、磁束密度を変調させてジャイロトロン
の出力パワーを変化させる。また、補助電磁石を電子銃
部用磁場発生手段12の発生する軸方向磁場の磁束密度
を変調するように構成する。
Description
共振器の固有モードの高周波電磁場との間の電子サイク
ロトロン共鳴メーザ作用を利用し、マイクロ波またはミ
リ波を発生するジャイロトロン装置に関するものであ
る。
互作用を利用したジャイロトロン装置は、例えば、特開
昭56−102045号公報に示されている。このジャ
イロトロン装置の断面構成およびこれをパルス動作させ
るための電源装置の概略構成を図26に示す。図26に
おいて、1は電子ビーム9を放出する電子銃であり、2
はカソード、3はカソード2上の電子放出部、4は第1
アノード、5は第2アノードである。ここに示した電子
銃においては、第1アノード4と第2アノード5間に絶
縁が施され、このような電子銃は3極型電子銃と呼ばれ
る。6は電子ビーム9と高周波電磁場とが共鳴的に相互
作用を起こし、高周波10を発生する空胴共振器、7は
相互作用を終えた電子ビーム9を回収するコレクタ、8
は高周波10を取り出す出力窓である。ジャイロトロン
装置300は、電子銃1,空胴共振器6,コレクタ7,
出力窓8などから構成されるジャイロトロン200と、
電子ビーム9に旋回運動を起こさせるため、ジャイロト
ロン200の軸方向に磁場を発生する空胴共振器用磁場
発生電磁石11および電子銃部用磁場発生電磁石12と
により構成される。この空胴共振器用磁場発生電磁石1
1をここでは主磁場発生電磁石と称する。
ビーム電源であり、20はコンデンサバンク、21はコ
ンデンサバンク20を充電する充電器、22はジャイロ
トロン200内の電子ビーム9を加速するための電圧で
あるビーム電圧をスイッチングする制御管、23はパル
ス波形発生器、25a,25bは第1アノード4に電圧
を印加するための分圧抵抗である。ただし、分圧抵抗2
5a,25bの代わりに真空管を用いて第1アノード4
に印加される電圧を制御する場合もある。
ロトロン200を示したが、特開平8−203441号
公報で示された2極型電子銃を採用したジャイロトロン
もある。このジャイロトロン装置を示す断面構成および
これをパルス動作させるための電源装置の概略構成を図
27に示す。図27において、14は3極型電子銃の場
合の第1アノードと第2アノードの役割を同時に行うア
ノードである。また、電源装置においては分圧抵抗が省
かれて、簡単な回路構成となっている。図26に示した
3極型電子銃も、図27に示した2極型電子銃も、ジャ
イロトロンの発振に必要な電子ビームを放出する点で働
きは同じである。
ソード上の電子放出部3から射出された電子ビームは、
3極型電子銃ではカソード2・第1アノード4間の電界
により、また2極型電子銃ではカソード2・アノード1
4間の電界により加速され、電子銃部磁場発生電磁石1
2によって発生された磁場により、旋回運動しながら軸
方向にドリフトする。さらに、主磁場発生電磁石11に
よって発生された強力な磁場によって電子ビーム9は圧
縮され、電子は磁場に対して垂直方向の速度を増大さ
せ、磁場に対して平行方向速度を減少させながら、空胴
共振器6に入る。前記主磁場発生電磁石11が発生する
軸方向磁場によってサイクロトロン運動している電子
は、通常円筒状空胴からなる空胴共振器6における固有
モードの高周波電磁場とサイクロトロン共鳴メーザ相互
作用し、電子の磁場に対して垂直方向の速度成分による
運動エネルギーの一部は高周波エネルギーに変換され
る。空胴共振器6で相互作用を終えた電子ビームは、コ
レクタ7に回収され、空胴共振器6で励起された高周波
は、出力窓8を透過して外部に取り出される。
効率的に高周波電磁場のエネルギーに変換されるのは、
式(1)が成り立つ時である。
ードの電磁場の共振角周波数、kzは固有モードの軸方
向波数、vz は電子の軸方向速度、sは高調波次数、Ω
c は相対論的効果を考慮した電子のサイクロトロン角周
波数である。
内での軸方向磁束密度をB、相対論的係数をγ、電子の
静止質量をm0 とすると、Ωc は式(2)で与えられ
る。 Ωc =eB/γm0 ・・・(2) 式(1)からわかるように、電子のエネルギーが効率的
に高周波電磁場のエネルギーに変換され、強力な電磁波
が発生するのは、式(1)の右辺が左辺より僅かに小さ
い時である。
と、相対論的係数γは式(3)で与えられる。 γ=1+Vb /511 ・・・(3) このようにジャイロトロン装置においては、磁場が発振
のために本質的な役割を果たしている。
ジャイロトロン装置では、ジャイロトロンをパルス動作
させるために、図26,図27に示したようなパルスビ
ーム電源26を用いていた。このようなパルスビーム電
源では、数十kVにおよぶ加速電圧をスイッチングして
ジャイロトロンをパルス動作させるが、パルスビーム電
源26は上記のように加速電圧をスイッチングする制御
管22や大容量のコンデンサバンク20を必要とするた
め、同等の電圧を発生する直流電源に比較して高価であ
るという問題点があった。
めになされたもので、低価格な直流のビーム電源を用
い、ジャイロトロンの出力パワーをパルス的に変化させ
ることができるジャイロトロン装置を提供することを目
的としている。
るジャイロトロン装置は、電子ビームを射出する電子銃
と、射出した電子ビームに旋回運動を起こさせる軸方向
磁場を発生する電子銃部用磁場発生手段および空胴共振
器用磁場発生手段と、旋回運動する電子ビームと固有モ
ードで共振している高周波電磁場との間でサイクロトロ
ン共鳴メーザ作用を起こさせる空胴共振器と、この空胴
共振器内を通過した電子ビームを回収するコレクタと、
サイクロトロン共鳴メーザ作用により発生した高周波を
外部に取り出す出力窓とを備えたものにおいて、電子銃
部用磁場発生手段と空胴共振器用磁場発生手段の少なく
とも一方の発生磁場に、軸方向の変動磁場を重畳させて
磁束密度を変調させる補助電磁石と、この補助電磁石を
駆動する電源を備え、軸方向磁場を変調させてジャイロ
トロンの出力を変化させるものである。
トロン装置は、第1の構成における電子銃部用磁場発生
手段および空胴共振器用磁場発生手段を、永久磁石と磁
場微調整電磁石とから構成したものである。
トロン装置は、第1または第2の構成において、補助電
磁石にパルス状の電流を流し、かつ該電流のパルス幅を
可変としたものである。
トロン装置は、第1ないし第3のいずれかの構成におい
て、補助電磁石にパルス状の電流を流し、かつ該電流の
周期を可変としたものである。
トロン装置は、第1ないし第4のいずれかの構成におい
て、補助電磁石にパルス状の電流を流し、かつ該電流の
波高値を可変としたものである。
明する。図1は実施の形態1によるジャイロトロン装置
を示す図である。図において、1は電子ビーム9を放出
する電子銃、2はカソード、3はカソード2上の電子放
出部、4は第1アノード、5は第2アノードである。こ
こに示した電子銃1においては、第1アノード4と第2
アノード5間に絶縁が施されており、このような電子銃
は3極型電子銃と呼ばれる。6は電子ビーム9と高周波
電磁場とが共鳴的に相互作用を起こし、高周波10を発
生する空胴共振器、7は相互作用を終えた電子ビーム9
を回収するコレクタ、8は高周波10を取り出す出力窓
である。ジャイロトロン装置300は、電子銃1,空胴
共振器6,コレクタ7,出力窓8などによりなるジャイ
ロトロン200と、電子ビーム9に旋回運動を起こさせ
るため、ジャイロトロン200の軸方向に磁場を発生す
る空胴共振器用磁場発生手段である空胴共振器用磁場発
生電磁石11および電子銃部用磁場発生手段である電子
銃部用磁場発生電磁石12とにより構成される。この空
胴共振器用磁場発生電磁石11をここでは主磁場発生電
磁石と称する。
子ビーム9を加速するためのビーム電圧を供給する直流
ビーム電源、30は空胴共振器6内に磁場を発生する補
助電磁石、31は主磁場発生電磁石11に電流を流す直
流電源、32は補助電磁石30にパルス状の電流を流す
補助電磁石用電源である。ここで、主磁場発生電磁石1
1が発生する磁場を定常磁場と呼ぶこととする。電子銃
1のカソード2・第1アノード4間、およびカソード2
・第2アノード5間には直流ビーム電源27および分圧
抵抗25a,25bによって、それぞれ電圧が印加され
ており、電子銃1から直流の電子ビーム9が放出されて
いる。
ときの、ジャイロトロンの出力パワー(縦軸)と空胴共
振器6内の軸方向磁場の磁束密度(横軸)との関係を図
2に示す。空胴共振器6内の軸方向磁場の磁束密度Bか
ら、式(2)の関係で決まる電子のサイクロトロン周波
数Ωc が、式(1)を満たすとき、空胴共振器6内で電
子ビーム9と高周波電磁界とが相互作用し、強力な電磁
波が発生する。その磁束密度の最適値がB1 であり、こ
のとき最大出力パワーP1 が得られる。最大出力パワー
を与える磁束密度B1 は、電子ビームの加速電圧や、電
子ビーム電流に依存する。磁束密度をB1 から大きくす
ると、電子ビーム9と高周波電磁界との相互作用は徐々
に弱くなり、それに伴なってジャイロトロン200の出
力パワーも低下する。そして、磁束密度がB2 のときに
はジャイロトロン200の出力パワーはP2 となる。こ
の場合でも式(1)は満たされているが、さらに磁束密
度をあげて、相互作用により電子ビーム9のエネルギー
のうち高周波電磁界へ変換されるエネルギーが、空胴共
振器6の電気的特性から決まる損失よりも小さくなると
発振が停止し、出力パワーは零となる。即ち、空胴共振
器6内の軸方向磁場の磁束密度Bを制御すれば、ジャイ
ロトロン200の出力パワーを制御することができる。
束密度をB1 より小さくすることによってもジャイロト
ロン200の出力パワーを小さくすることが可能である
が、B1 より磁束密度の大きな領域の方が、より安定に
ジャイロトロン200の出力パワーを制御できるため、
本実施の形態ではB1 より磁束密度の大きな領域を利用
している。
は、B1 またはB2 に対して2%程度の大きさであり、
空胴共振器6内の磁束密度を僅かに変化させるだけで、
ジャイロトロンの出力パワーを大きく変化させることが
できる。このように、空胴共振器6内の軸方向磁場の磁
束密度を僅かに変化させることを本明細書において、変
調と呼ぶ。
ワーには、図2に示すような関係があり、特に空胴共振
器6内の磁束密度の僅かな変化で、ジャイロトロンの出
力パワーの大きな変化を得ることができる。このことか
ら、例えば空胴共振器6内の軸方向磁場の磁束密度を図
3に示すようにパルス的に変化させれば、ジャイロトロ
ンの出力パワーを図4のようにパルス的に変化させるこ
とが可能である。ここで、図3は、横軸に時間、縦軸に
空胴共振器6内の軸方向磁場の磁束密度を示すグラフで
あり、図4は、横軸に時間、縦軸に出力パワーを示すグ
ラフである。
することにより、ジャイロトロン200の出力パワーを
変化させるための制御方法について、さらに具体的に説
明する。主磁場発生電磁石11は、図5に示すように、
ジャイロトロンの最大出力パワーP1 に対応する磁束密
度B1 を時間的に一定の定常磁場として発生しており、
そのために必要な直流電流は直流電源31から供給され
る。補助電磁石30は図6に示すようなB1 とB2 の差
に相当する磁場(B2−B1)を発生する。このために必
要なパルス状の電流は補助電磁石用電源32から供給さ
れる。その結果、主磁場発生電磁石11による定常磁場
(B1 )に、補助電磁石30によるパルス状の変動磁場
が重畳され、空胴共振器6内の軸方向磁場の磁束密度は
図7に示すように図3と同様、B1 とB2 の間でパルス
的に変化することになる。従って、図4に示したよう
に、ジャイロトロンの出力パワーをP1 とP2 の間でパ
ルス的に変化させることができる。
は、B1 とB2 の差に相当する弱い磁場であるから、そ
れに必要な補助電磁石用電源32は小さい容量のもので
よく、パルス電源で構成することが可能である。従っ
て、この実施の形態の構成と制御方法によれば、高電圧
を必要とする直流ビーム電源27および大容量を必要と
する主電磁石用の直流電源31はいずれも直流電源でよ
く、小容量の補助電磁石用電源32のみをパルス状に変
化させればよいので、装置を安価に構成することがで
き、制御が容易となる。また、小容量のパルス電源は容
易に高速制御が可能である。
電流を流すことによりジャイロトロンの出力パワーをパ
ルス的に変化させるようにすると、マイクロ波の平均出
力パワーの制御が可能となる。以下に、マイクロ波の平
均出力パワーを制御する具体例として、補助電磁石30
に流す補助電磁石用電源32のパルス状の電流のパルス
幅を可変にした制御について説明する。例えば、図8
(a)〜(c)は補助電磁石30に流す補助電磁石用電
源32の電流波形を示すグラフであり、横軸に時間、縦
軸に電流を示す。図8に示すように、補助電磁石用電源
32が補助電磁石30に流すパルス状電流のパルス幅τ
をτ1 (図8(a)),τ2 (図8(b)),τ3 (図
8(c))のように変化させ、パルスの周期tはt1 で
一定とする。ただし、I1 は補助電磁石30が磁束密度
B2−B1の磁場を発生するために必要な電流である。こ
の結果、ジャイロトロンの出力パワーの波形は図9
(a)〜図9(c)に示すようになる。即ち、一周期t
1 中で、ジャイロトロンの出力パワーがP2 である時間
がτ1 からτ3 まで変化し、平均出力パワーの制御が可
能となる。また、このようなパルス幅を変える操作は短
時間で行えるので、ジャイロトロンの平均出力パワーを
短時間で変化させることができるという利点がある。
する他の具体例として、補助電磁石30に流す補助電磁
石用電源32のパルス状の電流の周期を可変にした制御
について説明する。例えば、図10(a)〜(c)は補
助電磁石30に流す補助電磁石用電源32の電流波形を
示すグラフであり、横軸に時間、縦軸に電流を示す。図
10に示すように、補助電磁石用電源32が補助電磁石
30に流すパルス状電流の周期tをt2 (図10
(a)),t3 (図10(b)),t4 (図10
(c))のように変化させ、パルス幅τはτ4 で一定と
する方法でもよい。ここで、図8と同様、I1 は補助電
磁石30が磁束密度B2−B1の磁場を発生するために必
要な電流である。この結果、ジャイロトロンの出力パワ
ーの波形は図11(a)〜図11(c)に示すようにな
る。即ち、ジャイロトロンの出力パワーがP2 である時
間がτ4 で一定で、出力パワーがP1 である時間(t−
τ)が変化する結果、平均出力パワーの制御が可能とな
る。このようにしても、ジャイロトロンの平均出力パワ
ーを短時間で変化させることができる。
するさらに他の具体例として、補助電磁石30に流す補
助電磁石用電源32のパルス状の電流の波高値を可変に
した制御について説明する。例えば、図12(a)〜
(c)は補助電磁石30に流す補助電磁石用電源32の
電流波形を示すグラフで、横軸に時間、縦軸に電流を示
す。図12に示すように、補助電磁石用電源32が補助
電磁石30に流すパルス状電流の波高値Ix を変化さ
せ、パルス幅τおよび周期tは一定とする方法でもよ
い。ここで、図8と同様、I1 は補助電磁石30が磁束
密度B2−B1の磁場を発生するために必要な電流であ
り、波高値Ix は0からI1 の範囲内で変化させてい
る。この結果、ジャイロトロンの出力パワーの波形は図
13(a)〜図13(c)に示すようになる。即ち、ジ
ャイロトロンの出力パワーの最大値はP1 であるが、出
力パワーの最小値(図13(a)〜(c)におけるP
x )が変化する結果、平均出力パワーの制御が可能とな
る。このようにしても、ジャイロトロンの平均出力パワ
ーを短時間で変化させることができる。
ロトロンについて述べてきたが、2極型電子銃を採用し
たジャイロトロンについても同様である。
磁石用電源32を用いて空胴共振器6内の磁束密度を変
調することにより、安価な直流ビーム電源27および主
磁場発生用直流電源31で、連続発振動作のみならずパ
ルス動作が可能なジャイロトロンを得ることができる。
その結果、例えば大きな平均電力が必要な場合は、連続
発振動作を行い、平均電力は小さくてよいが瞬間的に大
きな電力が必要な場合は、パルス動作を行うなど、それ
ぞれの運転方式の特徴を生かした利用が可能となる。従
って、ジャイロトロンを工業用に利用する場合の様々な
要求に対して、1つの直流ビーム電源で対応できるた
め、低コスト化が可能であり、コストパフォーマンスも
高いジャイロトロン装置が実現できる。
30に流すパルス状の電流の、パルス幅、周期、波高値
のうちのいずれかを可変にしたり、または組み合わせて
可変にすることにより、平均出力パワーの制御が可能で
あり、短時間で平均出力パワーを変化させることがで
き、操作性が良好になる。
トロン装置の性能試験時の安全性の向上も図ることがで
きる。即ち、工業用としてジャイロトロンを用いるに
は、ジャイロトロンからマイクロ波の被供給装置までマ
イクロ波の伝送系を組む必要があるが、このマイクロ波
伝送系のコンポーネントであるモード変換器やモードフ
ィルタ、マイターベンドなどの性能試験を、直流ビーム
電源装置を用いながら平均出力パワーの小さいパルス発
振動作で行うことができる。これは、伝送系の性能試験
上、大変都合がよい。なぜなら、例えば伝送系に不備が
あって、マイクロ波の反射が大きい場合でも、平均出力
パワーを小さく制御することができればジャイロトロン
に重大な損傷を与えることがないからである。また、例
えば、モード変換器によって変換されたマイクロ波の電
力密度分布を測定する方法として、マイクロ波をマイク
ロ波吸収体に照射して発熱させ、吸収体表面の温度分布
を赤外線カメラなどで測定するという方法がある。この
場合でも、マイクロ波の平均電力が大きければマイクロ
波吸収体が過度に発熱するが、平均電力が小さければそ
のような恐れは無く、簡単に電力密度分布の測定が可能
となる。
発生電磁石11が磁束密度B1 の磁場を定常磁場として
空胴共振器6内に発生するように構成し、発振効率の高
い連続発振動作を通常の運転状態とした。これに対し、
実施の形態2では、主磁場発生電磁石11が磁束密度B
2 の磁場を定常磁場として空胴共振器6内に発生するよ
うに構成し、発振効率の低い連続発振動作を通常の運転
状態とする。
同様である。主磁場発生電磁石11は、図14に示すよ
うに、ジャイロトロンの小出力運転状態に対応する磁束
密度B2 を時間的に一定の定常磁場として発生してお
り、そのために必要な直流電流は直流電源31から供給
される。補助電磁石30は、図15に示すようなB1 と
B2 の差に相当する磁場−(B2−B1)を発生する。即
ち、補助電磁石30が、主磁場発生電磁石11の発生す
る磁場に対して逆方向の磁場を発生するように、パルス
状の電流を補助電磁石用電源32より供給する。その結
果、主磁場発生電磁石11による定常磁場(B2 )に、
補助電磁石30によるパルス状の変動磁場が重畳され、
空胴共振器6内の軸方向磁場の磁束密度は、図16に示
すように変化し、図3と同様にB1 とB2 の間でパルス
的に変化することになる。従って、図4に示したよう
に、ジャイロトロンの出力パワーをP1 とP2 の間でパ
ルス的に変化させることができる。
石30に電流を流さない通常の運転状態では、空胴共振
器6内の磁束密度は小出力運転に対応するB2 となる。
このため、ジャイロトロンの通常運転時には、小さな出
力パワーP2 を出力したり、または主磁場発生電磁石1
1によって発生される磁束密度をB2 より大きく選ぶこ
とによって、マイクロ波を放出しない状態とすることも
可能である。
態1と同様にマイクロ波の平均出力パワーを制御するこ
とができる。そのためには、補助電磁石30に流すパル
ス状電流の波形を、以下に説明するように制御すればよ
い。例えば、図17(a)〜図17(c)に示すよう
に、補助電磁石用電源32が補助電磁石6に流すパルス
状電流のパルス幅τを、τ5 からτ7 のように変化さ
せ、それらの周期tはt5 で一定とする。ただし、−I
1 は補助電磁石6が−(B2−B1 )の磁束密度の磁場
を発生するために必要な電流である。ここで、電流I1
の負符号は、補助電磁石6が発生する磁場の向きが、主
磁場発生電磁石11が発生する磁場の向きと逆方向であ
るように、電流を流すことを意味する。その結果、ジャ
イロトロンの出力パワーの波形は、図18(a)〜図1
8(c)のように変化することになる。即ち、一周期t
5 中で、ジャイロトロンの出力パワーがP1 である時間
がτ5 からτ7 まで変化し、平均出力パワーの制御が可
能となる。このような操作は短時間で行えるので、ジャ
イロトロンの平均出力パワーを短時間で変化させること
が可能であるという利点がある。
ように、補助電磁石用電源32が補助電磁石30に流す
パルス状電流の周期tをt6 からt8 に変化させ、パル
ス幅はτ8 で一定とする方法でもよい。この場合は、ジ
ャイロトロンの出力パワーの波形は図20(a)〜図2
0(c)のようになり、ジャイロトロンの出力パワーの
パルス幅はτ8 で一定であり、周期がt6 からt8 に変
化する。この結果、平均出力パワーの制御が可能とな
る。この方法でも短時間でジャイロトロンの平均出力パ
ワーを変化させることができる。
ように、補助電磁石用電源32が補助電磁石30に流す
パルス状電流のパルス幅τ9 および周期t9 を一定とし
て、波高値Iy を0から−I1 の範囲内で変化させても
よい。この場合、ジャイロトロンの出力波形は図22
(a)〜図22(c)のようになり、出力パワーPy を
変化させることによって、平均出力パワーを変化させて
いる。この方法でも短時間でジャイロトロンの平均出力
パワーを変化させることができる。
様の効果が得られる上に、ジャイロトロンの小出力状態
を通常の運転状態としているので、例えば、伝送系のコ
ンポーネントのマイクロ波反射率が設計通りであること
を確認しながら、またはマイクロ波の遮蔽が十分に行わ
れていることを確認しながら平均電力を徐々に大きくす
るといったことも可能となる。このため、伝送系でマイ
クロ波の反射がある場合でも、ジャイロトロンへのマイ
クロ波電力の熱的原因による損傷を未然に防止すること
が可能となり、運転の安全性が向上する。
2では、定常磁場を発生するために主磁場発生電磁石お
よび電子銃部磁場発生電磁石などの電磁石を利用したジ
ャイロトロンに関して説明した。本実施の形態では、電
磁石の代わりに永久磁石によって定常磁場を発生する構
成のジャイロトロンに適用したものを示す。例えば特開
平7−307132号公報や特開平8−203441号
公報に示されたジャイロトロンの断面構成を図23に示
す。図において、36a〜36hは永久磁石である。こ
の永久磁石36a〜36hは、実施の形態1,2におけ
る主磁場発生電磁石11と電子銃用磁場発生電磁石12
の機能を兼ねており、空胴共振器6の磁場微調整電磁石
35aおよび電子銃1の磁場微調整電磁石35bを組み
合わせて用いている。
および補助電磁石用電源を用いてパルス的に変化する磁
場を発生させることにより、上記実施の形態1および実
施の形態2と同様にジャイロトロンをパルス動作させる
ことができる。ただし、図23では補助電磁石用電源,
空胴共振器6の磁場微調整電磁石35aに電流を流すた
めの電源,電子銃1の磁場微調整電磁石35bに電流を
流すための電源,およびビーム電源は省略している。
密度は、永久磁石36a〜36hの温度変化や経年変化
により変化する。このため、永久磁石36a〜36hの
みで常に一定の磁束密度の定常磁場を発生させることは
現実的には不可能である。そこで、発生磁場を微調整す
るために、直流磁場を発生する磁場微調整電磁石35
a,35bを併用して、定常磁場を発生させることが必
要となる。しかし、磁場微調整電磁石35a,35bが
発生すべき磁場の磁束密度は、永久磁石36a〜36h
が発生している磁場の磁束密度の5%程度以下であるた
め、消費電力の小さい小型の直流電源を要するのみであ
る。さらに、永久磁石36a〜36hは励磁電源や冷却
装置を必要としない。従って、ジャイロトロン装置の全
体をコンパクトにできると同時に、運転コストを低減す
ることができる。
3では全て空胴共振器内の磁場に関して述べてきたが、
電子銃部の磁場についても同様の方法が適用できる。た
だし、電子銃部の磁場を変化させたときのジャイロトロ
ンの出力パワーが変化する理由は、空胴共振器6内の磁
場を変化させる場合とは異なる。空胴共振器6におい
て、電子の磁場に対して垂直方向の速度の大きさは、電
子の加速電圧,電子銃の電極形状,および磁場の圧縮比
(空胴共振器内の磁場と電子銃部の磁場の比)により決
定される。ジャイロトロンの出力パワーは電子の磁場に
対して垂直方向の速度による運動エネルギーが源となっ
ているため、一般的にこれが大きいほど、大きなジャイ
ロトロンの出力パワーが得られる。従って、電子の加速
電圧,電子銃の電極形状,および空胴共振器6内の磁場
が一定の場合には、電子銃部の磁場を変化させることに
よって、ジャイロトロンの出力パワーを変化させること
が可能である。
関係は、図24に示すように、空胴共振器6内の磁場を
変化させた場合(図2)と同じような傾向がある。図に
おいて、横軸は電子銃部の磁場の磁束密度、縦軸は出力
パワーを示している。従って、図25のように電子銃部
に補助電磁石37を設け、これにパルス状の電流を流す
ための電源(図示せず)を接続して、実施の形態1,2
で示した方法を電子銃磁場に対して適用すれば、同様に
安価な直流ビーム電源を用いながらジャイロトロンをパ
ルス的に動作させることが可能となり、実施の形態1,
2と同様の効果が得られる。
ば、電子ビームを射出する電子銃と、射出した電子ビー
ムに旋回運動を起こさせる軸方向磁場を発生する電子銃
部用磁場発生手段および空胴共振器用磁場発生手段と、
旋回運動する電子ビームと固有モードで共振している高
周波電磁場との間でサイクロトロン共鳴メーザ作用を起
こさせる空胴共振器と、この空胴共振器内を通過した電
子ビームを回収するコレクタと、サイクロトロン共鳴メ
ーザ作用により発生した高周波を外部に取り出す出力窓
とを備えたものにおいて、電子銃部用磁場発生手段と空
胴共振器用磁場発生手段の少なくとも一方の発生磁場
に、軸方向の変動磁場を重畳させて磁束密度を変調させ
る補助電磁石と、この補助電磁石を駆動する電源を備
え、軸方向磁場を変調させてジャイロトロンの出力を変
化させることにより、低価格な直流のビーム電源を用
い、ジャイロトロンの出力パワーをパルス的に変化させ
ることができるジャイロトロン装置が得られる。
の構成における電子銃部用磁場発生手段および空胴共振
器用磁場発生手段を、永久磁石と磁場微調整電磁石とか
ら構成したことにより、低価格な直流のビーム電源を用
い、ジャイロトロンの出力パワーをパルス的に変化させ
ることができるコンパクトなジャイロトロン装置が得ら
れる。
または第2の構成において、補助電磁石にパルス状の電
流を流し、かつ該電流のパルス幅を可変としたことによ
り、低価格な直流のビーム電源を用い、ジャイロトロン
の出力パワーをパルス的に変化させることができ、マイ
クロ波の平均出力パワーを容易に制御できるジャイロト
ロン装置が得られる。
ないし第3のいずれかの構成において、補助電磁石にパ
ルス状の電流を流し、かつ該電流の周期を可変としたこ
とにより、低価格な直流のビーム電源を用い、ジャイロ
トロンの出力パワーをパルス的に変化させることがで
き、マイクロ波の平均出力パワーを容易に制御できるジ
ャイロトロン装置が得られる。
ないし第4のいずれかの構成において、補助電磁石にパ
ルス状の電流を流し、かつ該電流の波高値を可変とした
ことにより、低価格な直流のビーム電源を用い、ジャイ
ロトロンの出力パワーをパルス的に変化させることがで
き、マイクロ波の平均出力パワーを容易に制御できるジ
ャイロトロン装置が得られる。
装置を示す断面構成図である。
力パワーと空胴共振器内の軸方向磁場の磁束密度との関
係を示すグラフである。
向磁場の磁束密度の時間変化を示すグラフである。
時間的に変化する軸方向磁場を空胴共振器内に発生させ
た場合のジャイロトロンの出力パワーの時間変化を示す
グラフである。
磁場発生電磁石が空胴共振器内に発生させる磁場を示す
グラフである。
助電磁石が空胴共振器内に発生させる磁場の時間変化を
示すグラフである。
胴共振器内のトータルの軸方向磁束密度の時間変化を示
すグラフである。
いて、補助電磁石に流すパルス状電流のパルス幅を変化
させる様子を示したグラフである。
いて、図8のように補助電磁石に電流を流したときのジ
ャイロトロンの出力パワーを示すグラフである。
おいて、補助電磁石に流すパルス状電流の周期を変化さ
せる様子を示したグラフである。
おいて、図10のように補助電磁石に電流を流したとき
のジャイロトロンの出力パワーを示すグラフである。
おいて、補助電磁石に流すパルス状電流の波高値を変化
させる様子を示したグラフである。
おいて、図12のように補助電磁石に電流を流したとき
のジャイロトロンの出力パワーを示すグラフである。
ン装置の主磁場発生電磁石が空胴共振器内に発生させる
磁場の時間変化を示すグラフである。
補助電磁石が空胴共振器内に発生させる磁場の時間変化
を示すグラフである。
空胴共振器内のトータルの軸方向磁束密度の時間変化を
示すグラフである。
おいて、補助電磁石に流すパルス状電流のパルス幅を変
化させる様子を示したグラフである。
おいて、図17のように補助電磁石に電流を流したとき
のジャイロトロンの出力パワーを示すグラフである。
おいて、補助電磁石に流すパルス状電流の周期を変化さ
せる様子を示したグラフである。
おいて、図19のように補助電磁石に電流を流したとき
のジャイロトロンの出力パワー示すグラフである。
おいて、補助電磁石に流すパルス状電流の波高値を変化
させる様子を示したグラフである。
おいて、図21のように補助電磁石に電流を流したとき
のジャイロトロンの出力パワーを示すグラフ図である。
ン装置で、磁場発生装置に永久磁石を用いた場合を示す
断面構成図である。
トロンの出力パワーと電子銃部の磁場の磁束密度との関
係を示すグラフである。
示す断面構成図である。
ロン装置を示す断面構成図である。
ロン装置を示す断面構成図である。
アノード、5 第2アノード、6 空胴共振器、7 コ
レクタ、8 出力窓、9 電子ビーム、10高周波、1
1 空胴共振器用磁場発生電磁石、12 電子銃部用磁
場発生電磁石、20 コンデンサバンク、21 充電
器、22 制御管、23 パルス波形発生器、25a,
25b 分圧抵抗、26 パルスビーム電源、27 直
流ビーム電源、30 補助電磁石、31 直流電源、3
2 補助電磁石用電源、35a空胴共振器部の磁場微調
整電磁石、35b 電子銃部の磁場微調整電磁石、3
6、36a〜36h 永久磁石、37 補助電磁石、2
00 ジャイロトロン、300 ジャイロトロン装置。
Claims (5)
- 【請求項1】 電子ビームを射出する電子銃と、射出し
た上記電子ビームに旋回運動を起こさせる軸方向磁場を
発生する電子銃部用磁場発生手段および空胴共振器用磁
場発生手段と、旋回運動する上記電子ビームと固有モー
ドで共振している高周波電磁場との間でサイクロトロン
共鳴メーザ作用を起こさせる空胴共振器と、この空胴共
振器内を通過した電子ビームを回収するコレクタと、上
記サイクロトロン共鳴メーザ作用により発生した高周波
を外部に取り出す出力窓とを備えたジャイロトロン装置
において、上記電子銃部用磁場発生手段と上記空胴共振
器用磁場発生手段の少なくとも一方の発生磁場に、軸方
向の変動磁場を重畳させて磁束密度を変調させる補助電
磁石と、この補助電磁石を駆動する電源を備え、上記軸
方向磁場を変調させてジャイロトロンの出力を変化させ
ることを特徴とするジャイロトロン装置。 - 【請求項2】 上記電子銃部用磁場発生手段および上記
空胴共振器用磁場発生手段が、永久磁石と磁場微調整電
磁石とから成ることを特徴とする請求項1記載のジャイ
ロトロン装置。 - 【請求項3】 補助電磁石にパルス状の電流を流し、か
つ該電流のパルス幅を可変としたことを特徴とする請求
項1または請求項2記載のジャイロトロン装置。 - 【請求項4】 補助電磁石にパルス状の電流を流し、か
つ該電流の周期を可変としたことを特徴とする請求項1
ないし請求項3のいずれかに記載のジャイロトロン装
置。 - 【請求項5】 補助電磁石にパルス状の電流を流し、か
つ該電流の波高値を可変としたことを特徴とする請求項
1ないし請求項4のいずれかに記載のジャイロトロン装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13694097A JP3622423B2 (ja) | 1997-05-27 | 1997-05-27 | ジャイロトロン装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13694097A JP3622423B2 (ja) | 1997-05-27 | 1997-05-27 | ジャイロトロン装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10326573A true JPH10326573A (ja) | 1998-12-08 |
| JP3622423B2 JP3622423B2 (ja) | 2005-02-23 |
Family
ID=15187099
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13694097A Expired - Fee Related JP3622423B2 (ja) | 1997-05-27 | 1997-05-27 | ジャイロトロン装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3622423B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102737927A (zh) * | 2011-04-07 | 2012-10-17 | 中国科学院电子学研究所 | 双电子束电子枪及回旋管 |
| KR20150122882A (ko) * | 2014-04-23 | 2015-11-03 | 한국전기연구원 | 이중 애노드 구조를 가지는 마그네트론 인젝션 건 |
| CN114242545A (zh) * | 2021-11-23 | 2022-03-25 | 中国工程物理研究院应用电子学研究所 | 一种紧凑型千瓦级毫米波源 |
-
1997
- 1997-05-27 JP JP13694097A patent/JP3622423B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102737927A (zh) * | 2011-04-07 | 2012-10-17 | 中国科学院电子学研究所 | 双电子束电子枪及回旋管 |
| KR20150122882A (ko) * | 2014-04-23 | 2015-11-03 | 한국전기연구원 | 이중 애노드 구조를 가지는 마그네트론 인젝션 건 |
| CN114242545A (zh) * | 2021-11-23 | 2022-03-25 | 中国工程物理研究院应用电子学研究所 | 一种紧凑型千瓦级毫米波源 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3622423B2 (ja) | 2005-02-23 |
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