JPH10329109A - 木質材系充填材及びその製造方法 - Google Patents
木質材系充填材及びその製造方法Info
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Abstract
材に適した木質材系充填材及びその工業的に有利な製造
方法を提供すること。 【解決手段】木質材100重量部と多塩基酸無水物0.
7〜12重量部を加熱混練してなる熱可塑性樹脂用の木
質材系充填材、及び木質材100重量部と多塩基酸無水
物0.7〜12重量部とを温度110〜190℃、滞留
時間15秒〜5分の条件下で連続的に加熱混練すること
を特徴とする熱可塑性樹脂用の木質材系充填材の製造方
法。
Description
質の向上やコストダウンに好適な熱可塑性樹脂用の木質
材系充填材及びその製造方法に関するものである。
木質材を使用することは良く知られている。しかしなが
ら、木質材は一般に嵩高く、熱可塑性樹脂の溶融温度で
は溶融しないため、熱可塑性樹脂に大量に配合すること
が困難であるばかりか、溶融状態の熱可塑性樹脂に均一
に分散させることが困難であるといった問題があった。
えば、ポリプロピレンと、エチレン−マレイン酸共重合
物またはエチレン−アクリル酸共重合物と木粉を混練し
てなる充填材入り熱可塑性プラスチックス組成物(特開
昭57−14649号公報等)や未変性ポリオレフィ
ン、変性ポリオレフィンと植物繊維の混合物からなるポ
リオレフィン−植物繊維系成形用組成物(特開昭64−
51451号公報)等が提案されている。これは無水マ
レイン酸等で変性した変性ポリオレフィンが熱可塑性樹
脂と木質材との相溶化剤として作用することを利用した
ものであり、その結果、熱可塑性樹脂と木質材との接着
強度が上昇して衝撃強度や剛性が向上するとされてお
り、一部工業的にも実施されている。
材や木材工業の廃材として大量に排出されている木質材
の有効利用の一環として、木質材中の水酸基に化学反応
によって有機基を導入するいわゆる化学修飾木材に関す
る研究が行われている。この化学修飾木材としては、ア
セチル化木材、ラウロイル化木材、ベンジル化木材等の
他に、乾燥木材小片と多塩基酸無水物を60℃以上で加
熱撹拌して木材小片中の水酸基に多塩基酸無水物を付加
反応させたカルボキシル基を含有するエステル化木材
(特開昭59−33133号公報)等が知られており、
これらの化学修飾木材は木質材が本来有していない熱可
塑性を有していることが報告されている。
性樹脂の充填材として使用する試みが行われている。例
えば、特開昭56−135552号公報には、木材を構
成するセルロース、リグニン、ヘミセルロースの水酸基
の水素原子の少なくとも一部を炭素原子数3以上の脂肪
族アシル基及び/又は長鎖アルキル基で置換した改質木
材を溶融混合してなる熱可塑性樹脂組成物が開示されて
いる。そして改質木粉は、可塑的性質が付与されてお
り、熱可塑性樹脂に対する界面の親和性が改良されるた
め、樹脂と溶融混練する際に、極めて微細かつ均一に分
散し、表面平滑性の優れた成形品が得られるとされてい
る。
リオレフィンに、オリゴエステル化されたリグノセルロ
ース系またはセルロース系物質を含有させてなるポリオ
レフィン組成物が開示されている。しかしながら、特開
昭56−135552号公報及び特開平6−80832
号公報の方法は、実施例の記載からも明らかなように木
粉100重量部に対して最低でも25重量部以上の化学
物質を使用する必要があり、木質材を充填材として使用
する目的の一つである経済性を著しく損なうものであっ
た。
に入手可能な木質系材料を主原料とした熱可塑性樹脂の
充填材に適した木質材系充填材及びその工業的に有利な
製造方法を提供することを目的とする。
点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、木質材に極
めて少量の多塩基酸無水物を加えて加熱混練すると、無
処理の木質材に比べて、熱可塑性樹脂に対する親和性が
改良された木質材系充填材が得られ、しかもそれが短時
間で容易に製造可能であることを見いだし本発明に至っ
た。
多塩基酸無水物(特に、無水マレイン酸が好ましい。)
0.7〜12重量部、好ましくは0.7〜6重量部を加
熱混練してなる熱可塑性樹脂用の木質材系充填材、及
び、木質材100重量部と多塩基酸無水物(特に、無水
マレイン酸が好ましい。)0.7〜12重量部とを温度
110〜190℃、滞留時間15秒〜5分の条件下で連
続的に加熱混練することを特徴とする熱可塑性樹脂用の
木質材系充填材の製造方法を要旨とするものである。
ず、本発明で使用する木質材としては、木粉、木材繊
維、木材チップやパーティクルボード、ファイバーボー
ド等の製造工程中に排出されるサンダー粉等の木材小片
の他、麦わら、稲わら、モミガラ、椰子がら、故紙、リ
ンター、バガスなどの植物繊維、その他のセルロースや
リグニンを主成分とするリグノセルロース材料、セルロ
ース粉末やパルプ等を粉砕したもの等が挙げられるが、
後述する多塩基酸無水物との反応性を考慮すると木粉、
木材繊維、サンダー粉を用いることが好ましい。その中
でも、サンダー粉は極めて安価に入手可能であり特に好
ましい。これら木質材料は、繊維長或いは粒径が500
μm以下に粉砕されたものが好ましい。更に、これらの
木質材は使用前に乾燥するのが好ましい。
イン酸、無水コハク酸、無水フタル酸、無水テトラヒド
ロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水イタコン
酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ヘ
ット酸等が挙げられる。この中でも、無水マレイン酸は
融点が低く後述する加熱混練時に溶融して、木質材と反
応しやすいので特に好ましい。
基酸無水物とを原材料とするものであるが、その配合割
合は木質材100重量部に対して、多塩基酸無水物0.
7〜12重量部、好ましくは0.7〜6重量部とするの
がよい。多塩基酸無水物の配合量が0.7重量部未満で
は本発明の効果は期待できない。また、12重量部を越
えて多量の多塩基酸無水物を配合するのはコストアップ
の要因となるだけで使用量に見合った効果が期待できな
いだけでなく、混練中に木質材中の水酸基と多塩基酸無
水物とが十分反応せずに、未反応の多塩基酸無水物が多
量残存することになり、かえって物性に悪影響を与える
ので好ましくない。
酸無水物とが単に混合されるだけでなく、加熱混練され
る必要がある。すなわち、加熱混練時に木質材中の水酸
基と多塩基酸無水物とが付加反応して生成したカルボキ
シル基を含有するエステル化木質材が木質材系充填材中
に存在していることが最も重要な点である。
木質材と多塩基酸無水物を混練装置に投入して加熱混練
することによって製造することができる。この場合の加
熱温度は110〜190℃とすることが望ましい。加熱
温度が110℃未満では、木質材中の水酸基と多塩基酸
無水物との付加反応に長時間を要するか、或いは付加反
応が十分進行しないので本発明の目的とする効果が期待
できない。また、加熱温度が190℃を越えると一旦付
加反応して得られた反応生成物が逆反応を起こしたり、
木質材そのものが分解する可能性があるので好ましくな
い。
混練装置によって大きく異なり、混練温度を高くすると
混練時間を短くすることができるが、逆に混練温度を低
くすると混練に長時間を要する。混練装置としては、一
般に使用されている連続ニーダー、二軸押出機、加圧型
ニーダー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、ミ
キシングロール等が特に制限なく使用可能であるが、特
に、混練装置内部が木質材と多塩基酸無水物とで満たさ
れて空隙がなく、しかもそれらが加圧下で混練されるよ
うな混練装置を使用すると極めて短時間の混練で目的と
する木質材系充填材を製造することができる。そのよう
な機能を有する混練装置としては連続ニーダー、二軸押
出機等の連続混練装置が挙げられる。そして、これらの
連続混練装置を使用すれば、混練装置内の滞留時間が概
ね15秒〜5分の連続生産が可能となるばかりでなく、
多塩基酸無水物の昇華による揮散も防止できるので好ま
しい。この滞留時間は、例えば、特開昭59−3313
3号公報記載の撹拌装置を装着したセパラブルフラスコ
を使用した場合、3時間以上の反応時間を要するのに比
べて工業的に極めて有利であることは明らかである。
充填材はポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポ
リスチレン、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂等の熱可塑性
樹脂の充填材として好適に使用され、従来公知の押出成
形、射出成形或いは加圧成形法等の方法によって各種成
形品とすることができる。特に、熱可塑性樹脂としてポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂
を使用するのが、安価に入手でき、しかも成形温度が比
較的低くて済むので望ましい。また、本発明においては
上記熱可塑性樹脂と木質材系充填材との親和性を向上さ
せる、例えば、無水マレイン酸変性ポリオレフィン等の
相溶化剤を併用することももちろん可能である。なお、
本発明の木質材系充填材の配合量は熱可塑性樹脂と木質
材系充填材の合計量に対して10〜70重量%とするの
が好ましい。
公報に記載されているような高度にエステル化されてい
る必要は全くなく、木質材100重量部に対して多塩基
酸無水物を0.7〜12重量部、特に、0.7〜6重量
部と極めて少量使用して加熱混練するだけで熱可塑性樹
脂に対して優れた親和性を有する木質材系充填材が得ら
れる。この理由については明らかではないが、木質材と
多塩基酸無水物とを加熱混練する際に、木質材中の水酸
基に多塩基酸無水物が付加反応した末端にカルボキシル
基を有するエステル化木質材が一部生成し、それが熱可
塑性樹脂に対して優れた親和性を発揮しているのではな
いかと思われる。また、この付加反応は連続ニーダーや
二軸押出機等の連続混練装置を使用した場合に滞留時間
15秒〜5分で進行することから木質材系充填材を連続
的に製造することができる。
明する。 <原材料> [木質材] 木粉 :ドイツ国レッテンマイヤー社製、商品
名:Lignocel C 120 サンダー粉 :大倉工業(株)製、パーティクルボー
ドの表面研磨時の副生物 [多塩基酸無水物] 無水マレイン酸:市販試薬をそのまま使用した。 <付加反応率>また、付加反応率は得られた木質系充填
材の酸価(木質系充填材をはかり取って、アセトン及び
水を各10ml加えて10分間放置し、0.1NのKOH
−メタノール溶液を用いて滴定。単位:eq/kg)を
測定して、以下の計算式によって算出した。 ・反応が全く起こっていない場合の酸価(AV0) 系中の無水マレイン酸(二塩基酸として計算)に基づく
酸価 ・100%反応したと推定される時の酸価(AV100) 系中の無水マレイン酸が付加反応して生じたカルボキシ
ル基に基づく酸価 ・付加反応率(%)=(AV0−実測酸価)/(AV0−
AV100)×100
とを加圧型ニーダー((株)モリヤマ製)に投入して表
1に示す条件で加熱混練して本発明の木質材系充填材を
得た。次いで、得られた木質材系充填材をポリプロピレ
ンの充填材として使用してプレス成形法にて成形品を調
製し、曲げ強度を測定した。なおこの時の配合割合はポ
リプロピレン50重量部、木質材系充填材50重量部及
び有機過酸化物0.1重量部であった。結果を同じく表
1に示す。また、比較のために無水マレイン酸を使用し
ていない無処理のサンダー粉をポリプロピレンの充填材
として使用して実施例と同様にして成形品を調製し、曲
げ強度を測定した。結果を同じく表1に示す。
にかかる木質材100重量部に対して多塩基酸無水物
1.0〜11.1重量部を配合して加熱混練して得られ
た本発明の木質材系充填材は、いずれも比較例1の多塩
基酸無水物を用いていないサンダー粉に比べて優れた補
強効果を示すと同時に良好な外観を示す。このことは、
本発明の木質材系充填材が無処理の木質材に比べて熱可
塑性樹脂に対する親和性が向上していることを示すもの
である。しかも、多塩基酸無水物の配合量が1.0重量
部であっても、11.1重量部配合した場合とほぼ同等
の効果を示し、少量の多塩基酸無水物を配合して加熱混
練するだけで優れた性質を有する木質材系充填材が得ら
れることが分かる。
に木質材と多塩基酸無水物を表2に示した配合割合で連
続的に供給して、本発明の木質材系充填材を連続的に生
産した。次いで、得られた木質材系充填材をポリプロピ
レンの充填材として使用して押出成形法にて成形品を調
製し、曲げ強度を測定した。なおこの時の配合割合はポ
リプロピレン50重量部、木質材系充填材50重量部及
び有機過酸化物0.1重量部であった。結果を同じく表
2に示す。
水物を配合して加熱混練するだけで容易に製造すること
ができる。特に、混練装置として連続ニーダーや二軸押
出機等を使用した場合には極めて短い滞留時間(混練時
間と同じ意味である。)で連続的に製造できるという利
点を有している。したがって、熱可塑性樹脂用の木質材
系充填材を生産性良く、安価に提供することが可能とな
り、押出成形、射出成形、熱圧成形等の従来の成形方法
を利用した木質材系充填材を配合した熱可塑性樹脂成形
品を工業的に製造することが可能となった。
Claims (5)
- 【請求項1】木質材100重量部と多塩基酸無水物0.
7〜12重量部を加熱混練してなる熱可塑性樹脂用の木
質材系充填材。 - 【請求項2】木質材100重量部と多塩基酸無水物0.
7〜6重量部を加熱混練してなる熱可塑性樹脂用の木質
材系充填材。 - 【請求項3】多塩基酸無水物が無水マレイン酸であるこ
とを特徴とする請求項1又は2記載の熱可塑性樹脂用の
木質材系充填材。 - 【請求項4】木質材100重量部と多塩基酸無水物0.
7〜12重量部とを温度110〜190℃、滞留時間1
5秒〜5分の条件下で連続的に加熱混練することを特徴
とする熱可塑性樹脂用の木質材系充填材の製造方法。 - 【請求項5】多塩基酸無水物が無水マレイン酸であるこ
とを特徴とする請求項4記載の熱可塑性樹脂用の木質材
系充填材の製造方法。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP14168597A JP3810888B2 (ja) | 1997-05-30 | 1997-05-30 | 木質材系充填材及びその製造方法 |
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| JPH10329109A true JPH10329109A (ja) | 1998-12-15 |
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|---|---|
| JP (1) | JP3810888B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006342275A (ja) * | 2005-06-10 | 2006-12-21 | Okitsu:Kk | 再生合成樹脂組成物及び再生合成樹脂組成物の製造方法 |
| JP2009018542A (ja) * | 2007-07-13 | 2009-01-29 | Yamaha Livingtec Corp | 木質系成形品の製造方法及び木質系成形品 |
| CN109693283A (zh) * | 2019-03-12 | 2019-04-30 | 北京林业大学 | 一种树脂浸渍预处理木材制备功能性木材的方法 |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JPS5933133A (ja) * | 1982-08-19 | 1984-02-22 | Okura Ind Co Ltd | エステル化木材の製造方法 |
| JPS6058802A (ja) * | 1983-09-10 | 1985-04-05 | Okura Ind Co Ltd | 改質木材小片の製造法 |
-
1997
- 1997-05-30 JP JP14168597A patent/JP3810888B2/ja not_active Expired - Fee Related
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