JPH10330727A - 多孔質材料用表面処理剤 - Google Patents

多孔質材料用表面処理剤

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JPH10330727A
JPH10330727A JP15312797A JP15312797A JPH10330727A JP H10330727 A JPH10330727 A JP H10330727A JP 15312797 A JP15312797 A JP 15312797A JP 15312797 A JP15312797 A JP 15312797A JP H10330727 A JPH10330727 A JP H10330727A
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water
porous material
polymer
salt
soluble
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JP15312797A
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Keiichi Bessho
啓一 別所
Noboru Shimada
昇 嶋田
Taro Kanamori
太郎 金森
Katsuhiro Ishikawa
克広 石川
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Original Assignee
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不織布などの多孔質材料にコーティングする
ことにより、基材表面の改質に効果のある表面処理剤を
提供すること、特に、疎水性表面にコーティングするこ
とにより、親水性、吸湿性、調湿性に優れること、およ
び、静電気などによる汚れ、埃などの付着防止、さらに
は、アンモニア、アミンなどの弱塩基、またはイオン性
物質の捕捉作用を示し、また、種々基材に対して密着力
が高く、安定した性能を維持できる多孔質材料用の水系
表面処理剤を提供する。 【解決手段】 水溶性スルホン酸(塩)基含有ジエン系
(共)重合体を主成分とする、多孔質材料用表面処理
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔質材料の表面
処理を施すための表面処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、不織布などの多孔質材料が、建築
材料、電化製品、電子材料、光学、精密材料、自動車、
通信、計測機器、電池材料、事務機器、医療材料、衣料
材料、一般家庭製品などに広く利用されている。これら
の多孔質材料の表面は、どちらかといえば疎水性であ
り、親水性、吸湿性、帯電防止性、汚れの付着防止、水
中あるいは空気中に浮遊するイオン性物質などを捕捉す
るといった機能を発現することが難しく、種々分野への
応用が制限されてしまうという問題点がある。
【0003】その解決策として、例えば特開昭64―5
7568号公報などに、ポリオレフィン系の不織布をス
ルホン化して親水性を付与する方法が開示されている。
これらの方法では、ポリオレフィン系樹脂を濃硫酸ある
いは発煙硫酸によりスルホン化するが、反応率が低いこ
とおよびコントロールが難しいこと、また未反応のスル
ホン化剤を除去する必要があるなど、実用的に問題があ
る。また、特開平3―82871号公報には、ポリオレ
フィン系不織布を水性アルコキシル化界面活性剤で処理
することにより、親水性を向上させる技術が開示されて
いる。しかしながら、界面活性剤の不織布に対する密着
性が充分でなく、長期にわたって効果が持続しない場合
があること、およびこの方法によって得られる不織布の
親水性が未だ充分とはいえないなどの問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、不織
布などの多孔質材料にコーティングすることにより、基
材表面の改質に効果のある表面処理剤を提供することで
あり、特に疎水性表面にコーティングすることにより、
親水性、吸湿性、調湿性に優れること、および静電気な
どによる汚れ、埃などの付着防止、さらにはアンモニ
ア、アミンなどの弱塩基、またはイオン性物質の捕捉作
用を示し、また種々基材に対して密着力が高く、安定し
た性能を維持できる多孔質材料用の水系表面処理剤を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、水溶性スルホ
ン酸(塩)基含有ジエン系(共)重合体(以下「水溶性
スルホン化物」ともいう)を主成分とする、多孔質材料
用表面処理剤を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる水溶性スルホ
ン酸(塩)基含有ジエン系(共)重合体は、例えばジエ
ンモノマーを必須成分とするジエン系(共)重合体(以
下「ベースポリマー」ともいう)をスルホン化すること
によって得られる。ベースポリマーに使用されるジエン
モノマーとしては、例えば1,3−ブタジエン、1,2
−ブタジエン、1,2−ペンタジエン、1,3−ペンタ
ジエン、2,3−ペンタジエン、イソプレン、1,2−
ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,4−ヘキサ
ジエン、1,5−ヘキサジエン、2,3−ヘキサジエ
ン、2,4−ヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、1,
2−ヘプタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,4−ヘ
プタジエン、1,5−ヘプタジエン、1,6−ヘプタジ
エン、2,3−ヘプタジエン、2,5−ヘプタジエン、
3,4−ヘプタジエン、3,5−ヘプタジエン、シクロ
ペンタジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノル
ボルネンなどのほか、分岐した炭素数4〜7の各種脂肪
族あるいは脂環族ジエン類が挙げられ、1種単独でまた
は2種以上を併用して用いることができる。好ましく
は、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタ
ジエンである。
【0007】これらのジエンモノマー以外に、他のモノ
マーを併用することもできる。他のモノマーとしては、
例えばスチレン、α―メチルスチレン、o−メチルスチ
レン、p―メチルスチレン、m―メチルスチレン、ビニ
ルナフタレンなどの芳香族モノマー、(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリ
ル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸などのモノあるいはジカルボン酸ま
たはジカルボン酸の無水物、(メタ)アクリロニトリル
などのビニルシアン化合物、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、ビニルメチルエチルケトン、酢酸ビニル、(メタ)
アクリルアミド、(メタ)アクリル酸グリシジルなどの
不飽和化合物が挙げられる。これら他のモノマーは、1
種単独でまたは2種以上併用して用いることができる。
これら他のモノマーを併用する場合には、ジエンモノマ
ーの使用量は、好ましくは0.5重量%以上、さらに好
ましくは1重量%以上、特に好ましくは5重量%以上で
ある。0.5重量%未満では、スルホン化して得られる
スルホン化物中に導入されるスルホン酸(塩)基含量が
低くなる場合があり好ましくない。
【0008】ベースポリマーは、ジエンモノマーおよび
必要に応じて他のモノマーを、過酸化水素、ベンゾイル
パーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリルなどのラ
ジカル重合開始剤、あるいはn−ブチルリチウム、ナト
リウムナフタレン、金属ナトリウムなどのアニオン重合
開始剤の存在下、必要に応じて公知の溶剤を使用して、
通常、−100〜150℃、好ましくは0〜130℃
で、(共)重合を行うことにより得られる。
【0009】一方、水溶性スルホン化物の前駆体である
ベースポリマーの残存二重結合の一部を水添して使用す
ることもできる。この場合、公知の水添触媒が使用可能
で、例えば特開平5―222115号公報に記載されて
いるような触媒、方法が挙げられる。ベースポリマーを
水添後、後述する方法でスルホン化することもできる
が、該(共)重合体をスルホン化したのち、水添しても
なんら問題ない。
【0010】本発明に使用されるベースポリマーは、ラ
ンダム型でもAB型あるいはABA型などのブロック型
の共重合体でも特に制限なく使用できる。好ましいベー
スポリマーとしては、例えばイソプレン単独重合体、ブ
タジエン単独重合体、イソプレン−スチレンランダム共
重合体、イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチ
レン−イソプレン−スチレン三元ブロック共重合体、ブ
タジエン−スチレンランダム共重合体、ブタジエン−ス
チレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体、およびこれら(共)重合体の水
添物、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体など
が挙げられ、好ましくは芳香族モノマー−共役ジエンブ
ロック共重合体、さらに好ましくはスチレン−イソプレ
ン系ブロック共重合体である。
【0011】ジエンモノマーを必須成分とするベースポ
リマーあるいはその水添物のポリスチレン換算の重量平
均分子量(以下「Mw」ともいう)は、好ましくは3,
000〜1,000,000、さらに好ましくは5,0
00〜500,000、特に好ましくは10,000〜
400,000である。Mwが3,000未満である
と、充分な強度が得られず、一方、1,000,000
を超えると、スルホン化反応後、水溶性になりにくく、
使用上の問題が生じる。
【0012】本発明の水溶性スルホン化物は、上記ベー
スポリマーを、公知の方法、例えば日本化学会編集、新
実験講座(14巻 III、1773頁)、あるいは特開平
2−227403号公報などに記載された方法でスルホ
ン化して得られる。
【0013】すなわち、上記ベースポリマーは、該ポリ
マー中の二重結合部分をスルホン化剤を用いて、スルホ
ン化することができる。このスルホン化の際、二重結合
は開環して単結合になるか、あるいは二重結合は残った
まま、水素原子がスルホン酸(塩)と置換することにな
る。なお、他のモノマーを使用した場合、二重結合部分
がジエンユニット部分以外にも、例えば芳香族ユニット
がスルホン化されてもかまわない。この場合のスルホン
化剤としては、好ましくは無水硫酸、無水硫酸と電子供
与性化合物との錯体のほか、硫酸、クロルスルホン酸、
発煙硫酸、亜硫酸水素塩(Na塩、K塩、Li塩など)
などが使用される。
【0014】ここで、電子供与性化合物としては、N,
N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン、ジブチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエ
ーテル類;ピリジン、ピペラジン、トリメチルアミン、
トリエチルアミン、トリブチルアミンなどのアミン類;
ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィドなどのスルフ
ィド類;アセトニトリル、エチルニトリル、プロピルニ
トリルなどのニトリル化合物などが挙げられ、このうち
でもN,N−ジメチルホルムアミド、ジオキサンが好ま
しい。
【0015】スルホン化剤の量は、ベースポリマー中の
ジエンユニット1モルに対して、通常、無水硫酸換算で
0.2〜2.0モル、好ましくは0.3〜1.2モルで
あり、0.2モル未満では、水溶性のスルホン酸ポリマ
ーが得られにくく、一方、2.0モルを超えると、未反
応の無水硫酸などのスルホン化剤が多くなり、アルカリ
で中和したのち、多量の硫酸塩を生じ、純度が低下する
ため好ましくない。
【0016】このスルホン化の際には、無水硫酸などの
スルホン化剤に不活性な溶媒を使用することもでき、こ
の溶媒としては、例えばクロロホルム、ジクロロエタ
ン、テトラクロロエタン、テトラクロロエチレン、ジク
ロロメタンなどのハロゲン化炭化水素;ニトロメタン、
ニトロベンゼンなどのニトロ化合物;液体二酸化イオ
ウ、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘ
キサンなどの脂肪族炭化水素が挙げられる。これらの溶
媒は、適宜、2種以上混合して使用することができる。
【0017】このスルホン化の反応温度は、通常、−7
0〜+200℃、好ましくは−30〜+50℃であり、
−70℃未満ではスルホン化反応が遅くなり経済的でな
く、一方、+200℃を超えると副反応を起こし、生成
物が黒色化あるいは不溶化する場合があり好ましくな
い。かくて、ベースポリマーに無水硫酸などのスルホン
化剤が結合した中間体〔ベースポリマーのスルホン酸エ
ステル、以下「中間体」という〕が生成する。
【0018】本発明の水溶性スルホン化物は、この中間
体に水または塩基性化合物を作用させることにより、二
重結合は開環してスルホン酸(塩)が結合した単結合に
なるか、あるいは二重結合は残ったまま、水素原子がス
ルホン酸(塩)と置換することによって得られる。この
塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物;ナ
トリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム
メトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウム−
t−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムなどの炭酸
塩;メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチ
ウム、sec−ブチルリチウム、アミルリチウム、プロ
ピルナトリウム、メチルマグネシウムクロライド、エチ
ルマグネシウムブロマイド、プロピルマグネシウムアイ
オダイド、ジエチルマグネシウム、ジエチル亜鉛、トリ
エチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなど
の有機金属化合物;アンモニア水、トリメチルアミン、
トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルア
ミン、ピリジン、アニリン、ピペラジンなどのアミン
類;ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、亜
鉛などの金属化合物を挙げることができる。これらの塩
基性化合物は、1種単独で使用することも、また2種以
上を併用することもできる。これらの塩基性化合物の中
では、アルカリ金属水酸化物、アンモニア水が好まし
く、特に水酸化ナトリウム、水酸化リチウムが好まし
い。
【0019】塩基性化合物の使用量は、使用したスルホ
ン化剤1モルに対して、2モル以下、好ましくは1.3
モル以下であり、2モルを超えると、未反応の塩基性化
合物が多くなり、製品の純度が低下し好ましくない。こ
の中間体と塩基性化合物の反応の際には、上記塩基性化
合物を水溶液の形で使用することもでき、あるいは塩基
性化合物に不活性な有機溶媒に溶解して使用することも
できる。この有機溶媒としては、上記各種の有機溶媒の
ほか、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化
水素化合物;メタノール、エタノール、プロパノール、
イソプロパノール、エチレングリコールなどのアルコー
ル類などが挙げられる。これらの溶媒は、適宜、2種以
上混合して使用することができる。
【0020】塩基性化合物を水溶液または有機溶媒溶液
として使用する場合には、塩基性化合物濃度は、通常、
1〜70重量%、好ましくは10〜50重量%程度であ
る。また、この反応温度は、通常、−30〜+150
℃、好ましくは0〜+120℃、さらに好ましくは+5
0〜+100℃で行われ、また常圧、減圧あるいは加圧
下のいずれでも実施することができる。さらに、こ反応
時間は、通常、0.1〜24時間、好ましくは0.5〜
5時間である。
【0021】一方、本発明の水溶性スルホン化物は、例
えば、特開平1−263103号公報に記載されたジエ
ンモノマーのスルホン酸(塩)、あるいはジエンモノマ
ーのスルホン酸(塩)と上記他のモノマーとの組み合わ
せからなるモノマー成分を、ラジカル重合開始剤または
アニオン重合開始剤の存在下、通常、−100℃〜+1
50℃、好ましくは0〜130℃で(共)重合を行うこ
とによって得ることもできる。ここで、ジエンモノマー
のスルホン酸(塩)は、イソプレンスルホン酸(塩)が
好ましい。このようにして得られる水溶性スルホン化物
のポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは
4,000〜2000,000、さらに好ましくは5,
000〜1000,000である。重量平均分子量が
4,000未満では、充分な強度が得られず好ましくな
く、一方、2000,000を超えると、水溶性になり
にくく、使用上の問題が生じる。
【0022】以上のような水溶性スルホン酸(塩)基含
有ジエン系(共)重合体のスルホン酸(塩)基含量は、
好ましくは2.5mmol/g以上、さらに好ましくは
3mmol/g以上である。2.5mmol/g未満で
は、親水性、イオン捕捉性などの機能が充分発現されな
い場合があり、さらには重合体が水溶性になりにくいた
め、水系の溶剤でコーティングすることができなくな
る。
【0023】このような本発明の水溶性スルホン酸
(塩)基含有ジエン系(共)重合体の構造は、赤外線吸
収スペクトルによってスルホン基の吸収より確認でき、
これらの組成比は、元素分析などにより知ることができ
る。また、核磁気共鳴スペクトルにより、その構造を確
認することができる。なお、本発明の水溶性スルホン酸
(塩)基含有ジエン系(共)重合体は、共重合体の場
合、ジエンモノマー以外の他のモノマーに基づく構成成
分が導入されることにより、多孔質材料へのコーティン
グ特性あるいは密着性が向上する場合がある。
【0024】なお、本発明の多孔質材料用表面処理剤
は、上記水溶性スルホン化物を単独で用いても、あるい
は2種以上併用して使用することもできる。また、本発
明の上記水溶性スルホン化物を主成分とする多孔質材料
用表面処理剤は、他の水系ポリマーと併用して使用する
こともできる。他の水系ポリマーとしては、例えば水系
のエマルジョン型として、スチレン−ブタジエンゴムエ
マルジョン、アクリル樹脂エマルジョンなどの乳化重合
から得られる乳化物、あるいはポリウレタン、ポリエス
テル、ジエン系ポリマーのスルホン化物(水不溶性)な
どの乳化物が挙げられる。また、スチレン系(共)重合
体のスルホン化物、スチレンスルホン酸(塩)(共)重
合体、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
(塩)(共)重合体などのスルホン酸基を有する水溶性
ポリマー、あるいはアクリル酸(塩)、メタクリル酸
(塩)を含む水溶性(共)重合体などを併用することも
できる。
【0025】また、本発明の多孔質材料用表面処理剤
は、上記水溶性スルホン化物以外に、各種有機質フィラ
ーあるいは無機質フィラーなどと混合、分散して使用す
ることもできる。有機質フィラーあるいは無機質フィラ
ーとしては、剛性、引っ張り強さ、耐衝撃性、靭性、摺
動性などの力学的性質を付与するもの、耐熱性、熱膨張
性、熱線放射性などの熱的性質を付与するもの、導電
性、絶縁性、圧電性、焦電性、誘電性、半導体性、磁
性、電磁波吸収性、電磁波反射性などの電気、磁気的特
性を付与するもの、光透過性、遮光性、光散乱性、光吸
収性、フォトクロミック性、紫外線吸収性、赤外線吸収
性、耐光性、抗菌性などの光学的性質を付与するもの、
制振性、遮音性、吸湿性、吸ガス性、吸油性、放射線吸
収性などを付与するものが使用できる。
【0026】この例としては、カーボンブラック、ケッ
チェンブラック、黒鉛、木炭粉、炭素繊維、鉄、銀、
銅、鉛、ニッケル、炭化ケイ素、酸化スズ、酸化鉄、酸
化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化セリウ
ム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモ
ン、フェライト、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウム、チタン酸カリウム、チタン酸バリウ
ム、チタン酸、ジルコン酸鉛、ホウ酸亜鉛、炭酸亜鉛、
マイカ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、硫化モリブデ
ン、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン)粉、タル
ク、アスベスト、シリカビーズ、ガラス粉、ハイドロタ
ルサイト、鉄フタロシアニン、シリカゲル、ゼオライ
ト、セピオライト、ゾノトライト、活性白土、ポリマー
ビーズなどが挙げられる。これらフィラーを混合分散す
る方法には特に制限はなく、撹拌機、サンドミル、ペン
トコンディショナー、ボールミルなど公知の方法が使用
できる。
【0027】本発明の上記水溶性スルホン化物を主成分
とする多孔質材料用表面処理剤を多孔質材料にコーティ
ングする際には、水が使用される。また、少量であれ
ば、水以外の有機溶剤を併用することもできる。
【0028】本発明の多孔質材料用表面処理剤によって
処理される多孔質材料としては、例えば不織布、織布、
編物などの布帛挙げられ、これらの素材としては、天然
繊維、人造繊維、合成繊維およびこれらの混合物であっ
てもよい。その成分としては、エチレン、プロピレン、
ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4―メチル
ペンテン−1などのオレフィンの単独重合体のほか、こ
れらオレフィンのランダムあるいはブロック共重合体、
また、木綿、羊毛、レーヨン、アセテート、ポリアミ
ド、ポリエステル、アクリル繊維など公知のものが使用
できる。また、ロックウール、セラミックウール、ガラ
ス繊維なども使用できる。
【0029】これらの多孔質材料にコーティングする本
発明の表面処理剤の量(目付量)としては、多孔質材料
の材質、孔径、および使用用途によって異なり一概に定
義できないが、乾燥重量換算で、通常、0.5〜30g
/m2 、好ましくは1〜15g/m2 である。0.5g
/m2 未満では、親水性、イオン捕捉性など目的とする
性能が発現しにくく、一方、30g/m2 を超えると、
処理後の多孔質材料の機械的強度が低下し好ましくな
い。
【0030】本発明の表面処理剤の多孔質材料への塗布
方法には特に制限はなく、刷毛塗り、スプレー、ロール
コーター、フローコーター、バーコーター、ディッピン
グ処理などを使用することができる。塗布膜厚は、用途
によって異なるが、乾燥膜厚で、通常、0.1〜100
ミクロン、好ましくは0.1〜50ミクロンである。乾
燥条件は特に限定されないが、例えば乾燥器中で50〜
150℃、好ましくは70〜130℃で行われる。
【0031】本発明の表面処理剤は、多孔質材料の表面
の改質に効果がある。特に、疎水性表面にコーティング
することにより、親水性、吸湿性の発現あるいはその維
持が可能となる。また、静電気などによる汚れ、埃など
の付着防止や、また、空気中あるいは水中に存在するア
ンモニア、アミンなどの弱塩基もしくはイオン性物質の
捕捉作用を示す。さらに、電池用セパレータの表面をコ
ーティングすることにより、電池用電解質との親和性が
向上し、電池特性の向上につながるといった効果も期待
できる。さらには、本発明の表面処理剤は、種々基材に
対して密着力が高く、コーティング膜が基材から剥離し
にくく、安定した性能を長期間維持できるという優れた
特徴もある。
【0032】本発明の表面処理剤をコーティングした多
孔質材料は、種々用途に応用可能である。例えば、繊維
用カチオン染色助剤、吸水性不織布、ウェットティッシ
ュ用不織布、シール材用不織布、防汚材料、イオン交換
繊維、電池セパレータ親水化処理剤、アンモニア、イオ
ン性物質などを捕捉する空気清浄フィルター、水清浄フ
ィルターなどのフィルター用途、白血球除去用フィルタ
ー、花粉症アレルゲン除去材料、水蒸気透過材料、抗菌
材料、消臭繊維、消臭塗料、消臭性紙、防曇材、結露防
止材料などの調湿材料、帯電防止材料、防食材料、酸素
吸収剤、衛生用品、活性炭の表面改質などが挙げられ
る。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明がこれらによって限定されるものではない。な
お、実施例中、部および%は、特に断らない限り、重量
基準である。また、実施例における各種の、評価、測定
は、下記方法により実施した。スルホン酸基の総含量 各水溶性スルホン化物の20%水溶液を調製し、透析膜
〔半井化学薬品(株)製、Cellulose Dio
lyzer Tubing−VT351〕により、低分
子物を除去した。このサンプルを陽イオン交換樹脂〔オ
ルガノ(株)製、アンバーライト IR−118H〕で
イオン交換し、完全に酸型にしたのち、そのスルホン酸
量を電位差滴定から求めた。水溶性スルホン化物の重量平均分子量(Mw ) 重量平均分子量(Mw)を、ゲルパーミエションクロマ
トグラフィー(GPC)により、標準サンプルとしてポ
リスチレンスルホン酸Naを用いて測定した。
【0034】コーティング方法 表面処理剤、またはこれと添加剤を含む2%水溶液ある
いは水分散液を調製し、この液中に10cm角の不織布
をディッピング処理した。その後、80℃で2時間、乾
燥器で乾燥し、評価サンプルとした。なお、コーティン
グ量は、ディッピング処理によるコーティング前後の重
量増加から算出した。
【0035】制電性 試験片をコロナ放電で帯電させたのち、この帯電圧が半
分に減衰するまでの時間(半減期)を測定することによ
り、制電性を評価した。(JIS−L−1094)。半
減期が60秒以下を○、60秒を超えるものを×とし
た。親水性の評価 コーティング処理した不織布上に蒸留水をたらし、蒸留
水が不織布中に浸み込む程度を定性的に観察した。浸み
込みが比較的良いものを○、なかなか浸み込まないもの
を×として評価した。
【0036】アンモニアの吸着量 25℃のアンモニア飽和蒸気中にコーティングした不織
布を一晩静置した。静置後、単に付着しているアンモニ
アを除去するため、50℃で5時間、真空乾燥した。乾
燥後、不織布を0.1N水酸化ナトリウム水溶液2gと
水50ccの混合物中に浸漬し、密閉状態で振り混ぜ
た。この操作により、不織布に吸着していたアンモニア
が遊離し、水中に溶け込んだ。水相を、微量全チッ素分
析計〔三菱化学(株)製、TN―05型〕で分析し、不
織布に吸着していたアンモニア量を求めた。
【0037】密着性 水溶性スルホン化物、またはこれと添加剤を含む10%
水溶液を、ポリプロピレン製基材上にアプリケーターで
塗布し、80℃、2時間かけて乾燥した。ポリプロピレ
ン基材への密着性を碁盤目粘着テープ(セロハンテープ
使用)剥離試験で評価した。100個の碁盤目のうち、
剥離なかった碁盤目の数で評価した。
【0038】参考例水溶性スルホン化物A〜Gの調製 ガラス製反応容器に規定量のジオキサン(700g)
を入れ、これに規定量の無水硫酸(水溶性スルホン化物
A;82.5g、同B;67.1g、同C;54.4
g、同D;45.8g、同E;88.6g、同F;6
7.1g、同G;54.4g)を内温を25℃に保ちな
がら添加し、2時間攪拌して、無水硫酸−ジオキサン錯
体を得た。 表1に示すベースポリマー(100g)のジオキサン
溶液中に上記で得られた錯体を、内温を25℃に保ち
ながら添加し、さらに2時間攪拌を続けた。これに、対
イオンをNaにする場合には規定量の水酸化ナトリウム
(水溶性スルホン化物A;43.8g、同B;35.2
g、同C;28.6g、同D;24.1g)を200g
の水に溶解した水溶液を、また、対イオンをプロトンに
する場合には水を添加し、80℃で1時間攪拌した。攪
拌後、減圧下で水を留去して水溶性スルホン化物を得
た。スルホン酸基の含量およびMwの測定結果を表1に
示す。
【0039】水溶性スルホン化物Jの調製 耐圧容器にイソプレンスルホン酸Naを200g、水7
00gを仕込み、80℃まで昇温した。その後、30%
過酸化水素40gを添加し、内温を100℃まで上げ、
3時間重合を行った。重合終了後、減圧下で水を除去
し、水溶性スルホン化物を得た。このポリマーをJと称
する。
【0040】実施例1〜20、比較例1〜7 表1に示す水溶性スルホン化物を用いて、制電性(実施
例1〜7、比較例1〜2)、親水性(実施例8〜12、
比較例3〜4)、アンモニア吸着量(実施例13〜1
5、比較例5〜6)、密着性(実施例16〜20、比較
例7)の評価を行った。結果を表2〜5に示す。なお、
表2〜5において、添加剤として用いられたAE350
は、日本合成ゴム(株)製、アクリル樹脂エマルジョン
である。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
【発明の効果】本発明の多孔質材料用表面処理剤は、多
孔質材料の表面の改質に効果がある。特に、疎水性表面
にコーティングすることにより、親水性、吸湿性の発現
あるいはその維持が可能となる。また、空気中あるいは
水中に存在するアンモニア、アミンなどの弱塩基、また
はイオン性物質との親和性が高く、該物質の捕捉作用を
示す。さらには、本発明の表面処理剤は、基材に対して
の密着力が高く、コートされた膜が基材から剥離しにく
く、安定した性能を長期間維持できるという優れた特徴
がある。
フロントページの続き (72)発明者 石川 克広 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性スルホン酸(塩)基含有ジエン系
    (共)重合体を主成分とする、多孔質材料用表面処理
    剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001310984A (ja) * 2000-04-28 2001-11-06 Efuko Kk 熱伝導性成形体
CN115652650A (zh) * 2022-10-22 2023-01-31 贵州省材料产业技术研究院 柔性电磁屏蔽pvc复合膜及其制备方法

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JP2001310984A (ja) * 2000-04-28 2001-11-06 Efuko Kk 熱伝導性成形体
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