JPH1038856A - 光吸収率測定装置及び測定方法 - Google Patents

光吸収率測定装置及び測定方法

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JPH1038856A
JPH1038856A JP8192570A JP19257096A JPH1038856A JP H1038856 A JPH1038856 A JP H1038856A JP 8192570 A JP8192570 A JP 8192570A JP 19257096 A JP19257096 A JP 19257096A JP H1038856 A JPH1038856 A JP H1038856A
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light
sample
measuring
measurement
light absorption
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JP8192570A
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Kajiro Ushio
嘉次郎 潮
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Original Assignee
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光音響測定法で光吸収率を測定するに当たっ
て、光学的測定が困難な波長域でも光吸収率の絶対値を
高精度、且つ簡便に較正できる、コンパクトで低コスト
な光吸収率測定装置を提供すること。 【解決手段】 固体サンプルにパルス光を照射し、光吸
収による加熱とその後の冷却で起こる、固体の膨張と収
縮によって生ずる音響信号強度を計測することによって
固体の光吸収率を測定する光吸収率測定方法において、
同一の計測サンプルホルダーを用い、異なる波長の測定
光を照射したときに生ずる音響信号強度を直接比較する
ことにより、光吸収率の絶対値を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光吸収率測定装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】様々な光応用技術の進展に伴い、光学計
測の要求は益々高度化している。特に近年の傾向とし
て、可視光に比べ非常に長い、あるいは短い波長の光で
の物性評価に関心が集まっていることが挙げられる。特
に超短波長の光では、各種エキシマレーザなどが微細加
工やリソグラフィに用いられ、そのための光学素子など
の計測評価が不可欠になりつつある。
【0003】光学素子などで要求される評価項目の重要
なもののひとつに、光の吸収率の測定がある。光の吸収
率計測は一般に、光学的に直接測定する方法(光量即ち
光パワーを光センサで検出する方式)がとられている
が、この方法には限界がある。殊に、波長が200nm
以下の短波長域の場合、現在この方法に向く安定した光
源が世の中に無く、また光量測定法が確立されていない
ので、特に微小な光吸収率(微小な光量差)を測定する
場合に、測定値の信頼性が大きく低下する。また、エキ
シマレーザなどのパルスレーザを用いると、その検出に
あたって、光センサの応答速度が遅いことなどにより、
問題が生じることもある。さらに、光吸収率のみを光学
的方法で分離測定することは困難であり、必ず表面等で
の散乱量を含んだ値として検出される問題もある。
【0004】このような観点から、従来の光学的方法に
よらない、微小な光吸収率を測定する方法がいくつか提
案、実行されている。その多くは、光の吸収量を無輻射
遷移である熱として計測する方式である。代表的なもの
は、カロリメトリとして知られている、サンプルの光吸
収による温度上昇を熱電対などの温度計測手段で直接測
定するものである。また、温度上昇によりサンプルある
いはその近傍雰囲気に生じた変形とその緩和で生ずる音
響信号を検出し、そこから光吸収率を逆算する光音響測
定法と呼ばれるものもある。更に最近では、吸収加熱に
より生ずるサンプルあるいはその近傍の屈折率分布や、
変位を光によって検出(光ビームの偏光や、光路差検出
など)する方式も盛んに行われている。
【0005】この中で、音響測定を行う光音響測定法は
比較的簡便に行なえ、測定感度も高いことから、液体、
粉体、薄膜材料などに広く試みられている。この方式で
は、サンプルあるいはその近傍雰囲気の、断続光の照射
による加熱冷却で生じた、体積変化である音響を、マイ
クロフォンや、サンプルあるいはそのサンプルホルダー
にとりつけた圧電素子トランスデューサなどで、電気信
号に変換して検出する。信号の強度あるいは位相などの
解析により物質の無輻射遷移に関するさまざまな情報を
得ることができるが、音響波の大きさは通常熱エネルギ
ー、すなわち光吸収量に比例しているため、(詳しい理
論は例えば論文J.Appl.Phys, vol.47,No1, pp64. J.App
l.Phys, vol.51,No6, pp3343. Can.J.Phys,vol.64,pp14
7 など)一般的にはこれを測定した音響信号強度から光
の吸収量を算出できる。この方式によれば、微小な吸収
のものであっても、照射光量の大きな光源を用いること
によって検出信号量を大きくでき、感度のよい測定が可
能になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、光音
響法は、物質の無輻射遷移過程の解析などの分析方法と
して用いられるばかりでなく、光吸収率の測定法とし
て、その感度や測定の簡便性の点から注目されている。
光吸収率を光音響測定法で測定する場合、音響信号値を
直接に光吸収率に換算するためには、比熱、弾性率、ポ
アッソン比、体積膨張率、密度、熱伝導率、等の数多く
の物性値が必要で、その中には測定の容易でないものも
あるため、非常に困難である。従って、絶対値の評価に
ついては、何らかの別方法の測定値での較正が必要にな
る。
【0007】最も一般的なものは光学的に較正を行う方
法であり、同一サンプルの、光学的に測定した透過率、
反射率および散乱率から算出した吸収率(100%─透
過率─反射率─散乱率)と、光音響信号強度とを比較す
る。また、測定値から吸収量を算出することが比較的容
易にできるカロリメトリ法での測定を行ない、換算する
方法も考えられる。
【0008】光学的に較正する方法では、前述したよう
に、200nm以下の短波長域において、光学測定その
ものが困難であるという問題点がある。(特に光吸収率
の小さなものの測定。)このためArFエキシマレーザ
波長(193nm)などでの測定については不適当であ
る場合が多い。また、カロリメトリ法で較正する方法
は、測定値(通常温度)からの光吸収率導出は可能であ
るものの、少なくともサンプルの比熱や、熱伝導率など
を知る必要があり、場合によってはそれらの測定も行な
わなければならず、測定誤差が一般的に大きくなりがち
である。さらにカロリメトリ測定においては一般に、熱
伝導現象の安定のため、断熱条件などの測定雰囲気の準
備が大がかりになるため、測定コストが高くなる問題が
ある。
【0009】以上のように、今後必要とされる短波長域
などでの光音響測定法による光吸収率測定において、そ
の絶対値の較正のため、光学的に較正する方法とカロリ
メトリ法で較正する方法のいずれの方法も問題を抱えて
いる。本発明は、以上の問題点を鑑みてなされたものも
のであり、光音響測定法で光吸収率を測定するに当たっ
て、光学的測定が困難な波長域でも光吸収率の絶対値を
高精度、且つ簡便に較正できる、コンパクトで低コスト
な光吸収率測定装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は第一
に、「固体サンプルにパルス光を照射し、光吸収による
加熱とその後の冷却で起こる、固体の膨張と収縮によっ
て生ずる音響信号強度を計測することによって固体の光
吸収率を測定する光吸収率測定方法において、同一の計
測サンプルホルダーを用い、異なる波長の測定光を照射
したときに生ずる音響信号強度を直接比較することによ
り、光吸収率を算出することを特徴とする光吸収率測定
方法。(請求項1)」を提供する。
【0011】また、本発明は第二に、「固体サンプルに
パルス光を照射し、光吸収による加熱とその後の冷却で
起こる、固体の膨張と収縮によって生ずる音響信号強度
を計測することによって固体の光吸収率を測定する光吸
収率測定装置において、同一の計測サンプルホルダーを
用い、異なる波長の測定光を照射したときに生ずる音響
信号強度を直接比較することにより、光吸収率を算出す
る光吸収率測定手段を有することを特徴とする光吸収率
測定装置(請求項2)」を提供する。
【0012】また、本発明は第三に、「請求項2記載の
光吸収率測定装置において、サンプルの同一位置に同一
形状、同一サイズの測定光スポットが照射されるよう配
置された光吸収率測定手段を有することを特徴とする光
吸収率測定装置(請求項3)」を提供する。また、本発
明は第四に、「請求項1記載の光吸収率測定方法におい
て、サンプルが、測定光と、較正用光の両方に対して実
質的に透明な基板の上に形成された薄膜材料であるか、
測定光と、較正用光の両方に対して吸収係数が充分に大
きく、従って、進入深さがサンプルのサイズに比べ充分
に小さい材料であることを特徴とする光吸収率測定方法
(請求項4)」を提供する。
【0013】また、本発明は第五に、「請求項2記載の
光吸収率測定装置において、サンプル交換に際して、音
響伝搬条件などが一定で、音響信号強度と光吸収量の比
例係数が一定に保たれるサンプル保持機構を有すること
を特徴とする光吸収率測定装置(請求項5)」を提供す
る。また、本発明は第六に、「請求項2記載の光吸収率
測定装置において、異なった波長の光を発生する光源が
同一装置であることを特徴とする光吸収率測定装置(請
求項6)」を提供する。
【0014】また、本発明は第七に、「請求項1、4記
載の光吸収率測定方法において、サンプルへの照射光量
を可変できる手段が付加され、且つ音響信号強度とサン
プルへの照射強度との関係をフィッティングにより対応
付けることを特徴とする光吸収率測定方法(請求項
7)」を提供する。また、本発明は第八に、「請求項
2、3、5、6記載の光吸収率測定装置において、サン
プルへの照射光量を可変できる手段が付加され、音響信
号強度とサンプルへの照射強度との関係をフィッティン
グにより対応付けることを可能とする手段を有すること
を特徴とする光吸収率測定装置(請求項8)」を提供す
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明にかかる光吸収率測定方法
について図面を引用して説明するが、本発明はかかる図
面の例に限定されるものではない。この例では、光学的
な測定が困難なArFエキシマレーザ光の波長193nm
での光吸収率の絶対値の測定を行う方法について述べ
る。
【0016】図1−aに示すように、ArFエキシマレ
ーザ光源1からの光を、この例の場合パルス光で、各種
光学系2により集光し、サンプル3に照射する。照射光
量は、適当に分岐された光路においてモニタされ(図示
しない)、換算計測されている。音響信号の検出は、サ
ンプル3またはそのホルダー4に取り付けられた音響検
出素子5によって行なわれ、図1の7のように記録され
る。図1の7において、横軸は時間を、そして縦軸は音
響信号強度に比例する電圧値を示す。音響信号強度(電
圧値)と照射光量は比例し、その比例係数が光吸収率の
指標となる。
【0017】測定された音響信号強度から光吸収率の絶
対値を得るため、ArFエキシマレーザ光での測定に用
いたものと同一のサンプルホルダーを用い、同一のサン
プルに対し、やや長波長のパルスレーザであるKrFエ
キシマレーザ光(波長248nm)8を照射する。(図
1−b)この場合、パルス幅や、照射位置、照射スポッ
トの形状およびサイズが同じになるよう留意して、集光
光学系9を配置する。
【0018】測定光の波長の差が小さい場合は集光光学
系を同一にし、サンプルホルダーと集光光学系との相対
位置を調節して一致させる(集光光学系を同一にするこ
とは、光源となるスリット径、集光倍率を同じにするこ
とを意味する。)ことができるが、この例の、ArFエ
キシマレーザ光(波長248nm)と、KrFエキシマ
レーザ光(波長193nm)のように測定光の波長差が
大きい場合は、色収差のため共通の光学部材(レンズな
ど)でこれを行うことは困難であるので、それぞれの波
長に専用の集光光学系を用意して照射を行う。
【0019】KrFエキシマレーザ光(248nm)を
上記諸条件を一致するように照射した場合、光音響信号
の波形(図1の10)は、ArFエキシマレーザ光を照
射した場合と相似になる。音響振動は、パルス光照射に
より起こる、照射部分の加熱膨張と、その緩和収縮によ
って生じ、音響発生源となる熱源の形状、大きさと位置
が同じであれば、振動挙動は一致するためである。Kr
Fエキシマレーザ光の波長248nmにおいては光学的
に材料の吸収率を計測することは容易である。
【0020】光吸収率は、前述のように光学的に(分光
光度計などで)、透過率、反射率、散乱率を測定し、こ
れらの値を100%から減ずることにより求められる。
KrFエキシマレーザ光の照射において、この膜が吸収
したエネルギー量の絶対値は、この光吸収率と照射光量
から算出される。前述のように、音響信号強度は照射光
の波長に依存せず、吸収された光エネルギーのみに比例
するので、互いにその波形が相似であるArFレーザ照
射時の信号と、KrFレーザ照射時の信号の、大きさを
直接比較することによって、193nmの波長での吸収
エネルギー量即ち吸収量の絶対値を決定することができ
る。このエネルギー量の照射光量に対する割合として、
この波長での光吸収率が決定される。音響信号の大きさ
の比較の対象は、時間軸での音響信号(電圧信号)の振
幅の比較でもよいし、この音響信号を周波数成分に分解
したある特定周波数成分での比較でもよい。
【0021】前述のように、測定光のエネルギーがサン
プルに吸収される結果、サンプルの光エネルギーが吸収
されるその部分が加熱され、その加熱される部分が音響
発生源となり、音響信号を発生する。従って、測定光
(波長193nmのArFエキシマレーザ光)と較正す
るための光(波長248nmのKrFエキシマレーザ
光)の間で、材料の光吸収率の変化が小さければよい
が、その光吸収率が両波長間で大きく異なり、光の進入
深さが変わる場合には、音響発生源の大きさが両波長間
で異なって、発生音響の波形が異なってくることがあ
る。こうなると、音響信号の単純な比較が困難になる。
これを防止するためには、測定に用いる材料を薄膜(基
板に対して十分に薄い)とするか、また吸収が大きくほ
とんど表面近傍で光が吸収されるサンプルとするとよ
い。これらにおいては、ごく薄い部分が熱源となるた
め、音響発生源としての大きさの差は無視でき、単純に
音響信号強度によって、吸収したエネルギーを比較する
ことができる。
【0022】また、光学的な測定値と音響測定の数値の
比較の場合、留意すべきことは、両測定における光量を
極端に大きくして、照射光量と吸収光量が比例する線形
領域から、逸脱するようなことのないようにすることで
ある。吸収率の値の較正はサンプルごとに行う必要はな
く、1回行えば、その音響信号量を基準として、さまざ
まなサンプルに対してその吸収率を決定できる。ただし
そのためには、光音響測定に際し、音響信号について再
現性のよいサンプルのセッティング方法がとられる必要
がある。一例としては次に述べる液中配置の方法などが
ある。
【0023】この方法においては、サンプルホルダーと
して、サンプルの一部を液体中に保持するような形のも
のを用いる。例えば図2のように、V字状の溝が設けら
れた溝つきサンプルホルダー11で、サンプルの一部が
ホルダー溝内へ入ってセットされる構造とする。溝には
音響伝搬のマッチング材となる液体12が注入され、サ
ンプルとホルダーとの隙間を充填する。溝の中でサンプ
ルは、常に一定の位置に配置される機構となっている。
サンプルの液中に配置されていない部分に光が照射さ
れ、基板、液体、ホルダーと音響が伝わって音響検出素
子5で測定される。この構成にすることで、一般的に固
体と固体との接触圧着などで問題になる空隙がなくな
り、音響インピーダンスの整合が良好になり、音響伝搬
条件の再現性が非常に良くなる。このようなホルダーを
用いれば、サンプルを交換しても、音響信号強度と、吸
収エネルギーの比例係数は変化せず、較正されたサンプ
ルの音響信号強度との比較により、光吸収率の絶対値が
決定できる。
【0024】別波長の光での音響測定では、前述したよ
うに照射部分の音響発生源としての特質の一致が重要で
あるが、このためには、照射時間にも留意する必要があ
る。パルス光の場合はパルス幅をそろえ、連続光をチョ
ッピングして照射する場合はその周波数を同じにする。
あまり長期に加熱を行う(遅い周波数で照射する)と、
材料中の熱伝導も考慮せねばならず、場合によっては、
音響発生源のぼけが生ずる可能性もあるため注意しなけ
ればならない。
【0025】異なる波長の光源を用いるに際して、別々
の光源を用意してもよいが、このKrFエキシマレーザ
とArFエキシマレーザの例では、レーザへの導入ガス
を変更することにより、発振波長を切り替えることが可
能である。また、気体レーザ、分光光源などでも、同一
光源から異なる波長の照射を行うことが可能であり、こ
うすれば測定機構が簡略になる。
【0026】
【実施例1】実際に図3−aに示す全体の測定システム
で、光音響測定を行なった。光源は、エキシマレーザ1
3で、パルス幅は約20nsec、導入するガス種によって
ArFエキシマレーザの場合、波長193nm、そして
KrFエキシマレーザの場合、波長248nmなど異な
る波長の光源となる。光は出射後、スリット14の像
を、リレーレンズ15と、対物レンズ16とにより、サ
ンプル上に結像することにより、光学ホルダーに固定さ
れたサンプルホルダー20内のサンプル17に、集光照
射される。照射後、透過光はビームトラップ21に入射
し、反射、散乱による雑音を除いている。照射光量は図
3−aに示したような、石英ガラス18の固有の表面反
射を用いた分岐光路に置かれた光量センサ(バイプラナ
型フォトマルチプライヤ)19でモニタされている。こ
のモニターされた分岐光量は、事前にサンプル面への照
射光量との比例関係が測定され、その係数が求められて
いる。
【0027】ArFエキシマレーザ光での測定時と、K
rFエキシマレーザ光での測定時には、異なったレンズ
系(一般にはレンズの材料もレンズ表面の反射防止コー
トも異なる)を用い、サンプル面での光の径(3mmΦ)
と集光位置が同一になるように配置される。これは、そ
れぞれのレンズ系(ボックス状)を、光学台上のレール
状ガイド(図示せず)に従ってセット交換すれば容易に
実現できるようになっている。ArFエキシマレーザ光
(193nm)は、空気中ではわずかに吸収されるた
め、測定系は全体として窒素パージされた雰囲気チャン
バー22内で行なわれる。
【0028】サンプルホルダーは、図3−bのように、
アルミ製の、V字型の切れ込み溝が入った形のものであ
り、音響信号は、圧電材料であるPZT(ジルコン酸チ
タン酸鉛)に、アルミナの受信板を付けた形のセンサ2
3で検出した。センサはサンプルホルダーに接着剤で固
定し、音響整合を良くしている。サンプルは1μm以下
の膜厚に形成された酸化物の薄膜であり、基板は30m
mΦで厚さ2mmの円形ペレット状の石英ガラス(測定
波長光をいずれも透過)である。本サンプルはサンプル
ホルダーのV字型溝にセットされ、ねじと、もう一方の
壁に挟まれる形で、一定の位置に固定される。このあ
と、溝に絶縁性の溶媒であるアイソパー(商品名。エッ
ソ社製。)24が、注入される。絶縁性は圧電音響検出
素子を正常に機能させるために必要である。アイソパー
は液体インクの溶媒などに用いられるもので、粘度が低
く、気泡ができにくくかつ、揮発性も低い。
【0029】セットされたサンプルに、測定光の照射を
行ない、圧電音響検出素子の出力信号(電圧)を計測し
たところ、サンプルの光吸収により発生した光音響信号
の波形は、ArFエキシマレーザ光とKrFエキシマレ
ーザ光とで一致した。出力信号は、適当な取得時間選択
とフィルタリングを行なって雑音を除き、メインの共振
周波数の付近の周波数を選択して(FFT:高速フーリ
エ変換による)、その成分を計測した。
【0030】このサンプルを、KrFエキシマレーザ光
の波長248nmにおいて、分光光度計により、光学的
に吸収率を測定した。透過率と反射率を測定した後、積
分球を用いて、サンプルの前方散乱及び後方散乱の散乱
率を測定し、これらから吸収率を算出した。この吸収率
に、測定時のKrFエキシマレーザ光の照射光量を乗ず
れば、本サンプルにより吸収された吸収量が求められ
る。この吸収量を音響信号強度で除せば、音響信号強度
に対する、吸収量の比例係数を算出できる。
【0031】このようにして、ArFエキシマレーザ光
照射時の吸収量はArFエキシマレーザ光照射時の音響
信号強度にこの比例係数を乗ずることにより、求めるこ
とができた。ArFエキシマレーザ光の照射光量は前述
の方法でモニターされているので、この吸収量をArF
エキシマレーザ光の照射光量で除し、100を乗ずるこ
とにより、最終的に、このサンプルのArFエキシマレ
ーザ光の波長193nmにおける吸収率を決定すること
ができた。
【0032】以上のように、音響信号強度に対する、吸
収量の比例係数を用い、種々の同一形状、同一寸法の基
板上の薄膜材料の、ArFエキシマレーザ波長(193
nm)における吸収率を、音響測定だけで求めることが
できるようになった。
【0033】
【実施例2】実施例1と基本的に同じ構成であるが、よ
り精度の高い測定を行なうため、図4のようにスリット
14の前に設けたズームレンズ25により、サンプルへ
の光量を変化させての測定を行った。ズームレンズはA
rFエキシマレーザ光(波長193nm)用に設計され
たものを用いたので、KrFエキシマレーザ光(波長2
48nm)では色収差が大きいが、KrFエキシマレー
ザ光(波長248nm)でも光量変化作用として十分機
能した。ズームレンズをパーソナルコンピュータ26で
制御されたステッピングモーター(図示しない)で駆動
すると、スリット開口部に於ける光パワー密度が変化
し、サンプルへの照射光量が変化する。1パルスごと
に、分岐光量と、音響信号強度を測定、記録した。
【0034】こうして得られた照射光量と音響信号強度
との相関を直線でフィッティング(最小二乗法)し、傾
き(比例係数)を求めた。実施例1と同様に、分岐光量
は、事前にサンプル面への照射光量との比例関係が測定
され、その比例係数が求められているので、分岐光量か
ら直ちに照射光量を求めることができ、また、同一サン
プルに対する、KrFエキシマレーザ光の波長248n
mにおける光吸収率が光学的に測定されるので、この光
吸収率と前記照射光量を乗ずれば、吸収量を求めること
ができ、結局、音響信号強度から吸収量が直ちに求めら
れる。
【0035】以上のように、ArFエキシマレーザ光
(193nm)の照射に対して発生する音響信号強度か
ら、直ちに吸収量が求められる。このときの照射光量は
モニターされた分岐光量から求められるので、光吸収率
は吸収量を照射光量で除し、100を乗ずることによっ
て得られる。こうして多数個のデータをとってフィッテ
ィング操作をすることにより、バラツキをおさえた、精
度のよいデータを得、それにより光吸収率の絶対値をさ
らに正確に測定できるようになった。
【0036】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
他方法では測定が困難な波長においても、光音響測定法
によって光吸収率の絶対値を簡便に求めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】a、b 本発明の光吸収率測定法の模式図であ
る。 図1a ArFエキシマレーザ光での音響信号強度測定
と、その信号を示す。 図1b KrFエキシマレーザ光での音響信号強度測定
と、その信号を示す。
【図2】 音響信号強度測定の再現性良好なサンプルホ
ルダーの構造の一例である。
【図3】実施例1に関する図である。図3a 実施例1
の測定法の概要図である。図3b 実施例1のサンプル
ホルダーの正面図である。
【図4】 実施例2の測定法の概要図である。
【符号の説明】
1…ArFエキシマレーザ 2…集光光学系(ArFエキシマレーザ用) 3…測定サンプル 4…サンプルホルダー 5…音響検出素子 6…測定光スポット 7…ArFエキシマレーザ照射による音響信号 8…KrFエキシマレーザ 9…集光光学系(KrFエキシマレーザ用) 10…KrFエキシマレーザ照射による音響信号 11…溝つきサンプルホルダー 12…マッチング液 13…エキシマレーザ 14…スリット 15…リレーレンズ(ArFエキシマレーザ用) 15’…リレーレンズ(KrFエキシマレーザ用) 16…対物レンズ(ArFエキシマレーザ用) 16’…対物レンズ(KrFエキシマレーザ用) 17…薄膜サンプル 18…石英ガラス 19…光量センサ 20…サンプルホルダー 21…ビームトラップ 22…窒素ガスパージチャンバー 23…圧電音響検出素子 24…アイソパー 25…ズームレンズ 26…パーソナルコンピュータ 27…ズームレンズ制御信号 28…アンプ、周波数選別装置(フィルタ、FFT)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体サンプルにパルス光を照射し、光吸
    収による加熱とその後の冷却で起こる、固体の膨張と収
    縮によって生ずる音響信号強度を計測することによって
    固体の光吸収率を測定する光吸収率測定方法において、
    同一の計測サンプルホルダーを用い、異なる波長の測定
    光を照射したときに生ずる音響信号強度を直接比較する
    ことにより、光吸収率を算出することを特徴とする光吸
    収率測定方法。
  2. 【請求項2】 固体サンプルにパルス光を照射し、光吸
    収による加熱とその後の冷却で起こる、固体の膨張と収
    縮によって生ずる音響信号強度を計測することによって
    固体の光吸収率を測定する光吸収率測定装置において、
    同一の計測サンプルホルダーを用い、異なる波長の測定
    光を照射したときに生ずる音響信号強度を直接比較する
    ことにより、光吸収率を算出する光吸収率測定手段を有
    することを特徴とする光吸収率測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の光吸収率測定装置におい
    て、サンプルの同一位置に同一形状、同一サイズの測定
    光スポットが照射されるよう配置された光吸収率測定手
    段を有することを特徴とする光吸収率測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光吸収率測定方法におい
    て、サンプルが、測定光と、較正用光の両方に対して実
    質的に透明な基板の上に形成された薄膜材料であるか、
    測定光と、較正用光の両方に対して吸収係数が充分に大
    きく、従って、進入深さがサンプルのサイズに比べ充分
    に小さい材料であることを特徴とする光吸収率測定方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の光吸収率測定装置におい
    て、サンプル交換に際して、音響伝搬条件などが一定
    で、音響信号強度と光吸収量の比例係数が一定に保たれ
    るサンプル保持機構を有することを特徴とする光吸収率
    測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の光吸収率測定装置におい
    て、異なった波長の光を発生する光源が同一装置である
    ことを特徴とする光吸収率測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項1、4記載の光吸収率測定方法に
    おいて、サンプルへの照射光量を可変し、音響信号強度
    とサンプルへの照射光量との関係をフィッティングによ
    り対応付けることを特徴とする光吸収率測定方法。
  8. 【請求項8】 請求項2、3、5、6記載の光吸収率測
    定装置において、サンプルへの照射光量を可変し、音響
    信号強度とサンプルへの照射光量との相関をフィッティ
    ングにより対応付けることを可能とする手段を有するこ
    とを特徴とする光吸収率測定装置。
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