JPH1046096A - 着色剤組成物およびその着色剤組成物を用いて成る成形物 - Google Patents

着色剤組成物およびその着色剤組成物を用いて成る成形物

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JPH1046096A
JPH1046096A JP23493196A JP23493196A JPH1046096A JP H1046096 A JPH1046096 A JP H1046096A JP 23493196 A JP23493196 A JP 23493196A JP 23493196 A JP23493196 A JP 23493196A JP H1046096 A JPH1046096 A JP H1046096A
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進 宮下
Kana Sakuma
奏 佐久間
Masaru Hosokawa
優 細川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化チタンを高濃度に含有する着色剤組成物
であって、分散性に優れ、成形物の物性低下を引き起こ
さない着色剤組成物を提供すること。 【解決手段】 0.05〜3.0重量%のシランカップ
リング剤で処理した酸化チタン、およびポリエステル樹
脂を含有し、加熱混練して成る着色剤組成物であって、
該着色剤組成物中のポリエステル樹脂の極限粘度保持率
が80%以上であることを特徴とする着色剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂を着
色成形加工する際に用いられる着色剤組成物に関し、詳
しくはポリエステル成形品、特にポリエステルフィル
ム、シート等、薄膜の成形物や繊維の着色に適した分散
性に優れる着色剤組成物に関する。更に詳しくは成形物
の物性低下を引き越さない着色剤組成物、およびその着
色剤組成物を用いてなる成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂を着色成形加工する際に用
いられる着色剤組成物には、顔料と分散剤とを混合した
粉末状のドライカラー、常温液状の分散剤中に顔料を分
散させたリキッドカラーまたはペーストカラー、常温固
体状の樹脂に顔料を高濃度に分散させてペレット状やフ
レーク状にしたマスターバッチ等がある。中でも、取り
扱いの容易さ、および使用時の作業環境保全に優れるマ
スターバッチが用いられることが多い。
【0003】従来からポリエステル樹脂は、その優れた
機械的特性や寸法安定性、耐薬品性を生かし包装用、フ
イルム用途等多くの分野で利用されている。また、酸化
チタンは、優れた白さ・高隠蔽性・高着色力のため樹脂
着色用白色顔料として多量に使用されている。近年、係
る優れた特性を有するポリエステル樹脂と優れた隠蔽性
等を有する酸化チタンとを含有する着色剤組成物が、金
属板ラミネートフイルム、クレジットカードやテレフォ
ンカード用のフィルム、あるいは繊維等その他の種々の
成形物に広く利用され、その利用範囲は益々広がってい
く傾向にある。
【0004】特に近年、フイルム等の成形物に対してつ
のる薄膜化・薄肉化の要求と、求められる隠蔽性とを共
に満足するために、成形物中の酸化チタンの含有量を増
加し(高濃度化)、成形物中の酸化チタンの分散性も向
上する必要が生じてきた。繊維用途に対しては、紡糸す
る際の糸切れ防止や紡糸機中のフィルターの目詰り頻度
の低減、つまり酸価チタンの高分散性が要求されてい
る。成形物に対する係るこの要求に対応するために、成
形物を得る際に使用される着色剤組成物にも同様の要
求、すなわち着色剤組成物中に酸化チタンを分散性良
く、高濃度に含有することが求められている。
【0005】一方、ポリエステル樹脂を着色する際に使
用する酸化チタンは、耐候性・分散性等を向上するため
に種々の表面処理が施されていることが一般的である。
この表面処理は、無機処理(アルミナ、シリカ、チタニ
ヤ、ジルコニヤ等)と、有機処理(ポリオール系、シリ
コン系)に大別される。上記のような処理によってポリ
エステル樹脂に対する酸化チタンの分散性は向上し、該
酸化チタンを含有する成形物の耐候性も向上する。
【0006】しかしながら、上記のような処理を施した
酸化チタンであっても、一般に水分を有するものであ
り、係る水分によって、着色剤組成物中のポリエステル
樹脂が加水分解を起こし、分子量が低下する。そして、
係る分子量の低下したポリエステル樹脂を含有する着色
剤組成物は、該着色剤組成物を用いて成る成形物の物性
の低下を原因となる。特に着色剤組成物中に高濃度の酸
化チタンを含有すると、ポリエステル樹脂の分子量低下
が顕著になり、分子量低下の顕著なポリエステル樹脂を
含有する着色剤組成物を用いると成形物の物性低下も顕
著になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、酸化
チタンを高濃度に含有する着色剤組成物であって、分散
性に優れ、成形物の物性低下を引き起こさない着色剤組
成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、第1の発明
は、0.05〜3.0重量%のシランカップリング剤で
処理した酸化チタン、およびポリエステル樹脂を含有
し、加熱混練して成る着色剤組成物であって、該着色剤
組成物中のポリエステル樹脂の極限粘度保持率が80%
以上であることを特徴とする着色剤組成物である。
【0009】第2の発明は、酸化カルシウム換算又は酸
化マグネシウム換算で0.01〜0.5重量%のカルシ
ウム塩又はマグネシウム塩で処理した酸化チタン、およ
びポリエステル樹脂を含有し、加熱混練して成る着色剤
組成物であって、該着色剤組成物中のポリエステル樹脂
の極限粘度保持率が80%以上であることを特徴とする
着色剤組成物である。
【0010】第3の発明は、酸化カルシウム換算又は酸
化マグネシウム換算で0.01〜0.5重量%のカルシ
ウム塩又はマグネシウム塩と0.05〜3.0重量%の
シランカップリング剤とで処理した酸化チタン、および
ポリエステル樹脂を含有し、加熱混練して成る着色剤組
成物であって、該着色剤組成物中のポリエステル樹脂の
極限粘度保持率が80%以上であることを特徴とする着
色剤組成物である。
【0011】第4の発明は、0.01〜0.3重量%の
アルミン酸塩又はケイ酸塩と0.05〜3.0重量%の
シランカップリング剤とで処理した酸化チタン、および
ポリエステル樹脂を含有し、加熱混練して成る着色剤組
成物であって、該着色剤組成物中のポリエステル樹脂の
極限粘度保持率が80%以上であることを特徴とする着
色剤組成物である。
【0012】第5の発明は、酸化カルシウム換算又は酸
化マグネシウム換算で0.01〜0.5重量%のカルシ
ウム塩又はマグネシウム塩とアルミナ換算またはシリカ
換算で0.01〜0.3重量%のアルミン酸塩又はケイ
酸塩とで処理した酸化チタン、およびポリエステル樹脂
を含有し、加熱混練して成る着色剤組成物であって、該
着色剤組成物中のポリエステル樹脂の極限粘度保持率が
80%以上であることを特徴とする着色剤組成物であ
る。
【0013】第6の発明は、酸化カルシウム換算又は酸
化マグネシウム換算で0.01〜0.5重量%のカルシ
ウム塩又はマグネシウム塩とアルミナ換算またはシリカ
換算で0.01〜0.3重量%のアルミン酸塩又はケイ
酸塩と0.05〜3.0重量%のシランカップリング剤
とで処理した酸化チタン、およびポリエステル樹脂を含
有し、加熱混練して成る着色剤組成物であって、該着色
剤組成物中のポリエステル樹脂の極限粘度保持率が80
%以上であることを特徴とする着色剤組成物である。
【0014】第7の発明は、0.01〜0.5重量%の
カルシウム塩又はマグネシウム塩で処理した酸化チタ
ン、およびポリエステル樹脂を含有し、加熱混練して成
る着色剤組成物であって、該着色剤組成物中のポリエス
テル樹脂の極限粘度保持率が80%以上であることを特
徴とする着色剤組成物である。
【0015】第8の発明は、0.01〜0.5重量%の
カルシウム塩又はマグネシウム塩と0.05〜3.0重
量%のシランカップリング剤とで処理した酸化チタン、
およびポリエステル樹脂を含有し、加熱混練して成る着
色剤組成物であって、該着色剤組成物中のポリエステル
樹脂の極限粘度保持率が80%以上であることを特徴と
する着色剤組成物である。
【0016】第9の発明は、0.01〜0.5重量%の
カルシウム塩又はマグネシウム塩と0.01〜0.3重
量%のアルミン酸塩又はケイ酸塩とで処理した酸化チタ
ン、およびポリエステル樹脂を含有し、加熱混練して成
る着色剤組成物であって、該着色剤組成物中のポリエス
テル樹脂の極限粘度保持率が80%以上であることを特
徴とする着色剤組成物である。
【0017】第10の発明は、0.01〜0.5重量%
のカルシウム塩又はマグネシウム塩と0.01〜0.3
重量%のアルミン酸塩又はケイ酸塩と0.05〜3.0
重量%のシランカップリング剤とで処理した酸化チタ
ン、およびポリエステル樹脂を含有し、加熱混練して成
る着色剤組成物であって、該着色剤組成物中のポリエス
テル樹脂の極限粘度保持率が80%以上であることを特
徴とする着色剤組成物である。
【0018】第11の発明は、カルシウム塩が、塩化カ
ルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、硫酸カ
ルシウムから選ばれることを特徴とする第2の発明また
は第3の発明、あるいは第5の発明ないし第10の発明
いずれか記載の着色剤組成物である。
【0019】第12の発明は、マグネシウム塩が、塩化
マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウ
ム、硫酸マグネシウムから選ばれることを特徴とする第
2の発明または第3の発明、あるいは第5の発明ないし
第10の発明いずれか記載の着色剤組成物である。
【0020】第13の発明は、酸化チタンがアナターゼ
型であることを特徴とする第1の発明ないし第12の発
明いずれか記載の着色剤組成物である。
【0021】第14の発明は、ポリエステル樹脂用の着
色剤組成物であることを特徴とする第1の発明ないし第
13の発明いずれか記載の着色剤組成物である。
【0022】第15の発明は、第1の発明ないし第14
の発明いずれか記載の着色剤組成物を用いて成る成形物
である。
【0023】第16の発明は、フィルムまたは繊維であ
ることを特徴とする第15の発明記載の成形物である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられるシランカップリング剤は、酸化チタ
ン表面の水酸基と反応することにより該水酸基を固定
し、酸化チタンを疎水化するために用いられるものもの
であるとともに、分散性を向上するために用いられるも
のであり、下記一般式(1)〜(4)に示す構造を有す
るもの、例えばメチルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニ
ルトリアルコキシシランやジフェニルジアルコキシシラ
ンなどのフェニルアルコキシシラン、およびジメチルジ
メトキシシラン、ジメチルジエトキシシランなどのジア
ルキルジアルコキシシラン等が挙げられる。
【0025】
【化1】
【0026】上記一般式の有機官能性基のうち、メチル
基、アミノ基が好ましく、具体的にはジアルキルジアル
コキシシランが好ましく、特にジメチルジメトキシシラ
ンが好ましい。
【0027】酸化チタンは、係るシランカップリング剤
を0.05〜3.0重量%含むものであり、好ましくは
0.05〜1.0重量%、さらに好ましくは0.1〜
0.5重量%、最も好ましくは0.1〜0.3重量%で
ある。3.0重量%を越えると、押出時にスリップを起
こし材料の吐出が不安定になり、着色剤組成物を安定に
製造できなくなる。特に該着色剤組成物を用いてフィル
ムを製造する場合は膜厚が不均一になったり、膜切れを
起こし成形不能となる。また、含有量が0.1重量%未
満では、酸化チタンへの疎水化の効果が小さく、着色剤
組成物製造後の経時での水分吸着が多くなり、従来と同
様に該着色剤組成物中のポリエステル樹脂の加水分解を
促進し分子量低下を引き起こす原因となる。
【0028】本発明において用いられるカルシウム塩又
はマグネシウム塩は、上記のシランカップリング剤と同
様に酸化チタン表面の水酸基と反応することにより該水
酸基を固定し、酸化チタンを疎水化するために用いられ
るものである。係るカルシウム塩又はマグネシウム塩と
しては、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カル
シウム、硫酸カルシウム、塩化マグネシウム、臭化マグ
ネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム等が
挙げられる。
【0029】含有量は、酸化カルシウム換算又は酸化マ
グネシウム換算で0.01〜0.5重量%である。含有
量が0.01重量%未満だと、疎水化の効果が不十分で
あり、0.5重量%より多く含有しても、疎水化の効果
は殆ど変わらなくなる。
【0030】上記のようなカルシウム塩又はマグネシウ
ムの塩の含有量は、0.01〜0.5重量%である。含
有量が0.01重量%未満だと、疎水化の効果が不十分
であり、0.5重量%より多く含有しても、疎水化の効
果は殆ど変わらなくなる。
【0031】本発明においては、酸化チタンの表面の水
酸基を固定するために前記シランカップリング剤による
処理とカルシウム塩やマグネシウム塩等による処理とを
併用することができる。
【0032】本発明においては、シランカップリング剤
による処理やカルシウム塩等による処理、あるいはシラ
ンカップリング剤による処理とカルシウム塩等による処
理との併用系に、さらにアルミン酸ナトリウム等のアル
ミン酸塩やケイ酸塩を用いてアルミナ、シリカ等の処理
を併用することができる。すなわち、酸化チタンをアル
ミン酸塩又はケイ酸塩等で処理した後、シランカップリ
ング剤で処理しても良いし、酸化チタンをカルシウム塩
等によって処理した後、アルミン酸塩又はケイ酸塩等で
処理しても良いし、あるいは酸化チタンをカルシウム塩
等によって処理した後、アルミン酸塩又はケイ酸塩等で
処理し、さらにシランカップリング剤で処理しても良
い。
【0033】アルミナやシリカ等は、一般に結晶水を含
有したり、水和しているものであり、水分の低減という
観点からは極力低減することが好ましいものではある
が、隠蔽性の強く求められる分野においては、できるだ
け少量のアルミナ又はシリカ等を含有することが好まし
く、酸化チタンに対して0.3重量%以下であることが
好ましく、さらに好ましくは0.2重量%以下である。
0.3重量%を越えると含水量が増え、ポリエステル樹
脂の加水分解を促進し易い。また、分散性に優れるとい
う点ではアルミナの方が好ましい。
【0034】本発明において用いられる酸化チタンは、
平均粒径0.01〜1.0μmであることが好ましく、
さらに好ましくは0.05〜0.40μm であり、0.
15〜0.20μm であることが最も好ましい。ルチル
型、アナターゼ型いずれであってもよいが、白色度の点
からはアナターゼ型が好ましい。
【0035】なお、シランカップリング剤等の有機処理
剤による処理、アルミナ等の無機処理剤による処理、い
ずれの処理もおこなわれていない場合は、酸化チタンの
分散が極めて悪く、着色樹脂成型物中に凝集物が発生し
たり、成形機のスクリーンメッシュの目詰まりをひきお
こす。
【0036】本発明で使用するポリエステル樹脂は、従
来公知の樹脂である。テレフタル酸、イソフタル酸、ナ
フタレン−2,6−ジカルボン酸の如き芳香族ジカルボ
ン酸、又は、そのエステルとエチレングリコール、ジエ
チレングリコール、テトラメチレングリコール等の如き
グリコールとを縮重合させて得ることのできるポリエス
テルである。代表的なものとしてポリエチレンテレフタ
レートやポリブチレンテレフタレートが挙げられる。こ
れらのポリエステル樹脂は、複数種のカルボン酸成分と
複数種のジオール成分とを組み合わせたものであっても
良い。
【0037】本発明の着色剤組成物は、前記の酸化チタ
ンとポリエステル樹脂とを2/8〜8/2の割合で配合
すれば良く、5/5〜7/3であることが好ましく、種
々の混合機や分散機や混練機を用いて酸化チタンとポリ
エステル樹脂とを加熱混練すれば良い。また、本発明の
着色剤組成物は、ペレット状やフレーク状のマスターバ
ッチであることが好ましい。
【0038】本発明の着色剤組成物中のポリエステル樹
脂の極限粘度は、該ポリエステル樹脂の劣化(加水分
解)の状態を示すものである。酸化チタンとポリエステ
ル樹脂とを含有し、加熱混練して成る着色剤組成物を適
当な溶媒を用いて、着色剤組成物中のポリエステル樹脂
を溶解せしめ、酸化チタンを分離してなる、濃度の異な
るポリエステル樹脂溶液を複数用いて、各樹脂溶液の粘
度を求め、定法に従い、粘度/濃度の値を濃度に対して
プロットし、濃度0に補外して求めた値である。極限粘
度保持率とは、該着色剤組成物中のポリエステル樹脂の
極限粘度の、該着色剤組成物に用いられるポリエステル
樹脂(ブランク)の極限粘度に対する比であって、係る
値が大きいほど、つまり該着色剤組成物中のポリエステ
ル樹脂の極限粘度がブランクの極限粘度に近いほど、該
着色剤組成物中のポリエステル樹脂は劣化していない。
【0039】
【実施例】
実施例1〜11、比較例1〜2 ホモポリエチレンテレフタレート((η)=0.630)50重量
%、アナターゼ型酸化チタン(表1.に示す各処理を施し
たもの)50重量%を溶融混練機にて、溶融混練し、ペ
レット状の着色剤組成物(マスターバッチ)を得、得ら
れたマスターバッチ中のポリエステル樹脂の極限粘度保
持率を下記の方法に従って求めた。実施例7はホモポリ
エチレンテレフタレート30重量%、表1記載のアナタ
ーゼ型酸化チタン70重量%、実施例8はホモポリエチ
レンテレフタレート70重量%、表1記載のアナターゼ
型酸化チタン30重量%、とした以外は全て実施例6と
同様にした。また、得られたマスターバッチの分散性等
を評価すると共に、得られたマスターバッチを用いて、
フィルム、および繊維を作成し、その物性等を評価し
た。結果を表1に示す。
【0040】[極限粘度(η)]および[極限粘度
(η)保持率] 極限粘度(η)は、ポリエステル樹脂をそれぞれ0.1
g、0.3g、0.5gを含有するマスターバッチを、
フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量
比)の混合溶媒100mlを用いて、マスターバッチ中
のポリエステル樹脂を溶解し、酸化チタンを遠心分離に
よって除去した後の各ポリエステル樹脂溶液の30℃に
おける粘度を測定し、定法に従い、求めた。なお、ブラ
ンクの場合は、マスターバッチの代わりに、ポリエステ
ル樹脂そのものを用い、遠心分離による酸化チタンの除
去を経ない以外は、上記と同様にして極限粘度を求め
た。極限粘度保持率は、マスターバッチ中のポリエステ
ル樹脂の極限粘度/ブランクの極限粘度である。
【0041】[分散性評価方法]ラボプラストミル単軸
押出機20mm( 東洋精機 製) の出口の40/80/120/500 と
順次メッシュの細かくなるスクリーンを装着し、50rpm,
押出温度300 ℃にて、低密度ポリエチレン(比重0.916,
MFR 9.0/10min )とマスターバッチを1:1 に配合したペ
レットを通し、通し始めた時の初期圧力(P1)を求め、前
記1:1 に配合したペレットを所定量( 該ペレット中に酸
化チタンを200g含有する量) を通過させた時の終了圧力
(P2)を求める。この圧力差ΔP=P2-P1 が小さい程酸化チ
タンの分散性が良好であることを示す。
【0042】[フィルム製膜方法]得られたマスターバ
ッチ40重量部、ホモポリエチレンテレフタレート
((η)=0.630)60重量を混合し、270〜300℃で溶
融押出し、200μのシートを得た。該シートを90℃
で同時二軸延伸し、20μのフィルムを作成した。フィ
ルムの成膜状態と、得られたフィルムの平滑性を評価し
た。
【0043】[フィルムの成膜状態] ○:破断しないで円滑にフィルムを作成できた。 △:ときどき破断する。 ×:頻繁に破断する。
【0044】[フィルムの平滑性]:目視評価。 ○:均一で滑らかである。 △:若干ブツが生じる。 ×:著しくブツが生じる。
【0045】なお、実施例10、11においては得られ
たフィルムについて、測色機(クラボウ製)を用いて、
各波長における透過率を測定したところ、表2のように
なった。透過率が大きいほど隠蔽性が悪い。
【0046】[紡糸方法]得られたマスターバッチ10
重量部、ホモポリエチレンテレフタレート((η=0.633)
100重量部を混合し、縦型テスト紡糸機(富士フィル
ター製スピニングテスター)にて紡糸、4倍延伸後14
0℃にて熱処理を行い、3.00デニールの繊維を作成
した。防止する際の糸切れ性を評価した。
【0047】[糸切れ性] ○:糸切れしないで円滑に紡糸できた。 △:ときどき糸切れが生じる。 ×:頻繁に糸切れする。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】本発明の着色剤組成物を使用することに
よって、高分散かつ物性低下の少ないポリエステル着色
成形物を得ることができる。特にフィルム、シートなど
の成形品にとっては極めて高い分散性が要求されると同
時に物性維持も要求されるため本発明の着色剤組成物は
極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09C 1/36 PAW C09C 1/36 PAW

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.05〜3.0重量%のシランカップ
    リング剤で処理した酸化チタン、およびポリエステル樹
    脂を含有し、加熱混練して成る着色剤組成物であって、
    該着色剤組成物中のポリエステル樹脂の極限粘度保持率
    が80%以上であることを特徴とする着色剤組成物。
  2. 【請求項2】 酸化カルシウム換算又は酸化マグネシウ
    ム換算で0.01〜0.5重量%のカルシウム塩又はマ
    グネシウム塩で処理した酸化チタン、およびポリエステ
    ル樹脂を含有し、加熱混練して成る着色剤組成物であっ
    て、該着色剤組成物中のポリエステル樹脂の極限粘度保
    持率が80%以上であることを特徴とする着色剤組成
    物。
  3. 【請求項3】 酸化カルシウム換算又は酸化マグネシウ
    ム換算で0.01〜0.5重量%のカルシウム塩又はマ
    グネシウム塩と0.05〜3.0重量%のシランカップ
    リング剤とで処理した酸化チタン、およびポリエステル
    樹脂を含有し、加熱混練して成る着色剤組成物であっ
    て、該着色剤組成物中のポリエステル樹脂の極限粘度保
    持率が80%以上であることを特徴とする着色剤組成
    物。
  4. 【請求項4】 0.01〜0.3重量%のアルミン酸塩
    又はケイ酸塩と0.05〜3.0重量%のシランカップ
    リング剤とで処理した酸化チタン、およびポリエステル
    樹脂を含有し、加熱混練して成る着色剤組成物であっ
    て、該着色剤組成物中のポリエステル樹脂の極限粘度保
    持率が80%以上であることを特徴とする着色剤組成
    物。
  5. 【請求項5】 酸化カルシウム換算又は酸化マグネシウ
    ム換算で0.01〜0.5重量%のカルシウム塩又はマ
    グネシウム塩とアルミナ換算またはシリカ換算で0.0
    1〜0.3重量%のアルミン酸塩又はケイ酸塩とで処理
    した酸化チタン、およびポリエステル樹脂を含有し、加
    熱混練して成る着色剤組成物であって、該着色剤組成物
    中のポリエステル樹脂の極限粘度保持率が80%以上で
    あることを特徴とする着色剤組成物。
  6. 【請求項6】 酸化カルシウム換算又は酸化マグネシウ
    ム換算で0.01〜0.5重量%のカルシウム塩又はマ
    グネシウム塩とアルミナ換算またはシリカ換算で0.0
    1〜0.3重量%のアルミン酸塩又はケイ酸塩と0.0
    5〜3.0重量%のシランカップリング剤とで処理した
    酸化チタン、およびポリエステル樹脂を含有し、加熱混
    練して成る着色剤組成物であって、該着色剤組成物中の
    ポリエステル樹脂の極限粘度保持率が80%以上である
    ことを特徴とする着色剤組成物。
  7. 【請求項7】 0.01〜0.5重量%のカルシウム塩
    又はマグネシウム塩で処理した酸化チタン、およびポリ
    エステル樹脂を含有し、加熱混練して成る着色剤組成物
    であって、該着色剤組成物中のポリエステル樹脂の極限
    粘度保持率が80%以上であることを特徴とする着色剤
    組成物。
  8. 【請求項8】 0.01〜0.5重量%のカルシウム塩
    又はマグネシウム塩と0.05〜3.0重量%のシラン
    カップリング剤とで処理した酸化チタン、およびポリエ
    ステル樹脂を含有し、加熱混練して成る着色剤組成物で
    あって、該着色剤組成物中のポリエステル樹脂の極限粘
    度保持率が80%以上であることを特徴とする着色剤組
    成物。
  9. 【請求項9】 0.01〜0.5重量%のカルシウム塩
    又はマグネシウム塩と0.01〜0.3重量%のアルミ
    ン酸塩又はケイ酸塩とで処理した酸化チタン、およびポ
    リエステル樹脂を含有し、加熱混練して成る着色剤組成
    物であって、該着色剤組成物中のポリエステル樹脂の極
    限粘度保持率が80%以上であることを特徴とする着色
    剤組成物。
  10. 【請求項10】 0.01〜0.5重量%のカルシウム
    塩又はマグネシウム塩と0.01〜0.3重量%のアル
    ミン酸塩又はケイ酸塩と0.05〜3.0重量%のシラ
    ンカップリング剤とで処理した酸化チタン、およびポリ
    エステル樹脂を含有し、加熱混練して成る着色剤組成物
    であって、該着色剤組成物中のポリエステル樹脂の極限
    粘度保持率が80%以上であることを特徴とする着色剤
    組成物。
  11. 【請求項11】 カルシウム塩が、塩化カルシウム、臭
    化カルシウム、ヨウ化カルシウム、硫酸カルシウムから
    選ばれることを特徴とする請求項2または3、あるいは
    請求項5ないし請求項10いずれか記載の着色剤組成
    物。
  12. 【請求項12】 マグネシウム塩が、塩化マグネシウ
    ム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグ
    ネシウムから選ばれることを特徴とする請求項2または
    3、あるいは請求項5ないし請求項10いずれか記載の
    着色剤組成物。
  13. 【請求項13】 酸化チタンがアナターゼ型であること
    を特徴とする請求項1ないし12いずれか記載の着色剤
    組成物。
  14. 【請求項14】 ポリエステル樹脂用の着色剤組成物で
    あることを特徴とする請求項1ないし13いずれか記載
    の着色剤組成物。
  15. 【請求項15】 請求項1ないし請求項14いずれか記
    載着色剤組成物を用いて成る成形物。
  16. 【請求項16】 フィルムまたは繊維であることを特徴
    とする請求項15記載の成形物。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005029780A (ja) * 2003-06-18 2005-02-03 Ishihara Sangyo Kaisha Ltd 二酸化チタン顔料及びこれを用いた樹脂組成物
JP2012072413A (ja) * 2011-11-11 2012-04-12 The Eco Kk 有機ポリマー組成物
JP2019007096A (ja) * 2017-06-21 2019-01-17 株式会社クラレ ポリエステル系複合繊維及び繊維集合体

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