JPH1048213A - 新規な高分子担体およびその製造法 - Google Patents

新規な高分子担体およびその製造法

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JPH1048213A
JPH1048213A JP20853196A JP20853196A JPH1048213A JP H1048213 A JPH1048213 A JP H1048213A JP 20853196 A JP20853196 A JP 20853196A JP 20853196 A JP20853196 A JP 20853196A JP H1048213 A JPH1048213 A JP H1048213A
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polymer
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polymer material
polymer carrier
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JP20853196A
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Hirotsugu Kido
浩胤 城戸
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 カルボキシル基またはアミノ基を有する
高分子材料の表層内部に磁性体または標識性物質を包埋
してなる新規な包埋型高分子担体およびその製造方法。 【効果】 本発明の高分子担体は、磁性体または標識性
物質が解離することなく、粒径が均一である等の優れた
特性を有しており、各種の用途に利用可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な高分子担体
およびその製造法に関し、更に詳しくは、カルボキシル
基またはアミノ基を有する高分材料の表層内部に磁性体
または標識性物質を包埋してなる包埋型高分子担体およ
びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁性を有する粒子状の担体(以下これを
「磁性粒子」と略称することがある)は、磁気テープ等
の記録媒体に使用され、また、洗浄、捕集、分離の操作
が極めて容易であるため様々な製剤技術及び診断技術に
使用されている。この磁性粒子は主に、(1)磁性体を
核として、その表面にエマルジョンを作成し重合する方
法(特開昭56−164503号公報)、(2)粒子の
表面に磁性体をコーティングさせる方法等により製造さ
れている。
【0003】しかし、(1)の方法において合成される
磁性粒子は、磁性体がポリマーによりコーティングされ
ている形状で、核となる磁性体の粒子径の違いにより、
大きさの異なる磁性粒子となる。このため、磁性粒子の
大きさを均一に制御する方法は難しく、磁性体の粒子径
が0.1〜1.0μmの範囲内での大きさの制御は特に
困難である。また、合成操作が非常に繁雑である。一
方、(2)の方法においては、担体表面に磁性体がコー
ティングされるが、磁性体を付着させているために、磁
性体の解離が生じる。この解離を防ぐために様々な手法
がとられているが、それによって担体表面の性質が、最
初の性質と異なる場合が多いのが現状である。
【0004】上記の通り、従来の磁性粒子の製造法には
多くの問題点があり、より品質の優れた磁性粒子および
その製造法が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決する、すなわち、磁性体が解離することなく、大
きさが均一である等の特性の優れた磁性粒子およびその
簡便な製造方法の提供を目的としてなされたものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、カルボキシル基ま
たはアミノ基を有する高分子材料の表層内部に該高分子
材料の物理化学的性質を利用して磁性体を包埋すれば、
磁性粒子が簡便に製造でき、かくして製造された磁性体
を有する包埋型高分子担体は、粒径が均一であり、磁性
体の解離がない等の優れた特性を有する磁性粒子である
ことを見い出した。本発明はこの知見に基づき完成され
たものである。
【0007】すなわち、本発明は、カルボキシル基また
はアミノ基を有する高分子材料の表層内部に磁性体また
は標識性物質を包埋してなる包埋型高分子担体を提供す
るものである。上記発明の好ましい態様によれば、高分
子材料が合成高分子物質よりなる材料である上記担体;
合成高分子物質がポリアクリル酸または、アクリル酸−
スチレン共重合体である上記担体;高分子材料が球状体
である上記担体;球状体の粒子径が0.01μm〜10
μmの範囲内である上記担体;磁性体または標識性物質
が高分子材料の表層から25%の範囲内に包埋されてい
る上記担体;高分子担体が2官能性モノマーおよび/ま
たは多官能性モノマーの重合体により包合されてなる上
記担体;2官能性モノマーがマレイン酸である上記担体
が提供される。
【0008】また、本発明の別の態様により、カルボキ
シル基またはアミノ基を有する高分子材料をアルカリ性
または酸性の水系溶媒中で膨潤させ、膨潤した高分子材
料に磁性体または標識性物質を導入後、酸性またはアル
カリ性の水系溶媒で処理する工程を含む包埋型高分子担
体の製造方法が提供される。
【0009】上記発明の好ましい態様によれば、カルボ
キシル基またはアミノ基を有する高分子材料が合成高分
子物質よりなる材料である上記方法;合成高分子物質が
ポリアクリル酸またはアクリル酸−スチレン共重合体で
ある上記方法;アルカリ性の水系溶媒がpH10〜12
の水溶媒である上記方法;酸性の水系溶媒が、pH3〜
5の水溶媒である上記方法;磁性体または標識体の導入
を2官能性モノマーおよび/または多官能モノマーの重
合と同時に行う上記方法;2官能性モノマーがマレイン
酸である上記方法;重合を重合開始剤の存在下に行う上
記方法;重合開始剤が過硫酸カリウムである上記方法が
提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本明細書において、「包埋」とは
磁性体または標識性物質等の物質が高分子材料の表層に
付着しているのではなく、ポリマー等によってコーティ
ングされ外界と遮断されている状態でもなく、上記物質
が高分子材料の表層内部にあり、外界と遮断されずに埋
め込まれている状態を意味する。「膨潤」とは、架橋さ
れた高分子材料(固体)が溶媒(液体)に浸されたと
き、液体を吸収して体積を増大させ高分子材料の密度が
変化する現像をいう。「包合」とは、高分子材料の表層
にオリゴマー程度の分子量の大きくない重合体が付着
し、該付着重合体により高分子材料が包まれている状態
を意味する。
【0011】以下、本発明の高分子担体およびその製造
法について更に詳細に説明する。前記のとおり、本発明
の高分子担体はカルボキシル基またはアミノ基を有する
高分子材料の表層内部に磁性体または標識性物質を包埋
してなる包埋型高分子担体である。
【0012】本発明の高分子担体において、磁性体また
は標識性物質は、高分子材料の表層内部に高分子材料を
構成する分子のすきまに包埋されて存在する。包埋され
ている磁性体または標識性物質の包埋部位は、特に制限
はないが、通常高分子材料の表層から25%の範囲内の
部位、好ましくは表層から15%の範囲内の部位が適当
である。
【0013】磁性体または標識性物質の高分子材料内へ
の包埋量にも特に制限はなく、目的とする用途におい
て、その機能を発揮しうる量であればいかなる分布量で
も良い。用いうる高分子材料としては、カルボキシル基
またはアミノ基を有し、アルカリ性または酸性の水系溶
媒中で膨潤する性質を持つ合成高分子物質よりなる材料
が用いられる。
【0014】カルボキシル基またはアミノ基を有する合
成高分子物質としては、官能基としてカルボキシル基ま
たはアミノ基を有する重合用モノマーの重合体、官能基
としてカルボキシル基またはアミノ基を有する重合用モ
ノマーと重合用モノマーとの共重合体が挙げられる。カ
ルボキシル基またはアミノ基を有する重合用モノマーと
しては、官能基としてカルボキシル基またはアミノ基を
有し、これらの官能基は低級アルキル基で置換されてい
てもよく、且つ共役二重結合を有し、重合体を形成しう
るものであれば如何なる化合物でもよく、例えば、下記
式(I):
【0015】
【化1】
【0016】[式中、R1、R2、R3及びR4は、それぞ
れ独立して、少なくとも一つが基−COOR、基−NH
R及び基−CONH2(ここで、RはCn2n+1を示し、
nは0〜5の整数を示す)から選ばれる基を示し、他は
水素原子を示す。]で表される化合物が挙げられる。
【0017】上記式(I)で表される化合物としては、
例えば、アクリル酸、アクリレート、アクリル酸アミ
ド、エチレンイミン、アジリジン等を挙げることができ
る。
【0018】重合用モノマーとしては、共役二重結合を
有し重合体を形成しうるもので、カルボキシル基または
アミノ基を有しない化合物であれば如何なる化合物でも
よく、例えば、下記式(II):
【0019】
【化2】
【0020】[式中、R4、R5、R6、R7及びR8は、
それぞれ独立して、フェニル基又はビフェニル基等の少
なくとも一つの共役二重結合をもつ基、ハロゲン原子又
は水素原子を示す。]で表される化合物が挙げられる。
【0021】上記式(II)で表される化合物として
は、例えば、スチレン、ブタジエン、エチレン、塩化ビ
リニデン等を挙げることができる。これらモノマーの重
合体としては、下記式(III):
【0022】
【化3】
【0023】[式中、R1、R2、R3、R4、R4、R5
6、R7及びR8は、上記の通りであり、m又はnのい
ずれか一方が0であってもよい。]で表されるブロック
単位を有する重合体、例えば、ポリアクリル酸、アクリ
ル酸−スチレン共重合体等を挙げることができる。
【0024】本発明の高分子担体に用いられる上記高分
子物質よりなる材料は、上記したモノマーを、それ自体
既知の通常用いられる方法、例えば、塊状重合法、乳化
重合法、シード(種)重合法、リープフリー重合法等に
より調製されたものである。
【0025】上記のカルボキシル基またはアミノ基を有
する高分子材料の形状は特に制限されないが、好ましく
は球状体のものが使用される。この高分子材料の平均粒
子径は、通常0.01〜10μmであり、0.1〜1μ
mがより好ましく、上記の方法によりモノマーの重合を
行うことで、これらの形状および粒子径を有する高分子
材料を調製することができる。
【0026】高分子材料に包埋されている磁性体として
は、金属、例えば、鉄、フェライト、ニッケル、コバル
ト、クローム、又はこれらの金属とモリブデン、銅、バ
ナジウム、マンガン、アルミニウム、チタニウム、亜鉛
等のいずれか1種または2種以上の金属との合金;鉄酸
化物、例えば、純Fe3 4 またはγ−Fe2 3 、ま
たはこれらと他の酸化物、例えば、コバルト、マンガ
ン、亜鉛、バリウム、稀土類等とを組合せた物質若しく
はそれらの混合物;二酸化クローム等が挙げられる。ま
た「標識性物質」としては、ユーロピウム、サマリウ
ム、テルビウム等の希土類キレート、フィコシアニン、
フィコエリスリン等のフィコピリプロテイン、フルオレ
セイン、テトラメチルローダミン、テキサスレッド、7
−アミノ−4−メチルクマリン等の蛍光性物質;アクリ
ジニウム誘導体、イソルミノール等の化学発光性物質;
アルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ等の酵素等
が挙げられる。
【0027】上記磁性体または標識性物質の粒径は、通
常10〜1000Å、好ましくは10〜500Åであ
る。さらに、本発明の高分子担体は、2官能性モノマー
および/または多官能性モノマーの水溶性重合体で包合
されてなるものが好ましい。2官能性モノマー及び多官
能性モノマーとしては、重合して水溶性の重合体を形成
しうるものであればいかなる化合物でも良く、例えば、
マレイン酸、エチレンイミン、ビスアクリルアミド、ビ
スアクリル酸メチル等が挙げられる。高分子担体を包合
するこれらモノマーの重合体の分子量は、通常500〜
20,000、好ましくは1,000〜3,000程度
が適当である。
【0028】上記に詳述した本発明の高分子担体の製造
方法には、特に制限がなく、カルボキシル基またはアミ
ノ基を有する高分子材料の表層内部に磁性体または標識
性物質を包埋してなるものであれば、いかなる方法で製
造されたものであっても良い。具体的には、例えば下記
の膨潤法により製造することができる。
【0029】本発明の高分子担体は、カルボキシル基ま
たはアミノ基を有する高分子材料をアルカリ性または酸
性の水系溶媒中で膨潤させ、膨潤した高分子材料に磁性
体または標識性物質を導入後、酸性またはアルカリ性の
水系溶媒で処理することにより製造することができる。
すなわち、高分子材料がカルボキシル基を有する場合
は、先ずアルカリ性の水系溶媒中で膨潤させ、次に酸性
の水系溶媒で処理すればよく、高分子材料がアミノ基を
有する場合は、まず酸性の水系溶媒中で膨潤させ、次に
アルカリ性の水系溶媒で処理すればよい。
【0030】この製造法で用いられるカルボキシル基ま
たはアミノ基を有する高分子材料としては、アルカリ性
または酸性の水系溶媒中で膨潤する性質を有する高分子
材料であれば特に制限はなく、いかなるものであっても
良いが、前記した合成高分子物質(重合体)の中で、ア
ルカリ性の水系溶媒中で膨潤する性質を有する高分子物
質、例えば、前記式(III)で表されるブロック単位
を有する重合体の中で、ポリアクリル酸、アクリル酸−
スチレン共重合体等の高分子物質よりなり、前記形状お
よび粒径を有する材料が好ましい。上記高分子物質は、
それ自体既知の通常用いられる方法により、前記した方
法により調製して使用するか、又は市販品を用いること
ができる。
【0031】上記高分子材料を膨潤させる性質を有する
水系溶媒(以下これを「溶媒1」と略称することがあ
る)としては、例えば、高分子材料がカルボキシル基を
有する場合は、pH10〜12の水溶媒、水とジオキサ
ンの混合溶媒、水とアルコールの混合溶媒若しくは水と
アセトンの混合溶媒等;高分子材料がアミノ基を有する
場合は、pH2〜3の水溶媒、水とジオキサンの混合溶
媒、水とアルコールの混合溶媒若しくは水とアセトンの
混合溶媒等を挙げることができる。また、膨潤した高分
子材料の処理を行う水系溶媒(以下これを「溶媒2」と
略称することがある)としては、例えば、高分子材料が
カルボキシル基を有する場合は、pH3〜5の水溶媒;
高分子材料がアミノ基を有する場合は、pH10〜12
の水溶媒が挙げられる。
【0032】用いられる溶媒1のpHは、カルボキシル
基またはアミノ基を有する高分子材料が該官能基を有す
ることにより、水への親和性が高まる性質および該官能
基のモル数と解離定数との関係により適宜決められ、例
えば、高分子材料としてカルボキシル基を有する高分子
材料を使用する際には、溶媒1としてpH11のアルカ
リ水を用い、膨潤後の該高分子材料の処理を行う溶媒2
としては、pH3の酸性水を用いるのが好ましい。
【0033】膨潤は、高分子材料に溶媒1を加えて、必
要に応じて超音波を照射して、溶媒1中に高分子材料を
分散させればよい。高分子材料に加える溶媒1の量は、
高分子材料1重量部に対して、100〜1000倍量程
度が適当である。膨潤が完了するまでの分散時間は、溶
媒1の温度によって決定され、温度が高ければ膨潤がよ
り短時間で完了する。分散時間は、通常0.5〜60分
間、好ましくは1〜5分間が適当であり、また溶媒1の
温度は、通常5〜10℃の低温から溶媒の沸点、好まし
くは80〜120℃が適当である。
【0034】上記の如く膨潤させた高分子材料に磁性体
または標識性物質を加えて、混合液を撹拌する。磁性体
または標識性物質の添加量は、磁性体の場合、高分子材
料の総重量の80%程度が包埋される量、標識性物質の
場合は、その大きさにもよるが、目安として10Åの大
きさで200〜300%程度が適当である。混合液の撹
拌時間は、通常30〜180分、好ましくは60〜12
0分、温度は、通常40〜100℃、好ましくは50〜
60℃が適当である。
【0035】この時、好ましくは、前記した2官能性モ
ノマーおよび/または多官能性モノマーを加え、さらに
必要に応じて重合開始剤を加えて該モノマーを反応させ
て水溶性重合体を同時に生成させる。反応は、必要に応
じて超音波の照射下で行っても良く、超音波の照射時間
は30秒〜10分間、好ましくは1〜3分間が適当であ
る。
【0036】用いる重合開始剤としては、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム、下記式(IV):
【0037】
【化4】
【0038】[式中、R9、R10、R11、R12、R13
びR14は、それぞれ独立して、少なくともその一つが親
水性基−N+3Cl-を示し、他は水素原子を示す。]
で表される水溶性のアゾビス化合物等を挙げることがで
きる。
【0039】重合開始剤の種類は、用いる2官能性およ
び/または多官能性のモノマーの種類によって適宜決定
される。例えば2官能性モノマーとしてマレイン酸を用
いる場合は、重合開始剤として過硫酸カリウムを用いる
のが好ましい。重合開始剤の使用量はモノマー1モルに
対して、通常0.001〜0.1モル、好ましくは0.
005〜0.01モルが適当である。
【0040】次に、反応混合液に溶媒2、例えば、pH
5.5の酸性水を加えて8時間〜一昼夜振盪し、高分子
材料から溶媒1を除去する。反応混合液に対する溶媒2
の使用量は特に制限されないが、通常反応混合液1容量
に対して溶媒2を10〜100倍量、好ましくは100
〜200倍量加えるのが適当である。溶媒2の温度は通
常0〜10℃、好ましくは0〜5℃が適当である。
【0041】溶媒2による処理は、必要に応じ振盪下で
行い、処理時間は、通常10〜36時間が適当である。
更に、溶媒2で処理された反応混合液を遠心分離等の操
作により高分子担体を含む、固形状のペレットを得る。
このペレットをpH3〜6程度の酸性水および/または
リン酸緩衝液(0.1〜0.5M程度)等を用いて、そ
れ自体既知の通常用いられる手法により洗浄することに
より、本発明の包埋型高分子担体を得ることができる。
【0042】かくして得られる高分子担体は、高分子材
料の膨潤によりできる表層ポリマーのすき間に磁性体ま
たは標識物質がからみつき、溶媒2の処理により高分子
材料が収縮し、磁性体または標識物質は高分子材料の表
層内部に取り込まれた状態、すなわち包埋されて分布す
る構造を有するものとなる。さらに、2官能性モノマー
および/または多官能性モノマーの重合を必要に応じて
磁性体又は標識物質の添加と同時に行うことにより、高
分子材料が該モノマーの重合体により包合された構造と
なる。また、高分子担体中の磁性体または標識性物質の
包埋位置は表層から25%の範囲内となる。
【0043】本発明の、高分子材料の表層内部に磁性体
または標識体を包埋してなる包埋型高分子担体は、磁性
体または標識体の解離がなく粒子が均一であり、良好な
分散性を有する等の優れた特性を有しており各種の用途
に利用できる。例えば、磁性体を包埋してなる高分子担
体は、磁気テープ等の記録媒体、分析用の分離剤、CD
−ROMの塗布剤、DNAシークエンサー用の担体等に
利用できる。
【0044】また、本発明の高分子担体は、診断技術分
野、とりわけ免疫学的に活性物質の支持体として免疫分
析に広く用いることができる。
【0045】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。しかしながら、下記の実施例は本発明の具
体的認識を得る一助としてみなすべきものであり、本発
明の範囲を何等制限するものではない。
【0046】実施例1 10%のカルボキシル基修飾ラテックス(アクリル酸−
スチレン共重合体;平均粒子径0.5μm、セラダイン
社製。以下、「CML」と略記する)水分散液0.5m
lを遠心分離して(19,000rpm、10分、4
℃)、固形状のCMLペレットを作製した。このCML
ペレットにpH10〜12のアルカリ性水5mlを加
え、5分間超音波処理(SONIFER CELL DISTRIPUTOR;ス
ミスクライン社製)して分散させ、一昼夜撹拌した。
【0047】CMLのアルカリ性分散液に、マレイン酸
40mg、磁性体(平均粒子径0.03μm、マンガン
−亜鉛−鉄;堺化学社製)20mgを加え、水溶性の重
合開始剤である過硫酸カリウム(KPS)を7mg添加
した。この混合分散液に超音波(SONIFER CELL DISTRIP
UTOR;スミスクライン社製)を10分間照射して、反応
させた。反応後、この反応分散液にアルカリ性水(pH
11)40mlを加えて、一昼夜振盪した。
【0048】この分散液を遠心分離して(19,000
rpm、10分、4℃)、固形状のペレットを作製し
た。このペレットを酸性水(pH3)20mlに分散
し、一昼夜振盪してPSし、再度遠心分離(19,00
0rpm、10分、4℃)固形状のペレットを作製し
た。このペレットを0.15Mリン酸緩衝液(pH7)
20mlに分散し、8時間振盪して、磁性CMLを得
た。
【0049】磁性CMLを走査型電子顕微鏡で観察した
ところ、CMLの表層内部に磁性体が均一に存在してい
ることが確認された。この磁性CML水分散液をキュベ
ット[石英ガラス(h×w×d=50×10×2(m
m)]に入れ、キュベット外部に磁石を置いて分離性を
確認したところ、1分以内に磁性CMLは全てキュベッ
トの内壁に引き寄せられ、キュベットは透明になった。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基またはアミノ基を有する
    高分子材料の表層内部に磁性体または標識性物質を包埋
    してなる包埋型高分子担体。
  2. 【請求項2】 高分子材料が、合成高分子物質よりなる
    材料である請求項1記載の高分子担体。
  3. 【請求項3】 合成高分子物質がポリアクリル酸または
    アクリル酸−スチレン共重合体である請求項2記載の高
    分子担体。
  4. 【請求項4】 高分子材料が球状体である請求項1記載
    の高分子担体。
  5. 【請求項5】 球状体の粒径が0.01μm〜10μm
    の範囲内である請求項4記載の高分子担体。
  6. 【請求項6】 磁性体または標識性物質が高分子材料の
    表層から25%の範囲内に包埋されている請求項1〜5
    のいずれかに記載の高分子担体。
  7. 【請求項7】 高分子担体が2官能性モノマーおよび/
    または多官能性モノマーの重合体により包合されてなる
    請求項1〜6のいずれかに記載の高分子担体。
  8. 【請求項8】 2官能性モノマーがマレイン酸である請
    求項7記載の高分子担体。
  9. 【請求項9】 カルボキシル基またはアミノ基を有する
    高分子材料をアルカリ性または酸性の水系溶媒中で膨潤
    させ、膨潤した高分子材料に磁性体または標識性物質を
    導入後、酸性またはアルカリ性の水系溶媒で処理するこ
    とを特徴とする包埋型高分子担体の製造方法。
  10. 【請求項10】 高分子材料が合成高分子物質よりなる
    材料である請求項9記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 合成高分子物質がポリアクリル酸また
    はアクリル酸−スチレン共重合体よりなる材料である請
    求項10記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 アルカリ性の水系溶媒が、pH10〜
    12の水溶媒である請求項9〜11のいずれかに記載の
    製造方法。
  13. 【請求項13】 酸性の水系溶媒が、pH3〜5の水溶
    媒である請求項9〜12のいずれかに記載の製造方法。
  14. 【請求項14】 磁性体または標識性物質の導入を2官
    能性モノマーおよび/または多官能性モノマーの重合と
    同時に行う請求項9〜13のいずれかに記載の製造方
    法。
  15. 【請求項15】 2官能性モノマーがマレイン酸である
    請求項14記載の製造方法。
  16. 【請求項16】 2官能性モノマーおよび/または多官
    能性モノマーの重合を重合開始剤の存在下に行う請求項
    14または15記載の製造方法。
  17. 【請求項17】 重合開始剤が過硫酸カリウムである請
    求項16記載の製造方法。
JP20853196A 1996-08-07 1996-08-07 新規な高分子担体およびその製造法 Pending JPH1048213A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004042397A1 (ja) * 2002-11-08 2004-05-21 Japan Science And Technology Agency 免疫反応測定に用いられる高感度磁性マーカー
JP2006234417A (ja) * 2005-02-22 2006-09-07 Jsr Corp 磁性粒子分散体および診断薬用粒子

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