JPH10502060A - 減数分裂の調節 - Google Patents

減数分裂の調節

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JPH10502060A JP8502724A JP50272496A JPH10502060A JP H10502060 A JPH10502060 A JP H10502060A JP 8502724 A JP8502724 A JP 8502724A JP 50272496 A JP50272496 A JP 50272496A JP H10502060 A JPH10502060 A JP H10502060A
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Abstract

(57)【要約】 雄牛の精巣及びヒトの濾胞液から抽出し得る特定のステロール及び化学的に関連する化合物が卵母細胞及び雄の生殖細胞における減数分裂を調節することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 減数分裂の調節 発明の分野 本発明は特定のステロール誘導体及びそれらの薬剤としての使用に関する。特 に特定のステロール誘導体を減数分裂の調節に用いることができることが分かっ た。 発明の背景 減数分裂は有性生殖に基礎を置く生殖細胞の独特で、かつ、根源的な出来事で ある。減数分裂は2つの有糸分裂を含む。最初の分裂の間に、染色体の対が2つ の娘細胞に分裂する前に母親の遺伝子と父親の遺伝子の間の交換が行なわれる。 これらは染色体の半数(1n)及び2c DNAを含有するだけである。第2の有糸分 裂は DNAの合成を伴わずに進行する。したがって、この分裂は1c DNAのみを有す る単相生殖細胞を生じる。 有糸分裂の出来事は雄生殖細胞及び雌生殖細胞中で同様であるが、卵子と精子 へ導くタイムスケジュールと分化の過程が全く異っている。すべての雌生殖細胞 は生涯の初期に、しばしば誕生の前に、最初の有糸分裂の前期に入っているが、 すべては有糸分裂の後期(網糸状態)の卵母細胞として、思春期後の排卵まで停 止されている。したがって雌は生涯の初期から、ストックがつきるまで取り出さ れる卵母細胞のストックを持っている。雌の減数分裂は受精後まで完了せず、生 殖細胞当り1つの卵子と2つの発育不全の極体を生じる。反対に、ほんのいくつ かの雄生殖細胞が思春期から減数分裂に入り、生涯を通じて生殖細胞の幹集団を 残す。一旦開始すると雄細 胞中の減数分裂は顕著な遅れもなしに進行し4つの精子を生産する。 雄及び雌における減数分裂の開始を調節するメカニズムについてはほんの少し しか知られていない。卵母細胞では、新しい研究が、濾胞のプリン、ヒポキサン チンまたはアデノシンが減数分裂の停止の原因であり得ることを示している(Dow ns,S.M.他「Dev.Biol.」82,第454〜458頁(1985年);Eppig,J.J.他「Dev.B iol.」119 ,第313〜321頁(1986年)及び Downs,S.M.「Mol.Reprod.Dev.」35 ,第82〜94頁(1993年))。拡散性の減数分裂調節物質の存在は最初にバイスコ フ他によって胎児マウスの生殖腺の培養系について記載された(Byskov,A.G.他 「Dev.Biol.」52 第193〜200頁(1976年))。減数分裂を誘導する物質(MIS)は減 数分裂が進行中の胎児マウスの卵巣から分泌され、減数分裂を妨げる物質(MPS) は休止している非−減数分裂生殖細胞を有する、形態学的に分化された精巣から 遊離された。MISと MPSの相対的濃度が雄及び雌生殖細胞における減数分裂の開 始、停止及び再開を調節したことが示唆された(Knobil,E及び Neill,J.D.編「 有性生殖の生理学(The Physiology of Reproduction)」Raven Press,New York( 1994年)に Byskov A.G.他著)。もし減数分裂が制御されるなら、明らかに有性 生殖を調節できる。不運にも現在まで減数分裂を誘導する物質を同定することが できなかった。 発明の概要 驚くべきことに、コレステロールの生合成の中間体として知られている特定の ステロール及びいくつかの新規な構造的に関連する合成ステロールが減数分裂の 調節のために用いられることが発見された。 したがって、本発明は一般式(I); 式中、R1及びR2は独立に、水素、ハロゲンもしくはヒドロキシ基によって置換 されていてもよい、非分枝もしくは分枝C1〜C6アルキル基からなる群から選ば れるか、またはR1及びR2はそれらが結合している炭素原子といっしょになって 、シクロペンタン環もしくはシクロヘキサン環を形成し、 R3及びR4はいっしょになってそれらが結合している炭素原子の間の付加的な 結合を表わし、その場合にはR5は水素で、R6及びR7は水素であるか、または それらはいっしょになって、それらが結合している炭素原子の間の付加的な二重 結合であるかのいずれかを表わすか、 R5及びR4は、いっしょになってそれらが結合している炭素原子の間の付加的 な結合を表わし、その場合にはR3は水素で、R6及びR7は水素であるか、また はそれらはいっしょになって、それらが結合している炭素原子の間の付加的な二 重結合を表わすか、または R6及びR4はいっしょになって、それらが結合している炭素原子の間の付加的 な結合を表わし、その場合には、R3,R5及びR7 はすべて水素であり、 R8及びR9は水素であるか、いっしょになってそれらが結合している炭素原子 の間の付加的な結合を表わし、 R10は水素か、ホスホノ基もしくはスルホ基を含む、アシル基であるか、R10 は分子の残部といっしょになってエーテルを形成する基である、 薬剤として用いるための化合物に関する。 さらなる面では、本発明は一般式(I)の新規な化合物に関する。 本明細書の文脈では、表現「減数分裂を調節する」は、化合物を、試験管内、 生体内及び生体外で減数分裂を刺激するのに用い得ることを示すものと理解され る。 したがって、さらに特別な面では、本発明は減数分裂の調節に上記一般式(I )の化合物を用いることに関する。 さらに他の面では、本発明は哺乳動物の生殖細胞における減数分裂を調節する 方法に関し、その方法は上記治療の必要な生殖細胞に上記一般式(I)の化合物 の有効量を投与することを含む。 発明の詳細な説明 雄牛の精巣から及びヒトの濾胞液から抽出された減数分裂を誘導する物質は共 に培養マウス卵母細胞における減数分裂の再開を誘導すること(卵母テスト)及 び培養胎児マウス精巣の雄生殖細胞における減数分裂を刺激すること(生殖腺テ スト)もできる。減数分裂を誘導する物質は男性を含む種々の哺乳類の成熟した 精巣により生産され、女性を含む、いくつかの哺乳類の成熟した卵巣の濾胞にも 見い出される。例1及び2から分かるように、雄牛の精巣に見い出される減数分 裂を誘導する物質は4,4−ジメチルチモステロール であるのに対し、ヒトの濾胞液中に見い出される減数分裂を誘導する物質は、4 ,4−ジメチル−5α−コレスタ−8,14,24−トリエン−3β−オールである 。 減数分裂を誘導する物質の存在は相当長い間知られている。しかしながら、現 在まで減数分裂を誘導する物質の同定は知られていない。本発明者の知る限り、 薬においては、今まで一般式(I)の化合物の実際的な使用はなされていない。 特にいかなる一般式(I)の化合物も今まで、減数分裂を調節するために薬剤と して用いられていない。 減数分裂に影響し得る見込みはいくらかある。本発明の好ましい態様によれば 、一般式(I)の化合物は減数分裂を刺激するのに用いられる。本発明の他の好 ましい態様によると、一般式(I)の化合物はヒトの減数分裂を刺激するのに用 いられる。したがって、式(I)の化合物は従来用いられている、エストロゲン 及び/またはゲスターゲンに基づくホルモン性避妊薬に知られている、体細胞へ の通常の副作用のない、新しい受精率調節剤を期待させている。女性の避妊薬と して用いるためには、減数分裂を誘導する物質を、ゴナドトロピンの排卵ピーク が起こる前に、卵母細胞がまだ成長する濾胞である間に、それらにおける減数分 裂の再開を早めに誘導するために投与することができる。女性では、たとえば減 数分裂の再開を直前の月経が終った一週後に誘導できる。排卵時、過成熟の卵母 細胞はほとんど受精しないようである。月経の周期には影響を及ぼさないようで ある。この点について、培養ヒト顆粒層細胞(濾胞の体細胞)におけるプロゲス テロンの生合成は減数分裂を誘導する物質の存在により影響を受けないのに対し 、従来用いられたホルモン性避妊薬に用いられたエストロゲン及びゲスターゲン はプロゲステロンの生合成に逆の影響を有している。 本発明の他の面では、一般式(I)の減数分裂を誘導する物質は、MISの不充 分な自己生産により、成熟した卵母細胞を生産できない雌にそれを投与すること により、女性を含む雌における不妊の特定の症例の治療に用いることができる。 また、試験管内受精を実施する場合、卵母細胞が維持されている培地に一般式( I)の減数分裂を誘導する物質を加えると、より良い結果が達成される。 また、男性を含む雄の不妊症が減数分裂を誘導する物質の不充分な自己生産に よる場合、一般式(I)の減数分裂を誘導する物質を投与することにより問題を 除去し得る。 式(I)の化合物を含有する組成物の投与の方法は、その活性物質をその作用 部位へ効果的に運搬する方法ならどんな方法でもよい。 したがって、本発明の化合物を哺乳類に投与する場合、それらは、医薬として 許容し得る担体と関連して少くとも一つの式(I)の化合物を含む医薬組成物の 型で適宜供給される。経口的使用には、上記組成物はカプセルまたは錠剤の型が 好ましい。 上述したことから、要求される投与の養生法は治療される状態に依存すること が分かるであろう。したがって、不妊の治療に用いる時、投与は一回だけまたは 限定された期間、たとえば妊娠に達成するまでであるかもしれない。避妊薬とし て用いる時、一般式(I)の減数分裂を誘導する物質を継続的または周期的のい ずれかで摂取しなければならない。女性によって避妊薬として用いられ、継続的 に摂取しない場合には、月経周期に関連するタイミングが重要である。 医薬組成物は、担体、希釈剤、吸収促進剤、保存剤、緩衝剤、浸透圧調整剤、 錠剤崩壊剤及び当業界で適宜用いられる他の成分を含んでもよい。固体の担体の 例としては炭酸マグネシウム、ステアリ ン酸マグネシウム、デキストリン、ラクトース、砂糖、タルク、ゼラチン、ペク チン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、低融点 ワックス及びカカオバターである。 液体組成物は殺菌した溶液、懸濁液及びエマルジョンを包含する。上記液体組 成物は注射または体外または試験管内受精に関して用いるのに適切である。液体 組成物は当業界で用いられる他の成分、そのいくつかは上記リストにあげられて いる成分、を含有してもよい。 さらに本発明の化合物の経皮投与のための組成物は、膏薬の型で供給してもよ いし、経鼻投与のための組成物は液体または粉末型の点鼻剤の形で供給してもよ い。 用いられる本発明の化合物の投与量は、医者により決定され、特に、用いられ る特定の化合物、投与方法、使用目的に依存するだろう。 式(I)の好ましい化合物は次のものである; コレスト−7−エン−3β−オール; 4−メチルコレスト−7−エン−3β−オール; 4−エチルコレスト−7−エン−3β−オール; 4,4−ジメチルコレスト−7−エン−3β−オール; 4α−メチル−4β−エチルコレスト−7−エン−3β−オール; 4α−エチル−4β−メチルコレスト−7−エン−3β−オール; 4,4−ジエチルコレスト−7−エン−3β−オール; 4−プロピルコレスト−7−エン−3β−オール; 4−ブチルコレスト−7−エン−3β−オール; 4−イソブチルコレスト−7−エン−3β−オール; 4,4−テトラメチレンコレスト−7−エン−3β−オール; 4,4−ペンタメチレンコレスト−7−エン−3β−オール; コレスト−8−エン−3β−オール; 4−メチルコレスト−8−エン−3β−オール; 4−エチルコレスト−8−エン−3β−オール; 4,4−ジメチルコレスト−8−エン−3β−オール; 4α−メチル−4β−エチルコレスト−8−エン−3β−オール; 4α−エチル−4β−メチルコレスト−8−エン−3β−オール; 4,4−ジエチルコレスト−8−エン−3β−オール; 4−プロピルコレスト−8−エン−3β−オール; 4−ブチルコレスト−8−エン−3β−オール; 4−イソブチルコレスト−8−エン−3β−オール; 4,4−テトラメチレンコレスト−8−エン−3β−オール; 4,4−ペンタメチレンコレスト−8−エン−3β−オール; コレスト−8(14)−エン−3β−オール; 4−メチルコレスト−8(14)−エン−3β−オール; 4−エチルコレスト−8(14)−エン−3β−オール; 4,4−ジメチルコレスト−8(14)−エン−3β−オール; 4α−メチル−4β−エチルコレスト−8(14)−エン−3β−オール; 4α−エチル−4β−メチルコレスト−8(14)−エン−3β−オール; 4,4−ジエチルコレスト−8(14)−エン−3β−オール; 4−プロピルコレスト−8(14)−エン−3β−オール; 4−ブチルコレスト−8(14)−エン−3β−オール; 4−イソブチルコレスト−8(14)−エン−3β−オール; 4,4−テトラメチレンコレスト−8(14)−エン−3β−オール; 4,4−ペンタメチレンコレスト−8(14)−エン−3β−オール ; コレスタ−8,14−ジエン−3β−オール; 4−メチルコレスタ−8,14−ジエン−3β−オール; 4−エチルコレスタ−8,14−ジエン−3β−オール; 4,4−ジメチルコレスタ−8,14−ジエン−3β−オール; 4α−メチル−4β−エチルコレスタ−8,14−ジエン−3β−オール; 4α−エチル−4β−メチルコレスタ−8,14−ジエン−3β−オール; 4,4−ジエチルコレスタ−8,14−ジエン−3β−オール; 4−プロピルコレスタ−8,14−ジエン−3β−オール; 4−ブチルコレスタ−8,14−ジエン−3β−オール; 4−イソブチルコレスタ−8,14−ジエン−3β−オール; 4,4−テトラメチレンコレスタ−8,14−ジエン−3β−オール; 4,4−ペンタメチレンコレスタ−8,14−ジエン−3β−オール; コレスタ−8,24−ジエン−3β−オール; 4−メチルコレスタ−8,24−ジエン−3β−オール; 4−エチルコレスタ−8,24−ジエン−3β−オール; 4,4−ジメチルコレスタ−8,24−ジエン−3β−オール; 4α−メチル−4β−エチルコレスタ−8,24−ジエン−3β−オール; 4α−エチル−4β−メチルコレスタ−8,24−ジエン−3β−オール; 4,4−ジエチルコレスタ−8,24−ジエン−3β−オール; 4−プロピルコレスタ−8,24−ジエン−3β−オール; 4−ブチルコレスタ−8,24−ジエン−3β−オール; 4−イソブチルコレスタ−8,24−ジエン−3β−オール; 4,4−テトラメチレンコレスタ−8,24−ジエン−3β−オール; 4,4−ペンタメチレンコレスタ−8,24−ジエン−3β−オール; コレスタ−8,14,24−トリエン−3β−オール; 4−メチルコレスタ−8,14,24−トリエン−3β−オール; 4−エチルコレスタ−8,14,24−トリエン−3β−オール; 4,4−ジメチルコレスタ−8,14,24−トリエン−3β−オール; 4α−メチル−4β−エチルコレスタ−8,14,24−トリエン−3β−オール; 4α−エチル−4β−メチルココレスタ−8,14,24−トリエン−3β−オール ; 4,4−ジエチルコレスタ−8,14,24−トリエン−3β−オール; 4−プロピルコレスタ−8,14,24−トリエン−3β−オール; 4−ブチルコレスタ−8,14,24−トリエン−3β−オール; 4−イソブチルコレスタ−8,14,24−トリエン−3β−オール; 4,4−テトラメチレンコレスタ−8,14,24−トリエン−3β−オール;及び 4,4−ペンタメチレンコレスタ−8,14,24−トリエン−3β−オール; 並びにそれらのエステル及びエーテル。 式(I)の好ましいエステルは分枝もしくは非分枝または環状であってもよく 、さらにステロール骨格に結合するR10のエステル基 のカルボニル酸素に対して、所望により置換されたアミノ基及び/または/もし くは2酸素原子を含んでいてもよい、R10がカルボン酸のアシル基であるもので ある。R10がアシル基を表わすとき、好ましくは1〜20炭素原子、より好ましく は1〜12炭素原子、さらにより好ましくは1〜10炭素原子、もっとさらに好まし くは1〜7炭素原子を含む。R10の由来する酸はジカルボン酸であってもよい。 R10の例は、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、ブチリル、ニコチノイル、イ ソニコチノイル、ヘミスクシノイル、ヘミグルタロイル、ヘミマロイル、ヘミフ タロイル、ブチルカルバモイル、フェニルカルバモイル、ブトキシカルボニル、 t−ブトキシカルボニル、エトキシカルボニル、4−ジメチルアミノメチルベン ゾイル、4−ジエチルアミノメチルベンゾイル、4−ジプロピルアミノメチルベ ンゾイル、4−(モルホリノメチル)−ベンゾイル、4−(4−メチル−1−ピ ペラジノメチル)−ベンゾイル、3−ジメチルアミノ−メチル−ベンゾイル、3 −ジエチルアミノメチルベンゾイル、3−ジプロピルアミノメチルベンゾイル、 3−(モルホリノメチル)−ベンゾイル、3−(4−メチル−1−ピペラジニル メチル)−ベンゾイル、スルホ(この場合、(I)は硫酸エステルまたはその塩 を表わす)またはホスホノ(この場合、(I)はリン酸エステルまたはその塩を 表わす)である。 式(I)の好ましいエーテルは、R10がメチル基、メトキシメチル基、ベンジ ル基またはピバロイルオキシメチル基であるものである。 本発明による天然の化合物はそれ自体公知の方法により天然源から得ることが できる。代りに、それらは本発明の合成ステロールと構造的に関連するように、 自体公知の方法により合成によって得てもよい。 本発明は次の例により更に説明されるが、それは保護の範囲を限定するものと 解すべきではない。前述の記載及び次の例により開示される特性は、別々に及び それらを組み合せることのいずれにおいても、種々の形で発明を実施するための 材料である。 例 例1 雄牛の精巣からの減数分裂を誘導する物質(MIS)の単離、精製及び同定 6才の雄牛(デンマークのランドレース)からの精巣をと殺直後に除去した。 白膜を除去し、精巣組織をドライアイス上に置き、−80℃で貯蔵した。凍結した 精巣組織(92g)を1mm3よりも小さい断片に切りきざみ暗所で、約90時間、完 全に乾くまで、凍結乾燥させた。凍結乾燥させた組織を 400mlのn−ヘプタン( LiChrosolv,Merck 4390,ドイツ国)で、窒素の存在下、20℃で24時間撹拌しな がら抽出した。懸濁液をろ過し、固体物質をもう一度同じ手順で抽出した。プー ルした有機相を室温で回転蒸発器上で乾燥するまで蒸発させて、 981mgの抽出物 を得た。この物質をn−ヘプタンに溶解し、15のガラスびんに分け、そこからn −ヘプタンを蒸発させた。びんを窒素の存在下暗所に4℃で貯蔵した。 抽出物に3段階HPLC精製を適用した: 第1段階では、1つのびんの内容物を50μlの50%(v/v)テトラヒドロフ ラン(THF)−水に溶解し、逆相HPLCカラム(LiChroSpher 100 RP-8末端封鎖5μ m、250×4mm i.d.,Merck)を適用した。溶離を40℃で15分で50%〜100%へ向 う THFの直線勾配を用いて行った(流量:1ml/分)。1mlの18の分画を捕集し 、MIS−活性を試験した。 第2段階では、卵母細胞試験で活性を認められた、第1段階から の分画を50〜100 μlの70% THFに溶解し、第1段階で用いたのと同様なカラム に適用した。40℃で16分で60〜78%となるTHFの線状勾配を用いて溶離を実施し た(流量1ml/分)。1mlの8分画を捕集し、MIS−活性を試験した。 第3段階では、卵母細胞試験で活性を認められた第2段階からの分画を 100μ lのn−ヘプタン:2−プロパノール(98:2)(v/v)に溶解し、半予備HPLCカ ラム(ChromSpher Si 5μm、250×10mm i.d.,Chrompack)に適用した。溶離 は室温でn−ヘプタン:2−プロパノール(98:2)(v/v)からなる移動相を用 いて実施した(流量5ml/分)。2.5mlの5分画を捕集し、MIS−活性を試験した 。 3段階のすべてにおいて、溶離を 220nmのUS−検出で監視した。 上記の3段階精製手順を経た物質を、核磁気共鳴分析(NMR)及び質量分析によ って、活性化合物の分子構造を研究するために用いた。 NMRスペクトルについて、約1mgの精製物質を0.6mlの重水素クロロホルム中に 溶解した。13Cプロトン分離 NMRスペクトル、1H NMRスペクトル(分解増強の有 無で)及び2D TOCSYスペクトルを勾配コイルのついた逆広バンド5mmプローブヘ ッドを備えたBruker A MX2 400 NMR分光計で記録した。単離された MISについて のppm(δ)での13C-NMR化学シフトをチモステロール(Taylor,U.F.他「J.Lipid R es.」22 第171頁(1981年))及びラノステロール(Emmons,G.T.他「Magn.Res.Che m.」27 第1012頁(1989年))についての相当するデータと比較して表1に示す。 質量分析を ChromSpher Si,3μm、100×4.6mm カラムを含むHPLCシステム( Chrompack)を有するLINC粒子ビーム インターフェース及びLAB-BASE 2.lソフト ウェアを備えたVG Trio 1000 LC/MS(Fisons Instruments)を用いて実施した 。室温でHPLCを実施し、移動相としてn−ヘプタン:2−プロパノール(98:2) (v/v)を用いた。注入すべき MISの標本をn−ヘプタンに溶解した。質量 分析計をエレクトロン衝撃モードで操作した。単離生成物の相対的ピーク高さを 参考文献1からの4,4−ジメチルチモステロールについてのデータと比較して 、結果を表2に示す。参考文献2の下の「+」は相当するピークがこの研究でも 報告されたことを表わす。参考文献1または2の下の「−」は、これらの研究で 相当するピークが報告されたなかったことを表わす。 13C-NMRスペクトル、質量分光分析法(MS)により決定された、分子量 412に 基づいて、雄牛の精巣から単離された MISの構造を4,4−ジメチル−5α−コ レステ−8,24−ジエン−3β−オールであると提案し、4,4−ジメチルチモ ステロール(DMZ)とも表わした。第3HPLC精製段階からの MIS−活性物質の個々 の炭素原子の化学シフトを構造的に非常に密接に関連する物質であるラノステロ ール及びチモステロールの化学シフトと比較した。認められたプロトン化学シフ ト、化学結合常数及び TOCSY補正は、単離された化合物が4,4−ジメチルチモ ステロールであることを完全に支持している。 例2 ヒト濾胞液からの減数分裂を誘導する物質(MIS)の単離、精製及び同定 ヒト濾胞液(FF)を試験管内受精による不妊の治療における卵母細胞捕集物を 吸引された濾胞から得た。液体を凍結乾燥し、n−ヘプタンで抽出し、抽出物を 例1に記載した手順と同じ手順を用いて精製した。活性ピークの化合物はm/z =410 の分子イオンを有し、質量スペクトルはFF-MIS分子の化学構造が4,4− ジメチル−5α−コレスタ−8,14,24−トリエン−3β−オールであることを 明らかにした。 方法:質量分光分析法を、 ChromSpher Si,3μm、100×4mmi.d.カラム(C hrompack)からなる直相HPLCシステムに結合するLINC粒子ビーム インターフェ ース及びLAB-BASE 2.1ソフトウェアを有する VG Trio 1000 LC/MS(Fisons Ins truments)及び移動相としてn−ヘプタン:2−プロパノール:メタノール:ア ンモニア(68:30:2:0.2)を用いて実施した。注入されるMISの標本をn−ヘプ タンに溶解した。質量分光分析計をエレクトロン衝撃モードで操作した。結果を 表3に示す。 例3 発酵による4β−メチルチモステロールの生産 段階A 酵母株、クルイベロマイセス ブルガリクス(Kluyveromyces bulgaricus)A3 410を YPG寒天スラント上に接種し恒温インキュベーター中で30℃で3日間増殖 させた。スラントに5mlの無菌YE培地を加え、酵母コロニーを回転混合機上で管 を振とうしながら液体中に懸濁させた。次いで細胞の懸濁液を5mlの殺菌した注 射器中に取り、底に2つのじゃま板を備えた 500ml振とうフラスコに加えた。フ ラスコは 200mlの ZYMを含有していた。フラスコを回転板上に固定し、250rPM, 30℃で24時間増殖させた。そこでフラスコに 0.4mlの無菌ろ過したアンホテリシ ンB溶液を加え、さらに25時間増殖を継続した。酵母細胞を遠心分離(Beckman model J6,5℃、10分、4000 rpm)により収集し、水で1回洗浄した。細胞のスラリーを小さなプラスチック製 の容器に分離し、ステロールの最終的な抽出まで−18℃貯蔵した。 栄養培地及び上記アンホテリシンB溶液は次の組成を有していた。YPG 寒天 酵母抽出物、Difco 4g KH2PO4 1g MgSO4・7H2O 1.5g グルコース 15g 寒 天 20g 脱イオン水 1000ml 121℃、20分間のオートクレーブ処理の前にpHを 5.8に調整した。YE 培地 酵母抽出物、Difco 10g 脱イオン水 1000ml オートクレーブ処理 121℃、20分間。ZYM 培地 酵母抽出物、Difco 20g ペプトン、Bacto 10g 生 水 1000ml 121℃、20分間のオートクレーブ処理の前にpHを6.5〜6.6に調整した。 グルコース(オートクレーブ処理後、別に添加した)60gアンホテリシンB溶液 脱イオン水1mlに溶解した1mgのFungizone(商標、Squibbからの 50mgのアンホテリシンBの凍結乾燥塊、41mgのデオキシコレートナトリウム及び 20.2mgのリン酸ナトリウム)段階B 段階Aからの培養細胞を10mlの水に懸濁し、10mlの40%の KOHメタノール溶液 を加えた。混合物を4時間還流加熱し、室温で1晩置き、次いで20mlのn−ヘプ タンで2回抽出した。抽出物をいっしょにして、10%の塩化ナトリウム溶液で洗 浄し、次に中性になるまで水で(5回)洗浄し、乾燥させた。溶媒を蒸発させる と40mgの粗ステロールが残った。段階C 段階Bからの粗ステロールを1mlのn−ヘプタン/2−プロパノール(98:2 )に溶解し、渦巻混合機上で振とうし、5000rpmで10分間遠心分離し、次にHPLC を受けさせた。 カラム LichroSorb DIOL 10μm、250×4mm i.d.(Merck) 溶離液 n−ヘプタン/2−プロパノール(98:2) 検 出 220nm UV 6.8分後のピーク溶離物を数行程から捕集した。捕集された分画をプールし、 溶媒を蒸発させると残留物が残り、それを質量分析にかけ、卵母細胞試験で試験 した。 表4に報告された質量スペクトルのデータは国立標準局の図書館に記録されて いる4β−メチルチモステロールのものと一致する。 例4 4,4−ジメチルコレスタ−8,14−ジエン−3β−オールの製造 この化合物をショロエプファー(Schroepfer)他の「脂質の化学と物理(Chemi stry and Physics of Lipids)」47 第 187頁(1988年)に記載されているよう に製造し、該文献中に記載されている物理常数を示した。 例5 4,4−ジメチルコレスト−8−エン−3β−オールの製造 段階A 2.48gの4,4−ジメチルコレスタ−8,14−ジエン−3β−オール(例4) を0℃で20mlのピリジンに溶解した。1.7gの塩化安息香酸を加え、混合物を周 囲温度で1晩撹拌した。蒸発乾燥後、25mlのトルエンを加え、標準的水溶性仕上 げ、蒸発及びアセトンを用 いた粉末化後、2.3g(74%)の安息香酸塩結晶を得た。 1H-NMRスペクトル(CDCl3、δ)は8.1(d,2H); 7.55(t,1H); 7.4(t,2H); 5. 4(s,広い、1H); 4.2(dd,1H)で特徴的シグナルを示した。段階B 2.04gの3−ベンゾイルオキシ−4,4−ジメチルコレスタ−8,14−ジエン (段階A)を50mlのTHFに溶解し、1Mのボランの THF溶液 360mlを0℃で滴加 した。混合物を周囲温度で1晩撹拌し、0℃に冷却し、 140mlの水を滴加し、続 いて10%の水酸化ナトリウム 360ml及び30%の過酸化水素 378mlを滴加した。90 分間撹拌後、混合物に 100mlのジエチルエーテルを加え、水相をジエチルエーテ ルで2回抽出した。有機相をいっしょにし、重亜硫酸ナトリウム溶液で2回洗浄 し、次に水で洗浄した。蒸発後、生成物をSiO2でのクロマトグラフィーで精製し (トルエン中の2%ジエチルエーテル)、0.62gの3−ベンゾイルオキシ−4, 4−ジメチルコレスト−8−エン−15−オールを得た。 MS(分子イオン):534.4 1H-NMRスペクトル(CDCl3、δ)は、 8.0(d,2H); 7.5(t,1H); 7.4(t,2H); 4. 75(m,1H); 4.1(m,1H)に特徴的なシグナルを示した。段階C 0.54gの3−ベンゾイルオキシ−4,4−ジメチルコレスト−8−エン−15− オールを0℃で 2.7mlのピリジンに溶解し、33mgのジメチルアミノピリジン及び 287mgのフェニルクロロチオホルメートを慎重に加えた。混合物を周囲温度で20 時間撹拌した。25mlのジエチルエーテルの添加後、混合物を硫酸銅の飽和水溶液 で6回、10%の水酸化ナトリウム、水及び塩水で2回洗浄し、蒸発させて、0.68 gの粗3−ベンゾイル−4,4−ジメチルコレスト−8−エン−15−フェニルチ オカーボネートを得、それをさらに20mlのトルエンに溶解することにより処理し 、370mgのトリブチル錫水素化物及び20mgのアゾイソブチロニトリルで処理した 。混合物を90℃で20分間加熱し、同じ処理を繰り返した。蒸発後、混合物をSiO2 でのクロマトグラフィー(ヘプタン/メチレンクロライド:70/30)で、粗く精 製して、相当する8,14−ジエン(段階A)で汚染された、150mgの粗3−ベン ゾイルオキシ−4,4−ジメチルコレスト−8−エンを得た。段階D 段階Cで製造した混合物 150mgを2mlのメチレンクロライドに溶解し、0℃に 冷却した。 0.7mlのジイソブチルアルミニウム水素化物を滴加し、15分後に0.15 mlの水を慎重に加えた。次に、25mlのジエチルエーテルを加え、有機相を酒石酸 カリウムナトリウムの飽和溶液で2回洗浄し、水で洗浄し、塩水で洗浄して、蒸 発させて、 130mgの混合物を得、該混合物を AgNO3/SiO2(「Chem.& Phys.of Lipids」63 第 115頁(1992年)に記載されたように調整した)でクロマトグラ フィーに付し、トルエンで溶出した。エーテル/メタノールからの結晶化により 49mgの表題の化合物を得た。 融 点: 154〜155℃ MS(分子イオン):414.4 13C-NMRスペクトル(CDCl3、100.6MHz)は、78.49(C3); 127.49(C8); 135.35(C9 )に特徴的シグナルを示した。 例6 3−アセトキシ−4,4−ジメチルコレスタ−8,14−ジエンの製造 1.3gの4,4−ジメチルコレスタ−8,14−ジエン−3−オー ル(Schroepfer他の「Chemistry and Physics of Lipids)」47 第 187頁(1988年 ))を 7.5mlのピリジン及び 7.5mlの酢酸無水物に溶解し、22℃で1晩撹拌した。 混合物を真空で蒸発させ、トルエンで2回取り除き、SiO2でフラッシュクロマト グラフィーにより精製した(トルエン)。溶出液の最初の 300mlを蒸発させ、生 成物をジエチルエーテルから結晶化させ、 140mgの3−アセトキシ−8,14−ジ メチルコレスタジエンを生じた。 融 点: 120〜125 ℃(分解した) MS(分子イオン):454.4 1H-NMRスペクトル(CDCl3、δ)は、5.4(s,広い、1H); 4.5(dd,1H); 2.0(s,3 H)に特徴的なシグナルを示した。 例7 コレスタ−8,14−ジエン−3β−オールの製造 770mgのデヒドロコレステロールを 2.7mlのベンゼン、19mlのエタノール及び 2.7mlの濃塩酸の混合物に溶解し、還流温度で3時間加熱した。混合物を氷浴で 冷却し、それにより、最初の収穫物の結晶 110mgを得た。ろ液を蒸発により乾燥 させ、エーテル/メタノールからの結晶化により、第2の収穫物の結晶 220mgを 得、それを第1の収穫物と合せて、AgNO3/SiO2(例5、段階Dで記載したよう に調製)でクロマトグラフィーに付し、トルエン中の 2.5%アセトンで溶出させ て、94mgの純コレスタ−8,14−ジエン−3β−オールを得た。 融 点: 113〜114.5 ℃ MS(分子イオン):384.4 生成物の1H-NMRスペクトルは、5.35(s,広い、1H); 3.6(m,1H)に特徴的なシ グナルを示した。 13C-NMRスペクトル(CDCl3、50.3MHz)は、70.99(C3); 117.42( C15); 123.1(C8); 140.8(C9); 151.1(C14)に特徴的なシグナルを示した。 例8 4,4−テトラメチレンコレスタ−8,14−ジエン−3−オールの製造 段階A 1.15gのデヒドロコレステロールを15mlの2−ブタノンに溶解し、0.34gのア ルミニウムイソプロポキシドを加え、混合物を還流温度で75分間加熱した。氷浴 で冷却後、15mlの2N塩化水素酸を加えた。相が分離し、有機相を 7.5mlの2N 塩化水素酸で2回洗浄した。水相をトルエンで抽出し、有機相をいっしょにし、 水と塩水で洗浄し、乾燥させ、蒸発させて、1.18gの粗コレスタ−5,7−ジエ ン−3−オンを粘稠な油として得た。 1H-NMRスペクトルは 5.8(s,1H); 5.2(m,1H); 3.2(d,1H); 2.7(dd,1H)に特 徴的なシグナルを示した。段階B 0.67gのカリウムt−ブトキシドを45℃で16mlのt−ブタノールに溶解させ、 0.57gのコレスタ−5,7−ジエン−3−オンを加え、混合物を10分間撹拌した 。 0.47gの1,4−二沃化ブタンを加え、混合物を30分間撹拌した。溶媒を蒸発 させ、残留物をトルエンと水に再溶解し、少量の塩水を加えて相分離を誘導させ た。有機相を水で4回洗浄し、水相をいっしょにして、トルエンで1回抽出した 。トルエン抽出物をいっしょにして、乾燥させ、蒸発させて、0.45gの泡状物を 得た。それはジエチルエーテル/メタノールから結晶化後、0.35gの結晶4,4 −テトラメチレンコレスタ−5,7−ジエン−3−オンを生じた。 MS(分子イオン):436.4 1H-NMRスペクトル(CDCl3 δ)は、5.75(d,1H); 5.5(m,1H)に特徴的シグナ ルを示した。段階C 130mgのLiAlH4を6mlの THF中に懸濁し、40mlの THFに溶解した4,4−テト ラメチレンコレスタ−5,7−ジエン−3−オンを30分間かけて滴加した。15分 後、添加が完了し、なお、いくらかの未反応の出発物質(TLC)が残存し、65mgの 追加のLiAlH4を加えた。30分間撹拌後反応が完了し、5mlの THFに溶解した 0.9 mlの水を滴加した。30分撹拌後、過剰の硫酸マグネシウムを添加し、混合物を更 に30分間撹拌し、ろ過し、蒸発させて乾燥させた。残留物を25mlのジエチルエー テル及び25mlのメタノールに溶解し、エーテルを真空中で慎重に除去した。1晩 撹拌後、ろ過により1.75gの結晶4,4−テトラメチレン−コレスタ−5,7− ジエン−3−オールを単離した。 MS(分子イオン):438.4 1H-NMRスペクトルは5.8(d,1H); 5.5(m,1H); 3.5(m,1H)に特徴的なシグナル を示した。段階D 770mgの段階Cで製造した化合物を、2.38mlのベンゼン、17.5mlのエタノール 及び2.38mlの濃塩化水素酸の混合物に溶解し、還流で16時間加熱し、真空で蒸発 させた。残留物を5mlのトルエンに再溶解し、ろ過し、AgNO3/SiO3の中圧カラ ムのクロマトグラフィーに付し(ヘプタン:トルエン、10:90)、35mgの4,4 −テトラメチレン−コレスタ−8,14−ジエン−3−オールを得た。 MS(分子イオン):438.4 1H-NMRスペクトル(CDCl3、δ)は、5.35(s,広い、1H); 3.3(d,d,1H)に特徴 的なシグナルを示した。 13C-NMRスペクトル(CDCl3、100.6MHz)は79.0(C3); 117.4(C15); 122.9(C8); 1 41.3(C9); 151.1(C14)に特徴的なシグナルを示した。 例9 4,4−ジメチルコレスト−8(14)−エン−3β−オールの製造 580mgの4,4−ジメチルコレスト−8−エン−3β−オールを20mlのジエチ ルエーテル及び20mlの酢酸に溶解した。60mgの10%Pd/C触媒を加え、混合物を 3.5気圧の水素下で撹拌しながら1晩置いた。触媒を除去し、ろ液を10mlに濃縮 し、それにより、結晶化が始まった。10mlのメタノールを加え、結晶を16時間後 に採取した。メタノールからの再結晶により 230mgの物質を生じ、それは1H-NMR 及び13C-NMRにより8(9)及び8(14)異性体混合物であることが分かった。 混合物を10mlのジエチルエーテル及び10mlの酢酸に再溶解した。75mgの5%Pb /C触媒を加え、混合物を常圧で1晩水素処理した。触媒を除去し、溶媒を蒸発 させ、結晶性残留物を5mlのメタノールで粉末にし、 190mgの純4,4−ジメチ ルコレスト−8(14)−エン−3β−オールを得た。 MS(分子イオン):414.4 13C-NMRスペクトル(CDCl3、100.6MHz)は、79.24(C3); 126.11(C8); 142.20(C1 4 )に特徴的なシグナルを示した。 例10 卵母細胞試験での減数分裂を誘導する物質の試験動物 未成熟の雌のマウス(B6D2-F1、系統 C57B1/2J)を食物と水は自由にして調節 光(14時間明、10時間暗)及び温度に保った。動物が重さ13〜16gに達した時( 出産後20〜22日に相当する)、約20IUの FSH及び20IUのLH(Ziebe,S.他「Hum.Reprod.」8 第 385〜388頁(1993年))を 含有するヒトの閉経期のゴナドトロピン(Humegon,Organon,The Netherlands) から1回注射(腹腔内)した。48時間後、動物を頸部脱臼により殺した。 卵母細胞の捕集及び培養 卵巣を除去し、HX−培地(下記参照)中に置き、付着組織を除去した。捕集及 び培養培地は、4mMのヒポキサンチン、3mg/mlのウシ血清アルブミン、0.23mM のピルビン酸ナトリウム、2mMのグルタミン、 100U/mlのペニシリン及び 100 μg/mlのストレプトマイシン(すべてSigma,USA)を含有するイーグル最少必 須培地(Flow, USA)から成った。この培地をHX−培地という。同じ培地であるがH Xのないものを対照培地として用いた。 卵巣の腔の小胞を27−ゲージの針を用いて解剖顕微鏡の下で穴をあけた。均一 なサイズの卵母細胞を包含する丘(CEO)を選択し、新鮮なHX−培地で3回洗浄し た。 丘細胞から除去した卵母細胞、すなわち、露出された卵母細胞(DO)を細い穴 の口で調節するピペットによって CEOをおだやかに洗い流すことにより得た。対 照培地中で培養された対照を除いて、0.5mlのHX−培地を含有する4ウェルマル チ皿(Nunclon,デンマーク)中で CEO及びDOを培養した。各ウェルは35〜50卵母 細胞を含有していた。試験培養は表5に示されるように異なる濃度の被試験化合 物で作った。 培養は37℃で5%の CO2を含有する空気中で湿度 100%で実施した。 卵母細胞試験 培養期間の終りに、胚胞(GB)または胚胞崩壊(GVBD)を有する卵母細胞の数 及び極体(PB)を有する卵母細胞の数を、微分干渉コ ントラスト装置付き倒立顕微鏡中で数えた。全卵母細胞数に対するGVBDを有する 卵母細胞のパーセント及びGVBDに対するPBを有する卵母細胞のパーセントを計算 した。 MIS活性の単位として計算した、DO及び CEOについての結果を表5に示す 。 MIS活性の1単位は、 MIS活性単位の数は、 例11 生殖腺試験における減数分裂を誘導する物質の試験 生殖腺試験を本質的にバイスコフ,A.G.他の「Mol.Reprod.Dev.」34 第47〜5 2頁(1993年)に記載されているように実施した。表6に示された結果はウェス ターガード(Westergaard),L.他の「 Fertil.Steril.」41 第 377〜384頁(1984年)に記載されているように半定量 的に評価した。 例12 モノ(5α−コレスタ−8,14−ジエン)−3β−スクシネートの製造 0.50gの5α−コレスタ−8,14-ジエン−3β−オールを10mlの THFに溶解 し、次いで0.39gのコハク酸無水物及び16mgの4−ジメチルアミノピリジンを溶 解した。溶液を還流で1晩加熱し、次いで、蒸発させて乾燥した。残留物を10ml の水に懸濁し、沈殿をろ過により取り除き、水洗し、乾燥させて、0.48gの表題 の化合物を得た。この化合物を更に水性炭酸水素ナトリウム及びエタノールの混 合物に溶解し、塩化水素酸を加えてPH2とし、続いて溶液を濃縮して沈殿を生じ させることにより精製することができた。 融 点: 128〜131℃ MS(分子イオン):484.4 生成物の1H-NMRスペクトル(CDCl3、δ)は5.36(s,1H); 4.75(m,1H); 2.67(m ,2H); 2.6(m,2H)に特徴的なシグナルを示した。 13C-NMRスペクトル(CDCl3、100.6MHz)は、73.4;117.1;122 .7;140.0;150.5;171.2;177.2に特徴的なシグナルを示した。 例13 3β−エトキシカルボニルオキシ−5α−コレスタ−8,14−ジエンの製造 氷浴中で冷却しながら、0.50gの5α−コレスタ−8,14−ジエン−3β−オ ールを5mlのトルエン及び5mgのピリジンの混合物に溶解した。5mlのトルエン に溶解した 2.3mlのエチルクロロホルメートを5分間にわたり添加した。30分後 、氷浴を取り除き、室温で20時間、次いで60℃で2時間撹拌を継続させた。反応 混合物を真空中で蒸発させて乾燥させ、10mlのエタノールで粉末にし、0.505g の表題化合物を得、それはさらにエタノールから再結晶により精製できた。 融 点: 101〜106℃ MS(分子イオン):456.3 生成物の1H-NMRスペクトル(CDCl3、δ)は、5.30(s,1H); 4.50(m,1H); 4.12( q,2H); 1.24(t,3H)に特徴的なシグナルを示した。 13C-NMRスペクトル(CDCl3、100.6MHz)は62.6;116.6;122.2;139.4;150.0; 153.6に特徴的なシグナルを示した。 例14 3β−ホスホノオキソ−4,4−ジメチル−5α−コレスタ−8,14−ジエン の製造 2.00gの4,4−ジメチル−5α−コレスタ−8,14−ジエン−3β−オール を10mlの乾燥ピリジンに溶解し、氷浴中で冷却しながら、10mlの乾燥アセトン中 の1.66mlのオキシ塩化燐の溶液に5分間かけて添加した。室温で30分間撹拌後、 沈殿物をろ過して取り除き 、乾燥アセトンで洗浄した。残留物を70mlの水に懸濁させ、還流で11/4時間加 熱した。室温に冷却後、沈殿物をろ過して取り除き、水で洗浄し、乾燥して0.93 gの粗生成物を得た。0.70gの粗生成物を75mlの 0.1M水性水酸化カリウムに溶 解し、10gのアンバーライト樹脂IR-120(H)を通してろ過し、真空中で蒸発させ て乾燥した。残留物を10mlの水で粉末にし、沈殿物をろ過により取り除き、水で 洗浄し、乾燥して、0.48gの表題の化合物を得た。 融 点: 183〜185℃ 生成物の1H-NMRスペクトル(CDCl3+2滴のCD3OD)は5.36(s,1H);3.89(m,1H) に特徴的なシグナルを示した。 生成物の13C-NMRスペクトル(CDCl3+2滴のCD3OD,,100.6MHz)は、85.1;116. 9;122.3;140.9;150.5に特徴的なシグナルを示した。 例15 3β−イソニコチノイル−5α−コレスタ−8,14−ジエンの製造 0.50gの5α−コレスタ−8,14−ジエン−3β−オールを5mlのピリジンに 溶解し、続いて1.16gの塩化イソニコチノイル塩酸塩を溶解した。懸濁液を還流 で1晩加熱し、次いで蒸発させて乾燥した。氷浴中で冷却しながら、残留物を 1 00mlの水に懸濁した。沈殿物をろ過により取り除き、水で洗浄し、乾燥させて0. 97gの粗生成物を得、それをアセトン/水から再結晶し、0.40gの表題の化合物 を得た。 融 点: 129〜131℃ 生成物の1H-NMRスペクトルは、8.77(d,2H); 7.84(d,2H); 5.39(s,1H); 4.4 9(m,1H)に特徴的なシグナルを示した。 13C-NMRスペクトル(CDCl3、50.3MHz)は、 75.0;117.7;122. 8;123.3;138.0;140.3;150.5;150.9;164.6に特徴的なシグナルを示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,C Z,EE,FI,GE,HU,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LK,LR,LT,LV,MD, MG,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,RO,R U,SD,SG,SI,SK,TJ,TM,TT,UA ,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ノルドルム,ラルス デンマーク国,デーコー−2730 ヘルレ ウ,ケーレゴルドスバイ 18アー (72)発明者 テーゲルセン,ヘニン デンマーク国,デーコー−3520 ファル ム,グレゲルスミンゼバイ 8 (72)発明者 バスマン,オレ デンマーク国,デーコー−2625 バレンス バエク,ホルスブレズ 72 (72)発明者 ディエルス,イバン ベルナー デンマーク国,デーコー−3500 バエルレ ーゼ,モゼゴーズ パーク 85 (72)発明者 グッダル,エーリン デンマーク国,デーコー−2505 ブレンド バイ,ニュカエル 30,10.テーホー.

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.一般式(I)の化合物であって、 式中、R1及びR2は、独立に、水素、ハロゲンもしくは水酸基により置換され ていてもよい、非分枝もしくは分枝C1〜C6アルキル基を含む群から選択される か、またはR1及びR2はそれらが結合している炭素原子といっしょになってシク ロペンタン環もしくはシクロヘキサン環を形成し、 R3及びR4はいっしょになって、それらが結合している炭素原子の間の付加的 な結合を表わし、その場合に、R5は水素で、R6及びR7は水素またはいっしょ になってそれらが結合している炭素結合の間の付加的な二重結合を表わすかのい ずれかであるか、または、 R5及びR4はいっしょになって、それらが結合している炭素原子の間の付加的 な結合を表わし、その場合R3は水素で、R6及びR7は水素またはいっしょにな って、それらが結合している炭素原子の間の付加的な結合を表わすかのいずれか であるか、または R6及びR4はいっしょになって、それらが結合している炭素原 子の間の付加的な結合を表わし、その場合、R3,R5及びR7はすべて水素であ り、 R8及びR9は水素またはいっしょになってそれらが結合している炭素原子の間 の付加的な結合を表わし、 R10は水素または、スルホニル基もしくはホスホニル基を含む、アシル基のい ずれかであるか、分子の残りの部分といっしょになってエーテルを生成する、化 合物。 2.R1が水素またはメチル基である請求項1に記載の化合物。 3.R1がエチル基並びに非分枝または分枝C3〜C6アルキル基からなる群か ら選択される、請求項1に記載の化合物。 4.R1が6炭素原子までの非分枝または分枝ヒドロキシアルキル基である請 求項1に記載の化合物。 5.R1が6炭素原子までの非分枝または分枝α−ヒドロキシアルキル基であ る請求項1に記載の化合物。 6.R1がハロゲンで置換された、非分枝または分枝アルキル基である請求項 1に記載の化合物。 7.R1がトリフルオロメチル基である請求項1に記載の化合物。 8.R2が水素またはメチル基である請求項1に記載の化合物。 9.R2がエチル基並びに非分枝もしくは分枝C3〜C6アルキル基からなる群 から選択される請求項1に記載の化合物。 10.R2が6炭素原子までの非分枝または分枝ヒドロキシアルキル基である請 求項1に記載の化合物。 11.R2が6炭素原子までの非分枝または分枝α−ヒドロキシアルキル基であ る請求項1に記載の化合物。 12.R2がハロゲンで置換された非分枝または分枝アルキル基である請求項1 に記載の化合物。 13.R2がトリフルオロメチル基である請求項1に記載の化合物。 14.R1とR2がそれらが結合している炭素原子といっしょになってシクロペン タン環を形成している請求項1に記載の化合物。 15.R1とR2がそれらが結合している炭素原子といっしょになってシクロヘキ サン環を形成している請求項1に記載の化合物。 16.R3及びR4がいっしょになって、それらが結合している炭素原子の間の付 加的な結合を表わし、R5が水素である請求項1に記載の化合物。 17.R5及びR4がいっしょになって、それらが結合している炭素原子の間の付 加的な結合を表わし、R3が水素である請求項1に記載の化合物。 18.R6及びR4がいっしょになって、それらが結合している炭素原子の間の付 加的な結合を表わし、R3,R5及びR7が水素である請求項1に記載の化合物。 19.R6及びR7が水素である請求項1に記載の化合物。 20.R6及びR7がいっしょになって、それらが結合している炭素原子の間の付 加的な結合を表わしている請求項1に記載の化合物。 21.R8及びR9が水素である請求項1に記載の化合物。 22.R8及びR9がいっしょになって、それらが結合している炭素原子の間の付 加的な結合を表わしている請求項1に記載の化合物。 23.R10が水素である請求項1に記載の化合物。 24.R10が1〜20の炭素原子を有する酸から誘導されたアシル基である請求項 1に記載の化合物。 25.R10が、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、ブチリル、ニ コチノイル、イソニコチノイル、半スクシノイル、半グルタロイル、ブチルカル バモイル、フェニルカルバモイル、ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニ ル及びエトキシカルボニル基からなる群から選択されるアシル基である請求項24 に記載の化合物。 26.R10がアルキル基、アルアルキル基、アルキルオキシアルキル基またはア ルカノイルオキシアルキル基であって、各基が全体として炭素原子10まで、好ま しくは炭素原子8までであって、分子の残りの部分とエーテルを形成している請 求項1に記載の化合物。 27.R10がメトキシメチル基またはピバロイルオキシメチル基である請求項26 に記載の化合物。 28.R10がスルホ基である請求項1に記載の化合物。 29.R10がホスホノ基である請求項1に記載の化合物。 30.薬剤として用いるための請求項1〜29のいずれか1項に記載の一般式(I )の化合物。 31.減数分裂の調節に用いるための請求項1〜29のいずれか1項に記載の一般 式(I)の化合物。 32.哺乳類の生殖細胞における減数分裂を調節する方法であって、上記治療が 必要な生殖細胞に請求項1〜29のいずれか1項に記載の化合物の有効量を投与す ることを含んでなる方法。 33.請求項32に記載の方法であって、請求項1〜29のいずれか1項に記載の化 合物が、哺乳類宿主生殖細胞にそれを投与することにより、前記細胞に投与され る方法。 34.減数分裂が調節される生殖細胞が卵母細胞である請求項32または33に記載 の方法。 35.請求項1〜27のいずれか1項に記載の化合物が体外で卵母細胞に投与され る請求項32に記載の方法。 36.減数分裂が調節される生殖細胞が精子である請求項33に記載 の方法。
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