JPH1050294A - 熱敏感性抵抗体層付き蓄電素子 - Google Patents

熱敏感性抵抗体層付き蓄電素子

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JPH1050294A
JPH1050294A JP8206167A JP20616796A JPH1050294A JP H1050294 A JPH1050294 A JP H1050294A JP 8206167 A JP8206167 A JP 8206167A JP 20616796 A JP20616796 A JP 20616796A JP H1050294 A JPH1050294 A JP H1050294A
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heat
sensitive resistor
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resistor layer
conductive
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JP8206167A
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Inventor
Koji Nagaki
浩司 長木
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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  • Secondary Cells (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄電素子を誤って短絡し大電流が流れても、
蓄電素子が破裂、炎上する危険のない安全性の高い、高
エネルギー密度の蓄電素子を提供する。 【解決手段】 熱敏感性抵抗体に120〜170℃の範
囲に融点をもつ熱可塑性樹脂の隔壁で形成された中空バ
ルーンの表面にNiもしくはCuを被覆した導電性マイ
クロビーズを用いることで、蓄電素子において誤って短
絡し、大電流が流れ温度が上昇すると、導電性マイクロ
ビーズの樹脂隔壁が溶融し、それまで接触して導通して
いた導電性マイクロビーズ同士が離れることで、熱敏感
性抵抗体を主成分とする熱敏感性抵抗体層の抵抗値が急
激に上昇して、電極集電体と電極層との間の抵抗値が上
昇し、電極層のエネルギーが一気に解放される熱敏感性
抵抗体層付き蓄電素子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄電素子に関する
もので、特に蓄電素子の安全性の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の高性能化や電気自動車
の開発に際し、これらに搭載される蓄電素子に対して高
エネルギー化の要求が強まっている。これらの蓄電素子
には、従来のNi−Cd電池や鉛電池、Ni−MH電
池、電気二重層コンデンサーもしくは、負極活物質に金
属リチウムやリチウム合金、リチウムイオンを吸蔵放出
可能な炭素材料を用い、正極活物質にリチウムコバルト
酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムマンガンス
ピネル、二酸化マンガン等の遷移金属酸化物や塩化チオ
ニル、SO2等の硫化物を用いたリチウム電池等の開発
がなされている。
【0003】これらの高性能電池は、高エネルギー密度
を有しており、電池に対する高エネルギー化や小型軽量
化の要求に沿うものと期待されている。しかしその反
面、誤って短絡すると非常に高い熱量を発し、最悪の場
合、電池が破裂、炎上するという安全性の問題があっ
た。従来の安全性への対応としては、一定温度以上にな
ると正極と負極を隔てるセパレータの微細孔が溶融閉塞
する機構やサーミスタもしくは温度ヒューズ等の安全機
構を蓄電素子と直列接続する方法、または蓄電素子内の
電池端子と電気エネルギーを蓄積する電極とを上記の安
全素子を介して電気的に接続する方法が用いられてき
た。しかし、これら従来の方法では、例えばセパレータ
の溶断や電極の膨潤、振動によるずれによって蓄電素子
内部で電極同士が直接接触し内部短絡が発生した場合
に、短絡電流を効果的に抑制することができなかった。
このため、高エネルギー密度を有するものは安全対策が
非常に難しく、特に大型化は極めて困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、蓄電
素子を誤って短絡し大電流が流れても、蓄電素子が破
裂、炎上する危険のない安全性の高い、高エネルギー密
度の蓄電素子を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱敏感性抵抗
体に120〜170℃の範囲に融点をもつ熱可塑性樹脂
の隔壁で形成された中空バルーンの表面にNiもしくは
Cuを被覆した導電性マイクロビーズを用いることで、
蓄電素子において誤って短絡し、大電流が流れ温度が上
昇すると、導電性マイクロビーズの樹脂隔壁が溶融し、
それまで接触して導通していた導電性マイクロビーズ同
士が離れることで、熱敏感性抵抗体を主成分とする熱敏
感性抵抗体層の抵抗値が急激に上昇して、電極集電体
(正極活物質層、負極活物質層)と電極層(正極、負
極)との間の抵抗値が上昇し、その結果、電極層のエネ
ルギーが一気に解放されることを抑制できるという知見
を得たことで完成するに至った。
【0006】即ち、一定温度以上になると不可逆的に抵
抗値が上昇する熱敏感性抵抗体を主成分とする熱敏感性
抵抗体層が電極集電体の表面に形成され、その上に電気
エネルギーを蓄積する電極層が積層形成されてなる熱敏
感性抵抗体層付き蓄電素子であり、更に好ましい態様
は、該熱敏感性抵抗体層が、少なくとも該熱敏感性抵抗
体とマトリックス樹脂からなり、該熱敏感性抵抗体層が
導電助剤を含み、該熱敏感性抵抗体が、樹脂隔壁からな
る中空バルーンの表面を導電性金属で被覆した導電性マ
イクロビーズであり、該中空バルーンの樹脂隔壁が、1
20〜170℃の範囲に融点をもつ熱可塑性樹脂から選
択され、該中空バルーンの被覆金属が、NiもしくはC
uである熱敏感性抵抗体層付き蓄電素子である。
【0007】
【発明の実施の形態】まず、本発明で用いる熱敏感性抵
抗体を詳細に述べる。使用する熱敏感性抵抗体は、12
0〜170℃の範囲に融点をもつ熱可塑性樹脂の隔壁で
形成された粒径0.5〜20μmの中空バルーンの表面
に、メッキ、蒸着等の従来公知の方法で、Niもしくは
Cuを被覆した導電性マイクロビーズからなる。中空バ
ルーンは、低沸点の親油性の溶媒を適当な界面活性剤を
用いて水中でO/W型エマルジョン化した後、液中重合
法で樹脂隔壁を形成するという従来公知のマイクロカプ
セル製造方法で作製したものを分級、乾燥した後、適当
な方法で内部の低沸点溶媒を除去して得られる。
【0008】樹脂隔壁成分としては、PMMA系樹脂、
ポリアクリロニトリル、塩化ビニリデン−ポリアクリロ
ニトリル共重合体樹脂等が好ましく使用されるが、融点
が120〜170℃の範囲にあるものを使用する必要が
ある。これらの中で特に好ましいのは、融点を120〜
170℃の範囲に設定することが比較的容易なPMMA
系樹脂と塩化ビニリデン−ポリアクリロニトリル共重合
体樹脂である。
【0009】樹脂隔壁の融点が120℃未満の中空バル
ーンを使用すると、蓄電素子が破裂、炎上する恐れが全
くない低い温度でも、熱敏感性抵抗体層の抵抗値が上昇
することがあるため好ましくない。また、170℃以上
の融点をもつ樹脂隔壁の中空バルーンを使用すると、マ
トリックス樹脂の方が先に溶融して抵抗値の上昇が発現
しなかったり、電池内の電解液成分の方が先に沸騰蒸発
して蓄電素子が破裂、炎上する恐れがあるため好ましく
ない。また、中空バルーンの粒径は0.5〜20μm程
度が好ましく使用され、更に好ましくは1〜10μm程
度である。粒径が0.5μm以下の中空バルーンは実際
上作製することは困難であり、20μm以上になると熱
敏感性抵抗体層の厚みを勘案すると大きすぎて好ましく
ない。
【0010】上記のようにして得られた中空バルーンの
表面に、無電解メッキ法や蒸着法等の従来公知の方法
で、NiもしくはCuを被覆させ、導電性マイクロビー
ズを作製する。得られた導電性マイクロビーズの抵抗値
は10〜1×10-4Ω・cmが好ましく、導電性金属の
被覆厚みで調整することができる。導電性マイクロビー
ズの抵抗値が10Ω・cm以上になると、熱敏感性抵抗
体層の抵抗値が必要以上に高くなり実用上問題がある。
また1×10-4Ω・cm以下の抵抗値にすることは過剰
の特性を付与することになり好ましくない。
【0011】次に本発明の熱敏感性抵抗体層の作製方法
を述べる。熱敏感性抵抗体層の形成方法としては、熱敏
感性抵抗体の導電性マイクロビーズとマトリックス樹脂
と適当な溶媒とを混合スラリー化したペーストを集電体
上に従来公知の方法で塗布乾燥して作製する方法が最も
好ましい。層の厚みとしては3〜30μm程度が好まし
く、特に好ましくは5〜20μm程度である。層厚が3
μm未満では抵抗値が上昇した場合、膜が破壊され抵抗
値制御の効果が無くなる可能性があるため好ましくな
い。また30μm以上の厚みでは体積や重量を取りすぎ
るため電池の小型軽量化の要求を勘案すると好ましくな
い。
【0012】使用されるマトリックス樹脂は、銅箔やア
ルミ箔等の集電体との密着性に優れ、かつ電極層の結着
剤に好んで使用されるポリフッ化ビニリデン(PVD
F)との密着性に優れたものが好ましい。具体的には、
PVDF、フッ素ゴム等のフッ素系樹脂やポリイミド樹
脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑
性樹脂やフェノール樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹
脂が挙げられる。この中で、電解液に対する耐性や電極
層結着剤のPVDFとの密着性を勘案すると、同じフッ
素系樹脂のPVDFやフッ素ゴムの使用が特に好まし
い。
【0013】マトリックス樹脂に熱可塑性樹脂を使用し
た場合、その融点が導電性マイクロビーズの隔壁樹脂の
融点より高いものを選定するのが好ましい。導電性マイ
クロビーズの隔壁樹脂の融点より低い融点の樹脂を使用
すると、導電性マイクロビーズの樹脂隔壁が溶融する前
にマトリックス樹脂が溶融して流動性が発現し、却って
熱敏感性抵抗体層抵抗値が減少してしまう恐れがあるの
で好ましくない。マトリックス樹脂は、熱敏感性抵抗体
である導電性マイクロビーズ100重量部に対して、3
〜20重量部添加され、特に好ましくは5〜15重量部
添加される。3重量部未満の添加では、集電体との密着
性が乏しくなり好ましくない。また20重量部以上の添
加は抵抗値が高くなりすぎて好ましくない。
【0014】尚、熱敏感性抵抗体層には黒鉛、カーボ
ン、金属粒子等の導電剤を導電助剤として添加すること
もできる。添加量は必要な導電性を勘案して選択すれば
よい。こうして得られた熱敏感性抵抗体層上に、電気エ
ネルギーを蓄積する電極層を従来公知の方法で積層形成
して、本発明の蓄電素子を得ることができる。
【0015】
【実施例】以下に本発明の蓄電素子がリチウム電池であ
る場合についての実施例を述べるが、本発明はこれらに
限定されるものではなく、かつ鉛電池やNi−Cd電
池、Ni−MH電池、電気二重層コンデンサー等に適用
しても良い。
【0016】《実施例1》 <実施例1の熱敏感性抵抗体層の形成>熱敏感性抵抗体
として、粒径2〜8μmの塩化ビニリデン−ポリアクリ
ロニトリル共重合体樹脂隔壁(樹脂隔壁軟化点130
℃)の中空バルーンに無電解メッキでNiを被覆し、抵
抗値1×10-3Ω・cmの導電性マイクロビーズを得
た。この導電性マイクロビーズ100重量部とマトリッ
クス樹脂としてPVDF粉末10重量部とをN−メチル
ピロリドン中で混合スラリー化して得たペーストを、正
極の集電体に使用する20μm厚のアルミ箔と負極の集
電体に使用する12μmの銅箔のそれぞれに、片面乾燥
後厚さが10μmになるように両面に塗布乾燥して熱敏
感性抵抗体層を形成した。
【0017】<実施例1の正極の作製>正極活物質とし
て平均粒径5μmのリチウムマンガンスピネル88重量
部と導電助剤のケッチェンブラック2重量部と結着剤の
PVDF粉末10重量部とをN−メチルピロリドン中で
混合スラリー化して得たペーストを、正極の集電体用の
熱敏感性抵抗体層上に乾燥後の片面厚みが100μmに
なるように両面に塗布乾燥し正極活物質層を形成した
後、ロールプレス機で圧延して密度を調整して正極を得
た。
【0018】<実施例1の負極の作製>負極活物質とし
て平均粒径25μmの人造黒鉛90重量部と結着剤のP
VDF10重量部とをN−メチルピロリドン中で混合ス
ラリー化して得たペーストを、負極の集電体用の熱敏感
性抵抗体層上に乾燥後の片面厚みが100μmになるよ
うに両面に塗布乾燥し負極活物質層を形成した後、ロー
ルプレス機で圧延して密度を調整して負極を得た。
【0019】《実施例2》 <実施例2の熱敏感性抵抗体層の形成>熱敏感性抵抗体
として、粒径5〜15μmのPMMA系樹脂隔壁(樹脂
隔壁軟化点160℃)の中空バルーンに無電解メッキで
Cuを被覆し、抵抗値1×10-2Ω・cmの導電性マイ
クロビーズを得た。この導電性マイクロビーズ100重
量部とマトリックス樹脂としてPVDF粉末10重量部
とをN−メチルピロリドン中で混合スラリー化して得た
ペーストを、正極の集電体に使用する20μm厚のアル
ミ箔と負極の集電体に使用する12μmの銅箔のそれぞ
れに、片面乾燥後厚さが20μmになるように両面に塗
布乾燥して熱敏感性抵抗体層を形成した。正極及び負極
については、実施例1と同様にして正極、負極を作製し
た。
【0020】《実施例3》 <実施例3の熱敏感性抵抗体層の形成>熱敏感性抵抗体
として、粒径3〜10μmのPMMA系樹脂隔壁(樹脂
隔壁軟化点140℃)の中空バルーンに無電解メッキで
Cuを被覆し、抵抗値1×10-2Ω・cmの導電性マイ
クロビーズを得た。この導電性マイクロビーズ100重
量部とマトリックス樹脂としてPVDF粉末10重量部
と導電助剤としてケッチェンブラック2重量部をN−メ
チルピロリドン中で混合スラリー化して得たペースト
を、正極の集電体に使用する20μm厚のアルミ箔と負
極の集電体に使用する12μmの銅箔のそれぞれに、片
面乾燥後厚さが15μmになるように両面に塗布乾燥し
て熱敏感性抵抗体層を形成した。正極及び負極について
は、実施例1と同様にして正極、負極を作製した。
【0021】《比較例1》 <比較例1の正極の作製>正極活物質として平均粒径5
μmのリチウムマンガンスピネル88重量部と導電助剤
のケッチェンブラック2重量部と結着剤のPVDF粉末
10重量部とをN−メチルピロリドン中で混合スラリー
化して得たペーストを、集電体の20μm厚のアルミ箔
上に乾燥後の片面厚みが100μmになるように両面に
塗布乾燥し正極活物質層を形成した後、ロールプレス機
で圧延して密度を調整して正極を得た。
【0022】<比較例1の負極の作製>負極活物質とし
て平均粒径25μmの人造黒鉛90重量部と結着剤のP
VDF10重量部とをN−メチルピロリドン中で混合ス
ラリー化して得たペーストを、集電体の12μm厚の銅
箔上に乾燥後の片面厚みが100μmになるように両面
に塗布乾燥し負極活物質層を形成した後、ロールプレス
機で圧延して密度を調整して負極を得た。
【0023】《比較例2》 <比較例2の熱敏感性抵抗体層の形成>熱敏感性抵抗体
として、粒径2〜8μmの塩化ビニリデン−ポリアクリ
ロニトリル共重合体樹脂隔壁(樹脂隔壁軟化点90℃)
の中空バルーンに無電解メッキでNiを被覆し、抵抗値
1×10-3Ω・cmの導電性マイクロビーズを得た。こ
の導電性マイクロビーズ100重量部とマトリックス樹
脂としてPVDF粉末10重量部とをN−メチルピロリ
ドン中で混合スラリー化して得たペーストを、正極の集
電体に使用する20μm厚のアルミ箔と負極の集電体に
使用する12μmの銅箔のそれぞれに、片面乾燥後厚さ
が20μmになるように両面に塗布乾燥して熱敏感性抵
抗体層を形成した。正極及び負極については、実施例1
と同様にして正極、負極を作製した。
【0024】《比較例3》 <比較例3の熱敏感性抵抗体層の形成>熱敏感性抵抗体
として、粒径3〜10μmのPMMA系樹脂隔壁(樹脂
隔壁軟化点190℃)の中空バルーンに無電解メッキで
Cuを被覆し、抵抗値1×10-2Ω・cmの導電性マイ
クロビーズを得た。この導電性マイクロビーズ100重
量部とマトリックス樹脂としてPVDF粉末10重量部
とをN−メチルピロリドン中で混合スラリー化して得た
ペーストを、正極の集電体に使用する20μm厚のアル
ミ箔と負極の集電体に使用する12μmの銅箔のそれぞ
れに、片面乾燥後厚さが15μmになるように両面に塗
布乾燥して熱敏感性抵抗体層を形成した。正極及び負極
については、実施例1と同様にして正極、負極を作製し
た。
【0025】《電池の作製》実施例及び比較例で作製し
た電極を微多孔性ポリプロピレンフィルム製セパレータ
を介して円筒状に巻き回して図1に示す電極群を形成し
た。この電極群を鋼板製の電池缶に挿入した後、エチレ
ンカーボネート、ジメチルカーボネートとジエチルカー
ボネートを2:2:1の体積比で混合した溶媒に、六フ
ッ化燐酸リチウムを1モル/リットル溶解させた電解液
を注入した後、かしめ方式により封口して電池を作製し
た。
【0026】《安全性の確認》作製した電池をオーブン
中に投入し、室温から200℃まで昇温させたときの抵
抗値の変化を測定した。その結果を図2に示す。実施例
の電池は、いずれも熱敏感性抵抗体の隔壁樹脂の融点前
後から抵抗値が急上昇しているが、比較例1及び3の電
池は200℃近辺でも殆ど抵抗値の変化が見られない。
また、比較例2の電池は室温でも既に抵抗値が高い。こ
の理由として熱敏感性抵抗体の隔壁樹脂の融点が90℃
しかないため、層を形成するときの乾燥温度で、既に中
空バルーンが変形して良好な導通がとれていないためで
あると考えられる。
【0027】次に、作製した電池に故意に内部短絡を発
生させ、電解液の温度変化を測定した結果を図3に示
す。実施例の電池は、いずれも熱敏感性抵抗体の隔壁樹
脂の融点前後までは電解液温度が上昇するが、その後は
緩やかに温度が下がる。これに対して比較例1及び3の
電池は200℃を超えても昇温し続けるため、途中で測
定を打ち切った。また、比較例2の電池は緩やかに昇温
し急激には温度が上昇しなかった。この理由も前述した
ように初期からの導通不良が考えられる。
【0028】
【発明の効果】本発明の蓄電素子は、短絡時に集電体と
電極層との間の抵抗値が急激に上昇し、短絡電流を抑制
するので、短絡に起因する発熱による蓄電素子の破裂、
炎上を防止でき、且つ安全性の高い、高エネルギー密度
の蓄電素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓄電素子がリチウム二次電池である場
合の電極群を示した。
【図2】実施例、比較例で作製した電池をオーブン中に
投入し、室温から200℃まで昇温させたときの抵抗値
の変化を示した。
【図3】実施例、比較例で作製した電池に故意に内部短
絡を発生させた時の電解液の温度変化を示した。
【符号の説明】
1・・・正極 2・・・負極 3・・・熱敏感性抵抗体層 4・・・正極活物質層 5・・・負極活物質層 6・・・微多孔性セパレータ 7・・・電極群 8・・・電極端子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定温度以上になると不可逆的に抵抗値
    が上昇する熱敏感性抵抗体を主成分とする熱敏感性抵抗
    体層が電極集電体の表面に形成され、その上に電気エネ
    ルギーを蓄積する電極層が積層形成されてなることを特
    徴とする熱敏感性抵抗体層付き蓄電素子。
  2. 【請求項2】 該熱敏感性抵抗体層が、少なくとも該熱
    敏感性抵抗体とマトリックス樹脂からなることを特徴と
    する請求項1記載の熱敏感性抵抗体層付き蓄電素子。
  3. 【請求項3】 該熱敏感性抵抗体層が導電助剤を含むこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の熱敏感性抵抗体
    層付き蓄電素子。
  4. 【請求項4】 該熱敏感性抵抗体が、樹脂隔壁からなる
    中空バルーンの表面を導電性金属で被覆した導電性マイ
    クロビーズであることを特徴とする請求項1、2または
    3記載の熱敏感性抵抗体層付き蓄電素子。
  5. 【請求項5】 該中空バルーンの樹脂隔壁が、120〜
    170℃の範囲に融点をもつ熱可塑性樹脂から選択され
    ることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の熱
    敏感性抵抗体層付き蓄電素子。
  6. 【請求項6】 該中空バルーンの被覆金属が、Niもし
    くはCuであることを特徴とする請求項1、2、3、4
    または5記載の熱敏感性抵抗体層付き蓄電素子。
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