【発明の詳細な説明】
2−D−ペントフラノシド誘導体、その製造方法及びその使用
医薬品として利用されうる多くのヌクレオシド類の抗ウイルス効果及び抗発癌
効果に対し、医薬の分野では大きな関心がもたれている。特に、近年フッ素原子
を含有するヌクレオシド類の重要性が増してきている。水酸基と比較すると、フ
ッ素原子は、炭素原子と強く結合し、その大部分は化学的に不活性であり、疎水
性を有する。一方で、原子の大きさは、水酸基の大きさと類似している。即ち、
ヌクレオシドの水酸基をフッ素原子で置換することにより、代謝系アンタゴニス
ト効果に関して、優れた結果を期待できる。
フッ素原子を含有する多くのヌクレオシド類がその抗ウイルス性及び細胞毒性
に関して調べられてきた。式(T0)で示されるピリミジンヌクレオシド及び式
(U0)で示されるプリンヌクレオシドの顕著な特質として、ウイルス感染、特
に、エイズなどのレトロウイルス感染症に対する治療薬としての利用があげられ
る。
しかし、上述の目的化合物の製造は非常に困難であることが判明している。即
ち、実験室スケールの一般的な合成法は、技術的に複雑であり、有毒な反応剤を
用い、収率も低いものであり、とりわけ経済的な理由により発展していない。
原則としては、糖部分に2回の修飾、即ち、3位のデオキシ化及び2位へのフ
ッ素原子導入が必要である。
天然のヌクレオシドを用いてこれらの官能基変換を行うことは、困難であり、
かつ工程が長い。例えば、白神らは、まず、位置選択的臭素化とそれに続く加水
素分解によりコルジセピンを合成し、それをジエチルアミノサルファトリフロリ
ド(DAST)によりフッ素化して、9−(2,3−ジデオキシ−2−フルオロ
−ベータ−D−トレオペントフラノシル)−アデニン(FddA)へと導いてい
るが、低収率である(J.Carbohydrates,Nucleoside & Nucleotide 11(2-4),
391-400,(1992))。従来の合成法のほとんどは、まず、2−デオキシ−2−フ
ルオロアラビノフラノース誘導体からフルオロヌクレオシドを合成し、その後で
3位のデオキシ化を行っている。しかし、その際用いられるバートンデオキシ化
反応或いはその改良法は、上記の理由により、製造法として賢明な選択ではない
(Marquez et al.,J.Med.Chem,(1990),33,978-985; Vemishetti et al.,EP4
28109; Barchi et al.,J.Med.Chem,(1991),34,1647-1655; Machin et al.,E
P292023)。
それ故、糖部分の2回の修飾は、ヌクレオシドヘ変換する前に行うことが賢明
であると思われる。
EP463470号報(Okabe et al.)によれば、式(Z)で示される2,3
−ジデオキシ−2−フルオロ−5−O−トリチル−アルファ−D−トレオペント
フラノシルクロリドが、ヌクレオシドの前駆体として、複雑な11段階を経て低
収率ながら合成されている。
この場合に用いられている中間体は、ジアセトンマンニトールを用いて、既刊
文献(Siddiqui et al.,Tetrhedron Lett.,(1994),35,3263-3266)に従って
得ることができる。
WO9201700号報には、これまでで最も興味深い修飾糖の製造方法につ
いて記述がなされている。この場合、1,3,5−トリ−O−ベンゾイル−2−
デオキシ−2−フルオロ−アルファ−D−アラビノフラノースから9段階でFd
dAが合成されている。しかし、この方法においても重要中間体である5−O−
ベンゾイル−2,3−ジデオキシ−2−フルオロ−アルファ−D−トレオペント
フラノシルブロミド(式(Z)参照)を得るには、バートンデオキシ化反応を用
いなければならない欠点がある。
我々は、上記の既知の修飾糖と似てはいるが、より優れた中間体を製造、利用
する方法を発見するに至った。
特に、本発明は、後に詳しく述べるような、その5位をエーテル型保護基で保
護されている、一般式(Z)で示されるハロゲノースに容易に導くことのできる
、その5位をエーテル型保護基で保護されている、一般式(D)で示されるアル
ファ−フラノシドの非常に短工程かつ効率的な合成法に関するものである。
その中でも、後に詳しく述べるように、特に、請求項2に記載の重要化合物(
D1)に関する。WO9201700によれば、一般式(Z)で示されるハロゲ
ノースへの出発物質として、2つの類似の化合物ーメチル−5―O−ベンゾイル
−2,3−ジデオキシ−2−フルオロ−アルファ−D−トレオペントフラノシド
、及びメチル−5―O−(tert-ブチルジフェニルシリル)−2,3−ジデオキ
シ−2−フルオロ−ベータ−D−トレオペントフラノシドが合成されているが、
本発明における化合物(D0)(後で詳細に説明する)及び特に重要な化合物(
D1)は、これらの化合物に対し、後の一連の反応での安定性だけでなく、精製
工程での扱いやすい物性(適切な置換基を導入する事により、望ましい物性を
特異的に強調することが可能である)においても優れている。WO920170
0により既知のこれらの化合物のうち、前者は、保護基が、エーテル型でなくエ
ステル型である点において上記の新規化合物(D0)及び(D1)とは全く異な
り、後者は、アグリコンがベータ配置であるという重大な欠点があると同時に、
ある特定のシリル基を保護基として用いていることについて、請求項1及び2に
記載のR10,R11の方が、続く一連の反応条件での安定性に関してシリル基
より明らかに優れている。
本発明において、一般式(D)で示されるこれらの新規重要化合物はアルキル
−5−O−R1-3−デオキシ−アルファ−D−キシロフラノシド(一般式(E
)で示される化合物として後述)をフッ素化する事によって得られる。既刊文献
によれば、これに相当するベータ配置の化合物のフッ素化は進行しないことが知
られている(Su et al.,J.Org.Chem,(1981),48,1790-1792.)。
メチル−5−O−ベンゾイル−3−デオキシ−アルファ−D−キシロフラノシ
ド(Jones et al., Tetr. Lett.,(1991),32,247-250.; Nair et al.,JACS,(1
992),114,7951-7953.)及びメチル−3−デオキシ−3−ジューテロ−5−O−
(4−メトキシトリチル)−アルファ−D−キシロフラノシド(Pathak et al.
,Tetr.Lett.(1986),42,5427-5441.)はそれぞれ既刊文献により副生成物と
して既知である。
本発明は、上述の鍵化合物の合成ルートの各段階での重要中間体であり、相互
に密接に関連し、容易に相互変換可能な一連のペントフラノシド誘導体に関する
ものである。また、これら一連の化合物の有利な製造法方及びそれらの利用法に
関するものである。
スキーム1に、鍵化合物(D)或いは(D0)または(D1)から種々の医薬
として価値のある化合物へと導く可能な反応領域(決してすべてではないが)の
概観を示した。
以下に示す本発明の対象である化合物は統一した化合物群として示される。
請求項1に記載の化合物(D0)がその一つである。
本発明の枠組みに範囲内では、請求項2に記載の通り、化合物(D1)がより
好ましい。この化合物は、式T及びUで表される保護ヌクレオシドへ単純かつ直
接的変換の中心的な出発物質となる重要化合物である。これらの化合物(D1)
の基本的な利点は、上述の通り、適切な置換基を5位に導入することにより、保
護基の安定性を増したり、脱保護を容易にすることが可能であり、また、置換基
により物性をコントロールする事で、工程の各段階で副生成物を分離することを
可能にできることである。
また、本発明は請求項3に記載の化合物(F)にも関するものである。本化合
物は、最終的に化合物(D)または、(D0)、(D1)或いは、(Z)に導か
れる、容易に反応する出発物質となる。
また、本発明は、請求項4に記載の化合物(H)に関するものである。本化合
物は化合物(F)を得るための中間体である。
さらに、とりわけ請求項5に記載の互いに立体異性の関係にある化合物(I)
及び(J)に関する。これらは、式(D)、(D0)、(D1)、或いは(Z)
で示される化合物へ最終的に導かれる、すべての場合に含まれる比較的短段階の
、それでいてすべての場合に高収率を得る一連のプロセスにおいて、基本的な化
合物である。(C6-C20)アリールとしては、例えば、フェニル、ナフチル
、2−フェネチル、2−トリフェニルエチルが望ましい。
前述の本発明の目的は、前述の活性医薬品の生産に使用される新規な合成中間
体である一連の化合物の製造に関わり、この活性医薬品は、ウィルス由来の疾患
や癌の効果的な治療に近年急速にその必要性が高まっているものである。
本発明の更なる目的は、簡便かつ高収率な、例えば請求項6に述べられる一連
の化合物の新規な合成法にある。
更に本発明の合成上の利点は、請求項7に述べられる新規な化合物に基づいて
いる。
請求項8に述べられる方法は、基本的には3つの段階かで構成され、新規な化
合物Hを出発物質とする。この方法によって、前述の化合物(D)、(D0)も
しくは(D1)が高収率で得られ、最終的に(Z)へと導かれる。
請求項9は一連の反応からなる化合物(D)の高収率な合成法を述べる。これ
らの反応はアルファ体のD−ペントフラノシドから出発するが、これはペントー
スから容易に合成することが出来る。
請求項10に述べる内容は、請求項9に述べる方法の簡便かつ明らかに実用的
な別法である。
この別法は、多段階が必要とされると言う事実にも関わらず、複雑な反応制御
を必要とせずに非常な高収率をあげることが出来る。
本発明はこれまでに、化合物(D)と式(D)で表される(D0)や(D1)
といった一連の化合物を得るため実施される、請求項6や10に基づいたプロセ
スについて述べた。これらのプロセスの個々の反応や反応段階を明確にするため
、次に示すスキーム2を使って説明を加える。このスキームは種々の化合物と合
成中間体間の関連を、本発明の説明に従い、明確に示している。
本発明に於ける新規な、選択的多段階合成反応からなる、目的化合物(D)お
よび(D0)もしくは(D1)の合成は、前述の式(I)および/もしくは式(
J)の構造を持つ化合物の多段階プロセスからなる合成に基づく。通常の反応条
件に従い、OR3を脱離させ、式(H)の構造を持つ化合物を生成する。この化
合物のエノールエステルを加水分解して式(G)を生成し、更に式(F)の構造
を持つ化合物へと変換する。アルドール型の付加を実質上完全に避けるため、特
に有効なのは、反応開始と同時に水素源を利用できるようにすることである。こ
の水素源は、加水分解と転移によって生成した2−ウロース(F)を立体選択的
に還元し、式(D)、(D0)もしくは(D1)といった構造を持つ化合物を生
成する。2及び3位の立体化学的な情報は、エノールとなった段階で失われてい
るので、5位を適当に保護した、任意のアルファ型ペントフラノシドが使用され
うる。
特に有用なアルファ型のペントフラノシドは、一般式(I)でRはメチル基を
、R1は修飾されうるベンジル基を、R2とR3はメシル基を表す化合物であり
、これは一般式(K)でRはメチル基を、R1は修飾されうるベンジル基を表す
化
合物のメシル化によって容易に得ることが出来る。前述の化合物(K)を合成す
るには種々の方法が知られているが、何れも商業的な大量合成には向かない。例
えば1981年には、メチル−5ーOーベンジルーアルファーDーキシノフラノ
シド(Kawana et al., Bull. Chem Soc. Jpn.,(1981)54,1492-1504)が合成
されているが、8段階で最終的な収率は30%の低収率な方法である。メチルー
3ー5ーOーベンジリデンーアルファーDーキシロフラノシド(Liptak et al,T
etrahedron(1981)37,2379-2382)のベンジリデン環を開く反応は興味深いが
、幾つかの重大な欠点が存在する。例えばリチウムアルミニウムハイドライドの
使用が、安全上の理由から、本反応の商業的な大量合成への応用を不可能として
おり、更に、大量の3−O−ベンジルエーテルといった副生物が生成され、これ
らを目的とする主生成物の5−O−ベンジルエーテルとの分離を困難にしている
。
驚くべき事に、このベンジリデン環の開環に NaCNBH3/HCl を用いると、立体
選択的に高収率で目的とする(K1)を得ることが出来る。一方で NaCNBH3 は
既に開環反応の試薬として(Johansson et al,JCS Perkin Trans.1,(1984)2
371-2374)知られてはいるが、そこではピラノシドに対してのみ使用されている
。本発明の更なる目的は、一般式(O)を持つ化合物の生産を、非常に能率的に
行うことに関連しており、請求項9に述べられる。
キシロフラノシドの合成についてこれまでに知られている方法は全て、ピラノ
シドを副生物として生成するという欠点を持つ。この点に関しては、トリフルオ
ロ酢酸を触媒として用いる(Dhawan et al,Carb.Res.,(1988)183,47-57)
ことで改善されうるが、商業的な大量合成には向かない。なぜなら、大量の触媒
(溶媒に対してVol/%で示されうる量)の使用が生産工程を複雑にし、また
調達と廃棄に高いコストをもたらすためである。
驚くべき事に、触媒量のヨウ素(I2)を触媒として用いることで、殆ど純品
のフラノシドのアルファ/ベータ混合物を得ることが出来る。例えばDーキシロ
ースをアルコール中で反応させる場合、ヨウ素を触媒量用いることで、加熱環流
下、収率を大いに向上させることが出来る。一方これまでの方法では、加熱環流
下でも、目的物ではなく副生物のピラノシドを主生成物として与える。
フィッシャーのグリコシル化(D−キシロースとアルコールの反応)は、望ま
しくは触媒としてヨウ素(I2)の存在下行われる。触媒は、用いる糖の量に対
して、0.1から20mol%の濃度で使用する。反応温度は室温から、望まし
くは還流温度で行われ、反応時間は反応条件によって、1から48時間となる。
置換されない、もしくは置換されたベンズアルデヒドジメチルアセタールとの
反応は、通常の一般的な方法、すなわち酸触媒存在下の脱アセタール化によって
問題なく行われる。
アルファアノマーの、置換されない、もしくは置換されたベンジリデン環の開
環反応も反応条件を正しく維持することで問題なく進行する。ベンジリデン環と
NaCNBH3 は、不活性溶媒中、無機酸もしくはルイス酸を含む溶液を一滴一滴加
えられるが、この場合pHを一定に保つおよび/もしくはガスの発生を抑えるよ
う反応条件を維持する。反応温度は−50℃から+50℃の範囲で選ぶことが出
来る。望ましくはアルコールもしくはエーテルを不活性溶媒として使用する。
これに続くスルホネート基の2位および3位への導入は、スルホニルハライド
に対して少なくとも当量の塩基存在下実行する。3級アミンなどの有機塩基、例
えばピリジンなどが使用される。これは溶媒として使用することもできる。
脱オキシ化の反応は、望ましくは溶媒中か、それらの混合溶媒の中で行う。混
合溶媒を用いる場合、望ましくはその内の1つは不活性溶媒とし、実質上非水条
件下で反応を行う。溶媒もしくは混合溶媒は、何れも試薬と使用する出発物質を
、一部でも溶解しうるよう選択する。溶媒は望ましくは水系もしくは水溶性のア
ルコール、ポリオールもしくはエーテル系溶媒から選択される。特にアルコール
、ポリオールおよびエーテルであり、例えば、メタノール/トルエンもしくはジ
オキサン/水混合物、メタノール、イソプロパノール、2、3ーブタンジオール
、
テトラヒドロフランおよび/もしくはグリコールなどである。
塩基としては無機塩基、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナト
リウム等、もしくは有機塩基、例えばナトリウムオキサレート、テトラブチルア
ンモニウム・オキサレート、およびテトラアンモニウム・フルオライド等を用い
る。反応温度は10〜150℃の範囲から選ぶことが出来るが、望ましくは40
〜80℃の範囲で行う。
一般的な水素源、例えばナトリウムボロハイドライド、リチウムアルミニウム
ハイドライド、テトラブチルアンモニウムボロハイドライド、還元触媒存在下の
水素、ナトリウムハイドライドおよびジイソブチルアルミニウムハイドライドを
水素供与体として使用しうる。
本反応と同様の脱離、脱オキシ化反応((I)もしくは(J)に始まり、後に
(H)もしくは(F)もしくは(E))が知られており、例えばヌクレオシド(
JOC,(1973)38,598;(1973)38,1283,J.Carbohydrates,Nucleosides,Nu
cleotides,(1975)2,47; Chem. Pharm. Bull.,(1995)23,1411)、非糖類(T
etrhedron Lett.,(1980)21,2453)、糖類と関連するが、何れの場合も我々の
プロセスに必要なアルファ位のアグリコンや官能基配列を持たず、また、5位に
不活性な保護基も持たない(Chem.Ind.,(1970)94,Carbohydrate Res.,(197
0)14315)。
前掲のスキーム2に従って、式(E)の構造を持つ化合物を式(D)の構造を
持つ化合物に変換するには直接DASTを反応させるか、適当な脱離基、例えば
トリフルオロメタンスルホニル基もしくはイミダゾールスルホニル基を求核置換
する。例えば、パラブロモベンゼンスルホニル基も有用な脱離基として使用しう
る。
脱離基を導入するには、式(E)の構造を持つ化合物は、例えば塩素系炭化水
素、エーテルといった反応条件下で不活性な溶媒へ溶解し、少なくとも当量の塩
基を加える。
有機塩基、例えばピリジン、トリエチルアミンおよび/もしくはイミダゾール
などを塩基として用い、個々の塩基は単独で、希釈して用いられる。次にスルホ
ン酸もしくはカルボン酸のハライドもしくは無水物、例えばトリフルオロメタン
スルホン酸クロリドもしくはスルホン酸無水物を、撹拌下、当量か過剰量加える
。
フッ素化反応は、カリウム−、ナトリウム−、セシウム−フロリド、テトラア
ルキルアンモニウムフロリド(この場合、アルキルとしてはメチル、エチル、プ
ロピルは適当だるが、よりブチルが好ましい)、また、ピリジニウムポリヒドロ
ジェンフロリド、KHF2、テトラアルキルアンモニウムバイフロリド等のポリ
ヒドロジェンフロリドの様なフッ素供与剤を、少なくとも等モル量、反応条件下
で不活性な溶剤、例えば、塩素化炭化水素系では塩化メチレン、エーテル系では
テトラヒドロフラン、ニトリル系ではアセトニトリル、アルコール或いはポリオ
ール系ではブタノール、エチレングリコールまたはそれらの混合液中で反応させ
ることにより行うことができる。
その様に制御された反応条件下においては、脱離基のフッ素による求核置換反
応は、HFやメタンスルホン酸の様な酸の存在下でも行うことができる。但し、
その際の反応温度は、−50℃から+200℃の範囲で、塩基性条件下では−5
0℃から+300℃で、酸性条件下では+30℃から+200℃で行うことがで
きる。
ここで、本発明が以下の発見に基づくことを強調しておく。即ち、本発明にお
いて議論される5位にエーテル型保護基を有する化合物は、これまで一般的であ
ったエステル型保護基を有する化合物と比較して、上記の種々の中間体や目的化
合物の製造工程中で、また、それらを医薬的に有効な成分へと導く課程で、その
反応工程に対する安定性、容易かつ選択的な脱保護、或いは技術的、経済的に有
利な工程の可能性の点で優れている。
さらに、本発明は、請求項11に示す通り、目的化合物である(D)より、ウ
イルス疾患や癌の治療に有効なフッ素化ヌクレオシドの製造において中間体とな
る化合物(Z)への変換工程、さらに、必須ではないが、複素環塩基との縮合後
、脱保護を行い、薬効成分として用いることのできる製品、即ちスキーム1に記
されるヌクレオシド、特に(T)及び(U)或いは(T0)及び(U0)に導く
製造方法に関する。
特に、請求項12及び13に述べる方法により、好ましい結果を得ることがで
きる。
その他の重要な点として請求項14及び15に述べる様に、化合物(D)を製
造する工程のそれぞれの段階において得られる種々の中間体(E)、(I)、
(H)の製造が挙げられる。
様々な製造段階における高度な経済性を得るために、また、多段階の製造を確
かなものとするためにも、請求項16に記載の方法を用いて本発明の一つの「骨
格」となる原料の調製を行うことがとりわけ有利である。
本発明において特に重要な化合物(I)または(J)を高収率で得るためには
、請求項17に記載の方法が好ましい。
化合物(I)または(J)を容易に入手可能な市販の原料から製造する方法が
請求項18に記されている。
本発明の範囲内において、基質(K)を合成するならば、請求項17に記載の
方法は、収率及び品質の面で好ましく有利であるが、より有効な新規な方法が請
求項19に記されている。これは、請求項20及び21に記載されている合成の
個々の段階において、特に収率面及びわずらわしい副反応が抑えられる点で特別
な条件の一つである。
前述の方法により合成される化合物(K)は、請求項22に記載されている通
り、化合物(I)の製造の理想的な原料となる。
さらに、高収率を確保するため、請求項23及び24に記載の通り、すでに一
部述べたような、溶剤、反応剤、酸−(塩基)触媒、温度等の反応条件の特別な
規定がなされている。
また、請求項25に記載の様に、これまでに述べてきた全プロセス、個々の段
階、プロセス上の結果が、上述の式(D0)及び(D1)のフラノシド誘導体の
製造において、有効に利用することができることが興味深い点である。
本発明及び本発明中の個々の対象の優位な点は以下の点にある。これらの一連
の類似化合物や中間体の発見により、冒頭に言及したような、急速に重要性を増
しつつある強い抗ウイルス性と弱い細胞毒性を合わせ持つ医薬的に有効な物質を
製造するための、化学的に比較的単純であるが故に経済的に有利な方法が可能と
なった点である。また、特に、安価な原料、或いは必要であれば安価に調製され
る原料及び安価な反応剤を使用すること、装置や操作は複雑でなく、製造工程の
各段階、或いは製造工程そのものにおいて、すでに詳細に説明した通り、非常に
高い収率で、副生成物を容易に分離して、目的化合物を単離できることに、特に
優位性がある。
即ち、冒頭に記述の通り、今まで非常に複雑な製造段階、製造困難かつ高価な
化学薬品、厄介な反応しかないような技術状態に比べて、いま初めて、フラノシ
ド誘導体の分野において、経済的に好ましい収率を得る有利な多段階合成が可能
となった。冒頭に述べた様な疾患の治療薬の製造の大スケールでの製造や、実際
の利用への問題が一つの解決をみたのは初めてである。
また、すでに示した通り、5位のエーテル型保護基を、テトラヒドロピラニル
基の様な環状エーテルにした新規のペントフラノシド誘導体は、本製造法におい
て特に有効である。この化合物は、本製造工程で用いられる試薬及び反応条件に
対して非常に高い安定性を示す。それぞれの目的化合物の段階での分離、単離、
精製において、即ち収率において、非常に効果を発揮する。
最後に、本発明は、本発明によって得られる新規な化合物或いは中間体の、特
に請求項26及び27に記載される目的や指示による広範囲な利用に関するもの
である。
以下に、本発明中の典型的な化合物や中間体の製造実施例に基づき、より詳細
に説明する。
【実施例】
(実施例1)D−アラビノース(10g)を乾燥メタノール(200ml)に
懸濁させ、これに塩酸(1g)を含むメタノール(50ml)を滴下して加えた
。7時間反応させた後、トリエチルアミン(2.8g)で中和し、減圧濃縮した
。得られたメチル−D−アラビノフラノシドの粗生成品を、精製することなく、
乾燥ピリジン(40ml)に溶解し、そこに触媒量のジメチルアミノピリジンを
加え、撹拌しながらさらにトリチルクロリド(18.5g)を加えて、室温で4
8時間反応させた。その後、氷冷下、メタンスルホン酸クロリド(12ml)を
添加し、室温で24時間反応させた。反応液を100mlの氷水にあけ、塩化メ
チレン(100ml)で3回抽出操作を行った。有機層を合わせ、減圧濃縮して
得られたアノマー混合物をカラムクロマトグラフィーで分離し、メチル−2、3
−ジメシル−5−O−トリチル−アルファ−D−アラビノフラノシド(12.1
g)を収率34%で得た。
1H −NMR(CDC13):2.96(s,3H,OMs),3.12(s
,3H,OMs),3.30(dd,1H,H−5b,3.6Hz,10.5H
z),3.44(s,3H,OMe),3.54(dd,1H,H−5a,3.
8Hz,10.5Hz),4.22(dt,1H.H−4,3.6Hz,3.8
Hz,5.4Hz),5.09(dd,1H,H−2,0.6Hz,1.6Hz
),5.18(ddd,1H,H−3,0.7Hz,1.6Hz,5.4Hz)
,5.23(s,1H,H−1),7.2−7.5(m,15H,Tr)
(実施例2)公開文献より既知の方法(Kawana et al.,Bull.Chem.Soc.Jap.
,54(1981),1492-1504)に従って得られたイソプロピル−5−O−ベンジル−ア
ルファ−アラビノフラノシド(1g)に、氷冷下、メタンスルホン酸クロリド(
0.6ml)のピリジン(10ml)溶液を滴下して加え、室温で24時間反応
させた。反応液を20mlの氷水にあけ、塩化メチレン(40ml)で3回抽出
した。有機層を合わせて、乾燥させた後、減圧濃縮して得られた粗生成物をカラ
ムクロマトグラフィーで分離精製し、イソプロピル−5−O−ベンジル−2,3
−ジメシル−アルファ−D−アラビノフラノシド(1.4g)を収率90%で得
た。
1H −NMR(CDCl3):1.2(m,6H,2 CH3),3.05
(s,3H,OMs),3.74(dd,1H,H−5b,4.0Hz,10.
9Hz),3.79(dd,1H,H−5a,4.0Hz,10.9Hz),3
.95(m,1H,CH(CH3)2),4.31(dt,1H,H−4,3.
9Hz,4.0Hz,5.9Hz),4.61(2d,2H,CH2P h,11
.7Hz),5.2(dd,1H,H−2,0.9Hz,2.1Hz),5.1
0(ddd,1H,H−3,0.7Hz,2.1Hz,5.9Hz),5.32
(s,1H,H−1),7.4(m,5H,Ph)
(実施例3)KOH(1.4g)及びNaBH4(0.5g)のイソプロパノ
ール(20ml)溶液に、60℃で、実施例2に従って得られたメチル−5−O
−ベンジル−アルファ−D−アラビノフラノシド(1g)[IR(KBr)13
80,1180(S=O),745,690(Benzyl)]をすこしづつ添
加し、4時間撹拌した。アセトン(10ml)で処理した後、酸性イオン交換体
で中和し、濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで分離し、
メチル−5−O−ベンジル−3−デオキシ−アルファ−D−エリトロペントフラ
ノシド(0.35g)を収率60%で得た。
1H −NMR(CDCl3):1.90(ddd,1H,H−3b,7.4H
z,8.4Hz,12.6Hz),2.05(ddd,1H,H−3a,5.0
Hz,8.1Hz,12.6Hz),3.43(dd,1H,H−5b,5.2
Hz,10.3Hz),3.47(s,3H,OMe),3.51(dd,1H
,H−5a,3.6Hz,10.3Hz),4.30(m,1H,H−2),4
.37(m,1H,H−4),4.57(s,2H,CH2P h),4.88(
d,1H,H−1,4.4Hz),7.35(m,5H,Ph)
(実施例4)公開特許EP215722号報により既知の方法を用いて得られ
たメチル−2,3−ジメシル−5−O−トリチル−アルファ−D−キシロフラノ
シド(1g)をメタノール/MTBE(1/3)の混合液(30ml)に溶解さ
せ、この溶液を、KOH(1.4g)及びNaBH4(0.5g)のメタノール
(10ml)溶液に室温で撹拌しながら滴下した。室温にて24時間反応後、こ
の混合物をMTBE(50ml)で希釈し、水(10ml)で3回抽出した。有
機層を乾燥後、濃縮して得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで分離し
、メチル−3−デオキシ−5−O−トリチル−アルファ−D−エリトロペントフ
ラノシド(0.38g)を収率55%で得た。
1H −NMR(CDCl3):1.90(ddd,1H,H−3b,7.3H
z,8.3Hz,12.6Hz),2.09(ddd,1H,H−3a,4.8
Hz,8.0Hz,12.6Hz),3.03(dd,1H,H−5b,4.4
Hz,9.9Hz),3.20(dd,1H,H−5a,4.1Hz,9.9H
z),3.50(s,3H,OMe),4.3−4.4(m,2H,H−2,H
−4),4.94(d,1H,H−1,4.4Hz),7.2−7.5(m,1
5H,Tr)
(実施例5)DAST(0.35g)の塩化メチレン(5ml)溶液にピリジ
ン(0.5ml)を加え、窒素雰囲気下、2℃まで冷却した。実施例4に従って
得られたメチル−3−デオキシ−5−O−トリチル−アルファ−D−エリトロペ
ントフラノシド(0.78g)をゆっくり加え、室温にもどして3時間反応させ
た。メタノール(10ml)を加えて反応を停止させ、1時間撹拌の後に減圧濃
縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、メチル−2,
3−ジデオキシ−2−フルオロ−5−O−トリチル−アルファ−D−トレオペン
トフラノシド(0.53g)を収率68%で得た。
1H −NMR(CDCl3):1.92(ddddd,1H,H−3b,0.
8Hz,1.3Hz,5.0Hz,14.6Hz,31.0Hz),2.32(
dddd,1H,H−3a,5.9Hz,8.4Hz,14.6Hz,35.4
Hz),3.13(dd,1H,H−5b,5.2Hz,9.6Hz),3.3
0(ddd,1H,H−5a,0.5Hz,5.9Hz,9.6Hz),3.7
0(s,3H,OMe),4.32(m,1H,H−4),4.92(ddd,
1H,H−2,1.2Hz,5.6Hz,53.0Hz),5.08(d,1H
,H−1,9.8Hz),7.1−7.5(m,15H,Tr)
(実施例6)トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.33ml)の塩化メ
チレン(10ml)溶液を、実施例3に従って得られたメチル−5−O−ベンジ
ル−3−デオキシ−アルファ−D−エリトロペントフラノシド(0.4g)及び
ピリジン(0.4ml)の塩化メチレン(4ml)溶液に、−30℃に冷却下、
撹拌しながら滴下して加えた。反応液を3時間かけて0℃まで自然昇温させ、有
機層を氷冷水、冷5%硫酸水、飽和重曹水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。この有機層に、−25℃でテトラブチルアンモニウムフロリド3水和物(3
.7g)の塩化メチレン(10ml)溶液を滴下し、室温までゆっくりと昇温し
、24時間反応させた。有機層を水洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮し
た。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで分離精製し、メチル−5−
O−ベンジル−アルファ−D−トレオペントフラノシド(0.14g)を収率3
5%で得た。
1H −NMR(CDCl3):1.86(ddddd,1H,H−3b,0.
8Hz,1.0Hz,4.6Hz,14.7Hz,30.2Hz),2.36(
dddd,1H,H−3a,5.4Hz,8.7Hz,14.7Hz,37.5
Hz),3.36(s,3h,OMe),3.50(dd,1H,H−5b,4
.8Hz,10.0Hz),3.60(ddd,1H,H−5a,0.6Hz,
6.9Hz,10.0Hz),4.37(m,1H,H−4),4.61(2d
,2H,CH2Ph,12.2Hz),4.95(ddd,1H,H−2,1.
1Hz,5.3Hz,52.9Hz),5.10(d,1H,H−1,9.6H
z),7.36(m,5H,Ph)
(実施例7)NaOH(0.5g)の水(3ml)溶液に、実施例1に従って
得られたメチル−2,3−ジトシル−5−O−トリチル−アルファ−D−キシロ
フラノシド(0.5g)[IR(KBr)1600(Tosyl),705(P
henyl)]のジオキサン(10ml)溶液を、20℃で撹拌しながら添加し
た。24時間反応させた後、炭酸ガスで中和し、濾過した液を濃縮した。得られ
た粗生成物をカラムクロマトグラフィーで分離し、メチル−3−デオキシ−5−
O−トリチル−アルファ−D−グリセロペントフラノシド−2−ウロース
(0.13g)を収率48%で得た。
(実施例8)実施例2に従って得られたメチル−5−O−ベンジル−2,3−
ジメシル−アルファ−D−アラビノフラノシド(0.1g)の乾燥MTBE(1
0ml)溶液に、ナトリウムメトキシド(0.1g)を室温で加え、24時間反
応させた。炭酸ガスで中和した後、濾過し、濾過液を濃縮した。得られた粗生成
物をカラムクロマトグラフィーで分離精製し、メチル−5−O−ベンジル−3−
デオキシ−2−O−メシル−アルファ−D−グリセロペント−2−エノフラノシ
ド(0.11g)を収率29%で得た。
IR(KBr)1670(C=C−OMs),1380,1180(S=O)
,745,690(Benzyl)
(実施例9)実施例2及び3に従って得られたイソプロピル−5−O−ベンジ
ル−3−デオキシ−アルファ−D−トレオペントフラノシド(1g)とイミダゾ
ール(2g)の乾燥酢酸エチル(50ml)溶液に、スルフリルクロリド(0.
45ml)の酢酸エチル(5ml)溶液を、−30℃で滴下し、室温で12時間
反応させた。有機層を5%硫酸水、重曹水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥さ
せた後、減圧濃縮した。得られた残さとKHF2(1g)をエチレングリコール
に懸濁させ、50%HF(0.2ml)存在下2時間110℃まで加熱した。反
応液を20mlの水にあけ、塩化メチレンで抽出し、有機層を水で洗浄した後、
硫酸マグネシウムで乾燥した。この溶液を濃縮して得られた祖生成物をカラムク
ロマトグラフィーで分離精製し、イソプロピル-5−O−ベンジル−2,3−ジ
デオキシ−2−フルオロ−アルファ−D−トレオペントフラノシド(0.35g
)を収率35%で得た。
(実施例10)D−キシロース(5g)を乾燥メタノール(250ml)に溶
解し、沃素(350mg)を添加し、6時間リフラックスさせた。反応液を冷却
し、チオ硫酸ナトリウム(430mg)で処理した後、濃縮乾固し、無機塩を含
む粗生成物(6.3g)を得た(収率100%)。これを精製することなく、次
の反応に用いた。
(実施例11)実施例10に従って得られた粗生成物をDMF(3ml)で希
釈し、ベンズアルデヒドジメチルアセタール(29.1g)と混合した。p−ト
ルエンスルホン酸(90mg)を添加し、30分室温で撹拌した。 反応液をト
リエチルアミンで中和し、減圧濃縮して乾固させた。塩化メチレン(250ml
)に溶解し直し、1%のチオ硫酸ナトリウム水溶液(50ml)、水(100m
lx3)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮乾固した。粗生成物をカラ
ムクロマトグラフィーで分離精製し、メチル−3,5−O−ベンジリデン−アル
ファ−D−キシロフラノシド(3.44g)を収率41%で得た。
RF(CH2C 12/ Acetone 85/15)0.59
mp80−85℃
(実施例12)実施例11に従って得られたメチル−3,5−O−ベンジリデ
ン−アルファ−D−キシロフラノシド(1.0g)とナトリウムシアノボロヒド
リド(1.7g)をテトラヒドロフラン(アブソリュート)(30ml)中に混
合し、塩酸を飽和させたジエチルエーテル溶液(8ml)を冷却下、滴下して加
えた。1時間反応後、塩化メチレン(100ml)で希釈し、水、飽和重曹水、
水の順で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。これを濃縮乾固して得
られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで分離精製し、メチル−5−O−ベ
ンジル−アルファ−D−キシロフラノシド(0.84g)を収率84%で得た。
[α]D=+94.1
RF(CH2C l2/ MeOH 96/4)0.40
(実施例13)実施例5と同様にして得られた、メチル−2,3−ジデオキシ
−2−フルオロ−5−O−(p−クロロトリチル)−アルファ−D−トレオペン
トフラノシド(300mg)の塩化メチレン(10ml)溶液を、室温で30%
HBr/HOAcで処理し、1時間反応させた。反応液を減圧濃縮し、残さをア
セトニトリル(1ml)に溶解させた。この溶液に、新鮮なシリル化された6−
クロロプリンのアセトニトリル溶液を加え、70℃で24時間反応させた。反応
液を減圧濃縮して得たれ粗生成物をカラムクロマトグラフィーで分離精製し、6
−クロロ−9−[2,3−ジデオキシ−2−フルオロ−5−O−(p−クロロト
リチル)−ベータ−D−トレオペントフラノシル]−9−H−プリン(35mg
)を収率9%で得た。
1H −NMR(CDCl3):2.3−2.6(m,2H,H−3’a,H−
3’b),3.2−3.4(m,2H,H−5’a,H−5’b),4.4(m
,1H,H−4’),5.3(dm,1H,H−2’,53Hz),6.4(d
d,1H,H−1’,2.7Hz,19.7Hz),7.1−7.6(m,14
H,p−ClTr),8.4(d,1H,H−8,2.6Hz),8.7(s,
1H,H−2)
(実施例14)メチル−5−O−(p−メトキシベンジル)−2,3−ジデオ
キシ−2−フルオロ−アルファ−D−トレオペントフラノシド(200mg)を
アセチルブロミド(20ml)中、室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮乾固し、
塩化メチレンで再溶解した。これに、60℃で撹拌しながら、アデニンのナトリ
ウム塩のアセトニトリル溶液を加え、5時間反応させた。反応液を濾過し、濃縮
後、MTBEに再溶解し、洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。これを減圧濃
縮して得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで分離して、9−[5−O
−(p−メトキシベンジル)−2,3−ジデオキシ−2−フルオロ−ベータ−D
−トレオペントフラノシル]−アデニン(43mg)を収率15%で得た。
1H −NMR(CDCl3):2.3−2.6(m,2H,H−3’a,H−
3’b),3.5−3.7(m,2H,H−5’a,H−5’b),3.8(s
,1H,OMe),4.5(m,1H,H−4’),4.6(2d,2H,CH
2 Ph),5.4(dm,1H,H−2’53Hz),6.4(dd,1H,
H−1’,2.7Hz,19.7Hz),6.8−7.2(m,4H,Ph),
7.3(br s,2H,NH2),8.4(d,1H,H−8,2.6Hz)
,8.7(s,1H,H−2)
(実施例15)実施例14に従って得られた9−[5−O−(p−メトキシベ
ンジル)−2,3−ジデオキシ−2−フルオロ−ベータ−D−トレオペントフラ
ノシル]−アデニン(370mg)をエタノール(150ml)に溶解し、10
%パラジウム炭素触媒(0.5g)及び酢酸(0.5ml)を加え、水素添加装
置を用い、水素添加反応を行った。反応終了後、装置をアルゴンで置換し、触媒
を濾過し、エタノールで2回洗浄した。有機層を合わせ、濃縮乾固して得られた
粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し、9−[2,3−ジデオキシ−2
−フルオロ−ベータ−D−トレオペントフラノシル]−アデニン(193mg)
を収率68%で得た。
NMRは既刊文献に一致した。
Fp:227℃
スキーム3に請求項19、20、21または実施例10から12に即した一連
の反応式を示した。(式中、置換基R*、R0及びR12は上記の定義の通りで
ある。)
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
C07H 19/06 C07H 19/06
19/09 19/09
19/16 19/16
19/19 19/19
// A61K 31/70 ADY A61K 31/70 ADY
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),
AM,AT,AT,AU,BB,BG,BR,BY,C
A,CH,CN,CZ,CZ,DE,DE,DK,DK
,EE,ES,FI,FI,GB,GE,HU,IS,
JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR,L
T,LU,LV,MD,MG,MN,MW,MX,NO
,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,
SI,SK,SK,TJ,TM,TT,UA,UG,U
S,UZ,VN