JPH10505867A - 不均質触媒による炭化水素、アルコール又はケトンの酸化方法 - Google Patents

不均質触媒による炭化水素、アルコール又はケトンの酸化方法

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JPH10505867A JP8530042A JP53004296A JPH10505867A JP H10505867 A JPH10505867 A JP H10505867A JP 8530042 A JP8530042 A JP 8530042A JP 53004296 A JP53004296 A JP 53004296A JP H10505867 A JPH10505867 A JP H10505867A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、液相中で不均質触媒の存在下での炭化水素、アルコール又はケトンの酸化に関する。より正確には、本発明は、少なくともマンガン原子をモレキュラーシーブの結晶マトリックス中に組み込まれた状態で含有する不均質触媒の存在下で、炭化水素、アルコール又はケトンを、液相で、少なくとも所期のカルボン酸の不完全溶剤である溶媒中で、分子状酸素又は分子状酸素を含有するガスによって酸化してカルボン酸にする方法に関する。この液相は、一般的に極性プロトン系溶媒及び極性非プロトン系溶媒から選択される溶媒、より特定的にはカルボン酸及びそれらのエステルから選択される溶媒を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】 不均質触媒による炭化水素、アルコール又はケトンの酸化方法 本発明は、液相中で不均質触媒の存在下での炭化水素、アルコール又はケトン の酸化に関する。 より特定的には、本発明は、飽和又は不飽和炭化水素、アルコール又はケトン からの酸の少なくとも部分的な製造をもたらす酸化方法に関する。 均質触媒、即ち反応媒体中に溶解させた触媒の存在下で炭化水素を酸化して対 応する酸にすることは、よく知られている。かくして、1940年12月に発行 された米国特許第2223493号明細書には、液相、一般的に酢酸を含有する 液相中で少なくとも60℃の温度において酸素を含有するガスを用い且つコバル ト化合物のような均質酸化触媒の存在下で環状炭化水素を酸化して対応する二酸 にすることが記載されている。 しかしながら、均質相触媒を用いる方法には、反応の最後に精製しなければな らない反応生成物から溶解した触媒(これは一般的に再循環すべきである)を分 離することが必要であるという欠点がある。 ヨーロッパ特許公開第0519569号には、液相中で、モレキュラーシーブ 中に活性金属としてのコバルトを該モレキュラーシーブの結晶格子中に植え込ま れた状態で含有させて成る不均質触媒の存在下で、アルカン又はシクロアルカン のような炭化水素を分子状酸素によって接触酸化することが記載されている。こ の触媒は、例えばろ過又は遠心分離によって分離することができ、必要ならば再 循環することができる。この特許の酢酸の存在下でシクロヘキサンを用いて実施 された例は、本質的に酢酸シクロヘキシル及びシクロヘキサノンが得られること を示している。 国際出願公開WO94/17021号パンフレットには、様々な炭化水素又は これらの炭化水素から誘導されるアルコールを液相中で高温において酸化アルミ ニウム、酸化珪素及び(又は)酸化燐と結晶中に組み込まれた周期律表第4、5 、6、7及び8族の金属並びに希土類金属から選択される金属との存在下で酸素 と反応させることによって接触自動酸化する方法が記載されている。クロム又は マンガンを含有するこれらの不均質触媒を用いて実施された例は、用いた炭化水 素に対応するアルコール及びケトン又は用いたアルコールに対応するケトンが得 られることを示している。 上記の2つの特許明細書に記載された方法は、炭化水素をアルコール及びケト ンに酸化することにおける不均質触媒の可能性を示している。しかしながら、炭 化水素の酸化の本質的な関心は、対応する酸又は二酸を直接的に製造すること、 特に例えばシクロヘキサンの酸化によってアジピン酸を製造することにある。 本発明の主題は、正確には、不均質触媒反応を用いて分子状酸素によって炭化 水素、アルコール又はケトンを酸化して少なくとも部分的に対応する酸又は二酸 にする方法にある。 より正確には、本発明は、少なくともマンガン原子をモレキュラーシーブの結 晶マトリックス中に組み込まれた状態で含有する不均質触媒の存在下で、炭化水 素、アルコール又はケトンを、液相で、少なくとも所期のカルボン酸の不完全溶 剤である溶媒(即ち、所望のカルボン酸を少なくとも部分的に溶解する溶媒)中 で、分子状酸素又は分子状酸素を含有するガスによって酸化してカルボン酸にす る方法から成る。 本発明の方法において出発物質として用いられる炭化水素は、より特定的には 、3〜20個の炭素原子を有するアルカン、シクロアルカン、アルキル芳香族炭 化水素、アルケン及びシクロアルケンである。 これもまた基剤として用いられるアルコール又はケトンは、前記の炭化水素に 対応するものである。 これらの炭化水素の中でも、シクロヘキサンは確実に最も関心の高いものの一 つである。シクロヘキサンの酸化は6,6−ナイロンの基本化合物の一つである アジピン酸をもたらす。 同様に、そして同じ理由で、シクロヘキサノール及びシクロヘキサノンも本発 明の方法において用いることができる最も関心の高いアルコール及びケトンの中 に含まれる。 結晶格子中にマンガンが組み込まれるモレキュラーシーブは、特にアルミノシ リケート、ボロシリケート、フェロシリケート及びガロシリケートのようなメタ ロシリケート、シリコアルミノホスフェート(SAPO)、アルミノホスフェー ト(APO)並びにシリカライトである。 メタロシリケートは、天然又は合成起源の、その結晶がSiO4及びTO4(こ こで、Tはアルミニウム、ガリウム、硼素又は鉄のような三価の元素、好ましく はアルミニウムを表わす)の四面体単位の三次元組立体から得られたものである 結晶化したテクトシリケートである。最も一般的なものは、アルミノシリケート タイプのメタロシリケートである。 メタロシリケートは、その結晶格子内に、細孔と称される直径が画定された通 路によって互いに連結された空洞の系を有する。 メタロシリケートは、一次元格子、二次元格子又は三次元格子を示すことがで きる。 メタロシリケートの中では、例えばオフレタイト(offretite)、クリノプチロ タイト(clinoptilotite)、エリオナイト(erionite)、カバザイト(chabazite)及 びフィリプサイト(philipsite)のような天然ゼオライトを用いることができる。 また、合成メタロシリケートも全く好適である。 一次元格子を有する合成メタロシリケートの例としては、特にゼオライトZS M−4、ゼオライトL、ゼオライトZSM−12、ゼオライトZSM−22、ゼ オライトZSM−23及びゼオライトZSM−48を挙げることができる。 好ましく用いることができる二次元格子を持つメタロシリケートの例としては 、β−ゼオライト、モルデナイト(mordenite)及びフェリエライト(ferrierite) を挙げることができる。 三次元格子を持つメタロシリケートに関しては、特にゼオライトY、ゼオライ トX、ゼオライトZSM−5、ゼオライトZSM−11及びオフレタイトを挙げ ることができる。 合成メタロシリケートを用いるのが好ましく、より特定的には以下の形にある ものを用いるのが好ましい: ・Si/Alモル比が3.4であるマッツァイト(mazzite)、 ・Si/Alモル比が1.5〜3.5であるゼオライトL、 ・Si/Alモル比が5〜15であるモルデナイト、 ・Si/Alモル比が3〜10であるフェリエライト、 ・Si/Alモル比が4〜8.5であるオフレタイト、 ・Si/Alモル比が15〜25であるβ−ゼオライト、 ・ゼオライトY、特に脱アルミニウム処理後に得られるゼオライト、より特定的 にはSi/Alモル比が3よりも大きい、好ましくは6〜60の範囲であるゼオ ライトUS−Y、 ・Si/Alモル比が0.7〜1.5であるホージャサイト(faujasite)タイプ のゼオライトX、 ・Si/Alモル比が10〜2000であるゼオライトZSM−5又は珪酸アル ミニウム、 ・モル比が5〜30であるゼオライトZSM−11。 本発明の方法において用いられるメタロシリケートは、文献に記載された既知 の物質である。国際ゼオライト協会(International Zeolite Association)の構 造委員会(Structure Comission)によって1978年に発行されたマイヤー(W.M .Meier)及びオルソン(D.H.Olson)によるゼオライト構造タイプの図解書(Atl as)を参照されたい。商品として入手できるゼオライトを用いることもでき、文 献に記載された方法に従ってそれらを合成することもできる。 シリカライトの中では、特にZSM−5に類似した構造のタイプ1のシリカラ イト、ZSM−11に類似した構造のタイプ2のシリカライト及びβ−シリカラ イトが用いられる。 モレキュラーシーブ中に組み込まれるマンガンの量は広い範囲内で変化させる ことができ、不均質触媒を調製する際に決められるだろう。一般的に、このマン ガンの量はモレキュラーシーブの総重量の0.1〜10重量%を占めると示すこ とができるが、この限界値は絶対的なものではない。しかしながら、低過ぎる含 有率は触媒の活性を無駄に薄めてしまい、他方多過ぎる含有率は触媒を用いた時 のマンガンの部分的な溶解を引き起こすおそれがある。 不均質触媒の使用量は極めて可変的であり、特に本方法を実施するための条件 、連続操作で実施するかバッチ式操作で実施するか半連続式操作で実施するかと いうことの関数として極めて広い範囲で変えることができる。一般的に、触媒の 量は、酸化すべき基剤に対するマンガン金属の重量百分率として表わして、0. 001〜5%とする。 もちろん、本方法の連続操作に関しては、基剤に対する触媒の量は重要ではな く、前記の比をはるかに大きくすることができる。 用いられる不均質触媒は、マンガンに加えて、触媒の役割を果たすことができ る1種以上の別の元素をも含有することができる。これらの元素は、特に、19 66年1月のフランス化学会誌第1号に記載された元素周期律表第4a、5a、 6a、7a、8及び4b族の元素並びにイットリウム及び希土類金属の群の元素 から選択される。 マンガンと共に存在させることができるこのような元素の例としては、チタン 、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、タング ステン、モリブデン、レニウム、コバルト、ニッケル、鉄、ルテニウム、ゲルマ ニウム、錫及びセリウムを挙げることができる。これらの元素の含有率は、酸化 すべき基剤の重量に対する重量で表わして0.001〜5%の範囲とするのが一 般的である。 酸化反応を実施する温度は非常に可変的であり、特に用いる基剤に依存する。 この温度は、50℃〜200℃の範囲にするのが一般的であり、80〜140℃ の範囲にするのが好ましい。 圧力は本方法の臨界的なパラメーターではなく、大気圧より低くてもよく、大 気圧と同等であってもよく、大気圧より高くてもよい。圧力は0.1MPa(1 バール)〜20MPa(200バール)の範囲とするのが一般的であるが、これ らの値は強制力を持つものではない。 純粋な酸素、空気、酸素に富んだ若しくは酸素が少ない空気又は不活性ガスで 希釈した酸素を用いることができる。 液状反応媒体は、少なくとも本発明の方法を実施することによって製造するこ とが予定されるカルボン酸についての不完全溶剤である溶媒(即ち該カルボン酸 の少なくとも一部を溶解する溶媒)を含有する。この溶媒は、反応条件下で実質 的に酸化しない(被酸化性ではない)ものでありさえすればよく、非常に広範な 性状のものであることができる。この溶媒は、特に極性プロトン系溶媒及び極性 非プロトン系溶媒から選択することができる。極性プロトン系溶媒としては、例 えば第一級又は第二級水素原子のみを含有するカルボン酸、特に1〜9個の炭素 原子を有する脂肪族酸、フルオル酢酸のようなペルフルオルアルキルカルボン酸 、水、及びアルコール(用いる触媒がゼオライト又はシリカライトから誘導され たものである場合)を挙げることができる。極性非プロトン系溶媒としては、例 えばカルボン酸(特に1〜9個の炭素原子を有する脂肪族カルボン酸)又はペル フルオルアルキルカルボン酸の低級アルキル(即ち1〜4個の炭素原子を有する アルキル基)エステル、及びテトラメチレンスルホン(即ちスルホラン)を挙げ ることができる。 一般的に、特に酸化すべき基剤がシクロヘキサンである場合には、酢酸が好ま しい。 前記の溶媒は、反応媒体の1〜99重量%を占めるのが一般的であり、10〜 90重量%を占めるのが好ましく、20〜80重量%を占めるのがより一層好ま しい。 液状反応媒体は、酸化すべき基剤、溶媒及び不均質触媒から成る。また、必要 ならば、液状反応媒体はその他の化合物、特に開始剤のような化合物をも含有す ることができる。開始剤は通常はヒドロペルオキシド、例えばシクロヘキシルヒ ドロペルオキシド又はt−ブチルヒドロペルオキシドである。開始剤はまた、ケ トン又はアルデヒド、例えばシクロヘキサノン(これはシクロヘキサンの酸化の 際に生成する化合物の一つである)又はアセトアルデヒドであることもできる。 開始剤は、用いる反応混合物の重量に対して0〜20重量%を占めるのが好まし いが、これらの割合は、特に本方法を連続的に実施する場合には、臨界的な価値 を持つものではない。開始剤は、酸化を始める時及び特に120℃よりも低い温 度において反応を実施する場合に、特に有用である。開始剤は、反応の最初から 導入することができる。 強酸(即ち本発明においては3以下のpKaを有する無機又は有機酸)を前記 の反応混合物に添加することもできる。このような酸の非限定的な例としては、 硝酸及びトリフルオル酢酸を挙げることができる。このような強酸の添加は、反 応速度を向上させ、且つ一般的にカルボン酸への反応の選択性を向上させる効果 を有する。強酸は、反応混合物の重量に対して0〜20重量%を占める。 不均質触媒は、既知の技術に従って調製することができ、当業者ならばモレキ ュラーシーブの結晶マトリックス中に組み込まれるマンガンの量並びにその他の 元素の性状及び量に応じて既知の技術を適合させることができる。例えばアルミ ノホスフェートの調製については米国特許第4759919号、同第45670 29号及び同第4310440号の各明細書に記載された方法を、マンガンシリ カライトの調製については米国特許第4410501号明細書に記載された方法 を参照することができる。 一般的には、結晶格子中に入る様々な元素の化合物、即ちモレキュラーシーブ の結晶格子中に組み込まれるべき珪素、燐、アルミニウム又は硼素又はガリウム 又は鉄、マンガン並びにその他の可能な元素の化合物を所望の割合で構造化剤及 び可動化剤と共に混合し、得られた混合物をゼオライト、シリカライト、アルミ ノホスフェート又はシリコアルミノホスフェートを得るために熱水処理に付す。 構造化剤は、例えばジエタノールアミン、メチルアミン若しくはヘキサメチレン ジアミンのようなアミン又は第四級アンモニウム塩である。可動化剤は、特に水 酸化物、弗化物又はアミンであることができる。混合物の熱水処理の温度は約1 00℃〜約200℃の範囲であり、120℃〜170℃の範囲であるのが好まし く、125℃〜150℃の範囲であるのがさらにより一層好ましい。熱水処理の 終了時に、得られた物質を、固液分離の標準的な技術に従って、好ましくはろ過 によって分離する。場合によっては、洗浄操作、好ましくは水による洗浄操作を 実施するのが有利である。 得られた物質を、好ましくは50〜120℃の範囲から選択される温度で大気 圧下又は133Pa〜大気圧の範囲の減圧下で、乾燥に付す。 最後に、得られた物質を空気中で300℃〜500℃の範囲、好ましくは40 0℃〜500℃の範囲の温度において焼成する。 最終的な触媒は、粉体として用いることもでき、様々な既知の技術に従って例 えばビーズ、ペレット、押出物又は粉砕粒子の形にすることもできる。 また、慣用の態様でシリカ、アルミナ又はクレータイプのバインダーを用いて 触媒を成形することもできる。 前記のように、本発明の方法は、不連続式で(バッチ式で)実施することもで き、半連続式で実施することもでき、連続式で実施することもできる。不均質触 媒は、方法の連続又は半連続操作によく適する。 以下の実施例は、本発明を例示するものである。例1 (1)触媒の調製 (米国特許第4567029号明細書の例88のものと同様の手順) 水107.4g中に酢酸マンガン(Mn(CH3CO2)2・4H2O)8.2gを含有させた 溶液をアルミニウムイソプロポキシド46.9gに添加する。こうして形成され たゲルに、85%燐酸46.2g、水46.3g及びジエタノールアミン46. 9gから成る溶液を添加する。 反応混合物を自然発生の圧力下で200℃に24時間加熱する。固形分をろ過 によって回収し、水で洗浄し、次いで室温において空気乾燥させ、最後に550 ℃の温度において焼成する。 こうして、5.7重量%のMn含有率を有するMnアルミノホスフェートが得 られた。 (2)シクロヘキサンの酸化 30ミリリットルのパイレックスガラス製球状容器中に以下のものを装入する : ・シクロヘキサン60ミリモル ・酢酸5.8g ・アセトアルデヒド0.03g ・(1)で調製したMnアルミノホスフェート0.1g(Mnとして0.1ミリ モル)。 この球状容器を、加熱手段、ガス導入手段、圧力調節手段及び撹拌手段を備え た125ミリリットルのオートクレーブ中に入れる。 この混合物を撹拌しながら100バールの空気静圧下で105℃に加熱し、こ の温度に3時間保つ。 冷却後、触媒をろ過によって分離する。二相液状混合物が得られ、これをデカ ンテーションによってシクロヘキサン層と酢酸層とに分離する。 2つの層をガスクロマトグラフィーによって分析する。 次の結果が得られた。 ・シクロヘキサンの転化率(DC): 6.1% ・転化したシクロヘキサンに対するシクロヘキサノール+シクロヘキサノン+ア ジピン酸の収率(CY): 90.2% ・転化したシクロヘキサンに対するアジピン酸のCY: 57.4% ・アジピン酸/生成した全二酸のモル比: 90.9% ・溶液中に移ったMn: 用いた全Mnの1%未満例2 (1)触媒の調製 次の態様で2つの溶液A及びBを調製する。 溶液A:Mn(NO3)2・4H2O 0.716gを水40g中に溶解させる。 溶液B:予めメチルアミン水溶液(40重量%濃度)22.14gと混合してお いた水43g中に臭化テトラプロピルアンモニウム9.53gを溶解させる。 溶液Aを室温において撹拌しながら溶液Bに15分かけて添加する。 次いで上で得られた混合物に激しく撹拌しながらシリカ(Aerosil 50の商品名 で販売されているもの)7.89gをゆっくり添加する。得られたゲルをテフロ ン被覆したオートクレーブ中に入れ、撹拌せずに60℃において1時間30分間 処理し、次いで185℃において120時間処理する。得られたMnシリカライ トを遠心分離によってゲルから分離し、中性pHが得られるまで脱イオン水で洗 浄し、乾燥させ、次いで空気中で550℃の温度において焼成する。 こうして、2重量%のMn含有率を有するMnシリカライトが得られた。 (2)シクロヘキサンの酸化 例1を、同じ装置中で同じ操作条件下で、次の装入物を用いて繰り返した。 ・シクロヘキサン60ミリモル ・酢酸5.8g ・アセトアルデヒド0.03g ・(1)で調製したMn触媒0.54g(Mnとして0.2ミリモル)。 2つの層をガスクロマトグラフィーによって分析することによって、次の結果 が得られた。 ・シクロヘキサンの転化率(DC): 7% ・転化したシクロヘキサンに対するシクロヘキサノール+シクロヘキサノン+ア ジピン酸の収率(CY): 81% ・転化したシクロヘキサンに対するアジピン酸のCY: 39% ・溶液中に移ったMn: 用いた全Mnの1%未満比較試験A (1)触媒の調製 触媒:米国特許第4491637号の例1に従い、但し硝酸コバルトを硝酸マン ガンに置き換えて合成したマンガンゼオライト Mn(NO3)2・4H2O 140gを水100g中に溶解させ、この溶液をゼオライトH Y500gに添加する。水相を回転式蒸発器を用いて減圧(10ミリバール)下 で80℃〜90℃の温度において蒸発させる。触媒が乾燥するまでこの操作を実 施する。次いで触媒を550℃において3時間招請する。 この触媒は、マンガン5.3%を含有していた。 (2)シクロヘキサンの酸化 例1を、同じ装置中で同じ操作条件下で、次の装入物を用いて繰り返した。 ・シクロヘキサン60ミリモル ・酢酸5.8g ・アセトアルデヒド0.03g ・(1)で調製したMn触媒0.1g(Mnとして0.097ミリモル)。 2つの層をガスクロマトグラフィーによって分析することによって、次の結果 が得られた。 ・シクロヘキサンの転化率(DC): 1.5% ・転化したシクロヘキサンに対するシクロヘキサノール+シクロヘキサノンの収 率(CY): 100% ・転化したシクロヘキサンに対するアジピン酸のCY: 0% ・溶液中に移ったMn: 用いた全Mnの13%比較試験B 酢酸コバルトを用いた均質触媒作用下でのシクロヘキサンの酸化 例1を、同じ装置中で同じ操作条件下で、次の装入物を用いて繰り返した。 ・シクロヘキサン60ミリモル ・酢酸5.8g ・アセトアルデヒド0.03g ・酢酸コバルト四水和物0.0174g(Coとして0.07ミリモル)。 冷却後に、二相液状混合物が得られた。 2つの層をガスクロマトグラフィーによって分析することによって、次の結果 が得られた。 ・シクロヘキサンの転化率(DC): 10.1% ・転化したシクロヘキサンに対するシクロヘキサノール+シクロヘキサノンの収 率(CY): 84.7% ・転化したシクロヘキサンに対するアジピン酸のCY: 53.2% ・アジピン酸/生成した全二酸のモル比: 84.7%比較試験C 酢酸マンガンを用いた均質触媒作用下でのシクロヘキサンの酸化 例1を、同じ装置中で同じ操作条件下で、次の装入物を用いて繰り返した。 ・シクロヘキサン60ミリモル ・酢酸5.8g ・アセトアルデヒド0.03g ・酢酸マンガン四水和物0.0172g(Mnとして0.07ミリモル)。 冷却後に、単一の均質相が得られた。 この層をガスクロマトグラフィーによって分析することによって、次の結果が 得られた。 ・シクロヘキサンの転化率(DC): 0.2% ・転化したシクロヘキサンに対するシクロヘキサノール+シクロヘキサノンの収 率(CY): 100% ・転化したシクロヘキサンに対するアジピン酸のCY: 0%例3 (1)触媒の調製 (米国特許第4567029号明細書の例88のものと同様の操作態様) 例1におけるのと同様に操作し、但し酢酸マンガンの様々な装入を用いて、3 重量%のMn含有率を有するMnアルミノホスフェートを調製した。 (2)シクロヘキサンの酸化 この例は、冷却管を備えた250ミリリットルのParrの反応器中で実施した。 酸素流量計及び分析機の系は、反応器の入口及び出口におけるガス流量を即座に 調節することを可能にし、酸素含有率を調節することを可能にする(そしてその 結果として酸素消費速度を調節することを可能にする)。 この反応器はまた、加熱手段、圧力調節手段及び撹拌手段をも備えたものであ る。 この反応器に、以下のものを装入する。 ・シクロヘキサン58g(690ミリモル) ・酢酸70g ・アセトアルデヒド0.24g(5.46ミリモル) ・(1)で調製したMnアルミノホスフェート0.52g(Mnとして0.28 ミリモル)。 酸素10%を含有する空気20バールの加圧下で、20リットル/時間の空気 流量で、撹拌(800rpm)しながら110℃に加熱する。この温度に3時間 保つ。 冷却後に、触媒をろ過によって分離する。二相液状混合物が得られ、これをデ カンテーションによってシクロヘキサン層と酢酸層とに分離する。 2つの層をガスクロマトグラフィーによって分析する。 次の結果が得られた。 ・シクロヘキサンの転化率(DC): 2.2% ・転化したシクロヘキサンに対するシクロヘキサノール+シクロヘキサノン+ア ジピン酸の収率(CY): 100% ・転化したシクロヘキサンに対するアジピン酸のCY: 11% ・アジピン酸/生成した全二酸のモル比: 100%例4 (1)触媒の調製 次のようにしてMnシリカライトを調製する。シリカ1モル、臭化テトラプロ ピルアンモニウム0.1モル、メチルアミン1モル、弗化水素0.5モル、酢酸 マンガン四水和物0.03モル及び水40モルを混合する。 この混合物を撹拌せずに200℃に2日間加熱する。 これをろ過し、水で洗浄し、次いで500℃において3時間焼成する。 1.0重量%のMn含有率を有するMnシリカライトが得られた。 (2)シクロヘキサンの酸化 例1を、同じ装置中で同じ操作条件下で、次の装入物を用いて繰り返した。 ・シクロヘキサン60ミリモル ・酢酸5.8g ・アセトアルデヒド0.03g ・(1)で調製したMn触媒0.33g(Mnとして0.06ミリモル)。 2つの層をガスクロマトグラフィーによって分析することによって、次の結果 が得られた。 ・シクロヘキサンの転化率(DC): 8% ・転化したシクロヘキサンに対するシクロヘキサノール+シクロヘキサノン+ア ジピン酸の収率(CY): 74% ・転化したシクロヘキサンに対するアジピン酸のCY: 43% ・アジピン酸/生成した全二酸のモル比: 76%
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 55/14 C07C 55/14

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.炭化水素、アルコール又はケトンを酸化してカルボン酸にする方法であって 、 マンガン原子をモレキュラーシーブの結晶マトリックス中に組み込まれた状態 で有む不均質触媒の存在下で、前記炭化水素、アルコール又はケトンを、液相で 、所望のカルボン酸を少なくとも部分的に溶解する溶媒中で、分子状酸素を含む ガスによって酸化してカルボン酸にすることから成る、前記方法。 2.出発物質として用いる炭化水素が3〜20個の炭素原子を有するアルカン、 シクロアルカン、アルキル芳香族炭化水素、アルケン又はシクロアルカンであり 、アルコール又はケトンがこれら炭化水素に対応するものであることを特徴とす る、請求の範囲第1項記載の方法。 3.用いる炭化水素がシクロヘキサンであることを特徴とする、請求の範囲第1 項記載の方法。 4.用いるアルコールがシクロヘキサノールであり、用いるケトンがシクロヘキ サノンであることを特徴とする、請求の範囲第1項記載の方法。 5.結晶格子中にマンガンが組み込まれるモレキュラーシーブがアルミノシリケ ート、ボロシリケート、フェロシリケート及びガロシリケートのようなメタロシ リケート、シリコアルミノホスフェート(SAPO)、アルミノホスフェート( APO)並びにシリカライトから選択されることを特徴とする、請求の範囲第1 〜4項のいずれかに記載の方法。 6.マンガンがモレキュラーシーブの総重量の0.1〜10重量%を占めること を特徴とする、請求の範囲第1〜5項のいずれかに記載の方法。 7.触媒の量が、酸化すべき基剤に対するマンガン金属の重量百分率として表わ して、0.001〜5%を占めることを特徴とする、請求の範囲第1〜6項のい ずれかに記載の方法。 8.用いる不均質触媒が1966年1月のフランス化学会誌第4号に記載された 元素周期律表第4a、5a、6a、7a、8及び4b族の元素並びにイットリウ ム及び希土類金属の群の元素から選択される1種以上の別の元素を含有すること を特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。 9.用いる不均質触媒がチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオ ブ、タンタル、クロム、タングステン、モリブデン、レニウム、コバルト、ニッ ケル、鉄、ルテニウム、ゲルマニウム、錫及びセリウムから選択される1種以上 の別の元素を、酸化すべき基剤の重量に対する重量で表わして0.001〜5% の範囲の含有率で含有することを特徴とする、請求の範囲第8項記載の方法。 10.溶媒が、第一級又は第二級水素原子のみを含有するカルボン酸(特に1〜 9個の炭素原子を有する脂肪族酸)、ペルフルオルアルキルカルボン酸、水及び アルコール(用いる触媒がゼオライト又はシリカライトから誘導されたものであ る場合)のような極性プロトン系溶媒、並びに、カルボン酸(特に1〜9個の炭 素原子を有する脂肪族カルボン酸)又はペルフルオルアルキルカルボン酸の低級 アルキルエステル及びテトラメチレンスルホン(即ちスルホラン)のような極性 非プロトン系溶媒から選択されることを特徴とする、請求の範囲第1〜9項のい ずれかに記載の方法。 11.酸化反応を実施する温度が50℃〜200℃の範囲、好ましくは80℃〜 140℃の範囲であり且つ圧力が0.1MPa(1バール)〜20MPa(20 0バール)の範囲であることを特徴とする、請求の範囲第1〜10項のいずれか に記載の方法。 12.用いる溶媒が酢酸を含有することを特徴とする、請求の範囲第1〜11項 のいずれかに記載の方法。 13.溶媒が反応媒体の1〜99重量%、好ましくは10〜90重量%、より好 ましくは20〜80重量%を占めることを特徴とする、請求の範囲第1〜12項 のいずれかに記載の方法。
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