JPH1053765A - スメクチック液晶組成物及び液晶セル - Google Patents
スメクチック液晶組成物及び液晶セルInfo
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- JPH1053765A JPH1053765A JP8324275A JP32427596A JPH1053765A JP H1053765 A JPH1053765 A JP H1053765A JP 8324275 A JP8324275 A JP 8324275A JP 32427596 A JP32427596 A JP 32427596A JP H1053765 A JPH1053765 A JP H1053765A
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- C09K19/08—Non-steroidal liquid crystal compounds containing at least two non-condensed rings
- C09K19/10—Non-steroidal liquid crystal compounds containing at least two non-condensed rings containing at least two benzene rings
- C09K19/20—Non-steroidal liquid crystal compounds containing at least two non-condensed rings containing at least two benzene rings linked by a chain containing carbon and oxygen atoms as chain links, e.g. esters or ethers
- C09K19/2007—Non-steroidal liquid crystal compounds containing at least two non-condensed rings containing at least two benzene rings linked by a chain containing carbon and oxygen atoms as chain links, e.g. esters or ethers the chain containing -COO- or -OCO- groups
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- Organic Chemistry (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 温度が広範囲に亘り変化しても、この温度変
化に伴う配向乱れの発生を抑えて良好なコントラストと
高い信頼性を実現する液晶セル及びこの液晶セルに用い
るスメクチック液晶組成物を提供する。 【解決手段】 本発明者等は、スメクチックCA * 相の
層間隔が温度変化により変動しにくい反強誘電性液晶組
成物が配向乱れを発生しにくいことを見出した。即ち,
スメクチックCA * 相の層間隔の値が最小値をとる温度
t1 から−20℃までの温度範囲において、層間隔がほ
ぼ一定の反強誘電性液晶化合物を45重量%以上含む反
強誘電性液晶組成物とすれば、冷熱温度サイクル過程後
も液晶配向の乱れが生じない。更に、この組成物の温度
t1 における自発分極を160nC/cm2 以上とすれ
ば、いっそう効果的である。
化に伴う配向乱れの発生を抑えて良好なコントラストと
高い信頼性を実現する液晶セル及びこの液晶セルに用い
るスメクチック液晶組成物を提供する。 【解決手段】 本発明者等は、スメクチックCA * 相の
層間隔が温度変化により変動しにくい反強誘電性液晶組
成物が配向乱れを発生しにくいことを見出した。即ち,
スメクチックCA * 相の層間隔の値が最小値をとる温度
t1 から−20℃までの温度範囲において、層間隔がほ
ぼ一定の反強誘電性液晶化合物を45重量%以上含む反
強誘電性液晶組成物とすれば、冷熱温度サイクル過程後
も液晶配向の乱れが生じない。更に、この組成物の温度
t1 における自発分極を160nC/cm2 以上とすれ
ば、いっそう効果的である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶組成物及び液
晶セルに係り、特に、強誘電相(以下、SmC*相とい
う)や反強誘電相(以下、SmCA * 相という)を出現
するスメクチック液晶組成物及びこのスメクチック液晶
組成物を採用してなる液晶セルに関する。
晶セルに係り、特に、強誘電相(以下、SmC*相とい
う)や反強誘電相(以下、SmCA * 相という)を出現
するスメクチック液晶組成物及びこのスメクチック液晶
組成物を採用してなる液晶セルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶セルは、薄型、軽量及び低消
費電力等の特徴を生かして幅広く用いられるようになっ
てきたが、これらの液晶セルの殆どが、ネマチック液晶
を一般的に採用している。このネマチック液晶は、液晶
の比誘電率の異方性を駆動源としているため、その応答
速度が低く改善の必要性に迫られている。
費電力等の特徴を生かして幅広く用いられるようになっ
てきたが、これらの液晶セルの殆どが、ネマチック液晶
を一般的に採用している。このネマチック液晶は、液晶
の比誘電率の異方性を駆動源としているため、その応答
速度が低く改善の必要性に迫られている。
【0003】これに対し、Meyer等により見出され
たカイラルスメクチックC相(SmC* 相)を呈する強
誘電性液晶を用いた液晶セルは、ネマチック液晶では達
成できなかった高速応答性やメモリー性を有している。
このため、これらの特性を生かして、強誘電性液晶を用
いた液晶セルへの応用研究が精力的に行われている。し
かし、上記強誘電性液晶を用いて、液晶セルに必要とさ
れる良好な配向性やメモリー性を実際の液晶セルにて実
現することは困難であり、強誘電性液晶は、外部からの
ショックに弱い等、解決すべき課題が数多く残されてい
る。
たカイラルスメクチックC相(SmC* 相)を呈する強
誘電性液晶を用いた液晶セルは、ネマチック液晶では達
成できなかった高速応答性やメモリー性を有している。
このため、これらの特性を生かして、強誘電性液晶を用
いた液晶セルへの応用研究が精力的に行われている。し
かし、上記強誘電性液晶を用いて、液晶セルに必要とさ
れる良好な配向性やメモリー性を実際の液晶セルにて実
現することは困難であり、強誘電性液晶は、外部からの
ショックに弱い等、解決すべき課題が数多く残されてい
る。
【0004】一方、最近になって、Chandani等
により上記SmC* 相の低温側に三安定状態を示す反強
誘電相(SmCA * 相)が発見された。この反強誘電性
液晶は、隣接する液晶層毎に双極子が反平行に配列した
熱力学的に安定な相を示し、印加電圧に対して明確な閾
値と二重履歴特性を示すことを特徴とする反強誘電相−
強誘電相間の電場誘起相転移を起こす。また、このスイ
ッチング挙動を応用して、新規な表示方法の実現に向け
ての検討が始まっている。
により上記SmC* 相の低温側に三安定状態を示す反強
誘電相(SmCA * 相)が発見された。この反強誘電性
液晶は、隣接する液晶層毎に双極子が反平行に配列した
熱力学的に安定な相を示し、印加電圧に対して明確な閾
値と二重履歴特性を示すことを特徴とする反強誘電相−
強誘電相間の電場誘起相転移を起こす。また、このスイ
ッチング挙動を応用して、新規な表示方法の実現に向け
ての検討が始まっている。
【0005】反強誘電相を有する液晶化合物としては、
特開平1−213390号、特開平1−316339
号、特開平1−316367号、特開平2−28128
号の各公報にて既に知られており、さらに、新しい反強
誘電性液晶化合物も発表されており、次第にその数が増
大している。ここで、現在までに製造されている反強誘
電性液晶化合物の多くは実用的な面から考えたとき融点
が高く、また、反強誘電相の温度範囲も室温よりはるか
に高いものが多い。通常、強誘電性又は反強誘電性の液
晶セルに用いられる液晶材料としては、5乃至10数種
類の液晶化合物の混合物を用いる。その理由は、現在で
は、1種類の液晶化合物のみで、液晶セルに要求される
種々の物性を満足できるものがなく、各物性に特徴をも
つ液晶化合物を混合することにより、全体としての物性
のバランスを保ち、要求物性を満足させているからであ
る。
特開平1−213390号、特開平1−316339
号、特開平1−316367号、特開平2−28128
号の各公報にて既に知られており、さらに、新しい反強
誘電性液晶化合物も発表されており、次第にその数が増
大している。ここで、現在までに製造されている反強誘
電性液晶化合物の多くは実用的な面から考えたとき融点
が高く、また、反強誘電相の温度範囲も室温よりはるか
に高いものが多い。通常、強誘電性又は反強誘電性の液
晶セルに用いられる液晶材料としては、5乃至10数種
類の液晶化合物の混合物を用いる。その理由は、現在で
は、1種類の液晶化合物のみで、液晶セルに要求される
種々の物性を満足できるものがなく、各物性に特徴をも
つ液晶化合物を混合することにより、全体としての物性
のバランスを保ち、要求物性を満足させているからであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、反強誘電性
液晶組成物および強誘電性液晶組成物等のスメクチック
液晶組成物を液晶セルに応用する場合の問題点の一つと
して、液晶セルの温度変化に伴う配向の乱れが挙げられ
る。温度が高温から低温に変化するとき、液晶組成物の
相は、一般に、スメクチックA相(SmA相)→スメク
チックC* 相(SmC* 相)→スメクチックCA *相
(SmCA * 相)→スメクチックI* 相(SmI* 相)
又はスメクチックIA * (SmIA * 相)と変化する。
これに伴い、液晶組成物のスメクチック相における層構
造の層間隔が、SmA相から急激に小さくなり、この減
少は、SmCA * 相になると緩やかになってある温度で
最小値をとり、さらに温度を下げると、再び増加する。
液晶組成物および強誘電性液晶組成物等のスメクチック
液晶組成物を液晶セルに応用する場合の問題点の一つと
して、液晶セルの温度変化に伴う配向の乱れが挙げられ
る。温度が高温から低温に変化するとき、液晶組成物の
相は、一般に、スメクチックA相(SmA相)→スメク
チックC* 相(SmC* 相)→スメクチックCA *相
(SmCA * 相)→スメクチックI* 相(SmI* 相)
又はスメクチックIA * (SmIA * 相)と変化する。
これに伴い、液晶組成物のスメクチック相における層構
造の層間隔が、SmA相から急激に小さくなり、この減
少は、SmCA * 相になると緩やかになってある温度で
最小値をとり、さらに温度を下げると、再び増加する。
【0007】一方、温度を低温から高温に上げていくと
きには、層間隔は上記変化とは逆の変化を生じる(図1
6参照)。配向の乱れは、このように液晶セルに対して
冷熱温度サイクルを与えた時に発生する。この理由とし
ては、冷熱温度サイクル時における層間隔の変化を緩和
するために、スメクチック相の層に構造的な欠陥が発生
し、配向の乱れを引き起こすことによると考えられる
(図16参照)。このような配向の乱れが原因で、液晶
の光軸と偏光板の角度がずれるため、暗表示時において
光漏れが起こり、明表示と暗表示の輝度の比で表される
コントラストの値が小さくなり、鮮明な画面表示を実現
するときの妨げとなる。また、この配向乱れによって、
表示の焼き付きも生じやすくなる。表示の焼き付きは配
向が乱れた画素に異なる電圧、例えば白表示の電圧と黒
表示の電圧が印加されることで配向すなわち輝度に差が
生じる現象である。
きには、層間隔は上記変化とは逆の変化を生じる(図1
6参照)。配向の乱れは、このように液晶セルに対して
冷熱温度サイクルを与えた時に発生する。この理由とし
ては、冷熱温度サイクル時における層間隔の変化を緩和
するために、スメクチック相の層に構造的な欠陥が発生
し、配向の乱れを引き起こすことによると考えられる
(図16参照)。このような配向の乱れが原因で、液晶
の光軸と偏光板の角度がずれるため、暗表示時において
光漏れが起こり、明表示と暗表示の輝度の比で表される
コントラストの値が小さくなり、鮮明な画面表示を実現
するときの妨げとなる。また、この配向乱れによって、
表示の焼き付きも生じやすくなる。表示の焼き付きは配
向が乱れた画素に異なる電圧、例えば白表示の電圧と黒
表示の電圧が印加されることで配向すなわち輝度に差が
生じる現象である。
【0008】例えば、層間隔の温度依存性に関する強誘
電性液晶の例として、特開平2−40625号公報にて
開示されているように、結晶化したときに、結晶相とス
メクチック相との層間隔が変わらない強誘電性液晶を用
いるものがある。しかし、本発明者等の検討によれば、
この強誘電性液晶組成物もスメクチック相の温度範囲内
では温度変化に伴って層間隔が増減しているために、こ
の範囲で温度が変化した場合には、配向が乱れて液晶セ
ルとしての表示機能が良好にならないという不具合が生
ずることがわかった。
電性液晶の例として、特開平2−40625号公報にて
開示されているように、結晶化したときに、結晶相とス
メクチック相との層間隔が変わらない強誘電性液晶を用
いるものがある。しかし、本発明者等の検討によれば、
この強誘電性液晶組成物もスメクチック相の温度範囲内
では温度変化に伴って層間隔が増減しているために、こ
の範囲で温度が変化した場合には、配向が乱れて液晶セ
ルとしての表示機能が良好にならないという不具合が生
ずることがわかった。
【0009】従って、本発明者等は、スメクチック液晶
の層間隔が温度変化に対しほぼ一定であるならば、上記
スメクチック相の層構造欠陥も発生しにくくなり、配向
の乱れが発生しにくくなると考える。また、例えば反強
誘電性液晶の場合、反強誘電性液晶化合物を1種類のみ
を用いて液晶セル中の液晶を形成する場合、上記したよ
うに、要求される種々の物性を満足できない。例えば、
反強誘電相の温度範囲が室温よりもはるかに高いものや
液晶の駆動電圧が50V以上になって正極性と負極性と
の間の変化に要する応答時間が長くなる等、実用上問題
がある液晶が多い。また、初期配向についても、液晶化
合物1種類のみでは、液晶分子がラビング方向に全く配
向しないか、或いは、配向しても暗表示時の光漏れ量が
多くなり、コントラストが低下する。
の層間隔が温度変化に対しほぼ一定であるならば、上記
スメクチック相の層構造欠陥も発生しにくくなり、配向
の乱れが発生しにくくなると考える。また、例えば反強
誘電性液晶の場合、反強誘電性液晶化合物を1種類のみ
を用いて液晶セル中の液晶を形成する場合、上記したよ
うに、要求される種々の物性を満足できない。例えば、
反強誘電相の温度範囲が室温よりもはるかに高いものや
液晶の駆動電圧が50V以上になって正極性と負極性と
の間の変化に要する応答時間が長くなる等、実用上問題
がある液晶が多い。また、初期配向についても、液晶化
合物1種類のみでは、液晶分子がラビング方向に全く配
向しないか、或いは、配向しても暗表示時の光漏れ量が
多くなり、コントラストが低下する。
【0010】一方、複数の液晶化合物を混合した液晶組
成物の場合、配向状態が改善されて暗表示時の光漏れ量
が少なくなる。従って、ただ1種類の反強誘電性液晶化
合物を用いて液晶セルを作製することは好ましくなく、
上述のごとく、通常は、数種類以上の反強誘電性液晶化
合物を混合した反強誘電性液晶組成物を混合して使用す
ることが必要となる。このことは強誘電性液晶において
も、同じである。そこで、液晶セルに用いるためには、
組成物として配向乱れが発生しにくいものが必要とな
る。
成物の場合、配向状態が改善されて暗表示時の光漏れ量
が少なくなる。従って、ただ1種類の反強誘電性液晶化
合物を用いて液晶セルを作製することは好ましくなく、
上述のごとく、通常は、数種類以上の反強誘電性液晶化
合物を混合した反強誘電性液晶組成物を混合して使用す
ることが必要となる。このことは強誘電性液晶において
も、同じである。そこで、液晶セルに用いるためには、
組成物として配向乱れが発生しにくいものが必要とな
る。
【0011】そこで、本発明は、以上のようなことに鑑
み、温度が広範囲に亘り変化しても、この温度変化に伴
う配向乱れの発生を抑えて良好なコントラストを実現
し、および焼き付きの生じない高い信頼性を持つ液晶セ
ル及びこの液晶セルに用いるスメクチック液晶組成物を
提供することを目的とする。
み、温度が広範囲に亘り変化しても、この温度変化に伴
う配向乱れの発生を抑えて良好なコントラストを実現
し、および焼き付きの生じない高い信頼性を持つ液晶セ
ル及びこの液晶セルに用いるスメクチック液晶組成物を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決することを目的として鋭意研究を重ねた結果、ス
メクチックCA * 相及びスメクチックIA * 相の少なく
とも一方の層間隔が温度変化により変動しにくいスメク
チック液晶組成物が配向乱れを発生しにくいことを見出
した。従って、スメクチック液晶組成物に対して層間隔
の温度依存性がほぼ一定のスメクチック液晶化合物を含
有させればよい。
を解決することを目的として鋭意研究を重ねた結果、ス
メクチックCA * 相及びスメクチックIA * 相の少なく
とも一方の層間隔が温度変化により変動しにくいスメク
チック液晶組成物が配向乱れを発生しにくいことを見出
した。従って、スメクチック液晶組成物に対して層間隔
の温度依存性がほぼ一定のスメクチック液晶化合物を含
有させればよい。
【0013】なお、実際には、本発明者等の検討によれ
ば、液晶セルが安定して駆動しているときの温度(45
℃乃至60℃)から低温側の−20℃までの間における
冷熱温度サイクル後のコントラストの低下が、初期のコ
ントラストの10%以内であれば、許容されると考えら
れる。ここで、冷熱温度サイクル後の配向乱れを冷熱温
度サイクル後の暗輝度T2 (%)から冷熱温度サイクル
前の初期配向時の暗輝度T1 (%)を差し引いた値(T
2 −T1 )で表し、この値を光漏れ量とする。そして、
コントラストの面から光漏れ量(T2 −T1 )の許容範
囲は0.1%以下であることが必要であるとわかった。
ば、液晶セルが安定して駆動しているときの温度(45
℃乃至60℃)から低温側の−20℃までの間における
冷熱温度サイクル後のコントラストの低下が、初期のコ
ントラストの10%以内であれば、許容されると考えら
れる。ここで、冷熱温度サイクル後の配向乱れを冷熱温
度サイクル後の暗輝度T2 (%)から冷熱温度サイクル
前の初期配向時の暗輝度T1 (%)を差し引いた値(T
2 −T1 )で表し、この値を光漏れ量とする。そして、
コントラストの面から光漏れ量(T2 −T1 )の許容範
囲は0.1%以下であることが必要であるとわかった。
【0014】そこでまず、本発明者等は、種々のスメク
チック液晶化合物について、層間隔の温度依存性を調査
した。そして、この温度依存性の変動(所定温度範囲に
おける層間隔の最小値と最大値の差)が所定値以下のも
のを抽出し、これらを層間隔の温度依存性がほぼ一定の
スメクチック液晶化合物とし、所定値以上のものを層間
隔の温度依存性が変動するスメクチック液晶化合物とし
て分類した。
チック液晶化合物について、層間隔の温度依存性を調査
した。そして、この温度依存性の変動(所定温度範囲に
おける層間隔の最小値と最大値の差)が所定値以下のも
のを抽出し、これらを層間隔の温度依存性がほぼ一定の
スメクチック液晶化合物とし、所定値以上のものを層間
隔の温度依存性が変動するスメクチック液晶化合物とし
て分類した。
【0015】次に、これら2種類のスメクチック液晶化
合物を用いてスメクチック液晶組成物を作製するため
に、スメクチック液晶組成物中の層間隔の温度依存性が
ほぼ一定のスメクチック液晶化合物の含有割合と、この
割合に対する液晶セルの冷熱温度サイクル後の光漏れ量
との関係について検討した。その結果、後述する図10
のように、スメクチック液晶組成物中に含有される層間
隔の温度依存性がほぼ一定のスメクチック液晶化合物の
割合が所定値以上であれば、光漏れ量を0.1%以下に
抑えることができることを見出した。
合物を用いてスメクチック液晶組成物を作製するため
に、スメクチック液晶組成物中の層間隔の温度依存性が
ほぼ一定のスメクチック液晶化合物の含有割合と、この
割合に対する液晶セルの冷熱温度サイクル後の光漏れ量
との関係について検討した。その結果、後述する図10
のように、スメクチック液晶組成物中に含有される層間
隔の温度依存性がほぼ一定のスメクチック液晶化合物の
割合が所定値以上であれば、光漏れ量を0.1%以下に
抑えることができることを見出した。
【0016】即ち、請求項1〜3、5、6および8〜1
3に記載の発明のように、層間隔の温度依存性がほぼ一
定の少なくとも1種類の第1のスメクチック液晶化合物
と、層間隔の温度依存性が変動する第2のスメクチック
液晶化合物との混合組成とし、第1のスメクチック液晶
化合物が当該混合組成中に占める割合を45重量%以上
としたスメクチック液晶組成物とすれば、冷熱温度サイ
クル過程後も層間隔の変動による光漏れ量が殆どなくな
ることを見出した。それによって、このスメクチック液
晶組成物を用いた液晶セルにおいて、温度変化に伴う配
向乱れの発生が抑えられ、且つ、良好なコントラストお
よび焼き付きのない高い信頼性が実現できる。
3に記載の発明のように、層間隔の温度依存性がほぼ一
定の少なくとも1種類の第1のスメクチック液晶化合物
と、層間隔の温度依存性が変動する第2のスメクチック
液晶化合物との混合組成とし、第1のスメクチック液晶
化合物が当該混合組成中に占める割合を45重量%以上
としたスメクチック液晶組成物とすれば、冷熱温度サイ
クル過程後も層間隔の変動による光漏れ量が殆どなくな
ることを見出した。それによって、このスメクチック液
晶組成物を用いた液晶セルにおいて、温度変化に伴う配
向乱れの発生が抑えられ、且つ、良好なコントラストお
よび焼き付きのない高い信頼性が実現できる。
【0017】ここで、請求項2に記載の発明のように、
第1スメクチック液晶化合物が当該混合組成中に占める
割合を50重量%以上とすれば、冷熱温度サイクル過程
後も層間隔の変動による光漏れ量をさらに小さくするこ
とができる。さらに好ましくは、請求項3に記載の発明
のように、第1スメクチック液晶化合物が当該混合組成
中に占める割合を60重量%以上とすれば、より小さく
することができる。
第1スメクチック液晶化合物が当該混合組成中に占める
割合を50重量%以上とすれば、冷熱温度サイクル過程
後も層間隔の変動による光漏れ量をさらに小さくするこ
とができる。さらに好ましくは、請求項3に記載の発明
のように、第1スメクチック液晶化合物が当該混合組成
中に占める割合を60重量%以上とすれば、より小さく
することができる。
【0018】また、請求項4、5および7〜12に記載
の発明によれば、上記1乃至3の発明に加えて、第2の
スメクチック液晶化合物として採用される反強誘電性液
晶化合物の分子構造は、次の化学構造式6で表される。
の発明によれば、上記1乃至3の発明に加えて、第2の
スメクチック液晶化合物として採用される反強誘電性液
晶化合物の分子構造は、次の化学構造式6で表される。
【0019】
【化6】
【0020】この化学構造式6において、R1 、R
2 は、炭素数2乃至20のアルキル基、アルコキシ基、
アルキルカルボニル基或いはアルキルカルボニルオキシ
基を示し、Z1 、Z2 、Z3 はそれぞれ独立に水素原
子、ハロゲン原子を示し、少なくとも一つ以上はハロゲ
ン原子で置換されている。それによって、請求項1乃至
3に記載の発明の効果を実現できることに加えて、さら
に、暗表示時に光漏れの少ない良好な初期配向暗が実現
できる。
2 は、炭素数2乃至20のアルキル基、アルコキシ基、
アルキルカルボニル基或いはアルキルカルボニルオキシ
基を示し、Z1 、Z2 、Z3 はそれぞれ独立に水素原
子、ハロゲン原子を示し、少なくとも一つ以上はハロゲ
ン原子で置換されている。それによって、請求項1乃至
3に記載の発明の効果を実現できることに加えて、さら
に、暗表示時に光漏れの少ない良好な初期配向暗が実現
できる。
【0021】また、上記した第2のスメクチック液晶化
合物として採用される反強誘電性液晶化合物としては、
請求項5および7〜12に記載の発明のように、この化
合物層間隔が最小値をとる温度乃至結晶化温度の範囲に
おける値のうち、最大値と最小値の差が0.1nmより
も大きく0.4nm以下としたようなものとすることが
できる。
合物として採用される反強誘電性液晶化合物としては、
請求項5および7〜12に記載の発明のように、この化
合物層間隔が最小値をとる温度乃至結晶化温度の範囲に
おける値のうち、最大値と最小値の差が0.1nmより
も大きく0.4nm以下としたようなものとすることが
できる。
【0022】また、本発明者らは、請求項6〜12に記
載の発明のように、層間隔がほぼ一定の少なくとも2種
類のスメクチック液晶化合物のみの混合組成からなるス
メクチック液晶組成物とすれば、冷熱温度サイクル過程
後も層間隔の変動による光漏れ量が殆どなくなることを
見出した。それによって、このスメクチック液晶組成物
を用いた液晶セルにおいて、温度変化に伴う配向乱れの
発生が抑えられ、且つ、良好なコントラストおよび焼き
付きのない高い信頼性が実現できる。
載の発明のように、層間隔がほぼ一定の少なくとも2種
類のスメクチック液晶化合物のみの混合組成からなるス
メクチック液晶組成物とすれば、冷熱温度サイクル過程
後も層間隔の変動による光漏れ量が殆どなくなることを
見出した。それによって、このスメクチック液晶組成物
を用いた液晶セルにおいて、温度変化に伴う配向乱れの
発生が抑えられ、且つ、良好なコントラストおよび焼き
付きのない高い信頼性が実現できる。
【0023】また、上記した層間隔の温度依存性がほぼ
一定のスメクチック液晶化合物とは、請求項7に記載の
発明のように、この化合物の層間隔が最小値をとる温度
乃至結晶化温度の温度範囲における層間隔の値がほぼ一
定であるスメクチック液晶化合物とすることができる。
尚、請求項8に記載の発明のように、この温度範囲にお
ける層間隔値のうち、最大値と最小値の差が0.1nm
以下であることが好ましい。
一定のスメクチック液晶化合物とは、請求項7に記載の
発明のように、この化合物の層間隔が最小値をとる温度
乃至結晶化温度の温度範囲における層間隔の値がほぼ一
定であるスメクチック液晶化合物とすることができる。
尚、請求項8に記載の発明のように、この温度範囲にお
ける層間隔値のうち、最大値と最小値の差が0.1nm
以下であることが好ましい。
【0024】また、請求項9に記載の発明によれば、ス
メクチック液晶化合物として採用される反強誘電性液晶
化合物の分子構造は次の化学構造式7により表される。
メクチック液晶化合物として採用される反強誘電性液晶
化合物の分子構造は次の化学構造式7により表される。
【0025】
【化7】
【0026】この化学構造式7において、R1 、R
2 は、炭素数2乃至20のアルキル基、アルコキシ基、
アルキルカルボニル基或いはアルキルカルボニルオキシ
基を示し、Z1 、Z2 、Z3 はそれぞれ独立に水素原
子、ハロゲン原子を示し、少なくとも一つ以上はハロゲ
ン原子で置換されている。また、請求項10に記載の発
明によれば、スメクチック液晶化合物として採用される
反強誘電性液晶化合物の分子構造は次の化学構造式8に
より表される。
2 は、炭素数2乃至20のアルキル基、アルコキシ基、
アルキルカルボニル基或いはアルキルカルボニルオキシ
基を示し、Z1 、Z2 、Z3 はそれぞれ独立に水素原
子、ハロゲン原子を示し、少なくとも一つ以上はハロゲ
ン原子で置換されている。また、請求項10に記載の発
明によれば、スメクチック液晶化合物として採用される
反強誘電性液晶化合物の分子構造は次の化学構造式8に
より表される。
【0027】
【化8】
【0028】この化学構造式8において、R2 、R' 1
は、炭素数2乃至20のアルキル基、アルコキシ基、ア
ルキルカルボニル基或いはアルキルカルボニルオキシ基
を示し、Z1 、Z2 、Z3 はそれぞれ独立に水素原子、
ハロゲン原子を示す。また、請求項11に記載の発明に
よれば、スメクチック液晶化合物として採用される反強
誘電性液晶化合物の分子構造が次の両化学構造式9、1
0により表される。
は、炭素数2乃至20のアルキル基、アルコキシ基、ア
ルキルカルボニル基或いはアルキルカルボニルオキシ基
を示し、Z1 、Z2 、Z3 はそれぞれ独立に水素原子、
ハロゲン原子を示す。また、請求項11に記載の発明に
よれば、スメクチック液晶化合物として採用される反強
誘電性液晶化合物の分子構造が次の両化学構造式9、1
0により表される。
【0029】
【化9】
【0030】
【化10】
【0031】これら両化学構造式9、10において、R
1 、R2 、R' 1 、R' 2 は、炭素数2乃至20のアル
キル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基を示し、
化学構造式9でZ1 、Z2 、Z3 はそれぞれ独立に水素
原子、ハロゲン原子を示し、Z1 、Z2 、Z3 のうち少
なくとも1つ以上は、ハロゲン原子で置換されており、
化学構造式10でZ4 、Z5 、Z6 はそれぞれ独立に水
素原子、ハロゲン原子を示す。
1 、R2 、R' 1 、R' 2 は、炭素数2乃至20のアル
キル基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基を示し、
化学構造式9でZ1 、Z2 、Z3 はそれぞれ独立に水素
原子、ハロゲン原子を示し、Z1 、Z2 、Z3 のうち少
なくとも1つ以上は、ハロゲン原子で置換されており、
化学構造式10でZ4 、Z5 、Z6 はそれぞれ独立に水
素原子、ハロゲン原子を示す。
【0032】また、本発明者等は、鋭意検討の結果、ス
メクチック液晶組成物の層間隔が最小値をとる温度にお
ける自発分極が大きいほど配向が乱れにくいことを見出
した。すなわち、請求項12に記載の発明によれば、請
求項1乃至11の発明に加えて、スメクチック液晶組成
物の層間隔が最小値をとる温度における自発分極が16
0nC/cm2 以上とすることで、請求項1乃至3およ
び6乃至8に記載の発明の効果をさらに安定して実現で
きる。
メクチック液晶組成物の層間隔が最小値をとる温度にお
ける自発分極が大きいほど配向が乱れにくいことを見出
した。すなわち、請求項12に記載の発明によれば、請
求項1乃至11の発明に加えて、スメクチック液晶組成
物の層間隔が最小値をとる温度における自発分極が16
0nC/cm2 以上とすることで、請求項1乃至3およ
び6乃至8に記載の発明の効果をさらに安定して実現で
きる。
【0033】また、請求項13に記載の発明によれば、
一般的な液晶セル使用温度範囲である−20〜60℃に
おいて、この温度範囲における層間隔の値のうち、最大
値と最小値の差が0.1nm以下としたスメクチック液
晶組成物としているので、冷熱温度サイクル過程後も層
間隔の変動による光漏れ量が殆どなく液晶配向の乱れが
生じない。そして、このスメクチック液晶組成物を用い
た液晶セルにおいて、温度変化に伴う配向乱れの発生が
抑えられ、且つ、良好なコントラストおよび焼き付きの
ない高い信頼性が実現できる。
一般的な液晶セル使用温度範囲である−20〜60℃に
おいて、この温度範囲における層間隔の値のうち、最大
値と最小値の差が0.1nm以下としたスメクチック液
晶組成物としているので、冷熱温度サイクル過程後も層
間隔の変動による光漏れ量が殆どなく液晶配向の乱れが
生じない。そして、このスメクチック液晶組成物を用い
た液晶セルにおいて、温度変化に伴う配向乱れの発生が
抑えられ、且つ、良好なコントラストおよび焼き付きの
ない高い信頼性が実現できる。
【0034】また、請求項14に記載の発明によれば、
液晶セルに封入される液晶が請求項1乃至13のいずれ
か一つに記載のスメクチック液晶組成物により構成され
ている。これにより、この液晶セルにおいて、冷熱温度
サイクルによる温度変化があっても、スメクチック液晶
組成物の層間隔がほぼ一定であるため、温度変化に伴う
配向乱れの発生が抑えられ、且つ、良好なコントラスト
および焼き付きのない高い信頼性が実現できる。
液晶セルに封入される液晶が請求項1乃至13のいずれ
か一つに記載のスメクチック液晶組成物により構成され
ている。これにより、この液晶セルにおいて、冷熱温度
サイクルによる温度変化があっても、スメクチック液晶
組成物の層間隔がほぼ一定であるため、温度変化に伴う
配向乱れの発生が抑えられ、且つ、良好なコントラスト
および焼き付きのない高い信頼性が実現できる。
【0035】また、請求項15に記載の発明によれば、
スメクチックCA * 相及びスメクチックIA * 相の少な
くとも一方を出現するスメクチック液晶組成物を電極基
板の間に封入してなる液晶セルにおいて、このスメクチ
ック液晶組成物は、層間隔の温度依存性がほぼ一定の少
なくとも1種類の第1のスメクチック液晶化合物と、層
間隔の温度依存性が変動する第2のスメクチック液晶化
合物との混合組成からなり、第1のスメクチック液晶化
合物が前記混合組成中に占める割合は、液晶セルを、ス
メクチック液晶組成物の層間隔が最小値をとる温度から
−20℃へ降温した後再び前記温度まで昇温するような
冷熱温度サイクル変化をさせた時に、冷熱温度サイクル
前の前記温度における液晶セルの暗表示時の暗輝度T1
(%)と冷熱温度サイクル後の前記温度における液晶セ
ルの暗表示時の暗輝度T2 (%)との相対変化量(T2
−T1 )が0.1%以下となるような割合であることを
特徴とする。それによって、この液晶セルにおいて、温
度変化に伴う配向乱れの発生が抑えられ、且つ、良好な
コントラストが実現および焼き付きのない高い信頼性で
きる。
スメクチックCA * 相及びスメクチックIA * 相の少な
くとも一方を出現するスメクチック液晶組成物を電極基
板の間に封入してなる液晶セルにおいて、このスメクチ
ック液晶組成物は、層間隔の温度依存性がほぼ一定の少
なくとも1種類の第1のスメクチック液晶化合物と、層
間隔の温度依存性が変動する第2のスメクチック液晶化
合物との混合組成からなり、第1のスメクチック液晶化
合物が前記混合組成中に占める割合は、液晶セルを、ス
メクチック液晶組成物の層間隔が最小値をとる温度から
−20℃へ降温した後再び前記温度まで昇温するような
冷熱温度サイクル変化をさせた時に、冷熱温度サイクル
前の前記温度における液晶セルの暗表示時の暗輝度T1
(%)と冷熱温度サイクル後の前記温度における液晶セ
ルの暗表示時の暗輝度T2 (%)との相対変化量(T2
−T1 )が0.1%以下となるような割合であることを
特徴とする。それによって、この液晶セルにおいて、温
度変化に伴う配向乱れの発生が抑えられ、且つ、良好な
コントラストが実現および焼き付きのない高い信頼性で
きる。
【0036】
(第1実施形態)以下、本発明の第1実施の形態を図面
に基づき説明する。本実施形態では、課題を解決するた
めの手段の項にて上述した化学構造式6、8および10
に属するタイプの化合物(以下、非二重結合タイプと記
す)を用いている。図1は、本実施形態に用いた反強誘
電性液晶化合物No.1〜No.7の化学構造式を示
し、図2〜図8は、各々、反強誘電性液晶化合物No.
1〜No.7の温度と層間隔との関係を示すものであ
る。また、図9は、反強誘電性液晶化合物No.1〜N
o.7を用いた6つの反強誘電性液晶組成物(実施例1
〜5および実施例7)の各組成比を示すものである。 (1)層間隔の温度依存性がほぼ一定の2種類の反強誘
電性液晶化合物と層間隔の温度依存性が変動する反強誘
電性液晶化合物とを含む反強誘電性液晶組成物を用いる
例(実施例1〜3) 本発明者等は、図1にてNo.1乃至No.6で示す化
学構造式の各反強誘電性液晶化合物を図9で示す各組成
比にて混合してなる反強誘電性液晶組成物を、実施例1
乃至実施例3として準備し、これら反強誘電性液晶組成
物を用いてなる液晶セルを作製した。
に基づき説明する。本実施形態では、課題を解決するた
めの手段の項にて上述した化学構造式6、8および10
に属するタイプの化合物(以下、非二重結合タイプと記
す)を用いている。図1は、本実施形態に用いた反強誘
電性液晶化合物No.1〜No.7の化学構造式を示
し、図2〜図8は、各々、反強誘電性液晶化合物No.
1〜No.7の温度と層間隔との関係を示すものであ
る。また、図9は、反強誘電性液晶化合物No.1〜N
o.7を用いた6つの反強誘電性液晶組成物(実施例1
〜5および実施例7)の各組成比を示すものである。 (1)層間隔の温度依存性がほぼ一定の2種類の反強誘
電性液晶化合物と層間隔の温度依存性が変動する反強誘
電性液晶化合物とを含む反強誘電性液晶組成物を用いる
例(実施例1〜3) 本発明者等は、図1にてNo.1乃至No.6で示す化
学構造式の各反強誘電性液晶化合物を図9で示す各組成
比にて混合してなる反強誘電性液晶組成物を、実施例1
乃至実施例3として準備し、これら反強誘電性液晶組成
物を用いてなる液晶セルを作製した。
【0037】具体的には、これら液晶セルは、それぞ
れ、次のようにして作製した。実施例1の反強誘電性液
晶組成物を両電極基板の間に注入した。セルギャップは
約1.7μmである。両電極基板は、それぞれ、例え
ば、InO3 、SnO2、ITO(酸化インジウムと酸
化スズとの混合酸化物)等からなる透明電極を有する透
明基板上に、ポリビニルアルコールやポリイミド等から
なる配向制御膜を設けて形成されている。実施例2及び
実施例3の各反強誘電性液晶組成物についても同様であ
る。
れ、次のようにして作製した。実施例1の反強誘電性液
晶組成物を両電極基板の間に注入した。セルギャップは
約1.7μmである。両電極基板は、それぞれ、例え
ば、InO3 、SnO2、ITO(酸化インジウムと酸
化スズとの混合酸化物)等からなる透明電極を有する透
明基板上に、ポリビニルアルコールやポリイミド等から
なる配向制御膜を設けて形成されている。実施例2及び
実施例3の各反強誘電性液晶組成物についても同様であ
る。
【0038】但し、No.1の化学構造式の反強誘電性
液晶化合物は、図2にて示すような温度と層間隔との関
係を示し、また、No.2の化学構造式の反強誘電性液
晶化合物は、図3にて示すような温度と層間隔との関係
を示す。これによれば、これらNo.1とNo.2両反
強誘電性液晶化合物の層間隔は広い温度範囲に亘りほぼ
一定であることが分かる。ここで、層間隔の温度依存性
がほぼ一定とは、層間隔がその最小の時の温度乃至−2
0℃の温度範囲で1Å(0.1nm)以下であることを
いう。なお、図2及び図3において、符号Δdは、層間
隔の最小値と−20℃における層間隔の値との差(以
下、層間隔の変化量という)を示す。換言すれば、層間
隔の温度依存性がほぼ一定とは、Δdが1Å(0.1n
m)以下であることをいう。
液晶化合物は、図2にて示すような温度と層間隔との関
係を示し、また、No.2の化学構造式の反強誘電性液
晶化合物は、図3にて示すような温度と層間隔との関係
を示す。これによれば、これらNo.1とNo.2両反
強誘電性液晶化合物の層間隔は広い温度範囲に亘りほぼ
一定であることが分かる。ここで、層間隔の温度依存性
がほぼ一定とは、層間隔がその最小の時の温度乃至−2
0℃の温度範囲で1Å(0.1nm)以下であることを
いう。なお、図2及び図3において、符号Δdは、層間
隔の最小値と−20℃における層間隔の値との差(以
下、層間隔の変化量という)を示す。換言すれば、層間
隔の温度依存性がほぼ一定とは、Δdが1Å(0.1n
m)以下であることをいう。
【0039】また、No.3の化学構造式の反強誘電性
液晶化合物は、図4にて示すような温度と層間隔との関
係を示し、No.4の化学構造式の反強誘電性液晶化合
物は、図5にて示すような温度と層間隔との関係を示
し、No.5の化学構造式の反強誘電性液晶化合物は、
図6にて示すような温度と層間隔との関係を示し、ま
た、No.6の化学構造式の反強誘電性液晶化合物は、
図7にて示すような温度と層間隔との関係を示す。
液晶化合物は、図4にて示すような温度と層間隔との関
係を示し、No.4の化学構造式の反強誘電性液晶化合
物は、図5にて示すような温度と層間隔との関係を示
し、No.5の化学構造式の反強誘電性液晶化合物は、
図6にて示すような温度と層間隔との関係を示し、ま
た、No.6の化学構造式の反強誘電性液晶化合物は、
図7にて示すような温度と層間隔との関係を示す。
【0040】これらNo.3〜No.6の化学構造式の
反強誘電性液晶化合物のうち、たとえば、No.4の化
合物のように結晶化温度が−20℃よりも高く、−20
℃までに結晶化してしまい層間隔が測定できなかったも
のにおいては、Δdは層間隔の最小値と結晶化温度にお
ける層間隔の値との差をいう。一方、たとえばNo.5
の化合物のように結晶化温度が−20℃よりも低いもの
においては、Δdは層間隔の最小値と−20℃における
層間隔の値との差をいう。No.3〜No.6の化合物
はいずれもΔdが1Å(0.1nm)以上であり、層間
隔の温度依存性が変動するスメクチック液晶化合物とい
える。
反強誘電性液晶化合物のうち、たとえば、No.4の化
合物のように結晶化温度が−20℃よりも高く、−20
℃までに結晶化してしまい層間隔が測定できなかったも
のにおいては、Δdは層間隔の最小値と結晶化温度にお
ける層間隔の値との差をいう。一方、たとえばNo.5
の化合物のように結晶化温度が−20℃よりも低いもの
においては、Δdは層間隔の最小値と−20℃における
層間隔の値との差をいう。No.3〜No.6の化合物
はいずれもΔdが1Å(0.1nm)以上であり、層間
隔の温度依存性が変動するスメクチック液晶化合物とい
える。
【0041】また、上記No.1ないしNo.6の反強
誘電性液晶化合物の各層間隔の温度依存性のデータは、
小角X線散乱測定に基づき求めた。即ち、各反強誘電性
液晶化合物を石英ガラス製等のキャピラリーチューブ
(内径=0.3mm乃至0.7mm)に注入し若しくは
石英ガラス製等の板ガラス上に塗布し、温度制御(−5
0乃至150℃)が可能な小角X線散乱測定装置を用い
て、散乱ピークの角度から反強誘電性液晶化合物の層間
隔を求めた。
誘電性液晶化合物の各層間隔の温度依存性のデータは、
小角X線散乱測定に基づき求めた。即ち、各反強誘電性
液晶化合物を石英ガラス製等のキャピラリーチューブ
(内径=0.3mm乃至0.7mm)に注入し若しくは
石英ガラス製等の板ガラス上に塗布し、温度制御(−5
0乃至150℃)が可能な小角X線散乱測定装置を用い
て、散乱ピークの角度から反強誘電性液晶化合物の層間
隔を求めた。
【0042】また、上記実施例1乃至実施例3の各反強
誘電性液晶組成物の組成比は、図9にて示す通りであ
る。一例を挙げれば、実施例1の反強誘電性液晶組成物
では、No.1、No.2、No.3、No.4及びN
o.6の各化学構造式の反強誘電性液晶化合物の組成比
(重量%)が、25.2、21.0、11.9、11.
9及び30.0である。
誘電性液晶組成物の組成比は、図9にて示す通りであ
る。一例を挙げれば、実施例1の反強誘電性液晶組成物
では、No.1、No.2、No.3、No.4及びN
o.6の各化学構造式の反強誘電性液晶化合物の組成比
(重量%)が、25.2、21.0、11.9、11.
9及び30.0である。
【0043】これら実施例1乃至実施例3の反強誘電性
液晶組成物に冷熱温度サイクルを施し、以下のようにし
て配向暗(光漏れ量)を測定した。上述のように作製し
た液晶セルを偏光顕微鏡にセットする。このとき、液晶
セルは、0.1℃以内で温度を制御できるホットステー
ジ内にセットする。そして、各反強誘電性液晶組成物
は、一旦、温度を上げて液相状態に保ち、1.0℃/m
in(またはK/min)以下の降温速度で徐々に温度
を低下して配向させる。このときには、三角波や矩形波
の電界を印加しながら配向させると良好な配向が得られ
る。
液晶組成物に冷熱温度サイクルを施し、以下のようにし
て配向暗(光漏れ量)を測定した。上述のように作製し
た液晶セルを偏光顕微鏡にセットする。このとき、液晶
セルは、0.1℃以内で温度を制御できるホットステー
ジ内にセットする。そして、各反強誘電性液晶組成物
は、一旦、温度を上げて液相状態に保ち、1.0℃/m
in(またはK/min)以下の降温速度で徐々に温度
を低下して配向させる。このときには、三角波や矩形波
の電界を印加しながら配向させると良好な配向が得られ
る。
【0044】このような状態で、上述の各液晶セルの暗
輝度を測定する。ここで、特定の標準試料における測定
輝度を100%とし、測定された暗輝度は、この輝度に
対する相対値として百分率で表される。まず、液晶セル
の光軸を偏光顕微鏡の偏光板の一方に合わせる。層間隔
の温度依存性のデータより、層間隔が最も小さくなると
きの温度において、電界を印加してエージングを行う。
エージングの条件は、±40V及び30Hzの矩形波を
有する印加電圧を利用し、この電圧の印加時間は5分で
ある。このときの暗輝度T1 (%)を初期配向暗の値と
する。その後、2.0℃/min(またはK/min)
の降温速度で温度を低下して、−20℃に達した後、
2.0℃/min(またはK/min)の昇温速度で元
の温度に戻すという冷熱温度サイクルを施した後、暗輝
度T2 (%)の測定を行う。そして、暗輝度T1 から暗
輝度T2 への相対変化量(T2 −T1 )を光漏れ量と定
義する。液晶セルにおいては、この光漏れ量を0.1%
以下にすることが必要である。
輝度を測定する。ここで、特定の標準試料における測定
輝度を100%とし、測定された暗輝度は、この輝度に
対する相対値として百分率で表される。まず、液晶セル
の光軸を偏光顕微鏡の偏光板の一方に合わせる。層間隔
の温度依存性のデータより、層間隔が最も小さくなると
きの温度において、電界を印加してエージングを行う。
エージングの条件は、±40V及び30Hzの矩形波を
有する印加電圧を利用し、この電圧の印加時間は5分で
ある。このときの暗輝度T1 (%)を初期配向暗の値と
する。その後、2.0℃/min(またはK/min)
の降温速度で温度を低下して、−20℃に達した後、
2.0℃/min(またはK/min)の昇温速度で元
の温度に戻すという冷熱温度サイクルを施した後、暗輝
度T2 (%)の測定を行う。そして、暗輝度T1 から暗
輝度T2 への相対変化量(T2 −T1 )を光漏れ量と定
義する。液晶セルにおいては、この光漏れ量を0.1%
以下にすることが必要である。
【0045】尚、冷熱温度サイクルにおいて、上記した
ように2.0℃/min(またはK/min)の昇温ま
たは降温速度としているが、本発明者等の検討によれ
ば、層間隔の温度依存性は、昇温または降温速度によら
ないことを確認している。尚、本発明の各実施形態にお
いては、すべて上記の方法により、暗輝度T1 、暗輝度
T2 、光漏れ量(T2 −T1 )、層間隔およびΔdは測
定されている。
ように2.0℃/min(またはK/min)の昇温ま
たは降温速度としているが、本発明者等の検討によれ
ば、層間隔の温度依存性は、昇温または降温速度によら
ないことを確認している。尚、本発明の各実施形態にお
いては、すべて上記の方法により、暗輝度T1 、暗輝度
T2 、光漏れ量(T2 −T1 )、層間隔およびΔdは測
定されている。
【0046】このような測定を上記各液晶セルについて
行った結果、図10に示すような光漏れ量に関するデー
タが得られた。なお、図10には、対比のため、比較例
1及び2について冷熱温度サイクルを施した後の光漏れ
量をも示した。これによれば、上記実施例1乃至3の反
強誘電性液晶組成物を含む各液晶セルでは、光漏れ量
が、0.1%以下になっている。また、そのときに、各
液晶セル中の液晶組成物中に層間隔の温度依存性が一定
のNo.1及びNo.2の両液晶化合物の含有量は46
%乃至66%である。また、図10のグラフからは、光
漏れ量0.1%以下を確保するためには、これらの含有
量が43%以上であればよいことが読み取れる。
行った結果、図10に示すような光漏れ量に関するデー
タが得られた。なお、図10には、対比のため、比較例
1及び2について冷熱温度サイクルを施した後の光漏れ
量をも示した。これによれば、上記実施例1乃至3の反
強誘電性液晶組成物を含む各液晶セルでは、光漏れ量
が、0.1%以下になっている。また、そのときに、各
液晶セル中の液晶組成物中に層間隔の温度依存性が一定
のNo.1及びNo.2の両液晶化合物の含有量は46
%乃至66%である。また、図10のグラフからは、光
漏れ量0.1%以下を確保するためには、これらの含有
量が43%以上であればよいことが読み取れる。
【0047】このことから、層間隔の温度依存性がほぼ
一定となる上記2種類の反強誘電性液晶の含有量が凡そ
45%以上(図10参照)であれば、光漏れ量を0.1
%以下に抑えることができる。また、当該含有量が好ま
しくは凡そ50%以上(図10参照)であれば、光漏れ
量を0.06%以下に抑えることができる。さらに、当
該含有量が好ましくは凡そ60%以上(図10参照)で
あれば、光漏れ量を0.05%以下に抑えることができ
る。
一定となる上記2種類の反強誘電性液晶の含有量が凡そ
45%以上(図10参照)であれば、光漏れ量を0.1
%以下に抑えることができる。また、当該含有量が好ま
しくは凡そ50%以上(図10参照)であれば、光漏れ
量を0.06%以下に抑えることができる。さらに、当
該含有量が好ましくは凡そ60%以上(図10参照)で
あれば、光漏れ量を0.05%以下に抑えることができ
る。
【0048】液晶組成物においては、その特性値に対し
て、組成比の誤差は数%程度許容されるのが一般的であ
る。例えば、ある液晶組成物中のある液晶化合物の含有
量が10%であったとすると、この含有量に数%の誤差
が生じ、9.5%とか10.5%となったとしても液晶
組成物の特性値はあまり変化しない。そのため、含有量
45%および50%であれば、±2〜3%程度の誤差を
許容しており、含有量60%であれば、±3〜4%程度
の誤差を許容していることとなる。
て、組成比の誤差は数%程度許容されるのが一般的であ
る。例えば、ある液晶組成物中のある液晶化合物の含有
量が10%であったとすると、この含有量に数%の誤差
が生じ、9.5%とか10.5%となったとしても液晶
組成物の特性値はあまり変化しない。そのため、含有量
45%および50%であれば、±2〜3%程度の誤差を
許容しており、含有量60%であれば、±3〜4%程度
の誤差を許容していることとなる。
【0049】ここで、層間隔の温度依存性がほぼ一定と
は、スメクチックCA * 相の層間隔の値が最小値をとる
温度から結晶化温度(例えば、−20℃)までの層間隔
の変化量が1Å以下であることをいう。図11におい
て、冷熱温度サイクルにおける実施例1乃至3の反強誘
電性液晶組成物を有する各液晶セル及び上記両比較例
1、2の層間隔の変化量Δdと実際の光漏れ量の値を示
した。なお、図11の各光漏れ量は、図10に示してあ
る。
は、スメクチックCA * 相の層間隔の値が最小値をとる
温度から結晶化温度(例えば、−20℃)までの層間隔
の変化量が1Å以下であることをいう。図11におい
て、冷熱温度サイクルにおける実施例1乃至3の反強誘
電性液晶組成物を有する各液晶セル及び上記両比較例
1、2の層間隔の変化量Δdと実際の光漏れ量の値を示
した。なお、図11の各光漏れ量は、図10に示してあ
る。
【0050】また、本第1実施の形態では、上述のよう
に、層間隔の温度依存性がほぼ一定となる上記2種類の
液晶化合物No.1及びNo.2を含んだ実施例1乃至
実施例3のいずれかの反強誘電性液晶組成物を封入した
液晶セルであれば、層間隔を広い温度範囲に亘りほぼ一
定にできるので、表示コントラストを良好に維持でき、
焼き付きが生じない高い信頼性が得られる。 (2)層間隔の温度依存性がほぼ一定の1種類の反強誘
電性液晶化合物と層間隔の温度依存性が変動する反強誘
電性液晶化合物とを含む反強誘電性液晶組成物を用いる
例(実施例4) 図9にて示すごとく、上述した層間隔の温度依存性がほ
ぼ一定となる反強誘電性液晶化合物No.1を50重量
%含み、かつ層間隔の温度依存性が変動する反強誘電性
液晶化合物No.3、No.4及びNo.5を、それぞ
れ、10重量%、10重量%及び30重量%含む反強誘
電性液晶組成物を、上記実施例1の反強誘電性液晶組成
物に代えて、上記液晶セルに封入し、実施例4として製
作した。そして、この実施例4の液晶セルについて暗輝
度の測定を行ったところ、その測定結果が図10に示す
ものとして得られた。これによれば、光漏れ量が0.0
7%程度であることが分かる。従って、実施例4の液晶
セルでも、実施例2の液晶セルの場合と実質的に同様の
効果を達成できる。 (3)層間隔の温度依存性がほぼ一定の2種類の反強誘
電性液晶化合物のみを含む反強誘電性液晶組成物を用い
る例(実施例5) 図9にて示すごとく、上述した層間隔の温度依存性がほ
ぼ一定となる各反強誘電性液晶化合物No.1及びN
o.2をそれぞれ50%含み、層間隔の温度依存性が変
動する反強誘電性液晶化合物を含めないようにした反強
誘電性液晶組成物を、上記実施例1の反強誘電性液晶組
成物に代えて、上記液晶セルに封入し、実施例5として
製作した。この実施例5の液晶セルについて、暗輝度の
測定を行ったところ、その測定結果が図11に示すよう
な値として得られた。
に、層間隔の温度依存性がほぼ一定となる上記2種類の
液晶化合物No.1及びNo.2を含んだ実施例1乃至
実施例3のいずれかの反強誘電性液晶組成物を封入した
液晶セルであれば、層間隔を広い温度範囲に亘りほぼ一
定にできるので、表示コントラストを良好に維持でき、
焼き付きが生じない高い信頼性が得られる。 (2)層間隔の温度依存性がほぼ一定の1種類の反強誘
電性液晶化合物と層間隔の温度依存性が変動する反強誘
電性液晶化合物とを含む反強誘電性液晶組成物を用いる
例(実施例4) 図9にて示すごとく、上述した層間隔の温度依存性がほ
ぼ一定となる反強誘電性液晶化合物No.1を50重量
%含み、かつ層間隔の温度依存性が変動する反強誘電性
液晶化合物No.3、No.4及びNo.5を、それぞ
れ、10重量%、10重量%及び30重量%含む反強誘
電性液晶組成物を、上記実施例1の反強誘電性液晶組成
物に代えて、上記液晶セルに封入し、実施例4として製
作した。そして、この実施例4の液晶セルについて暗輝
度の測定を行ったところ、その測定結果が図10に示す
ものとして得られた。これによれば、光漏れ量が0.0
7%程度であることが分かる。従って、実施例4の液晶
セルでも、実施例2の液晶セルの場合と実質的に同様の
効果を達成できる。 (3)層間隔の温度依存性がほぼ一定の2種類の反強誘
電性液晶化合物のみを含む反強誘電性液晶組成物を用い
る例(実施例5) 図9にて示すごとく、上述した層間隔の温度依存性がほ
ぼ一定となる各反強誘電性液晶化合物No.1及びN
o.2をそれぞれ50%含み、層間隔の温度依存性が変
動する反強誘電性液晶化合物を含めないようにした反強
誘電性液晶組成物を、上記実施例1の反強誘電性液晶組
成物に代えて、上記液晶セルに封入し、実施例5として
製作した。この実施例5の液晶セルについて、暗輝度の
測定を行ったところ、その測定結果が図11に示すよう
な値として得られた。
【0051】これによれば、光漏れ量が0.04%程度
であることが分かる。従って、実施例5の液晶セルの場
合、上記実施例1乃至4の液晶セルの場合に比べてより
一層良好な効果を達成できる。なお、ほぼ層間隔の温度
依存性が一定となる各反強誘電性液晶化合物の数をさら
に増大して実施してもよい。 (4)層間隔の温度依存性がほぼ一定の1種類の反強誘
電性液晶化合物のみを含む反強誘電性液晶組成物を用い
る場合(実施例6) 例えば、次の化11の化学構造式により示す反強誘電性
液晶化合物は層間隔の変化量Δdが1.0Å以下であ
る。この反強誘電性液晶化合物を上記第1実施例の反強
誘電性液晶組成物に代え上記液晶セルに注入し実施例6
として製作した。そして、この実施例6の液晶セルにつ
いて物性を測定した。
であることが分かる。従って、実施例5の液晶セルの場
合、上記実施例1乃至4の液晶セルの場合に比べてより
一層良好な効果を達成できる。なお、ほぼ層間隔の温度
依存性が一定となる各反強誘電性液晶化合物の数をさら
に増大して実施してもよい。 (4)層間隔の温度依存性がほぼ一定の1種類の反強誘
電性液晶化合物のみを含む反強誘電性液晶組成物を用い
る場合(実施例6) 例えば、次の化11の化学構造式により示す反強誘電性
液晶化合物は層間隔の変化量Δdが1.0Å以下であ
る。この反強誘電性液晶化合物を上記第1実施例の反強
誘電性液晶組成物に代え上記液晶セルに注入し実施例6
として製作した。そして、この実施例6の液晶セルにつ
いて物性を測定した。
【0052】
【化11】
【0053】これによれば、30℃において、±50
V、パルス幅1msecの矩形波電圧を印加したときの
応答時間(一側極性の強誘電相から他側極性の強誘電相
への応答時間)は150μsecであり、実用上の目標
値である30μsecに比べて、はるかに大きい値をも
っていた。従って、化11の化学構造式により示す液晶
化合物1種類のみでは液晶セルにおいて要求される種々
の物性を満たすことはできない。換言すれば、反強誘電
性液晶化合物1種類のみでは、液晶セルにおいて必要と
されるすべての物性を満足することができないことが分
かる。 (5)多種類の反強誘電性液晶化合物からなる反強誘電
性液晶組成物を用いる例 ところで、反強誘電性液晶組成物を光スイッチやディス
プレイ等の素子に応用する場合、各素子において要求さ
れる反強誘電性液晶組成物の物性値を満足するために、
通常10種類前後、あるいは10種類以上の反強誘電性
液晶化合物からなる反強誘電性液晶組成物が使用され
る。
V、パルス幅1msecの矩形波電圧を印加したときの
応答時間(一側極性の強誘電相から他側極性の強誘電相
への応答時間)は150μsecであり、実用上の目標
値である30μsecに比べて、はるかに大きい値をも
っていた。従って、化11の化学構造式により示す液晶
化合物1種類のみでは液晶セルにおいて要求される種々
の物性を満たすことはできない。換言すれば、反強誘電
性液晶化合物1種類のみでは、液晶セルにおいて必要と
されるすべての物性を満足することができないことが分
かる。 (5)多種類の反強誘電性液晶化合物からなる反強誘電
性液晶組成物を用いる例 ところで、反強誘電性液晶組成物を光スイッチやディス
プレイ等の素子に応用する場合、各素子において要求さ
れる反強誘電性液晶組成物の物性値を満足するために、
通常10種類前後、あるいは10種類以上の反強誘電性
液晶化合物からなる反強誘電性液晶組成物が使用され
る。
【0054】光スイッチやディスプレイ等の素子で表示
品位の点から、コントラストが高いことが要求されるた
め、初期配向暗(暗輝度T1 %)が低いものが必要であ
り、通常は1%以下であることが好ましい。そこで、冷
熱温度サイクルにおける実施例1〜5および実施例7の
反強誘電性液晶組成物を有する各液晶セル及び上記両比
較例1、2の初期配向暗の値(暗輝度T1 )を、層間隔
の変化量Δdの値および光漏れ量(T2 −T1 )の値と
共に表にしたものを図12に示す。尚、初期配向暗目標
(1%以下)および光漏れ量目標(0.1%以下)につ
いて、各実施例において、目標を達成しているものには
○、そうでないものには×を付けた。
品位の点から、コントラストが高いことが要求されるた
め、初期配向暗(暗輝度T1 %)が低いものが必要であ
り、通常は1%以下であることが好ましい。そこで、冷
熱温度サイクルにおける実施例1〜5および実施例7の
反強誘電性液晶組成物を有する各液晶セル及び上記両比
較例1、2の初期配向暗の値(暗輝度T1 )を、層間隔
の変化量Δdの値および光漏れ量(T2 −T1 )の値と
共に表にしたものを図12に示す。尚、初期配向暗目標
(1%以下)および光漏れ量目標(0.1%以下)につ
いて、各実施例において、目標を達成しているものには
○、そうでないものには×を付けた。
【0055】尚、実施例7は、図9に示される組成比に
て混合した反強誘電性液晶組成物であり、層間隔の変化
量Δd、初期配向暗(暗輝度T1 )および光漏れ量は上
述と同様にして測定した。ここで、反強誘電性液晶化合
物No.7の化学構造式を図1に、上述と同様にして測
定した温度と層間隔との関係を図8に示す。図12か
ら、初期配向暗のみに着目すると、実施例1、2、4、
7および比較例1、2は実施例3、5に比べて、初期配
向暗が低い。ここで、実施例1、2、4、7および比較
例1、2の各例の組成物は、不斉炭素の側鎖がトリフル
オロメチル基(−CF3 )である反強誘電性液晶化合物
(以下、CF3タイプと記す)と不斉炭素の側鎖がメチ
ル基(−CH3 )である反強誘電性液晶化合物(以下、
CH3タイプと記す)との混合組成物であるのに対し、
実施例3、5の各例の組成物は、CF3タイプのみから
なるものである点で異なっている。よって、初期配向暗
を低くするには、CF3タイプとCH3タイプの混合組
成物であることが望ましいことがわかる。
て混合した反強誘電性液晶組成物であり、層間隔の変化
量Δd、初期配向暗(暗輝度T1 )および光漏れ量は上
述と同様にして測定した。ここで、反強誘電性液晶化合
物No.7の化学構造式を図1に、上述と同様にして測
定した温度と層間隔との関係を図8に示す。図12か
ら、初期配向暗のみに着目すると、実施例1、2、4、
7および比較例1、2は実施例3、5に比べて、初期配
向暗が低い。ここで、実施例1、2、4、7および比較
例1、2の各例の組成物は、不斉炭素の側鎖がトリフル
オロメチル基(−CF3 )である反強誘電性液晶化合物
(以下、CF3タイプと記す)と不斉炭素の側鎖がメチ
ル基(−CH3 )である反強誘電性液晶化合物(以下、
CH3タイプと記す)との混合組成物であるのに対し、
実施例3、5の各例の組成物は、CF3タイプのみから
なるものである点で異なっている。よって、初期配向暗
を低くするには、CF3タイプとCH3タイプの混合組
成物であることが望ましいことがわかる。
【0056】一方、冷熱温度サイクルによる配向乱れに
影響する光漏れ量の点から、図12を検討してみる。比
較例1、2は勿論、光漏れ量が0.1%を超えているた
め問題外である。ここで、実施例7は、光漏れ量が0.
1%と許容範囲ぎりぎりであった。実施例7は、その組
成をみると、実施例4の化合物No.5が化合物No.
7で置換された形となっている。図1を参照にすると、
化合物No.5と化合物No.7との分子構造上の相違
は、ベンゼン環の水素原子がフッ素原子で置換されてい
るかいないかである。また、図6および図8より、層間
隔の変化量Δdは化合物No.5が2Å(0.2nm)
であるのに比べて化合物No.7が7Å(0.7nm)
とかなり大きいことがわかる。
影響する光漏れ量の点から、図12を検討してみる。比
較例1、2は勿論、光漏れ量が0.1%を超えているた
め問題外である。ここで、実施例7は、光漏れ量が0.
1%と許容範囲ぎりぎりであった。実施例7は、その組
成をみると、実施例4の化合物No.5が化合物No.
7で置換された形となっている。図1を参照にすると、
化合物No.5と化合物No.7との分子構造上の相違
は、ベンゼン環の水素原子がフッ素原子で置換されてい
るかいないかである。また、図6および図8より、層間
隔の変化量Δdは化合物No.5が2Å(0.2nm)
であるのに比べて化合物No.7が7Å(0.7nm)
とかなり大きいことがわかる。
【0057】よって、本発明の目的である冷熱温度サイ
クルによる配向乱れの防止を達成しつつ、さらに初期配
向暗の低減を達成するためには、上記の化合物No.7
のような層間隔の変化量Δdが大きいCH3タイプが組
成物に含有されていると、冷熱温度サイクルによる配向
乱れの防止が安定して達成できない恐れがある。そこ
で、層間隔の変化量Δdが小さいCH3タイプが必要と
なる。
クルによる配向乱れの防止を達成しつつ、さらに初期配
向暗の低減を達成するためには、上記の化合物No.7
のような層間隔の変化量Δdが大きいCH3タイプが組
成物に含有されていると、冷熱温度サイクルによる配向
乱れの防止が安定して達成できない恐れがある。そこ
で、層間隔の変化量Δdが小さいCH3タイプが必要と
なる。
【0058】本発明者等は、多数の公知のCH3タイプ
の反強誘電性液晶化合物について、その温度と層間隔の
関係を調査した。尚、調査したCH3タイプは、いずれ
も層間隔の変化量Δdが1Å(0.1nm)より大き
く、層間隔の温度依存性が変動するものばかりであり、
層間隔の温度依存性がほぼ一定のものはなかった。しか
しながら、本発明者等は、CH3タイプの中にあって
は、次の化学構造式12により示される反強誘電性液晶
化合物が、比較的層間隔の変化量Δdが小さいことを見
出した。
の反強誘電性液晶化合物について、その温度と層間隔の
関係を調査した。尚、調査したCH3タイプは、いずれ
も層間隔の変化量Δdが1Å(0.1nm)より大き
く、層間隔の温度依存性が変動するものばかりであり、
層間隔の温度依存性がほぼ一定のものはなかった。しか
しながら、本発明者等は、CH3タイプの中にあって
は、次の化学構造式12により示される反強誘電性液晶
化合物が、比較的層間隔の変化量Δdが小さいことを見
出した。
【0059】
【化12】
【0060】この化学構造式12において、R1 、R2
は、炭素数2乃至20のアルキル基、アルコキシ基、ア
ルキルカルボニル基或いはアルキルカルボニルオキシ基
を示し、Z1 、Z2 、Z3 はそれぞれ独立に水素原子、
ハロゲン原子を示し、少なくとも一つ以上はハロゲン原
子で置換されている。ここで、ハロゲン原子は化学的安
定性の点からフッ素原子であることが好ましい。
は、炭素数2乃至20のアルキル基、アルコキシ基、ア
ルキルカルボニル基或いはアルキルカルボニルオキシ基
を示し、Z1 、Z2 、Z3 はそれぞれ独立に水素原子、
ハロゲン原子を示し、少なくとも一つ以上はハロゲン原
子で置換されている。ここで、ハロゲン原子は化学的安
定性の点からフッ素原子であることが好ましい。
【0061】そして、化学構造式12に属するCH3タ
イプと、層間隔の温度依存性がほぼ一定の反強誘電性液
晶化合物とからなる反強誘電性液晶組成物において、後
者の含有量が凡そ45重量%以上、好ましくは50重量
%以上、さらに好ましくは60重量%以上であれば、光
漏れ量が小さくでき、安定して冷熱温度サイクルによる
配向乱れの防止を達成しつつ、初期配向暗の低減が達成
できる。
イプと、層間隔の温度依存性がほぼ一定の反強誘電性液
晶化合物とからなる反強誘電性液晶組成物において、後
者の含有量が凡そ45重量%以上、好ましくは50重量
%以上、さらに好ましくは60重量%以上であれば、光
漏れ量が小さくでき、安定して冷熱温度サイクルによる
配向乱れの防止を達成しつつ、初期配向暗の低減が達成
できる。
【0062】また、図2〜図8には、図1に記載のN
o.1〜No.7の化学構造式にて表される反強誘電性
液晶化合物の温度と層間隔の関係が示されている。これ
らのうち、層間隔の温度依存性が変動する反強誘電性液
晶化合物であるNo.3〜No.7を比べると、No.
7を除いて、Δdは1Å(0.1nm)よりも大きく4
Å(0.4nm)以下である。図12からわかるよう
に、化合物No.7を組成成分とする組成物である実施
例7は、光漏れ量が0.1%と許容範囲ぎりぎりであっ
た。よって、層間隔の温度依存性が変動する反強誘電性
液晶化合物を組成成分とする場合には、そのΔdは凡そ
4Å(0.4nm)以下であることが好ましい。
o.1〜No.7の化学構造式にて表される反強誘電性
液晶化合物の温度と層間隔の関係が示されている。これ
らのうち、層間隔の温度依存性が変動する反強誘電性液
晶化合物であるNo.3〜No.7を比べると、No.
7を除いて、Δdは1Å(0.1nm)よりも大きく4
Å(0.4nm)以下である。図12からわかるよう
に、化合物No.7を組成成分とする組成物である実施
例7は、光漏れ量が0.1%と許容範囲ぎりぎりであっ
た。よって、層間隔の温度依存性が変動する反強誘電性
液晶化合物を組成成分とする場合には、そのΔdは凡そ
4Å(0.4nm)以下であることが好ましい。
【0063】また、図12より、反強誘電性液晶組成物
の層間隔の変化量Δdが1.0Å(0.1nm)以下で
あれば、光漏れ量が0.1%以下となっている。通常、
液晶セルは、その使用温度範囲が−20〜60℃程度で
ある。そのため、この液晶セルに用いられる反強誘電性
液晶組成物の層間隔の変化量Δdが1.0Å(0.1n
m)以下であれば、液晶セルの使用中に、液晶配向乱れ
が発生しないようにすることができる。
の層間隔の変化量Δdが1.0Å(0.1nm)以下で
あれば、光漏れ量が0.1%以下となっている。通常、
液晶セルは、その使用温度範囲が−20〜60℃程度で
ある。そのため、この液晶セルに用いられる反強誘電性
液晶組成物の層間隔の変化量Δdが1.0Å(0.1n
m)以下であれば、液晶セルの使用中に、液晶配向乱れ
が発生しないようにすることができる。
【0064】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
の形態について説明すると、この第2実施の形態では、
上記第1実施の形態にて述べた非二重結合タイプの反強
誘電性液晶化合物とは異なり次の化学構造式13により
示す反強誘電性液晶化合物(二重結合タイプ)が採用さ
れている。
の形態について説明すると、この第2実施の形態では、
上記第1実施の形態にて述べた非二重結合タイプの反強
誘電性液晶化合物とは異なり次の化学構造式13により
示す反強誘電性液晶化合物(二重結合タイプ)が採用さ
れている。
【0065】
【化13】
【0066】しかして、この化学構造式13の反強誘電
性液晶化合物につき上記第1実施の形態にて述べたと同
様に層間隔の温度依存性につき測定してみたところ、図
13にて示すような層間隔と温度との関係を示すデータ
が得られた。ここで、層間隔の変化量Δd=1.0Åで
ある。よって、この反強誘電性液晶化合物を50%以上
含む反強誘電性液晶組成物を形成すれば、上記第1実施
の形態にて述べた実施例1乃至5および実施例7の各反
強誘電性液晶組成物と同様に層間隔がほぼ一定の反強誘
電性液晶組成物を提供できる。
性液晶化合物につき上記第1実施の形態にて述べたと同
様に層間隔の温度依存性につき測定してみたところ、図
13にて示すような層間隔と温度との関係を示すデータ
が得られた。ここで、層間隔の変化量Δd=1.0Åで
ある。よって、この反強誘電性液晶化合物を50%以上
含む反強誘電性液晶組成物を形成すれば、上記第1実施
の形態にて述べた実施例1乃至5および実施例7の各反
強誘電性液晶組成物と同様に層間隔がほぼ一定の反強誘
電性液晶組成物を提供できる。
【0067】また、この反強誘電性液晶組成物を封入し
た液晶セルとすれば、上記第1実施の形態と同様に表示
コントラストおよび焼き付きのない高い信頼性を良好に
維持し得る。なお、本発明の実施にあたっては、No.
1乃至No.7のいずれかの化学構造式の反強誘電性液
晶化合物及び上記第2実施の形態における反強誘電性液
晶化合物の混合物を50%以上含むようにしても、上記
第1実施の形態と同様の反強誘電性液晶組成物を提供で
きる。
た液晶セルとすれば、上記第1実施の形態と同様に表示
コントラストおよび焼き付きのない高い信頼性を良好に
維持し得る。なお、本発明の実施にあたっては、No.
1乃至No.7のいずれかの化学構造式の反強誘電性液
晶化合物及び上記第2実施の形態における反強誘電性液
晶化合物の混合物を50%以上含むようにしても、上記
第1実施の形態と同様の反強誘電性液晶組成物を提供で
きる。
【0068】また、本発明の実施にあたっては、反強誘
電性液晶組成物に限らず、強誘電性液晶組成物等のスメ
クチック液晶組成物を採用して実施してもよい。例え
ば、層間隔の温度依存性がほぼ一定の反強誘電性或いは
強誘電性の液晶化合物を、層間隔の温度依存性が変動す
る反強誘電性或いは強誘電性の液晶化合物に45%乃至
50%以上混合することにより、スメクチック液晶組成
物を形成して実施してもよい。
電性液晶組成物に限らず、強誘電性液晶組成物等のスメ
クチック液晶組成物を採用して実施してもよい。例え
ば、層間隔の温度依存性がほぼ一定の反強誘電性或いは
強誘電性の液晶化合物を、層間隔の温度依存性が変動す
る反強誘電性或いは強誘電性の液晶化合物に45%乃至
50%以上混合することにより、スメクチック液晶組成
物を形成して実施してもよい。
【0069】また、上記各実施の形態では、温度が広範
囲に亘り変化しても、スメクチックCA * 相の層間隔の
温度依存性がほぼ一定である反強誘電性液晶液晶組成物
を用いる例について説明したが、これに限らず、スメク
チックCA * 相及びスメクチックIA * 相の少なくとも
一方において広い温度範囲に亘り層間隔の温度依存性を
ほぼ一定にする反強誘電性液晶液晶組成物を用いて実施
しても、上記各実施例1乃至5および実施例7と実質的
の同様の作用効果を達成できる。
囲に亘り変化しても、スメクチックCA * 相の層間隔の
温度依存性がほぼ一定である反強誘電性液晶液晶組成物
を用いる例について説明したが、これに限らず、スメク
チックCA * 相及びスメクチックIA * 相の少なくとも
一方において広い温度範囲に亘り層間隔の温度依存性を
ほぼ一定にする反強誘電性液晶液晶組成物を用いて実施
しても、上記各実施例1乃至5および実施例7と実質的
の同様の作用効果を達成できる。
【0070】(第3実施形態)次に本発明の第3実施の
形態について説明する。本発明者等は、図1に示したN
o.5、No.6および図14(a)に示すNo.8、
No.9の各々の化学構造式で表される4つの反強誘電
性液晶化合物を用いて、図14(b)に示すような組成
比を有する3つの反強誘電性液晶組成物を作製し、実施
例8〜10とした。尚、上記4つの反強誘電性液晶化合
物はいずれも、層間隔の温度依存性が変動するものであ
る。
形態について説明する。本発明者等は、図1に示したN
o.5、No.6および図14(a)に示すNo.8、
No.9の各々の化学構造式で表される4つの反強誘電
性液晶化合物を用いて、図14(b)に示すような組成
比を有する3つの反強誘電性液晶組成物を作製し、実施
例8〜10とした。尚、上記4つの反強誘電性液晶化合
物はいずれも、層間隔の温度依存性が変動するものであ
る。
【0071】そして、これら実施例8〜10について、
各々層間隔が最小値をとる温度にて自発分極を測定し
た。ここで、自発分極は、各反強誘電性液晶組成物の層
間隔が最小値をとる温度において、周知のソーヤー・タ
ワー法によって測定した。各々の自発分極は、実施例8
が120nC/cm2 、実施例9が155nC/c
m2、実施例10が180nC/cm2 であった。
各々層間隔が最小値をとる温度にて自発分極を測定し
た。ここで、自発分極は、各反強誘電性液晶組成物の層
間隔が最小値をとる温度において、周知のソーヤー・タ
ワー法によって測定した。各々の自発分極は、実施例8
が120nC/cm2 、実施例9が155nC/c
m2、実施例10が180nC/cm2 であった。
【0072】ここで、図15は、自発分極が異なる3つ
の反強誘電性液晶組成物(実施例8〜10)について、
冷熱温度サイクル試験での層間隔変化量δd(上述のΔ
dとは違う)に対応する光漏れ量を表したものである。
ここで、本実施形態における冷熱温度サイクル試験は、
層間隔が最小値をとる温度t1 から任意の温度tまで降
温して再びt1 に昇温するものである。尚、昇降温速度
は、上述と同じ2.0℃/minである。ここで、温度
t1 における層間隔d[t1 ]を、任意の温度tにおけ
る層間隔をd[t]とすると、この時の層間隔の変化量
δdは、δd=d[t]−d[t1 ]となる。そして、
同じサンプルについて、温度tを変化させてd[t]を
変化させ、種々のδdを得る。また同時に、温度tにお
ける暗輝度Tを測定し、初期配向暗(暗輝度T1 )から
の相対変化量(T−T1 )つまり光漏れ量を求める。図
15は、このδdが横軸であり、光漏れ量(T−T1 )
が縦軸であるとし、実施例8〜10の各々について、各
δdに対応する光漏れ量(T−T1 )をプロットしたも
のである。
の反強誘電性液晶組成物(実施例8〜10)について、
冷熱温度サイクル試験での層間隔変化量δd(上述のΔ
dとは違う)に対応する光漏れ量を表したものである。
ここで、本実施形態における冷熱温度サイクル試験は、
層間隔が最小値をとる温度t1 から任意の温度tまで降
温して再びt1 に昇温するものである。尚、昇降温速度
は、上述と同じ2.0℃/minである。ここで、温度
t1 における層間隔d[t1 ]を、任意の温度tにおけ
る層間隔をd[t]とすると、この時の層間隔の変化量
δdは、δd=d[t]−d[t1 ]となる。そして、
同じサンプルについて、温度tを変化させてd[t]を
変化させ、種々のδdを得る。また同時に、温度tにお
ける暗輝度Tを測定し、初期配向暗(暗輝度T1 )から
の相対変化量(T−T1 )つまり光漏れ量を求める。図
15は、このδdが横軸であり、光漏れ量(T−T1 )
が縦軸であるとし、実施例8〜10の各々について、各
δdに対応する光漏れ量(T−T1 )をプロットしたも
のである。
【0073】ところで、実施例8〜10の反強誘電性液
晶組成物は、実施例1〜5および実施例7と異なり、層
間隔の温度依存性が変動する反強誘電性液晶化合物のみ
からなるものである。従って、これら実施例8〜10の
反強誘電性液晶組成物は、温度tによっては、δdが1
Å(0.1nm)よりも大きくなる。ここで、図15の
縦軸の光漏れ量が0.1%となるときの横軸の値が、冷
熱温度サイクル試験での層間隔変化量δdの許容値とな
る。例えば、実施例10では組成物の層間隔の許容値は
凡そ1.7Åであり、温度変化に伴う層間隔の変化量が
1.7Åより小さければ、光漏れ量が0.1%以下とで
きる。実施例8〜10の反強誘電性液晶組成物を比較す
ると、自発分極が最も大きい実施例10にて最も冷熱温
度サイクル試験での層間隔変化量δdの許容値が大きく
なっている。換言すれば、自発分極が大きければ、温度
変化に伴って層間隔が大きく変化しても配向は乱れにく
いといえる。よって、冷熱温度サイクルによる配向乱れ
には、層間隔をほぼ一定にすることに加えて、自発分極
を大きくすることでよりいっそうに有効となる。
晶組成物は、実施例1〜5および実施例7と異なり、層
間隔の温度依存性が変動する反強誘電性液晶化合物のみ
からなるものである。従って、これら実施例8〜10の
反強誘電性液晶組成物は、温度tによっては、δdが1
Å(0.1nm)よりも大きくなる。ここで、図15の
縦軸の光漏れ量が0.1%となるときの横軸の値が、冷
熱温度サイクル試験での層間隔変化量δdの許容値とな
る。例えば、実施例10では組成物の層間隔の許容値は
凡そ1.7Åであり、温度変化に伴う層間隔の変化量が
1.7Åより小さければ、光漏れ量が0.1%以下とで
きる。実施例8〜10の反強誘電性液晶組成物を比較す
ると、自発分極が最も大きい実施例10にて最も冷熱温
度サイクル試験での層間隔変化量δdの許容値が大きく
なっている。換言すれば、自発分極が大きければ、温度
変化に伴って層間隔が大きく変化しても配向は乱れにく
いといえる。よって、冷熱温度サイクルによる配向乱れ
には、層間隔をほぼ一定にすることに加えて、自発分極
を大きくすることでよりいっそうに有効となる。
【0074】ここで、層間隔が最小値をとる温度におけ
る自発分極が大きい反強誘電性液晶組成物において、配
向が乱れにくい理由は、以下のように考えられる。図1
6に、配向乱れの層構造モデルを示す。温度を層間隔が
最小値をとる温度から低温に下げていくと、層間隔が大
きくなるが、再び温度を層間隔が最小値をとる温度まで
上げていく過程において、層間隔の変化を緩和するため
に、スメクチック相の層に構造的な欠陥が生じ、配向乱
れを引き起こす。ここで、最も配向が乱れるのは層間隔
が最小値をとる温度であり、この温度で自発分極の大き
い反強誘電性液晶組成物ほど液晶分子間の相互作用が大
きく、層構造の変化すなわち配向乱れが発生しにくいと
考えられる。また、強誘電性液晶においても、自発分極
が大きいと分子間の相互作用が大きくなるので、反強誘
電性液晶と同様に自発分極が大きいと、配向が乱れにく
くなるといえる。
る自発分極が大きい反強誘電性液晶組成物において、配
向が乱れにくい理由は、以下のように考えられる。図1
6に、配向乱れの層構造モデルを示す。温度を層間隔が
最小値をとる温度から低温に下げていくと、層間隔が大
きくなるが、再び温度を層間隔が最小値をとる温度まで
上げていく過程において、層間隔の変化を緩和するため
に、スメクチック相の層に構造的な欠陥が生じ、配向乱
れを引き起こす。ここで、最も配向が乱れるのは層間隔
が最小値をとる温度であり、この温度で自発分極の大き
い反強誘電性液晶組成物ほど液晶分子間の相互作用が大
きく、層構造の変化すなわち配向乱れが発生しにくいと
考えられる。また、強誘電性液晶においても、自発分極
が大きいと分子間の相互作用が大きくなるので、反強誘
電性液晶と同様に自発分極が大きいと、配向が乱れにく
くなるといえる。
【0075】また、実施例1〜5および実施例7の組成
物のように、層間隔の温度依存性がほぼ一定のスメクチ
ック液晶化合物のみの混合組成からなる反強誘電性液晶
組成物、および層間隔の温度依存性がほぼ一定のスメク
チック液晶化合物のものと層間隔の温度依存性が変動す
るスメクチック液晶化合物との混合組成からなる反強誘
電性液晶組成物についても、上記モデルについての説明
から、冷熱温度サイクルによる配向乱れに対して自発分
極が大きくなることの有効性がいえることは勿論であ
る。
物のように、層間隔の温度依存性がほぼ一定のスメクチ
ック液晶化合物のみの混合組成からなる反強誘電性液晶
組成物、および層間隔の温度依存性がほぼ一定のスメク
チック液晶化合物のものと層間隔の温度依存性が変動す
るスメクチック液晶化合物との混合組成からなる反強誘
電性液晶組成物についても、上記モデルについての説明
から、冷熱温度サイクルによる配向乱れに対して自発分
極が大きくなることの有効性がいえることは勿論であ
る。
【0076】図17に、層間隔の温度依存性がほぼ一定
のスメクチック液晶化合物および層間隔の温度依存性が
変動するスメクチック液晶化合物を用いた種々の反強誘
電性液晶組成物について、上述と同様の方法によって、
層間隔が最小値をとる温度における自発分極と冷熱温度
サイクル試験での層間隔変化量δdの許容値との関係を
調査した結果を示す。これから、自発分極が160nC
/cm2 以上であれば、組成物の層間隔が1Å以上の変
化をする冷熱温度サイクル後でも、光漏れ量は0.1%
以下を維持できることがわかる。よって、自発分極が大
きい(160nC/cm2 以上)反強誘電性液晶組成物
を用いた液晶セルであれば、層間隔の温度変化が起こっ
ても配向が乱れにくい、すなわち、良好なコントラスト
が維持される高品位であり、焼き付きのない高い信頼性
の表示素子を得ることができる。
のスメクチック液晶化合物および層間隔の温度依存性が
変動するスメクチック液晶化合物を用いた種々の反強誘
電性液晶組成物について、上述と同様の方法によって、
層間隔が最小値をとる温度における自発分極と冷熱温度
サイクル試験での層間隔変化量δdの許容値との関係を
調査した結果を示す。これから、自発分極が160nC
/cm2 以上であれば、組成物の層間隔が1Å以上の変
化をする冷熱温度サイクル後でも、光漏れ量は0.1%
以下を維持できることがわかる。よって、自発分極が大
きい(160nC/cm2 以上)反強誘電性液晶組成物
を用いた液晶セルであれば、層間隔の温度変化が起こっ
ても配向が乱れにくい、すなわち、良好なコントラスト
が維持される高品位であり、焼き付きのない高い信頼性
の表示素子を得ることができる。
【図1】本発明の第1実施の形態にて用いた反強誘電性
液晶化合物No.1乃至No.7の化学構造式を示す図
表である。
液晶化合物No.1乃至No.7の化学構造式を示す図
表である。
【図2】図表1の反強誘電性液晶化合物No.1の層間
隔と温度との関係を示すグラフである。
隔と温度との関係を示すグラフである。
【図3】図表1の反強誘電性液晶化合物No.2の層間
隔と温度との関係を示すグラフである。
隔と温度との関係を示すグラフである。
【図4】図表1の反強誘電性液晶化合物No.3の層間
隔と温度との関係を示すグラフである。
隔と温度との関係を示すグラフである。
【図5】図表1の反強誘電性液晶化合物No.4の層間
隔と温度との関係を示すグラフである。
隔と温度との関係を示すグラフである。
【図6】図表1の反強誘電性液晶化合物No.5の層間
隔と温度との関係を示すグラフである。
隔と温度との関係を示すグラフである。
【図7】図表1の反強誘電性液晶化合物No.6の層間
隔と温度との関係を示すグラフである。
隔と温度との関係を示すグラフである。
【図8】図表1の反強誘電性液晶化合物No.7の層間
隔と温度との関係を示すグラフである。
隔と温度との関係を示すグラフである。
【図9】上記第1実施の形態における実施例1乃至5お
よび実施例7の反強誘電性液晶組成物の形成にあたり混
合される図表1の各反強誘電性液晶化合物の組成比を示
す図表である。
よび実施例7の反強誘電性液晶組成物の形成にあたり混
合される図表1の各反強誘電性液晶化合物の組成比を示
す図表である。
【図10】上記実施例1乃至3、実施例4、5及び比較
例1、2における層間隔の温度依存性がほぼ一定の液晶
化合物の含有割合と光漏れ量との関係を示すグラフであ
る。
例1、2における層間隔の温度依存性がほぼ一定の液晶
化合物の含有割合と光漏れ量との関係を示すグラフであ
る。
【図11】上記実施例1乃至3及び比較例1、2におけ
る層間隔の変化量Δdと光漏れ量との関係を示す図表で
ある。
る層間隔の変化量Δdと光漏れ量との関係を示す図表で
ある。
【図12】上記実施例1乃至5、実施例7及び比較例
1、2における層間隔の変化量Δdと初期配向暗と光漏
れ量との関係を示す図表である。
1、2における層間隔の変化量Δdと初期配向暗と光漏
れ量との関係を示す図表である。
【図13】本発明の第2実施の形態における反強誘電性
液晶化合物の層間隔と温度との関係を示すグラフであ
る。
液晶化合物の層間隔と温度との関係を示すグラフであ
る。
【図14】(a)は本発明の第3実施の形態にて用いた
反強誘電性液晶化合物No.8とNo.9の化学構造式
を示す図表、(b)は第3実施の形態における実施例8
乃至10の反強誘電性液晶組成物の形成にあたり混合さ
れる各反強誘電性液晶化合物の組成比を示す図表であ
る。
反強誘電性液晶化合物No.8とNo.9の化学構造式
を示す図表、(b)は第3実施の形態における実施例8
乃至10の反強誘電性液晶組成物の形成にあたり混合さ
れる各反強誘電性液晶化合物の組成比を示す図表であ
る。
【図15】本発明の第3実施形態における実施例8乃至
10の反強誘電性液晶組成物の冷熱温度サイクルでの層
間隔変化量と光漏れ量との関係を示すグラフである。
10の反強誘電性液晶組成物の冷熱温度サイクルでの層
間隔変化量と光漏れ量との関係を示すグラフである。
【図16】反強誘電性液晶のスメクチック相の層構造の
時間的温度変化による変化状態を示す模式的説明図であ
る。
時間的温度変化による変化状態を示す模式的説明図であ
る。
【図17】本発明の第3実施形態における種々の反強誘
電性液晶組成物の自発分極と層間隔変化量の許容値との
関係を示すグラフである。
電性液晶組成物の自発分極と層間隔変化量の許容値との
関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 祐一郎 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソ−内 (72)発明者 相原 良彦 東京都港区台場二丁目3番地2号 昭和シ ェル石油株式会社内 (72)発明者 橋本 茂治 東京都港区台場二丁目3番地2号 昭和シ ェル石油株式会社内 (72)発明者 鈴木 義一 東京都港区台場二丁目3番地2号 昭和シ ェル石油株式会社内
Claims (15)
- 【請求項1】 スメクチックCA * 相及びスメクチック
IA * 相の少なくとも一方を出現するスメクチック液晶
組成物において、 層間隔の温度依存性がほぼ一定の少なくとも1種類の第
1のスメクチック液晶化合物と、層間隔の温度依存性が
変動する第2のスメクチック液晶化合物との混合組成か
らなり、前記第1スメクチック液晶化合物が前記混合組
成中に占める割合が45重量%以上であることを特徴と
するスメクチック液晶組成物。 - 【請求項2】 前記第1のスメクチック液晶化合物が前
記混合組成中に占める割合が50重量%以上であること
を特徴とする請求項1に記載のスメクチック液晶組成
物。 - 【請求項3】 前記第1のスメクチック液晶化合物が前
記混合組成中に占める割合が60重量%以上であること
を特徴とする請求項1または2に記載のスメクチック液
晶組成物。 - 【請求項4】 前記第2のスメクチック液晶化合物が反
強誘電性液晶化合物であり、この反強誘電性液晶化合物
の分子構造が、次の化学構造式1 【化1】 により表され、 この化学構造式1において、R1 、R2 は、炭素数2乃
至20のアルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニ
ル基或いはアルキルカルボニルオキシ基を示し、Z1 、
Z2 、Z3 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子を
示し、少なくとも一つ以上はハロゲン原子で置換されて
いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに
記載のスメクチック液晶組成物。 - 【請求項5】 前記第2のスメクチック液晶化合物は、
これの層間隔が最小値をとる温度乃至結晶化温度の温度
範囲における層間隔の値のうち、最大値と最小値の差が
0.1nmよりも大きく0.4nm以下であることを特
徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載のスメク
チック液晶組成物。 - 【請求項6】 スメクチックCA * 相及びスメクチック
IA * 相の少なくとも一方を出現するスメクチック液晶
組成物において、 層間隔の温度依存性がほぼ一定の少なくとも2種類のス
メクチック液晶化合物のみの混合組成からなることを特
徴とするスメクチック液晶組成物。 - 【請求項7】 前記層間隔の温度依存性がほぼ一定のス
メクチック液晶化合物とは、これの層間隔が最小値をと
る温度乃至結晶化温度の温度範囲における層間隔の値が
ほぼ一定であるスメクチック液晶化合物であることを特
徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載のスメク
チック液晶組成物。 - 【請求項8】 前記温度範囲における層間隔の値のう
ち、最大値と最小値の差が0.1nm以下であることを
特徴とする請求項7に記載のスメクチック液晶組成物。 - 【請求項9】 前記スメクチック液晶化合物が反強誘電
性液晶化合物であり、この反強誘電性液晶化合物の分子
構造が、次の化学構造式2 【化2】 により表され、 この化学構造式2において、R1 、R2 は、炭素数2乃
至20のアルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボニ
ル基或いはアルキルカルボニルオキシ基を示し、Z1 、
Z2 、Z3 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子を
示し、少なくとも一つ以上はハロゲン原子で置換されて
いることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに
記載のスメクチック液晶組成物。 - 【請求項10】 前記スメクチック液晶化合物が反強誘
電性液晶化合物であり、この反強誘電性液晶化合物の分
子構造が、次の化学構造式3 【化3】 により表され、 この化学構造式3において、R2 、R' 1 は、炭素数2
乃至20のアルキル基、アルコキシ基、アルキルカルボ
ニル基或いはアルキルカルボニルオキシ基を示し、
Z1 、Z2 、Z3 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン
原子を示すことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか
一つに記載のスメクチック液晶組成物。 - 【請求項11】 前記スメクチック液晶化合物が反強誘
電性液晶化合物であり、この反強誘電性液晶化合物の分
子構造が、次の両化学構造式4、5 【化4】 【化5】 により表され、 これら両化学構造式4、5において、R1 、R2 、R'
1 、R' 2 は、炭素数2乃至20のアルキル基、アルコ
キシ基、アルキルカルボニル基を示し、化学構造式4で
Z1 、Z2 、Z3 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン
原子を示し、Z 1 、Z2 、Z3 のうち少なくとも1つ以
上は、ハロゲン原子で置換されており、化学構造式5で
Z4 、Z5 、Z6 はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン
原子を示すことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか
一つに記載のスメクチック液晶組成物。 - 【請求項12】 層間隔が最小値をとる温度における自
発分極が160nC/cm2 以上であることを特徴とす
る請求項1乃至11のいずれか1つに記載のスメクチッ
ク液晶組成物。 - 【請求項13】 スメクチックCA * 相及びスメクチッ
クIA * 相の少なくとも一方を出現するスメクチック液
晶組成物において、−20℃〜60℃の温度範囲におけ
る層間隔の値のうち、最大値と最小値の差が0.1nm
以下であることを特徴とするスメクチック液晶組成物。 - 【請求項14】 両電極基板の間に液晶を封入してなる
液晶セルにおいて、 前記液晶が請求項1乃至13のいずれか一つに記載のス
メクチック液晶組成物により構成されていることを特徴
とする液晶セル。 - 【請求項15】 スメクチックCA * 相及びスメクチッ
クIA * 相の少なくとも一方を出現するスメクチック液
晶組成物を電極基板の間に封入してなる液晶セルにおい
て、 前記スメクチック液晶組成物は、層間隔の温度依存性が
ほぼ一定の少なくとも1種類の第1のスメクチック液晶
化合物と、層間隔の温度依存性が変動する第2のスメク
チック液晶化合物との混合組成からなり、 前記第1のスメクチック液晶化合物が前記混合組成中に
占める割合は、 前記液晶セルを、前記スメクチック液晶組成物の層間隔
が最小値をとる温度から−20℃へ降温した後再び前記
温度まで昇温するような冷熱温度サイクル変化をさせた
時に、前記冷熱温度サイクル前の前記温度における前記
液晶セルの暗表示時の暗輝度T1 (%)と前記冷熱温度
サイクル後の前記温度における前記液晶セルの暗表示時
の暗輝度T2 (%)との相対変化量(T2 −T1 )が
0.1%以下となるような割合であることを特徴とする
液晶セル。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8324275A JPH1053765A (ja) | 1996-06-04 | 1996-12-04 | スメクチック液晶組成物及び液晶セル |
| US08/867,665 US5972242A (en) | 1996-06-04 | 1997-06-03 | Smectic liquid crystal composition and liquid crystal display |
| FR9706861A FR2753716B1 (fr) | 1996-06-04 | 1997-06-04 | Composition de cristaux liquides smectiques et panneau d'affichage a cristaux liquides |
| DE19723438A DE19723438A1 (de) | 1996-06-04 | 1997-06-04 | Smectische Flüssigkristallzusammensetzung und Flüssigkristallanzeige |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8-141924 | 1996-06-04 | ||
| JP14192496 | 1996-06-04 | ||
| JP8324275A JPH1053765A (ja) | 1996-06-04 | 1996-12-04 | スメクチック液晶組成物及び液晶セル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1053765A true JPH1053765A (ja) | 1998-02-24 |
Family
ID=26474091
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8324275A Withdrawn JPH1053765A (ja) | 1996-06-04 | 1996-12-04 | スメクチック液晶組成物及び液晶セル |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5972242A (ja) |
| JP (1) | JPH1053765A (ja) |
| DE (1) | DE19723438A1 (ja) |
| FR (1) | FR2753716B1 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| KR20080096809A (ko) | 2006-02-22 | 2008-11-03 | 맨카인드 코포레이션 | 디케토피페라진 및 활성제를 포함하는 마이크로입자의 약학특성의 개선 방법 |
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| CN114848614A (zh) | 2013-07-18 | 2022-08-05 | 曼金德公司 | 热稳定性干粉药物组合物和方法 |
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