JPH1058426A - 水膨張性シールパッキンの使用方法 - Google Patents

水膨張性シールパッキンの使用方法

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JPH1058426A
JPH1058426A JP8224002A JP22400296A JPH1058426A JP H1058426 A JPH1058426 A JP H1058426A JP 8224002 A JP8224002 A JP 8224002A JP 22400296 A JP22400296 A JP 22400296A JP H1058426 A JPH1058426 A JP H1058426A
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JP
Japan
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water
seal packing
swellable seal
rubber
injection hole
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JP8224002A
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English (en)
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Kotaro Sato
紘太郎 佐藤
Makoto Kuroda
誠 黒田
Shoji Uwano
庄二 宇和野
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NIKKA KOGYO KK
SAITAMA GOMME KOGYO KK
Fujimi Koken Co Ltd
Original Assignee
NIKKA KOGYO KK
SAITAMA GOMME KOGYO KK
Fujimi Koken Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水分を吸収して十分に膨張するとともに、吸
水後も形態保持性(耐クリープ性)に優れた水膨張性シ
ールパッキンの使用方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 ゴム類及び吸水性樹脂を含むゴム組成物
からなる水膨張性シールパッキンを、コンクリートセグ
メント内に埋設される注入孔パイプの周囲に装着し、当
該注入孔パイプを埋設した状態で水硬性セメント材料を
硬化させて、当該コンクリートセグメントを作成する際
に使用することを特徴とする、水膨張性シールパッキン
の使用方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水分を吸収して十分に
膨張するとともに、吸水後も形態保持性(耐クリープ
性)に優れた水膨張性シールパッキンの使用方法に関
し、例えば、シールド工法によりトンネル等を作る際に
用いられるコンクリートセグメントであって、当該コン
クリートセグメント内に埋設されるコンクリート注入孔
パイプの周囲に装着されて、高圧の地下水であっても、
有効に防水可能な水膨張性シールパッキンの使用方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、工期の短縮化、安全性の観点か
ら、シールド工法によりトンネルが作られているが、ト
ンネル自体は、複数個の円弧状のコンクリートセグメン
トからなるコンクリート管から構成されている。すなわ
ち、かかるコンクリート管は、シールド工法において、
複数個のコンクリートセグメントをボルト材でつなぎ合
わせ、それからコンクリートセグメントに埋設された注
入孔パイプから、水硬性セメント材料を流し込んで、コ
ンクリートセグメントを周囲から、シールド固定するも
のである。
【0003】ここで、コンクリート管に使われるコンク
リートセグメントは、一般に、当該コンクリートセグメ
ントわくの予め所定位置に注入孔パイプを載置した後、
水硬性セメント材料を流し込んで作成するものである。
【0004】しかしながら、水硬性セメント材料の収縮
に伴って、成型されたコンクリートセグメントと注入孔
パイプの間に、間隙が生じやすく、その間隙を伝わっ
て、コンクリート管の外部から、コンクリート管の内
部、すなわちトンネル内に地下水等が侵入するという問
題があった。
【0005】そこで、コンクリートセグメントと注入孔
パイプとの間隙を、コンクリートセグメント成型後に、
補修用パテやシーリング剤を用いて補修することが一般
に行われていた。
【0006】しかしながら、かかる作業は、費用や手間
がかかり、また、補修用パテやシーリング剤の硬化に時
間がかかったり、さらには、コンクリートセグメントと
注入孔パイプの間隙の大きさが、さらに経時的に変化す
る場合があり、補修用パテやシーリング剤による目止め
補修では十分に地下水の侵入防止を図ることができない
という問題があった。
【0007】そこで、予め、注入孔パイプに、いわゆる
O−リングを装着しておき、それからコンクリートセグ
メントを作ることが試みられている。
【0008】しかしながら、O−リングは、コンクリー
トセグメントと注入孔パイプにおける間隙の大きさが均
一でないため、O−リングを均一に圧縮することが困難
であり、また、O−リングは一般に平面的であり、注入
孔パイプに装着された場合に、パイプの長さ方向の防水
距離が短く、地下水の侵入防止効果に乏しいという問題
点が見られた。
【0009】また、逆に、O−リングを用いると、O−
リングの反発弾性により、却って、コンクリートセグメ
ントと注入孔パイプの間隙が大きくなりやすいという問
題が生じ、結果として、防水効果の改善が全く見られな
いという問題もあった。
【0010】一方、子供用おむつや生理用品等における
家庭用品やサニタリー用品の分野で、吸水性樹脂が多用
されている。当該吸水性樹脂は、一般にポリアクリル酸
等からなるものの、耐クリープ性に乏しく、特に、吸水
状態においては、容易に形態が変形してしまうという問
題があった。
【0011】すなわち、従来の吸水性樹脂は、一時的に
は、吸水し、膨張して防水効果が得られるものの、コン
クリートセグメントと注入孔パイプの間の圧力及び高圧
の地下水により、容易にクリープ変形してしまい、その
まま使用しても、長期的な防水効果を得ることができな
かった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明は、従
来の問題を解決し、水分を吸収して十分に吸水するとと
もに、吸水後も形態保持性(耐クリープ性)に優れた水
膨張性シールパッキンの使用方法を提供することを目的
としている。
【0013】より具体的には、例えば、トンネル等を作
る際に用いられるコンクリートセグメント内に埋設され
る注入孔パイプの周囲に装着されて、当該注入孔パイプ
を埋設した状態で水硬性セメント材料を硬化させて、当
該コンクリートセグメントを作成する際に使用する水膨
張性シールパッキンの使用方法、さらには、当該水膨張
性シールパッキンが装着されたコンクリートセグメント
を用いて、地下水等の有効な防水が可能な、水膨張性シ
ールパッキンの使用方法を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ゴム類及び吸
水性樹脂を含むゴム組成物からなる水膨張性シールパッ
キンを、コンクリートセグメント内に埋設される注入孔
パイプの周囲に装着し、当該注入孔パイプを埋設した状
態で水硬性セメント材料を硬化させて、当該コンクリー
トセグメントを作成する際に使用することを特徴とす
る、水膨張性シールパッキンの使用方法である。
【0015】また、当該水膨張性シールパッキンの使用
方法には、水膨張性シールパッキンが装着された注入孔
パイプを、内部に埋設したコンクリートセグメントを用
いて、地下水等を有効に防水する水膨張性シールパッキ
ンの使用方法をも含むものである。以下、本発明を構成
要件等に分けて詳細に説明する。
【0016】(ゴム類)本発明において、主として、弾
性体としての機能を水膨張性シールパッキンに付与する
ためにゴム類が使用されるものである。すなわち、例え
ば、コンクリートセグメントと注入孔パイプとの間隙に
おいて使用された場合に、容易に圧縮変形されて、コン
クリートセグメントと注入孔パイプのわずかな間隙に容
易に装着可能なためであり、また、当該ゴム類の弾性力
を利用して、コンクリートセグメントと注入孔パイプの
間隙の所定の位置に密着固定され、不均一な間隙にも十
分追従して、初期から優れた防水効果を得るためであ
る。
【0017】また、ゴム類の内部で吸水性樹脂が吸水し
た場合であっても、主にゴム類が一定の形態を保持する
ことにより、均一かつ効果的に当該吸水に基づく力を外
部に発揮させ、吸水後も、水膨張性シールパッキンをコ
ンクリートセグメントと注入孔パイプの間隙に密着固定
させ、結果として優れた防水効果を長期的に得るためで
ある。すなわち、本発明の水膨張性シールパッキンは、
吸水性樹脂を、いわばゴム弾性体からなるバンドによ
り、均一に包囲した構造とみなすことができるものであ
る。
【0018】ここで、ゴム類の種類は特に限定されるも
のではないが、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴ
ム、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、アクリルゴ
ム、NBR、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン
ゴム、EPDM、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン
−ブタジエン−スチレンブロックポリマー、スチレン−
イソプレン−スチレンブロックポリマー、スチレン−エ
チレン−ブチレン−スチレンブロックポリマー、ウレタ
ンゴム、シリコーンゴム、フッ素系ゴム、クロロスルホ
ン化ポリエチレン等が1種または2種以上組み合わせ
て、本発明に好適に使用可能である。
【0019】特に、加工性が良好で、値段が安い点で天
然ゴムが、天然ゴムと特性が類似し、より均一なゴム特
性が得られる点でイソプレンゴムが、極性物質、例えば
アクリル酸ソーダ等の吸水性樹脂との相溶性が比較的良
好な観点から、ニトリルゴム、アクリルゴム及びNBR
が、耐水性が良好な観点から、ブチルゴム、水素化ニト
リルゴム、EPDM、シリコーンゴム及びフッ素系ゴム
が、耐クリープ性に優れ、形態安定性に優れている観点
から、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロックポリマー、スチレン−イソプレン
−スチレンブロックポリマー及びスチレン−エチレン−
ブチレン−スチレンブロックポリマーが好適である。
【0020】なお、天然ゴムとクロロプレンゴムを例え
ば、90:10〜50:50の重量比で配合したゴム
は、耐候性が良好で、極性が高くて接着容易で、さらに
はコストも比較的安い点で、本発明に好適である。
【0021】(ゴム類の架橋剤)本発明において、ゴム
類の形態保持性(耐クリープ性)や機械的強度を向上さ
せるため、架橋剤を用いて、高分子量化あるいは三次元
化させることが好適である。
【0022】ここで、ゴム類の架橋剤の種類は特に限定
されるものではないが、例えば、イオウ系架橋剤として
の、イオウ、塩化イオウ、有機イオウ化合物、あるいは
有機過酸化物、金属酸化物、テトラメチルチウラムジス
ルフィド(TMTD)、テトラメチルチウラムモノスル
フィド(TMTM)、ジベンゾチアジルジスルフィド
(MBTS)、テトラエチルチウラムジスルフィド(T
ETD)、2−メルカプトイミダゾリン(EU)、ビス
モルフォリンジスルフィド、ジペンタメチレンチウラム
テトラスルフィド、キノンジオキシム、アルキルフェノ
ール樹脂等に代表されるフェノール−ホルムアルデヒド
系樹脂、ポリチオール化合物、アゾ化合物等が使用可能
である。
【0023】特に、イオウ系架橋剤は、安価で、反応制
御が比較的容易な観点で、有機過酸化物は、少量の添加
で優れた架橋効果が得られ、TMTD、MBTS及びE
Uは、架橋反応の調整がより容易な観点で、また極めて
速い架橋反応が得られる観点で、TETDは、架橋促進
剤としても使用されることがあるが、当該架橋剤で架橋
されたゴム類の耐候性が良好な観点で、フェノール−ホ
ルムアルデヒド系樹脂は、反応制御が比較的容易であ
り、さらに架橋されたゴム類の耐熱性、耐クリープ性が
良好な観点から、それぞれ、本発明に好適である。
【0024】次に、ゴム類の架橋剤の添加量について説
明する。すなわち、ゴム組成物において、ゴム類100
重量部に対して、ゴム類の架橋剤を0.5〜5重量部添
加するのが好適である。ゴム類の架橋剤の添加量が、
0.5重量部未満では、架橋効果に乏しく、ゴム類の耐
クリープ性が劣るおそれがあるためであり、一方、ゴム
類の架橋剤の添加量が、5重量部を超えると、反応の制
御が困難となったり、あるいは未反応の架橋剤が残り、
架橋されたゴム類の機械的強度や耐熱性が低下するおそ
れがあるためである。
【0025】よって、ゴム類の架橋効果等と反応性等と
のバランスがより良好な観点から、ゴム類の架橋剤の添
加量としては、ゴム類100重量部に対して、1〜3重
量部の範囲がより好適である。
【0026】(吸水性樹脂)本発明においては、周囲に
存在する水を十分かつ効果的に吸収するために、吸水性
樹脂を使用することを特徴としている。すなわち、本発
明の水膨張性シールパッキンを、例えばコンクリートセ
グメントと注入孔パイプとの間隙において使用した場合
に、当該間隙を伝わって侵入してきた地下水を、吸水性
樹脂が効率的に吸収して、膨張することにより、コンク
リートセグメントと注入孔パイプにそれぞれ密着し、水
の通路を防ぎ、結果としてコンクリート管内部への水の
侵入を防止するためである。
【0027】また、例えば、コンクリートセグメントを
作る際に、本発明の水膨張性シールパッキンを、注入孔
パイプに予め装着して使用した場合には、水硬性セメン
ト材料に含まれる水分を当該吸水性樹脂が吸収し、その
水を利用してコンクリートセグメントと注入孔パイプと
の間隙を十分に塞ぎ、当該コンクリートセグメントがコ
ンクリート管に用いられた場合にも、初期から、優れた
防水効果を得るためである。
【0028】ここで、本発明に用いられる、吸水性樹脂
の種類としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、ポリアクリル酸中和物の架橋体、自己架橋型ポリア
クリル酸中和物、デンプン−アクリル酸グラフト共重合
体架橋物、デンプン−アクリルニトリルグラフト共重合
体架橋物の加水分解物、酢酸ビニル−アクリル酸エステ
ル共重合体の加水分解物、アクリル酸塩−アクリルアミ
ド共重合体架橋物、アクリル酸−2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸塩の架橋物、イソブチレ
ン−無水マレイン酸共重合体架橋物、架橋カルボキシル
メチルセルロース塩あるいは、ポリビニルアルコール、
ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール及びこれ
らの架橋体が挙げられる。特に、ゴム類との相溶性が良
好な観点から、変性ポリアクリル酸中和物の共重合物か
らなる吸水性樹脂が好適である。
【0029】次に、吸水性樹脂の添加量について説明す
る。すなわち、ゴム組成物において、ゴム類100重量
部に対して、吸水性樹脂を10〜40重量部添加するこ
とが好適である。吸水性樹脂の添加量が、10重量部未
満では、吸水効果、吸水効果が低下し、結果として、水
膨張性シールパッキンの防水効果に劣るおそれが生じる
るためである。
【0030】すなわち、より具体的には、本発明の水膨
張性シールパッキンに使用されるゴム組成物は、下式で
表される、JIS K7209に準拠した重量膨張率
(吸水率、23℃温度条件)において、50%以上、よ
り好適には、60%以上、最適には、70%以上の値を
示すことが、防水効果の観点から好適なためであり、当
該重量膨張率において、50%以上とするためには、吸
水性樹脂の添加量を、10重量部以上とすることが好適
なためである。
【0031】それに対して、吸水性樹脂の添加量が、4
0重量部を超えると、重量膨張率は大きくなるが、相対
的にゴム類の存在比率が低下し、水膨張性シールパッキ
ンの機械的特性や耐クリープ性が低下するおそれが生じ
るためである。
【0032】よって、水膨張性シールパッキンの吸水効
果等と耐クリープ性等とのバランスがより良好な観点か
ら、吸水性樹脂の添加量としては、ゴム類100重量部
に対して、15〜30重量部の範囲が最適である。
【0033】(水架橋成分)本発明においては、ゴム組
成物に上述した、ゴム類、ゴムの架橋剤及び吸水性樹脂
の他に、水架橋成分を含むことが好適である。なんとな
らば、架橋されたゴム類の耐クリープ性のみでは不十分
になりやすいためであり、長期的な形態安定性、耐久性
が得られにくいためである。
【0034】すなわち、より具体的に言えば、本発明に
用いるゴム組成物において、JISK7209に準拠し
た重量膨張率(23℃)が50%以上であって、かつ、
JIS K6301に準拠した引張強度が、4〜150
Kgf/cm2及びJISK6301に準拠した破断伸
びが200%以上であることが好適なためであり、当該
値及びその近傍の値を得るためには、水架橋成分の添加
がより好適なためである。
【0035】なんとならば、ゴム組成物の引張強度が、
4Kgf/cm2未満では、水膨張性シールパッキン自
体の機械的強度が劣るおそれが生じるためであり、一
方、当該引張強度が、150Kgf/cm2を超える
と、重量膨張率(23℃)が著しく低下するおそれが生
じるためであり、さらに破断伸びが200%未満となる
と、吸水性樹脂の膨張により、水膨張性シールパッキン
が機械的に破壊するおそれが生じるためである。
【0036】また、本発明において、一般的な架橋成分
のうちでも、水分を利用して架橋する成分を使用するこ
とを特徴とするのは、本発明の水膨張性シールパッキン
の防水性という用途の特殊性及び他の樹脂との相溶性を
考慮したものである。
【0037】すなわち、相溶性改良の観点においては、
ゴム類と吸水性樹脂の相溶性は一般に乏しく、ゴム類に
吸水性樹脂を多量に添加できないという問題があった
が、当該水架橋成分を添加することにより、当該問題を
緩和し、比較的多量に吸水性樹脂の添加を可能とし、水
膨張性シールパッキンの吸水性等の特性を改良するため
である。
【0038】ここで、水架橋成分の種類としては、水分
により架橋反応を生じせしめるものであれば、好適に使
用可能であるが、例えば、ケチミン化ポリアミド樹脂と
グリシジルエーテル化合物との組合わせが好適である。
なんとならば、水分によりケチミンが加水分解し、生成
した1級アミノ基が、グリシジルエーテル化合物のグリ
シジル基と速やかに反応し、安定した架橋構造を作るた
めである。また、一方で、水分が無い状態では、ケチミ
ン化ポリアミド樹脂のケチミン基は比較的安定であり、
保存性に優れているためである。
【0039】具体的な、ケチミン化ポリアミド樹脂とし
ては、ポリアミド樹脂とケトン類から誘導された樹脂と
定義される。また、ポリアミド樹脂のアミン当量として
は、グリシジルエーテル化合物との反応性及びできたゴ
ム組成物の膨張率等を考慮して、180〜250の範囲
が好適である。
【0040】ここで、具体的なポリアミド樹脂として
は、例えば、不飽和脂肪酸をケイ酸アルミナ等の触媒下
で加熱生成させた重合脂肪酸と、エチレンジアミンやジ
エチレンテトラミン等のポリアルキレンポリアミンから
誘導されたものが好適であり、同様に具体的なケトン類
としては、炭素数5〜7の、ジエチルケトン、メチルプ
ロピルケトン、メチルイソブチルケトン等が好適であ
る。
【0041】また、具体的なグリシジルエーテル化合物
は、多価アルコールにアルキレンオキシドを付加したポ
リエーテルポリオールをグリシジルエーテル化した化合
物やポリアミンにアルキレンオキシドを付加したポリエ
ーテルポリオールをグリシジルエーテル化した化合物が
挙げられ、特に、プロピレングリコールのプロピレンオ
キシド付加物(ポリオキシプロピレングリコール)のグ
リシジルエーテル化した化合物である。
【0042】次に、水架橋性成分の添加量について説明
する。すなわち、ゴム組成物において、ゴム類100重
量部に対して、当該水架橋性成分を5〜30重量部添加
するのが好適である。水架橋性成分の添加量が、5重量
部未満では、吸水効果、膨張効果が低下し、結果とし
て、水膨張性シールパッキンの防水効果に劣るおそれが
生じるるためであり、一方、水架橋性成分の添加量が、
30重量部を超えると、相対的にゴム類の存在比率が低
下し、水膨張性シールパッキンの機械的特性や耐クリー
プ性が低下するおそれが生じるためである。
【0043】よって、水膨張性シールパッキンの吸水効
果等と耐クリープ性等とのバランスがより良好な観点か
ら、水架橋性成分の添加量としては、ゴム類100重量
部に対して、10〜20重量部の範囲が最適である。
【0044】(その他の配合物)本発明の水膨張性シー
ルパッキンに用いられるゴム組成物において、好適な物
性値としての、JIS K7209に準拠した重量膨張
率(吸水率)が50%以上(23℃)、JIS K63
01に準拠した引張強度が、4〜150Kgf/c
2、JIS K6301に準拠した破断伸びが200
%以上となるように、さらに他の配合物を添加すること
が好適である。
【0045】例えば、引張強度を飛躍的に向上させるた
めに、カーボンブラックを、ゴム類100重量部に対し
て、5〜40重量部、コストを低減させ、引張強度を向
上させるために、炭酸カルシウムを、ゴム類100重量
部に対して、30〜100重量部、ゴム組成物を水膨張
性シールパッキンに加工した場合の扱いやすさのため
に、軟化剤を、ゴム類100重量部に対して、10〜4
0重量部、ゴム類の架橋助剤として、酸化亜鉛を、ゴム
類100重量部に対して、3〜5重量部、架橋促進剤
を、ゴム類100重量部に対して、1〜5重量部、ゴム
組成物の耐候性、耐久性向上のために、老化防止剤を、
ゴム類100重量部に対して、1〜10重量部、ゴム組
成物の加工の容易性のために、ステアリン酸を、ゴム類
100重量部に対して、0.5〜10重量部添加するこ
とが好適である。
【0046】(水膨張性シールパッキンの形態及び使用
方法)まず、本発明の水膨張性シールパッキンの使用方
法(用途)について説明する。すなわち、防水機能が要
求されるいずれの箇所にも使用することができ、水道蛇
口のパッキン、水導管の継ぎ目用パッキン、側構のコン
クリートセグメントを連結するパッキン、揚水ポンプ用
のパッキン等である。
【0047】但し、本発明の水膨張性シールパッキンの
優れた吸水性、形態保持性(耐クリープ性)及び耐久性
を考慮すると、水膨張性シールパッキンを、例えばコン
クリートセグメントと注入孔パイプとの間隙においてパ
テ剤やシール剤として使用し、当該間隙を伝わって侵入
してきた高圧の地下水を、吸水性樹脂が効率的に吸収し
て、膨張することにより、コンクリートセグメントと注
入孔パイプにそれぞれ密着し、水の通路を防ぎ、結果と
してコンクリートセグメント内部への水の侵入を防止す
る用途が好適である。
【0048】また、前述したとおり、当該コンクリート
セグメントを作る際に、本発明の水膨張性シールパッキ
ンを、注入孔パイプに予め装着して使用し、当該注入孔
パイプを埋設した状態で、水硬性セメント材料によりコ
ンクリートセグメントを作成する用途への使用も好適で
ある。なんとならば、水硬性セメント材料に含まれる水
分を当該吸水性樹脂が吸収し、コンクリートセグメント
と注入孔パイプとの間隙を、コンクリートセグメントの
成型時から十分に塞ぎ、コンクリート管として用いられ
た場合にも、初期から、優れた防水効果を得ることがで
きるためである。
【0049】次に、本発明の水膨張性シールパッキンの
形態について説明する。すなわち、水膨張性シールパッ
キンの形態は、用途に応じて自由に変形したり、加工し
たりすることができ、特に限定されるものではないが、
図2に示すように、予め筒状に加工しておくことが好適
である。なんとならば、例えば、コンクリートセグメン
トと注入孔パイプとの間隙に使用される場合、注入孔パ
イプへの装着が、容易かつ迅速に可能となり、さらに
は、周囲を均一に包囲し、優れた防水効果を得るためで
ある。
【0050】また、本発明の水膨張性シールパッキンを
当該用途に用いる場合、注入孔パイプの外径に応じて、
筒状の水膨張性シールパッキンの内径を定めておくこと
が好適であり、具体的には、水膨張性シールパッキンの
装着性及び防水効果を考慮して、注入孔パイプの外径に
対して、3〜8mm小さい内径を有する筒状の水膨張性
シールパッキンが好適である。よって、筒状の水膨張性
シールパッキンを、手や治具を利用して、弱冠拡幅し、
注入孔パイプに圧入することになる。
【0051】さらに、筒状の水膨張性シールパッキンの
長さについても、用途によるが、例えば、10〜30m
mの範囲が好適である。10mm未満となると、防水効
果が乏しくなるおそれがあり、一方で、30mmを超え
ると優れた防水効果が得られるものの、被着体への装着
性や成型性が低下するおそれが生じるためである。
【0052】但し、本発明において、形態が筒状とは、
必ずしも全周囲に亙って、物理的に水膨張性シールパッ
キンが連結している必要はなく、結果として筒状の形態
で注入孔パイプ周囲に沿って装着できるものであれば十
分である。
【0053】よって、水膨張性シールパッキンをプレー
ト状の分割片として用意しておき、当該分割片の両端
に、勘合可能なジョイント部分を設けておけば、任意の
外径の注入孔パイプに筒状の形態として適応させること
が可能となり、また、施工も極めて容易になるため、本
発明において好適である。
【0054】また、水膨張性シールパッキンを、前述の
筒状に加工し、その一部に切り込みを入れて、開放して
おくことも好適である。作成が容易なばかりか、任意の
外径の注入孔パイプに筒状の形態として適応させること
が可能となり、また、施工も極めて容易になり、さらに
は、切り込み部分において、吸水性樹脂が容易に膨張
し、防水効果が低下するおそれもないためである。
【0055】その他、当該水膨張性シールパッキンを構
成するプレート状の分割片の少なくとも片面に、ゴム/
フェノール樹脂系接着剤やエポキシ接着剤等からなる接
着剤層を設けておくことも、施工作業が容易になるとと
もに、例えば注入孔パイプと水膨張性シールパッキンと
の密着力が向上する点で好適である。
【0056】また、本発明の好適な別な態様としては、
図5〜7に示すように、水膨張性シールパッキンの表面
に凹凸形状を有するものである。なんとならば、水膨張
性シールパッキンを、例えばコンクリートセグメントと
注入孔パイプとの間隙において使用した場合、地下水の
侵入経路としては、主に、水膨張性シールパッキンのコ
ンクリートセグメント側表面であることを見い出してお
り、従って、当該面の沿面距離が長い程、地下水の侵入
速度が緩やかになり、結果として、水膨張性シールパッ
キンへの吸水が容易になるためである。その他、少なく
とも片面の表面に凹凸形状を有することにより、筒状の
水膨張性シールパッキンを容易に拡幅でき、例えば注入
孔パイプへの装着が容易になるという利点も得られるた
めである。
【0057】ここで、凹凸形状については、図5に示す
ように山谷状であっても良く、あるいは、図6に示すよ
うに、かまぼこ状でも良く、さらには、図7に示すよう
に、矩形の溝状であっても良い。また、凹凸形状の大き
さとしても特に限定されるものではないが、例えば、高
さ1〜2mmで、ピッチが1〜2mmの形状が、防水効
果に優れ及び製作が容易な観点から好適である。
【0058】また、本発明の別な好適な態様としては、
厚さ2〜4mmのテープ状の形態の水膨張性シールパッ
キンである。テープ状であれば、被着体の外径や目的に
応じて、被着体に二重、三重に巻き付けることが可能で
あるし、さらには、例えば、被着体としての注入孔パイ
プの長手方向に、らせん状に巻くことも可能であり、推
定される地下水の圧力等に応じて、防水効果を予想し、
可変することができる点で、本発明に好適である。
【0059】なお、テープ状の水膨張性シールパッキン
を用いる場合には、ゴム類の架橋剤による架橋を、当該
テープ状の水膨張性シールパッキンを、被着体に巻いた
後行うことが好適である。なんとならば、水膨張性シー
ルパッキンの架橋前、すなわちグリーンシート状態であ
れば、ゴムの流動性が良好であり、十分かつ容易に巻け
るためであり、またグリーンシート状態であれば、重ね
合わされたゴムどおしが、お互いに融着しやすく、より
高い防水効果が期待できるためである。
【0060】また、本発明の別な好適な態様としては、
平均粒径1〜50,000μm、より好適には、平均粒
径10〜5,000μmの粒状に加工し、それらを、例
えば、注入孔パイプとコンクリートセグメントの間隙
に、単独またはエポキシ接着剤等と混練して、充填する
ことも好適である。
【0061】(発明の実施の形態)本発明を、実施例に
基づいてさらに詳細に説明する。
【0062】(実施例1) 1.ゴム組成物の配合 三本ロールを用いて混練し、表1に示す配合No1のゴ
ム組成物を作成した。但し、水膨張性シールパッキンの
用途や使用原料の違いにより、バンバリーミキサー、イ
ンターミックス等の混練機械を用いることも好適であ
る。
【0063】2.水膨張性シールパッキンの成型 三本ロールを用いて混練配合したゴム組成物を、温度1
50℃の金型を用いて、以下の仕様の筒状の水膨張性シ
ールパッキンに成型し、さらに以下の試験に供した。 内径: 64mm 外径: 75mm 長さ: 10mm 外表面凹凸高さ: 1.0mm 外表面凹凸ピッチ:1.5mm
【0064】(1)重量膨張率の測定1 JIS K7209に準拠して、23℃の水道水に21
日間、試料を浸漬し、その間の重量変化から、重量膨張
率(%、吸水率)を算出した。
【0065】(2)重量膨張率の測定2 JIS K7209に準拠して、70℃の水道水に7日
間、試料を浸漬し、その間の重量変化から、重量膨張率
(%、吸水率)を算出した。
【0066】(3)形態保持性測定1 重量膨張率の測定1で使用した試料の外観変化から、目
視にて以下の基準で判断した。 〇:顕著な変化なし △:試料の一部に形崩れが認められる ×:試料全体に形崩れが認められる
【0067】(4)形態保持性測定2 重量膨張率の測定2で使用した試料の外観変化から、目
視にて以下の基準で判断した。 〇:顕著な変化なし △:試料の一部に形崩れが認められる ×:試料全体に形崩れが認められる
【0068】(5)引張強度の測定 JIS K6301に準拠して、東洋精機社製の引っ張
り試験機を用いて、引張強度を測定した。
【0069】(6)破断伸びの測定 JIS K6301に準拠して、東洋精機社製の引っ張
り試験機を用いて、試料が破断するまでの伸びを測定し
た。
【0070】(7)防水効果試験 スチール製の外径70mm、内径58mm、長さ200
mmの注入孔パイプの概ね先端部に、上述の筒状の水膨
張性シールパッキンを装着した。それから、コンクリー
トセグメントの成型用の概ね平板状の型枠のほぼ中央部
に立設した後、水硬性セメント材料を当該型枠に流し込
んだ。そして、水硬性セメント材料を養生、硬化させ、
型枠を取り除き、水膨張性シールパッキンが装着された
コンクリートセグメントが得られた。そしてさらに、コ
ンプレッサーを用いて、6kgf/cm2の加圧水を、
注入孔パイプとコンクリートセグメントの間隙に適用し
た。その結果を以下の基準で判断した。 〇:コンクリートセグメント内部への顕著な水の侵入な
し △:コンクリートセグメント内部へ、わずかな水の侵入
あり ×:コンクリートセグメント内部へ、顕著な水の侵入あ
【0071】(実施例2〜6)実施例1の配合No1の
ゴム組成物に代えて、表1に示す配合No2〜6のゴム
組成物を用いて、実施例1と同様の試験を繰り返した。
それぞれの結果を、表1に示す。
【0072】(比較例1及び2)実施例1の配合No1
のゴム組成物に代えて、表1に示す配合No7及び8の
吸水性樹脂及びゴム組成物を用いて、実施例1と同様の
試験を繰り返した。それぞれの結果を、表1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】
【発明の効果】当該発明により、水膨張性シールパッキ
ンが、水分を吸収して、優れた防水効果が得られ、さら
に水膨張性シールパッキンが、吸水後も優れた形態保持
性(耐クリープ性)を示し、長期的に優れた防水効果が
得られた。
【0075】また、具体的に、筒状の水膨張性シールパ
ッキンを、トンネル等を作る際に用いられるコンクリー
トセグメント内に埋設される注入孔パイプの周囲に装着
し、当該注入孔パイプを埋設した状態で水硬性セメント
材料を硬化させて、当該コンクリートセグメントを作成
した結果、簡単に、優れた防水効果を有するコンクリー
トセグメントが得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の筒状の水膨張性シールパッキンを注
入孔パイプに装着した図である。
【図2】 本発明の筒状の水膨張性シールパッキンの外
観を示した図である。
【図3】 本発明の水膨張性シールパッキンを使用して
施工したコンクリート管を示す図である。
【図4】 本発明の筒状の水膨張性シールパッキンを装
着した注入孔パイプを挿入するコンクリートセグメント
を表した図である。
【図5】 本発明の好適な凹凸面を有する水膨張性シー
ルパッキンの断面図である。
【図6】 本発明の別な好適な凹凸面を有する水膨張性
シールパッキンの断面図である。
【図7】 本発明のさらに別な好適な凹凸面を有する水
膨張性シールパッキンの断面図である。
【符号の説明】
1:水膨張性シールパッキン 2:注入孔パイプ 3:コンクリートセグメント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 紘太郎 東京都千代田区神田佐久間町2丁目22番地 日化工業株式会社内 (72)発明者 黒田 誠 埼玉県比企郡滑川町月輪1576−1 フジミ 工研株式会社滑川工場内 (72)発明者 宇和野 庄二 埼玉県加須市愛宕2丁目5番24号 埼玉ゴ ム工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム類及び吸水性樹脂を含むゴム組成物
    からなる水膨張性シールパッキンを、コンクリートセグ
    メント内に埋設される注入孔パイプの周囲に装着し、当
    該注入孔パイプを埋設した状態で水硬性セメント材料を
    硬化させて、当該コンクリートセグメントを作成する際
    に使用することを特徴とする、水膨張性シールパッキン
    の使用方法。
  2. 【請求項2】 前記ゴム組成物が、JIS K7209
    に準拠した重量膨張率(23℃)において、50%以
    上、JIS K6301に準拠した引張強度において、
    4〜150Kgf/cm2、JIS K6301に準拠
    した破断伸びにおいて、200%以上であることを特徴
    とする請求項1に記載の水膨張性シールパッキンの使用
    方法。
  3. 【請求項3】 前記ゴム組成物が、ゴム類100重量部
    に対して、前記吸水性樹脂を10〜40重量部含むこと
    を特徴とする請求項1または2に記載の水膨張性シール
    パッキンの使用方法。
  4. 【請求項4】 前記ゴム組成物に、水架橋成分として、
    ケチミン化ポリアミド樹脂及びグリシジルエーテル化合
    物をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の水膨張性シールパッキンの使用方法。
  5. 【請求項5】 前記水膨張性シールパッキンが、少なく
    とも片面に凹凸形状を有することを特徴とする、請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の水膨張性シールパッキン
    の使用方法。
  6. 【請求項6】 前記水膨張性シールパッキンの形態が、
    筒状またはテープ状であることを特徴とする、請求項1
    〜5のいずれか1項に記載の水膨張性シールパッキンの
    使用方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000017250A (ja) * 1998-07-06 2000-01-18 Three Bond Co Ltd 水膨潤する止水用ゴム組成物
JP2001173737A (ja) * 1999-12-22 2001-06-26 Unitta Co Ltd オートテンショナ
CN102080553A (zh) * 2010-12-18 2011-06-01 中铁十七局集团第一工程有限公司 压力出水孔快速封堵引流装置及方法
CZ306292B6 (cs) * 2011-12-09 2016-11-16 Metrostav A. S. Zařízení pro směšování alespoň dvoukomponentní injektážní směsi v injektážním potrubí v obálce štítu tunelovacího stroje
CN110259488A (zh) * 2019-07-26 2019-09-20 中铁第四勘察设计院集团有限公司 一种后嵌入式盾构隧道弹性密封垫、密封结构及施工方法

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