JPH105990A - 電子部品の製造方法 - Google Patents

電子部品の製造方法

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JPH105990A
JPH105990A JP8155141A JP15514196A JPH105990A JP H105990 A JPH105990 A JP H105990A JP 8155141 A JP8155141 A JP 8155141A JP 15514196 A JP15514196 A JP 15514196A JP H105990 A JPH105990 A JP H105990A
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case
hole
electronic component
manufacturing
sealing body
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Application number
JP8155141A
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English (en)
Inventor
Sadashi Nakamura
禎志 中村
Daizo Ando
大蔵 安藤
Kunihiko Oishi
邦彦 大石
Shinji Umeda
眞司 梅田
Tetsuo Yuzawa
哲夫 湯澤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Molten Solder (AREA)
  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)
  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、電子部品の製造方法に関するもの
で、リード線や接着剤を用いずに素子の固定と外部電極
との接続を行うと同時に密封することにより、接着剤等
の付着による素子の特性劣化を防止することを目的とす
るものである。 【解決手段】 内部空間に例えばSAWフィルタチップ
3が収容され、前記SAWフィルタチップ3の電極9に
対応する壁面部分に貫通孔6が設けられ、この貫通孔6
の内面及び壁面外周部分に少なくとも表面が金または錫
の金属膜7が設けられた、ガラス材料で形成されたケー
ス11を、窒素雰囲気の容器15内において、まず第一
工程として半田8よりなる溶融状態でかつ噴流している
半田浴12中に、貫通孔6側の壁面を下面にして浸漬
し、第二工程としてケース11を溶融状態の半田浴12
の外部まで低速で上昇させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、SAWフィルターやSAW発振
子あるいは、水晶振動子は、外部雰囲気に応じてその特
性が変動するので、それらの素子をケース内に密封する
構成となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のものにおい
ては、リード線を用いて素子の入出力電極とケースの外
部引き出し電極を接続する構成となっており、素子の固
定は接着剤により行っていたので、この接着剤の一部が
飛散しそれが素子に付着して、その特性を劣化させてし
まうという問題があった。
【0004】そこで本発明は、リード線や接着剤を用い
ずに素子の固定と外部引き出し電極との接続を行うと同
時に素子を密封することにより、接着剤の付着による特
性劣化を防止することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そしてこの目的を達成す
るために本発明は、内部空間に片面に電極を有する素子
が収容され、前記素子の電極に対応する壁面部分に貫通
孔が設けられ、この貫通孔の内面及び壁面外周部分に金
属膜が設けられた、絶縁性でかつ少なくとも表面が非ろ
う付け性であるケースを、まず第一工程としてろう付け
材料よりなる溶融状態でかつ噴流している封孔体中に貫
通孔側の壁面を下面にして浸漬することによって、前記
溶融状態の封孔体を貫通孔内に圧入し、前記ケース内部
分において前記溶融状態の封孔体と前記素子の電極とを
接続し、第二工程としてケースを溶融状態の噴流封孔体
の外部に上昇させることによって、前記溶融状態の噴流
封孔体をケースと分断すると同時に、ケース外部分にお
いて前記金属膜の少なくとも貫通孔外周部分を覆いなが
ら、貫通孔内とケース内部及び前記金属膜上の封孔体を
固化するものである。
【0006】以上の製造方法にすれば、素子のケース外
への電気的な引き出しは、貫通孔内の封孔体を介して行
うことができ、また素子の保持もこの貫通孔内の封孔体
の固着力によって行うことができるため、接着剤による
固定は不要となり、また貫通孔の径をケース内部分より
ケース外部分の方が大なるようにすることにより、溶融
状態の封孔体の挿入が容易となり、またこの封孔体は貫
通孔内においては金属膜に固着し、ケース内部において
はその径が貫通孔のケース内部分の径よりも大なるよう
に形成されるので、強度が強く脱落は起こさず、さらに
ケース外においては金属膜の貫通孔外周部をこの封孔体
によって覆っているので気密性は極めて高くなり、この
結果として素子の特性劣化は起きなくなるのである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、内部空間に、片面に電極を有する素子が収容され、
前記素子の電極に対応する壁面部分に貫通孔が設けら
れ、この貫通孔の内面及び壁面外周部分に金属膜が設け
られた、絶縁性でかつ少なくとも表面が非ろう付け性で
あるケースを、まず第一工程としてろう付け材料よりな
る溶融状態で、かつ噴流している封孔体中に、貫通孔側
の壁面を下面にした前記ケースを突入させて浸漬し、第
二工程としてケースを溶融状態の噴流封孔体の外部に上
昇させる電子部品の製造方法であり、貫通孔の封口と電
気的接続が同時に行える。
【0008】また本発明の請求項2に記載の発明は、ケ
ースは、溶融状態の噴流封孔体の輻射熱によって若干加
熱後に噴流封孔体浴に浸漬する請求項1記載の電子部品
の製造方法であって、ケースを噴流封孔体中に浸漬した
時の熱衝撃での破壊を防ぐものである。
【0009】さらに本発明の請求項3に記載の発明は、
第一工程及び第二工程は低酸素濃度雰囲気の密閉された
容器内において行われる請求項1または2記載の電子部
品の製造方法であって、酸化防止が図れるものである。
【0010】また本発明の請求項4に記載の発明は、第
一工程において、溶融状態の噴流封孔体中に超音波を印
加して封孔体を貫通孔内に浸入させる請求項1から3の
いずれか一つに記載の電子部品の製造方法であって、噴
流封孔体を貫通孔内に浸入しやすくするものである。
【0011】さらに本発明の請求項5に記載の発明は、
超音波の振動方向はケースに設けた貫通孔の軸線に近似
する方向にある請求項4記載の電子部品の製造方法であ
って、噴流封孔体を貫通孔内により浸入しやすくするも
のである。
【0012】また本発明の請求項6に記載の発明は、複
数回、溶融状態の噴流封孔体中にケースを浸漬させる請
求項4または5に記載の電子部品の製造方法であって、
噴流封孔体の付着を確実なものとするものである。
【0013】また本発明の請求項7に記載の発明は、第
二工程において、ケースが溶融状態の噴流封孔体浴の外
部で、かつ溶融状態の封孔体と分断されることなくこの
溶融状態の噴流封孔体の張力で引っ張り合う位置までケ
ースを低速で上昇し、その後高速で上昇してケースと溶
融状態の封孔体を瞬時に分断する請求項1から6のいず
れか一つに記載の電子部品の製造方法であって、素子の
入出力用電極と封孔体との結合強度を高めるものであ
る。
【0014】さらに本発明の請求項8に記載の発明は、
第一工程において、溶融状態の噴流封孔体面を略水平に
保ち、ケースに設けた貫通孔の軸線を鉛直方向から若干
角度をつけた方向にして、溶融状態の噴流封孔体中にケ
ースを浸漬させる請求項1から7のいずれか一つに記載
の電子部品の製造方法であって、ケース内からの脱気を
行いやすくするものである。
【0015】また本発明の請求項9に記載の発明は、第
一工程において、貫通孔の軸線と並行でケースの重心点
を通る軸線を中心としてケースを回転させながら、溶融
状態の噴流封孔体中にケースを浸漬させる請求項1から
8のいずれか一つに記載の電子部品の製造方法であっ
て、貫通孔内に封孔体が浸入しやすくしたものである。
【0016】さらに本発明の請求項10に記載の発明
は、第二工程において、ケースが溶融状態の噴流封孔体
から上昇する際、貫通孔の軸線と並行でケースの重心点
を通る軸線を中心としてケースを回転させながら上昇す
る請求項1から9のいずれか一つに記載の電子部品の製
造方法であって、溶融封孔体の分断を容易にするもので
ある。
【0017】また本発明の請求項11に記載の発明は、
ケースを並列に複数個並べ、同時に複数のケースに対し
て封孔処理する請求項1から10のいずれか一つに記載
の電子部品の製造方法であって、生産性を高めるもので
ある。
【0018】さらに本発明の請求項12に記載の発明
は、ケースを固定する固定具は、ケースと同等かあるい
はそれ以上に熱伝導の悪い材料で作成され、固定具のケ
ース取り付け面の面積は少なくともケースの取り付け面
の面積よりも大きく、真空引きによりケースを固定する
ようにした請求項1から11のいずれか一つに記載の電
子部品の製造方法であって、ケース内に浸入した封孔体
を固化しやすくしたものである。
【0019】また本発明の請求項13に記載の発明は、
ケース内部において、素子とケース内部の貫通孔側の内
壁面の間にスペーサを有する請求項1から12のいずれ
か一つに記載の電子部品の製造方法であって、素子表面
のケースへの固着による不良を防ぐものである。
【0020】さらに本発明の請求項14に記載の発明
は、ケース内部において、素子とケース内部の貫通孔側
の内壁面の間で、かつ貫通孔のケース内部分の開孔部の
周囲に堤防体を有する請求項1から13のいずれか一つ
に記載の電子部品の製造方法であって、封孔体の素子へ
の回り込みを防ぐものである。
【0021】また本発明の請求項15に記載の発明は、
貫通孔を設けた壁面に対向する壁面に排気孔を備えたケ
ースに対して封孔処理する請求項1から14のいずれか
一つに記載の電子部品の製造方法であって、封孔体浸入
時の排気がスムーズに行えるようにしたものである。
【0022】まず、本発明の第一及び第二の実施形態に
よって封孔処理が行われる電子部品について図1を用い
て説明する。図1において、1は枠体で例えば硼珪酸ガ
ラスで作られている。この枠体1の開孔部2内には、素
子の一例としてSAWフィルタチップ(SAW発振子チ
ップ等でも良い)3が収納されている。また枠体1の上
下面には、それぞれ硼珪酸ガラスで作られた第一、第二
の板体4、5がガラス同士の直接接合により接合されて
いる。また、第一の板体4には貫通孔6が形成され、こ
の貫通孔6の内面及び第一の板体4の外側の面の貫通孔
外周部分には金属膜7が形成されている。この金属膜7
は例えば、最下層がTiまたはCr、第二層がCuまた
はNi、最表層がAuまたはSnまたはAgのいずれか
を用いた三層構造になっている。このような電子部品に
対して封孔処理を実施することによって、前記金属膜7
上に封孔体の一例として半田8が設けられ、この半田8
は開孔部2内においてそれぞれのSAWフィルタチップ
3の入出力用の電極9に接続され、第一の板体4の外側
の面においては貫通孔6の外周部に設けた金属膜7上の
少なくとも貫通孔6の外周を覆うように形成され、外部
電極10に接続されている。すなわち枠体1、板体4、
5によりケースが構成され、そのケース内にSAWフィ
ルタチップ3が収納されるような電子部品の製造を行う
ことができる。
【0023】なお、枠体1の両側には第一、第二の板体
4、5がガラス同士で直接接合されることとなる。もち
ろんこれらの接合をさせるためには、枠体1と第一、第
二の板体4、5との接合面はガラスの鏡面が保持された
状態でなければならない。また、これら三者の直接接合
をより確実なものにするためには、これら三者を加圧し
ながら加熱したりすることが好ましい。つまり、このよ
うな加圧をすれば接合面にわずかなホコリ等が存在した
としても、そのホコリ外周面を強く圧接するので、直接
接合が行えることとなるのである。
【0024】図2(a)から(d)を用いて本発明の第
一の実施形態について説明する。図2(a)から(d)
は第一の実施形態の封孔処理工程を説明する工程断面図
で、図2(a)は図1で説明した電子部品のケース11
の封孔処理前の状態の工程断面図を示している。図2
(a)のように第一の実施形態の製造装置は、封孔体の
一例として用いた融点が約300℃の半田8を溶融状態
にして噴流させている半田浴12と、封孔作業を施すケ
ース11を固定するための固定具13とこの固定具13
を昇降させるための昇降器14を備え、これらの装置は
窒素で充填された容器15内に密閉されている。このよ
うな雰囲気中で封孔処理を行うことにより、ケース11
内に乾燥した窒素を充填することができ、これによりケ
ース11内の雰囲気は水分を含まない雰囲気となり、S
AWフィルタチップ3の結露による振動阻害を防止する
ことができる。また、非常に酸化の激しい溶融半田の酸
化防止も行うことができる。一方、封孔処理されるケー
ス11は枠体1の板厚が400μmで、第一の板体4の
板厚が200μm、第二の板体5の板厚が200μm
で、さらにSAWフィルタチップ3の板厚が340μm
となっている。つまりSAWフィルタチップ3は枠体1
よりも板厚が薄いので、ケース11内部には必ず空間が
形成されることになる。このようなケース11を、貫通
孔6の外側の開孔部が下面になるように固定具13に固
定すると、SAWフィルタチップ3と第一の板体4の内
壁面とが接触した状態になる。このときの噴流半田浴1
2の温度は約350℃、密閉容器15内の雰囲気温度は
約160℃、ケース11及び固定具13の温度は約12
5℃である。この状態を1から数分間保持して密閉容器
15内に窒素を充填すると同時に溶融半田の輻射熱を利
用してケース11を約150℃に予熱する。なお、約1
50℃程度にケース11を昇温することにより、約35
0℃の噴流半田浴12中にケース11を浸漬しても、ヒ
ートショックによりケース11が破損することはない。
その後、第一工程として図2(b)のように昇降器14
によってケース11を降下させ、噴流半田浴12内に突
入させる。このときケース11は昇降器14によって半
田の浮力に打ち勝って強制的に噴流半田浴12内に浸漬
させられるため、溶融半田は貫通孔6を通ってケース1
1内部のSAWフィルタチップ3を浮き上がらせるよう
に圧入される。また、貫通孔6の径がケース11の内部
分より外部分の方が大なるように形成すると、溶融半田
はさらに圧入されやすくなる。そしてSAWフィルタチ
ップ3の入出力用電極9と半田が合金層を形成し、電気
的かつ機械的に接続され、ケース11と噴流半田浴12
の温度差によってケース内部の半田の温度が降下して半
田が固化し始める。ここでケース11は硼珪酸ガラス等
のガラス材料で形成されており、熱伝導があまり良くな
いため半田固化に有効な温度差を実現することができ
る。さらに固定具13も例えばセラミック材料のように
ケースと同等かそれ以上に熱伝導が良くない材料を用い
れば、半田の固化をより促進することができる。このよ
うにSAWフィルタチップ3を浮き上がらせることによ
ってSAWフィルタの振動は阻害されることがなくな
る。また、ここでケース11を溶融半田の輻射熱を利用
して昇温したもう一つの理由について説明する。すなわ
ち、ケース11を上記のごとく150℃程度に加熱し、
その状態で図2(b)のごとく貫通孔6を半田8で封孔
すれば、その最終工程つまり図2(d)の後に、ケース
11を密閉容器15から取り出すことにより、その温度
が常温になった場合には、このケース11内は負圧とな
り、その結果としてSAWフィルタチップ3の空気抵抗
による振動阻害は起きなくなるのである。また、貫通孔
6から延長され、SAWフィルタチップの電極9と接続
される間のケース11内部の半田の径が、ケース内側の
貫通孔の径よりも若干大きくなるように形成することに
より、さらに接続強度を増すことができるのである。再
び封孔処理工程の説明を続けると、第一工程で噴流半田
浴12にケース11を浸漬した後、すばやく第二工程と
して図2(c)に示すようにケースを噴流半田浴12の
外部まで低速で上昇させる。このときケース11の外部
(第一の板体4の貫通孔6の外周部分)に設けた金属膜
7と溶融半田は分断されることなく、溶融半田の張力で
引っ張り合っている。この工程を経ることによって、S
AWフィルタチップ3の入出力用電極9と半田を拡散さ
せより厚い合金層を形成することにより、機械的により
強固な接続を得ることができる。その後、高速で上昇さ
せることにより溶融半田を瞬時に分断することにより、
ケース11内部と、貫通孔6内と、ケース11の外部に
設けた金属膜7上の半田量を図2(d)に示すように均
一にすることができる。この結果として、金属膜7はそ
の全周に渡って、半田8により覆われ、これによりケー
ス11内の気密性は極めて高く保たれるようになるので
ある。この点についてさらに詳しく説明すると、以上の
ように板体4上の金属膜7上を半田8で覆わなければ、
気密に対する信頼性は低いものになってしまう。つま
り、貫通孔6は板体4にサンドブラストあるいはエッチ
ングにより形成されるものであり、その表面は大きく荒
れている。したがってここに金属膜7を蒸着させたとし
ても、完全にその凹凸部分を埋めることはできず、微細
な隙間が形成されてしまう。また、この隙間は半田8を
圧入したとしても完全に覆うことはできず、その結果と
してケース内の気密性を劣化させてしまうのであった。
そこで本実施形態では、半田8を図2(d)に示すごと
く貫通孔6のケース外側の外周部の金属膜7上をも半田
8で覆うようにしたものである。この場合、貫通孔6の
外周部分の板体4上面はガラスとしての鏡面が保たれて
おり、したがってこの上面に設ける金属膜7とは密着
し、この金属膜7表面も鏡面のごとく平坦な面となる。
したがって、ここに図2(d)に示すごとく半田が盛ら
れれば、確実に気密がとれることになるのである。ま
た、第二工程において、ケース11を低速で上昇させた
後、高速で上昇させ半田8を分断することにより、この
半田の盛り上がり量を約100μm程度の高さに規制
し、かつ均一にすることができる。本第一の実施形態の
ような半田の盛り上がり量であれば、印刷によって形成
される外部電極10の形成も非常に容易になる。以上の
ような封孔処理を行うことにより、接着剤を用いること
なくSAWフィルタチップ3を固定することができ、ケ
ース11内の気密性は極めて高く保つことができ、結果
としてSAWフィルタチップ3の特性劣化は起きなくな
るのである。図3は図1に示す電子部品の封孔処理前の
ケースを多数個同時に封孔処理するために、ケースを縦
横に並べた状態を示すものである。つまり、大板状の板
体4、5間に複数のSAWフィルタチップ3を設け、そ
の状態で各ケースの貫通孔6に対して封孔処理を行い、
その後分断して図1に示す個々の電子部品を得るもので
ある。
【0025】図4(a),(b)を用いて本発明の第二
の実施形態について説明する。図4(a)は噴流半田浴
12中に超音波ホーン16を設けた製造装置の工程断面
図である。超音波ホーン16は、それが発生する超音波
の振動方向と封孔処理する貫通孔6の軸線とが近似する
方向になるように取り付けられている。この状態で密閉
容器15内の窒素充填、及びケース11の予熱を行う準
備工程は第一の実施形態と同様である。図4(b)は第
二の実施形態の第一工程を示す工程断面図である。第一
の実施形態と同様に、ケース11は昇降器14によって
噴流半田浴12中に強制的に浸漬させられるため、溶融
半田は貫通孔6を通ってケース11内部のSAWフィル
タチップ3を浮き上がらせるように圧入される。第二の
実施形態ではこれに加えて、超音波振動によっても溶融
半田が貫通孔6を通ってケース11内部のSAWフィル
タチップ3を浮き上がらせるように作用する。この作用
により、噴流半田浴12とケース11の温度差が小さく
て、ケース11が噴流半田浴12中にある時にケース内
部の半田が固化し始めなくても、SAWフィルタチップ
3を浮き上がらせ続けることができる。また、ケース1
1が噴流半田浴12中にある時間を第一の実施形態より
若干長くすることができるため、SAWフィルタチップ
の入出力電極9と半田8間でより強固な合金接合を行う
ことができる。第二工程以降は第一の実施形態と同様で
ある。ここで、半田8による接続、あるいはSAWフィ
ルタチップ3の浮き上がりが不十分なときは、再度封孔
処理を行うことにより、より確実な封孔処理を行うこと
ができる。また、繰り返し回数を増加させるほど(金属
膜7の膜厚によって拡散により形成される合金層の厚み
に限度がある)半田8とSAWフィルタチップ3の電気
的、機械的接続が強固なものになる。
【0026】ここで、図5と図6を用いて本発明の第一
及び第二の実施形態の第一工程における、ケース11を
噴流半田浴12に突入させる方法について詳しく説明す
る。図5に示すように、ケース11が噴流半田浴12に
突入していく方向は鉛直方向ではなく、ケース11に設
けた貫通孔6の軸線が鉛直方向に対して若干角度を持つ
方向になっている。これは、溶融半田が貫通孔6に圧入
される時、ケース11内の気体を若干でも脱気しやすい
ようにしたものである。このようにすることで溶融半田
の圧入はよりスムーズに行われるようになる。同様な効
果を得るために図6に示すように、昇降器14を設けた
軸線を中心としてケース11を回転させながら噴流半田
浴12に突入させる方法も行っている。
【0027】図6のケース11を回転させる方法は、本
発明の第一及び第二の実施形態の第二工程におけるケー
ス11の上昇時にも行っている。このとき、ケース11
を回転させることにより、溶融半田の分断をスムーズに
行うことができ、貫通孔6内と、ケース11内部と、ケ
ース11の外部に設けた金属膜7上の半田量を各々均一
にすることができる。
【0028】本発明の第三の実施形態を図7と共に説明
する。図7は図1の電子部品において、封孔処理する前
にSAWフィルタチップ3上にあらかじめ入出力電極9
とは異なる位置で、かつSAWフィルタチップ3の振動
を阻害しないような部分に、例えばAuのように容易に
変形できる無機材料を用いたスペーサ17をワイヤーボ
ンディング時に形成されるボール部分のみをボンディン
グする工法(あるいはワイヤーバンプとも呼ばれる)等
を用いて形成したものの構成断面図で、SAWフィルタ
チップ3と第一の板体4の内壁面との間の振動に必要な
空間を確保したものである。このような構成のケースを
用いて本発明の第一あるいは第二の実施形態に記載の封
孔処理を行えば、半田の浮力や超音波振動によるSAW
フィルタチップ3の浮き上がりに期待することなく封孔
処理が行えるため、封孔処理後はSAWフィルタチップ
3の振動が阻害されるようなことは起こらないのであ
る。
【0029】本発明の第四の実施形態を図8と共に説明
する。図8は図1の電子部品において、封孔処理する前
にSAWフィルタチップ3上の入出力電極9の周辺部で
SAWフィルタチップ3の振動を阻害しないような部分
に、例えばポリイミドのテープのような薄板状の材料を
ドーナツ状に加工して堤防体18を形成したものの構成
断面図である。このような構成のケースを用いて本発明
の第一あるいは第二の実施形態に記載の封孔処理を行え
ば、半田8が貫通孔6内に圧入されるとき、半田8がS
AWフィルタチップ3上の入出力電極9からはみ出し、
他の電極とショートするのを防止することもできるので
ある。
【0030】本発明の第五の実施形態を図9と共に説明
する。図9は図1の電子部品において、第三の実施形態
に用いたスペーサ17と第四の実施形態に用いた堤防体
18を同時に形成したものの構成断面図である。このよ
うな構成のケースを用いて本発明の第一あるいは第二の
実施形態に記載の封孔処理を行えば、半田の浮力や超音
波振動によるSAWフィルタチップ3の浮き上がりに期
待することなく封孔処理が行えるため、封孔処理後はS
AWフィルタチップ3の振動が阻害されるようなことは
起こらず、また半田8が貫通孔6内に圧入されるとき、
半田8がSAWフィルタチップ3上の入出力電極9から
はみ出し、他の電極とショートするのを防止することも
できるのである。
【0031】本発明の第六の実施形態を図10と共に説
明する。図10は図1の電子部品において、第二の板体
5に第二の貫通孔19を設けたものの構成断面図であ
る。このような構成のケースを用いて本発明の第一ある
いは第二の実施形態に記載の封孔処理を行えば、第二の
貫通孔19が排気孔となって、半田の浮力や超音波振動
によるSAWフィルタチップ3の浮き上がり時に発生す
る空気抵抗を低減することができ、半田の浮力や超音波
振動によってSAWフィルタチップ3を容易に浮き上が
らせることができ、封孔処理後はSAWフィルタチップ
3の振動が阻害されるようなことは起こらないのであ
る。本発明の封孔処理を行った後、第二の貫通孔19に
対して本発明の封孔処理、あるいは別の気密封止処理、
例えば低融点ガラスを充填し融着させる等の気密封止処
理を行うことによって、図10のケース内の気密性は極
めて高く保つことができ、結果としてSAWフィルタチ
ップ3の特性劣化は起きなくなるのである。
【0032】以上のように本発明の各実施形態は、内部
空間に例えばSAWフィルタチップ3が収容され、前記
SAWフィルタチップ3の電極9に対応する壁面部分に
貫通孔6が設けられ、この貫通孔6の内面及び壁面外周
部分に少なくとも表面が金または錫の金属膜7が設けら
れた、ガラス材料で形成されたケース11を、窒素雰囲
気の容器15内において、まず第一工程として半田8よ
りなる溶融状態でかつ噴流している半田浴12中に、貫
通孔6側の壁面を下面にして溶融状態の半田の浮力に打
ち勝つように強制的に突入させて浸漬し、溶融状態の半
田浴12中に印加した超音波振動によって半田を貫通孔
6内に浸入させ、溶融状態の半田の浮力によって前記S
AWフィルタチップ3を浮き上がらせ、前記ケース11
内部分において前記溶融状態の半田と前記SAWフィル
タチップの電極9とを接続する。続いてすばやく第二工
程としてケースを溶融状態の半田浴12の外部で、かつ
溶融状態の半田と分断されることなくこの溶融状態の半
田の張力で引っ張り合う位置まで低速で上昇し、その後
高速で上昇してケース11と溶融状態の半田を瞬時に分
断すると同時に、ケース11外部分において前記金属膜
7の少なくとも貫通孔6外周部分を覆いながら、貫通孔
6内とケース11内部及び前記金属膜7上の半田8を固
化する。そして以上のようにすれば、SAWフィルタチ
ップの電極9のケース11外への電気的な引き出しは、
貫通孔6内の半田8を介して行うことができ、またSA
Wフィルタチップ3の保持もこの貫通孔6内の半田8の
固着力によって行うことができるため、接着剤による固
定は不要となり、またこの半田8は貫通孔6内において
は金属膜7に固着し、ケース内部においてはその径が貫
通孔6のケース11内部分の径よりも大なるように形成
されるので、強度が強く脱落は起こさず、さらにケース
11外においては金属膜7の貫通孔6外周部をこの半田
8によって覆っているので気密性は極めて高くなり、こ
の結果として素子の特性劣化は起きなくなるのである。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明は、内部空間に片面
に電極を有する素子が収容され、前記素子の電極に対応
する壁面部分に貫通孔が設けられ、この貫通孔の内面及
び壁面外周部分に金属膜が設けられた、絶縁性でかつ少
なくとも表面が非ろう付け性であるケースを、まず第一
工程としてろう付け材料よりなる溶融状態でかつ噴流し
ている封孔体中に貫通孔側の壁面を下面にして浸漬する
ことによって、前記溶融状態の封孔体を貫通孔内に圧入
し、前記ケース内部分において前記溶融状態の封孔体と
前記素子の電極とを接続し、続いて第二工程としてケー
スを溶融状態の噴流封孔体の外部に上昇させることによ
って、前記溶融状態の噴流封孔体をケースと分断すると
同時に、ケース外部分において前記金属膜の少なくとも
貫通孔外周部分を覆いながら、貫通孔内とケース内部及
び前記金属膜上の封孔体を固化するものである。
【0034】以上の製造方法にすれば、素子のケース外
への電気的な引き出しは、貫通孔内の封孔体を介して行
うことができ、また素子の保持もこの貫通孔内の封孔体
の固着力によって行うことができるため、接着剤による
固定は不要となり、また貫通孔の径をケース内部分より
ケース外部分の方が大なるようにすることにより、溶融
状態の封孔体の挿入が容易となり、またこの封孔体は貫
通孔内においては金属膜に固着し、ケース内部において
はその径が貫通孔のケース内部分の径よりも大なるよう
に形成されるので、強度が強く脱落は起こさず、さらに
ケース外においては金属膜の貫通孔外周部をこの封孔体
によって覆っているので気密性は極めて高くなり、この
結果として素子の特性劣化は起きなくなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一及び第二の実施形態に用いる電子
部品の分解斜視図
【図2】(a)〜(d)はそれぞれ本発明の第一の実施
形態の工程を示す断面図
【図3】本発明の第一の実施形態において多数個同時封
孔処理を行う断面図
【図4】(a)(b)はそれぞれ本発明の第二の実施形
態の工程を示す断面図
【図5】本発明の第一及び第二の実施形態の第一工程に
おける突入方法を説明する断面図
【図6】本発明の第一及び第二の実施形態の第一工程に
おける他の突入方法を説明する断面図
【図7】本発明の第三の実施形態において封孔処理され
る電子部品の断面図
【図8】本発明の第四の実施形態において封孔処理され
る電子部品の断面図
【図9】本発明の第五の実施形態において封孔処理され
る電子部品の断面図
【図10】本発明の第六の実施形態において封孔処理さ
れる電子部品の断面図
【符号の説明】
1 枠体 2 開孔部 3 SAWフィルタチップ 4 第一の板体 5 第二の板体 6 貫通孔 7 金属膜 8 半田 9 チップの電極 10 外部電極 11 ケース 12 噴流半田浴 13 固定具 14 昇降器 15 密閉容器 16 超音波ホーン 17 スペーサ 18 堤防体 19 第二の貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03H 3/08 7259−5J H03H 3/08 9/02 9/02 A (72)発明者 梅田 眞司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 湯澤 哲夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部空間に、片面に電極を有する素子が
    収容され、前記素子の電極に対応する壁面部分に貫通孔
    が設けられ、この貫通孔の内面及び壁面外周部分に金属
    膜が設けられた、絶縁性でかつ少なくとも表面が非ろう
    付け性であるケースを、まず第一工程としてろう付け材
    料よりなる溶融状態で、かつ噴流している封孔体中に、
    貫通孔側の壁面を下面にした前記ケースを突入させて浸
    漬し、第二工程としてケースを溶融状態の噴流封孔体の
    外部に上昇させる電子部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 ケースは、溶融状態の噴流封孔体の輻射
    熱によって若干加熱後に噴流封孔体浴に浸漬する請求項
    1記載の電子部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 第一工程及び第二工程は低酸素濃度雰囲
    気の密閉された容器内において行われる請求項1または
    2記載の電子部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 第一工程において、溶融状態の噴流封孔
    体中に超音波を印加して封孔体を貫通孔内に浸入させる
    請求項1から3のいずれか一つに記載の電子部品の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 超音波の振動方向はケースに設けた貫通
    孔の軸線に近似する方向にある請求項4記載の電子部品
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 複数回、溶融状態の噴流封孔体中にケー
    スを浸漬させる請求項4または5に記載の電子部品の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 第二工程において、ケースが溶融状態の
    噴流封孔体浴の外部で、かつ溶融状態の封孔体と分断さ
    れることなくこの溶融状態の噴流封孔体の張力で引っ張
    り合う位置までケースを低速で上昇し、その後高速で上
    昇してケースと溶融状態の封孔体を瞬時に分断する請求
    項1から6のいずれか一つに記載の電子部品の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 第一工程において、溶融状態の噴流封孔
    体面を略水平に保ち、ケースに設けた貫通孔の軸線を鉛
    直方向から若干角度をつけた方向にして、溶融状態の噴
    流封孔体中にケースを浸漬させる請求項1から7のいず
    れか一つに記載の電子部品の製造方法。
  9. 【請求項9】 第一工程において、貫通孔の軸線と並行
    でケースの重心点を通る軸線を中心としてケースを回転
    させながら、溶融状態の噴流封孔体中にケースを浸漬さ
    せる請求項1から8のいずれか一つに記載の電子部品の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 第二工程において、ケースが溶融状態
    の噴流封孔体から上昇する際、貫通孔の軸線と並行でケ
    ースの重心点を通る軸線を中心としてケースを回転させ
    ながら上昇する請求項1から9のいずれか一つに記載の
    電子部品の製造方法。
  11. 【請求項11】 ケースを並列に複数個並べ、同時に複
    数のケースに対して封孔処理する請求項1から10のい
    ずれか一つに記載の電子部品の製造方法。
  12. 【請求項12】 ケースを固定する固定具は、ケースと
    同等かあるいはそれ以上に熱伝導の悪い材料で作成さ
    れ、固定具のケース取り付け面の面積は少なくともケー
    スの取り付け面の面積よりも大きく、真空引きによりケ
    ースを固定するようにした請求項1から11のいずれか
    一つに記載の電子部品の製造方法。
  13. 【請求項13】 ケース内部において、素子とケース内
    部の貫通孔側の内壁面の間にスペーサを有する請求項1
    から12のいずれか一つに記載の電子部品の製造方法。
  14. 【請求項14】 ケース内部において、素子とケース内
    部の貫通孔側の内壁面の間で、かつ貫通孔のケース内部
    分の開孔部の周囲に堤防体を有する請求項1から13の
    いずれか一つに記載の電子部品の製造方法。
  15. 【請求項15】 貫通孔を設けた壁面に対向する壁面に
    排気孔を備えたケースに対して封孔処理する請求項1か
    ら14のいずれか一つに記載の電子部品の製造方法。
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