JPH1062928A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

Info

Publication number
JPH1062928A
JPH1062928A JP21890496A JP21890496A JPH1062928A JP H1062928 A JPH1062928 A JP H1062928A JP 21890496 A JP21890496 A JP 21890496A JP 21890496 A JP21890496 A JP 21890496A JP H1062928 A JPH1062928 A JP H1062928A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
silver
silver halide
emulsion
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21890496A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Nakai
泰史 中井
Keizo Kimura
桂三 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP21890496A priority Critical patent/JPH1062928A/ja
Publication of JPH1062928A publication Critical patent/JPH1062928A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩化銀乳剤の迅速な現像性を有し、経時安定
性に優れ、高感度で良好な階調を与える、ハロゲン化銀
写真感光材料の処理方法を提供すること。 【解決手段】 青感色性層、緑感色性層、赤感色性層お
よび非感光性層を有し、前記各感光性層の少なくとも1
層に、アスペクト比が2以上である平板状ハロゲン化銀
粒子の投影面積の和がハロゲン化銀粒子の全投影面積の
50%以上を占め、かつ塩化銀含有率が60モル%以上
である感光性ハロゲン化銀を含有するハロゲン化銀写真
感光材料を、一般式(D)で表されるテトラヒドロキノ
リン系発色現像主薬を含む処理液を用いて発色現像処理
を行うことを特徴とする、ハロゲン化銀カラー写真感光
材料の処理方法。 【化1】 式中、R1 〜R6 は水素原子または置換基を表す。但
し、R1 とR2 、R3 とR4 、R5 とR6 の各々の組み
合わせからなる群において、その少なくとも一組は共に
置換基である。R7 はアルキル基、アリール基またはヘ
テロ環基を表わす。R8 は置換基を表す。mは0から3
の整数を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀カラー
写真感光材料の処理方法に関する。詳しくは、迅速処理
性に優れ、高感度で良好な階調を与える、経時安定性に
優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法に関
する。
【従来の技術】感光性写真用乳剤の粒子としては、感
度、色増感効率、粒状性やシャープネスの画質等の点か
ら平板状粒子が適していることが良く知られている。平
板状ハロゲン化銀粒子としては、双晶面を有し主平面が
{111}面からなる平板状粒子と主平面が{100}
面からなる平板状粒子がある。
【0002】近年の現像処理の迅速化や簡易化の要求に
対しては、ハロゲン化銀にあっても溶解度の高い塩化銀
の含有率が高いハロゲン化銀粒子の使用が、沃臭化銀粒
子に比べ有利である。高塩化銀含有で主平面が{11
1}面からなる平板状粒子については、例えば米国特許
第4,983,508号、同5,185,239号に記
載がある。高塩化銀含有で主平面が{100}面からな
る平板状粒子については、例えば欧州特許第534,3
95A号、米国特許第5,264,357号、同第5,
275,930号に記載がある。
【0003】塩化銀乳剤は一般に迅速な現像性をもつこ
とが知られている。個々のハロゲン化銀粒子は現像開始
までの誘導期は長いが、いったん現像主薬による還元が
始まると速やかに金属銀に還元される。そのため感度が
低くガンマが高い特性を示しやすい。このような特性は
プリント材料には適しているが、カラーネガフィルムの
ような撮影材料には高感度で低いガンマと長いラチチュ
ードが求められる。現像時間を非常に短くした場合、低
いガンマと長いラチチュードを達成できるが感度は著し
く低下してしまう。このような問題を解決する方法が米
国特許第5,491,050号に開示されている。すな
わち、1−フェニルピラゾリジン−3−オン系化合物の
存在下、p−フェニレンジアミン発色現像主薬を含む発
色現像液を用いて現像を行う方法である。しかし1−フ
ェニルピラゾリジン−3−オン系化合物は微量で現像性
に大きな影響を与えるため、処理液の経時による写真性
能の変動が大きいことが解った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、塩化銀乳剤の迅速な現像性を有し、経時安定性に優
れ、高感度で良好な階調を与える、ハロゲン化銀写真感
光材料の処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は以下
の方法で解決される。すなわち支持体上にそれぞれ少な
くとも1層の青感色性層、緑感色性層、赤感色性層およ
び非感光性層を有し、前記各感光性層の少なくとも1層
に、アスペクト比が2以上である平板状ハロゲン化銀粒
子の投影面積の和がハロゲン化銀粒子の全投影面積の5
0%以上を占め、かつ塩化銀含有率が60〜100モル
%である感光性ハロゲン化銀を含有するハロゲン化銀写
真感光材料を、下記一般式(D)で表されるテトラヒド
ロキノリン系発色現像主薬を少なくとも1種含む処理液
を用いて発色現像処理を行うことを特徴とする、ハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
【化2】 式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 は同一でも
異なっていてもよく、各々水素原子または置換基を表
す。但し、R1 とR2 、R3 とR4 、R5 とR6の各々
の組み合わせからなる群において、その少なくとも一組
は共に置換基である。R7 はアルキル基、アリール基ま
たはヘテロ環基を表わす。R8 は置換基を表す。mは0
から3の整数を表す。
【0005】本発明において前記一般式(D)にて表わ
される化合物を詳しく説明する。まず前記一般式(D)
にて表される化合物中のR1 、R2 、R3 、R4 、R
5 、R 6 、R7 、R8 及びmについて次に詳しく述べ
る。R1 、R2 、R3 及びR4 は同一でも異なっていて
もよく、各々水素原子または置換基を表す。更に詳しく
はR1 、R2 、R3 及びR4 は水素原子または置換基で
あり、置換基の例としてはハロゲン原子、アルキル基、
アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロ
キシル基、カルボキシル基、スルホ基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、アシルアミノ基、アミノ基、アルキ
ルアミノ基、アニリノ基、ウレイド基、スルファモイル
アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキ
シカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイ
ル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカ
ルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ
基、カルバモイルオキシ基、シリル基、シリルオキシ
基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、ヘ
テロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、アシル基である。これらはアル
キル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヒ
ドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子また
はその他酸素原子、窒素原子、イオウ原子もしくは炭素
原子で形成される置換基で置換されていてもよい。
【0006】更に詳しくR1 、R2 、R3 及びR4 の置
換基の例を示す。ハロゲン原子としては例えば、弗素原
子、塩素原子である。アルキル基としては炭素数1〜2
5、好ましくは炭素数1〜15の直鎖、分岐鎖または環
状のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、t−ブチル、2−ヒドロキシエチ
ル、3−ヒドロキシプロピル、ベンジル、2−メタンス
ルホンアミドエチル、3−メタンスルホンアミドプロピ
ル、2−メタンスルホニルエチル、2−メトキシエチ
ル、シクロペンチル、2−アセトアミドエチル、ヒドロ
キシメチル、2−カルボキシルエチル、2−カルバモイ
ルエチル、3−カルバモイルプロピル、2,3−ジヒド
ロキシプロピル、3,4−ジヒドロキシブチル、メタン
スルホンアミドメチル、n−ヘキシル、2−ヒドロキシ
プロピル、4−ヒドロキシブチル、2−カルバモイルア
ミノエチル、3−カルバモイルアミノプロピル、4−カ
ルバモイルアミノブチル、4−カルバモイルブチル、2
−カルバモイル1−メチルエチル、カルバモイルアミノ
メチル、4−ニトロブチル、2−(2−ヒドロキシエト
キシ)エチル、2−〔2−(2−ヒドロキシエトキシ)
エトキシ〕エチル、2−(2−〔2−(2−ヒドロキシ
エトキシ)エトキシ〕エトキシ)エチル、2−〔2−
(2−〔2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ〕エ
トキシ)エトキシ〕エチル、2−(2−メトキシエトキ
シ)エチル、2−〔2−(2−メトキシエトキシ)エト
キシ〕エチル、2−(2−〔2−(2−メトキシエトキ
シ)エトキシ〕エトキシ)エチル、2−〔2−(2−
〔2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ〕エトキシ)
エトキシ〕エチル、2−(2−エトキシエトキシ)エチ
ル、2−〔2−(2−ブトキシエトキシ)エトキシ〕エ
チルである。
【0007】アリール基としては炭素数6〜24のアリ
ール基で例えば、フェニル、ナフチル、p−メトキシフ
ェニルである。ヘテロ環基としては炭素数1〜5の酸素
原子、窒素原子、もしくは硫黄原子を1個以上含む5員
または6員環の飽和または不飽和のヘテロ環であって環
を構成するヘテロ原子の数及び元素の種類は1つでも複
数であっても良く、例えば、2−フリル、2−チエニ
ル、2−ピリミジニル、2−ベンゾトリアゾリル、イミ
ダゾリル、ピラゾリルである。アルコキシ基としては炭
素数1〜16、好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基
で例えば、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキ
シ、2−メタンスルホニルエトキシである。アリールオ
キシ基としては炭素数6〜24のアリールオキシ基で例
えば、フェノキシ、p−メトキシフェノキシ、m−(3
−ヒドロキシプロピオンアミド)フェノキシである。ア
シルアミノ基としては炭素数1〜16、好ましくは炭素
数1〜6のアシルアミノ基で例えば、アセトアミド、2
−メトキシプロピオンアミド、p−ニトロベンゾイルア
ミドである。アルキルアミノ基としては炭素数1〜1
6、好ましくは炭素数1〜6のアルキルアミノ基で例え
ば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、2−ヒドロキシ
エチルアミノである。アニリノ基としては炭素数6〜2
4のアニリノ基で例えばアニリノ、m−ニトロアニリ
ノ、N−メチルアニリノである。ウレイド基としては炭
素数1〜16、好ましくは炭素数1〜6のウレイド基で
例えば、ウレイド、メチルウレイド、N,N−ジエチル
ウレイド、2−メタンスルホンアミドエチルウレイドで
ある。
【0008】スルファモイルアミノ基としては炭素数0
〜16、好ましくは炭素数0〜6のスルファモイルアミ
ノ基で例えば、ジメチルスルファモイルアミノ、メチル
スルファモイルアミノ、2−メトキシエチルスルファモ
イルアミノである。アルキルチオ基としては炭素数1〜
16、好ましくは炭素数1〜6のアルキルチオ基で例え
ば、メチルチオ、エチルチオ、2−フェノキシエチルチ
オである。アリールチオ基としては炭素数6〜24のア
リールチオ基でこれらは例えば、フェニルチオ、2−カ
ルボキシフェニルチオ、4−シアノフェニルチオであ
る。アルコキシカルボニルアミノ基としては炭素数2〜
16、好ましくは炭素数2〜6のアルコキシカルボニル
アミノ基で例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキ
シカルボニルアミノ、3−メタンスルホニルプロポキシ
カルボニルアミノである。スルホンアミド基としては炭
素数1〜16、好ましくは炭素数1〜6のスルホンアミ
ド基で例えば、メタンスルホンアミド、p−トルエンス
ルホンアミド、2−メトキシエタンスルホンアミドであ
る。カルバモイル基としては炭素数1〜16、好ましく
は炭素数1〜6のカルバモイル基で例えば、カルバモイ
ル、N,N−ジメチルカルバモイル、N−エチルカルバ
モイルである。スルファモイル基としては炭素数0〜1
6、好ましくは炭素数0〜6のスルファモイル基で例え
ば、スルファモイル、ジメチルスルファモイル、エチル
スルファモイルである。スルホニル基としては炭素数1
〜16、好ましくは炭素数1〜6の脂肪族または芳香族
のスルホニル基で例えば、メタンスルホニル、エタンス
ルホニル、2−クロロエタンスルホニルである。アルコ
キシカルボニル基としては炭素数1〜16、好ましくは
炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基で例えば、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカ
ルボニルである。ヘテロ環オキシ基としては炭素数1〜
5の酸素原子、窒素原子、もしくは硫黄原子を1個以上
含む5員または6員環の飽和または不飽和のヘテロ環オ
キシ基であって環を構成するヘテロ原子の数及び元素の
種類は1つでも複数であっても良く例えば、1−フェニ
ルテトラゾリル−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニ
ルオキシ、2−ピリジルオキシである。
【0009】アゾ基としては炭素数1〜16、好ましく
は炭素数1〜6のアゾ基で例えば、フェニルアゾ、2−
ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ、4−スル
ホフェニルアゾである。アシルオキシ基としては炭素数
1〜16、好ましくは炭素数1〜6のアシルオキシ基で
例えば、アセトキシ、ベンゾイルオキシ、4−ヒドロキ
シブタノイルオキシである。カルバモイルオキシ基とし
ては炭素数1〜16、好ましくは炭素数1〜6のカルバ
モイルオキシ基で例えば、N,N−ジメチルカルバモイ
ルオキシ、N−メチルカルバモイルオキシ、N−フェニ
ルカルバモイルオキシである。シリル基としては炭素数
3〜16、好ましくは炭素数3〜6のシリル基で例え
ば、トリメチルシリル、イソプロピルジエチルシリル、
t−ブチルジメチルシリルである。シリルオキシ基とし
ては炭素数3〜16、好ましくは炭素数3〜6のシリル
オキシ基で例えば、トリメチルシリルオキシ、トリエチ
ルシリルオキシ、ジイソプロピルエチルシリルオキシで
ある。アリールオキシカルボニルアミノ基としては炭素
数7〜24のアリールオキシカルボニルアミノ基で例え
ば、フェノキシカルボニルアミノ、4−シアノフェノキ
シカルボニルアミノ、2、6−ジメトキシフェノキシカ
ルボニルアミノである。イミド基としては炭素数4〜1
6のイミド基で例えば、N−スクシンイミド、N−フタ
ルイミドである。ヘテロ環チオ基としては炭素数1〜5
の酸素原子、窒素原子、もしくは硫黄原子を1個以上含
む5員または6員環の飽和または不飽和のヘテロ環チオ
基であって環を構成するヘテロ原子の数及び元素の種類
は1つでも複数であっても良く例えば、2−ベンゾチア
ゾリルチオ、2−ピリジルチオである。
【0010】スルフィニル基としては炭素数1〜16、
好ましくは炭素数1〜6のスルフィニル基で例えば、メ
タンスルフィニル、ベンゼンスルフィニル、エタンスル
フィニルである。ホスホニル基としては炭素数2〜1
6、好ましくは炭素数2〜6のホスホニル基で例えば、
メトキシホスホニル、エトキシホスホニル、フェノキシ
ホスホニルである。アリールオキシカルボニル基として
は炭素数7〜24のアリールオキシカルボニル基で例え
ば、フェノキシカルボニル、2−メチルフェノキシカル
ボニル、4−アセトアミドフェノキシカルボニルであ
る。アシル基としては炭素数1〜16、好ましくは炭素
数1〜6のアシル基で例えば、アセチル、ベンゾイル、
4−クロロベンゾイルである。
【0011】R5 、R6 は水素原子または置換基を表
し、この場合置換基とはアルキル基、アリール基または
ヘテロ環基を表す。その詳細は、R1 、R2 、R3 及び
4 にて説明したものに同義である。但し、R5 、R6
がヘテロ環基である場合、該ヘテロ環基のヘテロ環を構
成する炭素原子と結合している。R7 はアルキル基、ア
リール基またはヘテロ環基を表す。その詳細は、R1
2 、R3 及びR4 にて説明したものに同義である。但
し、R7 がアルキル基である場合、R7 中の炭素原子の
うち、一般式(D)中の窒素原子に直接結合している炭
素原子には、水素原子と炭素原子の2つの元素以外の元
素が結合していることはない。R7 がヘテロ環基である
場合、R7 が結合する一般式(D)中の窒素原子とは該
ヘテロ環基のヘテロ環を構成する炭素原子と連結してい
る。R8 は置換基を表す。その詳細は、R1 、R2 、R
3 及びR4 にて説明したものに同義である。mは0から
3の整数を表す。
【0012】一般式(D)で表される化合物の中でも、
以下の一般式(DD−1)および(DD−2)で表され
る化合物が特に好ましい。
【0013】
【化3】
【0014】式中、R11、R12、R13、R14、R15、R
16は同一でも異なっていてもよく、各々水素原子または
置換基を表す。但し、R11とR12、R13とR14、R15
16の各々の組み合わせからなる群において、その少な
くとも一つは共に置換基である。R17はアルキル基、ア
リール基またはヘテロ環基を表わす。R9 は水素原子ま
たは置換基を表す。
【化4】 式中R21、R22、R23、R24、R25、R26は同一でも異
なっていてもよく、各々水素原子または置換基を表わ
す。但し、R21とR22、R23とR24、R25とR26の各々
の組み合わせからなる群において、その少なくとも1つ
は共に置換基である。R9 およびR28は水素原子または
置換基を表わし、nは2〜5の整数を表わす。
【0015】一般式(DD−1)中のR11、R12
13、R14、R15、R16、R17及びR18について以下に
その好ましい組み合わせについて述べる。R18は水素原
子、アルキル基またはアルコキシ基であり、R17はアル
キル基であり、R11、R12、R13、R14、R15及びR16
は各々水素原子またはアルキル基である組合せが好まし
い。ここで、アルキル基、アルコキシ基は、他の置換基
によって置換されたものも含む。この組合せにおいて、
11、R12、R13、R14、R15、R16、R17及びR18
うち少なくとも一つが水溶性基で置換されたアルキル基
であることがより好ましく、更にヒドロキシル基、カル
ボキシル基、スルホ基、アルコキシ基、アシルアミノ
基、アミノ基、アルキルアミノ基、ウレイド基、スルフ
ァモイルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル
基、スルファモイル基、またはスルホニル基で置換され
たアルキル基であることが好ましく、特にヒドロキシル
基、カルボキシル基、ウレイド基、スルホンアミド基で
置換されたアルキル基であることが好ましい。
【0016】更に好ましい組み合わせとしては、R18
水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1
〜6のアルコキシ基であり、R17は炭素数1〜6のアル
キル基であり、R11、R12、R13、R14、R15及びR16
は各々水素原子または炭素数1〜3のアルキル基である
という組合せが好ましい。この組み合わせにおいて
11、R12、R13、R14、R15、R16、R17及びR18
うち少なくとも一つが水溶性基で置換されたアルキル基
であることがより好ましく、更にヒドロキシル基、カル
ボキシル基、スルホ基、アルコキシ基、アシルアミノ
基、アミノ基、アルキルアミノ基、ウレイド基、スルフ
ァモイルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル
基、スルファモイル基、またはスルホニル基で置換され
たアルキル基であることが好ましく、特にヒドロキシル
基、カルボキシル基、ウレイド基、スルホンアミド基で
置換されたアルキル基であることが好ましい。
【0017】更に好ましい組み合わせとしては、R18
炭素数1〜6のアルキル基であり、R17は炭素数1〜6
のアルキル基であり、R11、R12、R13、R14、R15
びR 16は各々水素原子または炭素数1〜3のアルキル基
であるという組合せが好ましい。この組み合わせにおい
てR11、R12、R13、R14、R15、R16、R17及びR18
のうち少なくとも一つが水溶性基で置換されたアルキル
基であることがより好ましく、更にヒドロキシル基、カ
ルボキシル基、スルホ基、アルコキシ基、アシルアミノ
基、アミノ基、アルキルアミノ基、ウレイド基、スルフ
ァモイルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル
基、スルファモイル基、またはスルホニル基で置換され
たアルキル基であることが好ましく、特にヒドロキシル
基、カルボキシル基、ウレイド基、スルホンアミド基で
置換されたアルキル基であることが好ましい。
【0018】更に好ましい組み合わせとしては、R18
メチル基またはイソプロピル基であり、R17は炭素数1
〜6のアルキル基であり、R11、R12、R13、R14、R
15及びR16は各々水素原子または炭素数1〜3のアルキ
ル基であるという組合せが好ましい。この組み合わせに
おいてR11、R12、R13、R14、R15、R16及びR17
うち少なくとも一つが水溶性基で置換されたアルキル基
であることがより好ましく、更にヒドロキシル基、カル
ボキシル基、スルホ基、アルコキシ基、アシルアミノ
基、アミノ基、アルキルアミノ基、ウレイド基、スルフ
ァモイルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル
基、スルファモイル基、またはスルホニル基で置換され
たアルキル基であることが好ましく、特にヒドロキシル
基、カルボキシル基、ウレイド基、スルホンアミド基で
置換されたアルキル基であることが好ましい。
【0019】一般式(DD−2)中のR21、R22
23、R24、R25、R26、R9 およびR 28について以下
にその好ましい組み合わせについて述べる。R28は水素
原子、アルキル基またはアルコキシ基であり、R9 は水
素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基であ
り、R21、R22、R23、R24、R25およびR26は各々水
素原子またはアルキル基である組合せが好ましい。ここ
でアルキル基、アルコキシ基、アリール基およびヘテロ
環基は他の置換基によって置換されたものも含む。置換
基としてはヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ
基、アルコキシ基、アシルアミノ基、アミノ基、アルキ
ルアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、ス
ルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基ま
たはスルホニル基が好ましく、特にヒドロキシル基、カ
ルボキシル基、ウレイド基、スルホンアミド基が好まし
い。
【0020】更に好ましい組み合わせとしてはR28は水
素原子、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1〜
6のアルコキシ基であり、R9 は水素原子または炭素数
1〜6のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基
であり、R21、R22、R23、R24、R25およびR26は各
々水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であるとい
う組合せが好ましい。ここでアルキル基、アルコキシ基
およびアリール基は他の置換基によって置換されたもの
も含む。置換基としてはヒドロキシル基、カルボキシル
基、スルホ基、アルコキシ基、アシルアミノ基、アミノ
基、アルキルアミノ基、ウレイド基、スルファモイルア
ミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファ
モイル基またはスルホニル基が好ましく、特にヒドロキ
シル基、カルボキシル基、ウレイド基、スルホンアミド
基が好ましい。
【0021】更に好ましい組合せとしては、R28は水素
原子、炭素数1〜6のアルキル基であり、R9 は水素原
子、または炭素数1〜6のアルキル基であり、R21、R
22、R23、R24、R25およびR26は各々水素原子または
炭素数1〜3のアルキル基であるという組合せが好まし
い。ここでアルキル基は他の置換基によって置換された
ものも含む。置換基としてはヒドロキシル基、カルボキ
シル基、スルホ基、アルコキシ基、アシルアミノ基、ア
ミノ基、アルキルアミノ基、ウレイド基、スルファモイ
ルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スル
ファモイル基またはスルホニル基が好ましく、特にヒド
ロキシル基、カルボキシル基、ウレイド基、スルホンア
ミド基が好ましい。
【0022】更に好ましい組合わせとしては、R28はメ
チル基またはイソプロピル基であり、R9 は水素原子ま
たはメチル基であり、R21、R22、R23、R24、R25
よびR26は各々水素原子または炭素数1〜3のアルキル
基であるという組合せが好ましい。ここでアルキル基は
他の置換基によって置換されたものも含む。置換基とし
てはヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、アル
コキシ基、アシルアミノ基、アミノ基、アルキルアミノ
基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、スルホンア
ミド基、カルバモイル基、スルファモイル基またはスル
ホニル基が好ましく、特にヒドロキシル基、カルボキシ
ル基、ウレイド基、スルホンアミド基が好ましい。
【0023】次に本発明における一般式(D)で表され
る代表的現像主薬の具体例を示すが、これらによって限
定されるものではない。
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】
【化11】
【0031】
【化12】
【0032】
【化13】
【0033】
【化14】
【0034】
【化15】
【0035】
【化16】
【0036】
【化17】
【0037】
【化18】
【0038】
【化19】
【0039】
【化20】
【0040】
【化21】
【0041】
【化22】
【0042】
【化23】
【0043】
【化24】
【0044】
【化25】
【0045】
【化26】
【0046】
【化27】
【0047】
【化28】
【0048】
【化29】
【0049】
【化30】
【0050】一般式(D)で示される化合物は、遊離ア
ミンとして保存する場合には非常に不安定であるため、
一般には無機酸、有機酸の塩として製造、保存し、処理
液に添加するときに始めて遊離アミンとなるようにする
場合が好ましい。一般式(D)の化合物を造塩する無
機、有機の酸としては例えば塩酸、硫酸、燐酸、p−ト
ルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ナフタレン−
1,5−ジスルホン酸等が挙げられる。これらの中で硫
酸、p−トルエンスルホン酸の塩とすることが好まし
く、硫酸との塩として造塩することが最も好ましい。本
発明に用いられる発色現像主薬は、例えばジャーナル・
オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエテイ73巻、
3100頁(1951年)に記載の方法に準じて容易に
合成することが出来る。化合物(D−30)、(D−1
8)、(D−32)、(D−37)、(D−39)は特
開平7−287370号に記載の方法で合成できる。
【0051】本発明に用いられる発色現像主薬は単独ま
たは他の公知のp−フェニレンジアミン誘導体と併用し
て使用することもできる。組み合わせる化合物の代表例
を以下に示すがこれらに限定されるものではない。 P−1 N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン P−2 4−アミノ−3−メチル−N,N−ジエチルア
ニリン P−3 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(3−ヒドロキシプロピル)アニリン P−4 4−アミノ−N−エチル−N−(2−ヒドロキ
シエチル)アニリン P−5 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(2−ヒドロキシエチル)アニリン P−6 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(2−メタンスルホンアミドエチル)アニリン P−7 N−(2−アミノ−5−N、N−ジエチルアミ
ノフェニルエチル)メタンスルホンアミド P−8 N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン P−9 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(2−メトキシエチル)アニリン P−10 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(4−ヒドロキシブチル)アニリン P−11 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(2−ブトキシエチル)アニリン
【0052】組み合わせる化合物として上記p−フェニ
レンジアミン誘導体のうち特に好ましくはP−3、P−
5、P−6あるいはP−10である。また、これらのp
−フェニレンジアミン誘導体と硫酸塩、塩酸塩、亜硫酸
塩、p−トルエンスルホン酸塩、硝酸塩、ナフタレン−
1、5−ジスルホン酸塩などの塩で使用されるのが一般
的である。本発明において、処理組成物とは、液体状で
あっても固体状(例えば、粉末状、顆粒状)であっても
よい。これらの化合物は目的に応じ2種以上併用するこ
ともできる。芳香族第一級アミン現像主薬の使用量はカ
ラー現像液1リットル当り好ましくは0.001モル〜
0.2モル、さらに好ましくは0.005モル〜0.1
モルである。
【0053】本発明に用いられるカラー現像液には、前
記芳香族第一級アミンカラー現像主薬を直接保恒する化
合物として、特開昭63−5341号、同63−106
655号あるいは特開平4−144446号に記載の各
種ヒドロキシルアミン類、特開昭63−43138号に
記載のヒドロキサム酸類、同63−146041号に記
載のヒドラジン類やヒドラジド類、同63−44657
および同63−58443号に記載のフエノール類、同
63−44656号に記載のα−ヒドロキシケトン類や
α−アミノケトン類、同63−36244号記載の各種
糖類などを含有することができる。また、上記化合物と
併用して、特開昭63−4235号、同63−2425
4号、同63−21647号、同63−146040
号、同63−27841号および同63−25654号
等に記載のモノアミン類、同63−30845号、同6
3−14640号、同63−43139号等に記載のジ
アミン類、同63−21647号、同63−26655
号および同63−44655号に記載のポリアミン類、
同63−53551号に記載のニトロキシラジカル類、
同63−43140号及び同63−53549号に記載
のアルコール類、同63−56654号に記載のオキシ
ム類および同63−239447号に記載の3級アミン
類を使用することができる。その他保恒剤として、特開
昭57−44148号および同57−53749号に記
載の各種金属類、同59−180588号に記載のサリ
チル酸類、同54−3582号に記載のアルカノールア
ミン類、同56−94349号に記載のポリエチレンイ
ミン類、米国特許第3,746,544号に記載の芳香
族ポリヒドロキシ化合物等を必要に応じて含有しても良
い。特にヒドロキシルアミン類を使用する場合は、上記
のアルカノールアミン類や芳香族ポリヒドロキシ化合物
の併用が好ましい。特に好ましい保恒剤としては、特開
平3−144446号の一般式(I)で表されるヒドロ
キシルアミン類であり、中でもメチル基、エチル基ある
いはスルホ基やカルボキシ基を有する化合物が好まし
い。これらの保恒剤の添加量としてはカラー現像液1リ
ットル当り20ミリモル〜200ミリモル、好ましくは
30ミリモル〜150ミリモルである。
【0054】その他本発明に用いられるカラー現像液に
は、上記特開平3−144446号に記載の各種添加剤
を使用できる。例えば、pHを保持するための緩衝剤と
して同特許(9)ページの炭酸類、リン酸類、ホウ酸
類、ヒドロキシ安息香酸類などを使用できる。カラー現
像液はこれらの緩衝剤を用いてpHを9.0〜12.5
に維持することが好ましい。より好ましくは9.5〜1
1.5である。カブリ防止剤としては同(10)ページ
に記載のハロゲン化物イオン、有機カブリ防止剤が上げ
られる。特にカラー現像液中の現像主薬濃度が20ミリ
モル/リットル以上の高い時や40℃以上の高温処理す
る場合には、臭化物イオン濃度はある程度高い方が好ま
しく、17ミリモル/リットル以上60ミリモル以下が
好ましい。また必要に応じてイオン交換樹脂やイオン交
換膜を用いてハロゲンを除去して好ましい濃度範囲にコ
ントロールすることもできる。キレート剤としては、ア
ミノポリカルボン酸、アミノポリホスホン酸、アルキル
ホスホン酸、ホスホノカルボン酸が好ましく使用され
る。例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢
酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジア
ミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、1−ヒド
ロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、ニトリロ−
N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミ
ン−N,N,N,N−テトラメチレンホスホン酸、エチ
レンジアミン−ジ(o−ヒドロキシフェニル酢酸)及び
それらの塩を代表例とした化合物が使用できる。また好
ましいキレート剤としては生分解性を有する化合物があ
げられる。この例としては特開昭63−146998
号、特開昭63−199295号、特開昭63−267
750号、特開昭63−267751号、特開平2−2
29146号、特開平3−186841号、独国特許3
739610、欧州特許468325号等が挙げられ
る。更に、ベンズイミダゾール類、ベンゾチアゾール類
もしくはメルカプト化合物のような現像抑制剤、ベンジ
ルアルコール、ポリエチレングリコール、四級アンモニ
ウム塩、アミン類のような現像促進剤、色素形成カプラ
ー、競争カプラー、1−フェニル−3−ピラゾリドンの
ような補助現像主薬、粘性付与剤、あるいはアルキルス
ルホン酸、アリールスルホン酸、脂肪族カルボン酸、芳
香族カルボン酸等の各種界面活性剤を必要に応じて添加
してもよい。
【0055】本発明に用いられるカラー現像液の補充量
は、撮影用感光材料の場合1m2 当り550ml以下が
好ましく、450ml以下がより好ましく、400ml
以下、80ml以上が最も好ましい。補充液中の臭化物
イオン濃度を低減するかあるいは含有させないことで、
300ml以下にすることもできる。カラー現像液の処
理温度としては35℃以上が好ましく、更に好ましくは
40℃以上50℃以下である。カラー現像液の処理時間
は3分15秒以下が好ましく、30秒〜2分30秒がよ
り好ましい。また液の蒸発、空気酸化を防止することが
好ましい。処理槽での写真処理液と空気との接触面積
は、以下に定義する開口率で表わすことができる。すな
わち 開口率=[処理液と空気との接触面積(cm2) ]÷[処理
液の容量(cm3) ] 上記の開口率(cm-1)は0.05以下であることが好ま
しく、より好ましくは0.0005〜0.01である。
このように開口率を低減させる方法としては、処理槽の
写真処理液面に浮き蓋等の遮蔽物を設けるほかに、特開
平1−82033号に記載された可動蓋を用いる方法、
特開昭63−216050号に記載されたスリット現像
処理法を挙げることができる。またカラー現像液の補充
タンクや処理層中の処理液は高沸点有機溶媒や高分子化
合物などでシールドし、空気との接触面積を低減させる
ことが好ましい。特に、流動パラフィンやオルガノシロ
キサン等が好ましい。開口率を低減させることは、発色
現像及び黒白現像の両工程のみならず、後続の諸工程例
えば、漂白、漂白定着、定着、水洗、安定化などの全て
の工程において適用できる。現像液は再生して使用する
ことができる。現像液の再生とは、使用済みの現像液を
アニオン交換樹脂や電気透析を行ったり、あるいは再生
剤と呼ばれる処理薬品を加えることにより現像液の活性
を上げ、再び処理液として使用することである。この場
合、再生率(補充液中のオーバーフロー液の割合)は、
50%以上が好ましく、特に70%以上が好ましい。再
生の方法としては、アニオン交換樹脂を用いるの好まし
い。特に好ましいアニオン交換樹脂の組成及び樹脂の再
生方法に関しては、三菱化成工業(株)発行のダイアイ
オン・マニュアル(I)(1986年第14版)に記載
のものをあげることができる。また、アニオン交換樹脂
のなかでは特開平2−952号や特開平1−28115
2号に記載された組成の樹脂が好ましい。
【0056】本発明において、カラー現像された感光材
料は、脱銀処理される。ここでいう脱銀処理とは、基本
的には漂白処理と定着処理からなるが、これらを同時に
行う漂白定着処理及びこれらの処理を組み合わせて構成
される。漂白剤としては、前述の特開平3−14444
6号(11)ページに記載の様にアミノポリカルボン酸
第2鉄塩又はその塩が好ましく用いられる。例えばエチ
レンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シ
クロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイミノ二酢酸、
1,3−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテル
ジアミン四酢酸などの第2鉄塩が上げられる。その他漂
白剤として、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの錯塩な
どを用いることができる。これらのうちエチレンジアミ
ン四酢酸鉄(III) 錯塩、及び1,3−ジアミノプロパン
四酢酸鉄(III) 錯塩を始めとするアミノポリカルボン酸
鉄(III) 錯塩が特に好ましい。これらのアミノポリカル
ボン酸鉄(III) 錯塩は漂白液においても、漂白定着液に
おいても特に有用である。
【0057】漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴に
は、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。
有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されて
いる:米国特許第3,893,858号、西独特許第
1,290,812号、同2,059,988号、特開
昭53−32736号、同53−57831号、同53
−37418号、同53−72623号、同53−95
630号、同53−95631号、同53−10423
2号、同53−124424号、同53−141623
号、同53−28426号、リサーチ・ディスクロージ
ャーNo.17129号(1978年7月)などに記載の
メルカプト基またはジスルフィド基を有する化合物;特
開昭50−140129号に記載のチアゾリジン誘導
体;特公昭45−8506号、特開昭52−20832
号、同53−32735号、米国特許第3,706,5
61号に記載のチオ尿素誘導体;西独特許第1,12
7,715号、特開昭58−16235号に記載の沃化
物塩;西独特許第966,410号、同2,748,4
30号に記載のポリオキシエチレン化合物類;特公昭4
5−8836号記載のポリアミン化合物;その他特開昭
49−40943号、同49−59644号、同53−
94927号、同54−35727号、同55−265
06号、同58−163940号記載の化合物;臭化物
イオン等が使用できる。なかでもメルカプト基またはジ
スルフィド基を有する化合物が促進効果が大きい観点で
好ましく、特に米国特許第3,893,858号、西独
特許第1,290,812号、特開昭53−95630
号に記載の化合物が好ましい。さらに、米国特許第4,
552,834号に記載の化合物も好ましい。これらの
漂白促進剤は感材中に添加してもよい。撮影用のカラー
感光材料を漂白定着するときにこれらの漂白促進剤は特
に有効である。
【0058】本発明に用いられる脱銀処理浴には漂白剤
の他に特開平3−144446号(12)ページに記載
の再ハロゲン化剤、pH緩衝剤及び公知の添加剤を使用
できる。漂白液や漂白定着液には上記の化合物の他に、
漂白ステインを防止する目的で有機酸を含有させること
が好ましい。特に好ましい有機酸は、酸解離定数(pk
a)が2〜6である化合物で、具体的には酢酸、プロピ
オン酸、ヒドロキシ酢酸コハク酸、マレイン酸、グルタ
ル酸、フマル酸、マロン酸、アジピン酸などが挙げられ
るが、特に好ましくはコハク酸、マレイン酸、グルタル
酸である。漂白液又は漂白定着液のpHは通常4.0〜
8.0であるが、処理の迅速化のために、さらに低いp
Hで処理することもできる。
【0059】定着液や漂白定着液に用いられる定着剤と
しては、チオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテル系
化合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩等を挙げることが
できるが、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、特にチオ
硫酸アンモニウムが最も広範に使用できる。また、チオ
硫酸塩とチオシアン酸塩、チオエーテル系化合物、チオ
尿素などとの併用も好ましい。定着液や漂白定着液の保
恒剤としては、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、カルボニル重亜
硫酸付加物あるいは欧州特許第294769A号に記載
のスルフィン酸化合物が好ましい。さらに液の安定化の
目的で各種アミノポリカルボン酸類や、有機ホスホン酸
類等のキレート剤の添加が好ましい。好ましいキレート
剤としては1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホス
ホン酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テト
ラキス(メチレンホスホン酸)、ニトリロトリメチレン
ホスホン酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリ
アミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、1,2
−プロピレンジアミン四酢酸をあげることができる。こ
の中でも、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホス
ホン酸及びエチレンジアミン四酢酸が特に好ましい。定
着液や漂白定着液には、pH調整のためにpKaが6.
0〜9.0の化合物を含有させることが好ましい。例え
ばイミダゾール、1−メチルイミダゾール、1−エチル
イミダゾール、2−メチルイミダゾールの如きイミダゾ
ール類を0.1〜10モル/リットル添加することが好
ましい。イミダゾール化合物とは、イミダゾール及びそ
の誘導体を表し、イミダゾールの好ましい置換基として
は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アミノ
基、ニトロ基、ハロゲン原子等を挙げることができる。
また、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基は、更
にアミノ基、ニトロ基、ハロゲン原子等で置換されてい
てもよい。イミダゾールの置換基の好ましい総炭素数は
1〜6であり、最も好ましい置換基はメチル基である。
【0060】以下に、イミダゾール化合物の具体例を挙
げるが、これらに限定されるものではない。 イミダゾール 1−メチルイミダゾール 2−メチルイミダゾール 4−メチルイミダゾール 4−(2−ヒドロキシエチル)−イミダゾール 2−エチルイミダゾール 2−ビニルイミダゾール 4−プロピルイミダゾール 4−(2−アミノエチル)イミダゾール 2,4−ジメチルイミダゾール 2−クロロイミダゾール これらの内、好ましい化合物はイミダゾール、2−メチ
ル−イミダゾール、4−メチル−イミダゾールであり、
最も好ましい化合物はイミダゾールである。
【0061】本発明の処理において補充方式を採用する
場合の定着液または漂白定着液の補充量としては感光材
料1m2 あたり100〜3000mlが好ましいが、よ
り好ましくは300〜1800mlである。漂白定着液
の補充は漂白定着補充液として補充してもよいし、特開
昭61−143755号や特願平2−216389号記
載のように漂白液と定着液のオーバーフロー液を使用し
て行ってもよい。本発明において漂白、漂白定着、定着
の組合せよりなる脱銀工程の全処理時間の合計は、好ま
しくは30秒〜3分、さらに好ましくは45秒〜2分であ
る。また、処理温度は30〜60℃、好ましくは35〜
55℃である。
【0062】本発明に用いられる漂白能を有する処理液
は、処理に際し、エアレーションを実施することが写真
性能をきわめて安定に保持するので特に好ましい。エア
レーションには当業界で公知の手段が使用でき、漂白能
を有する処理液中への、空気の吹き込みやエゼクターを
利用した空気の吸収などが実施できる。空気の吹き込み
に際しては、微細なポアを有する散気管を通じて、液中
に空気を放出させることが好ましい。このような散気管
は、活性汚泥処理における曝気槽等に、広く使用されて
いる。エアレーションに関しては、イーストマン・コダ
ック社発行のZ−121、ユージング・プロセス・C−
41第3版(1982年)、BL−1〜BL−2頁に記
載の事項を利用できる。本発明の漂白能を有する処理液
を用いた処理に於いては、攪拌が強化されていることが
好ましく、その実施には特開平3−33847号公報の
第8頁、右上欄、第6行〜左下欄、第2行に記載の内容
が、そのまま利用できる。
【0063】本発明に用いられる定着能を有する処理液
は公知の方法で銀回収を行うことができ、このような銀
回収を施した再生液を使用することができる。銀回収法
としては、電気分解法(仏国特許第2,299,667
号記載)、沈澱法(特開昭52−73037号、独国特
許第2,331,220号記載)、イオン交換法(特開
昭51−17114号、独国特許第2,548,237
号記載)及び金属置換法(英国特許第1,353,80
5号記載)等が有効である。これらの銀回収法はタンク
液中からインラインで行うと迅速処理適性が更に良好と
なるため好ましい。また、本発明に用いられる漂白能を
有する処理液は、処理に使用後のオーバーフロー液を回
収し、成分を添加して組成を修正した後、再利用するこ
とが出来る。このような使用方法は、通常、再生と呼ば
れるが、本発明はこのような再生も好ましくできる。再
生の詳細に関しては、富士写真フイルム株式会社発行の
富士フイルム・プロセシングマニュアル、フジカラーネ
ガティブフィルム、CN−16処理(1990年8月改
訂)第39頁〜40頁に記載の事項が適用できる。本発
明に用いられる漂白能を有する処理液を調整するための
キットは、液体でも粉体でも良いが、アンモニウム塩を
排除した場合、ほとんどの原料が粉体で供給され、また
吸湿性も少ないことから、粉体を作るのが容易になる。
上記再生用のキットは、廃液量削減の観点から、余分な
水を用いず、直接添加できることから、粉体が好まし
い。
【0064】漂白能を有する処理液の再生に関しては、
前述のエアレーションの他、「写真工学の基礎−銀塩写
真編−」(日本写真学会編、コロナ社発行、1979
年)等に記載の方法が使用できる。具体的には電界再生
の他、臭素酸や亜鉛素酸、臭素、臭素プレカーサー、過
硫酸塩、過酸化水素、触媒を利用した過酸化水素、亜臭
素酸、オゾン等による漂白液の再生方法が挙げられる。
電解による再生においては、陰極及び陽極を同一漂白浴
に入れたり、或いは隔膜を用いて陽極槽と陰極槽を別浴
にして再生してりするほか、やはり隔膜を用いて漂白液
と現像液及び/又は定着液を同時に再生処理したりする
ことができる。定着液、漂白定着液の再生は、蓄積する
銀イオンを電解還元することでおこなわれる。その他、
蓄積するハロゲンイオンを陰イオン交換樹脂により除去
することも、定着性能を保つ上で好ましい。
【0065】脱銀工程においては、攪拌ができるだけ強
化されていることが好ましい。攪拌強化の具体的な方法
としては特開昭62−183460号に記載の感光材料
の乳剤面に処理液の噴流を衝突させる方法や、特開昭6
2−183461号の回転手段を用いて攪拌効果を上げ
る方法、さらには液中に設けられたワイパーブレードと
乳剤面を接触させながら感光材料を移動させ、乳剤表面
を乱流化することによってより攪拌効果を向上させる方
法、処理液全体の循環流量を増加させる方法があげられ
る。このような攪拌向上手段は漂白液、漂白定着液、定
着液のいずれにおいても有効である。攪拌の向上は乳剤
膜中への漂白剤、定着剤の供給を速め、結果として脱銀
速度を高めるものと考えられる。また前記の攪拌向上手
段は、漂白促進剤を使用した場合により有効であり、促
進効果を著しく増加させたり漂白促進剤による定着阻害
作用を解消させることができる。本発明に用いられる自
動現像機は、特開昭 60-191257号、同 60-191258号、同
60-191259号に記載の感光材料搬送手段を有しているこ
とが好ましい。前記の特開昭 60-191257号に記載のとお
り、このような搬送手段は前浴から後浴への処理液の持
込みを著しく削減でき、処理液の性能劣化を防止する効
果が高い。このような効果は各工程における処理時間の
短縮や、処理液補充量の低減に特に有効である。
【0066】定着能を有する処理工程の後には、通常、
水洗処理工程を行う。定着能を有する処理液で処理後、
実質的な水洗を行わず、安定液を用いた安定化処理を行
う簡便な処理方法を用いることもできる。水洗工程での
水洗水量は、感光材料の特性(例えばカプラー等使用素
材による)、用途、更には水洗水温、水洗タンクの数
(段数)、向流、順流等の補充方式、その他種々の条件
によって広範囲に設定し得る。このうち、多段向流方式
における水洗タンク数と水量の関係は、Journal of the
Society of Motion Pictureand Television Engineers
第64巻、P. 248〜253 (1955 年5月号)に記載の方法
で、求めることができる。段数としては2〜4段が好ま
しい。補充量としては単位面積当り前浴からの持込量の
1〜50倍、好ましくは1〜30倍、より好ましくは1
〜10倍である。さらに補充量を効率よく低減する方法
として、水洗タンクあるいは安定浴を隔壁で分割し、ワ
イパーブレード等のスリット部を通って感光材料が空気
中に出ることなく液中で処理されるいわゆる多室水洗あ
るいは安定処理が好ましく用いられる。
【0067】上記の多段向流方式あるいは多室水洗方式
によれば、水洗水量を大幅に減少し得るが、タンク内に
おける水の滞留時間の増加により、バクテリアが繁殖
し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生
じる。本発明のカラー感光材料の処理において、このよ
うな問題が解決策として、特開昭62-288,838号に記載の
カルシウムイオン、マグネシウムイオンを低減させる方
法を極めて有効に用いることができる。また、特開昭57
-8,542号に記載のイソチアゾロン化合物やサイアベンダ
ゾール類、塩素化イソシアヌール酸ナトリウム等の塩素
系殺菌剤、その他ベンゾトリアゾール等、堀口博著「防
菌防黴剤の化学」(1986年)三共出版、衛生技術会編
「微生物の滅菌、殺菌、防黴技術」(1982年)工業技術
会、日本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」(1986年)
に記載の殺菌剤を用いることもできる。
【0068】本発明の感光材料の処理における水洗水お
よび安定液のpHは、4〜9であり、好ましくは5〜8で
ある。又、温度、時間も、感光材料の特性、用途等で種
々設定し得るが、一般には、15〜45℃で20秒〜10分、好
ましくは25〜40℃で30秒〜5分の範囲が選択される。更
に、本発明の感光材料は、上記水洗に代り、直接安定液
によって処理することもできる。このような安定化処理
においては、特開昭57-8543 号、同58-14834号、同60-2
20345 号に記載の公知の方法はすべて用いることができ
る。
【0069】また、安定液には色素画像を安定化させる
化合物、例えば、ホルマリン、m−ヒドロキシベンズア
ルデヒド等のベンズアルデヒド類、ホルムアルデヒド重
亜硫酸付加物、ヘキサメチレンテトラミン及びその誘導
体、ヘキサヒドロトリアジン及びその誘導体、ジメチロ
ール尿素、N−メチロールピラゾールなどのN−メチロ
ール化合物、有機酸やpH緩衝剤等が含まれる。これら
の化合物の好ましい添加量は安定液1リットルあたり
0.001〜0.02モルであるが、安定液中の遊離ホ
ルムアルデヒド濃度は低い方がホルムアルデヒドガスの
飛散が少なくなるため好ましい。このような点から色素
画像安定化剤としては、m−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド、ヘキサメチレンテトラミン、N−メチロールピラゾ
ールなどの特開平4−270344号記載のN−メチロ
ールアゾール類、N,N′−ビス(1,2,4−トリア
ゾール−1−イルメチル)ピペラジン等の特開平4−3
13753号記載のアゾリルメチルアミン類が好まし
い。特に特開平4−359249号(対応、欧州特許公
開第519190A2号)に記載の1,2,4−トリア
ゾールの如きアゾール類と、1,4−ビス(1,2,4
−トリアゾール−1−イルメチル)ピペラジンの如きア
ゾリルメチルアミン及びその誘導体の併用が、画像安定
性が高く、且つホルムアルデヒド蒸気圧が少なく好まし
い。また、その他必要に応じて塩化アンモニウムや亜硫
酸アンモニウム等のアンモニウム化合物、Bi、Alな
どの金属化合物、蛍光増白剤、硬膜剤、米国特許4,7
86,583号に記載のアルカノールアミンや、前記の
定着液や漂白定着液に含有することができる保恒剤、例
えば、特開平1−231051号公報に記載のスルフィ
ン酸化合物を含有させることも好ましい。
【0070】水洗水及び安定液には処理後の感光材料の
乾燥時の水滴ムラを防止するため、種々の界面活性剤を
含有することができる。中でもノニオン性界面活性剤を
用いるのが好ましく、特にアルキルフェノールエチレン
オキサイド付加物が好ましい。アルキルフェノールとし
ては特にオクチル、ノニル、ドデシル、ジノニルフェノ
ールが好ましく、またエチレンオキサイドの付加モル数
としては特に8〜14が好ましい。さらに消泡効果の高
いシリコン系界面活性剤を用いることも好ましい。
【0071】水洗水及び安定液中には、各種キレート剤
を含有させることが好ましい。好ましいキレート剤とし
ては、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン
五酢酸などのアミノポリカルボン酸や1−ヒドロキシエ
チリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N,N′−トリ
メチレンホスホン酸、ジエチレントリアミン−N,N,
N′,N′−テトラメチレンホスホン酸などの有機ホス
ホン酸、あるいは、欧州特許345,172A1号に記
載の無水マレイン酸ポリマーの加水分解物などをあげる
ことができる。
【0072】上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオ
ーバーフロー液は脱銀工程等他の工程において再利用す
ることもできる。自動現像機などを用いた処理におい
て、上記の各処理液が蒸発により濃縮化する場合には、
蒸発による濃縮を補正するために、適当量の水または補
正液ないし処理補充液を補充することが好ましい。水補
充を行う具体的方法としては、特に制限はないが、中で
も特開平1−254959号、同1−254960号公
報記載の、漂白槽とは別のモニター水槽を設置し、モニ
ター水槽内の水の蒸発量を求め、この水の蒸発量から漂
白槽における水の蒸発量を算出し、この蒸発量に比例し
て漂白槽に水を補充する方法や特開平3−248155
号、同3−249644号、同3−24─645号、同
3−249646号公報記載の液レベルセンサーやオー
バーフローセンサーを用いた蒸発補正方法が好ましい。
各処理液の蒸発分を補正するための水は、水道水を用い
てもよいが上記の水洗工程に好ましく使用される脱イオ
ン処理した水、殺菌された水とするのがよい。
【0073】本発明における各種処理液は10℃〜50℃に
おいて使用される。通常は33℃〜38℃の温度が標準的で
あるが、より高温にして処理を促進し処理時間を短縮し
たり、逆により低温にして画質の向上や処理液の安定性
の改良を達成することができる。
【0074】本発明において、各処理液は2種以上の感
光材料の処理に共通に使用することができる。例えば、
カラーネガフィルムとカラーペーパーの処理を同じ処理
液を用いて処理することにより、処理機のコスト低減や
処理の簡易化を行うことができる。
【0075】次に、本発明に用いられるハロゲン化銀粒
子について説明する。本発明において好ましいハロゲン
化銀粒子は、塩化銀、及び塩化銀含有率60モル%以上
の塩臭化銀、塩沃化銀、塩沃臭化銀であり、更に好まし
くは塩化銀含有率70モル%以上99モル%以下、特に
好ましくは塩化銀含有率90モル%以上99モル%以下
のハロゲン化銀粒子である。本発明において併用できる
ハロゲン化銀粒子は、塩化銀含有率60モル%未満の塩
臭化銀、塩沃化銀、塩沃臭化銀、あるいは臭化銀、沃化
銀、沃臭化銀である。それ以外の銀塩、例えばロダン
銀、硫化銀、セレン化銀、炭酸銀、リン酸銀、有機酸銀
が別粒子として、あるいはハロゲン化銀粒子の一部分と
して含まれていてもよい。現像・脱銀(漂白、定着およ
び漂白定着)工程の迅速化が望まれるときには塩化銀含
有率が30モル%以上、好ましくは60モル%以上のハ
ロゲン化銀粒子が望ましい。また適度に現像を抑制させ
る場合には0.1〜約40モル%の沃化銀を含有すること
が好ましい。好ましい沃化銀含有量は目的の感光材料に
よって異なるが、概ね1〜15モル%の範囲である。ま
た、本発明では欧州特許第0,534,395A1号、
同第0,584,817A1号、米国特許第4,06
3,951号、同第4,386,156号、同第5,2
64,337号等に記載の高塩化銀平板状ハロゲン化銀
粒子を用いることも好ましい。
【0076】本発明で使用する高塩化銀乳剤においては
臭化銀局在相を層状もしくは非層状にハロゲン化銀粒子
内部および/または表面に有する構造のものが好まし
い。上記局在相のハロゲン組成は、臭化銀含有率におい
て少なくとも10モル%以上90モル%以下のものが好
ましく、20モル%以上90モル%以下がより好まし
い。臭化銀局在層の臭化銀含有率は、X線回折法(例え
ば、「日本化学会編、新実験化学講座6、構造解析」丸
善、に記載されている。)等を用いて分析することがで
きる。そして、これらの局在相は、粒子内部、粒子表面
のエッジ、コーナーあるいは面上にあることができる
が、一つの好ましい例として、粒子のコーナー部にエピ
タキシャル成長したものを挙げることができる。
【0077】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤はそ
の粒子中に、ハロゲン組成に関して分布あるいは構造を
有することが好ましい。その典型的なものは特公昭43
−13162号、特開昭61−215540号、特開昭
60−222845号、特開昭60−143331号、
特開昭61−75337号、特開昭60−222844
号に開示されている。粒子の内部に構造を持たせるには
上述のような包み込む構造だけでなく、いわゆる接合構
造を有する粒子をつくることができる。これらの例は特
開昭59−133540号、特開昭58−108526
号、欧州特許第199,290A2号、特公昭58−2
4772号、特開昭59−16254号等に開示されて
いる。接合構造の場合にはハロゲン化銀同士の組み合せ
は当然可能であるが、ロダン銀、炭酸銀等の岩塩構造で
ない銀塩化合物をハロゲン化銀と組み合せ接合構造をと
ることができる。
【0078】これらの構造を有する沃臭化銀等の粒子の
場合、コア部がシェル部よりも沃化銀含有量を高くする
ことは好ましい態様である。逆にコア部の沃化銀含有量
が低く、シェル部が高い粒子が好ましい場合もある。同
様に接合構造を有する粒子についてもホスト結晶の沃化
銀含有率が高く、接合結晶の沃化銀含有率が相対的に低
い粒子であっても、その逆の粒子であってもよい。ま
た、これらの構造を有する粒子のハロゲン組成の異なる
境界部分は、明確な境界であっても、不明確な境界であ
ってもよい。また積極的に連続的な組成変化をつけたも
のも好ましい態様である。2つ以上のハロゲン化銀が混
晶として、あるいは構造をもって存在するハロゲン化銀
粒子の場合に粒子間のハロゲン組成分布を制御すること
が重要である。粒子間のハロゲン組成分布の測定法に関
しては特開昭60−254032号に記載されている。
特にハロゲン組成分布の変動係数20%以下の均一性の
高い乳剤は好ましい。粒子の表面近傍のハロゲン組成を
制御することは重要である。表面近傍の沃化銀含量を高
くする、あるいは塩化銀含量を高くすることは、色素の
吸着性や現像速度を変えるので目的に応じて選ぶことが
できる。
【0079】本発明に用いるハロゲン化銀粒子は双晶面
を含まない正常晶でも、日本写真学会編、「写真工学の
基礎、銀塩写真編」(コロナ社)、163ページ(昭和
54年)に解説されているような例、平行な双晶面を2
つ以上含む平行多重双晶、非平行な双晶面を2つ以上含
む非平行多重双晶等から目的に応じて選んで用いること
ができる。また形状の異なる粒子を混合させる例は米国
特許第4,865,964号に開示されている。正常晶
の場合には(100)面からなる立方体、(111)面
からなる八面体、特公昭55−42737号、特開昭6
0−222842号に開示されている(110)面から
なる12面体粒子を用いることができる。さらに、Jour
nal of Imaging Science 30 巻247 ページ(1986
年)に報告されているような(hlm)面を有する粒子
を目的に応じて選んで用いることができる。(100)
面と(111)面が一つの粒子に共存する14面体粒
子、(100)面と(110)面が共存する粒子、ある
いは(111)面と(110)面が共存する粒子等、2
つの面あるいは多数の面が共存する粒子も目的に応じて
選んで用いることができる。
【0080】投影面積の円相当直径を粒子厚みで割った
値をアスペクト比と呼び、平板状粒子の形状を規定して
いる。アスペクト比が1より大きい平板状粒子を本発明
に使用できる。平板状粒子は、クリーブ著「写真の理論
と実際」(Cleve, Photography Theory and Practice
(1930))、 131頁;ガトフ著、フォトグラフィク・サ
イエンス・アンド・エンジニアリング(Gutoff Photogr
aphic Science and Engineering)、第14巻、248〜
257頁(1970年);米国特許第4,4 3 4,226
号、同第4,414,310号、同第4,433,04
8号、同第4,439,520号および英国特許第2,
112,157号等に記載の方法により調製することが
できる。平板状粒子を用いた場合、被覆力が上がるこ
と、増感色素による色増感効率が上がること等の利点が
あり、先に引用した米国特許第4,434,226号に
詳しく述べられている。粒子の全投影面積の和の80%
以上を占める粒子の平均アスペクト比として、1以上1
00未満が望ましい。より好ましくは2以上20未満で
あり、特に好ましくは3以上10未満である。平板粒子
の主平面の形状として三角形、六角形、円形等を選ぶこ
とができる。米国特許第4,797,354号に記載さ
れているような主平面の六辺の長さがほぼ等しい正六角
形は好ましい形態である。
【0081】平板粒子の粒子サイズとして投影面積の円
相当直径を用いることが多いが、米国特許第4,74
8,106号に記載されているような平均直径が0.6ミ
クロン以下の粒子は高画質化にとって好ましい。また、
米国特許第4,775,617号に記載されているよう
な粒子サイズ分布の狭い乳剤も好ましい。平板粒子の形
状として粒子厚みを0.5ミクロン以下0.01ミクロン以
上、より好ましくは0.3ミクロン以下0.01ミクロン以
上にするのは鮮鋭度を高める上で好ましい。さらに粒子
厚みの変動係数が30%以下の厚みの均一性が高い乳剤
も好ましい。さらに特開昭63−163451号に記載
されている粒子の厚みと双晶面の面間距離を規定した粒
子も好ましいものである。転位線を全く含まない粒子、
数本の転位を含む粒子あるいは多数の転位を含む粒子を
目的に応じて選ぶことは好ましい。また粒子の結晶方位
の特定の方向に対して直線的に導入された転位あるいは
曲がった転位を選ぶこともできるし、粒子全体に亘って
導入する、あるいは粒子の特定の部分にのみ導入する、
例えば粒子のフリンジ部に限定して転位を導入する、等
の中から選ぶことができる。転位線の導入は平板粒子の
場合だけでなく正常晶粒子、あるいはジャガイモ状粒子
に代表される不定型粒子の場合にも好ましい。本発明に
用いるハロゲン化銀乳剤は欧州特許第96,727B1
号、同64,412B1号等に開示されているような粒
子に丸みをつける処理、あるいは西独特許第2,30
6,447C2号、特開昭60−221320号に開示
されているような表面の改質を行ってもよい。
【0082】粒子表面が平坦な構造が一般的であるが、
意図して凹凸を形成することは場合によって好ましい。
特開昭58−106532号、特開昭60−22132
0号、あるいは米国特許第4,643,966号に記載
されている。本発明に用いる乳剤の粒子サイズは電子顕
微鏡を用いた投影面積の円相当直径、投影面積と粒子厚
みから算出する粒子体積の球相当直径あるいはコールタ
ーカウンター法による体積の球相当直径等により評価で
きる。球相当直径として0.01ミクロン以下の超微粒子
から、10ミクロンを越える粗大粒子に至る広範囲のな
かから選んで用いることができる。好ましくは0.1ミク
ロン以上3ミクロン以下の粒子を感光性ハロゲン化銀粒
子として用いることである。本発明に用いる乳剤は粒子
サイズ分布の広い、いわゆる多分散乳剤でも、サイズ分
布の狭い単分散乳剤でも目的に応じて選んで用いること
ができる。サイズ分布を表す尺度として粒子の投影面積
円相当直径あるいは体積の球相当直径の変動係数を用い
る場合がある。単分散乳剤を用いる場合、変動係数が2
5%以下、より好ましくは20%以下、さらに好ましく
は15%以下のサイズ分布の乳剤を用いるのがよい。ま
た感光材料が目標とする階調を満足させるために、実質
的に同一の感色性を有する乳剤層において粒子サイズの
異なる2種以上の単分散ハロゲン化銀乳剤を同一層に混
合または別層に重層塗布することができる。さらに2種
類以上の多分散ハロゲン化銀乳剤あるいは単分散乳剤と
多分散乳剤との組合わせを混合あるいは重層して使用す
ることもできる。
【0083】本発明に用いられる写真乳剤は、グラフキ
デ著「写真の物理と化学」、ボールモンテル社刊(P. G
lafkides, Chimie et Physique Photographique Paul M
ontel, 1967)、ダフィン著「写真乳剤化学」、フォーカ
ルプレス社刊(G. F. Duffin,Photographic Emulsion Ch
emistry (Focal Press, 1966)、ゼリクマン等著「写真
乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V. L. Ze
likman et al, Makingand Coating Photographic Emuls
ion, Focal Press, 1964)等に記載された方法を用いて
調製することができる。粒子を銀イオン過剰の下におい
て形成させる方法(いわゆる逆混合法)を用いることも
できる。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の
生成する液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわちい
わゆるコントロールド ダブルジェット法を用いること
もできる。この方法によると、結晶形が規則的で粒子サ
イズが均一に近いハロゲン化銀乳剤が得られる。乳剤調
製用の反応容器にあらかじめ沈殿形成したハロゲン化銀
粒子を添加する方法、米国特許第4,334,012
号、同第4,301,241号、同第4,150,99
4号は場合により好ましい。これらは種結晶として用い
ることもできるし、成長用のハロゲン化銀として供給す
る場合も有効である。また表面を改質させるために種々
のハロゲン組成の微粒子を添加することも場合により有
効である。
【0084】ハロゲン化銀粒子のハロゲン組成の大部
分、あるいは極く一部分をハロゲン変換法によって変換
させる方法は米国特許第3,477,852号、同4,
142,900号、欧州特許第273,429号、同第
273,430号、西独公開特許第3,819,241
号等に開示されている。より難溶性の銀塩に変換するの
に可溶性ハロゲンの溶液あるいはハロゲン化銀粒子を添
加することができる。粒子成長を一定濃度、一定流速で
可溶性銀塩とハロゲン塩を添加する方法以外に、英国特
許第1,469,480号、米国特許第3,650,7
57号、同第4,242,445号に記載されているよ
うに濃度を変化させる、あるいは流速を変化させる粒子
形成法は好ましい方法である。濃度を増加させる、ある
いは流速を増加させることにより、供給するハロゲン化
銀量を添加時間の一次関数、二次関数、あるいは複雑な
関数で変化させることができる。可溶性銀塩と可溶性ハ
ロゲン塩の溶液を反応させる時の混合器は米国特許第2,
996,287号、同第3,342,605号、同第
3,415,650号、同第3,785,777号、西
独公開特許第2,556,885号、同第2,555,
364号に記載されている方法のなかから選んで用いる
ことができる。熟成を促進する目的に対してハロゲン化
銀溶剤が有用である。例えば熟成を促進するのに過剰量
のハロゲンイオンを反応器中に存在せしめることが知ら
れている。また他の熟成剤を用いることもできる。これ
らの熟成は銀塩およびハロゲン化物塩を添加する前に反
応器中の分散媒中に全量を配合しておくことができる
し、ハロゲン化物塩、銀塩または解膠剤を加えると共に
反応器中に導入することもできる。
【0085】これらの例としては、アンモニア、チオシ
アン酸塩(ロダンカリ、ロダンアンモニウム等)、有機
チオエーテル化合物(例えば、米国特許第3,574,
628号、同第3,021,215号、同第3,05
7,724号、同第3,038,805号、同第4,2
76,374号、同第4,297,439号、同第3,
704,130号、同第4,782,013号、特開昭
57−104926号等に記載の化合物。)、チオン化
合物(例えば特開昭53−82408号、同55−77
737号、米国特許第4,221,863号等に記載さ
れている四置換チオウレアや、特開昭53−14431
9号に記載されている化合物)や、特開昭57−202
531号に記載されているハロゲン化銀粒子の成長を促
進しうるメルカプト化合物、アミン化合物(例えば特開
昭54−100717号等)等が挙げられる。本発明に
用いられる乳剤の調製時に用いられる保護コロイドとし
て、及びその他の親水性コロイド層のバインダーとして
は、ゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以外の親
水性コロイドも用いることができる。例えばゼラチン誘
導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、ア
ルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫酸
エステル類等の如きセルロース誘導体、アルギン酸ソー
ダ、澱粉誘導体等の糖誘導体;ポリビニルアルコール、
ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニ
ルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポ
リアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニ
ルピラゾール等の単一あるいは共重合体の如き多重の合
成親水性高分子物質を用いることができる。
【0086】ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほ
か、酸処理ゼラチン Bull. Soc. Sci.Photo. Japan. N
o. 16. P30 (1966)に記載されたような酵素処理ゼラチ
ンを用いてもよく、また、ゼラチンの加水分解物や酵素
分解物も用いることができる。特開平1−158426
号に記載の低分子量ゼラチンを用いることは平板状粒子
の調製に好ましい。ハロゲン化銀乳剤は脱塩のために水
洗し、新しく用意した保護コロイド分散にすることが好
ましい。水洗の温度は目的に応じて運べるが、5〜50
℃の範囲で運ぶことが好ましい。水洗時のpHも目的に応
じて選べるが2〜10の間で選ぶことが好ましい。さら
に好ましくは3〜8の範囲である。水洗時のpAgも目
的に応じて選べるが5〜10の間で運ぶことが好まし
い。水洗の方法としてヌードル水洗法、半透膜を用いた
透析法、遠心分離法、凝析沈降法、イオン交換法のなか
から選んで用いることができる。凝析沈降法の場合には
硫酸塩を用いる方法、有機溶剤を用いる方法、水溶性ポ
リマーを用いる方法、ゼラチン誘導体を用いる方法等か
ら選ぶことができる。
【0087】ハロゲン化銀乳剤調製時、例えば粒子形成
時、脱塩工程、化学増感時、塗布前に金属イオンの塩を
存在させることは目的に応じて好ましい。粒子にドープ
する場合には粒子形成時、粒子表面の修飾あるいは化学
増感剤として用いる時は粒子形成後、化学増感終了前に
添加することが好ましい。粒子全体にドープする場合と
粒子のコアー部のみ、あるいはシェル部のみ、あるいは
エピタキシャル部分にのみ、あるいは基盤粒子にのみド
ープする方法も選べる。Mg、Ca、Sr、Ba、A
l、Sc、Y、La、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、
Cu、Zn、Ga、Ru、Rh、Pd、Re、Os、I
r、Pt、Au、Cd、Hg、Tl、In、Sn、P
b、Bi等を用いることができる。これらの金属はアン
モニウム塩、酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩、燐酸塩、水酸塩
あるいは6配位錯塩、4配位錯塩等粒子形成時に溶解さ
せることができる塩の形であれば添加できる。例えばC
dBr 2、CdCl2 、Cd(NO3)2 、Pb(N
3)2 、Pb(CH3 COO)2、K3{Fe(C
N)6}、(NH4)4 {Fe(CN)6}、K3 IrC
6 、(NH4 )3RhCl6 、K4 Ru(CN)6等が挙
げられる。配位化合物のリガンドとして好ましくはハロ
ゲン、H2 O、シアノ、シアネート、チオシアネート、
ニトロシル、チオニトロシル、オキソ、カルボニルのな
かから選ぶことができる。これらは金属化合物を1種類
のみ用いてもよいが2種あるいは3種以上を組み合せて
用いてよい。
【0088】米国特許第3,772,031号に記載さ
れているようなカルコゲン化合物を乳剤調製中に添加す
る方法も有用な場合がある。S、Se、Te以外にもシ
アン塩、チオシアン塩、セレノシアン酸、炭酸塩、リン
酸塩、酢酸塩を存在させてもよい。本発明に用いるハロ
ゲン化銀粒子は硫黄増感、セレン増感、テルル増感(こ
れら3種はカルコゲン増感と総称される。)、貴金属増
感、又は還元増感の少なくとも1つをハロゲン化銀乳剤
の製造工程の任意の工程で施すことができる。2種以上
の増感法を組み合せることは好ましい。どの工程で化学
増感するかによって種々のタイプの乳剤を調製すること
ができる。粒子の内部に化学増感核をうめ込むタイプ、
粒子表面から浅い位置にうめ込むタイプ、あるいは表面
に化学増感核を作るタイプがある。本発明に用いる乳剤
は目的に応じて化学増感核の場所を選ぶことができる。
【0089】本発明で好ましく実施しうる化学増感はカ
ルコゲン増感と貴金属増感の単独又はそれらの組合せで
あり、ジェームス( T. H. James )著、ザ・フォトグラ
フィック・プロセス、第4版、マクミラン社刊、197
7年、( T. H. James, TheTheory of the Photographi
c Process, 4th ed, Macmillan, 1977) 67−76頁
に記載されるように活性ゼラチンを用いて行うことがで
きるし、またリサーチ・ディスクロージャーItem 1200
8 (1974年4月);同Item 13452(1975
年6月);同Item 307105(1989年11月)、米国
特許第2,642,361号、同第3,297,446
号、同第3,772,031号、同第3,857,71
1号、同第3,901,714号、同第4,266,0
18号、および同第3,904,415号、並びに英国
特許第1,315,755号に記載されるようにpAg
5〜10、pH5〜8および温度30〜80℃において硫
黄、セレン、テルル、金、白金、パラジウム、イリジウ
ムまたはこれら増感剤の複数の組合せで行うことができ
る。
【0090】硫黄増感においては、不安定イオウ化合物
を用い、具体的には、チオ硫酸塩(例えば、ハイポ)、
チオ尿素類(例えば、ジフェニルチオ尿素、トリエチル
チオ尿素、アリルチオ尿素等)、ローダニン類、メルカ
プト類、チオアミド類、チオヒダントイン類、4−オキ
ソーオキサゾリジン−2−チオン類、ジあるいはポリス
ルフィド類、ポリチオン酸塩および元素状イオウ、なら
びに米国特許第3,857,711号、同第4,26
6,018号および同第4,054,457号に記載さ
れている公知の硫黄含有化合物を用いることができる。
硫黄増感は貴金属増感と組み合せて用いられる場合が多
い。ハロゲン化銀粒子に対して使用する好ましい硫黄増
感剤量はハロゲン化銀1モル当り1×10-7〜1×10
-3モルであり、さらに好ましいのは5×10-7〜1×1
-4モルである。
【0091】セレン増感においては、公知の不安定セレ
ン化合物を用い、例えば、米国特許第3,297,44
6号、同第3,297,447号等に記載のセレン化合
物を用いることができ、具体的には、コロイド状金属セ
レニウム、セレノ尿素類(例えば、N,N−ジメチルセ
レノ尿素、テトラメチルセレノ尿素等)、セレノケトン
類(例えば、セレノアセトン)、セレノアミド類(例え
ば、セレノアセトアミド)、セレノカルボン酸およびエ
ステル類、イソセレノシアネート類、セレナイド類(例
えば、ジエチルセレナイド、トリフェニルフォスフィン
セレナイド)、セレノフォスフェート類(例えば、トリ
−p−トリルセレノフォスフェート)等のセレン化合物
を用いることができる。セレン増感は硫黄増感あるいは
貴金属増感あるいはその両方と組み合せて用いた方が好
ましい場合がある。セレン増感剤の使用量は、使用する
セレン化合物やハロゲン化銀粒子の種類、化学熟成条件
等により変わるが、一般にハロゲン化銀1モル当り10
-8〜10-4モル、好ましくは10-7〜10-5モル程度を
用いる。
【0092】本発明で用いられるテルル増感剤として
は、カナダ特許第800,958号、英国特許第1,2
95,462号、同第1,396,696号、特願平2
−333819号、同3−131598号等に記載の化
合物を用いることができる。貴金属増感においては、
金、白金、パラジウム、イリジウム等の貴金属塩を用い
ることができ、中でも特に金増感、パラジウム増感およ
び両者の併用が好ましい。金増感の場合には、塩化金
酸、カリウムクロロオーレート、カリウムオーリチオシ
アネート、硫化金、金セレナイド等の公知の化合物を用
いることができる。パラジウム化合物はパラジウム2価
塩または4価の塩を意味する。好ましいパラジウム化合
物は、R2 PdCX6 またはR2 PdX4 で表される。
ここでRは水素原子、アルカリ金属原子またはアンモニ
ウム基を表す。Xはハロゲン原子を表し、塩素、臭素ま
たはヨウ素原子を表す。具体的には、K2 PdCl4
(NH4)2 PdCl6 、Na2 PdCl4 、(NH4)2
PdCl4 、Li2 PdCl4 、Na2 PdCl6 また
はK2 PdBr4 が好ましい。金化合物およびパラジウ
ム化合物はチオシアン酸塩あるいはセレノシアン酸塩と
併用することが好ましい。
【0093】本発明に用いられる乳剤は金増感を併用す
ることが好ましい。金増感剤の好ましい量としてハロゲ
ン化銀1モル当り1×10-7〜1×10-3モルであり、
さらに好ましいのは5×10-7〜5×10-4モルであ
る。パラジウム化合物の好ましい範囲は5×10-7〜1
×10-3モルである。チオシアン化合物あるいはセレノ
シアン化合物の好ましい範囲は1×10-6〜5×10-2
モルである。ハロゲン化銀乳剤を粒子形成中、粒子形成
後でかつ化学増感前あるいは化学増感中、あるいは化学
増感後に還元増感することは好ましい。ここで還元増感
とはハロゲン化銀乳剤に還元増感剤を添加する方法、銀
熟成と呼ばれるpAg1〜7の低pAgの雰囲気で成長
させる、あるいは熟成させる方法、高pH熟成と呼ばれる
pH8〜11の高pHの雰囲気で成長させる、あるいは熟成
させる方法のいずれを選ぶことができる。また2つ以上
の方法を併用することもできる。還元増感剤としては第
一錫塩、アスコルビン酸およびその誘導体、アミンおよ
びポリアミン類、ヒドラジンおよびその誘導体、ホルム
アミジンスルフィン酸、シラン化合物、ボラン化合物等
の公知の還元増感剤を選んで用いることができ、また2
種以上の化合物を併用することもできる、還元増感剤と
して塩化第一錫、アミノイミノメタンスルフィン酸(俗
称、二酸化チオ尿素)、ジメチルアミンボラン、アスコ
ルビン酸およびその誘導体が好ましい化合物である。
【0094】いわゆる化学増感助剤の存在下に化学増感
することもできる。有用な化学増感助剤には、アザイン
デン、アザピリダジン、アザピリミジンのごとき、化学
増感の過程でカブリを抑制し、且つ感度を増大するもの
として知られた化合物が用いられる。化学増感助剤の例
は、米国特許第2,131,038号、同第3,41
1,914号、同第3,554,757号、特開昭58
−126526号および前述ダフィン著「写真乳剤化
学」、138〜143頁に記載されている。乳剤の製造
工程中に銀に対する酸化剤を用いることが好ましい。銀
に対する酸化剤とは、金属銀に作用して銀イオンに変換
せしめる作用を有する化合物をいう。特にハロゲン化銀
粒子の形成過程および化学増感過程において副生するき
わめて微小な銀粒子を、銀イオンに変換せしめる化合物
が有効である。ここで生成する銀イオンは、ハロゲン化
銀、硫化銀、セレン化銀等の水に難溶の銀塩を形成して
もよく、又、硝酸銀等の水に易溶の銀塩を形成してもよ
い。銀に対する酸化剤は、無機物であっても、有機物で
あってもよい。無機の酸化剤としては、オゾン、過酸化
水素およびその付加物(例えば、Na2 BO2 ・H2
2 ・3H2 O、2Na2 CO3 ・3H2 2 、Na4
2 7 ・2H2 2 、2Na2 SO4 ・H2 2 ・2H
2 O)、ペルオキシ酸塩(例えばK2 2 8 、K2
2 6 、K2 2 8 )、ペルオキシ錯体化合物(例え
ば、K2 {Ti(O2)C2 4 }・3H2 O、4K2
4 ・Ti(O2)OH・SO4 ・2H2 O、Na3 {V
O(O2 )(C2 4)2 ・6H2 O}、過マンガン酸塩
(例えば、KMnO4)、クロム酸塩(例えば、K2 Cr
2 7 )等の酸素酸塩、沃素や臭素等のハロゲン元素、
過ハロゲン酸塩(例えば過沃素酸カリウム)、高原子価
の金属の塩(例えば、ヘキサシアノ第二鉄酸カリウム)
およびチオスルフィン酸塩等がある。また、有機の酸化
剤としては、p−キノン等のキノン類、過酢酸や過安息
香酸等の有機過酸化物、活性ハロゲンを放出する化合物
(例えば、N−ブロムサクシイミド、クロラミンT、ク
ロラミンB)が例として挙げられる。前述の還元増感と
銀に対する酸化剤を併用するのは好ましい態様である。
【0095】本発明に用いられる写真乳剤には、感光材
料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防
止し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の
化合物を含有させることができる。すなわちチアゾール
類、例えばベンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾール
類、ニトロベンズイミダゾール類、クロロベンズイミダ
ゾール類、ブロモベンズイミダゾール類、メルカプトチ
アゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプ
トベンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール
類、アミノトリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ニ
トロベンゾトリアゾール類、メルカプトテトラゾール類
(1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール、1−
(5−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテト
ラゾール等)等;メルカプトピリミジン類;メルカプト
トリアジン類;例えばオキサドリンチオンのようなチオ
ケト化合物;アザインデン類、例えばトリアザインデン
類、テトラアザインデン類(特に、4−ヒドロキシ−6
−メチル(1,3,3a,7)テトラアザインデン)、
ペンタアザインデン類等のようなカブリ防止剤または安
定剤として知られた、多くの化合物を加えることができ
る。例えば、米国特許第3,954,474号、同第3,
982,947号、特公昭52−28660号に記載さ
れたものを用いることができる。好ましい化合物の一つ
に、特開昭63−212932号に記載された化合物が
ある。かぶり防止剤および安定剤は粒子形成前、粒子形
成中、粒子形成後、水洗工程、水洗後の分散時、化学増
感剤、化学増感中、化学増感後、塗布前のいろいろ時期
に目的に応じて添加することができる。
【0096】本発明に用いられる写真乳剤は、メチン色
素類その他によって分光増感されることが好ましい。用
いられる色素には、シアニン色素、メロシアニン色素、
複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラ
ーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素およ
びヘミオキソノール色素が包含される。特に有用な色素
は、シアニン色素、メロシアニン色素、および複合メロ
シアニン色素に属する色素である。これらの色素類に
は、塩基性異節環核としてシアニン色素類に通常利用さ
れる核のいずれをも適用できる。すなわち、ピロリン
核、オキサゾリン核、チアゾリン核、ピロール核、オキ
サゾール核、チアゾール核、セレナゾール核、イミダゾ
ール核、テトラゾール核、ピリジン核等;これらの核に
脂環式炭化水素環が融合した核;及びこれらの核に芳香
族炭化水素環が融合した核、即ち、インドレニン核、ベ
ンズインドレニン核、インドール核、ベンズオキサゾー
ル核、ナフトオキサゾール核、ベンゾチアゾール核、ナ
フトチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベンズイミ
ダゾール核、キノリン核等が適用できる。これらの核は
炭素原子上に置換されていてもよい。メロシアニン色素
または複合メロシアニン色素にはケトメチレン構造を有
する核として、ピラゾリン−5−オン核、チオヒダント
イン核、2−チオオキサゾリジン−2,4−ジオン核、
チアゾリジン−2,4−ジオン核、ローダニン核、チオ
バルビツール酸核等の5〜6員複素環核を適用すること
ができる。
【0097】これらの増感色素は単独に用いてもよい
が、それらの組合せを用いてもよく、増感色素の組合せ
は特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。その代
表例は米国特許第2,688,545号、同第2,97
7,229号、同第3,397,060号、同第3,5
22,052号、同第3,527,641号、同第3,
617,293号、同第3,628,964号、同第
3,666,480号、同第3,672,898号、同
第3,679,428号、同第3,703,377号、
同第3,769,301号、同第3,814,609
号、同第3,837,862号、同第4,026,70
7号、英国特許第1,344,281号、同第1,50
7,803号、特公昭43−4936号、同53−12
375号、特開昭52−110618号、同52−10
9925号に記載されている。増感色素とともに、それ
自身分光増感作用をもたない色素或いは可視光を実質的
に吸収しない物質であって、強色増感を示す物質を乳剤
中に含んでもよい。
【0098】増感色素を乳剤中に添加する時期は、これ
まで有用であると知られている乳剤調製の如何なる段階
であってもよい。もっとも普通には化学増感の完了後塗
布前までの時期に行われるが、米国特許第3,628,
969号、および同第4,225,666号に記載され
ているように化学増感剤と同時期に添加し分光増感を化
学増感と同時に行うことも、特開昭58−113,92
8号に記載されているように化学増感に先立って行うこ
とも出来、またハロゲン化銀粒子沈澱生成の完了前に添
加し分光増感を開始することも出来る。更にまた米国特
許第4,225,666号に教示されているように、こ
れらの前記化合物を分けて添加すること、即ちこれらの
化合物の一部を化学増感に先立って添加し、残部を化学
増感の後で添加することも可能であり、米国特許第4,
183,756号に開示されている方法を始めとしてハ
ロゲン化銀粒子形成中のどの時期であってもよい。添加
量は、ハロゲン化銀1モル当り、4×10-6〜8×10
-3モルで用いることができるが、より好ましいハロゲン
化銀粒子サイズ0.2〜1.2μm の場合は約5×10-5
2×10-3モルがより有効である。
【0099】本発明に用いられる感光材料には、前記の
種々の添加剤が用いられるが、それ以外にも目的に応じ
て種々の添加剤を用いることができる。これらの添加剤
は、より詳しくはリサーチディスクロージャーItem 1
7643(1978年12月)、同Item 18716
(1979年11月)および同Item 307105(1
989年11月)に記載されており、その該当箇所を後
掲の表にまとめて示した。本発明では、上述したハロゲ
ン化銀粒子からなるハロゲン化銀乳剤は、先にも記した
ように好ましいハロゲン化銀粒子として塩化銀含有率6
0モル%以上の高塩化銀粒子である。この高塩化銀粒子
にあってもハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上
がアスペクト比(投影面積の円相当直径を粒子厚みで割
った値)が2以上25以下の組成が塩化銀、塩臭化銀、
塩沃化銀または塩沃臭化銀からなる平板状ハロゲン化銀
粒子である。以下、この高塩化銀平板状粒子からなるハ
ロゲン化銀乳剤について詳しく説明する。主平面が(1
00)面である高塩化銀平板状ハロゲン化銀乳剤は米国
特許第4,063,951号、同第4,386,156
号、同第5,264,337号、特開平7−14652
2号に開示されている方法により調製することができ
る。また、以下に述べる方法でも調製することができ、
本発明においてはこの方法がもっとも好ましい高塩化銀
平板状ハロゲン化銀乳剤の調製方法である。本発明の高
塩化銀含有の平板状粒子乳剤は次のようにして製造する
ことができる。
【0100】1)核形成過程 平板状粒子の核となる平板核は格子欠陥の導入が起こり
易いような条件で生成比率が高くなる。平板核を再現性
よく、高い生成比率で得る方法としては、生成核のハロ
ゲンコンバージョンを利用する方法が有効である。これ
は先ずハロゲン化銀核生成を行い、これに続いて、より
難溶性のハロゲン化銀を形成するハロゲンイオンを導入
してハロゲンコンバージョンを行わせるのである。より
具体的に記せば、核形成時に形成される核のハロゲン組
成構造が、例えば(AgX1 |AgX2 )、または(A
gX1 |AgX4 |AgX3 )の構造を有するものは、
例えば銀塩水溶液(以後、「Ag+ 液」と記す)とハロ
ゲン化物塩水溶液(以後、「X- 液」と記す)を同時混
合添加し、該ギャップ面の所でX-液のハロゲン組成を
不連続に変化させることにより形成することができる。
または分散媒溶液にX- 液を添加し、次にAg+ 液を添
加し、AgX1 を形成し、次に別のX- 液を添加し、次
にAg+ 液を添加し、(AgX1 |AgX2 )構造を作
ることもできるし、それらの組み合せ方法で作ることも
できる。AgX1 とAgX2 およびAgX1 とAg
4 、AgX4 とAgX3 はCl-含率もしくはBr-
含率が25〜100モル%、好ましくは50〜100モ
ル%、より好ましくは75〜100モル%だけ異なる。
更に/またはI- 含率が5〜100モル%、好ましくは
10〜100モル%、より好ましくは30〜100モル
%だけ異なる。その他、Cl- 含率差もしくはBr-
率差が前記規定に従い、I- 含率差が0〜5モル%であ
る態様を挙げることができる。核のサイズは0.15μm
以下が好ましく、0.01〜0.1μm がより好ましい。
(AgX1 |AgX2 )の場合のAgX1 :AgX2
モル比、また、(AgX1 |AgX4 |AgX3 )のA
gX1 :AgX4 :AgX3 のモル比は種々変化させ、
最も好ましい本発明の態様が得られる該モル比を選んで
用いることができる。上記ハロゲンコンバージョンをよ
り均一に行なうためには、反応容器への銀塩水溶液及び
ハロゲン塩水溶液の同時添加する方法以外にも種々の方
法が考えられる。
【0101】第1番目の方法としては、ハロゲン化銀粒
子の結晶成長を起こさせる保護コロイド水溶液を有する
反応容器の外に混合器を設け、その混合器に水溶性銀塩
の水溶液と水溶性ハロゲン塩の水溶液と保護コロイド水
溶液を供給し混合し、ただちにそれを反応容器に供給
し、反応容器中でハロゲン化銀粒子の結晶成長を行なわ
せることができる。その際、重要なことは反応容器には
銀塩水溶液及びハロゲン塩水溶液の添加は全く行なわ
ず、さらに反応容器内の保護コロイド水溶液(ハロゲン
化銀粒子を含む)の混合器への循環も全く行なわないこ
とである。該方法で形成される微粒子は、好ましくは平
均球相当径0.05μm 以下であり、更に好ましくは0.0
2μm 以下であり、最も好ましくは0.01μm 以下であ
る。このような方法の詳細は、特開平1−183417
号を参考にすることができる。また、第2番目の方法と
しては、下記の式(Z)で表される少なくとも1種のハ
ロゲン化物イオン放出剤を用いることができる。 式(Z) Y−C(R1 )(R2 )−X 式中、Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を表し、Y
はハメットのσp値が0より大きい有機基を表し、R1
及びR2 は水素原子、それぞれ置換もしくは無置換のア
ルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アリール基ま
たはYで表される基を表す。但し、YとR1 は閉環して
複素環を形成しても良い。詳細は、例えば、特開平1−
285942号、特開平2−68538号、特開平6−
11781号の各明細書を参考にすることができる。ま
た、上記に示すハロゲンコンバージョンを均一にするた
めには、反応容器内の攪拌器をできるだけ高速攪拌する
ことが好ましい。しかしながら、高速攪拌は必ず発泡の
問題を伴う。上記の問題を解決する方法として消泡技術
があり、具体的な施行面から物理機械消泡と化学消泡
(消泡剤)の2つがある。
【0102】物理機械消泡技術は、特開平7−2190
92号明細書に記載されているように反応容器の内壁の
少なくとも一部分または、反応容器の内部空間の少なく
とも一部分に多数のディンプルまたは突起を整列させた
ディンプル構造または突起構造を備えた反応容器を用い
ることができる。また、化学消泡剤としては、ポリアル
キレンオキシド基含有オルガノポリシロキサンを用いる
ことができる。詳細は特開平8−043976号明細書
を参考にすることができる。更には、特開平7−028
183号、同7−098482号の各明細書に記載され
ているPPOとアクリルアミドの共重合体でPPOの含
率が70%以上のポリマー、PPO単独側鎖ポリマーと
PEO単独側鎖ポリマーのミックスでPPO含率が7.0
%以上のものも、消泡剤として用いることができる。核
形成時の分散媒溶液の雰囲気は、{100}面形成雰囲
気にする必要がある。Cl- 過剰濃度下で行なう各形成
の場合は、通常の殆どの条件(pC10.8〜3.0、pH2
〜9)は{100}面形成雰囲気である。該欠陥形成頻
度はpH1〜7領域では、pHが高くなる程、また、pCl
値は高くなる程、該欠陥形成頻度が高くなる。ここでp
Cl=−log〔Cl- のモル/リットル〕である。
【0103】核形成時の分散媒溶液の分散媒濃度は0.1
〜10重量%が好ましく、0.3〜5重量%がより好まし
い。pHは1〜10が好ましく、2〜8がより好ましい。
温度は10〜80℃が好ましく、30〜60℃がより好
ましい。過剰Br- 濃度は10-2モル/リットル以下が
好ましく、5×10-3モル/リットル以下がより好まし
い。過剰Cl- 濃度はpCl=0.8〜3.0が好ましく、
1.2〜2.8がより好ましい。核形成時には均一な核形成
を可能にする為に添加する銀塩溶液および/もしくはX
- 塩溶液に分散媒を含ませることができる。分散媒濃度
は0.1重量%以上が好ましく、0.1〜2重量%がより好
ましく、0.2〜1重量%が更に好ましい。分子量300
0〜6万、好ましくは8000〜4万の低分子量ゼラチ
ンがより好ましい。更にはAg+ 液とX- 液を添加孔数
が3〜1015個、好ましくは30〜1015個の多孔体添
加系を通して、直接に液中に添加することがより好まし
い。その詳細は特開平3−21339号、同4−193
336号、特開平6−086923号の記載を参考にす
ることができる。ゼラチンはメチオニン含率の低いゼラ
チンの方が該欠陥形成頻度が高くなる。メチオニン含率
が1〜60μモル/gのゼラチンから、それぞれの場合
に応じて最も好ましいゼラチンを選んで用いることがで
きる。
【0104】核形成時の過剰X- 塩濃度、または過剰A
+ 塩濃度を低くすることにより、双晶粒子の混入比率
を下げることができる。少なくとも分散媒と水を含む分
散媒溶液中に、攪拌しながら銀塩水溶液とハロゲン化物
塩(以後、X- 塩と記す)溶液を同時混合法で添加して
核形成する。核形成時の分散媒溶液中のCl- 濃度は4
×10-2モル/リットル以下が好ましく、Ag+ 濃度は
10-2モル/リットル以下が好ましい。pHは2以上が好
ましく、5〜10がより好ましい。ゼラチン濃度は0.1
〜3重量%が好ましく、0.2〜2重量%がより好まし
い。核形成時の温度に制限はないが、通常、10℃以上
が好ましく、20〜70℃が好ましい。核形成後に物理
熟成をし、非平板状粒子を消失させ、該平板状粒子を成
長させる。銀塩水溶液の添加速度は容器溶液1リットル
あたり0.5〜20g/分が好ましく、1〜15g/分が
より好ましい。容器溶液のpHに特に制限はないが、通
常、pH1〜11、好ましくはpH3〜10が用いられる。
過剰銀塩濃度や温度等の組み合せに応じ、最も好ましい
pH値を選んで用いることができる。
【0105】2)熟成過程 核形成時に平板状粒子核のみを作り分けることはできな
い。従って次の熟成過程でオストワルド熟成により、平
板状粒子を成長させ、それ以外の粒子を消滅させる。熟
成温度は40℃以上、好ましくは45〜90℃、より好
ましくは50〜80℃が用いられる。(100)面形成
雰囲気下で熟成することが好ましい。熟成条件は前記核
形成条件範囲から選ぶことが好ましい。該熟成速度は通
常、pH1〜6の領域ではpHが高くなるにつれ、また、p
Cl1〜3の領域ではCl- 濃度が増すにつれ、速くな
る。本発明においては、熟成時にハロゲン化銀溶剤を使
用する事もできるがより好ましくは、実質的に共存させ
ない。ここで実質的にとは、ハロゲン化銀溶剤濃度d0
が好ましくはd0 ≦0.5モル/リットル、より好ましく
はd0 <0.1モル/リットル、更に好ましくはd0 <0.
02モル/リットルを指す。ハロゲン化銀溶剤として
は、NH3 、チオエーテル類、チオ尿素類、チオシアン
酸類、有機アミン系化合物、テトラザインデン類を挙げ
ることができる。好ましくはチオエーテル類、チオ尿素
類、チオシアン酸類である。
【0106】熟成時のpHは1〜12、好ましくは2〜
8、より好ましくは2〜6である。核形成時、熟成時お
よび成長時の分散媒としては従来公知のハロゲン化銀乳
剤用分散媒を用いることができるが、特にメチオニン含
率が好ましくは0〜50μモル/g、より好ましくは0
〜30μモル/gのゼラチンを好ましく用いることがで
きる。該ゼラチンが熟成、成長時に用いられた場合、直
径サイズ分布が揃ったより薄い平板状粒子が形成され、
好ましい。また、特公昭52−16365号、日本写真
学会誌、29巻(1)、17、22(1966年)、同
30巻(1)、10、19(1967年)、同30巻
(2)、17(1967年)、同33巻(3)、24
(1967年)記載の合成高分子を分散媒として好まし
く用いることができる。また、欧州特許0534395
A1号記載の晶癖制御剤を併用することができる。該分
散媒濃度は0.1〜10重量%が好ましく、該制御剤は好
ましくは10-1〜10-6モル/リットル、より好ましく
は10-2〜10-3モル/リットルで用いることができ
る。これらは核形成前から成長終了時までのどの時点で
添加することもできる。既存の分散媒に追加添加の形で
添加することもできるし、既存の分散媒を遠心分離等で
除去した後、添加することもできる。
【0107】3)成長過程 熟成により平板状粒子比率を高めた後、次に溶質を添加
して、該平板状粒子を更に成長させる。溶質の添加方法
としては、1)溶液添加法(銀塩水溶液とハロゲン化物
塩水溶液を添加する方法)、2)予めハロゲン化銀微粒
子を形成し、該微粒子を添加する方法、3)両者の併用
方法、を挙げることができる。平板状粒子をエッジ方向
に優先的に成長させる為には、該平板状粒子がオストワ
ルド熟成を受けない範囲内で、過飽和濃度を低くして成
長させる必要がある。即ち、低過飽和濃度でかつ、該濃
度を高精度で制御する必要がある。2)の方法はこれを
可能にする為により好ましい。微粒子乳剤添加法では0.
15μm径以下、好ましくは0.1μm径以下、より好ま
しくは0.06μm以下のハロゲン化銀微粒子乳剤を添加
し、オストワルド熟成により該平板状粒子を成長させ
る。該微粒子乳剤は連続的に添加することもできるし、
断続的に添加することもできる。該微粒子乳剤は反応容
器の近傍に設けた混合器で銀塩水溶液とハロゲン化物塩
水溶液を供給して連続的に調製し、ただちに反応容器に
連続的に添加することもできるし、予め別の容器でバッ
チ式に調製した後に連続的もしくは断続的に添加するこ
ともできる。該微粒子は双晶粒子を実質的に含まないこ
とが好ましい。実質的に含まないとは、双晶粒子数比率
が5%以下、好ましくは1%以下、より好ましくは0.1
%以下を指す。
【0108】該微粒子のハロゲン組成は塩化銀、臭化
銀、沃化銀およびそれらの2種以上の液晶とすることが
できる。粒子成長時の溶液条件は、前記熟成時の条件と
同一である。それはどちらもオストワルド熟成により平
板粒子を成長させ、それ以外の微粒子を消滅させる工程
であり、機械的に同じだからである。微粒子乳剤添加法
全般の詳細に関しては、特開平4−034544号、同
5−281640号、特開平1−183417号の記載
を参考にすることができる。実質的に双晶面を含まない
微粒子を形成する為には、過剰ハロゲンイオン濃度もし
くは過剰銀イオン濃度を好ましくは10-2モル/リット
ル以下で、銀塩水溶液とハロゲン化物塩水溶液を同時混
合添加法で添加して形成すればよい。微粒子形成温度は
50℃以下が好ましく、5〜40℃がより好ましく、1
0〜30℃がさらに好ましい。分散媒は、好ましくは分
子量2000〜6×104 、より好ましくは5000〜
4×104 の低分子量ゼラチンが好ましくは30重量%
以上、より好ましくは60重量%以上、さらに好ましく
は80重量%以上占めるゼラチンが好ましい。分散媒濃
度は、0.2重量%以上が好ましく、0.5〜5重量%がよ
り好ましい。
【0109】核形成及び成長過程にハロゲン化銀溶剤を
併用する事ができるが実質的にNH 3 を共存させないこ
とが好ましい。また、成長時にもNH3 を共存させない
ことが好ましい。ここで実質的とは、NH3 濃度Z1
1 ≦0.5モル/リットル、より好ましくはZ1 <0.1
モル/リットル、更に好ましくはZ1 <0.02モル/リ
ットルであることを意味する。核形成および成長過程に
NH3 以外のAgX溶剤も実質的に共存させないことが
好ましい。ここで実質的とは、前記Z1 濃度規定と同じ
である。NH3 以外のAgX溶剤としては、チオエーテ
ル類、チオ尿素類、チオシアン酸塩、有機アミン系化合
物、テトラザインデン化合物のようなかぶり防止剤を挙
げることができ、好ましくはチオエーテル類、チオ尿素
類、チオシアン酸塩等である。成長時のハロゲン組成は
塩臭化銀、塩沃化銀、および塩臭沃化銀の液晶とするこ
とができる。塩臭化銀の場合、具化物イオンは好ましく
は1モル%から20モル%であり、より好ましくは1モ
ル%から10モル%であり、最も好ましくは2.0モル%
から10モル%である。また、塩沃化銀の場合、沃化物
イオンは0.001モル%から1モル%が好ましい。
【0110】該粒子形成中にハロゲン組成gap法、ハ
ロゲンコンバージョン法、エピタキシャル成長法および
それらの組合せ法により、粒子に転位線を導入すること
ができる。圧力かぶり特性、相反則特性色増感特性が更
に改良され、好ましい。これに関しては特開昭63−2
20238、同64−26839、特開平2−1276
35、同3−189642、同3−175440、同2
−123346、欧州特許0460656A1 Journa
l of Imaging Science、32巻、160〜177(19
88)の記載を参考にすることができる。得られた粒子
をホスト粒子とし、エピタキシャル粒子を形成して用い
てもよい。また、該粒子をコアとして内部に転位線を有
する粒子を形成してもよい。その他、該粒子をサズスト
レートとして、サブストレートと異なるハロゲン組成の
ハロゲン化銀層を積層させ、種々の既知のあらゆる粒子
構造の粒子を作ることもできる。これらに関しては後述
の文献の記載を参考にすることができる。また、該平板
粒子をコアとして、浅内潜乳剤を形成して用いてもよ
い。また、コア/シェル型粒子を形成することもでき
る。これについては特開昭59−133542号、同6
3−151618号、米国特許第3,206,313
号、同3,317,322号、同3,761,276
号、同4,269,927号、同3,367,778号
の記載を参考にすることができる。
【0111】最終的に高アスペクト比のハロゲン化銀粒
子を得るために最も重要なパラメーターは、前記したよ
うに、熟成・成長時のpAgであり、本発明における平
板状粒子のアスペクト比は2以上25以下である。アス
ペクト比は、好ましくは、3以上25以下であり、4以
上20以下であることがより好ましい。アスペクト比
は、主に感度および圧力性の兼ね合いなどにより上記の
範囲が好ましいものとなる。隣接主面縁長比は10以
下、より好ましくは5以下、さらに好ましくは2以下で
ある。また該平板粒子の投影面積が全粒子の投影面積の
50%以上、より好ましくは60%、さらに好ましくは
70%以上占める。厚さは0.3μm以下、好ましくは0.
2μm以下である。
【0112】ここで使用する「アスペクト比」は粒子の
主平面を形成する平均の縁長さに対する主平面間の厚み
の比を言い、また「主平面」は実質的に直方体乳剤粒子
を形成する結晶表面のうち、面積が最も大きな平行する
一組の面として規定され、主平面が{100}面である
ことは電子線回折法やX線回折法により調べることがで
きる。実質的に直方体乳剤粒子とは、主平面は{10
0}面から形成されるが{111}結晶面を1から8面
までもつこともあり得ることをいう。すなわち、直方体
の8つの角のうち1ないし8つが角のとれた形状であっ
てもよい。そして「平均の縁長さ」は、乳剤粒子試料の
顕微鏡写真においてみた各粒子の投影面積に等しい面積
を有する正方形の一辺の長さとして規定される。{10
0}面を主平面とする高塩化銀平板状粒子の表面に塩化
銀より難溶性の塩を粒子間の不均一なく形成させること
により、粒子間の不均一なく増感色素を吸着させるとい
う方法は望ましい方法である。塩化銀より難溶性の銀塩
としては、臭化銀、沃化銀、沃臭化銀、チオシアン酸
銀、セレノシアン酸銀あるいはこれらの混晶があるが、
臭化銀、沃化銀、沃臭化銀であることが好ましい。ま
た、塩化銀より難溶性の銀塩の量としては、粒子全体に
対し20モル%以下、好ましくは、10モル%以下、よ
り好ましくは5モル%以下、更に好ましくは3モル%以
下であり、0.001モル%以上である。
【0113】該平板粒子の表面に塩化銀より難溶性の銀
塩を存在させる方法としては、該当する組成の水溶性ハ
ロゲン化物塩と水溶性銀塩とをダブルジェットで添加す
る方法、微粒子を添加する方法および臭素イオンや、沃
素イオンの徐放剤を用いる方法が挙げられる。水溶性ハ
ロゲン化物塩と水溶性銀塩とをダブルジェットで添加す
る方法では、たとえハロゲン化物塩水溶液などを希釈し
て添加するなどしてもハロゲンイオンをフリーな状態で
添加するため、粒子間のローカリティーを少なくしよう
としても限界がある。これに対し、微粒子で添加する方
法あるいは徐放剤を用いる方法は粒子の表面に塩化銀よ
り難溶性の塩を粒子間の不均一なく形成させるために好
ましい方法である。微粒子で添加する場合の微粒子の平
均球相当径は0.1μm以下のものが好ましく、0.06μ
m以下のものがより好ましい。また該微粒子は、反応容
器の近傍に設けた混合器で銀塩水溶液と塩化銀より溶解
度が低い銀塩を形成しうる塩の水溶液を供給して連続的
に調製し、ただちに反応容器に添加することもできる
し、予め別の容器でバッチ式に調製した後に添加するこ
ともできる。また徐放剤を用いる方法は、特公平1−2
85942、特開平6−011780号に開示されてい
る。
【0114】本発明に有効に用いられる{111}面表
面よりなる高塩化銀平板粒子の製造方法には特に制約は
ない。その具体例として、粒子形成中にアデニンを併用
することによって得られる。アデニンまたはその塩の添
加量は、ハロゲン化銀1モル当たり10-4〜10-2モル
の範囲で用いることができ、5×10-4〜5×10-3
ルが特に好ましい。アデニンまたはその塩の添加時期
は、ハロゲン化銀乳剤の製造工程におけるハロゲン化銀
粒子の核形成時から物理熟成終了までの粒子形成時の任
意の時点で存在するように添加すればよいが、粒子形成
の最初の時期から少なくとも一部が存在しているのが好
ましい。いったん平板状高塩化銀粒子が形成されると、
アデニンはもはや必要ではないが、通常少なくともその
一部が粒子表面に吸着したままになっている。分光増感
色素のようなハロゲン化銀粒子表面に対して強い親和性
を示す化合物はアデニンと置き換わることができ、この
ようにしてアデニンを乳剤から実質的に洗浄、除去する
ことができる。またアデニンは優れたカブリ防止剤とし
てよく知られており、乳剤中にアデニンが残存すること
は有益なことである。
【0115】アデニンまたはその塩を用いて正常晶(8
面体〜14面体)粒子や非平板粒子と平板状粒子とを作
り分けるには、特に粒子形成初期(いわゆる核形成時)
のpHを調節することが好ましい。平板状粒子が得られ
る核形成時のpHの範囲は4.5〜8.5であり、好ましく
は4.8〜8.0であり、より好ましくは5.0〜7.0であ
る。pH8.5以上では正常晶、pH4.5以下では非平行
な双晶面を有する非平板粒子がそれぞれ生じる。核形成
時は塩化物濃度は0.05〜0.12モル濃度が好ましい。
0.05モル濃度以下では正常晶が生じ易く、0.12モル
濃度以上では非平板粒子が多くなる。粒子成長時のpH
としては特に制限はないが、4.5〜8.5の範囲に保たれ
ることが好ましい。粒子成長時の塩化物濃度は、5モル
濃度以下が好ましく、0.07〜3モル濃度が特に好まし
い。本発明における粒子形成時の温度は10〜95℃の
範囲で用いることができ、好ましくは35〜90℃であ
る。またアデニン以外のその誘導体も{111}平板粒
子形成に有効に用いることができる。
【0116】それらの例は米国特許第5,178,99
7号の特許請求の範囲1記載の化合物同第5,178,
998号記載のキサンチン類、同第5,185,239
号、同第5,252,452号記載のピリミジン類、同
第4,983,508号記載の4球アンモニウム化合物
が挙げられる。{111}平板粒子のアスペクト比、主
面隣接縁長比、厚さ、総粒子の全投影面積に占める投影
面積の割合の好ましい範囲は、{100}平板粒子と同
じである。本発明においては、{100}面を主平面と
する平板状粒子が、{111}平板状粒子より好まし
い。また、本発明においては、上記平板状ハロゲン化銀
粒子の製造の最終過程を経て得られるハロゲン化銀粒子
は、そのハロゲン組成は塩化銀含有率が60モル%以上
である。好ましくは70モル%以上であり、さらに好ま
しくは80モル%以上である。本発明に用いられる塩化
銀平板粒子に第VIII族金属、およびIn、Cd、Zn、
Tl、Pb、Bi、Hg、Cu、Cr、Mo、Re等の
金属イオンをドープすることができる。ドープ金属イオ
ンとして好ましいものは、Pb、Fe、Cr、Rh、I
r、Ruの各イオンである。
【0117】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は金
増感、イオウおよびセレン増感に代表されるカルコゲナ
イド増感及び還元増感が施されていることが好ましい。
本発明で用いられるセレン増感剤としては、従来公知の
特許に開示されている前記例示したセレン化合物を用い
ることができる。すなわち通常、不安定型セレン化合物
および/または非不安定型セレン化合物を添加して、高
温、好ましくは40℃以上で乳剤を一定時間攪拌するこ
とにより用いられる。不安定型セレン化合物としては特
公昭44−15748号、特公昭43−13489号、
特開平4−025832号、同4−109240号など
に記載の化合物を用いることが好ましい。具体的な不安
定セレン増感剤としては、イソセレノシアネート類(例
えばアリルイソセレノシアネートの如き脂肪族イソセレ
ノシアネート類)、セレノ尿素類、セレノケトン類、セ
レノアミド類、セレノカルボン酸類(例えば、2−セレ
ノプロピオン酸、2−セレノ酪酸)、セレノエステル
類、ジアシルセレニド類(例えば、ビス(3−クロロ−
2,6−ジメトキシベンゾイル)セレニド)、セレノホ
スフェート類、ホスフィンセレニド類、コロイド状金属
セレンなどが挙げられる。
【0118】不安定型セレン化合物の好ましい類型を上
に述べたがこれらは限定的なものではない。当業技術者
には写真乳剤の増感剤としての不安定型セレン化合物と
いえば、セレンが不安定である限りに於いて該化合物の
構造はさして重要なものではなく、セレン増感剤分子の
有機部分はセレンを担持し、それを不安定な形で乳剤中
に存在せしめる以外何らの役割をもたないことが一般に
理解されている。本発明においては、かかる広範な概念
の不安定セレン化合物が有効に用いられる。本発明で用
いられる非不安定型セレン化合物としては特公昭46−
4553号、特公昭52−34492号および特公昭5
2−34491号に記載の化合物が用いられる。非不安
定型セレン化合物としては例えば亜セレン酸、セレノシ
アン化カリウム、セレナゾール類、セレナゾール類の四
級塩、ジアリールセレニド、ジアリールジセレニド、ジ
アルキルセレニド、ジアルキルジセレニド、2−セレナ
ゾリジンジオン、2−セレノオキサゾリジンチオンおよ
びこれらの誘導体等が挙げられる。
【0119】セレン増感法に関しては、米国特許第1,
574,944号、同第1,602,592号、同第
1,623,499号、同第3,297,446号、
3,297,447号、同第3,320,069号、同
第3,408,196号、同第3,408,197号、
同第3,442,653号、同第3,420,670
号、同第3,591,385号、フランス特許第269
3038号、同第2093209号、特公昭52−34
491号、同52−34492号、同53−295号、
同57−22090号、特開昭59−180536号、
同59−185330号、同59−181337号、同
59−187338号、同59−192241号、同6
0−150046号、同60−151637号、同61
−246738号、特開平3−4221号、特開平3−
148648号、同3−111838号、同3−116
132号、同3−237450号、同4−016838
号、同4−025832号、同4−032831号、同
4−109240号更に、英国特許第255846号、
同第861984号及びH. E. Spencer ら著、Journal
ofPhotographic Science 誌、31巻、158〜169
ページ(1983年)等に開示されている。本発明に用
いられるハロゲン化銀写真乳剤は、化学増感においてイ
オウ増感及び/又は金増感を併用することによりさらに
高感度、低かぶりを達成することができる。特に本発明
のハロゲン化銀乳剤においては、セレン増感とともに金
増感および硫黄増感の併用も行うことが最も好ましい態
様である。イオウ増感は、通常、イオン増感剤を添加し
て、高温、好ましくは40℃以上で乳剤を一定時間攪拌
することにより行われる。また、金増感は、通常、金増
感剤を添加して、高温、好ましくは40℃以上で乳剤を
一定時間攪拌することにより行われる。
【0120】上記のイオウ増感には硫黄増感剤として公
知のものを用いることができる。例えばチオ硫酸塩、チ
オ尿素類、アリルイソチアシアネート、シスチン、p−
トルエンチオスルホン酸塩、ローダニンなどが挙げられ
る。その他米国特許第1,574,944号、同第2,
410,689号、同第2,278,947号、同第
2,728,668号、同第3,501,313号、同
第3,656,955号各明細書、ドイツ特許1,42
2,869号、特公昭56−24937号、特開昭55
−45016号公報等に記載されている硫黄増感剤も用
いることができる。硫黄増感剤の添加量は、乳剤の感度
を効果的に増大させるのに十分な量でよい。この量は、
pH、温度、ハロゲン化銀粒子の大きさなどの種々の条
件の下で相当の範囲にわたって変化するが、ハロゲン化
銀1モル当り1×10-7モル以上、5×10-4モル以下
が好ましい。増感色素を添加した後化学増感する事は必
要増感剤添加量が少なくなる点において好ましい。上記
の金増感の金増感剤としては金の酸化数が+1価でも+
3価でもよく、金増感剤として通常用いられる金化合物
を用いることができる。代表的な例としては塩化金酸
塩、カリウムクロロオーレート、オーリックトリクロラ
イド、カリウムオーリックチオシアネート、カリウムヨ
ードオーレート、テトラシアノオーリックアシド、アン
モニウムオーロチオシアネート、ピリジルトリクロロゴ
ールドなどが挙げられる。金増感剤の添加量は種々の条
件により異なるが、目安としてはハロゲン化銀1モル当
り1×10-7モル以上5×10-4モル以下が好ましい。
【0121】化学熟成に際して、ハロゲン化銀溶剤およ
びセレン増感剤またはセレン増感剤と併用することがで
きるイオウ増感剤および/または金増感剤等の添加の時
期および順位については特に制限を設ける必要はなく、
例えば化学熟成の初期(好ましくは)または化学熟成進
行中に上記化合物を同時に、あるいは添加時点を異にし
て添加することができる。また添加に際しては、上記の
化合物を水または水と混合し得る有機溶剤、例えばメタ
ノール、エタノール、アセトン等の単液あるいは混合液
に溶解せしめて添加させればよい。本発明に用いられる
ハロゲン化銀乳剤を粒子形成中、粒子形成後でかつ化学
増感剤あるいは化学増感中、あるいは化学増感後に還元
増感することは好ましい。ここで還元増感とはハロゲン
化銀乳剤に還元増感剤を添加する方法、銀熟成と呼ばれ
るpAg1〜7の低pAgの雰囲気で成長させるあるい
は、熟成させる方法、高pH熟成と呼ばれるpH8〜1
1の高pHの雰囲気で成長させるあるいは熟成させる方
法のいずれを選ぶことができる。また2つ以上の方法を
併用することもできる。
【0122】還元増感剤を添加する方法は還元増感のレ
ベルを微妙に調節できる点で好ましい方法である。還元
増感剤として第一錫塩、アスコルビン酸およびその誘導
体、アミンおよびポリアミン類、ヒドラジン誘導体、ホ
ルムアミジンスルフィン酸、シラン化合物、ボラン化合
物などが公知である。本発明の還元増感にはこれら公知
の還元増感剤を選んで用いることができ、また2種以上
の化合物を併用することもできる。還元増感剤として塩
化第一錫、二酸化チオ尿素、ジメチルアミンボラン、ア
スコルビン酸およびその誘導体が好ましい化合物であ
る。還元増感剤の添加量は乳剤製造条件に依存するので
添加量を選ぶ必要があるが、ハロゲン化銀1モル当り1
-7〜10-3モルの範囲が適当である。還元増感剤は水
あるいはアルコール類、グリコール類、ケトン類、エス
テル類、アミド類などの溶媒に溶かし粒子成長中に添加
される。あらかじめ反応容器に添加するのもよいが、粒
子成長の適当な時期に添加する方が好ましい。また水溶
性銀塩あるいは水溶性アルカリハライドの水溶性にあら
かじめ還元増感剤を添加しておき、これらの水溶液を用
いてハロゲン化銀粒子を沈殿せしめてもよい。また粒子
成長に伴って還元増感剤の溶液を何回かに分けて添加し
ても連続して長時間添加するのも好ましい方法である。
【0123】本発明に用いられる乳剤の製造工程中に銀
に対する酸化剤を用いることが好ましい。銀に対する酸
化剤とは、金属銀に作用して銀イオンに変換せしめる作
用を有する化合物をいう。特にハロゲン化銀粒子の形成
過程および化学増感過程において副生するきわめて微小
な銀粒子を、銀イオンに変換せしめる化合物が有効であ
る。ここで生成する銀イオンは、ハロゲン化銀、硫化
銀、セレン化銀等の水に難溶の銀塩を形成してもよく、
又、硝酸銀等の水に易溶の銀塩を形成してもよい。銀に
対する酸化剤は、無機物であっても、有機物であっても
よい。これらの例示化合物は前記に同じである。本発明
に用いられる好ましい酸化剤は、オゾン、過酸化水素お
よびその付加物、ハロゲン元素、チオスルフォン酸塩の
無機酸化剤及びキノン類の有機酸化剤である。前述の還
元増感と銀に対する酸化剤を併用するのは好ましい態様
である。酸化剤を用いたのち還元増感を施こす方法、そ
の逆方法あるいは両者を同時に共存させる方法のなかか
ら選んで用いることができる。これらの方法は粒子形成
工程でも化学増感工程でも選んで用いることができる。
本発明に用いられるハロゲン化銀感光材料は、分光感度
の異なる2種以上の感光層を有すれば良く、それらの分
光感度は、青感性、緑感性、赤感性に限定されるもので
はない。ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化学熟
成および分光増感を行ったものを使用する。このような
工程で使用される添加剤はリサーチ・ディスクロージャ
ーNo. 17643、同No. 18716および同No. 30
7105に記載されており、その該当箇所を後掲の表に
まとめた。
【0124】 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 (1978年12月) (1979年11月) (1989年11月) 1 化学増感剤 23頁 648頁右欄 866頁 2 感度上昇剤 648頁右欄 3 分光増感剤、 23〜24頁 648頁右欄〜 866〜868 頁 強色増感剤 649頁右欄 4 増 白 剤 24頁 647頁右欄 868頁 5 かぶり防止剤、 24〜25頁 649頁右欄〜 868〜870 頁 安定剤 6 光吸収剤、 25〜26頁 649頁右欄〜 873頁 フィルター染料、 650頁左欄 紫外線吸収剤 7 ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左欄〜右欄 872頁 8 色素画像安定剤 25頁 650頁左欄 872頁 9 硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 874〜875 頁 10 バインダー 26頁 651頁左欄 873〜874 頁 11 可塑剤、潤滑剤 27頁 651頁右欄 876頁 12 塗布助剤、 26〜27頁 650頁右欄 875〜876 頁 表面活性剤 13 スタチック 27頁 650頁左欄 876〜877 頁 防止剤14 マット剤 878〜879 頁 本発明に用いられるカラー写真感光材料に用いることが
できるその他の技術および無機・有機素材については、
欧州特許第436,938A2号の下記の箇所及び下記
に引用の特許に記載されている。
【0125】 1. 層構成 :第146頁34行目〜第147
頁25行目 2. イエローカプラー:第137頁35行目〜第146
頁33行目、第149頁21行目〜23行目 3. マゼンタカプラー:第149頁24行目〜第28行
目;欧州特許第421,453A1号の第3頁5行目〜
第25頁55行目 4. シアンカプラー :第149頁29行目〜33行
目;欧州特許第432,804A2号の第3頁28行目
〜第40頁2行目 5. ポリマーカプラー:第149頁34行目〜38行
目;欧州特許第435,334A2号の第113頁39
行目〜第123頁37行目 6. カラードカプラー:第53頁42行目〜第137頁
34行目、第149頁39行目〜45行目 7. その他の機能性カプラー:第7頁1行目〜第53頁
41行目、第149頁46行目〜第150頁3行目;欧
州特許第435,334A2号の第3頁1行目〜第29
頁50行目 8. 防腐・防黴剤 :第150頁25行目〜28行目 9. ホルマリンスカベンジャー:第149頁15行目〜
17行目 10. その他の添加剤 :第153頁38行目〜47行
目;欧州特許第421,453A1号の第75頁21行
目〜第84頁56行目、第27頁40行目〜第37頁4
0行目 11. 分散方法 :第150頁4行目〜24行目 12. 支持体 :第150頁32行目〜34行目 13. 膜厚・膜物性 :第150頁35行目〜49行目 14. 発色現像 :第150頁50行目〜第151
頁47行目 15. 脱銀工程 :第151頁48行目〜152頁
53行目 16. 自動現像機 :第152頁54行目〜153頁
2行目 17. 水洗・安定工程 :第153頁3行目〜37行目
【0126】本発明の感光材料は、支持体上に青感色性
層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤層のそ
れぞれ少なくとも1層が設けられていればよく、ハロゲ
ン化銀乳剤層および非感光性層の層数に特に制限はな
い。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感色性
は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤
層から成る感色性層を少なくとも2つ有するハロゲン化
銀写真感光材料であり、該感光性層は青色光、緑色光、
および赤色光の何れかに感色性を有する単位感光性層で
あり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料において
は、単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性
層、緑感色性層、青感色性層の順に設置される。これら
の感色性乳剤層を含む親水性コロイド層全体を「感光
層」と呼ぶ。好ましい各層の最大分光感度波長は、例え
ば青感性層が420〜480nm、緑感性層が520〜5
80nm、赤感性層が620〜680nmにあることがあげ
られる。上記のハロゲン化銀感光性層の間および最上
層、最下層には各層の中間層等の非感光性層を設けても
よい。
【0127】各単位感光性層を構成する複数のハロゲン
化銀乳剤層は、西独特許第1,121,470号あるい
は英国特許第923,045号に記載されるように高感
度乳剤層、低感度乳剤層の2層構成を好ましく用いるこ
とができる。通常は、支持体に向かって順次感光度が低
くなる様に配列するのが好ましく、また各ハロゲン乳剤
層の間には非感光性層が設けられていてもよい。また、
特開昭57−112751号、同62−200350
号、同62−206541号、同62−206543号
等に記載されているように支持体より離れた側に低感度
乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置してもよ
い。具体例として支持体から最も遠い側から、低感度青
感光性層(BL)/高感度青感光性層(BH)/高感度
緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層(GL)/高感
度赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層(RL)/の
順、またはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、
またはBH/BL/GH/GL/RL/RHの順等に設
置することができる。
【0128】また特公昭49−15495号公報に記載
されているように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀
乳剤層、中層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳
剤層、下層を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀
乳剤層を配置し、支持体に向かって感光度が順次低めら
れた感光度の異なる3層から構成される配列が挙げられ
る。このような感光度の異なる3層から構成される場合
でも、特開昭59−202464号明細書に記載されて
いるように、同一感色性層中において支持体より離れた
側から中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感度乳剤層の順
に配置されてもよい。その他、高感度乳剤層/低感度乳
剤層/中感度乳剤層、あるいは低感度乳剤層/中感度乳
剤層/高感度乳剤層などの順に配置されていてもよい。
また、4層以上の場合にも、上記の如く配列を変えても
よい。色再現性を改良するために、米国特許第4,66
3,271号、同第4,705,744号、同第4,7
07,436号、特開昭62−160448号、同63
−86850号の明細書に記載の、BL、GL、RLな
どの主感光層と分光感度分布が異なる重層効果のドナー
層(CL)を主感光層に隣接もしくは近接して配置する
ことが好ましい。上記のように、それぞれの感光材料の
目的に応じて種々の層構成・配列を選択することができ
【0129】
【実施例】以下に具体例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明の趣旨を越えない限り、実施例に限定
されるものではない。 (実施例1) 1)乳剤の調製 1−1)乳剤A、B、C、D(ヨウ臭化銀平板乳剤)の
調製 厚さ0.08μm、円相当半径0.5μmの臭化銀平板状粒
子を種晶として用意した。8gのAgを含む種晶を1.0
リットルの蒸留水に溶解し、pAgを8.2、pHを5に
調節し、70℃に保温し激しく攪拌した。続いて、以下
の手順で粒子形成を行った。 (i) AgNO3 (141g)水溶液とKBr水溶液をp
Agを8.4に保ちながら添加した。 (ii) 55℃に降温し、KI(4g)水溶液を一定流
量で添加した。 (iii) AgNO3 (63g)水溶液とKBr水溶液をpA
gを8.9に保ちながら添加した。 35℃に冷却し、常法のフロキュレーション法で水洗
し、ゼラチン50gを加え、pH6.0、pAg8.2に調
整した。平均球相当径0.7μmで、アスペクト比3.0以
上の平板状粒子の投影面積の和が総投影面積の70%を
占有していた。
【0130】この乳剤を以下のようにして金−硫黄−セ
レン増感を施した。乳剤を64℃に昇温し、後掲の増感
色素ExS−1、2、3を所望の分光感度となるような
量及び比率で添加を行った後、チオ硫酸ナトリウム7.4
×10-6モル/モルAg、塩化金酸1.9×10-6モル/
モルAg、チオシアン酸カリウム1.9×10-3モル/モ
ルAg、N,N−ジメチルセレノウレア1.5×10-6
ル/モルAgを添加して最適に化学増感を施して乳剤A
を得た。増感色素ExS−1、2、3の代わりに、Ex
S−4、5、6、7、8を用いた以外は乳剤Aと同様に
して乳剤Bを、また同様にExS−4、7、8を用いて
乳剤Cを、さらに同様にしてExS−9を用いて乳剤D
を調製した。
【0131】1−2)乳剤E、F、G、H(高塩化銀
{100}平板乳剤)の調製 反応容器にゼラチン水溶液1200ml(メチオニン含率
が約40μモル/gの脱イオン化アルカリ処理骨ゼラチ
ン15gを含み、pH4.8)を入れ、温度を40℃に保
ちながらAg−1液(100ml中にAgNO3 14g、該ゼ
ラチン0.8g、HNO3 1N液0.2mlを含む)とX−1液
(100ml中に NaCl 6.9g、該ゼラチン0.8g、 NaO
H 1N液0.3mlを含む)を24ml/分で12mlだけ同時
混合添加した。2分間攪拌した後、Ag−2液(100
ml中にAgNO3 を2g、該ゼラチン0.8g、HNO3 1N液
0.2mlを含む)とX−2液(100ml中にKBr1.4
g、該ゼラチン0.8g、 NaOH 1N液0.2mlを含む)を
31ml/分で19mlだけ同時混合添加した。1分間攪拌
した後、Ag−1液とX−1液を48ml/分で36mlだ
け同時混合添加した。NaCl水溶液(100mlの水にNaCl
10gを含む)を20ml加え、pHを4.5とし、温度
を75℃に昇温した。20分間熟成した後、温度を60
℃に下げ、pHを5.0とした後、銀電位130mVでAg
−3液(100ml中にAgNO3 10gを含む)とX−3液
(100ml中にNaCl 3.6gを含む)をC.D.J(co
ntrolled double jet)添加した。添加開始時の流量は7
ml/分で1分間に0.1ml/分ずつ流量を加速添加し、A
g−3液を400ml添加した。
【0132】次に平均球相当径0.03μmのAgBr微
粒子をハロゲン化銀1モル当たり0.2モル%相当を添加
し、約5分間熟成を行いハロゲンコンバージョンを完了
させた。次いで、沈降剤を添加し、温度を30℃に下
げ、沈降水洗し、ゼラチン水溶液を加え、38℃でpH
6.2、pCl 3.0に調節した。このように調製したハ
ロゲン化銀乳剤は平均球相当径0.7μm、平均塩化銀含
有率95.6モル%で、アスペクト比2.5以上、主平面で
の隣接辺長比が2.0以下の平板状粒子が全投影面積の7
5%含有されていた。この平板状粒子の平均アスペクト
比は6.5で主平面での平均隣接辺長比は1.3であった。
この乳剤を以下のようにして金−硫黄−セレン増感を施
した。乳剤を64℃に昇温し、後掲の増感色素ExS−
1、2、3を所望の分光感度となるような量及び比率で
添加を行った後、チオ硫酸ナトリウム9.4×10-6モル
/モルAg、塩化金酸3.3×10-6モル/モルAg、チ
オシアン酸カリウム2.9×10-3モル/モルAg、N,
N−ジメチルセレノウレア2.7×10-6モル/モルAg
を添加して最適に化学増感を施して乳剤Eを得た。増感
色素ExS−1、2、3の代わりに、ExS−4、5、
6、7、8を用いた以外は乳剤Eと同様にして乳剤F
を、また同様にExS−4、7、8を用いて乳剤Gを、
さらに同様にしてExS−9を用いて乳剤Hを調製し
た。
【0133】2)支持体 本実施例で用いた支持体は、下記の方法により作成し
た。ポリエチレン−2,6−ナフタレートポリマー10
0重量部と紫外線吸収剤としてTinuvin P.326(チバ
・ガイギーCiba-Geigy社製) 2重量部とを乾燥した後、
300℃にて溶融後、T型ダイから押し出し、140℃
で3.3倍の縦延伸を行ない、続いて130℃で3.3倍の
横延伸を行い、さらに250℃で6秒間熱固定して厚さ
90μmのPENフィルムを得た。なおこのPENフィ
ルムにはブルー染料、マゼンタ染料及びイエロー染料
(公開技報:公技番号94−6023号記載のI−1,
I−4,I−6,I−24,I−26,I−27,II
−5)を適当量添加した。さらに、直径20cmのステン
レス巻き芯に巻付けて、110℃、48時間の熱履歴を
与え、巻き癖のつきにくい支持体とした。
【0134】3)下塗層の塗設 上記支持体は、その両面にコロナ放電処理、UV照射処
理、さらにグロー放電処理をした後、それぞれの面にゼ
ラチン0.1g/m2、ソジウムα−スルホジ−2−エチル
ヘキシルサクシネート0.01g/m2、サリチル酸0.04
g/m2、p−クロロフェノール0.2g/m2、(CH2=CHSO
2CH2CH2NHCO)2CH2 0.012g/m2、ポリアミド−エピ
クロルヒドリン重縮合物0.02g/m2の下塗液を塗布し
て(10cc/m2、バーコーター使用)、下塗層を延伸時
高温面側に設けた。乾燥は115℃、6分実施した(乾
燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて115℃となっ
ている)。
【0135】4)バック層の塗設 下塗後の上記支持体の片方の面にバック層として下記組
成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り層を塗設した。 4−1)帯電防止層の塗設 平均粒径0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複合
物の比抵抗が5Ω・cmの微粒子粉末の分散物(2次凝集
粒子径 約0.08μm)を0.2g/m2、ゼラチン0.05
g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.02g/m2
ポリ(重合度10)オキシエチレン−p−ノニルフェノ
ール0.005g/m2及びレゾルシンと塗布した。 4−2)磁気記録層の塗設 3−ポリ(重合度15)オキシエチレン−プロピルオキ
シトリメトキシシラン(15重量%)で被覆処理された
コバルト−γ−酸化鉄(比表面積43m2/g、長軸0.1
4μm、単軸0.03μm、飽和磁化89emu /g、Fe
+2/Fe+3=6/94、表面は酸化アルミ酸化珪素で酸
化鉄の2重量%で処理されている)0.06g/m2をジア
セチルセルロース1.2g/m2(酸化鉄の分散はオープン
ニーダーとサンドミルで実施した)、硬化剤としてC2H5
C(CH2OCONH-C6H3(CH3)NCO)3 0.3g/m2を、溶媒として
アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンを用
いてバーコーターで塗布し、膜厚1.2μmの磁気記録層
を得た。マット剤としてシリカ粒子(0.3μm)と3−
ポリ(重合度15)オキシエチレン−プロピルオキシト
リメトキシシラン(15重量%)で処理被覆された研磨
剤の酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ10mg/m2
なるように添加した。乾燥は115℃、6分実施した
(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて115
℃)。X−ライト、(ブルーフィルター)での磁気記録
層のDB の色濃度増加分は約0.1、また磁気記録層の飽
和磁化モーメントは4.2emu /g、保磁力7.3×104
A/m、角形比は65%であった。
【0136】4−3)滑り層の調製 ジアセチルセルロース(25mg/m2)、C6H13CH(OH)C10
H20COOC40H81(化合物a、6mg/m2)/C50H101O(CH2CH
2O)16H(化合物b、9mg/m2)混合物を塗布した。な
お、この混合物は、キシレン/プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル(1/1)中で105℃で溶融し、常
温のプロピレングリコールモノメチルエーテル(10倍
量)に注加分散して作製した後、アセトン中で分散物
(平均粒径0.01μm)にしてから添加した。マット剤
としてシリカ粒子(0.3μm)と研磨剤の3−ポリ(重
合度15)オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキ
シシラン(15重量%で被覆された酸化アルミ(0.15
μm)をそれぞれ15mg/m2となるように添加した。乾
燥は115℃、6分行なった(乾燥ゾーンのローラーや
搬送装置はすべて115℃)。滑り層は、動摩擦係数0.
06(5mmφのステンレス硬球、荷重100g、スピー
ド6cm/分)、静摩擦係数0.07(クリップ法)、また
後述する乳剤面と滑り層の動摩擦係数も0.12と優れた
特性であった。
【0137】5)感光層の塗設 次に、前記で得られたバック層の反対側に、下記の組成
の各層を重層塗布し、カラーネガフィルムを作成した。
これを試料101とする。 (感光層組成)各層に使用する素材の主なものは下記の
ように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を
示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0138】(試料101) 第1層(第1ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.08 ゼラチン 0.70 第2層(第2ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.09 ゼラチン 1.00 ExM−1 0.12 ExF−1 2.0×10-3 固体分散染料ExF−2 0.030 固体分散染料ExF−3 0.040 HBS−1 0.15 HBS−2 0.02 第3層(中間層) ExC−2 0.05 ポリエチルアクリレートラテックス 0.20 ゼラチン 0.70
【0139】第4層(低感度赤感乳剤層) 乳剤A 銀 0.49 ExS−1 3.8×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.2×10-4 ExC−1 0.17 ExC−2 0.02 ExC−3 0.030 ExC−4 0.10 ExC−5 0.020 ExC−6 0.010 Cpd−2 0.025 HBS−1 0.10 ゼラチン 1.10
【0140】第5層(中感度赤感乳剤層) 乳剤A 銀 0.60 ExS−1 4.0×10-4 ExS−2 2.1×10-5 ExS−3 5.7×10-4 ExC−1 0.14 ExC−2 0.02 ExC−3 0.03 ExC−4 0.090 ExC−5 0.02 ExC−6 0.008 Cpd−4 0.030 Cpd−2 0.05 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.75
【0141】第6層(高感度赤感乳剤層) 乳剤A 銀 1.30 ExS−1 2.5×10-4 ExS−2 1.1×10-5 ExS−3 3.6×10-4 ExC−1 0.12 ExC−3 0.11 ExC−6 0.018 ExC−7 0.010 Cpd−2 0.050 Cpd−4 0.020 HBS−1 0.22 HBS−2 0.050 ゼラチン 1.40 第7層(中間層) Cpd−1 0.060 固体分散染料ExF−4 0.030 HBS−1 0.040 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.10
【0142】第8層(低感度緑感乳剤層) 乳剤B 銀 0.53 ExS−7 1.4×10-4 ExS−8 6.2×10-4 ExS−4 2.7×10-5 ExS−5 7.0×10-5 ExS−6 2.7×10-4 ExM−3 0.410 ExM−4 0.086 ExY−1 0.068 ExY−5 0.006 HBS−1 0.30 HBS−3 0.015 Cpd−4 0.010 ゼラチン 0.95
【0143】第9層(中感度緑感乳剤層) 乳剤C 銀 0.94 ExS−4 4.8×10-5 ExS−7 2.1×10-4 ExS−8 9.3×10-4 ExC−8 0.0020 ExM−3 0.115 ExM−4 0.035 ExY−1 0.008 ExY−4 0.010 ExY−5 0.0050 Cpd−4 0.011 HBS−1 0.13 HBS−3 4.4×10-3 ゼラチン 0.80
【0144】第10層(高感度緑感乳剤層) 乳剤C 銀 1.30 ExS−4 4.5×10-5 ExS−7 1.2×10-4 ExS−8 5.3×10-4 ExC−1 0.021 ExM−1 0.010 ExM−2 0.030 ExM−5 0.0070 ExM−6 0.0050 Cpd−3 0.017 Cpd−4 0.040 HBS−1 0.25 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.33
【0145】第11層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.010 Cpd−1 0.16 固体分散染料ExF−5 0.040 固体分散染料ExF−6 0.040 油溶性染料ExF−7 0.008 HBS−1 0.60 ゼラチン 0.60 第12層(低感度青感乳剤層) 乳剤D 銀 0.40 ExS−9 8.4×10-4 ExC−1 0.03 ExC−8 7.0×10-3 ExY−1 0.050 ExY−2 0.75 ExY−3 0.40 ExY−4 0.040 Cpd−2 0.10 Cpd−4 0.01 Cpd−3 4.0×10-3 HBS−1 0.28 ゼラチン 2.10
【0146】第13層(高感度青感乳剤層) 乳剤D 銀 0.58 ExS−9 3.5×10-4 ExY−2 0.070 ExY−3 0.070 ExY−4 0.0050 Cpd−2 0.10 Cpd−3 1.0×10-3 Cpd−4 0.02 HBS−1 0.075 ゼラチン 0.55
【0147】第14層(第1保護層) UV−1 0.13 UV−2 0.10 UV−3 0.16 UV−4 0.025 ExF−8 0.001 ExF−9 0.002 HBS−1 5.0×10-2 HBS−4 5.0×10-2 ゼラチン 1.8 第15層(第2保護層) H−1 0.40 B−1(直径 1.7 μm) 0.04 B−2(直径 1.7 μm) 0.09 B−3 0.13 ES−1 0.20 ゼラチン 0.70 更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力耐性、防黴・
防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくするためにW−1
ないしW−3、B−4ないしB−6、F−1ないしF−
18及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、パラジウム塩、
イリジウム塩、ロジウム塩が含有されている。
【0148】有機固体分散染料の分散物の調製 下記、ExF−2を次の方法で分散した。即ち、水21.
7ミリリットル及び5%水溶液のp−オクチルフェノキ
シエトキシエトキシエタンスルホン酸ソーダ3ミリリッ
トル並びに5%水溶液のp−オクチルフェノキシポリオ
キシエチレンエーテル(重合度10)0.5gとを700
ミリリットルのポットミルに入れ、染料ExF−2を5.
0gと酸化ジルコニウムビーズ(直径1mm)500ミリ
リットルを添加して内容物を2時間分散した。この分散
には中央工機製のBO型振動ボールミルを用いた。分散
後、内容物を取り出し、12.5%ゼラチン水溶液8gに
添加し、ビーズを濾過して除き、染料のゼラチン分散物
を得た。染料微粒子の平均粒径は0.44μmであった。
同様にして、ExF−3、ExF−4及びExF−6の
固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径はそれぞれ、
0.24μm、0.45μm、0.52μmであった。ExF
−5は欧州特許出願公開(EP)第549,489A号
明細書の実施例1に記載の微小析出(Microprecipitati
on) 分散方法により分散した。平均粒径は0.06μmで
あった。
【0149】
【化31】
【0150】
【化32】
【0151】
【化33】
【0152】
【化34】
【0153】
【化35】
【0154】
【化36】
【0155】
【化37】
【0156】
【化38】
【0157】
【化39】
【0158】
【化40】
【0159】
【化41】
【0160】
【化42】
【0161】
【化43】
【0162】
【化44】
【0163】
【化45】
【0164】
【化46】
【0165】
【化47】
【0166】6)処理 試料101を白色光でウェッヂ露光した後、以下の処理
Aを実施した。 (処理A) 工程 処理時間 処理温度 発色現像 3分15秒 38℃ 漂 白 1分00秒 38℃ 漂白定着 3分15秒 38℃ 水洗(1) 40秒 35℃ 水洗(2) 1分00秒 35℃ 安 定 40秒 38℃ 乾 燥 1分15秒 55℃
【0167】次に、処理液の組成を記す。 (発色現像液) (単位g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0 亜硫酸ナトリウム 0.25 炭酸カリウム 30.0 臭化カリウム 1.4 塩化カリウム 4.0 ジナトリウムN,N−ビス(スルホナートエチル)ヒドロキシルアミン 8.6 4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕−2− メチルアニリン硫酸塩 4.5 水を加えて 1.0 リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05
【0168】 (漂白液) (単位g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム二水塩 120.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0 臭化アンモニウム 100.0 硝酸アンモニウム 10.0 漂白促進剤 0.005モル (CH3)2N-CH2-CH2-S-S-CH2-CH2-N(CH3)2 ・2HCl アンモニア水(27%) 15.0ミリリットル 水を加えて 1.0リットル pH(アンモニア水と硝酸にて調整) 6.3
【0169】 (漂白定着液) (単位g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム二水塩 50.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 5.0 亜硫酸ナトリウム 12.0 チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/リットル) 240.0ミリリットル アンモニア水(27%) 6.0ミリリットル 水を加えて 1.0リットル pH(アンモニア水と酢酸にて調整) 7.2 (水洗液)水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロー
ムアンドハース社製アンバーライトIR−120B)
と、OH型アニオン交換樹脂(同アンバーライトIR−
400)を充填した混床式カラムに通水してカルシウム
及びマグネシウムイオン濃度を3mg/リットル以下に処
理し、続いて二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg
/リットルと硫酸ナトリウム0.15g/リットルを添加
した。この液のpHは6.5〜7.5の範囲にあった。
【0170】 (安定液) (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル) ピペラジン 0.75 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.10 水を加えて 1.0 リットル pH 8.5 処理後、イエロー、マゼンタ及びシアン吸収濃度を測定
し特性曲線を求めた。
【0171】次に、試料101の乳剤A、B、C、Dを
それぞれ乳剤E、F、G、Hに変更する以外は全く同じ
くして試料102を作成した。試料102を35mm幅に
裁断した試料を6枚用意し、白色光でウェッヂ露光し
た。現像処理Aの発色現像工程の処理時間のみを45
秒、55秒、60秒、65秒、75秒、90秒と変え、
処理液組成及び他の工程は全く同じくして現像処理を行
い特性曲線を求めた。その結果、処理Aを実施した試料
101と処理Aの発色現像時間のみを65秒に変更して
処理を行った試料102とではイエロー、マゼンタ、シ
アンについてはほとんど同じ最大発色濃度を与えること
が解った。この処理を処理B−1とする。
【0172】特性曲線のイエロー、マゼンタ、シアンの
それぞれについて(最大濃度−最小濃度)/2の発色濃
度を与える露光量における特性曲線の傾きをθとし、最
小濃度+0.25の発色濃度を与える露光量をεとして、
log ε及びtan θを求めて感度及び階調を比較する。処
理Aを実施した試料101のイエロー濃度についての感
度及び階調をそれぞれ log εo (Y)、tan θ
o (Y)として、他の試料のイエロー濃度についての感
度及び階調をlog ε(Y)、tan θ(Y)とする。イエ
ロー濃度について処理Aを実施した試料101に対する
感度差ΔS(Y)及び階調比r(Y)を次の様に定義す
る。 感度差 :ΔS(Y)=log ε(Y)−log εo (Y) 階調比 :r(Y) =tan θ(Y)/tan θo (Y) 同様にマゼンタ濃度についてΔS(M)、r(M)、シ
アン濃度についてΔS(C)、r(C)を定義する。処
理Aを実施した試料101から求められた特性曲線は標
準的なカラーネガフィルムの特性に対応するので感度及
び階調の基準とした。ΔSは0に近い程、rは1に近い
程好ましい特性である。
【0173】前記処理B−1を実施した試料102の感
度差、階調差は以下の通りであった。 ΔS(Y)=−0.75、r(Y)=1.56 ΔS(M)=−0.70、r(M)=1.48 ΔS(C)=−0.69、r(C)=1.40 このことはヨウ臭化銀乳剤を含有する試料101に対し
て塩化銀乳剤を含有する試料102は1/3の発色現像
時間で同じ最大発色濃度を与えるものの相対的に感度が
低く、ガンマが高くダイナミクレンジの狭い特性である
ことを示している。
【0174】前期処理B−1の発色現像主薬である4−
〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシルエチル)アミ
ノ〕−2−メチルアニリン硫酸塩(PPD−1とする)
を、N−エチル−N−(β−スルホンアミドエチル)−
3−メチル−4−アミノアニリン・3/2硫酸塩・1水
和物、(PPD−2とする)及び本発明の化合物D−
3、D−12、D−14、D−40、D−79、D−9
3、D−107、D−118を等しいモル数で変更した
以外は全く同じくして処理B−2〜B−10を行った。
得られた特性曲線より実施例1に示したようにイエロ
ー、マゼンタ、シアンについてそれぞれ感度差ΔS及び
階調比rを求めた。結果を表1に示す。
【0175】
【表1】 ──────────────────────────────────── 試料 処理 発色現像 感度差 階調比 主薬 ΔS(Y) ΔS(M) ΔS(C) r(Y) r(M) r(C) ──────────────────────────────────── 102 B-1 PPD-1 -0.69 -0.66 -0.64 1.50 1.48 1.39 比較 102 B-2 PPD-2 -0.78 -0.75 -0.71 1.60 1.61 1.51 比較 102 B-3 (3) -0.19 -0.25 -0.22 1.21 1.19 1.08 本発明 102 B-4 (12) -0.25 -0.22 -0.18 1.23 1.22 1.15 本発明 102 B-5 (14) -0.30 -0.26 -0.22 1.20 1.22 1.13 本発明 102 B-6 (40) -0.22 -0.25 -0.19 1.20 1.15 1.14 本発明 102 B-7 (79) -0.10 -0.09 -0.09 1.05 1.09 1.02 本発明 102 B-8 (93) -0.05 -0.08 -0.10 1.08 1.06 1.03 本発明 102 B-9 (107) -0.14 -0.08 -0.05 1.16 1.12 1.12 本発明 102 B-10 (118) -0.29 -0.26 -0.22 1.19 1.10 1.14 本発明 ──────────────────────────────────── 表1より、本発明の化合物であるテトラヒドロキノリン
系発色現像主薬を含有する発色現像処理液を用いて平板
状高塩化銀乳剤を含有する試料を処理することにより、
感度が向上し階調が改良されることが解る。
【0176】(実施例2)試料102を35mm幅に裁断
し、3枚の試料を用いて適性な露光条件でマクベスカラ
ーチェッカーを撮影した。これらの試料にそれぞれ処理
B−1、処理B−3、処理B−7を実施し、得られた3
種の現像済みネガフィルムを用いてプリントして作成し
た試料について色再現性の官能評価を行った。その結
果、本発明の化合物を用いて処理を行って得られたネガ
フィルムから作成したプリントは、より好ましい画像を
与えることが解った。
【0177】(実施例3)試料102の第4、5、6層
の高塩化銀平板乳剤Eをヨウ臭化銀平板乳剤Aに等銀量
で変更した以外は全く同じくして試料103を作成し
た。試料102の第8層の高塩化銀平板乳剤Fをヨウ臭
化銀平板乳剤Bに、第9、10層の高塩化銀平板乳剤G
をヨウ臭化銀平板乳剤Cにそれぞれ等銀量で変更した以
外は全く同じくして試料104を作成した。試料102
の第12、13層の高塩化銀平板乳剤Hをヨウ臭化銀平
板乳剤Dに等銀量で変更した以外は全く同じくして試料
105を作成した。このようにして作成した試料10
3、104、105について実施例2の処理B−8を実
施した。結果を表2に示す。
【0178】
【表2】 ──────────────────────────────────── 試料 処理 発色現像 感度差 階調比 主薬 ΔS(Y) ΔS(M) ΔS(C) r(Y) r(M) r(C) ──────────────────────────────────── 102 B-8 (93) -0.05 -0.08 -0.10 1.08 1.06 1.03 本発明 103 B-8 (93) -0.09 -0.06 -0.83 1.09 1.10 0.54 比較 104 B-8 (93) -0.06 -0.80 -0.11 1.12 0.61 1.09 比較 105 B-8 (93) -0.78 -0.08 -0.13 0.65 1.11 1.05 比較 ────────────────────────────────────
【0179】上記結果は、感光性層のいずれかが全く高
塩化銀平板乳剤を含有しない場合、本発明の処理方法に
おいても感度及び階調について良好な特性が得られない
ことを示している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に青感色性層、緑感色性層、赤
    感色性層をそれぞれ少なくとも1層および非感光性層を
    有し、前記各感光性層の少なくとも1層に、アスペクト
    比が2以上である平板状ハロゲン化銀粒子の投影面積の
    和がハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上を占
    め、かつ塩化銀含有率が60〜100モル%である感光
    性ハロゲン化銀を含有するハロゲン化銀写真感光材料
    を、下記一般式(D)で表されるテトラヒドロキノリン
    系発色現像主薬を少なくとも1種含む処理液を用いて発
    色現像処理を行うことを特徴とする、ハロゲン化銀カラ
    ー写真感光材料の処理方法。 【化1】 式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 は同一でも
    異なっていてもよく、各々水素原子または置換基を表
    す。但し、R1 とR2 、R3 とR4 、R5 とR6の各々
    の組み合わせからなる群において、その少なくとも一組
    は共に置換基である。R7 はアルキル基、アリール基ま
    たはヘテロ環基を表わす。R8 は置換基を表す。mは0
    から3の整数を表す。
JP21890496A 1996-08-20 1996-08-20 ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 Pending JPH1062928A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21890496A JPH1062928A (ja) 1996-08-20 1996-08-20 ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21890496A JPH1062928A (ja) 1996-08-20 1996-08-20 ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1062928A true JPH1062928A (ja) 1998-03-06

Family

ID=16727141

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21890496A Pending JPH1062928A (ja) 1996-08-20 1996-08-20 ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1062928A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05323487A (ja) ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法、乳剤及び感光材料
JPH06258745A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
US6730466B2 (en) Silver halide photographic emulsion and silver halide photographic light-sensitive material using the same
JP2851206B2 (ja) ハロゲン化銀写真乳剤およびこれを用いるハロゲン化銀写真感光材料
JP3449435B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JP2001159799A (ja) ハロゲン化銀写真乳剤及びこれを用いたハロゲン化銀写真感光材料
JP3443462B2 (ja) ハロゲン化銀写真乳剤およびそれを用いた写真感光材料
JPH1062928A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JP3443465B2 (ja) ハロゲン化銀写真乳剤およびそれを用いた写真感光材料
JP2001255613A (ja) ハロゲン化銀写真乳剤及びこれを用いたハロゲン化銀写真感光材料
JP3005382B2 (ja) ハロゲン化銀粒子の形成方法
JP3913027B2 (ja) ハロゲン化銀乳剤
JP2001092057A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3460908B2 (ja) ハロゲン化銀乳剤及びハロゲン化銀乳剤の製造方法
JP3461395B2 (ja) ハロゲン化銀乳剤およびこれを用いたハロゲン化銀写真感光材料
JP3470839B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH07168296A (ja) ハロゲン化銀乳剤およびこれを用いたハロゲン化銀写真感光材料
JP2002258426A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料およびこれを用いるカラー画像形成方法
JPH07159913A (ja) ハロゲン化銀写真乳剤およびハロゲン化銀カラー写真感光材料
JPH07181649A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH07181653A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH086190A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JP2002278008A (ja) ハロゲン化銀写真乳剤及びこれを用いたハロゲン化銀写真感光材料
JPH0627564A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2002287283A (ja) ハロゲン化銀写真乳剤