JPH1067078A - 光学要素とその製造に用いられるフッ化物材料の多層積層体 - Google Patents

光学要素とその製造に用いられるフッ化物材料の多層積層体

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JPH1067078A
JPH1067078A JP9163081A JP16308197A JPH1067078A JP H1067078 A JPH1067078 A JP H1067078A JP 9163081 A JP9163081 A JP 9163081A JP 16308197 A JP16308197 A JP 16308197A JP H1067078 A JPH1067078 A JP H1067078A
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エティエンヌ・ケネル
Jean Yves Robic
ジャン−イヴ・ロビック
Bernard Rolland
ベルナール・ローラン
Jean Dijon
ジャン・ディジョン
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Commissariat a lEnergie Atomique CEA
Gouvernement de la Republique Francaise
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外、可視、赤外域での反射防止膜、トリク
ロミックミラー、分光フィルタ、あるいは保護膜として
使用可能で、レーザ照射に抵抗性のある多層積層体を提
供する。 【解決手段】 光学製品及びその製造工程に使用可能な
フッ化物材料の多層積層体を提供するため、YF3 とい
った第1の高屈折材料と、LiFといった第2の低屈折
フッ化物材料の層を交互に積層して積層体を作成した。
この積層体の境界層に、YLiF4といった特殊で安定
な化合物が析出されるので、この化合物が境界層の少な
くとも一部に形成された多層積層体を作成することによ
って、隣接する層間の接着性が向上し、かつ目標とする
光学特性が得られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学構成要素の処
理のために用いられるフッ化物材料の多層の積層体に関
する。この積層体は、例えば、紫外から赤外までの波長
領域におけるミラー、分光フィルター、あるいは反射防
止コーティングなどの光学部品に光学機能を付与し、あ
るいは、予め構成された光学要素を、例えば、激しいレ
ーザ光線による損傷から保護するために析出された保護
層として機能させることが出来る。
【0002】
【従来の技術】光学の分野において、ある光学機能、例
えば、ミラー、分光フィルタ、反射防止被覆層などの性
能は、少なくとも一部は、膜厚が典型的には、全体とし
て数十分の一ミクロンと数ミクロンの間の薄い層または
は薄膜の多層膜によって満たされる。
【0003】求められる光学機能の複雑性の関数とし
て、積層体は1つまたは異なった屈折率を持つ1つ以上
の材料から構成される。多くの場合、高い屈折率n1
持つ一方の材料と、n1 より低い屈折率n2 を持つ他方
の材料の2つの材料で、これらの機能を満足させること
ができる。材料の選択は、材料の光学常数(屈折率n及
び吸光係数k)に連結した純粋に光学的な考察またそれ
ら材料の透明な波長範囲を考慮して導かれる。現在用い
られている多数の材料の中で、特に以下の3種のグルー
プが特に注目されている。ー特に珪酸からなる酸化物成
分(低屈折率)、またチタン、タンタル、ジルコニウ
ム、ハフニウム、アルミニウムその他の酸化物成分(高
屈折率)で、これらの成分は可視域、ある場合には紫外
域における応用に広く用いられている。ー特に、赤外光
領域における応用を意図した、カルコゲナイド(Zn
S、ZnSe)あるいはゲルマニウムといった材料。
【0004】ー幅広い成分範囲に亘るフッ化物(MgF
2、CaF2、YF3、LaF3、NaAlF4 その他)
で、これら材料の多くは、一般に0.2から10μmま
での広い透過波長範囲を持つという特徴を持つ。従っ
て、これらフッ化物材料は、遠紫外から赤外に広がる広
い波長範囲に応用され極めて広い応用範囲を潜在的に持
つ。例えば、それら材料は赤外域における応用(Y
3、ThF4)に用いられ、あるいは、可視光域での反
射防止材料(CaF2、MgF2)として応用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】フッ化物材料は明らか
な光学的な利点がある。特に、紫外領域のミラーの製造
に利点を持つが、複雑な光学的応用の開発を進めると、
光学的な性能特性を劣化させることなく、機械的に安定
な薄層の積層体構造を得ることの困難さ伴う問題が生じ
てきた。
【0006】薄いフッ化物層の積層体の製造において遭
遇する問題は、フッ化物の特殊な機械的特性とフッ化物
材料の化学的性質に主に起因している。
【0007】すなわち、フッ化物は、酸化物に対して約
10倍の高い熱膨張係数を持つので、析出に伴って、析
出層内には数百MPaの引張り応力が発生する。従っ
て、多くの応用において、フッ化物の層は1μmの厚さ
を越えるとクラックのために剥離してしまう。
【0008】フッ化物においては1価のフッ素結合(ー
F)がフッ化物間の化学的接着を困難にし、このことが
機械的に安定な多層構造を製作することを制限する。
【0009】加えて、フッ化物は低温において容易に結
晶化する材料である。この結果、フッ化物の積層体にお
いて拡散による光学的損失が生じ、この損失のレベルは
特に紫外領域において特性に決定的な影響を与える。
【0010】フッ化物の十分に光学的に満足な積層体を
得るためには、必然的に一方では、フッ化物層の機械的
特性(応力、密度)の改良が、他方では、界面の機械
的、光学的特質(接着性、拡散性)の改良が必要とな
る。
【0011】フッ化物層は、一般に真空析出法、特に真
空蒸着法によって得られる。これらの方法において蒸発
された材料流は極めて低いエネルギーしか持たず、その
結果得られる層は気孔を含むかあるいは不均一となる。
フッ化物の層をより緻密化しかつ引張り応力を減少させ
るために、温度を上げた状態で析出させることによっ
て、こうした問題は回避できる。しかし、R.ショー
「SPIE誌、1848巻、312ー321ページ(1
992)」に記述されているように、LaF3/Nd
3、または、GdF3/Na3AlF6 といった材料の
ペアーを積層する場合、積層体内の交互の層の間に非常
に高い引張り応力が生じ、これらの材料のペアーの積層
体は5対に限定され、そのため最大の反射率は355n
mにおいて50%に限定される。
【0012】これらの機械的な問題を克服する解決策
は、高いエネルギーの析出方法を用いて析出層の機械的
安定化を図るか、または析出層の組成を修正するかのい
ずれかが考えられる。
【0013】そこで、この目的のために、イオンビーム
蒸着またはIAD、及びイオンビームスパッタリングま
たはIBSが開発された。(イザワ等「SPIE誌、1
848巻、322ー329頁(1993)」:J.コル
ベ等「SPIE誌、1624巻、221ー235頁(1
991)」:SVC「第36回技術年会議予稿集、44
ー50頁(1993)」:及び、「SPIE誌、178
2巻、435ー446頁(1993)」参照)
【0014】例えば、YF3 またはLaF3 にSrF2
を混合することによる析出層の組成の修正は、S.マッ
ケルダウニー及びL.ブラウンの「光学干渉被膜会議予
稿集、269ー271頁(ツーソン、1995)」に述
べられている。SrF2添加によるこの修正は、YF3
及びLaF3 内の引張り応力を減少させるが、この添加
によって表面粗さが増大し、これが層間の界面の品質を
損なう。
【0015】従って、既知の方法によって析出層の機械
的特性の改良は可能であるが、析出層の間の接着性を改
良することのできる方法は知られていなかった。この析
出層を持つ部品が短い波長(λ<250nm)に応用さ
れると、ミラーを構成する積層体は1.5μmを超えな
い膜厚の接着力を有し、積層体間の接着性の不足による
害は少ない。しかし、λ=355nmといった波長より
長い場合、そして可視光の範囲での応用ではミラー厚は
2.5μmを越え、特に積層体内部が高い接着力を持つ
ことが必要とあり、そうでないと積層体の物理的な結合
を保持できない。
【0016】問題の2つのフッ化物層の界面を接着する
酸化物系の中間層を用いて、これらの界面を強化するこ
とが考えられる。しかし、多層膜の積層体の場合、前記
中間層を加えることは析出工程を複雑にし界面の数を2
倍に増加させる。このことは、光学部品の本来の信頼
性、特に強いレーザ光の照射に対する抵抗性を損なう。
また、このことは前記界面での光拡散現象に結合した界
面数が増加することによって、最終の部品の光学損失を
増加させる。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、光学要素に適
用されるフッ化物材料の多層積層体において積層間の接
着性に欠けるという上述の問題を解決可能とする積層体
に関する。
【0018】本発明によれば、光学要素に適用される、
第1層が高屈折率n1、第2層がn1より低い屈折率n2
の層が繰り替えされる多層のフッ化物積層体であって、
第1と第2の材料は、互いに明確に別種で安定な化合物
を形成可能な透明なフッ化物であり、第1の材料のそれ
ぞれの層と第2の材料のそれぞれの層の間の境界の少な
くとも一部は、前記明確に定義できる安定な化合物によ
って構成されていることを特徴としている。
【0019】従って、本発明によれば、交互に繰り返さ
れる第1と第2の材料を構成するフッ化物を適切に選択
した結果、特に透明な波長範囲において、第1材料と第
2材料に極めて近い光学特性を持つ特に強固な境界層が
得られている。
【0020】また、第1と第2の材料の間の強い化学的
親和性によって、両材料間の接着性は大きく改善されて
いる。その上、形成される境界層は極めて薄い(数単原
子層)であり、このため、拡散に基づく光損失問題が回
避される。
【0021】本発明の第1の実施の形態によれば、境界
は両材料の組み合わせの結果である明確に定義できる安
定な化合物から構成されている。
【0022】この場合、積層体の構造は、定義できる化
合物によって主として形成された、数ナノメータの厚さ
の境界層によって互いに結合された第1と第2の材料が
交互に繰り返される連続層に相当する。
【0023】本発明の第2の実施の形態によれば、境界
層は、第1の材料と定義できる化合物の混合物、次い
で、第2の材料と定義できる化合物からなる段階的な層
であり、前記境界層の組成は、境界を通過するにつれて
第1の材料の組成から第2の材料の組成に連続的に変化
する。
【0024】接着性に関しては、この場合の構造は本発
明の第1の実施の形態の構造と本質的に等しいが、境界
層は光損失が完全に取り除かれているという利点が付加
される。
【0025】本発明によれば、2つの材料として用いら
れるフッ化物は、それらの透明な波長範囲の関数として
選定される。すなわち、両材料が広い波長範囲、例え
ば、200nmから12μmに亘って透明であることが
特に大切である。それら材料は、また、明確に定義でき
る安定な化合物を形成するように選定される。
【0026】高屈折率n1 層の形成に適したフッ化物材
料としてErF3、YF3、CeF3、及びBaF3があ
る。
【0027】低屈折率n2層の製作に用いられるフッ化
物材料の例には、LiF、KF、BaF2 といったフッ
化物がある。
【0028】これらの材料は、特に、次の表1に示され
るように組み合わされる。
【0029】
【表1】
【0030】例えば、積層体の厚さは総計で0.1から
100μmである。
【0031】本発明による境界層を得るために多層積層
体は、真空析出法、すなわち、望ましくは、本質的にエ
ネルギーの高い真空析出法、例えば、イオンビームスパ
ッタリングまたはIBSを用いることによって形成する
ことができる。
【0032】さらに、本発明は、第1と第2のフッ化物
材料の多層の積層体製造の方法に関し、この製造方法に
よれば、第1と第2の材料のそれぞれの層は、第1のフ
ッ化物材料と第2のフッ化物材料からそれぞれ構成され
るターゲットからイオンビームスパッタリングによって
析出される。
【0033】イオンビームスパッタリングのイオン源は
イオンビームを作ることのできるイオンガンであり、イ
オンビームは約500から2000eVのエネルギーを
持つ。
【0034】2つの材料の組み合わせによって作られる
明確に定義できる安定な化合物で形成された境界層を構
成する場合、それらの材料のターゲットのそれぞれか
ら、連続的にかつ交互にスパッタリングが行われる。
【0035】反対に、累進的な境界層を作成する場合、
第2のイオン源を必要とし、1つの層から他の層への移
行は、一方のターゲットのスパッターのイオン電流を他
方に比べて時間的に調整して、同時に2つのターゲット
を用いてスパッターを行い、累進的で連続的な境界層の
組成プロファイルが得られる。
【0036】本発明によって、蒸着に比較して数十倍ま
たは数百倍もの材料流を作り出すイオンビームスパッタ
リングを選択したことによって数多くの利点が得られ
る。
【0037】すなわち、イオンビームスパッタリングに
よって、フッ化物層内に圧縮応力(数百MPa)を付与
することができ、この圧縮応力によって厚さが100μ
mまでの層を形成することを可能となる。さらに、この
方法によって形成された層は、特別に高い比重(固体材
料の90%以上)を持つ特徴が生ずる。従って、真空蒸
着または真空析出によって作られた層と違って、それら
は環境の変化に対して殆ど影響されない。それ故、周囲
の湿度の変化に対して、多層積層体の機械的応力及び光
学的応答は殆ど有意な変化は生じない。フッ化物材料が
水について極めて高い親和性を考慮すると、この多層積
層体が湿度による変化を受けないことは興味深い。
【0038】フッ化物に対してイオンビームスパッタリ
ング法を用いたことの利点の最後は、紫外域の低波長側
での光学的拡散を最小にできることである。
【0039】従来のフッ化物の蒸着法によってミラーが
得られるが、このミラーの深い紫外域(例えば、193
nm)における動作特性は析出層の強い拡散のために極
めて限定される。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明のその他の特徴および利点
は、添付した図面を参照した以下の記述にまとめて示さ
れる。
【0041】図1は、本発明の第1の実施の形態による
多層積層体の2つの層の間の単独のの境界層の概略を示
す概略図である。図2は、本発明の第2の実施の形態に
よる多層積層体の2つの層間の組成の累進的な境界層を
示す図である。図3は、本発明による2つの多層積層体
の反射(R)と透過(T)を波長の関数としての示すグ
ラフである。図4は、フッ化物材料であるYF3 及びL
iFの屈折率(n)を波長(nm表示)の関数として示
す図である。
【0042】図5は、フッ化物であるYF3 及びLiF
の吸光係数(k)を波長(nm表示)の関数として示す
図である。図6は、YF3 とLiFの層を交互に積層体
して作られたダイクロイックミラーの反射率(Rs)を
波長(nm表示)の関数として示す図である。図7は、
YF3 の吸光係数を比F/Yの関数として示すグラフで
ある。図8は、本発明によるダイクロミックミラーの反
射率(Rs)を波長の関数として示す図である。
【0043】次の記述において、第1の高屈折n1のフ
ッ化物材料はフッ化イットリウムYF3 であり、第2の
低屈折n2 のフッ化物材料はフッ化リチウムLiFであ
る。これら2つの材料を組み合わせると明瞭に定義でき
る化合物YLiF4 が生成される。この強い化学的親和
性によって、YF3 とLiFの間の接着性は大幅に改良
される。このように生成された境界層は極めて厚さが薄
く(数原子のフィルム)、YLIF4 で構成されている
ので、その光学特性、特に透明な波長範囲はYF3 及び
LiFと極めて近い。
【0044】指摘したい点は、YF3 は波長が0.2か
ら13μmに亘る広い光学スペクトル範囲において透明
であり、LiFもまた0.1から5μmの広い光学スペ
クトル範囲に亘って透明であることである。
【0045】本発明の第1の実施の形態による積層体を
作成するため、2つの材料はYF3ターゲットとLiF
ターゲットによるイオンビームスパッタリングによって
交互に析出され、それぞれの層は相当するターゲットか
らのスパッタリングによって得られた。この場合に得ら
れる境界層は図1に示す。図1に示されるように、第1
材料YF3 の層と、第2材料LiFの層との間にYLi
4 からなる境界層が見られる。境界層の厚さは極めて
薄い(2−3nm程度)。
【0046】図2は、本発明の第2の実施の形態により
得られた境界層を示す。この場合、上述と同様のターゲ
ットを用いて、2つのイオンスパッタソースによって、
イオンビームスパッタリングによって積層体を作成して
いる。この二つのイオンスパタリングソースを用いて、
時間の関数として、一方のターゲットへのイオンスパッ
ター電流を他方のターゲットのイオンスパッター電流に
対して調整し、純粋なYF3 と純粋なLiFの間の連続
的に変化する境界層の組成プロファイルを作り出す。
【0047】図2に見られるように、この場合には、Y
3 の層とLiFの層との境界層は、YF3、LiF及
びYLiF4 の混合物で構成される。境界層のYF3
濃度は、時間の関数として、図2に示されるように直線
的に100%から0%まで変化させ、一方LiFの濃度
は、境界層の形成時間に相当する同じ時間の間、0%か
ら100%に変化させる(図2(C))。
【0048】イオンビームスパッタリングによって製造
されたLiF層とYF3 の特性は、次の通りである。 ーYF3 : 355nmにおけるn1=1.54±0.2 −LiF:355nmにおけるn2=1.41±0.2 ー各層の355nmにおける吸光係数K≦1.10-3
【0049】次の実施例1に、YF3 とLiFを交互に
積層体して形成された多層積層体の製造を示す。
【0050】実施例1:4層の交互層の積層体 この積層体を製作するため、1100eVのエネルギー
のイオンビームを放射するイオンガンを用い、さらに2
つのYF3 ターゲットとLiFターゲットを用いたイオ
ンビームスパッタリング装置を用いた。そして、シリカ
基板上にYF3とLiFの層、すなわち、2層のYF3
層と、2層のLiF層を交互に析出した4層であって、
YF3 が58μm、LiFが64μmの厚さの層を析出
した。
【0051】次いで、積層体の光学的応答、すなわち、
反射Rと透過Tを波長(nm表示)の関数として測定し
た。図3の破線の曲線R1とT1はそれぞれ前期積層体
について得られた結果を示す。
【0052】実施例2:6層の交互層で構成された積層
体の製造 実施例1と同様の操作手順によって、YF3 とLiFの
交互層(3層のYF層と3層のLiF層)が析出さ
れ、積層体の光学的応答が測定された。
【0053】得られた結果は図3に示した。ここで、曲
線R2は前記積層体の反射を、また曲線T2は透過を示
す。多数の析出層の結果によれば、YF3/LiFのペ
アーを用いると、積層体の光学的応答を調整させること
が可能であった。さらに、レーザ照射に対し、特に紫外
線中で安定な挙動を示したので、この種の多層膜は保護
層として使用可能である。積層体の破損状況を調べる
と、レーザ照射の損傷に関わらず、積層体は基板から浮
き上がるが、交互のフッ化物層間の剥離は見られず、Y
/LiFの結合は極めて安定であることが認めら
れた。
【0054】実施例3:λ=3ω(351nm)に中心
波長を持つダイクロミックミラー この積層体を製作する前に、YF3 とLiFの単独層の
光学特性を300から800nmの波長範囲で測定し
た。図4の曲線は波長の関数としてのYF3とLiFの
屈折率(n)の変化を示す。図5は、波長の関数として
の吸光係数(k)の変化を示している。
【0055】これらの特徴に基づいて、YF3 及びLi
Fの厚さe1 及びe2 で、ne=λ/4とされた交互層
から構成される積層体が製造された。層厚はそれぞれY
3に対する e1=58nm、LiFに対する e2=6
4nmであった。積層体は、最初にYF3 で出発し、最
後にYF3 で終了する61層の交互層で構成された。積
層体の全体の厚さは3.7μmであった。
【0056】図6の曲線R3は、この積層体の反射率を
波長の関数として示している。明らかに、351nmに
おいて最大の反射率である97%が得られている。
【0057】実施例:351nmに中心波長をもつダ
イクロミックミラー この例においては、LiFとYF3 のターゲットを用い
て、YF3 とLiFの交互層からなる積層体を製作し
た。化学量論に可能な限り近い組成とすることによっ
て、この積層体の355nmにおける吸光係数は、5x
10-5とされた。
【0058】図7は、YF3 の355nmにおける吸光
係数(k)の変化をYF3層内のF/Yの比の関数とし
て示している。吸光係数は、1.6x10ー5程度に低
い。
【0059】YF3 とLiFの51層の交互層25(H
B)Hからなり、かつYF3に始まるYF3 に終わるミ
ラーを構成する積層体の厚さは、3.1μmである。
【0060】析出時に析出層のフッ化を付加することに
よって、例えば、YF3ターゲットをフッ素ガス雰囲気
(CF4)中で反応性スパッタリングを行うことによっ
て、F/Yの比を増加させることができる。
【0061】図7に示すように、上述の方法で析出層の
組成を改良することによって、組成比F/Yを固体のそ
れに近づけることがことができ、光の吸収を低減するこ
とができる。
【0062】上記ミラーの反射特性、すなわち、ミラー
の反射率の波長依存性が図8に示されている。25(H
B)Hによって構成された積層体は、351nmにおい
て、最大反射率99%を有することは特筆すべきことで
ある。
【0063】しかし、実施例3に示す反射特性、すなわ
ち低い透明性の層を有する同様に制作されたミラーにお
いては、反射率は95%を越えない(図6の曲線
R’)。
【0064】実施例5:トリクロイックミラー この実施例においては、λ=3ωにおいて最大の反射率
を有し、λ=2ω、及びλ=ωにおいて、非反射性の特
性を持つミラーが製作された。この特性を得るため、実
施例4に用いられたと同じ特性を持つYF3及びLiF
層を用いたが、しかし、層の厚さは、各層ごとに同じ厚
さとしてはいない。2つの材料ともに、10nmから1
00nmの範囲で厚さを変えている。(上記の光学特性
を得るために、幾つかの可能な層の構成法がある。)
【0065】本発明によって得られた多層積層体は、紫
外線ミラー、特に、193nm、248nm、355n
m、といった波長での紫外線ミラーの製作のために用い
ることができるし、また、高いレーザー作用に対して抵
抗性のあるより複雑な機能部品(トリクロニックミラ
ー、分光フィルター)の作成に用いられる。また、この
積層体は、すでに構成されている光学製品、例えば、酸
化物ミラーのレーザ照射に対する抵抗性を上げるために
保護膜として使用することができる。また、この積層体
は、紫外、可視、赤外の波長範囲での反射防止膜として
適している。この積層体は、これらの特性を要求するい
かなる用途に対しても、光学的、機械的に安定だからで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態による多層積層体
の2つの層の間の単独のの境界層の概略を示す概略図で
ある。
【図2】 本発明の第2の実施の形態による多層積層体
の2つの層間の組成の累進的な境界層を示す図である。
【図3】 本発明による2つの多層積層体の反射(R)
と透過(T)を波長の関数としての示すグラフである。
【図4】 フッ化物材料であるYF3 及びLiFの屈折
率(n)を波長(nm表示)の関数として示す図であ
る。
【図5】 フッ化物であるYF3 及びLiFの吸光係数
(k)を波長(nm表示)の関数として示す図である。
【図6】 YF3 とLiFの層を交互に積層体して作ら
れたダイクロイックミラーの反射率(Rs)を波長(n
m表示)の関数として示す図である。
【図7】 YF3 の吸光係数を比F/Yの関数として示
すグラフである。
【図8】 本発明によるダイクロミックミラーの反射率
(Rs)を波長の関数として示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジャン−イヴ・ロビック フランス・38100・グレノーブル・プラ ス・ルイ・ジューヴェ・8 (72)発明者 ベルナール・ローラン フランス・38240・メラン・リュ・デ・エ ギナール・51・アー (72)発明者 ジャン・ディジョン フランス・38800・シャンパニエール・ア レ・デ・ルースロール(番地なし)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の高屈折n1の材料及び第2のn1
    り低いn2の低屈折材料が交互に積層された層によって
    構成された光学要素用のフッ化物の多層積層体であっ
    て、第1材料及び第2材料は明確に定義できる安定な化
    合物を形成することが可能な透明なフッ化物材料であ
    り、第1材料のそれぞれの層と第2材料のそれぞれの層
    の境界層は、その少なくとも一部が前記明確に定義でき
    る安定な化合物によって構成されていることを特徴とす
    るフッ化物材料の積層体。
  2. 【請求項2】 境界層は2種の材料の組み合わせから得
    られる定義できる安定な化合物から構成されることを特
    徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 【請求項3】 境界層は第1材料と定義できる材料、さ
    らに、第2材料と定義できる化合物の混合物からなる段
    階的な境界層であり、第1材料の組成から第2材料の組
    成へと累進的に変化することを特徴とする請求項1に記
    載の積層体。
  4. 【請求項4】 第1材料は、ErF3、YF3、CeF3
    及びBaF2 から選定され、第2材料はLiF、KF、
    BaF2,AlF3の中から選定されることを特徴とする
    請求項1から3までのいずれか1つに記載の積層体。
  5. 【請求項5】 境界層の定義できる化合物は、YLiF
    4、Y3KF10、LiErF4、KCeF4、K3CeF6
    BaALF9、BaAlF5、Ba2Al313、Ba22
    10、及びYBaF5 の中から選定されることを特徴と
    する請求項4に記載の積層体。
  6. 【請求項6】 第1材料がYF3 であり、第2材料がL
    iFであり、かつ定義できる化合物はYLiF4 である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載
    の積層体。
  7. 【請求項7】 積層体の厚さの総計が0.1から100
    μmであることを特徴とする請求項1から6までのいず
    れか1つに記載の積層体。
  8. 【請求項8】 第1材料のターゲットと第2材料のター
    ゲットをイオンビームによって交互にスパッタリングす
    る真空析出によって積層の各層を連続的に析出させるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の多層積層体を製造する
    ための方法。
  9. 【請求項9】 第1材料のターゲット及び第2材料のタ
    ーゲットからのイオンビームスパッタリングによる真空
    析出法によって積層体の各層が連続的に析出され、その
    析出に際して、第1材料と次いで第2材料を交互に析出
    し、第1材料の層から第2材料の層に移行する際は、一
    方のターゲットのイオン電流を他のターゲットのイオン
    電流と時間的に調整することによって第1材料と第2材
    料を同時に析出させ、2つの連続する層の間に、組成が
    累進的連続的に変化する境界層を得ることを特徴とする
    請求項3による多層積層体の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から7までのいずれか1つに
    記載の多層積層体を有する光学要素。
  11. 【請求項11】 積層体は、ミラー、特殊フィルターま
    たは反射防止膜として用いられることを特徴とする請求
    項10に記載の光学要素。
JP9163081A 1996-06-21 1997-06-19 光学要素とその製造に用いられるフッ化物材料の多層積層体 Withdrawn JPH1067078A (ja)

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FR9607759 1996-06-21
FR9607759A FR2750216B1 (fr) 1996-06-21 1996-06-21 Empilement multicouche de materiaux fluorures, utilisable en optique et son procede de fabrication

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EP0814350A1 (fr) 1997-12-29
FR2750216B1 (fr) 1998-07-24
EP0814350B1 (fr) 2003-05-02
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DE69721386D1 (de) 2003-06-05

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