JPH10123303A - 反射防止光学部品 - Google Patents
反射防止光学部品Info
- Publication number
- JPH10123303A JPH10123303A JP8297210A JP29721096A JPH10123303A JP H10123303 A JPH10123303 A JP H10123303A JP 8297210 A JP8297210 A JP 8297210A JP 29721096 A JP29721096 A JP 29721096A JP H10123303 A JPH10123303 A JP H10123303A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- layers
- optical component
- mixture
- antireflection
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 title claims abstract description 30
- 239000000463 material Substances 0.000 claims abstract description 27
- 239000000203 mixture Substances 0.000 claims abstract description 20
- 239000004033 plastic Substances 0.000 claims abstract description 18
- 239000000758 substrate Substances 0.000 claims description 22
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 9
- 229910004298 SiO 2 Inorganic materials 0.000 claims description 4
- 229910010413 TiO 2 Inorganic materials 0.000 claims description 4
- 239000010408 film Substances 0.000 abstract description 25
- 239000012788 optical film Substances 0.000 abstract description 7
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N Silicium dioxide Chemical compound O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 abstract description 3
- GWEVSGVZZGPLCZ-UHFFFAOYSA-N Titan oxide Chemical compound O=[Ti]=O GWEVSGVZZGPLCZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 abstract 2
- MCMNRKCIXSYSNV-UHFFFAOYSA-N Zirconium dioxide Chemical compound O=[Zr]=O MCMNRKCIXSYSNV-UHFFFAOYSA-N 0.000 abstract 2
- 229910052681 coesite Inorganic materials 0.000 abstract 1
- 229910052906 cristobalite Inorganic materials 0.000 abstract 1
- 229910001635 magnesium fluoride Inorganic materials 0.000 abstract 1
- 239000000377 silicon dioxide Substances 0.000 abstract 1
- 235000012239 silicon dioxide Nutrition 0.000 abstract 1
- 229910052682 stishovite Inorganic materials 0.000 abstract 1
- 229910052905 tridymite Inorganic materials 0.000 abstract 1
- 238000000151 deposition Methods 0.000 description 8
- 230000008021 deposition Effects 0.000 description 6
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 6
- 230000003595 spectral effect Effects 0.000 description 6
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 4
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 3
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 3
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 3
- 229920005668 polycarbonate resin Polymers 0.000 description 3
- 239000004431 polycarbonate resin Substances 0.000 description 3
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 3
- 230000003667 anti-reflective effect Effects 0.000 description 2
- 238000005566 electron beam evaporation Methods 0.000 description 2
- 238000010884 ion-beam technique Methods 0.000 description 2
- 238000001771 vacuum deposition Methods 0.000 description 2
- 238000007740 vapor deposition Methods 0.000 description 2
- 239000006117 anti-reflective coating Substances 0.000 description 1
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 1
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 1
- 125000004122 cyclic group Chemical group 0.000 description 1
- 238000010894 electron beam technology Methods 0.000 description 1
- 230000007613 environmental effect Effects 0.000 description 1
- 238000010849 ion bombardment Methods 0.000 description 1
- 229920005672 polyolefin resin Polymers 0.000 description 1
- 239000010453 quartz Substances 0.000 description 1
- 238000000682 scanning probe acoustic microscopy Methods 0.000 description 1
- 230000035939 shock Effects 0.000 description 1
- 238000007738 vacuum evaporation Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 密着性及び耐久性の高い反射防止膜を有する
反射防止光学部品を提供する。 【解決手段】 プラスチック基材2の表面に5層からな
る反射防止膜3を形成し、設計波長をλ0 として各層の
光学的膜厚が基材側より数えて順に、第1層3Aは0.
500λ0 、第2層3Bは0.120λ0 〜0.130
λ0 、第3層3Cは0.032λ0 〜0.060λ0 、
第4層3Dは0.250λ0 〜0.300λ0 、第5層
3Eは0.250λ0 〜0.260λ0 であり、且つ第
1層及び第3層に用いられる物質がSiO2であり、第
2層、及び第4層に用いられる物質がTiO2とZrO2
の混合物、或いはTa2O5であり、第5層に用いられる
物質がMgF2であるような反射防止光学部品を形成す
る。これにより、膜の密着性及び耐久性を向上させる。
反射防止光学部品を提供する。 【解決手段】 プラスチック基材2の表面に5層からな
る反射防止膜3を形成し、設計波長をλ0 として各層の
光学的膜厚が基材側より数えて順に、第1層3Aは0.
500λ0 、第2層3Bは0.120λ0 〜0.130
λ0 、第3層3Cは0.032λ0 〜0.060λ0 、
第4層3Dは0.250λ0 〜0.300λ0 、第5層
3Eは0.250λ0 〜0.260λ0 であり、且つ第
1層及び第3層に用いられる物質がSiO2であり、第
2層、及び第4層に用いられる物質がTiO2とZrO2
の混合物、或いはTa2O5であり、第5層に用いられる
物質がMgF2であるような反射防止光学部品を形成す
る。これにより、膜の密着性及び耐久性を向上させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックレン
ズ等の反射防止光学部品に関する。
ズ等の反射防止光学部品に関する。
【0002】
【従来の技術】光学用プラスチック材料は加工性が良
く、透光製、機械的強度に優れ、また小型、軽量化が可
能で量産性が良好であることからレンズ等の光学部品に
広く使用されている。一般的に、光学部品は光学的な性
能を上げるために表面に反射防止膜が形成される。ガラ
スレンズのようなガラス製の光学部品の場合には、反射
防止コーティングは、ガラス基材と膜との密着性を確保
するために、ガラス基材を300℃程度まで加熱し、蒸
着により成膜を形成することにより行なわれる(例えば
特開平6−109902号公報)。
く、透光製、機械的強度に優れ、また小型、軽量化が可
能で量産性が良好であることからレンズ等の光学部品に
広く使用されている。一般的に、光学部品は光学的な性
能を上げるために表面に反射防止膜が形成される。ガラ
スレンズのようなガラス製の光学部品の場合には、反射
防止コーティングは、ガラス基材と膜との密着性を確保
するために、ガラス基材を300℃程度まで加熱し、蒸
着により成膜を形成することにより行なわれる(例えば
特開平6−109902号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プラス
チック基材の場合には、これが耐熱性に劣るため、反射
防止膜を形成する際には、ガラス製品の場合とは異な
り、基材加熱を行なうことができない。そのため、プラ
スチック基材に対するコーティング膜に関しては、十分
な密着性や耐久性を得ることが困難であった。すなわ
ち、一般的に可視光帯域(400nm〜700nm)を
対象とする反射防止膜は、一般的に高屈折率層と低屈折
率層の交互の繰り返しによる積層構造膜から構成され
る。高屈折率層用の材料としては種々存在するが、低屈
折率層用の材料は、実用的な見地から略MgF2とSi
O2の2種類に限られている。MgF2 は、より屈折率
が低くて優れた分光特性を与える好ましい物質である。
しかしながら、このMgF2は、現状においては基材温
度を例えば300℃程度まで十分に上げて蒸着すること
によってしか十分な硬度の膜を得ることができない。し
かるに、前述のようにプラスチック基材は耐熱性に劣る
ことから、成膜時にこれを十分な温度まで加熱すること
ができず、このためにコーティング膜の密着性や耐久性
が悪く、また、内部応力の緩和によりクラック等も発生
するという問題点があった。
チック基材の場合には、これが耐熱性に劣るため、反射
防止膜を形成する際には、ガラス製品の場合とは異な
り、基材加熱を行なうことができない。そのため、プラ
スチック基材に対するコーティング膜に関しては、十分
な密着性や耐久性を得ることが困難であった。すなわ
ち、一般的に可視光帯域(400nm〜700nm)を
対象とする反射防止膜は、一般的に高屈折率層と低屈折
率層の交互の繰り返しによる積層構造膜から構成され
る。高屈折率層用の材料としては種々存在するが、低屈
折率層用の材料は、実用的な見地から略MgF2とSi
O2の2種類に限られている。MgF2 は、より屈折率
が低くて優れた分光特性を与える好ましい物質である。
しかしながら、このMgF2は、現状においては基材温
度を例えば300℃程度まで十分に上げて蒸着すること
によってしか十分な硬度の膜を得ることができない。し
かるに、前述のようにプラスチック基材は耐熱性に劣る
ことから、成膜時にこれを十分な温度まで加熱すること
ができず、このためにコーティング膜の密着性や耐久性
が悪く、また、内部応力の緩和によりクラック等も発生
するという問題点があった。
【0004】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これを有効に解決すべく創案されたものであり、その目
的は、密着性及び耐久性の高い反射防止膜を有する反射
防止光学部品を提供することにある。
これを有効に解決すべく創案されたものであり、その目
的は、密着性及び耐久性の高い反射防止膜を有する反射
防止光学部品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、耐熱性が劣る透明基材と、この透明基
材上に屈折用部材を順次積層した第1層から第5層と、
この第4層と第5層との間に設けた混合物層とからなる
反射防止膜とを備えた反射防止光学部品であって、前記
第1層及び第3層は第1の低屈折用部材からなり、前記
第2層及び第4層は高屈折用部材からなり、前記第5層
は前記第1の低屈折用部材の屈折率よりも低屈折の第2
の低屈折用部材からなり、前記混合物層は、前記第4層
に用いられる高屈折用部材と前記第5層に用いられる第
2の低屈折用部材とを主成分とする混合物からなるよう
にしたものである。また、本発明は、プラスチック基材
の表面に5層からなる反射防止膜を形成し、設計波長を
λ0 として各層の光学的膜厚が基材側より数えて順に、
第1層は0.500λ0 、第2層は0.120λ0 〜
0.130λ0 、第3層は0.032λ0 〜0.060
λ0 、第4層は0.250λ0 〜0.300λ0 、第5
層は0.250λ0 〜0.260λ0 であり、且つ第1
層及び第3層に用いられる物質がSiO2であり、第2
層、及び第4層に用いられる物質がTiO2とZrO2の
混合物、或いはTa2O5であり、第5層に用いられる物
質がMgF2である反射防止光学部品を形成した。これ
によれば、高い光学特性を維持しつつ、反射防止膜のプ
ラスチック基材、或いは透明基材との密着性を向上さ
せ、且つ耐久性を向上させることが可能となる。このよ
うな反射防止膜のコーティングは、プラスチック基材、
或いは透明基材を加熱することなく真空蒸着により容易
に形成することができる。また、上記混合物層の膜厚
は、1nm〜10nm程度に設定するのが好ましい。
解決するために、耐熱性が劣る透明基材と、この透明基
材上に屈折用部材を順次積層した第1層から第5層と、
この第4層と第5層との間に設けた混合物層とからなる
反射防止膜とを備えた反射防止光学部品であって、前記
第1層及び第3層は第1の低屈折用部材からなり、前記
第2層及び第4層は高屈折用部材からなり、前記第5層
は前記第1の低屈折用部材の屈折率よりも低屈折の第2
の低屈折用部材からなり、前記混合物層は、前記第4層
に用いられる高屈折用部材と前記第5層に用いられる第
2の低屈折用部材とを主成分とする混合物からなるよう
にしたものである。また、本発明は、プラスチック基材
の表面に5層からなる反射防止膜を形成し、設計波長を
λ0 として各層の光学的膜厚が基材側より数えて順に、
第1層は0.500λ0 、第2層は0.120λ0 〜
0.130λ0 、第3層は0.032λ0 〜0.060
λ0 、第4層は0.250λ0 〜0.300λ0 、第5
層は0.250λ0 〜0.260λ0 であり、且つ第1
層及び第3層に用いられる物質がSiO2であり、第2
層、及び第4層に用いられる物質がTiO2とZrO2の
混合物、或いはTa2O5であり、第5層に用いられる物
質がMgF2である反射防止光学部品を形成した。これ
によれば、高い光学特性を維持しつつ、反射防止膜のプ
ラスチック基材、或いは透明基材との密着性を向上さ
せ、且つ耐久性を向上させることが可能となる。このよ
うな反射防止膜のコーティングは、プラスチック基材、
或いは透明基材を加熱することなく真空蒸着により容易
に形成することができる。また、上記混合物層の膜厚
は、1nm〜10nm程度に設定するのが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る反射防止光
学部品の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1
は本発明に係る反射防止光学部品の部分拡大断面図であ
る。図示するように、この反射防止光学部品1は、素材
となる透明基材、例えばプラスチック基材2の表面に、
第1層3Aから第5層3Eまで順次積層された5層から
なる反射防止膜3を形成して構成されている。設計波長
をλ0 とすると、各層の光学的膜厚は、第1層3Aが
0.500λ0 、第2層3Bが0.120λ0〜0.1
30λ0 の範囲内、第3層3Cが0.032λ0 〜0.
060λ0 の範囲内、第4層3Dが0.250λ0 〜
0.300λ0 の範囲内、第5層3Eが0.250λ0
〜0.260λ0 の範囲内になるようにそれぞれ設定さ
れている。
学部品の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1
は本発明に係る反射防止光学部品の部分拡大断面図であ
る。図示するように、この反射防止光学部品1は、素材
となる透明基材、例えばプラスチック基材2の表面に、
第1層3Aから第5層3Eまで順次積層された5層から
なる反射防止膜3を形成して構成されている。設計波長
をλ0 とすると、各層の光学的膜厚は、第1層3Aが
0.500λ0 、第2層3Bが0.120λ0〜0.1
30λ0 の範囲内、第3層3Cが0.032λ0 〜0.
060λ0 の範囲内、第4層3Dが0.250λ0 〜
0.300λ0 の範囲内、第5層3Eが0.250λ0
〜0.260λ0 の範囲内になるようにそれぞれ設定さ
れている。
【0007】また、第1層3A及び第3層3Cに用いら
れる物質は、低屈折用部材であるSiO2であり、第2
層3B及び第4層3Dに用いられる物質は、高屈折用部
材であるTa2O5、或いはTiO2とZrO2 の混合物
である。また、第5層3Eに用いられる物質はSiO2
より低屈折率の低屈折用部材であるMgF2である。ま
た本発明において、第4層3Dと第5層3Eの境界面
に、第4層3Dと第5層3Eのそれぞれの物質の混合物
を主成分とする混合物層4が、1nm〜10nmの厚み
で形成されている。これにより、反射防止膜3の密着
性、耐環境性及び耐久性を向上させることが可能とな
る。ここで用いられるプラスチック基材2としてはポリ
カーボネイト樹脂、環状ポリオレフィ樹脂等を用いるこ
とができる。また、設計波長λ0 は、光学部品の用途に
もよるが、例えば520nm程度である。各層の形成
は、プラスチック基材2を加熱することなく、例えば電
子ビーム蒸着法等を用いた真空蒸着法により行なえばよ
い。また、混合物層4の形成は、イオンビームアシスト
法による蒸着や第4層3Dの蒸着終了と第5層3Eの蒸
着開始をクロスオーバーさせる方法などを採用すること
により容易に行なうことができる。
れる物質は、低屈折用部材であるSiO2であり、第2
層3B及び第4層3Dに用いられる物質は、高屈折用部
材であるTa2O5、或いはTiO2とZrO2 の混合物
である。また、第5層3Eに用いられる物質はSiO2
より低屈折率の低屈折用部材であるMgF2である。ま
た本発明において、第4層3Dと第5層3Eの境界面
に、第4層3Dと第5層3Eのそれぞれの物質の混合物
を主成分とする混合物層4が、1nm〜10nmの厚み
で形成されている。これにより、反射防止膜3の密着
性、耐環境性及び耐久性を向上させることが可能とな
る。ここで用いられるプラスチック基材2としてはポリ
カーボネイト樹脂、環状ポリオレフィ樹脂等を用いるこ
とができる。また、設計波長λ0 は、光学部品の用途に
もよるが、例えば520nm程度である。各層の形成
は、プラスチック基材2を加熱することなく、例えば電
子ビーム蒸着法等を用いた真空蒸着法により行なえばよ
い。また、混合物層4の形成は、イオンビームアシスト
法による蒸着や第4層3Dの蒸着終了と第5層3Eの蒸
着開始をクロスオーバーさせる方法などを採用すること
により容易に行なうことができる。
【0008】ここで、プラスチック基材としてポリカー
ボネイト樹脂を使用して反射防止膜を形成した時の具体
的実施例について説明する。ここでは、設計波長λ0 と
して520nmを選択した。本実施例では、ポリカーボ
ネイト樹脂を基材とするレンズ形状のプラスチック基材
2を真空蒸着装置内のドームに固定して内部を2.0×
10-5Torr以下まで排気し、第1層から第5層まで
の各層の蒸着物質を電子ビーム蒸着法、もしくは抵抗加
熱法を用いて基材上に順次形成した。各層の光学的膜厚
は表1に示す通りであり、膜厚の制御は水晶式膜厚計と
光学式膜厚計によって行なった。
ボネイト樹脂を使用して反射防止膜を形成した時の具体
的実施例について説明する。ここでは、設計波長λ0 と
して520nmを選択した。本実施例では、ポリカーボ
ネイト樹脂を基材とするレンズ形状のプラスチック基材
2を真空蒸着装置内のドームに固定して内部を2.0×
10-5Torr以下まで排気し、第1層から第5層まで
の各層の蒸着物質を電子ビーム蒸着法、もしくは抵抗加
熱法を用いて基材上に順次形成した。各層の光学的膜厚
は表1に示す通りであり、膜厚の制御は水晶式膜厚計と
光学式膜厚計によって行なった。
【0009】
【表1】
【0010】本実施例では、プラスチック基材を高温に
加熱せずに密着性、耐久性の良好な第5層のMgF2層
3Eを得る方法として、第4層3DのTiO2とZrO2
の混合物と第5層3EのMgF2との境界面に双方の混
合物層4を形成した。この混合物層4を形成する手段と
しては、イオンビームアシスト法による蒸着、電子線照
射による蒸着、イオンボンバード、または第4層3Dの
蒸着終了と第5層3Eの蒸着開始をクロスオーバーさせ
る方法等が挙げられる。このような手段によって形成さ
れた第4層3Dと第5層3Eの界面を、例えばオージェ
電子分光法による深さ方向の分析を行なうと、境界面に
双方の元素を含み、且つある程度の厚さ、例えば1nm
〜10nm程度の厚さの混合物質を有するプロファイル
が観測された。また、第2層3Bの光学的膜厚が0.1
20λ0 より小さい場合、0.130λ0 より大きい場
合、第3層3Cの光学的膜厚が0.032λ0 より小さ
い場合、0.060λ0 より大きい場合、第4層3Dの
光学的膜厚が0.250λ0 より小さい場合、0.30
0λ0 より大きい場合、第5層3Eの光学的膜厚が0.
250λ0 より小さい場合、0.260λ0 よりも大き
い場合には、共に分光反射率が大きくなって好ましくな
かった。
加熱せずに密着性、耐久性の良好な第5層のMgF2層
3Eを得る方法として、第4層3DのTiO2とZrO2
の混合物と第5層3EのMgF2との境界面に双方の混
合物層4を形成した。この混合物層4を形成する手段と
しては、イオンビームアシスト法による蒸着、電子線照
射による蒸着、イオンボンバード、または第4層3Dの
蒸着終了と第5層3Eの蒸着開始をクロスオーバーさせ
る方法等が挙げられる。このような手段によって形成さ
れた第4層3Dと第5層3Eの界面を、例えばオージェ
電子分光法による深さ方向の分析を行なうと、境界面に
双方の元素を含み、且つある程度の厚さ、例えば1nm
〜10nm程度の厚さの混合物質を有するプロファイル
が観測された。また、第2層3Bの光学的膜厚が0.1
20λ0 より小さい場合、0.130λ0 より大きい場
合、第3層3Cの光学的膜厚が0.032λ0 より小さ
い場合、0.060λ0 より大きい場合、第4層3Dの
光学的膜厚が0.250λ0 より小さい場合、0.30
0λ0 より大きい場合、第5層3Eの光学的膜厚が0.
250λ0 より小さい場合、0.260λ0 よりも大き
い場合には、共に分光反射率が大きくなって好ましくな
かった。
【0011】更に、混合物層4の物理的膜厚が1nmよ
り小さい場合及び10nmより大きい場合には共に機械
的強度が低下して好ましくなかった。図2に本実施例に
よる試料の垂直入射光に対する分光反射率特性を示す。
グラフから明らかなように、400nm〜700nmの
可視光帯域において、両サイドは僅かに分光反射率が
1.0%近傍まで上昇しているが、それ以外の部分で
は、せいぜい0.1%程度であり、従来の光学部品と同
様に高い反射防止効果を得ることができた。また、この
試料を、温度60℃、湿度90%の雰囲気下に500時
間晒して高温多湿試験を行ない、更に、この試料を−3
0℃と+60℃との間で5回温度変化させてヒートショ
ック試験を行なったところ、膜の密着性は何ら劣化せ
ず、また、クラックの発生も見られなかった。また、こ
の際、反射防止効果も劣化することはなかった。
り小さい場合及び10nmより大きい場合には共に機械
的強度が低下して好ましくなかった。図2に本実施例に
よる試料の垂直入射光に対する分光反射率特性を示す。
グラフから明らかなように、400nm〜700nmの
可視光帯域において、両サイドは僅かに分光反射率が
1.0%近傍まで上昇しているが、それ以外の部分で
は、せいぜい0.1%程度であり、従来の光学部品と同
様に高い反射防止効果を得ることができた。また、この
試料を、温度60℃、湿度90%の雰囲気下に500時
間晒して高温多湿試験を行ない、更に、この試料を−3
0℃と+60℃との間で5回温度変化させてヒートショ
ック試験を行なったところ、膜の密着性は何ら劣化せ
ず、また、クラックの発生も見られなかった。また、こ
の際、反射防止効果も劣化することはなかった。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の反射防止
光学部品によれば、次のように優れた作用効果を発揮す
ることができる。プラスチック基材上に、基材を加熱せ
ずに反射防止膜を形成することにより、優れた反射防止
効果を示すと共に高い耐久性、密着性が得られ、クラッ
クの発生も認められない反射防止光学部品を得ることが
できる。
光学部品によれば、次のように優れた作用効果を発揮す
ることができる。プラスチック基材上に、基材を加熱せ
ずに反射防止膜を形成することにより、優れた反射防止
効果を示すと共に高い耐久性、密着性が得られ、クラッ
クの発生も認められない反射防止光学部品を得ることが
できる。
【図1】本発明に係る反射防止光学部品の部分拡大断面
図である。
図である。
【図2】本発明の反射防止光学部品の分光反射率特性を
示すグラフである。
示すグラフである。
1…反射防止光学部品、2…プラスチック基材(透明基
材)、3… 反射防止膜、3A…第1層、3B…第2
層、3C…第3層、3D…第4層、3E…第5層、4…
混合物層。
材)、3… 反射防止膜、3A…第1層、3B…第2
層、3C…第3層、3D…第4層、3E…第5層、4…
混合物層。
Claims (3)
- 【請求項1】 耐熱性が劣る透明基材と、この透明基材
上に屈折用部材を順次積層した第1層から第5層と、こ
の第4層と第5層との間に設けた混合物層とからなる反
射防止膜とを備えた反射防止光学部品であって、前記第
1層及び第3層は第1の低屈折用部材からなり、前記第
2層及び第4層は高屈折用部材からなり、前記第5層は
前記第1の低屈折用部材の屈折率よりも低屈折の第2の
低屈折用部材からなり、前記混合物層は、前記第4層に
用いられる高屈折用部材と前記第5層に用いられる第2
の低屈折用部材とを主成分とする混合物からなることを
特徴とする反射防止光学部品。 - 【請求項2】 プラスチック基材の表面に5層からなる
反射防止膜を形成し、設計波長をλ0 として各層の光学
的膜厚が基材側より数えて順に、第1層は0.500λ
0 、第2層は0.120λ0 〜0.130λ0 、第3層
は0.032λ0〜0.060λ0 、第4層は0.25
0λ0 〜0.300λ0 、第5層は0.250λ0 〜
0.260λ0 であり、且つ第1層及び第3層に用いら
れる物質がSiO2であり、第2層、及び第4層に用い
られる物質がTiO2とZrO2の混合物、或いはTa2
O5であり、第5層に用いられる物質がMgF2であるこ
とを特徴とする反射防止光学部品。 - 【請求項3】 前記第4層と第5層の境界面に、第4層
と第5層の混合物層が物理的膜厚で1nm〜10nmの
厚さに形成されていることを特徴とする請求項1記載の
反射防止光学部品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8297210A JPH10123303A (ja) | 1996-10-18 | 1996-10-18 | 反射防止光学部品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8297210A JPH10123303A (ja) | 1996-10-18 | 1996-10-18 | 反射防止光学部品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10123303A true JPH10123303A (ja) | 1998-05-15 |
Family
ID=17843613
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8297210A Pending JPH10123303A (ja) | 1996-10-18 | 1996-10-18 | 反射防止光学部品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10123303A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0994368A3 (en) * | 1998-10-13 | 2000-05-03 | Nikon Corporation | Anti-reflective films, optical elements and reduction-projection exposure apparatus utilizing same |
| FR2817267A1 (fr) * | 2000-11-28 | 2002-05-31 | Essilor Int | Procede de depot de couche anti-reflets a froid sur substrat organique |
| JP2009042278A (ja) * | 2007-08-06 | 2009-02-26 | Hoya Corp | 反射防止膜及びそれを用いた光学部材 |
| JP2009145710A (ja) * | 2007-12-17 | 2009-07-02 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 光学多層膜フィルタの除電機能。 |
| JP2011158909A (ja) * | 2011-03-02 | 2011-08-18 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 光学多層膜フィルタ |
| JP2018180493A (ja) * | 2017-04-21 | 2018-11-15 | キヤノン株式会社 | 光学薄膜 |
-
1996
- 1996-10-18 JP JP8297210A patent/JPH10123303A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0994368A3 (en) * | 1998-10-13 | 2000-05-03 | Nikon Corporation | Anti-reflective films, optical elements and reduction-projection exposure apparatus utilizing same |
| FR2817267A1 (fr) * | 2000-11-28 | 2002-05-31 | Essilor Int | Procede de depot de couche anti-reflets a froid sur substrat organique |
| WO2002044440A1 (fr) * | 2000-11-28 | 2002-06-06 | Essilor International | Procede de depot de couche anti-reflets a froid |
| AU2002222043B2 (en) * | 2000-11-28 | 2006-10-12 | Essilor International | Method for cold process deposition of an antiglare layer |
| US7175878B2 (en) | 2000-11-28 | 2007-02-13 | Essilor International | Cold antireflection layer deposition process |
| JP2009042278A (ja) * | 2007-08-06 | 2009-02-26 | Hoya Corp | 反射防止膜及びそれを用いた光学部材 |
| JP2009145710A (ja) * | 2007-12-17 | 2009-07-02 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 光学多層膜フィルタの除電機能。 |
| US8233219B2 (en) | 2007-12-17 | 2012-07-31 | Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. | Optical multilayer thin-film filters and methods for manufacturing same |
| JP2011158909A (ja) * | 2011-03-02 | 2011-08-18 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 光学多層膜フィルタ |
| JP2018180493A (ja) * | 2017-04-21 | 2018-11-15 | キヤノン株式会社 | 光学薄膜 |
| US11346983B2 (en) | 2017-04-21 | 2022-05-31 | Canon Kabushiki Kaisha | Optical thin film and manufacturing method of optical element |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4784467A (en) | Multi-layered anti-reflection coating | |
| US11320568B2 (en) | Curved surface films and methods of manufacturing the same | |
| KR20030057558A (ko) | 반사방지층의 냉각공정 증착 방법 | |
| JPS5860701A (ja) | 反射防止膜 | |
| US12339421B2 (en) | Anti-reflective optical coatings and methods of forming the same | |
| JPH03109503A (ja) | プラスチック製光学部品の反射防止膜とその形成方法 | |
| JPH07104102A (ja) | ガラス製光学部品の撥水製反射防止膜およびその製造 方法 | |
| JP2000111702A (ja) | 反射防止膜 | |
| JPH06273601A (ja) | 合成樹脂製光学部品の反射防止膜 | |
| JPH07209516A (ja) | 光学多層膜フィルタ | |
| JPS6222121B2 (ja) | ||
| JPH0756003A (ja) | 撥水性を有する光学素子 | |
| JP2002372602A (ja) | 反射防止膜、およびそれを用いた光学素子 | |
| JPH0553001A (ja) | 合成樹脂製光学部品の多層反射防止膜 | |
| JP2693500B2 (ja) | 反射防止膜 | |
| JP2624827B2 (ja) | ハーフミラー | |
| JP2979327B2 (ja) | 低融点基体上蒸着反射防止膜 | |
| JPS638604A (ja) | 可視域における平坦な分光特性を示す半透膜 | |
| JPH0580202A (ja) | プラスチツク製光学部品用の反射防止膜、その製造方法及び該反射防止膜を備えたプラスチツク製光学部品 | |
| JPH1039104A (ja) | プラスチック製光学部品 | |
| JPH04181902A (ja) | 合成樹脂製光学部品への反射防止膜 | |
| JPS63172201A (ja) | 2層反射防止膜 | |
| JPH09197101A (ja) | プラスチック製光学部品の反射防止膜 | |
| JP2000275402A (ja) | 反射防止膜を有する光学素子 | |
| KR960013791B1 (ko) | 광학부품의 다층 반사방지막 |